(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024067788
(43)【公開日】2024-05-17
(54)【発明の名称】荷受台昇降装置及び車両
(51)【国際特許分類】
B60R 19/24 20060101AFI20240510BHJP
B60P 1/44 20060101ALI20240510BHJP
【FI】
B60R19/24 R
B60P1/44 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022178118
(22)【出願日】2022-11-07
(71)【出願人】
【識別番号】000163095
【氏名又は名称】極東開発工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】更家 拓弥
(72)【発明者】
【氏名】内山 弘樹
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 隼人
(57)【要約】
【課題】 雄ネジ材を雌ネジ材に螺合させる作業を容易に行うことができる荷受台昇降装置を提供する。
【解決手段】 荷受台昇降装置は、前後方向へ延びるバンパアームと、横方向へ延び、バンパアームの第1固定位置に固定されるリアバンパと、横方向へ延び、バンパアームの第1固定位置よりも前方の第2固定位置に固定される横フレームと、バンパアームは、第1固定位置から第2固定位置まで前後方向に亘って、筒状に形成され、車体固定部は、上下方向に貫通する固定貫通孔を備えることに対して、バンパアームは、上下方向に貫通するアーム貫通孔を備え、固定手段は、固定貫通孔及びアーム貫通孔に挿入される雄ネジ材と、バンパアームの内部に配置され、車体固定部とバンパアームとを締結するために雄ネジ材と螺合する雌ネジ材と、を備え、バンパアームは、雄ネジ材が雌ネジ材と螺合する前に雌ネジ材が載置されるための載置部を、内部に備える。
【選択図】
図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷受面を有する荷受台と、
前記荷受台を昇降させる昇降機構と、
車体に固定される車体固定部の下方に配置され、前後方向へ延びるバンパアームと、
横方向へ延び、前記バンパアームの第1固定位置に固定されるリアバンパと、
横方向へ延び、前記バンパアームの前記第1固定位置よりも前方の第2固定位置に固定される横フレームと、
前記車体固定部と前記バンパアームとを固定する固定手段と、を備え、
前記バンパアームは、前記第1固定位置から前記第2固定位置まで前後方向に亘って、筒状に形成され、
前記車体固定部は、上下方向に貫通する固定貫通孔を備えることに対して、前記バンパアームは、上下方向に貫通するアーム貫通孔を備え、
前記固定手段は、前記固定貫通孔及び前記アーム貫通孔に挿入される雄ネジ材と、前記バンパアームの内部に配置され、前記車体固定部と前記バンパアームとを締結するために前記雄ネジ材と螺合する雌ネジ材と、を備え、
前記バンパアームは、前記雄ネジ材が前記雌ネジ材と螺合する前に前記雌ネジ材が載置されるための載置部を、内部に備える、荷受台昇降装置。
【請求項2】
前記載置部は、前記バンパアームの内部を、横方向の全長に亘って延びる、請求項1に記載の荷受台昇降装置。
【請求項3】
前記車体固定部は、前後方向に並べられる第1車体固定部及び第2車体固定部を少なくとも含むことに対して、前記アーム貫通孔は、前後方向に並べられる第1アーム貫通孔及び第2アーム貫通孔を少なくとも含み、
前記雄ネジ材は、前記第1車体固定部の固定貫通孔と第1アーム貫通孔とに挿入される第1雄ネジ材と、前記第2車体固定部の固定貫通孔と前記第2アーム貫通孔とに挿入される第2雄ネジ材と、を含み、
前記雌ネジ材は、前記第1雄ネジ材と螺合する第1雌ネジ部と、前記第2雄ネジ材と螺合する第2雌ネジ部と、前記第1雌ネジ部と前記第2雌ネジ部とを接続する接続部と、を備える、請求項1又は2に記載の荷受台昇降装置。
【請求項4】
前記第2雌ネジ部は、前記雌ネジ材の前記雌ネジ部のうち、最も後方に配置され、
前記接続部は、前記第2雌ネジ部よりも後方まで延びる接続後方部を備え、
前記接続後方部の下端は、前記第2雌ネジ部の下端よりも、上方に配置され、
前記載置部は、前記雄ネジ材が前記雌ネジ材と螺合する前に前記接続後方部が載置されるための後方載置部を備え、
前記後方載置部は、前端から後方へ向けて上方へ行くように延びる傾斜部を備える、請求項3に記載の荷受台昇降装置。
【請求項5】
前記後方載置部の前端は、前記第2雌ネジ部よりも、後方に配置される、請求項4に記載の荷受台昇降装置。
【請求項6】
車体と、
前記車体に取り付けられる請求項1又は2に記載の荷受台昇降装置と、を備える、車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、荷受台昇降装置及び車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、荷受台昇降装置は、車体に固定される車体固定部の下方に配置されるバンパアームと、横方向へ延び、バンパアームの後端部に固定されるリアバンパと、横方向へ延び、バンパアームの前端部に固定される横フレームと、車体固定部とバンパアームとを固定する固定手段とを備えている(例えば、特許文献1)。
【0003】
バンパアームは、前後方向の全長に亘って、筒状に形成されており、また、固定手段は、車体固定部及びバンパアームに挿入されるボルトと、バンパアームの内部に配置され、雄ネジ材と螺合するナットとを備えている。そして、ボルトがナットと螺合することによって、ボルト及びナットは、車体固定部とバンパアームとを締結する。
