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特開2024-68174電気モーターにより駆動される駆動輪の制動解除スイッチ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024068174
(43)【公開日】2024-05-17
(54)【発明の名称】電気モーターにより駆動される駆動輪の制動解除スイッチ
(51)【国際特許分類】
   H02P 5/74 20060101AFI20240510BHJP
   B60L 3/00 20190101ALI20240510BHJP
【FI】
H02P5/74
B60L3/00 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023188204
(22)【出願日】2023-11-02
(31)【優先権主張番号】2211514
(32)【優先日】2022-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(71)【出願人】
【識別番号】523416313
【氏名又は名称】アルデバラン
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アレクシ・モナシ
【テーマコード(参考)】
5H125
5H572
【Fターム(参考)】
5H125AA01
5H125BA07
5H125CB00
5H125DD01
5H125EE41
5H572AA02
5H572CC04
5H572DD02
5H572EE04
5H572FF04
5H572FF06
5H572HA02
5H572HA04
5H572HA20
5H572HB07
5H572HC01
5H572HC04
5H572HC07
5H572JJ26
5H572LL22
5H572MM09
(57)【要約】      (修正有)
【課題】電気モーターにより駆動される駆動輪の制動解除スイッチを提供する。
【解決手段】本発明は、二相電気モーターにより駆動される駆動輪用の制動解除スイッチに関し、スイッチは、第1の終端で1個のモーターの相に接続され、且つ第2の終端で第2のモーター相に接続された第1の解除チャネルを含み、第1のチャネルは開状態と閉状態との間で切り替わり、スイッチは第1のチャネルを監視する装置を含み、監視装置は、第1の解除チャネルの第1の終端に接続され、且つ第1の解除チャネルの第1の終端と電気モーターのモーター相との間に第1の状態信号を注入すべく構成されている第1の送信器と、第1の解除チャネルの第2の終端に接続され、第1のチャネルが閉状態にある場合、第1のチャネルを通過する第1の信号を検知すべく構成され、且つ第1のチャネルの状態を判定すべく構成されている第1の受信器を含んでいる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2個のモーター相を含む電気モーター(10)により回転される駆動輪用の磁気制動解除スイッチ(20)であって、前記解除スイッチ(20)が第1の解除チャネル(22)を含み、前記第1の解除チャネル(22)が前記第1の解除チャネル(22)の第1の終端(220)で前記電気モーター(10)の1個のモーター相(v1、v3)に接続され、且つ前記第1の解除チャネル(22)の第2の終端(221)で前記電気モーター(10)の第2のモーター相(v2)に接続されるべく意図され、前記第1の解除チャネル(22)が開状態と閉状態との間で切り替わるべく構成されていて、前記解除スイッチ(20)が前記第1の解除チャネル(22)の状態を監視する装置(24)を含み、前記監視装置(24)が、
-前記第1の解除チャネル(22)の前記第1の終端(220)に接続され、且つ前記第1の解除チャネル(22)の前記第1の終端(220)と前記電気モーター(10)の前記モーター相(v1、v3)との間に第1の状態信号(s1)を注入すべく構成されている第1の状態送信器(240)と、
-前記第1の解除チャネル(22)の前記第2の終端(221)に接続され、前記第1の解除チャネル(22)が前記閉状態にある場合は前記第1の解除チャネル(22)を通過する前記第1の状態信号(s1)を検知すべく構成され、且つ前記第1の解除チャネル(22)の状態を判定すべく構成されている第1の状態受信器(242)を含む磁気制動解除スイッチ(20)。
【請求項2】
前記電気モーター(10)の前記モーター相(v1、v3)と前記第1の解除チャネル(22)の前記第1の終端(220)との間に配置されている第1のフィルタ(251)を含み、前記第1のフィルタ(251)が、前記電気モーター(10)の前記モーター相(v1、v3)からの信号を受信してフィルタリングすべく構成されている、請求項1に記載の磁気制動解除スイッチ(20)。
【請求項3】
前記第1の状態送信器(240)が、
-前記第1の状態信号(s1)を生成すべく構成されている第1のコントローラ(2401)と、
-第1の端子(2402’)で前記第1のコントローラ(2401)に接続され、第2の端子(2402’’)で電源(a)に接続され、且つ第3の端子(2402’’’)を含んでいる第1のトランジスタ(2402)と、
-第1の端子(2403’)を介して前記第1のコントローラ(2401)に接続され、第3の端子(2403’’’)を介してグランド(m)に接続され、且つ第2の端子(2403’’)を介して前記第1のトランジスタ(2402)の前記第3の端子(2402’’’)に接続されている第2のトランジスタ(2403)と、
-第1のフィルタリング手段(2404)の第1の端子(2404’)で前記第1のトランジスタ(2403)の前記第3の端子(2402’’’)及び前記第2のトランジスタ(2403)の前記第2の端子(2403’’)に接続され、且つ前記第1のフィルタリング手段(2404)の第2の端子(2404’’)で前記第1の解除チャネル(22)の前記第1の終端(220)に接続されている前記第1のフィルタリング手段(2404)を含んでいる、請求項1又は2に記載の磁気制動解除スイッチ(20)。
【請求項4】
前記第1の状態信号(s1)が、100kHz以上の周波数を有する周期的信号である、請求項1~3のいずれか1項に記載の磁気制動解除スイッチ(20)。
【請求項5】
前記第1のフィルタ(251)が低域通過フィルタである、請求項1~4のいずれか1項に記載の磁気制動解除スイッチ(20)。
【請求項6】
前記第1のフィルタ(251)が、2個のインダクタと1個のコンデンサを含むT型フィルタである、請求項5に記載の磁気制動解除スイッチ(20)。
【請求項7】
前記第1の解除チャネル(22)の前記第2の終端(221)に接続され、且つ前記第1の状態送信器(240)により送信された前記第1の状態信号(s1)をフィルタリングすべく構成されている第3のフィルタ(253)を含んでいる、請求項1~6のいずれか1項に記載の磁気制動解除スイッチ(20)。
【請求項8】
第2の解除チャネル(23)を含み、前記第2の解除チャネル(23)が、前記第2の解除チャネル(23)の第1の終端(230)で前記電気モーター(10)の前記モーター相に接続され、且つ前記第2の解除チャネル(23)の第2の終端(231)で前記電気モーター(10)の前記第2のモーター相(v2)に接続されていて、前記第2の解除チャネル(23)が開状態と閉状態との間で切り替わるべく構成され、且つ前記第1の解除チャネル(22)と同じ状態になるように構成されていて、前記監視装置(24)が前記第2の解除チャネル(23)の状態を監視すべく構成され、且つ前記監視装置(24)が、
-前記第2の解除チャネル(23)の前記第1の終端(230)に接続され、且つ前記第2の解除チャネル(23)の前記第1の終端(230)と前記電気モーター(10)の前記モーター相(v1、v3)との間に第2の状態信号(s2)を注入すべく構成されている第2の状態送信器(241)と、
-前記第2の解除チャネル(23)の前記第2の終端(231)に接続されている第2の状態受信器(243)であって、前記第2の解除チャネル(23)が前記閉状態にある場合は前記第2の解除チャネル(23)を通過する前記第2の状態信号(s2)を検知すべく構成され、且つ前記第2の解除チャネル(23)の状態を判定すべく構成されている第2の状態受信器(243)と、
-前記解除スイッチ(20)の状態を診断する装置(244)であって、前記第1の状態受信器(242)及び前記第2の状態受信器(243)に接続され、前記第1の解除チャネル(22)の状態と前記第2の解除チャネル(23)の状態とを比較すべく構成され、且つ前記比較に基づいて、前記解除スイッチ(20)が正常動作状態又は異常動作状態のいずれにあるかを判定すべく構成されている診断装置(244)を含んでいる、請求項1~7のいずれか1項に記載の磁気制動解除スイッチ(20)。
【請求項9】
前記第2の状態送信器(241)が、
-前記第2の状態信号(s2)を生成すべく構成されている第2のコントローラ(2411)と、
-前記第2のコントローラ(2411)に接続された第3のトランジスタ(2412)の第1の端子(2412’)を含み、電源(a)に接続された前記第3のトランジスタ(2412)の第2の端子(2412’’)を含み、且つ第3の端子(2412’’’)を含む前記第3のトランジスタ(2412)と、
-前記第2のコントローラ(2411)に接続された第4のトランジスタ(2413)の第1の端子(2413’)を含み、グランド(m)に接続された前記第4のトランジスタ(2413)の第3の端子(2413’’’)を含み、前記第3のトランジスタ(2412)の前記第3の端子(2412’’’)に接続された前記第4のトランジスタ(2413)の第2の端子(2413’’)を含んでいる前記第4のトランジスタ(2413)と、
