(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024067985
(43)【公開日】2024-05-17
(54)【発明の名称】情報処理方法、情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/42 20120101AFI20240510BHJP
G06Q 40/12 20230101ALI20240510BHJP
G06Q 20/34 20120101ALI20240510BHJP
【FI】
G06Q20/42
G06Q40/00 400
G06Q20/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022178456
(22)【出願日】2022-11-07
(71)【出願人】
【識別番号】507384939
【氏名又は名称】Sansan株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】林 佑樹
(72)【発明者】
【氏名】角南 美琴
【テーマコード(参考)】
5L020
5L040
5L055
【Fターム(参考)】
5L020AA66
5L020AA78
5L040BB63
5L055AA66
5L055AA78
5L055BB63
(57)【要約】 (修正有)
【課題】法人カードを採用したとしても会社の経理部門等の担当者は法人カードの利用明細と証憑とを突き合わせて利用明細と証憑とが一致するか否かを確認する作業を行う必要があり、手間とコストが掛かっていたという問題を解決する情報処理方法、情報処理装置、およびプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理システムにおける情報処理方法では、社団の構成員用のクレジットカードの利用明細の情報と、利用明細の情報に対応する証憑情報と、に差異が存在する場合、差異に関する情報を出力する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
社団の構成員用のクレジットカードの利用明細の情報と、前記利用明細の情報に対応する証憑情報と、に差異が存在する場合、前記差異に関する情報を出力する、
情報処理方法。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理方法において、
社団の構成員用のクレジットカードの利用明細の情報と、前記利用明細の情報に対応する証憑情報と、に基づいて差異が存在するか否かを判定し、
前記差異が存在すると判定した場合、前記差異に関する情報を出力する、
情報処理方法。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記差異が存在する場合、前記差異に関する情報を画面に出力する、
情報処理方法。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理方法において、
社団の構成員用のクレジットカードの利用明細の情報と、前記利用明細の情報に対応する証憑情報と、を画面に表示するよう制御し、
前記社団の構成員用のクレジットカードの利用明細の情報と、前記利用明細の情報に対応する証憑情報と、に差異が存在する場合、前記画面に前記差異に関する情報を出力する、
情報処理方法。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記利用明細の情報に対応する証憑情報が登録されていない場合、前記利用明細の情報に対応する証憑情報が登録されていないことを示す情報を出力する、
情報処理方法。
【請求項6】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記利用明細の情報に対応する証憑情報が登録されていない場合、前記利用明細の情報に対応する証憑情報が登録されていないことを示す情報と共に前記利用明細の情報に対応する証憑情報を登録するためのオブジェクトを表示する、
情報処理方法。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記クレジットカードは取引先が制限されたクレジットカードである、
情報処理方法。
【請求項8】
請求項7に記載の情報処理方法において、
前記クレジットカードの発行に関する画面を表示するよう制御し、
前記クレジットカードの発行に関する画面では、取引先を指定することで前記クレジットカードの取引先を制限可能に構成されている、
情報処理方法。
【請求項9】
請求項7に記載の情報処理方法において、
前記クレジットカードを最初に利用した際の利用先を制限した取引先として登録する、
情報処理方法。
【請求項10】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記クレジットカードはバーチャルカードである、
