(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024068151
(43)【公開日】2024-05-17
(54)【発明の名称】端子インサート、コネクタ、およびセット
(51)【国際特許分類】
H01R 13/514 20060101AFI20240510BHJP
H01R 13/6581 20110101ALI20240510BHJP
【FI】
H01R13/514
H01R13/6581
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023186066
(22)【出願日】2023-10-31
(31)【優先権主張番号】202241062826
(32)【優先日】2022-11-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(71)【出願人】
【識別番号】514095099
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ インディア プライベート リミテッド
【氏名又は名称原語表記】TE CONNECTIVITY INDIA PRIVATE LIMITED
(71)【出願人】
【識別番号】523412304
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ チェコ エス.エル.オー.
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(74)【代理人】
【識別番号】100229736
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 剛
(72)【発明者】
【氏名】ヴィグネーシュ ラヴィチャンディラン
(72)【発明者】
【氏名】トマス スヴァテック
(72)【発明者】
【氏名】ミロスラフ ヘラフィンカ
(72)【発明者】
【氏名】ダルメンドラジェイン ヴェダラヴェニ パルスワナサイア
【テーマコード(参考)】
5E021
5E087
【Fターム(参考)】
5E021FA09
5E021FB20
5E021LA09
5E021LA15
5E021LA21
5E087EE02
5E087EE07
5E087FF07
5E087FF12
5E087JJ08
5E087QQ04
5E087RR25
(57)【要約】 (修正有)
【課題】簡単な組立てを可能にするコネクタを提供する。
【解決手段】非シールドケーブル8のための端子インサート20であって、端子インサート20は、コネクタ100のインサートレセプタクル30に挿入されるように構成され、端子インサート20は、インサートレセプタクル30の少なくとも一部にフィットして受け入れられるように構成されたインサートレセプタクル嵌合部と、ケーブル端子10の少なくとも一部をフィットして受け入れるように構成された端子レセプタクル21と、少なくとも第1の端部91の接触保護部29とを備え、インサートレセプタクル嵌合部と接触保護部29とは、1つのモノリシック部品99に配置されている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非シールドケーブル(8)のための端子インサート(20)であって、
前記端子インサート(20)は、コネクタ(100)のインサートレセプタクル(30)に挿入されるように構成され、前記端子インサート(20)は、
前記インサートレセプタクル(30)の少なくとも一部にフィットして受け入れられるように構成されたインサートレセプタクル嵌合部(23)と、
ケーブル端子(10)の少なくとも一部をフィットして受け入れるように構成された端子レセプタクル(21)と、
少なくとも第1の端部(91)の接触保護部(29)と
を備え、
前記インサートレセプタクル嵌合部(23)と前記接触保護部(29)とは、1つのモノリシック部品(99)に配置されている、端子インサート(20)。
【請求項2】
前記端子レセプタクル(20)は、前記ケーブル端子(10)の一部に略相補的である、請求項1に記載の端子インサート(20)。
【請求項3】
前記端子レセプタクル(20)も前記モノリシック部品(99)に配置されている、請求項1または2に記載の端子インサート(20)。
【請求項4】
前記端子インサート(20)は、前記端子インサート(20)を前記インサートレセプタクル(30)に固定するための少なくとも1つの端子インサート固定要素(50)をさらに備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の端子インサート(20)。
【請求項5】
前記端子インサート(20)は、前記ケーブル端子(10)を前記端子インサート(20)に固定するための少なくとも1つのケーブル端子固定要素(40)をさらに備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の端子インサート(20)。
【請求項6】
前記少なくとも1つの端子インサート固定要素(50)または前記少なくとも1つのケーブル端子固定要素(40)の少なくとも一方が、ラッチ要素(41、51)である、請求項4または5に記載の端子インサート(20)。
【請求項7】
前記端子インサート(20)は、前記端子インサート(20)の残りの部分を前記インサートレセプタクル(30)の内壁(39)から離間させるように構成された少なくとも1つの離間要素(71)を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の端子インサート(20)。
【請求項8】
前記離間要素(71)の外面が、端子インサート挿入方向(I)に対して平行である、請求項7に記載の端子インサート(20)。
【請求項9】
前記離間要素(71)は、端子インサート挿入方向(I)/前記端子インサート挿入方向(I)に沿って延びる、請求項7または8に記載の端子インサート(20)。
【請求項10】
