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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024006775
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】足場用パネル位置決め部材および足場
(51)【国際特許分類】
   E04G 5/00 20060101AFI20240110BHJP
   E04G 21/32 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
E04G5/00 301E
E04G21/32 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022107972
(22)【出願日】2022-07-04
(71)【出願人】
【識別番号】393000445
【氏名又は名称】株式会社三共
(74)【代理人】
【識別番号】100142022
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 一晃
(74)【代理人】
【識別番号】100196623
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 計介
(72)【発明者】
【氏名】真田 孝範
(57)【要約】
【課題】足場用パネルを前記足場板に対して位置決めしつつ、前記足場板と前記足場用パネルとの隙間を覆う足場用パネル位置決め部材を提供する。
【解決手段】足場用パネル位置決め部材1は、足場用パネル65の下端部に沿って一方向に延びて足場用パネル65を支持するパネル支持部10と、パネル支持部10を前記厚み方向に見て、パネル支持部10に沿って前記一方向に延びているとともにパネル支持部10から前記一方向と直交する方向に延びている延伸部20と、を有する。延伸部20は、前記厚み方向に見て、前記一方向と直交する方向に延びていて、少なくとも先端部が足場板64と重なる水平延伸部21と、水平延伸部21の前記先端部から下方に延びている下方延伸部22と、を有する。
【選択図】 図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外縁の少なくとも一部に幅木が取り付けられている足場板に対し、前記足場板の外方で前記足場板の厚み方向に延びている板状の足場用パネルを位置決めする足場用パネル位置決め部材であって、
前記足場用パネルの下端部に沿って一方向に延びて前記足場用パネルを支持するパネル支持部と、
前記パネル支持部を前記厚み方向に見て、前記パネル支持部に沿って前記一方向に延びているとともに前記パネル支持部から前記一方向と直交する方向に延びている延伸部と、
を有し、
前記延伸部は、
前記厚み方向に見て、前記一方向と直交する方向に延びていて、少なくとも先端部が前記足場板と重なる水平延伸部と、
前記水平延伸部の前記先端部から下方に延びている下方延伸部と、
を有する、足場用パネル位置決め部材。
【請求項2】
請求項1に記載の足場用パネル位置決め部材において、
前記パネル支持部は、
前記足場用パネルの下端部が挿入される溝部を有する、
足場用パネル位置決め部材。
【請求項3】
請求項1に記載の足場用パネル位置決め部材において、
前記パネル支持部における長手方向の両端部に位置し、それぞれ、前記足場用パネルの幅方向の両側でそれぞれ上下方向に延びている垂直支柱に、前記パネル支持部を取り付けるための取付部を有する、
足場用パネル位置決め部材。
【請求項4】
請求項3に記載の足場用パネル位置決め部材において、
前記延伸部は、
前記パネル支持部の下側に接続されていて、
前記水平延伸部の長手方向の両端部は、それぞれ、
前記パネル支持部の長手方向の端部から外方に突出している、
足場用パネル位置決め部材。
【請求項5】
請求項3に記載の足場用パネル位置決め部材において、
前記パネル支持部の両端部に位置する取付部のうち一方の端部に位置する取付部の上下方向の位置は、他方の端部に位置する取付部の上下方向の位置と異なっている、
足場用パネル位置決め部材。
【請求項6】
請求項2に記載の足場用パネル位置決め部材において、
前記パネル支持部は、
前記溝部の底面を構成し、前記足場用パネルを支持する板状の底部と、
前記溝部の側面を構成し、前記底部から上方に延びる一対の板状の側壁部と、を有し、
前記一対の側壁部のうち一方の側壁部は、他方の側壁部よりも上下方向に長い、
足場用パネル位置決め部材。
【請求項7】
足場板と、
前記足場板の外縁の少なくとも一部に取り付けられている幅木と、
前記足場板を支持する足場板支持枠と、
前記足場板の外方で前記足場板の厚み方向に延びている板状の足場用パネルと、
前記足場板支持枠に接続され、前記足場用パネルの幅方向の両側にそれぞれ位置する上下方向に延びる複数の垂直支柱と、
前記足場板に対し、前記足場用パネルを位置決めする請求項1から請求項6のいずれか一つに記載の足場用パネル位置決め部材と、
を有し、
前記足場用パネル位置決め部材の前記延伸部における前記下方延伸部は、
前記足場用パネルの厚み方向に見て、少なくとも一部が前記幅木と重なっている、
