(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024006769
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】流体噴霧測定車両の誘導装置と誘導方法
(51)【国際特許分類】
A62C 37/50 20060101AFI20240110BHJP
A62C 3/00 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
A62C37/50
A62C3/00 J
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022107959
(22)【出願日】2022-07-04
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1)株式会社ネクスコ・エンジニアリング新潟 令和3年度(第14回)社内業務研究報告会にて公開(開催日:2021年7月6日・開催場所:新潟県新潟市中央区笹口1-1 アートホテル新潟駅前 4F越後の間) (2)東日本高速道路株式会社新潟支社 湯沢管理事務所タスクダイエット&エコプラス発表会にて公開(開催日:2021年7月13日・開催場所:新潟県南魚沼郡湯沢町大字神立1159 同支社湯沢管理事務所大会議室) (3)東日本高速道路株式会社新潟支社の主催でWEB開催された第15回新潟支社グループタスクダイエット&エコプラス発表会で公開(開催日:2021年8月24日・開催場所:新潟県南魚沼郡湯沢町大字神立1159 同支社湯沢管理事務所) (4)東日本高速道路株式会社新潟支社の主催でWEB開催された令和3年度新潟支社グループ業務研究報告会にて公開(開催日:2021年8月25日・開催場所:新潟県新潟市中央区笹口1-1 アートホテル新潟駅前) (5)東日本高速道路株式会社の主催でWEB開催された第15回NEXCO東日本グループタスクダイエット&エコプラス発表会にて公開(開催日:2021年11月4日・開催場所:新潟県新潟市中央区天神1-1 同社新潟支社)
(71)【出願人】
【識別番号】508337204
【氏名又は名称】株式会社ネクスコ・エンジニアリング新潟
(74)【代理人】
【識別番号】110003063
【氏名又は名称】弁理士法人牛木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中島 嘉彦
(72)【発明者】
【氏名】高木 圭太
(72)【発明者】
【氏名】秦 和樹
(72)【発明者】
【氏名】吉田 佑輝
【テーマコード(参考)】
2E189
【Fターム(参考)】
2E189GA01
2E189HA03
2E189HA14
2E189KB04
(57)【要約】
【課題】水噴霧ノズルに対する集水バケットの位置合わせが容易な流体噴霧測定車両の誘導装置を提供する。
【解決手段】トンネル内に配置された水噴霧ノズル5に接続する集水バケット16と、集水バケット16の昇降移動手段15を設けた車両本体13とを備え、水噴霧ノズル5が噴霧した水の量を測定する。集水バケット16のトンネル長さ方向位置に対応するレーザー光の縦ライン54をトンネルの内面1Aに照射するレーザー墨出し器51を備え、縦ライン54を水噴霧ノズル5に合わせるように車両本体13の位置を誘導することにより、水噴霧ノズル5の位置に集水バケット16を合わせて車両本体13を停止することができる。また、車両本体13の停止後、縦ライン54を水噴霧ノズル5に合わせるように、集水バケット16の水平方向位置を微調整すると共に上昇することにより、水噴霧ノズル5に集水バケット16を接続することができる。
【選択図】
図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トンネル内に配置された流体噴霧ノズルに位置合わせする集水部と、
前記集水部及び該集水部の昇降移動手段を設けた自走式車両とを備え、
前記昇降移動手段により前記集水部を前記流体噴霧ノズルに位置合わせし、前記流体噴霧ノズルが前記集水部に噴霧した流体の量を測定する流体噴霧測定車両の誘導装置において、
前記集水部の前記トンネルの長さ方向位置に対応するレーザー光の縦ラインを前記トンネルの内面に照射するレーザー照射器と、
前記レーザー照射器が設けられ、前記集水部の前記トンネルの長さ方向位置と同一位置に該集水部と共に移動する移動部とを備えることを特徴とする流体噴霧測定車両の誘導装置。
【請求項2】
前記昇降移動手段が前記移動部を備えることを特徴とする請求項1記載の流体噴霧測定車両の誘導装置。
【請求項3】
前記移動部に前記レーザー照射器を着脱可能に設けることを特徴とする請求項1記載の流体噴霧測定車両の誘導装置。
【請求項4】
