(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024067877
(43)【公開日】2024-05-17
(54)【発明の名称】清掃制御装置および清掃制御方法
(51)【国際特許分類】
B60S 1/08 20060101AFI20240510BHJP
【FI】
B60S1/08 H
B60S1/08 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022178265
(22)【出願日】2022-11-07
(71)【出願人】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】浅野 秀一
【テーマコード(参考)】
3D225
【Fターム(参考)】
3D225AA01
3D225AC01
3D225AD02
3D225AD09
3D225AG23
3D225AG36
(57)【要約】
【課題】車両の窓ガラスを適切なタイミングで清掃すること。
【解決手段】清掃制御装置は、車両が駐車状態であるか否かを判定する駐車判定部と、清掃部を制御して車両の窓ガラスを清掃する清掃制御部と、を備え、車両が駐車状態である場合に、清掃制御部は、降雨中に清掃部を作動させ、降雨終了後に清掃部を作動させることで、車両の窓ガラスを清掃する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両が駐車状態であるか否かを判定する駐車判定部と、
清掃部を制御して前記車両の窓ガラスを清掃する清掃制御部と、
を備え、
前記車両が駐車状態である場合に、
前記清掃制御部は、降雨中に第1作動条件で前記清掃部を作動させ、降雨終了後に第2作動条件で前記清掃部を作動させることで、前記車両の窓ガラスを清掃する、
清掃制御装置。
【請求項2】
前記車両の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記車両が駐車した位置における降水量に関する降水予報情報を取得する降水予報情報取得部と、
前記降水予報情報取得部が取得した前記降水予報情報に基づいて、降雨中に前記第1作動条件で前記清掃部を作動させる第1作動期間と、降雨終了後に前記第2作動条件で前記清掃部を作動させる第2作動期間とを含む前記清掃部の作動計画を作成する作動計画作成部と、
を備え、
前記清掃制御部は、前記作動計画作成部が作成した前記作動計画に従って前記清掃部を作動させる、
請求項1に記載の清掃制御装置。
【請求項3】
前記車両の周辺の降水量に関する降水量情報をセンサ部から取得するセンサ情報取得部を備え、
前記清掃制御部は、前記降水量情報に基づいて、降雨中に前記第1作動条件で前記清掃部を作動させ、降雨終了後に前記第2作動条件で前記清掃部を作動させる、
請求項1に記載の清掃制御装置。
【請求項4】
前記第1作動条件および前記第2作動条件は、前記清掃部の作動回数、作動強度、およびウォッシャー液の使用の有無の少なくとも1つを含む、
請求項1から3のいずれか1項に記載の清掃制御装置。
【請求項5】
車両が駐車状態であるか否かを判定するステップと、
前記車両が駐車状態である場合に、降雨中に清掃部を作動させて前記車両の窓ガラスを清掃するステップと、
降雨終了後に前記清掃部を作動させて前記車両の窓ガラスを清掃するステップと、
を含む、清掃制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、清掃制御装置および清掃制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の窓ガラスを清掃する技術が知られている。例えば、特許文献1には、降雨時の雨滴により車両の窓ガラスが汚れるのを抑制することのできる技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、レインセンサによるフロントガラスに付着する雨滴量の検出結果に基づいて雨が止んだと判定された場合に、ワイパーを作動させている。しかしながら、一律の条件でワイパーを作動させると、かえって汚れが目立つ恐れがある。降雨状況に応じて、ワイパーの作動期間と作動条件を決定して、適切にワイパーを作動させることが望まれる。
【0005】
本発明は、車両の窓ガラスを適切なタイミングで清掃することのできる清掃制御装置および清掃制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の清掃制御装置は、車両が駐車状態であるか否かを判定する駐車判定部と、前記清掃部を制御して前記車両の窓ガラスを清掃する清掃制御部と、を備え、車両が駐車状態である場合に、前記清掃制御部は、降雨中に第1作動条件で前記清掃部を作動させ、降雨終了後に第2作動条件で前記清掃部を作動させることで、前記車両の窓ガラスを清掃する。
【0007】
