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特開2024-6842生コンが充填でき振動機で締固めが出来る法面型枠資材とその工法。
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024006842
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】生コンが充填でき振動機で締固めが出来る法面型枠資材とその工法。
(51)【国際特許分類】
   E02D 17/18 20060101AFI20240110BHJP
   E02D 17/20 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
E02D17/18 Z
E02D17/20 104C
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022116764
(22)【出願日】2022-07-04
(71)【出願人】
【識別番号】502365933
【氏名又は名称】岸本 忠夫
(72)【発明者】
【氏名】岸本 節子
(72)【発明者】
【氏名】岸本 忠夫
【テーマコード(参考)】
2D044
【Fターム(参考)】
2D044CA02
2D044DB22
(57)【要約】      (修正有)
【課題】JIS規格通りの生コンが打設でき、安定した品質でコンクリートの強度を飛躍的に上げる法面型枠資材とその工法に関する。
【解決手段】法面型枠資材は蛇腹形状で自在に曲がるフレキシブル資材の形状はU型及び凹型両端部の長手方向のブラケットに複数のスリットを形成している効果から、法面の不陸に沿い間隙を少なく設置でき、そのブラケットにモルタルで吹き付けをして完全に隙間を無くし、一定時間の養生後、JIS規格工場の生コン業者から示方配合通り生コンクリートをトラックミキサー車で生コンを搬入しコンクリートポンプで圧送し本発明の型枠資材の中に充填、同時にバイブレーターを用いて締固めをする事で30N/mm2(100年程度)以上の均一した強度が得られる。
【選択図】図1-1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本発明の法面型枠資材(梁)は所定の寸法、形状を有した断面が楕円形をした蛇腹ホース状を切断した形状の断面がアーチ型となるよう一体成型をし、そのアーチ型の長手方向の端部を約90度外側に所定の寸法、形状を有した袖(以下ブラケットと呼ぶ)を形成所定の寸法で位置へ複数のスリット(切り込み)を形成する効果で上下左右自由に曲がり法面の不陸に対応密着する事ができる、本発明の法面型枠資材のアーチ型頂点に複数、所定の寸法で穴が開いた台座を形成し、その穴に所定の寸法、形状を有したサドルバンドの頂点に穴を形成し、台座の穴に重ね合わせロックボルト及びアンカーボルトで本発明のアーチ型法面型枠資材を固定、且つサドルバンドで両サイドの穴へスリット入ったブラケットをアンカーピンで法面に固定する事を特徴とした法面型枠資材とその工法。
【請求項2】
本発明の形状は所定の寸法、形状を有した十字型の法面型枠梁資材の連結用法面型枠交点資材4方向に吐出した梁と連結する側面は梁が被さる同形状とし、その側面と底面と一体成型をし、その底面の中心部に所定寸法の穴を開け、吐出した底面に穴が形成されている部分にロックボルト、アンカーボルトで法面へ打設固定する事を特徴とした法面型枠資材とその工法。
【請求項3】
本発明は請求項2に記載した法面型枠資材所定に被せる蓋であり、交点中央付近には任意の寸法所定の位置に穴を形成、その穴には取外しが可能な蓋を形成コンクリートの充填用兼グランドアンカー打設用の穴が構成されている事を特徴とした法面型枠資材とその工法。
【請求項4】
本発明のフープタイは井桁状とし、所定の位置にロックボルト、アンカ―ボルトで固定1本1本が独立しており、法面に打設し固定しても予め異形鉄筋を敷設配置しなくても、フープタイの横か異形鉄筋をフープタイに結束線で固定ができ、しかる後、請求項1、請求項2を法面へ敷設した交点法枠資材の上へ請求項3を被せ、法面型枠資材と法面の不陸で隙間がある部分にモルタルを吹付、密閉し養生期間置く事を特徴とした法面型枠資材とその工法。
【請求項5】
本発明は設置し終わった本発明の法面型枠資材をモルタル吹付で密閉、養生期間を置いた後、コンクリート充填口からコンクリートを流し込み振動機(バイブレーター)コンクリートを締固めし型枠から流出せずに強度を増す事が出来る事を特徴としたコンクリート法面型枠資材締固め工法。
【請求項6】
本発明の法面型枠資材の材質と形状、耐光性プラスチック類、ガルバリウム、亜鉛メッキトタン、耐水段ボール、全て資材が蛇腹状アーチ型、又、凹型形状で蛇腹形成をしている事を特徴とした法面型枠資材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は傾斜地(以下、法面と呼ぶ)に敷設した法枠内に生コンを充填してバイブレーターを用いて締固めができ、より強度も大きくなる法枠資材とその工法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、法面崩壊防止をするため国土交通省並び各都道府県土木事務所が指示する示方配合であるセメント1に対して砂4、砂利1、水(水セメント比55%前後)を現場配合で混錬し法枠が敷設してある法面へコンプレッサー他(発電機、タイヤショベル、計量器、ベルトコンベア、砂用ホッパー、砂利用ホッパー)を用いて吹付機で法面へコンクリート・モルタル(以下コンクリートと呼ぶ)を吹付けていたが、従来の吹付工法示方配合ではマテリアルホース内(吹付は人が行うので内径2インチが限度)でコンクリートを高圧エアーで圧送して吹付施工をしていたが、施工上多々問題があり、まず、第一に示方配合での吹付距離は吹付機から吹付出口までの距離は20mが限界である、その理由はセメント量(正規の示方配合では粘度が大きくなりマテリアルホース内での摩擦抵抗が増えマテリアルホース内で詰まり施工が困難となるので砂の量を増やし、又、砂利の量も減らして施工している現場が多い、又砂利を示方配合通り投入するとまずホースで詰まり施工は極めて困難となり、吹付では振動機を用いての締固めは出来ない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【非特許文献】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は従来の法枠吹付工の弱点をなくし、JIS規格を持つ工場で作られたより強度が出る配合でコンクリートを法面型枠資材内に充填をして締固めが可能となる法面型枠資材とその工法に関する。
