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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024068495
(43)【公開日】2024-05-20
(54)【発明の名称】車両選定装置及び車両選定方法
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/09 20060101AFI20240513BHJP
【FI】
G08G1/09 V
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022179003
(22)【出願日】2022-11-08
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(71)【出願人】
【識別番号】519373914
【氏名又は名称】株式会社J-QuAD DYNAMICS
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】寺下 拓貴
(72)【発明者】
【氏名】白井 隼人
(72)【発明者】
【氏名】倉家 尚之
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB05
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC12
5H181CC14
5H181FF04
5H181FF12
5H181FF27
5H181FF33
5H181LL09
5H181MB02
(57)【要約】
【課題】追従に適した車両に適切な頻度で追従できるようにした車両選定装置及び車両選定方法を提供する。
【解決手段】車両選定装置は、プロセッサを備える。プロセッサは、特定車両の周囲の1又は複数の先行車候補に関する情報である周辺車情報に基づく選定条件が満たされる先行車候補を、特定車両によって追従される追従対象車両として選定する選定処理を実行する。選定処理において、プロセッサは、特定車両の周囲の走行環境情報に応じて選定条件を変更する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定車両の周囲の1又は複数の先行車候補に関する情報である周辺車情報に基づく選定条件が満たされる先行車候補を、前記特定車両によって追従される追従対象車両として選定する選定処理を実行するプロセッサを備え、
前記選定処理において、前記プロセッサは、前記特定車両の周囲の走行環境情報に応じて前記選定条件を変更する
車両選定装置。
【請求項2】
前記走行環境情報は、交通量、走行区間、前記特定車両の進行方向の信号、前記進行方向の交差点、前記進行方向の工事箇所、及び、前記進行方向の交通事故発生箇所の少なくとも1つに関する情報を含む
請求項1に記載の車両選定装置。
【請求項3】
前記走行環境情報は、前記交通量に関する情報を含み、
前記選定処理において、前記プロセッサは、
前記交通量が多い場合には、前記交通量が少ない場合と比べて前記選定条件を厳しくし、
前記交通量が少ない場合には、前記交通量が多い場合と比べて前記選定条件を緩くする
請求項2に記載の車両選定装置。
【請求項4】
前記選定処理において、前記プロセッサは、
前記交通量が増加した時、現時点からの単位時間中に前記追従対象車両が選定される回数である第1選定回数が、前記現時点の直前の単位時間中に前記追従対象車両が選定される回数である第2選定回数よりも少なくなるように前記選定条件を厳しくし、
前記交通量が減少した時、前記第1選定回数が前記第2選定回数よりも多くなるように前記選定条件を緩くする
請求項3に記載の車両選定装置。
【請求項5】
前記走行環境情報は、前記走行区間に関する情報を含み、
前記選定処理において、前記プロセッサは、
前記走行区間が一般道である場合には、前記走行区間が自動車専用道路である場合と比べて前記選定条件を厳しくし、
前記走行区間が前記自動車専用道路である場合には、前記走行区間が前記一般道である場合と比べて前記選定条件を緩くする
請求項2に記載の車両選定装置。
【請求項6】
前記特定車両の乗員に対して前記選定処理による前記追従対象車両の選定結果を通知する通知装置をさらに備える
請求項1~5の何れか1つに記載の車両選定装置。
【請求項7】
特定車両によって追従される追従対象車両をコンピュータによって選定する車両選定方法であって、
前記特定車両の周囲の1又は複数の先行車候補に関する情報である周辺車情報に基づく選定条件が満たされる先行車候補を、前記追従対象車両として選定する選定処理を実行することと、
前記選定処理において、前記特定車両の周囲の走行環境情報に応じて前記選定条件を変更することと、
を含む
