(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024068504
(43)【公開日】2024-05-20
(54)【発明の名称】放送データ生成システム、放送データ生成方法及び放送データ生成プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0272 20230101AFI20240513BHJP
G06Q 50/40 20240101ALI20240513BHJP
【FI】
G06Q30/02 436
G06Q50/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022179017
(22)【出願日】2022-11-08
(71)【出願人】
【識別番号】506311219
【氏名又は名称】株式会社ケイエムアドシステム
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(74)【代理人】
【識別番号】100224719
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 隆治
(72)【発明者】
【氏名】坂倉 大学
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L030BB08
5L049BB08
5L049CC42
5L050CC42
(57)【要約】 (修正有)
【課題】案内情報とリアルタイムな広告情報を併せた放送データを生成する為の新規な技術を提供することを課題とする。
【解決手段】情報管理装置(サーバ)、複数の利用者端末装置、複数の管理者端末装置及び複数のバスがネットワークを介して通信可能に構成され、各公共交通機関において放送される案内放送データと、ユーザが登録した広告放送データとを結合した放送データを生成する放送データ生成システムであって、情報管理装置1は、記憶部及び生成処理部を備える。記憶部は、公共交通機関の運行中に放送される案内放送に係る案内放送データを格納する。生成処理部は、広告放送に係る広告放送データを取得し、前記案内放送データ及び前記広告放送データを結合した放送データを生成処理する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
公共交通機関において放送される放送データを生成する放送データ生成システムであって、
前記放送データ生成システムは、記憶部、生成処理部を備え、
前記記憶部は、公共交通機関の運行中に放送される案内放送に係る案内放送データを格納し、
前記生成処理部は、広告放送に係る広告放送データを取得し、
前記案内放送データ、及び前記広告放送データを結合した放送データを生成処理する、放送データ生成システム。
【請求項2】
前記放送データ生成システムは、広告受付部を更に備え、
前記広告受付部は、公共交通機関における停留所区間の指定、及び広告コンテンツデータの登録を受け付け、
前記生成処理部は、該広告コンテンツデータに基づいて、前記広告放送データを生成処理し、該停留所区間に対応する前記案内放送データ、及び該広告放送データを結合したデータであって、該停留所区間が紐づく前記放送データを生成処理する、請求項1に記載の放送データ生成システム。
【請求項3】
前記放送データ生成システムは、表示処理部を更に備え、
前記表示処理部は、公共交通機関における停留所の指定を受け付けると、該停留所を端点とした1又は複数の前記停留所区間を表示処理し、
前記広告受付部は、該停留所区間の指定を受け付ける、請求項2に記載の放送データ生成システム。
【請求項4】
前記表示処理部は、停留所又は前記停留所区間を選択可能に構成される地図を表示処理する、請求項2に記載の放送データ生成システム。
【請求項5】
前記放送データ生成システムは、表示処理部を更に備え、
前記記憶部は、前記停留所区間毎に、前記広告放送データの放送枠を特定する広告枠を格納し、
前記広告受付部は、前記広告枠の指定及び前記広告コンテンツデータを受け付けて、該広告枠に紐づけて該広告コンテンツデータを登録し、
前記表示処理部は、前記広告枠に前記広告放送データが紐づいていない場合に、前記広告枠を指定可能に表示処理し、請求項2に記載の放送データ生成システム。
【請求項6】
前記記憶部は、前記停留所区間の端点となる停留所の停留時刻毎に、前記広告枠を格納し、
前記広告受付部は、前記停留時刻の指定を受け付けて、前記広告枠の指定を受け付ける、請求項5に記載の放送データ生成システム。
【請求項7】
前記放送データ生成システムは、広告受付部を更に備え、
前記記憶部は、前記広告放送データの放送枠を特定する広告枠を格納し、
前記案内放送データは、運行放送データであって、
前記広告受付部は、前記広告枠の指定及び広告コンテンツデータを受け付けて、該広告枠に紐づけて該広告コンテンツデータを登録し、
前記生成処理部は、前記広告コンテンツデータが紐づいていない前記広告枠がある場合、公共交通機関の告知に係る告知業務放送データを取得し、
該広告枠が紐づく、前記運行放送データ及び該告知業務放送データを結合した前記放送データを生成処理する、請求項1に記載の放送データ生成システム。
【請求項8】
前記放送データ生成システムは、表示処理部、及び前記放送データを管理する管理者端末装置を更に備え、
前記記憶部は、前記広告放送データの登録を受け付ける広告枠を格納し、
前記表示処理部は、前記管理者端末装置の管理者画面において、前記広告枠に紐づけて登録された前記広告放送データに関する広告放送情報を表示処理する、請求項1に記載の放送データ生成システム。
【請求項9】
前記広告放送情報は、広告を放送する期間を示す広告期間、及び広告放送状態を含み、
前記表示処理部は、前記広告期間に基づいて、前記広告枠毎に紐づく1又は複数の前記広告放送データの前記広告放送状態を表示処理する、請求項8に記載の放送データ生成システム。
【請求項10】
公共交通機関において放送される放送データを生成する放送データ生成プログラムであって、
コンピュータに、