本発明の清掃制御方法は、車両が駐車状態であるか否かを判定するステップと、前記車両が駐車状態である場合に、降雨中に清掃部を作動させて前記車両の窓ガラスを清掃するステップと、降雨終了後に前記清掃部を作動させて前記車両の窓ガラスを清掃するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、車両の窓ガラスを適切なタイミングで清掃することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る清掃システムを説明するための図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態に係る清掃装置の構成例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態に係る降水量を予測する方法を説明するための図である。
【
図4】
図4は、第1実施形態に係る清掃制御処理の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、第2実施形態に係る清掃制御処理の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、第3施形態に係る清掃制御処理の処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、以下の実施形態において、同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
【0011】
[第1実施形態]
(清掃システム)
図1を用いて、第1実施形態に係る清掃システムの構成例について説明する。
図1は、第1実施形態に係る清掃システムを説明するための図である。
【0012】
図1に示すように、清掃システム1は、清掃装置10と、情報サーバ12と、を備える。清掃装置10と、情報サーバ12とは、無線のネットワークNを介して、通信可能に接続されている。ネットワークNは、例えば、インターネット網であるが、これに限定されない。
【0013】
清掃装置10は、車両に搭載されている。清掃装置10は、車両の窓ガラスを清掃する装置である。清掃装置10は、車両を駐車した位置における降水量の予報情報に基づいて、車両の窓ガラスを清掃する。
【0014】
情報サーバ12は、各種の情報を記憶しているサーバ装置である。情報サーバ12は、例えば、各地点の降水量の予報情報を記憶している。
【0015】
清掃装置10は、情報サーバ12から取得した降水量の予報情報に基づいて、降雨中と降雨終了後とにおいて、清掃部を作動させることにより、車両の窓ガラスの清掃を行う。
【0016】
(清掃装置)
図2を用いて、第1実施形態に係る清掃装置の構成例について説明する。
図2は、第1実施形態に係る清掃装置の構成例を示すブロック図である。
【0017】
図2に示すように、清掃装置10は、清掃部20と、センサ部22と、記憶部24と、通信部26と、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信部28と、制御部(清掃制御装置)30と、を備える。
【0018】
清掃部20は、車両の窓ガラスを清掃する装置である。清掃部20は、車両に設けられたワイパー装置で実現することができる。
【0019】
センサ部22は、車両の周辺の降水量を検出するレインセンサである。センサ部22は、例えば、車室内においてフロントガラスなどの窓ガラスの近傍に配置され得る。センサ部22は、例えば、光を発光するLED(Light Emitting Diode)などの発光部と、フォトダイオードなどの受光部とを含む。センサ部22は、例えば、発光部が窓ガラスに赤外光を発射し、窓ガラスで反射した赤外光を受光部が受光するように構成されている。この場合、赤外光は雨滴を透過するため、窓ガラスに付着している雨滴の量が少ないほど受光部に入射する赤外光の入射量は多くなり、窓ガラスに付着している雨滴の量が多いほど受光部に入射する赤外光の入射量は少なくなる。すなわち、センサ部22は、赤外光の入射量により降水量を検出することができる。
【0020】
記憶部24は、各種の情報を記憶している。記憶部24は、制御部30の演算内容、およびプログラム等の情報を記憶する。記憶部24は、例えば、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)のような主記憶装置、HDD(Hard Disk Drive)等の外部記憶装置とのうち、少なくとも1つ含む。
【0021】
通信部26は、清掃装置10と、外部装置との間の通信を実行する通信インターフェースである。通信部26は、例えば、清掃装置10と、情報サーバ12との間の通信を実行する。
【0022】
GNSS受信部28は、GNSS衛星からのGNSS信号を受信するGNSS受信機などで構成される。GNSS受信部28は、受信したGNSS信号を位置情報取得部42へ出力する。
【0023】
