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特開2024-6844室内空気汚染除去用の中央コントローラ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024006844
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】室内空気汚染除去用の中央コントローラ
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/54 20180101AFI20240110BHJP
   A61L 9/16 20060101ALI20240110BHJP
   A61L 9/014 20060101ALI20240110BHJP
   A61L 9/18 20060101ALI20240110BHJP
   A61L 9/00 20060101ALI20240110BHJP
   A61L 9/22 20060101ALI20240110BHJP
   A61L 9/01 20060101ALI20240110BHJP
   B01D 53/04 20060101ALI20240110BHJP
   B01D 46/46 20060101ALI20240110BHJP
   A61L 9/20 20060101ALI20240110BHJP
   F24F 11/58 20180101ALI20240110BHJP
   F24F 7/007 20060101ALI20240110BHJP
   F24F 7/003 20210101ALI20240110BHJP
   F24F 8/15 20210101ALI20240110BHJP
   F24F 8/108 20210101ALI20240110BHJP
   F24F 8/175 20210101ALI20240110BHJP
   F24F 8/30 20210101ALI20240110BHJP
   G01N 15/06 20240101ALI20240110BHJP
   F24F 110/65 20180101ALN20240110BHJP
【FI】
F24F11/54
A61L9/16 F
A61L9/014
A61L9/18
A61L9/00 C
A61L9/22
A61L9/01 F
A61L9/01 B
A61L9/01 H
B01D53/04 110
B01D46/46
A61L9/20
F24F11/58
F24F7/007 B
F24F7/003
F24F8/15
F24F8/108
F24F8/175
F24F8/30
G01N15/06 D
F24F110:65
【審査請求】有
【請求項の数】21
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022116999
(22)【出願日】2022-07-22
(31)【優先権主張番号】111124545
(32)【優先日】2022-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】508252837
【氏名又は名称】研能科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Microjet Technology Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】NO. 28, R&D 2nd Rd. Science-Based Industrial Park, Hsin-Chu, Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】莫皓然
(72)【発明者】
【氏名】呉錦銓
(72)【発明者】
【氏名】韓永隆
(72)【発明者】
【氏名】黄啓峰
【テーマコード(参考)】
3L056
3L260
4C180
4D012
4D058
【Fターム(参考)】
3L056BD01
3L056BF03
3L260AA01
3L260AB15
3L260AB18
3L260BA09
3L260BA10
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3L260CA17
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3L260GA02
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3L260JA24
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4C180CC04
4C180DD03
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4C180HH05
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4C180LL11
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4D012BA03
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4D012CA10
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(57)【要約】      (修正有)
【課題】室内における空気汚染を除去して、清潔で安全に呼吸できる空気状態を形成する、室内空気汚染除去用の中央コントローラを提供する。
【解決手段】室内に設置され、空気汚染を検知し、空気汚染のデータ出力し、空気汚染データに基づいて知能演算を行うことで、室内空気汚染の位置区域を見つけ出し、無線通信によって接続された制御指令を複数の物理的ろ過装置または化学的ろ過装置に選択的に送信することができ、各物理的ろ過装置または化学的ろ過装置は、少なくとも1つの導風装置及び少なくとも1つのろ過部品を含み、導風装置が制御指令を受信して駆動されることで、指向性ガス対流を生成し、ろ過部品による空気汚染の除去を行う。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内空気汚染除去用の中央コントローラであって、