-第2のフィルタリング手段(2414)の第1の端子(2414’)で前記第4のトランジスタ(2413)の前記第2の端子(2413’’)及び前記第3のトランジスタ(2412)の前記第3の端子(2412’’’)に接続され、且つ前記第2のフィルタリング手段(2414)の第2の端子(2414’’)で前記第2の解除チャネル(23)の前記第1の終端(230)に接続されている前記第2のフィルタリング手段(2414)を含んでいる、請求項8に記載の磁気制動解除スイッチ(20)。
【請求項10】
前記第2の状態信号(s2)が、100kHz以上の周波数を有する周期的信号である、請求項8又は9に記載の磁気制動解除スイッチ(20)。
【請求項11】
前記電気モーター(10)の前記モーター相(v3)と前記第2の解除チャネル(23)の前記第1の終端(230)との間に配置され、且つ前記電気モーター(10)の前記モーター相(v3)からの信号を受信してフィルタリングすべく構成されている第2のフィルタ(252)を含んでいる、請求項7~10のいずれか1項に記載の磁気制動解除スイッチ(20)。
【請求項12】
前記第2のフィルタ(252)が低域通過フィルタである、請求項11に記載の磁気制動解除スイッチ(20)。
【請求項13】
前記第2のフィルタ(252)が、2個のインダクタと1個のコンデンサを含むT型フィルタである、請求項12に記載の磁気制動解除スイッチ(20)。
【請求項14】
前記第2の解除チャネル(23)の前記第2の終端(231)に接続され、且つ前記第2の状態送信器(241)により送信された前記第2の状態信号(s2)をフィルタリングすべく構成されている第4のフィルタ(254)を含んでいる、請求項7~13のいずれか1項に記載の磁気制動解除スイッチ(20)。
【請求項15】
前記電気モーター(10)が3個のモーター相(v1、v2、v3)を含み、前記モーター相が前記第1のモーター相(v1)又は前記第3のモーター相(v3)のいずれかのモーター相である、請求項1~14のいずれか1項に記載の磁気制動解除スイッチ(20)。
【請求項16】
走行ゾーンを移動すべく構成された車両であって、請求項1~15のいずれか1項に記載の磁気制動解除スイッチ(20)を含む車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両を移動させるべく意図された駆動輪、及び当該駆動輪を電気的に制動する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、多輪車両は、特に、所望の方向に駆動可能にする駆動輪を備えている。車輪は一般に、各車輪に直接接続された電気モーターにより回転される。
【0003】
今日、モーター車輪アセンブリと呼ばれる電動アセンブリの利用が知られている。モーター車輪アセンブリは、駆動輪に直接組み込まれたモーターを含むアセンブリであり、当該モーターは車両を推進させることができる。この種のモーター車輪システムの主な利点は、サイズが小型でモーターと車輪との間にトランスミッションが不要なことである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両が移動相にある間、明らかに安全上の理由から、障害物又は危険が検知された際に、駆動されている車両を制動して停止できるようにする必要がある。車輪の回転を減速させるべく、パッド又はディスク等の機械的制動手段を車輪に直接設置したり、又は制動エネルギーの一部を消散させるべく磁気的制動手段をモーターに直接設置する等、いくつかの解決策が存在する。
【0005】
これらの制動手段は実際に、車両の自律制御及び移動相で必須であるが、車両が自律制御を行わない相で制御される場合に主な短所がある。これは例えば、異なる位置の間でユーザーが車両を押すか又は牽引することにより車両を移動する相、又は車両が異常動作又は動作不能になって移動に補助が必要な状況も含まれる。
【0006】
実際に、電気モーターが駆動輪に直接接続されているため、例えば電気モーターからの抵抗又は電気モーターを損傷させずに車両を押すか又は牽引することにより駆動輪を動かそうとしても不可能である。
【0007】
電気モーターと、当該電気モーターにより駆動される駆動輪との間に解除要素を追加する必要がある。しかし、追加によりモーターと車輪のアセンブリのサイズが顕著に大きくなるという短所がある。
【0008】
本発明は、上述の問題の全部又は一部を克服することを目的とし、駆動輪の制動を解除する装置であって、モーター車輪システムに容易に組み込むことができ、車両の電源オフ又は電源オン時に動作可能な小型の装置を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の目的のため、本発明の主題は、少なくとも2個のモーター相を含む電気モーターにより回転される駆動輪用の制動解除スイッチであって、当該制動解除スイッチは第1の解除チャネルを含み、第1の解除チャネルは第1の解除チャネルの第1の終端で電気モーターの1個のモーター相に接続され、且つ第1の解除チャネルの第2の終端で電気モーターの第2のモーター相に接続されるべく意図され、第1の解除チャネルは開状態と閉状態との間で切り替わるべく構成されていて、制動解除スイッチは第1の解除チャネルの状態を監視する装置を含み、当該監視装置は、
-第1の解除チャネルの第1の終端に接続され、且つ第1の解除チャネルの第1の終端と電気モーターのモーター相との間に第1の状態信号を注入すべく構成されている第1の状態送信器と、
-第1の解除チャネルの第2の終端に接続され、第1の解除チャネルが閉状態にある場合は第1の解除チャネルを通過する第1の状態信号を検知すべく構成され、且つ第1の解除チャネルの状態を判定すべく構成されている第1の状態受信器を含んでいる。
【0010】
本発明の一態様によれば、第1の状態送信器は、
-第1の状態信号を生成すべく構成されている第1のコントローラと、
-第1の端子で第1のコントローラに接続され、第2の端子で電源に接続され、且つ第3の端子を含んでいる第1のトランジスタと、
-第1の端子を介して第1のコントローラに接続され、第3の端子を介してグランドに接続され、且つ第2の端子を介して第1のトランジスタの第3の端子に接続されている第2のトランジスタと、
-第1のフィルタリング手段の第1の端子で第1のトランジスタの第3の端子及び第2のトランジスタの第2の端子に接続され、且つ第1のフィルタリング手段の第2の端子で第1の解除チャネルの第1の終端に接続されている第1のフィルタリング手段を含んでいる。
【0011】
本発明の一態様によれば、第1の状態信号は、100kHz以上の周波数を有する周期的信号である。
【0012】
本発明の一態様によれば、制動解除スイッチは、電気モーターのモーター相と第1の解除チャネルの第1の終端との間に配置されていて電気モーターのモーター相からの信号を受信してフィルタリングすべく構成されている第1のフィルタを含んでいる。
【0013】
本発明の一態様によれば、第1のフィルタは低域通過フィルタである。
【0014】
本発明の一態様によれば、第1のフィルタは2個のインダクタ及び1個のコンデンサを含むT型フィルタである。
【0015】
本発明の一態様によれば、制動解除スイッチは、第1の解除チャネルの第2の終端に接続され、且つ第1の状態送信器により送信されている第1の状態信号をフィルタリングすべく構成されている第3のフィルタを含んでいる。
【0016】
本発明の一態様によれば、制動解除スイッチは第2の解除チャネルを含み、第2の解除チャネルが、第2の解除チャネルの第1の終端で電気モーターのモーター相に接続され、且つ第2の解除チャネルの第2の終端で電気モーターの第2のモーター相に接続されていて、第2の解除チャネルは開状態と閉状態との間で切り替わるべく構成され、且つ第1の解除チャネルと同じ状態になるように構成されていて、監視装置は第2の解除チャネルの状態を監視すべく構成されていて、且つ監視装置が、
-第2の解除チャネルの第1の終端に接続され、且つ第2の解除チャネルの第1の終端と電気モーターのモーター相との間に第2の状態信号を注入すべく構成されている第2の状態送信器と、
-第2の解除チャネルの第2の終端に接続され、且つ第2の解除チャネルが閉状態にある場合は第2の解除チャネルを通過する第2の状態信号を検知すべく構成され、更に第2の解除チャネルの状態を判定すべく構成されている第2の状態受信器と、
-解除スイッチの状態を診断する装置であって、第1の状態受信器及び第2の状態受信器に接続され、第1の解除チャネルの状態と第2の解除チャネルの状態とを比較すべく構成されていて、比較に基づいて、解除スイッチが正常動作状態又は異常動作状態のいずれにあるかを判定すべく構成されている装置を含んでいる。
【0017】
本発明の一態様によれば、第2の状態送信器は、
-第2の状態信号を生成すべく構成されている第2のコントローラと、
-第2のコントローラに接続されている第3のトランジスタの第1の端子を含み、電源に接続されている第3のトランジスタの第2の端子を含み、且つ第3の端子を含む第3のトランジスタと、
-第2のコントローラに接続されている第4のトランジスタの第1の端子を含み、グランドに接続されている第4のトランジスタの第3の端子を含み、且つ第3のトランジスタの第3の端子に接続されている第4のトランジスタの第2の端子を含む第4のトランジスタと、
-第2のフィルタリング手段の第1の端子で第4のトランジスタの第2の端子及び第3のトランジスタの第3の端子に接続され、且つ第2のフィルタリング手段の第2の端子で第2の解除チャネルの第1の終端に接続されている第2のフィルタリング手段を含んでいる。
【0018】
本発明の一態様によれば、第2の状態信号は100kHz以上の周波数を有する周期的信号である。
【0019】
本発明の一態様によれば、制動解除スイッチは、電気モーターのモーター相と第2の解除チャネルの第1の終端との間に配置されて電気モーターのモーター相からの信号を受信してフィルタリングすべく構成されている第2のフィルタを含んでいる。
【0020】
本発明の一態様によれば、第2のフィルタは低域通過フィルタである。
【0021】
本発明の一態様によれば、第2のフィルタは2個のインダクタ及び1個のコンデンサを含むT型フィルタである。
【0022】