情報処理方法。
【請求項11】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記社団の構成員用のクレジットカードは、前記社団の構成員ごとのクレジットカードである、
情報処理方法。
【請求項12】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記社団の構成員用のクレジットカードは、前記社団の複数の構成員から構成されるグループごとのクレジットカードである、
情報処理方法。
【請求項13】
情報処理装置であって、
社団の構成員用のクレジットカードの利用明細の情報と、前記利用明細の情報に対応する証憑情報と、に差異が存在する場合、前記差異に関する情報を出力する、
情報処理装置。
【請求項14】
プログラムであって、
コンピュータに、
請求項1から請求項12までの何れか1項に記載の情報処理方法を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
支払口座に会社名義の法人口座を指定し、従業員に対してクレジットカードの発行が可能な法人カードがある。法人カードを用いることによって従業員はお金を立て替えて備品や消耗品を購入する必要がなく利便性が向上する。
特許文献1には法人カードを従業員各自にとって使いやすいものとするシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
法人カードを採用したとしても会社の経理部門等の担当者は法人カードの利用明細と証憑とを突き合わせて利用明細と証憑とが一致するか否かを確認する作業を行う必要があり、手間とコストが掛かっていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、情報処理装置が実行する情報処理方法が提供される。この情報処理方法では、社団の構成員用のクレジットカードの利用明細の情報と、利用明細の情報に対応する証憑情報と、に差異が存在する場合、差異に関する情報を出力する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、情報処理システム1000のシステム構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、サーバー装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、クライアント装置110のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、情報処理システム1000の情報処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図5】
図5は、カード管理画面の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、利用明細データに対応する証憑が登録されていない場合に利用明細データが選択された場合の画面の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、利用明細データに対応する証憑が登録されている場合に利用明細データが選択された場合の画面の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、利用明細データの金額と利用明細データに対応する証憑の金額とに差異がある場合に利用明細データに選択された場合の画面の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、証憑の提出を催促する電子メールの一例を示す図である。
【
図11】
図11は、サーバー装置100のクレジットカードの発行に関する情報処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図15】
図15は、企業名の検索結果を含むカード発行画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0008】
ところで、実施形態1に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバーからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0009】
また、実施形態1において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、実施形態1においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0010】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0011】
<実施形態1>