前記中央コントローラが室内に設置され、空気汚染を検知し、空気汚染のデータ出力を提供し、前記中央コントローラが前記空気汚染データに基づいて知能演算を行うことで、前記室内における空気汚染の位置区域を見つけ出し、無線通信によって接続された制御指令を複数の物理的ろ過装置または化学的ろ過装置に知能的かつ選択的に送信することができ、各前記物理的ろ過装置または前記化学的ろ過装置は、少なくとも1つの導風装置及び少なくとも1つのろ過部品を含み、前記導風装置が前記制御指令を受信して駆動されることで、ガス対流の指向を生成し、前記ろ過部品による前記空気汚染の除去を行うことで、前記室内における前記空気汚染を完全除去し、清潔で安全に呼吸できる空気状態を形成することを特徴とする、室内空気汚染除去用の中央コントローラ。
【請求項2】
前記空気汚染とは、浮遊微粒子、一酸化炭素、二酸化炭素、オゾン、二酸化硫黄、二酸化窒素、鉛、総揮発性有機化合物、ホルムアルデヒド、細菌、真菌、ウイルスのいずれかまたはこれらの組み合わせであることを特徴とする、請求項1に記載の室内空気汚染除去用の中央コントローラ。
【請求項3】
前記中央コントローラが、中央プロセッサ、通信インターフェース及びガス検知装置を含み、前記ガス検知装置が前記空気汚染を検知し、前記空気汚染のデータ出力を前記中央プロセッサに提供し、前記中央プロセッサが前記空気汚染データに基づいて知能演算を行うことで、前記室内における前記空気汚染の位置区域を見つけ出し、前記通信インターフェースを介して複数の前記物理的ろ過装置または前記化学的ろ過装置に前記制御指令を知能的かつ選択的に送信することができることを特徴とする、請求項1に記載の室内空気汚染除去用の中央コントローラ。
【請求項4】
前記通信インターフェースが無線通信伝送によって接続され、前記無線通信伝送が、Wi-Fiモジュール、ブルートゥース(登録商標)モジュール、無線周波数識別モジュール、近接場通信モジュールのいずれかによる外部への無線通信伝送であることを特徴とする、請求項3に記載の室内空気汚染除去用の中央コントローラ。
【請求項5】
前記通信インターフェースが有線通信伝送によって接続されることを特徴とする、請求項3に記載の室内空気汚染除去用の中央コントローラ。
【請求項6】
前記中央プロセッサが知能演算を行い、さらにクラウドデバイスによる接続を介して、人工知能(AI)演算及びビッグデータ比較を行うことで、前記室内における前記空気汚染の位置区域を見つけ出し、前記通信インターフェースを介して、複数の前記物理的ろ過装置または前記化学的ろ過装置に前記制御指令を知能的かつ選択的に送信することができることを特徴とする、請求項3に記載の室内空気汚染除去用の中央コントローラ。
【請求項7】
前記中央プロセッサが、前記通信インターフェースを介して無線通信による前記制御指令を前記空気汚染の位置区域にある前記物理的ろ過装置または前記化学的ろ過装置に知能的かつ選択的に送信して動作させた後、前記通信インターフェースを介して無線通信による前記制御指令を残りの前記物理的ろ過装置または前記化学的ろ過装置に知能的かつ選択的に送信して動作させ、前記ガス対流を生成することで、前記ガス対流によって前記空気汚染を前記空気汚染の位置区域の近くの前記物理的ろ過装置または前記化学的ろ過装置に指向させて移動を加速して、前記空気汚染をろ過除去することを特徴とする、請求項3に記載の室内空気汚染除去用の中央コントローラ。
【請求項8】
前記物理的ろ過装置のろ過部品が、フィルタースクリーンによりブロッキング・吸着する物理的除去であることを特徴とする、請求項1に記載の室内空気汚染除去用の中央コントローラ。
【請求項9】
前記フィルタースクリーンが高効率フィルタースクリーンであることを特徴とする、請求項8に記載の室内空気汚染除去用の中央コントローラ。
【請求項10】
前記化学的ろ過装置の前記ろ過部品が、分解層を塗布することによって、空気汚染を化学的除去することを特徴とする、請求項1に記載の室内空気汚染除去用の中央コントローラ。
【請求項11】
前記分解層が活性炭素、二酸化塩素の清浄因子、イチョウと日本ヌルデ(Rhus chinensis)を含むハーブ保護層、銀イオン、ゼオライトのいずれかまたはこれらの組み合わせであることを特徴とする、請求項10に記載の室内空気汚染除去用の中央コントローラ。
【請求項12】
前記化学的ろ過装置の前記ろ過部品が光照射と組み合わせて、空気汚染を化学的除去することを特徴とする、請求項1に記載の室内空気汚染除去用の中央コントローラ。
【請求項13】
前記光照射が、光触媒及び紫外線ランプを含む光触媒ユニット、光ナノチューブを含む光イオンユニットのいずれかまたはこれらの組み合わせであることを特徴とする、請求項12に記載の室内空気汚染除去用の中央コントローラ。
【請求項14】
前記化学的ろ過装置の前記ろ過部品が分解ユニットと組み合わせて、空気汚染を化学的除去することを特徴とする、請求項1に記載の室内空気汚染除去用の中央コントローラ。
【請求項15】
前記分解ユニットが負イオンユニット、プラズマイオンユニットのいずれかまたはこれらの組み合わせであることを特徴とする、請求項14に記載の室内空気汚染除去用の中央コントローラ。
【請求項16】
前記ガス検知装置が、制御回路基板、ガス検知本体、マイクロプロセッサ及び通信器を含み、前記ガス検知本体、前記マイクロプロセッサ及び前記通信器が、前記制御回路基板にパッケージ化されて一体的に形成されかつ電気的に接続されており、かつ前記マイクロプロセッサが前記ガス検知本体の検知動作を制御し、前記ガス検知本体が前記空気汚染を検知して検知信号を出力し、前記マイクロプロセッサが、前記検知信号を受信して演算処理出力し、前記空気汚染データを形成し、前記通信器に提供して外部に無線通信伝送することを特徴とする、請求項3に記載の室内空気汚染除去用の中央コントローラ。
【請求項17】
前記ガス検知本体が、
