(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024068488
(43)【公開日】2024-05-20
(54)【発明の名称】システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/12 20120101AFI20240513BHJP
G07G 1/01 20060101ALI20240513BHJP
G07G 1/12 20060101ALI20240513BHJP
G07G 1/06 20060101ALI20240513BHJP
【FI】
G06Q50/12
G07G1/01 301E
G07G1/12 351C
G07G1/12 361C
G07G1/01 301D
G07G1/06 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022178988
(22)【出願日】2022-11-08
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1)販売及び店舗での導入実施による公開 販売・導入実施日(公開日) 令和 4年 3月30日~令和 4年10月31日 販売・導入実施先(店舗) 〔別紙一覧〕販売・導入実施先店舗(全61店舗) <資 料> 〔別紙一覧〕販売・導入実施先店舗(全61店舗)
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100145481
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 昌邦
(72)【発明者】
【氏名】安部 俊孝
(72)【発明者】
【氏名】渡部 佑一
【テーマコード(参考)】
3E142
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
3E142AA07
3E142CA12
3E142CA17
3E142DA03
3E142DA07
3E142DA08
3E142FA39
3E142GA02
3E142GA03
3E142GA17
3E142GA18
5L049CC23
5L050CC23
(57)【要約】
【課題】必要な注文端末の数の削減を図りつつ、多くの客からの注文に対応できるようにする。
【解決手段】店舗端末にて注文指示の入力が可能な第1入力手段と、顧客端末にて注文指示の入力が可能な第2入力手段と、前記第1入力手段に対する注文指示の入力と前記第2入力手段に対する注文指示の入力とのそれぞれに応じて伝票を印刷する印刷手段とを備え、前記印刷手段は、前記第1入力手段または前記第2入力手段に対する注文指示の入力の態様に応じて、第2入力手段による注文指示を可能とする注文有効化情報を付した伝票と、前記注文有効化情報を付していない伝票とのいずれかを印刷するようにしてシステムを構成する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗端末にて注文指示の入力が可能な第1入力手段と、
顧客端末にて注文指示の入力が可能な第2入力手段と、
前記第1入力手段に対する注文指示の入力と前記第2入力手段に対する注文指示の入力とのそれぞれに応じて伝票を印刷する印刷手段とを備え、
前記印刷手段は、前記第1入力手段または前記第2入力手段に対する注文指示の入力の態様に応じて、第2入力手段による注文指示を可能とする注文有効化情報を付した伝票と、前記注文有効化情報を付していない伝票とのいずれかを印刷する
システム。
【請求項2】
前記印刷手段は、前記第2入力手段に対する注文指示の入力が行われた場合に、前記注文有効化情報を付していない伝票を印刷する
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記印刷手段は、同じ会計に含まれる注文指示の入力が可能とされている前記第2入力手段の数を伝票に印刷する
請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
顧客による店舗の利用状況に関する店舗利用情報において示される顧客の数と、前記店舗利用情報に対応するのと同じ会計に含まれる注文指示の入力が可能とされている前記第2入力手段の数とを照合した結果に応じた所定の処理を実行する処理手段をさらに備える
請求項1または2に記載のシステム。
【請求項5】
注文有効化情報が付加された伝票には、付加された注文有効化情報を用いた前記第2入力手段による注文指示の入力に関する案内が印刷される
請求項1または2に記載のシステム。
【請求項6】
所定のタイミングで、1の取引における注文有効化情報を用いた前記第2入力手段による注文指示の入力に応じた注文の受け付けを不可とする
請求項1または2に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システムに関する。
【背景技術】
【0002】
スタッフ(店員)が注文端末に注文情報を入力したことに応じて、入力された注文情報に基づく調理指示情報が表示装置にて表示されるようにされた技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
店舗にて注文端末を用いて客からの注文に対応する場合には、注文端末を操作して注文に対応する店員の数を一定以上確保する必要が生じる。
【0005】
本発明は、上記した課題を考慮して、必要な注文端末の数の削減を図りつつ、多くの客からの注文に対応できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決する本発明の一態様は、店員端末にて注文指示の入力が可能な第1入力手段と、顧客端末にて注文指示の入力が可能な第2入力手段と、前記第1入力手段に対する注文指示の入力と前記第2入力手段に対する注文指示の入力とのそれぞれに応じて伝票を印刷する印刷手段とを備え、前記印刷手段は、前記第1入力手段または前記第2入力手段に対する注文指示の入力の態様に応じて、第2入力手段による注文指示を可能とする注文有効化情報を付した伝票と、前記注文有効化情報を付していない伝票とのいずれかを印刷するシステムである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本実施形態における注文管理システムの全体的な構成例を示す図である。
【
図2】本実施形態におけるホーム画面、着席登録画面の一例を示す図である。
【
図3】本実施形態における注文操作画面、注文商品リスト画面の一例を示す図である。
【
図4】本実施形態における客控え伝票、注文確認伝票の一例を示す図である。
【
図5】本実施形態における注文端末の機能構成例を示す図である。
【
図6】本実施形態における携帯端末の機能構成例を示す図である。
【
図7】本実施形態における注文管理サーバの機能構成例を示す図である。
【
図8】本実施形態における精算情報を示す図である。
【