1.システム構成
図1は、情報処理システム1000のシステム構成の一例を示す図である。
図1に示されるように、情報処理システム1000は、システム構成として、サーバー装置100と、クライアント装置110と、クライアント装置120と、を含む。サーバー装置100と、クライアント装置110と、クライアント装置120とは、ネットワーク150を介して通信可能に接続されている。
クライアント装置110は、情報処理システム1000のユーザーが使用する装置であって、後述する図に示されるような画面を表示する。クライアント装置120は、情報処理システム1000を利用する会社等の経理部門の担当者が使用する装置である。サーバー装置100は、クライアント装置110及び/又はクライアント装置120からの要求に応じて処理を実行する装置である。
なお、
図1では、説明の簡略化のため、情報処理システム1000において、クライアント装置110は1台しか図示していないが、情報処理システム1000には複数のクライアント装置110が含まれていてもよい。クライアント装置120についても同様である。また、
図1では、クライアント装置110及びクライアント装置120の例としてPCを示しているが、PCに限定されるものではなく、タブレット型コンピュ-タ又はスマ-トフォン等であってもよい。すなわち、クライアント装置110及びクライアント装置120は、電子メールを受信できたり、画面を表示できたり、画面を介した操作を受け付けたりすることができればどのような装置であってもよい。サーバー装置100は、情報処理装置の一例である。
【0012】
2.ハードウェア構成
(1)サーバー装置100のハードウェア構成
図2は、サーバー装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。サーバー装置100は、ハードウェア構成として、制御部210と、記憶部220と、通信部230と、を含む。制御部210は、CPU(Central Processing Unit)等であって、サーバー装置100の全体を制御する。記憶部220は、HDD(Hard Disk Drive)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、SSD(Solid State Drive)、又はこれらの任意の組み合わせ等であって、プログラム及び制御部210がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶する。制御部210が、記憶部220に記憶されているプログラムに基づき、処理を実行することによって、サーバー装置100の機能等が実現される。通信部230は、NIC(Network Interface Card)等であって、サーバー装置100をネットワーク150に接続し、他の装置との通信を司る。記憶部220は、記憶媒体の一例である。
【0013】
(2)クライアント装置110のハードウェア構成
図3は、クライアント装置110のハードウェア構成の一例を示す図である。クライアント装置110は、ハードウェア構成として、制御部310と、記憶部320と、撮像部330と、入力部340と、出力部350と、通信部360と、を含む。制御部310は、CPU等であって、クライアント装置110の全体を制御する。記憶部320は、ROM、RAM、SSD、又はこれらの任意の組み合わせ等であって、プログラム及び制御部310がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶する。制御部310が、記憶部320に記憶されているプログラムに基づき、処理を実行することによって、クライアント装置110の機能が実現される。撮像部330は、カメラ等であって、被写体を撮像する。入力部340は、キーボード及び/又はマウス等であって、ユーザー操作に応じて、情報を入力する。出力部350は、ディスプレイ等であって、制御部310の制御に基づき、画面等を表示する。通信部360は、クライアント装置110をネットワーク150に接続し、他の装置との通信を司る。記憶部320は、記憶媒体の一例である。
【0014】
3.情報処理
(処理の概要)
制御部210は、社団の構成員用のクレジットカードの利用明細の情報と、利用明細の情報に対応する証憑情報と、に差異が存在する場合、差異に関する情報を出力する。このようにすることによって、クレジットカードの利用者は、差異が存在することを認識し、間違った証憑を登録等していた場合は正しい証憑を登録し直すことができる。その結果、会社の経理部門等の担当者の手間とコストを低減することができる。ここで、社団の構成員用のクレジットカードは取引先が制限されたクレジットカードである。取引先が制限されたクレジットカードとは、選択された取引先においてのみ利用することができるクレジットカードのことである。また、クレジットカードはバーチャルカードである。バーチャルカードとはインターネットのみで利用することができるカードである。また、説明の簡略化のため、実施形態1では社団の構成員用のクレジットカードは、社団の構成員ごとのクレジットカードであるものとして説明を行う。