足場。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、足場板の外周で前記足場板の厚み方向に延びる足場用パネルを、前記足場板に対して位置決めするための足場用パネル位置決め部材および前記足場用パネル位置決め部材が取り付けられている足場に関する。
【背景技術】
【0002】
足場の外部に粉塵等が排出されることを防止するために、足場板の外周に、前記足場板の厚み方向に延びる足場用パネルが取り付けられている足場が知られている。このような足場用パネルが取り付けられた足場として、特許文献1には、足場板と、前記足場板の少なくとも一辺に沿って並列に並べて設けられた複数の縦支柱と、隣り合う各縦支柱間に架け渡された横桟とを有する作業足場に取り付けられるパネル装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-183654号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、足場では、通常、足場板から物体等が落下することを防止するために、足場板の外縁に沿って幅木が取り付けられる。前記幅木は、高さが低いため、前記幅木より上方から物体等の落下を防止するには不十分である。これに対して、足場用パネルが取り付けられている足場では、前記足場用パネルによって、足場板から物体等が落下することを防止可能である。すなわち、前記足場用パネル及び前記幅木によって、足場板から物体等が落下することを防止できる。この場合、足場用パネルと幅木との間に隙間が生じないようにする必要がある。
【0005】
前記特許文献1に開示されている作業足場では、パネル装置を支持するパネル支持部材がパネル装置と幅木との間の隙間を閉塞するように配置されている。前記パネル支持部材は、縦支柱に連結されている一方、前記幅木は、足場板に固定されている。したがって、前記特許文献1に開示されている構成では、前記足場板が撓むなどした場合に、前記足場板に固定されている前記幅木と、前記縦支柱に連結されている前記パネル支持部材との間に隙間が生じる可能性がある。そこで、足場板に対して足場用パネルを位置決めしつつ、前記足場板と前記足場用パネルとの隙間を覆うことができる構成が求められている。
【0006】
本発明の目的は、足場板の厚み方向に延びる足場用パネルを有する足場において、前記足場用パネルを前記足場板に対して位置決めしつつ、前記足場板と前記足場用パネルとの隙間を覆う足場用パネル位置決め部材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態に係る足場用パネル位置決め部材は、外縁の少なくとも一部に幅木が取り付けられている足場板に対し、前記足場板の外方で前記足場板の厚み方向に延びている板状の足場用パネルを位置決めする足場用パネル位置決め部材である。前記足場用パネル位置決め部材は、前記足場用パネルの下端部に沿って一方向に延びて前記足場用パネルを支持するパネル支持部と、前記パネル支持部を前記厚み方向に見て、前記パネル支持部に沿って前記一方向に延びているとともに前記パネル支持部から前記一方向と直交する方向に延びている延伸部と、を有する。前記延伸部は、前記厚み方向に見て、前記一方向と直交する方向に延びていて、少なくとも先端部が前記足場板と重なる水平延伸部と、前記水平延伸部の前記先端部から下方に延びている下方延伸部と、を有する(第1の構成)。
【0008】
上述の構成では、足場用パネル位置決め部材のパネル支持部は、足場用パネルを支持している。よって、前記パネル支持部と、前記足場用パネルとには、隙間が生じない。また、足場用パネル位置決め部材の水平延伸部は、前記厚み方向に見て、前記パネル支持部と前記足場板との間を延びている。よって、前記厚み方向に見て、足場用パネル位置決め部材と、前記足場板とには、隙間が生じない。また、足場用パネル位置決め部材の下方延伸部は、前記水平延伸部から下方に延びている。よって、足場用パネル位置決め部材を前記足場用パネルの厚み方向に見て、前記下方延伸部と前記足場板の幅木とが重なるように、前記足場用パネル位置決め部材を前記足場板に対して位置付けることにより、前記水平延伸部と、前記幅木とには、上下方向の隙間が生じない。したがって、前記足場用パネル位置決め部材によって、前記幅木と、前記足場用パネルとの隙間を覆うことができる。
【0009】
また、上述の構成では、前記延伸部の前記下方延伸部を、前記幅木よりも前記足場板の内方の位置で下方に延びるように位置付けることができる。これにより、前記パネル支持部に支持されている前記足場用パネルを、前記足場板に対して水平方向に離れる方向に移動しないように位置付けることができる。したがって、前記足場板に対して、足場用パネルを位置決めしつつ、前記足場用パネルと前記幅木との隙間を覆うことができる足場用パネル位置決め部材を提供できる。
【0010】
前記第1の構成の足場用パネル位置決め部材において、前記パネル支持部は、前記足場用パネルの下端部が挿入される溝部を有する(第2の構成)。
【0011】
これにより、足場用パネルの下端部を前記溝部に挿入することができる。よって、足場用パネル位置決め部材に対して足場用パネルを容易に位置付けることができる。したがって、前記足場用パネルを前記足場用パネル位置決め部材に位置付ける作業性を向上することができる。
