(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024068463
(43)【公開日】2024-05-20
(54)【発明の名称】管継手加工装置、扱きユニット及び管継手の加工方法
(51)【国際特許分類】
B21D 41/04 20060101AFI20240513BHJP
B21D 22/28 20060101ALI20240513BHJP
F16L 25/14 20060101ALN20240513BHJP
【FI】
B21D41/04 C
B21D22/28 J
F16L25/14
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022178936
(22)【出願日】2022-11-08
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】390003687
【氏名又は名称】古林工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085316
【弁理士】
【氏名又は名称】福島 三雄
(74)【代理人】
【識別番号】100171572
【弁理士】
【氏名又は名称】塩田 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100213425
【弁理士】
【氏名又は名称】福島 正憲
(74)【代理人】
【識別番号】100221707
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 洋介
(74)【代理人】
【識別番号】100104259
【弁理士】
【氏名又は名称】寒川 潔
(74)【代理人】
【識別番号】100224915
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 茉友
(74)【代理人】
【識別番号】100229116
【弁理士】
【氏名又は名称】日笠 竜斗
(72)【発明者】
【氏名】佐野 義廣
【テーマコード(参考)】
3H016
4E137
【Fターム(参考)】
3H016DA03
4E137AA10
4E137BA01
4E137BB03
4E137CA07
4E137CA09
4E137CA24
4E137GA12
4E137GB20
4E137HA06
(57)【要約】
【課題】 レジューサ管継手の肉厚部分を扱き加工することで、製品規格の規格内径に成形できる管継手加工装置を提供する。
【解決手段】 管継手加工装置は、レジューサ管継手の肉厚部分の内周面に扱き加工を施して、レジューサ管継手の他方の管端側を製品規格の内径に成形する。管継手加工装置は、レジューサ管継手を保持する金型と、金型に保持したレジューサ管継手の肉厚部分を扱いて、レジューサ管継手の他方の管端を含む他方の管側を製品規格の規格内径に成形する扱きユニットを備える。扱きユニットは、N(3以上の整数)個の扱き部、保持軸を有し、各扱き具γは、球台形状に形成される。N個の扱き具を、1番目の扱き具から順々に、扱き具の球帯を肉厚部分の内周面に圧接しつつ扱いて、レジューサ管継手の他方の管端を含む他方の管端側を製品規格の内径に成形する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属管の一方の管端側の管部と、前記管部から前記金属管の他方の管端に向かって段々に縮径されたテーパー管部と、を備え、前記テーパー管部の他方の管端側に、前記管部側の肉厚よりも厚く形成された肉厚部分を有するレジューサ管継手において、前記肉厚部分の内周面に扱き加工を施す管継手加工装置であって、
テーブル、及び前記テーブルに間隔を隔てて配置されるベースを有する装置本体と、
金型表面、及び前記金型表面に間隔を隔てて平行に配置される金型裏面を有する立体形状に形成される金型と、
N(3以上の整数)個の扱き具、及び保持軸を有する扱きユニットと、
アクチュエーターと、を備え、
前記金型は、
前記金型表面に開口して前記金型に形成され、前記金型表面から前記管部の外周面、及び前記テーパー管部の外周面の順に倣った形状に形成される管保持穴と、
前記テーパー管部の他方の管端の外径と同一の直径を有して前記管保持穴と同心に配置され、前記管保持穴及び前記金型裏面の間の前記金型に形成されると共に、前記管保持穴及び前記金型裏面に開口される退避穴と、を有し、
前記金型表面を前記ベースに向けて前記ベース及び前記テーブルの間に配置されて、前記テーブルに固定され、
前記レジューサ管継手は、
前記他方の管端から前記金型の前記管保持穴に挿入され、
前記金型表面から前記管保持穴に配置され、
前記管部の外周面、及び前記テーパー管部の外周面を前記管保持穴に当接して、前記金型に保持され、
前記各扱き具は、
一対の平面、球帯及び球中心を有する球台形状に形成される扱き部と、
前記扱き部と同心に配置され、前記扱き部の球中心を通って前記各平面に直交する球中心線の方向において、前記扱き部を貫通して、前記各平面に開口される貫通穴と、を有し、
前記保持軸と同心に配置されて前記保持軸に外嵌され、及び前記保持軸の軸中心線の方向に隣接して前記保持軸に固定され、
前記保持軸は、
前記各扱き具の前記貫通穴を貫通して、前記保持軸の軸中心線の方向に前記各扱き具を隣接して配置して、N個の前記各扱き部を前記保持軸の各軸端の間に保持し、
前記保持軸の一方の軸端から1番目の前記扱き具において、前記扱き部は、
前記テーパー管部の前記肉厚部分の内径を超え、前記他方の管端の製品規格の規格内径未満の球直径を有する球台形状に形成され、
前記保持軸の一方の軸端からN番目の前記扱き具において、前記扱き部は、
前記規格内径と同一の球直径を有する球台形状に形成され、
前記1番目及びN番目の間の前記各扱き具において、前記扱き部は、
前記一方の軸端側の隣の前記扱き部の球直径を超え、前記規格内径未満の球直径を有する球台形状に形成され、
前記扱きユニットは、
前記各扱き具を前記管保持穴と同心にして配置され、
前記保持軸の一方の軸端を前記テーブルに向けて前記ベース及び前記テーブルの間に配置され、
前記保持軸の一方の軸端から、前記各扱き部の前記球帯及び前記金型に保持した前記管部の内周面の間に間隔を隔てて前記管部内に挿入され、
前記アクチュエーターは、
前記保持軸の他方の軸端に連結されて、前記ベースに固定され、
前記保持軸の軸中心線の方向において、前記扱きユニットを、前記保持軸の一方の軸端及び前記金型表面との間に間隔を隔てる第1位置と、前記各扱き具を前記退避穴に配置する第2位置との間で移動させる
ことを特徴とする管継手加工装置。
【請求項2】
金属管の一方の管端側の管部と、前記管部から前記金属管の他方の管端に向かって段々に縮径されたテーパー管部と、を備え、前記テーパー管部の他方の管端側に、前記管部側の肉厚よりも厚く形成された肉厚部分を有するレジューサ管継手において、前記肉厚部分の内周面に扱き加工を施す管継手加工装置であって、
テーブル、及び前記テーブルに間隔を隔てて配置されるベースを有する装置本体と、
金型表面、及び前記金型表面に間隔を隔てて平行に配置される金型裏面を有する立体形状に形成される金型と、
1個の扱き具、及び保持軸を有する扱きユニットと、
アクチュエーターと、を備え、
前記金型は、
前記金型表面に開口して前記金型に形成され、前記金型表面から前記管部の外周面、及び前記テーパー管部の外周面の順に倣った形状に形成される管保持穴と、
前記テーパー管部の他方の管端の外径と同一の直径を有して前記管保持穴と同心に配置され、前記管保持穴及び前記金型裏面の間の前記金型に形成されると共に、前記管保持穴及び前記金型裏面に開口される退避穴と、を有し、
前記金型表面を前記ベースに向けて前記ベース及び前記テーブルの間に配置されて、前記テーブルに固定され、
前記レジューサ管継手は、
前記他方の管端から前記金型の前記管保持穴に挿入され、
前記金型表面から前記管保持穴に配置され、
前記管部の外周面、及び前記テーパー管部の外周面を前記管保持穴に当接して、前記金型に保持され、
前記扱き具は、
一対の平面、球帯及び球中心を有する球台形状に形成される扱き部と、
前記扱き部と同心に配置され、前記扱き部の球中心を通って前記各平面に直交する球中心線の方向において、前記扱き部を貫通して、前記各平面に開口される貫通穴と、を有し、
前記保持軸と同心に配置されて前記保持軸に外嵌されて、前記保持軸に固定され、
前記保持軸は、
前記扱き具の前記貫通穴を貫通して、1個の前記扱き部を前記保持軸の各軸端の間に保持し、
前記扱き具において、前記扱き部は、
前記他方の管端の製品規格の規格内径と同一の球直径を有する球台形状に形成され、
前記扱きユニットは、
前記扱き具を前記管保持穴と同心にして配置され、
前記保持軸の一方の軸端を前記テーブルに向けて前記ベース及び前記テーブルの間に配置され、
前記保持軸の一方の軸端から、前記扱き部の前記球帯及び前記金型に保持した前記管部の内周面の間に間隔を隔てて前記管部内に挿入され、
前記アクチュエーターは、
前記保持軸の他方の軸端に連結されて、前記ベースに固定され、
前記保持軸の軸中心線の方向において、前記扱きユニットを、前記保持軸の一方の軸端及び前記金型表面との間に間隔を隔てる第1位置と、前記扱き具を前記退避穴に配置する第2位置との間で移動させる
ことを特徴とする管継手加工装置。
【請求項3】
金属管の一方の管端側の管部と、前記管部から前記金属管の他方の管端に向かって段々に縮径されたテーパー管部と、を備え、前記テーパー管部の他方の管端側に、前記管部側の肉厚よりも厚く形成された肉厚部分を有するレジューサ管継手において、前記肉厚部分の内周面に扱き加工を施す管継手加工装置であって、
テーブル、及び前記テーブルに間隔を隔てて配置されるベースを有する装置本体と、
金型表面、及び前記金型表面に間隔を隔てて平行に配置される金型裏面を有する立体形状に形成される金型と、
2個の扱き具、及び保持軸を有する扱きユニットと、
アクチュエーターと、を備え、
前記金型は、
前記金型表面に開口して前記金型に形成され、前記金型表面から前記管部の外周面、及び前記テーパー管部の外周面の順に倣った形状に形成される管保持穴と、
前記テーパー管部の他方の管端の外径と同一の直径を有して前記管保持穴と同心に配置され、前記管保持穴及び前記金型裏面の間の前記金型に形成されると共に、前記管保持穴及び前記金型裏面に開口される退避穴と、を有し、
前記金型表面を前記ベースに向けて前記ベース及び前記テーブルの間に配置されて、前記テーブルに固定され、
前記レジューサ管継手は、
前記他方の管端から前記金型の前記管保持穴に挿入され、
前記金型表面から前記管保持穴に配置され、
前記管部の外周面、及び前記テーパー管部の外周面を前記管保持穴に当接して、前記金型に保持され、
前記各扱き具は、
一対の平面、球帯及び球中心を有する球台形状に形成される扱き部と、
前記扱き部と同心に配置され、前記扱き部の球中心を通って前記各平面に直交する球中心線の方向において、前記扱き部を貫通して、前記各平面に開口される貫通穴と、を有し、
前記保持軸と同心に配置されて前記保持軸に外嵌され、及び前記保持軸の軸中心線の方向に隣接して前記保持軸に固定され、
前記保持軸は、
前記各扱き具の前記貫通穴を貫通して、前記保持軸の軸中心線の方向に前記各扱き具を隣接して配置して、2個の前記各扱き部を前記保持軸の各軸端の間に保持し、
前記保持軸の一方の軸端から1番目の前記扱き具において、前記扱き部は、
前記テーパー管部の前記肉厚部分の内径を超え、前記他方の管端の製品規格の規格内径未満の球直径を有する球台形状に形成され、
前記保持軸の一方の軸端から2番目の前記扱き具において、前記扱き部は、
前記規定内径と同一の球直径を有する球台形状に形成され、
前記扱きユニットは、
前記各扱き具を前記管保持穴と同心にして配置され、
前記保持軸の一方の軸端を前記テーブルに向けて前記ベース及び前記テーブルの間に配置され、
前記保持軸の一方の軸端から、前記各扱き部の前記球帯及び前記金型に保持した前記管部の内周面の間に間隔を隔てて前記管部内に挿入され、
前記アクチュエーターは、
前記保持軸の他方の軸端に連結されて、前記ベースに固定され、
前記保持軸の軸中心線の方向において、前記扱きユニットを、前記保持軸の一方の軸端及び前記金型表面との間に間隔を隔てる第1位置と、前記各扱き具を前記退避穴に配置する第2位置との間で移動させる
ことを特徴とする管継手加工装置。
【請求項4】
金属管の一方の管端側の管部と、前記管部から前記金属管の他方の管端に向かって段々に縮径されたテーパー管部と、を備え、前記テーパー管部の他方の管端側に、前記管部側の肉厚よりも厚く形成された肉厚部分を有するレジューサ管継手において、前記肉厚部分の内周面に扱き加工を施すために用いられる扱きユニットであって、
N(3以上の整数)個の扱き具と、
保持軸と、を備え、
前記各扱き具は、
一対の平面、球帯及び球中心を有する球台形状に形成される扱き部と、
前記扱き部と同心に配置され、前記扱き部の球中心を通って前記各平面に直交する球中心線の方向において、前記扱き部を貫通して、前記各平面に開口される貫通穴と、を有し、
前記保持軸と同心に配置されて前記保持軸に外嵌され、及び前記保持軸の軸中心線の方向に隣接して前記保持軸に固定され、
前記保持軸は、
前記各扱き具の前記貫通穴を貫通して、前記保持軸の軸中心線の方向に前記各扱き具を隣接して配置して、N個の前記各扱き部を前記保持軸の各軸端の間に保持し、
前記保持軸の一方の軸端から1番目の前記扱き具において、前記扱き部は、
前記テーパー管部の前記肉厚部分の内径を超え、前記他方の管端の製品規格の規格内径未満の球直径を有する球台形状に形成され、
前記保持軸の一方の軸端からN番目の前記扱き具において、前記扱き部は、
前記規格内径と同一の球直径を有する球台形状に形成され、
前記1番目及びN番目の間の前記各扱き具において、前記扱き部は、
前記一方の管端側の隣の前記扱き部の球直径を超え、前記規格内径未満の球直径を有する球台形状に形成される
ことを特徴とする扱きユニット。
【請求項5】
金属管の一方の管端側の管部と、前記管部から前記金属管の他方の管端に向かって段々に縮径されたテーパー管部と、を備え、前記テーパー管部の他方の管端側に、前記管部側の肉厚よりも厚く形成された肉厚部分を有するレジューサ管継手において、前記肉厚部分の内周面に扱き加工を施すために用いられる扱きユニットであって、
1個の扱き具と、
保持軸と、を備え、
前記扱き具は、
一対の平面、球帯及び球中心を有する球台形状に形成される扱き部と、
前記扱き部と同心に配置され、前記扱き部の球中心を通って前記各平面に直交する球中心線の方向において、前記扱き部を貫通して、前記各平面に開口される貫通穴と、を有し、
前記保持軸と同心に配置されて前記保持軸に外嵌されて、前記保持軸に固定され、
前記保持軸は、
前記扱き具の前記貫通穴を貫通して、1個の前記各扱き部を前記保持軸の各軸端の間に保持し、
前記扱き具において、前記扱き部は、
前記他方の管端の製品規格の規格内径と同一の球直径を有する球台形状に形成される
ことを特徴とする扱きユニット。
【請求項6】
金属管の一方の管端側の管部と、前記管部から前記金属管の他方の管端に向かって段々に縮径されたテーパー管部と、を備え、前記テーパー管部の他方の管端側に、前記管部側の肉厚よりも厚く形成された肉厚部分を有するレジューサ管継手において、前記肉厚部分の内周面に扱き加工を施すために用いられる扱きユニットであって、
2個の扱き具と、
保持軸と、を備え、
前記各扱き具は、
一対の平面、球帯及び球中心を有する球台形状に形成される扱き部と、
前記扱き部と同心に配置され、前記扱き部の球中心を通って前記各平面に直交する球中心線の方向において、前記扱き部を貫通して、前記各平面に開口される貫通穴と、を有し、
前記保持軸と同心に配置されて前記保持軸に外嵌され、及び前記保持軸の軸中心線の方向に隣接して前記保持軸に固定され、
前記保持軸は、
前記各扱き具の前記貫通穴を貫通して、前記保持軸の軸中心線の方向に前記各扱き具を隣接して配置して、2個の前記各扱き部を前記保持軸の各軸端の間に保持し、
前記保持軸の一方の軸端から1番目の前記扱き具において、前記扱き部は、
前記テーパー管部の前記肉厚部分の内径を超え、前記他方の管端の製品規格の規格内径未満の球直径を有する球台形状に形成され、
前記保持軸の一方の軸端から2番目の前記扱き具において、前記扱き部は、
前記規格内径と同一の球直径を有する球台形状に形成される
ことを特徴とする扱きユニット。
【請求項7】
金属管の一方の管端側の管部と、前記管部から前記金属管の他方の管端に向かって段々に縮径されたテーパー管部と、を備え、前記テーパー管部の他方の管端側に、前記管部側の肉厚よりも厚く形成された肉厚部分を有するレジューサ管継手と、
金型表面、及び前記金型表面に間隔を隔てて平行に配置される金型裏面を有する立体形状に形成される金型と、
N(3以上の整数)個の扱き具、及び保持軸を有する扱きユニットと、を備え、
前記金型は、
前記金型表面に開口して前記金型に形成され、前記金型表面から前記管部の外周面、及び前記テーパー管部の外周面の順に倣った形状に形成される管保持穴と、
前記テーパー管部の他方の管端の外径と同一の直径を有して前記管保持穴と同心に配置され、前記管保持穴及び前記金型裏面の間の前記金型に形成されると共に、前記管保持穴及び前記金型裏面に開口される退避穴と、を有し、
前記各扱き具は、
一対の平面、球帯及び球中心を有する球台形状に形成される扱き部と、
前記扱き部と同心に配置され、前記扱き部の球中心を通って前記各平面に直交する球中心線の方向において、前記扱き部を貫通して、前記各平面に開口される貫通穴と、を有し、
前記保持軸と同心に配置されて前記保持軸に外嵌され、及び前記保持軸の軸中心線の方向に隣接して前記保持軸に固定され、
前記保持軸は、
前記N個の扱き具の前記貫通穴を貫通して、前記保持軸の軸中心線の方向に前記各扱き具を隣接して配置して、N個の前記各扱き部を前記保持軸の各軸端の間に保持し、
前記保持軸の一方の軸端から1番目の前記扱き具において、前記扱き部は、
前記テーパー管部の前記肉厚部分の内径を超え、前記他方の管端の製品規格の規格内径未満の球直径を有する球台形状に形成され、
前記保持軸の一方の軸端からN番目の前記扱き具において、前記扱き部は、
前記規格内径と同一の球直径を有する球台形状に形成され、
前記1番目及びN番目の間の前記各扱き具において、前記扱き部は、
前記一方の軸端側の隣の前記扱き部の球直径を超え、前記規格内径未満の球直径を有する球台形状に形成され、
前記扱きユニットは、
前記各扱き具を前記管保持穴と同心にして配置され、
前記保持軸の一方の軸端を前記金型表面に向けて配置され、
前記保持軸の一方の軸端及び前記金型表面との間に間隔を隔てる第1位置に配置され、
前記肉厚部分の内周面に扱き加工を施す管継手の加工方法であって、
前記レジューサ管継手を、他方の管端から前記金型の前記管保持穴に挿入し、前記管部の外周面及び前記テーパー管部の外周面を前記管保持穴に当接して、前記レジューサ管継手を前記金型に保持する管保持工程と、
前記管保持工程に続いて、前記扱きユニットを前記第1位置から前記退避穴に向けて移動して、前記N個の扱き具を前記1番目の扱き具から、前記金型に保持した前記管部及び前記テーパー管部の順に貫通して、前記各扱き具を前記退避穴に挿入する扱き工程と、を有し、
前記扱き工程において、前記N個の扱き具は、
前記扱きユニットの移動に伴って、前記N個の扱き部の前記球帯を前記1番目の扱き部から順々に、前記肉厚部分の内周面に圧接しつつ前記退避穴に向けて移動され、前記球帯を前記肉厚部分に圧接した前記各扱き部によって前記肉厚部分を扱いて伸長しつつ薄肉にして、前記テーパー管部の他方の管端を含む他方の管端側を前記規格内径に成形する
ことを特徴とする管継手の加工方法。
【請求項8】
