(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024068193
(43)【公開日】2024-05-17
(54)【発明の名称】折りたたみ椅子
(51)【国際特許分類】
A47C 4/02 20060101AFI20240510BHJP
【FI】
A47C4/02 A
A47C4/02 B
A47C4/02 F
A47C4/02 Z
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023189211
(22)【出願日】2023-11-06
(31)【優先権主張番号】111142292
(32)【優先日】2022-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】520229943
【氏名又は名称】淨斯人間志業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】JING SI PURELAND CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】1F, 19 ZHONGXIAO EAST ROAD, SECTION 3, LANE 217, ALLEY 7, 106 DAAN DISTRICT, TAIPEI CITY, TAIWAN
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マーシャル キュー.シアオ
(57)【要約】
【課題】全体の耐荷重能力がより優れ、不使用時の収納に便利な折りたたみ椅子の提供。
【解決手段】2つの支持側フレームと、2つの接続プレートと、シートクッションプレートと、バックプレートと、を含む折りたたみ椅子。2つの支持側フレームはそれぞれ第1の支持部及び第2の支持部を有する。2つの接続プレートは2つの支持側フレームの間に設けられる。シートクッションプレートは2つの第1の支持部の間に設けられ、バックプレートは2つの第2の支持部の間に設けられる。これらの部品の内側に少なくとも1つの補強構造を有する。2つの支持側フレームの間の距離を短縮させるように、各接続プレートは第1の折線に沿って畳まれ得、シートクッションプレートは第2の折線に沿って畳まれ得、バックプレートは第3の折線に沿って畳まれ得る。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向して設けられ、第1の支持部及び第2の支持部がそれぞれ成型された2つの支持側フレームと、
それぞれ第1の折線が形成され、2つの前記支持側フレームの間に設けられ、2つの前記支持側フレームに可動的に枢着され、前記第1の折線によって畳み状態に折り曲げられ得る2つの接続プレートと、
第2の折線が成型され、2つの前記第1の支持部の間に設けられ、両側がそれぞれ2つの前記第1の支持部に可動的に枢着され、前記第2の折線によって畳み状態に折り曲げられ得るシートクッションプレートと、
第3の折線が成型され、2つの前記第2の支持部の間に設けられ、両側がそれぞれ2つの前記第2の支持部に可動的に枢着され、前記第3の折線によって畳み状態に折り曲げられ得るバックプレートと、を含む折りたたみ椅子であって、
前記2つの支持側フレーム、前記2つの接続プレート、前記シートクッションプレート、及び前記バックプレートのうちの少なくとも1つの内側に補強構造が成型され、
2つの前記支持側フレームの間の距離を短縮させるように、各前記接続プレートは各前記第1の折線に沿って折り曲げられて畳まれ得、前記シートクッションプレートは前記第2の折線に沿って折り曲げられて畳まれ得、前記バックプレートは前記第3の折線に沿って折り曲げられて畳まれ得る
折りたたみ椅子。
【請求項2】
2つの前記接続プレートの頂部に位置決め柱が成型され、前記シートクッションプレートは前記位置決め柱に対して位置決め孔が成型され、前記シートクッションプレート及び各前記接続プレートが展開されるとき、前記位置決め柱は前記位置決め孔に挿入されて位置決めされる
請求項1に記載の折りたたみ椅子。
【請求項3】
前記接続プレートは第1のプレート体と、第2のプレート体とを含み、前記第1のプレート体及び前記第2のプレート体の内側にそれぞれ前記補強構造が成型されている
請求項1に記載の折りたたみ椅子。
【請求項4】
前記シートクッションプレートは第1の載置プレートと、第2の載置プレートとを含み、前記第1の載置プレート及び前記第2の載置プレートの内側にそれぞれ前記補強構造が成型されている
請求項1に記載の折りたたみ椅子。
【請求項5】
前記バックプレートは第1の支持プレートと、第2の支持プレートとを含み、前記第1の支持プレート及び前記第2の支持プレートの内側にそれぞれ前記補強構造が成型されている