【0012】
前記第2の構成の足場用パネル位置決め部材において、前記パネル支持部における長手方向の両端部に位置し、それぞれ、前記足場用パネルの幅方向の両側でそれぞれ上下方向に延びている垂直支柱に、前記パネル支持部を取り付けるための取付部を有する(第3の構成)。
【0013】
これにより、足場用パネル位置決め部材を、足場用パネルの幅方向の両側に位置する垂直支柱に取り付けることができる。よって、足場板に対する足場用パネル位置決め部材の上下方向の位置を固定することができる。よって、前記足場用パネルの厚み方向に見て、前記下方延伸部と前記幅木とが重なるように、前記足場用パネル位置決め部材を前記足場板に対して容易に位置付けることができる。したがって、前記足場板に対して前記足場用パネルを位置付けする作業の作業性を向上することができる。
【0014】
前記第2の構成の足場用パネル位置決め部材において、前記延伸部は、前記パネル支持部の下側に接続されていて、前記水平延伸部の長手方向の両端部は、それぞれ、前記パネル支持部の長手方向の端部から外方に突出している(第4の構成)。
【0015】
パネル支持部を、取付部を介して垂直支柱に取り付けると、前記取付部の基端部分によって、前記垂直支柱と前記パネル支持部の長手方向の両端部とに隙間が生じる。上述の構成では、水平延伸部の長手方向の両端部が、それぞれ、パネル支持部の長手方向の端部から外方に突出している。したがって、前記水平延伸部の前記長手方向の両端部で、前記隙間を覆うことができる。
【0016】
前記第3の構成の足場用パネル位置決め部材において、前記パネル支持部の両端部に位置する取付部のうち一方の端部に位置する取付部の上下方向の位置は、他方の端部に位置する取付部の上下方向の位置と異なっている(第5の構成)。
【0017】
1つの垂直支柱に対して、足場用パネルの幅方向に隣り合うように2つの足場用パネル位置決め部材を取り付ける場合、前記垂直支柱には、前記2つの足場用パネル位置決め部材の取付部が取り付けられる。そのため、前記垂直支柱に対して、前記2つの足場用パネル位置決め部材を同じ高さ位置で取り付けようとすると、接続部同士が干渉する可能性がある。
【0018】
これに対し、上述の構成の足場用パネル位置決め部材では、長手方向一方の端部に位置する取付部と、長手方向他方の端部に位置する取付部とが、上下方向に異なる位置に位置している。これにより、1つの垂直支柱に対して取り付けられる隣り合う2つの足場用パネル位置決め部材の取付部の取り付け位置を上下方向に異なる位置にすることができる。よって、前記2つの足場用パネル位置決め部材を、互いに干渉することなく、前記1つの垂直支柱に対して同じ高さ位置に取り付けることができる。
【0019】
前記第2の構成の足場用パネル位置決め部材において、前記パネル支持部は、前記溝部の底面を構成し、前記足場用パネルを支持する板状の底部と、前記溝部の側面を構成し、前記底部から上方に延びる一対の板状の側壁部と、を有する。前記一対の側壁部のうち一方の側壁部は、他方の側壁部よりも上下方向に長い(第6の構成)。
【0020】
上述の構成では、溝部を構成する一方の側壁部が他方の側壁部よりも長い。これにより、前記溝部に足場用パネルを挿入する際に、前記足場用パネルの下端部を、前記溝部の側面のうち前記一方の側壁部の側面に沿わせることができる。したがって、前記溝部に前記足場用パネルの下端部を挿入する作業を効率良く行うことができる。
【0021】
本発明の一実施形態に係る足場は、足場板と、前記足場板の外縁の少なくとも一部に取り付けられている幅木と、前記足場板を支持する足場板支持枠と、前記足場板の外方で前記足場板の厚み方向に延びている板状の足場用パネルと、前記足場板支持枠に接続され、前記足場用パネルの幅方向の両側にそれぞれ位置する上下方向に延びる複数の垂直支柱と、前記足場板に対し、前記足場用パネルを位置決めする前記第1から第6のいずれか一つの構成の足場用パネル位置決め部材と、を有する。前記足場用パネル位置決め部材の前記延伸部における前記下方延伸部は、前記足場用パネルの厚み方向に見て、少なくとも一部が前記幅木と重なっている(第7の構成)。
【0022】
足場板に対して、足場用パネルを位置決めする足場用位置決め部材によって、前記足場用パネルと前記幅木との隙間が覆われた足場を提供することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明の一実施形態に係る足場用パネル位置決め部材は、足場用パネルの下端部に沿って一方向に延びて前記足場用パネルを支持するパネル支持部と、前記パネル支持部を前記厚み方向に見て、前記パネル支持部に沿って前記一方向に延びているとともに前記パネル支持部から前記一方向と直交する方向に延びている延伸部と、を有する。前記延伸部は、前記厚み方向に見て、前記一方向と直交する方向に延びていて、少なくとも先端部が前記足場板と重なる水平延伸部と、前記水平延伸部の前記先端部から下方に延びている下方延伸部と、を有する。
【0024】
これにより、足場板に対して、前記足場板の外方で前記足場板の厚み方向に延びている足場用パネルを位置決めする足場用パネル位置決め部材によって、前記足場板に取り付けられている幅木と、前記足場用パネルとの間に生じる隙間を覆うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1図1は、実施形態1に係る足場用パネル位置決め部材が用いられる足場の斜視図である。
