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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024067868
(43)【公開日】2024-05-17
(54)【発明の名称】カラン
(51)【国際特許分類】
   B67D 1/04 20060101AFI20240510BHJP
   B67D 1/08 20060101ALI20240510BHJP
【FI】
B67D1/04 F
B67D1/08 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022178249
(22)【出願日】2022-11-07
(71)【出願人】
【識別番号】303040183
【氏名又は名称】サッポロビール株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】591036996
【氏名又は名称】フジテクノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100176773
【弁理士】
【氏名又は名称】坂西 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100182006
【弁理士】
【氏名又は名称】湯本 譲司
(72)【発明者】
【氏名】武井 義明
(72)【発明者】
【氏名】杉山 尚明
(72)【発明者】
【氏名】古市 弘
(72)【発明者】
【氏名】平山 直輝
【テーマコード(参考)】
3E082
【Fターム(参考)】
3E082AA04
3E082BB01
3E082CC02
3E082DD01
3E082FF05
(57)【要約】
【課題】片手でも容易に操作を行えるカランを提供する。
【解決手段】一実施形態に係るカランは、カラン本体12と、カラン本体12に入り込んだ飲料が注出される飲料注出部13と、カラン本体12において突出しており、一方向、及び一方向とは反対方向に傾動することによって飲料注出部13から飲料を注出させる傾動部16と、傾動部16に取り付けられる操作レバー20とを備える。操作レバー20は、飲料を注出する注出者によって上下方向に押される操作部21を有する。傾動部16は、操作部21が上下方向に押されることによって傾動する。操作部21は、カラン本体12の上方に位置しており下方に押されることによって傾動部16を一方向に傾動させる第1板状部28と、カラン本体12の下方に位置しており上方に押されることによって傾動部16を反対方向に傾動させる第2板状部29と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料が入り込むカラン本体と、
前記カラン本体に入り込んだ前記飲料が注出される飲料注出部と、
前記カラン本体において突出しており、一方向、及び前記一方向とは反対方向に傾動することによって前記飲料注出部から前記飲料を注出させる傾動部と、
前記傾動部に取り付けられる操作レバーと、
を備え、
前記操作レバーは、前記飲料を注出する注出者によって上下方向に押される操作部を有し、
前記傾動部は、前記操作部が上下方向に押されることによって傾動し、
前記操作部は、前記カラン本体の上方に位置しており下方に押されることによって前記傾動部を前記一方向に傾動させる第1板状部と、前記カラン本体の下方に位置しており上方に押されることによって前記傾動部を前記反対方向に傾動させる第2板状部と、を有する、
カラン。
【請求項2】
前記カラン本体は、前記飲料が流出する口部を有する容器に装着可能とされており、
前記操作レバーは、前記容器に収容されている前記飲料を注出し、
前記一方向は前記容器に接近する方向であり、
前記反対方向は前記容器から離隔する方向であり、
前記操作部は、前記傾動部よりも、前記容器の重心から鉛直上方に延びる重心線寄りの位置に設けられる、
請求項1に記載のカラン。
【請求項3】
前記操作レバーは、前記傾動部から前記上下方向に延びる中心線を中心とした前記操作部の回転を規制する回転規制部を有する、
請求項1又は2に記載のカラン。
【請求項4】
前記回転規制部は、前記注出者から見て前記カラン本体の左右両側に位置する一対の柱状部を有する、
請求項3に記載のカラン。
【請求項5】
一対の前記柱状部のそれぞれは、前記飲料注出部から離隔するように斜め下方に延びる傾斜部を有する、
請求項4に記載のカラン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、飲料を注出するカランに関する。
【背景技術】
【0002】
特開2021-70525号公報には、注出ヘッドを有する飲料サーバーが記載されている。飲料サーバーは、注出ヘッドと、ガスボンベと、ガスボンベを収容すると共に注出ヘッドを保持する筐体として機能する箱状の本体とを備える。注出ヘッドは、本体の内部において飲料容器に接続されている。
【0003】
