(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024068535
(43)【公開日】2024-05-20
(54)【発明の名称】ケーシングキャップおよび該ケーシングキャップを備えたコントロールケーブル接続構造
(51)【国際特許分類】
F16C 1/26 20060101AFI20240513BHJP
【FI】
F16C1/26 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022179064
(22)【出願日】2022-11-08
(71)【出願人】
【識別番号】390000996
【氏名又は名称】株式会社ハイレックスコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石原 博稔
【テーマコード(参考)】
3J032
【Fターム(参考)】
3J032AB12
3J032BC03
3J032BC07
(57)【要約】
【課題】本発明は、コントロールケーブルのレイアウトの自由度を向上させることができる、ケーシングキャップの提供を目的とする。
【解決手段】ケーシングキャップ1は、インナーケーブルCaが挿通されるアウターケーシングCbの端部に接続されるケーシングキャップ1であって、ケーシングキャップ1は、インナーケーブルCaを湾曲した状態で案内する、湾曲した案内路Pを有する本体部2と、案内路Pの延在方向の一方側端部P1において、本体部2から突出するアウターケーシング接続部3と、案内路Pの延在方向の他方側端部P2において、本体部2から突出し、ケーシングキャップ1を取付対象Mに係合させる係合部4とを備えている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インナーケーブルが挿通されるアウターケーシングの端部に接続されるケーシングキャップであって、前記ケーシングキャップは、
前記インナーケーブルを湾曲した状態で案内する、湾曲した案内路を有する本体部と、
前記案内路の延在方向の一方側端部において、前記本体部から突出するアウターケーシング接続部と、
前記案内路の延在方向の他方側端部において、前記本体部から突出し、前記ケーシングキャップを取付対象に係合させる係合部と
を備えている、
ケーシングキャップ。
【請求項2】
前記アウターケーシング接続部は、前記インナーケーブルが挿通される第1挿通路を有し、
前記係合部は、前記インナーケーブルが挿通される第2挿通路を有し、
前記第2挿通路の延在方向で、前記係合部の前記本体部からの突出量は、前記第1挿通路の延在方向で、前記アウターケーシング接続部の前記本体部からの突出量よりも小さい、請求項1に記載のケーシングキャップ。
【請求項3】
前記係合部は、略板状の前記取付対象に取り付け可能に構成され、
前記係合部は、前記取付対象の厚さに対応した長さで延び、内部に前記第2挿通路が設けられた筒状部と、前記筒状部に対して前記第2挿通路の径方向外側に突出したフランジ部とを有し、
前記フランジ部の端面のうち、前記本体部とは反対側の端面に、前記インナーケーブルが前記ケーシングキャップの外部に導出される導出口が設けられている、
請求項2に記載のケーシングキャップ。
【請求項4】
前記本体部は、第1壁部と、前記第1壁部に対向して設けられた第2壁部とを備え、
前記案内路は、前記第1壁部と前記第2壁部との間に延びており、
前記本体部は、前記係合部が略板状の前記取付対象に取り付けられたときに、略板状の前記取付対象に面接触するように、前記第1壁部および/または前記第2壁部に交差する方向に延びる張り出し部を備え、
前記張り出し部は、固定部材を介して前記取付対象に固定可能な固定部を有する、
請求項3に記載のケーシングキャップ。
【請求項5】
前記案内路は、前記案内路の延在方向に沿って延びる溝状に形成され、
前記本体部は、前記案内路から前記インナーケーブルが脱落することを防止するように、溝状の前記案内路の少なくとも一部を覆う脱落防止部を備えている、
請求項1に記載のケーシングキャップ。
【請求項6】
前記本体部は、湾曲した前記案内路の湾曲の内側に面部を有する、
請求項1に記載のケーシングキャップ。
【請求項7】
コントロールケーブル接続構造であって、前記コントロールケーブル接続構造は、
インナーケーブルと、
前記インナーケーブルが挿通されるアウターケーシングと、
前記インナーケーブルの一端が接続される操作対象と、
請求項1~6のいずれか1項に記載のケーシングキャップと、
前記ケーシングキャップの前記係合部と係合し、前記係合部から導出される前記インナーケーブルに対して略垂直に延びる略板状の取付対象と
を備え、
前記操作対象は、
前記インナーケーブルによって操作されることで、第1の位置と第2の位置との間を移動するか、または、
第1の位置と第2の位置との間で移動することで、前記インナーケーブルを操作するように構成され、
前記第1の位置は、前記第2の位置に対して、前記係合部に近い位置であり、
前記第1の位置における前記操作対象から前記係合部までの長さは、前記湾曲した案内路の曲率半径よりも短い、
コントロールケーブル接続構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーシングキャップおよび該ケーシングキャップを備えたコントロールケーブル接続構造に関する。
【背景技術】
【0002】