請求項1に記載の折りたたみ椅子。
【請求項6】
2つの前記支持側フレームの前記第2の支持部はそれぞれバックプレート相対枢着部から少なくとも1つの当接部が延伸して成型され、前記バックプレートの両側がそれぞれ2つの前記第2の支持部に可動的に枢着されるとき、前記バックプレートが前記第2の支持部に可動的に枢着される一方側は前記当接部に当接される
請求項1に記載の折りたたみ椅子。
【請求項7】
前記補強構造は、
蜂の巣の形状で配列される複数の補強格子と、
各前記複数の補強格子内に成型される複数の補強リングと、
それぞれ前記複数の補強格子のうちの1つの内壁と前記複数の補強リングのうちの1つの外壁の間に接続される複数の補強リブと、をさらに含む
請求項1に記載の折りたたみ椅子。
【請求項8】
前記補強リングに透孔が成型されている
請求項7に記載の折りたたみ椅子。
【請求項9】
各前記複数の補強格子は6つの格子リブを有し、六角形かつ前記蜂の巣の形状で配列され、各前記格子リブは同時に前記複数の補強格子のうちの2つの共通格子リブであり、
前記複数の補強リングはいずれも円形形状で前記複数の補強格子に設けられ、
前記複数の補強格子のうちの3つの隣接する補強格子は共通交点を有し、前記共通交点は複数の前記格子リブのうちの3つの互いに交差する格子リブにより形成され、
前記複数の補強リブのうちの1つは、前記3つの互いに交差する格子リブのうちの1つの方向に沿って、前記共通交点と前記複数の補強リングのうちの1つを接続する
請求項7に記載の折りたたみ椅子。
【請求項10】
2つの前記支持側フレーム及び2つの前記接続プレートの底部に少なくとも1つの滑り止めパッドが設けられている
請求項1に記載の折りたたみ椅子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は折りたたみ椅子に関わる。より具体的には、本発明は、耐荷重能力がより優れ、さらに折り畳んだ後体積を縮小させて収納に便利な折りたたみ椅子に関わる。
【背景技術】
【0002】
椅子は非常に実用性が高いため、例えば固定式家具として日常生活の様々な場面で広く使用されている。一方、仮設会場を設ける場合には、機動性を高めるために比較的小型軽量の椅子が開発され、容易に運搬できる効果に達している。しかし、上記の椅子はいずれも固定された構造体であり、一定の体積を占め、積み重ねてしか収納できない。それでも、収納時の材積削減効果はそれほど大きくなく、限られたスペースにこれ以上収納することができず、不便であった。一体成型方式で製造された椅子に比べ、携帯又は運搬上の利便性を有し、格納又は収納の占用スペースを減少させ、及び使用に必要な機動性を向上させ得る様々な折りたたみ椅子が市販されている。しかし、一般的な折りたたみ椅子は、多くの場合、複数のプレート体を組み合わせ又は枢着する方法により簡単に構成されており、その全体的な強度は、設計によって強化されていないため、椅子は、通常、使用者の着座のための安定した支持を提供できない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
以上のことから、全体の耐荷重能力がより優れ、不使用時の収納に便利な折りたたみ椅子を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によれば、対向して設けられ、第1の支持部及び第2の支持部がそれぞれ成型された2つの支持側フレームと、それぞれ第1の折線が形成され、2つの支持側フレームの間に設けられ、2つの支持側フレームに可動的に枢着され、第1の折線によって畳み状態に折り曲げられ得る2つの接続プレートと、第2の折線が成型され、2つの第1の支持部の間に設けられ、両側がそれぞれ2つの第1の支持部に可動的に枢着され、第2の折線によって畳み状態に折り曲げられ得るシートクッションプレートと、第3の折線が成型され、2つの第2の支持部の間に設けられ、両側がそれぞれ2つの第2の支持部に可動的に枢着され、第3の折線によって畳み状態に折り曲げられ得るバックプレートと、を含む折りたたみ椅子であって、2つの支持側フレーム、2つの接続プレート、シートクッションプレート、及びバックプレートのうちの少なくとも1つの内側に補強構造が成型され、2つの支持側フレームの間の距離を短縮させるように、各接続プレートは各第1の折線に沿って折り曲げられて畳まれ得、シートクッションプレートは第2の折線に沿って折り曲げられて畳まれ得、バックプレートは第3の折線に沿って折り曲げられて畳まれ得る折りたたみ椅子を提供している。
【0005】
