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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024068194
(43)【公開日】2024-05-17
(54)【発明の名称】多目的折りたたみ椅子
(51)【国際特許分類】
   A47C 4/04 20060101AFI20240510BHJP
   A47C 1/024 20060101ALI20240510BHJP
   A47C 4/08 20060101ALI20240510BHJP
【FI】
A47C4/04 Z
A47C1/024
A47C4/08
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023189214
(22)【出願日】2023-11-06
(31)【優先権主張番号】111142293
(32)【優先日】2022-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】520229943
【氏名又は名称】淨斯人間志業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】JING SI PURELAND CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】1F, 19 ZHONGXIAO EAST ROAD, SECTION 3, LANE 217, ALLEY 7, 106 DAAN DISTRICT, TAIPEI CITY, TAIWAN
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マーシャル キュー.シアオ
【テーマコード(参考)】
3B099
【Fターム(参考)】
3B099BA04
3B099CA30
(57)【要約】
【課題】構造強化設計によって全体の耐荷重能力が強化され、折りたたみ方法によって体積を減少させることができ、不使用時の収納に便利である折りたたみ椅子自体の提供。
【解決手段】多目的折りたたみ椅子は、対向して設けられる2つの支持側プレートと、2つの支持側プレートの間に設けられ、且つ2つの支持側プレートに可動的に枢着される2つの接続プレートと、2つの支持側プレートの間に設けられ、両側がそれぞれ2つの支持側プレートに可動的に枢着されるシートクッションプレートと、2つの支持側プレートの間に設けられ、両側がそれぞれ2つの支持側プレートに可動的に枢着されるニーリングクッションプレートと、を含み、2つの支持側プレートの間の距離を短縮させるように、上記部品は折り曲げられて畳まれ得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向して設けられる2つの支持側プレートと、
それぞれ第1の折線が形成され、2つの前記支持側プレートの間に設けられ、且つ2つの前記支持側プレートに可動的に枢着され、それぞれ前記第1の折線によって畳み状態に折り曲げられ得る2つの接続プレートと、
第2の折線が成型され、2つの前記支持側プレートの間に設けられ、両側がそれぞれ2つの前記支持側プレートに枢着され、前記第2の折線によって畳み状態に折り曲げられ得るシートクッションプレートと、
第3の折線が成型され、2つの前記支持側プレートの間に設けられ、両側がそれぞれ2つの前記支持側プレートに可動的に枢着されるニーリングクッションプレートと、を含む多目的折りたたみ椅子であって、
2つの前記支持側プレート、2つの前記接続プレート、前記シートクッションプレート、及び前記ニーリングクッションプレートのうちの少なくとも1つの内側に補強構造が成型され、
2つの前記支持側プレートはそれぞれ第1の回動部が成型され、
それぞれ両端に第2の回動部及び支持部が成型され、それぞれ前記第2の回動部によって2つの前記支持側プレートの前記第1の回動部に回動して枢着される2つの手すりプレートと、第4の折線が成型され、2つの前記手すりプレートの間に設けられ、両側がそれぞれ2つの前記手すりプレートの前記支持部に可動的に枢着され、2つの前記支持側プレートの間の距離を短縮させるように、前記第4の折線によって畳み状態に折り曲げられ得るバックプレートと、をさらに含み、
2つの前記手すりプレートの内側にはそれぞれ位置決め部が成型され、2つの前記支持側プレートは前記位置決め部の相対面に対してそれぞれ円弧状軌道を有する相対位置決め部が成型され、2つの前記手すりプレートが前記円弧状軌道に沿って2つの前記支持側プレートに対して回動できるように、前記位置決め部は前記相対位置決め部が形成する前記円弧状軌道に対してスライドでき、
2つの前記支持側プレートの間の距離を短縮させるように、各前記接続プレートは各前記第1の折線に沿って折り曲げられて畳まれ得、前記シートクッションプレートは前記第2の折線に沿って折り曲げられて畳まれ得、前記ニーリングクッションプレートは前記第3の折線に沿って折り曲げられて畳まれ得る
多目的折りたたみ椅子。
【請求項2】
2つの前記支持側プレートはそれぞれ第1の当接部及び第2の当接部が成型され、前記第1の回動部は前記第1の当接部と前記第2の当接部の間に成型され、前記第1の当接部及び前記第2の当接部はそれぞれ前記手すりプレートの回動角度を制限できる
請求項1に記載の多目的折りたたみ椅子。
【請求項3】
前記接続プレートは第1のプレート体及び第2のプレート体を含み、前記第1のプレート体及び前記第2のプレート体の内側にそれぞれ前記補強構造が成型されている
請求項1に記載の多目的折りたたみ椅子。
【請求項4】
前記ニーリングクッションプレートは第1のニーリングプレート及び第2のニーリングプレートを含み、前記第1のニーリングプレート及び前記第2のニーリングプレートの内側にそれぞれ前記補強構造が成型されている
請求項1に記載の多目的折りたたみ椅子。
【請求項5】
2つの前記支持側プレートの間には、前記ニーリングクッションプレートの一方側が当接されるニーリングクッション補強プレートが可動的に枢着される
請求項1に記載の多目的折りたたみ椅子。
