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特開2024-68094力率改善コンバータおよびその動作方法
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  • 特開-力率改善コンバータおよびその動作方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024068094
(43)【公開日】2024-05-17
(54)【発明の名称】力率改善コンバータおよびその動作方法
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/155 20060101AFI20240510BHJP
【FI】
H02M3/155 H
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023121165
(22)【出願日】2023-07-25
(31)【優先権主張番号】202211381861.X
(32)【優先日】2022-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】18/193,591
(32)【優先日】2023-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】523282903
【氏名又は名称】ダイオーズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100137969
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 憲昭
(74)【代理人】
【識別番号】100104824
【弁理士】
【氏名又は名称】穐場 仁
(74)【代理人】
【識別番号】100121463
【弁理士】
【氏名又は名称】矢口 哲也
(72)【発明者】
【氏名】チェン, ホウミン
(72)【発明者】
【氏名】リー,コイェン
(72)【発明者】
【氏名】ファン,フェン―ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,イー―チュン
【テーマコード(参考)】
5H730
【Fターム(参考)】
5H730AA18
5H730AS04
5H730BB14
5H730BB57
5H730CC01
5H730DD04
5H730FD26
5H730FG01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】力率改善コンバータ及びその動作方法を提供する。
【解決手段】電源装置10において、力率改善(PFC)コンバータ12は、インダクタ100、メインスイッチ110、分圧器120、ダイオード130及びコントローラ140を備える。メインスイッチは、磁化及び消磁を実行するインダクタを制御し、メインスイッチの2つの端部間の電圧差がスイッチ電圧である。分圧器は、スイッチ電圧を分圧して分圧電圧を生成する。コントローラは、一般モードで周期的に、メインスイッチをオンにすることと、メインスイッチが、ある期間の間オンにされた後にメインスイッチをオフにすることと、分圧電圧に従ってスイッチ電圧を取得することと、スイッチ電圧とPFCコンバータの所定の出力電圧とに従って、メインスイッチが次にオンにされる期間を決定することと、メインスイッチがオフされた後の期間中にスイッチ電圧に従って出力電圧を取得することとを実行する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力端および出力端を有し、通常モードで動作可能な力率改善コンバータであって、
インダクタの第1の端部が前記入力端に結合された、インダクタと、
前記インダクタの第2の端部と接地端との間に結合され、磁化動作および消磁動作を実行するように前記インダクタを制御するように構成された、メインスイッチであって、前記メインスイッチの2つの端部間の電圧差がスイッチ電圧である、メインスイッチと、
前記メインスイッチの前記2つの端部に結合された、分圧器であって、前記分圧器と前記メインスイッチとが並列に接続され、前記分圧器が、前記スイッチ電圧よりも低い分圧電圧を生成するために前記スイッチ電圧に対して分圧動作を実行するように構成された、分圧器と、
前記出力端および前記インダクタの前記第2の端部に結合された、ダイオードと、
前記メインスイッチおよび前記分圧器に結合され、前記通常モードで周期的に、
前記メインスイッチをオンにすることと、
前記メインスイッチが、ある時間の長さの間オンにされた後に前記メインスイッチをオフにすることと、
前記分圧動作によって生成された前記分圧電圧に従って前記スイッチ電圧を取得し、前記スイッチ電圧と前記力率改善コンバータの所定の出力電圧とに従って、次に前記メインスイッチがオンにされる前記時間の長さを決定することと、
前記メインスイッチがオフにされた後のある時間の長さ内に前記スイッチ電圧に従って出力電圧を取得することと
を行うように構成された、コントローラと
を備える、力率改善コンバータ。
【請求項2】
前記コントローラが前記メインスイッチをオンにしたとき、前記インダクタが前記磁化動作を開始し、前記インダクタを通過する誘導電流が上昇する、請求項1に記載の力率改善コンバータ。
【請求項3】