前記端子インサート(20)は基体(130)を備え、前記基体(130)は、前記端子レセプタクル(21)が配置されている第1の管部(80、81)と、前記インサートレセプタクル嵌合部(23)の少なくとも一部が配置されている第2の管部(80、82)とを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の端子インサート(20)。
【請求項11】
前記基体(130)は、前記第1の管部(80、81)と前記第2の管部(80、82)との間に第3の管部(80、83)を含む、請求項10に記載の端子インサート(20)。
【請求項12】
前記離間要素(71)は、前記第2の管部(80、82)および前記第3の管部(80、83)に沿って延びる、請求項11および請求項7から10のいずれか一項に記載の端子インサート(20)。
【請求項13】
前記端子インサート(20)は、前記端子インサート挿入方向(I)を向く停止面(79)を備える、請求項1から12のいずれか一項に記載の端子インサート(20)。
【請求項14】
コネクタ(100)であって、
請求項1から13のいずれか一項に記載の端子インサート(20)と、
前記端子インサート(20)および少なくとも1つのさらなる端子インサート(120)に嵌合するように構成されたインサートレセプタクル(30)と
を備える、コネクタ(100)。
【請求項15】
セット(200)であって、
インサートレセプタクル(30)と、請求項1から13のいずれか一項に記載の端子インサート(20)と、さらなる端子インサート(120)とを含むコネクタ(100)を備え、
前記さらなる端子インサート(120)は、シールドケーブル(8)のシールド(8)に接続するように構成されたシールド部(128)を含み、
前記インサートレセプタクル(30)は、前記端子インサート(20)または前記さらなる端子インサート(120)を選択的に受け入れるように構成されている、セット(200)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端子インサートに関する。さらに、本発明は、端子インサートを備えるコネクタに関する。さらに、本発明は、コネクタと端子インサートとを備えるセットに関する。
【背景技術】
【0002】
ある用途、例えば自動車用途において、簡単な組立てが重要である。自動車用途で使用されるコネクタは、多くの場合、いくつかの種々の要件を有する線、例えば信号線および電力線、または高電圧(HV)線および低電圧(LV)線を統合する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、本発明の目的は、簡単な組立てを可能にする解決策を提供することに見ることができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によれば、これは、非シールドケーブルのための端子インサートであって、端子インサートは、コネクタのインサートレセプタクルに挿入されるように構成され、端子インサートは、インサートレセプタクルの少なくとも一部にフィットして(適切にフィットして、適合して、ぴったりと、fittingly)受け入れられるように構成されたインサートレセプタクル嵌合部(insert receptacle fitting section)と、ケーブル端子の少なくとも一部をフィットして(適切にフィットして、適合して、ぴったりと、fittingly)受け入れるように構成された端子レセプタクルと、少なくとも第1の端部の接触保護部とを備え、インサートレセプタクル嵌合部と接触保護部とは、1つのモノリシック部品(monolithic piece)に配置されている、端子インサートによって実現される。
【0005】
対応するコネクタは、本発明による端子インサートと、端子インサートおよび少なくとも1つのさらなる端子インサートに嵌合するように構成されたインサートレセプタクルとを備える。さらなる端子インサートは、異なるケーブル、特にシールドケーブルに接続するように構成されている。
【0006】
セットは、インサートレセプタクルと、本発明による端子インサートと、さらなる端子インサートとを含むコネクタを備え、さらなる端子インサートは、シールドケーブルのシールドに接続するように構成されたシールド部を含み、ケーブルレセプタクルは、端子インサートまたはさらなる端子インサートを選択的に受け入れるように構成されている。
【0007】
従来の端子インサートは、いくつかの部品を備え、一部の部品、例えば接触保護部はプラスチックから形成され、他の部品、例えばシールド部は金属から形成されている。このような従来の端子インサートは、コネクタにシールドが必要であるかどうかに関係なく使用されている。例えば、コネクタ内で電力線または電力ケーブルをシールドする必要はないが、電力線または電力ケーブルは、信号線と同じインサート端子を介して接続されている。本発明の解決策は、従来のインサート端子のように、このようなケーブルまたは線をコネクタの同じインサートレセプタクルに差し込むことによってシールドすることなく、ケーブルまたは線の接続を可能にする。したがって、組立てが単純化される。加えて、従来の端子インサートと比べて部品数が少なくなるため、組立てがさらに単純化される。
【0008】
本発明による解決策を、互いに独立し、希望に応じて任意に組み合わせることができる、以下のさらなる発展形態および有利な実施形態によってさらに改良することができる。
【0009】
さらなる単純化を可能にする発展形態において、端子レセプタクルもモノリシック部品に配置されている。特に、端子インサート全体が、単一のモノリシック(または同義でワンピースもしくは一体)部品であってよい。
【0010】
本明細書における「フィットして受け入れられる(fittingly received)」という表現は、「最小限の遊びおよび/または公差を有して配置される」と理解されたい。このような構成を実現するために、受入要素の一部が、挿入される要素の一部に相補的であることが好ましい。したがって、受入要素と挿入される要素とは、少なくとも部分的に互いに適合する。
【0011】