コントロールケーブルは、コントロールケーブルが設けられる設置対象において、所望の配索経路に沿って設けられる。例えば、コントロールケーブルの設置対象が車両である場合、車両内に所望のレイアウトで様々な部品が配置されており、コントロールケーブルは、それらの部品を避けて配索されて、コントロールケーブルによって操作される操作対象に接続される。上述したように、コントロールケーブルの配索経路は、設置対象に設けられた他の部品によって制約されるので、コントロールケーブルを操作対象の近傍で曲げなければならない場合がある。
【0003】
そのような場合、例えば、特許文献1に示されるように、アウターケーシングを湾曲した状態で保持する規制部材が用いられている。この規制部材は、アウターケーシングの端部領域に取り付けられて、操作対象の近傍において、アウターケーシングの端部領域の湾曲状態を維持する。これにより、インナーケーブルは、操作対象の近傍で湾曲したアウターケーシング内で方向転換されて、操作対象に接続され、制約された配索経路でも、インナーケーブルを介して操作力が伝達される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1のような規制部材を用いた構造の場合、湾曲させたアウターケーシングの先端には、アウターケーシングの端部をブラケットなどの取付部材に対して係合させるためのケーシングキャップが設けられている。そのため、アウターケーシングの湾曲部分の先に所定の長さの直線部分(ケーシングキャップ部分)が必要となる。したがって、操作対象の近傍で湾曲させる必要がある場合であっても、ケーシングキャップの直線部分が障害となってしまい、コントロールケーブルのレイアウトの自由度が低下してしまう。
【0006】
そこで、本発明は、コントロールケーブルのレイアウトの自由度を向上させることができる、ケーシングキャップおよびコントロールケーブル接続構造の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のケーシングキャップは、インナーケーブルが挿通されるアウターケーシングの端部に接続されるケーシングキャップであって、前記ケーシングキャップは、前記インナーケーブルを湾曲した状態で案内する、湾曲した案内路を有する本体部と、前記案内路の延在方向の一方側端部において、前記本体部から突出するアウターケーシング接続部と、前記案内路の延在方向の他方側端部において、前記本体部から突出し、前記ケーシングキャップを取付対象に係合させる係合部とを備えている。
【0008】
また、本発明のコントロールケーブル接続構造は、インナーケーブルと、前記インナーケーブルが挿通されるアウターケーシングと、前記インナーケーブルの一端が接続される操作対象と、上記ケーシングキャップと、前記ケーシングキャップの前記係合部と係合し、前記係合部から導出される前記インナーケーブルに対して略垂直に延びる略板状の取付対象とを備え、前記操作対象は、前記インナーケーブルによって操作されることで、第1の位置と第2の位置との間を移動するか、または、第1の位置と第2の位置との間で移動することで、前記インナーケーブルを操作するように構成され、前記第1の位置は、前記第2の位置に対して、前記係合部に近い位置であり、前記第1の位置における前記操作対象から前記係合部までの長さは、前記湾曲した案内路の曲率半径よりも短い。
【発明の効果】
【0009】
本発明のケーシングキャップおよびコントロールケーブル接続構造によれば、コントロールケーブルのレイアウトの自由度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態のケーシングキャップを備えたコントロールケーブル接続構造の全体図である。
【
図2】
図1のケーシングキャップが取付対象に取り付けられた状態を示す図である。
【
図4】取付対象の被係合部にケーシングキャップの係合部が係合した、ケーシングキャップの取付対象への取り付け途中の状態を示す概略図である。
【
図5】取付対象に対してケーシングキャップが固定位置で位置合わせされた、固定部材が挿入される前の状態を示す、ケーシングキャップの取付対象への取り付け途中の状態を示す概略図である。
【
図9A】
図1のケーシングキャップの第1挿通路にケーブル本体が挿入された状態を示す斜視図である。
【
図9B】
図9Aに示される状態から、第2挿通路にケーブル本体が挿入された状態を示す斜視図である。
【
図9C】
図9Bに示される状態から、ケーブル本体が脱落防止部と第2壁部の上端との間の隙間から案内路に入れられる状態を示す斜視図である。
【
図10A】変形例のケーシングキャップの第1挿通路にケーブル本体が挿入された状態を示す斜視図である。
【
図10B】
図10Aに示される状態から、ケーブル本体が脱落防止部と案内路の底部との間に挿入された状態を示す斜視図である。
【
図11】第2実施形態のケーシングキャップの斜視図である。
【
図12】第2実施形態のケーシングキャップの正面図である。
【
図13】第2実施形態のケーシングキャップの上面図である。
【
図14】第2実施形態のケーシングキャップが取付対象に取り付けられる前の状態を示す図である。
【
図15】
図14に示される状態から、ケーシングキャップが取付対象に取り付けられた状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態のケーシングキャップおよびコントロールケーブル接続構造を説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまで一例であり、本発明のケーシングキャップおよびコントロールケーブル接続構造は、以下の実施形態に限定されるものではない。
【0012】