本発明の一態様によれば、制動解除スイッチは、第2の解除チャネルの第2の終端に接続され、且つ第2の状態送信器により送信されている第2の状態信号をフィルタリングすべく構成されている第4のフィルタを含んでいる。
【0023】
本発明の一態様によれば、電気モーターは3個の電気モーター相を含み、電気モーター相は第1の電気モーター相又は第3の電気モーター相のいずれかの電気モーター相である。
【0024】
本発明はまた、走行ゾーンを移動すべく構成されていて制動解除スイッチを含む車両に関する。
【0025】
添付の図面に示される、例示的に示す一実施形態の詳細な記述を読解することにより、本発明に対する理解が深まり、更なる利点が明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明による駆動輪制動解除スイッチを含む制動構成における駆動輪制動装置の模式図を示す。
図2図1の駆動輪制動装置の第2のアーキテクチャ構成の模式図を示す。
図3】二相電気モーターを備えた代替的な実施形態による駆動輪制動解除スイッチを含む制動構成における駆動輪制動装置の模式図を示す。
図4】本発明による駆動輪制動解除スイッチの模式図を示す。
図5図4の制動解除スイッチの冗長構成の模式図を示す。
図6】フィルタシステムを含む図5の制動解除スイッチ模式図を示す。
図7図6の制動解除スイッチの第1の送信器のアーキテクチャの模式図を示す。
図8図6の制動解除スイッチの第2の送信器のアーキテクチャの模式図を示す。
図9】本発明による2個の駆動輪の制動解除スイッチの完全な構成の模式図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
明快さのため、様々な図面を通じて同一要素に同一参照符号を用いる。
【0028】
図1に、車両に搭載された駆動輪用の制動装置1の模式図を示す。この種の移動車両は、電気モーターにより駆動される複数の駆動輪を含んでいてよい。
【0029】
制動装置1は従って、駆動輪を回転させるべく構成された、定格電力が1キロワット未満の三相電気モーター10を含んでいる。電気モーター10には、各制御電圧(u、v、w)が各々三相電気モーター10のモーター相(v1、v2、v3)に接続されている3個の電圧(u、v、w)を印加するコントローラ12により給電される。電気モーター10はスター接続された三相電気モーターであるため、電気モーター10への電圧を低下させることができる。典型的な例として、コントローラ12は、周波数が10kHzを超えるパルス幅変調電圧を中断するチョッパ又はインバータを含んでいる。
【0030】
代替的な実施形態として、電気モーター10はデルタ接続された三相電気モーターである。
【0031】
制動装置1はまた、3チャネル(p1、p2、p3)の電気機械式安全リレー14を含んでいる。電気機械式安全リレー14は、コントローラ12の第1の制御電圧uで第1のチャネルp1の第1の終端p11に接続され、第1のチャネルp1の第2の終端p12で電気モーター10の第1のモーター相v1に接続されている第1のチャネルp1を含んでいる。電気機械式安全リレー14は、コントローラ12の第2の制御電圧vで第2のチャネルp2の第1の終端p21に接続され、第2のチャネルp2の第2の終端p22で電気モーター10の第2のモーター相v2に接続されている第2のチャネルp2を含んでいる。電気機械式安全リレー14は、第3のチャネルp3の第1の終端p31で電気モーター10の第2のモーター相v2に接続され、第3のチャネルp3の第2の終端p32で電気モーター10の第3のモーター相v3に接続されている第3のチャネルp3を含んでいる。
【0032】
図2に示す代替実施形態によれば、第3のチャネルp3が、第3のチャネルp3の第1の終端p31で電気モーター10の第2のモーター相v2に接続され、第3のチャネルp3の第2の終端p32で電気モーター10の第1のモーター相v1に接続されていると考えられ得る。
【0033】
第1のチャネルp1、第2のチャネルp2及び第3のチャネルp3は、開状態と閉状態との間で切り替わるべく構成されている。実際に、第1のチャネルp1、第2のチャネルp2及び第3のチャネルp3は、コントローラ12と電気モーター10の間のスイッチとして機能する。従って、第1のチャネルp1が電流に関して閉すなわちオン状態にある場合、第1の制御電圧uは第1のモーター相v1に接続されているため第1のモーター相v1に電流が供給される。逆に、第1のチャネルp1が電流に関して開すなわちオフ状態にある場合、コントローラ12の第1の制御電圧uにより第1のモーター相v1に電流が供給されなくなる。
【0034】
更に、同様に、第2のチャネルp2が電流に関して閉すなわちオン状態にある場合、第2の制御電圧vは第2のモーター相v2に接続されているため第2のモーター相v2に電流が供給される。逆に、第2のチャネルp2が電流に関して開すなわちオフ状態にある場合、コントローラ12の第2の制御電圧vにより第2のモーター相v2に電流が供給されなくなる。
【0035】
更に、最後に、第3のチャネルp3が電流に関して閉すなわちオン状態にある場合、図1の構成における第3のモーター相v3、又は図2の構成における第1のモーター相v1は、電気モーター10の2個のモーター相v2とv3を互いに接続させてこれら2個のモーター相、すなわち図1の構成におけるv2とv3、又は図2の構成におけるv2とv1との間に短絡電流を生成すべく第2のモーター相v2に接続されている。逆に、第3のチャネルp3が開すなわちオフ状態にある場合、図1の構成における第3のモーター相v3、又は図2の構成における第1のモーター相v1は電気モーター10の第2のモーター相v2に接続されなくなるが、第3のモーター相v3は依然としてコントローラ12の第3の制御電圧wに接続されている。
【0036】
電気機械式安全リレー14はまた、第1のチャネル、第2のチャネル及び第3のチャネル(p1、p2、p3)を同時に制御すべく構成された、第1、第2及び第3のチャネル(p1、p2、p3)の共通制御要素16を含んでいる。共通制御要素16は、典型的な例として、機械的アクチュエータであるため、第1のチャネルp1、第2のチャネルp2及び第3のチャネルp3を開状態又は閉状態のうち一方の状態から他方の状態にほぼ同時に切り替えることができる。換言すれば、第1、第2又は第3のチャネル(p1、p2、p3)が開状態と閉状態との間で切り替わる際に、他の複数のチャネルも開状態と閉状態との間で切り替わる。
【0037】
代替的な実施形態として、共通制御要素16はまた、第1のチャネル、第2のチャネル及び第3のチャネル(p1、p2、p3)を同時に制御する電気アクチュエータであってよい。
【0038】
電気機械式安全リレー14はまた、第1のチャネルp1、第2のチャネルp2及び第3のチャネルp3との間に相互依存性を生成すべく構成された安全要素18を含んでいる。
【0039】
また、第1のチャネルp1と第2のチャネルp2は第3のチャネルp3とは逆の状態にある。換言すれば、第1のチャネルp1が閉状態にある場合、第2のチャネルp2も閉状態にあり、第3のチャネルp3は開状態にある。従って、第1のチャネルp1が閉状態にある場合、
-第3のモーター相v3に第3の制御電圧wにより連続的に給電されている前提で、第1のモーター相v1及び第2のモーター相v2に電気機械式安全リレー14の第1のチャネルp1及び第2のチャネルp2を介して給電され、且つ
-第2のモーター相v2と第3のモーター相v3は互いに接続されていないため、図1の構成でこれら2個のモーター相間に短絡が生じることが避けられる。従って図2の構成において、第2のモーター相v2と第1のモーター相v1は互いに接続されていないため、これら2個のモーター相間に短絡が生じることが避けられる。
【0040】
第2のチャネルp2が閉状態にあっても、又は第3のチャネルp3が開状態にあっても同様である。
【0041】
更に、第1のチャネルp1が開状態にある場合、
-第1のモーター相v1はコントローラ12により給電されず、
-第3のモーター相v3が第3の制御電圧wにより連続的に給電されている前提で、第2のモーター相v2もコントローラ12により給電されず、
図1の構成において、第2のモーター相v2と第3のモーター相v3が互いに接続されているため、これら2個のモーター相間に短絡が生じ、第2のモーター相v2と第3のモーター相v3との間に生じた短絡電流は従って、電気モーター10の制動電流であると理解できる。この制動電流は従って電気モーター10の磁気制動を生じさせる。図2の構成において、これは従って第2のモーター相v2及び第1のモーター相v1である。
【0042】
従って、共通制御要素16は、電気機械式安全リレー14の全てのチャネルを単一の動作により起動可能にし、安全要素18は第1、第2及び第3のチャネル(p1、p2、p3)間でこの相互依存性を生成可能にし、第1、第2又は第3のチャネル(p1、p2、p3)のうち1個が異常動作しても状態が切り替わらないようにする。実際に、第1のチャネルp1又は第2のチャネルp2の一方が例えば閉状態で遮断されている、すなわち詰まっていれば、安全要素18は、閉状態で遮断されていない第1のチャネルp1及び第2のチャネルp2の他方のチャネル及び第3のチャネルp3が開状態から閉状態に切り替わらないようにすることで電気機械式安全リレー14又はコントローラ12の損傷を防止する。
【0043】
第2の典型的な例によれば、第3のチャネルp3が開状態で遮断されたならば、安全要素18は、閉状態で遮断されていない第1のチャネルp1と第2のチャネルp2が切り替わらないようにする。
【0044】
従って、電気機械式安全リレー14は、電気機械式安全リレーの第1の構成に従い、第1の制御電圧uと第1のモーター相v1との接続、及び第2の制御電圧vと第2のモーター相v2の間の電気的接続を誘導することにより、第3のモーター相v3が第3の制御電圧wが連続的に印加されている状態で、コントローラ12により電気モーター10に電圧を印加できるようにし、且つ第2の構成又は制動構成に従い、コントローラ12、特に第1の制御電圧u及び第2の制御電圧vと、電気モーター10の第1及び第2のモーター相v1及びv2との間の電気的接続を同時に中断して、電気モーター10の第2のモーター相v2と電気モーター10の第3のモーター相v3との間に制動電流を生成できるようにすべく構成されている。
