IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社リクルートの特許一覧

<>
  • 特開-情報処理システムおよび情報処理方法 図1
  • 特開-情報処理システムおよび情報処理方法 図2
  • 特開-情報処理システムおよび情報処理方法 図3
  • 特開-情報処理システムおよび情報処理方法 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024067879
(43)【公開日】2024-05-17
(54)【発明の名称】情報処理システムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240510BHJP
   G06Q 20/24 20120101ALI20240510BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q20/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022178267
(22)【出願日】2022-11-07
(71)【出願人】
【識別番号】518135412
【氏名又は名称】株式会社リクルート
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100139066
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】上妻 真緒
【テーマコード(参考)】
5L020
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L020AA52
5L049BB08
5L049BB53
5L055AA52
(57)【要約】
【課題】ECサイトを利用するユーザの利便性を向上させると共に、ECサイトの運営側にとってもトラブルを防止することができる仕組みを提供する。
【解決手段】ユーザがオンラインで決済を行う際に、決済方法として後払いまたは借り入れの選択を受け付ける決済方法受付手段と、後払いまたは借り入れの決済方法を受け付けた場合に、求人情報を通知する求人情報通知手段と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザがオンラインで決済を行う際に、決済方法として後払いまたは借り入れの選択を受け付ける決済方法受付手段と、
後払いまたは借り入れの決済方法を受け付けた場合に、求人情報を通知する求人情報通知手段と、を備えた情報処理システム。
【請求項2】
前記求人情報通知手段は、
前記決済の金額に応じた求人情報を通知する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記求人情報通知手段は、
前記決済の支払日に基づいて前記求人情報を通知するタイミングを決定する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記ユーザが、求人に応募した場合に、前記ユーザのアカウントに紐づくポイントを付与するポイント付与手段を備えた、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記ユーザが求人に応募して報酬を得た場合に、当該報酬を後払いまたは借り入れの支払いに利用する決済手段を備えた、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記ユーザが得た前記報酬から支払い分を差し引いた残額を、前記ユーザのアカウントに紐づくポイントで付与する残額受取手段を備えた、請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
求人側からの求人情報を受け付ける求人受付手段を備え、
前記求人受付手段は、
前記求人側から、後払いまたは借り入れを選択したユーザへの求人情報の通知の要否を受け付ける、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項8】
プロセッサが、オンラインでの決済時に、決済方法として後払いまたは借り入れの選択を受け付ける工程と
プロセッサが、後払いまたは借り入れの決済方法を受け付けた場合に、当該決済の金額および/または支払い期日に対応した求人情報を提供する工程と、を備えた情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
オンラインショッピングのようなECサイトの利用の拡大と共に、キャッシュレス決済の方法も多様化し、安全性、利便性の向上が求められている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-172492号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1のようにECサイトを利用するユーザ側にとっての安全性や利便性だけではなく、ECサイトを運営する事業者側にとっても、決済上のトラブルが生じにくい仕組みが必要であった。