第一表面と、前記第一表面に対向する第二表面と、前記第一表面から前記第二表面に向かってくり抜かれて形成されたレーザ設置領域と、前記第二表面から凹んで形成され、かつ前記レーザ設置領域に隣接している吸気溝であって、前記吸気溝に吸気通口が設けられ、両側壁にそれぞれ光透過窓が貫通しており、前記レーザ設置領域に連通している吸気溝と、前記第二表面から凹んで形成され、前記吸気溝に連通し、かつ底面に通気穴が貫通している導気部品搭載領域と、前記第一表面から前記導気部品搭載領域の底面に対応した箇所において凹み、前記第一表面が前記導気部品搭載領域に対応していない領域に、前記第一表面から前記第二表面に向かってくり抜かれて形成され、前記通気穴に連通し、排気通口が設けられた排気溝と、を有する基座と、
前記導気部品搭載領域に収容された圧電アクチュエータと、
前記基座の前記第二表面にカバーして密着した駆動回路基板と、
前記駆動回路基板に位置決め設置されて電気的に接続され、前記レーザ設置領域に対応して収容され、かつ放射されたビーム経路が前記光透過窓を通過し前記吸気溝と直交する方向を成す、レーザ部品と、
前記駆動回路基板に位置決め設置されて電気的に接続され、前記吸気溝と前記レーザ部品によって放射された前記ビーム経路との直交方向位置に対応して収容され、前記吸気溝を通過しかつ前記レーザ部品によって放射されたビームの照射を受けた前記空気汚染に含まれる微粒子を検知するための微粒子センサーと、
前記駆動回路基板に位置決め設置されて電気的に接続され、かつ前記排気溝に収容され、前記排気溝に導入された前記空気汚染を検知するためのガスセンサーと、
前記基座を覆い、かつ側板を有し、前記側板に前記基座の前記吸気通口と対応する吸気枠口及び前記基座の前記排気通口と対応する排気枠口が設けられた外蓋と、
を含み、
前記外蓋が前記基座を覆い、前記駆動回路基板が前記第二表面に密着して、前記吸気溝によって吸気経路を定義し、前記排気溝によって排気経路を定義することで、前記圧電アクチュエータを駆動して前記基座の前記吸気通口の外部の前記空気汚染を快速に輸送し、前記吸気枠口から前記吸気溝によって定義された前記吸気経路に入り、前記微粒子センサーを通って前記空気汚染に含まれる微粒子の微粒子濃度を検知し、前記空気汚染が前記通気穴から前記排気溝によって定義された前記排気経路に排出され、前記ガスセンサーにより検知され、最後に前記基座の前記排気通口経由で前記排気枠口から排出されることを特徴とする、請求項16に記載の室内空気汚染除去用の中央コントローラ。
【請求項18】
前記微粒子センサーが浮遊微粒子の情報を検知することを特徴とする、請求項17に記載の室内空気汚染除去用の中央コントローラ。
【請求項19】
前記ガスセンサーが、二酸化炭素または総揮発性有機化合物のガス情報を検知する揮発性有機化合物センサーを含むことを特徴とする、請求項17に記載の室内空気汚染除去用の中央コントローラ。
【請求項20】
前記ガスセンサーが、ホルムアルデヒドセンサー、細菌センサーのいずれかまたはこれらの組み合わせを含み、前記ホルムアルデヒドセンサーが、ホルムアルデヒドのガス情報を検知し、前記細菌センサーが、細菌または真菌の情報を検知することを特徴とする、請求項17に記載の室内空気汚染除去用の中央コントローラ。
【請求項21】
前記ガスセンサーが、ウイルスのガス情報を検知するウイルスセンサーを含むことを特徴とする、請求項17に記載の室内空気汚染除去用の中央コントローラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気汚染を検知・完全除去するためのコントローラ、特に室内空間における空気汚染の完全除去に適した中央コントローラに関するものである。
【背景技術】
【0002】
人々は生活の周りの空気質をますます重視しており、浮遊粒子(particulate matter、PM)、例えばPM、PM2.5、PM10、二酸化炭素、総揮発性有機化合物(Total Volatile Organic Compound、TVOC)、ホルムアルデヒドなどのガス、さらにはガスに含まれる微粒子、エアロゾル、細菌、ウイルスなどは、いずれも環境中に暴露され、人体の健康に影響を与え、深刻な場合は生命に危害を及ぼすこともある。
【0003】
しかし、室内空気質は把握しにくく、室外空気質に加えて、室内における空調状況、汚染源、特に室内空気の流通不良による粉塵は、いずれも室内空気質に影響を与える主な要因である。室内における空気環境を快速に改善して良好な空気質状態を達成するために、空調機や空気清浄機などの装置を利用して、室内における空気質を改善するという目的を達成することが多い。
【0004】
そのためには、如何に室内空気汚染源の区域を知能的かつ快速に検出し、室内空気汚染を効果的に除去して、清潔で安全に呼吸できる空気状態を形成することができ、いつでもどこでも室内空気質をリアルタイムでモニタリングすることができ、室内空気質が悪い場合、室内空気を快速に浄化し、室内空間でガス対流を知能的に生成し、室内空気汚染の区域位置を快速に検知して見つけ出し、複数のろ過清浄装置を効果的に制御してガス対流を知能的に実施し、空気汚染の指向を加速し、室内空気汚染源をろ過除去することで、室内空気汚染を完全除去して、清潔で安全に呼吸できる空気状態を達成するのは、本発明の研究開発の主要な課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、室内空気汚染除去用の中央コントローラ(中央制御装置、セントラルコントローラ)であり、その主な目的は、室内で空気汚染を検知して空気汚染データを生成し、無線通信により空気汚染データを処理演算した後、室内における空気汚染の性質、濃度、及び位置区域を知能的に判断して、導風装置を知能的に駆動してガス対流の指向を発生させ、物理的または化学的ろ過部品により、室内空気汚染を除去して、室内空気質を清潔で安全な室内環境状態にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、室内空気汚染除去用の中央コントローラであって、前記中央コントローラが室内に設置され、空気汚染を検知し、空気汚染のデータ出力を提供し、前記中央コントローラが前記空気汚染データに基づいて知能演算を行うことで、前記室内における空気汚染の位置区域を見つけ出し、無線通信によって接続された制御指令を複数の物理的または化学的ろ過装置に知能的かつ選択的に送信することができ、各前記物理的または前記化学的ろ過装置は、少なくとも1つの導風装置及び少なくとも1つのろ過部品を含み、前記導風装置が前記制御指令を受信して駆動されることで、指向性ガス対流を生成し、前記ろ過部品による前記空気汚染の除去を行うことで、前記室内における前記空気汚染を完全除去して、清潔で安全に呼吸できる空気状態を形成する、室内空気汚染除去用の中央コントローラを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1A】ろ過装置に取り付けられた本発明にかかる室内空気汚染除去用の中央コントローラの模式図である。