【0004】
ところで、ボルトがナットと螺合する前に、バンパアームの内部で、ナットを保持する必要がある。そして、バンパアームの内部で、ナットを保持する作業が煩雑であるため、ボルト(雄ネジ材)をナット(雌ネジ材)に螺合させる作業が煩雑となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、課題は、雄ネジ材を雌ネジ材に螺合させる作業を容易に行うことができる荷受台昇降装置及び車両を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
荷受台昇降装置は、荷受面を有する荷受台と、前記荷受台を昇降させる昇降機構と、車体に固定される車体固定部の下方に配置され、前後方向へ延びるバンパアームと、横方向へ延び、前記バンパアームの第1固定位置に固定されるリアバンパと、横方向へ延び、前記バンパアームの前記第1固定位置よりも前方の第2固定位置に固定される横フレームと、前記車体固定部と前記バンパアームとを固定する固定手段と、を備え、前記バンパアームは、前記第1固定位置から前記第2固定位置まで前後方向に亘って、筒状に形成され、前記車体固定部は、上下方向に貫通する固定貫通孔を備え、前記バンパアームは、上下方向に貫通するアーム貫通孔を備え、前記固定手段は、前記固定貫通孔及び前記アーム貫通孔に挿入される雄ネジ材と、前記バンパアームの内部に配置され、前記車体固定部と前記バンパアームとを締結するために前記雄ネジ材と螺合する雌ネジ材と、を備え、前記バンパアームは、前記雄ネジ材が前記雌ネジ材と螺合する前に前記雌ネジ材が載置されるための載置部を、内部に備える。
【0008】
車両は、車体と、前記車体に取り付けられる前記の荷受台昇降装置と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図3】同実施形態に係る荷受台昇降装置の主要構成要素の斜視図
【
図9】同バンパアームの図((a):平面図、(b):(a)のIXb-IXb線断面図)
【
図10】同実施形態に係る雌ネジ材の図((a):底面図、(b):左側面図、(c):(a)のXc-Xc線断面図)
【
図11】同実施形態に係る荷台昇降装置の製造方法を説明する縦断面図であって、雌ネジ材がバンパアームの内部に挿入される状態の図
【
図12】
図11の状態から、雌ネジ材が載置部に載置された状態の図
【
図13】
図12の状態から、雄ネジ材が雌ネジ材と螺合する状態の図
【発明を実施するための形態】
【0010】
各図面において、構成要素の寸法は、例えば、理解を容易にするために、実際の寸法に対して拡大、縮小して示す場合があり、また、各図面の間での寸法比は、一致していない場合がある。なお、各図面において、例えば、理解を容易にするために、構成要素の一部を省略して示す場合がある。
【0011】
第1、第2等の序数を含む用語は、多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、構成要素は、この用語によって特に限定されるものではない。なお、序数を含む構成要素の個数は、特に限定されず、例えば、一つでもよい場合がある。また、以下の明細書及び図面で用いられる序数は、特許請求の範囲に記載された序数と異なる場合がある。
【0012】
以下の説明において、第1方向D1は、前後方向ともいい、第1方向D1のうち、各図における矢印方向を前方向とし、各図における矢印方向と反対方向を後方向とする。また、第2方向D2は、横方向(左右方向)ともいい、第2方向D2のうち、各図における矢印方向を左方向とし、各図における矢印方向と反対方向を右方向とする。
【0013】
また、第3方向D3は、上下方向ともいい、第3方向D3のうち、各図における矢印方向を上方向とし、各図における矢印方向と反対方向を下方向とする。即ち、それぞれの方向D1~D3は、車両の運転席に座った人(ドライバ)から見た方向としている。
【0014】
以下、車両及び荷受台昇降装置における一実施形態について、
図1~
図13を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、車両及び荷受台昇降装置の構成等の理解を助けるために例示するものであり、車両及び荷受台昇降装置の構成を限定するものではない。
【0015】
図1に示すように、車両1は、例えば、車体2と、車体2に取り付けられる荷受台昇降装置3とを備えていてもよい。なお、車両1は、特に限定されず、例えば、本実施形態のように、荷役車両としてもよい。即ち、車体2は、例えば、本実施形態のように、車体枠2aと、車体2の後端部で且つ車体枠2aの上に配置される荷箱2bとを備えていてもよい。
【0016】
荷受台昇降装置3は、例えば、本実施形態のように、荷受面4aを有する荷受台4と、横方向D2へ延びる横フレーム5と、荷受台4と横フレーム5とを接続し、上端位置(
図1の実線で図示する位置)と下端位置(
図1の下方の二点鎖線で図示する位置)との間で荷受台4を昇降させる昇降機構6と、荷受台4を昇降機構6に対して回転させる回転駆動部7とを備えていてもよい。
【0017】
そして、例えば、荷受台4は、回転駆動部7によって、荷受台4を上端位置と格納位置(
図1の上方の二点鎖線で図示する位置)との間で回転してもよい。これにより、荷受台4は、使用されない場合に、車体2(具体的には、荷箱2b)の後方部の格納位置に位置する。なお、特に限定されないが、荷受台4は、例えば、荷箱2bの扉を兼ねていてもよい。
【0018】
図1及び
