(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024068119
(43)【公開日】2024-05-17
(54)【発明の名称】多角度圧迫装置を有する止血帯
(51)【国際特許分類】
A61B 17/132 20060101AFI20240510BHJP
【FI】
A61B17/132
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023171923
(22)【出願日】2023-10-03
(31)【優先権主張番号】111142474
(32)【優先日】2022-11-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】523377287
【氏名又は名称】黄 竹熊
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】黄 竹熊
(72)【発明者】
【氏名】范 浩承
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160DD05
4C160DD33
4C160DD42
4C160MM22
(57)【要約】 (修正有)
【課題】止血帯の使用効率が向上して、使用がより便利になる圧迫装置を提供する。
【解決手段】多角度圧迫装置を有する止血帯は、止血帯本体11、第1圧迫装置12及び固定要素14を含む。第1圧迫装置は、止血帯本体に回転可能に配置され、少なくとも3つの柱状構造を含む。少なくとも3つの柱状構造はそれぞれ第1圧迫装置の回転中心から外に向かって延在し、少なくとも3つの柱状構造の間に第1幅を有する。固定要素は、第1圧迫装置に隣接して配置され、止血帯本体に配置される。第1幅は固定要素の第2幅より大きい。第1圧迫装置の回転中心から固定要素までの距離は、回転中心からの少なくとも3つの柱状構造のいずれかの延在長さより短い。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
止血帯本体と、
前記止血帯本体に回転可能に配置され、少なくとも3つの柱状構造を含み、前記少なくとも3つの柱状構造がそれぞれ第1圧迫装置の回転中心から外に向かって延在し、前記少なくとも3つの柱状構造の間に第1幅を有する前記第1圧迫装置と、
前記第1圧迫装置に隣接して配置され、前記止血帯本体に配置される固定要素と、を含み、
前記第1幅は前記固定要素の第2幅より大きく、前記第1圧迫装置の前記回転中心から前記固定要素までの距離が、前記回転中心からの前記少なくとも3つの柱状構造のいずれかの延在長さより小さい、多角度圧迫装置を有する止血帯。
【請求項2】
前記止血帯本体は、第1加圧ベルト、第2加圧ベルト及び被覆層を含み、前記第2加圧ベルトの第1部分及び第2部分が前記第1加圧ベルトに連結され、前記第2加圧ベルトの第3部分が前記第1加圧ベルトに移動可能に配置され、前記被覆層は前記第1加圧ベルト及び前記第2加圧ベルトを被覆する請求項1に記載の多角度圧迫装置を有する止血帯。
【請求項3】
前記第1圧迫装置は前記被覆層の開口を介して前記第2加圧ベルトの前記第3部分に連結される請求項2に記載の多角度圧迫装置を有する止血帯。
【請求項4】
前記固定要素は、少なくとも1つの位置規制ユニット、第1湾曲部及び第2湾曲部を含み、前記少なくとも1つの位置規制ユニットは前記第1湾曲部と前記第2湾曲部との間に配置され、前記第1湾曲部が第1溝を形成し、前記第2湾曲部が第2溝を形成し、前記第1溝と前記第2溝は凹み方向が反対である請求項1に記載の多角度圧迫装置を有する止血帯。
【請求項5】
前記第1圧迫装置は、前記第1湾曲部又は前記第2湾曲部の一方に当接する請求項4に記載の多角度圧迫装置を有する止血帯。
【請求項6】
前記少なくとも1つの位置規制ユニットと、前記第1湾曲部及び前記第2湾曲部の側壁の先端との第1間隔及び第2間隔が、前記第1圧迫装置の厚さより小さい請求項5に記載の多角度圧迫装置を有する止血帯。
【請求項7】
前記第1圧迫装置に対応し、前記止血帯本体に配置される第2圧迫装置をさらに含み、前記固定要素が前記第1圧迫装置と前記第2圧迫装置との間に配置される請求項1に記載の多角度圧迫装置を有する止血帯。
【請求項8】
前記止血帯本体は、第1加圧ベルト、第2加圧ベルト及び被覆層を含み、前記第2加圧ベルトの第1部分及び第2部分が前記第1加圧ベルトに連結され、前記第2加圧ベルトの第3部分が前記第1加圧ベルトに移動可能に配置され、前記被覆層は前記第1加圧ベルト及び前記第2加圧ベルトを被覆し、前記第1圧迫装置は前記被覆層の開口を介して前記第2加圧ベルトの前記第3部分に連結される請求項1に記載の多角度圧迫装置を有する止血帯。
【請求項9】
前記固定要素は、少なくとも1つの位置規制ユニット、第1湾曲部及び第2湾曲部を含み、前記少なくとも1つの位置規制ユニットは前記第1湾曲部と前記第2湾曲部との間に配置され、前記第1湾曲部が第1溝を形成し、前記第2湾曲部が第2溝を形成し、前記第1溝と前記第2溝は凹み方向が反対であり、前記第1圧迫装置は前記第1湾曲部又は前記第2湾曲部の一方に当接し、前記少なくとも1つの位置規制ユニットと、前記第1湾曲部及び前記第2湾曲部の側壁の先端との第1間隔及び第2間隔が、前記第1圧迫装置の厚さより小さい請求項8に記載の多角度圧迫装置を有する止血帯。
【請求項10】
前記止血帯本体の底面及び上面に第1貼付構造及び第2貼付構造がそれぞれ配置され、前記止血帯本体が巻回された後、前記第1貼付構造と前記第2貼付構造とが互いに貼り付けられる請求項1に記載の多角度圧迫装置を有する止血帯。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は止血帯に関し、特に、多角度圧迫装置を有する止血帯に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、人類はベルトで切断肢を縛り、さらに棒を回して加圧すると、失血を効果的に減少できることを発見した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、周知技術における止血帯はほとんどが単一の圧迫装置のみ、例えば、ロッド部材、ラチェット又はバックルなどのみが装着されている。しかし、圧迫装置を使用したとき、加圧すべき肢体の太さが異なるため、確実な加圧が確保しにくく、加圧力不足になりやすい。