制御部30は、清掃装置10の各部を制御する。制御部30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などの情報処理装置と、RAM又はROMなどの記憶装置とを有する。制御部30は、本発明に係る清掃装置10の動作を制御するプログラムを実行する。制御部30は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。制御部30は、ハードウェアと、ソフトウェアとの組み合わせで実現されてもよい。
【0024】
制御部30は、駐車判定部40と、位置情報取得部42と、降水予報情報取得部44と、作動計画作成部46と、センサ情報取得部48と、清掃制御部50と、を備える。
【0025】
駐車判定部40は、車両の状態を示す車両情報に基づいて、車両が駐車状態であるか否かを判定する。駐車判定部40は、例えば、CAN(Controller Area Network)や車両の状態をセンシングする各種センサなどから車両情報を取得する。車両情報には、例えば、車両のエンジンの動作状態を示す情報が含まれる。駐車判定部40は、例えば、車両のエンジンが停止している場合に、車両が駐車していると判定する。
【0026】
位置情報取得部42は、車両の現在位置を示す位置情報を取得する。位置情報取得部42は、GNSS受信部28が受信したGNSS信号に基づいて、車両の現在位置の位置情報を公知の方法によって算出する。
【0027】
降水予報情報取得部44は、車両の現在位置の降水量の予報を示す降水予報情報を取得する。降水予報情報取得部44は、車両の現在位置における気象庁が提供している降水予報情報を情報サーバ12から取得する。降水予報情報には、降水量、雨の強さ、雨が降り始める時間、雨が継続して降る時間、雨が止む時間などの情報を含む。
【0028】
作動計画作成部46は、降水予報情報取得部44が取得した降水予報情報に基づいて、清掃部20の作動を制御するための作動計画を作成する。作動計画の詳細は、後述する。
【0029】
センサ情報取得部48は、センサ部22を制御して、窓ガラスに付着した雨滴を検出させる。センサ情報取得部48は、センサ部22が検出した降水量のセンサ情報をセンサ部22から取得する。センサ情報取得部48は、センサ部22から取得したセンサ情報に基づいて、降水量を予測する。
【0030】
図3は、第1実施形態に係る降水量を予測する方法を説明するための図である。
図3は、横軸が時間を示し、縦軸が光量を示す。
図3は、センサ部が検出した赤外光の光量の時間変化を示す。
図3において、縦軸のMinは光量の最小値を示し、Maxは光量の最大値を示す。
【0031】
波形101は、車両の周辺で雨が降っていない場合の、センサ部22の検出結果を示す。この場合、センサ部22が検出する光量は、時間経過に依らず最大値付近で一定の値を示す。センサ情報取得部48は、波形101のようなセンサ情報を取得した場合に、車両の周辺には雨が降っていないと判定する。
【0032】
波形102は、車両の周辺で雨が降っている場合の、センサ部22の検出結果を示す。この場合、センサ部22が検出する光量は、雨が降り始めたタイミングで徐々に低下する。そして、水滴が窓ガラスから垂れると光量が大きくなり、水滴が垂れた部分に水滴が付着すると光量が小さくなる。すなわち、車両の周辺で雨が降っている場合には、センサ部22が検出する光量は、不規則に変動する。光量の変化量は、雨の強さによって変化し得る。センサ情報取得部48は、波形102のようなセンサ情報を取得した場合には、車両の周辺で雨が降っていると判定する。
【0033】
波形103は、車両の周辺で降っていた雨が止んだ場合の、センサ部22の検出結果を示す。この場合、センサ部22が検出する光量は、時間に依らず波形101が示す値よりも低い一定の値を示す。センサ情報取得部48は、波形103のようなセンサ情報を取得した場合には、車両の周辺で降っていた雨が止んだと判定する。
【0034】
清掃制御部50は、清掃部20を作動させて、車両の窓ガラスの清掃を行う。清掃制御部50は、例えば、作動計画作成部46が作成した作動計画に従って清掃部20を作動させて、車両の窓ガラスの清掃を行う。清掃制御部50は、例えば、センサ情報取得部48の判定結果に基づいて清掃部20を作動させて、車両の窓ガラスの清掃を行う。
【0035】
(清掃制御処理)
図4を用いて、第1実施形態に係る清掃制御処理の処理の流れについて説明する。
図4は、第1実施形態に係る清掃制御処理の処理の流れを示すフローチャートである。
【0036】
位置情報取得部42は、車両の現在の位置情報を取得する(ステップS10)。そして、ステップS12に進む。
【0037】
駐車判定部40は、車両が駐車状態であるか否かを判定する(ステップS12)。具体的には、駐車判定部40は、車両情報と、位置情報取得部42が取得した位置情報に基づいて、車両が駐車状態であるか否かを判定する。駐車状態であると判定された場合(ステップS12;Yes)、ステップS14に進む。駐車状態であると判定されない場合(ステップS12;No)、