【0045】
更に、「同時」という用語は、チャネル(p1、p2、p3)のうち1個が、共通制御要素16を起動することにより閉状態と開状態との間で状態が切り替わった際に、第1のチャネルp1、第2のチャネルp2及び第3のチャネルp3が短時間に、又は瞬間的に、ある状態から別の状態に切り替わることを意味するものと理解されたい。「短時間」という用語は、200ms未満の切り替わり時間を意味するものと理解されたい。また、好適には、電気機械式安全リレー14の全チャネル(p1、p2、p3)の同時切り替わりは、第1のチャネルp1と第2のチャネルp2の切り替わりから始まり、次いで3個のモーター相(v1、v2、v3)での電気モーターへの給電を回避すべく第3のチャネルp3を切り替えるのに対し、図1の構成における第2のモーター相v2と第3のモーター相v3との間に、又は図2の構成における第2のモーター相v2と第1のモーター相v1との間に短絡を生じさせるが、これが電気機械式安全リレー14又はコントローラ12を著しく劣化させる。
【0046】
代替的な実施形態として、電気機械式安全リレー14の全部のチャネル(p1、p2、p3)の同時切り替わりは、第3のチャネルp3の切り替えから始まり、次いで第1のチャネルp1と第2のチャネルp2を切り替えるが、第1のチャネルp1と第2のチャネルp2の切り替わりは、電気機械式安全リレー14又はコントローラ12に過度に影響を及ぼすことを回避すべく第3のチャネルp3の切り替え後の限られた時間内に行われる。
【0047】
従って、制動構成において、電気モーター10には、制御電圧wに連続的に接続されている第3のモーター相v3を介してだけコントローラ12により電流が供給される。電気機械式安全リレー14の第1のチャネルp1及び第2のチャネルp2が開状態であるため、第1のモーター相v1及び第2のモーター相v2はコントローラ12から絶縁される。また、第1のチャネルp1及び第2のチャネルp2が開くことにより、電気機械式安全リレー14のアーキテクチャ構成に従い、第3のチャネルp3は閉じた状態になる。第3のチャネルp3は従って第2のモーター相v2と第3のモーター相v3を図1の構成に、又は第2のモーター相v2と第1のモーター相v1を図2の構成に接続することにより、これら2個のモーター相間に制動電流を生成する。その結果、図1の構成の第2のモーター相v2と第3のモーター相v3との間で、又は図2の構成の第2のモーター相v2と第1のモーター相v1との間で各々同じ電圧を観察することができ、3個のモーター相(v1、v2、v3)での回転中に、第2のモーター相v2及び第3のモーター相v3での遮断を観察できるのに対し、第1のモーター相v1は無拘束なままであり、すなわち、別のモーター相、具体的には第2のモーター相v2又は第3のモーター相v3を介して電流をフィードバックすることができず、図1の構成において1個のモーター相、具体的には第3のモーター相v3だけが接続されているため、コントローラ12により電流を注入することができない。図2の構成において、遮断されているのは第2のモーター相v2と第1のモーター相v1であることが観察できる。
【0048】
図1の構成における第2のモーター相v2と第3のモーター相v3の間の、又は図2の構成における第2のモーター相v2と第1のモーター相v1の間の制動電流により誘起される当該制動トルク又は磁気制動には、3個のモーター相の短絡と比較して、制動トルクを低減し、従って駆動輪及び電動車両の潜在的な横滑りの可能性を大幅に低減し、駆動輪の安全面が向上するという利点がある。更に、2個のモーター相(v2、v3又はv2、v1)だけを短絡させることはまた、潜在的な横滑りの可能性を制限することにより、駆動輪の回転に基づく走行距離の信頼できる測定値を提供して、駆動輪に関連付けられたオドメトリ測定値を指定できるという利点がある。
【0049】
従って、駆動輪は2個のバイナリ構成、すなわち電気モーターの技術的特徴、例えば電気モーター10のロータの回転速度に応じて電気モーター10により駆動輪が駆動されるか、又は電気モーターに制動トルクを誘導する電気機械式安全リレー14の制動構成により駆動輪が制動されるか、のいずれかを仮定できる。更に、駆動輪により移動している車両の電源がオフにされたときにデフォルトで存在するのは制動構成である。このため、駆動輪が電気モーター10の影響を一切受けないように駆動輪を電気モーター10から完全に分離することは不可能と思われる。
【0050】
特に制動トルクが検知可能であって図1の構成の第2のモーター相v2と第3のモーター相v3との間に印加された場合に駆動輪を電気モーター10から分離可能にすべく、制動解除スイッチ20が、解除スイッチ20の第2の端子202を介して第3のチャネルp3の第2の終端p32に接続され、且つ第1の解除スイッチ20の第1の端子201で電気モーター10の第3のモーター相v3に接続されている。図2の構成において、第1の解除スイッチ20の第1の端子201は電気モーター10の第1のモーター相v1に接続されている。
【0051】
制動解除スイッチ20は、例えば、電力供給されていない場合でも解除可能な機械的要素であってよい。
【0052】
代替的な実施形態として、制動解除スイッチ20は、車両に電源オンされたとき、又は車両の電源がオフにされたときにデフォルトで制動されない場合に動作可能なトランジスタ等の電気素子、又は電気機械リレー等の電気機械素子であってよい。
【0053】
電気機械式安全リレー14のチャネル(p1、p2、p3)と同様に、解除スイッチ20は、電流を通さない開状態と、電流を通す閉状態との間で切り替わるべく構成されている。
【0054】
解除スイッチ20は従って、特に第3のチャネルp3が閉状態にあって第2のモーター相v2と第3のモーター相v3との間で短絡電流すなわち制動電流が検知されて印加された場合に、図1の構成の第2のモーター相v2と第3のモーター相v3との接続を防止できるようにする。従って、第2のモーター相v2が第3のモーター相v3から分離されて電気モーター10に制動が掛からなくなる。コントローラ12に電流がフィードバックされない状態でコントローラ12により第3のモーター相v3だけを制御するのは電気モーター10を駆動するには不充分なため、電気モーター10、従って駆動輪は無拘束なままである。
【0055】
図3に示す別の代替的な実施形態において、電気モーター10は、第1の電気のモーター相v1及び第2の電気のモーター相v2だけを含む二相電気モーターであってよい。コントローラ12は従って、第1の電気のモーター相v1及び第2の電気のモーター相v2に各々接続された2個の制御電圧(u、v)だけを含んでいてよい。
【0056】
この構成において、制動解除スイッチ20により第1のモーター相v1と第2のモーター相v2を互いに接続できる。より具体的には、第1の制動解除スイッチ20の第1の端子201は第1のモーター相v1に接続され、第1の制動解除スイッチ20の第2の端子202は第2のモーター相v2に接続されている。従って、第1のモーター相v1を第2のモーター相v2から分離することができ、コントローラ12から生じた電流が第1のモーター相v1と第2のモーター相v2の間のモーター相のいずれも通過せず、戻り電流がコントローラ12に向かって流れることはできない。
【0057】
更に、電気機械式安全リレー14は従って第1のチャネルp1と第3のチャネルp3だけを上述と同じ状態に切り替える構成であってよい。
【0058】
最後に、電気モーター10が直流モーターである場合も考えられ得る。
【0059】
本明細書の残りの部分を通じて、制動解除スイッチ20は図1の構成に示すように第2のモーター相v2と第3のモーター相v3との間に配置されている。にもかかわらず、当業者であれば制動解除スイッチ20のアーキテクチャの詳細を、図2及び図3の構成と同一の仕方で適合させることができる。
【0060】
図4に、図1に示す電気モーター10により回転する駆動輪の制動解除スイッチ20の分解模式図を示す。
【0061】
制動解除スイッチ20は従って、第3のチャネルp3を介して、電気モーター10の第2のモーター相v2と電気モーター10の第3の相v3との間に配置されている。より具体的には、制動解除スイッチ20は、第2の端子202を介して電気モーター10の第2のモーター相v2に接続され、第2の端子202は第1の端子201を介して第3のチャネルp3と電気モーター10の第3の相v3に接続されている。実際に、制動解除スイッチ20は、第2のモーター相v2と第3のモーター相v3との接続を開くように配置されているため、制動解除スイッチ20が開いている間は制動トルクを抑制できる。
【0062】
第1の端子201と第2の端子202の向きを反転できることにも注意されたい。換言すれば、第1の端子201を第2のモーター相v2に接続できるのに対し、第2の端子202を図2の構成の第1のモーター相v1に、又は図1の構成の第3のモーター相v3に接続できる。
【0063】
制動解除スイッチ20は、第1の解除チャネル22の第1の終端220で電気モーター10の第3のモーター相v3に接続され、第1の解除チャネル22の第2の終端221で電気モーター10の第2のモーター相v2に接続された第1の解除チャネル22を含む。より具体的には、第1の終端220は第1の端子201に接続され、第2の終端221は第2の端子202に接続されている。
【0064】
第1の解除チャネル22は、スイッチのように開状態と閉状態との間で切り替わるべく構成されている。その結果、第1の解除チャネル22が電流に関して閉すなわちオン状態にある場合、第2のモーター相v2は、制動トルクを誘導する制動電流がこれら2個のモーター相間で検知可能であるように第3のモーター相v3に接続されている。逆に、第1の解除チャネル22が電流に関して開すなわちオフ状態にある場合、制動トルクを誘導する制動電流が第1の解除チャネル22の第1の終端220と第1の解除チャネル22の第2の終端221との間に伝導されなくなる。