車両選定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、追従対象車両を選定する車両選定装置及び車両選定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、自車両等の基準車両によって追従される追従対象車両を検索するシステムを開示している。このシステムは、追従対象車両として適する度合いを示す追従対象評価値が最も高い車両が追従対象車両として選択される。追従対象評価値は、ドライバ情報に基づくドライバ評価値と、車両の特徴を表す車両情報に基づく車両評価値とから計算される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-146428号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
追従対象車両の選定に関し、上述した特許文献1に記載の技術では、交通量等の自車両の周囲の走行環境が考慮されていない。その結果、例えば、自車両の周囲の交通量が少ない場合には、追従に適した車両が見つかりにくい。すなわち、追従走行を行う頻度を高めにくい。一方、交通量が多い場合には、追従対象車両が頻繁に選定され易い。その結果、より追従に適した車両に追従する機会を損なう可能性がある。
【0005】
本開示は、上述のような課題に鑑みてなされたものであり、追従に適した車両に適切な頻度で追従できるようにした車両選定装置及び車両選定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る車両選定装置は、プロセッサを備える。プロセッサは、特定車両の周囲の1又は複数の先行車候補に関する情報である周辺車情報に基づく選定条件が満たされる先行車候補を、特定車両によって追従される追従対象車両として選定する選定処理を実行する。選定処理において、プロセッサは、特定車両の周囲の走行環境情報に応じて選定条件を変更する。
【0007】
本開示に係る車両選定方法は、特定車両によって追従される追従対象車両をコンピュータによって選定するものである。この車両選定方法は、特定車両の周囲の1又は複数の先行車候補に関する情報である周辺車情報に基づく選定条件が満たされる先行車候補を、追従対象車両として選定する選定処理を実行することと、選定処理において、特定車両の周囲の走行環境情報に応じて選定条件を変更することと、を含む。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、追従に適した車両に適切な頻度で追従できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態に係る車両選定装置が適用される車両制御システムの構成の一例を概略的に示す図である。
図2図1に示すHMI装置を用いた追従走行の提案の一例を示す図である。
図3】実施の形態に係る追従走行支援に関する処理の一例を示すフローチャートである。
図4】実施の形態の変形例に係る追従走行支援に関する処理の一例を示すフローチャートである。
図5】実施の形態に係る自動運転車両における追従走行制御に関する処理の一例を示すフローチャートである。
図6】実施の形態に係る追従走行支援に関する処理の他の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本開示の実施の形態に係る車両選定装置及び車両選定方法について説明する。なお、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略又は簡略する。
【0011】
1.車両制御システムの構成
図1は、実施の形態に係る車両選定装置が適用される車両制御システム10の構成の一例を概略的に示す図である。本開示に係る「車両選定装置」は、一例として車両制御システム10に含まれている。車両制御システム10は、車両1に搭載され、車両1の各種制御を実行する。車両制御システム10は、車両状態センサ12、認識センサ14、位置センサ16、通信装置18、走行装置20、電子制御ユニット(ECU)22、及びHMI(Human Machine Interface)装置24を含む。
【0012】
車両状態センサ12は、車両1の状態を検出する。車両状態センサ12は、例えば、車速センサ、加速度センサ、及びヨーレートセンサを含む。
【0013】
認識センサ14は、車両1の周囲の状況を認識(検出)する。例えば、認識センサ14は、ミリ波レーダ、カメラ、若しくはLIDAR(Laser Imaging Detection and Ranging)、又はこれらの任意の組み合わせを含む。
【0014】
位置センサ16は、車両1の位置及び方位を検出する。例えば、位置センサ16は、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機を含む。
【0015】
通信装置18は、車両1の外部と通信を行う。通信装置18は、例えば、車両1と周辺車両との通信(すなわち、車車間通信(V2V))を可能とする車車間通信機を含んでいてもよい。
【0016】