一実施形態では、2つの接続プレートの頂部に位置決め柱が成型され、シートクッションプレートは位置決め柱に対して位置決め孔が成型され、シートクッションプレート及び各接続プレートが展開されるとき、位置決め柱は位置決め孔に挿入されて位置決めされる。
【0006】
一実施形態では、接続プレートは第1のプレート体と、第2のプレート体とを含み、第1のプレート体及び第2のプレート体の内側にそれぞれ補強構造が成型されている。
【0007】
一実施形態では、シートクッションプレートは第1の載置プレートと、第2の載置プレートとを含み、第1の載置プレート及び第2の載置プレートの内側にそれぞれ補強構造が成型されている。
【0008】
一実施形態では、バックプレートは第1の支持プレートと、第2の支持プレートとを含み、第1の支持プレート及び第2の支持プレートの内側にそれぞれ補強構造が成型されている。
【0009】
一実施形態では、2つの支持側フレームの第2の支持部はそれぞれバックプレート相対枢着部から少なくとも1つの当接部が延伸して成型され、バックプレートの両側がそれぞれ2つの第2の支持部に可動的に枢着されるとき、バックプレートが第2の支持部に可動的に枢着される一方側は当接部に当接される。
【0010】
一実施形態では、補強構造は、蜂の巣の形状で配列される複数の補強格子と、各複数の補強格子内に成型される複数の補強リングと、それぞれ複数の補強格子のうちの1つの内壁と複数の補強リングのうちの1つの外壁の間に接続される複数の補強リブと、をさらに含む。
【0011】
一実施形態では、補強リングに透孔が成型されている。
【0012】
一実施形態では、各複数の補強格子は6つの格子リブを有し、六角形かつ蜂の巣の形状で配列され、各格子リブは同時に複数の補強格子のうちの2つの共通格子リブであり、複数の補強リングはいずれも円形形状で複数の補強格子に設けられ、複数の補強格子のうちの3つの隣接する補強格子は共通交点を有し、共通交点は複数の格子リブのうちの3つの互いに交差する格子リブにより形成され、複数の補強リブのうちの1つは、3つの互いに交差する格子リブのうちの1つの方向に沿って、共通交点と複数の補強リングのうちの1つを接続する。
【0013】
一実施形態では、2つの支持側フレーム及び2つの接続プレートの底部に少なくとも1つの滑り止めパッドが設けられている。
【発明の効果】
【0014】
上記方法のように、折りたたみ椅子自体は構造強化設計によって全体の耐荷重能力が強化され、折りたたみ方法によって体積を減少させることができ、不使用時の収納に便利である。
【0015】
本願の実施形態又は先行技術における技術方案をより明確に説明するために、実施形態又は先行技術の説明で使用されるべき図面を以下に簡単に説明するが、以下の説明中の図面は本願の一部の実施形態にすぎず、当業者には創造的な努力なしにこれらの図面から他の図面を得ることができることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の折りたたみ椅子の斜視外観図である。
【
図2】本発明の折りたたみ椅子の分解模式図(一)である。
【
図3】本発明の折りたたみ椅子の分解模式図(二)である。
【
図4】本発明の折りたたみ椅子の折り畳み模式図(一)である。
【
図5】本発明の折りたたみ椅子の折り畳み模式図(二)である。
【
図6】本発明の折りたたみ椅子の別の実施形態(一)である。
【
図7】本発明の折りたたみ椅子の別の実施形態(二)である。
【
図8】本発明の折りたたみ椅子の別の実施形態(三)である。
【
図9】(a)と(b)は、実施形態1のバックプレートと比較例1のバックプレートに同じ力を加えた後の変形分布図をそれぞれ示す。
【
図10】(a)と(b)は、実施形態1のシートクッションプレートと比較例1のシートクッションプレートに同じ力を加えた後の変形分布図をそれぞれ示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の記述には、本発明における例示的な実施形態に関連する特定の情報が含まれる。本発明における図面及びその詳細な記述は例示的な実施形態にすぎない。但し、本発明は、これらの例示的な実施形態に限定されない。本発明の他の変形及び実施形態は、当業者に想起されるであろう。特に説明しない限り、図面における同様の又は対応する素子は、同様の又は対応する符号によって示され得る。また、本発明における図面及び例は、一般に縮尺通りではなく、実際の相対的サイズに対応することを意図していない。
【0018】
一貫性及び理解の容易性のために、同様の特徴は、例示的な図面において、符号によって示される(但し、一部の例では、このように示されていない)。但し、異なる実施形態における特徴は、他の点で異なる可能性があるため、図面に示す特徴に狭く限定されるべきではない。
【0019】
