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特開2024-67895情報処理装置、管理装置、情報処理プログラム及び情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024067895
(43)【公開日】2024-05-17
(54)【発明の名称】情報処理装置、管理装置、情報処理プログラム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/12 20120101AFI20240510BHJP
【FI】
G06Q20/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022178298
(22)【出願日】2022-11-07
(71)【出願人】
【識別番号】518135412
【氏名又は名称】株式会社リクルート
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100139066
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】冨田 一清
【テーマコード(参考)】
5L020
5L055
【Fターム(参考)】
5L020AA28
5L055AA28
(57)【要約】
【課題】従来に比して利便性の高い事前決済を実現する。
【解決手段】決済管理システム1aは、事前決済の割り勘を可能とする。商取引に対する事前決済の設定が可能なユーザ端末10は、事前決済の割り勘のリクエストを受け付ける第1受付部と、リクエストを受け付けた場合に、事前決済を複数のユーザで割り勘するための割り勘情報の設定を受け付ける第2受付部とを具備する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商取引に対する事前決済の設定が可能なコンピュータに、
前記事前決済の割り勘のリクエストを受け付ける第1受付ステップと、
前記リクエストを受け付けた場合に、前記事前決済を複数のユーザで割り勘するための割り勘情報の設定を受け付ける第2受付ステップと、
を実行させるための情報処理プログラム。
【請求項2】
前記割り勘情報には、前記割り勘の負担方法を規定する割り勘ルールが含まれる、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項3】
前記複数のユーザには、前記リクエストを行う代表ユーザと、代表ユーザ以外の相手ユーザが含まれる、請求項1または2に記載の情報処理プログラム。
【請求項4】
商取引に対する事前決済の設定が可能な情報処理装置であって、
前記事前決済の割り勘のリクエストを受け付ける第1受付部と、
前記リクエストを受け付けた場合に、前記事前決済を複数のユーザで割り勘するための割り勘情報の設定を受け付ける第2受付部と、
を具備する情報処理装置。
【請求項5】
請求項4に記載の情報処理装置によって設定される前記割り勘情報を管理する管理装置であって、
前記情報処理装置から前記割り勘情報を受信した場合に、前記割り勘情報に従って、前記複数のユーザに対して前記事前決済の割り勘を依頼する通知部を具備する管理装置。
【請求項6】
商取引に対して事前決済の設定が可能なコンピュータにより実行される情報処理方法であって、
前記事前決済の割り勘のリクエストを受け付ける第1受付ステップと、
前記リクエストを受け付けた場合に、前記事前決済を複数のユーザで割り勘するための割り勘情報の設定を受け付ける第2受付ステップと、
を含む情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、管理装置、情報処理プログラム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
レストランなどの飲食店を検索対象とするグルメ情報サイトにおいては、エリアや料理のジャンルなどの検索条件が入力されると、検索条件に応じた飲食店の情報を提供する(例えば、特許文献1参照)。ユーザは、希望のお店が見つかると、電話などで直接予約を行い、来店後、飲食の提供を受けた後に支払い処理を行うのが一般的である。しかしながら、電話などで直接予約を受け付けた場合には、ユーザが予約を無断キャンセルするなどの問題が懸念される。当然のことながら、予約の際に料金は支払われていないため、無断キャンセルが発生すると、店側は多大な損害を被ることとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-76162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した背景を踏まえ、お店の予約と同時に支払い手続きを進めることができる決済方法、いわゆる事前決済が様々な店舗で導入され始めているが、現状、事前決済のためにユーザが設定できる決済手段は1つ(例えば、銀行振り込みなど)に限られるなど、利便性が悪いという問題があった。