金属管の一方の管端側の管部と、前記管部から前記金属管の他方の管端に向かって段々に縮径されたテーパー管部と、を備え、前記テーパー管部の他方の管端側に、前記管部側の肉厚よりも厚く形成された肉厚部分を有するレジューサ管継手と、
金型表面、及び前記金型表面に間隔を隔てて平行に配置される金型裏面を有する立体形状に形成される金型と、
1個の扱き具、及び保持軸を有する扱きユニットと、を備え、
前記金型は、
前記金型表面に開口して前記金型に形成され、前記金型表面から前記管部の外周面、及び前記テーパー管部の外周面の順に倣った形状に形成される管保持穴と、
前記テーパー管部の他方の管端の外径と同一の直径を有して前記管保持穴と同心に配置され、前記管保持穴及び前記金型裏面の間の前記金型に形成されると共に、前記管保持穴及び前記金型裏面に開口される退避穴と、を有し、
前記扱き具は、
一対の平面、球帯及び球中心を有する球台形状に形成される扱き部と、
前記扱き部と同心に配置され、前記扱き部の球中心を通って前記各平面に直交する球中心線の方向において、前記扱き部を貫通して、前記各平面に開口される貫通穴と、を有し、
前記保持軸と同心に配置されて前記保持軸に外嵌されて、前記保持軸に固定され、
前記保持軸は、
前記扱き具の前記貫通穴を貫通して、1個の前記各扱き部を前記保持軸の各軸端の間に保持し、
前記扱き具において、前記扱き部は、
前記他方の管端の製品規格の規格内径と同一の球直径を有する球台形状に形成され、
前記扱きユニットは、
前記扱き具を前記管保持穴と同心にして配置され、
前記保持軸の一方の軸端を前記金型表面に向けて配置され、
前記保持軸の一方の軸端及び前記金型表面との間に間隔を隔てる第1位置に配置され、
前記肉厚部分の内周面に扱き加工を施す管継手の加工方法であって、
前記レジューサ管継手を、他方の管端から前記金型の前記管保持穴に挿入し、前記管部の外周面及び前記テーパー管部の外周面を前記管保持穴に当接して、前記レジューサ管継手を前記金型に保持する管保持工程と、
前記管保持工程に続いて、前記扱きユニットを前記第1位置から前記退避穴に向けて移動して、前記1個の扱き具を前記金型に保持した前記管部及び前記テーパー管部の順に貫通して、前記扱き具を前記退避穴に挿入する扱き工程と、を有し、
前記扱き工程において、前記1個の扱き具は、
前記扱きユニットの移動に伴って、前記扱き部の前記球帯を前記肉厚部分の内周面に圧接しつつ前記退避穴に向けて移動され、前記球帯を前記肉厚部分に圧接した前記扱き部によって前記肉厚部分を扱いて伸長しつつ薄肉にして、前記テーパー管部の他方の管端を含む他方の管端側を前記規格内径に成形する
ことを特徴とする管継手の加工方法。
【請求項9】
金属管の一方の管端側の管部と、前記管部から前記金属管の他方の管端に向かって段々に縮径されたテーパー管部と、を備え、前記テーパー管部の他方の管端側に、前記管部側の肉厚よりも厚く形成された肉厚部分を有するレジューサ管継手と、
金型表面、及び前記金型表面に間隔を隔てて平行に配置される金型裏面を有する立体形状に形成される金型と、
2個の扱き具、及び保持軸を有する扱きユニットと、を備え、
前記金型は、
前記金型表面に開口して前記金型に形成され、前記金型表面から前記管部の外周面、及び前記テーパー管部の外周面の順に倣った形状に形成される管保持穴と、
前記テーパー管部の他方の管端の外径と同一の直径を有して前記管保持穴と同心に配置され、前記管保持穴及び前記金型裏面の間の前記金型に形成されると共に、前記管保持穴及び前記金型裏面に開口される退避穴と、を有し、
前記各扱き具は、
一対の平面、球帯及び球中心を有する球台形状に形成される扱き部と、
前記扱き部と同心に配置され、前記扱き部の球中心を通って前記各平面に直交する球中心線の方向において、前記扱き部を貫通して、前記各平面に開口される貫通穴と、を有し、
前記保持軸と同心に配置されて前記保持軸に外嵌され、及び前記保持軸の軸中心線の方向に隣接して前記保持軸に固定され、
前記保持軸は、
前記2個の扱き具の前記貫通穴を貫通して、前記保持軸の軸中心線の方向に前記各扱き具を隣接して配置して、N個の前記各扱き部を前記保持軸の各軸端の間に保持し、
前記保持軸の一方の軸端から1番目の前記扱き具において、前記扱き部は、
前記テーパー管部の前記肉厚部分の内径を超え、前記他方の管端の製品規格の規格内径未満の球直径を有する球台形状に形成され、
前記保持軸の一方の軸端から2番目の前記扱き具において、前記扱き部は、
前記規格内径と同一の球直径を有する球台形状に形成され、
前記扱きユニットは、
前記各扱き具を前記管保持穴と同心にして配置され、
前記保持軸の一方の軸端を前記金型表面に向けて配置され、
前記保持軸の一方の軸端及び前記金型表面との間に間隔を隔てる第1位置に配置され、
前記肉厚部分の内周面に扱き加工を施す管継手の加工方法であって、
前記レジューサ管継手を、他方の管端から前記金型の前記管保持穴に挿入し、前記管部の外周面及び前記テーパー管部の外周面を前記管保持穴に当接して、前記レジューサ管継手を前記金型に保持する管保持工程と、
前記管保持工程に続いて、前記扱きユニットを前記第1位置から前記退避穴に向けて移動して、前記2個の扱き具を前記1番目の扱き具から、前記金型に保持した前記管部及び前記テーパー管部の順に貫通して、前記各扱き具を前記退避穴に挿入する扱き工程と、を有し、
前記扱き工程において、前記2個の扱き具は、
前記扱きユニットの移動に伴って、前記2個の扱き部の前記球帯を前記1番目の扱き部、前記2番目の抜き部の順に、前記肉厚部分の内周面に圧接しつつ前記退避穴に向けて移動され、前記球帯を前記肉厚部分に圧接した前記各扱き部によって前記肉厚部分を扱いて伸長しつつ薄肉にして、前記テーパー管部の他方の管端を含む他方の管端側を前記規格内径に成形する
ことを特徴とする管継手の加工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レジューサ管継手の肉厚部分の内周面に扱き加工を施す管継手加工装置、扱きユニット及び管継手の加工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
レジューサ管継手の加工技術として、特許文献1は、レジューサ管継手の製造方法を開示する。特許文献1は、ダイの入口径より小さい外径の管がプッシャーにより下方にプレスされ、管の一方の管端側をダイの内側の形状に沿って絞りつつ縮径して、同心のレジューサ管継手を成形する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、管の一方の管端側を絞って縮径すると、管の一方の管端側が他方の管端側の厚さよりも厚くなる肉厚部分に成形され、肉厚部分の内径が製品規格の規格内径よりも小さくなる。
【0005】
本発明は、レジューサ管継手の肉厚部分の内周面に扱き加工を施すことで、製品規格の規格内径に成形できる管継手加工装置、扱きユニット及び管継手の加工方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の管継手加工装置は、金属管の一方の管端側の管部と、前記管部から前記金属管の他方の管端に向かって段々に縮径されたテーパー管部と、を備え、前記テーパー管部の他方の管端側に、前記管部側の肉厚よりも厚く形成された肉厚部分を有するレジューサ管継手において、前記肉厚部分の内周面に扱き加工を施す管継手加工装置であって、テーブル、及び前記テーブルに間隔を隔てて配置されるベースを有する装置本体と、金型表面、及び前記金型表面に間隔を隔てて平行に配置される金型裏面を有する立体形状に形成される金型と、N(3以上の整数)個の扱き具、及び保持軸を有する扱きユニットと、アクチュエーターと、を備え、前記金型は、前記金型表面に開口して前記金型に形成され、前記金型表面から前記管部の外周面、及び前記テーパー管部の外周面の順に倣った形状に形成される管保持穴と、前記テーパー管部の他方の管端の外径と同一の直径を有して前記管保持穴と同心に配置され、前記管保持穴及び前記金型裏面の間の前記金型に形成されると共に、前記管保持穴及び前記金型裏面に開口される退避穴と、を有し、前記金型表面を前記ベースに向けて前記ベース及び前記テーブルの間に配置されて、前記テーブルに固定され、前記レジューサ管継手は、前記他方の管端から前記金型の前記管保持穴に挿入され、前記金型表面から前記管保持穴に配置され、前記管部の外周面、及び前記テーパー管部の外周面を前記管保持穴に当接して、前記金型に保持され、前記各扱き具は、一対の平面、球帯及び球中心を有する球台形状の形成される扱き部と、前記扱き部と同心に配置され、前記扱き部の球中心を通って前記各平面に直交する球中心線の方向において、前記扱き部を貫通して、前記各平面に開口される貫通穴と、を有し、前記保持軸と同心に配置されて前記保持軸に外嵌され、及び前記保持軸の軸中心線の方向に隣接して前記保持軸に固定され、前記保持軸は、前記各扱き具の前記貫通穴を貫通して、前記保持軸の軸中心線の方向に前記各扱き具を隣接して配置(軸中心線の方向に各扱き具を連続して配置)して、N個の前記各扱き部を前記保持軸の各軸端の間に保持し、前記保持軸の一方の軸端から1番目の前記扱き具において、前記扱き部は、前記テーパー管部の前記肉厚部分の内径を超え、前記他方の管端の製品規格の規格内径未満の球直径を有する球台形状に形成され、前記保持軸の一方の軸端からN番目の前記扱き具において、前記扱き部は、前記規格内径と同一の球直径を有する球台形状に形成され、前記1番目及びN番目の間の前記各扱き具において、前記扱き部は、前記一方の軸端側の隣の前記扱き部の球直径を超え、前記規格内径未満の球直径を有する球台形状に形成され、前記扱きユニットは、前記各扱き具を前記管保持穴と同心にして配置され、前記保持軸の一方の軸端を前記テーブルに向けて前記ベース及び前記テーブルの間に配置され、前記保持軸の一方の軸端から、前記各扱き部の前記球帯及び前記金型に保持した前記管部の内周面の間に間隔を隔てて前記管部内に挿入され、前記アクチュエーターは、前記保持軸の他方の軸端に連結されて、前記ベースに固定され、前記保持軸の軸中心線の方向において、前記扱きユニットを、前記保持軸の一方の軸端及び前記金型表面との間に間隔を隔てる第1位置と、前記各扱き具を前記退避穴に配置する第2位置との間で移動させることを特徴とする。
本発明の管継手加工装置は、1個の扱き具、及び保持軸を有する扱きユニットを備え、前記扱き具において、前記扱き部は、前記他方の管端の製品規格の規格内径と同一の球直径を有する球台形状に形成され、前記扱き部の球直径を超え、前記規格内径未満の球直径を有する球台形状に形成されることを特徴とする。
本発明の管継手加工装置は、2個の扱き具、及び保持軸を有する扱きユニットを備え、前記保持軸の一方の軸端から1番目の前記扱き具において、前記扱き部は、前記テーパー管部の前記肉厚部分の内径を超え、前記他方の管端の製品規格の規格内径未満の球直径を有する球台形状に形成され、前記保持軸の一方の軸端から2番目の前記扱き具において、前記扱き部は、前記規格内径と同一の球直径を有する球台形状に形成されることを特徴とする。
【0007】
本発明の扱きユニットは、金属管の一方の管端側の管部と、前記管部から前記金属管の他方の管端に向かって段々に縮径されたテーパー管部と、を備え、前記テーパー管部の他方の管端側に、前記管部側の肉厚よりも厚く形成された肉厚部分を有するレジューサ管継手において、前記肉厚部分の内周面に扱き加工を施すために用いられる扱きユニットであって、N(3以上の整数)個の扱き具と、保持軸と、を備え、前記各扱き具は、一対の平面、球帯及び球中心を有する球台形状に形成される扱き部と、前記扱き部と同心に配置され、前記扱き部の球中心を通って前記各平面に直交する球中心線の方向において、前記扱き部を貫通して、前記各平面に開口される貫通穴と、を有し、前記保持軸と同心に配置されて前記保持軸に外嵌され、及び前記保持軸の軸中心線の方向に隣接して前記保持軸に固定され、前記保持軸は、前記各扱き具の前記貫通穴を貫通して、前記保持軸の軸中心線の方向に前記各扱き具を隣接して配置(軸中心線の方向に各扱き具を連続して配置)して、N個の前記各扱き部を前記保持軸の各軸端の間に保持し、前記保持軸の一方の軸端から1番目の前記扱き具において、前記扱き部は、前記テーパー管部の前記肉厚部分の内径を超え、前記他方の管端の製品規格の規格内径未満の球直径を有する球台形状に形成され、前記保持軸の一方の軸端からN番目の前記扱き具において、前記扱き部は、前記規格内径と同一の球直径を有する球台形状に形成され、前記1番目及びN番目の間の前記各扱き具において、前記扱き部は、前記一方の軸端側の隣の前記扱き部の球直径を超え、前記規格内径未満の球直径を有する球台形状に形成されることを特徴とする。
本発明の扱きユニットは、1個の扱き具と、保持軸と、を備え、前記各扱き具は、前記保持軸と同心に配置されて前記保持軸に外嵌されて、前記保持軸に固定され、前記保持軸は、前記扱き具の前記貫通穴を貫通して、1個の前記扱き部を前記保持軸の各軸端の間に保持し、前記扱き具において、前記扱き部は、前記他方の管端の製品規格の規格内径と同一の球直径を有する球台形状に形成されることを特徴とする。
本発明の扱きユニットは、2個の扱き具と、保持軸と、を備え、前記保持軸の一方の軸端から1番目の前記扱き具において、前記扱き部は、前記テーパー管部の前記肉厚部分の内径を超え、前記他方の管端の製品規格の規格内径未満の球直径を有する球台形状に形成され、前記保持軸の一方の軸端から2番目の前記扱き具において、前記扱き部は、前記規格内径と同一の球直径を有する球台形状に形成されることを特徴とする。
【0008】
本発明の管継手の加工方法は、金属管の一方の管端側の管部と、前記管部から前記金属管の他方の管端に向かって段々に縮径されたテーパー管部と、を備え、前記テーパー管部の他方の管端側に、前記管部側の肉厚よりも厚く形成された肉厚部分を有するレジューサ管継手と、金型表面、及び前記金型表面に間隔を隔てて平行に配置される金型裏面を有する立体形状に形成される金型と、N(3以上の整数)個の扱き具、及び保持軸を有する扱きユニットと、を備え、前記金型は、前記金型表面に開口して前記金型に形成され、前記金型表面から前記管部の外周面、及び前記テーパー管部の外周面の順に倣った形状に形成される管保持穴と、前記テーパー管部の他方の管端の外径と同一の直径を有して前記管保持穴と同心に配置され、前記管保持穴及び前記金型裏面の間の前記金型に形成されると共に、前記管保持穴及び前記金型裏面に開口される退避穴と、を有し、前記各扱き具は、一対の平面、球帯及び球中心を有する球台形状の形成される扱き部と、前記扱き部と同心に配置され、前記扱き部の球中心を通って前記各平面に直交する球中心線の方向において、前記抜扱き部を貫通して、前記各平面に開口される貫通穴と、を有し、前記保持軸と同心に配置されて前記保持軸に外嵌され、及び前記保持軸の軸中心線の方向に隣接して前記保持軸に固定され、前記保持軸は、前記各扱き具の前記貫通穴を貫通して、前記保持軸の軸中心線の方向に前記各扱き具を隣接して配置(軸中心線の方向に各扱き具を連続して配置)して、N個の前記各扱き部を前記保持軸の各軸端の間に保持し、前記保持軸の一方の軸端から1番目の前記扱き具において、前記扱き部は、前記テーパー管部の前記肉厚部分の内径を超え、前記他方の管端の製品規格の規格内径未満の球直径を有する球台形状に形成され、前記保持軸の一方の軸端からN番目の前記扱き具において、前記扱き部は、前記規格内径と同一の球直径を有する球台形状に形成され、前記1番目及びN番目の間の前記各扱き具において、前記扱き部は、前記一方の軸端側の隣の前記扱き部の球直径を超え、前記規格内径未満の球直径を有する球台形状に形成され、前記扱きユニットは、前記各扱き具を前記管保持穴と同心にして配置され、前記保持軸の一方の軸端を前記金型表面に向けて配置され、前記保持軸の一方の軸端及び前記金型表面との間に間隔を隔てる第1位置に配置され、前記肉厚部分の内周面に扱き加工を施す管継手の加工方法であって、前記レジューサ管継手を、他方の管端から前記金型の前記管保持穴に挿入し、前記管部の外周面及び前記テーパー管部の外周面を前記管保持穴に当接して、前記レジューサ管継手を前記金型に保持する管保持工程と、前記管保持工程に続いて、前記扱きユニットを前記第1位置から前記退避穴に向けて移動して、前記N個の扱き具を前記1番目の扱き具から、前記金型に保持した前記管部及び前記テーパー管部内及び前記テーパー管部内の順に貫通して、前記各扱き具を前記退避穴に挿入する扱き工程と、を有し、前記扱き工程において、前記N個の扱き具は、前記扱きユニットに移動に伴って、前記N個の扱き部の前記球帯を前記1番目の扱き部から順々に、前記肉厚部分の内周面に圧接しつつ前記退避穴に向けて移動され、前記球帯を前記肉厚部分に圧接した前記各扱き部によって前記肉厚部分を扱いて伸長しつつ薄肉にして、前記テーパー管部の他方の管端を含む他方の管端側を前記規格内径に成形することを特徴とする。
本発明の管継手の加工方法は、1個の扱き具、及び保持軸を有する扱きユニットを備え、前記扱き具において、前記扱き部は、前記他方の管端の製品規格の規格内径と同一の球直径を有する球台形状に形成され、前記肉厚部分の内周面に扱き加工を施す管継手の加工方法であって、前記レジューサ管継手を、他方の管端から前記金型の前記管保持穴に挿入し、前記管部の外周面及び前記テーパー管部の外周面を前記管保持穴に当接して、前記レジューサ管継手を前記金型に保持する管保持工程と、前記管保持工程に続いて、前記扱きユニットを前記第1位置から前記退避穴に向けて移動して、前記1個の扱き具を前記金型に保持した前記管部及び前記テーパー管部内及び前記テーパー管部内の順に貫通して、前記各扱き具を前記退避穴に挿入する扱き工程と、を有し、前記扱き工程において、前記1個の扱き具は、前記扱きユニットに移動に伴って、前記扱き部の前記球帯を前記肉厚部分の内周面に圧接しつつ前記退避穴に向けて移動され、前記球帯を前記肉厚部分に圧接した前記扱き部によって前記肉厚部分を扱いて伸長しつつ薄肉にして、前記テーパー管部の他方の管端を含む他方の管端側を前記規格内径に成形することを特徴とする。
本発明の管継手の加工方法は、2個の扱き具、及び保持軸を有する扱きユニットを備え、前記保持軸の一方の軸端から1番目の前記扱き具において、前記扱き部は、前記テーパー管部の前記肉厚部分の内径を超え、前記他方の管端の製品規格の規格内径未満の球直径を有する球台形状に形成され、前記保持軸の一方の軸端から2番目の前記扱き具において、前記扱き部は、前記規格内径と同一の球直径を有する球台形状に形成され、前記肉厚部分の内周面に扱き加工を施す管継手の加工方法であって、前記レジューサ管継手を、他方の管端から前記金型の前記管保持穴に挿入し、前記管部の外周面及び前記テーパー管部の外周面を前記管保持穴に当接して、前記レジューサ管継手を前記金型に保持する管保持工程と、前記管保持工程に続いて、前記扱きユニットを前記第1位置から前記退避穴に向けて移動して、前記2個の扱き具を前記1番目の扱き具から、前記金型に保持した前記管部及び前記テーパー管部内及び前記テーパー管部内の順に貫通して、前記各扱き具を前記退避穴に挿入する扱き工程と、を有し、前記扱き工程において、前記2個の扱き具は、前記扱きユニットに移動に伴って、前記2個の扱き部の前記球帯を前記1番目の扱き部、前記2番目の扱き部の順々に、前記肉厚部分の内周面に圧接しつつ前記退避穴に向けて移動され、前記球帯を前記肉厚部分に圧接した前記各扱き部によって前記肉厚部分を扱いて伸長しつつ薄肉にして、前記テーパー管部の他方の管端を含む他方の管端側を前記規格内径に成形することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、2個、N個(Nは3以上の整数)の扱き具を1番目の扱き具から順々に、金型に保持したレジューサ管継手(肉厚部分内)を貫通することで、又は1個の複数の扱き具を金型に保持したレジューサ管継手(肉厚部分内)を貫通することで、1又は複数の扱き部によって肉厚部分を扱いてレジューサ管継手の他方の管端を含む他方の管端側の内径を規格内径に成形できる。