【0005】
本発明は、ECサイトを利用するユーザの利便性を向上させると共に、ECサイトの運営側にとってもトラブルを防止することができる仕組みを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係る情報処理システムは、ユーザがオンラインで決済を行う際に、決済方法として後払いまたは借り入れの選択を受け付ける決済方法受付手段と、後払いまたは借り入れの決済方法を受け付けた場合に、求人情報を通知する求人情報通知手段と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ECサイトを利用するユーザの利便性を向上させると共に、ECサイトの運営側にとってもトラブルを防止することができる仕組みを提供することことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係る情報処理システム1の構成を示す図。
図2】本発明の実施形態に係る情報処理サーバ10の機能構成を示す図。
図3】本発明の実施形態に係る情報処理システム1による処理の流れを示すフローチャート。
図4】本発明の実施形態に係る情報処理システム1による求人情報の通知方法を例示する図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の構成を示す図である。図1に示すように、情報処理システム1は、情報処理サーバ10と、ユーザ端末20を含んでいる。情報処理サーバ10とユーザ端末20は、通信ネットワークNを介して接続される。通信ネットワークNは、例えば、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0010】
情報処理サーバ10は、ユーザにキャッシュレス決済サービスを提供するサーバである。情報処理サーバ10は、汎用的なコンピュータであり、1台のコンピュータで構成されていてもよいし、通信ネットワークN上に分散する複数のコンピュータから構成されてもよい。
【0011】
情報処理サーバ10は、制御装置(プロセッサ)11と、記憶装置12を備えている。制御装置11は、ハードウェアとして、CPU、ROMやRAM等のメモリ、入力インタフェース、出力インタフェース、通信インタフェース及びこれらを結ぶバス等を備えている。制御装置11は、CPUがROM等に格納されたプログラムを実行することにより各種機能を実現する。記憶装置12は、ハードディスクドライブ等である。
【0012】
図2は、制御装置11のCPUがROM等に格納されたプログラムを実行することによって実現される機能モジュールを示すブロック図である。図2に示すように、機能モジュールには、決済方法受付部(決済方法受付手段)111、求人情報通知部(求人情報通知手段)112、ポイント付与部(ポイント付与手段)113、決済部(決済手段)114、残額受取部(残額受取手段)115、求人受付部(求人受付手段)116が含まれる。
【0013】
記憶装置12には、決済情報管理テーブル121が記憶されている。決済情報管理テーブル121には、各ユーザのキャッシュレス決済サービスの利用状況に関する情報が記憶されている。具体的には、例えば1レコードに、ユーザアカウント、決済方法、支払日、金額、支払先等の情報が登録されている。また、ユーザアカウントに紐づけられたポイントの情報が記憶されている。決済方法には、一括、分割払い、後払い、借り入れ等が含まれ、ユーザが決済を行う際に選択することができる。また、ユーザが後払いまたは借り入れを選択した場合には、後述するように求人情報を通知する。ユーザが求人に応募した場合には、働いて得た報酬から支払額が差し引かれるので、報酬からの天引きの有無等の情報も記録する。
【0014】
ユーザ端末20は、キャッシュレス決済サービスを利用するユーザが使用する携帯端末であり、スマートフォン、タブレット端末、ノートPC(Personal Computer)など、通信ネットワークNを介して情報処理サーバ10とデータの授受が可能なあらゆる端末装置を利用することができる。図1に示すように、ユーザ端末20は、プロセッサ21、各種操作ボタンやタッチパネルなどの入力装置22、液晶ディスプレイなどの表示装置23、通信ネットワークNに接続するための通信インタフェース24、ディスクドライブまたは半導体メモリ(ROM、RAMなど)などの記憶資源25を備えている。
【0015】
図3は、情報処理システム1による処理流れを示すフローチャートである。
ユーザは、ユーザ端末20を利用して、例えばオンラインのショッピングサイト等で買い物をした際、キャッシュレス決済サービスを利用して会計を行う(ステップS101)。
【0016】
ユーザが会計を行う際、決済方法受付部111は、ユーザによる決済方法の選択を受け付ける(ステップS102)。ここでは、決済方法として「後払い」を選択する。後払いが選択された場合、支払期日(支払日)が設定される。情報処理サーバ10は、決済情報管理テーブル121に、新たな決済サービスの利用についてのレコードを登録する。