【0004】
また、現代の戦術応急処置の要求において、一人で止血帯を操作する場合、過剰な出血を防止するために、肢体を加圧するすべてのステップを15秒以内に完了することが求められている。しかし、上述したように、従来の止血帯には上記の問題があるため、一人で操作する場合、制限時間内に止血ステップを完了することが困難であり、トラブルが多発している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願の多角度圧迫装置を有する止血帯において、肢体への加圧力が十分になるように、多角度で加圧可能な圧迫装置を用いるため、止血帯の使用効率が向上して、使用がより便利になる。さらに、本出願のいくつかの実施例において、1つ以上の圧迫装置がさらに提供され、上記の効果を達成できるだけでなく、より優れた信頼性を有する。
【0006】
上述した目的に基づき、本出願は、止血帯本体、第1圧迫装置及び固定要素を含む多角度圧迫装置を有する止血帯を提供する。第1圧迫装置は、止血帯本体に回転可能に配置され、少なくとも3つの柱状構造を含む。少なくとも3つの柱状構造はそれぞれ第1圧迫装置の回転中心から外に向かって延在し、少なくとも3つの柱状構造の間に第1幅を有する。固定要素は、第1圧迫装置に隣接して配置され、止血帯本体に配置される。第1幅は固定要素の第2幅より大きい。第1圧迫装置の回転中心から固定要素までの距離は、回転中心からの少なくとも3つの柱状構造のいずれかの延在長さより短い。
【0007】
好ましくは、止血帯本体は第1加圧ベルト、第2加圧ベルト及び被覆層を含む。第2加圧ベルトの第1部分及び第2部分は第1加圧ベルトに連結され、第2加圧ベルトの第3部分は第1加圧ベルトに移動可能に配置され、被覆層は第1加圧ベルト及び第2加圧ベルトを被覆する。
【0008】
好ましくは、第1圧迫装置は被覆層の開口を介して第2加圧ベルトの第3部分に連結される。
【0009】
好ましくは、固定要素は少なくとも1つの位置規制ユニット、第1湾曲部及び第2湾曲部を含む。少なくとも1つの位置規制ユニットは第1湾曲部と第2湾曲部との間に配置される。第1湾曲部は第1溝を形成し、第2湾曲部は第2溝を形成し、第1溝と第2溝の凹み方向が反対である。
【0010】
好ましくは、第1圧迫装置は第1湾曲部又は第2湾曲部のいずれかに当接する。
【0011】
好ましくは、少なくとも1つの位置規制ユニットと、第1湾曲部及び第2湾曲部の側壁の先端との第1間隔及び第2間隔は、第1圧迫装置の厚さより小さい。
【0012】
好ましくは、多角度圧迫装置を有する止血帯は、第1圧迫装置に対応し、且つ止血帯本体に配置される第2圧迫装置をさらに含み、固定要素が前記第1圧迫装置と前記第2圧迫装置との間に配置される。
【0013】
好ましくは、止血帯本体は第1加圧ベルト、第2加圧ベルト及び被覆層を含み、第2加圧ベルトの第1部分及び第2部分が第1加圧ベルトに連結され、第2加圧ベルトの第3部分が第1加圧ベルトに移動可能に配置され、被覆層は第1加圧ベルト及び第2加圧ベルトを被覆する。第1圧迫装置は被覆層の開口を介して第2加圧ベルトの第3部分に連結される。
【0014】
好ましくは、止血帯本体の底面及び上面に第1貼付構造及び第2貼付構造がそれぞれ配置される。止血帯本体が巻回された後、第1貼付構造と第2貼付構造とが互いに貼り付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本出願の実施例に係る多角度圧迫装置を有する止血帯の第1上面図である。
【
図2】本出願の実施例に係る多角度圧迫装置を有する第1圧迫装置の概略図である。
【
図3】本出願の実施例に係る多角度圧迫装置を有する固定要素の概略図である。
【
図4】本出願の実施例に係る多角度圧迫装置を有する止血帯の第1断面図である。
【
図5】本出願の実施例に係る多角度圧迫装置を有する止血帯の第1実施概略図である。
【
図6】本出願の実施例に係る多角度圧迫装置を有する止血帯の第2実施概略図である。
【
図7】本出願の実施例に係る多角度圧迫装置を有する止血帯の第3実施概略図である。
【
図8】本出願の実施例に係る多角度圧迫装置を有する止血帯の第2断面図である。
【
図9】本出願の実施例に係る多角度圧迫装置を有する止血帯の第2上面図である。
【
図10】本出願の実施例に係る多角度圧迫装置を有する止血帯の第3上面図である。
【
図11】本出願の実施例に係る多角度圧迫装置を有する止血帯の第3断面図である。
【
図12】本出願の実施例に係る多角度圧迫装置を有する止血帯の第4実施概略図である。
【
図13】本出願の実施例に係る多角度圧迫装置を有する止血帯の第5実施概略図である。
【
図14】本出願の実施例に係る多角度圧迫装置を有する止血帯の第6実施概略図である。
【
図15】本出願の実施例に係る多角度圧迫装置を有する止血帯の第4上面図である。
【
図16】本出願の実施例に係る多角度圧迫装置を有する止血帯の第5上面図である。
【
図17】本出願の実施例に係る多角度圧迫装置を有する止血帯の第6上面図である。
【
図18】本出願の実施例に係る多角度圧迫装置を有する止血帯の第4断面図である。
【
図19】本出願の実施例に係る多角度圧迫装置を有する止血帯の第5断面図である。
【
図20】本出願の実施例に係る多角度圧迫装置を有する止血帯の第6断面図である。
【
図21】本出願の実施例に係る多角度圧迫装置を有する止血帯の第7断面図である。
【
図22】本出願の実施例に係る多角度圧迫装置を有する止血帯の第8断面図である。
【
図23】本出願の実施例に係る多角度圧迫装置を有する止血帯の第9断面図である。
【
図24】本出願の実施例に係る多角度圧迫装置を有する止血帯の第10断面図である。
【
図25】本出願の実施例に係る多角度圧迫装置を有する止血帯の第11断面図である。
【
図26】本出願の実施例に係る多角度圧迫装置を有する止血帯の第12断面図である。