「少なくとも1つの実施形態」、「一実施形態」、「複数の実施形態」、「異なる実施形態」、「一部の実施形態」、「本実施形態」などの用語は、このように記載された本発明の実施形態が特定の特徴、構造、又は特性を含み得ることを示し得るが、本発明の可能な全ての実施形態がいずれも特定の特徴、構造、又は特性を含まなければならないわけではない。また、「一実施形態では」、「本実施形態では」という語句を繰り返し使用することは、同じである可能性があっても、必ずしも同じ実施形態を指し示すものではない。また、「本発明」に関連して使用される「実施形態」などの語句は、本発明の全ての実施形態が特定の特徴、構造、又は特性を含まなければならないことを意味するものではなく、「本発明の少なくとも一部の実施形態」が記載された特定の特徴、構造、又は特性を含むと理解されるべきである。「結合」という用語は、介在する部品を介して直接的又は間接的に接続されるか否かにかかわらず、接続として定義され、必ずしも物理的な接続に限定されない。「含む」という用語が使用されるとき、「含むが、これに限定されない」ことを意味し、記載された組み合わせ、グループ、シリーズ、及び同等物のオープンエンドの包含又は関係を明確的に表す。
【0020】
また、説明及び非限定の目的のために、機能エンティティ、技術、プロトコル、標準などの具体的な詳細は、記述された技術への理解を提供するために記載されている。他の例では、不必要な細部で説明記述を不明瞭にしないように、周知の方法、技術、システム、及びアーキテクチャなどの詳細な説明は、省略される。
【0021】
本発明の明細書及び上記図面における「第1の」、「第2の」及び「第3の」などの用語は、特定の順序を説明するためではなく、異なる物品を区別するために使用される。また、「含む」という用語及びその全ての変形は、非排他的な包含を含むことを意図している。例えば、一連のステップ又はモジュールを含むプロセス、方法、システム、製品、又は装置は、リストされたステップ又はモジュールに限定されるものではなく、選択的にリストされていないステップ又はモジュールをさらに含み、或いは選択的にこれらのプロセス、方法、製品、又は装置に固有の他のステップ又はモジュールをさらに含み得る。
【0022】
以下、図面、実施形態に関連して本発明をさらに詳細に説明する。
【0023】
図1を参照すると、図に示す折りたたみ椅子10は2つの支持側フレーム(101、101’)と、2つの接続プレート(102、102’)と、シートクッションプレート103と、バックプレート104とを含み、2つの支持側フレーム(101、101’)は対向して設けられ、2つの接続プレート(102、102’)はそれぞれ第1の折線1021が形成され、2つの接続プレート(102、102’)はそれぞれ2つの支持側フレーム(101、101’)の間に設けられ、且つそれぞれ2つの支持側フレーム(101、101’)に可動的に枢着され、2つの接続プレート(102、102’)は第1の折線1021によって畳み状態に折り曲げられ得、シートクッションプレート103は第2の折線1031が成型され、シートクッションプレート103は2つの支持側フレーム(101、101’)の間に設けられ、シートクッションプレート103の両側はそれぞれ2つの支持側フレーム(101、101’)に可動的に枢着され、シートクッションプレート103は第2の折線1031によって畳み状態に折り曲げられ得、バックプレート104は第3の折線1041が成型され、バックプレート104は2つの支持側フレーム(101、101’)の間に設けられ、バックプレート104の両側はそれぞれ2つの支持側フレーム(101、101’)に可動的に枢着され、バックプレート104は第3の折線1041によって畳み状態に折り曲げられ得る。
【0024】
図2及び
図3を参照すると、折りたたみ椅子10は2つの支持側フレーム(101、101’)と、2つの接続プレート(102、102’)と、シートクッションプレート103と、バックプレート104とを含み、支持側フレーム101はそれぞれ第1の支持部1011と、第2の支持部1012と、第3の支持部1013と、第4の支持部1014とが成型され、第1の支持部1011は少なくとも1つのシートクッションプレート相対枢着部1015が成型され、第2の支持部1012は少なくとも1つのバックプレート相対枢着部1016が成型され、第3の支持部1013及び第4の支持部1014はそれぞれ少なくとも1つの接続プレート相対枢着部1017が成型され、支持側フレーム101の内側に補強構造105が成型され、支持側フレーム101’の構造は支持側フレーム101と同じであるため、ここでは再度説明しない。