前記集水部の前記トンネルの長さ方向基準位置に対応して前記レーザー照射器を設けたことを特徴とする請求項1記載の流体噴霧測定車両の誘導装置。
【請求項5】
請求項1記載の流体噴霧測定車両の誘導装置を用い、前記昇降移動手段を操作して前記縦ラインを前記流体噴霧ノズルに合わせるように前記集水部を前記流体噴霧ノズルの位置に移動させることを特徴とする流体噴霧測定車両の誘導方法。
【請求項6】
前記移動部に前記レーザー照射器を着脱可能に設け、前記レーザー光の前記縦ラインを前記集水部の前記トンネルの長さ方向基準位置に照射することにより、前記集水部の前記トンネルの長さ方向基準位置に対応して前記レーザー照射器を取り付けることを特徴とする請求項5記載の流体噴霧測定車両の誘導方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体噴霧測定車両の誘導装置と誘導方法に関する。
【背景技術】
【0002】
トンネルの消火用設備である流体噴霧装置は、水を必要な流量分噴霧できるか否かを定期的に点検される必要があり、このような点検時に用いられる装置として、水噴霧量測定装置(例えば特許文献1)が知られている。
【0003】
また、流体噴霧装置の点検の際に用いられる流体噴霧測定車両として、車両本体と、この車両本体に取り付けられたリフト装置と、リフト台とを備え、前記リフト装置は、リフト台を鉛直方向に移動させ、このリフト台に水噴霧量測定装置の集水器具が取り付けられており、この集水器具により流体噴霧ノズルから噴霧される水を集めて流量を測定する水噴霧量測定用車両(例えば特許文献2)がある。
【0004】
上記水噴霧量測定用車両により流体噴霧ノズルの流量を測定する際は、例えば、流体噴霧測定車の誘導として、路面上にいる誘導員が、高さ6mにある流体噴霧ノズルに対して、流体噴霧測定車両の集水器具が流体噴霧ノズルの直下になるように目測で誘導を行い、流体噴霧測定車両を停車させる。流体噴霧測定車の停止後、集水器具の昇降移動手段を備えた流体噴霧測定車では、集水器具の誘導として、誘導員が路上から高さ1mのトンネル監視員通路に脚立を使って登り、測定員が昇降移動手段により集水器具を上昇及び位置調整操作する際、監視員通路上の誘導員が目視で誘導し、この誘導により測定員が集水器具の位置を微調整して流体噴霧ノズルに集水器具を接続する。
【0005】
しかし、上部に開口を有する集水器具では、開口に流体噴霧ノズルの先端側を収納しても、流体噴霧ノズルの噴霧口が集水器具のトンネル長さ方向の中央から大きくずれると、噴射した水が集水器具の近い側の内面に当たり、外部に飛び散る虞があった。そして、測定時には1車線のみを使用し、他の車線は通行を確保した状態で行われるから、飛び散った水が走行車線の走行車両に当たり、走行を妨げる虞があり、水が飛び散る場合は再度流体噴霧測定車両の位置合わせを行う必要があった。
【0006】
上述したように、流体噴霧測定車両の案内時には、誘導員が流体噴霧ノズルの真下である車道に降り、流体噴霧ノズルを真上に見上げ、集水器具の位置と比較して流体噴霧測定車を誘導するが、目測で流体噴霧測定車を前後に誘導するため、流体噴霧ノズルと集水器具にずれが生じた場合、再誘導を行う必要があった。一方、集水器具の案内時には、流体噴霧ノズルの真下では集水器具の位置と流体噴霧ノズル位置との把握が難しいため、両者の位置関係が視野により判り易いトンネル監査路に脚立を使って登り、両者にずれが生じた場合には再誘導する必要があった。
【0007】
また、上記流体噴霧測定車両の誘導の際、集水器具は水平方向位置が調整可能であるものの、位置関係を目測で判断して流体噴霧測定車を誘導するため、誘導に個人差が生じ、流体噴霧測定車両を配置し直す必要が生じる場合がある。即ち、流体噴霧ノズルに対する集水器具の水平方向位置のずれが集水器具の調整可能な範囲を超える場合である。そして、通常作業には、流体噴霧測定車が複数台用いられ(
図2参照)、複数の流体噴霧測定車が前側から流体噴霧ノズルの位置に合わせて並んで停止し、その先頭の流体噴霧測定車両の位置が前側にずれていると、先頭の流体噴霧測定車両は後の流体噴霧測定車両により後退することができないため、最後尾の流体噴霧測定車両から順位後退しなければならず、再度の流体噴霧測定車両の位置合わせに時間が掛かっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007-319548号公報