なお、本明細書において、「Aに垂直」およびこれに類する表現は、Aに対して完全に垂直な方向のみを指すのではなく、Aに対して略垂直であることを含んで指すものとする。また、本明細書において、「Bに平行」およびこれに類する表現は、Bに対して完全に平行な方向のみを指すのではなく、Bに対して略平行であることを含んで指すものとする。また、本明細書において、「C形状」およびこれに類する表現は、完全なC形状のみを指すのではなく、見た目にC形状を連想させる形状(略C形状)を含んで指すものとする。
【0013】
図1に示されるように、本実施形態のケーシングキャップ1は、インナーケーブルCaが挿通されるアウターケーシングCbの端部に接続される部材である(以下、インナーケーブルCaおよびアウターケーシングCbをまとめてコントロールケーブルCと呼ぶ)。ケーシングキャップ1は、車両等の設置対象において所定の配索経路で配索されたアウターケーシングCbの端部を、ケーシングキャップ1を介して所定の取付対象Mに取り付けるために設けられる。なお、設置対象は、ケーシングキャップ1やコントロールケーブルCが設置される対象であれば車両に限定されず、車両以外の構造物であってもよい。なお、ケーシングキャップ1を構成する材料は、所定の剛性を有していれば特に限定されないが、例えば、硬質樹脂とすることができる。
【0014】
本実施形態では、ケーシングキャップ1は、車両等の設置対象において、インナーケーブルCa、アウターケーシングCb、後述する操作対象OP、取付対象Mとともに、コントロールケーブル接続構造STを構成している。コントロールケーブル接続構造STは、車両等の設置対象において、インナーケーブルCaの一端を操作対象OPに接続し、アウターケーシングCbの一端を、ケーシングキャップ1を介して取付対象Mに接続する構造である。本実施形態では、コントロールケーブル接続構造STは、
図1に示されるように、コントロールケーブル操作装置Dの一部である。本実施形態では、コントロールケーブル操作装置Dは、駆動部DRと、コントロールケーブル接続構造STとを備えている。より具体的には、コントロールケーブル操作装置Dは、駆動部DRと、駆動部DRに接続された中継部Rと、中継部Rによって分岐された一対のコントロールケーブル接続構造STとを備えている。中継部Rからは、一対の操作対象OPのそれぞれに向かって、一対のコントロールケーブルCが延びている。駆動部DRが駆動されると、一対のコントロールケーブルCのインナーケーブルCaによって、一対の操作対象OPのそれぞれが操作される。なお、コントロールケーブル操作装置Dの用途は特に限定されない。例えば、コントロールケーブル操作装置Dは、シートのリクライニング機構等のロック解除機構や、車両のエンジンフードのフードオープナー等に適用され得る。
【0015】
コントロールケーブルCは、インナーケーブルCaと、インナーケーブルCaが挿通されるアウターケーシングCbとを備えている。インナーケーブルCaは、操作対象OPに操作力を伝達できるように、操作対象OPに接続されている。本実施形態では、インナーケーブルCaの一端が操作対象OPに接続され、インナーケーブルCaの他端は駆動部DRに接続され、駆動部DRの駆動力によってインナーケーブルCaが操作されることで、操作対象OPが操作される。なお、後述するように、操作対象OPが駆動部として機能して、操作対象OPによってインナーケーブルCaが操作されることで、操作対象OP以外の他の部位に操作力が加わるように構成されていてもよい。
【0016】
インナーケーブルCaは、
図2に示されるように、ケーブル本体Ca1と、インナーケーブルCaの端部に設けられたケーブルエンドCa2とを備えている。ケーブル本体Ca1は、所定の撚り線構造を有する鋼線等、公知のケーブルを用いることができる。ケーブルエンドCa2は、ケーブル本体Ca1に対して、ケーブル本体Ca1の径方向に広がっており、操作対象OPにケーブル本体Ca1の軸方向で係合するように構成されている。なお、ケーブルエンドCa2は、ケーブル本体Ca1がケーシングキャップ1の後述する導出口41aから導出された状態で、鋳込み等、公知の形成手段によって設けられる。また、ケーブルエンドCa2の形状は、ケーブルエンドCa2が操作対象OPを操作できるように係合することができれば、特に限定されない。
【0017】
アウターケーシングCbは、インナーケーブルCa(ケーブル本体Ca1)が挿通される、可撓性を有するチューブ状の部材である。アウターケーシングCbの材料および構造は、公知のアウターケーシングと同様の材料および構造とすることができる。アウターケーシングCbは、車両等の設置対象において、湾曲した配索経路に沿って配索される。アウターケーシングCbの一端は、ケーシングキャップ1の後述するアウターケーシング接続部3に接続される。なお、アウターケーシングCbの他端は、本実施形態では、中継部Rに接続されている。
【0018】
取付対象Mは、ケーシングキャップ1が取り付けられる対象(部材、部位)である。取付対象Mは、ケーシングキャップ1を所定の位置、姿勢で保持できるように所定の剛性を有する材料、例えば金属等によって構成されている。取付対象Mの形状および構造は、ケーシングキャップ1を取り付け可能であれば、特に限定されない。本実施形態では、取付対象Mは、
図1および
図2に示されるように、ケーシングキャップ1を取り付け可能な略板状に形成されている。より具体的には、取付対象Mは、
図1および