図2に示すように、昇降機構6は、例えば、荷受台4と横フレーム5とに接続される第1及び第2リンク部8,9と、荷受台4を昇降させる昇降駆動部10と、横フレーム5に固定される上ストッパ11、下ストッパ12及びブラケット13と、第1リンク部8、昇降駆動部10及び上ストッパ11に接続される接続リンク14とを備えていてもよい。なお、特に限定されないが、上ストッパ11、下ストッパ12及びブラケット13は、例えば、溶接や締結手段(例えば、ボルト及びナット)等によって、横フレーム5に固定されていてもよい。
【0019】
第1リンク部8は、例えば、本実施形態のように、接続リンク14に回転可能に接続される第1前軸8aと、荷受台4の前端部に回転可能に接続される第1後軸8bとを備えていてもよい。また、第2リンク部9は、例えば、本実施形態のように、ブラケット13に回転可能に接続される第2前軸9aと、荷受台4の前端部に回転可能に接続される第2後軸9bとを備えていてもよい。
【0020】
これにより、第1リンク部8及び第2リンク部9は、平行リンク機構を構成している。したがって、第1及び第2リンク部8,9がそれぞれ前軸8a,9aを軸にして回転することによって、荷受台4が昇降するときに、荷受面4aは、水平姿勢で維持される。なお、荷受台4が上端位置に位置するときに、荷受台4の荷受面4aの高さは、例えば、荷箱2bの床面の高さに合わせられていてもよい。
【0021】
昇降駆動部10は、例えば、本実施形態のように、伸縮可能なシリンダで構成されていてもよい。そして、昇降駆動部10は、例えば、本実施形態のように、接続リンク14に回転可能に接続される第3前軸10aと、第1リンク部8に回転可能に接続される第3後軸10bとを備えていてもよい。
【0022】
これにより、シリンダが伸縮することによって、第1及び第2リンク部8,9がそれぞれ前軸8a,9aを軸にして回転するため、荷受台4は、昇降する。なお、昇降駆動部10の構成は、特に限定されず、例えば、モータとしてもよい。
【0023】
接続リンク14は、例えば、本実施形態のように、上ストッパ11に回転可能に接続される基軸14aを備えていてもよい。これにより、荷受台4及び昇降機構6が下から支持されずに空中に浮いている場合に、荷受台4及び昇降機構6の自重による力は、接続リンク14に対して、基軸14aを軸にして回転する力として加えられる。
【0024】
その結果、荷受台4及び昇降機構6が下から支持されずに空中に浮いている場合に、荷受台4及び昇降機構6の自重による力によって、昇降機構6の前端部(例えば、第1前軸8a、第3前軸10a)が前方へ移動するように、接続リンク14は、基軸14aを軸にして回転しようとする。具体的には、
図1及び
図2においては、接続リンク14は、基軸14aを軸にして、時計回りに回転しようとする。
【0025】
それに対して、下ストッパ12は、例えば、本実施形態のように、昇降機構6の前端部(具体的には、接続リンク14の第1被当止部14b)を当て止めする第1当止部12aを備えていてもよい。これにより、第1当止部12aが第1被当止部14bを当て止めすることによって、荷受台4及び昇降機構6の自重によって昇降機構6の前端部が前方へ移動することを規制することができる。
【0026】
また、下ストッパ12の第1当止部12aが接続リンク14の第1被当止部14bを当て止めすることによって、下ストッパ12は、荷受台4及び昇降機構6の自重による力を受けている。したがって、例えば、荷受台4に載せられる荷物等の荷重が変化することによって、荷受台4及び昇降機構6から下ストッパ12に加えられる力は、変化する。
【0027】
上ストッパ11は、例えば、本実施形態のように、昇降機構6(具体的には、第1リンク部8の第2被当止部8c)を当て止めする第2当止部11aを備えていてもよい。これにより、第2当止部11aが第2被当止部8cを当て止めすることによって、荷受台4が上端位置よりも上方へ移動することを規制することができる。
【0028】
また、接続リンク14が基軸14aによって上ストッパ11に回転可能に接続されているため、上ストッパ11は、荷受台4及び昇降機構6の自重による力を受けている。したがって、例えば、荷受台4に載せられる荷物等の荷重が変化することによって、荷受台4及び昇降機構6から上ストッパ11に加えられる力は、変化する。
【0029】
図2に示すように、荷受台昇降装置3は、例えば、車体2の車体枠2aに固定される車体固定部20,21と、前後方向D1へ延び、車体固定部20,21の下方に配置されるバンパアーム22と、横方向D2へ延び、バンパアーム22の第1固定位置22iに固定されるリアバンパ23と、車体固定部20,21とバンパアーム22とを固定する固定手段24とを備えていてもよい。
【0030】
リアバンパ23は、例えば、本実施形態のように、横方向D2へ延びるバンパ本体23aと、バンパ本体23aとバンパアーム22とを接続する接続材(例えば、ブラケット)23bとを備えていてもよい。なお、リアバンパ23は、例えば、接続材23bを備えておらず、バンパアーム22に直接的に固定されるバンパ本体23aのみから成る、という構成でもよい。
【0031】
特に限定されないが、バンパアーム22の第1固定位置22iの少なくとも一部は、例えば、本実施形態のように、バンパアーム22の後方部に位置していてもよく、具体的には、バンパアーム22の後端部に位置していてもよい。なお、バンパアーム22の後方部とは、バンパアーム22の前後方向D1の中心から後方の部分をいい、バンパアーム22の後端部とは、バンパアーム22の後端から、バンパアーム22の前後方向D1の寸法の20%までの部分をいう。
【0032】
