(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024067739
(43)【公開日】2024-05-17
(54)【発明の名称】研削液循環装置および研削液タンク
(51)【国際特許分類】
B24B 55/03 20060101AFI20240510BHJP
B23Q 11/10 20060101ALI20240510BHJP
B23Q 11/00 20060101ALI20240510BHJP
B24B 55/12 20060101ALI20240510BHJP
【FI】
B24B55/03
B23Q11/10 E
B23Q11/00 U
B24B55/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022178050
(22)【出願日】2022-11-07
(71)【出願人】
【識別番号】507182807
【氏名又は名称】クアーズテック合同会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101878
【弁理士】
【氏名又は名称】木下 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100187506
【弁理士】
【氏名又は名称】澤田 優子
(72)【発明者】
【氏名】山口 駿太郎
【テーマコード(参考)】
3C011
3C047
【Fターム(参考)】
3C011BB31
3C011EE09
3C047FF01
3C047FF03
3C047GG17
3C047GG18
3C047GG19
(57)【要約】
【課題】通常動作中は濾過後の研削液を工作機械へ供給し続けることができ、さらに、濾過装置が停止中の場合においては研削液を枯渇させることなく工作機械へ供給可能な研削液循環装置を提供する。
【解決手段】
本発明にかかる研削液循環装置1は、間仕切り11aによって、研削加工において使用済みの研削液を貯留するためのダーティタンク11bの区画および濾過後の研削液を貯留するためのクリーンタンク11cの区画、がそれぞれ形成された研削液タンク11と、ダーティタンク11bから汲み上げられた使用済みの研削液を濾過し、濾過後の研削液をクリーンタンク11cに供給する濾過装置12と、を備え、さらに、研削液タンク11内の間仕切り11aにより形成される通路11dによってダーティタンク11bとクリーンタンク11cとを連通する構造とした。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
間仕切りによって、研削加工において使用済みの研削液を貯留するためのダーティタンクの区画および濾過後の研削液を貯留するためのクリーンタンクの区画、がそれぞれ形成された研削液タンクと、
前記ダーティタンクから汲み上げられた使用済みの研削液を濾過し、濾過後の研削液を前記クリーンタンクに供給する濾過装置と、
を備え、
さらに、前記研削液タンク内の間仕切りにより形成される通路によって前記ダーティタンクと前記クリーンタンクとを連通する構造とし、
通常動作中は、前記クリーンタンク内の研削液の水位が前記ダーティタンク内の研削液の水位よりも高くなるように前記濾過装置を動作させ、
前記濾過装置が動作を停止して前記クリーンタンク内の研削液の水位が低下した場合には、水位の高低差に応じて、研削液が前記通路を通り前記ダーティタンク側から前記クリーンタンク側へ流れることによって、前記クリーンタンク内の研削液が補充される、
ことを特徴とする研削液循環装置。
【請求項2】
前記通路は、前記研削液タンクの壁面と前記間仕切りの端部との隙間により形成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の研削液循環装置。
【請求項3】
前記通路は、前記間仕切りに設けられた貫通孔により形成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の研削液循環装置。
【請求項4】
研削加工において使用済みの研削液を貯留するためのダーティタンクの区画と、
濾過後の研削液を貯留するためのクリーンタンクの区画と、
を有し、
前記ダーティタンクと前記クリーンタンクが間仕切りによって区分けされ、かつ前記間仕切りにより形成される通路によって前記ダーティタンクと前記クリーンタンクとを連通する構造とした、
ことを特徴とする研削液タンク。
【請求項5】
前記通路は、前記研削液タンクの壁面と前記間仕切りの端部との隙間により形成される、
ことを特徴とする請求項4に記載の研削液タンク。
【請求項6】
前記通路は、前記間仕切りに設けられた貫通孔により形成される、
ことを特徴とする請求項4に記載の研削液タンク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用済みの研削液を濾過して再利用するための研削液循環装置および研削液タンクに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、マシニングセンタや各種研削盤等の工作機械によって研削加工に使用された研削液は、その後、回収され、濾過装置によって切粉等の研削屑が濾過され、クリーンタンクに溜められた後に再利用される。
【0003】