【請求項6】
前記補強構造は、
蜂の巣の形状で配列される複数の六角補強格子と、
それぞれ各前記六角補強格子の間に貫通して接続される複数の補強リブと、をさらに含む
請求項1に記載の多目的折りたたみ椅子。
【請求項7】
2つの前記手すりプレート及び前記バックプレートのうちの少なくとも1つの内側に補強カバープレートが覆われている
請求項1に記載の多目的折りたたみ椅子。
【請求項8】
2つの前記支持側プレートと前記ニーリングクッションプレートが枢着される位置は傾斜度を有し、前記傾斜度は好ましくは8度であり、前記ニーリングクッションプレートが2つの前記支持側プレートに枢着された後、前記ニーリングクッションプレートの平面は斜面に形成される
請求項1に記載の多目的折りたたみ椅子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は多目的折りたたみ椅子に関わる。より具体的には、本発明は、シートクッション構造強度がより優れ、さらに折り畳んだ後体積を縮小させて収納に便利な多目的折りたたみ椅子に関わる。
【背景技術】
【0002】
台湾特許第517965号公報に示す椅子は、シートユニットと、シートユニットに対して枢動可能なシートバックユニットとを含む。シートユニットは、第1の本体と、高さが第1の本体より低い第2の本体と、それぞれ第1の本体の両側から外へ凸設される一対の第1の位置決め部と、それぞれ第2の本体の両側から外へ凸設される一対の第2の位置決め部とを含む。シートバックユニットは、それぞれシートユニットに対して枢動可能な2つの支持アームを含み、シートバックユニットは、シートユニットに対して着座状態と跪座状態の間で転換可能であり、着座状態のとき、これらの支持アームは、これらの第1の位置決め部に当接され、且つこれらの第2の位置決め部から離れ、跪座状態のとき、これらの支持アームは、これらの第2の位置決め部に当接され、且つこれらの第1の位置決め部から離れる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような椅子は、使用者が状況必要に応じて自分でシートバックユニットを着座状態から跪座状態に転換させるようにすることができるため、特に祈願、伝道などの会場に適する。しかし、このような椅子は実際の使用において、重量が重く、体積が大きいため、運搬に不利である。また、このような椅子は体積を縮小できずに収納スペースを広く取らざるを得ないため、依然として改善点がある。
【0004】
以上のことから、全体の耐荷重能力がより優れ、不使用時の収納に便利な折りたたみ椅子を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、多目的折りたたみ椅子を提供しており、多目的折りたたみ椅子は2つの支持側プレートと、2つの接続プレートと、シートクッションプレートと、ニーリングクッションプレートとを含み、2つの支持側プレートは対向して設けられ、2つの接続プレートは2つの支持側プレートの間に設けられ、且つ2つの支持側プレートに可動的に枢着され、シートクッションプレートは2つの支持側プレートの間に設けられ、シートクッションプレートの両側はそれぞれ2つの支持側プレートに可動的に枢着され、ニーリングクッションプレートは2つの支持側プレートの間に設けられ、ニーリングクッションプレートの両側はそれぞれ2つの支持側プレートに可動的に枢着され、2つの支持側プレートの間の距離を短縮させるように、各接続プレート、シートクッションプレート及びニーリングクッションプレートは折り曲げられて畳まれ得る。
【0006】
一実施形態では、2つの支持側プレートはそれぞれ第1の回動部が成型され、多目的折りたたみ椅子は2つの手すりプレートと、バックプレートとをさらに含み、2つの手すりプレートはそれぞれ両端に第2の回動部及び支持部が成型され、2つの手すりプレートはそれぞれ第2の回動部により2つの支持側プレートの第1の回動部に回動して枢着され、バックプレートは第4の折線が成型され、バックプレートは2つの手すりプレートの間に設けられ、バックプレートの両側はそれぞれ2つの手すりプレートの支持部に可動的に枢着され、2つの支持側プレートの間の距離を短縮させるように、バックプレートは第4の折線によって畳み状態に折り曲げられ得る。
【0007】
一実施形態では、2つの支持側プレートはそれぞれ第1の当接部及び第2の当接部が成型され、第1の回動部は第1の当接部と第2の当接部の間に成型され、第1の当接部と第2の当接部はそれぞれ手すりプレートの回動角度を制限し得る。
【0008】
一実施形態では、2つの手すりプレートの内側にそれぞれ位置決め部が成型され、2つの支持側プレートは位置決め部の相対面に対してそれぞれ円弧状軌道を有する相対位置決め部が成型され、2つの手すりプレートが円弧状軌道に沿って2つの支持側プレートに対して回動できるように、位置決め部は相対位置決め部が形成する円弧状軌道に対してスライドできる。
【0009】
一実施形態では、接続プレートは第1のプレート体と、第2のプレート体とを含み、第1のプレート体及び第2のプレート体の内側にそれぞれ補強構造が成型されている。
【0010】
一実施形態では、ニーリングクッションプレートは第1のニーリングプレートと、第2のニーリングプレートとを含み、第1のニーリングプレート及び第2のニーリングプレートの内側にそれぞれ補強構造が成型されている。
【0011】
一実施形態では、2つの支持側プレートの間には、ニーリングクッションプレートの一方側が当接可能なニーリングクッション補強プレートが可動的に枢着されている。
【0012】
一実施形態では、補強構造は、蜂の巣の形状で配列される複数の六角補強格子と、それぞれ各六角補強格子の間に貫通して接続される複数の補強リブとをさらに含む。
【0013】
一実施形態では、2つの手すりプレート及びバックプレートのうちの少なくとも1つの内側に補強カバープレートが覆われている。
【0014】
一実施形態では、2つの支持側プレートとニーリングクッションプレートが枢着される位置は傾斜度を有し、ニーリングクッションプレートが2つの支持側プレートに枢着された後、ニーリングクッションプレートの平面は斜面に形成される。