バンパアーム22は、例えば、本実施形態のように、横フレーム5に固定されていてもよい。これにより、バンパアーム22は、横フレーム5を介して、荷受台4及び昇降機構6の自重による力を受けている。したがって、例えば、荷受台4に載せられる荷物等の荷重が変化するため、荷受台4及び昇降機構6からバンパアーム22に加えられる力は、変化する。なお、特に限定されないが、バンパアーム22は、例えば、溶接や締結手段(ボルト及びナット)等によって、横フレーム5に固定されていてもよい。
【0033】
ここで、本実施形態に係る車体固定部20,21、バンパアーム22及び固定手段24の構成について、
図3~
図10を参照しながら説明する。なお、
図3~
図7(
図11~
図13も同様)は、横フレーム5、上ストッパ11、下ストッパ12、車体固定部20,21、バンパアーム22、及び固定手段24のみが、図示されている。
【0034】
図3~
図7に示すように、バンパアーム22は、例えば、横方向D2に二つ並べられていてもよい。なお、バンパアーム22の個数は、特に限定されず、例えば、一つでもよく、また、例えば、三つ以上でもよい。
【0035】
横フレーム5は、例えば、本実施形態のように、横方向D2へ延びる筒状の下フレーム部5aと、下フレーム部5aよりも短く横方向D2へ延び、下フレーム部5aの上で且つ横方向D2の端部に固定される筒状の上フレーム部5b,5bとを備えていてもよい。特に限定されないが、下フレーム部5aと上フレーム部5b,5bとは、例えば、溶接や締結手段(ボルト及びナット)等によって、固定されていてもよい。
【0036】
また、横フレーム5は、例えば、本実施形態のように、下フレーム5aを直接的にバンパアーム22に固定される、という構成でもよいが、特に限定されず、例えば、横フレーム5は、下フレーム5aとバンパアーム22とを接続する接続材(例えば、ブラケット)を備えており、下フレーム5aは、接続材を介して、間接的にバンパアーム22に固定されている、という構成でもよい。
【0037】
車体固定部20,21は、例えば、本実施形態のように、一つのバンパアーム22に対して、前後方向D1に並べられる第1車体固定部20及び第2車体固定部21を含んでいてもよい。なお、車体固定部20,21は、特に限定されず、例えば、一つのバンパアーム22に対して、前後方向D1に三つ以上並べられていてもよく、また、例えば、一つのバンパアーム22に対して、一つのみ設けられていてもよい。
【0038】
車体固定部20,21は、例えば、本実施形態のように、車体2の車体枠2aに接して連結される車体連結部20a,21aと、バンパアーム22に接して連結されるアーム連結部20b,21bとを備えていてもよい。特に限定されないが、車体2の車体枠2aと車体連結部20a,21aとは、例えば、溶接や締結手段(ボルト及びナット)等によって、固定されていてもよい。
【0039】
アーム連結部20b,21bは、例えば、本実施形態のように、上下方向D3に貫通する固定貫通孔20c,21cを備えていてもよい。なお、第1車体固定部20の固定貫通孔20cは、第1固定貫通孔20cといい、また、第2車体固定部21の固定貫通孔21cは、第2固定貫通孔21cという。
【0040】
なお、第1及び第2固定貫通孔20c,21cのそれぞれ個数は、例えば、本実施形態のように、前後方向D1に並ぶように二つであってもよいが、特に限定されず、例えば、一つ又は三つ以上であってもよい。また、特に限定されないが、固定貫通孔20c,21cは、例えば、本実施形態のように、前後方向D1へ長く延びる長孔状に形成されていてもよい。
【0041】
図3~
図9に示すように、バンパアーム22は、例えば、一対の側板部22a,22aと、一対の側板部22a,22a同士を接続する上板部22b及び下板部22cとを備えていてもよい。これにより、バンパアーム22は、筒状に形成されている。特に限定されないが、例えば、一対の側板部22a,22a及び上板部22bは、一枚の板材を折曲加工によって、形成されていてもよい。
【0042】
上板部22bは、例えば、本実施形態のように、上下方向D3に貫通するアーム貫通孔22d,22eを備えていてもよい。そして、アーム貫通孔22d,22eは、例えば、本実施形態のように、第1固定貫通孔20cに対応する第1アーム貫通孔22dと、第1アーム貫通孔22dと前後方向D1に並べられ、第2固定貫通孔21cに対応する第2アーム貫通孔22eとを含んでいてもよい。
【0043】
なお、第1及び第2アーム貫通孔22d,22eのそれぞれ個数は、例えば、本実施形態のように、各固定貫通孔20c,21cの個数に対応して、前後方向D1に並ぶように二つであってもよいが、特に限定されず、例えば、一つ又は三つ以上であってもよい。また、特に限定されないが、アーム貫通孔22d,22eは、例えば、本実施形態のように、横方向D2へ長く延びる長孔状に形成されていてもよい。
【0044】
側板部22a,22aのそれぞれは、例えば、本実施形態のように、横フレーム5の下フレーム部5aが嵌め込められるために、前方が開放された凹部22fを備えていてもよい。これにより、バンパアーム22は、第1固定位置22jよりも前方の第2固定位置22jで、横フレーム5に固定される。
【0045】
特に限定されないが、バンパアーム22の第2固定位置22jの少なくとも一部は、例えば、本実施形態のように、バンパアーム22の前方部に位置していてもよく、具体的には、バンパアーム22の前端部に位置していていてもよい。なお、バンパアーム22の前方部とは、バンパアーム22の前後方向D1の中心から前方の部分をいい、バンパアーム22の前端部とは、バンパアーム22の前端から、バンパアーム22の前後方向D1の寸法の20%までの部分をいう。
【0046】