図2図2は、図1のII-II線断面図である。
図3図3は、足場用パネル位置決め部材の斜視図である。
図4図4は、足場用パネル位置決め部材の斜視図である。
図5図5は、図3のV-V線断面図である。
図6図6は、足場用パネル位置決め部材の取付部の位置を示す図である。
図7図7は、足場に複数の足場用パネル位置決め部材が取り付けられている状態を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。なお、図中の同一または相当部分については同一の符号を付してその説明は繰り返さない。また、各図中の構成部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各構成部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
【0027】
なお、以下の説明では、板状の足場板64の厚み方向を「上下方向」、上下方向に延びる板状の足場用パネル65の厚み方向を「前後方向」、上下方向及び前後方向と直交する方向を「左右方向」とする。ただし、この方向の定義により、本発明に係る足場用パネル位置決め部材1の使用時の向きを限定する意図はない。なお、足場板64の厚み方向は、足場板64の面に垂直な法線の方向だけでなく、該法線方向に対して傾いた方向も含む。すなわち、「上下方向」は、鉛直方向だけでなく、鉛直方向に対して傾いた方向も含む。同様に、「前後方向」も、足場用パネル65の面に垂直な法線の方向だけでなく、該法線方向に対して傾いた方向も含む。また、「左右方向」は、上下方向及び前後方向と直交する方向に限らず、上下方向及び前後方向と交差する方向であればよい。
【0028】
また、以下の説明において、“固定”、“接続”及び“取り付ける”等(以下、固定等)の表現は、部材同士が直接、固定等されている場合だけでなく、他の部材を介して固定等されている場合も含む。すなわち、以下の説明において、固定等の表現には、部材同士の直接的及び間接的な固定等の意味が含まれる。
【0029】
(実施形態)
(足場の構成)
図1及び図2を参照して、最初に、本実施形態に係る足場用パネル位置決め部材1を有する足場について説明する。本実施形態では、足場用パネル位置決め部材1を有する足場が、足場の一例としての吊り足場である場合について説明する。足場用パネル位置決め部材1は、図1に示す吊り足場とは異なる構成の吊り足場に取り付けられていてもよい。また、足場用パネル位置決め部材1は、地面に設置される足場に取り付けられていてもよい。なお、以下では、足場用パネル位置決め部材1を有する吊り足場を、足場60と称する。
【0030】
図1は、足場60の一部を示す斜視図である。足場60は、構造物に対してワイヤなどを用いて吊り下げられることにより、前記構造物の下方に設置される吊り足場である。足場60は、例えば、橋梁等の構造物の工事をする際などのように、地面に足場を設置するのが困難な作業環境で用いられる。
【0031】
図1に示すように、足場60は、足場板支持枠61と、複数の垂直支柱62と、梁部材63と、足場板64と、足場用パネル65と、連結部材66と、パネル固定部材67と、幅木70と、足場用パネル位置決め部材1と、を有する。
【0032】
足場板支持枠61は、足場60に対して左右方向及び前後方向に延びるように配置された複数の柱状の部材によって構成されている。足場板支持枠61は、連結部材66によって互いに連結されることにより、水平方向に拡がる枠状に構成されている。枠状に構成された足場板支持枠61は、足場板64を支持している。
【0033】
複数の垂直支柱62は、上下方向に延びる柱状の部材である。複数の垂直支柱62は、足場60の上下方向に延びている。複数の垂直支柱62は、連結部材66を介して、足場板支持枠61に接続されている。
【0034】
梁部材63は、左右方向に延びる柱状の部材である。梁部材63は、一対の垂直支柱62の間を左右方向に延びている。梁部材63は、連結部材66を介して、一対の垂直支柱62に接続されている。
【0035】
足場板64は、前後方向及び左右方向に拡がる板状の部材である。足場板64は、足場板支持枠61によって支持されている。足場板64は、足場60における作業場の床面を構成する。足場板64は、作業者が作業を行う作業台及び作業者が移動する通路となる。また、足場板64上には、作業で使用する工具等を載置することもできる。
【0036】
図2に示すように、足場板64は、後側の端部が、一対の垂直支柱62の前方に位置するように配置されている。足場板64は、図示省略する締結部材によって足場板支持枠61に固定されている。
【0037】
足場用パネル65は、上下方向及び左右方向に拡がる板状の部材である。足場用パネル65は、足場60の壁面を構成する。足場用パネル65は、足場60から、工具等が落下することを防止したり、足場60の外部に粉塵等が排出されることを防止したりする。
【0038】