注出ヘッドは、ガスボンベから供給される炭酸ガス等のガスを利用して飲料容器内の飲料を注出口からジョッキ又はグラス等の容器に注出する。飲料容器は飲料を飲料容器の外部に押し出すダウンチューブを有し、注出ヘッドは、ガスボンベから供給されるガスを飲料容器内の空間部に供給する。このガスが飲料容器内の飲料の液面を押し下げることにより、飲料がダウンチューブから飲料容器の外部に押し出される。
【0004】
注出ヘッドは操作レバーを備え、操作レバーが使用者から見て前後方向に押し引きされることに応じて飲料容器の飲料が注出口から注出される。注出ヘッドは、飲料容器の口部に締結される締結部と、操作レバーが設けられており且つ飲料が注出される注出部とを有する。注出ヘッドは、締結部が本体の内部に収容されると共に、注出部が本体部の外部に露出した状態で使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2021-70525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述した注出ヘッドでは、箱状の本体に支持された状態で操作レバーが前後方向に押し引きされる。ところで、特に近年、飲料注出装置では、飲料を注出するための操作において、更なる操作性の向上が求められることがある。例えば、グラス等をおいて当該グラス等に飲料を注出する場合と比較して、グラス等を持って注出した方が品質が高い飲料を注出できる。従って、片手でグラス等を持って、グラス等を持つ手とは別の手で操作できることが求められる場合がある。このように、片手でも操作を容易に行えることが求められる。
【0007】
本開示は、片手でも容易に操作を行えるカランを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係るカランは、(1)飲料が入り込むカラン本体と、カラン本体に入り込んだ飲料が注出される飲料注出部と、カラン本体において突出しており、一方向、及び一方向とは反対方向に傾動することによって飲料注出部から飲料を注出させる傾動部と、傾動部に取り付けられる操作レバーと、を備える。操作レバーは、飲料を注出する注出者によって上下方向に押される操作部を有する。傾動部は、操作部が上下方向に押されることによって傾動する。操作部は、カラン本体の上方に位置しており下方に押されることによって傾動部を一方向に傾動させる第1板状部と、カラン本体の下方に位置しており上方に押されることによって傾動部を当該反対方向に傾動させる第2板状部と、を有する。
【0009】
このカランは、一方向、及び当該一方向とは反対方向に傾動する傾動部と、傾動部に取り付けられる操作レバーとを有する。傾動部が傾動することによって飲料がカランから注出される。操作レバーは飲料を注出する注出者によって上下方向に押される操作部を有し、操作部が上下方向に押されることによって傾動部が傾動して飲料が注出される。従って、操作レバーの操作部が上下方向に押されることによって飲料が注出されるので、片手で操作部を上下方向に押すことによって片手で容易に操作を行うことができる。操作部は、カラン本体の上方に位置しており下方に押されることによって傾動部を当該一方向に傾動させる第1板状部と、カラン本体の下方に位置しており上方に押されることによって傾動部を当該反対方向に傾動させる第2板状部とを有する。従って、第1板状部を下方に押して傾動部を当該一方向に傾動させることができると共に、第2板状部を上方に押して傾動部を当該反対方向に傾動させることができる。従って、片手で一層容易に操作レバーを操作することができる。
【0010】
(2)上記(1)において、カラン本体は、飲料が流出する口部を有する容器に装着可能とされていてもよい。操作レバーは、容器に収容されている飲料を注出してもよい。当該一方向は容器に接近する方向であってもよく、当該反対方向は容器から離隔する方向であってもよい。操作部は、傾動部よりも、容器の重心から鉛直上方に延びる重心線寄りの位置に設けられてもよい。この場合、操作部は、傾動部よりも、容器の重心から鉛直上方に延びる重心線寄りの位置に設けられる。よって、操作部が上下方向に押されるときに容器に生じるモーメントを小さく抑えることができるので、片手で操作部を上下方向に押しても容器を倒れないようにすることができる。従って、容器を収容すると共にカランを支持する筐体等を不要にできるので、装置のコンパクト化を実現させることができる。
【0011】
(3)上記(1)又は(2)において、操作レバーは、傾動部から上下方向に延びる中心線を中心とした操作部の回転を規制する回転規制部を有してもよい。この場合、回転規制部が当該中心線を中心とした操作部の回転を規制することにより、操作をより安定して行える。従って、更なる操作性の向上に寄与する。
【0012】
(4)上記(3)において、回転規制部は、注出者から見てカラン本体の左右両側に位置する一対の柱状部を有してもよい。この場合、カラン本体の左右両側に位置する一対の柱状部を回転規制部が有することにより、操作部が回転しようとしても一対の柱状部のいずれかがカラン本体に接触する。従って、カラン本体に対する操作部の回転をより確実に規制できる。
【0013】