公共交通機関の運行中に放送される案内放送に係る案内放送データを格納するステップと、
広告放送に係る広告放送データを取得するステップと、
前記案内放送データ、及び前記広告放送データを結合した放送データを生成処理するステップと、を実行させる放送データ生成プログラム。
【請求項11】
公共交通機関において放送される放送データを生成する1又は複数のコンピュータを用いた放送データ生成方法であって、
前記コンピュータが、
公共交通機関の運行中に放送される案内放送に係る案内放送データを格納し、
広告放送に係る広告放送データを取得し、
前記案内放送データ、及び前記広告放送データを結合した放送データを生成処理する、放送データ生成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送データ生成システム、放送データ生成方法及び放送データ生成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、公共交通機関では、音声や動画による広告が配信されている。しかしこれらの広告は、代り映えがなく、乗客(地域住民)にとっては価値の低いメッセージしか配信することができなかった。このような課題を解決するシステムの一例が、例えば特許文献1、2において提案されている。
【0003】
特許文献1には、データベース142は広告可能なエリア情報を格納した広告エリアデータベース501と、広告情報を配信する路線バスなどの移動局の通過エリアとその通過時間帯情報が格納された運行データベース502と、広告料金表が格納された料金表データベース503と、予約された広告情報が格納された広告情報データベース504と、予約された広告情報を配信するスケジュール情報が格納された広告情報配信スケジュールデータベース505より構成し、広告希望エリアを選択入力するとともに希望広告時間帯と広告情報を入力することにより、中央処理装置143において、入力された広告情報を希望時間帯に表示するように、データベース142の内容を書き変えることにより、広告情報配信の予約を行うとともに、広告料を計算し入力装置141に出力する技術が開示されている。
【0004】
また特許文献2には、データベースは、広告の表示条件の項目を有し、該表示条件の項目として、運行場所、運行時間の2種類が想定され、運行場所は、バス停留所近辺のみならず、広告主が希望する任意の場所を設定可能であり、運行時間は、午前、午後、終日といった特定の時間帯、及びある特定の時刻を指定可能であり、バス事業所や広告代理人によって作成された該データベースは、インターネットを介してサーバシステムにアップロードされ、位置情報及び時刻情報と表示条件が一致する広告をバス車内で表示する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001-202455号公報
【特許文献2】特開2004-347952号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1、2のような技術においては、時間帯や場所を指定してリアルタイムな広告を配信することができるものの、車両の運行情報等の案内と併せて広告を配信することができないという問題があった。
【0007】
上記事情に鑑みて、本発明は、案内情報とリアルタイムな広告情報を併せた放送データを生成する為の新規な技術を提供することを、解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は公共交通機関において放送される放送データを生成する放送データ生成システムであって、前記放送データ生成システムは、記憶部、生成処理部を備え、前記記憶部は、公共交通機関の運行中に放送される案内放送に係る案内放送データを格納し、前記生成処理部は、広告放送に係る広告放送データを取得し、前記案内放送データ、及び前記広告放送データを結合した放送データを生成処理する。
【0009】
また、本発明は、公共交通機関において放送される放送データを生成する放送データ生成プログラムであって、コンピュータに、公共交通機関の運行中に放送される案内放送に係る案内放送データを格納するステップと、広告放送に係る広告放送データを取得するステップと、前記案内放送データ、及び前記広告放送データを結合した放送データを生成処理するステップと、を実行させる。
【0010】
また、本発明は、公共交通機関において放送される放送データを生成する1又は複数のコンピュータを用いた放送データ生成方法であって、前記コンピュータが、公共交通機関の運行中に放送される案内放送に係る案内放送データを格納し、広告放送に係る広告放送データを取得し、前記案内放送データ、及び前記広告放送データを結合した放送データを生成処理する。
このような構成とすることで、広告に関する広告放送及び案内に関する案内放送を結合した放送データを、公共交通機関において放送することができる。
【0011】
本発明の好ましい形態では、前記放送データ生成システムは、広告受付部を更に備え、前記広告受付部は、公共交通機関における停留所区間の指定、及び広告コンテンツデータの登録を受け付け、前記生成処理部は、該広告コンテンツデータに基づいて、前記広告放送データを生成処理し、該停留所区間に対応する前記案内放送データ、及び該広告放送データを結合したデータであって、該停留所区間が紐づく前記放送データを生成処理する。
このような構成とすることで、指定した停留所区間に紐づけて、登録した広告放送データと案内放送データを結合した放送データを登録することができる。これにより、ユーザが希望する停留所区間において、広告放送を配信することができる。
【0012】
本発明の好ましい形態では、前記放送データ生成システムは、表示処理部を更に備え、前記表示処理部は、公共交通機関における停留所の指定を受け付けると、該停留所を端点とした1又は複数の前記停留所区間を表示処理し、前記広告受付部は、該停留所区間の指定を受け付ける。
このような構成とすることで、停留所を指定することで、該停留所に紐づく停留所区間を表示することができる。これにより、1の停留所に複数の停留区間が紐づいている場合であっても、停留所を指定することで、該停留所に紐づく停留所区間を確認し、指定することができる。