図9】本実施形態における注文管理システムが伝票(客控え伝票、注文確認伝票)の発行に関連して実行する処理手順例を示すフローチャートである。
【
図10】本実施形態における決済端末と注文管理サーバとが注文操作の無効化に対応して実行する処理手順例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<実施形態>
[注文管理システムの全体的な構成]
以下、本実施形態の注文管理システムについて説明する。本実施形態の注文管理システムは、飲食店である店舗STでのメニューとしての商品の注文に関して管理を行うようにされる。店舗STでは、客がテーブルに着座して商品の注文を行い、店舗側では注文された商品を調理し、調理した商品をテーブルに配膳するようにして、客への商品の提供が行われる。
【0009】
図1は、本実施形態における注文管理システムの全体的な構成例を示している。
本実施形態の注文管理システムは、店舗STにおける設備として、注文端末100、無線LANルータ200、キッチンプリンタ300、決済端末400、及びゲートウェイを備える。
【0010】
注文端末100は、店員が客から受けた注文を入力する操作が可能とされた端末である。店舗STにおいて備えられる注文端末100の数は特に限定されない。注文端末100は、無線LANルータ200と接続されることで、店舗内LAN800経由でキッチンプリンタ300や決済端末400と通信可能に接続されるとともに、ゲートウェイ500を経由して注文管理サーバ700と通信可能に接続される。
【0011】
キッチンプリンタ300は、例えば店舗STにおいて調理が行われる調理場に配置され、伝票を発行する。
具体的に、キッチンプリンタ300は、調理指示伝票と顧客控え伝票とを発行する。
調理指示伝票は、店員が注文端末100を操作して注文した商品、または店舗STにて後述のように客が携帯端末600を操作して注文した商品の調理に関する指示内容が印刷された伝票である。当該商品の配膳後において客が着席しているテーブルに客控えとなる伝票(客控え伝票)を用紙に印刷する。
また、キッチンプリンタ300は、注文端末100に対して店員が行った注文確認指示の操作に応じて、注文確認伝票を印刷する。注文確認伝票は、注文確認指示の操作により指定されたテーブルに対応してこれまで注文された商品を示す伝票である。つまり、注文確認伝票により、対象のテーブルにてこれまでに注文された商品が何であるのかを確認できる。店員は、客からの依頼に応じて注文確認指示の操作を行ってもよいし、自分の判断で注文確認指示の操作を行ってもよい。
以下の説明において、キッチンプリンタ300が伝票を用紙に印刷し、印刷された伝票を用紙排出口から排出させる動作を「発行」とも呼ぶ。
【0012】
決済端末400は、店舗STにて客が注文した商品についての精算に対応する処理(精算処理)を実行する端末である。
注文管理サーバ700は、テーブル単位で商品の注文結果(注文履歴)を反映した精算情報を記憶する。決済端末400は、精算処理にあたり、注文管理サーバ700が記憶する精算情報のうちから、精算対象のテーブルに対応付けられた精算情報を取得し、取得した精算情報を利用して店員の操作に応じた精算処理を実行する。なお、決済端末400は、セルフ方式に対応し、客の操作に応じて精算処理を実行可能とされてもよい。
なお、決済端末400は、POS(Point Of Sales)端末等とであってもよい。
なお、キッチンプリンタ300が発行可能な上記の各伝票(調理指示伝票、客控え伝票、注文確認伝票)は、決済端末(POS端末)でも発行可能とされてよい。以降の説明では、キッチンプリンタ300が上記の各伝票を発行するようにされている場合を例に挙げる。
【0013】
ゲートウェイ500は、店舗内LAN800と外部ネットワークとを中継する。ゲートウェイ500を経由することで、注文管理サーバ700は、店舗内LAN800と接続された注文端末100、キッチンプリンタ300、決済端末400等と通信可能に接続される。
【0014】
携帯端末600は、客が所持するスマートフォンやタブレット端末である。客は、後述するように携帯端末600に注文用画面のウェブページのURLのコードを読み取らせる操作を行って携帯端末600に注文用画面のウェブページを表示させ、表示された注文用画面のウェブページに対する操作を行うことで商品を注文することができる。
【0015】
注文管理サーバ700は、店舗STにて行われる注文を管理する。注文管理サーバ700は、テーブルごとの商品の注文結果を示す精算情報を記憶する。
【0016】
[操作手順例]
図2~
図4を参照して、本実施形態の注文管理システムにおいて商品の注文に関連して店員と客とが行う操作の手順例について説明する。
店舗STに新規の客が入場すると、店員は、入場した客をテーブルに案内する。そのうえで、店員は、携帯端末600を操作して、まず携帯端末600のタッチパネル602にホーム画面を表示させる。
【0017】
図2(A)は、携帯端末600のタッチパネル602に表示されるホーム画面の一例を示している。同図のホーム画面においては、店舗STにて客用に配置された複数のテーブルごとのテーブル番号に応じた複数のテーブルボタンBT1が配置されている。店員は、配置されたテーブルボタンBT1のうちから、今回客を案内したテーブルのテーブル番号が対応するテーブルボタンBT1を操作する。そのうえで、この場合の店員は、同じホーム画面において配置される着席ボタンBT2を操作する。着席ボタンBT2に対する操作は、店員が操作したテーブルボタンBT1に対応するテーブル番号のテーブルを、新規の客に応じた一取引に対応付けるテーブルとして指定する操作となる。なお、このように新規の客が対応する一取引に対応付けるテーブルとして複数を指定する操作が可能なようにされてよい。
【0018】
着席ボタンBT2が操作されたことに応じて、携帯端末600のタッチパネル602における表示は、客層入力画面に切り替わる。客層入力画面は、ホーム画面に対する操作により着席するテーブルが決定された新規の客の客層情報を入力する操作が行われる画面である。図示は省略するが、客層入力画面は、予め分類された客層ごとの項目に対応付けて人数を入力する操作が可能とされたものであってよい。店員は、新規の客ごとの客層を判断し、客層入力画面に対して、判断した客層ごとに人数を入力する操作を行う。店員は、このように客層情報を入力する操作を完了すると、入力した内容を確定させる操作を行う。
【0019】
客層入力画面に対して入力された客層情報を確定させる操作が行われたことに応じて、携帯端末600のタッチパネル602における表示は、着席登録画面に切り替わる。
図2(B)は、着席登録画面の一例を示している。着席登録画面は、ホーム画面に対する操作により着席するテーブルが決定された新規の客に関する情報(テーブル情報)を登録する操作が行われる画面である。同図の着席登録画面においては、テーブル情報として、客数、客層(年齢層及び年齢)、クーポン利用の有無、着席時刻、初回注文時刻、最終注文時刻、及び付加情報等の項目を登録可能とされている。