前記コントローラが前記メインスイッチをオフにしたとき、前記インダクタが前記消磁動作を開始し、前記ダイオードがオンにされ、前記インダクタを通過する誘導電流が低下する、請求項1に記載の力率改善コンバータ。
【請求項4】
誘導電流が0に低下したとき、前記スイッチ電圧が共振を開始し、前記スイッチ電圧が前記共振のピーク値と谷値との間にある、請求項1に記載の力率改善コンバータ。
【請求項5】
前記スイッチ電圧が前記共振の前記谷値にあるとき、前記コントローラが前記メインスイッチをオンにする、請求項4に記載の力率改善コンバータ。
【請求項6】
前記コントローラによって取得された前記スイッチ電圧が前記所定の出力電圧よりも低い場合、前記コントローラは、次に前記メインスイッチがオンにされる前記時間の長さが増加されると決定する、請求項1に記載の力率改善コンバータ。
【請求項7】
前記コントローラによって取得された前記スイッチ電圧が前記所定の出力電圧よりも高い場合、前記コントローラは、次に前記メインスイッチがオンにされる前記時間の長さが減少されると決定する、請求項1に記載の力率改善コンバータ。
【請求項8】
請求項1に記載の力率改善コンバータと、
前記力率改善コンバータの前記出力端および前記コントローラに結合され、前記力率改善コンバータの前記出力電圧を調整して調整電圧にし、前記調整電圧の変化に従ってフィードバック信号を生成するように構成された、電圧調整回路と
を備え、
前記力率改善コンバータが休止モードでさらに動作可能であり、前記力率改善コンバータが前記休止モードで動作されるとき、前記メインスイッチが前記コントローラによってオンにされる頻度は、前記力率改善コンバータが前記通常モードで動作されるときに前記メインスイッチがオンにされる頻度よりも低く、前記力率改善コンバータが前記休止モードで動作されるとき、前記コントローラは、前記フィードバック信号に従って、前記メインスイッチをオンにする頻度を増加させるかどうかを決定する、
電源装置。
【請求項9】
前記フィードバック信号が、前記調整電圧と所定の調整電圧との間の差が臨界値よりも大きいことを示すとき、前記コントローラは、前記メインスイッチをオンにする前記頻度を増加させるか、または、前記通常モードに入るように前記力率改善コンバータを制御する、請求項8に記載の電源装置。
【請求項10】
力率改善コンバータを動作させるための方法において、前記力率改善コンバータが通常モードで動作可能であり、前記力率改善コンバータが、インダクタと、メインスイッチと、分圧器と、ダイオードとを備え、前記インダクタの第1の端部が前記力率改善コンバータの入力端に結合され、前記メインスイッチが前記インダクタの第2の端部と接地端との間に結合され、前記メインスイッチの2つの端部間の電圧差がスイッチ電圧であり、前記分圧器が前記メインスイッチの前記2つの端部に結合され、前記分圧器と前記メインスイッチとが並列に接続され、前記ダイオードが、前記力率改善コンバータの出力端および前記インダクタの前記第2の端部に結合され、前記方法は、前記通常モードで周期的に、
前記メインスイッチをオンにすることと、
前記メインスイッチが、ある時間の長さの間オンにされた後に前記メインスイッチをオフにすることと、
前記分圧器によって前記スイッチ電圧に対して実行された分圧動作によって生成された、前記スイッチ電圧よりも低い、分圧電圧に従って、前記スイッチ電圧を取得し、前記スイッチ電圧と前記力率改善コンバータの所定の出力電圧とに従って、次に前記メインスイッチがオンにされる前記時間の長さを決定することと、
前記メインスイッチがオフにされた後のある時間の長さ内に前記スイッチ電圧に従って出力電圧を取得することと
を含むことを特徴とする、方法。
【請求項11】
前記メインスイッチがオンにされたとき、前記インダクタが磁化動作を開始し、前記インダクタを通過する誘導電流が上昇する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記メインスイッチがオフにされたとき、前記インダクタが消磁動作を開始し、前記ダイオードがオンにされ、前記インダクタを通過する誘導電流が低下する、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
誘導電流が0に低下したとき、前記スイッチ電圧が共振を開始し、前記スイッチ電圧が前記共振のピーク値と谷値との間にある、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記スイッチ電圧が前記共振の前記谷値にあるとき、前記メインスイッチをオンにすること
をさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記力率改善コンバータによって取得された前記スイッチ電圧が前記所定の出力電圧よりも低い場合、次に前記メインスイッチがオンにされる前記時間の長さが増加されると決定すること
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記力率改善コンバータによって取得された前記スイッチ電圧が前記所定の出力電圧よりも高い場合、次に前記メインスイッチがオンにされる前記時間の長さが減少されると決定すること
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
電源装置を動作させるための方法において、前記電源装置が力率改善コンバータを備え、前記方法は、
