(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024067897
(43)【公開日】2024-05-17
(54)【発明の名称】情報処理システムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0207 20230101AFI20240510BHJP
【FI】
G06Q30/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022178300
(22)【出願日】2022-11-07
(71)【出願人】
【識別番号】518135412
【氏名又は名称】株式会社リクルート
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100139066
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】日▲高▼ 雄介
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB07
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】複数人でポイントカードを共有することで、より多人数の集客につなげる仕組みを提供する。
【解決手段】第1のユーザが第1のサービスを利用した際、第1のサービスの利用に紐づくグループポイントを管理するグループポイント記憶領域を生成するグループポイント記憶領域生成手段と、グループへ招待するユーザの端末に、招待通知を送信する招待通知送信手段と、招待通知を受信した第2のユーザが、第1のサービスを利用して決済が完了すると、第2のユーザをグループのメンバーに追加するメンバー追加手段と、メンバーが第1のサービスを利用した際には、グループポイントを付与するグループポイント付与手段と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のユーザが第1のサービスを利用した際、前記第1のサービスの利用に紐づくグループポイントを管理するグループポイント記憶領域を生成するグループポイント記憶領域生成手段と、
グループへ招待するユーザの端末に、招待通知を送信する招待通知送信手段と、
前記招待通知を受信した第2のユーザが、前記第1のサービスを利用して決済が完了すると、前記第2のユーザを前記グループのメンバーに追加するメンバー追加手段と、
前記メンバーが前記第1のサービスを利用した際には、前記グループポイントを付与するグループポイント付与手段と、を備えた情報処理システム。
【請求項2】
前記グループポイントが所定数以上貯まったら、前記グループのメンバーに対して特典を発行する特典発行手段を備えた、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記特典発行手段は、
各々のメンバーに、前記第1のサービスの利用状況に応じた特典を発行する、請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記グループポイント記憶領域生成手段は、
前記第1のユーザによる申請に基づいて、前記グループポイント記憶領域を生成する請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項5】
プロセッサが、第1のユーザが第1のサービスを利用した際、前記第1のサービスの利用に紐づくグループポイントを管理するグループポイント記憶領域を生成する工程と、
プロセッサが、グループへ招待するユーザの端末に、招待通知を送信する工程と、
プロセッサが、前記招待通知を受信した第2のユーザが、前記第1のサービスを利用して決済が完了すると、前記第2のユーザを前記グループのメンバーに追加する工程と、
プロセッサが、前記メンバーが前記第1のサービスを利用した際には、前記グループポイントを付与する工程と、を備えた情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
繰り返し来店してくれる利用客を確保することなどを目的として、多くの店舗が、購入金額等に応じてポイントを付与するポイントカードを設けている。例えば、特許文献1には、複数のポイントカードのポイントをマイナンバーカードに紐づけて一括管理する仕組みが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ポイントカードは基本的に個人に紐づくものであることが多く、複数の人でポイントカードを共有することで、より多人数の集客につなげる仕組みはなかった。
【0005】