店員は、上記のテーブル情報としての各種項目を登録する操作を行うと、同じ着席登録画面において配置される確定ボタンBT3を操作する。
【0020】
店舗STでは、商品の注文は基本的に客が携帯端末600を操作することによって行われるが、1品目に関しては、店員が客から注文をたずね、客から伝えられた商品について注文端末100を操作して注文する運用とされている。
このため、着席登録画面の確定ボタンBT3が操作されたことに応じて、注文端末100のタッチパネル102は、注文操作画面の表示に切り替わる。
【0021】
図3(A)は、注文操作画面の一例を示している。店員は、注文操作画面を操作して、1品目として注文する商品を指定する操作を行う。同図に注文操作画面は、店員の操作により、1品目に注文する商品として「おまかせ」との商品が指定されたことが示されている。
店員は、このように1品目に注文する商品を指定すると、注文操作画面において配置されているリストボタンBT4を操作する。
【0022】
リストボタンBT4が操作されたことに応じて、注文端末100のタッチパネル102における表示は、注文商品リスト画面に切り替わる。注文商品リスト画面は、店員の操作により注文するものとして指定された商品のリストを示す画面である。
【0023】
図3(B)は、注文商品リスト画面の一例を示している。同図においては、店員の操作により指定された「おまかせ」の商品に対応する1つのリスト項目が配置されており、注文された合計点数は1つであることが示されている。
【0024】
店員は、表示された注文商品リスト画面を見て、自分が指定した商品に間違いがないことを確認すると、同じ注文商品リスト画面にて配置されている確定ボタンBT5を操作する。
確定ボタンBT5が操作されたことに応じて、注文端末100のタッチパネル102における表示は、テーブル情報が入力済みの着席登録画面に戻る。店員は、表示された着席登録画面の確定ボタンBT3を操作する。
確定ボタンBT3が操作されたことに応じて、テーブル情報の登録が完了し、1品目の商品の注文が確定されたことになる。
【0025】
上記のように、店員の注文端末100に対する操作によってテーブル情報の登録が完了し、1品目の商品の注文が確定されたことに応じて、キッチンプリンタ300は、1品目として注文された商品(注文商品)の調理を指示する調理指示伝票と客控え伝票とを発行する。
【0026】
図4(A)は、客控え伝票の一例を示している。同図の客控え伝票には、注文種別エリアAR1、テーブル番号エリアAR2、伝票番号エリアAR3、注文結果エリアAR4、精算コードCD1、及び注文用コードCD2が配置される。
【0027】
注文種別エリアAR1は、対応の調理伝票において示される商品の注文についての種別(注文種別)として、初回(新規)の注文と2回目以降の追加の注文とのいずれであるのかを示すエリアである。同図の客控え伝票は、初回(新規)の注文に対応することから、注文種別エリアAR1においては、「新」の文字により初回(新規)の注文であることが示されている。
【0028】
テーブル番号エリアAR2は、対応の客が着席しているテーブルのテーブル番号を示す。テーブル番号エリアAR2には、店員が注文端末100のタッチパネル102に表示されたホーム画面におけるテーブルボタンBT1に対する操作によって指定されたテーブル番号が反映される。
【0029】
伝票番号エリアAR3は、対応の注文を含む取引に付与された伝票番号を示す。店舗STでは、着席登録画面に対する操作により登録されたテーブル情報に対応して一取引が設定され、当該一取引に対応付けて1つの伝票番号が付与される。
同図の伝票番号には「4-1」のように4番の伝票番号に枝番が付されている。枝番は、1回のまとまった注文が行われた順に付される注文順を示す。
【0030】
注文結果エリアAR4は、対応の取引においてこれまでに注文された結果を示す。同図の注文結果エリアAR4は、1品目の「おまかせ」が注文されたことが示されている。
【0031】
精算コードCD1は、決済端末400にて客が精算を受けるにあたって利用する精算情報を一意に特定する取引IDをコード化したものである。
【0032】
注文用コードCD2は、対応の取引を一意に示す情報をコード化したものである。具体的に、注文用コードCD2は、対応の取引に紐付けられた注文操作画面のウェブページのURL、取引ID、伝票番号、テーブル利用情報などを含む情報群をコード化したものである。注文用コードCD2において示されるウェブページのURLに対応付けられた注文操作画面は、客がテーブルにて自分の所持する携帯端末600により注文の操作を行うのに利用される。
注文操作画面のURUに加えて、取引ID、伝票番号、テーブル利用情報等を注文用コードCD2に含めることで、注文操作画面のウェブページを表示する際の利用可否判定に利用することができる。これにより、例えば、万人によるウェブページへのアクセスを制限することができ、注文者を店内着席者に限定することができる。また、テーブル利用情報により注文された料理の配膳先を容易に特定することができ、注文に基づく利用金額や履歴を当該注文画面ウェブページ上に表示することができる。
【0033】
調理担当の店員は、キッチンプリンタ300から発行された調理指示伝票に印刷された内容を見て1品目の注文商品を確認し、1品目の注文商品の調理を行う。1品目の注文商品が調理されると、フロア担当の店員は、1品目の注文商品に対応する客控え伝票とともに調理された1品目の注文商品を、客のテーブルにまで持って行き、配膳する。この際、店員は、1品目の注文商品に対応する客控え伝票を客に渡し、客控え伝票に印刷されている注文用コードCD2を客の携帯端末600に読み取らせてもらうことで、携帯端末600にて表示された注文操作画面を操作して2品目以降の商品の注文を行ってもらうよう案内する。
【0034】
客は、案内されたとおりに、自分が所持する携帯端末600のコードスキャン機能を用いて、1品目の注文商品の客控え伝票に印刷されている注文用コードCD2を読み取らせる操作を行う。携帯端末600は、注文用コードCD2を読み取ったことに応じて、タッチパネル602に注文操作画面を表示する。客は、表示された注文操作画面を操作することで、1以上の注文対象の商品を指定し、指定した商品の注文を確定させる操作を行う。このように商品を注文する操作が行われたことに応じて、キッチンプリンタ300からは携帯端末600に対する操作により注文された商品の調理を指示する調理指示伝票と客控え伝票が発行される。
1つのテーブルにおいては、複数の客のそれぞれが自分の所持する携帯端末600に注文用コードCD2を読み取らせてよい。この場合には、同じテーブルに着席している複数の客ごとの携帯端末600において表示されることとなる注文操作画面は、いずれも同じテーブルに対応付けられた共通の一取引に対応するものとなる。
【0035】
このように携帯端末600に対する操作による注文に応じて発行される調理指示伝票及び客控え伝票は、2回目の商品の注文に対応するものとなる。