【0005】
【発明が解決しようとする手段】
【0006】
本発明の法面型枠資材(梁)は所定の寸法、形状を有した断面が楕円形をした蛇腹ホース状を切断した形状の断面がアーチ型となるよう一体成型をし、そのアーチ型の長手方向の端部を約90度外側に所定の寸法、形状を有した袖(以下ブラケットと呼ぶ)を形成所定の寸法で位置へ複数のスリット(切り込み)を形成する効果で上下左右自由に曲がり法面の不陸に対応密着する事ができる、本発明の法面型枠資材のアーチ型頂点に複数、所定の寸法で穴が開いた台座を形成し、その穴に所定の寸法、形状を有したサドルバンドの頂点に穴を形成し、台座の穴に重ね合わせロックボルト及びアンカーボルトで本発明のアーチ型法面型枠資材を固定、且つサドルバンドで両サイドの穴へスリット入ったブラケットをアンカーピンで法面に固定する事を特徴とした法面型枠資材とその工法。
【0007】
本発明の形状は所定の寸法、形状を有した十字型の法面型枠梁資材の連結用法面型枠交点資材4方向に吐出した梁と連結する側面は梁が被さる同形状とし、その側面と底面と一体成型をし、その底面の中心部に所定寸法の穴を開け、吐出した底面に穴が形成されている部分にロックボルト、アンカーボルトで法面へ打設固定する事を特徴とした法面型枠資材とその工法。
【0008】
本発明は請求項2に記載した法面型枠資材所定に被せる蓋であり、交点中央付近には任意の寸法所定の位置に穴を形成、その穴には取外しが可能な蓋を形成コンクリートの充填用兼グランドアンカー打設用の穴が構成されている事を特徴とした法面型枠資材とその工法。
【0009】
本発明のフープタイは井桁状とし、所定の位置にロックボルト、アンカ―ボルトで固定1本1本が独立しており、法面に打設し固定しても予め異形鉄筋を敷設配置しなくても、フープタイの横か異形鉄筋をフープタイに結束線で固定ができ、しかる後、請求項1、請求項2を法面へ敷設した交点法枠資材の上へ請求項3を被せ、法面型枠資材と法面の不陸で隙間がある部分にモルタルを吹付、密閉し養生期間置く事を特徴とした法面型枠資材とその工法。
【0010】
本発明は設置し終わった本発明の法面型枠資材と法面の隙間をモルタル吹付で密閉、養生期間を置いた後、コンクリート充填口からコンクリートを流し込み振動機(バイブレーター)でコンクリートを締固めをしても型枠から生コンが流出せずに強度を増す事が出来る事を特徴としたコンクリート法面型枠資材締固め工法。
【0011】
本発明の法面型枠資材の材質と形状、耐光性プラスチック類、ガルバリウム、亜鉛メッキトタン、耐水段ボール、全て資材が蛇腹状アーチ型、又、凹型形状で蛇腹形成をしている事を特徴とした法面型枠資材。
【0012】
【発明の効果】
【0013】
本発明は従来井桁状に敷設された現場打法枠吹付の施工方法は現場でセメント、砂、砂利、水を吹付機の中の攪拌羽根で混錬し、高圧エアーでマテリアル内を介して法面へ吹付をしていたが、その施工方法は斜面に向かって約吹付角度約90度であり法枠の中に敷設してある異形鉄筋の下側、特に交差する所は特に異形鉄筋が重なっているその下は影となり空洞ができ、設計基準強度は18N/mm(耐久設計基準強度30年程度)以上あるかはリバウンド除去が出来ておらず、又、現場配合の管理では信用はできない、本発明の法枠型枠資材はコンクリートを充填、振動機を用いて締固めをするので耐久設計強度は30N/mm(100年程度)以上の構造物の構築が可能となる。
【0014】
本発明は従来の現場打法枠吹付は高圧エアーでマテリアルホース内を介してセメント、砂、砂利、水を法面へ吹付をしていたが、骨材が跳ね返り(強度が無いリバウンド)法面(法枠、金網、鉄筋が交差している所)に堆積し完全に除去する事は無理で、骨材が法面に岩着せず、本発明はリバウンドが発生することは無く法面に確実に岩着が出来る。
【0015】
従来の吹付工法の最大の欠点であった現場配合での品質斑があり、吹付工法の18N/mmの耐久設計基準強度を満たすことは困難であり、本発明はJIS規格の工場で配合された生コンをトラックミキサー車で搬入し、現場においてコンクリート圧送ポンプ用いて施工をするのでビルなどの構造物の耐久設計基準強度30N/mm以上の確保ができる。
【0016】
従来の吹付法枠は両サイドに金網にフープタイ(FT)が接続されており組み立て施工手順は予め糸で法面に心出しをしてその後、異形鉄筋を敷設し、その異形鉄筋(1)をフープタイ下側の交差部へ結束線を用い固定し、フープタイ(FT)上部の交差部にも異形鉄筋を結束線で固定するが無駄に手間がかかり、本発明のフープタイは予めロックボルトで各独立固定したフープタイ(FT)のサイドから異形鉄筋を固定することができ、施工性が大幅に上がる。従来の吹付機ではコンクリートの打設能力は1日当たり最大で15m~25m程度であるが本発明の法面型枠資材を用いた工法であればコンクリー施工性が大幅に上がる。従来の吹付機ではコンクリートの打設能力は1日当たり最大で15m~25m程度であるが、本発明の法面型枠資材を用いた工法であればコンクリートポンプの1時間当たり50mから70mの吐出量があり、施工性も従来の吹付工法より格段のさがある、又、雨天の時は従来の吹付工法ではコンクリート(CO)は雨で流されるが、本発明の資材とその工法は天候に左右されることは無く施工ができる。
【0017】
本発明のフキシブル資材の形状はU型及び凹型の両端部に長手方向のブラケット(B)には、適宜にスリット(S)に複数を形成している梁を曲げるときブラケット同士が干渉しないことで上下、左右法面に密着できる事が可能となる。
【図面の簡単な説明】
[発明を実施するための形態]
【0018】
図1-1】本発明の法面型枠資材の梁及び十字型交点の側面図。
図1-2】本発明の法面型枠資材の梁及び十字型交点の平面図。
図2-1】本発明の法面型枠資材交点の側面図。
図2-2】本発明の法面型枠資材交点を上からの平面図。
図3-1】本発明の法面型枠資材交点を下からの鉄筋、フープタイを組立てた平面図。
図3-2】本発明の法面型枠資材交点を下からの鉄筋、フープタイを組立てた側面図。
図4】本発明のL型エンドの平面図。
図5】本発明の十字型交点の平面図。
図6】本発明にモルタル吹付で周囲を密閉し、コンクリートを充填した平面図。
図7-1】フープタイの正面図 フープタイの正面図。
図7-2】フープタイの断面図。
図8-1】本発明のサドルバンドの正面図。
図8-2】本発明のサドルバンドの側面図。
図9】本発明の梁資材にコンクリートを充填、L型ブラケットにモルタルを吹き付けた様。
図10】法面へ本発明の法枠を井桁状に敷設をした正面図。
図11】法面の不陸へ本発明の法枠資材を設置した側面図。
【0019】