前記力率改善コンバータの出力電圧を調整して調整電圧にすることと、
前記調整電圧の変化に従ってフィードバック信号を生成することであって、休止モードで動作される前記力率改善コンバータのコントローラが、前記力率改善コンバータのメインスイッチをオンにする頻度を増加させるかどうかを決定する、生成することと
を含むことを特徴とする、方法。
【請求項18】
前記フィードバック信号が、前記調整電圧と所定の調整電圧との間の差が臨界値よりも大きいことを示すとき、前記コントローラは、前記メインスイッチをオンにする前記頻度を増加させるか、または、通常モードに入るように前記力率改善コンバータを制御する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記力率改善コンバータは、
入力端および出力端と、
インダクタの第1の端部が前記入力端に結合された、インダクタと、
前記インダクタの第2の端部と接地端との間に結合され、磁化動作および消磁動作を実行するように前記インダクタを制御するように構成された、メインスイッチであって、前記メインスイッチの2つの端部間の電圧差がスイッチ電圧である、メインスイッチと、
前記メインスイッチの前記2つの端部に結合された、分圧器であって、前記分圧器と前記メインスイッチとが並列に接続され、前記分圧器が、前記スイッチ電圧よりも低い分圧電圧を生成するために前記スイッチ電圧に対して分圧動作を実行するように構成された、分圧器と、
前記出力端および前記インダクタの前記第2の端部に結合された、ダイオードと、
前記メインスイッチおよび前記分圧器に結合され、前記通常モードで周期的に、
前記メインスイッチをオンにすることと、
前記メインスイッチが、ある時間の長さの間オンにされた後に前記メインスイッチをオフにすることと、
前記分圧動作によって生成された前記分圧電圧に従って前記スイッチ電圧を取得し、前記スイッチ電圧と前記力率改善コンバータの所定の出力電圧とに従って、次に前記メインスイッチがオンにされる前記時間の長さを決定することと、
前記メインスイッチがオフにされた後のある時間の長さ内に前記スイッチ電圧に従って出力電圧を取得することと
を行うように構成された、コントローラと
を備える、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記コントローラが前記メインスイッチをオンにしたとき、前記インダクタが前記磁化動作を開始し、前記インダクタを通過する誘導電流が上昇する、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]関連出願の相互参照
本出願は、2022年11月4日に出願された「POWER FACTOR CORRECTION CONVERTER AND OPERATION METHOD THEREOF」と題する中国特許出願第202211381861.X号の優先権を主張し、その開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002]本発明は、コンバータに関し、特に力率改善コンバータに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]力率改善コンバータは、電圧変換中の電圧と電流との間の位相差を低減することができる。(例えば、過渡モードまたは不連続モードにおいて)高電圧に適用されるとき、力率改善コンバータは、メインスイッチの2つの端部の電圧および出力端の電圧それぞれを複雑な方法で検出する必要があり、力率改善コンバータの回路レイアウト面積および待機電力消費が大幅に増加される。したがって、力率改善コンバータの回路サイズおよび待機電力消費をどのように低減するかは、当技術分野において解決されるべき緊急課題のうちの1つである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
[0004]本出願の目的のうちの1つは、上記の課題を解決するために、力率改善コンバータおよびその動作方法を開示することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[0005]本出願の一実施形態は、入力端および出力端を有し、通常モードで動作可能な力率改善コンバータに関し、力率改善コンバータは、インダクタと、メインスイッチと、分圧器と、ダイオードと、コントローラとを備える。インダクタの第1の端部は入力端に結合される。メインスイッチは、インダクタの第2の端部と接地端との間に結合され、磁化動作および消磁動作を実行するようにインダクタを制御するように構成され、メインスイッチの2つの端部間の電圧差はスイッチ電圧である。分圧器は、メインスイッチの2つの端部に結合され、分圧器とメインスイッチとは並列に接続され、分圧器は、スイッチ電圧よりも低い分圧電圧を生成するためにスイッチ電圧に対して分圧動作を実行するように構成される。ダイオードは、出力端およびインダクタの第2の端部に結合される。コントローラは、メインスイッチおよび分圧器に結合され、通常モードで周期的に、メインスイッチをオンにすることと、メインスイッチが、ある時間の長さの間オンにされた後にメインスイッチをオフにすることと、分圧動作によって生成された分圧電圧に従ってスイッチ電圧を取得し、スイッチ電圧と力率改善コンバータの所定の出力電圧とに従って、次にメインスイッチがオンにされる時間の長さを決定することと、メインスイッチがオフにされた後のある時間の長さ内にスイッチ電圧に従って出力電圧を取得することとを行うように構成される。