【0005】
本発明は、以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、従来に比して利便性の高い事前決済を実現することが可能な技術を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様である情報処理プログラムは、商取引に対する事前決済の設定が可能なコンピュータに、事前決済の割り勘のリクエストを受け付ける第1受付ステップと、リクエストを受け付けた場合に、事前決済を複数のユーザで割り勘するための割り勘情報の設定を受け付ける第2受付ステップとを実行させることを要旨とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、従来に比して利便性の高い事前決済を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態に係る決済管理システムの概略構成を示す図である。
図2】ユーザ端末及び決済管理装置のハードウェア構成を示す図である。
図3】決済管理システムの主要な機能モジュールを示すブロック図である。
図4】事前決済の設定画面を例示した図である。
図5】管理画面を例示した図である。
図6】事前決済に関わるユーザ端末の動作を示すフローチャートである。
図7】第2実施形態に係る決済管理システムの主要な機能モジュールを示すブロック図である。
図8】割り勘の設定画面を例示した図である。
図9】割り勘の設定に関わるユーザ端末の動作を示すフローチャートである。
図10】第3実施形態に係る決済管理システムの主要な機能モジュールを示すブロック図である。
図11】クーポンの設定画面を例示した図である。
図12】クーポンの設定に関わるユーザ端末の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、宿泊サービスや飲食サービスの決済に適用した場合を例に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0010】
A.第1実施形態
図1は、第1実施形態に係る決済管理システム1の概略構成を示す図である。
決済管理システム1は、事前決済に利用可能な複数種類の決済手段(例えば、プリペイド型電子マネーやクレジットカードなど)を設定可能とするものであり、ユーザが操作するユーザ端末10と、決済管理装置20と、宿泊施設や飲食店などの店舗に設置される店舗端末30とを備えて構成される。
【0011】
ユーザ端末10と決済管理装置20と店舗端末30とは、通信ネットワークNを介して接続される。なお、ユーザ端末10及び店舗端末30の数は、本システム1を利用するユーザの数などに応じて任意に設定することが可能である。
【0012】
通信ネットワークNは、ユーザ端末10と決済管理装置20との間で相互に情報を送受信可能な通信網を含む。通信ネットワークNは、例えば、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0013】
ユーザ端末10は、ユーザが事前決済するために利用する端末であり、例えばパーソナルコンピュータ(PC)、ノートPC、タブレット端末、ハンドヘルドコンピュータデバイス、ウェアラブル端末、携帯電話、スマートフォンなどによって構成されている。ユーザ端末10では、本システム1内でユーザを一意に識別するためのユーザIDが管理されている。
【0014】
また、ユーザ端末10には、事前決済のためのアプリケーション(以下、事前決済アプリ)AP1がインストールされている。ユーザ端末10は、事前決済アプリAP1を用いることで、例えば事前決済に利用する複数種類の決済手段を設定するなど、事前決済に関わる様々な処理を実行する。なお、本願において「事前決済」とは、予約と同時に決済を完了するだけでなく、予約と同時に決済手段を登録することも含む。
【0015】
また、事前決済アプリAP1は、ユーザ端末10にインストールする構成であってもよいが、決済管理装置20等から通信ネットワークNを介してソフトウェアの一部または全部の機能が提供される構成(いわゆるSaaS(Software as a Service)など)であってもよい。
【0016】