図4の処理を終了する。
【0038】
ステップS12でYesと判定された場合、降水予報情報取得部44は、車両の駐車位置周辺の降水量の降水予報情報を情報サーバ12から取得する(ステップS14)。例えば、降水予報情報取得部44は、車両が駐車状態であると判定されたタイミングで、1回のみ取得するようにしてもよい。例えば、降水予報情報取得部44は、後述の第1作動期間中や、任意のタイミングで複数回取得するようにしてもよい。例えば、降水予報情報取得部44は、1時間ごとの所定の間隔ごとに降水予報情報を取得するようにしてもよい。降水予報情報取得部44は、最新の降水予報情報に適時更新することで、作動計画作成部46は精度のよい作動計画を作成することができる。降水予報情報取得部44は、バッテリの消耗を抑制するために、バッテリの充電量に基づいて、降水予報情報の取得回数を制限してもよい。そして、ステップS16に進む。
【0039】
作動計画作成部46は、降水予報情報取得部44が取得した降水予報情報に基づいて、第1作動期間および第2作動期間を含む作動計画を作成する(ステップS16)。第1作動期間は、例えば、降雨中において降水量が所定量以上になる時に清掃部20の作動を開始し、第1作動条件での作動を終了するまでの期間である。第2作動期間は、例えば、降雨終了後において降水量が略ゼロになる時に清掃部20の作動を開始し、第2作動条件での作動を終了するまでの期間である。
【0040】
第1作動期間については、例えば、降水量が所定量以上になってから清掃部20を作動することで、既に窓ガラスに付着していた汚れ(塵埃、花粉など)などを多量の雨水で洗い流すと共に清掃部20により払拭するため、降雨終了後に窓ガラスに残った雨滴だけで清掃部20により払拭する場合に比べて、窓ガラス全体を均一かつ十分に清掃することができる。所定量は、例えば、窓ガラスの面積などに応じて、任意に設定してもよい。
【0041】
第1作動期間については、降水量が所定量以上になるタイミングや期間などが予測できる降水予報情報に基づいて設定することで、効率的な作動計画が作成できる。
【0042】
また、第1作動期間(作動終了)と第2作動期間(作動開始)との間隔の時間は、短い方が好ましく、例えば、駐車中に降水量が所定量以上になる期間が複数回ある場合は、降雨終了に近い回から選択し設定することで、効率的な作動計画が作成できる。
【0043】
第1作動条件および第2作動条件には、清掃部20の作動回数、作動強度、およびウォッシャー液の使用の有無の少なくとも1つの条件に関する情報を含む。第1作動期間は、駐車から第2作動期間までの間に、複数設けられていてもよい。第1作動条件および第2作動条件に含まれる作動回数、および作動強度は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、駐車開始時に既に窓ガラスに汚泥などが多量に付着している場合は、第1作動条件における作動回数を、第2作動条件における作動回数より多くしてもよい。例えば、洗車後の車両の場合は、第1作動条件における作動回数を、第2作動条件における作動回数より少なくしてもよい。作動計画作成部46は、降水量や雨の強さに応じて、第1作動条件における清掃部20の作動回数、および作動強度を設定してよい。作動計画作成部46は、例えば、第2作動期間において、降雨が終了するまでの降水量が所定量未満の場合に、ウォッシャー液を使用すると判定する。
【0044】
清掃制御部50は、第1作動期間において第1作動条件で清掃部20を作動させて、車両の窓ガラスを清掃する(ステップS18)。そして、ステップS20に進む。
【0045】
清掃制御部50は、第2作動期間において第2作動条件で清掃部20を作動させて、車両の窓ガラスを清掃する(ステップS20)。そして、ステップS22に進む。
【0046】
制御部30は、処理を終了するか否かを判定する(ステップS22)。制御部30は、第2作動期間が終了した場合や、車両のエンジンが動作した場合などに処理を終了すると判定する。処理を終了すると判定された場合(ステップS22;Yes)、
図4の処理を終了する。処理を終了すると判定されない場合(ステップS22;No)、ステップS10に進む。
【0047】
ここで、例えば、駐車期間が不確定であったり、長期間であったりする場合は、第2作動期間が終了しても、処理を終了すると判定しないで(ステップS22;No)、ステップS10に進むようにしてもよい。
【0048】
上述のとおり、第1実施形態は、降水予報情報に基づいて設定された第1作動期間における第1作動条件と、第2作動期間における第2作動条件とで清掃部20を作動させることにより、車両の窓ガラスを清掃することができる。これにより、第1実施形態は、適切なタイミングで、車両の窓ガラスを清掃することができる。
【0049】
[第2実施形態]