走行装置20は、車両1を動作させる装置である。例えば、走行装置20は、駆動装置、制動装置、及び操舵装置を含む。駆動装置は、例えば、車両1の駆動(加速)のための電動機及び内燃機関の少なくとも一方を含む。制動装置は、車両1の制動(減速)のためのブレーキアクチュエータを含む。操舵装置は、例えば、車両1の操舵のためのステアリングモータを含む。
【0017】
ECU22は、車両1を制御するコンピュータである。ECU22は、プロセッサ26と記憶装置28とを含んでいる。プロセッサ26は、各種処理を実行する。記憶装置28は、プロセッサ26による処理に必要な各種情報を格納する。記憶装置28は、例えば、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、HDD(Hard Disk Drive)、及びSSD(Solid State Drive)の少なくとも1つである。なお、ECU22は、複数のECUを組み合わせて構成されていてもよい。
【0018】
ECU22(プロセッサ26)がコンピュータプログラムを実行することにより、ECU22による各種処理が実現される。コンピュータプログラムは、記憶装置28に格納されている。或いは、コンピュータプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されている。より詳細には、コンピュータプログラムは、走行中の車両1が追従走行を行うのに適した車両を探索する車両探索プログラムを含む。
【0019】
上記の各種情報は、地図情報、車両状態情報、周辺状況情報、及び位置情報を含んでいる。より詳細には、車両状態情報は、車速、加速度、及びヨーレート等の車両1の状態を示す情報であり、車両状態センサ12を用いて取得される。周辺状況情報は、車両1の周囲の状況を示す情報であり、認識センサ14を用いて取得される。位置情報は、車両1の位置及び方位を示す情報であり、位置センサ16による測定結果から取得される。
【0020】
なお、ECU22が備えるプロセッサ26は、本開示に係る「プロセッサ」の一例に相当する。しかしながら、プロセッサは、必ずしも車両1に搭載されていなくてもよく、例えば、通信ネットワークを介して車両1と通信可能なサーバが備えるプロセッサであってもよく、或いは、車両1の乗員の携帯端末(例えば、スマートフォン、タブレット端末)が備えるプロセッサであってもよい。
【0021】
HMI装置24は、車両1と車両1の乗員(例えば、運転者)との間で情報の授受を行う。HMI装置24は、車両1の乗員に情報を出力する出力部と、車両1の乗員によって情報が入力される入力部(例えば、タッチパネル、操作ボタン、操作スイッチ、マイクロフォン)と、を有する。出力部は、表示装置30を含む。表示装置30は、例えば、車両1のインストルメントパネルに搭載されたディスプレイ(例えば、メータパネル)、又は、車両1のフロントガラスに情報を表示するヘッドアップディスプレイ(HUD)である。ECU22の出力はHMI装置24を介して車両1の乗員に通知され、車両1の乗員からの入力はHMI装置24を介してECU22に送信される。なお、車両1の乗員の携帯端末(例えば、スマートフォン、タブレット端末)が、有線又は無線によってECU22と通信可能に接続され、HMI装置24として機能してもよい。また、車両1がナビゲーション装置を備える例では、HMI装置24は、当該ナビゲーション装置と一体であってもよい。
【0022】
2.追従走行支援
本実施形態では、車両制御システム10は、先進運転支援システム(ADAS:Advanced Driving Assistant System)として機能し、所定の運転支援機能を有する。当該所定の運転支援機能の1つは、先行車への車両(自車両)1の追従走行を支援する「追従走行支援」である。追従走行によれば、走行中の自車両1に作用する空気抵抗を低減でき、自車両1の走行に要するエネルギー(燃料消費量及び電力消費量の少なくとも一方)を低減することができる。
【0023】
なお、自車両1は、本開示に係る「特定車両」の一例である。この特定車両とは、先行車に追従するように走行させようとする車両のことであるが、必ずしも自車両に限られず、指定される任意の車両であってもよい。以下の例では、特定車両は、自車両1である。
【0024】
追従走行支援の実現のために、ECU22の記憶装置28は、既に説明されたように車両探索プログラムを格納している。当該コンピュータプログラムを実行するECU22(プロセッサ26)によって、「選定処理」が実行される。具体的には、選定処理において、ECU22は、「周辺車情報」に基づく「選定条件C」が満たされる先行車候補を、自車両1によって追従される「追従対象車両」として選定する。
【0025】
周辺車情報は、自車両1の周囲の1又は複数の先行車候補に関する情報である。一例として、周辺車情報は、先行車候補の投影面積情報、先行車候補の車速情報、及び、先行車候補の運転者の運転歴情報である。このような周辺車情報は、上述の周辺状況情報に含まれ得る。すなわち、周辺車情報は、例えば、認識センサ14を用いて取得される。或いは、周辺車情報は、例えば、認識センサ14に代え、或いはそれとともに車車間通信を用いて取得されてもよい。
【0026】