本発明では、2個、N個(Nは3以上の整数)の扱き具を1番目の扱き具から順々に、金型に保持したレジューサ管継手の肉厚部分を扱くことで、段々(徐々)に肉厚部分の内径を拡径して、他方の管端を含む他方の管端側の内径を規格内径に成形でき、テーパー管部の他方の管端側に損傷を与えることなく、金型に保持したレジューサ管継手の他方の管端を含む他方の管端側の内径を規格内径に成形することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】第1実施形態の管継手加工装置を示す正面図である(扱きユニットを第1位置に配置した正面図)。
【
図2】第1実施形態の管継手加工装置を示す側面図である。
【
図4】第1実施形態の管継手加工装置を示す正面図(扱きユニットを第2位置に配置した正面図)
【
図6】(a)は、金属管に絞り加工を施して形成したレジューサ管継手の正面図、(b)は、金属管に絞り加工を施して形成したレジューサ管継手の断面図である。
【
図7】(a)は、扱き具を示す斜視図、(b)は、扱き具を示す正面図である。
【
図8】(a)は、扱き具を示す底面図(下面図)、(b)は、扱き具を示す平面図(上面図)である。
【
図10】N個の扱き具、及び保持軸を有する扱きユニットを示す正面図である。
【
図11】N個の扱き具、及び保持具を示す扱きユニットを示す底面図(下面図)である。
【
図14】3個の扱き具、及び保持軸を有する扱きユニットを示す一部断面図である。
【
図16】第1実施形態の管継手加工装置において、扱きユニットを第1位置から第2位置に移動して、扱きユニットの1番目の扱き部(扱き具)の球帯(球面)を金型に保持したレジューサ管継手の肉厚部分の内周面に圧接した正面図である。
【
図17】第1実施形態の管継手加工装置において、扱きユニットを第1位置から第2位置に移動して、扱きユニットの1番目の扱き具を金型に保持したレジューサ管継手に貫通して、退避穴に挿入(退避)した正面図である。
【
図19】第1実施形態の管継手加工装置において、扱きユニットを第1位置から第2位置に移動して、2番目の扱き部(扱き具)の球帯(球面)を管型に保持したレジューサ管継手の肉厚部分の内周面に圧接した正面図である。
【
図20】第1実施形態の管継手加工装置において、扱きユニットを第1位置から第2位置に移動して、2番目の扱き具を金型に保持したレジューサ管継手に貫通して、退避穴に挿入(退避)した正面図である。
【
図22】第1実施形態の管継手加工装置において、扱きユニットを第1位置から第2位置に移動して、3番目(N番目)の扱き部(扱き具)の球帯(球面)を金型に保持したレジューサ管継手の肉厚部分の内周面に圧接した正面図である。
【
図23】第1実施形態の管継手加工装置において、扱きユニットを第1位置から第2位置に移動して、3番目(N番目)の扱き具を金型に保持したレジューサ管継手に貫通して、退避穴に挿入(退避)した正面図である。
【
図25】第1実施形態の管継手加工装置において、扱きユニットを第2位置から第1位置に移動して、レジューサ管継手の一方の管端を各抜止め具の抜止め部材に当接した正面図である。
【
図27】第1実施形態の管継手加工装置において、押出し具(押出し軸及び押出し円板)によってレジューサ管継手管を金型(管保持穴)から抜出した正面図である。
【
図28】第2実施形態の管継手加工装置を示す正面図である(扱きユニットを第1位置に配置した正面図)。
【
図30】第2実施形態の管継手加工装置を示す正面図(扱きユニットを第2位置に配置した正面図)
【
図32】1個の扱き具、及び保持軸を有する扱きユニットを示す断面図である。
【
図34】第2実施形態の管継手加工装置において、扱きユニットを第1位置から第2位置に移動して、扱きユニットの扱き部(扱き具)の球帯(球面)を金型に保持したレジューサ管継手の肉厚部分の内周面に圧接した正面図である。
【
図35】第2実施形態の管継手加工装置において、扱きユニットを第1位置から第2位置に移動して、扱きユニットの扱き具を金型に保持したレジューサ管継手に貫通して、退避穴に挿入(退避)した正面図である。
【
図37】第3実施形態の管継手加工装置を示す正面図である(扱きユニットを第1位置に配置した正面図)。
【
図39】第3実施形態の管継手加工装置を示す正面図(扱きユニットを第2位置に配置した正面図)
【
図41】1個の扱き具、及び保持軸を有する扱きユニットを示す断面図である。
【
図43】第3実施形態の管継手加工装置において、扱きユニットを第1位置から第2位置に移動して、扱きユニットの1番目の扱き部(扱き具)の球帯(球面)を金型に保持したレジューサ管継手の肉厚部分の内周面に圧接した正面図である。
【
図44】第3実施形態の管継手加工装置において、扱きユニットを第1位置から第2位置に移動して、扱きユニットの各扱き具を金型に保持したレジューサ管継手に貫通して、退避穴に挿入(退避)した正面図である。
【
図46】第3実施形態の管継手加工装置において、扱きユニットを第1位置から第2位置に移動して、2番目の扱き部(扱き具)の球帯(球面)を管型に保持したレジューサ管継手の肉厚部分の内周面に圧接した正面図である。
【
図47】第3実施形態の管継手加工装置において、扱きユニットを第1位置から第2位置に移動して、2番目の扱き具を金型に保持したレジューサ管継手に貫通して、退避穴に挿入(退避)した正面図である。
【
図49】第1乃至第3実施形態の管継手の加工方法において、各工程を示すフロー図である。
【
図50】第1実施形態の管継手の加工方法において、扱きユニット、金型、及び管保持工程において、金型に保持したレジューサ管継手を示す正面図である。
【
図51】第1実施形態の管継手の加工方法の扱き工程において、扱きユニットを第1位置から退避穴に向けて移動して、1番目の扱き部(扱き具)の球帯(球面)を金型に保持したレジューサ管継手の肉厚部分の内周面に圧接した正面図である。
【
図52】第1実施形態の管継手の加工方法において、扱きユニットを第1位置から退避穴に向けて移動して、1番目の扱き具を金型に保持したレジューサ管継手に貫通して、退避穴に挿入(退避)した正面図である。
【
図54】第1実施形態の管継手の加工方法の扱き工程において、扱きユニットを第1位置から退避穴に向けて移動して、2番目の扱き部(扱き具)の球帯(球面)を金型に保持したレジューサ管継手の肉厚部分の内周面に当接した正面図である。
【
図55】第1実施形態の管継手の加工方法の扱き工程において、扱きユニットを第1位置から退避穴に向けて移動して、2番目の扱き具を金型に保持したレジューサ管継手に貫通して、退避穴に挿入(退避)した正面図である。
【
図57】第1実施形態の管継手の加工方法の扱き工程において、扱きユニットを第1位置から退避穴に向けて移動して、3番目(N番目)の扱き部(扱き具)の球帯(球面)を金型に保持したレジューサ管継手の肉厚部分の内周面に圧接した正面図である。
【
図58】第1実施形態の管継手の加工方法の扱き工程において、扱きユニットを第1位置から退避穴に向けて移動して、3番目(N番目)の扱き具を金型に保持したレジューサ管継手に貫通して、退避穴に挿入(退避)した正面図である。
【
図60】第1実施形態の管継手の加工方法において、管取出し工程を示す正面図である。
【
図61】第1乃至第3実施形態の管継手の加工方法の切削工程において、(a)は、切削後のレジューサ管継手を示す正面図、(b)は、切削後のレジューサ管継手を示す断面図である。
【
図62】製品のレジューサ管継手を溶接により各金属配管に接続した状態を示す正面図である。
【
図63】第2実施形態の管継手の加工方法において、扱きユニット、金型、及び管保持工程において、金型に保持したレジューサ管継手を示す正面図である。
【
図64】第2実施形態の管継手の加工方法の扱き工程において、扱きユニットを第1位置から退避穴に向けて移動して、扱き部(扱き具)の球帯(球面)を金型に保持したレジューサ管継手の肉厚部分の内周面に圧接した正面図である。
【
図65】第2実施形態の管継手の加工方法において、扱きユニットを第1位置から退避穴に向けて移動して、扱き具を金型に保持したレジューサ管継手に貫通して、退避穴に挿入(退避)した正面図である。
【
図67】第3実施形態の管継手の加工方法において、扱きユニット、金型、及び管保持工程において、金型に保持したレジューサ管継手を示す正面図である。
【
図68】第3実施形態の管継手の加工方法の扱き工程において、扱きユニットを第1位置から退避穴に向けて移動して、1番目の扱き部(扱き具)の球帯(球面)を金型に保持したレジューサ管継手の肉厚部分の内周面に圧接した正面図である。
【
図69】第3実施形態の管継手の加工方法において、扱きユニットを第1位置から退避穴に向けて移動して、1番目の扱き具を金型に保持したレジューサ管継手に貫通して、退避穴に挿入(退避)した正面図である。
【
図71】第3実施形態の管継手の加工方法の扱き工程において、扱きユニットを第1位置から退避穴に向けて移動して、2番目の扱き部(扱き具)の球帯(球面)を金型に保持したレジューサ管継手の肉厚部分の内周面に当接した正面図である。
【
図72】第3実施形態の管継手の加工方法の扱き工程において、扱きユニットを第1位置から退避穴に向けて移動して、2番目の扱き具を金型に保持したレジューサ管継手に貫通して、退避穴に挿入(退避)した正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明に係る管継手加工装置(レジューサ管継手加工装置)、扱きユニット及び管継手の加工方法(レジューサ管継手の加工方法)について、
図1乃至
図73を参照して説明する。
【0012】
第1乃至第3実施形態の管継手加工装置について、
図1乃至
図73を参照して説明する。
【0013】
第1実施形態の管継手加工装置、及び扱きユニット(第1実施形態の扱きユニット)について、
図1乃至
図27を参照して説明する。
【0014】
図16乃至24において、第1実施形態の管継手加工装置X1は、レジューサ管継手Yを加工(扱き加工)する。
【0015】
レジューサ管継手Yは、
図6に示すように、同心のレジューサ継手管であって、円筒状の金属管P(鋼管)で形成される。金属管Pは、管外径DP(外径)及び管内径dp(内径)を有する。レジューサ管継手Yは、金属管(鋼管)の一方の管端Ya側の管部YAと、金属管P(レジューサ管継手Y)の管中心線aの方向Aにおいて、管部YAから金属管Pの他方の管端Ybに向かって段々(徐々)に縮径されたテーパー管部YBとを備える。レジューサ管継手Yは、例えば、製品になる前の未完成のレジューサ管継手(未完成レジューサ継手管)であって、金属管(鋼管)の一方の管端Ya側の管部YAと、金属管P(レジューサ管継手Y)の管中心線aの方向Aにおいて、管部YAから金属管Pの他方の管端Ybに向かって段々(徐々)に縮径されたテーパー管部YBとを備える(製品前のレジューサ管継手/完成前のレジューサ管継手)。
【0016】
レジューサ管継手Yは、
図6に示すように、テーパー管部YBの一方の管端Yb側に、テーパー管部YBの管部YA側の肉厚よりも厚く形成された肉厚部分YCを有する。肉厚部分YCは、レジューサ管継手Y(テーパー管部YB)の一方の管端Yb側(他方の管端Yb)において、金属管Pの径内方に突出して管部YA側よりも厚く形成される。
【0017】
レジューサ管継手は、例えば、金属管P(鋼管)の他方の管端Ybから絞り加工用金型に圧入して、他方の管端Yb側に絞り加工を施すことで形成される。
金属管Pの他方の管端Yb側(レジューサ管継手Yの他方の管端Yb側)は、
図6に示すように、絞り加工によって、金属管P(レジューサ管継手Y)の管中心線aの方向Aに伸長され、及び金属管Pの径内方に突出されて、テーパー管部YBの他方の管端Yb側にテーパー管部YBの管部YA側の厚さよりも厚く形成された肉厚部分YCを有する。管部YAは、管外径DP(外径)及び管内径dp(内径)を有する。テーパー管部YBの他方の管端Yb(肉厚部分YC)は、管部YAの管外径DPよりも小さい管外径Db(外径)を有する。肉厚部分YC(テーパー管部YBの他方の管端Yb側)は、規格内径dfより小さい管内径dc(内径)を有する。
レジューサ管継手Yは、
図6に示すように、金属管P(鋼管)の一方の管端Ya側に管部YB(管端部)と、金属管Pの他方の管端Yb側が絞り加工によって管部YBから他方の管端Ybに向かって段々(徐々)に縮径されたテーパー管部YBを有する。
【0018】
図1乃至
図15において、第1実施形態の管継手加工装置X1(以下、「管継手加工装置X1」という)は、装置本体1、金型2(管保持具)、扱きユニット3(扱き装置)、及びアクチュエーター4を備える。
【0019】
装置本体1は、
図1及び
図2に示すように、テーブル6(ボルスタ)、ベース7(クラウン/上側フレーム)、複数(4本)のタイロッド8(ガイド軸)、スライドフレーム12(スライダー)、金型固定具13(固定具)、一対の抜止め具14,15、及び押出し具16を備える。
【0020】
テーブル6は、
図1及び
図2に示すように、例えば、直方体(立体形状)に形成され、円形状の押出し穴17を有する。テーブル6は、高さ方向H(テーブルの高さ方向)にテーブル表平面6A(テーブル表面)及びテーブル裏平面6B(テーブル裏面)を有する。テーブル6は、テーブル裏平面6Bを工場等の設置面FL(床面)当接して、設置面FL(床面)に固定される。
押出し穴17は、長さ方向L(テーブルの長さ方向)のテーブル6の長さ中心(長さ中央及び幅方向T(テーブル6の幅方向)のテーブル6の幅中心(幅中央)に位置して、テーブルに6に形成される。押出し穴17は、円形状(円形穴)に形成され、高さ方向H(テーブル6の高さ方向)に延在されて、テーブル表平面6Aに開口される。
【0021】
ベース7は、
図1及び
図2に示すように、例えば、直方体(立体形状)に形成される。ベース7は、高さ方向H(ベース7の高さ方向)にベース表面7A及びベース裏面7Bを有する。ベース7は、ベース表面7Aをテーブル6のテーブル表平面6Aに向けて配置される。ベース7は、高さ方向H(テーブル6及びベース7の高さ方向)において、テーブル6(ベース表面7A及びテーブル表平面6Aとの間)に間隔H1(高さ間隔)を隔てて配置されて、装置本体1に固定される。
【0022】
各タイロッド8は、
図1及び
図2に示すように、ロッド中心線b(軸中心線)を高さ方向Hに向けて、テーブル6(テーブル表平面6A)及びベース7(ベース表面7A)の間に配置される。各タイロッド8は、高さ方向Hにおいて、テーブル6及びベース7の間に延在されて、テーブル6及びベース7に固定される。各タイロッド8(4本のタイロッド)は、テーブル6(ベース7)の長さ方向Lに間隔を隔て、及びテーブル6(ベース7)の幅方向Tに間隔を隔てて並設される。
ベース7は、各タイロッド8(各タイロッド8を介してテーブル6)に固定されて、高さ方向Hにおいて、テーブル6に間隔H1を隔てて配置される。
【0023】
スライドフレーム12は、
図1、
図2及び
図4に示すように、例えば、直方体(立体形状)に形成される。スライドフレーム12は、高さ方向H(スライドフレーム12の高さ方向)にスライド表面12A及びスライド裏面12Bを有する。スライドフレーム12は、スライド表面12Aをテーブル6(テーブル表平面6A)に向けてテーブル6(テーブル表平面6A)及びベース7(ベース表面7A)の間に配置される。スライドフレーム12は、各タイロッド8を貫通して、各タイロッド8に支持される。各タイロッド8は、高さ方向Hにおいて、スライドフレーム12を貫通して、スライドフレーム12を摺動自在に支持する。スライドフレーム12は、各タイロッド8を摺動しつつテーブル6及びベース7の間で移動(下降又は上昇)される。
【0024】
金型固定具13(固定具)は、
図1乃至
図3に示すように、各タイロッド8の内側(各タイロッド8の間)に配置される。金型固定具13は、基台板18、固定板19、及び固定筒部材20を有する。
【0025】
基台板18は、
図1乃至
図3に示すように、例えば、矩形状(矩形状板)に形成され、板厚さ方向に基台板表面18A及び基台板裏面18Bを有する。基台板18は、収納穴21を有する。収納穴21は、基台板の板中心に配置される。収納穴21は、円形状(円形穴)に形成され、板厚さ方向に基台板18を貫通して、基台板表面18A及び基台板裏面18Bに開口される。
基台板18は、基台板裏面18Bをテーブル6のテーブル表平面6Aに当接して、テーブル6に載置される。基台板18は、収納穴21を押出し穴17と同心に配置して、テーブル6に固定される。
【0026】
固定板19は、
図1乃至
図3に示すように、例えば、矩形状(矩形状板)に形成され、板厚さ方向に固定板表面19A及び固定板裏面19Bを有する。固定板19は、連絡穴22を有する。連絡穴22は、固定板19の板中心に配置される。連絡穴22は、円形状(円形穴)に形成され、板厚さ方向に固定板19を貫通して、固定板表面19A及び固定板裏面19Bに開口される。
固定板19は、固定板裏面19Bを基台板18の基台板表面18Aに当接して、基台板18に載置される。固定板19は、連絡穴22を収納穴21(押出し穴17)と同心に配置して、基台板18に固定される。
【0027】
固定筒部材20は、
図1乃至
図3に示すように、円筒状に形成される。固定筒部材20は、連絡穴22(収納穴21及び押出し穴17)と同心に配置される。固定筒部材20は、一方の筒端20Aを固定板表面19Aに当接して、固定板19に取外し自在に固定される。
固定筒部材20は、高さ方向Hにおいて、固定板19(固定板表面19A)から筒長さH2を有して、固定板19(テーブル6)及びスライドフレーム12の間に配置される。
【0028】
各抜止め具14,15は、
図1及び
図2に示すように、各タイロッド8の内側(各タイロッド8の間)に配置される。各抜止め具14,15は、
図1乃至
図3に示すように、固定筒部材20の他方の筒端20B(金型固定具13)に配置される。各抜け止め具14,15は、固定筒部材20の周方向において、各抜止め具14,15の間に角度(角度:180度)を隔てて配置される。
【0029】
各抜止め具14,15は、
図1乃至
図3に示すように、ガイド部材23、及び抜止め部材24を有する。
ガイド部材23は、固定筒部材20の他方の筒端20Bに当接されて、固定筒部材20に固定される。ガイド部材23は、ガイド穴25(案内穴)を有する。ガイド穴25は、固定筒部材20の径方向において、ガイド部材23を貫通して形成される。
抜止め部材24(スライド部材)は、ガイド部材23に配置される。抜止め部材24は、ガイド穴25に摺動自在(スライド自在/移動自在)として、ガイド穴25内に挿入される。
各抜止め具14,15において、抜止め部材24は、
図3に示すように、ガイド部材23に対して移動されて、固定筒部材20内(固定筒部材20の内側)に突出される。各抜止め具14,15の抜止め部材24は、固定筒部材20の径方向において、ガイド穴25を摺動して、ガイド部材23内(ガイド穴25)から固定筒部材20内(固定筒部材20の内側)に突出され、又は固定筒部材20内(固定筒部材20の内側)からガイド穴25内(ガイド部材23内)に退避される。
【0030】
押出し具16は、
図1乃至
図3に示すように、テーブル6及ひ金型固定具13(基台板18)にわたって配置される。押出し具16は、押出し軸26(軸)、押出し円板27(円板)、及びサブ油圧シリンダ(図示しない)を有する。