図1B】本発明にかかる室内空気汚染除去用の中央コントローラのろ過部品の模式図である。
図2】本発明にかかる室内空気汚染除去用の中央コントローラの具体的な実施形態を示す模式図である。
図3】本発明にかかる室内空気汚染除去用の中央コントローラのガス検知装置の立体組立模式図である。
図4A】本発明にかかる室内空気汚染除去用の中央コントローラのガス検知本体の立体組立模式図(一)である。
図4B】本発明にかかる室内空気汚染除去用の中央コントローラのガス検知本体の立体組立模式図(二)である。
図4C】本発明にかかる室内空気汚染除去用の中央コントローラのガス検知装置の立体分解模式図である。
図5A】本発明にかかる室内空気汚染除去用の中央コントローラのガス検知装置の基座の立体模式図(一)である。
図5B】本発明にかかる室内空気汚染除去用の中央コントローラのガス検知装置の基座の立体模式図(二)である。
図6】本発明にかかる室内空気汚染除去用の中央コントローラのガス検知装置の基座の立体模式図(三)である。
図7A】本発明にかかる室内空気汚染除去用の中央コントローラのガス検知装置の分解された圧電アクチュエータと基座の立体模式図である。
図7B】本発明にかかる室内空気汚染除去用の中央コントローラのガス検知装置の組み立てられた圧電アクチュエータと基座の立体模式図である。
図8A】本発明にかかる室内空気汚染除去用の中央コントローラのガス検知装置の圧電アクチュエータの立体分解模式図(一)である。
図8B】本発明にかかる室内空気汚染除去用の中央コントローラのガス検知装置の圧電アクチュエータの立体分解模式図(二)である。
図9A】本発明にかかる室内空気汚染除去用の中央コントローラのガス検知装置の圧電アクチュエータの動作を示す断面模式図(一)である。
図9B】本発明にかかる室内空気汚染除去用の中央コントローラのガス検知装置の圧電アクチュエータの動作を示す断面模式図(二)である。
図9C】本発明にかかる室内空気汚染除去用の中央コントローラのガス検知装置の圧電アクチュエータの動作を示す断面模式図(三)である。
図10A】本発明にかかる室内空気汚染除去用の中央コントローラのガス検知本体の組立断面図(一)である。
図10B】本発明にかかる室内空気汚染除去用の中央コントローラのガス検知本体の組立断面図(二)である。
図10C】本発明にかかる室内空気汚染除去用の中央コントローラのガス検知本体の組立断面図(三)である。
図11】本発明の室内空気汚染除去用の中央コントローラのガス検知装置の伝送を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の特徴と利点を示す実施形態について、後述の説明において詳細に記述する。本発明は異なる態様において様々な変化を有することができ、いずれも本発明の範囲から逸脱することなく、かつその説明及び図面は本質的に例示するために用いられものであり、本発明を限定する意図はないことを理解されたい。
【0009】
図1Aを参照して、本発明は、室内空気汚染除去用の中央コントローラBであり、中央コントローラBは室内に設置され、空気汚染を検知し、空気汚染のデータ出力を提供し、中央コントローラBが空気汚染データに基づいて知能演算を行うことで、室内空気汚染の位置区域を見つけ出し、無線通信によって接続された制御指令を複数の物理的ろ過装置Cまたは化学的ろ過装置Cに知能的かつ選択的に送信することができ、各前記物理的ろ過装置Cまたは前記化学的ろ過装置Cは、少なくとも1つの導風装置11及び少なくとも1つのろ過部品12を含み、導風装置11は制御指令を受信して駆動されることで、指向性ガス対流を生成し、ろ過部品12による空気汚染の除去を行うことで、室内における空気汚染を完全除去して、清潔で安全に呼吸できる空気状態を形成する。
【0010】
上記空気汚染とは、浮遊微粒子、一酸化炭素、二酸化炭素、オゾン、二酸化硫黄、二酸化窒素、鉛、総揮発性有機化合物、ホルムアルデヒド、細菌、真菌、ウイルスのいずれかまたはこれらの組み合わせであることに留意されたい。
【0011】
中央コントローラBは、中央プロセッサ13、通信インターフェース14及びガス検知装置Aを含み、ガス検知装置Aは、空気汚染を検知し、空気汚染のデータ出力を中央プロセッサ13に提供し、中央プロセッサ13は空気汚染データに基づいて知能演算を行うことで、室内における空気汚染の位置区域を見つけ出し、通信インターフェース14を介して複数の物理的ろ過装置Cまたは化学的ろ過装置Cに制御指令を知能的かつ選択的に送信することができる。
【0012】
通信インターフェース14は、有線通信伝送または無線通信伝送によって接続できることに留意されたい。無線通信伝送は、Wi-Fiモジュール、ブルートゥースモジュール、無線周波数識別モジュール、近接場通信モジュールのいずれかによる無線通信伝送である。
【0013】
図2を参照して、上記中央プロセッサ13は空気汚染データに基づいて知能演算を行い、知能演算としては、さらにクラウドデバイスEによる接続を介して、人工知能(AI)演算及びビッグデータ比較を行うことで、前記室内における前記空気汚染の位置区域を見つけ出し、前記通信インターフェース14を介して、無線通信で複数の物理的ろ過装置Cまたは化学的ろ過装置Cに前記制御指令を知能的かつ選択的に送信することができることに留意されたい。
【0014】