本発明の法面型枠資材とその工法の形態を以下に記述する。
【0020】
本発明の法面型枠資材を用いた利点は法枠を設置する時、基本フープタイを直線状になるようにロックボルトで打設しフープタイに異形鉄筋を固定する。
【0021】
次に交点は十字型、それ以外の井桁状に敷設した端末形状はT型、施工箇所によってはV型、L型を所定の位置へロックボルトを用いて設置し固定をする。
【0022】
次にフープタイの異形鉄筋(1)を設置位置に結束線を用いて固定し、U型フレキシブル蓋とフープタイの上部中心付近に形成されているステーの穴へロックボルト(R)を打設し固定をする。
【0023】
次にU型フレキシブルの鍔をU字型バンドの穴へロックボルトを打設し固定する、しかる後、十字型、それ以外の井桁状に敷設した端末形状はT型、V型、L型からなる交点資材。
【0024】
次に本発明の資材を法面にロックボルトで設置しても法面は必ず不陸があり隙間が必ず生じるのでコンクリートを圧送ポンプと空気圧縮機を用い、その隙間にモルタルを吹き付け、次に本発明の資材を法面にロックボルト(RB)で設置しても法面は必ず不陸があり隙間が生じるのでコンクリート(1)を圧送ポンプと空気圧縮機を用い、その隙間にモルタルを吹き付けて隙間をなくし、一定時間固まるまで放置し養生期間を設ける。
【0025】
しかる後、JIS規格工場で作られた生コンをトラックミキサーで搬入し、コンクリートポンプ用いて十字型の交点に設けられた注入口から生コンを法枠型枠内へ充填し同時に振動機を用いて生コンを締固めする。
【0026】
最後に十字型中心部交点のグラウンドアンカー(G)にセメントミルク(SM)等を用いて固化固定し法枠にテンションをかけ施工完了とする、U型及び凹型フレキシブル(F)、十字型交点(K)のブラケットは取り外しても良いが、取り外さない事で、冬季の施工に関してコンクリートは直接外気にさらされることが無く多少でも断熱効果があり凍結防止にも役立つ。
【実施例0027】
本発明の法面型枠資材とその工法は施工する法面へ縦、横の井桁状に組むより、傾斜角45度近傍で組み立てれば生コン(2)の充填も流動性を得るのに混和剤を所定の数量を投入混錬することで流動性が良くなり振動機(バイブレーター)を用いて締固めをすることで、コンクリトートの強度も吹付施工よりも数段上がった。
【0028】
施工後28日自然放置をしてから圧縮強度試験では平均30/Nmmが確認された。
【0029】
適宜セメントを増やすか又水の量を減らすことでコンクリートの強度は大きく上げられた。
【0030】
従来工法ではセメント量、砂利を増やせば吹付機では無理であるが、強度を増すために本発明の資材を用いる事でセメント量、砂利を増量することも可能となった。
【0031】
本発明の法面型枠資材はコンクリートの強度は水とセメントの水和反応により時間をかけて発現し、水が供給され続け時間経過とともに強度は増大するがコンクリート中の水が乾燥すれば水和反応は停止する。
【0032】
本発明の法面型枠資材を用いる事で適宜セメント量を増すか、水の量を減らす事で強度は増進するが、従来工法の吹付工法はセメント量を増やせば材料の粘度が増しマテリアルホース内の摩擦が大きくなり施工ができない。
【0033】
本発明の法面型枠資材は取り外す必要もないので、特に冬場は外気温度に晒されることは無くコンクリート固まる時、熱も発生するので凍結防止に効果がある。
【0034】
コンクリートのセメント量を増す事で圧縮強度は上がるが表面にクラックが生じやすく、引っ張り強度は圧縮強度に対して約10分の1程度しかなく異形鉄筋だけでなく、法面へ井桁状に組み上げた異形棒鋼を囲むように任意の寸法、形状、数量のフープ筋を面へ井桁状に組み上げた異形棒鋼を囲むように任意の寸法、形状、数量のフープ筋を異形棒鋼に結束線で取り付ける事でコンクリートの引っ張り強度は解消ができた。
【符号の説明】
【0035】
1 異形棒鋼
2 生コンクリート
B ブラケット
C グランドアンカー件コンクリート注入口螺子付きキャップ
D ロックボルト台座
K 本発明の十字型交点資材
F 本発明の梁資材
N 法面
M 吹き付けたモルタル
R ロックボルト用の穴
G グランドアンカー
G‘ 蓋付き生コン充填口兼グランドアンカー用の穴
S ブラケットに形成されたスリット
SB 固定用サドルバンド
CO コンクリート
FT 異形棒鋼固定用フープタイ
RS フープタイに形成したロックボルト挿入用のリング
SM セメントミルク
図1-1】
図1-2】
図2-1】
図2-2】
図3-1】
図3-2】
図4
図5
図6
図7-1】
図7-2】
図8-1】
図8-2】
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2023-06-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は傾斜地(以下、法面と呼ぶ)に敷設した法面型枠資材に生コンクリート(以下、生コンと呼ぶ)を充填してバイブレーターを用いて締固めができ、コンクリートの強度も増す法面型枠資材と、その施工方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、法面崩壊防止をするため国土交通省並び各都道府県土木事務所が指示する示方配合であるセメント1に対して砂4、砂利1、水(水セメント比55%前後)を現場配合で混錬し、法枠が敷設してある法面へコンプレッサー他(発電機、タイヤショベル、計量器、ベルトコンベア、砂用ホッパー、砂利用ホッパー)を用いて吹付機で法面へコンクリート・モルタル(以下コンクリートと呼ぶ)を吹付けていたが、従来の吹付工の示方配合ではマテリアルホース内(吹付は人が行うので内径2インチが限度)でコンクリートを高圧エアーで圧送して吹付施工をしていたが、施工上多々問題があり、まず、第一に示方配合での吹付距離は吹付機から吹付出口までの距離は20mが限界である、その理由はセメント量(正規の示方配合では粘度が大きくなりマテリアルホース内での摩擦抵抗が増えマテリアルホース内で詰まり施工が困難となるので砂の量を増やし、又、砂利の量も減らして施工している現場が多い、又砂利を示方配合通り投入するとまずホース内で詰まり施工は極めて困難となり、作業終業時に吹付機械の内部を清掃した汚水は山中、又は、河川に放水し少なからず、環境を破壊をしている、又、国土交通省、各都道府県土木事務所が設計、発注する型枠と型枠間の長さは順守しなければならず、法面上の型枠を組み立てる際、出来合いの定尺型枠は、法面の不陸又は法面のカーブ(道路)の状況で殆ど型枠を切断したりして手作りで施工をしていた。
【先行技術文献】
【0003】