【0013】
本発明の好ましい形態では、前記表示処理部は、停留所又は前記停留所区間を選択可能に構成される地図を表示処理する。
このような構成とすることで、地図上に停留所又は停留所区間を選択可能に表示することができる。これにより、地図上に停留所や停留所区間を表示されるので、停留所や停留所区間の位置が直感的にわかりやすく、希望する停留所区間を容易に指定することができる。
【0014】
本発明の好ましい形態では、前記放送データ生成システムは、表示処理部を更に備え、前記記憶部は、前記停留所区間毎に、前記広告放送データの放送枠を特定する広告枠を格納し、前記広告受付部は、前記広告枠の指定及び前記広告コンテンツデータを受け付けて、該広告枠に紐づけて該広告コンテンツデータを登録し、前記表示処理部は、前記広告枠に前記広告放送データが紐づいていない場合に、前記広告枠を指定可能に表示処理する。
このような構成とすることで、広告放送データが紐づいていない広告枠に対して、広告放送データを登録することができる。これにより、異なるユーザから受け付けた広告放送データが重複して登録されることがなくなり、どの広告放送データを優先するのか等の広告管理の煩わしさをなくすことができる。
【0015】
本発明の好ましい形態では、前記記憶部は、前記停留所区間の端点となる停留所の停留時刻毎に、前記広告枠を格納し、前記広告受付部は、前記停留時刻の指定を受け付けて、前記広告枠の指定を受け付ける。
このような構成とすることで、停留所の停留時刻を指定することで、広告枠に広告放送データを紐づけて登録することができる。これにより、時間を指定して広告放送データを配信することができる。
【0016】
本発明の好ましい形態では、前記放送データ生成システムは、広告受付部を更に備え、前記記憶部は、前記広告放送データの放送枠を特定する広告枠を格納し、前記案内放送データは、運行放送データであって、前記広告受付部は、前記広告枠の指定及び前記広告コンテンツデータを受け付けて、該広告枠に紐づけて該広告コンテンツデータを登録し、前記生成処理部は、前記広告コンテンツデータが紐づいていない前記広告枠がある場合、公共交通機関の告知に係る告知業務放送データを取得し、該広告枠が紐づく、前記運行放送データ及び該告知業務放送データを結合した前記放送データを生成処理する。
このような構成とすることで、広告放送データが紐づいていない広告枠がある場合に、公共交通機関の告知情報に基づいて、告知業務放送を配信することができる。これにより、広告放送データが紐づいていない広告枠も有効活用して、公共交通機関からの告知を放送することができる。
【0017】
本発明の好ましい形態では、前記放送データ生成システムは、表示処理部、及び前記放送データを管理する管理者端末装置を更に備え、前記記憶部は、前記広告放送データの登録を受け付ける広告枠を格納し、前記表示処理部は、前記管理者端末装置の管理者画面において、前記広告枠に紐づけて登録された前記広告放送データに関する広告放送情報を表示処理する。
このような構成とすることで、管理者画面において、広告放送データに関する情報を表示することができる。これにより、放送データを管理する管理者は、広告枠毎に紐づく広告放送データに関する情報を確認することができる。
【0018】
本発明の好ましい形態では、前記広告放送情報は、広告を放送する期間を示す広告期間、及び広告放送状態を含み、前記表示処理部は、前記広告期間に基づいて、前記広告枠毎に紐づく1又は複数の前記広告放送データの前記広告放送状態を表示処理する。
このような構成とすることで、管理者画面において、広告放送データの広告放送状態を表示することができる。これにより、管理者は、広告枠毎に紐づく広告放送データの広告放送状態がどのようになっているのかを確認することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、案内情報とリアルタイムな広告情報を併せた放送データを生成する為の新規な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】一実施の形態のシステムの構成を示すブロック図。
【
図2】一実施の形態のシステムのハードウェア構成図。
【
図5】一実施の形態のシステムにおける停留所区間の登録を行う画面の一例を示す図。
【
図6】一実施の形態のシステムにおける停留所区間の登録を行う画面の一例を示す図。
【
図7】一実施の形態のシステムにおける広告放送データの放送予約登録を行う画面の一例を示す図。
【
図8】一実施の形態のシステムにおける広告放送データの登録を行う画面の一例を示す図。
【
図9】一実施の形態のシステムにおける広告放送データの生成を行う画面の一例を示す図。
【
図10】一実施の形態のシステムにおける管理者画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付図面を参照して、更に詳細に説明する。図面には好ましい実施形態が示されている。しかし、多くの異なる形態で実施されることが可能であり、本明細書に記載される実施形態に限定されない。
【0022】
例えば、本実施形態では放送データ生成システムの構成、動作等について説明するが、実行される方法、装置、コンピュータプログラム等によっても、同様の作用効果を奏することができる。本実施形態におけるプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一過性の記録媒体として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、クライアント端末でその機能を実現する為に外部のコンピュータにおいて当該プログラムを起動させてもよい(いわゆるクラウドコンピューティング)。
【0023】