【発明の効果】
【0015】
上記方法のように、折りたたみ椅子自体は構造強化設計によって全体の耐荷重能力が強化され、折りたたみ方法によって体積を減少させることができ、不使用時の収納に便利である。
【0016】
本願の実施形態又は先行技術における技術方案をより明確に説明するために、実施形態又は先行技術の説明で使用されるべき図面を以下に簡単に説明するが、以下の説明中の図面は本願の一部の実施形態にすぎず、当業者には創造的な努力なしにこれらの図面から他の図面を得ることができることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の多目的折りたたみ椅子の立体構造図である。
図2図1に示す多目的折りたたみ椅子の別の角度の立体構造図である。
図3図1に示す多目的折りたたみ椅子の分解模式図である。
図4図1に示す多目的折りたたみ椅子の別の角度の分解模式図である。
図5】本発明のシートクッションプレートの分解模式図である。
図6】本発明のニーリングクッションプレートの分解模式図である。
図7】本発明の位置決め部及び相対位置決め部の第1の状態の模式図である。
図8】本発明の位置決め部及び相対位置決め部の第2の状態の模式図である。
図9】本発明の補強構造の模式図である。
図10】ニーリングクッションプレートの角度模式図である。
図11】遮蔽プレートの使用模式図である。
図12】従来の跪座部位にかかる応力の模式図である。
図13】本発明のニーリングクッションプレートにかかる応力の模式図である。
図14】本発明の当接部の構造模式図である。
図15】本発明の多目的折りたたみ椅子の折り畳み過程の模式図(一)である。
図16】本発明の多目的折りたたみ椅子の折り畳み過程の模式図(二)である。
図17】(a)と(b)は、実施形態1のバックプレートと比較例1のバックプレートに同じ力を加えた後の変形分布図をそれぞれ示す。
図18】(a)と(b)は、実施形態1のシートクッションプレートと比較例1のシートクッションプレートに同じ力を加えた後の変形分布図をそれぞれ示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下の記述には、本発明における例示的な実施形態に関連する特定の情報が含まれる。本発明における図面及びその詳細な記述は例示的な実施形態にすぎない。但し、本発明は、これらの例示的な実施形態に限定されない。本発明の他の変形及び実施形態は、当業者に想起されるであろう。特に説明しない限り、図面における同様の又は対応する素子は、同様の又は対応する符号によって示され得る。また、本発明における図面及び例は、一般に縮尺通りではなく、実際の相対的サイズに対応することを意図していない。
【0019】
一貫性及び理解の容易性のために、同様の特徴は、例示的な図面において、符号によって示される(但し、一部の例では、このように示されていない)。但し、異なる実施形態における特徴は、他の点で異なる可能性があるため、図面に示す特徴に狭く限定されるべきではない。
【0020】
「少なくとも1つの実施形態」、「一実施形態」、「複数の実施形態」、「異なる実施形態」、「一部の実施形態」、「本実施形態」などの用語は、このように記載された本発明の実施形態が特定の特徴、構造、又は特性を含み得ることを示し得るが、本発明の可能な全ての実施形態がいずれも特定の特徴、構造、又は特性を含まなければならないわけではない。また、「一実施形態では」、「本実施形態では」という語句を繰り返し使用することは、同じである可能性があっても、必ずしも同じ実施形態を指し示すものではない。また、「本発明」に関連して使用される「実施形態」などの語句は、本発明の全ての実施形態が特定の特徴、構造、又は特性を含まなければならないことを意味するものではなく、「本発明の少なくとも一部の実施形態」が記載された特定の特徴、構造、又は特性を含むと理解されるべきである。「結合」という用語は、介在する部品を介して直接的又は間接的に接続されるか否かにかかわらず、接続として定義され、必ずしも物理的な接続に限定されない。「含む」という用語が使用されるとき、「含むが、これに限定されない」ことを意味し、記載された組み合わせ、グループ、シリーズ、及び同等物のオープンエンドの包含又は関係を明確的に表す。
【0021】
また、説明及び非限定の目的のために、機能エンティティ、技術、プロトコル、標準などの具体的な詳細は、記述された技術への理解を提供するために記載されている。他の例では、不必要な細部で説明記述を不明瞭にしないように、周知の方法、技術、システム、及びアーキテクチャなどの詳細な説明は、省略される。
【0022】
本発明の明細書及び上記図面における「第1の」、「第2の」及び「第3の」などの用語は、特定の順序を説明するためではなく、異なる物品を区別するために使用される。また、「含む」という用語及びその全ての変形は、非排他的な包含を含むことを意図している。例えば、一連のステップ又はモジュールを含むプロセス、方法、システム、製品、又は装置は、リストされたステップ又はモジュールに限定されるものではなく、選択的にリストされていないステップ又はモジュールをさらに含み、或いは選択的にこれらのプロセス、方法、製品、又は装置に固有の他のステップ又はモジュールをさらに含み得る。
【0023】
以下、図面、実施形態に関連して本発明をさらに詳細に説明する。
【0024】