【0065】
また、制動解除スイッチ20は、第1の解除チャネルの状態を監視する装置24を含んでいる。監視装置24は、第1の解除チャネル22の状態を随時判定すべく構成されている。
【0066】
監視装置24は、第1の解除チャネル22の第1の終端220に接続され、且つ図2に示すような第1のモーター相v1、又は図1に示すような第3のモーター相v3のうち、第1の解除チャネル22の第1の終端220と第1の解除チャネル22に接続された電気モーター10のモーター相との間に第1の状態信号s1を注入すべく構成されている第1の状態送信器240を含んでいる。好適な構成によれば、第1の状態送信器240は、第1の解除チャネル22の第1の終端220と制動解除スイッチ20の第1の端子201との間に第1の解除チャネル22に接続されている。図4に示すように、第1の状態送信器240は、第1の状態信号s1を第1の解除チャネル22に直接注入すべく、第1の解除チャネル22の第1の終端220に接続されている。第1の状態送信器240は、第1の解除チャネル22を通過することにより第1の端子201から第2の端子202に第1の状態信号s1を注入すべく配置されている。換言すれば、第1の状態送信器240は、第1の解除チャネル22の第1の終端220を、図2の場合には電気モーター10の第1のモーター相v1に、又は図1の場合には電気モーター10の第3のモーター相v3に接続する電気線に接続されていて、図2のアーキテクチャによれば第1の解除チャネル22の第1の終端220と電気モーター10の第1のモーター相v1、又は図1のアーキテクチャによれば電気モーター10の第3のモーター相v3との間に第1の終端220に向かって第1の状態信号s1を注入すべく構成されている。
【0067】
第1の状態信号s1は、図2に示すように、第1の解除チャネル22の第1の終端と電気モーター10の第1のモーター相v1との間に送信されるが、第1の状態信号s1は第1のモーター相から第2のモーター相へ電気モーターを通過できず、電気モーター10の巻線により遮断される。
【0068】
実際に、第1の状態信号s1は、電気モーター10の巻線によりフィルタリングされるのに充分な高周波数を有する高周波(HF)信号である。電気モーター10は、磁性材料製の歯の周りの巻線を含んでいて、必然的に数ミリヘンリーのオーダーの高インダクタンスを生成し、電気モーター10の巻線の当該高インダクタンスは利点として、電気モーター10の相間で第1の状態信号s1を遮断できる。電気モーター10によりフィルタリングされて遮断されるべく、第1の状態信号s1は従って電気モーター10のインダクタンスに相対的に高周波信号である。
【0069】
電気モーター10で測定可能なインダクタンスLと第1の状態信号s1の周波数fとの間には比がある。この比は好適には10よりも大きい。換言すれば、電気モーター10のインピーダンス関係は、式JLωによれば100オーム以上でなければならず、Jは複素数、Lは電気モーター10のインダクタンス、ωは第1の状態信号s1のパルスを表し、ω=2πfであり、fは第1の状態信号s1の周波数である。
【0070】
第1の状態送信器240は従って、高周波の周期的信号、すなわち第1の状態信号s1を連続的に送信する。典型的な例として、第1の状態送信器240は、100kHz超の周波数で第1の状態信号s1を送信でき、電気モーター10のインダクタンスは1ミリヘンリーに等しくすることができる。
【0071】
監視装置24はまた、第1の解除チャネル22の第2の終端221に接続されている第1の状態受信器242を含んでいる。第1の状態受信器242は、第1の解除チャネルが閉状態にある場合に第1の解除チャネル22を通過する第1の状態信号s1を検知すべく構成されている。従って、第1の状態受信器242により第1の解除チャネル22のスイッチング状態を随時知ることができる。好適な構成によれば、第1の状態受信器242は、第1の解除チャネル22の第2の終端221と制動解除スイッチ20の第2の端子202との間に接続されている。換言すれば、第1の状態受信器242は、第1の解除チャネル22の第2の終端221の側に接続され、且つ第1の解除チャネル22の第2の終端221と電気モーター10の第2のモーター相v2の間で第1の状態信号s1を検知すべく構成されている。第1の状態信号s1は、第1の解除チャネル22が閉状態にあって第1の状態信号s1が第1の終端220から第2の終端221まで第1の解除チャネルを通過する際に検知される。第1の解除チャネル22が開状態にある場合には第1の状態信号s1は検知されない。実際に、第1の状態信号s1は、第1のモーター相v1又は第3のモーター相v3から第2のモーター相v2までは電気モーターを通過することができず、電気モーター10の巻線により遮断される。第1の状態受信器242は従って、第1の解除チャネル22の状態を判定すべく構成されている。
【0072】
第1の状態信号s1が第1の解除チャネル22を通過して第1の状態受信器242により検知された場合、第1の状態信号は電気モーターがコントローラ12により制御されていれば電気モーター10の第2のモーター相v2に到達しない。実際に、電気モーター10がコントローラ12により制御されている場合、第3のチャネルp3は、第2のモーター相v2が第1の解除チャネル22の第2の終端221に接続されないように開状態にある。第1の状態信号s1は従って、第2のモーター相v2に送信されない。更に、第3のチャネルp3が閉状態にある場合、第1のチャネルp1及び第2のチャネルp2は開状態にあるため、電気モーター10はコントローラ12により給電されなくなる。第3のチャネルp3は従って、第1の状態信号s1のフィルタリングに用いられる。実際に、第3のチャネルp3は、コントローラ12からの信号が第1の状態信号s1を吸収して第1の状態受信器242を誤って検知することを防止すべく第1の状態信号s1をコントローラ12からの信号から絶縁できるようにする。
【0073】
安全性及び冗長性のため、制動解除スイッチ20が図5に示すように、
-第1の解除チャネル22が、第1の解除チャネル22の第1の終端220で電気モーター10の第3のモーター相v3に接続され、第1の解除チャネル22の第2の終端221で第3のチャネルp3を介して電気モーター10の第2の相v2に接続されていて、
-第2の解除チャネル23もまた、第2の解除チャネル23の第1の終端230で電気モーター10の第3のモーター相v3に接続され、第2の解除チャネル23の第2の終端231で電気モーター10の第2の相v2に接続されていることを含んでいることも考えられ得る。
【0074】
第2の解除チャネル23は従って、第1の解除チャネル22と並列に配置されている。更に、第1の解除チャネル22の第1の終端220と第2の解除チャネル23の第1の終端230が制動解除スイッチ20の第1の端子201を形成すべく結合され、第1の解除チャネル22の第2の終端221と第2の解除チャネル23の第2の終端231もまた制動解除スイッチ2の第2の端子202を形成すべく結合される。
【0075】
第2の解除チャネル23も開状態と閉状態との間で切り替わるべく構成されている。
【0076】
更に、同様に、第2の解除チャネル23が電流に関して閉すなわちオン状態にある場合、第2のモーター相v2は第3のモーター相v3に接続されるため制動トルクを誘導する制動電流がこれら2個のモーター相間で検知可能である。逆に、第2の解除チャネル23が電流に関して開すなわちオフ状態にある場合、制動トルクを誘導する制動電流は、第2の解除チャネル23の第1の終端230と第2の解除チャネル23の第2の終端231との間に伝導されなくなる。
【0077】
第1の解除チャネル22と第2の解除チャネル23を互いに並列に配置することは、冗長性の問題に対処すると共に、電気回路に関する安全基準に適合しているとの利点もある。
【0078】
更に、第2のモーター相v2と第3のモーター相v3は、第1の解除チャネル22と第2の解除チャネル23が同時に開状態にある場合は接続されない。
【0079】
また、第2の解除チャネル23の状態は第1の解除チャネル22の状態に依存し、より具体的には、第2の解除チャネル23の状態は第1の解除チャネル22の状態と同一である。換言すれば、第1の解除チャネル22が閉じている場合は第2の解除チャネル23も閉じており、第1の解除チャネル22が開いている場合は第2の解除チャネル23も開いている。しかし、電気機械式安全リレー14とは異なり、第1の解除チャネル22と第2の解除チャネル23との依存関係は保証されない。換言すれば、制動解除スイッチ20の状態の変更が要求されて第1の解除チャネル22が初期状態に固定化されている場合、第2の解除チャネル23は依然として第1の解除チャネル22と第2の解除チャネル23の間の依存関係及び第1の解除チャネルが機能していないことを考慮することなく、要求される状態に切り替わる。これは特に、第1の解除チャネル22が詰まって制動解除スイッチ20が開状態に移行するよう指示されている場合に当てはまる。その結果、第2の解除チャネル23だけが依存リンクとは無関係に開状態に切り替わる。
【0080】
監視装置24はまた、第1の解除チャネル22の状態及び第2の解除チャネル23の状態を随時判定して第1の解除チャネル22が第2の解除チャネル23の状態とは反対の状態にある時点を検知すべく構成されている。
【0081】
図5に示すように、監視装置24は、
-第1の解除チャネル22の第1の終端220に接続され、且つ第1の解除チャネル22に向けて第1の状態信号s1を注入すべく構成されている第1の状態送信器240と、