なお、本実施形態では、情報管理装置1が本発明における放送データ生成プログラムをインストールすることによって、情報管理装置1が以下の処理を実行するが、利用者端末装置3及び管理者端末装置4が放送データ生成プログラムをインストールすることによって、情報管理装置1の行う処理の一部を利用者端末装置3及び管理者端末装置4が実行しても良い。なお、装置は、ネットワークNW又は別のネットワークにより情報の送受信が可能になされた複数のコンピュータにより構成されてもよい。
【0024】
本発明は、各公共交通機関において放送される案内放送データと、ユーザが登録した広告放送データとを結合した放送データを生成する放送データ生成システムに関する。本実施形態において案内放送データは、広告放送データとは別に予め登録され、交通機関の運行に関する放送データである運行放送データと、交通機関における業務連絡に関する放送データである業務放送データを含む。また、業務放送データは、通常の業務連絡に関する通常業務放送データと、公共交通機関の告知に関する告知業務放送データを含む。通常業務放送としては、例えば運行情報の補足、乗降客への挨拶、乗降客への提案やお願い、感染症対策、移動体の揺れ等の注意喚起等に関する放送を含む。告知業務放送としては、警察署からのお願い、交通安全週間のお知らせ等に関する放送を含む。なお本実施形態では、案内放送データとして運行放送データのみを含んでもよい。
【0025】
また、本実施形態においてユーザは、広告放送を希望する停留所区間や時間帯等の枠(広告枠)を指定して、広告放送データの放送予約登録をする。そして公共交通機関において、広告枠に応じて、予約登録された広告放送が放送される。
【0026】
また好ましい形態では、放送データを管理する管理者は、登録された広告放送データに関する情報を確認することができる。ここで、本実施形態において公共交通機関は、バスであるが、鉄道、リニアモーターカー、タクシー、飛行機等であってもよい。
【0027】
<1.システム構成>
図1は、一実施の形態のシステムの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、放送データ生成システム0は、情報管理装置1(サーバ)、利用者端末装置3、管理者端末装置4、及びバス5を備え、これらがネットワークNWを介して通信可能に構成される。
【0028】
情報管理装置1は、ユーザから受け付けた広告放送データを登録し、放送データを生成する。そして、ネットワークNWを介して、バス5に対して該放送データを送信する。情報管理装置1としては、汎用のサーバ向けのコンピュータやパーソナルコンピュータ等を利用することが可能である。
【0029】
利用者端末装置3は、ユーザから広告放送データの登録に係る入力を受け付け、ネットワークNWを介して、情報管理装置1に送信する。また管理者端末装置4は、広告放送データを登録したユーザに関する情報、登録された広告放送に関する情報等を表示する。利用者端末装置3及び管理者端末装置4としては、パーソナルコンピュータやスマートフォン、タブレット端末、ウェアラブルデバイス等を利用することができる。
【0030】
バス5は車載器を搭載し、車載器を介して、情報管理装置1から放送データを受信する。車載器としては、モバイルデバイス、ポータブルデバイス等を利用することができる。
【0031】
ネットワークNWは、本実施形態では、IP(Internet Protocol)ネットワークであるが、通信プロトコルの種類に制限はなく、更に、ネットワークの種類、規模にも制限はない。
【0032】
<1.1ハードウェア構成>
図2は、ハードウェア構成図である。
図2(a)に示すように、情報管理装置1は、処理部101、記憶部102及び、通信部103を備える。
【0033】
処理部101は、命令セットを実行可能なCPUなどのプロセッサを有し、本発明に係る放送データ生成プログラム、OSやその他のアプリケーションを実行することで、情報管理装置1の動作処理全体を制御する。
記憶部102は、命令セットを記憶可能なRAMなどの揮発性メモリ、OS及び放送データ生成プログラムなどを記録可能なHDDやSSDなどの不揮発性の記録媒体を有する。
通信部103は、ネットワークに接続する為の通信インタフェース装置を有し、ネットワークNWとの通信制御を実行して、情報の入出力を行う。
【0034】
図2(b)に示すようにバス5は、車載器80、出力部としてスピーカー81及びモニター82、並びに入力部83を備える。入力部83は、降車ボタン、運転士手元のボタン(お知らせ放送ボタン、又は音声切替ボタン)、ウィンカー等の入力処理が可能な入力デバイスを含む。
【0035】
車載器80は、
図2(c)に示すように、処理部801、記憶部802、通信部803、及び位置取得部804を備える。なお、本実施形態において位置取得部804は、GPS(Global Positioning System)であるが、位置情報を取得できるシステムであればよく、GNSS(Global Navigation Satellite System)等であってもよい。
【0036】
処理部801は、CPU等の1以上のプロセッサを有し、車載器80の動作処理全体を制御する。
記憶部802は、HDD、ROM、RAM等であって、車載器情報を格納する。車載器情報は、車載器本体を一意に特定する車載器ID、車載器を搭載するバスを一意に特定するバスID、バス管理会社を一意に特定する管理会社ID、及びバス営業所を一意に特定する営業所IDを含む。
通信部803は、ネットワークに接続する為の通信インタフェース装置を有し、ネットワークNWとの通信制御を実行して、情報の入出力を行う。
【0037】
図2(d)に示すように端末装置90(利用者端末装置3、管理者端末装置4)は、処理部901、記憶部902、通信部903、入力部904及び、表示部905を有する。
【0038】
処理部901は、CPU等の1以上のプロセッサを有し、車載器80の動作処理全体を制御する。
記憶部902は、HDD、ROM、RAM等であって、情報管理装置1を操作する為のアプリケーション等を記憶する。
通信部903は、ネットワークに接続する為の通信インタフェース装置を有し、ネットワークNWとの通信制御を実行して、情報の入出力を行う。
入力部904は、マウス及びキーボード、タッチパネル等の入力処理が可能な入力デバイスを有する。