【0006】
[0006]本出願の別の実施形態は、力率改善コンバータと電圧調整回路とを備える電源装置に関する。電圧調整回路は、力率改善コンバータの出力端およびコントローラに結合され、力率改善コンバータの出力電圧を調整して調整電圧にし、調整電圧の変化に従ってフィードバック信号を生成するように構成される。力率改善コンバータは、休止モードでさらに動作可能であり、力率改善コンバータが休止モードで動作されるとき、メインスイッチがコントローラによってオンにされる頻度は、力率改善コンバータが通常モードで動作されるときにメインスイッチがオンにされる頻度よりも低い。力率改善コンバータが休止モードで動作されるとき、コントローラは、フィードバック信号に従って、メインスイッチをオンにする頻度を増加させるかどうかを決定する。
【0007】
[0007]本出願の別の実施形態は、力率改善コンバータを動作させるための方法に関する。力率改善コンバータは、通常モードで動作可能であり、力率改善コンバータは、インダクタと、メインスイッチと、分圧器と、ダイオードとを備える。インダクタの第1の端部は力率改善コンバータの入力端に結合され、メインスイッチはインダクタの第2の端部と接地端との間に結合され、メインスイッチの2つの端部間の電圧差はスイッチ電圧であり、分圧器はメインスイッチの2つの端部に結合され、分圧器とメインスイッチとは並列に接続され、ダイオードは、力率改善コンバータの出力端およびインダクタの第2の端部に結合される。本方法は、通常モードで周期的に、メインスイッチをオンにすることと、メインスイッチが、ある時間の長さの間オンにされた後にメインスイッチをオフにすることと、分圧器によってスイッチ電圧に対して実行された分圧動作によって生成され、スイッチ電圧よりも低い、分圧電圧に従って、スイッチ電圧を取得し、スイッチ電圧と力率改善コンバータの所定の出力電圧とに従って、次にメインスイッチがオンにされる時間の長さを決定することと、メインスイッチがオフにされた後のある時間の長さ内にスイッチ電圧に従って出力電圧を取得することとを含む。
【0008】
[0008]本出願の別の実施形態は、電源装置を動作させるための方法に関する。電源装置は力率改善コンバータを備える。本方法は、力率改善コンバータの出力電圧を調整して調整電圧にすることと、調整電圧の変化に従ってフィードバック信号を生成することであって、休止モードで動作される力率改善コンバータのコントローラが、力率改善コンバータのメインスイッチをオンにする頻度を増加させるかどうかを決定する、生成することとを含む。
【0009】
[0009]本出願の力率改善コンバータは、メインスイッチがオフにされた後に検出されたスイッチ電圧を出力電圧としてとるので、スイッチ電圧を検出し、出力電圧を取得するために、分圧器の1つのグループのみが必要とされ、したがって、本出願の力率改善コンバータの回路設計面積および待機電力消費は、一般的な力率改善コンバータの回路設計面積および電力消費と比較して大幅に低減され得る。
【0010】
[0010]本開示の態様は、添付の図面と併せて読むと、以下の実施形態からより良く理解される。当業界における標準的な慣行によれば、様々な構造は縮尺通りに描かれないことに留意されたい。実際、説明の明快のために、様々な構造のサイズは、任意に増加または減少され得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本出願による電源装置の一実施形態の概略図である。
図2】本出願による力率改善コンバータにおける各アセンブリの電圧または電流波形図である。
図3】本出願による電源装置の一実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0014]以下の開示は、提供される主題の異なる構造部材を実装するための多数の異なる実施形態または例を提供する。本開示を簡略化するために、アセンブリおよび構成の具体例が以下で説明される。もちろん、上記のことは例にすぎず、限定することを意図しない。例えば、以下の説明では、第1の構造部材が第2の構造部材の上方またはその上に形成されることは、第1の構造部材と第2の構造部材とが互いに直接接触する実施形態を含み得、また、第1の構造部材と第2の構造部材との間に追加の構造部材が形成され、第1の構造部材と第2の構造部材とが互いに直接接触しないことがある実施形態を含み得る。さらに、本開示は、様々な例において数字および/または文字に繰り返し言及し得る。この繰返しは、単純さおよび明快さのためであり、それ自体で、説明される様々な実施形態および/または構成の間の関係を示さない。
【0013】
[0015]さらに、説明の便宜のために、空間的に相対的な用語、例えば、「下(beneath)」、「下方(below)」、「下側(lower)」、「上方(above)」、「上側(upper)」、「上(on)」などは、本明細書では、図に記載されているあるアセンブリまたは構造部材と別のアセンブリまたは構造部材との間の関係を説明するために使用され得る。図に示されている配向に加えて、空間的に相対的な用語は、使用または動作中の装置の異なる配向を包含することを意図し得る。装置は、場合によっては(90度回転することによって、または他の配向において)配向され得、したがって、本明細書で使用される空間的に相対的な記述子も、同様に解釈され得る。