図1及び図2を参照すると、図に示す多目的折りたたみ椅子10は2つの支持側プレート(101、101’)と、2つの手すりプレート(102、102’)と、2つの接続プレート(103、103’)と、シートクッションプレート104と、バックプレート105と、ニーリングクッションプレート106とを含み、2つの支持側プレート(101、101’)は対向して設けられ、2つの手すりプレート(102、102’)はそれぞれ2つの支持側プレート(101、101’)に回動して枢着され、2つの接続プレート(103、103’)はそれぞれ第1の折線1031が形成され、2つの接続プレート(103、103’)は2つの支持側プレート(101、101’)の間に設けられ、且つ2つの支持側プレート(101、101’)に可動的に枢着され、2つの接続プレート(103、103’)はそれぞれ第1の折線1031によって畳み状態に折り曲げられ得、また、シートクッションプレート104は第2の折線1041が成型され、シートクッションプレート104は2つの支持側プレート(101、101’)の間に設けられ、シートクッションプレート104の両側はそれぞれ2つの支持側プレート(101、101’)に可動的に枢着され、シートクッションプレート104は第2の折線1041によって畳み状態に折り曲げられ得、また、ニーリングクッションプレート106は第3の折線1061が成型され、ニーリングクッションプレート106は2つの支持側プレート(101、101’)の間に設けられ、ニーリングクッションプレート106の両側はそれぞれ2つの支持側プレート(101、101’)に可動的に枢着され、バックプレート105は第4の折線1051が成型され、バックプレート105は2つの手すりプレート(102、102’)の間に設けられ、バックプレート105の両側はそれぞれ2つの手すりプレート(102、102’)に可動的に枢着され、バックプレート105は第4の折線1051によって畳み状態に折り曲げられ得、2つの支持側プレート(101、101’)の間の距離を短縮させるように、各接続プレート(103、103’)は各第1の折線1031に沿って折り曲げられて畳まれ得、シートクッションプレート104は第2の折線1041に沿って折り曲げられて畳まれ得、ニーリングクッションプレート106は第3の折線1061に沿って折り曲げられて畳まれ得、バックプレート105は第4の折線1051に沿って折り曲げられて畳まれ得る。
【0025】
図3から図6を参照すると、多目的折りたたみ椅子10は2つの支持側プレート(101、101’)と、2つの手すりプレート(102、102’)と、2つの接続プレート(103、103’)と、シートクッションプレート104と、バックプレート105と、ニーリングクッションプレート106とを含み、支持側プレート101は第1の回動部1011が成型され、支持側プレート101の頂部は第1の載置部1015及び第2の載置部1016が成型され、第1の載置部1015には少なくとも1つの第1の載置部枢着素子10151が成型され、第2の載置部1016には少なくとも1つの第2の載置部枢着素子10161が成型され、第1の載置部1015と第2の載置部1016との間に落差が形成され、また、支持側プレート101の内面には少なくとも1つ以上の第1の枢着素子1017と、第2の枢着素子1018が外から内へ順に成型され、支持側プレート101の内側には補強構造107が成型され、手すりプレート102の両端にはそれぞれ第2の回動部1021及び支持部1022が成型され、手すりプレート102の内側には補強構造107が成型され、手すりプレート102が支持側プレート101に対して回動可能にするように、手すりプレート102は第2の回動部1021によって支持側プレート101の第1の回動部1011に回動して枢着され得、手すりプレート102の内側には少なくとも1つのバックプレート相対枢着具1024が成型されている。一実施形態では、支持側プレート101は第1の当接部1012及び第2の当接部1013が成型され、第1の回動部1011は第1の当接部1012と第2の当接部1013の間に成型され、手すりプレート102が第1の当接部1012と第2の当接部1013の間で限定角度範囲の回動を行えるように、第1の当接部1012及び第2の当接部1013はそれぞれ第1の回動部1011に可動的に枢着される手すりプレート102の回動角度を制限できる。一実施形態では、手すりプレート102の内側にはそれぞれ少なくとも1つの位置決め部1023が成型され、位置決め部1023は例えば突起状のボスであってもよく、支持側プレート101は位置決め部1023の相対面に対して相対位置決め部1014が成型され、相対位置決め部1014は例えば隆起したボスであってもよく、ボスの表面には少なくとも1つ以上の円弧状軌道1020が成型され、上記支持側プレート101の構造は支持側プレート101’と同じであり、手すりプレート102の構造は手すりプレート102’と同じであるため、再度説明しない。一実施形態では、2つの手すりプレート(102、102’)の内側にはそれぞれ補強カバープレート1026が覆われ、2つの手すりプレート(102、102’)全体の構造強度を補強できる。一実施形態では、支持側プレート101に成型される第1の回動部1011は枢着軸であってもよく、手すりプレート102の第2の回動部1021は枢着孔であってもよい。一実施形態では、手すりプレート102が支持側プレート101に対して回動可能にするように、手すりプレート102は、第2の回動部1021によって支持側プレート101の第1の回動部1011に回動して枢着され得る。
【0026】
一実施形態では、2つの接続プレート(103、103’)はそれぞれその両側に少なくとも1つの接続プレート枢着具(1032、1032’)が成型され、2つの接続プレート(103、103’)はそれぞれその両側の接続プレート枢着具(1032、1032’)によって2つの支持側プレート(101、101’)の第1の枢着素子(1017、1017’)及び第2の枢着素子(1018、1018’)に相対して枢着され得、2つの接続プレート(103、103’)のうちの1つは少なくとも1つのニーリングクッションプレート当接具1039が成型されている。一実施形態では、2つの接続プレート(103、103’)はそれぞれ第1のプレート体1033及び第2のプレート体1034を含み、第1のプレート体1033の一方側に少なくとも1つのプレート体枢着具1035が成型され、第2のプレート体1034のプレート体枢着具1035に対向する一方側にプレート体相対枢着具1036が成型され、第1のプレート体1033が第2のプレート体1034に対して折り曲げられて畳まれ得るように、第1のプレート体1033はプレート体枢着具1035によって第2のプレート体1034のプレート体相対枢着具1036に可動的に枢着され、第1のプレート体1033及び第2のプレート体1034はそれぞれ第1の枢着素子(1017、1017’)と第2の枢着素子(1018、1018’)の一方側に対して接続プレート枢着具(1032、1032’)が成型され、第1のプレート体1033及び第2のプレート体1034は接続プレート枢着具(1032、1032’)によって第1の枢着素子(1017、1017’)と第2の枢着素子(1018、1018’)に可動的に枢着され得、第1のプレート体1033及び第2のプレート体1034の内面にはそれぞれ補強構造107が成型されている。