-第2の解除チャネル23の第1の終端230に接続され、且つ第2の解除チャネル23の第1の終端230と、第2の解除チャネル23に接続されたモーター相、すなわち電気モーター10の第1のモーター相v1又は第3のモーター相v3との間に第2の状態信号s2を第2の解除チャネル23に向けて注入すべく構成されている第2の状態送信器241を含んでいる。上述のように、好適な構成において、第1の状態送信器240は第1の解除チャネル22の第1の終端220と制動解除スイッチ20の第1の端子201との間に第1の解除チャネル22に接続され、第2の状態送信器241は第2の解除チャネル23の第1の終端230と制動解除スイッチ20の第1の端子201との間に第2の解除チャネル23に接続されている。図5に示すように、第2の状態送信器241は、第2の解除チャネル23に第2の状態信号s2を直接注入すべく第2の解除チャネル23の第1の終端230に接続されている。第2の状態送信器241は、第2の解除チャネル23を通過することにより第1の端子201から第2の端子202に第2の状態信号s2を注入すべく配置されている。換言すれば、第2の状態送信器241は、第2の解除チャネル23の第1の終端230と、第2の解除チャネル23に接続された電気モーター10のモーター相v1又はv3とを接続する電気線に接続され、第2の解除チャネル23の第1の終端230と、第1の端子201に接続された電気モーター10の第1のモーター相v1又は第3のモーター相v3いずれかのモーター相との間に、第1の終端230に向けて第2の状態信号s2を注入すべく構成されている。
【0082】
第2の状態信号s2は、第2の解除チャネル23の第1の終端230と、第1の端子201に接続された電気モーター10の図2に示す第1のモーター相v1又は図1に示す第3のモーター相v3いずれかのモーター相との間に送信されるが、第2の状態信号s2は、第2のモーター相v2までは電気モーター10を通過できず、電気モーター10の巻線により遮断される。
【0083】
実際に、第2の状態信号s2は、電気モーター10の巻線によりフィルタリングされるのに充分な高い周波数を有す高周波(HF)信号である。電気モーター10の巻線の高いインダクタンスは利点として、第2の状態信号s2を電気モーター10の相間で遮断できる。第2の状態信号s2は、電気モーター10によりフィルタリングされ遮断されるべく、電気モーター10のインダクタンスに相対的に高周波信号である。
【0084】
第1の状態信号s1に関して、電気モーター10で測定可能なインダクタンスLと第2の状態信号s2の周波数fとの間に比が存在する。この比は好適には10よりも大きい。換言すれば、電気モーター10のインピーダンス関係はJLωによれば100オーム以上でなければならず、ここにJは複素数、Lは電気モーター10のインダクタンス、ωは第2の状態信号s2のパルスを表し、ω=2πfであり、fは第2の状態信号s2の周波数である。
【0085】
第1の状態送信器240及び第2の状態送信器241は、高周波の周期的信号、すなわち第1の状態信号s1及び第2の状態信号s2を連続的へ送信する。典型的な例として、第1の状態送信器240及び第2の状態送信器241は各々100kHz超の周波数で第1の状態信号s1及び第2の状態信号s2を送信する。
【0086】
更に、同様に、監視装置24は、第1の状態受信器242と並列に、第2の解除チャネル23の第2の終端231に接続されている第2の状態受信器243を含んでいる。第2の状態受信器243はまた、第2の解除チャネルが閉状態にある場合は第2の解除チャネル23を通過する第2の状態信号s2を検知すべく構成されている。第2の状態受信器243は従って、第2の解除チャネル23の状態を判定すべく構成されている。好適な構成によれば、第2の状態受信器243は、第2の解除チャネル23の第2の終端231と制動解除スイッチ20の第2の端子202との間に第2の解除チャネル23に接続されている。換言すれば、第2の状態受信器243は、第2の解除チャネル23の第2の終端231側に接続され、且つ第2の解除チャネル23の第2の終端231と電気モーター10の第2のモーター相v2の間で第2の状態信号s2を検知すべく構成されている。第2の状態信号s2は、第2の解除チャネル23が閉状態にあって第2の状態信号s2が第1の終端230から第2の終端231まで第2の解除チャネル23を通過する際に検知される。第2の解除チャネル23が開状態にある場合には第2の状態信号s2は検知されない。実際に、第2の状態信号s2は、第1のモーター相v1又は第3のモーター相v3から第2のモーター相v2までは電気モーター10を通過できず、電気モーター10の巻線により遮断される。第2の状態受信器243は従って、第2の解除チャネル23の状態を判定すべく構成されている。
【0087】
更に、第2の状態信号s2が第2の解除チャネル23を通過して第2の状態受信器243により検知された場合、第2の状態信号s2は電気モーター10がコントローラ12により制御されていれば電気モーター10の第2のモーター相v2に到達しない。実際に、電気モーター10がコントローラ12により制御されているとき、第3のチャネルp3は、第2のモーター相v2が第2の解除チャネル23の第2の終端231に接続されないように開状態にある。第2の状態信号s2は従って、第2のモーター相v2へ送信されない。更に、第3のチャネルp3が閉状態にある場合、第1のチャネルp1及び第2のチャネルp2は開状態にあるため、電気モーター10はコントローラ12により給電されなくなる。第3のチャネルp3は従って、第2の状態信号s2をフィルタリングすることもできる。実際に、第3のチャネルp3は、コントローラ12からの信号が第2の状態信号s2を吸収して第2の状態受信器243を誤って検知することを防止すべく第2の状態信号s2をコントローラ12からの信号から絶縁できるようにする。
【0088】
また、監視装置24は、第1の状態受信器242及び第2の状態受信器243に接続された制動解除スイッチ20の状態を診断する診断装置244を含んでいる。診断装置244は、第1の状態受信器242から返送されている第1の解除チャネル22の状態すなわち開又は閉と、第2の状態受信器243から返送されている第2の解除チャネル23の状態すなわち開又は閉とを比較すべく構成されている。診断装置244を用いて、当該状態比較により、第1の解除チャネル22と第2の解除チャネル23とが実際に同じ状態にあり、従って依存性リンクを遵守しているか否かを判定する。逆に、第1の解除チャネル22が第2の解除チャネル23の状態とは異なる状態にあることを診断装置244が検知した場合、診断装置244は、第1の解除チャネル22及び第2の解除チャネル23の一方の解除チャネルの動作の不具合を検知する。典型的な例として、第1の解除チャネル22が閉状態にあって第2の解除チャネル23が開状態にあることを診断装置244が検知した場合、診断装置は解除チャネルの動作の不具合を強調表示できる。
【0089】
その結果、診断装置244はまた、上述の比較に基づいて、解除スイッチ20が正常動作状態にあるか、又は第1の解除チャネル22又は第2の解除チャネル23の異常動作を反映する異常動作状態にあるかを判定すべく構成されている。換言すれば、診断装置244には、第1の状態信号s1、すなわち第1の解除チャネル22を通過することによる第1の状態送信器240と第1の状態受信器242の間、又は第2の状態信号s2、すなわち第2の解除チャネル23を通過することによる第2の状態送信器241と第2の状態受信器243の間の送信系列の1個の要素に故障があるか否かを検知するという利点がある。
【0090】
監視装置24は従って、その大きさが制約になり得る専用チャネルを備えた特定の装置を用いなくても制動解除スイッチ20の様々なチャネルの正常動作を確認できるという利点を有している。更に、制動解除スイッチ20及び監視装置24を含むこのようなアセンブリには、2個の電気モーター相、すなわち電気モーター10の第2の電気のモーター相v2と第3の電気のモーター相v3だけを接続するため一体化が容易であり、要素が単純であるという利点がある。
【0091】
利点として、制動解除スイッチ20は、図6に示すように、第1の解除チャネル22に接続された電気モーター10の第1のモーター相v1又は第3のモーター相v3いずれかのモーター相と、第1の解除チャネル22の第1の終端220との間に配置されている第1のフィルタ251を含んでいてよい。第1の状態送信器240は、第1の解除チャネル22の第1の終端220と第1のフィルタ251との間に第1の状態信号s1を注入する。第1のフィルタ251は、電気モーター10からの信号、すなわち図1のアーキテクチャによる第3のモーター相v3から発信された信号、又は図2のアーキテクチャによる第1のモーター相v1から発信された信号と、第1のフィルタ251の各側の第1の状態信号s1を絶縁すべく構成されている。第1のフィルタ251は、電気モーター10から、すなわち第1のモーター相v1から又は第3のモーター相v3から発信された干渉信号が、第1のフィルタ251を通過して第1の解除チャネルの第1の終端220に到達することを防止すべく構成されている。換言すれば、第1のフィルタ251は利点として、第1の状態信号s1が、第1のモーター相v1又は第3のモーター相v3を介して電気モーター10から発信された信号と混合することを防止する。従って第1の状態受信器242による第1の状態信号s1の検知が容易になる。
【0092】
利点として、第1のフィルタ251はまた、第1の状態信号s1が第1のフィルタ251を通過して電気モーター10に到達することも防止できる。第1の状態信号s1は従って、電気モーター10ではなく第1のフィルタ251により遮断される。
【0093】
換言すれば、第1のフィルタ251は以下の2個の機能、すなわち、
-第1の解除チャネル22が閉じられ、且つ第1の状態送信器240が異常動作している場合、第1のモーター相v1又は第3のモーター相v3いずれかのモーター相から発信された干渉信号が第1の状態受信器242により検知されることを防止する機能であって、第1の状態送信器240が異常動作している場合、第1の解除チャネル22が閉又は開状態のいずれかに依らず、第1の状態信号s1は生成されず、第1の状態受信器242により検知されない機能、及び