【
図27】本出願の実施例に係る多角度圧迫装置を有する止血帯の第7上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
審査官が本出願の技術的特徴、内容、利点及び本出願が達成できる効果を理解するように、図面を合わせて、本出願の実施形態について詳細に説明する。また、本出願で使用される図面は、説明を例示及び補助するためのものであり、必ずしも本出願の実施後の実際の比率及び正確な構成とは限らないので、添付図面の比率及び構成関係を、本出願の実際の実施における権利の範囲に限定するものとして解釈してはならないことを、最初に説明する。
【0017】
以下、関連図面を参照しながら本出願の実施例を説明するが、理解を容易にするために、以下の実施例において同一の要素には同一の符号を付して説明する。
【0018】
図1~
図8を併せて参照し、それぞれ本出願に係る多角度圧迫装置を有する止血帯の第1上面図、第1~第2断面図、第1~第4の実施概略図、第1圧迫装置の概略図及び固定要素の概略図である。
【0019】
本出願に係る多角度圧迫装置を有する止血帯は、止血帯本体11、第1圧迫装置12及び固定要素14を含む。第1圧迫装置12は、止血帯本体11に回転可能に配置され、少なくとも3つの柱状構造を含む。柱状構造はそれぞれ第1圧迫装置12の回転中心から外に向かって延在する。柱状構造間には第1幅W1を有する。固定要素14は第1圧迫装置12に隣接して配置され、且つ止血帯本体に配置される。
【0020】
図2(a)部分~(c)部分に示すように、柱状構造の数は3本、4本、6本などであってもよい。また、柱状構造体の数は5本又は6本以上など任意の数であってもよい。さらに説明すると、
図2及び
図3に示すように、第1圧迫装置12と固定要素14との相互干渉を防止するために、第1幅W1は固定要素14の第2幅W2より大きい。また、第1幅W1によって定義される位置は、柱状構造の長さと固定要素14の位置によって決定される。
【0021】
第1圧迫装置12の回転中心から固定要素14までの距離は、回転中心からの柱状構造のいずれかの延在長さより短い。換言すれば、固定要素14が第1圧迫装置12の位置を固定できるように、柱状構造の長さが固定要素14まで十分に延びることを確保しなければならない。
【0022】
一実施例において、止血帯本体11に第1バックル151及び第2バックル152を貫通して設けることができ、それにより、止血帯本体11の長さを調整することができるとともに止血帯本体11の位置を規制することができる。止血が必要な場合には、まず、止血すべき肢体に止血帯本体11を巻回し、止血帯本体11が肢体をさらに加圧できるように、第1圧迫装置12によって止血帯本体11を縮ませる。
【0023】
さらに説明すると、第1圧迫装置12が3つの柱状構造を含むことを例とし、第1圧迫装置12が回転すると、最大120度回転するたびに、第1圧迫装置12の位置が固定要素14によって固定され得る。
【0024】
同様に、第1圧迫装置12が4つの柱状構造を含む場合、第1圧迫装置12が回転すると、最大90度回転するたびに、第1圧迫装置12の位置が固定要素14によって固定され得る。
【0025】
同様に、第1圧迫装置12が6つの柱状構造を含む場合、第1圧迫装置12が回転すると、最大60度回転するたびに、第1圧迫装置12の位置が固定要素14によって固定され得る。したがって、本発明は様々な体型の使用者に適用することができる。
【0026】
さらに、固定要素14は少なくとも1つの位置規制ユニット143、第1湾曲部141及び第2湾曲部142を含む。少なくとも1つの位置規制ユニット143は第1湾曲部141と第2湾曲部142との間に配置されてもよい。第1湾曲部141は第1溝を形成し、第2湾曲部142は第2溝を形成し、第1溝と第2溝の凹み方向が反対である。
【0027】
したがって、第1圧迫装置12を回転させたとき、止血帯本体11が縮んで肢体を加圧するように、第2加圧ベルト112が被覆層114の上面に向かって移動する。また、一実施例において、第1圧迫装置12を損傷しにくくするために、第1圧迫装置12はアルミニウム合金を含むことができる。
【0028】
図5~
図7に示すように、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13を固定するために、第1圧迫装置12を第1湾曲部141又は第2湾曲部142の一方に当接させてもよい。
【0029】
図6に示すように、一実施例において、本出願の位置規制ユニット143は、第1湾曲部141と第2湾曲部142との間に配置されてもよい。例えば、固定要素14の中央に配置されてもよい。位置規制ユニット143は、ポリプロピレン(Polypropylene、PP)などの弾性材料で製造されてもよい。第1湾曲部141及び第2湾曲部142の側壁の先端との第1間隔G1及び第2間隔G2は、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13の厚さD1より小さい。
【0030】
したがって、第1圧迫装置12が第1湾曲部141又は第2湾曲部142及び位置規制ユニット143を通過した後、第1圧迫装置12は第1湾曲部141又は第2湾曲部142に位置規制される。
【0031】
さらに、位置規制ユニット143の上部は、半球体、楕円体等の平滑曲面を有する立体構造であってもよく、第1湾曲部141及び第2湾曲部142の側壁の先端は、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13がスライドして通過するように、丸み又は面取りが施されてもよい。
【0032】
図7に示すように、別の実施例において、本出願の位置規制ユニット143は他の位置に配置されてもよく、例えば、2つの位置規制ユニット143がそれぞれ固定要素14の底部に近接する第1湾曲部141及び第2湾曲部142の側壁の先端に配置されてもよい。位置規制ユニット143は、ポリプロピレン(Polypropylene、PP)などの弾性材料で製造されてもよい。第1湾曲部141及び第2湾曲部142の側壁の先端との第1間隔G1及び第2間隔G2は、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13の厚さD1より小さい。