【特許文献2】特開2011-78642号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明は、上記問題点を解決するものであり、流体噴霧ノズルに対する集水部の位置合わせが容易な流体噴霧測定車両の誘導装置と誘導方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明は、トンネル内に配置された流体噴霧ノズルに位置合わせする集水部と、前記集水部及び該集水部の昇降移動手段を設けた自走式車両とを備え、前記昇降移動手段により前記集水部を前記流体噴霧ノズルに位置合わせし、前記流体噴霧ノズルが前記集水部に噴霧した流体の量を測定する流体噴霧測定車両の誘導装置において、前記集水部の前記トンネルの長さ方向位置に対応するレーザー光の縦ラインを前記トンネルの内面に照射するレーザー照射器と、前記レーザー照射器が設けられ、前記集水部の前記トンネルの長さ方向位置と同一位置に該集水部と共に移動する移動部とを備えることを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明は、前記昇降移動手段が前記移動部を備えることを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明は、前記移動部に前記レーザー照射器を着脱可能に設けることを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明は、前記集水部の前記トンネルの長さ方向基準位置に対応して前記レーザー照射器を設けたことを特徴とする。
【0014】
請求項5の発明は、請求項1記載の流体噴霧測定車両の誘導装置を用い、前記昇降移動手段を操作して前記縦ラインを前記流体噴霧ノズルに合わせるように前記集水部を前記流体噴霧ノズルの位置に移動させることを特徴とする。
【0015】
請求項6の発明は、前記移動部に前記レーザー照射器を着脱可能に設け、前記レーザー光の前記縦ラインを前記集水部の前記トンネルの長さ方向基準位置に照射することにより、前記集水部の前記トンネルの長さ方向基準位置に対応して前記レーザー照射器を取り付けることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1の構成によれば、レーザー照射器によりトンネル内面にレーザー光の縦ラインを照射し、その縦ラインを流体噴霧ノズルに合わせるように自走式車両の位置を誘導することにより、液体噴霧ノズルの位置に集水部を合わせて自走式車両を停止することができる。また、自走式車両の停止後、縦ラインを流体噴霧ノズルに合わせるように、集水部の水平方向位置を微調整すると共に上昇することにより、液体噴霧ノズルに集水部を位置合わせすることができる。
【0017】
請求項2の構成によれば、集水部は昇降移動手段により昇降移動し、その昇降移動手段の移動部にレーザー照射器を設けることにより、別途に移動部を設けることなく、レーザー照射器及び縦ラインを前記集水部のトンネルの長さ方向位置と同一位置に移動することができる。
【0018】
請求項3の構成によれば、使用後、レーザー照射器を取り外すことにより、レーザー照射器が他に接触したり邪魔になったりすることがない。
【0019】
請求項4の構成によれば、集水部のトンネルの長さ方向基準位置を液体噴霧ノズルの位置に位置合わせすることができる。
【0020】
請求項5の構成によれば、縦ラインを視認して集水部を液体噴霧ノズルの位置に移動することができる。
【0021】
請求項6の構成によれば、前記縦ラインを前記集水部のトンネルの長さ方向の基準位置に合わせることにより、レーザー照射器を移動体の集水部のトンネルの長さ方向位置と同一位置に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の実施例1を示すレーザー照射器を取り付けた状態の斜視図である。
【
図3】同上、流体噴霧ノズルと集水部の正面図である。
【
図4】同上、流体噴霧ノズルと集水部の側面図である。
【
図5】同上、接続状態の流体噴霧ノズルと集水部の正面図である。
【
図6】同上、接続状態の流体噴霧ノズルと集水部の側面図である。
【
図8】同上、レーザー照射器と取付手段の分解斜視図である。
【
図9】同上、レーザー照射器と取付手段の斜視図である。
【
図10】同上、流体噴霧ノズルにレーザー光線の縦ラインと横ラインを照射した状態の斜視図である。
【
図11】同上、集水部の開口部に設けた蓋状体の一部を切り欠いた平面図である。
【
図12】同上、
図12(A)は流体噴霧測定車両の側面図、
図12(B)は流体噴霧測定車両の正面図であり、リフト台を上昇する工程を示す。
【
図13】同上、
図13(A)は流体噴霧測定車両の側面図、
図13(B)は流体噴霧測定車両の正面図であり、リフト台を上昇した状態を示す。
【
図14】同上、
図14(A)は流体噴霧測定車両の側面図、
図14(B)は流体噴霧測定車両の正面図であり、集水部の水平方向位置の調整作業を示す。
【
図15】同上、
図15(A)は流体噴霧測定車両の側面図、
図15(B)は流体噴霧測定車両の正面図であり、集水部を流体噴霧ノズルに接続する工程を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【実施例0024】