たとえば、下記特許文献1には、使用済みの研削液を濾過後に再利用する循環システムの一例として、研削加工に使用された研削液を濾過し、濾過によって研削屑が分離除去された研削液を貯留する研削液回収装置が開示されている。
【0004】
具体的には、使用済みの研削液を一時貯留し、この研削液に含まれる研削屑を第1の沈殿濾過槽および第2の沈殿濾過槽により沈殿させて除去し、これらの沈澱濾過槽を通過した研削液を研削液貯留槽に貯留し、再利用することが記載されている。
【0005】
また、下記特許文献2には、使用済みの研削液を濾過後に再利用する循環システムの一例として、研削盤から排出される水溶性クーラント(研削液)を浄化して研削盤へ連続的に再循環させる研削盤用水溶性クーラント再循環装置が開示されている。
【0006】
具体的には、濾過装置により研削盤から排出された水溶性クーラントを濾過し、クリーンタンクに濾過された水溶性クーラントを貯留し、その後、クーラント供給装置が、クリーンタンク内の水溶性クーラントを研削盤へ供給する、ことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002-264015号公報
【特許文献2】特開2019-181612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記特許文献1および特許文献2に記載の研削液の循環システムにおいては、濾過後の研削液を再利用することはできるものの、たとえば、濾過装置等、使用済みの研削液を濾過する手段が停止した場合に、研削液貯留槽やクリーンタンクへの研削液の供給が滞るため、クリーンタンク等に溜められた研削液が枯渇する状況が発生する。
【0009】
上記のような研削液が枯渇する状況を回避するため、たとえば、
図8に示すような研削液の循環システムが従来から存在する。具体的には、
図8に示す従来の循環システムは、使用済みの研削液が流入する研削液タンクの外側に濾過装置を設置し、研削液タンクから汲み上げた研削液を濾過装置で濾過した後、研削屑等が除去された研削液を研削液タンクに戻し、研削液タンク内の研削液を研削加工に再利用する。
【0010】
しかしながら、上述した構造を有する研削液の循環システムにおいては、研削液タンク内に濾過前後の研削液が混じった状態で存在しているため、研削屑等が完全に除去されていない研削液が工作機械へ供給され、研削加工に使用されることになる。そのため、切粉等の研削屑が混じった研削液によって工作機械内部のパーツが傷つき、工作機械の寿命が短くなる、という課題があった。
【0011】
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであって、通常動作中は濾過によって研削屑が除去された研削液を工作機械へ供給しつつ、濾過装置が停止中においては研削液を枯渇させることなく工作機械へ供給可能な研削液循環装置および研削液タンクを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明にかかる研削液循環装置は、間仕切りによって、研削加工において使用済みの研削液を貯留するためのダーティタンクの区画および濾過後の研削液を貯留するためのクリーンタンクの区画、がそれぞれ形成された研削液タンクと、ダーティタンクから汲み上げられた使用済みの研削液を濾過し、濾過後の研削液をクリーンタンクに供給する濾過装置と、を備え、さらに、研削液タンク内の間仕切りにより形成される通路によってダーティタンクとクリーンタンクとを連通する構造とした。そして、通常動作中は、クリーンタンク内の研削液の水位がダーティタンク内の研削液の水位よりも高くなるように濾過装置を動作させ、濾過装置が動作を停止してクリーンタンク内の研削液の水位が低下した場合には、水位の高低差に応じて、研削液が上記通路を通りダーティタンク側からクリーンタンク側へ流れることによって、クリーンタンク内の研削液が補充される、ことを特徴とする。
【0013】
本発明にかかる研削液循環装置によれば、通常動作中は、濾過によって研削屑が除去された研削液を工作機械へ供給し続けることができる。一方で、濾過装置12が動作を停止中の場合であっても、研削液を枯渇させることなく工作機械へ供給することができる。
【0014】
また、本発明にかかる研削液循環装置において、上述した通路は、研削液タンクの壁面と間仕切りの端部との隙間により形成されるか、または、間仕切りに設けられた貫通孔により形成される、ことが望ましい。
【0015】
本発明にかかる研削液タンクは、研削加工において使用済みの研削液を貯留するためのダーティタンクの区画と、濾過後の研削液を貯留するためのクリーンタンクの区画と、を有し、さらに、ダーティタンクとクリーンタンクが間仕切りによって区分けされ、かつ間仕切りにより形成される通路によってダーティタンクとクリーンタンクとを連通する構造とした。これにより、研削液を、上記通路を介して水位の高いタンク側から水位の低いタンク側へ流すことができる。
【0016】
また、本発明にかかる研削液タンクにおいて、上述した通路は、研削液タンクの壁面と間仕切りの端部との隙間により形成されるか、または、間仕切りに設けられた貫通孔により形成される、ことが望ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明にかかる研削液循環装置および研削液タンクによれば、通常動作中は濾過によって研削屑が除去された研削液を工作機械へ供給し続けることができ、さらに、濾過装置が停止中においては研削液を枯渇させることなく工作機械へ供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、本発明にかかる研削液循環装置の概略構成を示す模式図である。