そして、バンパアーム22は、例えば、本実施形態のように、少なくとも第1固定位置22iから第2固定位置22jまで前後方向D1に亘って、筒状に形成されていてもよい。具体的には、バンパアーム22は、例えば、本実施形態のように、前端から後端まで、前後方向D1の全長に亘って、筒状に形成されていてもよい。
【0047】
特に限定されないが、例えば、本実施形態においては、一対の側板部22a,22a及び上板部22bは、バンパアーム22の前端から後端まで、バンパアーム22の前後方向D1の全長に亘って延びており、下板部22bは、バンパアーム22の前後方向D1の一部、具体的には、バンパアーム22の前端部から後端まで、前後方向D1に亘って延びている。
【0048】
また、バンパアーム22は、例えば、本実施形態のように、前端開口の一部を覆うカバー部22gを備えていてもよい。これにより、カバー部22g及び横フレーム5がバンパアーム22の前端開口を覆うため、例えば、砂、泥、粉塵等がバンパアーム22の前端から内部へ侵入することを抑制することができる。
【0049】
固定手段24は、例えば、本実施形態のように、第1固定貫通孔20c及び第1アーム貫通孔22dに挿入される第1雄ネジ材25と、第2固定貫通孔21c及び第2アーム貫通孔22eに挿入される第2雄ネジ材26と、バンパアーム22の内部に配置され、雄ネジ材25,26と螺合する雌ネジ材27と、雄ネジ材25,26と車体固定部20,21との間に介挿される介挿材28とを備えていてもよい。
【0050】
これにより、雄ネジ材25,26と雌ネジ材27とが、車体固定部20,21とバンパアーム22とを締結することによって、バンパアーム22は、車体固定部20,21に固定される。なお、特に限定されないが、介挿材28は、例えば、本実施形態のように、ワッシャ及び板材としてもよい。
【0051】
なお、第1及び第2雄ネジ材25,26のそれぞれ個数は、例えば、本実施形態のように、各固定貫通孔20c,21c及び各アーム貫通孔22d,22eの個数に対応して、二であってもよいが、特に限定されず、例えば、一つ又は三つ以上であってもよい。また、特に限定されないが、雄ネジ材25,26は、例えば、本実施形態のように、ボルトとしてもよい。
【0052】
図7及び
図10に示すように、雌ネジ材27は、例えば、第1雄ネジ材25と螺合する第1雌ネジ部27a,27aと、第2雄ネジ材26と螺合する第2雌ネジ部27b,27bと、第1雌ネジ部27aと第2雌ネジ部27bとを接続する接続部27cとを備えていてもよい。なお、第1及び第2雌ネジ部27a,27bのそれぞれ個数は、例えば、本実施形態のように、雄ネジ材25,26の個数に対応して、二つであってもよいが、特に限定されず、例えば、一つ又は三つ以上であってもよい。
【0053】
また、例えば、本実施形態のように、雌ネジ部27a,27bがナットであり、接続部27cが板材であり、雌ネジ部27a,27bが、例えば、溶接等によって、接続部27cの下面に固定されている、という構成でもよい。これにより、接続部27cの下端は、雌ネジ部27a,27bの下端よりも、上方に配置されている。なお、雌ネジ材27の構成は、特に限定されず、例えば、接続部27cが板材であり、雌ネジ部27a,27bが当該板材に形成された雌ネジ孔である、という構成でもよい。
【0054】
なお、本実施形態においては、第1雌ネジ部27aは、雌ネジ材27の雌ネジ部27a,27bのうち、最も前方に配置されており、第2雌ネジ部27bは、雌ネジ材27の雌ネジ部27a,27bのうち、最も後方に配置されている。
【0055】
そして、接続部27cは、例えば、本実施形態のように、第1雌ネジ部27aよりも前方まで延びる接続前方部27dと、第2雌ネジ部27bよりも後方まで延びる接続後方部27eと、前後方向D1において、第1雌ネジ部27a及び第2雌ネジ部27b間に配置される接続中間部27fとを備えていてもよい。
【0056】
ところで、
図7~
図9に示すように、バンパアーム22は、例えば、雄ネジ材25,26が雌ネジ材27と螺合する前に、雌ネジ材27が載置されるための載置部29,30を、筒状のバンパアーム22の内部に備えていてもよい。なお、バンパアーム22のカバー部22gは、例えば、本実施形態のように、雌ネジ材27をバンパアーム22の内部に挿入するために、雌ネジ材27が通過するための開口22hを備えていてもよい。
【0057】
載置部29,30は、例えば、本実施形態のように、バンパアーム22の内部を、横方向D2の全長に亘って延びていてもよい。これにより、載置部29,30が一対の側板部22a,22aを接続するため、載置部29,30によって、筒状のバンパアーム22を、横方向D2で補強することができる。
【0058】
載置部29,30は、例えば、本実施形態のように、前方載置部29と、前方載置部29から後方へ離れて配置される後方載置部30とを備えていてもよい。なお、載置部29,30の個数は、例えば、本実施形態のように、二つであってもよいが、特に限定されず、例えば、一つ又は三つ以上であってもよい。
【0059】
前方載置部29は、例えば、本実施形態のように、側板部22aの凹部22f、即ち、バンパアーム22に固定される横フレーム5の部分(下フレーム部5a)よりも、上方に配置されていてもよい。また、前方載置部29は、例えば、本実施形態のように、上板部22bと平行となるように、前後方向D1へ延びていてもよい。
【0060】
前方載置部29は、例えば、本実施形態のように、カバー部22gの開口22hよりも、下方に配置されていてもよい。これにより、雌ネジ材27がカバー部22gの開口22hから挿入されるときに、例えば、雌ネジ材27が前方載置部29に引っ掛かることを抑制することができる。
【0061】