【0033】
一実施例において、
図8に示すように、止血帯本体11は第1加圧ベルト111、第2加圧ベルト112及び被覆層114を含んでもよい。
図8に示すように、第2加圧ベルト112の第1部分及び第2部分は第1加圧ベルト111に連結されてもよく、第2加圧ベルト112の第3部分は第1加圧ベルト111に移動可能に配置されてもよい。被覆層114は第1加圧ベルト111及び第2加圧ベルト112を被覆してもよい。第1圧迫装置12は被覆層114の開口を介して第2加圧ベルト112の第3部分に連結される。
【0034】
具体的には、第2加圧ベルト112の第1部分及び第2部分はそれぞれ第1加圧ベルト111の両端に位置することができる。第2加圧ベルト112の第1部分は第1加圧ベルト111に縫い付けられてもよく、第2加圧ベルト112の第2部分と第1加圧ベルト111の一端は第1バックル151に連結されてもよい。
【0035】
さらに説明すると、本実施例において、位置規制ユニット143と第1湾曲部141及び第2湾曲部142の側壁の先端との第1間隔G1及び第2間隔G2は、第1圧迫装置12の厚さD1より小さい。したがって、位置規制ユニット143が固定要素14の中央に配置される実施例と同様に、第1圧迫装置12を第1湾曲部141及び第2湾曲部142に位置規制することができる。
【0036】
同様に、本実施例において、位置規制ユニット143の上部は、半球体、楕円体等の平滑曲面を有する立体構造であってもよく、第1湾曲部141及び第2湾曲部142の側壁の先端は、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13がスライドして通過するように、丸み又は面取りが施されてもよい。
【0037】
第2加圧ベルト112を含む上述の実施例に加えて、本出願は他の実施態様も有し得る。
図4に示すように、本出願の多角度圧迫装置を有する止血帯は、第2加圧ベルト112及び第3加圧ベルト113を設けなくてもよい。具体的には、第1圧迫装置12は第1加圧ベルト111に直接配置してもよい。
図4に示すように、第1圧迫装置12が柱状構造を含む場合、固定要素14を設ける必要がある。第1圧迫装置12が自身の位置を固定できるラチェット又はその他の圧迫装置である場合、固定要素14を設ける必要がない。
【0038】
上述の実施例に加えて、多角度圧迫の機能を実現するために、
図9~
図16に示すように、本発明の多角度圧迫装置を有する止血帯は、第2圧迫装置13をさらに含むことができる。第2圧迫装置13は第1圧迫装置12に対応し、且つ止血帯本体11に配置される。固定要素14は第1圧迫装置12と第2圧迫装置13との間に配置される。
【0039】
一実施例において、
図9及び
図10に示すように、第2圧迫装置13を有するため、第1圧迫装置12は少なくとも2つの柱状構造を含んで、ロッド部材に形成されてもよく、第2圧迫装置13もロッド部材であってもよい。
【0040】
一実施例において、まず、止血すべき肢体に止血帯本体11を巻回した後、止血帯本体11が肢体をさらに加圧するように、第1圧迫装置12で止血帯本体11を縮ませる。その後、固定要素14によって第1圧迫装置12を固定する。また、肢体の大きさに個人差があるので、第1圧迫装置12が固定要素14により固定された後、肢体を加圧する力が不足することがあるが、このときには、止血帯本体11が肢体をさらに加圧するように、第2圧迫装置13で止血帯本体11をさらに縮ませて、多角度圧迫の効果を達成する。
【0041】
本実施例において、第1圧迫装置12は少なくとも3つ以上の柱状構造を含むことができる(例えば、
図9の第1圧迫装置12は4つの柱状構造を含む)ので、使用者は、第1圧迫装置12のみで肢体を加圧することができ、第2圧迫装置13は必要に応じて使用するかどうかを決定することができる。
【0042】
一実施例において、止血帯本体11は第1加圧ベルト111、第2加圧ベルト112及び被覆層114を含むことができる。
図11に示すように、第2加圧ベルト112の第1部分及び第2部分は第1加圧ベルト111に連結されてもよく、第2加圧ベルト112の第3部分は第1加圧ベルト111に移動可能に配置されてもよい。被覆層114は第1加圧ベルト111及び第2加圧ベルト112を被覆することができる。第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13は被覆層114の開口を介して第2加圧ベルト112の該第3部分に連結される。
【0043】
さらに説明すると、第2加圧ベルト112の第1部分は第1加圧ベルト111に縫い付けられてもよく、第1加圧ベルト111の一端及び第2加圧ベルト112の第2部分は第1バックル151に連結されてもよい。第2加圧ベルト112の第3部分は第1加圧ベルト111に縫い付けられていないので、第1加圧ベルト111に移動可能に配置されてもよい。
【0044】
さらに、固定要素14は少なくとも1つの位置規制ユニット143、第1湾曲部141及び第2湾曲部142を含む。少なくとも1つの位置規制ユニット143は、第1湾曲部141と第2湾曲部142との間に配置されてもよい。第1湾曲部141は第1溝を形成し、第2湾曲部142は第2溝を形成し、第1溝と第2溝の凹み方向が反対である。
【0045】
したがって、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13がロッド部材である場合、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13を回転させたとき、止血帯本体11が縮んで肢体を加圧するように、第2加圧ベルト112が被覆層114の上面に向かって移動する。また、一実施例において、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13を損傷しにくくするために、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13はアルミニウム合金を含むことができる。