押出し軸26は、軸中心線cを高さ方向Hに向けて固定筒部材20(押出し穴17)と同心に配置される。押出し軸26は、一方の軸端から固定筒部材20、連絡穴22、収納穴21及び押出し穴17の順に挿入されて、収納穴21及び押出し穴17にわたって配置される。押出し円板27は、円形状(円形板)に形成され、板厚さ方向の板表面及び板裏面を有する。押出し円板27は、押出し軸26(連絡穴22)に同心として連絡穴22に挿入される。押出し円板27は、板裏面を押出し軸26の他方の軸端に当接して、押出し軸26に固定される。押出し円板27は、連絡穴22の穴内周面との間に隙間を隔てて連絡穴22内に配置される。サブ油圧シリンダ(副油圧シリンダ)は、テーブル6内に配置されて、押出し軸26の一方の軸端に連結される。
押出し具16は、サブ油圧シリンダのシリンダロッドをシリンダ本体(図示しない)内から進出(伸長)し、又はシリンダロッドをシリンダ本体内に退避することで、押出し軸26及び押出し円板27を高さ方向Hに移動する。押出し軸26及び押出し円板27は、サブ油圧シリンダ(図示しない)によって、高さ方向H(テーブル6の高さ方向)に移動(上昇又は下降)される。押出し円板27は、高さ方向H(テーブル6の高さ方向)の移動に伴って、連絡穴22から固定筒部材20内に進出され、又は固定筒部材20から連絡穴22に退避される(
図1及び
図27参照)。
【0031】
金型2は、
図1乃至
図3に示すように、金型表面2A、及び金型表面2Aに間隔を隔てて平行に配置される金型裏面2Bを有する立体形状に形成される。
金型2は、例えば、円柱状(円筒状)の立体形状に形成され、円柱中心線sの方向の一方の円柱端面2A(金型表面)及び他方の円柱端面2B(金型裏面)の間に柱長さH2(筒長さ/間隔)を有する。各円柱端面2A,2B(以下、「金型表面2A、金型裏面2B」という)は、円柱中心線s(金型中心線)の方向に、固定筒部材20の筒長さH2と同一の柱長さH2(間隔)を有して平行に配置される。
【0032】
金型2(管保持具)は、
図1乃至
図3に示すように、管保持穴31、及び退避穴32を有する。
【0033】
管保持穴31は、
図1乃至
図3に示すように、金型2(円柱中心線s)と同心に配置される。管保持穴31は、金型表面2Aに開口して金型2に形成される。管保持穴31は、金属管P(管部YA)の管外径DPと略同一の直径(同一又は僅かに大きい直径)を有して金型表面2Aに開口する。管保持穴31は、円柱中心線sの方向において、金型表面2Aから管部YAの外周面α、及びテーパー管部YBの外周面βの順に倣った形状に形成される。管保持穴31は、円柱中心線sの方向において、金型表面2Aから管部YAの外周面αに倣った形状、及びテーパー管部YBの外周面βに倣った形状の順に形成される。
【0034】
管保持穴31は、
図3に示すように、第1穴部33、及び第2穴部34を有する。第1穴部33は、金属管P(管部YA)の管外径DPと略同一の直径(同一又は僅かに大きい直径)を有して金型表面2Aに開口される。第1穴部33は、円柱中心線sの方向において、金型表面2Aから金型裏面2Bに向けて、管部PAの管長さを有して管部YAの外周面αに倣った形状に形成される。第2穴部34は、
図3に示すように、円柱中心線sの方向において、第1穴部33に連続して形成されて、第1穴部33及び金型裏面2Bの間に配置される。第2穴部34は、円柱中心線sの方向において、第1穴部33から金型裏面2Bに向けて段々に縮径されて、テーパー管部YBの外周面βに倣った形状に形成される。
【0035】
退避穴32は、
図1乃至
図3に示すように、金型2に形成される。退避穴32は、テーパー管部YBの他方の管端Yb(肉厚部分YC)の管外径Db(外径)と同一の直径を有して管保持穴31(円柱中心線s)と同心に配置される。退避穴32は、円柱中心線sの方向において、管保持穴31(第2穴部34)及び金型裏面2Bの間に形成される。退避穴32は、円柱中心線s(金型中心線)の方向において、管保持穴31(第2穴部34)及び金型裏面2Bの間に延在されて、管保持穴31(第2穴部34)及び金型裏面2Bに開口(連通)される。
【0036】
金型2は、
図1乃至
図3に示すように、円柱中心線s(中心線)を高さ方向Hに向けて配置される。金型2は、金型表面2Aをベース7(ベース表面7A)に向けてベース7(ベース表面7A)及びテーブル6(テーブル表平面6A)の間に配置される。金型2は、金型表面2A(一方の円柱端面/一方の筒端面)をスライドフレーム(スライド表面12A)に向けて、スライドフレーム12(スライド表面12A)及びテーブル6(固定板19)の間に配置される。
【0037】
金型2は、
図1乃至
図3に示すように、固定筒部材20(連絡穴22)と同心に配置される。金型2は、金型裏面2Bから固定筒部材20内に挿入されて、固定板19及び各抜止め具14,15(抜止め部材24)の間に配置される。金型2は、他方の筒端20Bから固定筒部材20内に挿入される。金型2は、金型外周面を固定筒部材20の内周面に当接して固定筒部材20内に配置される。金型2は、金型裏面2Bを固定板19の固定板表面19Aに当接し、及び金型表面2Aを各抜止め具14,15のガイド部材23に当接して、固定板19に載置される。金型2は、固定板19及び基台板18を介在して、テーブル6(テーブル表平面6A)に載置される。金型2は、固定板19及び各抜止め具14,15のガイド部材23にて挟持されて、テーブル6(固定板19)に固定される。
【0038】
扱きユニット3は、レジューサ管継手Yの肉厚部分YCの内周面fに扱き加工(加工)を施すために用いられる。扱きユニット3は、レジューサ管継手Yの肉厚部分YC(肉厚部分YCの内周面f)を加工(扱き加工)するために用いられる。
扱きユニット3は、
図7乃至
図15に示すように、N(Nは3以上の整数/N=3,4,5,…:正の整数)個の扱き具γ(扱き部材)、及び保持軸41を有する。
【0039】
N個の扱き具γは、
図7乃至
図9に示すように、合金工具鋼(冷間ダイス鋼)で形成される。各扱き具γは、日本産業規格(JIS規格)の「JIS G 4404:2015」に規定されている「SKD11」の金属(炭素工具鋼にクロム、モリブデン、バナジウムを展開した合金工具鋼)、又は「SKD11」を改良した大同特殊鋼株式会社の「DC53(冷間ダイス鋼)」で形成される。各扱き具γは、「DC53(冷間ダイス鋼)」で形成される。各扱き具γは、「DC53(冷間ダイス鋼)」に熱処理(焼き入れ)を施して、硬度(HRC)を57~62を有する金属(冷間ダイス鋼)で形成される。なお、HRC(硬度)は、ロックウェル硬さである。
【0040】
各扱き具γは、
図7乃至
図9に示すように、扱き部43、貫通穴44、第1円筒部45、及び第2円筒部46を有し、扱き部43、第1及び第2円筒部45,46を一体に形成する。
【0041】
扱き部43は、
図7乃至
図9に示すように、一対の平面43A,43B(第1平面43A,第2平面43B)、球帯ε(球面)及び球中心eを有する球台形状に形成される。
各平面43A,43Bは、各平面43A,43Bの間に高さH3(距離/間隔)を隔てて平行に配置される。球中心eは、各平面43A,43Bの間に配置される。球中心eは、球中心eを通って各平面43A,43Bに直交する球中心線gの方向H(高さ方向)において、第1平面43Aに第1中心間隔δ1(第1間隔)を隔て、及び第2平面43Bに第2中心間隔δ2(第2間隔)を隔てて、第1及び第2平面43A,43Bの間に配置される。第1中心間隔δ1(第1間隔)は、第2中心間隔δ2(第2間隔)より狭い間隔(距離)である。
各扱き具γにおいて、扱き部43は、各平面43A,43Bの間(第1及び第2平面43A,43Bの間)の球中心eから球半径を有して、球帯ε(球面)を各平面43A,43Bの間(第1及び第2平面43A,43Bの間)に形成する。各扱き具γにおいて、扱き部43は、
図9に示すように、球直径d(d1,d2,d3,…,di,…,dN)を有する球台形状に形成される。
【0042】
貫通穴44は、
図9に示すように、扱き部43と同心に配置されて扱き部43に形成される。貫通穴44は、球中心線gの方向(高さ方向H)において、扱き部43を貫通して、各平面43A,43B(第1及び第2平面43A,43B)に開口される。
【0043】
第1円筒部45は、
図7乃至
図9に示すように、円筒状に形成され、扱き部43の球直径d(d1,d2,d3,…,di,…,dN)より小さい外径Df(筒外径)、及び筒中心線gの方向に筒長さHα(第1筒長さ/第1筒高さ)を有する。
第1円筒部45は、
図9に示すように、大径穴部47(大径穴)及び小径穴部48(小径穴)を有する。大径穴部47は、円筒中心線g(第1円筒部45)と同心に配置されて、第1円筒部45に形成される。大径穴部47は、第1円筒部45の一方に筒端45A側に配置される。大径穴部47は、円筒中心線gの方向において、第1円筒部45の一方の筒端45Aから延在されて、第1円筒部45の一方の筒端45Aに開口される。小径穴部48は、貫通穴44と同一の穴直径を有して大径穴部47及び第1円筒部45の他方の筒端45Bの間に形成される。小径穴部48は、大径穴部47(第1円筒部45)と同心に配置される。小径穴部48は、筒中心線gの方向において、大径穴部47及び第1円筒部45の他方の筒端45Bの間に延在されて、大径穴部47及び他方の筒端45Bに開口される。小径穴部48は、大径穴部47から段部49を有して縮径されて、大径穴部47及び他方の筒端45Bの間の第1円筒部45に形成される。
第1円筒部45は、扱き部43(球中心線g/貫通穴44)と同心に配置される。第1円筒部45は、他方の筒端45Bを第1平面43Aに当接して、扱き部43に固定される。第1筒部45は、扱き部43と一体に形成される。第1円筒部45の小径穴部48は、貫通穴44に連通される。
【0044】
第2円筒部46は、
図7乃至
図9に示すように、円筒状に形成され、大径穴部47(第1円筒部45)の穴直径と同一の外径(筒外径)、及び大径穴部47の穴深さ(穴長さ)を同一の筒長さHβ(第2筒長さ/第2筒高さ)を有する。
第2円筒部46は、
図9に示すように、穴部50(穴)を有する。穴部50は、貫通穴44と同一の穴直径を有して円筒中心線g(第2円筒部46)と同心に配置されて、第2円筒部46に形成される。穴部50は、第2円筒部46の筒中心線gの方向において、第2円筒部46を貫通して、各筒端46A,46Bに開口される。
第2円筒部46は、扱き部43(球中心線g/第1円筒部45)と同心に配置される。第2円筒部46は、一方の筒端46Aを第2平面43Bに当接して、扱き部43に固定される。第2円筒部46は、扱き部43及び第1円筒部45と一体に形成される。第2円筒部46の穴部50は、貫通穴44(小径穴部48)に連通される。
【0045】
各扱き具γは、扱き部43の球帯εの表面に、炭窒化チタンでなるコーティング層を有する。扱き部43の球帯ε(球面)は、炭窒化チタンの層で被覆される。
【0046】
N個の扱き具γは、
図10乃至
図13に示すように、保持軸41と同心に配置されて保持軸41に外嵌される。各扱き具γは、保持軸41の軸中心線jの方向に配置(隣接)して保持軸41に固定される。N個の扱き具γは、保持軸41の軸中心線jの方向において、一方の軸端41Aから他方の軸端41Bに向けて、1番目の扱き具γからN番目の扱き具γまでを順々に配置(隣接)して保持軸41に固定される。N個の抜き具γは、保持軸41の軸中心線jの方向(各軸端41A,41Bの間)に1番目の扱き具γからN番目の扱き具γNを連続(隣接)して配置される。
N個の扱き具γにおいて、Ni(iは2以上の整数)番目の扱き具γは、第2円筒部46をN(i-1)番目の扱き具γの第1円筒部45の大径穴部47に挿入して、第2円筒部46の他方の筒端46BをN(i-1)番目の扱き具γの段部49に当接し、第1平面43AをN(i-1)番目の扱き具γの第1円筒部45の一方の筒端45A(一方の筒端面)に当接して、保持軸41の軸中心線jの方向(各軸端41A,41Bの間)に配置される。
【0047】
N番目の扱き具γは、第2円筒部46を一方の軸端41A側の隣の(N-1)番目の扱き具γの大径穴部47に挿入して、第2筒部材46の他方の筒端46B(他方の筒端面)を(N-1)番目の扱き具γの段部49に当接し、扱き部43の他方の平面43Bを(N-1)番目の扱き具γの第1円筒部45の一方の筒端45A(一方の筒端面)に当接して、保持軸41の軸中心線jの方向(各軸端41A,41Bの間)において、(N-1)番目の扱き具γの他方の軸端41B側の隣に配置[(N-1)番目の扱い具γの他方の軸端41B側に隣接して配置]される。
【0048】
N個の扱き具γは、第2円筒部46を、保持軸41の一方の軸端41A側の隣の扱き具γ(一方の軸端41A側の隣接する扱き具γ:以下「隣の扱き具γ」という)の大径穴部47に挿入して、第2円筒部46の他方の筒端46B(他方の筒端面)を一方の軸端41A側の隣の扱き具γの段部49に当接し、扱き部43の第2平面43Bを一方の軸端41A側の隣の扱き具γの第1円筒部45の一方の筒端45A(一方の筒端面)に当接して、保持軸41の軸中心線jの方向(各軸端41A,41Bの間)に、1番目からN番目の扱き具γ(1番目からN番目の扱き部43)を配置(隣接)して保持軸41に固定される。
N個の扱き具γは、保持軸41の軸中心線jの方向において、一方の軸端41から他方の軸端41Bに向けて、1番目の扱き具γから順々にN個の扱き具γまで隣接(連続)して保持軸41に保持される。
【0049】
保持軸41は、
図10乃至
図13に示すように、各扱き具γ(扱き部43)の貫通穴44を順々に貫通して、保持軸41の軸中心線jの方向に各扱き具γ(各扱き具γの扱き部43)を隣接(連続)して配置して、N個の扱き部43を保持軸41の各軸端41A,41Bの間に保持する。
【0050】
保持軸41は、
図10乃至
図13に示すように、例えば、一方の軸端41A側の第1軸部55、及び他方の軸端側41B側の第2軸部56を有する。
第1軸部55は、ボルトネジである(以下、「ボルトネジ55」という)。第2軸部56は、第1円筒部45の外径Dfと同一の軸直径を有する断面円形状(断面円形状軸)に形成される。第2軸部56は、ネジ穴57を有する。ネジ穴57は、第2軸部56と同心に配置される。第2軸部56は、第2軸部56(保持軸41)の軸中心線jの方向において、第2軸部56の一方の軸端56A(一方の第2軸端)から他方の軸端41Bに向けて延在されて、一方の軸端56Aに開口される。
【0051】
ボルトネジ55(第1軸部)は、
図10乃至
図13に示すように、ネジ軸部58を、第2円筒部46の他方の筒端46B(扱き部43の第2平面43B)から順々に各扱き具γに挿入(貫通)すると共に、ネジ軸部58を各扱き具γの第2円筒部46の穴部50、扱き部43の貫通穴44、第1円筒部45小径穴部48及び大径穴部47の順に貫通して、N個の扱き具γを軸中心線j(ネジ軸部58の軸中心線j)の方向に配置(連続/隣接)して保持する。
【0052】
ボルトネジ55は、
図10乃至
図13に示すように、N個の扱き具γをネジ軸部58で保持した状態において、ネジ軸部58を一方の軸端56Aから第2軸部56のネジ穴57に螺着して、第2軸部56に連結される。第2軸部56の他方の軸端(他方の軸端面)は、保持軸41の他方の軸端41B(他方の軸端面)である。
【0053】
保持軸41は、
図10乃至
図13に示すように、ボルトネジ55(ネジ軸部58)を第2軸部56に対し回転することで、ネジ軸部58をネジ穴57に螺入して、ボルトネジ55の頭部59及び第2軸部56の一方の軸端56A(一方の軸端面)とでN個の扱き具γを挟持して、各扱き具γを保持軸41に固定する。ボルトネジ55の頭部59の端面59Aは、保持軸41の一方の軸端41A(一方の軸端面)である。
【0054】
ボルトネジ55(ネジ軸部58)で保持された各扱き具γは、
図10乃至
図13に示すように、ネジ軸部58のネジ穴57への螺入(ボルトネジ55の回転)によって、第2円筒部46を一方の軸端41A側の隣の扱き具γの大径穴部47(第1円筒部45)に挿入すると共に、第2円筒部46の他方の筒端46Bを一方の軸端41A側の隣の扱き具γの段部49(第1円筒部45)に当接し、扱き部43の第2平面43Bを一方の軸端41A側の隣の扱き具γの第1円筒部45の一方の筒端45A(一方の筒端面)に当接して、保持軸41(ボルトネジ55)の軸中心線jの方向に隣接(連続)されて保持軸41に固定される。
【0055】
N個の扱き具γは、
図10乃至
図13に示すように、保持軸41(第1及び第2軸部55,56)の軸中心線jの方向において、保持軸41の一方の軸端41A(ボルトネジ55の頭部59)から保持軸41の他方の軸端41B(第2軸部56の一方の軸端56A)に向けて、1番目から順にN番目までの扱き具γ(1番目からN番目の扱き部43)を隣接(連続)して、保持軸41に固定される。
各扱き具γは、保持軸41の軸中心線jの方向において、各扱き部43(各扱き部43の球中心e)の間に第1円筒部45の筒長さHαの間隔Hα(扱き部間間隔/第3間隔)を隔てて配置される。
【0056】
保持軸41の一方の軸端41A(ボルトネジ55の頭部59)から1番目の扱き具γにおいて、扱き部43は、
図10に示すように、テーパー管部YB(レジューサ管継手Y)の肉厚部分YCの管内径dc(内径)を超え、肉厚部分YCの管内径dcよりも大きい内径であって、レジューサ管継手Yの他方の管端Ybの製品規格の規格内径df(目標内径)未満の球直径d1を有する球台形状に形成される。1番目の扱き具γにおいて、扱き部43は、レジューサ管継手Yの肉厚部分YCの管内径dc(扱き加工前の肉厚部分YCの管内径dc)を超え、レジューサ管継手Yの製品規格(完成品規格)において、他方の管端Ybの内径df(規格内径/完成品内径)未満の球直径dNを有する球台形状に形成される。
他方の管端Ybの製品規格の規格内径df(レジューサ管継手Yの製品規格にける他方の管端Ybの内径df)は、目標とする内径であって、日本産業規格(JIS規格)の「JIS B 2313:2015」に規定される内径(内径寸法)である。規格内径dfは、肉厚部分YCの管内径dc(内径)より大きい直径(内径)である。肉厚部分YCの管内径dcは、規格内径df(目標内径)より小さい直径(内径)である。
【0057】
保持軸41の一方の軸端41AからN番目の扱き具γにおいて、扱き部43は、
図10に示すように、規定内径と同一の球直径dnを有する球台形状に形成される。
【0058】
保持軸41の一方の軸端41Aから1番目及びN番目の間の各扱き具γ(扱き具γ)において、扱き部43は、
図10に示すように、一方の軸端41A側(ボルトネジ55の頭部59側)の隣の扱き部43(扱き具γ)の球直径を超え、規格内径df未満の球直径を有する球台形状に形成される。1番目及びN番目の各扱き具γ(扱き具)において、Ni(iは2以上の整数)番目の扱き部43は、N(i-1)番目の扱き部43の球直径を超え、規格内径df未満の球台形状に形成される。N(i-1)番目の扱き部43(扱き具γ)は、Ni番目の扱き部43(扱き具γ)より1つ保持軸41の一方の軸端41A側に配置(隣接)された扱き部43(扱き具γ)である。
1番目及びN番目の間の扱き具γの各扱き部43は、1番目の扱き部43の球直径d1を超え、規格内径df未満の範囲内において、保持軸41の一方の軸端41A(ボルトネジ55の頭部59)から他方の軸端41B(1番目の扱き具γからN番目の扱き具γ)に向かうに従って段々に拡径された球直径d2,d3,…,di,…d(N-1)を有する。
【0059】
扱きユニット3は、
図14及び
図15に示すように、例えば、3個の扱き具r(扱き部材)、及び保持軸41を有する。
【0060】
3個の扱き具γは、
図14及び
図15に示すように、保持軸41と同心に配置されて保持軸41に外嵌される。各扱き具γは、保持軸41の軸中心線jの方向に隣接(連続)して保持軸41に固定される。3個の扱き具γは、保持軸41の軸中心線jの方向において、一方の軸端41Aから他方の軸端41Bに向けて、1番目の扱き具γ、2番目の扱き具γ及び3番目の扱き具γの順に配置(隣接)して保持軸41に固定される。3個の扱き具γは、保持軸41の軸中心線jの方向(各軸端41A,41Bの間)に1番目から3番目の扱き具γを隣接(連続)して配置される。