後方載置部30は、例えば、本実施形態のように、下板部22cよりも、上方に配置されていてもよい。また、後方載置部30は、例えば、本実施形態のように、後方載置部30の前端30cから後方へ向けて上方へ行くように延びる傾斜部30aと、傾斜部30aの後端から後方へ向けて、上板部22bと平行となるように延びる水平部30bとを備えていてもよい。
【0062】
例えば、本実施形態のように、水平部30bは、前方載置部29よりも、上方に配置され、後方載置部30の前端30cは、前方載置部29の後端29a(具体的には、前方載置部29の全体)よりも、下方に配置されている、という構成でもよい。また、後方載置部30の前端30cは、例えば、本実施形態のように、第2雌ネジ部27bよりも、後方に配置されていてもよい。
【0063】
次に、本実施形態に係る荷受台昇降装置3の製造方法、具体的には、車体固定部20,21とバンパアーム22との固定方法について、
図7及び
図11~
図13を参照しながら説明する。なお、以下の方法は、車体固定部20,21とバンパアーム22との固定方法等の理解を助けるために例示するものであり、車体固定部20,21とバンパアーム22との固定方法を限定するものではない。
【0064】
図11に示すように、車体固定部20,21が車体2に固定されており、バンパアーム22は、車体固定部20,21から分離している。なお、仮固定手段によって、バンパアーム22を車体固定部20,21に仮固定していてもよい。
【0065】
そして、雌ネジ材27は、カバー部22gの開口22hから、バンパアーム22の内部に挿入される。このとき、前方載置部29が、カバー部22gの開口22hよりも、下方に配置されているため、雌ネジ材27が前方載置部29に引っ掛かることを抑制することができる。
【0066】
また、後方載置部30の傾斜部30aが、後方載置部30の前端30cから後方へ向けて上方へ行くように延びているため、例えば、雌ネジ材27が撓んでいたり斜めになったりした場合でも、接続後方部27eは、傾斜部30aにガイドされる。これにより、雌ネジ材27の接続後方部27eが後方載置部30の前端30cに引っ掛かることを抑制することができる。
【0067】
その後、
図12に示すように、雌ネジ材27の全体がバンパアーム22の内部に挿入されることによって、第1雌ネジ部27a,27aは、前方載置部29に載置され、接続後方部27eは、後方載置部30の水平部30bに載置される。このとき、後方載置部30の前端30cが、第2雌ネジ部27bよりも、後方に配置されているため、後方載置部30の前端30cが第2雌ネジ部27bに引っ掛かることを抑制することができる。
【0068】
なお、本実施形態においては、前方載置部29及び上板部22b間の高さ(上下方向D3の寸法)は、雌ネジ材27の最大高さ(雌ネジ部27a,27b及び接続部27cの高さ)よりも、高くなっている。これにより、第1雌ネジ部27a,27aは、前方載置部29に載置される。
【0069】
また、本実施形態においては、水平部30b及び上板部22b間の高さは、雌ネジ材27の最大高さよりも、低く、且つ、接続部27cの最大高さよりも、高い、という構成となっている。これにより、接続後方部27eは、後方載置部30の水平部30bに載置される。
【0070】
特に限定されないが、例えば、雌ネジ材27が前方載置部29及び後方載置部30に載置した状態で、接続部27cが上板部22bと平行(完全に平行な場合だけでなく、傾斜角度が5°以下の略平行な場合も含む)となるように、前方載置部29及び後方載置部30の上下方向D3の位置は、設定されていてもよい。
【0071】
その後、
図13に示すように、雌ネジ材27がバンパアーム22の内部で載置部29,30に載置された状態で、雄ネジ材25,26は、固定貫通孔20c,21c及びアーム貫通孔22d,22eに挿入され、雌ネジ部27a,27bと螺合される。そして、雄ネジ材25,26が雌ネジ部27a,27bと螺合することによって、雌ネジ材27は、上板部22bに近づくように、移動する。
【0072】
これにより、
図7に示すように、雄ネジ材25,26と雌ネジ材27とが、車体固定部20,21とバンパアーム22とを締結するため、バンパアーム22を車体固定部20,21に固定することができる。したがって、複数の雄ネジ材25,26を雌ネジ材27の複数の雌ネジ部27a,27bに螺合させる作業を容易に行うことができる。
【0073】
[1]
以上より、荷受台昇降装置3は、本実施形態のように、荷受面4aを有する荷受台4と、前記荷受台4を昇降させる昇降機構6と、車体2に固定される車体固定部20,21の下方に配置され、前後方向D1へ延びるバンパアーム22と、横方向D2へ延び、前記バンパアーム22の第1固定位置22iに固定されるリアバンパ23と、横方向D2へ延び、前記バンパアーム22の前記第1固定位置22iよりも前方の第2固定位置22jに固定される横フレーム5と、前記車体固定部20,21と前記バンパアーム22とを固定する固定手段24と、を備え、前記バンパアーム22は、前記第1固定位置22iから前記第2固定位置22jまで前後方向D1に亘って、筒状に形成され、前記車体固定部20,21は、上下方向D3に貫通する固定貫通孔20c,21cを備えることに対して、前記バンパアーム22は、上下方向D3に貫通するアーム貫通孔22d,22eを備え、前記固定手段24は、前記固定貫通孔20c,21c及び前記アーム貫通孔22d,22eに挿入される雄ネジ材25,26と、前記バンパアーム22の内部に配置され、前記車体固定部20,21と前記バンパアーム22とを締結するために前記雄ネジ材25,26と螺合する雌ネジ材27と、を備え、前記バンパアーム22は、前記雄ネジ材25,26が前記雌ネジ材27と螺合する前に前記雌ネジ材27が載置されるための載置部29,30を、内部に備える、という構成が好ましい。