選定条件Cは、先行車候補が自車両1による追従に適した車両であるか否かを判定するための条件である。選定条件Cは、例えば、選定条件C1及びC2の少なくとも一方を含む。
【0027】
選定条件C1は、先行車候補が追従による省エネルギー効果を実現し易い車両であることである。具体的には、選定条件C1は、例えば、先行車候補の投影面積(前方投影面積)が所定の閾値TH1以上であることである。或いは、選定条件C1は、例えば、周辺車情報の他の例である先行車候補の空気抵抗係数(Cd値)が所定の閾値以上であることであってもよい。
【0028】
選定条件C2は、先行車候補が適切な車速で走行しているか否かを判定するための条件である。具体的には、選定条件C2は、例えば、自車両1と先行車候補との車速の差(車速差ΔV)の絶対値が所定の閾値TH2以下であること(つまり、先行車候補が自車両1と同程度の車速で走行していること)である。或いは、選定条件C2は、例えば、先行車候補の車速が所定の閾値以上であることであってもよい。
【0029】
また、選定条件Cは、選定条件C1及びC2の少なくとも一方とともに、或いはそれに代え、例えば選定条件C3を含んでいてもよい。具体的には、選定条件C3は、先行車候補の運転者による運転免許の取得からの期間(すなわち、運転歴)が閾値TH3以上であること(つまり、運転歴が浅すぎないこと)である。
【0030】
さらに、選定条件Cは、例えば、次のような選定条件C4及びC5の少なくとも1つを含んでいてもよい。具体的には、選定条件C4は、過去の追従対象車両の選定結果の通知の履歴に基づく通知数が閾値TH4以下であることである。選定条件C5は、先行車候補の直近の運転履歴に基づく運転スコアが閾値TH5以上であることである。この運転スコアは、例えば、燃費スコアであり、数値が大きいほど運転が上手であることを示す。
【0031】
また、上述の選定条件Cは、後述の交通量等の走行環境情報に応じて変更される。先行車候補が自車両1による追従に適した車両であるか否かを判定するための条件は、このような選定条件Cとともに、例えば、走行環境情報に応じて変更されない次の選定条件C’を含んでいてもよい。すなわち、選定条件C’は、例えば、追従対象車両の選定結果の通知の機能を煩わしいというフィードバックを自車両1の運転者から受け取った場合に厳しくなるように設定されてもよい。また、選定条件C’は、例えば、自車両1の運転履歴から推定される運転者の運転特性に基づいて設定されてもよい。具体的には、当該運転特性に基づいて運転者が自車両1の速度を高めることに消極的であると判断できる場合には、選定条件C’は、運転者が速度を高めることに積極的であると判断できる場合と比べて厳しくなるように設定されてもよい。さらに、先行車候補からの落下物等の懸念を考慮し、先行車候補に積載物がある場合には、選定条件C’は、積載物がない場合と比べて厳しくなるように設定されてもよい。
【0032】
図5を参照して後述されるように、自車両1は自動運転車両であってもよいが、ここでは、運転者が自車両1の運転(より詳細には、運転操作の少なくとも一部)を行う例について説明される。この例では、ECU22は、HMI装置24を用いて、選択した先行車候補(すなわち、追従対象車両)を自車両1の運転者に提示する。換言すると、ECU22は、追従対象車両への追従を運転者に提案する。
【0033】
図2は、図1に示すHMI装置24を用いた追従走行の提案の一例を示す図である。図2は、HMI装置24の表示装置30の画面30aを示している。図2に示す場面では、自車両1の走行車線L1における自車両1の前方に、先行車候補2が存在している。そして、走行車線L1に隣接する走行車線L2に、追従対象車両として選定された先行車候補3が存在している。
【0034】
図2に示す例では、先行車候補3(追従対象車両)への追従が自車両1の運転者に提案される。具体的には、画面30a上に、例えば、「最適車両が見つかりました。追従走行しますか?」というメッセージが表示されつつ当該提案に対する運転者の回答(はい/いいえ)を求めるボタンが表示される。なお、HMI装置24等の本開示に係る「通知装置」による追従対象車両の選定結果の通知は、図2に示す例のような表示装置30による表示とともに、或いはそれに代え、例えば、音声を利用して行われてもよい。
【0035】
付け加えると、HMI装置24を用いた追従走行の提案を受け入れた場合、運転者は、自らの自車両1の操作によって追従対象車両への追従走行を行ってもよい。また、例えば、車両制御システム10が、先行車との車間距離(又は車間時間)を維持するように自車両1の速度を自動的に制御するアダプティブクルーズコントロール(ACC)を実行可能に構成されている場合には、運転者は、ACCを利用しつつ追従走行を行ってもよい。
【0036】
上述した追従走行支援において、自車両1の周囲の交通量が少ない場合には、追従に適した車両(すなわち、上述の選定条件Cを満たす先行車候補)が見つかりにくい。すなわち、自車両1が追従走行を行う頻度を高めにくい。一方、交通量が多い場合には、追従対象車両が頻繁に選定され易い。その結果、より追従に適した車両を選択する機会を損なう可能性がある。また、選定された追従対象車両がHMI装置24を用いて運転者に提示される例(図2参照)では、追従対象車両が頻繁に選定されると、運転者は、煩雑な提案に対して不快感を覚える可能性がある。