【0014】
[0016]本明細書で使用される、「第1の」、「第2の」、および「第3の」などの用語は、様々なアセンブリ、構造部材、領域、層および/または部分を説明するために使用されるが、そのようなアセンブリ、構造部材、領域、層および/または部分は、そのような用語によって限定されるべきではない。そのような用語は、あるアセンブリ、構造部材、領域、層、または部分を別のものと区別するためにのみ使用され得る。「第1の」、「第2の」、および「第3の」などの用語は、文脈によって明示されない限り、本明細書で使用されるときのシーケンスまたは順序を暗示しない。
【0015】
[0017]単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、文脈が別段に明示しない限り、複数形をも含み得る。「接続」という用語は、その派生語と共に、本明細書では、構成要素間の構造的関係を説明するために使用され得る。「接続」は、2つ以上のアセンブリが互いに物理的または電気的に直接接触していることを説明するために使用され得る。「接続」はまた、2つ以上のアセンブリが互いに物理的または電気的に、直接または(それらの間の介在アセンブリを用いて)間接的に接触していること、および/あるいは2つ以上のアセンブリが互いに協働するかまたは相互作用することを示すために使用され得る。
【0016】
[0018]電圧コンバータは、AC入力電圧をターゲット出力電圧に調整し得る。変換プロセス中、発生電圧と電流との間の位相差があまりに大きい場合、電圧コンバータの有効電力と皮相電力との間のギャップは、あまりに大きくなる。電圧コンバータは、力率改善(PFC)をインポートすることによって電圧と電流との間の位相差を低減することができ、電圧コンバータの入力電流が純抵抗負荷における電流に近くなり、したがって有効電力が皮相電力に近くなる。
【0017】
[0019]いくつかの実施形態では、力率改善コンバータが(過渡モードまたは不連続モードなどで)高電圧にある適用例では、メインスイッチの2つの端部の電圧および出力電圧それぞれに対して分圧動作を実行するために、分圧器の2つのグループが使用され、その中のコントローラは、メインスイッチの2つの端部の分圧電圧と、分圧動作を受けた出力電圧の分圧電圧とを検出するために、2つの入力端が分圧器の2つのグループに接続されることを必要とする。しかしながら、回路設計における分圧器に含まれる抵抗器のレイアウト面積をさらに低減し、力率改善コンバータの待機電力消費を低減するために、本出願は、以下のような他の実施形態をさらに提供する。
【0018】
[0020]特に、本出願は、力率改善コンバータおよびその動作方法を開示する。メインスイッチの2つの端部の電圧を検出するために、分圧器の1つのグループのみが使用され得、その場合、出力電圧は、メインスイッチの2つの端部間の電圧が出力電圧に近いという特性に従って取得される。力率改善コンバータおよびその動作方法は、以下のようにさらに説明される。
【0019】
[0021]図1は、本出願による電源装置10の一実施形態の概略図である。図1では、電源装置10は、力率改善コンバータ12と、電圧調整回路14とを含む。力率改善コンバータ12は、入力端E_inおよび出力端E_outを有し、通常モードで動作可能である。入力端E_inは、全波整流器回路(図示せず)に結合され得る。全波整流器回路は、整流動作を実行することによって、外部(例えば、壁ソケット)から受け取ったAC電圧を整流電圧に変換し得る。整流電圧は、力率改善コンバータ12のコンデンサCinをブリッジする入力電圧Vinとして機能し得る。出力端E_outは、力率改善コンバータ12によって生成された出力電圧Voutを受け取るように構成される。出力電圧は、コンデンサCoutをブリッジし得る。電圧調整回路14は、力率改善コンバータ12の出力端E_outに結合され、力率改善コンバータ12の出力電圧Voutを調整して調整電圧Vを生成するように構成される。いくつかの実施形態では、電圧調整回路14は、スイッチング・バック・コンバータまたはブーストコンバータを使用して実装され得る。電力変換効率が厳密に必要とされない適用例では、電圧調整回路14は、線形電圧調整器であり得る。電圧調整回路14は、負荷または電子装置(図示せず)に結合するように構成された出力端E_out2を有する。電圧調整回路14は、生成された調整電圧Vを負荷または電子装置に供給し得る。
【0020】
[0022]力率改善コンバータ12は、インダクタ100と、メインスイッチ110と、分圧器120と、ダイオード130と、コントローラ140とを含む。
【0021】
[0023]インダクタ100の第1の端部は、力率改善コンバータ12の入力端E_inに結合され、入力電圧Vinに従って、エネルギーを蓄積するための磁場を生成するように構成される。蓄積されたエネルギーは、出力端E_outへの出力電圧Voutを生成するために供給され得る。
【0022】
[0024]メインスイッチ110は、インダクタ100の第2の端部と接地端との間に結合され、磁化動作および消磁動作を実行するようにインダクタ100を制御するように構成される。メインスイッチ110がオンにされたとき、入力電圧Vinは、インダクタ100を流れる誘導電流Iを提供する。誘導電流Iは時間と共に増加し、インダクタ100は、磁化動作を実行し、エネルギーを蓄積する。エネルギーが、ある期間の間蓄積された後に、メインスイッチ110はオフにされ、インダクタ100を流れる誘導電流Iは時間と共に減少し、インダクタ100は、蓄積されたエネルギーを放出し、消磁動作を実行する。さらに、メインスイッチの2つの端部間の電圧差は、スイッチ電圧Vswである。