決済管理装置20は、汎用的なコンピュータであり、1台のコンピュータで構成されていてもよいし、通信ネットワークN上に分散する複数のコンピュータから構成されてもよい。決済管理装置20には、事前決済を管理するための事前決済管理プログラムPG1がインストールされている。決済管理装置20は、事前決済管理プログラムPG1を用いることで、事前決済の管理に関わる様々な処理を実行する。例えば、決済管理装置20は、ユーザ端末10からの要求に応じて、事前決済に利用する複数種類の決済手段を登録・管理する。
【0017】
店舗端末30は、例えばPOS(Point of sale)端末などの店舗に設置される端末である。店舗端末30では、本システム1内で店舗を一意に識別するための店舗IDが管理されている。
【0018】
<ハードウェア構成>
次に、ユーザ端末10及び決済管理装置20のハードウェア構成について説明する。
ユーザ端末10及び決済管理装置20は、例えば図2に示すハードウェア構成のコンピュータ1000により構成される。
【0019】
入力装置1100は、例えばキーボード、マウス、タッチパネル等を含み、各操作信号を入力するために用いられる。
表示装置1200は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイを用いて構成される。
【0020】
記憶装置1300は、例えばディスクドライブ又は半導体メモリ(ROM、RAMなど)等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体からなる物理デバイスの記憶領域が提供する論理デバイスである。記憶装置1300は、オペレーティングシステムプログラムやドライバプログラムを含む各種プログラム、各種データのほか、上述した事前決済アプリAP1や事前決済管理プログラムPG1などを記憶する。
【0021】
プロセッサ1400は、算術演算、論理演算、ビット演算等を処理する算術論理演算ユニット(CPUなど)及び各種レジスタから構成され、記憶装置1300に格納されている各種プログラムを実行することで、コンピュータ1000の各部を中枢的に制御する。
【0022】
通信インタフェース1500は、通信ネットワークN上の他の端末と通信をするためのハードウェアモジュールであり、例えばISDNモデム、ADSLモデム、ケーブルモデム、光モデム、ソフトモデム等の変調復調装置を用いて構成される。
【0023】
<機能構成>
次に、第1実施形態に係る決済管理システム1の機能構成について説明する。
図3は、第1実施形態に係る決済管理システム1の主要な機能モジュールを示すブロック図である。
【0024】
(ユーザ端末)
ユーザ端末10は、事前決済設定部111と、通信部112とを具備する。これらの各部は、プロセッサ1400等が事前決済アプリAP1を実行することによって実現される。
【0025】
事前決済設定部111は、ユーザの操作入力に従い、事前決済に関わる様々な設定を受け付ける。
【0026】
図4は、ユーザ端末10に表示される事前決済の設定画面Pa11を例示した図である。
事前決済設定部111は、ユーザによる事前決済のリクエストを受け付けると、商取引(例えば、宿泊サービスなど)を識別する取引ID、取引金額、取引サービス名などとともに、事前決済に利用する1以上の決済手段の設定を促すメッセージMg1を設定画面Pa11に表示する(図4のA参照)。本実施形態では、事前決済の決済方法として、複数種類の決済手段の設定が可能となっている。図4のAでは、決済手段として「プリペイド型電子マネー」、「クレジットカード」、「デビットカード」、「銀行振り込み」などを例示しているが、その他の決済手段を設定してもよいのはもちろんである。
【0027】
ユーザは、設定画面Pa11を確認し、例えば複数の決済手段(プリペイド型電子マネー、クレジットカードなど)を設定する。事前決済設定部111は、ユーザによる複数の決済手段の設定を受け付けると、各決済手段の優先順位及び決済枠の設定を促すメッセージMg2を設定画面Pa11に表示する(図4のB参照)。ユーザは、設定画面Pa11を確認し、各決済手段について優先順位及び決済枠の設定を行う。なお、決済枠を設定することなく、優先順位のみを設定できるようにしてもよい。
【0028】
事前決済設定部111は、ユーザによる各決済手段の優先順位及び決済枠の設定を受け付けると、これまでに設定された事前決済に関わる様々な情報を、事前決済情報として通信部112に送る。
通信部112は、事前決済情報を受け取ると、ユーザを識別するためのユーザIDを付加して決済管理装置20に送信する。
【0029】
(決済管理装置)
決済管理装置20は、事前決済登録部211と、決済管理部212とを具備する。これらの各部は、プロセッサ1400等が事前決済管理プログラムPG1を実行することによって実現される。
【0030】