2つの接続プレート(102、102’)の両側にそれぞれ少なくとも1つの接続プレート枢着具(1022、1022’)が成型され、2つの接続プレート(102、102’)が2つの支持側フレーム(101、101’)の第3の支持部(1013、1013’)と第4の支持部(1014、1014’)の間に接続、設置されるように、2つの接続プレート(102、102’)はそれぞれ両側の接続プレート枢着具(1022、1022’)によって、さらに第3の支持部(1013、1013’)及び第4の支持部(1014、1014’)の接続プレート相対枢着部(1017、1017’)に可動的に枢着される。また、一実施形態では、各接続プレート(102、102’)は第1のプレート体1024及び第2のプレート体1025を含み、第1のプレート体1024及び第2のプレート体1025の内側にそれぞれ補強構造105が成型され、第1のプレート体1024の一方側に少なくとも1つのプレート体枢着具1026が成型され、第2のプレート体1025はプレート体枢着具1026の一方側に対してプレート体相対枢着具1027が成型され、第1のプレート体1024が第2のプレート体1025に対して折り曲げられて畳まれ得るように、第1のプレート体1024はプレート体枢着具1026によって第2のプレート体1025のプレート体相対枢着具1027に可動的に枢着され、第1のプレート体1024及び第2のプレート体1025はそれぞれ第3の支持部1013及び第4の支持部1014の一方側に対して接続プレート枢着具(1022、1022’)が成型され、第1のプレート体1024及び第2のプレート体1025は接続プレート枢着具(1022、1022’)によって第3の支持部1013及び第4の支持部1014の接続プレート相対枢着部1017に可動的に枢着され得、第1のプレート体1024及び第2のプレート体1025の内面にそれぞれ補強構造105が成型され、シートクッションプレート103の内側に補強構造105が成型され、シートクッションプレート103は2つの第1の支持部(1011、1011’)の両側に対して、それぞれ少なくとも1つのシートクッションプレート枢着具1032が成型され、シートクッションプレート103が2つの第1の支持部(1011、1011’)の間に接続、設置されるように、シートクッションプレート103は両側のシートクッションプレート枢着具1032によって、それぞれ2つの第1の支持部(1011、1011’)のシートクッションプレート相対枢着部(1015、1015’)に可動的に枢着される。一実施形態では、シートクッションプレート103は第1の載置プレート1034及び第2の載置プレート1035を含み、第1の載置プレート1034及び第2の載置プレート1035の内側にそれぞれ補強構造105が成型され、第1の載置プレート1034の一方側に少なくとも1つの載置プレート枢着具1036が成型され、第2の載置プレート1035の載置プレート枢着具1036に面する一方側に少なくとも1つの載置プレート相対枢着具1037が成型され、第1の載置プレート1034が第2の載置プレート1035に対して折り曲げられて畳まれ得るように、第1の載置プレート1034は載置プレート枢着具1036によって載置プレート相対枢着具1037に可動的に枢着され得、シートクッションプレート枢着具1032はそれぞれ第1の載置プレート1034及び第2の載置プレート1035の2つの第1の支持部(1011、1011’)に面する一方側に成型され、第1の載置プレート1034及び第2の載置プレート1035はそれぞれシートクッションプレート枢着具1032によって2つの第1の支持部(1011、1011’)のシートクッションプレート相対枢着部1015に可動的に枢着され得、また、第1の載置プレート1034及び第2の載置プレート1035はそれぞれハンドル孔1038が成型される。一実施形態では、2つの接続プレート(102、102’)の頂部に位置決め柱(1023、1023’)が成型され、シートクッションプレート103は位置決め柱(1023、1023’)に対して位置決め孔1033が成型され、シートクッションプレート103が展開された後に安定的に2つの接続プレート(102、102’)に位置決めされ得るように、シートクッションプレート103及び2つの接続プレート(102、102’)が展開されるとき、位置決め柱(1023、1023’)は位置決め孔1033に挿入され得る。バックプレート104の内側に補強構造105が成型され、バックプレート104は2つの第2の支持部(1012、1012’)の両側に対してそれぞれ少なくとも1つのバックプレート枢着具1042が成型され、バックプレート104が2つの第2の支持部(1012、1012’)の間に接続、設置されるように、バックプレート104の両側はそれぞれバックプレート枢着具1042によって、2つの第2の支持部(1012、1012’)のバックプレート相対枢着部(1016、1016’)に可動的に枢着される。