本発明は、複数人でポイントカードを共有することで、より多人数の集客につなげる仕組みを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係る情報処理システムは、第1のユーザが第1のサービスを利用した際、前記第1のサービスの利用に紐づくグループポイントを管理するグループポイント記憶領域を生成するグループポイント記憶領域生成手段と、グループへ招待するユーザの端末に、招待通知を送信する招待通知送信手段と、前記招待通知を受信した第2のユーザが、前記第1のサービスを利用して決済が完了すると、前記第2のユーザを前記グループのメンバーに追加するメンバー追加手段と、前記メンバーが前記第1のサービスを利用した際には、前記グループポイントを付与するグループポイント付与手段と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、複数人でポイントカードを共有することで、より多人数の集客につなげる仕組みを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態に係る情報処理システム1の構成を示す図。
【
図2】本発明の実施形態に係る情報処理サーバ10の機能構成を示す図。
【
図3】本発明の実施形態に係る情報処理システム1によるグループポイント付与の流れを示すフローチャート。
【
図4】本発明の実施形態に係るユーザ端末20に表示される画面を例示する図。
【
図5】本発明の実施形態に係るユーザ端末20に表示される画面を例示する図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の構成を示す図である。
図1に示すように、情報処理システム1は、情報処理サーバ10と、ユーザ端末20を含んでいる。情報処理サーバ10とユーザ端末20は、通信ネットワークNを介して接続される。通信ネットワークNは、例えば、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0010】
情報処理サーバ10は、キャッシュレス決済サービスを提供する企業等が管理するサーバである。情報処理サーバ10は、汎用的なコンピュータであり、1台のコンピュータで構成されていてもよいし、通信ネットワークN上に分散する複数のコンピュータから構成されてもよい。
【0011】
情報処理サーバ10は、制御装置(プロセッサ)11と、記憶装置12を備えている。制御装置11は、ハードウェアとして、CPU、ROMやRAM等のメモリ、入力インタフェース、出力インタフェース、通信インタフェース及びこれらを結ぶバス等を備えている。制御装置11は、CPUがROM等に格納されたプログラムを実行することにより各種機能を実現する。記憶装置12は、ハードディスクドライブ等である。
【0012】
図2は、制御装置11のCPUがROM等に格納されたプログラムを実行することによって実現される機能モジュールを示すブロック図である。
図2に示すように、機能モジュールには、グループポイント記憶領域生成部(グループポイント記憶領域生成手段)111、招待通知送信部(招待通知送信手段)112、メンバー追加部(メンバー追加手段)113、グループポイント付与部(グループポイント付与手段)114、特典発行部(特典発行手段)115が含まれる。
【0013】
記憶装置12には、ポイント管理テーブル(グループポイント記憶領域)121が記憶されている。ポイント管理テーブル121には、グループポイントの情報が記憶されている。具体的には、店舗毎に、グループの識別子、グループポイント数、グループに属するメンバーのアカウント、各メンバーに紐づくグループポイントの内訳等の情報が記憶されている。
【0014】
ユーザ端末20は、各メンバーが使用する携帯端末であり、スマートフォン、タブレット端末、ノートPC(Personal Computer)など、通信ネットワークNを介して情報処理サーバ10とデータの授受が可能なあらゆる端末装置を利用することができる。
図1に示すように、ユーザ端末20は、プロセッサ21、各種操作ボタンやタッチパネルなどの入力装置22、液晶ディスプレイなどの表示装置23、通信ネットワークNに接続するための通信インタフェース24、ディスクドライブまたは半導体メモリ(ROM、RAMなど)などの記憶資源25を備えている。
【0015】
図3は、情報処理システム1によるグループポイント付与の流れを示すフローチャートである。まずユーザ1(第1のユーザ)が、飲食店A(第1のサービス)を利用し、キャッシュレス決済サービスを用いて支払いを行う(ステップS101)。
【0016】
支払いが完了すると、グループポイント記憶領域生成部111は、ユーザ1のユーザ端末20に、飲食店Aのグループポイントカード(グループポイント記憶領域)の作成を申請するか否かを問い合わせるメッセージを通知する(ステップS102)。
【0017】