-第1の状態信号s1が電気モーター10のコントローラ12に吸収されることを防止する機能を有していてよい。
【0094】
利点として、制動解除スイッチ20は、電気モーター10の第3のモーター相v3と第2のチャネル23の第1の終端230との間に配置されている第2のフィルタ252を含んでいてよい。第2の状態送信器241は、第2の解除チャネル23の第1の終端230と第2のフィルタ252との間に第2の状態信号s2を注入する。
【0095】
第2のフィルタ252は、電気モーター10からの信号、すなわち図1のアーキテクチャによる第3のモーター相v3から発信された信号又は図2のアーキテクチャによる第1のモーター相v1から発信された信号と、第2のフィルタ252の各側の第2の状態信号s2とを絶縁すべく構成されている。
【0096】
第2のフィルタ252は、電気モーター10から、第1のモーター相v1又は第3のモーター相v3から発信された干渉信号が、第2のフィルタ252を通過して第2の解除チャネル23の第1の終端230に到達することを防止すべく構成されている。
【0097】
第2のフィルタ252はまた、第2の状態信号s2が第2のフィルタ252を通過して電気モーター10に到達することを防止することもできる。電気モーター10は、第2のフィルタ252により既にフィルタリングされている第2の状態信号s2を遮断しなくなる。
【0098】
換言すれば、第2のフィルタ252は以下の2個の機能、すなわち、
-第2の解除チャネル23が閉じられ、且つ第2の状態送信器241が異常動作している場合、第1のモーター相v1又は第3のモーター相v3いずれかのモーター相から発信された干渉信号が第2の状態受信器243により検知されることを防止する機能であって、第2の状態送信器241が異常動作している場合、第2の解除チャネル23が閉又は開状態のいずれかに依らず、第2の状態信号s2は生成されず、第2の状態受信器243により検知されない機能、
-及び第2の状態信号s2が電気モーター10のコントローラ12に吸収されることを防止する機能を有していてよい。
【0099】
第1のフィルタ251及び第2のフィルタ252は各々、第1の状態信号s1及び第2の状態信号s2を、40kHzでチョッピングされたモーターコントローラの1MHzで絶縁できるようにする。第1のフィルタ251及び第2のフィルタ252は従って、第1の状態受信器242及び第2の状態受信器243をモーターコントローラの信号で混信させないようモーターコントローラの高周波高調波をフィルタリングできる。第1のフィルタ251及び第2のフィルタ252はまた、第1の信号s1及び第2の状態信号s2がコントローラ12により吸収されないことを各々保障できる。
【0100】
典型的な例として、第1のフィルタ251と第2のフィルタ252は、2個のインダクタと1個のコンデンサを含み、且つカットオフ周波数が400kHzのオーダーであるT型低域通過フィルタであってよい。
【0101】
代替的な実施形態として、第1のフィルタ251及び第2のフィルタ252は帯域通過フィルタである。
【0102】
制動解除スイッチ20は、第1のチャネル22の第2の終端221に接続され、且つ第1の状態送信器240により送信されている第1の状態信号s1をフィルタリングすべく構成されている第3のフィルタ253を含んでいてよい。より具体的には、第3のフィルタ253は、第1のチャネル22の第2の終端221及び電気モーター10の第2のモーター相v2に接続されている。第1の状態受信器242は、第1の解除チャネル22の第2の終端221と第3のフィルタ253との間で第1の状態信号s1を検知する。
【0103】
更に、同様に、制動解除スイッチ20は、第2のチャネル23の第2の終端231に接続され、第2の状態送信器241により送信されている第2の状態信号s2をフィルタリングすべく構成されている第4のフィルタ254を含んでいてよい。より具体的には、第4のフィルタ254は、第2のチャネル23の第2の終端231、及び電気モーター10の第2のモーター相v2に接続されている。第2の状態受信器243は、第2の解除チャネル23の第2の終端231と第4のフィルタ254との間で第2の状態信号s2を検知する。
【0104】
第3のフィルタ253は、第1の状態信号s1が第2の端子202を経由して帰還し、第2の状態受信器243により検知されるべく第2の端子202を越えて移動することを防止する。
【0105】
第3のフィルタ253はまた、第2のモーター相v2から発信された信号と第1の状態信号s1とを第3のフィルタ253の両側で絶縁できる。第3のフィルタ253はまた、第2のモーター相v2を介して第1の状態信号s1が第3のフィルタ253を通過して電気モーター10に到達することを防止できる。第3のフィルタ253は従って、第3のチャネルp3の状態に依らず、第1の状態信号s1を遮断できるようにし、これはまた、第2のモーター相v2が制動解除スイッチ20に接続されているか否かに依らないことを意味する。
【0106】
更に、同様に、第4のフィルタ254は、第2の状態信号s2が第2の端子202を経由して帰還し、第1の状態受信器242により検知されるべく第2の端子202を越えて移動することを防止する。
【0107】
第4のフィルタ254はまた、第2のモーター相v2から発信された信号と第2の状態信号s2とを第4のフィルタ254の両側で分離することができる。従って、第4のフィルタ254は、第2の状態信号s2が第4のフィルタ254を通過して第2のモーター相v2を介して電気モーター10に到達することを防止できる。
【0108】
換言すれば、第3のフィルタ253及び第4のフィルタ254は、第1の状態信号s1と第2の状態信号s2とが衝突することを防止する。第3のフィルタ253及び第4のフィルタ254は従って、第1の状態信号s1と第2の状態信号s2の間のバッファ又はセパレータとして機能する。
【0109】
典型的な例として、第3のフィルタ253と第4のフィルタ254は、2個のインダクタと1個のコンデンサを含み、且つカットオフ周波数が400kHzのオーダーであるT型低域通過フィルタであってよい。
【0110】
代替的な実施形態として、第3のフィルタ253と第4のフィルタ254は帯域通過フィルタである。
【0111】
実際に、第3のフィルタ253及び第4のフィルタ254が存在しない場合、第1の解除チャネル22が閉じている間に第2の解除チャネル23が開いていれば第2の状態受信器243は、第2の状態信号s2を一切受信せず、第2の解除チャネル23で検知されることを意図していない第1の状態信号s1だけを受信するが、第2の解除チャネル23が開いている場合は閉状態に切り替わって、制動解除スイッチ20の状態診断における異常動作を示す。
【0112】
更に、第1の解除スイッチ20が第1の解除チャネル22だけを含む図4の構成において第1のフィルタ251と第3のフィルタ253を用いることも考えられ得る。
【0113】
利点として、第1の状態送信器240は図7に示すように、
-第1の解除チャネル22に向けて第1の状態信号s1を生成すべく構成されている第1のコントローラ2401と、
-コントローラ2401により制御され、第1の端子2402’で第1のコントローラ2401に接続され、第2の端子2402’’で電源aに接続されている第1のトランジスタ2402であって、第3の端子2402’’’も含む第1のトランジスタ2402と、
-第1の端子2403’を介して第1のコントローラ2401に接続され、第3の端子2403’’’を介してグランドmに接続され、且つ第2の端子2403’’を介して第1のトランジスタ2402の第3の端子2402’’’に接続されている第2のトランジスタ2403を含んでいてよい。
【0114】
第1のトランジスタ2402と第2のトランジスタ2403は従って、より高い電流と電力で動作できるべく並列に配置されている。第1のトランジスタ2402、第2のトランジスタ2403及び第1のコントローラ2401は、電源aの電圧を1MHzの周波数で中断するチョッパを形成する。このチョッピングにより、コントローラ12による混信が少なく、回路損失を最小限に抑えるべく、相当の電圧を印加できる。
【0115】
第1の送信器240はまた、第1のフィルタリング手段2404の第1の端子2404’で第1のトランジスタ2402の第3の端子2402’’’及び第2のトランジスタ2403の第2の端子2403’’に接続され、第1のフィルタリング手段2404の第2の端子2404’’で第1の解除チャネル22の第1の終端220に接続されている第1のフィルタリング手段2404を含んでいてよい。
【0116】
第1のフィルタリング手段2404は、例えば低域通過フィルタであって、インダクタとコンデンサを含み、且つカットオフ周波数が約2MHzであり、チョッパの高調波をフィルタリング可能にし、無線送信を制限すべく、且つ車両の電磁適合性を低下させないように第1の状態信号s1の準正弦波信号を提供する。
【0117】
代替的な実施形態として、第1の送信器240は、周期的な正弦、三角、方形、又はのこぎり歯信号を送信するシステムであってよい。
【0118】
更に、第1のトランジスタ2402及び第2のトランジスタ2403は、バイポーラトランジスタ又は電界効果トランジスタであってよい。
【0119】
利点として、第1のトランジスタ2402は、第1のフリーホイーリングダイオードの陰極を介して第1のトランジスタ2402の第2の端子2402’’に接続され、且つ第1のフリーホイーリングダイオードの陽極を介して第1のトランジスタ2402の第3の端子2402’’’に接続されたフリーホイーリングダイオードを含んでいてよい。
【0120】
更に、第2のトランジスタ2403は、第2のフリーホイーリングダイオードの陽極を介して第2のトランジスタ2403の第3の端子2403’’’に接続され、且つ第2のフリーホイーリングダイオードの陰極を介して第2のトランジスタ2403の第2の端子2403’’に接続されている第2のフリーホイーリングダイオードを含んでいてよい。
【0121】