一実施形態では、バックプレート104は第1の支持プレート1043及び第2の支持プレート1044を含み、第1の支持プレート1043及び第2の支持プレート1044の内側にそれぞれ補強構造105が成型され、第1の支持プレート1043の一方側に少なくとも1つの支持プレート枢着具1045が成型され、第2の支持プレート1044の支持プレート枢着具1045に面する一方側に少なくとも1つの支持プレート相対枢着具1046が成型され、第1の支持プレート1043が第2の支持プレート1044に対して折り曲げられて畳まれ得るように、第1の支持プレート1043は支持プレート枢着具1045によって、支持プレート相対枢着具1046に可動的に枢着され得、バックプレート枢着具1042はそれぞれ第1の支持プレート1043及び第2の支持プレート1044の2つの第2の支持部(1012、1012’)に面する一方側に成型され、第1の支持プレート1043及び第2の支持プレート1044の他方側がそれぞれ2つの第2の支持部(1012、1012’)に可動的に枢着されるように、第1の支持プレート1043及び第2の支持プレート1044はそれぞれバックプレート枢着具1042によって2つの第2の支持部(1012、1012’)のバックプレート相対枢着部1016に可動的に枢着され得る。一実施形態では、さらに、上記部品が組み合わせられた態様は
図1に示す通りである。
【0025】
図4を参照するとともに、
図3を参照すると、まず、説明のために、3次元方向を持つ座標系を定義する。三次元方向はそれぞれX方向、Y方向及びZ方向であり、3つの方向のうちの2つの方向は互いに垂直であり、X方向及びY方向はそれぞれ同一高さの平面上の縦方向及び横方向を表し、Z方向は高さの方向であると定義する。
図4に示すように、2つの支持側フレーム(101、101’)はX方向で間隔をおいて相対的に設けられ、2つの接続プレート(102、102’)の第1のプレート体1024及び第2のプレート体1025の枢着部分は更に第1の折線1021と定義され、第1の折線1021は大体Z方向に沿って延伸する。これにより、第1のプレート体1024及び第2のプレート体1025は第1の折線1021を軸として相対的に枢動し、第1のプレート体1024及び第2のプレート体1025は折り曲げられて畳まれ、これにより、接続プレート(102、102’)は平板状から2つ折り状に変形され得る。シートクッションプレート103は第1の載置プレート1034及び第2の載置プレート1035により枢着されて構成され、第1の載置プレート1034及び第2の載置プレート1035の枢着部分に大体Y方向に沿って延伸する第2の折線1031が定義されている。これにより、第1の載置プレート1034及び第2の載置プレート1035は第2の折線1031を軸として相対的に枢動でき、シートクッションプレート103は折り曲げられて畳まれ、これにより、シートクッションプレート103は平板状から2つ折り状に変形され得る。また、バックプレート104は第1の支持プレート1043及び第2の支持プレート1044により枢着されて構成され、第1の支持プレート1043及び第2の支持プレート1044の枢着部分に大体Z方向に沿って延伸する第3の折線1041が定義されている。これにより、第1の支持プレート1043及び第2の支持プレート1044は、第3の折線1041を軸として相対的に枢動でき、バックプレート104は折り曲げられて畳まれ、これによりバックプレート104は平板状から2つ折り状に変形され得る。
【0026】
更に、2つの接続プレート(102、102’)の第1の折線1021と、シートクッションプレート103の第2の折線1031及びバックプレート104の第3の折線1041は同一平面(即ち、Y-Z平面)に位置し、上記平面と2つの支持側フレーム(101、101’)の距離は等しい。換言すれば、2つの支持側フレーム(101、101’)の位置は各折線(1021,1031,1041)が構成する平面を中心として互いに対称である。上記のように、本発明の折りたたみ椅子10を折り畳むとき、少し力を加えて各部品を折り曲げる必要があり、その折り畳み方式は次の通りである。第1の折線1021に沿って2つの接続プレート(102、102’)のそれぞれに力を加えて(図に示す矢印Aのように)第1のプレート体1024及び第2のプレート体1025を折り畳み、第2の折線1031に沿ってシートクッションプレート103に力を加えて(図に示す矢印Bのように)第1の載置プレート1034及び第2の載置プレート1035を折り畳み、第3の折線1041に沿ってバックプレート104に力を加えて(図に示す矢印Cのように)第1の支持プレート1043及び第2の支持プレート1044を折り畳み、2つの支持側フレーム(101、101’)をX方向に沿って互いに接近させ、