足場用パネル65は、足場板64の外方で、足場板64の厚み方向に延びている。足場用パネル65は、梁部材63に対して後側に位置するように、パネル固定部材67によって梁部材63に固定されている。よって、図2に示すように、足場用パネル65は、一対の垂直支柱62よりも後方に位置するように配置されている。上述したように、足場板64は、一対の垂直支柱62よりも前方に位置するように配置されている。よって、足場60を上下方向に見て、足場板64と足場用パネル65との間には、隙間が生じている。
【0039】
幅木70は、足場板64の外縁に取り付けられている。幅木70は、足場板64から工具等が落下することを防止する。本実施形態では、幅木70は、断面視で略L字状である。幅木70は、上下方向に延びる垂直部71と、垂直部71の下端部から水平方向に延びる水平部72と、を有する。幅木70は、垂直部71が、足場板64の後側の端部の位置で、足場板64から上方に延びるように、足場板64に固定されている。すなわち、幅木70の垂直部71は、一対の垂直支柱62の前方で上下方向に延びている。
【0040】
このように、幅木70の垂直部71は、複数の垂直支柱62の前方で上下方向に延び、足場用パネル65は、複数の垂直支柱62の後方で上下方向に延びている。したがって、本実施形態では、足場60に幅木70が取り付けられた状態で、足場60を上下方向に見て、足場用パネル65と幅木70との間には、隙間が生じている。
【0041】
足場用パネル位置決め部材1は、後述する第1取付部30及び第2取付部31を介して、一対の垂直支柱62に固定されている。足場用パネル位置決め部材1は、足場用パネル65を、足場板64に対して位置決めしている。本実施形態では、足場用パネル位置決め部材1は、さらに、幅木70の垂直部71と足場用パネル65との間に生じている隙間を覆っている。
【0042】
(足場用パネル位置決め部材の構成)
次に、図1から図6を参照して、足場用パネル位置決め部材1の構成について詳細に説明する。図3から図6に示すように、足場用パネル位置決め部材1は、パネル支持部10と、延伸部20と、第1取付部30と、第2取付部31と、を有する。第1取付部30及び第2取付部31は、本発明の取付部に対応する。
【0043】
パネル支持部10は、一方向に長い部材である。パネル支持部10は、図5に示すように、断面で見て上側が開口する溝部10aを有する。本実施形態では、パネル支持部10は、溝部10aの底面を構成する底部13と、溝部10aの側面を構成するとともに底部13から上方に延びる第1側壁部11及び第2側壁部12と、を有する。第1側壁部11及び第2側壁部12は、本発明の一対の側壁部に対応する。
【0044】
図3から図5に示すように第1側壁部11、第2側壁部12及び底部13は、一体である。溝部10aは、パネル支持部10の長手方向の一方の端から他方の端まで延びている。図2に示すように、溝部10aには、足場用パネル65の下端部が挿入される。これにより、足場用パネル位置決め部材1に対して足場用パネル65を容易に位置付けることができる。したがって、足場用パネル65を足場用パネル位置決め部材1に位置付ける作業性を向上することができる。
【0045】
パネル支持部10は、第1取付部30及び第2取付部31によって、一対の垂直支柱62に取り付けられている。よって、パネル支持部10の溝部10aに足場用パネル65の下端部を挿入することにより、足場用パネル65の垂直支柱62に対する位置を決めることができる。
【0046】
本実施形態では、第1側壁部11は、第2側壁部12よりも上下方向に長い。これにより、溝部10aに足場用パネル65を挿入する際に、足場用パネル65の下端部を、第1側壁部11の内面に沿わせることができる。したがって、溝部10aに足場用パネル65の下端部を挿入する作業を効率良く行うことができる。
【0047】
図3及び図4に示すように、第1側壁部11の長手方向の一方の端部には、第1取付部30が位置している。第1側壁部11の長手方向の他方の端部には、第2取付部31が位置している。底部13の下側面には、延伸部20が接続されている。
【0048】
図3及び図4に示すように、延伸部20は、パネル支持部10の長手方向に延びる板状の部材である。本実施形態では、延伸部20は、パネル支持部10の下側に接続されている。上下方向に見て、延伸部20は、第1側壁部11の外方且つ前記長手方向と直交する方向に延びている。延伸部20は、水平延伸部21と、下方延伸部22とを有する。
【0049】
図3及び図4に示すように、水平延伸部21は、矩形状且つ板状である。水平延伸部21は、パネル支持部10の底部13の外側面に接続されている。水平延伸部21は、底部13に対して厚み方向に重なっている。水平延伸部21は、底部13に対して、第1側壁部11の外方且つ前記長手方向と直交する方向に延びている。本実施形態では、水平延伸部21は、底部13の長手方向の端部から、前記長手方向の一方及び他方に突出している。
【0050】
図2に示すように、本実施形態では、水平延伸部21は、幅木70の垂直部71の上端と接触している。すなわち、足場用パネル位置決め部材1は、水平延伸部21が幅木70と接触する上下方向位置に位置するように、垂直支柱62に取り付けられている。
【0051】