ユーザ1が、グループポイントカードの作成を申請すると(ステップS103:YES)、グループポイント記憶領域生成部111は、飲食店Aのグループポイントカードを生成する(ステップS104)。これにより、ポイント管理テーブル121に、飲食店Aの、ユーザ1に紐づくグループポイント記憶領域が生成される。
【0018】
次に招待通知送信部112は、当該グループポイントカードのグループへ招待するユーザのユーザ端末20に、招待リンク(招待通知)を送信する(ステップS105)。招待リンクの送信先は、ユーザ1が指定することができる。ユーザ1は、送信先のメールアドレスを直接指定したり、ユーザ端末20のアドレス帳に登録されているメールアドレスを指定したりすることができる。招待リンクは、送信先のユーザがアクセスすることにより、グループポイントカードへ参加するための決済用アプリがユーザ端末20にダウンロードされるように設定されている。
【0019】
招待リンクを受信したユーザ2(第2のユーザ)のユーザ端末20には、
図4に例示するような画面が表示される。ユーザ2が、招待リンクにアクセスして自身のユーザ端末20に決済用アプリをダウンロードした後、飲食店Aで決済用アプリを用いて支払いを行うと(ステップS106:YES)、メンバー追加部113は、ユーザ2を、グループポイントカードへの参加メンバーに正式に登録する(ステップS107)。具体的には、ポイント管理テーブル121に、当該グループのメンバーとしてユーザ2のアカウント(メールアドレス、決済用アプリのアカウント等)が登録される。
【0020】
また、グループポイント付与部114は、ユーザ2が飲食店Aを利用したことにより発生した所定のグループポイントを付与する(ステップS108)。具体的には、ポイント管理テーブル121に記憶されている当該グループのグループポイント数が加算される。以後、ユーザ2が飲食店Aを利用すると、支払額等に応じて当該グループのグループポイントが加算される。
【0021】
特典発行部115は、グループポイントが一定数以上になったら(ステップS109:YES)、当該グループに登録されている全メンバーに対して、飲食店Aや他の店舗で使用できるクーポン(特典)を発行する(ステップS110)。クーポンが発行されると、各メンバーのユーザ端末20に、
図5に例示するような画面が表示されるようにしてもよい。なお、クーポンの種類はメンバーの貢献度に応じて変えるようにしてもよい。例えば、支払額(利用状況)が高いメンバーほど、価値の高いクーポンを発行するようにしてもよい。また、グループのメンバー全員で使用可能なクーポンを発行したり、追加されたメンバーの人数に応じた内容のクーポンを発行したりしてもよい。
【0022】
なお、ユーザ1が最初に利用した際(グループポイントカードを作成した際)に、何人かで支払いを行った場合(割り勘の場合)には、支払いを行ったユーザ全員を当初からメンバーとするようにしてもよい。
【0023】
以上のように、本実施形態によれば、第1のユーザが飲食店Aを利用して決済を行った際、グループポイントカードを作るか否かを選択することができる。グループポイントカードを作ることを選択すると、招待者のユーザ端末20に招待リンクが通知され、招待リンクを受け取った人が1度でも飲食店Aで決済をすると、グループのメンバーに追加され、メンバーが飲食店Aを利用した際には、グループポイントが貯まるようにした。また、所定数のグループポイントが貯まったら、グループの全メンバーに対してクーポンを発行するようにした。このように、ポイントカードの仕組みを利用して、店舗に紐づくグループを作成することで、各メンバーが店を選ぶ際に当該店舗を選ぶ動機づけとなり、常連客の獲得につなげることができる。また、ユーザ側にとっても、例えば同じ大学サークルのユーザに招待リンクを送ることで、部員同士のコミュニケーションの場とすることができる。なお、グループポイントカードは、上記の実施形態のように1店舗でのみ利用可能なものとは限られず、複数の店舗(複数のサービス)で共通に利用できるグループポイントカードであってもよい。
【0024】
また、各メンバーの決済額やグループポイントの獲得への貢献度に応じて、異なるクーポンが発行されるようにしてもよい。これにより、各メンバーが飲食店Aを利用するさらに強い動機付けを与えることができる。
【0025】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、又は並列に実行することができる。
【符号の説明】
【0026】
1…情報処理システム
10…情報処理サーバ
11…制御装置
12…記憶装置
20…ユーザ端末
21…プロセッサ
22…入力装置
23…表示装置
24…通信インタフェース
25…記憶資源
111…グループポイント領域生成部
112…招待通知送信部
113…メンバー追加部
114…グループポイント付与部
115…特典発行部
121…ポイント管理テーブル
N…通信ネットワーク