【0046】
図13又は
図14に示すように、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13を固定するために、第1圧迫装置12を第1湾曲部141又は第2湾曲部142の一方に当接させることができ、第2圧迫装置13を第1湾曲部141又は第2湾曲部142の他方に当接させることができる。この構成により、第1圧迫装置12が第1湾曲部141又は第2湾曲部142に当接し加圧力が不足しても、第2圧迫装置13を用いて二次加圧することができ、これにより、加圧止血のプロセスを完了することができる。
【0047】
図13及び
図14に示すように、一実施例において、本出願の位置規制ユニット143は第1湾曲部141と第2湾曲部142との間に配置することができ、例えば、固定要素14の中央に配置される。位置規制ユニット143はポリプロピレン(Polypropylene、PP)などの弾性材料で製造されてもよい。第1湾曲部141及び第2湾曲部142の側壁の先端との第1間隔G1及び第2間隔G2は、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13の厚さD1より小さい。
【0048】
したがって、第1圧迫装置12が第1湾曲部141又は第2湾曲部142及び位置規制ユニット143を通過した後、第1圧迫装置12は第1湾曲部141又は第2湾曲部142に位置規制される。同様に、第2圧迫装置13が第1湾曲部141又は第2湾曲部142及び位置規制ユニット143を通過した後、第2圧迫装置13は第1湾曲部141又は第2湾曲部142に位置規制される。
【0049】
さらに、位置規制ユニット143の上部は半球体、楕円体等の平滑曲面を有する立体構造であってもよく、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13がスライドして通過するように、第1湾曲部141及び第2湾曲部142の側壁の先端は丸み又は面取りが施されてもよい。
【0050】
図14に示すように、別の実施例において、本出願の位置規制ユニット143は他の位置に配置されてもよく、例えば、2つの位置規制ユニット143は固定要素14の底部に近接する第1湾曲部141と第2湾曲部142の側壁の先端にそれぞれ配置されてもよい。位置規制ユニット143はポリプロピレン(Polypropylene、PP)などの弾性材料で製造されてもよい。第1湾曲部141及び第2湾曲部142の側壁の先端との第1間隔G1及び第2間隔G2は、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13の厚さD1より小さい。
【0051】
さらに説明すると、本実施例において、位置規制ユニット143と第1湾曲部141及び第2湾曲部142の側壁の先端との第1間隔G1及び第2間隔G2は、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13の厚さD1より小さい。したがって、位置規制ユニット143が固定要素14の中央に配置される実施例と同様に、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13を第1湾曲部141及び第2湾曲部142に位置規制することができる。
【0052】
同様に、本実施例において、位置規制ユニット143の上部は半球体、楕円体等の平滑曲面を有する立体構造であってもよく、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13がスライドして通過するように、第1湾曲部141及び第2湾曲部142の側壁の先端は丸み又は面取りが施されてもよい。
【0053】
図15~
図17を参照し、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13は、柱状構造を含むロッド部材である態様に加えて、他の態様であってもよい。複数の圧迫装置が止血帯本体11を縮ませて止血帯本体11が複数回肢体を加圧できる構成であればいずれも本出願の発明構想とみなすべきである。
【0054】
一実施例において、
図15に示すように、第1圧迫装置12はロッド部材であってもよく、第2圧迫装置13は自身の位置を固定できるラチェット又はその他の圧迫装置であってもよい。一実施例において、
図16に示すように、第1圧迫装置12が自身の位置を固定できるラチェット又はその他の圧迫装置であってもよく、第2圧迫装置がロッド部材であってもよい。一実施例において、
図17に示すように、第1圧迫装置12が自身の位置を固定できるラチェット又はその他の圧迫装置であってもよく、第2圧迫装置13も自身の位置を固定できるラチェット又はその他の圧迫装置であってもよい。
【0055】
本出願の
図15~
図16に係る多角度圧迫装置を有する止血帯の異なる態様として、
図11~
図14の構造を有することができる。例えば、止血帯本体11は第1加圧ベルト111、第2加圧ベルト112及び被覆層114を含むことができ、第1湾曲部141及び第2湾曲部142は固定要素14に形成されてもよい。さらに説明すると、
図15及び
図16では1つのロッド部材のみを有するため、止血帯本体11が縮んで肢体を加圧した後、1つのロッド部材のみが第1湾曲部141又は第2湾曲部142に位置規制される。関連する説明については上記の構造を参照することができ、ここではその説明を省略する。
【0056】
図17において、多角度圧迫装置を有する止血帯は、止血帯本体11、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13を含む。第1圧迫装置12は止血帯本体11に配置されてもよい。第2圧迫装置13は第1圧迫装置12に対応し、且つ止血帯本体11に配置される。
【0057】
