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  • 特開-飲料容器用蓋材及び飲料用包装体 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024068375
(43)【公開日】2024-05-20
(54)【発明の名称】飲料容器用蓋材及び飲料用包装体
(51)【国際特許分類】
   B65D 77/20 20060101AFI20240513BHJP
【FI】
B65D77/20 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022178765
(22)【出願日】2022-11-08
(71)【出願人】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】矢吹 宗一郎
【テーマコード(参考)】
3E067
【Fターム(参考)】
3E067AA03
3E067AB26
3E067BA07A
3E067BB01A
3E067BB14A
3E067BB25A
3E067BC03A
3E067BC07A
3E067CA04
3E067CA12
3E067CA24
3E067EA35
3E067EB30
3E067EE02
3E067EE59
3E067FA01
3E067FB20
3E067FC01
3E067GD01
3E067GD06
(57)【要約】
【課題】環境負荷を低減できるとともに遮光性を有して利便性を向上できる飲料容器用蓋材及びそれを用いた飲料用包装体を提供する。
【解決手段】飲料容器2の上面に熱接着して飲料容器2を密封する飲料容器用蓋材5において、熱接着性樹脂層11と、金属蒸着膜13aを有した金属蒸着フィルム13と、保護層16とを順に積層して形成され、保護層16に傷痕群6が設けられる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料容器の上面に熱接着して飲料容器を密封する飲料容器用蓋材において、熱接着性樹脂層と、金属蒸着膜を有した金属蒸着フィルムと、保護層とを順に積層して形成され、前記保護層に傷痕群が設けられることを特徴とする飲料容器用蓋材。
【請求項2】
前記傷痕群が前記保護層を貫通することを特徴とする請求項1に記載の飲料容器用蓋材。
【請求項3】
前記傷痕群が飲料容器との熱接着領域を避けて形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の飲料容器用蓋材。
【請求項4】
前記金属蒸着フィルムが前記熱接着性樹脂層の反対側に前記金属蒸着膜を配置されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の飲料容器用蓋材。
【請求項5】
前記傷痕群が複数の切込みにより形成され、前記切込みの長さが0.1mm~5mmであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の飲料容器用蓋材。
【請求項6】
前記傷痕群が複数の突き刺し孔により形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の飲料容器用蓋材。
【請求項7】
前記傷痕群が環状に配置される複数の切込みにより形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の飲料容器用蓋材。
【請求項8】
前記金属蒸着膜よりも外面側に、前記傷痕群の配置領域を示す絵柄が形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の飲料容器用蓋材。
【請求項9】
前記金属蒸着膜がアルミニウムから成ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の飲料容器用蓋材。
【請求項10】
請求項1または請求項2に記載の飲料容器用蓋材と、前記飲料容器用蓋材により密封される飲料容器と、前記飲料容器または前記飲料容器用蓋材に取り付けられるストローとを備えたことを特徴とする飲料用包装体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料容器の上面に熱接着される飲料容器用蓋材及びそれを備えた飲料用包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の飲料容器用蓋材は特許文献1に開示されている。この飲料容器用蓋材はアルミニウム箔と熱接着性樹脂層とを有している。飲料容器及び飲料容器用蓋材によって飲料用包装体が形成され、飲料を入れた飲料容器の上面に飲料容器用蓋材を熱接着して飲料用包装体が密封される。これにより、飲料容器用蓋材にストローを突き刺して飲料を飲むことができる。また、飲料容器用蓋材がアルミニウム箔を有することで、変質防止のために遮光が必要なヨーグルト等の飲料を封入することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-054703号公報(第4頁~第7頁、第2図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