好ましい実施形態において、端子レセプタクルは、ケーブル端子の一部に略相補的である。これは、より安定した接続をもたらすことができ、かつ/または、シール効果を提供することができる。この文脈における相補的とは、例えば、受入要素の内面が、挿入される要素の外面と同様の形状であることを意味する。
【0012】
端子インサートは、端子インサートをインサートレセプタクルに固定するための少なくとも1つの端子インサート固定要素をさらに備えることができる。端子インサート固定要素は、位置を固定することができ、または、端子インサートをインサートレセプタクルに対して、したがってコネクタに対して、特に、端子インサートがインサートレセプタクルに挿入される端子インサート挿入方向に沿って、ロックすることができる。良好な力の流れを実現するために、端子インサート固定要素は、インサートレセプタクル嵌合部に配置されることが好ましい。
【0013】
さらに、端子インサートは、ケーブル端子を端子インサートに固定するための少なくとも1つのケーブル端子固定要素をさらに備えることができる。ここでも、ケーブル端子固定要素は、位置を固定することができ、または、ケーブル端子を端子インサートに対して、特に、ケーブル端子が端子インサートに挿入されるケーブル端子挿入方向に沿って、ロックすることができる。良好な機械的接続を実現するために、ケーブル端子固定要素は、端子レセプタクルに配置されることが好ましい。
【0014】
良好な電気接続を実現するために、ケーブル端子を金属から形成することができる。ケーブル端子は、ケーブルを受け入れるように構成されたケーブルレセプタクルを含むことができる。ケーブルおよび/または端子を、少なくとも1つの規格に従って規格化することができる。同様に、インサートレセプタクルを規格化することができる。
【0015】
コネクタにおいて、本発明による端子インサートおよびさらなる端子インサートはいずれも、同じインサートレセプタクルに選択的に固定またはロックされるように構成されている。
【0016】
簡単な組立てを可能にする実施形態において、少なくとも1つの端子インサート固定要素または少なくとも1つのケーブル端子固定要素の少なくとも一方が、ラッチ要素である。
【0017】
1つの発展形態によれば、ラッチ要素はアームを含む。これは、単純なラッチをもたらすことができる。ラッチアームは、第1の端部とは反対の第2の端部から離れるように、または第2の端部に向かって延びることができる。特にラッチアームを、第1の端部よりも第2の端部に近接して配置することができる。
【0018】
さらなる実施形態において、ラッチアームは第1の端部に向かって延びる。少なくとも1つの端子インサート固定要素または少なくとも1つのケーブル端子固定要素の少なくとも一方、特にラッチアームの基部を、第2の端部よりも第1の端部に近接して固定または配置することができる。
【0019】
端子インサート固定要素のラッチアームの基部を、第2の端部に近接して配置することができる。本明細書において、近接とは、端子インサートの全長の10%未満、好ましくは5%未満を意味する。長さは、特に、端子インサート挿入方向および/またはケーブル端子挿入方向に沿って測定することができる。
【0020】
簡単で安定した接続を可能にするために、ラッチアームは、ケーブル端子挿入方向および/もしくは端子インサート挿入方向に沿って、またはケーブル端子挿入方向および/もしくは端子インサート挿入方向と反対に延びることが好ましい。
【0021】
一実施形態によれば、単純な取付けを可能にするために、端子インサート固定要素のラッチ要素は、半径方向外方に突出するラッチ突起を含む。
【0022】
同様に、ケーブル端子固定要素のラッチ要素は、半径方向内方に、特に端子レセプタクルの自由内部空間内に突出するラッチ突起を含むことができる。
【0023】
一実施形態によれば、ラッチ突起は、ラッチアームの自由端に配置されて、偏向高さを最大限にし、かつ/または、偏向に必要な力を最小限にする。
【0024】
自動ラッチを可能にするために、ラッチ突起は傾斜偏向面を含むことができる。傾斜偏向面は、端子インサートまたはケーブル端子のそれぞれの挿入時にラッチ突起を自動的に偏向させるように構成されてよい。
【0025】
ラッチアームの自由端は、半径方向内方および/または外方に偏向可能であってよい。
【0026】
この文脈において、「半径方向」は、ケーブル端子挿入方向および/または端子インサート取付方向に対して垂直な方向を指す。
【0027】
端子インサートは、機械的安定性、特に対応する要素を強制的に分離するのに必要な引抜力を高めるために、2つ以上の端子インサート固定要素および/または2つ以上のケーブル端子固定要素を備えることができる。良好な力配分を可能にするために、端子インサート固定要素および/またはケーブル端子固定要素を、端子インサートの周囲に沿って均等に分散させることができる。
【0028】
端子インサート固定要素またはケーブル端子固定要素を端子インサートの壁に組み込むと、小型の構成が可能になる。端子インサート固定要素および/またはケーブル端子固定要素は、ラッチ突起を除いて、端子レセプタクルまたはインサートレセプタクル嵌合部のそれぞれの外面または内面の外囲形状(enveloping shape)と基本的に同一平面にあってよい。これは特に、それぞれの固定要素に力が加えられていない弛緩状態の場合であり得る。
【0029】
少なくとも2つの端子インサート固定要素および/または2つのケーブル端子固定要素は、ケーブル端子挿入方向および/または端子インサート挿入方向に沿ってずれていてよい。このような解決策は、固定要素の移動を可能にするために必要であるが構造を弱める凹部が、長さに沿って分散されることにより、長さの1つの特定の点における弱化を少なくするため、端子インサートをより安定させることができる。
【0030】
一実施形態において、少なくとも2つのラッチアームが存在し、1つのラッチアームがケーブル端子取付方向に沿って延び、1つのラッチアームがケーブル端子取付方向とは反対に延びる。
【0031】
