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  • 特開-商品販売管理システム 図1
  • 特開-商品販売管理システム 図2
  • 特開-商品販売管理システム 図3
  • 特開-商品販売管理システム 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024006840
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】商品販売管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20240110BHJP
【FI】
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022116761
(22)【出願日】2022-07-04
(71)【出願人】
【識別番号】522291278
【氏名又は名称】株式会社ユウヤ
(72)【発明者】
【氏名】茅原 慎二
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB23
5L049BB72
(57)【要約】      (修正有)
【課題】トレーディングカードや古本等の商品の販売価格や買取価格の均一化や算出作業の容易化を図る商品販売管理システムを提供する。
【解決手段】商品販売管理システムは、顧客5が、店舗内に設置されたパッド4で買取を前提に特定のトレーディングカードKを1又は複数調査依頼して、店舗に申し込むと、ネットワーク網3を介して、店舗側情報端末1に送信され、また店舗のバックヤード12でそのデータを確認し、バックヤード12で店舗に存在するトレーディングカードKを販売する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トレーディングカードや書籍などの商品などを管理するために、少なくとも当該商品の識別情報と現在の価格を登録・管理するするデータベースと、
当該データベースの前記商品などの情報を閲覧可能な、各店舗に配置された店側の店舗側情報端末と、
前記データベースの前記商品などの情報を、直接又は、店舗に設置された前記店舗側情報端末を介して前記商品の識別情報に基づいて現在の価格が検索可能であって、店舗に顧客が買取を前提に特定の前記商品を1又は複数調査依頼する調査依頼情報端末とを設け、
店舗側は、前記調査依頼情報端末を介して顧客から1又は複数の前記商品の調査依頼を受付けたデータに基づき、前記店舗側情報端末で、店舗に存在する前記商品を販売するとともに、販売した前記商品の販売記録情報と、店舗に存在しない商品の非販売記録情報より需要情報として、当該商品の識別情報とともに、前記データベースに登録することを特徴とするトレーディングカードや古本などの商品販売管理システム。
【請求項2】
前記データベースは、1又は複数の店舗に配置された前記店舗側情報端末から、販売記録情報と、店舗に存在しなかった商品の非販売記録情報より需要情報として、当該商品の識別情報とともに集計し、店舗で買取を必要とする商品毎に現在の買取価格に対して、所定の係数を付加して、所定の買取価格を算出することを特徴とする前記請求項1記載の商品販売管理システム。
【請求項3】
前記データベースは、あらかじめ前記に登録されている顧客向けに、買取情報として前記商品の買取リストを更新した各商品の買取価格とともに、顧客が所有する情報端末に配信することを特徴とする前記請求項1記載の商品販売管理システム。
【請求項4】
前記店舗側情報端末は、顧客が店舗に持ち込んだ前記商品を顧客から買い取る際に、あらかじめ前記データベースが顧客の情報端末向けに送信した前記商品の識別情報に基づいて、顧客の情報端末から、買取情報におけるデータを、適宜な通信手段によって取り込めるようにしたことを特徴とする前記請求項3記載の商品販売管理システム。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多種多様で大量の種類が存在するトレーディングカードや書籍(特に古本)などの商品販売、買取システムに係り、特にこれらを扱う店舗において、新品及び中古品からなるこれら商品の販売、買取価格の算出を容易にした商品販売管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、トレーディングカード店や古本屋等の店舗にあっては、トレーディングカード、書籍やCD等、新品及び中古品などの商品の買い取りとこれら商品の販売とが行われている。一般に、トレーディングカードをはじめ古本等の商品の買取価格を算出する作業は、商品の新品時の定価等に所定の係数を乗じたり、中古品でも人気のあるものや、品薄のものなど需要と供給のバランスから価格が特定され、それらは、トレーディングカード店や古本屋の店員による人手を介して行われている。