第1のフリーホイールダイオードと第2のフリーホイールダイオードの使用は、誘導負荷が開いた際に第1のトランジスタ2402と第2のトランジスタ2403を過電圧から保護するという利点がある。
【0122】
更に、同様に、第2の状態送信器241は、図8に示すように、
-第2の解除チャネル23に向けて第2の状態信号s2を生成すべく構成されている第2のコントローラ2411と、
-第2のコントローラ2411により制御され、第2のコントローラ2411に接続されている第3のトランジスタ2412の第1の端子2412’を含み、電源aに接続されている第3のトランジスタ2412の第2の端子2412’’を含み、且つ第3の端子2412’’’を含む第3のトランジスタ2412と
-第2のコントローラ2411に接続されている第4のトランジスタ2413の第1の端子2413’を含み、グランドmに接続されている第4のトランジスタ2413の第3の端子2413’’’を含み、且つ第3のトランジスタ2412の第3の端子2412’’’に接続されている第4のトランジスタ2413の第2の端子2413’’を含む第4のトランジスタ2413と、
-第2のフィルタリング手段2414の第1の端子2414’で第4のトランジスタ2413の第2の端子2413’’及び第3のトランジスタ2412の第3の端子2412’’’に接続され、且つ第2のフィルタリング手段2414の第2の端子2414’’で第2の解除チャネル23の第1の終端230に接続されている第2のフィルタリング手段2414を含んでいる。
【0123】
第3のトランジスタ2412、第4のトランジスタ2413及び第2のコントローラ2411は、1MHzの周波数で電源aの電圧を中断するチョッパを形成する。このチョッピングにより、コントローラ12による混信を減らして回路損失を最小限に抑えるべく相当の電圧を印加できる。
【0124】
第2のフィルタリング手段2414は、例えば、インダクタとコンデンサを含み、カットオフ周波数が約2MHzの低域通過フィルタであり、チョッパの高調波をフィルタリング可能にし、無線送信を制限すべく、且つ車両の電磁適合性を低下させないように第1の状態信号s1の準正弦波信号を提供する。
【0125】
代替的な実施形態として、第2の送信器241は、周期的な正弦、三角、方形、又はのこぎり歯信号を送信するシステムであってよい。
【0126】
更に、第3のトランジスタ2412及び第4のトランジスタ2413はバイポーラトランジスタ又は電界効果トランジスタであってよい。
【0127】
利点として、第3のトランジスタ2412は、第3の自由電路ダイオードの陰極を介して第3のトランジスタ2412の第2の端子2412’’に接続され、第3の自由電路ダイオードの陽極を介して第3のトランジスタ2412の第3の端子2412’’’に接続されている第3の自由電路ダイオードを含んでいてよい。
【0128】
更に、第4のトランジスタ2413は、第4のフリーホイーリングダイオードの陽極を介して第4のトランジスタ2413の第3の端子2413’’’に接続され、第4のフリーホイーリングダイオードの陰極を介して第4のトランジスタ2413の第2の端子2413’’に接続されている第4のフリーホイーリングダイオードを含んでいてよい。
【0129】
第3のフリーホイールダイオード及び第4のフリーホイールダイオードの使用は、誘導負荷が開放された際に第3のトランジスタ2412及び第4のトランジスタ2413を過電圧から保護するという利点を有している。
【0130】
代替的な実施形態として、第1のコントローラ2401と第2のコントローラ2411を組み合わせることができる。
【0131】
また、アセンブリの嵩高を減らすべく、第1の信号送信器240と第2の信号送信器241を組み合わせることも考えられ得る。
【0132】
図9に、2個の駆動輪に適用される制動解除スイッチ20の模式図を示す。従って、制動解除スイッチ20は、2個より多くのチャネル、すなわち主チャネル及び二次冗長チャネル、及び図9の例によれば4個のチャネルを含んでいてよい。より具体的には、制動解除スイッチ20は、第1の駆動輪を第1の電気モーターから分離可能にすべく意図された2個のチャネルすなわち第1の解除チャネル22及び第2の解除チャネル23と、第2の駆動輪を第2の電気モーターから分離可能にすべく意図された他の2個のチャネルすなわち第3の解除チャネル26及び第4の解除チャネル25を含んでいる。第3の解除チャネル26は従って、第1の解除チャネル22と同一すなわち主チャネルであり、第4の解除チャネル25は、第2の解除チャネル23と同一すなわち副チャネルである。その結果、第1の状態送信器240は、第1の解除チャネル22及び第3の解除チャネル26に向かって第1の状態信号s1を注入すべく構成され、第2の状態送信器241は、第2の解除チャネル23及び第4の解除チャネル25に向かって第2の状態信号s2を注入すべく構成されている。
【0133】
第1の解除チャネル22及び第2の解除チャネル23と同様に、第3の解除チャネル26及び第4の解除チャネル25は各々、
-第2の電気モーターの第3の相と第3の解除チャネル26の第1の終端400との間に配置されている第5のフィルタ300であって第1のフィルタ251と同一の第5のフィルタ300と、
-第2の電気モーターの第3のモーター相と第4の解除チャネル25の第1の終端401との間に配置され、且つ第2のフィルタ252と同一である第6のフィルタ301と、
-第3の解除チャネル26の第2の終端402に接続されている第3の状態受信器500であって、第1の状態受信器242と同様に、第3の解除チャネル26が閉状態にある場合、第3の解除チャネル26を通過する第1の状態信号s1を検知すべく構成されている第3の状態受信器500と、
-第4の解除チャネル25の第2の終端403に、第3の状態受信器500と並列に接続されている第4の状態受信器501であって、第4の解除チャネル25が閉状態にある場合、第4の解除チャネル25を通過する第2の状態信号s2を検知すべく同様に構成されている第4の状態受信器501と、
-従って第1の状態受信器242、第2の状態受信器243、第3の状態受信器500及び第4の状態受信器501に接続され、第1の解除チャネル22の状態すなわち開又は閉と、第3の解除チャネル26の状態すなわち開又は閉と、第2の解除チャネル23の状態すなわち開又は閉と、第4の解除チャネル25の状態すなわち開又は閉とを比較する診断装置244、すなわち第1の状態信号s1が送信されるチャネルにおける第1の状態信号s1の検知を比較し、第2の状態信号s2が送信されるチャネルにおける第2の状態信号s2の検知を比較し、更に、他の解除チャネル、すなわち第1の解除チャネル22、第2の解除チャネル23、第3の解除チャネル26及び第4の解除チャネル25の状態を比較すべく動作する診断装置244と、
-第3の解除チャネル26の第2の終端402と第2の電気モーターの第2のモーター相との間で接続され、第3のフィルタ253と同様に、第1の状態送信器240により送信されている第1の状態信号s1をフィルタリングすべく構成されている第7のフィルタ302と、
-第4のチャネル25の第2の終端403と第2の電気モーターの第2のモーター相との間で接続され、第4のフィルタ254と同様に、第2の状態送信器241により送信されている第2の状態信号s2をフィルタリングすべく構成されている第8のフィルタ303を含んでいる。
【0134】
従って、本発明は、制動状況において駆動輪を無拘束のままにすべく制動装置1を電気モーター10及び駆動輪から分離することができる制動解除スイッチ20に関する。制動解除スイッチ20は、少なくとも2個の相を含み、且つこれら2個の相が互いに接続されている電気モーター10の2個のモーター相を分離するために用いられる。これらの互いに接続された2個のモーター相は二相電気モーターの2個のモーター相、すなわち図3に示すように、第1のモーター相v1と第2のモーター相v2であってよい。三相電気モーターにおいて、互いに接続されたこれら2個のモーター相は、図1に示すように第2のモーター相v2と第3のモーター相v3、又は図2に示すように第1のモーター相v1と第3のモーター相v3であってよい。解除スイッチは、小型であって、車両制動システム1への組み込みが容易、且つ資金コストが低いという利点を有している。しかし、本発明はまた、解除スイッチ20と、解除スイッチを監視する装置24を含む図1に示すような制動装置1にも関する。本発明はまた、走行ゾーン内を移動すべく構成されていて、電気モーター10、コントローラ12、電気機械式安全リレー14及び制動解除スイッチ20を含み、例えば、自律配送ロボット等の自律ロボット又は被制御ロボット等の自律的に移動可能又は遠隔制御可能な車両にも関する。
【符号の説明】
【0135】
1 制動装置
10 電気モーター
12 コントローラ
14 電気機械式安全リレー
16 共通制御要素
18 安全要素
20 解除スイッチ
22、23、25、26 解除チャネル
24 監視装置
201、202 端子
220、221、230、231、400、401、402、403 終端
240、241 状態送信器
242、243、500、501 状態受信器
244 診断装置
251、252、253、254、300、301、302、303 フィルタ
2401 コントローラ
2402 トランジスタ
2402’、2402’’、2402’’’ 端子
2403 トランジスタ
2403’、2403’’、2403’’’ 端子
2404 フィルタリング手段
2404’、2404’’ 端子
2411 コントローラ
2412 トランジスタ
2412’、2412’’、2412’’’ 端子
2413 トランジスタ
2413’、2413’’、2413’’’ 端子
2414 フィルタリング手段
2414’、2414’’ 端子
m グランド
p1、p2、p3 チャネル
p11、p12、p21、p22、p31、p32 終端
s1、s2 状態信号
u、v、w 電圧
v1、v2、v3 モーター相
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【外国語明細書】