本発明の具体的な実施形態では、中央コントローラBは、導風装置11とろ過部品12を備えた他の物理的ろ過装置Cまたは化学的ろ過装置Cに統合して取り付けられることができ、ろ過装置Cは、換気装置C1、清浄機C2、排気機C3、レンジフードC4または扇風機C5などであってもよい。本実施形態では、中央コントローラBがろ過装置Cに取り付けられる場合を例に説明すると、ろ過装置Cに中央コントローラBが取り付けられ、中央コントローラBのガス検知装置Aによって検出された空気汚染データは、中央プロセッサ13を介して知能演算を行い、さらにクラウドデバイスEによる接続を介して、人工知能(AI)演算及びビッグデータ比較を行うことで、室内における空気汚染の位置区域を見つけ出し、無線通信伝送方式の通信インターフェース14を介して複数の物理的ろ過装置Cまたは化学的ろ過装置Cに制御指令を知能的かつ選択的に送信することができる。
【0015】
さらに、ガス検知装置Aは、中央コントローラB内に設置され、空気汚染の性質と濃度を検知し、かつガス検知装置Aによる検知で空気汚染のデータ出力を提供し、中央プロセッサ13を介して知能演算を行い、クラウドデバイスEを介して複数の中央コントローラB(異なるろ過装置Cに設置される)のガス検知装置Aによって検出された空気汚染のデータ出力を接続し、人工知能(AI)演算及びビッグデータ比較を行って室内における空気汚染の位置区域を見つけ出すことができ、すなわち、各ガス検知装置Aによって検出・提供された空気汚染データは、知能演算により空気汚染データの値を比較し、空気汚染の位置区域を推定し、制御指令を発出し、無線通信により物理的ろ過装置Cまたは化学的ろ過装置Cに送信してこれらの装置を駆動することに留意されたい。
【0016】
各物理的ろ過装置Cまたは化学的ろ過装置Cは、少なくとも1つの導風装置11及び少なくとも1つのろ過部品12を含むことに留意されたい。図1Aに示すように、導風装置11は、排気または送気の両方向にガスを輸送する機能を有し、本実施形態では矢印で示す方向の気流経路(矢印で示す方向)について説明する。導風装置11はろ過部品12の前側に設置されてもよく、ろ過部品12の後側に設置されてもよく、ろ過部品12の前側と後側に設置されてもよく(図1Aに示す)、導風装置11は実際の要求・設計に応じて調整することができる。
【0017】
中央コントローラBの中央プロセッサ13は、通信インターフェース14を介して、無線通信伝送により空気汚染の位置区域にある物理的ろ過装置Cまたは化学的ろ過装置Cに制御指令を知能的かつ選択的に送信して動作させた後、通信インターフェース14を介して、無線通信伝送により残りの物理的ろ過装置Cまたは化学的ろ過装置Cに制御指令を知能的かつ選択的に送信して作動させて、ガス対流を生成することで、ガス対流によって空気汚染を空気汚染の位置区域の近くの物理的ろ過装置Cまたは化学的ろ過装置Cに指向させて移動を加速して、ろ過部品12による空気汚染のろ過除去を行うことで、室内における空気汚染をろ過完全除去して、清潔で安全に呼吸できる空気状態を形成することに留意されたい。すなわち、クラウドデバイスEを介して、複数のガス検知装置Aによって検出された空気汚染のデータ出力を接続し、人工知能(AI)演算及びビッグデータ比較を行った後、空気汚染の位置区域に近い物理的ろ過装置Cまたは化学的ろ過装置Cの導風装置11は、制御指令を受信して作動を開始すると、まず気流を生成し、次に残りの空気汚染の位置区域から遠い物理的ろ過装置Cまたは化学的ろ過装置Cの導風装置11に制御指令を知能的かつ選択的に送信し、前記残りの空気汚染の位置区域から遠い物理的ろ過装置Cまたは化学的ろ過装置Cの導風装置11は、前記制御指令を受信して作動を開始し、ガス対流の指向を生成することで、ガス対流によって空気汚染を空気汚染の位置区域に近い物理的ろ過装置Cまたは化学的ろ過装置Cに指向させて移動を加速し、ろ過部品12で空気汚染を除去することで、室内における空気汚染をろ過完全除去して、清潔で安全に呼吸できる空気状態を形成する。
【0018】
なお、空気汚染をろ過完全除去することとは、空気汚染を空気汚染安全検知値までろ過し、さらに空気汚染を無汚染または汚染ゼロまで除去し、清潔で安全に呼吸できる空気状態を形成することであることに留意されたい。上記空気汚染安全検知値には、浮遊微粒子2.5(PM2.5)の濃度が10μg/m未満、二酸化炭素(CO)の濃度が1000ppm未満、総揮発性有機化合物(TVOC)の濃度が0.56ppm未満、ホルムアルデヒド(HCHO)の濃度が0.08ppm未満、細菌数が1500CFU/m未満、真菌数が1000CFU/m未満、二酸化硫黄の濃度が0.075ppm未満、二酸化窒素の濃度が0.1ppm未満、一酸化炭素の濃度が9ppm未満、オゾンの濃度が0.06ppm未満、鉛の濃度が0.15μg/m未満であることが含まれる。
【0019】
図1Bを参照して、前記物理的ろ過装置のろ過部品12はフィルタースクリーン124であり、ブロッキング・吸着するという物理的方式で空気汚染を除去することに留意されたい。前記フィルタースクリーン124は高効率フィルタースクリーン124aであり、空気汚染に含まれる化学スモッグ、細菌、埃微粒子及び花粉を吸着することで、導入された空気汚染をろ過・浄化する効果を達成する。前記化学的ろ過装置のろ過部品12が、分解層121を塗布することによって、空気汚染を化学的に除去し、前記分解層121は活性炭素121aであり、空気汚染における有機物や無機物を除去し、有色物質や臭気物質を除去する。前記分解層121は二酸化塩素の清浄因子121bであり、空気汚染におけるウイルス、細菌、真菌、A型インフルエンザウイルス、B型インフルエンザウイルス、腸ウイルス、ノロウイルスを抑制し、その抑制率が99%以上に達し、ウイルスの交差感染を減らすのに寄与する。前記分解層121はイチョウと日本ヌルデ(Rhus chinensis)を含むハーブ保護層121cであり、アレルギーに効果的に抵抗し、インフルエンザウイルス(例えば、H1N1)の表面タンパク質を破壊する。前記分解層121は銀イオン121dであり、導入された空気汚染におけるウイルス、細菌、真菌を抑制する。前記分解層121はゼオライト121eであり、アンモニア性窒素、重金属、有機汚染物、大腸菌、フェノール、クロロホルム、及び陰イオン界面活性剤を除去する。