表示部905は、ディスプレイなどの表示処理が可能な表示デバイスを有する。
【0039】
<1.2情報管理装置の機能構成>
図3は、放送データ生成システム0の機能ブロック図である。
図3に示すように、情報管理装置1は、受付部11、生成処理部12、広告受付部13、表示処理部14、配信部15、及びデータベース2を備える。
【0040】
<1.3.データベース2>
データベース2は、ユーザ情報、運行情報、広告枠情報、広告放送情報、案内放送情報、及び告知業務情報を格納する。
【0041】
<1.3.1.ユーザ情報>
ユーザ情報は、広告放送を行うユーザに関する情報である。ユーザ情報は、ユーザを一意に特定するユーザID、氏名、住所、会社名、及び連絡先を含む。また、ユーザ情報は、ユーザIDに紐づけて、ユーザが広告放送データの放送予約登録をするまでに検索した停留所又は停留所区間を示す閲覧履歴情報を含む。
【0042】
<1.3.2.運行情報>
運行情報は、バスの運行に関する情報である。運行情報は、停留所マスタ、停留所名マスタ、停留時刻マスタ、ルートマスタ、停留所ペアマスタ、及び停留所パターン情報を有する。
【0043】
停留所マスタは、停留所に関する情報である。停留所マスタは、停留所を一意に特定する停留所ID、緯度、経度、及び停留所クラスタを含む。ここで、停留所クラスタとは、停留所IDの文字列が共通する停留所毎に分類されたグループを示し、例えば停留所IDが「Kanagawa_#」(#は任意の数字)である停留所のグループ等を含む。
【0044】
停留所名マスタは、停留所の名前に関する情報である。停留所名マスタは、停留所名を一意に特定する停留所名ID、停留所ID、停留所名、停留所読み情報、経由停留所名、経由停留所読み情報、ターミナル停留所名、及びターミナル停留所読み情報を含む。ここで、停留所読み情報、経由停留所読み情報、及びターミナル停留所読み情報とは、案内放送において放送される停留所の読み方に関する情報である。
【0045】
停留時刻マスタは、停留所の停留時刻に関する情報である。停留時刻マスタは、停留時刻を一意に特定する停留時刻ID、停留所ID、停留所への到着時刻、停留所からの出発時刻を含む。
【0046】
ルートマスタは、バスが運行するルート(系統)に関する情報である。ルートマスタは、ルートを一意に特定するルートID、ルート名、及びルート読み情報を含む。ここで、ルート読み情報とは、案内放送において放送されるルートの読み方に関する情報である。
【0047】
停留所ペアマスタは、停留所区間の端点を成す停留所を示す情報である。停留所ペアマスタは、停留所ペアを一意に特定する停留所ペアID、端点の始点となる停留所を一意に特定する始点停留所ID、及び端点の終点となる停留所を一意に特定する終点停留所IDを含む。本実施形態においては、始点停留所ID及び終点停留所IDは、受付部11が受け付けるGTFS(General Transit Feed Specification)に含まれる停留所IDが登録される。
【0048】
停留所パターン情報は、運行ルート毎におけるバスが停留する停留所のパターンに関する情報である。停留所パターン情報は、停留パターンを一意に特定する停留所パターンID、ルートID、及び停留所IDを含む。なお、本実施形態において停留所パターン情報は、受付部11が受け付けるGTFSに基づいて登録されるが、情報管理装置1の位置取得部(不図示)が取得した位置情報、又はユーザが指定した位置情報に基づいて、登録されてもよい。
【0049】
<1.3.2.広告枠情報>
広告枠情報は、広告枠基本マスタ、広告枠時間マスタ、及び広告枠停留所マスタを有する。
【0050】
広告枠基本マスタは、各公共交通機関において放送される広告放送データの放送枠を特定する情報である。広告枠基本マスタは、広告枠を一意に特定する広告枠ID、広告枠名、管理会社ID、広告枠状態、及び時間毎単価を含む。ここで、広告枠状態とは、広告枠の状態を示す情報であって、本実施形態では、広告枠が作成された状態(作成中)、広告枠がウェブサイトに掲載されている状態(公開)、広告枠がウェブサイトに掲載されていない状態(非公開)を含む。
【0051】
広告枠時間マスタは、広告枠毎に対応する放送枠の時間を示す情報である。広告枠時間マスタは、広告枠時間を一意に特定する広告枠時間ID、広告枠ID、及び広告枠時間を含む。なお本実施形態において広告枠時間としては、時間帯(例えば、「9時台」、「午前中」等)であるが、停留所毎の停留時刻であってもよい。この場合、停留時刻は、停留所ペアの始点を成す停留所の停留時刻である。
【0052】
広告枠停留所マスタは、広告枠に紐づく停留所に関する情報である。広告枠停留所マスタは、広告枠に紐づく停留所を一意に特定する広告枠停留所ID、広告枠ID、停留所ペアID、停留所パターンIDを含む。
【0053】
なお、本実施形態において広告枠情報は、広告枠停留所マスタ及び広告枠時間マスタを有するが、広告枠停留所マスタのみを有してもよい。換言すると、停留所区間毎に、1の広告枠を設定してもよい。
【0054】
<1.3.3.広告放送情報>
広告放送情報は、広告基本情報、広告放送データ情報、広告購入情報、及び広告期間情報を有する。
【0055】
広告基本情報は、登録された広告放送データに関する基本情報である。広告基本情報は、広告基本情報を一意に特定する広告基本ID、広告枠ID、広告放送データID、ユーザID、広告放送状態、及び広告購入IDを含む。
【0056】
広告放送データ情報は、登録された広告放送データの内容に関する情報である。広告放送データ情報は、広告放送データを一意に特定する広告放送データID、広告放送データ、及び広告読み情報を含む。ここで、本実施形態において広告読み情報とは、広告放送データに含まれるテキストデータの読み方に関する情報である。
【0057】
広告購入情報は、広告放送データを登録したユーザの支払いに関する情報である。広告購入情報は、広告購入情報を一意に特定する広告購入ID、ユーザID、総広告費用、及び税金を含む。
【0058】