図4(B)は、2回目の商品の注文に対応して発行された客控え伝票の一例を示している。同図において、
図4(A)と同一部分には、同一符号を付して適宜説明を省略する。
図4(B)を
図4(A)と比較して分かるように、2回目の商品の注文に対応する客控え伝票の注文種別エリアAR1においては、2回目以降の追加の注文であることを示す「追」の文字が示される。また、2回目の商品の注文に対応する客控え伝票の伝票番号エリアAR3においては、「4-2」と示されることで、2回目の注文であることが示される。注文結果エリアAR4においては、今回(この場合は2回目)における商品の注文に関する情報と、これまでの注文に応じた注文点数や合計金額等の情報とが示される。
【0036】
そのうえで、2回目の商品の注文に対応する客控え伝票では、注文用コードCD2が印刷されていない。この点については、携帯端末600に対する操作により行われた3回目以降の商品の注文に対応する客控え伝票についても同様である。
注文用コードCD2は、前述のように、客が自分の携帯端末600に表示させた注文操作画面を操作して自ら注文を行えるようにするために、携帯端末600に読み取らせるのに用いられる。従って、注文用コードCD2は基本的には、一度、携帯端末600に読み取らせれば、その後において使用されることはない。このため、2回目以降の客控え伝票に注文用コードCD2を印刷したとしても、注文用コードCD2が使用されることはない。そこで、本実施形態においては、2回目の商品の注文に対応する客控え伝票には注文用コードCD2を印刷しないようにしている。注文用コードCD2が印刷されないことで、1つの客控え伝票に用いられる用紙は短くて済むことになり、客控え伝票を印刷する用紙の節約を図ることができる。
【0037】
しかしながら、例えば通信障害などにより携帯端末600と注文管理サーバ700との接続が中断して注文操作画面が表示されなくなったりした場合には、客が、再度、注文用コードCD2を携帯端末600に読み取らせる必要が生じる。
このような場合、客は、店員を読んで注文用コードCD2の再発行を依頼する。注文用コードCD2の再発行の依頼を受けた店員は、注文端末100を操作して注文確認伝票の発行を指示する操作を行う。なお、注文確認伝票の発行を指示する操作は、例えば店舗における決済端末400等の他の端末に対して行えるようにされてよい。
【0038】
注文確認伝票の発行を指示する操作が行われたことに応じて、キッチンプリンタ300は、注文確認伝票を発行する。
図4(C)は、注文確認伝票の一例を示している。同図において、
図4(A)と同一部分については同一符号を付して適宜説明を省略する。
注文確認伝票は、対応の取引におけるこれまでの商品の注文結果を示す伝票である。このような注文確認伝票は、調理が必要な新規の商品の注文を示すものではないことから、注文種別エリアAR1は空欄となっている。また、伝票番号エリアAR3においては、「4」と示されることで、単に伝票番号が示される。注文結果エリアAR4においては、最後の回における商品の注文に関する情報と、これまでの注文に応じた注文点数や合計金額等の情報とが示される。
図4(C)は、
図4(B)の客控え伝票が対応する2回目の注文後において発行された注文確認伝票の例である。そのうえで、注文確認伝票には、注文用コードCD2が印刷される。注文確認伝票に印刷される注文用コードCD2は、
図4(A)の客控え伝票に印刷されていたのと同じURLを示すものであってよい。
店員は、キッチンプリンタ300から発行された注文確認伝票を取り、再発行を依頼した客に渡す。客は、渡された注文確認伝票に印刷された注文用コードCD2を自分の携帯端末600に読み取らせることで、再度、注文操作画面を表示させることができる。
【0039】
[注文端末の構成例]
図5は、注文端末100の機能構成例を示している。同図の注文端末100としての機能は、ハードウェアとしての注文端末100が備えるCPUがプログラムを実行することにより実現される。
注文端末100は、通信部101、タッチパネル102、制御部103、及び記憶部104を備える。
通信部101は、無線LAN経由で店舗内LAN800と接続する。
タッチパネル102は、表示デバイスにタッチパッドを備えることで、画像が表示された表示面に対して指等の操作体により操作を行うことが可能とされた部位である。
制御部103は、注文端末100における各種制御を実行する。
記憶部104は、注文端末100に対応する各種の情報を記憶する。
【0040】
[携帯端末の構成例]
図6は、携帯端末600の機能構成例を示している。同図の携帯端末600としての機能は、ハードウェアとしての携帯端末600が備えるCPUがプログラムを実行することにより実現される。
携帯端末600は、通信部601、タッチパネル602、カメラ603、制御部604、及び制御部605を備える。
通信部601は、ネットワーク経由で通信を行う。
タッチパネル602は、表示デバイスにタッチパッドを備えることで、画像が表示された表示面に対して指等の操作体により操作を行うことが可能とされた部位である。
カメラ603は、撮像を行って撮像画像を出力する部位である。
制御部604は、携帯端末600における各種の制御を実行する。
制御部605は、携帯端末600が対応する各種の情報を記憶する。
【0041】
[注文管理サーバの構成例]
図7は、注文管理サーバ700の機能構成例を示している。同図の注文管理サーバ700としての機能は、ハードウェアとしての注文管理サーバ700が備えるCPUがプログラムを実行することにより実現される。
注文管理サーバ700は、通信部701、制御部702、及び記憶部703を備える。
通信部701は、ネットワーク経由で通信を行う。
制御部702は、注文管理サーバ700における各種の制御を実行する。
記憶部703は、注文管理サーバ700が対応する各種の情報を記憶する。記憶部703は、精算情報記憶部731を備える。
精算情報記憶部731は、精算情報を記憶する。精算情報は、一取引ごとに対応する情報であって、決済端末400が精算処理に利用する情報である。この場合の一取引は、例えば1または複数のテーブルに対応付けられてよい。
【0042】
図8は、客が着座した1つのテーブルに対応する精算情報の一例を示している。取引ID、伝票番号、テーブル利用情報、注文結果情報、及びURLの領域を含む。
取引IDの領域は、対応の取引を一意に示す取引IDを格納する。
伝票番号の領域は、対応の取引に付与された伝票番号を格納する。
テーブル利用情報の領域は、テーブル利用情報を格納する。テーブル利用情報は、
図2(A)のホーム画面に対する操作により指定されたテーブル番号と、
図2(B)の着席登録画面に対する操作により入力された各項目の情報とを含む。着席登録画面に対する操作により入力された各項目の情報には、客数、客層、クーポン利用の有無等の情報を含んでよい。
注文結果情報の領域は、注文結果情報を格納する。注文結果情報は、対応の取引におけるこれまでの商品の注文の結果を示す情報である。具体的に、注文結果情報は、これまでに行われた注文ごとの履歴(注文された商品、注文された時刻(注文時刻)、これまでに注文された商品に応じた合計金額等を含んでよい。