前記化学的ろ過装置のろ過部品12は、光照射122と組み合わせて空気汚染を化学的除去し、前記光照射122は、光触媒122a及び紫外線ランプ122bを含む光触媒ユニットであり、光触媒122aが紫外線ランプ122bによって照射されると、光エネルギーを電気エネルギーに変換し、空気汚染における有害物質を分解して消毒殺菌することにより、ろ過・浄化の効果を達成することができる。前記光照射122は、光ナノチューブ122cを含む光プラズマユニットであり、光ナノチューブ122cにより、導入された空気汚染を照射することで、空気汚染における酸素分子及び水分子を、高酸化性を有する光プラズマに分解して、破壊された有機分子を有するイオン気流を形成し、空気汚染に含まれる揮発性ホルムアルデヒド、トルエン、揮発性有機ガス(Volatile Organic Compounds、VOC)などのガス分子を水と二酸化炭素に分解し、ろ過・浄化の効果を達成する。前記化学的ろ過装置のろ過部品12は、分解ユニット123と組み合わせて空気汚染を化学的除去する。前記分解ユニット123は負イオンユニット123aであり、導入された空気汚染に含まれる正の電荷を帯びた微粒子を、負の電荷を帯びた集塵板に付着させて、導入された空気汚染をろ過・浄化する効果を達成する。前記分解ユニット123はプラズマイオンユニット123bであり、プラズマイオンにより、空気汚染に含まれる酸素分子と水分子をイオン化して陽イオン(H)と陰イオン(O2-)を生成し、かつイオンの周囲に水分子が付着した物質は、ウイルスと細菌の表面に付着した後、化学反応の作用で、強力な酸化性の活性酸素(水酸基、OH基)に変換し、ウイルスと細菌の表面タンパク質から水素を奪い酸化分解することで、導入された空気汚染をろ過・浄化する効果を達成する。
【0020】
本発明の方法の実施形態を理解するために、以下、本発明の中央コントローラBのガス検知装置Aの構造について詳細に説明する。
【0021】
図3から図11を参照して、以下、本発明のガス検知装置Aは、符号3で説明し、ガス検知装置3は、制御回路基板31、ガス検知本体32、マイクロプロセッサ33及び通信器34を含む。ガス検知本体32、マイクロプロセッサ33及び通信器34は、制御回路基板31にパッケージ化されて一体的に形成されかつ電気的に接続されている。マイクロプロセッサ33及び通信器34は、制御回路基板31に設置され、かつマイクロプロセッサ33は、ガス検知本体32の駆動信号を制御して検知動作を開始させることで、ガス検知本体32は、前記空気汚染を検知して検知信号を出力し、マイクロプロセッサ33は、前記検知信号を受信して演算処理出力し、前記空気汚染データを形成し、通信器34に提供して外部に通信して接続装置に無線伝送する。無線伝送は、Wi-Fiモジュール、ブルートゥースモジュール、無線周波数識別モジュール、近接場通信モジュールのいずれかによる外部への伝送である。
【0022】
図4Aから図9Aを参照して、上記ガス検知本体32は、基座321、圧電アクチュエータ322、駆動回路基板323、レーザ部品324、微粒子センサー325及び外蓋326を含む。基座321は、第一表面3211、第二表面3212、レーザ設置領域3213、吸気溝3214、導気部品搭載領域3215及び排気溝3216を有する。第一表面3211と第二表面3212は、対向設置された二つの面である。レーザ設置領域3213は、第一表面3211から第二表面3212に向かってくり抜かれて形成される。また、外蓋326は、基座321を覆い、吸気枠口3261aと排気枠口3261bを備える側板3261を有する。吸気溝3214は、第二表面3212から凹んで形成され、かつレーザ設置領域3213に隣接している。吸気溝3214に、基座321の外部に連通し、外蓋326の吸気枠口3261aと対応する吸気通口3214aが設けられ、吸気溝3214の両側壁は、貫通する光透過窓3214bを有し、レーザ設置領域3213に連通している。そこで、基座321の第一表面3211が外蓋326でカバーされ、第二表面3212が駆動回路基板323でカバーされることで、吸気溝3214によって吸気経路を定義する。
【0023】
導気部品搭載領域3215は、第二表面3212から凹んで形成され、吸気溝3214に連通し、かつ底面に通気穴3215aが貫通しており、導気部品搭載領域3215の四隅には、それぞれ位置決め突起3215bを有する。上記排気溝3216に、外蓋326の排気枠口3261bに対応して設置された排気通口3216aが設けられている。排気溝3216は、第一表面3211の導気部品搭載領域3215への垂直投影領域に凹んで形成された第一区間3216bと、導気部品搭載領域3215の垂直投影区から延びた領域に第一表面3211から第二表面3212に向かってくり抜かれて形成された第二区間3216cとを含み、第一区間3216bは、段差を形成するように第二区間3216cに接続され、かつ排気溝3216の第一区間3216bは、導気部品搭載領域3215の通気穴3215aに連通し、排気溝3216の第二区間3216cは、排気通口3216aに連通している。そこで、基座321の第一表面3211が外蓋326でカバーされ、第二表面3212が駆動回路基板323でカバーされる時、排気溝3216と駆動回路基板323ともによって排気経路を定義する。
【0024】
上記レーザ部品324及び微粒子センサー325は、いずれも駆動回路基板323に設置され、かつ基座321内に位置しており、レーザ部品324及び微粒子センサー325と基座321の位置を明確に説明するために、駆動回路基板323を意図的に省略する。レーザ部品324は、基座321のレーザ設置領域3213内に収容され、微粒子センサー325は、基座321の吸気溝3214内に収容され、レーザ部品324と位置合わせされている。なお、レーザ部品324が、レーザ部品324によって放射されたレーザ光が通過するための光透過窓3214bに対応することで、レーザ光を吸気溝3214に照射する。レーザ部品324によって発したビーム経路は、光透過窓3214bを通過しかつ吸気溝3214と直交する方向を成す。レーザ部品324によって放射されたビームは、光透過窓3214bを通って吸気溝3214内に入り、吸気溝3214内のガスが照射され、ビームがガスに接触する時、散乱して投射スポットを生成し、前記直交方向に位置する微粒子センサー325は、散乱による投射スポットを受信して計算を行うことで、ガス検知データを取得する。また、ガスセンサー327は、駆動回路基板323に位置決め設置されて電気的に接続され、かつ排気溝3216に収容されており、これによって、排気溝3216に導入された空気汚染を検知する。本発明の好ましい実施形態では、ガスセンサー327は、二酸化炭素または総揮発性有機化合物のガス情報を検知する揮発性有機化合物センサーであり、またはホルムアルデヒドのガス情報を検知するホルムアルデヒドセンサーであり、または細菌、真菌の情報を検知する細菌センサーであり、またはウイルスのガス情報を検知するウイルスセンサーである。