広告期間情報は、登録された広告放送データが放送される期間を示す情報である。広告期間情報は、広告期間を一意に特定する広告期間ID、広告基本ID、及び広告期間を含む。
【0059】
<1.3.4案内放送情報>
案内放送情報は、バス車内の案内放送に関する情報である。案内放送情報は、案内放送を一意に特定する案内放送ID、停留所ペアID、案内放送データ、及び案内読み情報を含む。ここで、本実施形態において案内読み情報とは、案内放送データに含まれるテキストデータの読み方に関する情報である。
【0060】
<1.3.5.告知業務情報>
告知業務情報は、業務放送として放送される公共交通機関の告知等に関する情報である。告知業務情報は、告知業務情報は、告知業務を一意に特定する告知業務ID、告知業務放送データ、及び告知業務読み情報を含む。ここで、本実施形態において告知業務読み情報とは、告知業務放送データに含まれるテキストデータの読み方に関する情報である。
【0061】
<1.3.6.広告放送データの登録>
受付部11は、利用者端末装置3の広告生成画面等において所定の操作が行われることで、広告コンテンツデータを登録する。そして生成処理部12は、該広告コンテンツデータに基づいて、広告放送データを生成処理し、データベース2に登録する。本実施形態において、生成処理部12は、広告コンテンツデータ及び広告読み情報に基づいて、広告放送データとして音声データを生成処理する。
【0062】
<1.3.7.案内放送データの登録>
受付部11は、管理者端末装置4の案内コンテンツデータ登録画面等(不図示)において所定の操作が行われることで、案内コンテンツデータを登録する。そして、生成処理部12は、該案内コンテンツデータに基づいて、案内放送データを生成処理し、データベース2に登録する。本実施形態において、生成処理部12は、案内コンテンツデータ及び案内読み情報に基づいて、案内放送データとして音声データを生成処理する。
【0063】
<1.3.8.告知業務放送データの登録>
受付部11は、管理者端末装置4の告知業務コンテンツデータ登録画面等(不図示)において所定の操作が行われることで、告知業務コンテンツデータを登録する。そして、生成処理部12は、該告知業務コンテンツデータに基づいて、告知業務放送データを生成処理し、データベース2に登録する。本実施形態において、生成処理部12は、告知業務コンテンツデータ及び告知業務読み情報に基づいて、告知業務放送データとして音声データを生成処理する。
【0064】
<1.4.受付部11>
受付部11は、バスの運行に関する情報をユーザから受け付け、運行情報をデータベース2に格納する。本実施形態において受付部11は、バスの運行に関する情報として、GTFSを受け付け、運行情報を登録する。ここで、GTFSとは、一定のルールに沿って作られたテキストデータ群であって、停留所名、停留所の位置情報、ダイヤ情報を含む。
【0065】
<1.5.生成処理部12>
生成処理部12は、広告放送に係る広告放送データを取得し、案内放送データ及び広告放送データを結合した放送データを生成処理する。本実施形態において生成処理部12は、データベース2に登録した広告放送データ及び案内放送データを取得し、該広告放送データ及び案内放送データを連続して結合した放送データを生成処理し、ユーザ情報と紐づけて登録する。
【0066】
なお本実施形態において生成処理は、外部サーバに対して放送データを生成する指示を送信することで、放送データを生成する処理を指すが、情報管理装置1において放送データを生成する処理であってもよい。
【0067】
<1.6.広告受付部13>
広告受付部13は、バスの停留所区間の指定、及び広告コンテンツデータの登録を受け付ける。本実施形態において広告受付部13は、停留所区間毎の広告枠の指定及び広告コンテンツデータとしてテキストデータを受け付けて、該広告枠に紐づけて該広告コンテンツデータを登録する。
【0068】
<1.7.表示処理部14>
表示処理部14は、データベース2に格納された種々の情報を表示処理し、表示処理結果を利用者端末装置3及び管理者端末装置4の表示部905に送信する。そして、後述の種々の画面が利用者端末装置3及び管理者端末装置4において表示される。なお本実施形態において表示処理は、データベース2に格納された種々の情報、及び種々画面を表示する指示を表示部905に対して送信することで、種々画面を表示する処理であってもよい。
【0069】
<1.8.配信部15>
配信部15はデータベース2に格納された放送データを車載器80に対して配信する。本実施形態において配信部15は、車載器情報と、位置取得部804が取得した緯度経度とを受け付け、該緯度経度、該車載器情報、及び該緯度経度を取得した日時情報に基づいて、放送データを配信する。
【0070】
なお、本実施形態においては、放送データはデータベース2に格納され、配信部15によって車載器80の通信部803に配信されることで放送されるが、車載器80の記憶部802に広告時間と共に放送データが格納され、通信部803によって配信され放送されてもよい。なお、以下では不明確にならない範囲で、通信部803の介在は省略して記載する。
【0071】
<2.処理フロー>
以下、
図4~9を用いて、放送データの生成方法について説明する。
図4(a)は、広告放送の前処理から、バス車内で広告放送をするまでの処理フローを示す図である。
【0072】
<2.1.広告放送前処理>
まず、ステップS1(以降、単にSXXとする)において、受付部11は、管理者端末装置4からGTFSを受け付けて、運行情報を登録する。また、S2において、受付部11は、管理者端末装置4から案内コンテンツデータ及び案内読み情報を受け付ける。そして、生成処理部12は、該案内コンテンツデータ及び該案内読み情報に基づいて、案内放送データを生成処理し、データベース2に登録する。
【0073】
<2.2.広告放送データ登録処理>
次いで、S3において生成処理部12は、広告放送データを生成処理し、広告放送データを登録する。