URLの領域は、対応の注文操作画面のURLを格納する。
【0043】
[処理手順例]
図9のシーケンス図を参照して、本実施形態の注文管理システムが伝票(客控え伝票、注文確認伝票)の発行に関連して実行する処理手順例について説明する。
【0044】
まず、新規の客の登録に関する処理について説明する。
ステップS100:店員は、新規の客をテーブルに案内すると、注文端末100に当該新規の客に対応するテーブル利用情報を入力する操作を行う。テーブル利用情報を入力する操作は、
図2(A)のホーム画面に対するテーブル番号を指定する操作と、
図2(B)の着席登録画面に対してテーブル情報を入力する操作と、入力したテーブル情報を確定させるための確定ボタンBT3に対する操作を含む。注文端末100において制御部103は、店員により行われるテーブル情報を入力する操作を受け付ける。
【0045】
ステップS102:制御部103は、店員により行われるテーブル情報を入力する操作として、着席登録画面の確定ボタンBT3に対する操作を受け付けたことに応じて、テーブル利用情報を注文管理サーバ700に送信する。注文管理サーバ700にするテーブル情報は、ホーム画面に対する操作により指定されたテーブル番号と着席登録画面に対する操作により入力された各項目の情報とを含む情報である。
【0046】
ステップS104:注文管理サーバ700における制御部702は、ステップS102により送信されたテーブル利用情報を受信したことに応じて、今回の新規の一取引に対応する精算情報を新規登録する。
具体的に、制御部702は、取引IDと伝票番号とを新規に生成する。さらに制御部は、これら生成された取引IDや伝票番号等に基づき、注文操作画面のURLを生成することができる。
制御部702は、生成した取引IDと伝票番号とURLと、受信したテーブル利用情報とを格納する精算情報を生成する。この段階では、未だ注文が行われていないことから、注文結果情報の領域には有効な情報は格納されていない。制御部702は、このように生成した精算情報を、精算情報記憶部731に記憶させる。
【0047】
次に、店員による1品目の注文に応じた客控え伝票の発行に対応する処理手順例について説明する。
ステップS200:店員は、ステップS100に対応してテーブル利用情報を入力する操作を行った後、1品目の注文商品を入力する操作を注文端末100に対して行う。注文端末100において制御部103は、1品目の注文商品を入力する操作を受け付ける。
【0048】
ステップS202:制御部103は、ステップS200に対応して入力された1品目の商品の注文内容(注文商品の商品ID、注文数量等)を示す注文情報を注文管理サーバ700に送信する。注文情報は、注文した客が着座しているテーブルのテーブル番号が対応付けられてよい。
【0049】
ステップS204:注文管理サーバ700の制御部702は、ステップS202により送信された注文情報の登録を行う。つまり、制御部702は、精算情報記憶部731が記憶する精算情報のうち、ステップS202に対応して受信した注文情報に対応付けられているのと同じテーブル番号を格納する精算情報における注文結果情報について、今回受信した注文情報の内容が、1品目の注文として反映されるように更新する。
【0050】
ステップS206:また、制御部702は、ステップS202に対応して受信した注文情報が示す注文商品の調理を指示する調理指示伝票と客控え伝票とのそれぞれの印刷に用いる伝票データを生成する。この場合には、ステップS202に対応して受信された注文情報は、一取引における1品目の商品の注文に対応する。この場合、制御部702は、対応の精算情報に格納されるURLをコード化した注文用コードを生成し、注文用コードCD2も含むようにされた客控え伝票の伝票データを生成する。
制御部702は、生成した伝票データをキッチンプリンタ300に送信する。
【0051】
ステップS208:キッチンプリンタ300は、ステップS206に対応して受信した伝票データを利用して用紙に印刷を行い、印刷した用紙を排出口から排出させる。この場合には、発行される伝票は、1品目の注文商品の調理を指示する内容を有し、
図4(A)に示したように、注文用コードCD2を含む客控え伝票となる。
【0052】
次に、客による携帯端末600に対する注文の操作に応じた客控え伝票の発行に対応する処理手順例について説明する。
ステップS300:店員は、注文された1品目の商品を客のテーブルに配膳する際に、同じ1品目の客控え伝票を客に渡す。このように客に渡される客控え伝票は、配膳された商品が注文したとおりであるか否かを確認するのに用いられる。
また、1品目の客控え伝票には、注文用コードCD2が印刷されている。客は、1品目の客控え伝票に印刷された注文用コードCD2を、自分の携帯端末600に読み取らせる操作を行う。携帯端末600は、客の操作に応じてカメラ603が撮像した撮像画像に含まれる注文用コードCD2から取引ID、伝票番号、テーブル利用情報等とともにURLを取得する。
【0053】
ステップS302:携帯端末600は、取得したURLが示す注文操作画面のウェブページにアクセスする。この場合の注文管理サーバ700は、注文操作画面のウェブページを提供するウェブサイトとしての機能を有する。また、注文操作画面のウェブサイトを提供するサーバ(注文操作画面サーバ)は、当該注文管理サーバ700とは別に設けられてもよい。その場合、注文操作画面サーバは、受信した注文や取引IDや伝票番号等の情報を注文管理サーバ700へ通知し、注文管理システムへの調理指示を実行できるようにしてもよい。
さらに、注文管理サーバ700が店舗ごとに設けられている場合、注文操作画面サーバは、客の操作する携帯端末600から受信した取引IDや伝票番号、テーブル利用情報から、店舗を特定し、特定した店舗の注文管理サーバ700に注文情報等を送信するようにされてよい。
【0054】
ステップS304:注文管理サーバ700において、制御部702は、ステップS302によるアクセスにより要求されたURLの注文操作画面のウェブページを携帯端末600に送信する。携帯端末600の制御部103は、タッチパネル102(表示部)に受信した注文操作画面のウェブページを表示させる。
【0055】
ステップS306:客は、携帯端末600のタッチパネル102に表示された注文操作画面に対して商品を注文する操作(注文操作)を行う。携帯端末600は、客により行われる注文操作を受け付ける。
【0056】
ステップS308:携帯端末600は、受け付けた注文操作によって注文された商品についての注文内容を示す注文情報を注文管理サーバ700に送信する。
【0057】
ステップS310:注文管理サーバ700の制御部702は、ステップS308により送信された注文情報の登録を行う。
【0058】