【0027】
一実施形態では、シートクッションプレート104の内側に補強構造107が成型され、シートクッションプレート104は2つの第1の載置部(1015、1015’)の両側に対して、それぞれ少なくとも1つのシートクッションプレート枢着具1042が成型され、シートクッションプレート104が2つの第1の載置部(1015、1015’)の間に接続、設置されるように、シートクッションプレート104は両側のシートクッションプレート枢着具1042によって、それぞれ2つの第1の載置部(1015、1015’)の第1の載置部枢着素子(10151、10151’)に可動的に枢着される。一実施形態では、シートクッションプレート104は第1の載置プレート1043及び第2の載置プレート1044を含み、第1の載置プレート1043及び第2の載置プレート1044の内側にそれぞれ補強構造107が成型され、第1の載置プレート1043の一方側に少なくとも1つの載置プレート枢着具1045が成型され、第2の載置プレート1044の載置プレート枢着具1045に面する一方側に少なくとも1つの載置プレート相対枢着具1046が成型され、第1の載置プレート1043が第2の載置プレート1044に対して折り曲げられて畳まれ得るように、第1の載置プレート1043は載置プレート枢着具1045によって載置プレート相対枢着具1046に可動的に枢着され得、シートクッションプレート枢着具1042はそれぞれ第1の載置プレート1043及び第2の載置プレート1044の2つの第1の載置部(1015、1015’)に面する一方側に成型され、第1の載置プレート1043及び第2の載置プレート1044はそれぞれシートクッションプレート枢着具1042によって2つの第1の載置部(1015、1015’)の第1の載置部枢着素子10151に可動的に枢着され得る。また、一実施形態では、第1の載置プレート1043及び第2の載置プレート1044はそれぞれハンドル孔1047が成型されている。
【0028】
一実施形態では、バックプレート105の内側に補強構造107が成型され、バックプレート105は2つの手すりプレート(102、102’)の両側に対してそれぞれ少なくとも1つのバックプレート枢着具1052が成型され、バックプレート105が2つの手すりプレート(102、102’)の間に接続、設置されるように、バックプレート105の両側はそれぞれバックプレート枢着具1052によって2つの手すりプレート(102、102’)の2つのバックプレート相対枢着具(1024、1024’)に可動的に枢着される。一実施形態では、バックプレート105は第1の支持プレート1053及び第2の支持プレート1054を含み、第1の支持プレート1053及び第2の支持プレート1054の内側にそれぞれ補強構造107が成型され、第1の支持プレート1053の一方側に少なくとも1つの支持プレート枢着具1055が成型され、第2の支持プレート1054の支持プレート枢着具1055に面する一方側に少なくとも1つの支持プレート相対枢着具1056が成型され、第1の支持プレート1053が第2の支持プレート1054に対して折り曲げられて畳まれ得るように、第1の支持プレート1053は支持プレート枢着具1055によって支持プレート相対枢着具1056に可動的に枢着され得、バックプレート枢着具1052はそれぞれ第1の支持プレート1053及び第2の支持プレート1054の2つの手すりプレート(102、102’)に面する一方側に成型され、第1の支持プレート1053及び第2の支持プレート1054の他方側がそれぞれ2つのバックプレート相対枢着部(1024、1024’)に可動的に枢着されるように、第1の支持プレート1053及び第2の支持プレート1054はそれぞれバックプレート枢着具1052によって2つの手すりプレート(102、102’)の2つのバックプレート相対枢着部(1024、1024’)に可動的に枢着され得る。一実施形態では、バックプレート105の内側に補強カバープレート1057が覆われ、バックプレート105の全体構造強度を増加できる。
【0029】
一実施形態では、ニーリングクッションプレート106の内側に補強構造107が成型され、ニーリングクッションプレート106は2つの第2の載置部(1016、1016’)の両側に対してそれぞれ少なくとも1つのニーリングクッションプレート枢着具1062が成型され、ニーリングクッションプレート106が2つの支持側プレート(101、101’)の2つの第2の載置部(1016、1016’)の間に接続、設置されるように、ニーリングクッションプレート106の両側はそれぞれニーリングクッションプレート枢着具1062によって2つの第2の載置部(1016、1016’)の2つの第2の載置部枢着素子(10161、10161’)に可動的に枢着され、ニーリングクッションプレート106の接続プレート103’に面する一方側は、ニーリングクッションプレート当接具1039に当接され得る。一実施形態では、ニーリングクッションプレート106は第1のニーリングプレート1063及び第2のニーリングプレート1064を含み、第1のニーリングプレート1063の一方側に少なくとも1つのニーリングプレート枢着具1065が成型され、第2のニーリングプレート1064のニーリングプレート枢着具1065に面する一方側に少なくとも1つのニーリングプレート相対枢着具1066が成型され、第1のニーリングプレート1063が第2のニーリングプレート1064に対して折り曲げられて畳まれ得るように、第1のニーリングプレート1063はニーリングプレート枢着具1065によってニーリングプレート相対枢着具1066に可動的に枢着され得、ニーリングクッションプレート枢着具1062はそれぞれ第1のニーリングプレート1063及び第2のニーリングプレート1064の2つの第2の載置部(1016、1016’)に面する一方側に成型され、第1のニーリングプレート1063及び第2のニーリングプレート1064の他方側がそれぞれ2つの第2の載置部枢着素子(10161、10161’)に可動的に枢着されるように、第1のニーリングプレート1063及び第2のニーリングプレート1064はそれぞれニーリングクッションプレート枢着具1062によって2つの第2の載置部(1016、1016’)の2つの第2の載置部枢着素子(10161、10161’)に可動的に枢着され得る。