【0061】
2番目の扱き具γは、
図14及び
図15に示すように、第2円筒部36を1番目の扱き具γの第1円筒部45の大径穴部47に挿入して、第2円筒部46の他方の筒端46B(他方の筒端面)を1番目の扱き具γの段部49(第1円筒部45)に当接し、扱き部43の他方の平面43Bを1番目の扱き具γの第1円筒部45の一方の筒端45A(一方の筒端面)に当接して、保持軸41の軸中心線jの方向(各軸端41A,41Bの間)において、1番目の扱き具γの他方の軸端41B側の隣に配置(1番目の扱き具γの他方の軸端41B側に隣接して配置)される。
【0062】
3番目の扱き具γは、
図14及び
図15に示すように、第2円筒部36を2番目の扱き具γの第1円筒部45の大径穴部47に挿入して、第2円筒部46の他方の筒端46Bを2番目の扱き具γの段部49に当接し、扱き部43の他方の平面43Bを2番目の扱き具γの第1円筒部45の一方の筒端45Aに当接して、保持軸41の軸中心線jの方向(各軸端41A,41Bの間)において、2番目の扱き具γ及び他方の軸端41Bの間に配置され、2番目の扱き具γの他方の軸端41B側の隣に配置(2番目の扱き具γの他方の軸端41B側に隣接して配置)される。
【0063】
保持軸41は、
図14及び
図15に示すように、各扱き具γ(扱き部43)の貫通穴44を貫通して、保持軸41の軸中心線jの方向に各扱き具γ(各扱き具γの扱き部43)を隣接(連続)して配置して、3個の扱き部43を保持軸41の各軸端41A,41Bの間に保持する。
【0064】
保持軸41において、ボルトネジ55(第1軸部)は、
図14及び
図15に示すように、ネジ軸部58を、第2円筒部46の他方の筒端46B(扱き部43の第2平面43B)から順々に各扱き具γに挿入する共に、ネジ軸部58を第2円筒部46の穴部50、扱き部43の貫通穴44、第1円筒部45の小径穴部48及び大径穴部47の順に貫通して、3個の扱き具γを軸中心線j(ネジ軸部58の軸中心線j)の方向に配置して保持する。
【0065】
ボルトネジ55は、
図14及び
図15に示すように、3個の扱き具γをネジ軸部58を保持した状態において、ネジ軸部58を第2軸部56のネジ穴57に螺着して、第2軸部56に連結される。
保持軸41は、ボルトネジ(ネジ軸部58)を第2軸部56に対して回転することで、ネジ軸部58をネジ穴57に螺入して、ボルトネジ55の頭部59及び第2軸部56の一方の軸端56A(一方の軸端面)とで3個の扱き具γを挟持して、各扱き具γを保持軸41に固定する。
【0066】
ボルトネジ55(ネジ軸部58)で保持された各扱き具γは、
図14及び
図15に示すように、ネジ軸部58のネジ穴57への螺入(ボルトネジ55の回転)によって、第2円筒部46を一方の軸端41A側の隣の扱き具γの大径穴部47(第1円筒部45)に挿入すると共に、第2円筒部46の他方の筒端46Bを一方の軸端41A側の隣の扱き具γの段部49(第1円筒部45)に当接し、扱き部43の第2平面43Bを一方の軸端41A側の隣の扱き具γの第1円筒部45の一方の筒端45A(一方の筒端面)に当接して、保持軸41(ボルトネジ55)の軸中心線jの方向に配置(隣接/連続)されて保持軸41に固定される。
【0067】
3個の扱き具γは、
図14及び
図15に示すように、保持軸41(第1及び第2軸部55,56)の軸中心線jの方向において、保持軸41の一方の軸端41A(ボルトネジ55の頭部59)から保持軸41の他方の軸端41B(第2軸部56の一方の軸端56Aに向けて、1番目の扱き具γ、2番目の扱き具γ及び3番目の扱き具γの順に隣接(配置)して、保持軸41に固定される。
各扱き具γは、保持軸41の軸中心線jの方向において、各扱きB43(各扱き部43の球中心e)の間に第1円筒部の筒長さHαの間隔Hα(扱き部間間隔/第3間隔)を隔てて配置(隣接)される。
【0068】
保持軸41の一方の軸端41A(ボルトネジ55の頭部59)から1番目の扱き具γにおいて、扱き部43は、
図14に示すように、テーパー管部YB(レジューサ管継手Y)の肉厚部分YCの管内径dc(内径)を超え、レジューサ管継手Yの他方の管端Ybの製品規格の規格内径df(目標内径)未満の球直径d1を有する球台形状に形成される。
【0069】
保持軸41の一方の軸端41Aから3番目(N番目)の扱き具γにおいて、扱き部43は、
図14に示すように、規定内径と同一の球直径d3を有する球台形状に形成される。
【0070】
保持軸41の一方の軸端41Aから2番目の扱き具γにおいて、扱き部43は、
図14に示すように、1番目の扱き部43の球直径d1を超え、規格内径df未満の球直径d2を有する球台形状に形成される。
3個の扱き具γの各扱き部43は、
図14に示すように、肉厚部分YCの管内径dc及び規格内径dfの間の範囲内において、保持軸41の一方の軸端41A(ボルトネジ55の頭部59)から他方の軸端41B(第2軸部56の一方の軸端56A)に向かうに従って段々(徐々)に拡径された球直径d1,d2,d3を有する。
【0071】
扱きユニット3は、
図1乃至
図3に示すように、各タイロッド8内側(各タイロッド8の間)に配置される。扱きユニット3は、N個であって、例えば、3個の扱き具γ及び保持軸41(第1及び第2軸部55,56)を管保持穴31(金型2の円柱中心線s)と同心にして配置される。
【0072】
扱きユニット3は、
図1乃至
図3に示すように、保持軸41の軸中心線j及び各扱き具γの球中心線gを高さ方向Hに向けて配置される。扱きユニット3は、保持軸41の一方の軸端41A(1番目の扱き具γ)をテーブル6に向けてベース7及びテーブル6の間に配置される。扱きユニット3は、テーブル6及びスライドフレーム12の間に配置される。扱きユニット3は、保持軸41の他方の軸端41B(第2軸部56の他方の軸端)をスライドフレーム12に固定して、スライドフレーム12に連結される。
【0073】
アクチュエーター4は、
図1乃至
図4に示すように、保持軸41の他方の軸端41Bに連結されて、ベース7に固定される。アクチュエーター4は、スライドフレーム12を介して保持軸41の他方の軸端41B(扱きユニット3)に連結される。
【0074】
アクチュエーター4は、
図1乃至
図4に示すように、扱きユニット3(保持軸41及び各扱き具γ)及びスライドフレーム12を高さ方向H(保持軸41の軸中心線jの方向)に移動(下降又は上昇)する。アクチュエーター4は、
図1乃至
図4に示すように、高さ方向H(金型2の円柱中心線sの方向)において、扱きユニット3(保持軸41及び各扱き具γ)を、第1位置Q1及び第2位置Q2との間で移動(往復移動)する。アクチュエーター4は、扱きユニット3(保持軸41及び各扱き具γ)を第1位置Q1から第2位置Q2に移動(下降)し、扱きユニット3を第2位置Q2から第1位置Q1に移動(上昇)する。
【0075】
第1位置Q1は、
図1乃至
図3に示すように、保持軸41の軸中心線jの方向(高さ方向H)において、保持軸41の一方の軸端41A(扱きユニット3)及び金型2の金型表面2Aとの間に間隔Hε(第4間隔)を隔てる位置である。扱きユニット3は、第1位置Q1において、保持軸41の一方の軸端41A及び各抜止め具14,15(ガイド部材23)との間に間隔Hδ(第5間隔)を隔てて配置される。
第2位置Q2は、
図4及び
図5に示すように、3個(N個)の扱き具γ、及び保持軸41の一方の軸端41A側(ボルトネジ55の頭部59)を金型2の退避穴32に配置する位置である。各扱き具γは、第2位置Q2において、1番目の扱き具γ及び金型裏面2B(押出し円板27)との間に間隔を隔てて退避穴32に配置(退避)される。保持軸41の一方の軸端41A側(ボルトネジ55の頭部59)は、第2位置Q2において、保持軸41の一方の軸端41A及び金型裏面2B(押出し円板27)との間に間隔を隔てて退避穴32に配置(退避)される。
【0076】
アクチュエーター4は、
図1、
図2及び
図4に示すように、例えば、汎用されている油圧シリンダである(以下、「油圧シリンダ4」という)。油圧シリンダ4(メイン油圧シリンダ/主油圧シリンダ)は、シリンダロッド61及びシリンダ本体62を有する。シリンダロッド61は、シリンダ本体62内への油圧の給排によって、シリンダ本体62内を摺動して、シリンダ本体62から進出され、又はシリンダ本体62内に退避される。
【0077】
油圧シリンダ4は、
図1、
図2及び
図4に示すように、シリンダロッド61の一方のロッド端61A(シリンダロッド61の先端61A)を、保持軸41の他方の軸端41Bに連結して、ベース7に固定される。油圧シリンダ4は、各タイロッド8の内側(各タイロッド8の間)に配置される。
【0078】
油圧シリンダ4は、
図1、
図2及び
図4に示すように、シリンダロッド61のロッド中心線m(シリンダ本体62のシリンダ中心線m)を高さ方向H(保持軸41の軸中心線jの方向)に向けて、シリンダロッド61を保持軸41(軸中心線j)に同心として配置される。油圧シリンダ4は、シリンダロッド61の先端61Aを保持軸41(スライドフレーム12)に向けて、シリンダロッド61の先端61Aをベース7及びスライドフレーム12の間に突出して配置される。油圧シリンダ4は、シリンダロッド61の先端61Aをスライドフレーム12に連結して、シリンダ本体62をベース7に固定して配置される。油圧シリンダ4(シリンダロッド61)は、スライドフレーム12を介して保持軸41の他方の軸端41Bに連結されて、ベース7に固定される。
【0079】
油圧シリンダ4は、
図1、
図2及び
図4に示すように、シリンダロッド61をシリンダ本体62内から進出、又はシリンダ本体62内に退避することで、スライドフレーム12及び扱きユニット3を高さ方向H(金型2の円柱中心線sの方向)に移動(下降又は上昇)する。油圧シリンダ4は、シリンダロッド61をシリンダ本体62内から進出(伸長)することで、スライドフレーム12及び扱きユニット3を管保持穴31(金型2)に向けて移動(下降)して、扱きユニット3(各扱き具γ)を第1位置Q1から第2位置Q2に移動(下降)する。
扱きユニット3は、
図1、
図2及び
図4に示すように、シリンダロッド61の進出によって、第1位置Q1から第2位置Q2に向けて移動されて、管保持穴31及び退避穴32の順に挿入される。保持軸41の一方の軸端41A側、及び各扱き具γは、第1位置Q1から第2位置Q2への移動に伴って、金型表面2Aから管保持穴31に挿入されて、管保持穴31から退避穴32に配置(退避)される。
【0080】
油圧シリンダ4は、
図1、
図2及び
図4に示すように、シリンダロッド61をシリンダ本体62内に退避することで、スライドフレーム12(スライダー)及び扱きユニット3をベース7に向けて移動(上昇)して、扱きユニット3を第2位置Q2から第1位置Q1に移動(上昇)する。
各扱き具γは、第2位置Q2から第1位置Q1への移動によって、退避穴32から管保持穴31に挿入されて、金型表面2Aから管保持穴31から抜き出される。
【0081】
図16及び
図24において、管継手加工装置X1は、レジューサ管継手Yの肉厚部分YCの内周面fに扱き加工(加工)を施す。管継手加工装置X1は、レジューサ管継手Yの肉厚部分YC(肉厚部分YCの内周面f)を扱き加工(加工)する。
【0082】
管継手加工装置X1は、
図1乃至
図3に示すように、レジューサ管継手Yを金型2(管保持穴31)に保持する。
レジューサ管継手Yは、
図1及び
図3に示すように、他方の管端Ybから金型2の管保持穴31内に挿入される。レジューサ管継手Yは、金型表面2Aから管保持穴31内に配置される。レジューサ管継手Yは、管保持穴31への挿入に伴って、テーパー管部YCの外周面β、及び管部YAの外周面αを管保持穴31(管保持穴31の内周面)に当接して、金型2に保持される。管部YAは、管部YAの外周面αを第1穴部33(第1穴部33の内周面)に当接して、金型2に保持される。テーパー管部YBは、テーパー管部YBの外周面βを第2穴部34(第2穴部34の内周面)に当接して、金型2に取外し自在に保持される。
レジューサ管継手Yは、管部YAの外周面α及びテーパー管部YBの外周面βを管保持穴31(管保持穴31の内周面)に当接することで、管保持穴31と同心に配置されて、金型2に保持される。
【0083】
管継手加工装置X1は、
図3に示すように、レジューサ管継手Yを金型2に保持すると、各抜止め具14,15の抜止め部材24をガイド部材23に対して移動して、レジューサ管継手Yを保持した金型2の管保持穴31内に突出する。各抜止め具14,15の抜止め部材24は、管保持穴31内への突出によって、金型2に保持したレジューサ管継手Y(管部YA)の一方の管端Yaとの間に間隔を隔てて配置される。
【0084】
管継手加工装置X1は、
図5、
図6、及び
図16乃至
図18に示すように、レジューサ管継手Yを金型2に保持(各抜止め具14,15の抜止め部材24を管保持穴31内に突出)すると、油圧シリンダ4(アクチュエーター)によって、扱きユニット3を第1位置Q1から第2位置Q2に移動(下降)する。
油圧シリンダ4は、シリンダロッド61をシリンダ本体62内から進出(伸長)して、扱きユニット3及びスライドフレーム12を金型2に保持したレジューサ管継手Yに向けて移動(下降)して、扱きユニット3を第1位置Q1から第2位置Q2に移動する。
【0085】
扱きユニット3は、
図16及び
図17に示すように、第1位置Q1から第2位置Q2への移動に伴って、保持軸41の一方の軸端41A(ボルトネジ55の頭部59)から金型2に保持したレジューサ管継手Y内に挿入される。扱きユニット3は、第1位置Q1から第2位置Q2への移動に伴って、各扱き部43の球帯ε(球面)及び金型2に保持したレジューサ管継手Y(管部YA)の内周面との間に間隔を隔てて管部YA内に挿入される、各扱き具γの扱き部43は、第1位置Q1から第2位置Q2への移動に伴って、金型2に保持した管部YAの内周面との間に間隔を隔てて管部YA内に挿入される。扱きユニット3は、第1位置Q1から第2位置Q2への移動に伴って、各抜止め具14,15の抜止め部材24の間を通って、金型2に保持した管部YA内に挿入される。
【0086】
扱きユニット3は、
図16及び
図18(a)に示すように、第1位置Q1から第2位置Q2への移動に伴って、金型2に保持したレジューサ管継手Y内を一方の管端Yaから他方の管端Yb(退避穴32)に向けて移動(下降)され、保持軸41の一方の軸端41A側(ボルトネジ55の頭部59)を金型2に保持したレジューサ管継手Yの肉厚部分YC内(一方の管端Yb側内)に挿入しつつ、1番目の扱き具γ(扱き部43)の球帯εを肉厚部分YCの内周面fに圧接する。
1番目の扱き具γは、
図16乃至
図18に示すように、金型2に保持したレジューサ管継手Y一方の管端Yaから他方の管端Yb(退避穴32)への移動に伴って、扱き部43の球帯ε(球面)を肉厚部分YCの内周面fに圧接しつつ、扱き部43によって肉厚部分YCを扱いて伸長して薄肉にする。肉厚部分YCは、1番目の扱き部43の扱きによって、レジューサ管継手Yの管中心線a(金型2の円柱中心線s)の方向において、退避穴32内に伸長される。1番目の扱き具γ(扱き部43)は、
図17及び
図18(b)に示すように、金型2に保持したレジューサ管継手Yの一方の管端Yaから他方の管端Yb(退避穴32)への移動に伴って、金型2に保持したレジューサ管継手Yの肉厚部分YCを扱きつつ伸長及び拡径して肉厚部分YC(テーパー管部YB)を貫通して、肉厚部分YCを1番目の扱き部43の球直径d1の内径に成形する。1番目の扱き具γ(扱き部43)及び保持軸41の一方の軸端41A側(ボルトネジ55の頭部59)は、
図17及び
図18(b)に示すように、肉厚部分YC(テーパー管部YB)を貫通して、金型2に保持したレジューサ管継手Yの他方の管端Ybから退避穴32内に挿入されて、退避穴32に退避(配置)される。金型2に保持されたレジューサ管継手Yの肉厚部分YCは、1番目の扱き部43(扱き具γ)によって扱かれて、退避穴32に伸長し及び拡径して、半球直径d1の内径に形成される。
扱きユニット3は、
図17及び
図18(b)に示すように、金型2に保持したレジューサ管継手Y一方の管端Yaから他方の管端Yb(退避穴32)への移動に伴って、1番目の扱き部43(扱き具γ)が肉厚部分YCを貫通するまで、2番目の扱き部43(扱き具γ)の球帯εを肉厚部分YCの内周面fに圧接しない。
【0087】
扱きユニット3は、
図17及び
図18(b)に示すように、金型2に保持したレジューサ管継手Yの一方の管端Yaから他方の管端Yb(退避穴32)への移動に伴って、1番目の扱き具γ(扱き部43及び保持軸41の一方の軸端41A側)を退避穴32に挿入(退避)すると、2番目の扱き具γ(扱き部43)の球帯εを肉厚部分YCの内周面fに圧接する。
2番目の扱き具γは、
図19乃至
図21に示すように、金型2に保持したレジューサ管継手Y一方の管端Yaから他方の管端Yb(退避穴32)への移動に伴って、扱き部43の球帯ε(球面)を肉厚部分YCの内周面fに圧接しつつ、扱き部43によって肉厚部分YCを扱いて伸長して薄肉にする。肉厚部分YCは、2番目の扱き部43の扱きによって、レジューサ管継手Yの管中心線a(金型2の円柱中心線s)の方向において、退避穴32内に伸長される。2番目の扱き具γ(扱き部43)は、
図20及び
図21(b)に示すように、金型2に保持したレジューサ管継手Yの一方の管端Yaから他方の管端Yb(退避穴32)への移動に伴って、金型2に保持したレジューサ管継手Yの肉厚部分YCを扱きつつ伸長及び拡径して肉厚部分YC(テーパー管部YB)を貫通して、肉厚部分YCを2番目の扱き部43の球直径d2の内径に成形する。2番目の扱き具γ(扱き部43)は、
図20及び
図21(b)に示すように、肉厚部分YC(テーパー管部YB)を貫通して、金型2に保持したレジューサ管継手Yの他方の管端Ybから退避穴32内に挿入されて、退避穴32に退避(配置)される。金型2に保持されたレジューサ管継手Yの肉厚部分YCは、2番目の扱き部43(扱き具γ)によって扱かれて、退避穴32に伸長し及び拡径して、半球直径d2の内径に形成される。
扱きユニット3は、
図20及び
図21(b)に示すように、金型2に保持したレジューサ管継手Y一方の管端Yaから他方の管端Yb(退避穴32)への移動に伴って、2番目の扱き部43(扱き具γ)が肉厚部分YCを貫通するまで、3番目の扱き部43(扱き具γ)の球帯εを肉厚部分YCの内周面fに圧接しない。
【0088】
扱きユニット3は、
図22及び
図24(a)に示すように、金型2に保持したレジューサ管継手Yの一方の管端Yaから他方の管端Yb(退避穴32)への移動に伴って、2番目の扱き具γ(扱き部43及び保持軸41の一方の軸端41A側を退避穴32に挿入(退避)すると、3番目(N番目)の扱き具γ(扱き部43)の球帯εを肉厚部分YCの内周面fに圧接する。
3番目(N番目)の扱き具γは、
図22乃至
図24に示すように、金型2に保持したレジューサ管継手Y一方の管端Yaから他方の管端Yb(退避穴32)への移動に伴って、扱き部43の球帯ε(球面)を肉厚部分YCの内周面fに圧接しつつ、扱き部43によって肉厚部分YCを扱いて伸長して薄肉にする。肉厚部分YCは、3番目の扱き部43の扱きによって、レジューサ管継手Yの管中心線a(金型2の円柱中心線s)の方向において、退避穴32内に伸長される。3番目の扱き具γ(扱き部43)は、
図23及び