(処理の詳細)
図4は、情報処理システム1000の情報処理の一例を示すシーケンス図である。
シーケンスSQ401において、クライアント装置110の制御部310は、ユーザー操作等に基づいて、カード管理画面の表示要求をサーバー装置100に送信する。
図5は、カード管理画面の一例を示す図である。ユーザーは情報処理システム1000にログインし、
図5の右上に示されるような「マイBillPay」等のリボンを選択する。すると、カード管理画面の表示要求は、サーバー装置100に送信される。表示要求には、ログイン情報等から取得されたクライアント装置110のユーザーを識別するユーザー識別情報、日時情報等が含まれる。
【0015】
カード管理画面の表示要求を受信すると、シーケンスSQ402において、サーバー装置100の制御部210は、表示要求に含まれるユーザー識別情報及び日時情報等に基づき記憶部220に記憶されているデータから該当するデータを取得し、
図5に示されるようなカード管理画面を生成する。なお、該当するデータとは、
図5に示されるカード管理画面を生成するためのデータ等がある。具体的に説明すると、記憶部220にはユーザー識別情報に関連付けて、該当するユーザーのクレジットカードID、クレジットカードIDごとの利用明細データ、利用明細データに関連付けられた証憑データ等が記憶されている。また、記憶部220には、ユーザー識別情報に関連付けて社団の構成員であるユーザーの連絡先の情報(例えば、電子メールアドレス、チームコミュニケーションツールのアカウント情報等)が記憶されている。制御部210は、表示要求に含まれるユーザー識別情報及び日時情報(例えば、8月等)等に基づき記憶部220に記憶されている上述したデータから該当する日時情報の利用明細データ、証憑データ等を取得し、
図5に示されるような画面を生成する。
【0016】
図5において、利用日、利用先、利用金額、支払区分、利用者等は利用明細データに含まれるデータである。稟議番号は、カードの利用に関して上司等の稟議を経て承認された際の稟議の識別番号である。証憑登録は、利用明細データに対応する証憑書類が登録されているか否か及び登録されている場合は証憑書類登録された日付等のデータである。なお、証憑書類とは、請求書や領収書等である。実施形態1の例では、証憑書類は、カードの利用明細に対応する請求書等である。情報処理システム1000は、カードの利用明細に対応する請求書データの登録を受け付け、証憑データとして利用明細データに関連付けて記憶部220に記憶する。
【0017】
ここで、制御部210は、
図5に示されるような画面を生成する際に、該当するユーザーの指定された日時に関する利用明細データ(例えば、8月の利用明細データ)を取得した際に、利用明細データに対応する証憑データが登録されているか否かを判定する。制御部210は、利用明細データに対応する証憑データが登録されていない場合は、該当する利用明細データの証憑データが登録されていないことを示す情報を含む画面を生成する。この処理は、利用明細の情報に対応する証憑情報が登録されていない場合、利用明細の情報に対応する証憑情報が登録されていないことを示す情報を生成する処理の一例である。
図5の例では、制御部210は、2022/08/09の利用明細データ510の証憑登録の項目には「未登録」の文字列を記載している。同様に、制御部210は、2022/08/27の利用明細データ520の証憑登録の項目には「未登録」の文字列を記載している。なお、「未登録」の文字列を表示するのは一例である。制御部210は、利用明細データに対応する証憑が登録されていないことが示せればどのような態様で表示してもよい。例えば、制御部210は、証憑が登録されていない利用明細データの色を他の利用明細データの色と異なる色で表示するようにしてもよいし、証憑が未登録であることを示すマーク(例えば、未!のマーク)等を表示するようにしてもよい。
【0018】
図5に示される画面において証憑登録が未登録の利用明細データが選択されると、制御部210は、
図6に示されるような画面を生成し、クライアント装置110に送信することでクライアント装置110の出力部350に表示されるよう制御する。
図6は、利用明細データに対応する証憑が登録されていない場合に利用明細データが選択された場合の画面の一例を示す図である。
図6の画面では、本来、証憑データが表示される領域610に証憑が登録されていないことを示す文字列が表示されている。また、証憑登録ボタン620は、選択されると、登録する証憑を選択し、登録可能なウィンドウを表示するボタンである。