【0023】
[0025]分圧器120は、メインスイッチ110の2つの端部に結合され、分圧器120とメインスイッチ110とは、並列に接続される。分圧器120は、スイッチ電圧Vswに対して分圧動作を実行して、スイッチ電圧Vswよりも低い分圧電圧Vmsを生成するように構成される。一般に、力率改善コンバータ12のスイッチ電圧Vswは高電圧にあり、力率改善コンバータ12が直接検出することができない。代わりに、分圧器120によってスイッチ電圧Vswに対して分圧動作を実行して、スイッチ電圧Vswよりも低い分圧電圧Vmsを生成することが必要である。スイッチ電圧Vswと、分圧動作によって生成される分圧電圧Vmsとの間に多重関係がある。力率改善コンバータ12が分圧電圧Vmsを検出した後に、スイッチ電圧Vswの大きさは、多重関係によって取得され得る。
【0024】
[0026]ダイオード130は、出力端E_outおよびインダクタ100の第2の端部に結合される。メインスイッチ110がオンにされたとき、ダイオード130はオフにされる。メインスイッチ110がオフにされたとき、ダイオード130はオンにされ、インダクタ100が消磁動作を実行したとき、蓄積されたエネルギーが出力端E_outに供給されて出力電圧Voutが生成される。ダイオード130がオンにされたとき、ダイオード130の2つの端部はターンオン電圧Vを生成する。一般に、ターンオン電圧Vは、約0.7~1ボルトである。
【0025】
[0027]メインスイッチ110がオフにされたとき、スイッチ電圧Vswとターンオン電圧Vと出力電圧Voutとの間の関係は、式(式1)として書かれ得る。

sw=-V+Vout(式1)
【0026】
[0028]スイッチ電圧Vswおよび出力電圧Voutの大きさは数百ボルトであり、ターンオン電圧Vの大きさは0.7~1ボルトにすぎないため、ターンオン電圧Vの大きさは、スイッチ電圧Vswおよび出力電圧Voutの大きさよりもはるかに小さい。言い換えれば、ターンオン電圧Vの大きさは無視され得、スイッチ電圧Vswの大きさは出力電圧Voutの大きさに近い。したがって、取得された出力電圧Voutの大きさが、あまり正確であることを必要とされないとき、および分圧器120の1つのグループのみが使用されるとき、力率改善コンバータ12は、スイッチ電圧Vswの大きさを出力電圧Voutの大きさとしてとることがあり、分圧器の別のグループは、出力電圧Voutを取得するために出力電圧Voutに対して分圧動作を実行することを必要とされず、それにより、力率改善回路12の設計における回路レイアウト面積を節約する。出力電圧Voutの好適な電圧振幅は50ボルト以上であり得るか、または、特定の適用要件に応じて、出力電圧Voutの電圧振幅は50ボルト以下である場合もある。
【0027】
[0029]コントローラ140は、メインスイッチ110および分圧器120に結合され、メインスイッチ110をオンまたはオフにされるように制御するように構成され、分圧器120がスイッチ電圧Vswに対して分圧動作を実行した後に生成される分圧電圧Vmsを検出するように構成される。
【0028】
[0030]図2は、本出願による力率改善コンバータ12における各アセンブリの電圧または電流波形図20である。図2では、横軸は時間であり、縦軸は、上から順に、コントローラ140が、メインスイッチ110の駆動電圧V、メインスイッチ110のスイッチ電圧Vsw、ダイオード130のターンオン電圧V、インダクタ100を流れる誘導電流I、および出力電圧Voutを制御することである。完全なスイッチングサイクル200は、コントローラ140がメインスイッチ110をオンにし、コントローラ140がメインスイッチ110をオフにし、次いでコントローラ140がメインスイッチ110を再びオンにすることを含む。
【0029】
[0031]図1および図2を同時に参照されたい。力率改善コンバータ12が通常モードで動作されるとき、コントローラ140は、以下のステップを周期的に実行する。
【0030】
[0032]最初に、コントローラ140がメインスイッチ110をオンにして、インダクタ100が磁化動作を実行し、インダクタ100を通過する誘導電流Iが上昇して、出力電圧Voutのためのエネルギーが蓄積される。上記のステップは、図2中のスイッチングサイクル200の第1の段階201に対応し得る。スイッチングサイクル200が第1の段階201に入った瞬間に、駆動電圧Vは0から上昇してメインスイッチ110をオンにし、メインスイッチ110がオンにされた後に、インダクタ100は磁化動作を開始し、インダクタ100を流れる誘導電流Iは0から徐々に上昇し、メインスイッチ110がオンにされるため、メインスイッチ110の2つの端部のスイッチ電圧Vswは0である。
【0031】