図24(b)に示すように、金型2に保持したレジューサ管継手Yの一方の管端Yaから他方の管端Yb(退避穴32)への移動に伴って、金型2に保持したレジューサ管継手Yの肉厚部分YCを扱きつつ伸長及び拡径して肉厚部分YC(テーパー管部YB)を貫通して、他方の管端Ybを含む他方の管端Yb側(肉厚部分YC)を3番目(N番目)の扱き部43の球直径d3(規格内径df)の内径に成形する。3番目(N番目)の扱き具γ(扱き部43)は、
図23及び
図24(b)に示すように、肉厚部分YC(テーパー管部YB)を貫通して、金型2に保持したレジューサ管継手Yの他方の管端Ybから退避穴32内に挿入されて、退避穴32に退避(配置)される。金型2に保持されたレジューサ管継手Yの肉厚部分YCは、3番目の扱き部43(扱き具γ)によって扱かれて、退避穴32に伸長し及び拡径して、規格内径d3と同一の内径に形成される。
【0089】
扱きユニット3は、
図4及び
図5に示すように、3番目(N番目)の扱き具γを退避穴32に退避(配置)すると、第2位置Q2に達して、3個(N個)の扱き具γ及び保持軸41の一方の軸端41A側(ボルトネジ55の頭部59)を退避穴32に配置(退避)する。
【0090】
油圧シリンダ4(アクチュエーター)は、
図1乃至
図5、
図25及び
図26に示すように、扱きユニット3を第2位置Q2に移動すると、シリンダロッド61をシリンダ本体62内に退避して、スライドフレーム12及び扱きユニット3をベース7に向けて移動(上昇)して、扱きユニット3を第2位置Q2から第1位置Q1に移動(上昇)する。
【0091】
扱きユニット3は、
図25及び
図26に示すように、第2位置Q2から第1位置Q1への移動に伴って、3番目(N番目)の扱き具γを金型2に保持したレジューサ管継手Y内に他方の管端Yb(他方の管端面)から挿入して、3番目(N番目)の扱き部43(扱き具γ)の球帯εを他方の管端Yb側の内周面f(規格内径の内周面f)に当接(圧接)する。
【0092】
扱きユニット3は、
図25及び
図26に示すように、3番目(N番目)の扱き部43(扱き具γ)の球帯εを他方の管端Yb側の内周面fに当接(圧接)した状態において、第2位置Q2から第1位置Q1への移動に伴って、レジューサ管継手Yと共に金型表面2A(各抜止め具14,15の抜止め部材24)に向けて移動(上昇)され、レジューサ管継手Yの一方の管端Ya(一方の管端面)を各抜止め具14,15の抜止め部材24に当接する。
レジューサ管継手Yは、扱きユニット3の第2位置Q2から第1位置Q1への移動に伴って、他方の管端Yb側の内周面f(規格内径の内周面f/肉厚部分YCの内周面f)を3番目(N番目)の扱き部43の球帯εに当接(圧接)して、扱きユニット3と共に、金型表面2A(各抜止め具14,15の抜止め部材24)に向けて移動されて、一方の管端Yaを各抜止め具14,15の抜止め部材24に当接する。
【0093】
扱きユニット3は、
図25及び
図26に示すように、第2位置Q2から第1位置Q1への移動に伴って、レジューサ管継手Yの一方の管端Yaを各抜止め具14,15の抜止め部材24に当接すると、レジューサ管継手Yに対して第1位置Q1に向けて移動される。
各扱き具γ(扱き部43)は、レジューサ管継手Yの一方の管端Yaを各抜止め具14,15の抜止め部材24に当接した状態において、他方の管端Ybからテーパー管部YB内、及び管部YA内の順に貫通して、一方の管端Yaからレジューサ管継手Yの外側に抜出される。
【0094】
扱きユニット3は、
図1乃至
図3に示すように、第2位置Q2から第1位置Q1への移動に伴って、各扱き具γをレジューサ管継手Yから抜出すと、第1位置Q1まで移動される。
【0095】
管継手加工装置X1は、
図1及び
図2に示すように、扱きユニット3を第2位置Q2から第1位置Q1に移動すると、シリンダロッド61のシリンダ本体62内への退避を停止する。
【0096】
管継手加工装置X1は、
図2、
図3及び
図27に示すように、扱きユニット3を第2位置Q2から第1位置Q1に移動すると、各抜止め具14,15の抜止め部材24をガイド部材23に対して移動して、ガイド部材23内(ガイド穴25)に退避する。
【0097】
管継手加工装置X1は、
図27に示すように、各抜止め具14,15の抜止め部材24をガイド部材23内に退避すると、サブ油圧シリンダ(図示しない)のシリンダロッドをシリンダ本体内から進出(伸長)して、押出し軸26及び押出し円板27(押出し具16)を金型2に保持したレジューサ管継手Yに向けて移動(上昇)する。
【0098】
押出し具16において、押出し円板27は、
図27に示すように、サブ油圧シリンダのシリンダロッドの進出に伴って、連絡穴22及び退避穴32を通って金型2に保持したレジューサ管継手Yの他方の管端Ybに当接して、レジューサ管継手Yと共に、金型表面2Aに向けて移動されて、レジューサ管継手Yを押上げて管保持穴31から抜出して、金型表面2A及び第1位置Q1に位置する扱きユニット3(保持軸41の一方の軸端41A)の間に配置する。押出し軸26は、高さ方向H(金型2の円柱中心線sの方向)に移動されて、押出し穴17、収納穴21及び連絡穴22の順に通って退避穴32内に挿入される。押出し円板27は、高さ方向H(金型2の円柱中心線sの方向)に移動されて、連絡穴22を通って退避穴32内に挿入される。
【0099】
このように、管継手加工装置X1では、N個(3個)の扱き具γを、1番目の扱き具γから順々に、各扱き部43の球帯εを金型2に保持したレジューサ管継手Y(未完成のレジューサ管継手)の肉厚部分YCの内周面fに圧接しつつ、各扱き部43を金型2に保持したレジューサ管継手Yを貫通することで、各扱き部43によって肉厚部分YCを扱いて、他方の管端Ybを含む他方の管端Yb側(肉厚部分YC)を規格内径dfに成形できる。
管継手加工装置X1では、N個(又は3個)の扱き具γを1番目の扱き具γから順々に、金型2に保持したレジューサ管継手Y(未完成のレジューサ管継手)の肉厚部分YCを扱くことで、段々(徐々)に肉厚部分YCの内径を拡径して、他方の管端Ybを含む他方の管端Yb側の内径を規格内径に成形でき、テーパー管部YBの他方の管端Yb側に損傷を与えることなく、金型2に保持したレジューサ管継手Yの他方の管端Ybを含む他方の管端Yb側の内径を規格内径に成形することが可能となる。
【0100】
第2実施形態の管継手加工装置、及び扱きユニット(第2実施形態の扱きユニット)について、
図28乃至
図36を参照して説明する。
なお、
図28乃至
図36において、
図1乃至
図15と同一符号は、同一部材、同一構成であるので、その詳細な説明は省略する。
【0101】
図28及び
図33において、第2実施形態の管継手加工装置X2は、
図1乃至
図3で説明したと同様に、装置本体1、金型2(管保持具)、及びアクチュエーター4を備える。
第2実施形態の管継手加工装置X2(以下、「管継手加工装置X2」という)は、扱きユニット63を備える。
【0102】
扱きユニット63は、レジューサ管継手Yの肉厚部分YCの内周面fに扱き加工(加工)を施すために用いられる。扱きユニット63は、レジューサ管継手Yの肉厚部分YC(肉厚部分YCの内周面f)を加工(扱き加工)するために用いられる。
扱きユニット63は、
図32及び
図33に示すように、1個の扱き具γ(扱き部)、及び保持軸41を有する。
【0103】
扱きユニット63において、1個の扱き具γは、
図7乃至
図9に示すように、扱き部45、貫通穴44、第1円筒部45、及び第2円筒部46を有する。
【0104】
扱きユニット63において、1個の扱き具γは、
図32及び
図33に示すように、保持軸41と同心に配置されて保持軸41に外嵌される。扱き具γは、保持軸41に固定される。
【0105】
扱きユニット63において、保持軸41は、
図32及び
図33に示すように、扱き具γ(扱き部43)の貫通穴44を貫通して、1個の扱き部43を保持軸41の各軸端41A,41Bの間に保持する。
【0106】
扱きユニット63において、保持軸41は、
図10乃至
図13で説明したと同様に、第1軸部55(ボルトネジ)、及び第2軸部56を有する。
【0107】
扱きユニット63において、ボルトネジ55は、
図32及び
図33に示すように、ネジ軸58を、第2円筒部46の他方の筒端46B(扱き部43の第2平面43B)から扱き具γに挿入すると共に、ネジ軸部58を第2円筒部46の穴部50、扱き部43の貫通穴44、第1円筒部45の小径穴部48及び大径穴部47の順に貫通して、1個の扱き具γを保持する。
ホルトネジ55は、
図33に示すように、1個の扱き具γをネジ軸部58で保持した状態において、ネジ軸部58を一方の軸端56Aから第2軸部56のネジ穴57に螺着して、第2軸部56に連結される。
【0108】
扱きユニット63において、保持軸41は、
図32及び
図33に示すように、ボルトネジ55(ネジ軸部58)を第2軸部56に対し回転することで、ネジ軸部58をネジ穴57に螺入して、ホルトネジ55の頭部59及び第2軸部56の一方の軸端56A(一方の軸端面)とで1個の扱き具γを挟持して、扱き具γを保持軸41に固定する。
【0109】
扱きユニット63の扱き具γにおいて、扱き部43は、
図32に示すように、他方の管部Ybの製品規格の規格内径dfと同一の球直径daを有する球台形状に形成される。
【0110】
扱きユニット63は、
図28及び
図29に示すように、各扱き具γ(保持軸41の軸中心線j)を管保持穴41と同心にして配置される。扱きユニット63は、保持軸41の軸中心線j及び扱き具γの球中心線gを高さ方向Hに向けて配置される。扱きユニット63は、保持軸41の一方の軸端41(扱き具γ)をテーブル6に向けてベース7及びテーブル6の間に配置される。扱きユニット63は、保持軸41の他方の軸端4B(第2軸部56の他方の軸端)をスライドフレーム12に固定して、フライドフレーム12に連結される。
【0111】
管継手加工装置X2において、アクチュエーター4は、
図1乃至
図4(第1実施形態の管継手加工装置X1)で説明したと同様に、スライドフレーム12を介して保持軸41の他方の軸端41B(扱きユニット63)に連結されて、ベース7に固定される(
図28乃至
図31参照)。
【0112】
管継手加工装置X2において、アクチュエーター4は、
図28乃至
図31に示すように、高さ方向Hにおいて、扱きユニット63(保持軸41及び扱き具γ)を、第1位置Q1及び第2位置Q2との間で移動(往復移動)する。
管継手加工装置X2において、第2位置Q2は、
図30及び
図31に示すように、1個の扱き具γ、及び保持軸41の一方の軸端41A側(ボルトネジ55の頭部59)を金型2の退避穴32に配置する位置である。
【0113】
管継手加工装置X2において、アクチュエーター4は、
図1、
図2及び
図4で説明したと同様に、油圧シリンダ4である(
図28及び
図30参照)。
油圧シリンダ4は、
図37乃至
図40に示すように、シリンダロッド61をシリンダ本体62内から進出(伸長)、又はシリンダ本体62に退避することで、スライドフレーム12及び扱きユニット63を高さ方向Hに移動する。油圧シリンダ4は、シリンダロッド61をシリンダ本体62内から進出(伸長)することで、スライドフレーム12及び扱きユニット63を管保持穴31(金型2)に向けて移動(下降)して、扱きユニット53(扱き具γ)を第1位置Q1から第2位置Q2に移動(下降)する。
【0114】
油圧シリンダ4は、
図28乃至
図31に示すように、シリンダロッド61をシリンダ本体62内に退避することで、スライドフレーム12及び扱きユニット63をベース7に向けて移動(上昇)して、扱きユニット63を第2位置Q2から第1位置Q1に移動(上昇)する。
【0115】
図34乃至
図36において、管継手加工装置X2は、レジューサ管継手Yの肉厚部分YCの内周面fに扱き加工(加工)を施す。管継手加工装置X2は、レジューサ管継手Yの肉厚部分YC(肉厚部分YCの内周面f)を加工する。
【0116】
管継手加工装置X2は、
図1乃至
図3で説明したと同様に、レジューサ管継手Yを金型2(管保持穴31)に保持する(
図29参照)。
【0117】
管継手加工装置X2は、
図29に示すように、レジューサ管継手Yを金型2に保持すると、
図3で説明したと同様に、各抜止め具14,15の抜止め部材24を、レジューサ管継手Yを保持した金型2の管保持穴31内に突出する。
【0118】
管継手加工装置X2は、
図34乃至
図36に示すように、レジューサ管継手Yを金型2に保持すると、油圧シリンダ4によって、扱きユニット63を第1位置Q1から第2位置Q2に移動(下降)する。
【0119】
扱きユニット63は、
図34及び
図36(a)に示すように、第1位置Q1から第2位置Q2への移動に伴って、保持軸41の一方の軸端41A(ボルトネジ55の頭部59)から金型2に保持したレジューサ管継手Y内に挿入される。扱きユニット63は、第1位置Q1から第2位置Q2への移動に伴って、扱き部43の球帯ε(球面)及び金型2に保持したレジューサ管継手Y(管部YA)の内周面との間に間隔を隔てて管部YA内に挿入される。扱き具γの扱き部43は、第1位置Q1から第2位置Q2への移動に伴って、金型2に保持した管部YAの内周面との間に間隔を隔てて管部YA内に挿入される。扱きユニット63は、第1位置Q1から第2位置Q2への移動に伴って、各抜止め具14,15の抜止め部材24の間を通って、金型2内に保持した管部YAに挿入される。
【0120】
扱きユニット63は、
図34及び
図36(a)に示すように、第1位置区Q1から第2位置Q2への移動に伴って、金型2に保持したレジューサ管継手Yの一方の管端Yaから他方の管端Yb(退避穴32)に向けて移動(下降)され、保持軸41の一方の軸端41A側(ボルトネジ55の頭部59を金型2に保持したレジューサ管継手Yの肉厚部分YCない(一方の管端Yb側内)に挿入しつつ、扱き具γ(扱き部43)の球帯εを肉厚部分YCの内周面fに圧接する。
扱きユニット63の扱き具γは、
図35及び
図36(a)に示すように、金型2に保持したレジューサ管継手Yの一方の管端Yaから他方の管端Yb(退避穴32)への移動に伴って、扱き部43の球帯ε(球面)を肉厚部分YCの内周面fに圧接しつつ、抜き部43によって肉厚部分YCを扱いて伸長して薄肉にする。肉厚部分YCは、扱き部43の扱きによって、レジューサ管継手Yの管中心線aの方向において、退避穴32内に伸長される。扱きユニット63の扱き具γは、
図35及び
図36(b)に示すように、金型2に保持したレジューサ管継手Yの一方の管端Yaから他方の管端Yb(退避穴32)への移動に伴って、金型2に保持したレジューサ管継手YCの肉厚部分YCを扱きつつ伸長及び拡径して肉厚部分YC(テーパー管部YB)を貫通して、他方の管端Ybを含む他方の管端Yb側(肉厚部分YC)を扱き部43の球直径da(規格内径df)の内径に成形する。扱き具γ(扱き部43)は、
図35及び
図36(b)に示すように、肉厚部分YC(テーパー管部YB)を貫通して、金型2に保持したレジューサ管継手Yの他方の管端YCから退避穴32内に挿入されて、退避穴32に退避(配置)される。金型2に保持されたレジューサ管継手Yの肉厚部分YCは、扱き具γの扱き部43によって扱かれて、退避穴32に伸長し及び拡径して、規格内径dと同一の内径に形成される。
【0121】
扱きユニット63は、
図30及び
図31に示すように、扱き具γを退避穴32に退避(配置)すると、第2位置Q2に達して、1個の扱き具γ及び保持軸42の一方の軸端41A側(ボルトネジ55の頭部59)を退避穴32に配置(退避)する。
【0122】
管継手加工装置X2において、油圧シリンダ4は、
図28乃至
図31に示すように、扱きユニット63を第2位置Q2に移動すると、シリンダロッド61をシリンダ本体62内に退避して、スライドフレーム12及び扱きユニット63をベース7に向けて移動(上昇)して、扱きユニット63を第2位置Q2から第1位置Q1に移動(上昇)する。
【0123】
扱きユニット63は、
図25及び
図26で説明したと同様に、第2位置Q2から第1位置Q1への移動に伴って、金型2に保持したレジューサ管継手Yの一方の管端Yaからレジューサ管継手Yの外側に抜出される。
扱きユニット63は、第2位置Q2から第1位置Q2への移動に伴って、扱き具γをレジューサ管継手Yから抜出すと、第1位置Q1まで移動される。
【0124】
管継手加工装置X2は、
図28及び
図29に示すように、扱きユニット63を第2位置Q2から第1位置Q1に移動すると、シリンダロッド61のシリンダ本体62内への退避を停止する。
【0125】
管継手加工装置X2は、
図27で説明したと同様に、扱きユニット63を第2位置Q2から第1位置Q1に移動すると、各抜止め具14,15の抜止め部材24をガイド部材23に対して移動して、ガイド部材23内(ガイド穴25)に退避する。
【0126】
管継手加工装置X2は、各抜止め具14,15の抜止め部材24をガイド部材23内に退避すると、
図27で説明したと同様に、押出し具16(押出し軸26、押出し円板27)によって、レジューサ管継手Yを金型2から抜出す。
【0127】
このように、管継手加工装置X2では、1個の扱き具γの扱き部43の球帯εを金型2に保持したレジューサ管継手Y(未完成のレジューサ管継手)の肉厚部分YCの内周面fに圧接しつつ、扱き部43を金型2に保持したレジューサ管継手Yに貫通することで、扱き部43によって肉厚部分YCを扱いて、他方の管端Ybを含む他方の管端Yb側(肉厚部分YC)を規格内径dfに成形できる。
【0128】
第3実施形態の管継手加工装置、及び扱きユニット(第3実施形態の扱きユニット)について、
図37乃至
図48を参照して説明する。
なお、
図37乃至
図48において、
図1乃至
図15と同一符号は、同一部材、同一構成であるので、その詳細な説明は省略する。
【0129】
図37乃至
図42において、第3実施形態の管継手加工装置X3は、
図1乃至
図3で説明したと同様に、装置本体1、金型2(管保持具)、及びアクチュエーター4を備える。
第3実施形態の管継手加工装X3(以下、「管継手加工装置X3」という)は、扱きユニット73を備える。
【0130】
扱きユニット73は、レジューサ管継手Yの肉厚部分YCの内周面fに扱き加工(加工)を施すために用いられる。扱きユニット73は、レジューサ管継手Yの肉厚部分YC(肉厚部分YCの内周面f)を加工(扱き加工)するために用いられる。
扱きユニット73は、
図41及び
図42に示すように、2個の扱き具γ(扱き部)、及び保持軸41を有する。
【0131】
扱きユニット73において、2個の扱き具γは、
図7乃至
図9に示すように、扱き43、貫通穴44、第1円筒部45、及び第2円筒部46を有する。
【0132】
扱きユニット73において、2個の扱き具γは、
図41及び
図42に示すように、保持軸41と同心に配置されて保持軸41に外嵌される。各扱き具γは、保持軸41の軸中心線jの方向に配置(隣接)して保持軸41に固定される。2個の扱き具γは、保持軸41の軸中心線jの方向において、一方の軸端41Aから他方の軸端41Bに向けて、1番目の扱き具γ、2番目の扱き具γの順々に配置(隣接)して保持軸41に固定される。2個の抜き具γは、保持軸41の軸中心線jの方向(各軸端41A,41Bの間)に1番目の扱き具γ、2番目の扱き具γを連続(隣接)して配置される。
【0133】
2番目の扱き具γは、
図41及び
図42に示すように、第2円筒部46を1番目の扱き具γの第1円筒部45の大径穴部47に挿入して、第2円筒部46の他方の筒端46B(他方の筒端面)を1番目の扱き具γの段部49(第1円筒部45)に当接し、扱き部43の他方の平面43Bを1番目の扱き具γの第1円筒部45の一方の筒端45A(一方の筒端面)に当接して、保持軸41の軸中心線jの方向(各軸端41A,41Bの間)において、1番目の扱き具γの他方の軸端41B側の隣に配置される(1番目の扱き具γの他方の軸端41B側に隣接して配置される)。
【0134】
扱きユニット73において、保持軸41は、