1.特開昭63-206521号公報 2.特開平9-25特6377号公報 3.特開平4-1325号公報 4.特開2003-221831号公報 5.特開平6-173274号公報
【0004】
【非特許文献】
【非特許文献】IPC E02D 17/18 IPC E02D 17/20 特開平2-300418号公報 特開平8-492405号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は従来の法枠吹付工の弱点をなくし、JIS規格を持つ工場で作られたより強度が出る配合でコンクリートを法面型枠資材内に充填をして締固めが可能となる法面型枠資材とその施工方法に関する。
【0006】
法面型枠資材は所定の寸法、形状を有した断面が楕円形の蛇腹ホース状を切断をした形状で、断面がアーチ型となるよう一体成型をし、その長手方向の端部を約90度外側の形状とし、所定の寸法、形状を有した袖(以下ブラケットと呼ぶ)を形成し、所定の寸法、位置へ複数のスリット(切り込み)を形成することで上下左右に曲がり法面の不陸に密着する事ができ、蛇腹形状をしているため、若干の伸縮もできる法面型枠資材。
【0007】
上記、法面型枠資材はアーチ型形状であっても、ブラケット(袖)にスリットが(切り込み)なければ上下左右に曲がらず、伸縮も出来ないがスリットの効果で梁は上下左右に曲がり、多少の伸縮も可能となり設計長に合わせ梁の長さを切断、継ぎ足すことは必要とせず、現場加工する事もなく施工性も大幅に削減できる。
【0008】
請求項1に記載された法面型枠資材のアーチ型頂点に複数、穴が開いた台座を形成し、所定の寸法、形状を、頂点に穴が開いたサドルバンドを形成し、台座の穴とサドルバンドの穴を重ね合わせロックボルト又はアンカーボルトでアーチ型法面型枠資材を法面に固定し、且つ、スリットが入ったブラケットをアンカーピンで法面へ固定する事を特徴とした法面型枠資材を用いた施工方法。
【0009】
上記,記載の法面型枠資材にコンクリートを充填した時、法面型枠資材の浮き上がり、膨らみを防止するためにサドルバンドを、ロックボルト又はアンカーボルトで確実に法面へ固定させることができ、又、冬季施工(外気温5度以下で晒される)の地域ではコンクリートが凍結(強度が全く無い製品)をするので、本法面型枠資材にコンクリートを充填後、型枠を取外さなければ直接、外気温に晒されることがなく、冬季の施工でも極端に気温が低くなければ可能である。
【0010】
フープタイは井桁状とし、所定の位置にロックボルト又はアンカーボルトで固定され、他の部材(型枠)は法面上にはなく異形鉄筋をフープタイに結束線で容易に固定ができ、施工法面に必要以外の資材は無く、フープタイの横からも異形鉄筋が挿入が容易に組み立てができ、異形鉄筋が敷設ができる事を特徴した法面型枠資材。
【0011】
法面型枠資材は所定の寸法、形状を有した断面が楕円形の蛇腹ホース状を切断をした形状で、断面がアーチ型となるよう一体成型をし、その長手方向の端部を約90度外側の形状とし、所定の寸法、形状を有した袖(以下ブラケットと呼ぶ)を形成し、そのブラケットの所定の寸法、位置へ複数のスリット(切り込み)を形成することで、上下左右に曲がり法面の不陸に密着する事ができる、法面型枠資材。
【0012】
請求項1に記載された法面型枠資材と法面にできた隙間をモルタル吹付で密閉、養生期間を置いた後、コンクリート充填口からコンクリートを流し込み、振動機(バイブレーター)でコンクリートを締固めし型枠から流出せずに強度を増す事ができる事を特徴とした請求項3に記載の法面型枠資材を用いた施工方法。
【0013】
請求項1に記載された法面型枠資材であって、材質は、耐光性プラスチック類、亜鉛メッキトタン、耐水段ボールのうちいずれかからなる事を特徴とした法面型枠資材。
【0014】
上記、記載の本型枠資材の基本は、ポリプロピレン樹脂類とすることで、量産ができ、法面での組み立て作業でも型枠資材は軽く作業性上がる。
【0015】
本発明は所定の寸法、形状を有した十字型の筐体(蓋と身からなる)は凹型を形成し、身となる法面型枠資材の4方向袖部分は蛇腹形状とし、上部は解放することで、異形棒鋼(鉄筋)が組みやすくなり、底部に所定の寸法、形状を有したロックボルトを用いて法面へ打設する穴を形成し、所定の寸法、形状を有する筐体(アーチ型の蓋部)十字型交点筐体(身)中央部にコンクリートを注入する際に取り外しができる蓋を形成し、コンクリート法枠を振動機用いて強度が増す事を特徴とした法面型枠資材とその施工方法。
【0016】
【0017】
請求項1に記載された台座の穴とサドルバンドの穴を重ね合わせロックボルト又はアンカーボルトでアーチ型法面型枠資材を法面に固定し、且つ、スリットが入ったブラケットをアンカーピンで法面へ固定する。
【0018】
【発明の効果】
【0019】
本発明は従来井桁状に敷設された現場打法枠吹付の施工方法は現場でセメント、砂、砂利、水を吹付機の中の攪拌羽根で混錬し、高圧エアーでマテリアル内を介して法面へ吹付をしていたが、その施工方法は斜面に向かって約吹付角度約90度(斜めであれば強度は出ない、又、法枠の中に敷設してある異形鉄筋の下側、特に交差する所は異形鉄筋が重なっている、その下は影となり空洞ができ、設計基準強度は18N/mm(耐久設計基準強度30年程度)以上なっているがリバウンド除去が出来ておらず、又、現場配合の管理では信用ができない(砂の採取場所により粘土質が多い)(指示配合セメント・砂・砂利(1:4:1)でのコンクリート吹付は不可能(事実の施工での配合では1:5:0.5)である、本発明の法枠型枠資材は生コンクリートを充填・振動機を用いて締固めをするので耐久設計強度は30N/mm(100年程度)以上の構造物の構築が可能となる。
【0020】
本発明は従来の現場打法枠吹付機内でセメント、砂、砂利、水を混錬して高圧エアーでマテリアルホース内を介して法面へ吹付をしていたが、骨材が跳ね返り(強度が無いリバウンド)が法面(法枠、金網、鉄筋が交差している所)に堆積し完全に除去する事は無理で、骨材が法面には岩着せず、本発明はコンクリート吹付けではなく、コンクリートをポンプで充填するのでリバウンドが発生することは無く法面へ確実に岩着が出来る。
【0021】
従来の吹付工法の最大の欠点であった現場配合は品質に斑があり、吹付工法の18N/mmの耐久設計基準強度を満たすことは困難であり、本発明はJIS規格の工場で配合した生コンをトラックミキサー車で搬入し、現場においてコンクリート圧送ポンプ用いて施工、ビルなどの構造物と同等の耐久設計基準強度30N/mm以上の確保ができる。
【0022】