[0033]次いで、メインスイッチ110が、ある時間の長さの間オンにされた後に、コントローラ140はメインスイッチ110をオフにし、インダクタ100は、消磁動作を実行し、蓄積されたエネルギーを放出して出力電圧Voutを生成し、ダイオード130はオンにされ、インダクタ100を通過する誘導電流Iは低下し、コントローラ140は、分圧動作によって生成された分圧電圧Vmsに従ってスイッチ電圧Vswを取得し、コントローラ140は、スイッチ電圧Vswと力率改善コンバータ12の所定の出力電圧とに従って、次にメインスイッチ110がオンにされる時間の長さを決定する。上記のステップは、図2中のスイッチングサイクル200の第2の段階202に対応し得る。スイッチングサイクル200が第2の段階202に入った瞬間に、メインスイッチ110の駆動電圧Vは、0に低下してメインスイッチ110をオフにするように制御され、メインスイッチ110がオフにされた後に、インダクタ100は消磁動作を開始し、インダクタ100を流れる誘導電流Iは徐々に低下し、この時点で、ダイオード130はオンにされ、ダイオード130の2つの端部は、約0.7~1ボルトのターンオン電圧Vを有し、式(式1)によれば、ターンオン電圧の大きさがスイッチ電圧Vswおよび出力電圧Voutの大きさよりもはるかに小さいとき、スイッチ電圧Vswの大きさは、出力電圧Voutの大きさとほぼ等しい。コントローラ140は、第2の段階202においてスイッチ電圧Vswを検出することによって出力電圧Voutの大きさを取得し得る。
【0032】
[0034]さらに、コントローラ140は、取得されたスイッチ電圧Vswを力率改善コンバータ12の所定の出力電圧と比較することによって、次にメインスイッチ110がオンにされる時間の長さを決定する。例えば、コントローラ140によって取得されたスイッチ電圧Vswが所定の出力電圧よりも低い場合、コントローラ140は、次にメインスイッチ110がオンにされる時間の長さが増加されると決定し、インダクタ100は、次にメインスイッチ110がオンにされる段階においてより多くのエネルギーを蓄積することができ、したがって、出力電圧Voutは所定の出力電圧の大きさに達する。逆に、コントローラ140によって取得されたスイッチ電圧Vswが所定の出力電圧よりも高い場合、コントローラ140は、次にメインスイッチ110がオンにされる時間の長さが減少されると決定し、インダクタ100は、次にメインスイッチ110がオンにされる段階においてより少ないエネルギーを蓄積し、したがって、出力電圧Voutは所定の出力電圧の大きさに達する。
【0033】
[0035]最後に、インダクタ100が消磁動作を完了した後に、インダクタ100を流れる誘導電流Iは0に低下し、スイッチ電圧Vswは共振を開始し、スイッチ電圧Vswは共振のピーク値と谷値との間にある。メインスイッチ110がスイッチされるときのエネルギー損失を最小限に抑えるために、コントローラ140は、スイッチ電圧Vswが共振の谷値にあるときにのみメインスイッチ110をオンにする。このステップは、図2中のスイッチングサイクル200の第3の段階203に対応し得る。スイッチングサイクル200が第3の段階203に入った後に、メインスイッチ110は依然としてオフにされるため、メインスイッチ110の駆動電圧Vは、依然として0であるように制御される。消磁動作が完了した後に、スイッチ電圧Vswと誘導電流Iとが共振を開始する。分圧電圧Vmsに対するスイッチ電圧Vswの比は一定の値であるため、コントローラ140が、検出された分圧電圧Vmsが共振の谷値にあること(現在のスイッチ電圧Vswも共振の谷値にあること)に基づくとき、コントローラ140はメインスイッチ110をオンにし、スイッチングサイクル200は、次のスイッチングサイクル200に入るように、第3の段階203から第1の段階201に入る。次のスイッチングサイクル200の第1の段階201に入ると、第2の段階202において前に決定された、メインスイッチ110がオンにされる時間の長さに従って、コントローラ140は、その時間の長さの間メインスイッチ110をオンにする。
【0034】
[0036]上記の説明によれば、力率改善コンバータ12は、所定の出力電圧が予め与えられることが分かる。メインスイッチ110がオンにされる時間は、出力電圧Voutを提供するためにインダクタ100によって蓄積されたエネルギーに関連付けられるため、分圧電圧Vmsからの逆推論によって取得されたスイッチ電圧Vsw(上記の説明によれば、スイッチ電圧Vswの大きさは出力電圧Voutの大きさに直接近似され得る)が所定の出力電圧に達するかどうかに従って、コントローラ140は、次にメインスイッチ110がオンにされる時間を動的に調整することができ、スイッチ電圧Vswが所定の出力電圧に達する。
【0035】
[0037]本出願の力率改善コンバータ12は、図2中のスイッチングサイクル200の第2の段階202における出力電圧Voutの大きさを取得するためにスイッチ電圧Vswの大きさのみを使用することができることに留意されたい。実際には、スイッチ電圧Vswは、メインスイッチ110がオフにされた(すなわち、第1の段階201から第2の段階202に入った)後の極めて短い時間内に検出され得るか、または、前の期間(すなわち、第2の段階202)内に一定の値であったスイッチ電圧Vswは、スイッチ電圧Vswが共振を開始した(すなわち、第2の段階202から第3の段階203に入った)後に検出され得る。
【0036】