【0025】
上記圧電アクチュエータ322は、基座321の正方形の導気部品搭載領域3215に収容されている。なお、導気部品搭載領域3215は、吸気溝3214に連通し、圧電アクチュエータ322が作動すると、吸気溝3214内のガスを圧電アクチュエータ322に吸い込み、ガスが導気部品搭載領域3215の通気穴3215aを通って、排気溝3216に入る。上記駆動回路基板323は基座321の第二表面3212にカバーしている。レーザ部品324は、駆動回路基板323に設置されかつ電気的に接続されている。微粒子センサー325も、駆動回路基板323に設置されかつ電気的に接続されている。外蓋326が基座321を覆う時、吸気枠口3261aは基座321の吸気通口3214aに対応し、排気枠口3261bは基座321の排気通口3216aに対応している。
【0026】
上記圧電アクチュエータ322は、ガスオリフィスプレート3221、チャンバ筐体3222、アクチュエータ3223、絶縁筐体3224及び導電筐体3225を含む。ガスオリフィスプレート3221は可撓性材質であり、サスペンションプレート3221aと中空穴3221bを有し、サスペンションプレート3221aは曲げ振動するシート状構造であり、その形状と寸法は、導気部品搭載領域3215の内縁に対応しており、中空穴3221bは、ガスが流通するようにサスペンションプレート3221aの中心を貫通している。本発明の好ましい実施形態では、サスペンションプレート3221aの形状は、方形、円形、楕円形、三角形及び多角形のいずれかであってもよい。
【0027】
上記チャンバ筐体3222は、ガスオリフィスプレート3221に重ねられ、かつその外観はガスオリフィスプレート3221に対応している。アクチュエータ3223はチャンバ筐体3222に重ねられ、チャンバ筐体3222、サスペンションプレート3221aとの間に共振チャンバ3226を定義している。絶縁筐体3224はアクチュエータ3223に重ねられ、その外観はチャンバ筐体3222に近似している。導電筐体3225は絶縁筐体3224に重ねられ、その外観は絶縁筐体3224に近似しており、かつ導電筐体3225は導電ピン3225a及び導電電極3225bを有し、導電ピン3225aは導電筐体3225の外縁から外向きに延在し、かつ導電電極3225bは導電筐体3225の内縁から内向きに延在している。なお、アクチュエータ3223は、圧電キャリア板3223a、共振調整板3223b及び圧電板3223cをさらに含む。圧電キャリア板3223aはチャンバ筐体3222に重ねられている。共振調整板3223bは圧電キャリア板3223aに重ねられている。圧電板3223cは共振調整板3223bに重ねられている。共振調整板3223b及び圧電板3223cは、絶縁筐体3224内に収容されている。導電筐体3225の導電電極3225bによって圧電板3223cに電気に接続されている。本発明の好ましい実施形態では、圧電キャリア板3223aと共振調整板3223bは、いずれも導電材料である。圧電キャリア板3223aは圧電ピン3223dを有し、かつ圧電ピン3223dと導電ピン3225aは、駆動回路基板323上の駆動回路(図示せず)に接続されて、駆動信号(駆動周波数及び駆動電圧であってもよい)を受信する。圧電ピン3223d、圧電キャリア板3223a、共振調整板3223b、圧電板3223c、導電電極3225b、導電筐体3225及び導電ピン3225aは、ループを形成して駆動信号を伝送し、絶縁筐体3224によって導電筐体3225とアクチュエータ3223を遮断し、短絡現象を防止して、駆動信号を圧電板3223cに送信することができる。圧電板3223cは、駆動信号を受信した後、圧電効果によって変形し、さらに圧電キャリア板3223a及び共振調整板3223bを駆動して往復曲げ振動を発生させる。
【0028】
さらに説明すると、共振調整板3223bは、両者の間の緩衝材として圧電板3223cと圧電キャリア板3223aとの間に位置し、圧電キャリア板3223aの振動周波数を調整することができる。基本的には、共振調整板3223bの厚さは圧電キャリア板3223aよりも大きく、共振調整板3223bの厚さを変えることにより、アクチュエータ3223の振動周波数を調整する。
【0029】
図7A図7B図8A図8B及び図9Aを参照して、ガスオリフィスプレート3221、チャンバ筐体3222、アクチュエータ3223、絶縁筐体3224及び導電筐体3225は、導気部品搭載領域3215内に順次積み重ね設置されかつ位置決めされ、これによって、圧電アクチュエータ322は導気部品搭載領域3215内に位置決めされ、圧電アクチュエータ322は、サスペンションプレート3221aと導気部品搭載領域3215の内縁との間に、ガスが流通するための空隙3221cを定義する。上記ガスオリフィスプレート3221と導気部品搭載領域3215の底面との間に、気流チャンバ3227が形成されている。気流チャンバ3227は、ガスオリフィスプレート3221の中空穴3221bを介して、アクチュエータ3223、チャンバ筐体3222及びサスペンションプレート3221aの間の共振チャンバ3226に連通し、共振チャンバ3226におけるガスの振動周波数を、サスペンションプレート3221aの振動周波数と同じようにすることにより、共振チャンバ3226とサスペンションプレート3221aは、ヘルムホルツ共鳴効果(Helmholtz resonance)を生じ、ガスの輸送効率を高める。