事前決済登録部211は、各ユーザ端末10から送信される事前決済情報を、事前決済データベースDB1に登録する。事前決済データベースDB1には、各商取引の事前決済情報が登録されている。具体的には、取引ID、取引金額、取引サービス名、ユーザIDとともに、ユーザによって設定された複数種類の決済手段、優先順位、決済枠などが対応づけて登録されている。
【0031】
決済管理部212は、ユーザ端末10と店舗端末30との間で行われた商取引の決済を管理する。周知のとおり、商取引は、事前決済ですべてが完了するわけではなく、現地(店舗など)での決済が必要な場合がある。例えば、商取引の合成請求金額が2万円の場合に、1万円分は事前決済で対応する一方、残りの請求金額の1万円分は現地決済で対応する場合などが考えられる。
【0032】
決済管理部212は、このような場合に対応するべく、商取引の合計請求金額と、事前決済による決済済金額と、残りの請求金額(残請求金額)とを分けて管理する。なお、決済管理部212は、例えば、商取引の合計請求金額から事前決済による決済済み金額を減ずることで、残請求金額を導出することができる。
【0033】
図5は、決済管理部212において生成される管理画面Pa12を例示した図である。
管理画面Pa12は、商取引ごとに、取引ID、取引サービス名などのほか、取引サービスの合計請求金額と、事前決済による決済済金額と、残請求金額とを含む。
決済管理部212は、決済に関する管理画面Pa12を生成すると、店舗端末30からのリクエストに応じて、店舗端末30の表示装置1200に表示する。
【0034】
店舗スタッフなどの店舗関係者は、表示装置1200に表示される管理画面Pa12を確認することで、ユーザにその場で支払いを求めるべき金額(すなわち、残請求金額)などを速やかに把握することができる。なお、ユーザによって残請求金額の支払いが行われた場合、店舗関係者は、店舗端末30を操作することで、管理画面Pa12から売掛金の消し込み(いわゆる消込処理)を行うことが可能となる。
【0035】
<動作>
図6は、事前決済に関わるユーザ端末10の動作を示すフローチャートである。
ユーザは、ユーザ端末10を操作することで、検索サイトにアクセスし、所望の商取引(例えば、〇×ホテルの宿泊サービスなど)について、事前決済のリクエストを行う。
【0036】
ユーザ端末10は、事前決済のリクエストを受け付けると(ステップS101)、商取引を識別する取引ID、取引金額、取引サービス名などとともに、事前決済に利用する1以上の決済手段の設定を促すメッセージMg1を設定画面Pa11に表示する(ステップS102;図4のA参照)。
【0037】
ユーザは、設定画面Pa11を確認し、例えば複数の決済手段(プリペイド型の電子マネー、クレジットカードなど)を設定する。
ユーザ端末10は、複数の決済手段の設定を受け付けると(ステップS103)、各決済手段の優先順位及び決済枠の設定を促すメッセージMg2を設定画面Pa11に表示する(図4のB参照)。
【0038】
ユーザは、設定画面Pa11を確認し、各決済手段について優先順位及び決済枠の設定を行う。
ユーザ端末10は、各決済手段の優先順位及び決済枠の設定を受け付けると(ステップS105)、これまでに設定された事前決済に関わる様々な情報を、事前決済情報として決済管理装置20に送信し(ステップS106)、処理を終了する。
【0039】
決済管理装置20は、ユーザ端末10から事前決済情報受信すると、これを事前決済データベースDB1に登録する。その後、決済管理装置20は、事前決済データベースDB1に登録された事前決済情報などを利用して、ユーザ端末10と店舗端末30との間で行われる当該商取引の様々な決済(例えば、事前決済や現地決済など)を管理する。
【0040】
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザは、事前決済に利用可能な決済手段として、複数の決済手段を設定することができるため、従来に比して利便性の高い事前決済を実現することが可能となる。
【0041】
B.第2実施形態
以下に示す第2実施形態は、事前決済の割り勘(割り前勘定)を可能とする。
【0042】
<機能構成>
図7は、第2実施形態に係る決済管理システム1aの主要な機能モジュールを示すブロック図である。なお、第1実施形態に係る決済管理システム1と対応する部分には、同一符号を付し、詳細な説明は割愛する。
【0043】
(ユーザ端末)
ユーザ端末(情報処理装置)10は、事前決済設定部111、通信部112のほか、割り勘設定部113を備える。
【0044】
割り勘設定部113は、幹事などの代表ユーザの操作入力に従い、割り勘情報の設定を受け付ける。ここで、「割り勘情報」とは、事前決済の支払い金額を他のユーザと割り勘するために必要な情報であり、割り勘する相手ユーザや、割り勘ルールが含まれる(後述)。なお、事前決済の割り勘は、代表ユーザによって事前決済がリクエストされ、事前決済設定部111によって受け付けられていることを前提とする。