【0003】
また、これら店舗においては、商品となるトレーディングカードや古本などの商品を会計処理するために商品を販売する電子商取引サイトの端末やこれに接続されるPOS端末装置が利用される場合があり、かかるPOS端末装置を用いた商品の買取システムとして特許文献1に開示されるタイプのものが知られている。同文献では、POS端末装置がデータベースとの間で商品の価格データを授受し、店舗において顧客から商品を買い取る際の買取価格も得られるようになっている。
【特許文献1】特開2007-304671号公報
【特許文献2】特開2019-82870号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1にあっては、商品の買取価格の均一化や算出作業の容易化を図ることができるようにするために、商品買取システム10は、インターネット網11を介して各情報60~66の送受信を行うサーバ20、POS端末装置30を備えて構成されている。
【0005】
インターネット網11には、商品を販売する電子商取引サイトを運営する運営サーバ40が接続されている。POS端末装置30は、商品の識別情報60を入力する入力手段31と、識別情報60を運営サーバ40のサイト用データベース41から検索してサイト販売価格情報61を取得する検索手段32と、この検索手段32が取得した情報を運営サーバ40から受信する受信手段33と、サイト販売価格情報61に設定係数C2を用いた演算を行って店舗における買取価格を算出する演算手段34とを備えているが、単にサイト販売価格情報61に設定係数C2を参考にしているだけで、市場における需要とする情報が取得できない。
【0006】
さらにまた、特許文献2にあっては、大量の種類が存在するトレーディングカードの画像データと照合する処理能力を向上させ、買取査定にかかる時間短縮及び人件費等のコストを低減させるために、店舗装置及び管理装置を含み、店舗装置は、持ち込まれた買取査定対象カードを撮影した買取対象画像データを半導体記憶部にキャッシュ済みの照合用画像データと照合する買取査定処理を行うにしている。
【0007】
一方、管理装置は、買取査定に関する履歴、トレーディングカードに関するイベント情報の履歴、トレーディングカードをテーマとして取り上げたWebサイトの掲載履歴、トレーディングカードの話題を含むコミュニティサイトの掲載履歴などから、店舗に持ち込まれるトレーディングカードの買取ニーズ動向情報を把握し、買取ニーズ動向情報に応じて、半導体記憶部に一括して展開可能な予め設定された所定数の照合用画像データ群を店舗装置に配信するようにしているものが開示されている。
【0008】
このように、特許文献1乃至特許文献2のPOS端末装置などは、在庫なしの場合は、最初から顧客からの注文を受け付けないので、顧客が「買いたいという」需要情報が排除されてしまっている。これは、トレーディングカードや古本等の商品は種類が膨大となるばかりでなく新しく発行される本も日々増加するので、これに対応するデータベース作成等を自社で行うと、その準備作業の負担が多大になるばかりか、店舗の熟練した従業員であってもなかなか販売価格や買取価格の算定が難しい。
【0009】
本発明は、このような不都合な点に着目して案出されたものであり、その目的は、商品を特定する識別情報と、その商品の価格などを管理するデータベース作成等の準備作業の労力を軽減でき、トレーディングカードや古本等の商品の販売価格や買取価格の均一化や算出作業の容易化を図ることができる商品販売管理システムを提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するため、本発明の商品販売管理システムは、トレーディングカードや書籍などの商品などを管理するために、少なくとも当該商品の識別情報と現在の価格を登録・管理するするデータベースと、当該データベースの前記商品などの情報を閲覧可能な、各店舗に配置された店側の店舗側情報端末と、前記データベースの前記商品などの情報を、直接又は、店舗に設置された前記店舗側情報端末を介して前記商品の識別情報に基づいて現在の価格が検索可能であって、店舗に顧客が買取を前提に特定の前記商品を1又は複数調査依頼する調査依頼情報端末とを設け、