さらに説明すると、第1圧迫装置12は自身の位置を固定できるラチェット又はその他の圧迫装置であってもよく、第2圧迫装置13も自身の位置を固定できるラチェット又はその他の圧迫装置であってもよい。第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13がいずれも自身の位置を固定できるラチェット又はその他の圧迫装置である場合、固定要素14をさらに追加することなく、上記の固定効果及び止血帯本体11による複数回の肢体加圧効果を得ることができる。
【0058】
また、
図17に係る多角度圧迫装置を有する止血帯は、
図9の構造を有することができる。具体的には、止血帯本体11は第1加圧ベルト111、第2加圧ベルト112及び被覆層114を含むことができる。さらに説明すると、
図17に開示された構造はロッド部材を有せず、従って、固定要素14をさらに追加する必要がない。
【0059】
一実施例において、
図17及び
図9に示すように、止血帯本体11は第1加圧ベルト111、第2加圧ベルト112及び被覆層114を含むことができる。
図18に示すように、第2加圧ベルト112の第1部分及び第2部分は第1加圧ベルト111に連結されてもよく、第2加圧ベルト112の第3部分は該第1加圧ベルト111に移動可能に配置されてもよい。被覆層114は第1加圧ベルト111及び第2加圧ベルト112を被覆してもよい。第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13は被覆層114の開口を介して第2加圧ベルト112の該第3部分に連結される。
【0060】
さらに説明すると、第2加圧ベルト112の第1部分及び第2部分は第1加圧ベルト111に縫い付けられてもよく、第2加圧ベルト112の第3部分は第1加圧ベルト111に縫い付けられていないので、第1加圧ベルト111に移動可能に配置されてもよい。
【0061】
したがって、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13がロッド部材である場合、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13を回転させたとき、止血帯本体11が縮んで肢体を加圧するように、第2加圧ベルト112が被覆層114の上面に向かって移動する。
【0062】
以上で開示した構造に加えて、一実施例において、
図19~
図24に示すように、止血帯本体11は第3加圧ベルト113を含むことができる。第3加圧ベルト113は、第2加圧ベルト112より長さが短く、両端が第1加圧ベルト111、第2加圧ベルト112又は被覆層114に連結されている。第1圧迫装置12は被覆層114の開口を介して第2加圧ベルト112の第3部分に連結され、第2圧迫装置13は第3加圧ベルト113に連結される。
【0063】
一実施例において、
図9、
図10、
図12、
図15~
図16及び
図19に示すように、少なくとも1つの第1圧迫装置12又は第2圧迫装置13がロッド部材である。止血帯本体11は第1加圧ベルト111、第2加圧ベルト112、第3加圧ベルト113及び被覆層114を含むことができる。
【0064】
図19に示すように、第2加圧ベルト112の第1部分及び第2部分は第1加圧ベルト111に連結されてもよく、第2加圧ベルト112の第3部分は第1加圧ベルト111に移動可能に配置されてもよい。第3加圧ベルト113の第1部分及び第2部分は第1加圧ベルト111に連結されてもよく、第3加圧ベルト113の第3部分は第1加圧ベルト111に移動可能に配置されてもよい。第2加圧ベルト112及び第3加圧ベルト113はいずれも第1加圧ベルト111に縫い付けられてもよい。被覆層114は第1加圧ベルト111、第2加圧ベルト112及び第3加圧ベルト113を被覆することができる。第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13は、被覆層114の開口を介して第2加圧ベルト112及び第3加圧ベルト113の第3部分に連結される。
【0065】
なお、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13と固定要素14との関係に関しては上述の実施例を参照することができる。本実施例では、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13を回転させたとき、止血帯本体11が縮んで肢体を加圧するように、第2加圧ベルト112は被覆層114の上面に向かって移動し、第3加圧ベルト113は被覆層114の上面に向かって移動する。
【0066】
一実施例において、
図9、
図10、
図12、
図15~
図16及び
図20に示すように、少なくとも第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13はロッド部材である。止血帯本体11は第1加圧ベルト111、第2加圧ベルト112、第3加圧ベルト113及び被覆層114を含むことができる。
【0067】
図20に示すように、第2加圧ベルト112の第1部分及び第2部分は第1加圧ベルト111に連結されてもよく、第2加圧ベルト112の第3部分は第1加圧ベルト111に移動可能に配置されてもよい。第3加圧ベルト113の第1部分及び第2部分は第2加圧ベルト112に連結されてもよく、第3加圧ベルト113の第3部分は第2加圧ベルト112に移動可能に配置されてもよい。第2加圧ベルト112は第1加圧ベルト111に縫い付けられてもよく、第3加圧ベルト113は第1加圧ベルト111に縫い付けられてもよい。被覆層114は第1加圧ベルト111、第2加圧ベルト112及び第3加圧ベルト113を被覆することができる。第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13は、被覆層114の開口を介して第2加圧ベルト112及び第3加圧ベルト113の第3部分に連結される。
【0068】
なお、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13と固定要素14との関係に関しては上述の実施例を参照することができる。本実施例では、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13を回転させたとき、止血帯本体11が縮んで肢体を加圧するように、第2加圧ベルト112が被覆層114の上面に向かって移動し、第3加圧ベルト113が被覆層114の上面に向かって移動する。