以下、本発明の実施例を添付図面を参照して説明する。
図1~
図15は本発明の実施例1を示す。同図に示すように、トンネル1内には、車線2の路肩にこの車線2に比べて1m程度高い監視員通路3(
図2)が設けられている。この監視員通路3側でトンネル内面1Aの上部に、トンネル長さ方向の送水管4が設けられ、この送水管4には、トンネル長さ方向に並んで複数の液体噴霧ノズルたる水噴霧ノズル5が設けられている。また、送水管4は、ブラケットやアンカーなどを備えた取付手段4A(
図4)により、トンネル内面1Aに取り付けられている。
【0025】
図3~
図6に示すように、前記水噴霧ノズル5は、近投用ノズル6と遠投用ノズル7とを備え、前記送水管4に縦方向下向きの基端側分岐管8を連結し、この分岐管8の下端に屈曲部たる90度エルボ9の基端を接続すると共に、そのエルボ9の先端にトンネル長さ方向で前記送水管4と平行な先端側分岐管10を設け、この先端側分岐管10の先端に、斜め下向きの前記近投用ノズル6を接続すると共に、斜め上向きの前記遠投用ノズル7を接続し、それら両ノズル6,7の平面視の向きは、トンネル幅方向を向いている。
【0026】
そして、両ノズル6,7の噴霧口6A,7Aは、車線2の上方に位置すると共に、トンネル長さ方向の同一位置に位置する。尚、近投用ノズル6は、主として
図2のノズル5に近い追越車線側に水を噴霧するものであり、遠投用ノズル7は、主として
図2のノズル5から離れた走行車線側に水を噴霧するものである。
【0027】
図12~
図15に示すように、誘導装置11は、流体噴霧測定車両たる水噴霧測定車両12を備え、この水噴霧測定車両12は、走行駆動手段を備えた自走式車両たる車両本体13と、この車両本体13の荷台14に搭載した昇降移動手段15と、この昇降移動手段15により前記水噴霧ノズル5に位置合わせされる集水部たる集水バケット16とを備える。
【0028】
また、前記誘導装置11の前記昇降移動手段15は、リフト台21と、このリフト台21を水平に昇降するリフト装置22とを備え、これらリフト台21とリフト装置22を前記荷台14に搭載する。
【0029】
図12~
図15において、車両本体13の前側が前記昇降移動手段15及び集水バケット16の左右一方である右側であり、車両本体13の後側が前記昇降移動手段15及び集水バケット16の左右他方である左側である。また、前記昇降移動手段15は、前記リフト台21の左右に、左右の集水バケット16,16を水噴霧ノズル5に位置合わせする左右の位置合わせ移動手段23,23を設け、この位置合わせ移動手段23は、集水バケット16の高さ方向位置と水平方向位置を、水噴霧ノズル5に合わせるように集水バケット16を移動する。
【0030】
位置合わせ移動手段23は、
図12などに示すように、前記リフト台21の上面に固定して設けた案内ベース24に、スライドベース25を左右移動可能に設け、動力源を用いた左右スライド駆動手段26(
図12~
図15)により案内ベース24に対してスライドベース25が左右に移動し、所望の位置で停止可能に構成されている。
【0031】
尚、案内ベース24は、前後方向(車両本体13の幅方向)に長いベース部材27L,27Rを左右(車両本体13の後と前)に間隔を配置している。また、案内ベース24はリフト台21に対して90度旋回可能に設けられている。
【0032】
また、リフト装置22を操作する操作部たるリモコン28(
図13)がリフト台21上に可動に配置され、そのリモコン28を操作することにより、リフト台21を昇降操作することができる。
【0033】
また、前記位置合わせ移動手段23は、前記スライドベース25上に、
図1などに示すように、金属などの磁性体からなる略門型の案内枠31を立設し、この案内枠31は、左右(車両本体13の前後)の支柱部32L,32Rと、これら左右の支柱部32L,32Rの上部を連結する角筒状で横方向の上桟部33とを備える。
【0034】
また、案内枠31の内部に挿通開口部34が形成され、この挿通開口部34に水平アーム35が昇降可能に挿通され、前記水平アーム35の先端(前端)には前記集水バケット16が取り付けられている。
【0035】
また、水平アーム35は、
図7及び
図15などに示すように、後側に角柱型の昇降アーム部35Aを有し、この昇降アーム部35Aの前側に円筒型の伸縮アーム部35B(
図3~
図6)が設けられ、この伸縮アーム部35Bは、前記昇降アーム部35A内にスライド可能に挿入され、該昇降アーム部35Aに対して前後にスライドする。
【0036】
そして、動力源を用いた前後スライド駆動手段たる流体圧シリンダ36(
図4及び
図6)により伸縮アーム部35Bが前後に水平移動する。また、動力源を用いた昇降駆動手段37のチェーン37A(