従来における法面型枠資材の吹付法枠は両サイドに枠(金網)にフープタイ(FT)が接続されており組み立て施工手順は予め糸で法面に心出しをしてその後、異形鉄筋を敷設し、その異形鉄筋(1)をフープタイ下側の交差部へ結束線を用い固定し、フープタイ(FT)上部の交差部にも異形鉄筋を結束線で固定するが無駄に手間がかかり、本発明のフープタイは予めロックボルトで各独立固定したフープタイ(FT)のサイドから異形鉄筋を固定することができ、施工性が大幅に上がる。従来の吹付機ではコンクリートの打設能力は1日当たり最大で15m~25m程度であるが本発明の法面型枠資材を用いた工法であればコンクリートの施工性が大幅に上がる。従来の吹付機ではコンクリートの打設能力は1日当たり最大で15m~25m程度であるが、本発明の法面型枠資材を用いた工法であればコンクリートポンプの1時間当たり50mから70mの吐出量があり、施工の工期も大幅に短縮ができ、又、雨天の時は従来の吹付工法ではコンクリート(CO)は雨で流されるので工事は中断るが、本発明の資材とその工法は天候に左右されることは無く施工ができる。
【0023】
本発明のフキシブル資材の形状はU型及び凹型の両端部に長手方向のブラケット(B)には、適宜にスリット(S)が複数を形成している事で、梁(F)を曲げるときブラケット同士が干渉しないことで上下、左右法面に密着できる事が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1-1】本発明の型枠資材十字型交点の蓋となる側面図。
図1-2】本発明の型枠資材十字型交点の蓋となる平面図。
図2-1】本発明の型枠資材十字型交点の身となる側面図。
図2-2】本発明の型枠資材十字型交点の身となる平面図。
図3-1】本発明の蓋となる十字型交点と梁、サドルバンド設置の平面図。
図3-2】本発明の蓋となる十字型交点と梁、サドルバンド設置の側面図。
図4-1】本発明の蓋となる十字型交点と梁にコンクリートを充填した形態の平面図。
図4-2】本発明の蓋となる十字型交点と梁にコンクリートを充填した形態の平面図。
図4-3】本発明の梁の断面図。
図5-1】本発明のL型パイプエンドの身部分の平面図。
図5-2】本発明のL型パイプエンドの蓋部分の平面図。
図5-3】本発明のT型パイプエンドの身部分の平面図。
図5-4】本発明のT型パイプエンドの蓋部分の平面図。
図6-1】本発明のフープタイの正面図。
図6-2】本発明のフープタイの断面図。
図7】I型エンドカバー側面図。
図8】I型エンドカバー平面図。
図9-1】本発明のサドルバンドの正面図。
図9-2】本発明のサドルバンドの側面図。
図10-1】本発明の梁(フレーム)を組建てた斜視図。
図10-2】本発明の梁(フレーム)を組建てたコンクリートを充填した斜視図。
図11】本発明の資材を施工法面に展開した平面図。
【実施例0025】
本発明の法面型枠資材とその施工方法の形態を以下に記述する。
【0026】
施工法面全体に所定の寸法で井桁状に水糸を張る。
【0027】
水糸の張った交点に所定の寸法、形状を有した十字型の型枠(身)の袖に形成された穴にアンカーボルト又はロックボルト(D)で法面に固定する。
【0028】
本発明のフープタイ(FT)を水糸の張った法面の梁(F)部分にロックボルト、又はアンカーボルトでフープタイ(FT)を複数設置固定し、異形鉄筋(1)をフープタイに結束線で固定する。
【0029】
従来の施工方法は型枠とフープタイは一体化されており、異形鉄筋を先に敷設、しかる後、型枠のフープタイへ異形鉄筋を結束していたが、法面上に型枠と鉄筋が他が散乱し、型枠の上に人が乗ったりして型枠の変形をさせたり、資材の移動に時間が費やされる、しかし、本発明法枠資材は必要とする資材以外は法面上に仮置きの必要もなく、本発明のフープタイ(FT)を法面に固定をしは横から結束線で固定することができ、大幅な手間の削減が可能となる。
【0030】
請求項1に記載された台座の穴とサドルバンド(SB)の穴を重ね合わせロックボルト又はアンカーボルト(D)でアーチ型法面型枠資材を法面に固定し、且つ、スリット(S)が入ったブラケットをアンカーボルト(D)でアーチ型法面型枠資材を法面に固定し、且つ、スリット(S)が入ったブラケットをアンカーピン(AP)で法面へ固定する。
【0031】
設置した十字型交点ブロック(身)へ十字型形ブロック(蓋)を被せ座の穴とサドルバンド(SB)の穴を重ね合わせロックボルト又はアンカーボルト(D)で法面に固定し、法面型枠資材の特徴であるスリットの入ったブラケット(B)とL型アンカーピン(AP)など法面の隙間をモルタル(M)吹付で密閉、養生期間を置いた後、コンクリート充填時に法面(N)からコンクリートが(CO)流失しない事を確認してから、振動機(バイブレーター)を用いてコンクリートを締固めて、30N/mm(100年程度)以上の均一した強度が得られる事を特徴とした法面型枠資材とその施工方法。
【0032】
本発明の法面型枠資材を用いた利点は法枠を設置する時、基本フープタイ(F)を直線状になるようにロックボルト(D)で打設しフープタイに異形鉄筋(1)を固定する。
【0033】
交点は十字型、それ以外の井桁状に敷設した端末形状はT型、施工箇所によってV型、L型を所定の位置へロックボルトを用いて設置し固定をする。
【0034】
フープタイの異形鉄筋(1)を設置位置に結束線を用いて固定し、U型フレキシブル蓋とフープタイの上部中心付近に形成されているステーの穴へロックボルト(D)を打設し固定をする。
【0035】
次にU型フレキシブルの鍔をU字型バンドの穴へロックボルトを打設し固定する、かる後、十字型、それ以外の井桁状に敷設した端末形状はT型、V型、L型からなる端末法枠資材。
【0036】
次に本発明の資材を法面にロックボルト(D)で設置しても法面は必ず不陸があり隙間が必ず生じるのでコンクリートを圧送ポンプと空気圧縮機を用い、その隙間にモルタル(M)を吹き付け、隙間を無くし、一定時間固まるまで放置し養生期間を設ける。
【0037】
しかる後、JIS規格工場で作られた生コンをトラックミキサーで搬入し、コンクリトポンプ用いて十字型(K)の交点に設けられた注入口から生コンを法枠型枠内へ充填し、振動機を用いて生コンを締固めする。
【0038】
最後に十字型中心部交点のグラウンドアンカー(G)にセメントミルク(SM)等を用いて固化固定し法枠にテンションをかけ施工完了とする、U型及び凹型フレキシブルの梁(F)、十字型交点(K)のブラケット(B)は取り外しても良いが、取り外さない事で、冬季の施工に関してコンクリート(CO)は直接外気にさらされることが無く冬場の施工時多少でも断熱効果があり凍結防止にも役立つ。
【実施例0039】
本発明の法面型枠資材とその工法は施工する法面へ縦、横の井桁状に組むより、傾斜角45度近傍で組み立てれば生コン(CO)の充填も、より流動性を得るのに混和剤を所定の数量を投入混錬することで流動性が良くなり振動機(バイブレーター)を用いて締固めをすることで、コンクリトート(CO)の強度も吹付施工よりも数段上がった。