【
図2】
図2は、実際に作製した研削液タンクにおいて、濾過装置が動作中のクリーンタンクの一部を示す図である。
【
図3】
図3は、研削液タンクの構造の一例を示す俯瞰図である。
【
図4】
図4は、濾過装置が動作することによる液面水位の高低差の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、濾過装置が動作を停止した場合における液面水位の高低差の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、研削液タンクの構造の一例を示す俯瞰図である。
【
図7】
図7は、濾過装置が動作を停止した場合の研削液タンクにおけるクリーンタンクの一部を示す図である。
【
図8】
図8は、従来の循環システムの構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明にかかる研削液循環装置および研削液タンクの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。また、本願の明細書および図面において、同様に説明することが可能な要素については、同一の符号を付すことにより重複説明を省略する場合がある。
【0020】
<研削液循環装置の構造>
図1は、本発明にかかる研削液循環装置の概略構成を示す模式図である。
図1において、本実施形態の研削液循環装置1は、間仕切り11aによって、研削加工において使用された研削液を貯留するためのダーティタンク11bの区画および濾過後の研削液を貯留するためのクリーンタンク11cの区画、がそれぞれ形成された研削液タンク11と、ダーティタンク11bから汲み上げられた使用済みの研削液を濾過し、濾過により切粉等の研削屑が除去された研削液をクリーンタンク11cに供給する濾過装置12と、を備える。
【0021】
図2は、実際に作製した研削液タンクにおいて、濾過装置が動作中のクリーンタンクの一部を示す図である。ダーティタンク11bとクリーンタンク11cが間仕切り11aによって区分けされ、クリーンタンク11cには、濾過装置12と接続する配管14aから濾過後の研削液が流入し、貯留されている。
【0022】
上記のように構成された研削液循環装置1において、マシニングセンタや各種研削盤等の工作機械(図示せず)によって研削加工に使用された研削液は、工作機械とダーティタンク11bとを接続する配管を介して回収され、ダーティタンク11bに貯留される。そして、ポンプ13によってダーティタンク11bから配管14bを経由して汲み上げられた使用済みの研削液は、濾過装置12によって切粉等の研削屑が濾過され、その後、濾過装置12とクリーンタンク11cとを接続する配管14aを介して流入する濾過後の研削液が、クリーンタンク11cに貯留され、工作機械によって再利用される。
【0023】
また、本実施形態の研削液循環装置1は、研削液タンク11内の間仕切り11aに形成される通路11dによって、ダーティタンク11bとクリーンタンク11cとを連通する構造とした。
図3は、研削液タンク11の構造の一例を示す俯瞰図であり、通常動作中の研削液の流れを示す。本実施形態おいては、たとえば、研削液タンク11の壁面と間仕切り11aの端部との間に隙間を設け、この隙間により形成される研削液の通路11dによってダーティタンク11bとクリーンタンク11cとを連通する。なお、隙間の寸法は、研削液タンク11(ダーティタンク11b,クリーンタンク11c)の容量や、ダーティタンク11bへ供給される使用済みの研削液の流量、クリーンタンク11cへ供給される濾過後の研削液の流量等により適宜設定するものであり、任意である。
【0024】
また、研削液循環装置1において、通常動作中、すなわち、濾過装置12による濾過処理が正常に実行されている期間は、クリーンタンク11c内の研削液の水位がダーティタンク11b内の研削液の水位より高くなるように濾過装置12を動作させる。
図4は、濾過装置12が動作することによる液面水位の高低差の一例を示す図であり、通常動作中の研削液の流れを示す。たとえば、クリーンタンク11cに流入する研削液の流量が工作機械側に供給される研削液の流量(ダーティタンク11bに流入する研削液)よりも多い場合には、ダーティタンク11b内の研削液の水位よりクリーンタンク11c内の研削液の水位の方が高くなるため、水圧により、濾過後の研削液が通路11dを通りクリーンタンク11c側からダーティタンク11b側へ流れ出す(
図3、
図4参照)。なお、クリーンタンク11c側からダーティタンク11b側へ流れ出す研削液の流量は、通路11dの隙間寸法を適宜設定することにより、
図4に示す液面水位の高低差を維持できる程度に予め調整されているものとする。
【0025】
これにより、通常動作中は、濾過によって研削屑が除去された研削液を工作機械へ供給することができる。すなわち、クリーンタンク11c側には、ダーティタンク11b内の使用済みの研削液が混入することはなく、研削屑が混入した研削液の工作機械への供給を回避することができるため、工作機械の寿命を延ばすことができる。