図41及び
図42に示すように、各扱き具γ(扱き部43)の貫通穴44を順々に貫通して、保持軸41の軸中心線jの方向に各扱き具γ(各扱き具γの扱き部43)を隣接(連続)して配置して、2個の扱き部43を保持軸41の各軸端41A,41Bの間に保持する。
【0135】
扱きユニット73において、保持軸41は、
図10乃至
図13で説明したと同様に、第1軸部55(ボルトネジ)、及び第2軸部56を有する。
【0136】
扱きユニット73において、ボルトネジ55(第1軸部)は、
図41及び
図42に示すように、ネジ軸部58を、第2円筒部46の他方の筒端46B(扱き部43の第2平面43B)から順々に各扱き具γに挿入(貫通)すると共に、ネジ軸部58を各扱き具γの第2円筒部46の穴部50、扱き部43の貫通穴44、第1円筒部45小径穴部48及び大径穴部47の順に貫通して、N個の扱き具γを軸中心線j(ネジ軸部58の軸中心線j)の方向に配置(連続/隣接)して保持する。
ボルトネジ55は、
図41及び
図42に示すように、2個の扱き具γをネジ軸部58で保持した状態において、ネジ軸部58を一方の軸端56Aから第2軸部56のネジ穴57に螺着して、第2軸部56に連結される。
【0137】
扱きユニット73において、保持軸41は、
図41及び
図42に示すように、ボルトネジ55(ネジ軸部58)を第2軸部56に対し回転することで、ネジ軸部58をネジ穴57に螺入して、ボルトネジ55の頭部59及び第2軸部56の一方の軸端56A(一方の軸端面)とでN個の扱き具γを挟持して、各扱き具γを保持軸41に固定する。
【0138】
ボルトネジ55(ネジ軸部58)で保持された各扱き具γうち、2番目の扱き具γは、
図42に示すように、ネジ軸部58のネジ穴57への螺入(ボルトネジ55の回転)によって、第2円筒部46を一方の軸端41A側の隣の扱き具γ(1番目の扱き具)の大径穴部47(第1円筒部45)に挿入すると共に、第2円筒部46の他方の筒端46Bを一方の軸端41A側の隣の扱き具γ(1番目の扱き具)の段部49(第1円筒部45)に当接し、扱き部43の第2平面43Bを一方の軸端41A側の隣の扱き具γ(1番目の扱き具)の第1円筒部45の一方の筒端45A(一方の筒端面)に当接して、保持軸41(ボルトネジ55)の軸中心線jの方向に隣接(連続)されて保持軸41に固定される。
2番目の扱き具γは、保持軸41の軸中心線jの方向(各軸端41A,41Bの間)において、1番目の扱き具γの他方の軸端41B側の隣に配置(1番目の扱き具γの他方の軸端41B側に隣接して配置)される。
【0139】
各扱き具γは、保持軸41の軸中心線jの方向において、各扱き部43(各扱き部43の球中心e)の間に第1円筒部45の筒長さHαの間隔Hα(扱き部間間隔/第3間隔)を隔てて配置される。
【0140】
保持軸41の一方の軸端41A(ボルトネジ55の頭部59)から1番目の扱き具γにおいて、扱き部43は、
図41に示すように、テーパー管部YB(レジューサ管継手Y)の肉厚部分YCの管内径dc(内径)を超え、レジューサ管継手Yの他方の管端Ybの製品規格の規格内径df(目標内径)未満の球直径dAを有する球台形状に形成される。
【0141】
保持軸41の一方の軸端41Aから2番目の扱き具γにおいて、扱き部43は、
図40に示すように、規定内径dfと同一の球直径dBを有する球台形状に形成される。
【0142】
扱きユニット73は、
図37及び
図38に示すように、各扱き具γ(保持軸41の軸中心線j)を管保持穴31と同心にして配置される。扱きユニット73は、保持軸41の軸中心線j及び各扱き具γの球中心線gを高さ方向Hに向けて配置される。扱きユニット73は、保持軸41の一方の軸端41(各扱き具γ)をテーブル6に向けてベース7及びテーブル6の間に配置される。扱きユニット73は、保持軸41の他方の軸端4B(第2軸部56の他方の軸端)をスライドフレーム12に固定して、フライドフレーム12に連結される。
【0143】
管継手加工装置X3において、アクチュエーター4は、
図1乃至
図4で説明したと同様に、スライドフレーム12を介して保持軸41の他方の軸端41B(扱きユニット73)に連結されて、ベース7に固定される(
図37及び
図39参照)。
【0144】
管継手加工装置X3において、アクチュエーター4は、
図37乃至
図40に示すように、扱きユニット73(保持軸41及び各扱き具γ)及びスライドフレーム12を高さ方向H(保持軸41の軸中心線jの方向)に移動(下降又は上昇)する、アクチュエーター4は、
図37乃至
図40に示すように、高さ方向Hにおいて、扱きユニット73(保持軸41及び各扱き具γ)を、第1位置Q1及び第2位置Q2との間で移動(往復移動)する。
管継手加工装置X2において、第2位置Q2は、
図39及び
図40に示すように、2個の扱き具γ、及び保持軸41の一方の軸端41A側(ボルトネジ55の頭部59)を金型2の退避穴32に配置する位置である。各扱き具γは、第2位置Q2において、1番目の扱き具γ及び金型裏面2B(押出し円板27)との間に間隔を隔てて退避穴32に配置(退避)される。
【0145】
管継手加工装置X3において、アクチュエーター4は、
図1、
図2及び
図4で説明したと同様に、油圧シリンダ4である(
図37及び
図39参照)。
油圧シリンダ4は、
図37及び
図39に示すように、シリンダロッド61をシリンダ本体62内から進出(伸長)、又はシリンダ本体62に退避することで、スライドフレーム12及び扱きユニット73を高さ方向Hに移動する。油圧シリンダ4は、シリンダロッド61をシリンダ本体62内から進出(伸長)することで、スライドフレーム12及び扱きユニット73を管保持穴31(金型2)に向けて移動(下降)して、扱きユニット73(各扱き具γ)を第1位置Q1から第2位置Q2に移動(下降)する。
【0146】
油圧シリンダ4は、
図37及び
図39に示すように、シリンダロッド61をシリンダ本体62内に退避することで、スライドフレーム12及び扱きユニット73をベース7に向けて移動(上昇)して、扱きユニット73を第2位置Q2から第1位置Q1に移動(上昇)する。
【0147】
図43乃至
図48において、管継手加工装置X3は、レジューサ管継手Yの肉厚部分YCの内周面fに扱き加工(加工)を施す。管継手加工装置X3は、レジューサ管継手Yの肉厚部分YC(肉厚部分YCの内周面f)を加工する。
【0148】
管継手加工装置X3は、
図1乃至
図3で説明したと同様に、レジューサ管継手Yを金型2(管保持穴31)に保持する(
図38参照)。
【0149】
管継手加工装置X3は、
図38に示すように、レジューサ管継手Yを金型2に保持すると、
図3で説明したと同様に、各抜止め具14,15の抜止め部材24を、レジューサ管継手Yを保持した金型2の管保持穴31内に突出する。
【0150】
管継手加工装置X3は、
図37乃至
図40に示すように、レジューサ管継手Yを金型2に保持すると、油圧シリンダ4によって、扱きユニット63を第1位置Q1から第2位置Q2に移動(下降)する。
【0151】
扱きユニット73は、
図43乃至
図45に示すように、第1位置Q1から第2位置Q2への移動に伴って、保持軸41の一方の軸端41A(ボルトネジ55の頭部59)から金型2に保持したレジューサ管継手Y内に挿入される。扱きユニット73は、第1位置Q1から第2位置Q2への移動に伴って、各扱き部43の球帯ε(球面)及び金型2に保持したレジューサ管継手Y(管部YA)の内周面との間に間隔を隔てて管部YA内に挿入される、各扱き具γの扱き部43は、第1位置Q1から第2位置Q2への移動に伴って、金型2に保持した管部YAの内周面との間に間隔を隔てて管部YA内に挿入される。扱きユニット73は、第1位置Q1から第2位置Q2への移動に伴って、各抜止め具14,15の抜止め部材24の間を通って、金型2に保持した管部YA内に挿入される。
【0152】
扱きユニット73は、
図43及び
図45(a)に示すように、第1位置Q1から第2位置Q2への移動に伴って、金型2に保持したレジューサ管継手Y内を一方の管端Yaから他方の管端Yb(退避穴32)に向けて移動(下降)され、保持軸41の一方の軸端41A側(ボルトネジ55の頭部59)を金型2に保持したレジューサ管継手Yの肉厚部分YC内(一方の管端Yb側内)に挿入しつつ、1番目の扱き具γ(扱き部43)の球帯εを肉厚部分YCの内周面fに圧接する。
1番目の扱き具γ(扱き部43)は、
図16乃至
図18(第1実施形態の管継手加工装置X1)で説明したと同様に、金型2に保持したレジューサ管継手Yの一方の管端Yaから他方の管端Yb(退避穴32)への移動に伴って、金型2に保持したレジューサ管継手Yの肉厚部分YCを扱きつつ伸長及び拡径して肉厚部分YC(テーパー管部YB)を貫通して、肉厚部分YCを1番目の扱き部43の球直径d1の内径に成形する[
図43及び
図45(b)参照]。
【0153】
扱きユニット73は、
図46及び
図48(a)に示すように、金型2に保持したレジューサ管継手Yの一方の管端Yaから他方の管端Yb(退避穴32)への移動に伴って、1番目の扱き具γ(扱き部43及び保持軸41の一方の軸端41A側を退避穴32に挿入(退避)すると、2番目の扱き具γ(扱き部43)の球帯εを肉厚部分YCの内周面fに圧接する。
2番目の扱き具γは、
図47及び
図48(b)に示すように、金型2に保持したレジューサ管継手Y一方の管端Yaから他方の管端Yb(退避穴32)への移動に伴って、扱き部43の球帯ε(球面)を肉厚部分YCの内周面fに圧接しつつ、扱き部43によって肉厚部分YCを扱いて伸長して薄肉にする。肉厚部分YCは、2番目の扱き部43の扱きによって、レジューサ管継手Yの管中心線a(金型2の円柱中心線s)の方向において、退避穴32内に伸長される。2番目の扱き具γ(扱き部43)は、
図47及び
図48(b)に示すように、金型2に保持したレジューサ管継手Yの一方の管端Yaから他方の管端Yb(退避穴32)への移動に伴って、金型2に保持したレジューサ管継手Yの肉厚部分YCを扱きつつ伸長及び拡径して肉厚部分YC(テーパー管部YB)を貫通して、他方の管端Ybを含む他方の管端Yb側(肉厚部分YC)を2番目の扱き部43の球直径dB(規格内径df)の内径に成形する。2番目の扱き具γ(扱き部43)は、
図47及び
図48(b)に示すように、肉厚部分YC(テーパー管部YB)を貫通して、金型2に保持したレジューサ管継手Yの他方の管端Ybから退避穴32内に挿入されて、退避穴32に退避(配置)される。金型2に保持されたレジューサ管継手Yの肉厚部分YCは、2番目の扱き部43(扱き具γ)によって扱かれて、退避穴32に伸長し及び拡径して、規格内径dfと同一の内径に形成される[
図47及び
図48(b)参照]。
【0154】
扱きユニット73は、
図37及び
図38に示すように、各扱き具γを退避穴32に退避(配置)すると、第2位置Q2に達して、2個の扱き具γ及び保持軸42の一方の軸端41A側(ボルトネジ55の頭部59)を退避穴32に配置(退避)する。
【0155】
管継手加工装置X3において、油圧シリンダ4は、
図37乃至
図40に示すように、扱きユニット73を第2位置Q2に移動すると、シリンダロッド61をシリンダ本体62内に退避して、スライドフレーム12及び扱きユニット73をベース7に向けて移動(上昇)して、扱きユニット73を第2位置Q2から第1位置Q1に移動(上昇)する。
【0156】
扱きユニット73は、
図25及び
図26で説明したと同様に、第2位置Q2から第1位置Q1への移動に伴って、金型2に保持したレジューサ管継手Yの一方の管端Yaからレジューサ管継手Yの外側に抜出される。
扱きユニット73は、第2位置Q2から第1位置Q2への移動に伴って、各扱き具γをレジューサ管継手Yから抜出すと、第1位置Q1まで移動される。
【0157】
管継手加工装置X3は、扱きユニット73を第2位置Q2から第1位置Q1に移動すると、シリンダロッド61のシリンダ本体62内への退避を停止する。
【0158】
管継手加工装置X3は、扱きユニット73を第2位置Q2から第1位置Q1に移動すると、各抜止め具14,15の抜止め部材24をガイド部材23に対して移動して、ガイド部材23内(ガイド穴25)に退避する。
【0159】
管継手加工装置X3は、
図37及び
図38に示すように、各抜止め具14,15の抜止め部材24をガイド部材23内に退避すると、
図27で説明したと同様に、押出し具16(押出し軸26、押出し円板27)によって、レジューサ管継手Yを金型2から抜出す。
【0160】
このように、管継手加工装置X3では、2個の扱き具γを、1番目の扱き具γから順々に、各扱き部43の球帯εを金型2に保持したレジューサ管継手Y(未完成のレジューサ管継手)の肉厚部分YCの内周面fに圧接しつつ、各扱き部43を金型2に保持したレジューサ管継手Yを貫通することで、各扱き部43によって肉厚部分YCを扱いて、他方の管端Ybを含む他方の管端Yb側(肉厚部分YC)を規格内径dfに成形できる。
管継手加工装置X3では、2個の扱き具γを1番目の扱き具γから順々に、金型2に保持したレジューサ管継手Y(未完成のレジューサ管継手)の肉厚部分YCを扱くことで、段々(徐々)に肉厚部分YCの内径を拡径して、他方の管端Ybを含む他方の管端Yb側の内径を規格内径に成形でき、テーパー管部YBの他方の管端Yb側に損傷を与えることなく、金型2に保持したレジューサ管継手Yの他方の管端Ybを含む他方の管端Yb側の内径を規格内径に成形することが可能となる。
【0161】
管継手の加工方法について、
図49乃至
図73を参照して説明する。
第1実施形態乃至第3実施形態の管継手の加工方法について、
図49乃至
図73を参照して説明する。
【0162】
第1実施形態の管継手の加工方法について、
図49乃至
図62を参照して説明する。
なお、
図50乃至
図62において、
図1乃至
図15と同一符号は、同一部材、同一構成であるので、その詳細な説明は省略する。
【0163】
第1実施形態の管継手の加工方法は、
図1乃至
図15(管継手加工装置X)で説明したと同様に、レジューサ管継手Y、金型2及び扱きユニット3とを備える(
図50参照)。
【0164】
第1実施形態の管継手の加工方法において、金型2は、
図50に示すように、金型裏面2Bを設置面GLに当接して、設置面GLに固定される。
【0165】
第1実施形態の管継手の加工方法において、扱きユニット3は、
図7乃至
図13に示すように、N個の扱き具γ、及び保持軸41(第1及び第2軸部55,56)を有する。
扱きユニット3は、
図14及び
図15に示すように、例えば、3個の扱き具γ、及び保持軸41を有する(
図50参照)。
扱きユニット3は、
図50に示すように、各扱き具γを金型2の管保持穴31と同心にして配置される。扱きユニット3は、保持軸41の軸中心線j及び各扱き具γの球中心線gを金型2の円柱中心線sの方向H(高さ方向)に向けて配置される。扱きユニット3は、保持軸41の一方の軸端41A(1番目の扱き具γ)を金型表面2Aに向けて配置される。
扱きユニット3は、
図50に示すように、高さ方向Hにおいて、保持軸41の一方の軸端41A及び金型表面2Aとの間に間隔Hεを隔てる第1位置Q1に配置される。
【0166】
第1実施形態の管継手の加工方法は、
図49に示すように、管保持工程S1、扱き工程S2、管取出し工程S3及び切削工程S4を有する。管継手の加工方法は、管保持工程S1、扱き工程S2、管取出し工程S3及び切削工程S4の順に実施する。
管継手の加工方法は、レジューサ管継手Yの肉厚部分YCの内周面fに扱き加工を施して、レジューサ管継手Yの他方の管端Ybを含む他方の管端Yb側を規格内径dfに成形する。
【0167】
第1実施形態の管継手の加工方法において、管保持工程S1は、
図50に示すように、レジューサ管継手Yを金型2に保持する。
管保持工程S1は、
図50に示すように、レジューサ管継手Yを、他方の管端Ybから金型2の管保持穴31内に挿入して、管部YAの外周面α、及びテーパー管部YBの外周面βを管保持穴31(管保持穴31の内周面)に当接して、レジューサ管継手Yを金型2に保持する。
管保持工程S1において、レジューサ管継手Yは、
図50に示すように、他方の管端Ybから金型2の管保持穴31内に挿入される。レジューサ管継手Yは、金型表面2Aから管保持穴31内に配置される。レジューサ管継手Yは、管保持穴31への挿入に伴って、テーパー管部YCの外周面β、及び管部YAの外周面αを管保持穴31(管保持穴31の内周面)に当接して、金型2に保持される。管部YAは、管部YAの外周面αを第1穴部33(第1穴部33の内周面)に当接して、金型2に保持される。テーパー管部YBは、テーパー管部YBの外周面βを第2穴部34(第2穴部34の内周面)に当接して、金型2に取外し自在に保持される。
レジューサ管継手Yは、
図50に示すように、管部YAの外周面α及びテーパー管部YBの外周面βを管保持穴31(管保持穴31の内周面)に当接することで、管保持穴31と同心に配置されて、金型2に保持される。
【0168】
第1実施形態の管継手の加工方法において、扱き工程S2は、管保持工程S1に続いて実施される。扱き工程S2は、
図51乃至
図59に示すように、レジューサ管継手Y(未完成のレジューサ管継手Y)の肉厚部分YCの内周面fに扱き加工を施す。
扱き工程S2は、
図51乃至
図59に示すように、扱きユニット3を第1位置Q1から退避穴32(金型裏面2B)に向けて移動(下降)して、3個(N個)の扱き具γを、1番目の扱き具γから金型2に保持した管部YA及びテーパー管部YBの順に貫通して、各扱き具γ及び保持軸41の一方の軸端41A側(ボルトネジ55の頭部59)を退避穴32内に挿入(退避)する。
【0169】
扱き工程S2において、3個(N個)の扱き具γは、
図51乃至
図59に示すように、扱きユニット3の移動に伴って、3個(N個)の扱き部43の球帯ε(球面)を1番目の扱き部43から順々に、金型2に保持したレジューサ管継手Yの肉厚部分YCの内周面fに圧接しつつ退避穴32(金型裏面2B)に向けて移動され、球帯εを肉厚部分YCに圧接した各扱き部43によって肉厚部分YCを扱いて退避穴32に伸長しつつ薄肉にして、テーパー管部YBの他方の管端Ybを含む他方の管端Yb側を規格内径dfに成形する。
【0170】
扱き工程S2において、扱きユニット3は、
図51及び
図53(a)に示すように、第1位置Q1から退避穴32への移動に伴って、保持軸41の一方の軸端41Aを金型2に保持したレジューサ管継手Yの肉厚部分YCに挿入しつつ、1番目の扱き具γ(扱き部43)の球帯εを肉厚部分YCの内周面fに圧接する。
1番目の扱き具γ(扱き部43)は、
図16乃至
図18(第1実施形態の管継手加工装置X1)で説明したと同様に、扱きユニット3の移動に伴って、金型2に保持したレジューサ管継手Yの肉厚部分YCを扱きつつ伸長及び拡径して肉厚部分YC(テーパー管部YB)を貫通して、肉厚部分YCを1番目の扱き部43の球直径d1の内径に成形する[
図52及び
図53(b)参照]。1番目の扱き具γ(扱き部43)及び保持軸41の一方の軸端41Aは、
図52及び
図53(b)に示すように、肉厚部分YC(テーパー管部YB)を貫通して、金型2に保持したレジューサ管継手Yの他方の管端Ybから退避穴32内に挿入されて、退避穴32に退避(配置)される。
【0171】
扱き工程S2において、扱きユニット3は、
図54及び
図56(a)に示すように、第1位置Q1から退避穴32への移動に伴って、1番目の扱き具γ及び保持軸41の一方の軸端41A側を退避穴32に挿入すると、2番目の扱き具γ(扱き部43)の球帯εを肉厚部分YCの内周面fに圧接する。
2番目の扱き具γ(扱き部43)は、
図19乃至