【0017】
情報処理サーバ10の求人情報通知部112は、今回の決済サービスの利用について、支払方法が「後払い」または「借り入れ」の場合(即日の支払いではない場合)には(ステップS103:YES)、当該ユーザのユーザ端末20に、求人情報を通知する(ステップS104)。求人情報は記憶装置12に記憶されていてもよいし、外部のデータベースから取得するようにしてもよい。通知の方法は、ユーザ端末20のメールアドレス宛に、求人情報へのリンクを記載したメールを送信してもよいし、図4に示すように、ポップアップ等でメッセージMを表示するようにしてもよい。また、メッセージには、働いて得られる報酬から、今回の支払額が天引きされる旨を含めるようにしてもよい。また、報酬からの天引きを行うか否かを選択できるようにしてもよい。
【0018】
求人情報通知部112は、決済の金額や支払期日に応じて、通知する求人情報を選択するようにしてもよい。例えば、支払期日までに支払予定の金額以上の報酬が支払われる単発アルバイト等の情報を抽出して通知するようにしてもよい。
【0019】
また、求人情報を通知するタイミングは、決済サービスを利用した直後でもよいし、支払日の一定期間前(例えば、2週間前)に通知するようにしてもよい。
【0020】
ユーザが通知された求人情報に応募すると(ステップS105:YES)、情報処理サーバ10のポイント付与部113は、当該ユーザに対してポイントを付与する(ステップS106)。なお、ポイントの付与は、当該ユーザが求人情報に応募するのが初めての場合のみとしてもよい。
【0021】
求人情報に応募したユーザが働いて報酬を得ると、決済部114は、報酬から予定の支払額を差し引き、残額があればユーザの口座に入金する(ステップS107)。また、ユーザが、報酬の残額をポイントで受け取ることを選択した場合には、残額受取部115が、残額分をポイントで付与するようにしてもよい。ユーザが残額をポイントで受け取る場合には、実際の金額よりも割り増しで受け取ることができるようにしてもよい。例えば、働いて5万円の報酬を稼ぎ、支払額として1万円差し引かれた場合、残額の4万円をポイントで受け取ると、4万4千円(10%増し)分のポイントが付与されるようにしてもよい。
【0022】
なお、求人受付部116において、各求人情報について、求人を出した企業等(求人側)から、後払いまたは借り入れを選択したユーザに対して求人情報の通知を行うか否かを受け付けるようにしてもよい。求人情報通知部112は、通知を行うことが選択されている求人情報のみをユーザに通知することができる。
【0023】
以上のように、本実施形態によれば、ユーザがECサイトにおいてキャッシュレス決済サービスを利用する際に後払いまたは借り入れを選択した場合、求人情報をピックアップしてユーザ端末20に通知するようにした。これにより、ユーザの利便性の向上を図ることができるとともに、ECサイトの業者にとっても未払い等のトラブルを防止することができる。また、求人を出す企業側にとっても、応募者を高い確率で見込めるという利点がある。
【0024】
また、ユーザが支払うべき金額に応じて求人情報を選ぶようにしたので、ユーザに有用な情報を提供できると共に、ユーザが求人に応募する可能性も高くなる。
【0025】
また、支払日の数日前(例えば1週間前)に求人情報を通知するようにしてもよい。これにより、支払日までの期間が長い場合や、支払日直前に情報を通知するよりも、ユーザが求人情報に応募する可能性を高くすることができる。
【0026】
また、ユーザが、通知した求人に応募した場合には、ユーザのアカウントに紐づくポイントを付与するようにしたので、ユーザの応募を促すことができる。
【0027】
また、ユーザが求人に応募して得た報酬を、自動的に支払いに充てるようにしたので、ECサイトの業者は確実に料金を回収することができる。
【0028】
また、ユーザが求人に応募して得た報酬から支払い分を差し引いた残額を、ポイントで受け取ることができるようにしてもよい。この場合、実際の金額よりも割り増しで受け取れるようにしてもよい。これにより、ユーザにとっては、支払いが確実に行えるだけでなく、ポイントが貯められるというメリットが得られ、求人に応募する動機づけとなる。
【0029】
また、後払いや借り入れを選択したユーザへ求人情報を送るか否かは、当該求人を出した企業等が選択できるようにしてもよい。これにより、求人側が必要に応じて求人情報の出し方をコントロールすることができる。
【符号の説明】
【0030】
1…情報処理システム
10…情報処理サーバ
11…制御装置
12…記憶装置
20…ユーザ端末
21…プロセッサ
22…入力装置
23…表示装置
24…通信インタフェース
25…記憶資源
111…決済方法受付部
112…求人情報通知部
113…ポイント付与部
114…決済部
115…残額受取部
116…求人受付部
121…決済情報管理テーブル
N…通信ネットワーク
図1
図2
図3
図4