図6に示されるような画面を表示する処理は、利用明細の情報に対応する証憑情報が登録されていない場合、利用明細の情報に対応する証憑情報が登録されていないことを示す情報と共に利用明細の情報に対応する証憑情報を登録するためのオブジェクトを表示する処理の一例である。証憑登録ボタン620は、利用明細の情報に対応する証憑情報を登録するためのオブジェクトの一例である。
【0019】
図5に示される画面において証憑登録が登録されている利用明細データが選択されると、制御部210は、
図7に示されるような画面を生成し、クライアント装置110に送信することでクライアント装置110の出力部350に表示されるよう制御する。
図7は、利用明細データに対応する証憑が登録されている場合に利用明細データが選択された場合の画面の一例を示す図である。証憑データ710は選択された利用明細データに対応する証憑データである。画面では、証憑データに関連付けて証憑データを再提出するための証憑再提出ボタン720が含まれる。証憑再提出ボタン720は、ユーザーが利用明細データに対応する証憑データを確認し、間違えて証憑データを登録等していた場合に正しい証憑データを登録するために画面に設けられている。
【0020】
また、制御部210は、
図5に示されるような画面を生成する際に、該当するユーザーの指定された日時に関する利用明細データ(例えば、8月の利用明細データ)を取得し、利用明細データの利用金額と、利用明細データに対応する証憑データに記載されている合計請求金額とに差異が存在するか否かを判定する。この処理は、制御部210が、社団の構成員用のクレジットカードの利用明細の情報と、利用明細の情報に対応する証憑情報と、に基づいて差異が存在するか否かを判定する処理の一例である。
【0021】
制御部210は、利用明細データの利用金額と、利用明細データに対応する証憑データに記載されている合計請求金額とに差異が存在すると判定した場合は、該当する証憑データが登録された日時の情報と、差異が存在する旨の情報と、を含む画面を生成する。この処理は、制御部210が、差異が存在すると判定した場合、差異に関する情報を出力する処理の一例である。また、この処理は、制御部210が、差異が存在する場合、差異に関する情報を画面に出力する処理の一例である。なお、制御部210は、差異に関する情報を画面に出力する替りに、又は差異に関する情報を画面に出力すると共に、ファイル等に出力し、記憶部220等に記憶するようにしてもよいし、差異が存在する利用明細データを音声で出力するようにしてもよい。
図5の例では、制御部210は、2022/08/13の利用明細データ510の証憑登録の項目には証憑データが登録された日時の情報と、「金額差異あり」の文字列とを記載している。なお、「金額差異あり」の文字列を表示するのは一例である。制御部210は、利用明細データの金額と、利用明細データに対応する証憑の合計請求金額とに差異が存在することが示せればどのような態様で表示してもよい。例えば、制御部210は、金額に差異が存在する利用明細データの色を他の利用明細データの色と異なる色で表示するようにしてもよいし、金額に差異があることを示すマーク(例えば、差異あり!のマーク)等を表示するようにしてもよい。
【0022】
図5に示される画面において金額に差異がある利用明細データが選択されると、制御部210は、
図8に示されるような画面を生成し、クライアント装置110に送信することでクライアント装置110の出力部350に表示されるよう制御する。
図8は、利用明細データの金額と利用明細データに対応する証憑の金額とに差異がある場合に利用明細データに選択された場合の画面の一例を示す図である。証憑データ810は選択された利用明細データに対応する証憑データである。画面では、証憑データに関連付けて証憑データを再提出するための証憑再提出ボタン820が含まれる。また、
図8の画面には、利用金額と帳票の金額とに差異があることを示す文字列830が含まれている。利用金額と帳票の金額とに差異があることを示す文字列830を確認することによって、ユーザーは、証憑再提出ボタン820を用いて正しい証憑を選択し、提出し直すことができる。
【0023】
シーケンスSQ403において、制御部210は、生成した画面を要求元のクライアント装置110に送信し、クライアント装置110の出力部350に表示されるよう制御する。すなわち、
図5に示されるような画面はクライアント装置110の出力部350に表示される。シーケンスSQ402及びシーケンスSQ403の処理、又はシーケンスSQ403の処理は、社団の構成員用のクレジットカードの利用明細の情報と、利用明細の情報に対応する証憑情報と、を画面に表示するよう制御する処理の一例である。上述したように、社団の構成員用のクレジットカードの利用明細の情報と、利用明細の情報に対応する証憑情報と、に差異が存在する場合、
図5に示される画面には差異に関する情報が含まれている。
【0024】
シーケンスSQ404において、制御部310は、サーバー装置100より受信した画面を出力部350に出力するよう制御する。