図21(第1実施形態の管継手加工装置X1)で説明したと同様に、扱きユニット3の移動に伴って、扱き部43の球帯εを肉厚部分Y扱きユニット3の移動に伴って、金型2に保持したレジューサ管継手Yの肉厚部分YCを扱きつつ伸長及び拡径して肉厚部分YC(テーパー管部YB)を貫通して、肉厚部分YCを2番目の扱き部43の球直径d2の内径に成形する[
図55及び
図56(b)参照]。2番目の扱き具γ(扱き部43)は、
図55及び
図56(b)に示すように、肉厚部分YC(テーパー管部YB)を貫通して、金型2に保持したレジューサ管継手Yの他方の管端Ybから退避穴32内に挿入されて、退避穴32に退避(配置)される。
【0172】
扱き工程S2において、扱きユニット3は、
図57及び
図59(a)に示すように、第1位置Q1から退避穴32への移動に伴って、2番目の扱き具γを退避穴32に挿入すると、3番目(N番目)の扱き具γ(扱き部43)の球帯εを肉厚部分YCの内周面fに圧接する。
3番目(N番目)の扱き具γ(扱き部43)は、
図22乃至
図24(第1実施形態の管継手加工装置X1)で説明したと同様に、扱きユニット3の移動に伴って、金型2に保持したレジューサ管継手Yの肉厚部分YCを扱きつつ伸長及び拡径して肉厚部分YC(テーパー管部YB)を貫通して、他方の管端Ybを含む他方の管端Yb側(肉厚部分YC)を3番目(N番目)の扱き部43の球直径d3(規格内径df)の内径に成形する[
図58及び
図59(b)参照]。3番目(N番目)の扱き具γ(扱き部43)は、
図58及び
図59(b)に示すように、肉厚部分YC(テーパー管部YB)を貫通して、金型2に保持したレジューサ管継手Yの他方の管端Ybから退避穴32内に挿入されて、退避穴32に退避(配置)される。
【0173】
扱き工程S2において、扱きユニット3は、
図58に示すように、3個(N個)の扱き具γ及び保持軸41の一方の軸端41A側を退避穴32内に挿入して配置(退避)する。
【0174】
第1実施形態の管継手の加工方法において、管取出し工程S3は、扱き工程S2に続いて実施される。管取出し工程S3は、レジューサ管継手Yを金型2(管保持穴31)から取出す。
管取出し工程S3は、
図39に示すように、扱きユニット3を第1位置Q1に向けて移動して、3個(N個)の扱き具γ(扱き部43)及び保持軸41をレジューサ管継手Yから抜出し、レジューサ継手管Yを金型2(管保持穴31)から取出す。
【0175】
第1実施形態の管継手の加工方法において、切削工程S4は、
図61に示すように、管取出し工程S3に続いて実施される。切削工程S4は、切削加工によって、レジューサ管継手管Yの各管端Ya,Ybを切削して、製品規格(完成品規格)の管長さLX(管端Ya(管端面)から管端Yb(管端面)までの距離)に形成する。
製品規格の管長さLXは、日本産業規格(JIS規格)の「JIS B 2313:2015」に規定される「端面から端面までの距離」である。
切削工程S4は、
図61に示すように、レジューサ管継手Yの管端Yaに続く管部YAを切削して、管部YAの外周面αに外周面取り部61を形成し、レジューサ管継手Yの管端Ybに続くテーパー管部YBを切削して、テーパー管部YBの外周面βに外周面取り部62を形成する。
切削工程S4において、レジューサ管継手Yの各管端Ya,Yb、各管端Yaに続く管部YA、及び管端Ybに続くテーパー管部YCを切削(切削加工)することで、製品規格の管長さL、各外周面取り部61,62を有する製品のレジューサ管継手YXに形成する。
扱き工程S2において、レジューサ管継手Yの肉厚部分YCを伸長して、他方の管端Ybを含む他方の管端Yb側を規格内径dfに成形していることから、切削工程S4では、レジューサ管継手Yの各管端Ya,Y部を切削することで、製品の管長さLXに形成する。
【0176】
製品のレジューサ管継手YX(完成品のレジューサ管継手YX)は、
図62に示すように、溶接により金属配管Z1、Z2に接続(連結)される。
金属配管V,Wは、例えば、炭素鋼管である。金属配管Vは、レジューサ管継手YXの管部YAの管外径DPを同一の外径の円筒状に形成され、金属配管Wの各管端Va,Vbに続く管外周面に外周面取り部VA,VBを有する、金属配管Wは、レジューサ管継手YXのテーパー管部YBの他方の管端Ybの管外径と同一の外径の円筒状に形成され、金属配管Wの各管端Wa,Wbに続く管外周面に外周面取り部WA,WBを有する。
図41において、製品のレジューサ管継手YXは、一方の管端Yaを金属配管Vの一方の管端Vaに突き合わせ、他方の管端Ybを金属配管Wの一方の管端Waに突き合わせて配置される。
レジューサ管継手YXと金属配管Vを突き合わせると、レジューサ管継手YXの外周面取り部61と、金属配管Vの外周面取り部VAとの間に開先部K1が形成される。レジューサ管継手YXと金属配管Wを突き合わせると、レジューサ管継手Yの外周面取り部62と、金属配管Wの外周面取り部WAとの間に開先部K2が形成される。
レジューサ管継手YX,及び各金属配管W,Vを突き合わせて状態において、各開先部K1,K2に沿って溶接することで、レジューサ管継手YX(製品のレジューサ管継手)を各金属配管W,Vに接続(連結)する。
【0177】
このように、第1実施形態の管継手の加工方法では、N個(3個)の扱き具γを、1番目の扱き具γから順々に、各扱き部43の球帯εを金型2に保持したレジューサ管継手Yの肉厚部分YCの内周面fに圧接しつつ、各扱き部43を金型2に保持したレジューサ管継手Yを貫通することで、各扱き部43によって肉厚部分YCを扱いて、他方の管端Ybを含む他方の管端Yb側(肉厚部分YC)を規格内径dfに成形できる。
第1実施形態の管継手の加工方法では、N個(又は3個)の扱き具γを1番目の扱き具γから順々に、金型2に保持したレジューサ管継手Yの肉厚部分YCを扱くことで、段々(徐々)に肉厚部分YCの内径を拡径して、他方の管端Ybを含む他方の管端Yb側の内径を規格内径に成形でき、テーパー管部YBの他方の管端Yb側に損傷を与えることなく、金型2に保持したレジューサ管継手Yの他方の管端Ybを含む他方の管端Yb側の内径を規格内径に成形することが可能となる。
【0178】
【0179】
第2実施形態の管継手の加工方法は、
図1乃至
図15、
図32及び
図33で説明したと同様に、レジューサ継手管Y、金型2及び扱きユニット63を備える(
図63参照)。
【0180】
第2実施形態の管継手の加工方法において、金型2は、
図63に示すように、金型裏面2Bを設置面GLに当接して、設置面GLに固定される。
【0181】
第2実施形態の管継手の加工方法において、扱きユニット63は、
図7乃至
図9、
図32及び
図33に示すように、1個の扱き具γ、及び保持軸41(第1及び第2軸部55,56)を有する。
扱きユニット63は、
図63に示すように、扱き具γを金型2の管保持穴31と同心にして配置される。扱きユニット63は、保持軸41の軸中心線j及び扱き具γの球中心線gを金型2の円柱中心線sの方向H(高さ方向)に向けて配置される。扱きユニット63は、保持軸41の一方の軸端41Aを金型表面2Aに向けて配置される。
扱きユニット63は、
図63に示すように、高さ方向Hにおいて、保持軸41の一方の軸端41A及び金型表面2Aとの間に間隔Hεを隔てる第1位置Q1に配置される。
保持軸41の一方の軸端41Aは、高さ方向Hにおいて、金型表面2Aとの間に間隔Hεを隔てて配置される。
【0182】
第2実施形態の管継手の加工方法は、
図49に示すように、管保保持工程S1、扱き工程S2、管取出し工程S3及び切削工程S4を有する。第2実施形態の管継手の加工方法は、管保持工程S1、扱き工程S2、管取出し工程S3及び切削工程S4の順に実施する。
第2実施形態の管継手の加工方法は、レジューサ管継手Yの肉厚部分YCの内周面fに扱き加工を施して、レジューサ管継手Yの他方の管端Ybを含む他方の管端Yb側を規格内径dfに成形する。
【0183】
第2実施形態の管継手の加工方法において、管保持工程S1は、
図50(第1実施形態の管継手の加工方法)で説明したと同様に、レジューサ管継手Yを金型2に保持する(
図63参照)。
【0184】
第2実施形態の管継手の加工方法において、扱き工程S2は、管保持工程S1に続いて実施される。
第2実施形態の管継手の加工方法において、扱き工程S2は、
図64乃至
図66に示すように、扱きユニット63を第1位置Q1から退避穴32(金型裏面2B)に向けて移動(下降)して、1個の扱き具γを、金型2に保持した管部YA及びテーパー管部YBの順に貫通して、扱き具γ及び保持軸41の一方の軸端41A側(ボルトネジ55の頭部59)を退避穴32内に挿入(退避)する。
【0185】
扱き工程S2において、1個の扱き具γは、扱きユニット63の移動に伴って、扱き部43の球帯ε(球面)を金型2に保持したレジューサ管継手Yの肉厚部分YCの内周面fに圧接しつつ退避穴32(金型裏面2B)に向けて移動され、球帯εを肉厚部分YCに圧接した扱き部43によって肉厚部分YCを扱いて退避穴32に伸長しつつ薄肉にして、テーパー管部YBの他方の管端Ybを含む他方の管端Yb側を規格内径dfに成形する。
【0186】
扱き工程S2において、扱きユニット63は、
図64及び
図66(a)に示すように、第1位置Q1から退避穴32への移動に伴って、保持軸41の一方の軸端41Aを金型2に保持したレジューサ管継手Yの肉厚部分YCに挿入しつつ、扱き具γ(扱き部43)の球帯εを肉厚部分YCの内周面fに圧接する。
扱き具γ(扱き部43)は、
図34乃至
図36(第2実施形態の管継手加工装置X2)で説明したと同様に、
図64乃至
図66に示すように、扱きユニット63の移動に伴って、金型2に保持したレジューサ管継手Yの肉厚部分YCを扱きつつ伸長及び拡径して肉厚部分YC(テーパー管部YB)を貫通して、肉厚部分YCを扱き部43の球直径dA(規格内径df)の内径に成形する[
図65及び
図66(b)]。扱き具γ(扱き部43)及び保持軸41の一方の軸端41Aは、
図65及び
図66(b)に示すように、肉厚部分YC(テーパー管部YB)を貫通して、金型2に保持したレジューサ管継手Yの他方の管端Ybから退避穴32内に挿入されて、退避穴32に退避(配置)される。
【0187】
扱き工程S2において、扱きユニット3は、
図65及び
図66(b)に示すように、1個の扱き具γ及び保持軸41の一方の軸端41A側を退避穴32内に挿入して配置(退避)する。
【0188】
第2実施形態の管継手の加工方法において、管取出し工程S3は、扱き工程S2に続いて実施される。管取出し工程S3は、レジューサ管継手Yを金型2(管保持穴31)から取出す。
第2実施形態の管継手の加工方法において、管取出し工程S3は、
図60(第1実施形態の管継手の加工方法)で説明したと同様に、扱きユニット3を第1位置Q1に向けて移動して、1個の扱き具γ(扱き部43)及び保持軸41をレジューサ管継手Yから抜出し、レジューサ継手管Yを金型2(管保持穴31)から取出す。
【0189】
第2実施形態の管継手の加工方法において、切削工程S4は、管取出し工程S3に続いて実施される。
第2実施形態の管継手の加工方法において、切削工程S4は、
図61(第1実施形態の管継手の加工方法)で説明したと同様に、切削加工によって、レジューサ管継手管Yの各管端Ya,Ybを切削して、製品規格(完成品規格)の管長さLX(管端Ya(管端面)から管端Yb(管端面)までの距離)に形成する。
【0190】
このように、第2実施形態の管継手の加工方法では、1個の扱き具γの扱き部43の球帯εを金型2に保持したレジューサ管継手Yの肉厚部分YCの内周面fに圧接しつつ、扱き部43を金型2に保持したレジューサ管継手Yを貫通することで、扱き部43によって肉厚部分YCを扱いて、他方の管端Ybを含む他方の管端Yb側(肉厚部分YC)を規格内径dfに成形できる。
【0191】
【0192】
第3実施形態の管継手の加工方法は、
図1乃至
図15、
図42及び
図43で説明したと同様に、レジューサ継手管Y、金型2及び扱きユニット73を備える(
図67参照)。
【0193】
第3実施形態の管継手の加工方法において、金型2は、
図67に示すように、金型裏面2Bを設置面GLに当接して、設置面GLに固定される。
【0194】
第3実施形態の管継手の加工方法において、扱きユニット73は、
図7乃至
図9、
図42及び43に示すように、2個の扱き具γ、及び保持軸41(第1及び第2軸部55,56)を有する。
扱きユニット73は、
図67に示すように、各扱き具γを金型2の管保持穴31と同心にして配置される。扱きユニット73は、保持軸41の軸中心線j及び各扱き具γの球中心線gを金型2の円柱中心線sの方向H(高さ方向)に向けて配置される。扱きユニット73は、保持軸41の一方の軸端41A(1番目の扱き具γ)を金型表面2Aに向けて配置される。
扱きユニット73は、
図67に示すように、高さ方向Hにおいて、保持軸41の一方の軸端41A及び金型表面2Aとの間に間隔Hεを隔てる第1位置Q1に配置される。
保持軸41の一方の軸端41Aは、高さ方向Hにおいて、金型表面2Aとの間に間隔Hεを隔てて配置される。
【0195】
第3実施形態の管継手の加工方法は、
図49に示すように、管保保持工程S1、扱き工程S2、管取出し工程S3及び切削工程S4を有する。第3実施形態の管継手の加工方法は、管保持工程S1、扱き工程S2、管取出し工程S3及び切削工程S4の順に実施する。
第3実施形態の管継手の加工方法は、レジューサ管継手Yの肉厚部分YCの内周面fに扱き加工を施して、レジューサ管継手Yの他方の管端Ybを含む他方の管端Yb側を規格内径dfに成形する。
【0196】
第3実施形態の管継手の加工方法において、管保持工程S1は、
図50(第1実施形態の管継手の加工方法)で説明したと同様に、レジューサ管継手Yを金型2に保持する(
図67参照)。
【0197】
第3実施形態の管継手の加工方法において、扱き工程S2は、
図68に示すように、扱きユニット73を第1位置Q1から退避穴32(金型裏面2B)に向けて移動(下降)して、2個の扱き具γを1番目の扱き具γから、金型2に保持した管部YA及びテーパー管部YBの順に貫通して、各扱き具γ及び保持軸41の一方の軸端41A側(ボルトネジ55の頭部59)を退避穴32内に挿入(退避)する。
【0198】
扱き工程S2において、2個の扱き具γは、
図68乃至
図70に示すように、扱きユニット3の移動に伴って、2個の扱き部43の球帯ε(球面)を1番目の扱き部43、2番目の扱き部43の順に、金型2に保持したレジューサ管継手Yの肉厚部分YCの内周面fに圧接しつつ退避穴32(金型裏面2B)に向けて移動され、球帯εを肉厚部分YCに圧接した各扱き部43によって肉厚部分YCを扱いて退避穴32に伸長しつつ薄肉にして、テーパー管部YBの他方の管端Ybを含む他方の管端Yb側を規格内径dfに成形する。
【0199】
扱き工程S2において、扱きユニット73は、
図68及び
図70(a)に示すように、第1位置Q1から退避穴32への移動に伴って、保持軸41の一方の軸端41Aを金型2に保持したレジューサ管継手Yの肉厚部分YCに挿入しつつ、1番目の扱き具γ(扱き部43)の球帯εを肉厚部分YCの内周面fに圧接する。
1番目の扱き具γ(扱き部43)は、
図16乃至
図18(第1実施形態の管継手加工装置X1)で説明したと同様に、扱きユニット3の移動に伴って、金型2に保持したレジューサ管継手Yの肉厚部分YCを扱きつつ伸長及び拡径して肉厚部分YC(テーパー管部YB)を貫通して、肉厚部分YCを1番目の扱き部43の球直径d1の内径に成形する[
図69及び
図70(b)参照]。1番目の扱き具γ(扱き部43)及び保持軸41の一方の軸端41Aは、
図69及び
図70(b)に示すように、肉厚部分YC(テーパー管部YB)を貫通して、金型2に保持したレジューサ管継手Yの他方の管端Ybから退避穴32内に挿入されて、退避穴32に退避(配置)される。
【0200】
扱き工程S2において、扱きユニット73は、
図71及び73(a)に示すように、第1位置Q1から退避穴32への移動に伴って、1番目の扱き具γを退避穴32に挿入すると、2番目の扱き具γ(扱き部43)の球帯εを肉厚部分YCの内周面fに圧接する。
2番目の扱き具γ(扱き部43)は、
図46乃至
図48(第3実施形態の管継手加工装置X3)で説明したと同様に、扱きユニット3の移動に伴って、金型2に保持したレジューサ管継手Yの肉厚部分YCを扱きつつ伸長及び拡径して肉厚部分YC(テーパー管部YB)を貫通して、他方の管端Ybを含む他方の管端Yb側(肉厚部分YC)を2番目の扱き部43の球直径d3(規格内径df)の内径に成形する[
図72及び
図73(b)参照]。2番目の扱き具γ(扱き部43)は、
図72及び
図73(b)に示すように、肉厚部分YC(テーパー管部YB)を貫通して、金型2に保持したレジューサ管継手Yの他方の管端Ybから退避穴32内に挿入されて、退避穴32に退避(配置)される。
【0201】
扱き工程S2において、扱きユニット73は、
図72及び
図73(b)に示すように、2個の扱き具γ及び保持軸41の一方の軸端41A側を退避穴32内に挿入して配置(退避)する。
【0202】
第3実施形態の管継手の加工方法において、管取出し工程S3は、扱き工程S2に続いて実施される。管取出し工程S3は、レジューサ管継手Yを金型2(管保持穴31)から取出す。
第3実施形態の管継手の加工方法において、管取出し工程S3は、
図60(第1実施形態の管継手の加工方法)で説明したと同様に、扱きユニット3を第1位置Q1に向けて移動して、2個の扱き具γ(扱き部43)及び保持軸41をレジューサ管継手Yから抜出し、レジューサ継手管Yを金型2(管保持穴31)から取出す。
【0203】
第3実施形態の管継手の加工方法において、切削工程S4は、管取出し工程S3に続いて実施される。
第3実施形態の管継手の加工方法において、切削工程S4は、
図61(第1実施形態の管継手の加工方法)で説明したと同様に、切削加工によって、レジューサ管継手管Yの各管端Ya,Ybを切削して、製品規格(完成品規格)の管長さLX(管端Ya(管端面)から管端Yb(管端面)までの距離)に形成する。
【0204】
このように、第3実施形態の管継手の加工方法では、2個の扱き具γを、1番目の扱き具γから順々に、各扱き部43の球帯εを金型2に保持したレジューサ管継手Yの肉厚部分YCの内周面fに圧接しつつ、各扱き部43を金型2に保持したレジューサ管継手Yを貫通することで、各扱き部43によって肉厚部分YCを扱いて、他方の管端Ybを含む他方の管端Yb側(肉厚部分YC)を規格内径dfに成形できる。
第3実施計板の管継手の加工方法では、2個の扱き具γを1番目の扱き具γから順々に、金型2に保持したレジューサ管継手Yの肉厚部分YCを扱くことで、段々(徐々)に肉厚部分YCの内径を拡径して、他方の管端Ybを含む他方の管端Yb側の内径を規格内径に成形でき、テーパー管部YBの他方の管端Yb側に損傷を与えることなく、金型2に保持したレジューサ管継手Yの他方の管端Ybを含む他方の管端Yb側の内径を規格内径に成形することが可能となる。
【0205】
第1乃至第3実施形態の管継手加工装置X1,X2,X3、及び第1乃至第3実施形態の管継手の加工方法では、扱き部43によって金型2に保持したレジューサ管継手Yの肉厚部分YCを扱いて管中心線aの方向に伸長することで、レジューサ管継手Yを製品規格の管長さLXを超える管長さに成形して、切削加工によって製品規格の管長さLXに形成できる。このように、レジューサ管継手Yを製品規格の管長さを超える管長さに成形することで、単位長さ当たりの金属管Pから製造できるレジューサ管継手の数(歩留まり)を増加することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0206】
本発明は、レジューサ管継手(未完成のレジューサ管継手)を加工するのに最適である。
【符号の説明】
【0207】
X1 管継手加工装置
Y レジューサ管継手
YC 肉厚部分
1 装置本体
3 扱きユニット
32 退避穴
43 扱き部