図4(b)は、広告放送データの登録に関する処理フローを示す図である。まずS31において表示処理部14は、ユーザからログイン要求を受け付け、停留所区間の指定を受け付ける画面を表示処理する。そして、S32において、広告受付部13は、ログインしたユーザから停留所区間の指定を受け付ける。
【0074】
図5は、利用者端末装置3において表示される停留所指定画面の一例を示す図である。本実施形態において停留所指定画面W1は、地図表示部W11、停留所指定部W12、及び閲覧履歴表示部W13を有する。
【0075】
地図表示部W11は、ユーザがログインを受け付けてから所定時間は、予め設定された地点周辺の位置情報に基づいて地図を表示する。そして、所定時間が経過すると、地図表示部W11は、利用者端末装置3の位置取得部(不図示)が取得した位置情報に基づいて地図を表示する。
【0076】
また、地図表示部W11は、停留所及び停留所区間を選択入力可能に構成され、該位置情報及びデータベース2に格納される停留所マスタに基づいて、停留所及び停留所区間をハイライトして表示する。そして、広告受付部13は、地図表示部W11において停留所区間又は停留所の選択入力を受け付けて、停留所区間又は停留所の指定を受け付ける。
【0077】
停留所指定部W12は、停留所を選択入力可能に構成される。本実施形態において広告受付部13は、停留所指定部W12において、停留所名や特定の地名等のキーワード入力を受け付けることによって、停留所の指定を受け付ける。また停留所指定部W12は住所の選択入力を受け付け可能に構成され、選択入力された住所に対応する位置情報に基づいて1又は複数の停留所を表示する。そして広告受付部13は、表示された停留所の選択入力を受け付けて停留所の指定を受け付ける。
【0078】
なお、本実施形態においては、停留所指定部W12において住所の選択入力を受け付けると、停留所指定部W12に該住所に対応する近隣停留所を表示し、停留所の指定を受け付ける。一方、停留所指定部W12において住所の選択入力を受け付けると、該住所に対応する位置情報に基づいて地図表示部W11を表示し、地図表示部W11において停留所の指定を受け付けてもよい。
【0079】
閲覧履歴表示部W13は、ユーザ情報の閲覧履歴情報に基づいて、停留所名又は停留所区間を選択入力可能に表示する。本実施形態において、閲覧履歴表示部W13は、停留所区間の端点の終点となる停留所毎に、停留所区間を表示する。そして広告受付部13は、停留所区間の選択入力を受け付けることで、停留所区間の指定を受け付ける。
【0080】
図6は、停留所指定画面W1において停留所が指定された場合に表示される区間指定画面の一例を示す図である。区間指定画面W2は、停留所指定画面W1において指定された停留所に紐づく停留所区間を表示する。本実施形態においては、停留所指定画面W1において指定された停留所を停留所区間の端点の終点とする1又は複数の停留所区間を、指定可能に表示される。
【0081】
以上S32において停留所区間が指定されると、次いで、広告放送データの放送枠を特定する広告枠の放送予約登録を受け付ける(S33)。
図7は、広告放送データの放送予約登録を受け付ける予約登録画面の一例を示す図である。予約登録画面W3は、区間表示部W31、期間指定部W32、及び枠指定部W33を有する。
【0082】
区間表示部W31は、S32において指定された停留所区間を表示する。本実施形態において区間表示部W31は選択入力可能に構成され、選択入力を受け付けると、停留所区間を更新可能に停留所指定画面W1が表示される。
【0083】
期間指定部W32は、広告放送を行う期間の入力を受け付け可能に構成される。本実施形態においては、期間指定部W32において入力された期間が、広告期間情報として登録される。
【0084】
枠指定部W33は、広告放送を行う広告枠の選択入力を受け付け可能に構成される。本実施形態において枠指定部W33は、時間帯毎に広告枠を選択入力可能に表示する。そして、広告受付部13は、時間帯の指定を受け付けることで、広告枠の指定を受け付ける。また、本実施形態において枠指定部W33は、広告放送データが紐づいていない時間帯を指定可能に表示する。図示例では「9時台」、「10時台」、「17時台」、「18時台」の広告枠に広告放送データが紐づいており、右記時間帯以外の広告枠が指定可能に表示される。
【0085】
以上、S33において広告枠が指定されると、次いで広告枠において放送する広告放送データの生成及び登録を行う(S34~S36)。まず、S34において生成処理部12は、広告放送データの生成指示を受け付けたかどうかを判断する。そして、生成指示を受け付けた場合(S34でYES)、生成処理部12は広告放送データを生成処理する(S35)。そして生成処理部12は、該生成処理した該広告放送データを登録する(S36)。なお、生成指示を受け付けない場合(S34でNO)には、生成処理部12は、広告放送データを生成処理せず、処理を終了する。
【0086】
図8は、広告放送データを生成する為の広告生成画面の一例を示す図である。広告生成画面W4は、コンテンツ受付部W41、調整部W42を有する。
【0087】
コンテンツ受付部W41は、広告コンテンツデータとしてテキストデータを受け付け可能に構成され、広告受付部13は、単語テキスト受付部W41a又は一連テキスト受付部W41bにおいて受け付けたテキストデータを広告コンテンツデータとして受け付けて、登録する。
【0088】
単語テキスト受付部W41aは、特定のテキストデータを可変データとして含むテンプレートテキストデータを表示し、可変データを受付可能に構成される。広告受付部13は、可変データとして単語テキストデータの入力を受け付け、テンプレートテキストデータ及び単語テキストデータを結合した一連テキストデータを広告コンテンツデータとして受け付ける。
【0089】
一連テキスト受付部W41bは、一連テキストデータを受け付け可能に構成される。広告受付部13は、一連テキストデータを広告コンテンツデータとして受け付ける。
【0090】