端子インサート固定要素とケーブル端子固定要素とは、周方向に沿ってずれていてよい。これは、アセンブリのより安定した取付けをもたらすことができる。特に、端子インサート固定要素とケーブル端子固定要素とが複数存在する場合、端子インサート固定要素とケーブル端子固定要素とを交互にすることができる。これにより、例えば、振動性能を向上させることができる。
【0032】
対向端子の挿入を可能にしながら第1の端部における良好な保護を実現するために、接触保護部は、端子インサートの残りの部分(the rest)から端子インサート挿入方向に沿って突出する少なくとも1つの突起を含む。一実施形態によれば、周囲に沿って均等に分散された4つのそのような突起が存在する。
【0033】
接触保護部は、少なくともケーブルが端子インサートに取り付けられたときに、端子インサートの大部分または全体にわたって延びることが好ましい。これにより、ユーザの安全性を最大限にすることができる。
【0034】
簡単な挿入を可能にするために、一実施形態において、端子インサートは、第1の端部にテーパ挿入面を備える。挿入面は切頭形であってよい。テーパという表現は、当然、第1の端部に向かってテーパ状になる実施形態に関連する。
【0035】
安全性をさらに高める一実施形態によれば、端子インサートは、端子インサートをインサートレセプタクルに単一の相対回転角度のみで取り付けることを可能にする少なくとも1つのコーディング要素を備える。製造公差または取付公差を有する取付けを可能にするために、本明細書において、単一の角度は、実質的に1つの角度である小さい範囲、例えば+/-5°、好ましくは+/-3°、特に+/-1°に関連するものと理解されたい。
【0036】
コネクタの他の部品との安全なインタロックを可能にするために、コーディング要素は半径方向外方に突出することができる。
【0037】
一実施形態によれば、端子インサートは、端子インサートの他の部分をインサートレセプタクルの内壁から離間させるように構成された少なくとも1つの離間要素を備える。このような離間要素により、規定の挿入力が生じ、例えば、関与する要素のサイズの公差を補償することができる。さらに、壁が、離間要素を有していない解決策と同様の厚さを有する必要がないため、離間要素は材料を節約することができる。効果を最大限にするために、離間要素は半径方向外方に突出することが好ましい。
【0038】
離間要素の外面が、端子インサート挿入方向に対して平行であってよい。これにより、取付けを簡単にすることができる。良好な案内効果を実現するために、外面は半径方向に対して垂直であってよい。外面は、特に、最外面または半径方向外方を向く他の面であってよい。
【0039】
代わりにまたは加えて、離間要素の少なくとも一部は、固定要素として機能するように構成されてよい。このような固定要素は、端子インサートをインサートレセプタクルにおいて固定するように構成され、特にクランプ要素として具現化されてよい。例えば、外面を、端子インサート挿入方向に対して、例えば10°未満、5°未満、または3°未満で傾斜させることができる。このような傾斜は、挿入中に自動クランプまたは圧入を生じさせることができる。挿入を容易にするために、離間要素の前面が端子インサート挿入方向に対して傾斜していることが好ましい。
【0040】
一実施形態によれば、端子インサートは、ケーブル端子をインサートレセプタクルに対して、少なくとも1つの半径方向において中心に置く、少なくとも2つの離間要素を備える。その後、ケーブル端子を離間要素間の中心に配置することができ、ケーブル端子は、相手側コネクタの相手側端子の接触を可能にする所望の既定位置を有することができる。3つ以上の離間要素が存在する場合、端子インサートを、2つの垂直な半径方向に沿って中心に置くことができる。
【0041】
単純な組立てを可能にし、インサートレセプタクルにおける安定した取付けを実現するために、コーディング要素および/または離間要素は、端子インサート挿入方向に沿って延びることができる。
【0042】
コーディング要素および/または離間要素は、例えば、長さ/幅の比が5超、好ましくは10超、特に20超であり、かつ/または、長さ/最大高さの比が5超、好ましくは10超、特に20超である細長い突起であってよい。コーディング要素および/または離間要素は、レールまたはフィンとして構成されてよく、かつ/または、端子インサート挿入方向に沿って一定の断面を有することができる。
【0043】
2つ以上の離間要素が存在する場合、好ましくは、これらの離間要素は、端子インサートの周囲に沿って均等に分散されるべきである。
【0044】
有利な一実施形態によれば、離間要素は、密に離間した(間隔の狭い、closely spaced)対で設けられている。このような構成は、2つの離間要素が単一のより幅広の離間要素と同様の離間効果を実現するが、より容易に変形することができ、挿入に必要な力を小さくするという利点を有することができる。さらに、対の離間要素は材料を節約することができる。
【0045】
1つの発展形態において、端子インサートは基体を備え、基体は、端子レセプタクルが配置されている第1の管部と、インサートレセプタクル嵌合部の少なくとも一部が配置されている第2の管部とを含む。管状構成は、機械的に安定しているが軽量の端子インサートをもたらすことができる。
【0046】
材料を節約するために、第1の管部は、第2の管部よりも小さい外側寸法を有することができる。
【0047】
同様に、第1の管部は、第2の管部よりも小さい内側寸法を有することができる。さらに、これにより、第2の管部を通るケーブル端子の簡単な取付けが可能になり得る。
【0048】
異なる要件に適応させるために、1つの発展形態による基体は、第1の管部と第2の管部との間に第3の管部を含む。インサートレセプタクル嵌合部の少なくとも一部を、第3の管部に配置することができる。
【0049】
第1の管部および/または第2の管部、および/または存在する場合には第3の管部が円形管であるときに、特に安定した小型の構成を実現することができる。この場合、外側寸法または内側寸法は、外側または内側の半径または直径に特に関連する。簡単な挿入を可能にするために、第3の管部の外側寸法または内側寸法は、第1の管部の外側寸法または内側寸法と第2の管部の外側寸法または内側寸法との間であってよい。