【0025】
制御部210は、設定された日時(例えば、毎月の証憑提出期限の所定日前)になったか否かを判定する。制御部210は、設定された日時になったと判定した場合、シーケンスSQ405の処理を実行する。シーケンスSQ405において、制御部210は、証憑データが未提出の利用明細データが存在するか否かを判定する。
【0026】
証憑データが未提出の利用明細データが存在すると判定すると、シーケンスSQ406において、制御部210は、その利用明細データのクレジットカードのユーザーの電子メールアドレスに対して信憑催促の電子メールを作成し、送信する。
図9は、証憑の提出を催促する電子メールの一例を示す図である。
図9に示されるように、電子メールには、カード情報と、証憑が未提出の利用明細の情報と、が含まれる。また、電子メールには、証憑を提出するためのボタン910が含まれる。
入力部340等を介してボタン910が選択されると、シーケンスSQ407において、制御部310は、ボタン910が選択されたことに基づくアクセス要求をサーバー装置100に送信する。
【0027】
ボタン910が選択されたことに基づくアクセス要求を受信すると、シーケンスSQ408において、制御部210は、該当するユーザーの利用明細データのうち、証憑が提出されていない利用明細データのみを含む、
図10に示されるような未提出証憑画面を生成する。
図10は、未提出証憑画面の一例を示す図である。
図10では、証憑催促メールを送ったユーザーの証憑が未提出の利用明細データの一例を示す図である。
図10の画面では、
図5の画面と比べて、利用明細データの一覧に証憑登録が未提出の利用明細データのみが含まれている。なお、
図10の例では、証憑が未提出の利用明細データが2つ存在し、そのうちの一つが選択された場合が示されている。
そして、シーケンスSQ409において、制御部210は、生成した未提出証憑画面を要求元のクライアント装置110に送信し、クライアント装置110の出力部350に表示されるよう制御する。
【0028】
実施形態1の処理によれば、経理部門等の担当者の手間とコストとを削減することができる。
【0029】
(変形例1)
上述した実施形態1の変形例1を説明する。
図11は、サーバー装置100のクレジットカードの発行に関する情報処理の一例を示すシーケンス図である。
シーケンスSQ1101において、変形例1のクライアント装置110の制御部310は、ユーザー操作等に基づいて、カード管理画面の表示要求をサーバー装置100に送信する。表示要求には、ログイン情報等から取得されたクライアント装置110のユーザーを識別するユーザー識別情報、日時情報等が含まれる。
【0030】
シーケンスSQ1102において、変形例1のサーバー装置100の制御部210は、表示要求に含まれるユーザー識別情報及び日時情報等に基づき記憶部220に記憶されているデータから該当するデータを取得し、
図12に示されるようなカード管理画面を生成する。記憶部220に記憶されているデータとは、例えば、ユーザー識別情報に関連付けられて記憶されている、ユーザーに対して発行されているクレジットカードの情報がある。
図12は、カード管理画面の一例を示す図である。
図12に示されるカード管理画面には、クレジットカード情報として、ユーザーに対して現在発行されているクレジットカードの情報が含まれる。クレジットカードの情報としては、例えば、取引先名、カード名義人、カード番号、有効期限、利用限度額/月、合計例用金額、最終取引日等が含まれる。なお、
図12の例では、同一のユーザーに対して発行されている3つのクレジットカードのカード情報がカード管理画面に含まれている。また、カード管理画面には、新規カード発行申請ボタン1210が含まれる。ユーザーは、新規カード発行申請ボタン1210を選択することによって新規カードの発行を依頼する画面の表示を要求することができる。
【0031】
シーケンスSQ1103において、制御部210は、シーケンスSQ1102で生成した画面を要求元のクライアント装置110に送信する。
シーケンスSQ1104において、制御部310は、サーバー装置100より受信した画面をクライアント装置110の出力部350に表示されるよう制御する。
【0032】
新規カード発行申請ボタン1210が選択されると、シーケンスSQ1105において、制御部310は、新規カード発行申請ボタン1210が選択されたことに基づくカード発行画面の生成要求をサーバー装置100に送信する。
新規カード発行申請ボタン1210が選択されたことに基づくカード発行画面の生成要求を受信すると、シーケンスSQ1106において、制御部210は、
図13に示すようなカード発行画面を生成する。