【0069】
一実施例において、
図9、
図10、
図12、
図15~
図16及び
図21に示すように、少なくとも第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13の一方がロッド部材であり、第1圧迫装置12又は第2圧迫装置13の他方は、自身の位置を固定できるラチェット又はその他の圧迫装置であってもよい。止血帯本体11は第1加圧ベルト111、第2加圧ベルト112、第3加圧ベルト113及び被覆層114を含むことができる。
【0070】
図21に示すように、第2加圧ベルト112の第1部分及び第2部分は第1加圧ベルト111に連結されてもよく、第2加圧ベルト112の第3部分は第1加圧ベルト111に移動可能に配置されてもよい。第3加圧ベルト113の第1部分及び第2部分は被覆層114に連結されてもよく、第3加圧ベルト113の第3部分は被覆層114に移動可能に配置されてもよい。第2加圧ベルト112は第1加圧ベルト111に縫い付けられてもよく、第3加圧ベルト113は被覆層114に縫い付けられてもよい。被覆層114は第1加圧ベルト111及び第2加圧ベルト112を被覆してもよい。第1圧迫装置12は被覆層114の開口を介して第2加圧ベルト112及び第3加圧ベルト113の第3部分に連結される。
【0071】
なお、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13と固定要素14との関係に関しては上述の実施例を参照することができる。本実施例において、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13を回転させたとき、止血帯本体11が縮んで肢体を加圧するように、第2加圧ベルト112が被覆層114の上面に向かって移動し、第3加圧ベルト113が被覆層114の一部を巻き上げる。
【0072】
一実施例において、
図17及び
図22~
図24に示すように、第1圧迫装置12は自身の位置を固定できるラチェット又はその他の圧迫装置であってもよく、第2圧迫装置13も自身の位置を固定できるラチェット又はその他の圧迫装置であってもよい。止血帯本体11は第1加圧ベルト111、第2加圧ベルト112、第3加圧ベルト113及び被覆層114を含むことができる。
【0073】
図22に示すように、第2加圧ベルト112の第1部分及び第2部分は第1加圧ベルト111に連結されてもよく、第2加圧ベルト112の第3部分は第1加圧ベルト111に移動可能に配置されてもよい。第3加圧ベルト113の第1部分及び第2部分は第1加圧ベルト111に連結されてもよく、第3加圧ベルト113の第3部分は第1加圧ベルト111に移動可能に配置されてもよい。第2加圧ベルト112及び第3加圧ベルト113はいずれも第1加圧ベルト111に縫い付けられてもよい。被覆層114は第1加圧ベルト111、第2加圧ベルト112及び第3加圧ベルト113を被覆することができる。第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13は被覆層114の開口を介して第2加圧ベルト112及び第3加圧ベルト113の第3部分に連結される。
【0074】
なお、本実施例において、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13は自身の位置を固定できるラチェット又はその他の圧迫装置であるので、固定要素14が追加されず、関連する説明は上記の実施例を参照することができる。本実施例では、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13を回転させたとき、止血帯本体11が縮んで肢体を加圧するように、第2加圧ベルト112は被覆層114の上面に向かって移動し、第3加圧ベルト113は被覆層114の上面に向かって移動する。
【0075】
一実施例において、
図17及び
図22~
図24に示すように、第1圧迫装置12は自身の位置を固定できるラチェット又はその他の圧迫装置であってもよく、第2圧迫装置13も自身の位置を固定できるラチェット又はその他の圧迫装置であってもよい。止血帯本体11は第1加圧ベルト111、第2加圧ベルト112、第3加圧ベルト及び被覆層114を含むことができる。
【0076】
図23に示すように、第2加圧ベルト112の第1部分及び第2部分は第1加圧ベルト111に連結されてもよく、第2加圧ベルト112の第3部分は第1加圧ベルト111に移動可能に配置されてもよい。第3加圧ベルト113の第1部分及び第2部分は第2加圧ベルト112に連結されてもよく、第3加圧ベルト113の第3部分は第2加圧ベルト112に移動可能に配置されてもよい。第2加圧ベルト112は第1加圧ベルト111に縫い付けられてもよく、第3加圧ベルト113は第1加圧ベルト111に縫い付けられてもよい。被覆層114は第1加圧ベルト111、第2加圧ベルト112及び第3加圧ベルト113を被覆してもよい。第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13は、被覆層114の開口を介して第2加圧ベルト112及び第3加圧ベルト113の第3部分に連結される。
【0077】
なお、本実施例において、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13は、自身の位置を固定できるラチェット又はその他の圧迫装置であるので、固定要素14が追加されず、関連する説明は上記の実施例を参照することができる。本実施例では、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13を回転させたとき、止血帯本体11が縮んで肢体を加圧するように、第2加圧ベルト112が被覆層114の上面に向かって移動し、第3加圧ベルト113が被覆層114の上面に向かって移動する。
【0078】