【0050】
基体は、2つの管部を接続する少なくとも1つの移行部を含むことができ、移行部は、傾斜外面または傾斜内面の少なくとも一方を有する。これにより、インサートレセプタクルへの端子インサートの挿入、および/または、端子インサートへのケーブル端子の挿入のそれぞれが容易になる。
【0051】
離間要素は、インサートレセプタクル嵌合部に配置されるように、第2の管部に沿って延びることができる。さらに、離間要素は、第3の管部に沿って延びて、離間要素がインサートレセプタクルの対応する面に接触する長さを増加させ、したがって、機械的安定性を高めることができる。離間要素が端子インサートの長さの少なくとも40%、好ましくは少なくとも50%に沿って延びる場合に、良好な結果が得られるべきである。しかしながら、間隙が全くないかほとんどない小さい貫通孔を通る挿入を可能にするために、離間要素は第1の管部に沿って延びるべきではない。
【0052】
良好な機械的嵌合を実現するために、端子レセプタクルの長さは、ケーブル端子の長さの少なくとも1/4、好ましくは少なくとも1/3とすべきである。
【0053】
同様に、インサートレセプタクル嵌合部の長さは、ケーブル端子の長さの少なくとも1/4、好ましくは少なくとも1/3とすべきである。
【0054】
端子インサートは、端子インサート挿入方向を向く停止面を備えることができる。停止面は、コネクタの対向停止面に接触して、端子インサートがインサートレセプタクル内へ規定の相対位置を越えて移動することを阻止するように構成されてよい。
【0055】
材料を節約する構成において、停止面は、少なくとも部分的に離間要素に配置されている。停止面のいくつかの部分を、2つの離間要素に配置し、好ましくは2つの離間要素をつなぐことにより、2つの離間要素の追加の相互支持をもたらすことができる。停止面は、第2の端部に近接して配置されることが好ましい。
【0056】
本明細書で後述するように、「配置される」という表現は、特に「~の一部である」を意味することがある。
【0057】
軽量化のために、端子インサートをプラスチック材料、例えば、成形可能なプラスチック材料から形成することができる。
【0058】
第1の端部は接続側端部、すなわち、相手側コネクタとの接続が行われる側であってよい。このような端部を遠位端部と呼ぶこともできる。
【0059】
第2の端部はケーブル側端部、すなわち、ケーブルが端子インサートに入る端部であってよい。このような端部を近位端部と呼ぶことができる。
【0060】
良好な力配分を可能にする実施形態において、端子インサートは、コーディング要素を除いて、n回回転対称性(n-fold rotational symmetry)を有し、これは、360°/nの回転後に、端子インサートが同じ形状を有することを意味する。nは、3以上および/または12未満、好ましくは8未満とすべきである。
【0061】
一実施形態によれば、端子レセプタクルは、インサートレセプタクル嵌合部よりも第1の端部に近接して配置されている。
【0062】
取付けプロセスを単純化するために、ケーブル端子挿入方向は、端子インサート挿入方向に対して平行であることが好ましい。
【0063】
コネクタおよび/またはケーブル端子のさらなる部分は、端子インサートの要素に対応する対向要素、例えば、端子インサートのラッチ要素または固定要素と協働するように構成された対向ラッチ要素または対向固定要素を含むことができる。
【0064】
接触保護のパラメータを、規格によって定義することができる。本明細書で後述するように、規格とは、国家規格、国際規格、社内規格、工業規格、またはコンソーシアム規格を指す。接触保護規格は、人間の指に類似した試験指の定義を含むことができる。
【0065】
コネクタおよび/またはセットは、少なくとも1つのケーブル端子をさらに備えることができる。本発明によるインサートとさらなるインサート端子とを、同じケーブル端子を受け入れるように構成することができる。
【0066】
さらなるインサート端子は、特に、少なくとも2つの異なる材料から形成された部品を含む多部品インサート端子であってよい。
【0067】
コネクタは、高電圧または高電力コネクタであってよい。
【0068】
コネクタは、特にシールドが不要な領域、特に、本発明による端子インサートを挿入するためのインサートレセプタクルの周りにおいても、シールドされてよい。
【0069】
本発明を、非シールドケーブルと共に使用するものとして説明している。しかしながら、端子インサートを接続するケーブルは、シールドケーブルであってもよい。シールドを、例えば、本発明のケーブル端子に接続される箇所で、少なくとも部分的に除去することができる。
【0070】
以下で、図面を参照しながら、有利な実施形態を使用して、本発明をより詳細に例示的に説明する。説明する実施形態は、可能な構成のみであるが、上記の個々の機構を互いに独立して提供することができ、または省略することができる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【
図2】
図1で使用されている端子インサートの概略斜視図である。
【
図4】本発明による2つの端子インサートを含む、
図1のコネクタの詳細の概略正面図である。
【
図5】本発明による2つの端子インサートを含む、
図1のコネクタの詳細の概略断面正面図である。
【
図6】代替実施形態による端子インサートの概略斜視図である。
【
図7】
図6の端子インサートの別の概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0072】
図1~
図5に、端子インサート20の一実施形態が示されている。
図6および
図7に、端子インサート20の代替実施形態が示されている。さらに、
図1~
図5は、いくつかのインサートレセプタクル30を有するコネクタ100を示す。インサートレセプタクル30は、同様の内部構造を有する。
図1、
図5、および
図6では、本発明による2つの端子インサート20が、インサートレセプタクル30に配置されている。