一実施形態では、ニーリングクッションプレート106を支持する支持力をさらに増加させるように、2つの支持側プレート(101、101’)の間にニーリングクッションプレート106の一方側が当接されるニーリングクッション補強プレート109が可動的に枢着され、ニーリングクッション補強プレート109はさらに第5の折線1091が成型され得、ニーリングクッション補強プレート109は第5の折線1091によって折り曲げられて畳まれ得る。上記部品が組み合わせられた態様は図1及び図2に示す通りである。
【0030】
図7及び図8を参照し、さらに図3及び図4を参照すると、位置決め部1023は突起状のボスであってもよく、相対位置決め部1014は複数の円弧状軌道1020が成型され、一実施形態では、複数の円弧状軌道1020の数は3本であり、これらの円弧状軌道1020はそれぞれ窪み状を呈し、位置決め部1023の数は複数であり、これらの位置決め部1023とこれらの円弧状軌道1020の位置は相対する。そのため、これらの位置決め部1023がそれぞれこれらの円弧状軌道1020に置かれた後、これらの位置決め部1023は相対位置決め部1014のこれらの円弧状軌道1020に対してスライドでき、手すりプレート102は力が加えられて推進され、これらの円弧状軌道1020に沿って支持側プレート101に対して反時計回り或は時計回りに回動でき、2つの手すりプレート(102、102’)が2つの支持側プレート(101、101’)に対して回動する態様は、即ち図7及び図8の変化に示す通りである。一実施形態では、これらの円弧状軌道1020はそれぞれ少なくとも1つの位置決め孔1019が成型され、位置決め部1023がこれらの円弧状軌道1020に対して回動するとき、置決め部1023のこれらのボスは回動した後にそれぞれこれらの位置決め孔1019内に嵌め込まれて、位置決めの効果をもたらすことができ、2つの手すりプレート(102、102’)が2つの支持側プレート(101、101’)に対して回動するとき、回動段差の効果をさらにもたらすことができる。なお、一実施形態では、この位置決め部1023が容易に位置決め孔1019から離脱できるように、位置決め部1023のボスは球面状に形成されている。
【0031】
図9を参照すると、一実施形態では、補強構造107は複数の六角補強格子1071及び複数の補強リブ1072をさらに含み、複数の六角補強格子1071は蜂の巣の形状で配列され、複数の補強リブ1072はそれぞれ部分的に接続された六角補強格子1071に貫通して接続され、各補強リブ1072はそれぞれ縦方向、横方向或は斜め方向などの多種の方向で各六角補強格子1071に貫通して接続され得、各六角補強格子1071の一部に貫通孔1073が成型され、また、本図面は例示的なものにすぎず、各補強リブ1072の接続形態を限定するものではない。
【0032】
図10を参照すると、一実施形態では、2つの第2の載置部(1016、1016’)はそれぞれ平面Zに対して傾斜度θを有し、傾斜度θの好ましい角度は8度であり、2つの第2の載置部(1016、1016’)の傾斜度θは一致し、ニーリングクッションプレート106が2つの載置部(1016、1016’)に可動的に枢着された後、ニーリングクッションプレート106の平面は2つの第2の載置部(1016、1016’)の傾斜度と一致する斜面を形成し、これにより、使用者が跪拝動作をするとき、斜面が形成されたニーリングクッションプレート106は使用者の膝の当て心地をより快適にすることができる。
【0033】
図11を参照すると、一実施形態では、接続プレート103は遮蔽プレート1037をさらに含み、遮蔽プレート1037が第1のプレート体1033及び第2のプレート体1034に対して持ち上げられ得るように、遮蔽プレート1037は第1のプレート体1033及び第2のプレート体1034に可動的に枢着され、本図面から分かるように、遮蔽プレート1037が持ち上げられるとき、接続プレート103に開口1038が形成され、開口1038はシートクッションプレート104の底部が形成された収納スペース108と連通されているため、使用者は遮蔽プレート1037を持ち上げて個人用品例えば靴を収納スペース108に入れた後に、遮蔽プレート1037を戻すことができ、これにより個人用品のプライバシーが保護される。
【0034】
さらに図12及び図13を参照すると、図12は台湾特許第517965公報に示す「椅子」であり、図12から分かるように、このシートの側面は二重階段状を呈し、即ちシート11の後方には比較的低く且つ180度平面を呈する低座部111が連設され、低座部111の座面には軟式矩形のシートクッション112を有し、図13は本発明のニーリングクッションプレート106が8度傾斜した態様であり、低座部111とニーリングクッションプレート106の両方の応力を以下のように分析する。
【数1】
【0035】
低座部111のコーナ113の接触面積が100mmx1mmであると仮定すると、人体が膝から下腿までの部分(図中の符号12のように)で跪座するとき、応力はニーリングプレートのコーナ113に集中し、局部応力が大きすぎることになる。低座部のコーナ113の応力は以下のように計算される。
【数2】
【0036】
ニーリングクッションプレート106の接触面積が100mmx223.5mmであると仮定すると、人体が膝から下腿の部分(図中の符号12のように)で跪座するとき、ニーリングクッションプレート106は傾斜面であるため、応力はニーリングクッションプレート106に均等に分布することになる。ニーリングクッションプレート106の応力は以下のように計算される。