【0037】
上述の課題に鑑み、本実施形態では、選定処理において、ECU22は、自車両1の周囲の交通量に応じて選定条件Cを変更する。より具体的には、交通量が多い場合には、選定条件Cは、交通量が少ない場合と比べて厳しくなるように変更される。そして、交通量が少ない場合には、選定条件Cは、交通量が多い場合と比べて緩くなるように変更される。
【0038】
図3は、実施の形態に係る追従走行支援に関する処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、追従走行支援の開始条件の成立に伴って繰り返し実行される。追従走行支援の開始条件は、予め定められている。具体的には、当該開始条件は、例えば、自車両1の運転者がHMI装置24を操作して追従走行支援の開始又はACCの作動を要求したときに成立する。なお、追従走行支援の開始条件は、例えば、自車両1が所定値以上の速度で自動車専用道路を走行していることを含んでもよい。
【0039】
ステップS100において、ECU22(プロセッサ26)は、上述の車両探索プログラムを実行することにより、自車両1の周囲の先行車候補を探索する。具体的には、ECU22は、まず、例えば認識センサ14の出力又は車車間通信を利用して、自車両1の周囲の先行車候補を探索する。
【0040】
次いで、ステップS102において、ECU22は、1又は複数の先行車候補が検出されたか否かを判定する。具体的には、この判定は、周辺車情報の取得を伴って1又は複数の先行車候補が検出された場合に成立する。その結果、先行車候補が1台も検出されない場合(ステップS102;No)には、処理はステップS100に戻る。一方、1又は複数の先行車候補が検出された場合(ステップS102;Yes)には、処理はステップS104に進む。なお、ステップS102において複数の先行車候補が検出された場合には、ステップS104以降の処理は、先行車候補を1台ずつ順に対象として実行される。
【0041】
ステップS104において、ECU22は、自車両1の周囲の現在の交通量が所定の閾値TH0以上であるか否かを判定する。交通量は、例えば、認識センサ14により検出される自車両1の周囲の先行車候補の台数に基づいて検出される。或いは、交通量は、例えば、車車間通信を利用して検出されてもよい。
【0042】
ステップS104において交通量が閾値TH0以上の場合には、処理はステップS106に進む。ステップS106の判定は、交通量が多い場合に用いられる選定条件C1である選定条件C1Hが満たされるか否かの判定の一例に相当する。そして、次のステップS108の判定は、交通量が多い場合に用いられる選定条件C2である選定条件C2Hが満たされるか否かの判定の一例に相当する。ステップS106及びS108の判定結果が共にYesとなる場合(つまり、選定条件C1H及びC2Hが共に満たされる場合)には、交通量が多い場合における選定条件Cである選定条件CHが満たされ、処理はステップS114に進む。一方、ステップS106又はS108の判定結果がNoとなる場合には、処理はステップS100に戻る。
【0043】
一方、ステップS104において交通量が閾値TH0未満の場合には、処理はステップS110に進む。ステップS110の判定は、交通量が少ない場合に用いられる選定条件C1である選定条件C1Lが満たされるか否かの判定の一例に相当する。そして、次のステップS112の判定は、交通量が少ない場合に用いられる選定条件C2である選定条件C2Lが満たされるか否かの判定の一例に相当する。ステップS110及びS112の判定結果が共にYesとなる場合(つまり、選定条件C1L及びC2Lが共に満たされる場合)には、交通量が少ない場合における選定条件Cである選定条件CLが満たされ、処理はステップS114に進む。一方、ステップS110又はS112の判定結果がNoとなる場合には、処理はステップS100に戻る。
【0044】
ステップS106及びS110の判定は、共に選定条件C1に関するものであるという点において共通する一方で、閾値TH1(TH1H及びTH1L)の大きさにおいて相違している。具体的には、ステップS106及びS110では、それぞれ、先行車候補の投影面積が閾値TH1H及びTH1L以上であるか否かが判定される。交通量が多い場合に用いられる閾値TH1Hは、例えば3.0mであり、交通量が少ない場合に用いられる閾値TH1Lは、例えば1.0mである。すなわち、閾値TH1Hは閾値TH1Lより大きい。したがって、ステップS106の選定条件C1Hは、ステップS110の選定条件C1Lと比べて満たされにくい、つまり、厳しい。換言すると、選定条件C1Lは、選定条件C1Hと比べて満たされ易い、つまり、緩い。
【0045】