図2に示すように、水平延伸部21のうち、第1側壁部11の外方且つ前記長手方向と直交する方向に延びている部分の前記長手方向と直交する方向の長さは、垂直支柱62の直径よりも大きい。これにより、足場用パネル位置決め部材1を垂直支柱62に取り付けた状態で、上下方向に見て、水平延伸部21の先端は、足場板64と重なる。
【0052】
図3から図5に示すように、下方延伸部22は、水平延伸部21の先端部から下方に延びている。これにより、足場用パネル位置決め部材1を、垂直支柱62に対して、水平延伸部21が幅木70の上端と接触する上下方向位置に取り付けることにより、下方延伸部22と幅木70とを前後方向に重ねることができる。
【0053】
第1取付部30は、パネル支持部10の長手方向の両端部のうち一方の端部に位置している。第2取付部31は、パネル支持部10の長手方向の両端部のうち他方の端部に位置している。足場用パネル位置決め部材1は、第1取付部30及び第2取付部31を介して、垂直支柱62に取り付けられる。
【0054】
これにより、足場用パネル位置決め部材1を、足場用パネル65の幅方向の両側に位置する垂直支柱62に取り付けることができる。よって、足場板64に対する足場用パネル位置決め部材1の上下方向の位置を固定することができる。
【0055】
本実施形態では、図3及び図4に示すように、第1取付部30は、上下方向に見て、パネル支持部10の長手方向外方に向かって開口する取付溝部30aを有する。第1取付部30の取付溝部30a内に、垂直支柱62が挿入される。これにより、足場用パネル位置決め部材1の前記一方の端部は、第1取付部30によって、垂直支柱62に対して長手方向外方への移動が規制される。
【0056】
本実施形態では、第2取付部31は、柱状の部材を緊結する足場用クランプである。第2取付部31は、垂直支柱62に緊結される。第2取付部31の構成は、一般的な足場用クランプと同様の構成である。したがって、第2取付部31の構成の詳細な説明は省略する。
【0057】
このように、本実施形態では、パネル支持部10の長手方向の前記一方の端部に位置する第1取付部30は、垂直支柱62に対して固定されない。パネル支持部10の長手方向の前記他方の端部に位置する第2取付部31は、垂直支柱62に対して緊結される。
【0058】
この構成により、第1取付部30を垂直支柱62に挿入し、その後、第2取付部31を別の垂直支柱62に緊結する手順によって、足場用パネル位置決め部材1を足場60に取り付けることができる。これにより、足場60に対する足場用パネル位置決め部材1の取付作業の作業性を向上させることができる。なお、この実施形態では、第1取付部30を、垂直支柱62に挿入し、第2取付部31を別の垂直支柱に緊結することを、垂直支柱62に対するパネル支持部10の取り付けと呼ぶ。
【0059】
第1取付部及び第2取付部の構成は、足場用パネル位置決め部材1を垂直支柱62に固定可能な構成であれば、他の構成であってもよい。
【0060】
本実施形態では、図3及び図4に示すように、パネル支持部10の両端部に位置する取付部のうち一方の端部に位置する第1取付部30の上下方向の位置は、他方の端部に位置する第2取付部31の上下方向の位置と異なっている。詳細には、図6に示すように、第1取付部30は、上端部が、第2取付部31の下端部の上下方向位置P1よりも下方に位置している。
【0061】
図7に示すように、例えば2つの足場板64を有する足場60では、隣り合う2つの足場板64に対応して2つの足場用パネル位置決め部材1が、第1取付部30及び第2取付部31によって垂直支柱62に固定されている。詳しくは、隣り合う2つの足場用パネル位置決め部材1の間に位置する1つの垂直支柱62には、隣り合う2つの足場用パネル位置決め部材1の一方に設けられた第1取付部30と、隣り合う2つの足場用パネル位置決め部材1の他方に設けられた第2取付部31とが取り付けられる。
【0062】
本実施形態では、上述したように、第1取付部30は、第2取付部31よりも下方で、且つ、上下方向に重ならない高さに設けられている。これにより、1つの垂直支柱62に対して取り付けられる隣り合う2つの足場用パネル位置決め部材1の取付部30,31の取り付け位置を上下方向に異なる位置にすることができる。よって、2つの足場用パネル位置決め部材1を、互いに干渉することなく、1つの垂直支柱62に対して同じ高さ位置に取り付けることができる。
【0063】
次に、図1及び図2を参照して、上述の構成を有する足場用パネル位置決め部材1が取り付けられている足場60における、足場板64、足場用パネル65、垂直支柱62、幅木70及び足場用パネル位置決め部材1の位置関係について説明する。
【0064】
上述したように、足場60では、足場板64に取り付けられている幅木70と、足場板64の外方で足場板64の厚み方向に延びている足場用パネル65との間には、隙間が生じている。
【0065】
足場用パネル位置決め部材1のパネル支持部10は、足場用パネル65を支持している。よって、パネル支持部10と、足場用パネル65とには、隙間が生じない。また、足場用パネル位置決め部材1の延伸部20は、上下方向に見て、パネル支持部10と足場板64との間を延びて、先端部が足場板64と重なる水平延伸部21を有する。よって、上下方向に見て、足場用パネル位置決め部材1と、足場板64とには、隙間が生じない。
【0066】