店舗側は、前記調査依頼情報端末を介して顧客から1又は複数の前記商品の調査依頼を受付けたデータに基づき、前記店舗側情報端末で、店舗に配置した店舗に存在する前記商品を販売するとともに、販売した前記商品の販売記録情報と、店舗に存在しない商品の非販売記録情報より需要情報として、当該商品の識別情報とともに、前記データベースに登録することを特徴としている。
【0011】
また、請求項2において、前記データベースは、1又は複数の店舗に配置された前記店舗側情報端末から、販売記録情報と、店舗に存在しなかった商品の非販売記録情報より需要情報として、当該商品の識別情報とともに集計し、店舗で買取を必要とする商品毎に現在の買取価格に対して、所定の係数を付加して、所定の買取価格を算出するようにした。
【0012】
更に請求項3において、前記データベースは、あらかじめ前記データベースに登録されている顧客向けに、買取情報として前記商品の買取リストを更新した各商品の買取価格とともに、顧客が所有する情報端末に配信するようにしたものである。
【0013】
そして、請求項4として、請求項3に加えて、前記店舗側情報端末は、顧客が店舗に持ち込んだ前記商品を顧客から買い取る際に、あらかじめ前記データベースが顧客の情報端末向けに送信した前記商品の識別情報に基づいて、顧客の情報端末から、買取情報におけるデータを、適宜な通信手段によって取り込めるようにしたものである。
【発明の効果】
【0014】
このように、トレーディングカードや書籍などの商品など顧客などの需要者が調査依頼情報端末によって、店舗に顧客が買取を前提に特定の前記商品を1又は複数調査依頼することで、店舗に存在する商品を店舗は顧客に販売し、店舗に存在しない商品については、顧客の需要情報として、直接、又は店舗側情報端末を介して前記データベースに取り込めるので、商品販売管理システムとして、データベース作成等の準備作業の労力を軽減でき、トレーディングカードや古本等の商品の販売価格や買取価格の均一化や算出作業の容易化を図ることができる。
【0015】
さらに商品の非販売記録情報より需要情報として、当該商品の識別情報とともに集計できるので、店舗で買取を必要とする商品毎の管理がしやすくなるばかりか、当該商品の買取価格に対して、所定の係数を付加して、所定の買取価格を算出し易くなる。
【0016】
買取を必要としたり、買取を促進する必要が生じれば、あらかじめ前記データベースに登録されている顧客向けに、買取情報として前記商品の買取リストを適宜なSNSや、ネットワークを通じて、顧客が所有する情報端末に容易に配信することができ、買取価格なども容易に管理できるようなる。
【0017】
商品を所有する顧客は、あらかじめ商品の識別情報と価格更新情報を情報端末に配信されているので、店舗が商品を買い取る際に、商品の提出と同時に、当該商品の情報を店舗側の情報端末に転送できるので、前記データベースは、商品の管理がきわめて容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の商品販売管理システムの調査依頼情報端末に基づいて、商品の買取を前提にした調査依頼する概念説明図。
図2】本発明の商品販売管理システムの商品の在庫及び価格の管理を行う概念説明図。
図3】本発明の商品販売管理システムのデータベースによって、あらかじめ登録された顧客に向けて配布される商品の買取価格リストの説明図。
図4】本発明の商品販売管理システムに基づいて、店舗側が商品を買取する場合の概念説明図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0020】
図1には、本発明に係る商品販売管理システムの調査依頼情報端末の実施例として配置したパッド4に基づいて、商品の買取を前提にした調査依頼する概念説明図が示されている。この図1において、顧客5は、店舗内に設置されたパッド4で買取を前提に特定のトレーディングカードK(商品)を1又は複数調査依頼して、店舗に申し込む(顧客申込エリア11参照)。適宜なネットワーク網3介して、店舗側情報端末1に送信され、また店舗のバックヤード12でそのデータを確認し、バックヤード12で店舗に存在するトレーディングカードKを販売するとともに、店舗に在庫なしの場合は、商品の非販売記録情報、つまり需要情報として、サーバ2に登録されるようになっている。