そして、シーケンスSQ1107において、制御部210は、生成したカード発行画面を要求元のクライアント装置110に送信し、クライアント装置110の出力部350に表示されるよう制御する。シーケンスSQ1106及び/又はシーケンスSQ1107の処理は、クレジットカードの発行に関する画面を表示するよう制御する処理の一例である。
シーケンスSQ1108において、制御部310は、サーバー装置100より受信したカード発行画面をクライアント装置110の出力部350に表示されるよう制御する。
【0033】
図13は、カード発行画面の一例を示す図である。
図13の画面は、クレジットカードの発行に関する画面の一例である。カード発行画面の取引先入力欄1310に取引先の名前(企業名)が入力され、検索ボタン1320が選択されると、シーケンスSQ1109において、制御部310は、取引先入力欄1310に取引先の名前が入力され、検索ボタン1320が選択されたことに基づく検索要求をサーバー装置100に送信する。検索要求には、取引先入力欄1310に入力された取引先の名前等が含まれる。
シーケンスSQ1110において、制御部210は、検索要求に含まれる取引先の名前等に基づき記憶部220等に記憶されている取引先データを検索し、該当する企業の企業名等を含む検索結果を取得する。
図14は、取引先データの一例を示す図である。取引先データには、取引先情報と、加盟店情報とが含まれる。取引先情報には、企業の正式名称と、郵便番号、住所、電話番号、クレジットカードの支払合計、会社ID、取引開始日等が含まれる。会社IDは会社を一意に特定する特定情報である。加盟店情報とは取引先の企業と同一視できる加盟店の情報である。例えば、全国展開しているコンビニエンスストアには加盟店情報として全国の店舗の情報が加盟店情報として取引先情報と関連付けられて保持、管理されている。加盟店情報には、ステータス、加盟店の正式名称、加盟店英文字名、加盟店カナ名、郵便番号、住所、加盟店番号、電話版棒、支払い総額、会社ID等が含まれる。取引先情報の会社IDと、加盟店情報の会社IDとは同一である。
シーケンスSQ1111において、制御部210は、検索結果を含む
図15に示されるような画面を生成する。
そして、シーケンスSQ1112において、制御部210は、生成した画面を要求元のクライアント装置110に送信し、クライアント装置110の出力部350に表示されるよう制御する。
図15は、企業名の検索結果を含むカード発行画面の一例を示す図である。領域1410には、検索結果が表示されている。ユーザーは、検索結果から所望の企業を取引先として選択することができる。
図15の画面は、クレジットカードの発行に関する画面の他の例である。
図13及び
図15、又は
図15では、取引先を指定することでクレジットカードの取引先を制限可能に構成されている。
【0034】
変形例1によれば、取引先を制限したクレジットカードの発行を請求することができる。
【0035】
(変形例2)
上述した実施形態1の変形例2を説明する。
変形例1では、制御部210は、取引先入力欄1310に入力された取引先を検索し、検索結果を選択可能にしてユーザーに提供した。しかし、サーバー装置100がすべての取引先データを保持していない場合もある。変形例2の制御部210は、カードの種別では「限定」が選択され、取引先が選択されなかった場合等には、カードの種別は取引先を「限定」したクレジットカードだが、具体的な取引先が指定されていないクレジットカードの発行を請求する。そして、このようなクレジットカードが利用された場合、制御部210は、クレジットカードを最初に利用した際の利用先を制限した取引先として登録する。例えば、このようなクレジットカードがYonyon株式会社で利用された場合、制御部210は、このクレジットカードの取引先をYonyon株式会社としてロックし、Yonyon株式会社以外では使用できないようにする。
【0036】
変形例2によっても、取引先を制限したクレジットカードの発行を請求することができる。
【0037】
(変形例3)
上述した実施形態1の変形例3を説明する。
上述した実施形態等では、社団の構成員ごとの専用のクレジットカードを例に説明を行った。しかし、変形例3の社団の構成員用のクレジットカードは、社団の複数の構成員から構成されるグループごとのクレジットカードであってもよい。社団の複数の構成員から構成されるグループとは、例えば、開発部、営業部等の団体において担当する業務に応じて分割された組織上の区分である。
変形例3によって、実施形態1と同様の効果を奏することができる。
【0038】
<付記>
発明は、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0039】
(1)情報処理装置が実行する情報処理方法であって、社団の構成員用のクレジットカードの利用明細の情報と、前記利用明細の情報に対応する証憑情報と、に差異が存在する場合、前記差異に関する情報を出力する、情報処理方法。
【0040】