図2に示されるように、ケーシングキャップ1の後述する係合部4と係合し、係合部4から導出されるインナーケーブルCaに対して略垂直に延びる略板状に形成されている。なお、本明細書において、「略板状」の取付対象Mは、板状または板状に近似した形状を有するものをいう。また、略板状の取付対象Mは、少なくともケーシングキャップ1が取り付けられる部位が略板状であればよく、取付対象Mの全体が板状である必要はない。なお、取付対象Mは、操作対象OPが設けられた空間を少なくとも部分的に仕切る筐体または隔壁の一部であってもよいし、当該筐体または隔壁に取り付けられていてもよい。
【0019】
本実施形態では、取付対象Mは、
図3~
図5に示されるように、ケーシングキャップ1の係合部4が係合する被係合部M1と、アウターケーシング接続部3を保持する保持部M2とを備えている。なお、
図3は、取付対象Mを板厚方向(
図2の左右方向)に見た図である。また、取付対象Mは、後述するように、固定部材Fを介してケーシングキャップ1の固定部24aに固定される被固定部M3を有している。
【0020】
被係合部M1は、ケーシングキャップ1の係合部4が係合する部分である。本実施形態では、被係合部M1は、
図3~
図5に示されるように、係合部4が係合可能な係合溝を有している。具体的には、被係合部M1は、係合部4の後述する筒状部42が入り込むことが可能な略U字状の係合溝を有している。
図2に示されるように、係合部4の筒状部42が被係合部M1の係合溝に入り込み、筒状部42の軸方向で両端の、フランジ部43および張り出し部24が取付対象Mの両面とそれぞれ係合する。これにより、ケーシングキャップ1は、略板状の取付対象Mの板厚方向(
図2における左右方向)での移動が規制された状態で、取付対象Mに取り付けられる。
【0021】
保持部M2は、アウターケーシング接続部3が保持される部位である。本実施形態では、保持部M2には、アウターケーシング接続部3の外周が当接して、アウターケーシング接続部3を所定の位置で仮保持するように構成されている。より具体的には、保持部M2は、被係合部M1に係合部4が係合したケーシングキャップ1が係合部4を中心として回転し(
図4の状態から
図5の状態への半時計方向の回転)、アウターケーシング接続部3の外周が保持部M2に当接したときに(
図5参照)、ケーシングキャップ1の係合部4を中心とした一方向の回転(
図5において半時計方向の回転)を規制するように設けられている。なお、アウターケーシング接続部が、係合部と同様の構造を有している場合(
図11および
図12参照)、保持部は、被係合部M1と同様の形状および構造を有していてもよい。
【0022】
被固定部M3は、後述するケーシングキャップ1の固定部24aが固定される部位である。本実施形態では、被固定部M3は、ボルト・ナット等の固定部材Fが挿通される貫通孔H1を有している。本実施形態では、ケーシングキャップ1の固定部24aの貫通孔H2および被固定部M3の貫通孔H1に、固定部材Fが挿通されて締結されることで(
図2参照)、ケーシングキャップ1が取付対象Mに確実に固定される。
【0023】
ケーシングキャップ1の取付対象Mへの固定方法は、特に限定されない。本実施形態では、係合部4が略板状の取付対象Mに対して取付対象Mの板厚方向に係合し、アウターケーシング接続部3は、取付対象Mに対して取付対象Mの板厚方向に係合せずに、被固定部M3が固定部24aに固定されることによって、ケーシングキャップ1が取付対象Mに固定されている。具体的には、
図4に示されるように、被係合部M1の係合溝に係合部4の後述する筒状部42が入り込んで取付対象Mに係合する。
図4に示される状態から、ケーシングキャップ1を筒状部42の軸まわりに回転させることにより、ケーシングキャップ1が最終的に固定される位置である所定の固定位置(
図5参照)に位置したときに、アウターケーシング接続部3の外周(後述する第1部分3aの外周)が、取付対象Mの保持部M2と当接する。これにより、ケーシングキャップ1が所定の固定位置に位置決めされる(仮保持される)。本実施形態では、この状態において、被固定部M3の貫通孔H1と固定部24aの貫通孔H2とが固定部材Fを挿入できるように位置合わせされる。したがって、ケーシングキャップ1を、筒状部42を中心に回転させて、アウターケーシング接続部3の外周が、取付対象Mの保持部M2に当接すると、固定部材Fの挿通が可能な状態となり、ケーシングキャップ1が所定の固定位置に位置決めされる。したがって、被固定部M3の貫通孔H1と固定部24aの貫通孔H2への固定部材Fの挿通が容易になり、取付対象Mへのケーシングキャップ1の取り付けが容易になる。
【0024】
取付対象Mが設けられる位置は特に限定されないが、本実施形態では、
図2に示されるように、操作対象OPに近接した位置に設けられている。操作対象OPに近接した位置とは、取付対象Mにケーシングキャップ1が取り付けられた状態で、操作対象OPが最もケーシングキャップ1に近付いた位置(後述する第1の位置)にあるときに、操作対象OPとケーブルエンドCa2との接続部位からケーシングキャップ1の導出口41aまでの距離L(
図2参照)が、例えば、100mm以下、好ましくは50mm以下、より好ましくは30mm以下となる位置とすることができる。
【0025】
図2に示されるように、インナーケーブルCaの一端(ケーブルエンドCa2)は、操作対象OPに接続される。操作対象OPは、インナーケーブルCaによって操作されることで動作する対象であってもよいし、または、操作対象OPが移動することで、インナーケーブルCaを操作する対象であってもよい。本実施形態では、操作対象OPは、
図2に示されるように、インナーケーブルCaによって操作されることで、第1の位置(
図2の実線の位置)と第2の位置(
図2の二点鎖線の位置)との間を移動するように構成されている。より具体的には、