(5)上記(4)において、一対の柱状部のそれぞれは、飲料注出部から離隔するように斜め下方に延びる傾斜部を有してもよい。この場合、各柱状部が傾斜部を有することにより、操作部が上下方向に押されたときにおける飲料注出部への柱状部の接触を抑制できる。従って、よりスムーズに操作部を上下方向に押すことができるので、更なる操作性の向上に寄与する。
【発明の効果】
【0014】
本開示によれば、片手でも容易に操作を行えるカランを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施形態に係るカランを示す斜視図である。
図2図1のカランのカラン本体が取り付けられる容器の例を示す斜視図である。
図3図2の容器に取り付けられるガス供給装置の例を示す斜視図である。
図4】従来のカランを示す斜視図である。
図5図4のカランから従来の操作レバーを外した状態を示す斜視図である。
図6】実施形態に係る操作レバーを示す斜視図である。
図7図6の操作レバーを示す正面図である。
図8図1の操作レバーの第2板状部が上方に押された状態を示す斜視図である。
図9図1の操作レバーの第1板状部が下方に押された状態を示す斜視図である。
図10】変形例に係る操作レバーを示す斜視図である。
図11図10の操作レバーを示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下では、図面を参照しながら本開示に係るカランの実施形態について説明する。図面の説明において同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。図面は、理解の容易化のため、一部を簡略化又は誇張して描いている場合があり、寸法比率等は図面に記載のものに限定されない。
【0017】
本実施形態に係るカランは操作レバーを有し、例えば、カランは容器に取り付けられる。本実施形態において、操作レバー、カラン及び容器は本実施形態に係る飲料注出装置を構成する。例えば、飲料注出装置は、容器と、カランと、カランを容器に装着する装着機構と、カランによる飲料の注出を操作する操作レバーとを備える。「飲料注出装置」とは、飲料を注出する装置であり、「飲料」とは、飲用可能な液体又は半固体を示している。「飲料」としては、ビール、発泡酒、チューハイ、ワイン等のアルコール飲料、並びにアルコールを含まない炭酸飲料及び清涼飲料等も含まれる。
【0018】
「飲料」は、例えば、発泡性飲料である。「発泡性飲料」は、例えば、炭酸ガス等のガス含有発酵酒を含んでいる。「発泡性飲料」は、グラス等に注出されたときに液体の上に発泡体の層が形成される泡立ち特性と、形成された発泡体が一定時間以上保たれる泡持ち特性とを有する飲料である。
【0019】
「発泡性飲料」は、ビールテイスト飲料であってもよい。ビールテイスト飲料は、ビールのような味わいを奏する飲料、及び、ビールを飲用した感覚を飲用者に与える飲料を含む。アルコール度数が1%以上であるビールテイスト飲料は、ビールテイストアルコール飲料とも称される。なお、「発泡性飲料」は、ビールテイスト飲料以外の飲料であってもよい。本実施形態では、一例として、発泡性飲料がビールであって、発泡性飲料の液体がビール液である例について説明する。
【0020】
「容器」は、飲料を収容する器を示している。容器は、飲料が流出する口部を有する。「口部」は、容器に対する飲料の出入口を示している。例えば、口部は容器の上端に形成されている。カランは、口部から流出した飲料を注出する。「カラン」は、容器の内部の飲料を飲料注出装置の外部に注ぎ出す部品を示している。
【0021】
飲料注出装置は、カランを容器の口部に装着する装着機構を有する。「装着機構」は、カランを容器に装着する機構である。一例として、「装着機構」は、容器の口部にねじ込まれる第1ネジ部と、カランがねじ込まれる第2ネジ部とを有し、口部への第1ネジ部による結合、及び第2ネジ部へのカランの結合によってカランを容器に装着する。具体例として、環状を呈するパッキンを介して第1ネジ部が容器(例えば缶又は瓶等)の口部にねじ込まれる。しかしながら、「装着機構」の構成は、上記の例に限定されない。
【0022】
飲料注出装置は、カランによる飲料の注出が操作される操作レバーを有する。「操作レバー」は、容器に収容されている飲料を注出する注出者によって操作される部品である。「操作レバー」が操作されることによって、カランから飲料が注出される。カランは、容器に接近する方向、及び容器から離隔する方向に傾動する傾動部を有する。
【0023】
「傾動部」は、飲料の注出のために傾動するカランの部分を示している。カランでは、傾動部が傾動することによってカランの飲料注出部から飲料が注出される。本実施形態では、「一方向」は容器に接近する方向を示しており、「一方向とは反対方向」は容器から離隔する方向を示している。「容器に接近する方向に傾動する」とは容器側(容器に向かって)に傾くことを示しており、「容器から離隔する方向に傾動する」とは容器の反対側に(容器から離れるように)傾くことを示している。
【0024】