【0045】
図8は、代表ユーザのユーザ端末10に表示される割り勘の設定画面Pa21を例示した図である。
割り勘設定部(第1及び第2受付部)113は、代表ユーザによる事前決済の割り勘のリクエストを受け付けると、商取引(例えば、飲食サービスなど)を識別する取引ID、取引金額、取引サービス名などとともに、割り勘する相手ユーザや、割り勘ルールの設定(すなわち、割り勘情報の設定)を促すメッセージMg3を設定画面Pa21に表示する(図10参照)。なお、割り勘する相手ユーザの候補は、例えばユーザ端末10の記憶装置1300等に格納されている代表ユーザの友達ユーザ情報から取得してもよい。
【0046】
また、本実施形態では、割り勘ルールとして、各ユーザの割り勘の負担方法を設定することが可能となっている。図8に示す例では、割り勘ルールとして「均等割」、「比率設定」、「金額設定」などを例示しているが、その他のルール(例えば、残額をすべて負担するユーザなど)を設定してもよいのはもちろんである。
【0047】
代表ユーザは、設定画面Pa21を確認し、割り勘する相手ユーザや割り勘ルールなどの割り勘情報の設定を行う。割り勘設定部113は、相手ユーザや割り勘ルールを含む割り勘情報の設定を受け付けると、これを通信部112に送る。
通信部112は、割り勘情報を受け取ると、ユーザIDを付加して決済管理装置20に送信する。
【0048】
(決済管理装置)
決済管理装置20は、事前決済登録部211、決済管理部212のほか、割り勘登録部213、割り勘通知部214を備える。
【0049】
割り勘登録部213は、各ユーザ端末10から送信される割り勘情報を、割り勘データベースDB2に登録する。割り勘データベースDB2には、取引ID、取引金額、取引サービス名、ユーザIDとともに、割り勘する相手ユーザ(の候補)や、割り勘ルールなどが対応づけて登録されている。
【0050】
割り勘通知部214は、割り勘に関する様々な情報を各ユーザに通知する。一例として、割り勘通知部214は、代表ユーザのユーザ端末10から割り勘情報を受信すると、割り勘情報に基づいて割り勘する相手ユーザを特定し、特定した相手ユーザのユーザ端末10に対して、割り勘金額や支払い期限などを含む割り勘依頼を通知する。さらに、割り勘通知部214は、代表ユーザのユーザ端末10に対して、割り勘依頼した相手ユーザの登録状況や割り勘の支払い状況なども通知する。なお、所定期日までに相手ユーザが登録を行わなかった(または割り勘の支払いを行わなかった)場合には、相手ユーザが支払うべき割り勘金額を、代表者が支払うように設定してもよい。
【0051】
<動作>
図9は、割り勘の設定に関わるユーザ端末10の動作を示すフローチャートである。
代表ユーザは、ユーザ端末10を操作することで、事前決済の割り勘のリクエストを行う。
【0052】
ユーザ端末10は、事前決済の割り勘リクエストを受け付けると(ステップS201)、商取引の対象を識別する取引ID、取引金額、取引サービス名などとともに、割り勘する相手ユーザや、割り勘ルールの設定(すなわち、割り勘情報の設定)を促すメッセージMg3を設定画面Pa21に表示する(ステップS202;図8参照)。
【0053】
代表ユーザは、設定画面Pa21を確認し、相手ユーザや割り勘ルールを含む割り勘情報の設定を行う。
ユーザ端末10は、相手ユーザや割り勘ルールを含む割り勘情報の設定を受け付けると、決済管理装置20に送信し(ステップS203)、処理を終了する。
【0054】
決済管理装置20は、代表ユーザのユーザ端末10から割り勘情報を受信すると、割り勘情報に基づいて割り勘する相手ユーザを特定し、特定した相手ユーザのユーザ端末10に対して、割り勘金額や支払い期限などを含む割り勘依頼を通知する。相手ユーザは、ユーザ端末10を通じて割り勘依頼の通知を受け取ると、割り勘依頼に応じて決済手段などを設定する。なお、割り勘の決済手段は、各ユーザが自由に設定できるようにしてもよいが、例えば先払い式の電子マネーのみとするなど、決済手段を固定してもよい。この場合、代表ユーザが固定する決済手段を設定してもよい。
【0055】
C.第3実施形態
以下に示す第3実施形態は、事前決済を割り勘するときにクーポンの設定を可能とする。
【0056】
<機能構成>
図10は、第3実施形態に係る決済管理システム1bの主要な機能モジュールを示すブロック図である。なお、第2実施形態に係る決済管理システム1aと対応する部分には、同一符号を付し、詳細な説明は割愛する。
【0057】
(ユーザ端末)
ユーザ端末10は、事前決済設定部111、通信部112、割り勘設定部113のほか、クーポン設定部114を備える。
【0058】