アルミニウム箔は製造時にCO排出により環境負荷が大きくなることから使用の削減が望まれる。このため、アルミニウム等の金属蒸着膜を有した金属蒸着フィルムを含む飲料容器用蓋材が用いられる。このとき、飲料容器用蓋材はアルミニウム箔に替えてフィルムを有するためストローに対する耐突き刺し性が高くなり、飲料容器用蓋材にストローを突き刺すことが困難になる。従って、飲料用包装体の利便性が悪くなる問題があった。
【0005】
本発明は、環境負荷を低減できるとともに遮光性を有して利便性を向上できる飲料容器用蓋材及びそれを用いた飲料用包装体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明は、飲料容器の上面に熱接着して飲料容器を密封する飲料容器用蓋材において、熱接着性樹脂層と、金属蒸着膜を有した金属蒸着フィルムと、保護層とを順に積層して形成され、前記保護層に傷痕群が設けられることを特徴としている。
【0007】
また本発明は上記構成の飲料容器用蓋材において、前記傷痕群が前記保護層を貫通することを特徴としている。
【0008】
また本発明は上記構成の飲料容器用蓋材において、前記傷痕群が飲料容器との熱接着領域を避けて形成されることを特徴としている。
【0009】
また本発明は上記構成の飲料容器用蓋材において、前記金属蒸着フィルムが前記熱接着性樹脂層の反対側に前記金属蒸着膜を配置されることを特徴としている。
【0010】
また本発明は上記構成の飲料容器用蓋材において、前記傷痕群が複数の切込みにより形成され、前記切込みの長さが0.1mm~5mmであることを特徴としている。
【0011】
また本発明は上記構成の飲料容器用蓋材において、前記傷痕群が複数の突き刺し孔により形成されることを特徴としている。
【0012】
また本発明は上記構成の飲料容器用蓋材において、前記傷痕群が環状に配置される複数の切込みにより形成されることを特徴としている。
【0013】
また本発明は上記構成の飲料容器用蓋材において、前記金属蒸着膜よりも外面側に、前記傷痕群の配置領域を示す絵柄が形成されることを特徴としている。
【0014】
また本発明は上記構成の飲料容器用蓋材において、前記金属蒸着膜がアルミニウムから成ることを特徴としている。
【0015】
また本発明の飲料用包装体は、上記各構成の飲料容器用蓋材と、前記飲料容器用蓋材により密封される飲料容器と、前記飲料容器または前記飲料容器用蓋材に取り付けられるストローとを備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、飲料容器用蓋材が傷痕群を設けた保護層と、金属蒸着膜を有した金属蒸着フィルムとを積層するので、遮光性を有して環境負荷を低減できる。また、飲料容器用蓋材にストローを容易に突き刺すことができるため、飲料用包装体の利便性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の第1実施形態の飲料容器用蓋材を備えた飲料用包装体を示す斜視図
図2】本発明の第1実施形態の飲料容器用蓋材を備えた飲料用包装体を示す縦断面図
図3】本発明の第1実施形態の飲料容器用蓋材を示す平面図
図4】本発明の第1実施形態の飲料容器用蓋材を示す断面図
図5】本発明の第1実施形態の飲料容器用蓋材の傷痕群の一例を示す平面図
図6】本発明の第1実施形態の飲料容器用蓋材の傷痕群の他の例を示す平面図
図7】本発明の第1実施形態の飲料容器用蓋材の傷痕群の他の例を示す平面図
図8】本発明の第1実施形態の飲料容器用蓋材を備えた飲料用包装体の使用状態を示す斜視図
図9】本発明の第2実施形態の飲料容器用蓋材を示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0018】
<第1実施形態>
以下に図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1図2は第1実施形態の飲料容器用蓋材5(以下、「蓋材5」という)を備えた飲料用包装体1の斜視図及び縦断面図を示している。飲料用包装体1は飲料容器2、蓋材5及びストロー3を備え、変質防止のために遮光が必要なヨーグルト、コーヒー(カフェオレ)等の飲料Dが封入される。
【0019】
飲料容器2は樹脂や紙により形成され、開口した上面の周縁にフランジ2aを有している。樹脂製の飲料容器2は、ポリエチレン、ポリプロピレン等の射出成形や真空成形により形成される。紙製の飲料容器2は、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱接着性樹脂を紙層上に積層した積層体により形成される。紙製の飲料容器2の上端を外側にカールして丸めることによりフランジ2aが形成される。
【0020】
蓋材5は熱接着性樹脂層11(図4参照)を有した積層体により形成され、熱接着性樹脂層11によりフランジ2aに熱接着される。これにより、飲料容器2内に飲料Dを入れた飲料用包装体1が密封される。
【0021】
ストロー3は樹脂、紙等により先端が尖った形状に形成され、包装材(不図示)に包装された状態で飲料容器2の側面に接着される。ストロー3が蓋材5上に接着されていてもよい。
【0022】