圧電板3223cが導気部品搭載領域3215の底面から離れる方向へ移動する時、圧電板3223cがガスオリフィスプレート3221のサスペンションプレート3221aを導気部品搭載領域3215の底面から離れる方向へ移動させることで、気流チャンバ3227の容積が急激に拡大し、内部圧力が低下して負圧を発生し、圧電アクチュエータ322外部のガスが吸引されて空隙3221cから流入し、中空穴3221bを経て共振チャンバ3226に入り、共振チャンバ3226内の気圧を増加させて、圧力勾配を発生させる。圧電板3223cがガスオリフィスプレート3221のサスペンションプレート3221aを導気部品搭載領域3215の底面へ移動させる時、共振チャンバ3226におけるガスは、中空穴3221bを経て快速に流出し、気流チャンバ3227内のガスを絞り出し、合流したガスを、ベルヌーイの定理に近い理想的なガス状態で快速かつ大量に噴出させて、導気部品搭載領域3215の通気穴3215aに導入する。
【0030】
図9B図9Cに示す動作を繰り返すことにより、圧電板3223cは往復振動し、慣性原理によれば、排気後の共振チャンバ3226の内部気圧が平衡気圧よりも低くなると、ガスを再び共振チャンバ3226に入るように導き、このように、共振チャンバ3226におけるガスの振動周波数を、圧電板3223cの振動周波数と同じように制御することで、ヘルムホルツ共鳴効果を生じさせ、高速かつ大量なガス輸送を実現する。ガスはすべて、外蓋326の吸気枠口3261aから入り、吸気通口3214aを通って基座321の吸気溝3214に入り、微粒子センサー325の位置に流れる。また、圧電アクチュエータ322による連続的な駆動によって吸気経路のガスを吸収することで、外部のガスは快速に導入されかつ安定流通し、微粒子センサー325の上方を通過し、このとき、レーザ部品324によって放射されたビームは、光透過窓3214bを通って吸気溝3214に入り、吸気溝3214が微粒子センサー325の上方を通過し、レーザ部品324のビームがガス中の浮遊微粒子に照射する時、散乱現象及び投射スポットが発生し、微粒子センサー325は散乱による投射スポットを受信して計算を行い、これによって、ガスに含まれる浮遊微粒子の粒子径及び濃度などの関連情報を取得し、かつ微粒子センサー325上方のガスも、圧電アクチュエータ322による連続的な駆動によって導気部品搭載領域3215の通気穴3215aに導入され、排気溝3216に入る。最後に、ガスが排気溝3216に入った後、圧電アクチュエータ322がガスを排気溝3216に輸送し続けるため、排気溝3216内のガスは押し出され、排気通口3216a及び排気枠口3261bを通って外部に排出される。
【0031】
本発明の中央コントローラBのガス検知装置Aは、ガス中の浮遊微粒子を検出するだけでなく、さらにホルムアルデヒド、アンモニア、一酸化炭素、二酸化炭素、酸素ガス、オゾンなどの導入されたガスの特性を検出することができる。したがって、本発明の中央コントローラBのガス検知装置Aは、ガスセンサー327をさらに含み、ガスセンサー327は駆動回路基板323に位置決め設置されて電気的に接続され、かつ排気溝3216に収容されており、排気経路から導出されたガスに含まれる揮発性有機化合物の濃度または特性を検出する。
【0032】
上記のように、本発明は、室内空気汚染除去用の中央コントローラであって、中央コントローラが室内に設置され、空気汚染を検知し、空気汚染のデータ出力を提供し、前記中央コントローラが前記空気汚染データに基づいて知能演算を行うことで、前記室内における空気汚染の位置区域を見つけ出し、無線通信によって接続された制御指令を複数の物理的ろ過装置または化学的ろ過装置に知能的かつ選択的に送信することができ、かつ各物理的ろ過装置または化学的ろ過装置は、少なくとも1つの導風装置及び少なくとも1つのろ過部品を含み、前記導風装置は前記制御指令を受信して駆動されることで、指向性ガス対流を生成し、前記ろ過部品による前記空気汚染の除去を行うことで、前記室内における前記空気汚染を完全除去して、清潔で安全に呼吸できる空気状態を形成し、産業上の利用価値が極めて高い、室内空気汚染除去用の中央コントローラを提供する。
【符号の説明】
【0033】
A:ガス検知装置
B:中央コントローラ
C:ろ過装置
C1:換気装置
C2:清浄機
C3:排気機
C4:レンジフード
C5:扇風機
E:クラウドデバイス
11:導風装置
12:ろ過部品
121:分解層
121a:活性炭素
121b:二酸化塩素の清浄因子
121c:イチョウと日本ヌルデを含むハーブ保護層
121d:銀イオン
121e:ゼオライト
122:光照射
122a:光触媒
122b:紫外線ランプ
122c:光ナノチューブ
123:分解ユニット
123a:負イオンユニット
123b:プラズマイオンユニット
124:フィルタースクリーン
124a:高効率フィルタースクリーン
13:中央プロセッサ
14:通信インターフェース
3:ガス検知装置
31:制御回路基板
32:ガス検知本体
321:基座
3211:第一表面
3212:第二表面
3213:レーザ設置領域
3214:吸気溝
3214a:吸気通口
3214b:光透過窓
3215:導気部品搭載領域
3215a:通気穴
3215b:位置決め突起
3216:排気溝
3216a:排気通口
3216b:第一区間
3216c:第二区間
322:圧電アクチュエータ
3221:ガスオリフィスプレート
3221a:サスペンションプレート
3221b:中空穴
3221c:空隙
3222:チャンバ筐体
3223:アクチュエータ
3223a:圧電キャリア板
3223b:共振調整板
3223c:圧電板
3223d:圧電ピン
3224:絶縁筐体
3225:導電筐体
3225a:導電ピン
3225b:導電電極
3226:共振チャンバ
3227:気流チャンバ
323:駆動回路基板
324:レーザ部品
325:微粒子センサー
326:外蓋
3261:側板
3261a:吸気枠口
3261b:排気枠口
327:ガスセンサー
33:マイクロプロセッサ
34:通信器
図1A
図1B
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図10C
図11
【外国語明細書】