【0040】
施工後28日自然放置をしてから圧縮強度試験では平均30/Nmmが確認された。
【0041】
適宜セメントを増やすか又水の量を減らすことでコンクリート(CO)の強度は大きく上げられた。
【0042】
従来工法ではセメント量、砂利を増やせば吹付機での施工は無理であるが、強度を増すために本発明の資材を用いる事でセメント量、砂利を増量することも可能となった。
【0043】
本発明の法面型枠資材はコンクリート(CO)の強度は水とセメントの水和反応により時間をかけて発現し、水が供給され続け時間経過とともに強度は増大するがコンクリート(CO)中の水が乾燥すれば水和反応は停止する。
【0044】
本発明の法面型枠資材を用いる事で適宜セメント量を増すか、水の量を減らす事で強度は増進するが、従来工法の吹付工法はセメント量を増やせば材料の粘度が増しマテリアルホース内の摩擦が大きくなり施工ができない。
【0045】
本発明の法面型枠資材(F)(K)は取り外す必要もないので、特に冬場は外気温度に晒されることは無くコンクリート(CO)が固まる時、熱も発生するので凍結防止に効果がある。
【0046】
コンクリート(1)のセメント量を増す事で圧縮強度は上がるが表面にクラックが生じやすく、引っ張り強度は圧縮強度に対して約10分の1程度しかく、異形鉄筋だけでなく、法面へ井桁状に組み上げたフープタイに複数の異形棒鋼を囲むように任意の寸法、形状、複数のフープ筋を組み上げた異形棒鋼(1)を囲むように結束線で取り付ける事でコンクリートの引っ張り強度、曲げ強度、圧縮強度は数段上げることができた。
【0047】
コンクリート打設の留意点として法面下方から適宜に可能のキャップ(C)取り外し其の注入口から振動機を用いて締固めしつつ、コンクリートが溢れる手前でキャップを閉め法面の上部にあるキャップを開けコンクリートの充填を繰り返す、さすれば安定した強度のコンクリート構造物の構築が可能となる。
【符号の説明】
【0048】
1 異形棒鋼
CO 生コンクリート
B ブラケット
GA グランドアンカー打設兼用コンクリート注入口螺子付きキャップ
D ロックボルト及びグランドアンカー台座
K 本発明の十字型交点資材(筐体の蓋と身からなる)
F 本発明の梁資材
N 法面
M 吹き付けたモルタル
AH ロックボルト用の穴
AP L型アンカーピン
S ブラケットに形成されたスリット
SB 固定用サドルバンド
FT 異形棒鋼固定用フープタイ
RH フープタイに接続したロックボルト用ガイド
SM セメントミルク
RB ロックボルト
C グランドアンカー打設兼用コンクリート注入口螺子付きキャップ
J 蛇腹(フレキシブル)
FT フープタイ
SR 十字型交点のグランドアンカー設置用兼生コン打設用の蓋
R1 アンカー用台座
EK L型I型T型エンドカバー
AH アンカー、ロックボルト汎用穴
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
法面型枠資材は所定の寸法、形状を有した断面が楕円形の蛇腹ホース状を切断をした形状で、断面がアーチ型となるよう一体成型をし、その長手方向の端部を約90度外側の形状とし、所定の寸法、形状を有した袖(以下ブラケットと呼ぶ)を形成し、所定の寸法、位置へ複数のスリット(切り込み)を形成することで上下左右に曲がり法面の不陸に密着する事ができる、法面型枠資材。
【請求項2】
請求項1に記載された法面型枠資材のアーチ型頂点に複数、穴が開いた台座を形成し、所定の寸法、形状を、頂点に穴が開いたサドルバンドを形成し、台座の穴とサドルバンドの穴を重ね合わせロックボルト又はアンカーボルトでアーチ型法面型枠資材を法面に固定し、且つ、スリットが入ったブラケットをアンカーピンで法面へ固定する事を特徴とした法面型枠資材を用いた施工方法。
【請求項3】
フープタイは井桁状とし、所定の位置にロックボルト又はアンカーボルトで固定され、他の部材(型枠)は法面上にはなく異形鉄筋をフープタイに結束線で固定ができ、施工法施工法面にフープタイの上下に異形鉄筋を井桁状に容易に組み立て敷設ができる事を特徴した法面型枠資材。
【請求項4】
請求項1に記載された法面型枠資材と法面にできた隙間をモルタル吹付で密閉、養生期間を置いた後、コンクリート充填口からコンクリートを流し込み、振動機(バイブレーター)でコンクリートを締固めし、型枠から流出せずに強度を増す事ができる事を特徴とした請求項3に記載の法面型枠資材を用いた施工方法。
【請求項5】
請求項1に記載された法面型枠資材であって、材質は、耐光性プラスチック類、亜鉛メッキトタン、耐水段ボールのうちいずれかからなる事を特徴とした法面型枠資材。
【請求項6】
本発明は所定の寸法、形状を有した十字型の筐体(蓋と身からなる)は凹型を形成とし、身となる法面型枠資材の4方向に延びた袖部分は蛇腹形状とした、所定の寸法、形状を有する筐体(アーチ型の蓋部)十字型交点筐体(身)の中央部にコンクリートを注入する際、取り外しができる蓋を形成し、法面型枠資材。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1-1】
図1-2】
図2-1】
図2-2】
図3-1】
図3-2】
図4-1】
図4-2】
図4-3】
図5-1】
図5-2】
図5-3】
図5-4】
図6-1】
図6-2】
図7
図8
図9-1】
図9-2】
図10-1】
図10-2】
図11
【手続補正書】
【提出日】2023-10-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は傾斜地(以下、法面と呼ぶ)に敷設した法面型枠資材に生コンを充填してバイブレーターを用いて締固めができ、より強度も大きくなる法枠資材と、その工法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、法面崩壊防止をするため国土交通省並び各都道府県土木事務所が指示する示方配合であるセメント1に対して砂4、砂利1、水(水セメント比55%前後)を現場配合で混錬し、法枠が敷設してある法面へコンプレッサー他(発電機、タイヤショベル、計量器、ベルトコンベア、砂用ホッパー、砂利用ホッパー)を用いて吹付機で法面へコンクリート・モルタル(以下コンクリートと呼ぶ)を吹付けていたが、従来の吹付工の示方配合ではマテリアルホース内(吹付は人が行うので内径2インチが限度)でコンクリートを高圧エアーで圧送して吹付施工をしていたが、施工上多々問題があり、まず、第一に示方配合での吹付距離は吹付機から吹付出口までの距離は20mが限界である、その理由はセメント量(正規の示方配合では粘度が大きくなりマテリアルホース内での摩擦抵抗が増えマテリアルホース内で詰まり施工が困難となるので砂の量を増やし、又、砂利の量減らして施工している現場が多い、又砂利を示方配合通り投入するとまずホース内で詰まり施工は極めて困難となり、吹付では振動機を用いての締固めは出来ない。