図3図4は蓋材5の平面図及び断面図を示している。蓋材5は、熱接着性樹脂層11と、金属蒸着膜13aを有した金属蒸着フィルム13と、保護層16とを順に積層して形成される。熱接着性樹脂層11は低密度ポリエチレンフィルム(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(LLDPE)、無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)等により形成される。
【0023】
金属蒸着フィルム13は、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)等の基材フィルムの一面にアルミニウム、銅、等の金属蒸着膜13aが設けられる。金属蒸着フィルム13と熱接着性樹脂層11とは接着層12を介してドライラミネートされる。金属蒸着フィルム13の金属蒸着膜13aは熱接着性樹脂層11とは反対側の面に配置される。これにより、金属蒸着フィルム13と熱接着性樹脂層11との間のラミネート強度の低下を防止することができる。
【0024】
保護層16は、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)等により形成され、蓋材5の表面を保護する。保護層16と金属蒸着フィルム13とは後述する傷痕群6の形成後に接着層14を介してドライラミネートされる。保護層16の金属蒸着フィルム13側の面には印刷層(不図示)により絵柄が形成される。
【0025】
保護層16の所定領域には傷痕群6が設けられる。傷痕群6の形成領域6aは印刷層による絵柄によって識別可能になっている。この絵柄は形成領域6aを囲む線でもよく、形成領域6a内と周囲とを区別する色や模様であってもよい。
【0026】
尚、傷痕群6は飲料容器2のフランジ2aとの熱接着領域5a(図3においてハッチングで示す)を避けて形成される。これにより、蓋材5の周部の強度低下を防止し、重ねられた蓋材5の搬送時等に蓋材5が周縁から破断することを防止できる。
【0027】
図5は傷痕群6の一例を示す平面図である。傷痕群6は保護層16を貫通する複数の切込み6bにより形成領域6a内に密集して形成される。切込み6bは非貫通でもよく、この場合に切込み6bは蓋材5の外面上に配される。切込み6bの長さLは0.1mm~5mm程度に形成される。切込み6bの長手方向に直交する方向の周期P1は0.5mm~1.5mm程度に形成され、長手方向の周期P2は0.2mm~5.5mm程度に形成される。
【0028】
図6図7は傷痕群6の他の例を示す平面図である。図6に示す傷痕群6は保護層16を貫通する複数の突き刺し孔6cにより形成領域6a内に密集して形成される。突き刺し孔6cは複数の針状体を保護層16のフィルムに突き刺して得ることができる。これにより、保護層16のフィルムの抜きカスの発生を防止することができる。尚、突き刺し孔6cは非貫通でもよく、この場合に突き刺し孔6cは蓋材5の外面上に配される。
【0029】
図7に示す傷痕群6は保護層16を貫通する複数の切込み6bを環状に配置して形成される。切込み6bを環状に配置することで形成領域6aの内部にストロー3(図8参照)を突き刺すと蓋材5が切込み6b上で環状に開口する。
【0030】
上記構成の飲料用包装体1において、ストロー3は飲料容器2から剥がされ、図8に示すように蓋材5の上方から傷痕群6の形成領域6aに突き刺される。これにより、ストロー3によって飲料D(図2参照)を飲むことができる。この時、保護層16に傷痕群6が設けられるため、蓋材5が保護層16、金属蒸着フィルム13及び熱接着性樹脂層11を積層した積層体であってもストロー3を容易に突き刺すことができる。特に、突き刺し時に折れ曲がりやすい紙製のストロー3であっても、容易に突き刺すことができる。
【0031】
また、蓋材5が金属蒸着フィルム13を有するため、ヨーグルト等の遮光の必要な飲料Dを包装できるとともに、アルミニウム等の金属材料を削減して環境負荷を低減することができる。
【0032】
本実施形態によると、蓋材5(飲料容器用蓋材)が傷痕群6を設けた保護層16と、金属蒸着膜13aを有した金属蒸着フィルム13とを積層するので、遮光性を有して環境負荷を低減できる。また、蓋材5にストロー3を容易に突き刺すことができるため、飲料用包装体1の利便性を向上することができる。
【0033】
また、傷痕群6が保護層16を貫通すると、蓋材5にストロー3をより容易に突き刺すことができる。
【0034】
また、傷痕群6が飲料容器2との熱接着領域5aを避けて形成されるので、蓋材5の周部の強度低下を防止し、重ねられた蓋材5の搬送時等に蓋材5が周縁から破断することを防止できる。
【0035】
また、金属蒸着フィルム13が熱接着性樹脂層11の反対側に金属蒸着膜13aを配置されるので、金属蒸着フィルム13と熱接着性樹脂層11との間のラミネート強度の低下を防止することができる。
【0036】
また、傷痕群6が複数の切込み6bにより形成され、切込み6bの長さが0.1mm~5mmであるので、ストロー3を突き刺し容易な蓋材5を簡単に実現することができる。
【0037】
また、傷痕群6が複数の突き刺し孔6cにより形成されるので、ストロー3を突き刺し容易な蓋材5を簡単に実現することができる。
【0038】
また、傷痕群6が環状に配置される複数の切込み6bにより形成されるので、ストロー3を突き刺し容易な蓋材5を簡単に実現することができる。