図3では、本発明による端子インサート20が、下部インサートレセプタクル30に配置され、上部インサートレセプタクル30には、従来の解決策によるさらなる端子インサート120が配置されている。端子インサート20とさらなる端子インサート120とを、インサートレセプタクル30のそれぞれに交換可能に配置することができる。
【0073】
さらなる端子インサート120は、シールドされている。特に、さらなる端子インサート120は、金属から形成されたシールド部128を含み、シールド部128は、接続要素127により、例えば圧着、溶接、またははんだ付けによってケーブル5のシールド8に接続されてよい。さらなる端子インサート120は、プラスチック材料から形成された2つのさらなる部品124、125を含む。シールド部128は、2つのさらなる部品124、125を取り囲み、さらなる端子インサート120をインサートレセプタクル30においてロックする。第1の部品124に、接触保護部129が存在する。ケーブル端子10が、端子レセプタクル121に受け入れられている。このさらなる端子インサート120は、シールドケーブル5に接続するように構成されている。しかしながら、さらなる端子インサート120は、金属により、組立てが難しく比較的重い。
【0074】
シールドが不要なケーブル5を、より少ない組立て作業でコネクタ100内に接続するために、端子インサート20は、単一のモノリシック部品99から形成されている。端子インサート20は、ケーブル5のシールド8に接続されるシールド部を有していない。代わりに、ケーブル5の内部導体6のみが、ケーブル端子10、特に、圧着部16として構成された導体接続部15に接続されている。内部導体6は絶縁体7によって取り囲まれ、絶縁体7はシールド8によって取り囲まれている。端子インサート20を、非シールドケーブルと共に使用してもよい。
【0075】
コネクタ100を相手側コネクタ(図示せず)に接続することができる。差込面の適合のために、コネクタ100に前側部品105が存在する。コネクタ100は、コネクタ100を相手側コネクタにロックするためのロック機構150を含む。ロック機構150は、特にレバー151を含む。相手側コネクタの相手側端子を受け入れるために、ケーブル端子10は、良好な電気接触を実現するための弾性ケージ19を有する相手側端子レセプタクル14を含む。
【0076】
各端子インサート20は、コネクタ100の1つのインサートレセプタクル30に挿入されるように構成されている。端子インサート20は、特に、インサートレセプタクル30の少なくとも一部にフィットして受け入れられるように構成されたインサートレセプタクル嵌合部23を含む。図示の実施形態において、半径方向外方に突出する離間要素71が、インサートレセプタクル30内のフィットとした受入れまたは適合を実現する。離間要素71の外面77が、インサートレセプタクル30の内壁39に接触する。
【0077】
図2の端子インサート20は、対の隣接する離間要素71を含み、これらの対は、端子インサート20の周方向Uに沿って均等に分散されている。図示の実施形態は、ケーブル端子10をインサートレセプタクル30において、2つの垂直な半径方向Rに沿って中心に置くことができる、4対の離間要素71を含む。一対の2つの離間要素71間の間隔は、例えば、離間要素71の幅222の4倍未満であってよい。
【0078】
あるいは、
図6に示すように、端子インサート20は、周方向Uに沿って均等に分散されたそれぞれ独立した離間要素71を含むことができる。
【0079】
端子インサート20は、ケーブル端子10の少なくとも一部をフィットして受け入れるように構成された端子レセプタクル21をさらに備える。実施形態は、端子レセプタクル21が、相手側端子レセプタクル14の長さ164の約90%である長さ171を有し、良好な機械的安定性をもたらすことを示す。本実施形態において、高い安定性を実現するために、端子レセプタクル21は、ケーブル端子10の相手側端子レセプタクル14に相補的である。
【0080】
良好な機械的嵌合を実現するために、端子レセプタクル21の長さ171は、ケーブル端子10の長さ160の少なくとも1/4、好ましくは少なくとも1/3とすべきである。
【0081】
同様に、インサートレセプタクル嵌合部23の長さ173は、ケーブル端子10の長さ160の少なくとも1/4、好ましくは少なくとも1/3とすべきである。
【0082】
端子インサート20は、第1の端部91に、ユーザによるケーブル端子10の電圧伝達部へのアクセスを禁止するための接触保護部29を含む。ケーブル端子10のほぼ全面が、端子インサート20のプラスチック材料によって取り囲まれているが、当然、相手側端子およびケーブル5が端子インサート20に入ることになっている部分は除く。
【0083】
インサートレセプタクル嵌合部23と接触保護部29とは、1つのモノリシック部品99に配置されている。さらに、端子レセプタクル21も、モノリシック部品99の一部である。端子レセプタクル21は、単一の一体部品である。
【0084】
端子インサート20は、端子インサート20をインサートレセプタクル30に固定するための、インサートレセプタクル嵌合部23に配置された端子インサート固定要素50をさらに備える。
【0085】
加えて、端子インサート20は、ケーブル端子10を端子インサート20に固定するための、端子レセプタクル21に配置されたいくつかのケーブル端子固定要素40を備える。
【0086】
端子インサート固定要素50およびケーブル端子固定要素40は、ラッチ要素51、41として具現化され、これらのラッチ要素51、41は、傾斜偏向面66により、ケーブル端子10がケーブル端子挿入方向Tに沿って端子レセプタクル21に挿入されたとき、または端子インサート20が端子インサート挿入方向Iに沿ってインサートレセプタクル30に挿入されたときにそれぞれ、ラッチおよび固定を自動的に実現する。
【0087】