図1に示されるように、インナーケーブルCaの一端が操作対象OPに接続され、インナーケーブルCaの他端が駆動部DRに接続され、操作対象OPが被操作部となって、駆動部DRによって操作されたインナーケーブルCaによって、第1の位置と第2の位置との間で移動する。なお、第1の位置(
図2の実線の位置)は、第2の位置(
図2の二点鎖線の位置)に対して、係合部4(導出口41a)に近い位置であり、第2の位置は、第1の位置に対して、係合部4から遠い位置である。
【0026】
なお、上述したように、操作対象が駆動部となって、操作対象が第1の位置と第2の位置との間で移動することで、インナーケーブルCaを操作するように構成されていてもよい。例えば、操作対象が駆動源によって動作することで、インナーケーブルCaの一端に操作対象から操作力が加えられることで、インナーケーブルCaが操作されて、インナーケーブルCaの他端に設けられた被操作部が操作されてもよい。
【0027】
ケーシングキャップ1は、
図2、
図6~
図8に示されるように、インナーケーブルCaを湾曲した状態で案内する、湾曲した案内路Pを有する本体部2と、案内路Pの延在方向の一方側端部P1において、本体部2から突出するアウターケーシング接続部3と、案内路Pの延在方向の他方側端部P2において、本体部2から突出し、ケーシングキャップ1を取付対象Mに係合させる係合部4とを備えている。この構成によって、
図1および
図2に示されるように、取付対象Mの近傍において、アウターケーシングCbを大きく湾曲させることなく、インナーケーブルCaは、取付対象Mの近傍において方向転換され得る。そのため、特許文献1の規制部材を用いた場合のように、アウターケーシングCbを取付対象Mの近傍で曲げる必要がないので、特許文献1の規制部材を用いた場合に必要な湾曲部分の先に直線部分(ケーシングキャップ部分)を設ける必要がなくなる。したがって、コントロールケーブルCのレイアウトの自由度を向上させることができ、配索に必要なスペースを低減させることができる。また、特許文献1の規制部材を用いた場合、規制部材へのアウターケーシングの取り付け方や曲げ方が作業者毎に異なるため、アウターケーシングおよびインナーケーブルの湾曲状態は、その都度変化してしまう可能性がある。そのうえ、特許文献1の規制部材を用いた場合、アウターケーシングを無理やり湾曲させることでストロークロスが生じやすい。一方、本実施形態では、本体部2に設けられた案内路Pによって、インナーケーブルCaの湾曲状態はほぼ一定となり、ストロークロスが生じにくい。また、
図1に示されるように、取付対象Mの近傍で大きく曲げる必要のある配索経路であっても、アウターケーシングCbを無理やり曲げてから規制部材に取り付けるという作業が不要となる。したがって、ケーシングキャップ1の取付対象Mへの取り付けが容易になる。
【0028】
アウターケーシング接続部3は、
図2および
図7に示されるように、アウターケーシングCbの端部が接続される部位である。アウターケーシング接続部3の形状および構造は、アウターケーシングCbの端部を接続可能であれば、特に限定されない。本実施形態では、アウターケーシング接続部3は、本体部2のうち、案内路Pの延在方向の一方側端部P1から所定の方向に突出している。具体的には、アウターケーシング接続部3は、
図7に示されるように、一方側端部P1から案内路Pを直線状に延長する方向(本実施形態では、後述する張り出し部24に垂直な方向)に突出している。
【0029】
本実施形態では、アウターケーシング接続部3は、
図7に示されるように、インナーケーブルCaが挿通される第1挿通路31を有している。本実施形態では、アウターケーシング接続部3は、本体部2から突出する筒状部分によって構成され、当該筒状部分に第1挿通路31が形成されている。インナーケーブルCaがケーシングキャップ1に組み付けられる際に、インナーケーブルCaは第1挿通路31に通され、案内路Pに沿って案内される。
【0030】
本実施形態では、アウターケーシング接続部3は、
図2および
図7に示されるように、本体部2側となる第1部分3aと、本体部2から遠い第2部分3bとを備えている。本実施形態では、第1部分3aは第2部分3bよりも外径が大きい。また、第1挿通路31は、第1部分3aにおいて径が小さい小径路31aと、第2部分3bにおいて小径路31aよりも径が大きい大経路31bとを有している。小径路31aは、インナーケーブルCaを挿入可能な大きさとされ、アウターケーシングCbは挿入できない大きさとされている。また、大径路31bは、アウターケーシングCbを挿入可能な大きさとされている。なお、アウターケーシング接続部3へのアウターケーシングCbの接続方法は特に限定されない。本実施形態では、アウターケーシングCbはアウターケーシング接続部3にカシメ固定される。具体的には、アウターケーシング接続部3の第2部分3b(第1挿通路31の大径路31b)にアウターケーシングCbの端部が挿入された状態で、第2部分3bの外周に筒状の被着部材32(
図1参照)が装着され、外側から被着部材32がカシメられる。これにより、アウターケーシングCbがアウターケーシング接続部3に固定されている。
【0031】
係合部4は、ケーシングキャップ1を取付対象Mに取り付けるために、取付対象Mに係合する部位である。本実施形態では、係合部4は、略板状の取付対象Mに取り付け可能に構成されている(
図1および
図2参照)。本実施形態では、係合部4は、
図2および