[0038]力率改善コンバータ12は、通常モードに加えて休止モードで動作され得る。例えば、コントローラ140が出力電圧Voutを所定の出力電圧の大きさに安定して調整した後に、力率改善コンバータ12は休止モードに入り、メインスイッチ110がコントローラ140によってオンにされる頻度は、力率改善コンバータ12が通常モードで動作されるときにメインスイッチ110がオンにされる頻度よりも低くなる。すなわち、力率改善コンバータ12が休止モードに入ったとき、メインスイッチ110をオンとオフとの間でスイッチする頻度は低減され、メインスイッチ110のオンとオフとの間のスイッチングは、完全に停止されることさえある。しかしながら、力率改善コンバータ12は、図2中の第2の段階202におけるスイッチ電圧Vswを通してのみ出力電圧Voutを取得することができるため、出力電圧Voutが出力端E_outの負荷変化または他の要因により所定の出力電圧から逸脱したとき、休止モードにある力率改善コンバータ12は、出力電圧Voutを所定の出力電圧においてリアルタイムで維持することができず、出力負荷調節能力の低減が生じる。この問題を改善するために、本出願の力率改善コンバータ12はまた、電圧調整回路の出力信号を基準として使用して、休止モードにある力率改善コンバータ12を、通常モードに入るように休止モードから起こすかどうかを決定することができ、力率改善コンバータ12は、負荷変化、または出力電圧Voutを所定の出力電圧から逸脱させる他の要因を考慮して、出力電圧Voutを所定の出力電圧においてリアルタイムで維持することができる。
【0037】
[0039]図3は、本出願による電源装置10の一実施形態の概略図である。図3では、電源装置10は、力率改善コンバータ12と、力率改善コンバータ12に直列に接続された電圧調整回路14とを含む。
【0038】
[0040]電圧調整回路14は、力率改善コンバータ12の出力端E_outに結合され、力率改善コンバータ12の出力電圧Voutを調整して調整電圧Vにするように構成される。例えば、電圧調整回路14は、変圧器(図3に示されていない)を含み得、力率改善コンバータ12の出力電圧Voutを調整電圧Vに変換し、出力電圧Voutと調整電圧Vとが多重関係を有することを可能にするように構成される。
【0039】
[0041]電圧調整回路14は、コントローラ300を含み得る。コントローラ300は、力率改善コンバータ12のコントローラ140に結合され、調整電圧Vの変化に従ってフィードバック信号FBを生成するように構成される。力率改善コンバータ12が休止モードで動作されるとき、コントローラ140は、フィードバック信号FBに従って、メインスイッチ110をオンにする頻度を増加させるかどうかを決定する。すなわち、出力端E_outの負荷変化または他の要因により出力電圧Voutが所定の出力電圧から逸脱したとき、出力電圧Voutは、所定の出力電圧において維持されないことがあり、変化することになり、出力電圧Voutと多重関係を有する調整電圧Vも、それに応じて変化することになる。電圧調整回路14は、調整電圧Vの変化に従って、力率改善コンバータ12の出力電圧Voutが変化することを知り、したがって、休止モードで動作される力率改善コンバータ12に通知するためのフィードバック信号FBを生成し得る。フィードバック信号FBが受信された後に、力率改善コンバータ12のコントローラ140は、メインスイッチ110をオンにする頻度を増加させるかどうかを決定する。フィードバック信号が、調整電圧Vと所定の調整電圧との間の差が臨界値よりも大きいことを示すとき、コントローラ140は、メインスイッチ110をオンにする頻度を増加させるか、または、休止モードから通常モードに入るように力率改善コンバータ12を制御し、力率改善コンバータ12は、出力電圧Voutを所定の出力電圧においてリアルタイムで維持することができる。
【0040】
[0042]結論として、本出願の力率改善コンバータは、分圧器の1つのグループのみを使用するとき、スイッチの2つの端部の電圧の大きさが出力の大きさに近いという特性に従って、スイッチの2つの端部の検出された電圧から出力電圧の電圧値を取得することができる。分圧器の2つのグループを使用する既存の力率改善コンバータと比較して、本出願の力率改善コンバータは、設計中の回路レイアウト面積を節約するだけでなく、分圧器の1つのグループの低減により、力率改善コンバータの待機電力消費をも低減する。
【0041】
[0043]上記のことは、いくつかの実施形態の構造を要約し、これは、当業者が本開示の態様をより良く理解することを可能にする。当業者は、本明細書で紹介された実施形態の同じ目的を実行し、および/または同じ利点を達成するための他の製造プロセスおよび構造を設計または修正するための基礎として、本開示を容易に使用し得ることを理解するはずである。当業者はまた、そのような同等の構成が本開示の精神および範囲から逸脱せず、本開示の精神および範囲から逸脱することなく様々な変更、置換、および改変が本明細書で行われ得ることを了解するはずである。
【符号の説明】
【0042】
10 電源装置
12 力率改善コンバータ、力率改善回路
14 電圧調整回路
20 電圧または電流波形図
100 インダクタ
110 メインスイッチ
120 分圧器
130 ダイオード
140 コントローラ
200 スイッチングサイクル
201 第1の段階
202 第2の段階
203 第3の段階
300 コントローラ
in コンデンサ
out コンデンサ
E_in 入力端
E_out 出力端
E_out2 出力端
FB フィードバック信号
誘導電流
駆動電圧
ターンオン電圧
in 入力電圧
ms 分圧電圧
out 出力電圧
sw スイッチ電圧
調整電圧
図1
図2
図3
【外国語明細書】