また、足場用パネル位置決め部材1の延伸部20は、水平延伸部21の先端部から下方に延びている下方延伸部22を有する。上述の構成では、前後方向に見て、下方延伸部22と幅木70とが重なるように、足場用パネル位置決め部材1が垂直支柱62に取り付けられている。したがって、延伸部20と、幅木70とには、上下方向の隙間が生じない。
【0067】
また、足場用パネル位置決め部材1は、下方延伸部22と幅木70の垂直部71とが前後方向に重なるように取り付けられている。これにより、上下方向に見て、水平延伸部21の先端部が足場板64と重ならない位置に移動することが抑制されている。よって、足場用パネル65を、足場板64に対して位置決めすることができる。
【0068】
したがって、足場用パネル位置決め部材1を足場60に取り付けることにより、足場板64に対して足場用パネル65を位置決めしつつ、足場板64の外方に生じている足場用パネル65との間の隙間を覆うことができる。
【0069】
なお、足場用パネル位置決め部材1を、パネル支持部10の長手方向の両端部に位置する取付部30,31を介して垂直支柱62に取り付けると、取付部30,31の基端部分によって、垂直支柱62とパネル支持部10の長手方向の両端部とに隙間が生じる。
【0070】
上述の構成を有する足場用パネル位置決め部材1の延伸部20は、長手方向の両端部が、それぞれ、パネル支持部10の長手方向の端部から外方に突出する水平延伸部21を有する。よって、水平延伸部21の長手方向の両端部で、垂直支柱62とパネル支持部10の長手方向の両端部との隙間を覆うことができる。
【0071】
したがって、足場用パネル位置決め部材1によって、幅木70、足場用パネル65及び一対の垂直支柱62によって囲まれた隙間を覆うことができる。よって、足場用パネル65と、足場板64との間の隙間が覆われた足場60を提供できる。
【0072】
以上説明したように、本実施形態に係る足場用パネル位置決め部材1は、外縁の少なくとも一部に幅木70が取り付けられている足場板64に対し、足場板64の外方で足場板64の厚み方向に延びている板状の足場用パネル65を位置決めする足場用パネル位置決め部材1である。足場用パネル位置決め部材1は、足場用パネル65の下端部に沿って一方向に延びて足場用パネル65を支持するパネル支持部10と、パネル支持部10を前記厚み方向に見て、パネル支持部10に沿って前記一方向に延びているとともにパネル支持部10から前記一方向と直交する方向に延びている延伸部20と、を有する。延伸部20は、前記厚み方向に見て、前記一方向と直交する方向に延びていて、少なくとも先端部が足場板64と重なる水平延伸部21と、水平延伸部21の前記先端部から下方に延びている下方延伸部22と、を有する。
【0073】
上述の構成では、足場用パネル位置決め部材1のパネル支持部10は、足場用パネル65を支持している。よって、パネル支持部10と、足場用パネル65とには、隙間が生じない。また、足場用パネル位置決め部材1の水平延伸部21は、前記厚み方向に見て、パネル支持部10と足場板64との間を延びている。よって、前記厚み方向に見て、足場用パネル位置決め部材1と、足場板64とには、隙間が生じない。また、足場用パネル位置決め部材1の下方延伸部22は、水平延伸部21から下方に延びている。よって、足場用パネル位置決め部材1を足場用パネル65の厚み方向に見て、下方延伸部22と足場板64の幅木70とが重なるように、足場用パネル位置決め部材1を足場板64に対して位置付けることにより、水平延伸部21と、幅木70とには、上下方向の隙間が生じない。したがって、足場用パネル位置決め部材1によって、幅木70と、足場用パネル65との隙間を覆うことができる。
【0074】
また、パネル支持部10が足場用パネル65を支持しているので、足場用パネル位置決め部材1によって、足場板64に対して足場用パネル65を位置決めすることができる。したがって、足場板64に対して、足場用パネル65を位置決めしつつ、足場用パネル65と幅木70との隙間を覆うことができる足場用パネル位置決め部材1を提供できる。
【0075】
また、本発明の一実施形態に係る足場60は、足場板64と、足場板64の外縁の少なくとも一部に取り付けられている幅木70と、足場板64を支持する足場板支持枠61と、足場板64の外方で足場板64の厚み方向に延びている板状の足場用パネル65と、足場板支持枠61に接続され、足場用パネル65の幅方向の両側にそれぞれ位置する上下方向に延びる複数の垂直支柱62と、足場板64に対し、足場用パネル65を位置決めする足場用パネル位置決め部材1と、を有する。足場用パネル位置決め部材1の延伸部20における下方延伸部22は、足場用パネル65の厚み方向に見て、少なくとも一部が幅木70と重なっている。
【0076】
この構成により、足場板64に対して、足場用パネル65を位置決めする足場用パネル位置決め部材1によって、足場用パネル65と幅木70との隙間が覆われた足場60を提供することができる。
【0077】
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
【0078】