【0074】
斯かる構成によれば、雌ネジ材27がバンパアーム22の内部で載置部29,30に載置された状態で、雄ネジ材25,26を雌ネジ材27と螺合させることができる。これにより、雄ネジ材25,26を雌ネジ材27に螺合させる作業を容易に行うことができる。
【0075】
[2]
また、上記[1]の荷受台昇降装置3においては、本実施形態のように、前記載置部29,30は、前記バンパアーム22の内部を、横方向D2の全長に亘って延びる、という構成が好ましい。
【0076】
斯かる構成によれば、載置部29,30が、バンパアーム22の内部を、横方向D2の全長に亘って延びているため、載置部29,30によって、筒状のバンパアーム22を、横方向D2で補強することができる。
【0077】
[3]
また、上記[1]又は[2]の荷受台昇降装置3においては、本実施形態のように、前記車体固定部20,21は、前後方向D1に並べられる第1車体固定部20及び第2車体固定部21を少なくとも含むことに対して、前記アーム貫通孔22d,22eは、前後方向D1に並べられる第1アーム貫通孔22d及び第2アーム貫通孔22eを少なくとも含み、前記雄ネジ材25,26は、前記第1車体固定部20の固定貫通孔20cと第1アーム貫通孔22dとに挿入される第1雄ネジ材25と、前記第2車体固定部21の固定貫通孔21cと前記第2アーム貫通孔22eとに挿入される第2雄ネジ材26と、を含み、前記雌ネジ材27は、前記第1雄ネジ材25と螺合する第1雌ネジ部27aと、前記第2雄ネジ材26と螺合する第2雌ネジ部27bと、前記第1雌ネジ部27aと前記第2雌ネジ部27bとを接続する接続部27cと、を備える、という構成が好ましい。
【0078】
斯かる構成によれば、雌ネジ材27がバンパアーム22の内部で載置部29,30に載置された状態で、第1雄ネジ材25を第1雌ネジ部27aと螺合することができ、そして、第2雄ネジ材26を第2雌ネジ部27bと螺合することができる。これにより、複数の雄ネジ材25,26を雌ネジ材27の複数の雌ネジ部27a,27bに螺合させる作業を容易に行うことができる。
【0079】
[4]
また、上記[3]の荷受台昇降装置3においては、本実施形態のように、前記第2雌ネジ部27bは、前記雌ネジ材27の前記雌ネジ部27a,27bのうち、最も後方に配置され、前記接続部27cは、前記第2雌ネジ部27bよりも後方まで延びる接続後方部27eを備え、前記接続後方部27eの下端は、前記第2雌ネジ部27bの下端よりも、上方に配置され、前記載置部29,30は、前記雄ネジ材25,26が前記雌ネジ材27と螺合する前に前記接続後方部27eが載置されるための後方載置部30を備え、前記後方載置部30は、前端30cから後方へ向けて上方へ行くように延びる傾斜部30aを備える、という構成が好ましい。
【0080】
斯かる構成によれば、傾斜部30aが、後方載置部30の前端30cから後方へ向けて上方へ行くように、延びているため、例えば、雌ネジ材27がバンパアーム22の前端からバンパアーム22の内部へ挿入される場合に、接続後方部27eは、後方載置部30の傾斜部30aにガイドされる。そして、雄ネジ材25,26が雌ネジ材27と螺合する前に、接続後方部27eは、後方載置部30に載置される。
【0081】
[5]
また、上記[3]又は[4]の荷受台昇降装置3においては、本実施形態のように、前記第2雌ネジ部27bは、前記雌ネジ材27の前記雌ネジ部27a,27bのうち、最も後方に配置され、前記接続部27cは、前記第2雌ネジ部27bよりも後方まで延びる接続後方部27eを備え、前記接続後方部27eの下端は、前記第2雌ネジ部27bの下端よりも、上方に配置され、前記載置部29,30は、前記雄ネジ材25,26が前記雌ネジ材27と螺合する前に前記接続後方部27eが載置されるための後方載置部30を備え、前記後方載置部30の前端30cは、前記第2雌ネジ部27bよりも、後方に配置される、という構成が好ましい。
【0082】
斯かる構成によれば、後方載置部30の前端30cが、第2雌ネジ部27bよりも、後方に配置されているため、接続後方部27eが後方載置部30に載置されるときに、後方載置部30の前端30cが第2雌ネジ部27bに引っ掛かることを抑制することができる。
【0083】
[6]
また、車両1は、本実施形態のように、車体2と、前記車体2に取り付けられる上記[1]~[5]の少なくとも一つの荷受台昇降装置3と、を備える、という構成が好ましい。
【0084】
斯かる構成によれば、雄ネジ材25,26を雌ネジ材27に螺合させる作業を容易に行うことができる。
【0085】
なお、車両1及び荷受台昇降装置3は、上記した実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものではない。また、車両1及び荷受台昇降装置3は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に一つ又は複数選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
【0086】
(A)上記実施形態に係る荷受台昇降装置3においては、載置部29,30は、バンパアーム22の内部を、横方向D2の全長に亘って延びる、という構成である。しかしながら、荷受台昇降装置3は、斯かる構成に限られない。
【0087】
例えば、載置部29,30は、バンパアーム22の内部を、横方向D2の一部に配置される、という構成でもよい。特に限定されないが、例えば、載置部29,30は、一対の側板部22a,22aからそれぞれ横方向D2に突出し、雌ネジ材27の接続部27cの横方向D2の端部が載置される、という構成でもよい。