ステップS312:また、制御部702は、ステップS308に対応して受信した注文情報が示す注文商品の調理を指示する客控え伝票の印刷に用いる伝票データを生成する。今回において受信された注文情報は、注文端末100ではなく携帯端末600から送信されたものである。携帯端末600から送信された注文情報の受信に応じて客控え伝票の印刷に用いる伝票データを生成するにあたっては、
図4(B)のように注文用コードCD2は含まない客控え伝票の伝票データを生成する。制御部702は、生成した伝票データをキッチンプリンタ300に送信する。
【0059】
ステップS314:キッチンプリンタ300は、ステップS312に対応して受信した伝票データを用いて伝票の発行を行う。この場合に発行される伝票は、注文用コードCD2が含まれない客控え伝票となる。
【0060】
2品目以降の注文は、例えば客からの申し出等に応じて店員が注文端末100を操作して行うことも可能とされている。そこで、注文端末100の操作による2品目以降の注文に応じた客控え伝票の発行の処理手順例について説明する。
【0061】
ステップS400:店員は、2品目以降の注文商品を入力する操作を注文端末100に対して行う。注文端末は、今回の注文商品を入力する操作を受け付ける。
【0062】
ステップS402:注文端末100は、ステップS400に対応して行われた注文に応じた注文情報を注文管理サーバ700に送信する。
【0063】
ステップS404:注文管理サーバ700の制御部702は、ステップS402により送信された注文情報の登録を行う。
【0064】
ステップS406:また、制御部702は、ステップS402に対応して受信した注文情報が示す注文商品の調理を指示する客控え伝票の印刷に用いる伝票データを生成する。この場合、ステップS402にて受信された注文情報は、一取引において2品目以降の商品の注文に対応する。例えば、制御部702は、精算情報記憶部731が記憶する精算情報から、ステップS402にて受信された注文情報に含まれるのと同じテーブル利用情報を格納する精算情報における注文結果情報を参照して、今回の注文が何品目(何回目)の注文であるのかを判定してよい。ステップS406の場合、制御部702は、2品目以降の商品の注文であることを判定する。この場合、制御部702は、注文用コードCD2を含まない客控え伝票の伝票データを生成する。
制御部702は、生成した伝票データをキッチンプリンタ300に送信する。
【0065】
あるいは、制御部702は、受信した注文情報の送信元が注文端末100と携帯端末600とのいずれであるのかを判定してよい。そのうえで、制御部702は、注文情報の送信元が注文端末100であると判定した場合には、注文用コードCD2を含む客控え伝票の伝票データを生成し、携帯端末600であると判定した場合には、注文用コードCD2を含まない客控え伝票の伝票データを生成してよい。
あるいは、注文管理サーバ700と注文操作画面のウェブサイトを提供する注文操作画面サーバとがそれぞれ個別に設けられている場合、制御部702は、注文管理サーバ700が直接に受信した注文情報に対応しては、注文端末100が送信元の注文情報であるとして、注文用コードCD2を含む客控え伝票の伝票データを生成してよい。一方、制御部702は、注文操作画面サーバ経由で受信した注文情報に対応しては、携帯端末600が送信元の注文情報であるとして、注文用コードCD2を含まない客控え伝票の伝票データを生成してよい。
【0066】
ステップS408:キッチンプリンタ300は、受信した伝票データを用いて伝票の発行を行う。この場合に発行される伝票は、
図4(B)に示したように、注文用コードCD2を含まない客控え伝票となる。
【0067】
次に、注文確認伝票の発行に応じた処理手順例について説明する。
ステップS500:店員は、例えば客からの注文用コードCD2の再発行の依頼に応じて、対応の客のテーブル番号を指定したうえで注文確認伝票の発行を指示する注文確認指示操作を注文端末100に対して行う。注文端末100は、注文確認指示操作を受け付ける。
【0068】
ステップS502:注文端末100は、注文確認指示操作を受け付けたことに応じて、注文確認伝票発行要求を注文管理サーバ700に送信する。注文確認伝票発行要求は、注文確認指示操作により指定されたテーブル番号を含む。注文管理サーバ700は、送信された注文確認伝票発行要求を受信する。
【0069】
ステップS504:注文管理サーバ700において制御部702は、精算情報記憶部731に記憶される精算情報のうち、受信した注文確認伝票発行要求に含まれるのと同じテーブル番号を格納する精算情報を検索する。制御部702は、検索した精算情報に含まれる注文結果情報が示す注文結果を示し、検索した同じ精算情報に含まれるURLを含む注文確認伝票の伝票データを生成する。制御部702は、生成した伝票データをキッチンプリンタ300に送信する。
【0070】
ステップS506:キッチンプリンタ300は、受信した伝票データを用いて伝票の発行を行う。この場合に発行される伝票は、
図4(C)に示したように、注文用コードCD2を含む注文確認伝票となる。
【0071】
また、新規の客に対応して生成した注文操作画面のURLについて、対応の精算が完了した後においても有効としたままにしておいた場合には、不正利用されたり、売上実績の管理などに支障が生じたりするような可能性がある。
そこで、本実施形態の注文管理システムにおいては、一取引の精算が完了したタイミングで、当該一取引に対応付けられていたURLの注文操作画面に対する操作に応じた注文の受け付けの無効化(以下、「注文操作の無効化」とも記載する)を行うようにされる。具体的には、以降において、一取引に対応付けられたURLを携帯端末600に読み取らせても、当該URLの注文操作画面にアクセスすることはできず、携帯端末600にて表示されない。これにより、一取引に対応する注文の受け付けが不可となるようにされる。
【0072】
図10のフローチャートは、決済端末400と注文管理サーバ700とが注文操作の無効化に対応して実行する処理手順例を示している。
まず、決済端末400の処理手順例について説明する。
ステップS500:一取引に対応する精算を行うにあたり、店員は、決済端末400に対して、商品の配膳の際に客に渡した客控え伝票に印刷されている精算コードCD1を読み取らせる操作を行う。
【0073】
ステップS502:決済端末400は、ステップS500により読み取った精算コードCD1から取引IDを抽出する。決済端末400は、抽出した取引IDを含む精算情報要求を注文管理サーバ700に送信する。
【0074】
ステップS504:注文管理サーバ700は、受信した精算情報要求に含まれているのと同じ取引IDと対応付けられた精算情報を決済端末400に送信する。決済端末400は、送信された精算情報を取得する。
【0075】
ステップS506:決済端末400は、ステップS504により取得した精算情報を利用して精算処理を実行する。
【0076】
ステップS508:決済端末400は、ステップS506により実行した精算処理が完了したことに応じて、注文管理サーバ700に精算完了通知を送信する。精算完了通知は、対応の精算処理の対象とされた取引を示す取引IDを含む。