また、ステップS108及びS112の判定は、共に選定条件C2に関するものであるという点において共通する一方で、閾値TH2(TH2H及びTH2L)の大きさにおいて相違している。具体的には、ステップS108及びS112では、それぞれ、車速差ΔVの絶対値が閾値TH2H及びTH2L以下であるか否かが判定される。交通量が多い場合に用いられる閾値TH2Hは、例えば5km/hであり、交通量が少ない場合に用いられる閾値TH1Lは、例えば15km/hである。すなわち、閾値TH2Hは閾値TH2Lより小さい。したがって、ステップS110の選定条件C2Hは、ステップS112の選定条件C2Lと比べて満たされにくい、つまり、厳しい。換言すると、選定条件C2Lは、選定条件C2Hと比べて満たされ易い、つまり、緩い。
【0046】
ステップS114において、ECU22は、直近のステップS104~S112の処理によって選定条件Cを満たした先行車候補を追従対象車両として選定する。次いで、ステップS116において、ECU22は、HMI装置24を用いて、選定された追従対象車両を自車両1の運転者に提示する。
【0047】
付け加えると、図3に示す処理によれば、選定条件Cの厳しさ/緩さ(すなわち、選定条件Cの成立のし難さ/し易さ)は、交通量に応じて2段階に変更される。しかしながら、このような例に代え、交通量に応じた選定条件Cの変更(例えば、選定条件C1及びC2のそれぞれの変更)は、次のように実行されてもよい。すなわち、選定条件Cは、例えば、交通量に応じて3段階以上で段階的に変更されてもよい。或いは、選定条件Cは、例えば、交通量に応じて連続的に変更されてもよい。具体的には、選定条件Cは、交通量が増加するほど厳しくなるように、逆に、交通量が減少するほど緩くなるように変更されてもよい。
【0048】
以上説明したように、図3に示す処理によれば、自車両1の周囲の交通量が少ない場合には、選定条件Cは、交通量が多い場合と比べて緩くなるように変更される。これにより、交通量が少ない場合には、選定条件Cが交通量に基づかずに一定である例と比べて選定条件Cが成立し易くなるので、追従に適していると判断される先行車候補の数が増加する。このことは、自車両1が追従走行を行う頻度の向上につながる。
【0049】
換言すると、図3に示す処理によれば、交通量が多い場合には、選定条件Cは、交通量が少ない場合と比べて厳しくなるように変更される。これにより、交通量が多い場合には、選定条件Cが交通量に基づかずに一定である例と比べて選定条件Cが成立しにくくなり、追従に適していると判断される先行車候補の数が減少する。より詳細には、このように選定条件Cが厳しくなることは、「より追従に適した先行車候補」を抽出できることを意味する。このことは、自車両1が「より追従に適した車両」に追従する機会の増加につながる。また、選定された追従対象車両がHMI装置24を用いて運転者に提示される例(図2参照)では、上記のことは、煩雑な提案による不快感を運転者に与えにくくすることにつながる。
【0050】
以上のように、自車両1の周囲の交通量に応じて選定条件Cを変更することにより、追従に適した車両に適切な頻度で追従できるようになる。付け加えると、交通量に応じた適切な追従対象車両の選定が可能となる。そして、追従対象車両を運転者に提示する例では、運転者に対して適切な頻度で追従対象車両の通知(提案)を行えるようになる。
【0051】
3.交通量に応じた選定条件Cの変更に関する変形例
図4は、実施の形態の変形例に係る追従走行支援に関する処理の一例を示すフローチャートである。以下、図3にフローチャートの処理に対する本フローチャートの処理の相違点について説明する。
【0052】
図4では、ステップS102において自車両1の周囲に1又は複数の先行車候補が検出された場合には、処理はステップS200に進む。ステップS200において、ECU22は、現時点(すなわち、処理がステップS200に進んだ時点)の直前の単位時間T0中に追従対象車両が選定される回数である選定回数X0を取得する。具体的には、例えば、ECU22は、時間と関連付けて記憶装置28に記憶されている追従対象車両の選定の履歴から、選定回数X0を取得する。なお、選定回数X0は、本開示に係る「第2選定回数」の一例に相当している。
【0053】
次いで、ステップS202において、ECU22は、自車両1の周囲の交通量が直前の単位時間T0と比べて増加したか否かを判定する。その結果、この判定結果がYesの場合(すなわち、交通量が増加した時)には、処理はステップS204に進む。
【0054】
ステップS204において、ECU22は、現時点からの単位時間T1中に追従対象車両が選定される回数である選定回数X1が上記の選定回数X0よりも少なくなるように選定条件Cを厳しくすることによって、当該選定回数X1に対応する数の先行車候補を追従対象車両として選定する。なお、選定回数X1は、本開示に係る「第1選定回数」の一例に相当している。
【0055】