図7に示されるように、インナーケーブルCaが挿通される第2挿通路41を有している。案内路Pに案内されたインナーケーブルCaは、第2挿通路41を通ってケーシングキャップ1から導出される。係合部4の形状および構造は、ケーシングキャップ1が取付対象Mに対して所定の位置で保持されるように取付対象Mに係合可能であれば、特に限定されない。係合部4は、案内路Pの延在方向に沿って、アウターケーシング接続部3と反対側となる案内路Pの他方側端部P2において本体部2から所定の方向に突出している。本実施形態では、係合部4は、他方側端部P2から案内路Pを直線状に延長する方向(本実施形態では、後述する張り出し部24に垂直な方向)に突出している。
【0032】
本実施形態では、
図7に示されるように、第2挿通路41の延在方向で、係合部4の本体部2からの突出量L2は、第1挿通路31の延在方向で、アウターケーシング接続部3の本体部2からの突出量L3よりも小さい。このように、係合部4の、本体部2からの突出量L2が小さい場合、湾曲した案内路Pの他方側端部P2の先に必要な直線部分を小さくすることができる。したがって、
図1および
図2に示されるように、案内路Pの湾曲の終端部分となる他方側端部P2に近い位置に操作対象OPを配置することが可能となる。したがって、例えば、第2挿通路41の延在方向における、(第1の位置にある)操作対象OPと、湾曲した案内路Pのうち、操作対象OPから最も離れた部位P3(
図2参照)との間に必要な距離L4(
図2参照)を短くすることができる。これにより、設置対象において、ケーシングキャップ1に必要なスペースを小さくすることができる。なお、係合部4の本体部2からの突出量L2の大きさは、特に限定されないが、例えば、案内路Pの曲率半径(
図2の点P3から張り出し部24までの距離)の1/2以下、好ましくは1/3以下とすることができる。
【0033】
本実施形態では、係合部4は、
図2に示されるように、略板状の取付対象Mの厚さに対応した(軸方向の)長さで延び、内部に第2挿通路41が設けられた筒状部42と、筒状部42に対して第2挿通路41の径方向外側に突出したフランジ部43とを有している。フランジ部43の端面のうち、本体部2とは反対側の端面に、インナーケーブルCaがケーシングキャップ1の外部に導出される導出口41aが設けられている。この場合、案内路Pの他方側端部P2から、インナーケーブルCaが導出される導出口41aまでの第2挿通路41の延在方向の長さは、略板状の取付対象Mの厚さとフランジ部43の厚さとの合計と同程度となる。したがって、案内路Pから導出口41aまでに必要な直線状の部分は非常に短くなる。よって、設置対象において、ケーシングキャップ1に必要なスペースをより小さくすることができ、特許文献1のようにある程度の長さを有する直線部分を設ける必要のある構造では実現できない配索経路でインナーケーブルCaを配索することができる。本実施形態では、例えば、第1の位置における操作対象OPから係合部4(導出口41aが設けられたフランジ部43の端面)までの長さは、湾曲した案内路Pの曲率半径(
図2の点P3から張り出し部24までの距離)よりも短くなっている。なお、第1の位置における操作対象OPから係合部4(導出口41aが設けられたフランジ部43の端面)までの長さは、特に限定されないが、上述したように、100mm以下、好ましくは50mm以下、より好ましくは30mm以下とすることができる。
【0034】
係合部4の筒状部42は、取付対象Mの被係合部M1の係合溝に入り込む部分である。筒状部42は、被係合部M1の係合溝に入り込む大きさに形成されている。筒状部42が被係合部M1の係合溝に入り込んだ状態で、筒状部42の軸方向で両側に、筒状部42よりも筒状部42の径方向に広がった部分(本実施形態では、フランジ部43と、張り出し部24)が、略板状の取付対象Mの両面にそれぞれ係合する。これにより、ケーシングキャップ1が取付対象Mに第2挿通路41の延在方向で係合する。筒状部42の形状は、被係合部M1の係合溝に入り込んで係合することができれば、特に限定されない。本実施形態では、筒状部42は、係合溝に筒状部42が入り込んだ状態で、ケーシングキャップ1を筒状部42の軸まわりに回転させることが可能となるように、円筒状とされている。筒状部42の内部の第2挿通路41は、案内路Pの他方側端部P2から導出口41aまで直線状に延びている。第2挿通路41は、インナーケーブルCaを挿通可能な大きさに形成されている。
【0035】
フランジ部43は、筒状部42に対して筒状部42の径方向外側に広がっている。フランジ部43は略板状(本実施形態では円板状)に形成されている。フランジ部43の厚さは略板状の取付対象Mの厚さと同程度の厚さ(例えば、取付対象Mの厚さの0.5~2倍の厚さ)とされている。
【0036】
本体部2は、アウターケーシングCbの端部から導出されたインナーケーブルCaを湾曲した状態で案内する部分である。本体部2は、上述したように、インナーケーブルCaを湾曲した状態で案内する案内路Pを有している。
【0037】
案内路Pは、湾曲した経路に沿ってインナーケーブルCaを案内する部分である。案内路Pは、一方側端部P1から他方側端部P2までのインナーケーブルCaを所定の角度で方向転換するように湾曲している。案内路Pの、一方側端部P1から他方側端部P2までの方向転換の角度は特に限定されない。案内路Pの方向転換の角度は、本実施形態では180°であるが(
図1および
図2参照)、例えば、90~180°とすることができる。
【0038】
案内路Pの形状および構造は、インナーケーブルCaを湾曲した状態で案内することができれば、特に限定されない。本実施形態では、案内路Pは、
図5および