【0077】
ステップS600:注文管理サーバ700における制御部702は、決済端末400から送信された精算情報要求が受信されたか否かを判定する。
【0078】
ステップS602:精算情報要求が受信された場合、制御部702は、受信した精算情報要求に含まれる取引IDに対応付けられた精算情報を、精算情報記憶部731から取得する。制御部702は、取得した精算情報を決済端末400に送信する。決済端末400に送信される精算情報は、精算に必要な情報項目を含んでいればよく、例えばURLの情報等は含めないようにしてよい。
【0079】
ステップS604:ステップS602の処理の後、あるいはステップS600にて精算情報要求が受信されないと判定された場合、制御部702は、決済端末400から送信された精算完了通知が送信されたか否かを判定する。精算完了通知が受信されない場合には、ステップS600に処理が戻される。
【0080】
ステップS606:精算完了通知を受信した場合、制御部702は、受信された精算完了通知が含むとの同じ取引IDが示す取引に対応する注文操作の無効化を行う。このため、制御部702は、受信された精算完了通知が含むとの同じ取引IDを格納する精算情報を、精算情報記憶部731から検索する。制御部702は、検索した精算情報が格納する取引ID、伝票番号、テーブル利用情報、URL等の情報(取引識別情報)を無効化する。具体的に、制御部702は、検索した精算情報に格納される取引識別情報における少なくとも1つの所定の情報を消去することで無効化してもよいし、検索した精算情報に格納される取引識別情報が無効であることを示すフラグを付してもよい。
なお、一取引における注文操作の無効化として、客の携帯端末600に表示される注文操作画面に対する操作の無効化とともに、注文端末100にて表示される注文操作画面に対する操作も無効化されてよい。
【0081】
<変形例>
以下、本実施形態の変形例について説明する。
[第1変形例]
注文操作画面の無効化のタイミングは、上記実施形態のように精算が完了したタイミングに限定されない。
例えば、注文管理サーバ700は、営業中における所定時間ごとのタイミングで(あるいは営業日が終了したタイミング)で、精算が完了し、まだ注文操作が無効化されていない取引を対象として、注文操作の無効化を行うようにしてよい。
また、注文管理サーバ700は、例えば或る一取引に対応して何らかの不正が行われている可能性があると判定した場合には、精算が完了していなくとも、当該一取引に対応する注文操作を無効化してもよい。
【0082】
[第2変形例]
上記実施形態において、同じ一取引に含まれる1以上のテーブルにおいては、複数の携帯端末600に同じ注文用コードCD2を読み取らせて注文操作画面を表示させ、注文の操作に利用するようにされてよい。
注文用コードCD2から読み取られた注文操作画面のURLにアクセスする際、携帯端末600のそれぞれは、例えばMACアドレス等の自己に固有となる端末識別情報を、注文操作画面のウェブサイトに送信する。注文管理サーバ700は、同じURLにアクセスしている携帯端末600から送信される端末識別情報に基づいて、同じ一取引に対応するテーブルにおいて注文の操作に使用される携帯端末600の数を認識可能である。そこで、注文管理サーバ700は、伝票(客控え伝票、注文確認伝票)に、現在において対応のテーブルにて注文の操作に使用されている携帯端末600の数が印刷されるように伝票データを生成してよい。
例えば店員は、伝票(客控え伝票、注文確認伝票)に印刷される携帯端末600の数と、実際にテーブルにて注文の操作に使用されている携帯端末600の数とが同じであるかどうかを確認することを確認できる。例えば、伝票に印刷される携帯端末600の数が実際に対応のテーブルにて注文の操作に使用されている携帯端末600より多い場合には、他のテーブルの客が対応のテーブルの注文用コードCD2を自分の携帯端末600に読み取らせて注文するといった不正が行われている可能性がある。具体的には、例えば5番のテーブル番号に対応する注文用コードCD2が印刷された客控え伝票を他の客が拾った。他の客は、遊び半分で拾った客控え伝票に印刷された注文用コードCD2を自分の携帯端末600に読み取らせて注文操作画面にアクセスし、注文の操作を行った。この場合、注文された商品は、5番のテーブルの客に配膳されることになり、5番のテーブルの客は、注文していない商品を受け取り、精算にも応じなければならなくなる。
本変形例によれば、店員は、このような不正やいたずら等が行われている可能性を伝票に印刷される携帯端末600の数から的確に判断し、対応することが可能になる。
【0083】
[第3変形例]
注文管理サーバ700は、一取引に対応してテーブル情報に登録されている客数と、注文操作画面に対するアクセスに応じて認識している、同じテーブルにて注文の操作に使用されている携帯端末600の数とを照合し、照合結果に応じた所定の処理を実行してよい。
照合結果に応じた所定の処理としては、例えば携帯端末600の数が客数に対して多い場合には、なんらかの不正やエラー、いたずらが生じているとして、注文端末100や店舗におけるPOS端末等の所定の端末にて報知を行わせるようにしてよい。
【0084】
[第4変形例]
注文管理サーバ700は、注文用コードCD2が印刷される伝票にて、注文用コードCD2を利用した携帯端末600による注文の仕方を案内する内容が印刷されるように、伝票データを生成してよい。また、当該案内を動画等の情報で報知できるよう、動画サイトに接続するためのURLなどが印刷されていてもよい。
【0085】
[第5変形例]
本変形例においては、店員がホーム画面と着席登録画面とに対する操作によりテーブル利用情報を登録したことに応じて、注文管理サーバ700が精算情報を新規登録(
図9:ステップS104))したタイミングで、注文用コードCD2を含む伝票データを生成し、キッチンプリンタ300に送信するようにしてよい。
この場合には、1品目の注文が行われなくとも、先に注文用コードCD2が印刷された伝票をキッチンプリンタ300により発行させることができる。店員は、発行された伝票を、対応の客に渡すようにされる。この場合、客は、伝票に印刷された注文用コードCD2を携帯端末600に読み取らせることで、1品目から注文を行うことができる。
【0086】
<実施形態の総括>
[技術分野]
本発明は、システムに関する。
[背景技術]
スタッフ(店員)が注文端末に注文情報を入力したことに応じて、入力された注文情報に基づく調理指示情報が表示装置にて表示されるようにされた技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2018-128826号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
店舗にて注文端末を用いて客からの注文に対応する場合には、注文端末を操作して注文に対応する店員の数を一定以上確保する必要が生じる。