【0021】
この買取を前提として特定のトレーディングカードK(商品)を1又は複数調査依頼する調査依頼端末は、店舗に備え付けのもので構成しているが、必ずしも店舗側の設備として限定されるわけではない、例えば図1に示されるように、店舗の外部から顧客15が所有の情報端末(パッド14)であっても良く、その際は、顧客15が、予約により来店することが前提で外部からデータを入力することも想定される。
【0022】
図1中、調査依頼端末として構成されるパッド4は、店舗の中で複数台設置されており、随時顧客5から買取を前提として特定のトレーディングカードK(商品)の調査依頼が行われている。
【0023】
一方、データベース2は、多数の店舗の店舗側情報端末1、調査依頼端末(図1中パッド4)がネットワーク網3を介して複数接続されて(図2参照)、商品の販売記録情報と、店舗に存在しなかった商品の非販売記録情報より需要情報として蓄積され、各商品の価格算定情報として蓄積されている。
【0024】
このように前記データベース2は、1又は複数の店舗に配置された店舗側情報端末から、販売記録情報と、店舗に存在しなかった商品の非販売記録情報より需要情報として、当該商品の識別情報とともに集計し、店舗で買取を必要とする商品毎に現在の買取価格に対して、所定の係数を付加して、所定の買取価格を算出するようにしている。
【0025】
このデータベース2は、図2に示されるように複数の店舗に配置された店舗側情報端末1から、販売記録情報と、店舗に存在しなかった商品の非販売記録情報より需要情報として、これら商品の識別情報とともに集計し、店舗で買取を必要とする商品毎に現在の買取価格に対して、所定の係数を付加して、所定の買取価格を算出した後、あらかじめデータベース2に登録されている顧客向けに、買取情報として前記商品の買取リスト情報Lを更新した各商品の買取価格とともに、顧客が所有する情報端末7(図2中右側参照)に適宜なネットワーク3を介してこの買取リスト情報L(図3参照)を配布するようにしている。
【0026】
このように随時価格が更新されたトレーディングカードKを顧客5が店舗に持ち寄り店舗では商品であるトレーディングカードKを買取ることもできるようになってる。店舗側情報端末1は、顧客が持ち込んだこのトレーディングカードKを買取る際に、あらかじめ前記データベースが顧客の情報端末向けに送信した前記商品の識別情報に基づいて、顧客の情報端末7から、買取情報におけるデータを、適宜な通信手段によって、店舗側パッド16を介して取り込めるようにしている。このデータは、店舗側情報端末1を介してデータベース2に取り込めるようになっており、あらゆる種類のレーディングカードKの識別情報とともに価格を集計し、変動に備えてる。
【0027】
顧客5が店舗で買取ってもらうトレーディングカードKのデータは、ネットワーク網3を通じて直接取り込むか、店舗のパッド16などローカルで吸い上げ店舗側の入力を極力軽減することで間違いがなく効率化される。
【0028】
このようにデータベース2には、あらかじめ商品の毎に新品価格情報、基本販売情報、基本買取価格情報、店舗買取価格情報に加えて、限界販売価格、在庫情報、暫定価格情報などが蓄積されており、現在の販売価格、今後の買取価格などを決定していく際には、顧客からの買取を前提にした調査依頼情報端末で顧客に入力してもらうことで、需要情報が確実に吸い上げられるので、各店舗における商品買取価格が容易に決定できるようになっている。
【0029】
また、データベース2から顧客に配布される買取リスト情報Lは、顧客の情報端末であるパッドやパソコンで、表形式で閲覧できるが、また店舗で買取してもらう場合は、各トレーディングカードK毎に表示可能で、更新されて価格情報と識別情報を対にして簡単に店舗側、又は直接データベース2に取り込めるようになっている。
【符号の説明】
【0030】
1…店舗側情報端末
2…データベース
3…ネットワーク網
4…パッド(調査依頼情報端末)
5、15…顧客
6…店員
7、14…顧客情報端末
8…価格情報
9…識別情報
10…
11…顧客申込エリア
12…店舗バックヤード
13…店舗
16…店舗用パッド
21…ネット顧客申込エリア
K…トレーディングカード
L…買取リスト情報
Q…機械読み取り用コード
T…陳列棚
図1
図2
図3
図4