図6に示されるように、案内路Pとケーシングキャップ1の外側の空間とが連通するように、径方向外側に開放している。しかし、案内路Pは、ケーシングキャップ1の外側の空間と連通しないように閉じられた案内路であってもよい。案内路Pは、全体的に開放していてもよいし、部分的に開放していてもよい(部分的に閉じられていてもよい)。本実施形態では、案内路Pは、一方側端部P1から他方側端部P2まで連続して湾曲しているが、一方側端部P1から他方側端部P2までの間に部分的に直線経路を有していてもよい。
【0039】
本実施形態では、本体部2は、
図5および
図6に示されるように、第1壁部21と、第1壁部21に対向して設けられた第2壁部22とを備え、案内路Pは、第1壁部21と第2壁部22との間に延びている。本実施形態では、案内路Pは、案内路Pの延在方向に沿って延びる溝状に形成されている。より具体的には、案内路Pは、第1壁部21と第2壁部との間に延びる底部Paと、第1壁部21および第2壁部22の内面Pb、Pcとによって画定されている。案内路Pは、案内路Pの延在方向に対して垂直な方向に切断した断面が、略U字状になるように構成されている。案内路Pが溝状に形成されている場合、上述したように、案内路Pがケーシングキャップ1の外側の空間に開放しており、後述するように、インナーケーブルCaの本体部2への取り付けが容易になる(
図9A~
図9C参照)。
【0040】
本実施形態では、本体部2は、
図2、
図6および
図7に示されるように、湾曲した案内路Pの湾曲の内側に面部23を有している。本体部2が面部23を有していることによって、インナーケーブルCaに張力が加わって本体部2に案内路Pの湾曲の中心方向に向かう力が加わったときに(例えば、
図2において点P3の位置で案内路Pの底部Paに左方向に力が加わったとき)、本体部2が撓んで案内路Pが変形することが抑制される。さらに、面部23を有していることによって、面部23と張り出し部24とを繋ぐ補強リブ25(
図6および
図7参照)を設けることが可能となり、ケーシングキャップ1を補強することができる。本実施形態では、補強リブ25は、
図6に示されるように、面部23に垂直かつ張り出し部24に垂直となるように、面部23と張り出し部24とを繋いでいる。より具体的には、補強リブ25は、張り出し部24に近づくにつれて、面部23に対して垂直な方向の突出量が大きくなるように傾斜して形成されている。なお、本体部2は、面部23に対して垂直、かつ、補強リブ25に交差する方向に延びる、補助リブ26(
図6および
図7参照)を有していてもよい。
【0041】
本実施形態では、面部23は、案内路Pの径方向内側の半円状の部位である。本実施形態では、面部23は、第1壁部21および第2壁部22が対向する方向で、第1壁部21および第2壁部22の間の位置(案内路Pの底部Paの位置)から張り出し部24に向かって板状に延びている。なお、第1壁部および第2壁部を、
図6および
図7に示されるアーチ形状ではなく、略半円形状としてもよい。この場合、第1壁部および第2壁部の一部が面部となり、第1壁部21および第2壁部の一部が上述した面部23と同様の機能を有する。
【0042】
本体部2は、
図5、
図6および
図8に示されるように、係合部4が略板状の取付対象Mに取り付けられたときに、略板状の取付対象Mに面接触するように、第1壁部21および/または第2壁部22に交差する方向に延びる張り出し部24を備えている。張り出し部24は、
図1および
図2に示されるように、略板状の取付対象Mの一方の面に接触するように構成されている。これにより、張り出し部24は、インナーケーブルCaから本体部2に加わった荷重を、取付対象Mと面接触することで受け止める。張り出し部24は、第1壁部21および/または第2壁部22の表面に対して交差する方向に延びていれば、必ずしも第1壁部21および/または第2壁部22から延びている必要はない(例えば、張り出し部24が第1壁部21および/または第2壁部22とは繋がっておらず、面部23から延びていてもよい)。本実施形態では、張り出し部24は、
図6および
図7に示されるように、案内路Pの一方側端部P1および他方側端部P2を結ぶ線に沿う位置から、本体部2の厚さ方向(面部23に垂直な方向)に延びる板状体によって構成されている。
【0043】
張り出し部24は、本体部2の厚さ方向で両側に設けられていてもよいが、本実施形態では、本体部2の厚さ方向で一方のみに設けられている(
図6および
図8参照)。本実施形態では、本体部2の厚さ方向で一方のみに設けられた張り出し部24と面部23との間には、上述した補強リブ25が設けられている。この場合、本体部2の厚さ方向で一方側のみに、張り出し部24と補強リブ25とが集中して設けられる。この場合、ケーシングキャップ1において、本体部2の厚さ方向で他方側に張り出す部分が無くなる。したがって、ケーシングキャップ1の強度を高めつつ、ケーシングキャップ1の設置スペースを小さくすることができる。
【0044】
本実施形態では、張り出し部24は、
図2、
図6および
図8に示されるように、固定部材Fを介して取付対象Mに固定可能な固定部24aを有している。固定部24aは、ボルト・ナット等の公知の固定部材(締結部材)Fを介して、ケーシングキャップ1を取付対象Mに固定する部位である。本実施形態では、固定部24aは、固定部材Fを挿通可能な貫通孔H2を有している。固定部24aに設けられた貫通孔H2と、取付対象Mの被固定部M3の貫通孔H1とが位置合わせされた状態で(
図5参照)、貫通孔H1、H2に固定部材Fが挿通される。これにより、取付対象Mにケーシングキャップ1が取り付けられる。本実施形態では、張り出し部24の固定部24aは、