操作レバーは、飲料を注出する注出者によって上下方向に押される操作部を有する。「操作部」は、操作レバーのうち注出者の手指が当接する部位であって、操作部に手指が当接することによってカランから飲料が注出される。「上下方向に押される」とは、下方向に押されること、及び上方向に押されることの双方を含んでおり、指で引き上げられることも「上下方向に押される」に含まれる。「上方」は、鉛直上方だけでなく、斜め上方であることも含む。同様に、「下方」は、鉛直下方だけでなく、斜め下方であることも含む。本実施形態において、操作部は、傾動部よりも、容器の重心から鉛直上方に延びる重心線寄りの位置に設けられる。「容器の重心」とは容器の質量中心を示しており、「重心線」は重心から鉛直方向に沿って延在する仮想の直線を示している。
【0025】
図1は、本実施形態に係る飲料注出装置1のカラン10を示す斜視図である。カラン10は操作レバー20を有する。図2は、カラン10が取り付けられる容器2及び装着機構3を示す斜視図である。飲料注出装置1は、飲料Bを収容する容器2と、容器2の口部に装着される装着機構3と、装着機構3の容器2とは反対側に装着されたカラン10と、カラン10に取り付けられた操作レバー20とを備える。容器2は、飲料Bを収容すると共に手で持ち運びが可能な(一般的な)軽量容器であり、一例として、ペットボトルである。
【0026】
容器2の口部は、例えば、筒状を呈する。当該口部は容器2の上端に位置する。例えば、装着機構3は、既存(既製)の容器2に装着することが可能である。装着機構3は、容器2の口部にねじ込まれる筒状部3bと、筒状部3bに固定されていると共に容器2の重心線Lから離隔する方向に突出する突出部3cとを有する。容器2の重心線Lは、容器2の重心から鉛直上方に延びる仮想の直線である。例えば、筒状部3bの軸線は、容器2の重心線Lに一致する。
【0027】
例えば、筒状部3bの内側には雌螺子が形成されており、筒状部3bの雌螺子が容器2の口部の雄螺子に螺合することによって容器2の口部に装着機構3が装着される。図2及び図3に示されるように、飲料注出装置1は、例えば、飲料Bにガス(例えば炭酸ガス)を供給するボンベ4を備え、筒状部3bはボンベ4が装着される穴部3dを有する。一例として、ボンベ4は、ミニガスである。
【0028】
穴部3dは、筒状部3bの外周面から窪んでいる。飲料注出装置1は、例えば、ボンベ4を装着機構3に取り付けるボンベ取付部材5を備え、ボンベ4はボンベ取付部材5を介して装着機構3に取り付けられる。ボンベ取付部材5は、ボンベ4を保持するボンベ保持部5bと、ボンベ保持部5bからボンベ4の延在方向とは異なる方向に延びる取付部5cとを有する。例えば、穴部3dの内側には雌螺子が形成されており、取付部5cの先端部の外面には雄螺子が形成されており、穴部3dの雌螺子に取付部5cの雄螺子が螺合することによって装着機構3にボンベ取付部材5が取り付けられる。
【0029】
一例として、筒状部3bは樹脂製であり、突出部3cは金属製である。しかしながら、筒状部3bの材料、及び突出部3cの材料は特に限定されない。例えば、飲料注出装置1は、装着機構3から下方に延び出すと共に容器2の内部の飲料Bに浸漬されるチューブCを備え、ボンベ4の圧力によってチューブCを介して装着機構3の突出部3cの内部に飲料Bが供給される。突出部3cの内部に供給された飲料Bがカラン10に流れ込む。
【0030】
例えば、突出部3cは、筒状部3bに固定される固定部3fと、固定部3fに対して重心線Lから離隔する方向に延在する延在部3gとを有する。一例として、固定部3fは、筒状部3bの上部において円板状を呈する。延在部3gは固定部3fの側面3hから突出しており、延在部3gの固定部3fとは反対側の端部にカラン10が取り付けられる。
【0031】
図4は、既存のカラン100を示す斜視図である。図5は、カラン100から既存の操作レバー11Aが取り外された状態を示す斜視図である。例えば、カラン100は、箱状の筐体を有する業務用の飲料サーバーに取り付け可能なカランである。カラン100は、装着機構3を介して容器2に装着される。カラン100は、手で握って移動操作が可能な操作レバー11Aと、操作レバー11Aが取り付けられるカラン本体12と、カラン本体12から斜め下方に延びる飲料注出部13とを備える。飲料注出部13は、例えば、発泡性飲料である飲料Bの液体(一例としてビール液)が注出される液体用ノズル14と、液体用ノズル14から見て容器2とは反対側に位置する発泡体用ノズル15とを備える。
【0032】
従来の操作レバー11Aは、飲料Bの注出者がカラン10から見て容器2とは反対側(飲料注出装置1の手前側、図4では右側)、及び容器2側(飲料注出装置1の奥側、図4では左側)の両方に移動可能となっている。以下では、カラン10から見て容器2とは反対側を手前側とし、カラン10から見て容器2側を奥側と称することがある。操作レバー11Aは、カラン本体12から上方に延在する棒状を呈する。
【0033】