調整部W52は、コンテンツ受付部W51で受け付けた広告コンテンツデータの広告読み情報を受け付け可能に構成される。広告受付部13は、調整部W52において、イントネーション、話速、声の高さ、及び/又は抑揚を広告読み情報として受け付け、登録する。そして、生成処理部12は、広告放送データの生成指示を受け付けると、該広告コンテンツデータ及び該広告読み情報に基づいて、広告放送データを生成処理し、登録する。
【0091】
図9は、登録された広告放送データを表示する登録広告画面の一例を示す図である。登録広告画面W5は、ユーザ情報に紐づいて登録される1又は複数の広告放送データを表示する。そして、何れかの広告放送データの選択入力を受け付けて、次のステップに進む。
【0092】
なお、本実施形態においては、テキストデータを受け付けることで、生成処理部12が広告放送データを生成処理し、該広告放送データが登録される。一方、音声データを受け付けることで、該音声データを広告放送データとして登録してもよい。
【0093】
<2.3.広告放送処理>
広告放送データ登録処理が終了すると、S4において生成処理部12は、S3において登録され、選択入力された広告放送データと、該広告放送データに紐づく停留所区間の案内放送データとを取得し、該広告放送データ及び該案内放送データを連続して結合した放送データを生成処理し、登録する。
【0094】
そして、S5において配信部15は、放送データを車載器80に配信し、スピーカー81は放送データを放送する。本実施形態において配信部15は、車載器情報の管理会社IDと、車載器80の位置取得部804が取得した緯度経度とを車載器80から受け付ける。そして配信部15は、該緯度経度及び該管理会社IDに対応する広告枠に紐づく放送データのうち、該緯度経度を受け付けた日時情報に対応する広告期間及び広告枠時間が紐づく放送データを特定する。そして配信部15は、該管理会社IDが紐づく車載器80に該放送データを配信する。そして、スピーカー81は、該放送データを受け取ってバス車内において放送する。
【0095】
以上S1~S5によって、広告放送データが生成され、バス車内において放送データが放送される。
【0096】
また、より好ましい形態では、広告放送データが紐づいてない広告枠がある場合、生成処理部12は、告知業務放送データを取得し、該広告枠が紐づく、該告知業務放送データ、及び該案内放送データとして運行放送データを結合した放送データを生成処理してもよい。
【0097】
本実施形態においては、広告放送データが紐づいてない広告枠がある場合、生成処理部12は、データベース2に登録された告知業務放送データからランダムに1の告知業務放送データを取得する。そして生成処理部12は、該告知業務放送データ、及び該広告枠に紐づく運行放送データを結合した放送データを生成処理し、該放送データを登録する。即ち、広告枠に広告放送が紐づいていない場合には、該広告枠では、該広告枠に対応する停留所区間の運行放送と告知業務放送が放送されることになる。
【0098】
なお、本実施形態において生成処理部12は、告知業務放送データと運行放送データを結合して放送データを生成処理するが、告知業務放送データに加えて通常業務放送と運行放送データを結合して放送データを生成処理してもよい。
これにより、ユーザによって登録された広告放送データがない広告枠も利用して、業務に関する告知を放送することができる。
【0099】
なお、本実施形態において生成処理部12は、データベース2に登録された告知業務放送データを取得して、放送データを生成処理するが、ユーザから受け付けた音声データを告知業務放送データとして取得して、放送データを生成処理してもよい。
【0100】
<3.管理者画面>
一方、放送データを管理する管理者は、ユーザによって登録された広告放送データの管理をすることができる。
図10は、管理者端末装置4において表示される管理者画面の一例を示す図である。
【0101】
管理者画面W6は、広告枠に関する情報を表示する。本実施形態において管理者画面W6は、広告枠に紐づく広告放送データの広告期間に基づいて、広告放送状態を表示する。具体的には、管理者画面W6は、現在の日時が広告期間以前である広告期間を有する広告放送データの広告放送状態として「配信待ち」、現在の日時が広告期間内である広告期間を有する広告放送データの広告放送状態として「配信中」、現在の日時が広告期間以後である広告期間を有する広告放送データの広告放送状態として「配信済み」を表示する。
これにより、管理者は、広告枠毎に広告放送データの配信状態を確認することができ、必要に応じて編集をすることができる。
【0102】
以上本発明によれば、例えば、地域の小売店のユーザがセール広告をセール期間中に放送した場合、公共交通機関を利用するユーザに対して、リアルタイムに該広告を周知することできる。そして、該広告を聞きつけたユーザの購買意欲が刺激されることで、該小売店の売れ行きを向上させることができる。また小売店だけでなくバス会社も、小売店から広告費用を請求することができるので、利益を生むことができる。即ち、代り映えのないバスアナウンスに加えて、価値ある情報を放送することによって、地域の活性化を図ることができる。
【符号の説明】
【0103】
0 :放送データ生成システム
1 :情報管理装置
2 :データベース
3 :利用者端末装置
4 :管理者端末装置
5 ;バス
101 :処理部
102 :記憶部
103 :通信部
8 :移動体
80 :車載装置
81 :スピーカー
82 :モニター
83 :入力部
801 :処理部
802 :記憶部
803 :通信部
804 :位置取得部
90 :端末装置
901 :処理部
902 :記憶部
903 :通信部
904 :入力部
905 :表示部
11 :受付部
12 :生成処理部
13 :広告受付部
14 :表示処理部
15 :配信部
NW :ネットワーク
W1 :停留所指定画面
W11 :地図表示部
W12 :停留所指定部
W13 :閲覧履歴表示部
W2 :区間指定画面
W3 :予約登録画面
W31 :区間表示部
W32 :期間指定部
W33 :枠指定部
W4 :広告生成画面
W41 :コンテンツ受付部
W41a :単語テキスト受付部
W41b :一連テキスト受付部
W42 :調整部
W5 :登録広告画面
W6 :管理者画面