【数3】
【0037】
以上のことから、人体の膝から下腿までの部分(図中の符号12のように)が180度平面の低座部111に跪座するとき、膝から下腿までの部分は約9.52MPaの逆方向応力を受けることになり、逆に、人体の膝から下腿までの部分が8度傾斜するニーリングクッションプレート106に跪座するとき、膝から下腿までの部分は約0.0426MPaの逆方向応力を受けることになり、ニーリングクッションプレート106の8度傾斜の設計により、ニーリングクッションプレート106の傾斜面は作用力を受ける断面積が増加され、跪座時に人体の膝から下腿までの部分が受ける逆方向応力を大幅に改善することができる。これは、応力は、作用力を受ける断面積に反比例し、垂直作用面の力に比例し、即ち、作用力を受ける断面積が大きいほど応力値が小さくなるためであり、そのため、ニーリングクッションプレート106が傾斜する8度の角度は、跪座時の快適性を大きく改善できることが分かる。
【0038】
図14を参照すると、一実施形態では、2つの手すりプレート(102、102’)の2つの支持部(1022、1022’)は、それぞれ2つのバックプレート相対枢着部(1024、1024’)から少なくとも1つの当接部1025が延伸して成型され、バックプレート105の両側がそれぞれ2つのバックプレート相対枢着部(1024、1024’)に可動的に枢着されるとき、バックプレート105が2つの支持部(1022、1022’)に可動的に枢着された一方側は当接部1025に当接され、バックプレート105の支持力を増加させることができる。
【0039】
図15及び図16を参照するとともに、図1から図4を参照すると、まず、説明のために、3次元方向を持つ座標系を定義する。三次元方向はそれぞれX方向、Y方向及びZ方向であり、3つの方向のうちの2つの方向は互いに垂直であり、X方向及びY方向はそれぞれ同一高さの平面上の縦方向及び横方向を表し、Z方向は高さの方向であると定義する。図15に示すように、2つの支持側プレート(101、101’)はX方向で間隔をおいて相対的に設けられ、2つの接続プレート(103、103’)の第1のプレート体1033及び第2のプレート体1034の枢着部分はさらに第1の折線1031と定義され、第1の折線1031は大体Z方向に沿って延伸する。これにより、第1のプレート体1033及び第2のプレート体1034は第1の折線1031を軸として相対的に枢動し、第1のプレート体1033及び第2のプレート体1034は折り曲げられて畳まれ、これにより、接続プレート(103、103’)は平板状から2つ折り状に変形され得る。シートクッションプレート104は第1の載置プレート1043及び第2の載置プレート1044により枢着されて構成され、第1の載置プレート1043及び第2の載置プレート1044の枢着部分に大体Y方向に沿って延伸する第2の折線1041が定義されている。これにより、第1の載置プレート1043及び第2の載置プレート1044は第2の折線1041を軸として相対的に枢動でき、シートクッションプレート104は折り曲げられて畳まれ、これにより、シートクッションプレート104は平板状から2つ折り状に変形され得、バックプレート105は第1の支持プレート1053及び第2の支持プレート1054により枢着されて構成され、第1の支持プレート1053及び第2の支持プレート1054の枢着部分に大体Z方向に沿って延伸する第4の折線1051が定義されている。これにより、第1の支持プレート1053及び第2の支持プレート1054は、第4の折線1051を軸として相対的に枢動でき、バックプレート105は折り曲げられて畳まれ、これによりバックプレート105は平板状から2つ折り状に変形され得る。また、ニーリングクッションプレート106は、第1のニーリングプレート1063及び第2のニーリングプレート1064により枢着されて構成され、第1のニーリングプレート1063及び第2のニーリングプレート1064の枢着部分に、大体Y方向に沿って延伸する第3の折線1061が定義されている。これにより、第1のニーリングプレート1063及び第2のニーリングプレート1064は、第3の折線1061を軸として相対的に枢動でき、ニーリングクッションプレート106は折り曲げられて畳まれ、これにより、ニーリングクッションプレート106は平板状から2つ折り状に変形され得る。
【0040】
さらには、本発明の多目的折りたたみ椅子10を折り畳むとき、少し力を加えて各部品を折り曲げる必要があり、その折り畳み方式は次の通りである。第1の折線1031に沿って2つの接続プレート(103、103’)のそれぞれに力を加えて(図に示す矢印Aのように)第1のプレート体1033及び第2のプレート体1034を折り畳み、第2の折線1041に沿ってシートクッションプレート104に力を加えて(図に示す矢印Bのように)第1の載置プレート1043及び第2の載置プレート1044を折り畳み、第4の折線1051に沿ってバックプレート105に力を加えて(図に示す矢印Cのように)第1の支持プレート1053及び第2の支持プレート1054を折り畳み、第3の折線1061に沿ってニーリングクッションプレート106に力を加えて(図に示す矢印Dのように)第1のニーリングプレート1063及び第2のニーリングプレート1064を折り畳み、2つの支持側プレート(101、101’)及び2つの手すりプレート(102、102’)をX方向に沿って互いに接近させ、図14に示すように、2つの支持側プレート(101、101’)と2つの手すりプレート(102、102’)との間の距離を短縮させ、最終的に本発明を椅子形態から図16に示す折り畳み状に変形させることで、占める体積を大幅に減少させ、これにより限られた収納空間内により多くの折り畳まれた本発明を収納することができ、上記のように加えられた力は、各部品がより容易に折り曲げられて畳まれるように、主に各部品の枢着部分又は各折線(1031,1041,1051,1061)に向けて加えられる力を指す。さらに図16を参照すると、シートクッションプレート104の第1の載置プレート1043及び第2の載置プレート1044はそれぞれハンドル孔1047が成型されているため、シートクッションプレート104の第1の載置プレート1043及び第2の載置プレート1044が折り畳まれると、2つのハンドル孔1047は接近することになり、これにより、使用者は手で持ち上げ、折り畳まれた多目的折りたたみ椅子10を容易に移動できる。