【0088】
(B)また、上記実施形態に係る荷受台昇降装置3においては、雌ネジ材27は、接続部27cによって、第1雌ネジ部27aと第2雌ネジ部27bとを接続する、即ち、第1雌ネジ部27aと第2雌ネジ部27bとは、一つの部材に備えられている、という構成である。しかしながら、荷受台昇降装置3は、斯かる構成に限られない。
【0089】
例えば、雌ネジ材は、第1雌ネジ部を有する第1雌ネジ材と、第2雌ネジ部を有する第2雌ネジ材とを含む、即ち、第1雌ネジ部27aと第2雌ネジ部27bとは、それぞれ別の部材に備えられている、という構成でもよい。
【0090】
(C)また、上記実施形態に係る荷受台昇降装置3においては、後方載置部30は、前端30cから後方へ向けて上方へ行くように延びる、という構成である。しかしながら、荷受台昇降装置3は、斯かる構成に限られない。例えば、後方載置部30は、前後方向D1の全長に亘って、上板部22bと平行である、という構成でもよい。
【0091】
(D)また、上記実施形態に係る荷受台昇降装置3においては、前方載置部29は、前後方向D1の全長に亘って、上板部22bと平行である、という構成である。しかしながら、荷受台昇降装置3は、斯かる構成に限られない。
【0092】
例えば、前方載置部29は、前端から後方へ向けて上方へ行くように延びる、という構成でもよい。また、例えば、前方載置部29は、後端29aから前方へ向けて上方へ行くように延びる、という構成でもよい。
【0093】
(E)また、上記実施形態に係る荷受台昇降装置3においては、後方載置部30の前端30cは、第2雌ネジ部27bよりも、後方に配置される、という構成である。しかしながら、荷受台昇降装置3は、斯かる構成に限られない。例えば、後方載置部30の前端30cは、第2雌ネジ部27bよりも、前方に配置される、という構成でもよい。
【0094】
(F)また、上記実施形態に係る荷受台昇降装置3においては、前方載置部29は、第1雌ネジ部27a,27aに載置され、後方載置部30は、接続後方部27eに載置される、という構成である。しかしながら、荷受台昇降装置3は、斯かる構成に限られない。
【0095】
例えば、前方載置部29は、第1雌ネジ部27a,27aに載置され、後方載置部30は、第2雌ネジ部27b,27bに載置される、という構成でもよい。また、例えば、前方載置部29は、接続前方部27dに載置され、後方載置部30は、接続後方部27eに載置される、という構成でもよい。また、例えば、前方載置部29は、接続前方部27dに載置され、後方載置部30は、第2雌ネジ部27b,27bに載置される、という構成でもよい。
【0096】
(G)また、上記実施形態に係る荷受台昇降装置3においては、荷受台4は、使用されない場合に、車体2の後方部の格納位置に位置する、という構成である。しかしながら、荷受台昇降装置3は、斯かる構成に限られない。例えば、荷受台4は、使用されない場合に、荷箱2bや車体枠2aの下の格納位置に格納される、という構成(例えば、特開2019-64447号公報の構成)でもよい。
【0097】
(H)また、上記実施形態に係る荷受台昇降装置3においては、昇降機構6の前端部は、横フレーム5に回転可能に接続され、昇降機構6の後端部は、荷受台4に回転可能に接続される、という構成である。しかしながら、荷受台昇降装置3は、斯かる構成に限られない。例えば、昇降機構6は、一対の昇降支柱と、昇降支柱間にそれぞれ連結される連結フレームと、を備え、荷受台4は、一対の昇降支柱に昇降可能に支持される、という構成(例えば、特開2015-24819号公報の構成)でもよい。
【0098】
(I)なお、例えば、特許請求の範囲、明細書及び図面において示した方法及び装置における動作、手順、ステップ、及び段階等の各処理の実行順序は、前の処理の出力を後の処理で用いるものでない限り、任意の順序で実現できる。例えば、便宜上、「まず」、「次に」等を用いて説明したとしても、この順で実行することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0099】
1…車両、2…車体、2a…車体枠、2b…荷箱、3…荷受台昇降装置、4…荷受台、4a…荷受面、5…横フレーム、5a…下フレーム部、5b…上フレーム部、6…昇降機構、7…回転駆動部、8…第1リンク部、8a…第1前軸、8b…第1後軸、8c…第2被当止部、9…第2リンク部、9a…第2前軸、9b…第2後軸、10…昇降駆動部、10a…第3前軸、10b…第3後軸、11…上ストッパ、11a…第2当止部、12…下ストッパ、12a…第1当止部、13…ブラケット、14…接続リンク、14a…基軸、14b…第1被当止部、20…第1車体固定部、20a…車体連結部、20b…アーム連結部、20c…第1固定貫通孔、21…第2車体固定部、21a…車体連結部、21b…アーム連結部、21c…第2固定貫通孔、22…バンパアーム、22a…側板部、22b…上板部、22c…下板部、22d…第1アーム貫通孔、22e…第2アーム貫通孔、22f…凹部、22g…カバー部、22h…開口、22i…第1固定位置、22j…第2固定位置、23…リアバンパ、23a…バンパ本体、23b…接続材、24…固定手段、25…第1雄ネジ材、26…第2雄ネジ材、27…雌ネジ材、27a…第1雌ネジ部、27b…第2雌ネジ部、27c…接続部、27d…接続前方部、27e…接続後方部、27f…接続中間部、28…介挿材、29…前方載置部、29a…後端、30…後方載置部、30a…傾斜部、30b…水平部、30c…前端、D1…前後方向、D2…横方向(左右方向)、D3…上下方向