図1、
図7)により水平アーム35が案内枠31内を昇降し、所望の位置で停止可能に構成されている。
【0037】
尚、
図3~
図6に示すように、伸縮アーム部35Bの前端は、集水バケット16の後面部42の下部中央に固定され、伸縮アーム部35B上部で、集水バケット16の後面部42の下部中央に流体圧シリンダ36の伸縮杆36Aの先端(前端)が連結されている。尚、伸縮アーム部35Bの前端は、集水バケット16の後面部の後述する排水口に接続されている。
【0038】
前記昇降駆動手段37としては、前記昇降アーム部35Aに縦方向のチェーン37Aの下側を連結し、このチェーン37Aを、動力源を用いた巻取り装置(図示せず)により巻き取り及び繰り出すことによって、昇降アーム部35Aが案内枠31内を水平状態で昇降する。尚、前記昇降駆動手段37として流体圧シリンダを用いて昇降アーム部35Aを昇降するように構成してもよい。
【0039】
集水バケット16の上下,左右,前後位置を操作する操作部たるリモコン38(
図13)を備え、このリモコン38及び上述のリモコン28は有線または赤外線などを用いたコードレス式のものを用いることができる。
【0040】
そして、前記リモコン38を操作することにより、前記左右スライド駆動手段26を駆動して、
図14に示すように、スライドベース25を左右に移動することができ、また、前後流体圧シリンダ36を駆動して集水バケット16を前後に移動することができ、また、昇降駆動手段37を駆動して、
図15に示すように、集水バケット16を昇降することができる。尚、
図14(B)に示すように、集水バケット16は、水噴霧ノズル5に近付くようにトンネル幅方向に前進し、水噴霧ノズル5から離れるようにトンネル幅方向に後退する。
【0041】
尚、
図13に示すように、前後の集水バケット16,16の前記位置合わせ移動手段23,23を操作するために、それぞれ前記リモコン38,38が設けられ、これらリモコン38,38はリフト台21上に可動に配置されている。
【0042】
図1、
図4及び
図6などに示すように、前記集水バケット16は、水噴霧ノズル5が集水バケット16内に水を噴霧する接続時に、トンネル内面1A側に位置する前面部41と、上方に向かって前面部41との間隔が広くなるように階段状に形成された後面部42と、それら前面部41と後面部42との左右を連結する側面部43,43を有し、上部に開口部44を設けられ、底部を塞ぐ底面部45が設けられている。また、前記前面部41及び後面部42の外面の左右方向中央には、基準位置表示部たる中央位置表示部たる上下方向の中央縦ライン41T,42Tが縦設されている。この例では、開口部44は略長方形に形成されているから、開口部44のトンネル1の長さ方向中央が基準位置であり、この基準位置に噴霧口6A,7Aを合わせる。
【0043】
前記集水バケット16の後面部42の下部の中央には、排水口46が開口して設けられ、この排水口46に、鋼管などからなる前記伸縮アーム部35Bが接続され、集水バケット16内に水噴霧ノズル5から噴射した流体たる水が、伸縮アーム部35B内に流れ込み、その噴射した水量を測定する流量計などの水量測定手段47(
図6)を備える。このように中空パイプからなる伸縮アーム部35Bは、集水バケット16内の水を排水する排水管としての機能も有する。
【0044】
誘導装置11は、
図1、
図8及び
図9などに示すように、レーザー照射器たるレーザー墨出し器51を備え、前記レーザー墨出し器51のケース本体52の前面には、ライン照射部53が設けられ、このライン照射部53からレーザー光線による縦ライン54が照射されると共に、レーザー光線により水平方向の横ライン55が照射され、トンネル内面1Aなどに垂直方向の縦ライン54と横ライン55が表示される。そして、前記レーザー墨出し器51は、水噴霧ノズル5に対して、水噴霧測定車両12及び集水バケット16を位置決めする位置決め補助具である。
【0045】
また、前記ケース本体52の下面には脚部57が設けられており、この脚部57は、ケース本体52の下面に突設した支柱部58と、この支柱部58の下部に平板状のベース部59とを備える。
【0046】
誘導装置11は、前記集水バケット16とトンネル長さ方向に集水バケット16と共に同一位置に移動する移動部として前記上桟部33を備え、この上桟部33に前記レーザー墨出し器51を着脱可能に取り付ける取付手段61を備える。
【0047】
前記取付手段61として、取付具62と、吸着手段たるシート状の永久磁石63とを備える。前記取付具62は、金属板などの磁性体からなり、平板状の本体部64と、この本体部64の後縁を下方に折曲げ線部65において下方向きに折り曲げた係止部66と、前記本体部64の一部を、前記折曲げ線部65により斜め上向きに切り起こした取付受部67とを一体に備え、本体部64に対して取付受部67は略45度の角度をなす。尚、本体部64に対する取付受部67の角度を調整することができる。