(清掃制御処理)
図5を用いて、第2実施形態に係る清掃制御処理の処理の流れについて説明する。
図5は、第2実施形態に係る清掃制御処理の処理の流れを示すフローチャートである。
【0050】
第2実施形態に係る清掃装置の構成は、
図2に示す清掃装置10と同じなので、説明を省略する。
【0051】
ステップS30からステップS34の処理は、それぞれ、
図4に示すステップS10からステップS14の処理と同じなので、説明を省略する。
【0052】
作動計画作成部46は、降水予報情報取得部44が取得した降水予報情報に基づいて、第1作動期間の作動計画を作成する(ステップS36)。そして、ステップS38に進む。
【0053】
清掃制御部50は、第1作動期間において第1作動条件で清掃部20を作動させて、車両の窓ガラスを清掃する(ステップS38)。そして、ステップS40に進む。
【0054】
センサ情報取得部48は、センサ部22を動作させて、センサ部22からセンサ情報の取得を開始する(ステップS40)。そして、ステップS42に進む。
【0055】
センサ情報取得部48は、センサ情報に基づいて、降っている雨は止んだか否かを判定する(ステップS42)。雨が止んだと判定された場合(ステップS42;Yes)、ステップS44に進む。雨が止んだと判定されない場合(ステップS42;No)、ステップS42の処理を繰り返す。
【0056】
ステップS42でYesと判定された場合、清掃制御部50は、第2作動期間として第2作動条件で清掃部20を作動させて、車両の窓ガラスを清掃する(ステップS44)。そして、ステップS46に進む。
【0057】
ステップS46の処理は、
図4に示すステップS22の処理と同一なので、説明を省略する。
【0058】
なお、第1作動期間の作動計画を作成した(ステップS36)後に、更にセンサ情報取得部48により雨が降っていると判定してから、第1作動条件で清掃部20を作動させるようにしてもよい。
【0059】
上述のとおり、第2実施形態は、降水予報情報に基づいて設定された第1作動期間において第1作動条件で清掃部20を作動させ、センサ情報取得部48により雨が止んだと判定された後に第2作動期間として第2作動条件で清掃部20を作動させることにより、車両の窓ガラスを清掃することができる。これにより、第2実施形態は、適切なタイミングで、車両の窓ガラスを清掃することができる。
【0060】
[第3実施形態]
(清掃制御処理)
図6を用いて、第3実施形態に係る清掃制御処理の処理の流れについて説明する。
図6は、第3施形態に係る清掃制御処理の処理の流れを示すフローチャートである。
【0061】
ステップS50およびステップS52の処理は、それぞれ、
図4に示すステップS10およびステップS12の処理と同じなので説明を省略する。
【0062】
ステップS54の処理は、
図5に示すステップS40の処理と同じなので、説明を省略する。
【0063】
センサ情報取得部48は、センサ情報に基づいて、雨が降っているか否かを判定する(ステップS56)。雨が降っていると判定された場合(ステップS56;Yes)、ステップS58に進む。雨が降っていると判定されない場合(ステップS56;No)、ステップS64に進む。
【0064】
ステップS56でYesと判定された場合、清掃制御部50は、第1作動期間として降水量に応じた第1作動条件で清掃部20を作動させて、車両の窓ガラスを清掃する(ステップS58)。第3実施形態では、例えば、センサ情報取得部48がセンサ部22から取得したセンサ情報に基づいて予測する降水量と第1作動条件とを対応付けたデータが記憶部24に記憶されているとよい。そして、ステップ60に進む。
【0065】
ステップS60からステップS64の処理は、それぞれ、
図5に示すステップS42からステップS46の処理と同じなので、説明を省略する。
【0066】
上述のとおり、第3実施形態は、センサ情報取得部48により雨が降っていることを検知した場合には降水量に応じた第1作動条件で清掃部20を作動させ、センサ情報取得部48により雨が止んだと判定された後に第2作動条件で清掃部20を作動させることにより、車両の窓ガラスを清掃することができる。これにより、第3実施形態は、適切なタイミングで、車両の窓ガラスを清掃することができる。
【0067】
図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。なお、この分散・統合による構成は動的に行われてもよい。
【0068】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0069】
1 清掃システム
10 清掃装置
12 情報サーバ
20 清掃部
22 センサ部
24 記憶部
26 通信部
28 GNSS受信部
30 制御部(清掃制御装置)
40 駐車判定部
42 位置情報取得部
44 降水予報情報取得部
46 作動計画作成部
48 センサ情報取得部
50 清掃制御部