クーポン設定部114は、ユーザの操作入力に従い、例えば割引金額や割引率などをあらわすクーポン情報の設定を受け付ける。なお、クーポン情報は、事前決済を割り勘するいずれかのユーザ(すなわち、代表ユーザまたは相手ユーザ)によって設定される。
【0059】
図11は、ユーザ端末10に表示されるクーポンの設定画面Pa31を例示した図である。
クーポン設定部114は、ユーザによるクーポン情報の設定のリクエストを受け付けると、商取引の対象(例えば、飲食サービスなど)を識別する取引ID、取引金額、取引サービス名などとともに、適用可能なクーポンの選択や、クーポンの適用方法の設定を促すメッセージMg4を設定画面Pa31に表示する(図13参照)。本実施形態では、クーポンの適用方法として、「事前決済の合計金額にクーポンを適用したうえで割り勘する」、「特定の一人のユーザにのみクーポンを適用する」、「指定された複数のユーザにクーポンを適用する」などを例示しているが、その他の適用方法を設定してもよいのはもちろんである。
【0060】
ユーザは、設定画面Pa21を確認し、適用すべきクーポンの選択やクーポンの適用方法の設定を行う。クーポン設定部114は、ユーザによって選択されたクーポン及びクーポンの適用方法を含むクーポン情報の設定を受け付けると、これを通信部112に送る。
【0061】
通信部112は、クーポン情報を受け取ると、ユーザIDを付加して決済管理装置20に送信する。
【0062】
(決済管理装置)
決済管理装置20は、事前決済登録部211、決済管理部212、割り勘登録部213、割り勘通知部214のほか、クーポン登録部215、クーポン通知部216を備える。
【0063】
クーポン登録部215は、各ユーザ端末10から送信されるクーポン情報を、クーポンデータベースDB3に登録する。クーポンデータベースDB3には、取引ID、取引金額、取引サービス名、ユーザIDとともに、適用すべきクーポンや、クーポンの適用方法などが対応づけて登録されている。
【0064】
クーポン通知部216は、クーポンに関する様々な情報を各ユーザに通知する。一例として、クーポン通知部216は、代表ユーザのユーザ端末10からクーポン情報を受信すると、クーポン情報に基づいてクーポンの適用対象となるユーザを特定し、特定したユーザのユーザ端末10に対して、クーポンが適用される旨を通知する。この場合、ユーザ端末10には、クーポンの内容とともに、どのユーザによってクーポンが適用されたのか、アイコンなどで表示してもよい。なお、すでに説明したように、代表ユーザだけでなく、割り勘を依頼された相手ユーザが自分のクーポンを適用してもよい。
【0065】
<動作>
図12は、クーポンの設定に関わるユーザ端末10の動作を示すフローチャートである。
【0066】
ユーザは、ユーザ端末10を操作することで、クーポン情報の設定のリクエストを行う。
ユーザ端末10は、かかるリクエストを受け付けると(ステップS301)、商取引の対象を識別する取引ID、取引金額、取引サービス名などとともに、適用可能なクーポンの選択や、クーポンの適用方法の設定を促すメッセージMg4を設定画面Pa31に表示する(ステップS302;図11参照)。
【0067】
ユーザは、設定画面Pa31を確認し、適用すべきクーポンの選択やクーポンの適用方法の設定を行う。
ユーザ端末10は、ユーザによって選択されたクーポン及びクーポンの適用方法を含むクーポン情報の設定を受け付けると、決済管理装置20に送信し(ステップS303)、処理を終了する。
【0068】
決済管理装置20は、ユーザ端末10からクーポン情報を受信すると、クーポン情報に基づいてクーポンの適用対象となるユーザを特定し、特定したユーザのユーザ端末10に対して、クーポンが適用される旨を通知する。
【0069】
D.その他
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、または並列に実行することができる。また、本発明は、宿泊サービスや飲食サービスの決済に限る趣旨ではなく、あらゆる商取引の決済に適用可能である。
【符号の説明】
【0070】
1,1a,1b…決済管理システム、10…ユーザ端末、111…事前決済設定部、112…通信部、113…割り勘設定部、114…クーポン設定部、20…決済管理装置、211…事前決済登録部、212…決済管理部、213…割り勘登録部、214…割り勘通知部、215…クーポン登録部、216…クーポン通知部、DB1…事前決済データベース、DB2…割り勘データベース、DB3…クーポンデータベース、AP1…事前決済アプリ、PG1…事前決済管理プログラム、Pa11…事前決済の設定画面、Pa12…管理画面、Pa21…割り勘の設定画面、Pa31…クーポンの設定画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12