図5に示すように、2つの支持側フレーム(101、101’)の間の距離を短縮させ、最終的に本発明を椅子形態から
図5に示す折り畳み状に変形させることで、占める体積を大幅に減少させ、これにより限られた収納空間内により多くの折り畳まれた本発明を収納することができ、上記のように加えられた力は、各部品がより容易に折り曲げられて畳まれるように、主に各部品の枢着部分又は各折線(1021,1031,1041)に向けて加えられる力を指す。さらに
図5を参照すると、シートクッションプレート103の第1の載置プレート1034及び第2の載置プレート1035はそれぞれハンドル孔1038が成型されているため、シートクッションプレート103の第1の載置プレート1034及び第2の載置プレート1035が折り畳まれると、2つのハンドル孔1038は接近することになり、これにより、使用者は手で持ち上げ、折り畳まれた折りたたみ椅子10を容易に移動できる。
【0027】
図6を参照すると、一実施形態では、2つの支持側フレーム(101、101’)の第2の支持部(1012、1012’)は、それぞれバックプレート相対枢着部1016から少なくとも1つの当接部1018が延伸して成型され、バックプレート104の両側がそれぞれ2つの第2の支持部(1012、1012’)に可動的に枢着されるとき、バックプレート104が2つの支持部(1012、1012’)に可動的に枢着された一方側は当接部1018に当接され得、バックプレート104の支持力を増加させることができる。
【0028】
図7を参照すると、補強構造は蜂の巣の形状で配列される複数の補強格子1051と、各複数の補強格子1051内に成型される複数の補強リング1052と、それぞれ複数の補強格子1051のうちの1つの内壁と複数の補強リング1052のうちの1つの外壁の間に接続される複数の補強リブ1053と、をさらに含み、補強リング1052及び複数の補強リブ1053によって補強構造105全体の強度を強化し得る。また、補強リング1052は、補強構造105の強度を増加させるための透孔1054がさらに成型され得る。また、一実施形態では、各複数の補強格子1051は6つの格子リブ10511を有し、六角形かつ蜂の巣の形状で配列され、各格子リブ10511は同時に複数の補強格子1051のうちの2つの共通格子リブであり、複数の補強リング1052はいずれも円形形状で複数の補強格子1051に設けられ、複数の補強格子1051のうちの3つの隣接する補強格子1051は共通交点Dを有し、共通交点Dは複数の格子リブ10511のうちの3つの互いに交差する格子リブ10511により形成され、複数の補強リブ1053のうちの1つは、3つの互いに交差する格子リブ10511のうちの特定の1つの方向に沿って、共通交点D及び複数の補強リング1052のうちの特定の1つに接続されている。一実施形態では、3つの互いに交差する格子リブ10511のうちの特定の1つは、複数の補強リング1052のうちの特定の1つに位置していないが、3つの互いに交差する格子リブ10511のうちの特定の1つと複数の補強リング1052のうちの特定の1つは共通交点Dに結合されている。一実施形態では、共通交点Dは、複数の補強リブ1053のうちの3つの互いに交差する補強リブ1053の交点でもあり、そのため、共通交点Dは、合計6つのリブ(3つの互いに交差する格子リブ10511及び3つの互いに交差する補強リブ1053)の共通交点であってもよい。さらに、一実施形態では、2つの支持側フレーム(101、101’)の内側に成型される補強構造105の補強格子1051の厚さは20mmであり、シートクッションプレート103の内側に成型される補強構造105の補強格子1051の厚さは12mmであり、バックプレート104の内側に成型される補強構造105の補強格子1051の厚さは5mmである。
【0029】
図8を参照すると、本発明の折りたたみ椅子10は、2つの支持側フレーム(101、101’)及び2つの接続プレート(102、102’)の底部に、滑り止め作用を奏する少なくとも1つの滑り止めパッド106が設けられ、着席時の折りたたみ椅子10の外力によるシート全体の変位を防止でき、折りたたみ椅子10全体の安定性を確保できる。
【0030】
以下はバックプレートとシートクッションプレートの補強後の検証結果である。
次に、実施形態1と比較例1を用いて実験を行い、実施形態1と比較例1の実際のサイズは異なり、具体的には、実施形態1の展開サイズが430x325x755(mm)であると定義し、比較例1の展開サイズが500x420x997(mm)であると定義する。
【0031】