カラン本体12は、例えば、操作レバー11A、液体用ノズル14及び発泡体用ノズル15が設けられる筒状部12bと、筒状部12bの操作レバー11Aとは反対側において拡径する取付部12cとを備える。例えば、取付部12cは、カラン本体12と装着機構3との間に介在する筒状部材6(図2参照)を介して装着機構3に取り付けられる。筒状部材6は、装着機構3の突出部3cを収容すると共に雌螺子が形成された内面を有する。この雌螺子に取付部12cの外面に形成された雄螺子が螺合することによって筒状部材6にカラン本体12が取り付けられる。
【0034】
カラン本体12の内部には、容器2、チューブC及び装着機構3を介して飲料Bが流入する。カラン本体12には、カラン本体12の内部に流入した飲料Bの流路を開閉するスライド弁が内蔵されている。例えば、操作レバー11Aが引かれて手前側に移動すると当該スライド弁が奥側に移動して液体用ノズル14から飲料Bの液体が注出され、操作レバー11Aが押されて奥側に移動すると当該スライド弁が手前側に移動して発泡体用ノズル15に飲料Bの発泡体(例えばビールのきめ細かい泡)が流れ込む。
【0035】
これにより、カラン100では、操作レバー11Aの押し引きによって飲料Bの液体及び発泡体の双方を注出可能である。すなわち、操作レバー11Aが引かれることによって液体用ノズル14から飲料Bの液体が注出され、操作レバー11Aが押されることによって発泡体用ノズル15から飲料Bの発泡体が注出される。
【0036】
カラン100は、カラン本体12において突出する傾動部16を備える。例えば、傾動部16は、カラン本体12から上方に突出する袋ナット16dと、袋ナット16dの上方に位置する環状部16bと、環状部16bの上端から上方に向かうに従って縮径する傾斜部16cと、傾斜部16cから上方に突出するボルト16fとを有する。カラン本体12から袋ナット16dを外すことによって、カラン本体12から傾動部16を分離することができる。
【0037】
操作レバー11Aの長手方向の一端(図4では下端)は筒状部とされており、当該筒状部の内側にはボルト16fに螺合する雌螺子が形成されている。操作レバー11Aは、ボルト16fに当該筒状部の雌螺子が螺合することによって傾動部16に着脱可能とされている。
【0038】
傾動部16に操作レバー11Aが取り付けられた状態において、傾動部16は、操作レバー11Aの押し引きの操作に伴って傾動する。傾動部16は、一方向、及び当該一方向とは反対方向に傾動する。本実施形態では、傾動部16は、容器2に接近する方向(奥側)、及び容器2から離隔する方向(手前側)に傾動することによって飲料注出部13から飲料を注出させる。
【0039】
より具体的には、傾動部16は、操作レバー11Aが引かれて容器2から離隔する方向に傾動するときに前述したスライド弁を奥側に移動させて液体用ノズル14から飲料Bの液体を注出させる。そして、傾動部16は、操作レバー11Aが押されて容器2に接近する方向に傾動するときに当該スライド弁を手前側に移動させて発泡体用ノズル15から飲料Bの発泡体を注出させる。
【0040】
以上のカラン100は、業務用の飲料サーバーの筐体に取り付けられているときには、操作レバー11Aの押し引きが行われても当該筐体の重量が大きいため問題ない。これに対し、業務用に限られず、例えば家庭用であっても、カラン100と同様に飲料Bの液体ときめ細かい泡を注出して発泡性飲料を楽しみたい場合がある。
【0041】
このような場合に、例えば、軽量容器である容器2に装着機構3を介してカラン100を装着することが求められる。しかしながら、カラン100が装着機構3を介して容器2に装着された状態で操作レバー11Aが押し引きされると、容器2が軽いので容器2が傾いて倒れる可能性がある。よって、カラン100を備えた飲料注出装置では、片手で飲料Bを注出できないという問題が生じうる。
【0042】
これに対し、図1に示されるように、本実施形態のカラン10は、カラン100の操作レバー11Aに代えて、操作レバー20を有する。この操作レバー20を有するカラン10を備えた飲料注出装置1では、片手で飲料Bを容易に注出することが可能である。例えば、飲料注出装置1の容器2を冷蔵庫に入れた状態で片手で飲料Bを注出できる。
【0043】
図6は、操作レバー20を示す斜視図である。図7は、操作レバー20を手前側から見た正面図である。図1図6及び図7に示されるように、操作レバー20は、例えば、飲料を注出する注出者によって操作される操作部21と、傾動部16から上下方向に延びる中心線Xを中心とした操作部21の回転を規制する回転規制部22とを有する。
【0044】
操作部21は、注出者によって上下方向(上方及び下方)に押される部位である。例えば、操作部21は、傾動部16よりも、容器2の重心から鉛直上方に延びる重心線L寄りの位置に設けられる。操作部21は、上下方向に押されることによって傾動部16を傾動させる。より具体的には、操作部21は、上方に押されたときに容器2から離隔する方向D1(反対方向)に傾動部16を傾動させて飲料注出部13(液体用ノズル14)から飲料Bを注出させる。一方、操作部21は、下方に押されたときに容器2に接近する方向D2(一方向)に傾動部16を傾動させて飲料注出部13(発泡体用ノズル15)から飲料Bの発泡体を注出させる。
【0045】