前記実施形態では、パネル支持部10は、足場用パネル65の下端部が挿入される溝部10aを有する。しかしながら、パネル支持部は、足場用パネルを支持可能な構成であれば、溝部を有さなくてもよい。なお、パネル支持部が溝部を有さない場合、足場用パネルを厚み方向に見て、前記パネル支持部は、上下方向に延びる部分を有し、前記部分が前記足場用パネルの下端部と前後方向に重なっていることが好ましい。
【0079】
前記実施形態では、第1側壁部11は、第2側壁部12よりも上下方向に長い。しかしながら、第2側壁部が、第1側壁部よりも上下方向に長い構成であってもよい。第1側壁部と第2側壁部とが、上下方向に同じ長さであってもよい。なお、第1側壁部と第2側壁部との上下方向の長さを変えることにより、第1側壁部及び第2側壁部のうち上下方向に長い側壁部の内面に沿わせて、足場用パネルを溝部に挿入することができる。したがって、溝部に足場用パネルを挿入する作業を効率良く行うことができる。
【0080】
前記実施形態では、延伸部20は、パネル支持部10の下側に接続されて、上下方向に見て、第1側壁部11の外方且つパネル支持部10の長手方向と直交する方向に延びている。しかしながら、延伸部は、パネル支持部の第1側壁部の外側面に接続されて、上下方向に見て、第1側壁部の外方且つ前記長手方向と直交する方向に延びる構成であってもよい。
【0081】
前記実施形態では、水平延伸部21は、底部13の長手方向の端部から長手方向の一方及び他方に突出している。しかしながら、水平延伸部は、底部の長手方向の端部から長手方向の一方及び他方に突出していなくてもよい。
【0082】
前記実施形態では、足場用パネル位置決め部材1は、延伸部20の水平延伸部21が幅木70の上端と接触するように垂直支柱62に対して取り付けられている。しかしながら、足場用パネル位置決め部材は、延伸部の下方延伸部と幅木とが前後方向に重なるように垂直支柱に対して取り付けられていればよく、水平延伸部は、前記幅木と接触していなくてもよい。
【0083】
前記実施形態では、パネル支持部10と延伸部20とは、別体である。しかしながら、パネル支持部と延伸部とは一体であってもよい。例えば、延伸部は、パネル支持部の第1側壁部の上端部から、前記第1側壁部の外方且つ前記パネル支持部の長手方向と直交する方向に延びている、足場用パネル位置決め部材の部分であってもよい。
【0084】
前記実施形態では、足場用パネル位置決め部材1は、第1取付部30及び第2取付部31を介して、垂直支柱62に取り付けられる。しかしながら、足場用パネル位置決め部材は、他の手段によって、垂直支柱に取り付けられてもよい。例えば、垂直支柱に取付部が設けられていて、前記取付部を介して、足場用パネル位置決め部材が垂直支柱に取り付けられてもよい。
【0085】
前記実施形態では、足場用パネル位置決め部材1を垂直支柱62に取り付けるための第1取付部30及び第2取付部31は、足場用パネル位置決め部材1の長手方向の両端部に設けられている。しかしながら、足場用パネル位置決め部材の長手方向の一方の端部のみに取付部が設けられていてもよい。
【0086】
前記実施形態では、第1取付部30及び第2取付部31は、第1側壁部11の長手方向の両端部に位置している。しかしながら、第1取付部及び第2取付部は、第2側壁部の両端部に位置する構成であってもよい。
【0087】
前記実施形態では、第1取付部30は、パネル支持部10の長手方向一側の端部に位置し、第2取付部31は、パネル支持部10の長手方向他側の端部に位置する。しかしながら、第1取付部は、パネル支持部の長手方向他側の端部に位置し、第2取付部は、幅木本体の長手方向一側の端部に位置する構成であってもよい。
【0088】
前記実施形態では、第1取付部30及び第2取付部31は、パネル支持部10に対して上下方向に異なる位置に位置している。しかしながら、第1取付部及び第2取付部は、パネル支持部10に対して上下方向に同じ位置に位置する構成であってもよい。
【0089】
前記実施形態では、第1取付部30は、第2取付部31よりも下方に位置している。しかしながら、第2取付部が第1取付部よりも下方に位置する構成であってもよい。
【0090】
前記実施形態では、幅木70は、断面視で略L字状である。しかしながら、幅木は、足場板の外縁から上方に延びるように足場板に取り付けられる幅木であれば、他の形状を有する幅木であってもよい。
【0091】
図1に示す足場60は、本発明の足場用パネル位置決め部材1が取り付けられる足場の一例である。本発明の足場用パネル位置決め部材は、他の構成を有する足場に用いてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本発明は、足場板の外周に、前記足場板の厚み方向に延びる足場用パネルが設置されている足場に利用可能である。
【符号の説明】
【0093】
1 足場用パネル位置決め部材
10 パネル支持部
10a 溝部
11 第1側壁部(一対の側壁部)
12 第2側壁部(一対の側壁部)
13 底部
20 延伸部
21 水平延伸部
22 下方延伸部
30 第1取付部(取付部)
30a 取付溝部
31 第2取付部(取付部)
60 足場
61 足場板支持枠
62 垂直支柱
63 梁部材
64 足場板
65 足場用パネル
66 連結部材
67 パネル固定部材
70 幅木
71 垂直部
72 水平部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7