【0003】
【先行技術文献】
【0004】
1.特開昭63-206521号公報
2.特開平9-25特6377号公報
3.特開平4-1325号公報
4.特開2003-221831号公報
5.特開平6-173274号公報
6.特開平2-300418号公報
7.特開平8-492405号公報
【0005】
【非特許文献】
【非特許文献】IPC E02D 17/18 IPC E02D 17/20
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は従来の法枠吹付工の弱点をなくし、JIS規格を持つ工場で作られたより強度が出る配合でコンクリートを法面型枠資材内に充填をして締固めが可能となる法面型枠資材とその工法に関する。
【0008】
法面型枠資材(梁)は所定の寸法、形状を有した断面が楕円形蛇腹ホース状を切断した形状で、断面がアーチ型となるよう一体成型をし、その長手方向のアーチ型端部を約90度外側に曲げた形状とし、所定の寸法、形状を有した袖(以下ブラケットと呼ぶ)を形成し、所定の寸法、位置へ複数のスリット(切り込み)を形成することで上下左右に曲がり法面の不陸に密着する事ができる、法面型枠資材。
【0009】
請求項1に記載された法面型枠資材のアーチ型頂点に複数、所定の寸法で穴が開いた台座を形成し、所定の寸法、形状を有し、頂点に穴が開いたサドルバンドを形成し、台座の穴とサドルバンドの穴を重ね合わせロックボルト又はアンカーボルトでアーチ型法面型枠資材を法面に固定し、且つ、スリットが入ったブラケットをアンカーピンで法面へ固定する事を特徴とした法面型枠資材を用いた施工方法。
【0010】
フープタイは井桁状とし、所定の位置にロックボルト又はアンカーボルトで固定され、他の異形鉄筋をフープタイに結束線で固定ができ、施工法面にフープタイの上下に異形鉄筋を井桁状に容易に組み立て敷設ができる事を特徴した法面型枠資材。
【0011】
請求項1に記載された法面型枠資材をモルタル吹付で密閉、養生期間を置いた後、コンクリート充填口からコンクリートを流し込み、振動機(バイブレーター)コンクリートを締固めし、型枠から流出せずに強度を増す事を特徴とした請求項3に記載の法面型枠資材を用いた施工方法。
【0012】
請求項1に記載した梁を連結する十字交点資材であり、その交点資材、底面の袖部分に所定の位置にロックボルト、アンカーボルトで法面に固定、又、前記資材の蓋の交点中央付近に充填口兼グランドアンカー打設用の取り外しが可能な蓋を構成されている事を特徴とした法面型枠資材と施工方法。
【0013】
請求項1に記載された法面型枠資材であって、材質は、耐光性プラスチック類、亜鉛メッキトタン、耐水段ボールのうちいずれかからなる事を特徴とした法面型枠資材。
【0014】
【発明が解決しようとする手段】
【発明の効果】
【0015】
本発明は従来井桁状に敷設された現場打法枠吹付の施工方法は現場でセメント、砂、砂利、水を吹付機の中の攪拌羽根で混錬し、高圧エアーでマテリアルホース内を介して法面へ吹付をしていたが、その施工方法は斜面に向かって吹付角度約90度であり法枠の中に敷設してある異形棒鋼の下側、特に交差する所は異形棒鋼が重なっている、その下側は影となり空洞ができ、設計基準強度は18N/mm(耐久設計基準強度30年程度)以上であるがリバウンド除去ができておらず、又、現場配合の管理では信用ができない、本発明の法枠資材は生コンクリートを充填振動機を用いて締固めをするので耐久設計強度は30N/mm(100年程度)以上の構造物の構築が可能となる。
【0016】
本発明は従来の現場打法枠は吹付機内でセメント、砂、砂利、水を混錬して高圧エアーでマテリアルホース内を介して法面へ吹付けをしていたが骨材が跳ね返り(強度が無いリバウンド)法面(法枠、金網、鉄筋が交差している所)に堆積し完全に除去する事は無理で、骨材が法面に岩着しない、本発明はリバウンドが発生することは無く法面へ確実に岩着ができる。
【0017】
従来の吹付工法の最大の欠点であった現場配合は品質に斑があり、吹付工法の18N/mmの耐久設計基準強度を満たすことは困難であり、本発明はJlS規格の工場で配合された生コンをトラックミキサー車で搬入し現場においてコンクリート圧送ポンプを用いて施工、ビルなどの構造物と同等の耐久設計基準強度30N/mm以上の確保ができる。
【0018】
従来の吹付法枠は両サイドの金網にフープタイ(FT)が接続されており、組立施工手順は予め糸で法面に芯出しをして、その後、異形鉄筋を敷設し、その異形鉄筋をフープタイの下側の交差部へ結束線を用い固定し、フープタイ上部の交差部も異形鉄筋(1)を結束線で固定するが無駄に手間がかかる、本発明のフープタイ(FT)は予めロックボルトで各独立固定したフープタイ(FT)のサイドから異形棒鋼を固定することができ、施工性が大幅に上がる。従来の吹付機ではコンクリートの打設能力は1日当たり最大で15mから25m程度であるが、本発明の法枠を用いた工法であれば1時間当たり、50mから70mの吐出量があり、施工性も従来の吹付工法より格段の差がある、又、雨天の時は従来の吹付工法ではコンクリート(CO)は雨で流されるが、本発明の資材とその工法は天候に左右されることは無く、施工ができる。
【0019】
本発明のフレキシブル資材の断面はU形及び凹型の梁に形成してある両端部の長手方向のブラケット(B)には適宜にスリット(S)を複数形成しているの梁を曲げる時ブラケット同士が干渉しないことで上下、左右法面に密着できる事が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1-1]本発明の法面型枠資材の梁及び十字型交点の側面図。
図1-2]本発明の法面型枠資材の梁及び十字型交点の平面図。
図2-1]本発明の法面型枠資材の十字型交点の側面図。
図2-1]本発明の法面型枠資材の十字型交点の平面図。
図3-1]本発明の法面資材十字型交点のから鉄筋、フープタイを組立てた平面図
図3-2]本発明の法面資材十字型交点のから鉄筋、フープタイを組立てた側面図
図4]本発明のL型エンドの平面図。
図5]本発明の十字型交点の平面図。
図6]本発明にモルタル吹付で周囲を密着し、コンクリートを充填した平面図。
図7-1]フープタイの正面図。
図7-2]フープタイの断面図。
図8-1]本発明のサドルバンドの正面図。
図8-2]本発明のサドルバンドの側面図。