回転規制部22は、中心線X周りへの操作レバー20の回転を規制する部位である。例えば、回転規制部22は、注出者から見てカラン本体12の左右方向D3の両側(左右両側)に位置する一対の柱状部23を有する。一対の柱状部23がカラン本体12の左右両側に位置することにより、操作レバー20の水平方向への回転が規制される。
【0046】
柱状部23は、下方(一例として鉛直下方)に延在する延在部24と、延在部24から斜め下方に延在する傾斜部26とを有する。一例として、柱状部23は、延在部24及び傾斜部26の間に位置する遷移部27を有していてもよい。遷移部27は、延在部24から傾斜部26に向けて湾曲する部位である。
【0047】
傾斜部26は、飲料注出部13から離隔するように斜め下方に延在する。より具体的には、飲料注出部13が鉛直下方よりも手前側に傾斜しており、傾斜部26は鉛直下方によりも奥側に傾斜している。操作レバー20を操作していない状態における鉛直方向に対する傾斜部26の傾斜角度は、例えば、10°以上且つ45°である。しかしながら、この傾斜角度の値は特に限定されない。このように、傾斜部26が飲料注出部13の反対側に傾斜していることにより、操作部21に対する上下方向への操作に伴って飲料注出部13に柱状部23が接触することを抑制できる。
【0048】
操作部21は、例えば、傾動部16から容器2に向かって延びる第1板状部28と、一対の柱状部23の下部同士を互いに接続する第2板状部29とを有する。第1板状部28はカラン本体12の上方に位置し、第2板状部29はカラン本体12の下方に位置する。一例として、第1板状部28は、カラン本体12に沿って延びると共に左右方向D3に沿って並ぶ一対の長辺28bと、各長辺28bの端部において左右方向D3に延びる一対の短辺28cとを有する。
【0049】
一例として、第1板状部28は、矩形板状を呈する。第1板状部28は、傾動部16のボルト16fが通る貫通孔28dを有する。貫通孔28dに下から通されたボルト16fが第1板状部28の上でナット17に締結されることによって、傾動部16に操作レバー20が固定される。
【0050】
第1板状部28は、貫通孔28dとは反対側に押下部28fを有する。この押下部28fを下方に押すことによって傾動部16を容器2に接近する方向D2(一方向)に傾動させることが可能である。第1板状部28の貫通孔28dと押下部28fとの間の部分から一対の延在部24が下方に延在する。
【0051】
例えば、第2板状部29は、左右方向D3に延在する一対の長辺29bと、各長辺29bの端部に位置する一対の短辺29cとを有する。一例として、第2板状部29は直方体状を呈する。例えば、第2板状部29は、一対の傾斜部26の下端から容器2側に突出している。
【0052】
第2板状部29は、カラン本体12に対向する上面29dと、上面29dとは反対側を向く下面29fとを有する。例えば、上面29dは、下方に窪む凹みを有する。当該凹みは、例えば、左右方向D3の中央に形成されている。下面29fは、操作レバー20を押し上げる押上部である。下面29fを上方に押すことによって傾動部16を容器2から離隔する方向D1(反対方向)に傾動させることが可能である。
【0053】
操作レバー20は、操作部21及び回転規制部22によってカラン本体12が通される開口30を画成している。一例として、開口30は、矩形状部31と、矩形状部31の下方において拡張する拡張部32とを有する。矩形状部31は、第1板状部28及び一対の延在部24によって画成されている。拡張部32は、例えば、一対の傾斜部26によって画成されている。例えば、カラン本体12の幅(左右方向D3の長さ)は、矩形状部31の幅よりも小さい。また、筒状部材6の幅は、矩形状部31の幅よりも大きい。従って、矩形状部31にカラン本体12が通されると共に矩形状部31への筒状部材6の進入は規制される。
【0054】
カラン10から操作レバー20を外すときには、例えば、ナット17を回転させてボルト16fからナット17を外し、貫通孔28dからボルト16fが下方に引き抜かれる。また、開口30がより大きく形成されている場合、袋ナット16dからカラン本体12が外されることによって、カラン10から操作レバー20が外されてもよい。より具体的には、カラン本体12に対して袋ナット16dを回転させることによって、傾動部16からカラン本体12を外す。そして、カラン本体12を開口30に通すことによって、カラン本体12から傾動部16及び操作レバー20を外すことが可能である。この場合、ナット17を外さずに済むという利点がある。
【0055】
図8は、操作レバー20が押し上げられる操作を示す図である。図9は、操作レバー20が下方に押される操作を示す図である。図8及び図9に示されるように、注出者Mの手指Fによって第2板状部29(下面29f)が上方に向かって押されると、傾動部16が容器2から離隔する方向D1(反対方向)に傾動する。このとき、注出者Mの親指が筒状部材6を上から押さえた状態で親指以外の指で第2板状部29を上方に向かって押してもよい。「手指」とは、注出者の指又は手を示している。傾動部16が容器2から離隔する方向D1に傾動すると、カラン本体12の前述したスライド弁が奥側に移動して液体用ノズル14から飲料Bの液体が注出される。