【0048】
前記レーザー墨出し器51は、前記取付受部67上に前記脚部57のベース部59を載置した状態で固定され、この例では、固定手段として粘着テープを用いてベース部59を取付受部67上に固定している。また、取付具62の本体部64の下面に、前記永久磁石63を吸着して取り付ける。
【0049】
そして、上桟部33にレーザー墨出し器51を取り付ける際は、上桟部33の上面に本体部64を載置すると共に、係止部66を上桟部33の後面33Kに係止することにより、取付具62の前後位置を合わせた状態で、永久磁石63が上桟部33に吸着し、上桟部33にレーザー墨出し器51が取り付けられる。また、逆に、上桟部33から離すように取付具62を持ち上げれば、上桟部33から永久磁石63が離れ、上桟部33からレーザー墨出し器51を取り外すことができる。
【0050】
また、レーザー墨出し器51の左右位置が集水バケット16の左右中心に来るように取り付ける。この場合、
図1の状態から、集水バケット16の後面部42に縦ライン54が表示される高さ位置まで集水バケット16を上昇し、上桟部33に沿ってレーザー墨出し器51の左右位置を調整し、縦ライン54が中央縦ライン42Tの中心に合う位置で、上桟部33にレーザー墨出し器51と取り付ける。こうすることにより、上桟部33の集水バケット16のトンネル1の長さ方向基準位置と同一位置に、レーザー墨出し器51を正確に取り付けることができる。
【0051】
図11に示すように、前記集水バケット16の開口部44には、前記水噴霧ノズル5を挿脱可能な蓋状体71が設けられている。この蓋状体71は、前記開口部44の縁部たる前縁部44Mからこれと対向する縁部たる後縁部44Uに向かって複数の杆体72を突設すると共に、隣り合う杆体72が接触するように設けた一側の前側蓋状部材73と、開口部44の前縁部44Mから後縁部44Uに向かって複数の杆体72を突設すると共に、隣り合う杆体72が接触するように設けた他側の後側蓋状部材74とを備え、前側蓋状部材73の先端側である後縁73U側と後側蓋状部材74の先端側である前縁74M側とが重なり合わされた重ね合わせ部75が形成されている。
【0052】
そして、前記杆体72は合成樹脂などからなる細い棒状をなし、基端を開口部44に固定し、他端が自由端であり、弾性変形可能であり、隣り合う杆体72を接触させることにより、集水バケット16内の水が外に飛び散ることを防止し、一方、水噴霧ノズル5の挿脱の際には、蓋状体71を通して集水バケット16内に挿入することができると共に、引抜くことができる。
【0053】
次に、水噴霧ノズル5の噴霧測定方法について説明する。まず、水噴霧測定車両12毎に左右の集水バケット16,16の間隔を、トンネル長さ方向に隣り合う水噴霧ノズル5,5の間隔に合わせると共に、水噴霧測定車両12の前後方向の所定の位置に、右と左の集水バケット16,16の位置を合わせる。この位置合わせは昇降移動手段15を用いて行われ、リフト台21を上昇する前の初期位置で行う。このようにして、水噴霧測定車両12に対して集水バケット16,16の左右の位置を設定した後、水噴霧ノズル5に集水バケット16を位置合わせする水噴霧測定車両12の誘導を行う。
【0054】
図2に示すように、測定範囲に設けられた複数の水噴霧ノズル5に対して、複数台の水噴霧測定車両12をトンネル長さ方向に並べ、前側の水噴霧測定車両12から順次停車する。この際、レーザー墨出し器51を用いて集水バケット16を水噴霧ノズル5に位置合わせる。尚、この場合の測定範囲とは、送水管4の開閉バルブ(図示せず)を開くことにより、水噴霧ノズル5から水が噴霧される送水管4の範囲である。
【0055】
水噴霧測定車両12の誘導の前に、左右(車両本体13の後側と前側)の集水バケット16,16を設けた案内枠31,31の上桟部33,33にレーザー墨出し器51,51を取り付け、トンネル内面1Aに縦ライン54及び横ライン55を照射する。誘導者(図示せず)が水噴霧ノズル5の真下で車線2上に待機し、トンネル1の内面1Aに照射された右側(車両本体13の前側)のレーザー墨出し器51の縦ライン54を視認し、
図10に示すように、縦ライン54が水噴霧ノズル5の噴霧口6A,7Aの位置になるように水噴霧測定車両12を誘導し、水噴霧測定車両12を停車させる。尚、
図12などに示すように、集水バケット16が上昇する前の高さ位置では、
図10に示した横ライン55は、同図の位置より下方に位置する。この後、通常は、誘導員が監視員通路3に登って集水バケット16を誘導する必要はない。
【0056】
このように水噴霧測定車両12の誘導が終わった後、集水バケット16の誘導を行う。この誘導及び位置合わせは、リフト台21に乗った測定員(図示せず)により行われる。