より具体的には、一例として、選定回数X0が2であるときに5台の先行車候補がステップS102において検出され、且つ、選定回数X0から1だけ減らして選定回数X1を1とする場合には、5台の先行車候補のうちの1台の先行車候補が選定条件Cを満たすように、選定条件Cが直前の単位時間T0と比べて厳しくなるように変更される。より詳細には、例えば選定条件C1及びC2のように複数の選定条件Cが用いられている場合には、選定回数X1に対応する数の先行車候補を選定するために、例えば、何れか1つの選定条件C(例えば、C1)が厳しくなるように変更されてもよい。
【0056】
一方、ステップS202の判定結果がNoの場合には、ECU22は、ステップS206において、自車両1の周囲の交通量が直前の単位時間T0と比べて減少したか否かを判定する。その結果、この判定結果がYesの場合(すなわち、交通量が減少した時)には、処理はステップS208に進む。
【0057】
ステップS208において、ECU22は、選定回数X1が選定回数X0よりも多くなるように選定条件Cを緩めることによって、当該選定回数X1に対応する数の先行車候補を追従対象車両として選定する。
【0058】
より具体的には、一例として、選定回数X0が2であるときに4台の先行車候補がステップS102において検出され、且つ、選定回数X0から1だけ増やして選定回数X1を3とする場合には、4台の先行車候補のうちの3台の先行車候補が選定条件Cを満たすように、選定条件Cが直前の単位時間T0と比べて緩くなるように変更される。より詳細には、例えば選定条件C1及びC2のように複数の選定条件Cが用いられている場合には、選定回数X1に対応する数の先行車候補を選定するために、例えば、何れか1つの選定条件C(例えば、C1)が緩くなるように変更されてもよい。
【0059】
また、ステップS206の判定結果がNoの場合(つまり、交通量が直前の単位時間T0と比べて増減していない場合)には、処理はステップS210に進む。ステップS210では、ECU22は、選定回数X1が選定回数X0と等しくなるように直前の単位時間T0に対して選定条件Cを変更せずに、選定回数X0と同じ選定回数X1に対応する数の先行車候補を選定する。
【0060】
ステップS204、S208、又はS210に続くステップS212において、ECU22は、選定回数X1に対応する数の追従対象車両を選定できたか否かを判定する。その結果、この判定結果がYesの場合には、処理はステップS214に進む。一方、当該判定結果がNoの場合には、処理はステップS100に戻る。
【0061】
ステップS214において、ECU22は、HMI装置24を用いて、ステップS204、S208、又はS210の処理によって選択された1又は複数の追従対象車両を順に自車両1の運転者に提示する。具体的には、例えば、当該提示は、選定条件Cを最も良く満たした追従対象車両から順に行われてもよい。付け加えると、提示された追従対象車両が運転者によって選択された後に未だ提示されていない追従対象車両が残っている場合には、残りの追従対象車両の提示は省略されてもよい。
【0062】
以上説明した変形例によれば、追従対象車両の選定回数X1が選定回数X0に対して増減するように選定条件Cが変更される。これにより、交通量に応じたより適切な頻度で追従対象車両に追従できるようになる。
【0063】
4.自動運転車両への適用例
本開示に係る「交通量に応じた選定条件Cの変更」は、上述の各例(図3及び図4参照)のように運転操作の少なくとも一部が運転者によって行われる車両における「追従走行支援」に代え、運転操作のすべてが自動運転システムによって行われる自動運転車両における「追従走行制御」に適用されてもよい。
【0064】
当該自動運転システムは、例えば、図1に示す車両制御システム10が次のような構成を備えることによって実現される。すなわち、ECU22は、車両状態センサ12、認識センサ14、及び位置センサ16の情報を処理して車両1の目標軌跡を生成するように構成されている。
【0065】
図5は、実施の形態に係る自動運転車両における追従走行制御に関する処理の一例を示すフローチャートである。以下、図3にフローチャートの処理に対する本フローチャートの処理の相違点について説明する。
【0066】
図5では、ステップS114において追従対象車両が選定された後、ステップS116に代わりに、ステップS300の処理が実行される。ステップS300において、ECU22は、選定された追従対象車両に車両1が追従するように走行装置20を制御することにより、追従走行を実行する。
【0067】
以上説明した自動運転車両への適用例によっても、自車両1の周囲の交通量に応じて選定条件Cを変更することにより、追従に適した車両に適切な頻度で追従できるようになる。
【0068】
また、自動運転車両への適用のために、上述した図4に示すフローチャートは、次のように変形されてもよい。すなわち、ステップS214の処理に代え、ECU22は、ステップS204、S208、又はS210の処理によって選択された1又は複数の追従対象車両の中から1台の追従対象車両(例えば、選定条件Cを最も良く満たす先行車候補)を選択し、選択された追従対象車両に車両1を追従させるように追従走行を実行してもよい。
【0069】