【0056】
一方、注出者Mの手指Fによって第1板状部28の押下部28fが下方に向かって押されると、傾動部16が容器2に接近する方向D2(一方向)に傾動する。このとき、注出者Mの親指以外の指(一例として人差し指)が筒状部材6を下から押さえた状態で親指で押下部28fを下方に向かって押してもよい。傾動部16が容器2に接近する方向D2に傾動すると、上記のスライド弁が手前側に移動して発泡体用ノズル15から飲料Bの発泡体が注出される。
【0057】
第2板状部29を上方に向かって押し上げるときには、傾動部16を中心として第2板状部29が容器2側に移動するので、容器2が倒れないようにすることができる。また、操作レバー20は傾動部16から容器2に向かって延びており、傾動部16から容器2に向かって延在する操作レバー20の第1板状部28に押下部28fが設けられる。従って、上記のように押下部28fが手指Fで下方に押されても、容器2が倒れないようにすることができる。よって、片手で飲料Bを容易に注出することが可能である。
【0058】
操作レバー20の押下部28fは、傾動部16よりも容器2の重心線L寄りの位置に設けられる。例えば、押下部28fは、カラン本体12の上方においてカラン本体12に沿って延在している。例えば、操作部21(第1板状部28及び第2板状部29)は、カラン本体12が延在する方向(図8及び図9では左右方向)における傾動部16と重心線Lとの間に位置している。これにより、操作部21が上下方向に押されたときにおける容器2の転倒をより確実に抑制できる。
【0059】
次に、本実施形態に係る操作レバー20及びカラン10から得られる作用効果についてより詳細に説明する。カラン10は、一方向、及び当該一方向とは反対方向に傾動する傾動部16と、傾動部16に取り付けられる操作レバー20とを有する。傾動部16が傾動することによって飲料Bがカラン10から注出される。操作レバー20は飲料Bを注出する注出者Mによって上下方向に押される操作部21を有し、操作部21が上下方向に押されることによって傾動部16が傾動して飲料Bが注出される。従って、操作レバー20の操作部21が上下方向に押されることによって飲料Bが注出されるので、片手で操作部21を上下方向に押すことによって片手で容易に操作を行うことができる。操作部21は、カラン本体12の上方に位置しており下方に押されることによって傾動部16を当該一方向に傾動させる第1板状部28と、カラン本体12の下方に位置しており上方に押されることによって傾動部16を当該反対方向に傾動させる第2板状部29とを有する。従って、第1板状部28を下方に押して傾動部16を当該一方向に傾動させることができると共に、第2板状部29を上方に押して傾動部16を当該反対方向に傾動させることができる。従って、片手で一層容易に操作レバー20を操作することができる。
【0060】
前述したように、カラン本体12は、飲料Bが流出する口部を有する容器2に装着可能とされていてもよい。操作レバー20は、容器2に収容されている飲料Bを注出してもよい。当該一方向は容器2に接近する方向であってもよく、当該反対方向は容器2から離隔する方向であってもよい。操作部21は、傾動部16よりも、容器2の重心から鉛直上方に延びる重心線L寄りの位置に設けられてもよい。この場合、操作部21は、傾動部16よりも、容器2の重心から鉛直上方に延びる重心線L寄りの位置に設けられる。よって、操作部21が上下方向に押されるときに容器2に生じるモーメントを小さく抑えることができるので、片手で操作部21を上下方向に押しても容器2を倒れないようにすることができる。従って、容器2を収容すると共にカラン10を支持する筐体等を不要にできるので、装置のコンパクト化を実現させることができる。
【0061】
前述したように、操作レバー20は、傾動部16から上下方向に延びる中心線Xを中心とした操作部21の回転を規制する回転規制部22を有してもよい。この場合、回転規制部22が中心線Xを中心とした操作部21の回転を規制することにより、操作をより安定して行える。従って、更なる操作性の向上に寄与する。更に、回転規制部22が中心線Xを中心とした操作部21の回転を規制することにより、操作をしているときに操作部21が水平方向に回転して容器2が転倒する等の事態をより確実に抑制できる。
【0062】
前述したように、回転規制部22は、注出者Mから見てカラン本体12の左右両側に位置する一対の柱状部23を有してもよい。この場合、カラン本体12の左右両側に位置する一対の柱状部23を回転規制部22が有することにより、操作部21が回転しようとしても一対の柱状部23のいずれかがカラン本体12に接触する。従って、カラン本体12に対する操作部21の回転をより確実に規制できる。更に、本実施形態では、操作レバー20の操作時における容器2の転倒をより確実に抑制することができる。
【0063】