図13に示すように、リフト装置22によりリフト台21を上昇し、集水バケット16の開口部44が水噴霧ノズル5より低く、近接した高さに位置させる。この高さは、位置合わせ移動手段23により集水バケット16を上昇して水噴霧ノズル5に接続できる高さである。尚、接続とは、この例では、水噴霧ノズル5の噴霧口6A,7Aが開口部44から集水バケット16内に収納された状態であり、この時の集水バケット16の位置が、噴霧口6A,7Aから噴霧した流体を受ける噴霧流体受け位置である。
【0057】
リモコン28の操作によりリフト台21の昇降速度を調整することができ、リフト台21を上昇させる際、トンネル内面1Aに照射した横ライン55を目安とし、横ライン55が水噴霧ノズル5の高さ位置になったら、集水バケット16の高さが水噴霧ノズル5の高さに近付いたことが判るから、リフト台21を停止したり、リフト台21の上昇速度を下げる。
【0058】
測定員は、集水バケット16の真後に位置するレーザー墨出し器51の真後から縦ライン54を視認し、縦ライン54が噴霧口6A,7Aとずれている場合は、リモコン38を操作し、左右スライド駆動手段26により集水バケット16の左右中心位置を噴霧口6A,7Aに合わせる。この場合、集水バケット16の左右中心位置が噴霧口6A,7Aに合うと、縦ライン54が噴霧口6A,7Aに合う。
【0059】
また、集水バケット16の左右位置合わせの前又は後のいずれか、好ましくは後に、リモコン38を操作し、前後流体圧シリンダ36を駆動して水平アーム35を前後移動し(
図14)、集水バケット16の開口部44の左右中央を水噴霧ノズル5の真下に位置させる。
【0060】
このようにして水噴霧ノズル5に対する集水バケット16の水平方向位置を位置決めしたら、リモコン38を操作し、昇降駆動手段37を駆動して水平アーム35を昇降し、集水バケット16内に水噴霧ノズル5の噴霧口6A,7Aを収納し、水噴霧ノズル5に集水バケット16を接続する。
【0061】
このように一方の集水バケット16を一方の水噴霧ノズル5に接続したら、同様にして他方の集水バケット16を他方の水噴霧ノズル5に接続し、同様に、全ての水噴霧測定車両12の集水バケット16を水噴霧ノズル5に接続する。
【0062】
一つの測定区画の全ての水噴霧ノズル5に集水バケット16を接続した後、送水管4の開閉バルブ(図示せず)を開き、測定区間の水噴霧ノズル5の噴霧口6A,7Aから水を噴射し、この水が排水口46から伸縮アーム部35B内に排水され、その排水を水量測定手段47により測定し、水噴霧ノズル5が噴霧した水量が測定される。
【0063】
集水バケット16を水噴霧ノズル5に接続した後は、上桟部33からレーザー墨出し器51を取付手段61と共に取り外すことができる。この場合、永久磁石63による着脱であるから、簡便に取り外すことができ、このように使用後、取り外すことにより他の作業の邪魔になったり、接触したりすることがなくなる。
【0064】
このように本実施例では、請求項1に対応して、トンネル1内に配置された流体噴霧ノズルたる水噴霧ノズル5に位置合わせする集水部たる集水バケット16と、集水バケット16及び該集水バケット16の昇降移動手段15を設けた自走式車両たる車両本体13と、昇降移動手段15により集水バケット16を水噴霧ノズル5に位置合わせし、水噴霧ノズル5が集水バケット16に噴霧した流体たる水の量を測定する流体噴霧測定車両たる水噴霧測定車両12の誘導装置11において、集水バケット16のトンネル1の長さ方向位置に対応するレーザー光の縦ライン54をトンネル1の内面1Aに照射するレーザー照射器たるレーザー墨出し器51と、レーザー墨出し器51が設けられ、集水バケット16のトンネル1の長さ方向位置と同一位置に該集水バケット16と共に移動する移動部たる上桟部33とを備えるから、レーザー墨出し器51によりトンネル内面1Aにレーザー光の縦ライン54を照射し、その縦ライン54を水噴霧ノズル5に合わせるように車両本体13の位置を誘導することにより、水噴霧ノズル5の位置に集水バケット16を合わせて車両本体13を停止することができる。また、車両本体13の停止後、縦ライン54を水噴霧ノズル5に合わせるように、集水バケット16の水平方向位置を微調整すると共に上昇することにより、水噴霧ノズル5に集水バケット16を位置合わせすることができる。
【0065】
このように本実施例では、請求項2に対応して、昇降移動手段15が移動部たる上桟部33を備えるから、集水バケット16は昇降移動手段15により昇降移動し、その昇降移動手段15の上桟部33にレーザー墨出し器51を設けることにより、別途に移動部を設けることなく、レーザー墨出し器51及び縦ライン54を集水バケット16のトンネル長さ方向位置と同一位置に移動することができる。
【0066】