(2)上記(1)に記載の情報処理方法において、社団の構成員用のクレジットカードの利用明細の情報と、前記利用明細の情報に対応する証憑情報と、に基づいて差異が存在するか否かを判定し、前記差異が存在すると判定した場合、前記差異に関する情報を出力する、情報処理方法。
【0041】
(3)上記(1)又は(2)に記載の情報処理方法において、前記差異が存在する場合、前記差異に関する情報を画面に出力する、情報処理方法。
【0042】
(4)上記(1)から(3)までの何れか1つに記載の情報処理方法において、社団の構成員用のクレジットカードの利用明細の情報と、前記利用明細の情報に対応する証憑情報と、を画面に表示するよう制御し、前記社団の構成員用のクレジットカードの利用明細の情報と、前記利用明細の情報に対応する証憑情報と、に差異が存在する場合、前記画面に前記差異に関する情報を出力する、情報処理方法。
【0043】
(5)上記(1)から(4)までの何れか1つに記載の情報処理方法において、前記利用明細の情報に対応する証憑情報が登録されていない場合、前記利用明細の情報に対応する証憑情報が登録されていないことを示す情報を出力する、情報処理方法。
【0044】
(6)上記(1)から(5)までの何れか1つに記載の情報処理方法において、前記利用明細の情報に対応する証憑情報が登録されていない場合、前記利用明細の情報に対応する証憑情報が登録されていないことを示す情報と共に前記利用明細の情報に対応する証憑情報を登録するためのオブジェクトを表示する、情報処理方法。
【0045】
(7)上記(1)から(4)までの何れか1つに記載の情報処理方法において、前記クレジットカードは取引先が制限されたクレジットカードである、情報処理方法。
【0046】
(8)上記(7)に記載の情報処理方法において、前記クレジットカードの発行に関する画面を表示するよう制御し、前記クレジットカードの発行に関する画面では、取引先を指定することで前記クレジットカードの取引先を制限可能に構成されている、情報処理方法。
【0047】
(9)上記(7)に記載の情報処理方法において、前記クレジットカードを最初に利用した際の利用先を制限した取引先として登録する、情報処理方法。
【0048】
(10)上記(1)から(9)までの何れか1つに記載の情報処理方法において、前記クレジットカードはバーチャルカードである、情報処理方法。
【0049】
(11)上記(1)から(10)までの何れか1つに記載の情報処理方法において、前記社団の構成員用のクレジットカードは、前記社団の構成員ごとのクレジットカードである、情報処理方法。
【0050】
(12)上記(1)から(10)までの何れか1つに記載の情報処理方法において、前記社団の構成員用のクレジットカードは、前記社団の複数の構成員から構成されるグループごとのクレジットカードである、情報処理方法。
【0051】
(13)情報処理装置であって、社団の構成員用のクレジットカードの利用明細の情報と、前記利用明細の情報に対応する証憑情報と、に差異が存在する場合、前記差異に関する情報を出力する、情報処理装置。
【0052】
(14)プログラムであって、コンピュータに、上記(1)から(12)までの何れか1つに記載の情報処理方法を実行させるためのプログラム。
もちろん、この限りではない。
【0053】
例えば、上述のプログラムを記憶させる、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体として提供してもよい。
また、上述した実施形態及び変形例を任意に組み合わせて実施するようにしてもよい。
【0054】
また、上述した実施形態等では、サーバー装置100が画面を生成し、クライアント装置110に送信するように説明を行ったが、サーバー装置100が画面の生成に必要なデータ等をクライアント装置110に送信する。そして、サーバー装置100が受信したデータに基づき画面を生成し、表示するようにしてもよい。この場合、サーバー装置100が画面に必要なデータ等をクライアント装置110に送信する処理は、画面を表示させるよう制御する処理の一例である。
【0055】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0056】
100 :サーバー装置
110 :クライアント装置
120 :クライアント装置
150 :ネットワーク
210 :制御部
220 :記憶部
230 :通信部
310 :制御部
320 :記憶部
330 :撮像部
340 :入力部
350 :出力部
360 :通信部
510 :利用明細データ
520 :利用明細データ
610 :領域
620 :証憑登録ボタン
710 :証憑データ
720 :証憑再提出ボタン
810 :証憑データ
820 :証憑再提出ボタン
830 :文字列
910 :ボタン
1000 :情報処理システム
1210 :新規カード発行申請ボタン
1310 :取引先入力欄
1320 :検索ボタン
1410 :領域