前述したように、一対の柱状部23のそれぞれは、飲料注出部13から離隔するように斜め下方に延びる傾斜部26を有してもよい。この場合、各柱状部23が傾斜部26を有することにより、操作部21が上下方向に押されたときにおける飲料注出部13への柱状部23の接触を抑制できる。従って、よりスムーズに操作部21を上下方向に押すことができるので、更なる操作性の向上に寄与する。
【0064】
以上、本開示に係るカランの実施形態について説明した。しかしながら、本開示に係るカランは、前述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した要旨の範囲内において適宜変形可能である。すなわち、本開示に係るカランの各部の構成、形状、大きさ、材料、数及び配置態様は上記の要旨の範囲内において適宜変更可能である。
【0065】
例えば、前述の実施形態では、矩形状部31及び拡張部32を有する開口30が形成された操作レバー20について説明した。しかしながら、操作レバーの開口の形状及び大きさは適宜変更可能である。図10は、変形例に係る操作レバー40を示す斜視図である。図11は、操作レバー40の開口50を示す図である。
【0066】
図10及び図11に示されるように、操作レバー40は、前述した回転規制部22とは異なる形状の回転規制部42を有する。回転規制部42は、注出者から見てカラン本体12の左右方向D3の両側(左右両側)に位置する一対の柱状部43を有する。柱状部43は、下方(一例として鉛直下方)に延在する幅狭部44と、幅狭部44から下方に延在する幅広部45と、幅広部45から斜め下方に延在する前述した傾斜部26とを有する。幅狭部44は、左右方向D3への幅が幅広部45よりも狭い部位である。
【0067】
一例として、開口50は矩形状を呈する。開口50は、開口50の上側に位置する幅広開口部51と、開口50の下側に位置する幅狭開口部52とを有する。幅広開口部51及び幅狭開口部52のそれぞれは、縦長の長方形状を呈する。幅広開口部51は、第1板状部28及び一対の幅狭部44によって画成されている。幅狭開口部52は、第2板状部29、一対の傾斜部26、及び一対の幅広部45によって画成されている。例えば、カラン本体12の幅(左右方向D3の長さ)は、幅狭開口部52の幅よりも小さい。また、筒状部材6の幅は、幅広開口部51の幅よりも大きい。従って、開口50にカラン本体12が通されると共に開口50への筒状部材6の進入は規制される。以上、前述した実施形態とは異なる形状を呈する開口50が形成された操作レバー40においても、前述した実施形態と同様の効果が得られる。
【0068】
前述の実施形態では、矩形板状を呈する第1板状部28を有する操作レバー20について説明した。しかしながら、第1板状部28等、操作部21の各部の形状は特に限定されない。このように、操作レバーの操作部の形状は適宜変更可能である。また、回転規制部の形状についても、一対の柱状部23を有する形状に限られず適宜変更可能である。例えば、傾斜部26を有しない一対の柱状部を有する回転規制部であってもよい。
【0069】
前述の実施形態では、ペットボトルである容器2について説明した。しかしながら、カランが装着される容器は、ペットボトル以外の容器であってもよい。この容器は、例えば、瓶、缶又はグラウラー(又は水筒)であってもよい。グラウラーは、飲料の持ち運びが可能な容器であって、飲料の保温が可能な容器である。また、複数の容器(例えば複数の飲料缶)にカランが取り付けられてもよい。更に、容器は、プラスチック容器、又は現行の飲料サーバーよりも小型又は軽量化された飲料サーバーであってもよい。すなわち、容器は持ち運びが可能な軽量容器であってもよく、容器の種類は特に限定されない。更に、前述の実施形態では、軽量容器である容器2に装着機構3を介して装着されるカラン10について説明した。しかしながら、カラン10を含め、本開示に係るカランは、一般的な飲料サーバーに装着させることも可能である。
【符号の説明】
【0070】
1…飲料注出装置、2…容器、3…装着機構、3b…筒状部、3c…突出部、3d…穴部、3f…固定部、3g…延在部、3h…側面、4…ボンベ、5…ボンベ取付部材、5b…ボンベ保持部、5c…取付部、6…筒状部材、10…カラン、12b…筒状部、12c…取付部、13…飲料注出部、14…液体用ノズル、15…発泡体用ノズル、16…傾動部、16b…環状部、16c…傾斜部、16d…袋ナット、16f…ボルト、17…ナット、20…操作レバー、21…操作部、22…回転規制部、23…柱状部、24…延在部、26…傾斜部、27…遷移部、28…第1板状部、28b…長辺、28c…短辺、28d…貫通孔、28f…押下部、29…第2板状部、29b…長辺、29c…短辺、29d…上面、29f…下面、30…開口、31…矩形状部、32…拡張部、40…操作レバー、42…回転規制部、43…柱状部、44…幅狭部、45…幅広部、50…開口、51…幅広開口部、52…幅狭開口部、B…飲料、C…チューブ、D1…離隔する方向(反対方向)、D2…接近する方向(一方向)、D3…左右方向、F…手指、L…重心線、M…注出者、X…中心線。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11