図9]本発明の梁資材にコンクリートを充填、ブラケットへモルタル吹付をした斜視図。
図10]法面の不陸へ本発明の法枠を敷設をしコンクリート充填した側面図。
図11]法面へ本発明の法枠を井桁状に敷設をした正面図
【0022】
本発明の法面型枠資材とその工法の形態とその工法の形態を以下に記述する。
【0023】
本発明の法面型枠資材を用いた利点は法枠を設置する時、基本フープタイを直線状になるようにロックボルトで打設し、フープタイに異形鉄筋を固定する。
【0024】
次に交点は十字型、それ以外の井桁状に敷設した端末形状はT型、施工箇所によってはV型、L型を所定の位置へロックボルトを用いて設置し固定する。
【0025】
次にフープタイに異形鉄筋(1)を設置位置に結束線を用いて固定し、フープタイの頂上点中心部に形成されている穴(R)へロックボルトを打設し固定をする。
【0026】
次に本発明の資材をロックボルトで設置しても法面には必ず不陸がありその隙間に空気圧縮機等を用いモルタルを吹付一定時間固まるまで放置し養生期間を設ける。
【0027】
しかる後、JIS規格工場で作られた生コンをトラックミキサー車で搬入しコンクリートポンプを用いて十字型の交点に設けられた注入口から生コンを法枠型枠内へ充填し同時に振動機を用いて生コン(2)を締固めする。
【0028】
最後に十字型中心部交点にグラウンドアンカー(G)にセメントミルク(SM)等を用いて固化固定し法枠にテンションかけ施工完了とする、本発明の法面型枠(F.K)を取り外しても良いが、取り外さない事で,冬期の施工でコンクリート(CO)は直接外気に晒されることは無く多少でも断熱効果があり凍結防止にも役立つ。
【0029】
【実施例0030】
本発明の法面型枠資材とその工法は施工する法面へ縦、横の井桁状に組むより、傾斜角45度近傍で組み立てれば生コン(2)の充填も流動性があり、混和剤を所定の数量を投入することで流動性も良くなり振動機(バイブレーター)を用いて締固めをする事で、コンクリートの強度も吹付施工より数段上がった。
【0031】
施工後28日自然放置をしてから圧縮強度試験では平均30N/mmが確認された。
【0032】
適宜セメントを増やすか又、水の量を減らす事でコンクリートの強度は大きく上げられた。
【0033】
従来工法ではセメント量、砂利を増やせば吹付機では無理であるが、強度を増すため本発明の資材を用いる事でセメント量、砂利を増量することも可能となった。
本発明の資材を用いる事でセメント量、砂利を増量することも可能となった。
【0034】
本発明の法面型枠資材はコンクリートの強度は水とセメントの水和反応で時間をかけて発現し、水が供給され続け時間経過とともに強度は増大するがコンクリートの中の水が乾燥すると水和反応は停止する。
【0035】
本発明の法面型枠資材を用いる事で適宜セメント量を増やすか、水の量を減らす事で強度は増進する、が、従来工法の吹付工法はセメント量を増やせば材料の粘度が増しマテリアルホース内の摩擦が大きくなり施工は出来ない。
【0036】
本発明の法面型枠資材は取り外す必要もないので、特に冬場は外気温度に晒されることは無くコンクリートが固まる時、熱も発生するので凍結防止に効果がある。
【0037】
コンクリートのセメント量を増やすことで圧縮強度は上がるが表面にクラックが生じやすく、引張強度は温縮強度に対して約10分の1程度しかなく異形鉄筋だけでなく、法面へ井桁状に組み上げた異形棒鋼囲をむように任意の寸法、形状、数量のフープ筋と異形棒鋼を結束線取り付ける事でコンクリートの引っ張り強度は解消ができた。
【符号の説明】
【0038】
1 異形棒鋼
2 生コン
B ブラケット
C グランドアンカー兼コンクリート注入口螺子付きキャップ
D ロックボルト等の台座
K 本発明の十字型交点資材
F 本発明の梁資材
N 法面
M 吹付けたモルタル
R ロックボルト用の穴
RB ロックボルト
G グランドアンカー
S ブラケットに形成されたスリット
SB 固定用サドルバンド
CO コンクリート
FT 異形棒鋼固定用フープタイ
RS フープタイに形成したロックボルト挿入用のリング
SM セメントミルク
G‘ 蓋付き生コン充填口兼グランドアンカー用の穴
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
法面型枠資材(梁)は所定の寸法、形状を有した断面が楕円形蛇腹ホース状を切断した形状で、断面がアーチ型となるよう一体成型をし、その長手方向のアーチ型の端部を約90度外側に曲げた、所定の寸法、形状を有した袖(以下ブラケットと呼ぶ)を形成し、その袖に所定の寸法、位置へ複数のスリット(切り込み)を形成することで上下左右に曲がり法面の不陸に密着する事ができる、法面型枠資材。
【請求項2】
請求項1に記載された法面型枠資材のアーチ型頂点に複数、所定の寸法で穴が開いた台座を形成し、所定の寸法、形状を有し、頂点に穴が開いたサドルバンドを形成し、台座の穴とサドルバンドの穴を重ね合わせロックボルト又はアンカーボルトでアーチ型法面型枠資材を法面に固定し、且つ、スリットが入ったブラケットをアンカーピンで法面へ固定する事を特徴とした法面型枠資材を用いた施工方法。
【請求項3】
フープタイは井桁状とし、所定の位置にロックボルト又はアンカーボルトで固定され、他の異形鉄筋をフープタイに結束線で固定ができ、施工法面にフープタイの上下に異形鉄筋を井桁状に容易に組み立て敷設ができる事を特徴した法面型枠資材。
【請求項4】
請求項1に記載された法面型枠資材をモルタル吹付で密閉、養生期間を置いた後、コンクリート充填口からコンクリートを流し込み、振動機(バイブレーター)コンクリートを締固めし、型枠から流出せずに強度を増す事を特徴とした請求項1に記載の法面型枠資材を用いた施工方法。
【請求項5】
請求項1に記載した梁を連結する十字交点資材であり、その交点資材底面の袖部分に所定の位置にロックボルト、アンカーボルトで法面に固定、又、前記資材の蓋の交点中央請求項1に記載した梁を連結する十字交点資材であり、その交点資材底面の袖部分に所定の位置にロックボルト、アンカーボルトで法面に固定、又、前記資材の蓋の交点中央付近に充填口兼グランドアンカー打設用の取り外しが可能な蓋を構成されている事を特徴とした法面型枠資材と施工方法。
【請求項6】
請求項1に記載された法面型枠資材であって、材質は、耐光性プラスチック類、亜鉛メッキトタン、耐水段ボールのうちいずれかからなる事を特徴とした法面型枠資材。
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1-1】
図1-2】
図2-1】
図2-2】
図3-1】
図3-2】
図4
図5
図6
図7-1】
図7-2】
図8-1】
図8-2】
図9
図10
図11