付け加えると、自動運転車両への適用例では、上述のように、車両1の乗員が追従対象車両を決定する必要なしに、車両1(ECU22)自らが追従対象車両を決定することができる。このため、HMI装置24による追従対象車両の提示を不要とすることができる。ただし、乗員が運転操作を行う必要がない自動運転車両の例においても、選定された追従対象車両に追従するか否かの選択は、HMI装置24を用いる乗員によって行われてもよい。
【0070】
5.走行環境情報の他の例
上述した自車両1の周囲の交通量に関する情報は、本開示に係る「特定車両の周囲の走行環境情報」の一例に相当する。しかしながら、他の例として、「走行環境情報」は、交通量に関する情報に代え、あるいはそれとともに、走行区間、自車両1の進行方向の信号、当該進行方向の交差点、当該進行方向の工事箇所、及び、当該進行方向の交通事故発生箇所の少なくとも1つに関する情報を含んでもよい。そして、「追従に適した車両に適切な頻度で追従できるようにする」ために、このような各種の走行環境情報に基づいて、選定条件Cは、例えば次のように変更されてもよい。なお、走行区間、進行方向の信号、及び進行方向の交差点に関する情報のそれぞれは、例えば、上述の地図情報及び位置情報に基づいて取得できる。進行方向の工事箇所及び交通事故発生箇所に関する情報のそれぞれは、例えば、地図情報及び位置情報とともに、自車両1の外部の交通情報センタから取得される交通情報に基づいて取得できる。
【0071】
具体的には、図6は、実施の形態に係る追従走行支援に関する処理の他の例を示すフローチャートである。以下、図3にフローチャートの処理に対する本フローチャートの処理の相違点について説明する。
【0072】
図6では、ステップS104の代わりに、ステップS400において、ECU22は、自車両1の現在の走行区間が一般道であるか自動車専用道路であるか否かを判定する。その結果、この判定結果がYesの場合(一般道)には処理はステップS106に進み、この判定結果がNoの場合(自動車専用道路)には処理ステップS110に進む。
【0073】
図6に示す処理によれば、一般道では、選定条件Cは、高速道路等の自動車専用道路と比べて厳しくなるように変更される。換言すると、自動車専用道路では、選定条件Cは、一般道と比べて緩くなるように変更される。これにより、自動車専用道路と比べて1回当たりの追従走行距離が短くなり易い一般道において、追従対象車両の選定結果の通知の頻度を適切に下げることができる。また、自動運転車両に対する図5に示すフローチャートにおいても、ステップS104に代えて、ステップS400の処理が実行されてもよい。
【0074】
また、車両速度違反を行っている車両への追従が行われると、当該追従に起因して自車両1も車両速度違反を行ってしまう可能性がある。この点を考慮し、走行区間の情報に基づく選定条件Cの変更は、自動速度違反取締区間の方が一般道及び自動車専用道路の少なくとも一方と比べて厳しくなるように行われてもよい。これにより、車両速度違反のリスクが大きくなるために運転者自身による手動運転が求められる自動速度違反取締区間において、通知の頻度を適切に下げることができる。
【0075】
また、自車両1の進行方向の信号に関する情報に基づいて、選定条件Cが次のように変更されてもよい。すなわち、進行方向の信号の数が多い場合、選定条件Cは、当該信号の数が少ない場合と比べて厳しくなるように変更されてもよい。また、自車両1から進行方向の信号までの距離が短い場合、選定条件Cは、当該距離が長い場合と比べて厳しくなるように変更されてもよい。これらの例のそれぞれによれば、追従走行距離が短くなり易い走行シーンにおいて、通知の頻度を適切に下げることができる。
【0076】
また、自車両1の進行方向の交差点に関する情報に基づいて、選定条件Cが次のように変更されてもよい。すなわち、進行方向の交差点の数が多い場合、選定条件Cは、当該交差点の数が少ない場合と比べて厳しくなるように変更されてもよい。また、自車両1から進行方向の交差点までの距離が短い場合、選定条件Cは、当該距離が長い場合と比べて厳しくなるように変更されてもよい。これらの例のそれぞれによれば、追従走行距離が短くなり易い走行シーンにおいて、通知の頻度を適切に下げることができる。
【0077】
さらに、自車両1の進行方向に工事箇所がある場合、選定条件Cは、当該工事箇所がない場合と比べて厳しくなるように変更されてもよい。同様に、自車両1の進行方向に交通事故発生箇所がある場合、選定条件Cは、当該交通事故発生箇所がない場合と比べて厳しくなるように変更されてもよい。これらの例のそれぞれによれば、危機回避のために普段よりも安定した走行が求められる状況下において、通知の頻度を適切に下げることができる。
【符号の説明】
【0078】
1 車両(自車両)、 2、3 先行車候補、 10 車両制御システム、 14 認識センサ、 18 通信装置、 22 電子制御ユニット(ECU)、 24 HMI装置、 26 プロセッサ、 30 表示装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6