【0041】
以下はバックプレートとシートクッションプレートの補強後の検証結果である。
次に、実施形態1と比較例1を用いて実験を行い、本発明の実施形態1と比較例1のバックプレートに対して耐圧性実験を行い、実施形態1のバックプレート(即ち本発明のバックプレート105は以下にバックプレート200と称する)及び比較例1のバックプレート300にそれぞれ53Kgfの重量を加え、コンピューター支援エンジニアリング(computer aidedengineering、CAE)シミュレーション計算方法により分析した結果を図17の(a)(即ち比較例1)及び(b)(即ち実施形態1)に示す。
【0042】
比較例1のバックプレート300と実施形態1のバックプレート200との違いは、比較例1のバックプレート300が本発明の補強構造及び補強カバープレートを含まず、手すりプレートが本発明の補強カバープレート及び当接部を含まないことである。
【0043】
表1に、実施形態1と比較例1で得られた最大変形値を示す。
【表1】
【0044】
表1から分かるように、比較例1のバックプレート300の最大変形値は、実施形態1のバックプレート200の最大変形量の3倍であることから、実施形態1では、比較例1に比べてバックプレート200の最大変形値が低下しており、耐圧性が効果的に向上していることがわかる。
【0045】
本発明の実施形態1及び比較例1のシートクッションプレートに対して耐圧性実験を行い、実施形態1のシートクッションプレート(即ち、本発明のシートクッションプレート104は以下にシートクッションプレート400と称する)及び比較例1のシートクッションプレート500にそれぞれ97Kgfの重量を加え、CAEシミュレーション計算方法により分析した結果を図18の(a)(即ち比較例1)及び(b)(即ち実施形態1)に示す。
【0046】
比較例1のシートクッションプレート500と実施形態1のシートクッションプレート400との違いは、シートクッションプレート500が本発明の補強構造に含まれる複数の補強リブを含まないことである。
【0047】
表2に、実施形態1と比較例1で得られた最大変形値を示す。
【表2】
【0048】
表2から分かるように、比較例1のシートクッションプレート500の最大変形値は、実施形態1のシートクッションプレート400の最大変形量の1.18倍であることから、実施形態1では、比較例1に比べてシートクッションプレート400の最大変形値が低下しており、耐圧性が効果的に向上していることがわかる。
【0049】
上記説明によれば、本願に記載の概念は、明らかに、これらの概念の範囲から逸脱しない限り、様々な技術を用いて実現され得る。また、特定の実施形態を具体的に参照して概念を説明してきたが、当業者であれば、これらの概念の範囲から逸脱しない限り、形式及び詳細を変更することができることを認識するであろう。このように、記載された実施形態は、全ての点において、限定的なものではなく、例示的なものであると理解されるであろう。また、本願は、上述の特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲から逸脱しない限り、多くの再構成、修正及び置換が可能であることが理解されるべきである。
【符号の説明】
【0050】
10:多目的折りたたみ椅子
101:支持側プレート
101’:支持側プレート
1011:第1の回動部
1012:第1の当接部
1013:第2の当接部
1014:相対位置決め部
1015:第1の載置部
1015’:第1の載置部
10151:第1の載置部枢着素子
10151’:第1の載置部枢着素子
1016:第2の載置部
1016’:第2の載置部
10161:第2の載置部枢着素子
10161’:第2の載置部枢着素子
1017:第1の枢着素子
1017’:第1の枢着素子
1018:第2の枢着素子
1018’:第2の枢着素子
1019:位置決め孔
1020:円弧状軌道
102:手すりプレート
102’:手すりプレート
1021:第2の回動部
1022:支持部
1023:位置決め部
1024:バックプレート相対枢着具
1024’:バックプレート相対枢着具
1025:当接部
1026:補強カバープレート
103:接続プレート
103’:接続プレート
1031:第1の折線
1032:接続プレート枢着具
1032’:接続プレート枢着具
1033:第1のプレート体
1034:第2のプレート体
1035:プレート体枢着具
1036:プレート体相対枢着具
1037:遮蔽プレート
1038:開口
1039:ニーリングクッションプレート当接具
104:シートクッションプレート
1041:第2の折線
1042:シートクッションプレート枢着具
1043:第1の載置プレート
1044:第2の載置プレート
1045:載置プレート枢着具
1046:載置プレート相対枢着具
1047:ハンドル孔
105:バックプレート
1051:第4の折線
1052:バックプレート枢着具
1053:第1の支持プレート
1054:第2の支持プレート
1055:支持プレート枢着具
1056:支持プレート相対枢着具
1057:補強カバープレート
106:ニーリングクッションプレート
1061:第3の折線
1062:ニーリングクッションプレート枢着具
1063:第1のニーリングプレート
1064:第2のニーリングプレート
1065:ニーリングプレート枢着具
1066:ニーリングプレート相対枢着具
107:補強構造
1071:六角補強格子
1072:補強リブ
1073:貫通孔
108:収納スペース
109:ニーリングクッション補強プレート
1091:第5の折線
11:シート
111:低座部
112:軟式矩形のシートクッション
113:コーナ
12:膝から下腿までの部分
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18