このように本実施例では、請求項3に対応して、移動部たる上桟部33にレーザー墨出し器51を着脱可能に設けるから、使用後、レーザー墨出し器51を取り外すことにより、レーザー墨出し器51が他に接触したり邪魔になったりすることがない。
【0067】
このように本実施例では、請求項4に対応して、集水バケット16のトンネル1の長さ方向基準位置たる長さ方向中央位置に対応してレーザー照射器たるレーザー墨出し器51を設けたから、集水バケット16のトンネル長さ方向中央を水噴霧ノズル5の位置に位置合わせすることができる。
【0068】
このように本実施例では、請求項5に対応して、請求項1記載の流体噴霧測定車両たる水噴霧測定車両12の誘導装置11を用い、昇降移動手段15を操作して縦ライン54を流体噴霧ノズルたる水噴霧ノズル5に合わせるように集水バケット16を水噴霧ノズル5の位置に移動させるから、縦ライン54を視認して集水バケット16を水噴霧ノズル5の位置に移動することができる。
【0069】
このように本実施例では、請求項6に対応して、移動部たる上桟部33にレーザー照射器たるレーザー墨出し器51を着脱可能に設け、レーザー光の縦ライン54を集水バケット16のトンネル1の長さ方向基準位置にある中央縦ライン42Tに照射することにより、集水バケット16のトンネル1の長さ方向基準位置に対応してレーザー墨出し器51を取り付けるから、前記縦ラインを前記集水バケットのトンネル長さ方向の中央に合わせることにより、レーザー墨出し器51を上桟部33の集水バケット16のトンネル1の長さ方向位置と同一位置に取り付けることができる。
【0070】
以下、実施例上の効果として、取付手段61には、移動部たる上桟部33に吸着する吸着手段たる永久磁石63を備えるから、上桟部33への着脱を簡便に行うことができる。また、取付手段61の取付具62は、平板状の本体部64と、この本体部64の後縁を下方に折曲げ線部65において下方向きに折り曲げた係止部66とを備えるから、係止部66を上桟部33の後面33Kに係止することにより、前側への位置ずれを防止し、ライン照射部53を略前側に向けて取り付けることができ、この後のレーザー墨出し器51の位置及び向き調整を容易に行うことができる。
【0071】
また、リフト台21を上昇させる際、トンネル内面1Aに照射した横ライン55を目安とし、横ライン55が水噴霧ノズル5の高さ位置になったら、集水バケット16の高さが水噴霧ノズル5の高さに近付いたことを示すから、リフト台21を停止したり、リフト台21の上昇速度を下げたるすることができ、横ライン55を集水バケット16の高さの目安として用いることにより、集水バケット16のトンネル内面1Aへの接触を防止することができる。また、この際、本体部64に対する取付受部67の角度が折曲げ線部65において調整可能であり、その角度を使用場所の条件に合わせて調整することにより、使用場所の条件が異なっていても、横ライン55を前記目安の位置に照射することができる。
【0072】
集水バケット16の後面部42の外面の左右方向中央には、中央位置表示部たる中央縦ライン42Tが設けられているから、中央縦ライン42Tに縦ライン54を照射してレーザー墨出し器51の取付位置を設定したり、内面1Aに照射された縦ライン54と中央縦ライン42Tとを視認して水噴霧ノズル5に集水バケット16のトンネル長さ方向中央(長さ方向基準位置)を正確に合わせたりすることができる。また、集水バケット16を前側に設けた水平アーム35を昇降可能に設けた案内枠31に、レーザー墨出し器51を取り付けるから、集水バケット16の後方の位置で、集水バケット16の左右中央位置に対応してレーザー墨出し器51を取り付けることができる。
【0073】
尚、本発明は、本実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、集水部は、各種形状のものを用いることができ、また、実施例では、上部に開口部を有するものを示したが、側面部側が開口したものや、上部の一部と側面部の上側が開口したものなどもよい。さらに、着脱手段たる永久磁石により移動部にレーザー照射器を着脱自在に設けたが、着脱手段は面ファスナや吸盤などでもよい。また、流体として水を例示したが、流体の消火剤などでもよい。さらに、移動部は、上桟部以外の昇降移動手段の適宜な箇所に設けても良い。また、請求項2以外では、集水部たる集水バケットにレーザー照射器を設けてもよく、この場合も、実施例と同様に、レーザー照射器が、集水部のトンネルの長さ方向位置に対応するレーザー光の縦ラインをトンネルの内面に照射するように構成する。さらに、水量測定手段は車両本体に搭載されていなくてもよい。また、噴霧口6A,7Aがトンネル長さ方向に離れている場合は、噴霧口6A,7Aのトンネル長さ方向中央位置に集水バケットを位置合わせすればよい。