【0039】
また、金属蒸着膜13aよりも外面側に、傷痕群6の形成領域6aを示す絵柄が形成されるので、絵柄を視認してストロー3を突き刺す位置を識別することができる。
【0040】
<第2実施形態>
次に、図9は第2実施形態の蓋材5の断面図を示している。説明の便宜上、前述の図1図8に示す第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付している。本実施形態の蓋材5は第1実施形態と積層構成が異なっている。その他の部分は第1実施形態と同様である。
【0041】
第1実施形態と同様に、蓋材5は、熱接着性樹脂層11と、金属蒸着膜13aを有した金属蒸着フィルム13と、保護層16とを順に積層して形成される。熱接着性樹脂層11はポリエチレン等の押出樹脂により形成され、金属蒸着フィルム13の一面に押出して積層される。また、金属蒸着フィルム13の他面にはポリエチレン等の押出樹脂から成る接着層15を介して保護層16が積層される。
【0042】
これにより、本実施形態においても第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0043】
以下に蓋材5の評価を行うために形成した実施例及び比較例について説明する。
【実施例0044】
実施例1の蓋材5は第1実施形態の積層構成で形成される。熱接着性樹脂層11は厚み20μmの無延伸ポリプロピレンフィルムにより形成される。金属蒸着フィルム13はアルミニウム蒸着膜を有する厚み12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムにより形成される。保護層16は厚み12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムにより形成される。
【0045】
傷痕群6は前述の図5に示す切込み6bにより形成され、長さL=0.5mm、周期P1=1mm、周期P2=1.5mmである。また、飲料容器2はポリプロピレンの射出成形により形成される。
【実施例0046】
実施例2の蓋材5は第1実施形態の積層構成で形成される。熱接着性樹脂層11は厚み30μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムにより形成される。金属蒸着フィルム13はアルミニウム蒸着膜を有する厚み12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムにより形成される。保護層16は厚み12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムにより形成される。傷痕群6は実施例1と同様である。また、飲料容器2はポリエチレンと紙層とを積層して形成される。
【実施例0047】
実施例3の蓋材5は第2実施形態の積層構成で形成される。熱接着性樹脂層11は厚み30μmのポリエチレンの押出しにより形成される。金属蒸着フィルム13はアルミニウム蒸着膜を有する厚み12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムにより形成される。接着層15は厚み13μmのポリエチレンの押出しにより形成される。保護層16は厚み12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムにより形成される。傷痕群6は実施例1と同様である。また、飲料容器2はポリエチレンと紙層とを積層して形成される。
【0048】
<比較例1>
比較例1の蓋材5は実施例1と同じ積層構成であり、傷痕群6が省かれている。飲料容器2は実施例1と同じである。
【0049】
<比較例2>
比較例2の蓋材5は実施例2と同じ積層構成であり、傷痕群6が省かれている。飲料容器2は実施例2と同じである。
【0050】
<比較例3>
比較例3の蓋材5は実施例3と同じ積層構成であり、傷痕群6が省かれている。飲料容器2は実施例3と同じである。
【0051】
上記各実施例及び比較例に対して樹脂製のストロー3を傷痕群6の形成領域6aに突き刺し、突刺し易さの官能試験を行った。試験官は10名で実施例、比較例毎に5個/人の試験片に対して「突刺し易い」「突刺し難い」の2段階評価を行った。
【0052】
これによると、実施例1~3はそれぞれ、「突刺し易い」が80%、「突刺し難い」が20%であったのに対し、比較例1~3は「突刺し難い」が全数であった。これにより、傷痕群6を設けることによって蓋材5にストロー3を容易に突き刺すことができる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明によると、遮光の必要な飲料の飲料用包装体に利用することができる。
【符号の説明】
【0054】
1 飲料用包装体
2 飲料容器
2a フランジ
3 ストロー
5 蓋材(飲料容器用蓋材)
5a 熱接着領域
6 傷痕群
6a 形成領域
6b 切込み
6c 突き刺し孔
11 熱接着性樹脂層
12、14、15 接着層
13 金属蒸着フィルム
13a 金属蒸着膜
16 保護層
D 飲料
L 長さ
P1、P2 周期
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9