本発明の実施形態1と比較例1の側プレートに対して耐圧性実験を行い、実施形態1のバックプレート(即ち、本発明のバックプレート104は以下にバックプレート200と称する)及び比較例1のバックプレート300に対してそれぞれ38Kgfの重量を加え、コンピューター支援エンジニアリング(computer aidedengineering、CAE)シミュレーション計算方法により分析した結果を
図9の(a)及び(b)に示す。
【0032】
比較例1のバックプレート300と実施形態1のバックプレート200との違いは、バックプレート300が本発明の補強構造に含まれる補強リング、複数の補強リブ及び2つの支持側フレームの当接部を含まないことである。
【0033】
表1に、実施形態1と比較例1で得られた最大変形値を示す。
【表1】
【0034】
表1から分かるように、比較例1のバックプレート300の最大変形値は、実施形態1のバックプレート200の最大変形量の2.6倍であることから、実施形態1では、比較例1に比べて、バックプレート200の最大変形値が低下しており、耐圧性が効果的に向上していることがわかる。
【0035】
本発明の実施形態1及び比較例1のシートクッションプレートに対して耐圧性実験を行い、実施形態1のシートクッションプレート(即ち、本発明のシートクッションプレート103は以下にシートクッションプレート400と称する)及び比較例1のシートクッションプレート500にそれぞれ132Kgfの重量を加え、CAEシミュレーション計算方法により分析した結果を
図10の(a)及び(b)に示す。
【0036】
比較例1のシートクッションプレート500と実施形態1のシートクッションプレート400との違いは、シートクッションプレート500が本発明の補強構造に含まれる補強リング及び複数の補強リブを含まないことである。
【0037】
表2に、実施形態1と比較例1で得られた最大変形値を示す。
【表2】
【0038】
表2から分かるように、比較例1のシートクッションプレート500の最大変形値は、実施形態1のシートクッションプレート400の最大変形量の2.61倍であることから、実施形態1では、比較例1に比べて、シートクッションプレート400の最大変形値が低下しており、耐圧性が効果的に向上していることがわかる。
【0039】
上記記述によれば、本願に記載の概念は、明らかに、これらの概念の範囲から逸脱しない限り、様々な技術を用いて実現され得る。また、特定の実施形態を具体的に参照して概念を説明してきたが、当業者であれば、これらの概念の範囲から逸脱しない限り、形式及び詳細を変更することができることを認識するであろう。このように、記載された実施形態は、全ての点において、限定的なものではなく、例示的なものであると理解されるであろう。また、本願は、上述の特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲から逸脱しない限り、多くの再構成、修正及び置換が可能であることが理解されるべきである。
【符号の説明】
【0040】
10:折りたたみ椅子
101:支持側フレーム
101’:支持側フレーム
1011:第1の支持部
1011’:第1の支持部
1012:第2の支持部
1012’:第2の支持部
1013:第3の支持部
1013’:第3の支持部
1014:第4の支持部
1014’:第4の支持部
1015:シートクッションプレート相対枢着部
1015’:シートクッションプレート相対枢着部
1016:バックプレート相対枢着部
1016’:バックプレート相対枢着部
1017:接続プレート相対枢着部
1017’:接続プレート相対枢着部
1018:当接部
102:接続プレート
102’:接続プレート
1021:第1の折線
1022:接続プレート枢着具
1022’:接続プレート枢着具
1023:位置決め柱
1023’:位置決め柱
1024:第1のプレート体
1025:第2のプレート体
1026:プレート体枢着具
1027:プレート体相対枢着具
103:シートクッションプレート
1031:第2の折線
1032:シートクッションプレート枢着具
1033:位置決め孔
1034:第1の載置プレート
1035:第2の載置プレート
1036:載置プレート枢着具
1037:載置プレート相対枢着具
1038:ハンドル孔
104:バックプレート
1041:第3の折線
1042:バックプレート枢着具
1043:第1の支持プレート
1044:第2の支持プレート
1045:支持プレート枢着具
1046:支持プレート相対枢着具
105:補強構造
1051:補強格子
10511:格子リブ
1052:補強リング
1053:補強リブ
1054:透孔
106:滑り止めパッド
A:付勢方向
B:付勢方向
C:付勢方向
D:共通交点