各ラッチ要素41、51は、基部69からケーブル端子挿入方向Tおよび/もしくは端子インサート挿入方向Iに沿って、またはケーブル端子挿入方向Tおよび/もしくは端子インサート挿入方向Iと反対に延びるラッチアーム60を含む。図示の実施形態において、ケーブル端子挿入方向Tと端子インサート挿入方向Iとは、互いに対して平行であり、端子インサート20が延びる軸方向Aに対して平行である。ケーブル端子挿入方向Tおよび端子インサート挿入方向Iはさらに、ケーブルが端子インサート20およびコネクタ100内に延びるケーブル挿入方向Cに対して平行である。半径方向Rは、軸方向Aに対して垂直である。
【0088】
一部のラッチアーム60は、第1の端部91とは反対の第2の端部92から離れるように延び、他のラッチアーム60は、第2の端部92に向かって延びる。
【0089】
端子インサート固定要素50は、第1の端部91よりも第2の端部92に近接して配置されている。ケーブル端子固定要素40は、第2の端部92よりも第1の端部91に近接して配置されている。
【0090】
ラッチ突起65が、ラッチアーム60の自由端61に配置され、それぞれの要件に応じて半径方向外方または内方に突出する。特に、ケーブル端子固定要素40のラッチ要素41は、端子レセプタクル21によって画定される空の内部空間内に突出するラッチ突起65を含む。
【0091】
端子インサート固定要素50とケーブル端子固定要素40とは、周方向Uに沿って均等に分散されている。端子インサート固定要素50とケーブル端子固定要素40とは、周方向Uに沿ってずれている。良好な振動挙動を実現するために、端子インサート固定要素50とケーブル端子固定要素40とは交互に配置されている。
【0092】
端子インサート固定要素50とケーブル端子固定要素40とは、端子インサート20の壁に組み込まれている。少なくとも力が加えられていない弛緩状態で、端子インサート固定要素50とケーブル端子固定要素40とは、ラッチ突起65を除いて、端子インサート20の外面および内面の外囲形状と基本的に同一平面にある。
【0093】
接触保護部29は、端子インサート20の残りの部分から端子インサート挿入方向Iに沿って突出する4つの突起28を含む。
【0094】
簡単な挿入を可能にするために、端子インサート20は、第1の端部91にテーパ挿入面27を含む。図示の実施形態において、挿入面27は切頭形、すなわち円錐台形である。
【0095】
第1の端部91は、コネクタ100が相手側コネクタに接続される接続側端部96である。第2の端部92は、ケーブル5が端子インサート20に入るケーブル側端部97である。
【0096】
端子インサート20を単一の相対回転角度のみでインサートレセプタクル30に挿入することができることを保証するために、各端子インサート20は1つのコーディング要素70を有する。
【0097】
離間要素71と同様に、コーディング要素70は半径方向外方に突出する(
図7参照)。
【0098】
コーディング要素70および離間要素71は、端子インサート挿入方向Iに沿って延びる。コーディング要素70および離間要素71は、長さ221と幅222の比が大きく、長さ221と最大高さ223の比が大きい、細長い突起である。コーディング要素70および離間要素71は、レールまたはフィンとして構成され、端子インサート挿入方向Iに沿って一定の断面を有する。
【0099】
離間要素71の前面72は、端子インサート挿入方向Iに対して傾斜している。
【0100】
端子インサート20は基体25を含み、基体25は、端子レセプタクル21が配置されている第1の管部80、81と、インサートレセプタクル嵌合部23の一部が配置されている第2の管部80、82とを含む。インサートレセプタクル嵌合部23のさらなる部分が、第1の管部80、81と第2の管部80、82との間に配置された第3の管部80、83に配置されている。
【0101】
第1の管部80、81は、第3の管部80、83よりも小さい内側寸法および外側寸法を有し、第3の管部80、83は、第2の管部80、82よりも小さい内側寸法および外側寸法を有する。管部80は円形管として構成され、したがって、内側寸法および外側寸法は、内径81a、82a、83aおよび外径81c、82c、83cに関連する。
【0102】
基体25は、2つの管部80をそれぞれ接続する2つの移行部88を含み、移行部88は、取付けプロセスを容易にするための傾斜外面89および傾斜内面87を有する。
【0103】
良好な機械的嵌合を実現するために、離間要素71は、基本的に第2の管部82および第3の管部83に沿って、すなわちインサートレセプタクル嵌合部23の略全体に沿って延びる(
図2参照)。あるいは、材料を節約するために、離間要素71は第2の管部82のみに沿って延びる(
図6参照)。しかしながら、離間要素71は、第1の管部81に沿って延びていない。離間要素71は、端子インサート20の長さ170の少なくとも40%、好ましくは少なくとも50%に沿って延び、好ましくはインサートレセプタクル30の長さ180の少なくとも40%、好ましくは少なくとも50%に沿って延びることができる。
【0104】
端子インサート挿入方向Iを向き、かつコネクタ100の対向停止面に接触するように構成された停止面79が、端子インサート20が所望の位置を越えて移動することを阻止する。停止面79は、2つの隣接する離間要素71に部分的に配置され、ブリッジ要素78として設計されることにより、2つの離間要素71間の追加の相互支持をもたらす。
【0105】
本明細書に示す端子インサート20の実施形態は、コーディング要素70を除いて4回回転対称性を有する。
【0106】
コネクタ100は、同時にベース要素130であるハウジング140を有する。ハウジング、特に各インサートレセプタクル30において、水および他の汚染物質の侵入を防ぐために、シール109を設けることができる。
【符号の説明】
【0107】
5 ケーブル
6 内部導体
7 絶縁体
8 シールド
10 ケーブル端子
14 相手側端子レセプタクル
15 導体接続部
16 圧着部
19 ケージ
20 端子インサート
21 端子レセプタクル
22 中間部
23 インサートレセプタクル嵌合部
25 基体
27 挿入面
28 接触保護部の突起
29 接触保護部
30 インサートレセプタクル
31 第1のインサートレセプタクル
32 第2のインサートレセプタクル
39 インサートレセプタクルの内壁
40 ケーブル端子固定要素