【0026】
一方で、研削液循環装置1において、故障等、何らかの理由により濾過装置12が動作を停止してクリーンタンク11c内の研削液の水位が低下した場合には、水位の高低差に応じてダーティタンク11b側からクリーンタンク11c側へ研削液が流れ出す。
図5は、濾過装置12が動作を停止した場合における液面水位の高低差の一例を示す図である。また、
図6は、研削液タンク11の構造の一例を示す俯瞰図であり、濾過装置12が動作を停止した場合の研削液の流れを示す。たとえば、濾過装置12が動作を停止してクリーンタンク11c内の研削液の水位が低下し、クリーンタンク11c内の研削液の水位よりダーティタンク11b内の研削液の水位の方が高くなった場合、水圧により、使用済みの研削液が通路11dを通りダーティタンク11b側からクリーンタンク11c側へ流れ出し、この研削液がクリーンタンク11cに補充される。これにより、クリーンタンク11c内の研削液の枯渇を防ぐことができ、濾過装置12が停止中であっても研削液を工作機械へ供給し続けることが可能となる。
【0027】
図7は、濾過装置12が動作を停止した場合の研削液タンク11におけるクリーンタンクの一部を示す図である。濾過装置が正常に動作している
図2の場合と比べて、クリーンタンク11c内の研削液が濁ってはいるものの、濾過装置12が動作を停止した場合であっても、研削液がクリーンタンク11c内に貯留されている(枯渇してない)ことが確認できる。
【0028】
すなわち、本実施形態においては、上述した研削液循環装置1の構造によって、クリーンタンク11c内の研削液の枯渇を回避するためのフェールセーフ機能を実現するとともに、通常動作時においては濾過後の研削液のみを工作機械に供給することが可能となる。
【0029】
なお、本実施の形態においては、通路11dを、研削液タンク11の壁面と間仕切り11aの端部との間の隙間(
図3、
図6参照)としているが、通路11dはこれに限るものではなく、ダーティタンク11bとクリーンタンク11cとを連通するための通路であれば、その他の構造により実現してもよい。たとえば、研削液タンク11の壁面と間仕切り11aの端部を隙間なく密接する構造とし、間仕切り11aにダーティタンク11bとクリーンタンク11cとを連通するための貫通孔を設け、この貫通孔を通路11dとしてもよい。
【0030】
また、本実施形態においては、間仕切り11aによって研削液タンク11をダーティタンク11bの区画とクリーンタンク11cの区画とに区分けする構造としたが、この構造に限るものではない。たとえば、ダーティタンク11bとクリーンタンク11cは、一体化することなくそれぞれ独立した構造物であってもよく、この場合、ダーティタンク11bとクリーンタンク11cは、それぞれのタンクを接続する配管(通路11dに相当)により連通する。この場合、2つのタンクは、同一レベルで近くに配置することが好ましい。
【0031】
また、本実施形態においては、通路11dに、研削屑等の不要物の通過を阻止または抑制するためのフィルターを設けることとしてもよい。これにより、ダーティタンク11b側からクリーンタンク11c側へ流れる研削液中の不要物の通過を阻止または抑制することができるため、研削液に混入する不要物による工作機械内部の損傷を減らすことができる。
【0032】
<効果>
このように、本実施形態の研削液循環装置1は、間仕切り11aによって、研削加工において使用済みの研削液を貯留するためのダーティタンク11bの区画および濾過後の研削液を貯留するためのクリーンタンク11cの区画、がそれぞれ形成された研削液タンク11と、ダーティタンク11bから汲み上げられた使用済みの研削液を濾過し、濾過後の研削液をクリーンタンク11cに供給する濾過装置12と、を備え、さらに、研削液タンク11内の間仕切り11aにより形成される通路11dによってダーティタンク11bとクリーンタンク11cとを連通する構造とした。
【0033】
そして、通常動作中は、クリーンタンク11c内の研削液の水位がダーティタンク11b内の研削液の水位よりも高くなるように濾過装置12を動作させることとした。さらに、濾過装置12が動作を停止してクリーンタンク11c内の研削液の水位が低下した場合には、水位の高低差に応じて、研削液が通路11dを通りダーティタンク11b側からクリーンタンク11c側へ流れることによって、クリーンタンク11c内の研削液が自動的に補充される構造とした。
【0034】
したがって、本実施形態の研削液循環装置1によれば、通常動作中は、濾過によって研削屑が除去された研削液を工作機械へ供給し続けることができる。また、濾過装置12が動作を停止中の場合においては、研削液を枯渇させることなく工作機械へ供給することができる。
【0035】
なお、本実施形態の研削液循環装置1の構造については、工作機械用の研削液を研削液タンク11に貯留して再利用するものに限らず、タンクから汲み上げた使用済みの液体を濾過し、濾過後の液体を再利用する機構を有するもの全般へ、応用が可能である。具体的には、たとえば、アクアリウムの水の濾過や銭湯の湯の濾過等があげられる。
【符号の説明】
【0036】
1 研削液循環装置
11 研削液タンク
11a 間仕切り
11b ダーティタンク
11c クリーンタンク
11d 通路
12 濾過装置
13 ポンプ
14a,14b 配管