本発明は、上記した課題を考慮して、必要な注文端末の数の削減を図りつつ、多くの客からの注文に対応できるようにすることを目的とする。
【0087】
[課題を解決するための手段]
(1)本実施形態の一態様は、店舗端末(例えば、注文端末100)にて注文指示の入力が可能な第1入力手段と、顧客端末(例えば、携帯端末600)にて注文指示の入力が可能な第2入力手段と、前記第1入力手段に対する注文指示の入力と前記第2入力手段に対する注文指示の入力とのそれぞれに応じて伝票を印刷する印刷手段(例えば、キッチンプリンタ)とを備え、前記印刷手段は、前記第1入力手段または前記第2入力手段に対する注文指示の入力の態様に応じて、第2入力手段による注文指示を可能とする注文有効化情報(例えば、注文用コードCD2)を付した伝票と、前記注文有効化情報を付していない伝票とのいずれかを印刷するようにされたシステムである。
【0088】
なお、(1)に記載の「前記第1入力手段または前記第2入力手段に対する注文指示の入力の態様に応じて、第2入力手段による注文指示を可能とする注文有効化情報(例えば、注文用コードCD2)を付した伝票と、前記注文有効化情報を付していない伝票とのいずれかを印刷する」とは、具体的に以下の例などが対応する。
1つは、注文端末100に対して一取引における初回の注文が行われる(入力される)との態様に応じて、注文用コードCD2を付した客控え伝票を発行(印刷)することである。
また、1つは、携帯端末600に対して一取引における2回目以降の注文が行われることに応じて、注文用コードCD2を付さない客控え伝票を発行することである。
また、1つは、注文端末100に対して注文指示として注文確認指示の操作(注文確認指示の入力)が行われたことに応じて、注文用コードCD2を付した客控え伝票を発行(印刷)することである。
【0089】
なお、(1)に記載の店舗端末は、店員が持ち運ぶハンディターミナルとしての態様の注文端末100に限定されない。例えば、店舗端末は、券売機やテーブルに据え付けられており客が注文の操作を行うオーダー端末等であってもよい。
店舗端末である場合の券売機は、客の商品注文の操作に応じて、店舗控え伝票と客控え伝票とを発行する。券売機は、店舗控えには注文情報や取引番号(取引IDに相当)を印刷し、客控え伝票には、注文情報や取引番号とともに注文用コードCD2を印刷してよい。客は、客控え伝票に印刷された注文用コードCD2を自分の携帯端末(例えば、スマートフォン等)に読み取らせることで、携帯端末に表示させた注文操作画面に対する操作により、2品目以降の商品を注文することができる。
【0090】
上記(1)の構成によれば、注文の指示を店舗STが備える注文端末100と客が所持する携帯端末600との双方で行うことが可能とされる。これにより、店舗STにて注文の操作を行う端末として店舗STが備える注文端末100の数の削減を図りつつ、多くの客からの注文にも対応することができる。
そのうえで、注文端末100または携帯端末600の注文の指示の態様がどのようであるかに応じて、キッチンプリンタ300にて注文用コードCD2が印刷された伝票と、注文用コードCD2が印刷されない伝票とのいずれかが発行されるようにすることができる。これにより、伝票において常に注文用コードCD2を印刷しなくともよいこととなり、伝票の印刷に用いる用紙の節約を図ることができる。
【0091】
(2)本実施形態の一態様は、(1)に記載のシステムであって、前記印刷手段は、前記第2入力手段に対する注文指示の入力が行われた場合に、前記注文有効化情報を付していない伝票を印刷してよい。
【0092】
上記構成によれば、注文用コードCD2を読み取ることで注文の操作が可能となった携帯端末600からの注文に応じては、注文用コードCD2が印刷されない伝票を発行させることができる。これにより、伝票には無駄に注文用コードCD2が印刷されることがなくなって、伝票を印刷する用紙の節約を図ることができる。
【0093】
(3)本実施形態の一態様は、(1)または(2)に記載のシステムであって、前記印刷手段は、同じ会計に含まれる注文指示の入力が可能とされている前記第2入力手段の数を伝票に印刷してよい。
【0094】
上記構成によれば、対応の取引において注文の操作に使用されている携帯端末600の数を伝票に印刷することができる。
【0095】
(4)本実施形態の一態様は、(1)から(3)のいずれか一項に記載のシステムであって、顧客による店舗の利用状況に関する店舗利用情報(例えば、テーブル情報)において示される顧客の数(客数)と、前記店舗利用情報に対応するのと同じ会計に含まれる注文指示の入力が可能とされている前記第2入力手段の数とを比較した結果に応じた所定の処理を実行する処理手段をさらに備えてよい。
【0096】
上記構成によれば、一取引に対応する客数と注文の操作に使用されていることが認識された携帯端末600の数とを照合した結果に基づいて、例えば不正に関する報知等を行うことが可能となる。
【0097】
(5)本実施形態の一態様は、(1)から(4)のいずれか一項に記載のシステムであって、注文有効化情報が付加された伝票には、付加された注文有効化情報を用いた前記第2入力手段による注文指示の入力に関する案内が印刷されてよい。
【0098】
上記構成によれば、注文用コードCD2が印刷される伝票にて、注文用コードCD2を利用した携帯端末600による注文の仕方を案内する内容を印刷することができる。
【0099】
(6)本実施形態の一態様は、(1)から(5)のいずれか一項に記載のシステムであって、所定のタイミングで、1の取引に対応の注文有効化情報を用いた前記第2入力手段による注文指示の入力に応じた注文の受け付けを不可としてよい。
【0100】
上記構成によれば、所定のタイミングで一取引に対応する携帯端末600による注文が受け付けられないようにすることができるため、不正の防止等を図ることができる。
【0101】
なお、上述の注文端末100、キッチンプリンタ300、決済端末400、注文管理サーバ700等としての機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述の注文端末100、キッチンプリンタ300、決済端末400、注文管理サーバ700等としての処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク、SDD(Solid State Drive)等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0102】
100 注文端末、101 通信部、102 タッチパネル、103 制御部、104 記憶部、200 無線LANルータ、300 キッチンプリンタ、400 決済端末、500 ゲートウェイ、600 携帯端末、601 通信部、602 タッチパネル、603 カメラ、604 制御部、605 制御部、700 注文管理サーバ、701 通信部、702 制御部、703 記憶部、731 精算情報記憶部、800 店舗内LAN