41 ラッチ要素
50 端子インサート固定要素
51 ラッチ要素
60 ラッチアーム
61 自由端
65 ラッチ突起
66 偏向面
69 基部
70 コーディング要素
71 離間要素
72 離間要素の前面
77 外面
78 ブリッジ要素
79 停止面
80 管部
81 第1の管部
81a 第1の管部の内径
81c 第1の管部の外径
82 第2の管部
82a 第2の管部の内径
82c 第2の管部の外径
83 第3の管部
83a 第3の管部の内径
83c 第3の管部の外径
87 内面
88 移行部
89 外面
91 第1の端部
92 第2の端部
96 接続側端部
97 ケーブル側端部
99 モノリシック部品
100 コネクタ
105 前側部品
109 シール
120 さらなる端子インサート
121 端子レセプタクル
124 第1の部品
125 第2の部品
127 接続部
128 シールド部
129 接触保護部
130 基体
140 ハウジング
150 ロック機構
151 レバー
160 ケーブル端子の長さ
164 相手側端子レセプタクルの長さ
170 端子インサートの長さ
171 端子レセプタクルの長さ
173 インサートレセプタクル嵌合部の長さ
180 インサートレセプタクルの長さ
200 セット
221 離間要素の長さ
222 離間要素の幅
223 離間要素の最大高さ
A 軸方向
C ケーブル挿入方向
I 端子インサート挿入方向
R 半径方向
T ケーブル端子挿入方向
U 周方向
【手続補正書】
【提出日】2023-12-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非シールドケーブル(8)のための端子インサート(20)であって、
前記端子インサート(20)は、コネクタ(100)のインサートレセプタクル(30)に挿入されるように構成され、前記端子インサート(20)は、
前記インサートレセプタクル(30)の少なくとも一部にフィットして受け入れられるように構成されたインサートレセプタクル嵌合部(23)と、
ケーブル端子(10)の少なくとも一部をフィットして受け入れるように構成された端子レセプタクル(21)と、
少なくとも第1の端部(91)の接触保護部(29)と
を備え、
前記インサートレセプタクル嵌合部(23)と前記接触保護部(29)とは、1つのモノリシック部品(99)に配置されている、端子インサート(20)。
【請求項2】
前記端子インサート(20)は、前記ケーブル端子(10)の一部に略相補的である、請求項1に記載の端子インサート(20)。
【請求項3】
前記端子インサート(20)も前記モノリシック部品(99)に配置されている、請求項1に記載の端子インサート(20)。
【請求項4】
前記端子インサート(20)は、前記端子インサート(20)を前記インサートレセプタクル(30)に固定するための少なくとも1つの端子インサート固定要素(50)をさらに備える、請求項1に記載の端子インサート(20)。
【請求項5】
前記端子インサート(20)は、前記ケーブル端子(10)を前記端子インサート(20)に固定するための少なくとも1つのケーブル端子固定要素(40)をさらに備える、請求項1に記載の端子インサート(20)。
【請求項6】
前記少なくとも1つの端子インサート固定要素(50)は、ラッチ要素(51)である、請求項4に記載の端子インサート(20)。
【請求項7】
前記少なくとも1つのケーブル端子固定要素(40)は、ラッチ要素(41)である、請求項5に記載の端子インサート(20)。
【請求項8】
前記端子インサート(20)は、前記端子インサート(20)の残りの部分を前記インサートレセプタクル(30)の内壁(39)から離間させるように構成された少なくとも1つの離間要素(71)を備える、請求項1に記載の端子インサート(20)。
【請求項9】
前記離間要素(71)の外面が、端子インサート挿入方向(I)に対して平行である、請求項8に記載の端子インサート(20)。
【請求項10】
前記離間要素(71)は、端子インサート挿入方向(I)に沿って延びる、請求項8に記載の端子インサート(20)。
【請求項11】
前記端子インサート(20)は基体(130)を備え、前記基体(130)は、前記端子レセプタクル(21)が配置されている第1の管部(80、81)と、前記インサートレセプタクル嵌合部(23)の少なくとも一部が配置されている第2の管部(80、82)とを含む、請求項1に記載の端子インサート(20)。
【請求項12】
前記基体(130)は、前記第1の管部(80、81)と前記第2の管部(80、82)との間に第3の管部(80、83)を含む、請求項11に記載の端子インサート(20)。
【請求項13】
前記端子インサート(20)は、前記端子インサート(20)の残りの部分を前記インサートレセプタクル(30)の内壁(39)から離間させるように構成された少なくとも1つの離間要素(71)を備え、
前記離間要素(71)は、前記第2の管部(80、82)および前記第3の管部(80、83)に沿って延びる、請求項12に記載の端子インサート(20)。
【請求項14】
前記端子インサート(20)は、端子インサート挿入方向(I)を向く停止面(79)を備える、請求項1に記載の端子インサート(20)。
【請求項15】
コネクタ(100)であって、
請求項1から14のいずれか一項に記載の端子インサート(20)と、
前記端子インサート(20)および少なくとも1つのさらなる端子インサート(120)に嵌合するように構成されたインサートレセプタクル(30)と
を備える、コネクタ(100)。
【請求項16】
セット(200)であって、
インサートレセプタクル(30)と、請求項1から14のいずれか一項に記載の端子インサート(20)と、さらなる端子インサート(120)とを含むコネクタ(100)を備え、
前記さらなる端子インサート(120)は、シールドケーブル(8)のシールド(8)に接続するように構成されたシールド部(128)を含み、
前記インサートレセプタクル(30)は、前記端子インサート(20)または前記さらなる端子インサート(120)を選択的に受け入れるように構成されている、セット(200)。
【外国語明細書】