一実施例において、
図17及び
図22~
図24に示すように、第1圧迫装置12は自身の位置を固定できるラチェット又はその他の圧迫装置であってもよく、第2圧迫装置13も自身の位置を固定できるラチェット又はその他の圧迫装置であってもよい。止血帯本体11は第1加圧ベルト111、第2加圧ベルト112、第3加圧ベルト113及び被覆層114を含むことができる。
【0079】
図24に示すように、第2加圧ベルト112の第1部分及び第2部分は第1加圧ベルト111に連結されてもよく、第2加圧ベルト112の第3部分は第1加圧ベルト111に移動可能に配置されてもよい。第3加圧ベルト113の第1部分及び第2部分は被覆層114に連結されてもよく、第3加圧ベルト113の第3部分は被覆層114に移動可能に配置されてもよい。第2加圧ベルト112は第1加圧ベルト111に縫い付けられてもよく、第3加圧ベルト113は被覆層114に縫い付けられてもよい。被覆層114は、第1加圧ベルト111及び第2加圧ベルト112を被覆してもよい。第1圧迫装置12は、被覆層114の開口を介して第2加圧ベルト112及び第3加圧ベルト113の第3部分に連結される。
【0080】
なお、本実施例において、固定要素14が追加されず、関連する説明は上記の実施例を参照することができる。本実施例において、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13を回転させたとき、止血帯本体11が縮んで肢体を加圧するように、第2加圧ベルト112が被覆層114の上面に向かって移動し、第3加圧ベルト113が被覆層114の一部を巻き上げる。
【0081】
第2加圧ベルト112及び第3加圧ベルト113を含む上述の実施例に加えて、本出願は他の実施態様を有することができる。
図25及び
図26に示すように、本出願の多角度圧迫装置を有する止血帯は、第2加圧ベルト112及び第3加圧ベルト113が設けられていなくてもよい。具体的には、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13を第1加圧ベルト111に縫い付けることができる。また、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13は、自身の位置を固定できるロッド部材、ラチェット又はその他の圧迫装置であってもよい。第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13の少なくとも一方がロッド部材である場合、
図16に示すように、固定要素14を設ける必要がある。第1圧迫装置12が自身の位置を固定できるラチェット又はその他の圧迫装置であり、第2圧迫装置13も自身の位置を固定できるラチェット又はその他の圧迫装置である場合には、固定要素14を設けなくてもよい。
【0082】
さらに説明すると、
図4、
図8、
図11及び
図18~
図26に示すように、第1貼付構造115及び第2貼付構造116は止血帯本体11の底面及び上面にそれぞれ配置することができる。したがって、止血帯本体11が巻回されると、第1貼付構造115と第2貼付構造116が互いに貼り付けられる。
【0083】
一実施例において、第1貼付構造115及び第2貼付構造116はベルクロ(登録商標)又はその他の再貼り付け可能な要素を含み得る。したがって、使用者は、止血帯本体11を巻回した後、まず、第1貼付構造115と第2貼付構造116を互いに貼り付けた後、第1圧迫装置12及び第2圧迫装置13を使用して止血帯本体11を縮ませて肢体を加圧する。本実施例において、第1貼付構造115及び第2貼付構造116を使用することにより、止血帯本体11がより使用しやすくなり、救急時間を短縮することができる。
【0084】
なお、一実施例において、
図17を参照し、上記の構造に加えて、本出願の多角度圧迫装置を有する止血帯は第3貼付構造117をさらに含むことができる。第3貼付構造117は止血帯本体11に連結されてもよい。第3貼付構造117は帯状構造であり、その一方の面が貼付面であり、ベルクロ(登録商標)又はその他の再貼り付け可能な要素であり得る。
【0085】
止血帯本体11が巻回されると、第3貼付構造117は第1貼付構造115又は第2貼付構造116と貼り付けることができる。第3貼付構造117の他方の面は書き込み用面である。肢体への長時間加圧による二次傷害を防止するために、使用者は、第3貼付構造117の書き込み面に止血帯本体11が巻回された時間を書くことができる。
【0086】
一実施例において、前記第1貼付構造115又は第2貼付構造116の一方又は両方のみを省略し、第3貼付構造117のみを用いて止血帯本体11が巻回された後の固定を行うことができる。
【0087】
以上を要約すると、本出願の多角度圧迫装置を有する止血帯は様々な実施形態を有する。本出願の多角度圧迫装置を有する止血帯では、多角度から肢体を加圧できるので、肢体の太さが異なって確実な加圧止血を行うことができないという問題を解決することができる。本出願は、止血帯の使用効率を向上させることができて、止血帯がより使用しやすくなる。さらに、1つ以上の圧迫装置を有することで、本出願の多角度圧迫装置を有する止血帯の信頼性がより向上し、いずれかの圧迫装置が故障することで使用できなくなることを防止することができる。
【0088】
以上の説明は単なる例示的なものであり、決して限定的なものではない。本出願の精神及び範囲から逸脱せずに行った同等の修正又は変更は、添付の特許請求の範囲に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0089】
11:止血帯本体、
111:第1加圧ベルト、
112:第2加圧ベルト、
113:第3加圧ベルト、
114:被覆層、
115:第1貼付構造、
116:第2貼付構造、
117:第3貼付構造、
12:第1圧迫装置、
13:第2圧迫装置、
14:固定要素、
141:第1湾曲部、
142:第2湾曲部、
143:位置規制ユニット、
151:第1バックル、
152:第2バックル、
G1:第1間隔、
G2:第2間隔、
D1:厚さ、
W1:第1幅、
W2:第2幅