図8に示されるように、第1挿通路31と第2挿通路41とを結ぶ方向(案内路Pの一方側端部P1と他方側端部P2とを結ぶ方向。
図8の左右方向)で、固定部24a(貫通孔H2の中心)からアウターケーシング接続部3(第1挿通路31の中心)までの距離L5が、固定部24a(貫通孔H2の中心)から係合部4(第2挿通路41)までの距離L6よりも短くなる位置に設けられている。言い換えると、固定部24aの貫通孔H2の中心の位置が、第1挿通路31の中心と第2挿通路41の中心とを結んだ線LN(
図8の一点鎖線参照)の中央部CTに対して、アウターケーシング接続部3に近い位置となっている。この場合、固定部材Fがアウターケーシング接続部3に近い位置で固定される。本実施形態では、アウターケーシング接続部3は取付対象Mの保持部M2に仮保持されるだけで完全に固定されていないが、アウターケーシング接続部3の近傍に外力が加わっても、固定部材Fがアウターケーシング接続部3の近傍で固定されているので、アウターケーシング接続部3が保持部M2から離れるように移動したり、ガタツキが生じることが抑制される。なお、本実施形態では、ケーシングキャップ1は、係合部4と固定部材Fとの2か所で、取付対象Mの板厚方向で取付対象Mに係合している。これにより、略板状の取付対象Mに対する、取付対象Mの板厚方向でのケーシングキャップ1の移動が規制される。
【0045】
また、本実施形態では、固定部24aの貫通孔H2の中心の位置は、第1挿通路31と第2挿通路41とを結ぶ方向(
図8の左右方向)で、第1挿通路31と中央部CTとのうち、中央部CTに近い位置(中央部CTと、第1挿通路31と中央部CTとの間の中間CT2との間の位置)に設けられている。この場合、固定部24aが、アウターケーシング接続部3に近く、かつ、張り出し部24の中央側に設けられ、固定部材Fはこの位置で締結される。したがって、例えば、張り出し部24が製造ばらつき等によって完全に平坦でない場合であっても、張り出し部24の中央近傍の位置で固定部材Fが締結されることで、張り出し部24が略板状の取付対象Mの表面に倣うように変形する。これにより、張り出し部24と取付対象Mとの面接触が確実となり、張り出し部24と取付対象Mとの間に隙間やガタが生じることが抑制される。
【0046】
本実施形態では、本体部2は、
図6および
図7に示されるように、案内路PからインナーケーブルCaが脱落することを防止するように、溝状の案内路Pの少なくとも一部を覆う脱落防止部27を備えている。脱落防止部27は、例えば、インナーケーブルCaが操作対象OPに取り付けられる前の搬送時やインナーケーブルCaの操作対象OPへの組み付けの際に、インナーケーブルCaが案内路Pから外れることを抑制する。インナーケーブルCaは、操作対象OPに取り付けられて張力が加えられる前の状態では、案内路Pの底部Paに押し付けられる方向の力は受けていない。そのため、インナーケーブルCaは案内路Pの底部Paから離れる方向に移動して、案内路Pから脱落してしまう(外れる)場合がある。本実施形態では、脱落防止部27が設けられていることで、インナーケーブルCaが案内路Pから脱落することが防止され、脱落したインナーケーブルCaを再度案内路Pに入れたり、脱落したインナーケーブルCaに他の部材が引っ掛かったりすることが抑制される。したがって、インナーケーブルCaのケーシングキャップ1への組み付けの作業性を向上させることができる。
【0047】
脱落防止部27が設けられる領域や位置は、案内路PからインナーケーブルCaが脱落することを防止することができれば、特に限定されず、脱落防止部27は、案内路Pの全経路のうち、少なくとも一部を覆っていればよい。脱落防止部27は、案内路Pに沿って部分的に(一部のみに)設けられていることが好ましい。脱落防止部27は、インナーケーブルCaが案内路Pの底部Paから離れる方向に移動しようとしたときに、インナーケーブルCaに接触する位置に設けられる。本実施形態では、脱落防止部27は、案内路Pの延在方向の中央部に対向する所定の領域(
図2の点P3を中心とした所定の領域)に設けられている。脱落防止部27は、案内路Pの一方側端部P1から中央部に向かう所定の領域、および、案内路Pの他方側端部P2から中央部に向かう所定の領域には設けられておらず、案内路Pは部分的に開放している。この場合、脱落防止部27に覆われていない部分からインナーケーブルCaを
図9Aに示されるように引っ張り出すことができ、第2挿通路41にインナーケーブルCaを挿通させやすくなる。
【0048】
本実施形態では、脱落防止部27は、
図6に示されるように、第1壁部21または第2壁部22から(本実施形態では、第1壁部21から)、第1壁部21または第2壁部22の厚さ方向に突出している。脱落防止部27は、案内路Pの底部Paに対向する屋根状の突出部によって構成されている。本実施形態では、脱落防止部27は、
図6に示されるように、第1壁部21の上端(張り出し部24から最も遠い部分)から第1壁部21の内面Pbに対して垂直に突出している。本実施形態では、脱落防止部27は、第2壁部22の内面Pcを越える位置まで(本実施形態では、第2壁部22の外面(第2壁部22の内面Pcの反対側の面)まで)突出している。第2壁部22の上端は、
図6に示されるように、第1壁部21から突出する脱落防止部27が第2壁部22に干渉しないように、切り欠かれている。脱落防止部27と第2壁部22の上端との間には隙間Gが形成されている。この隙間GからインナーケーブルCaが案内路Pに向かって組み付けられる。隙間Gは、第2壁部22に対して垂直な方向に開放している。これにより、隙間GからインナーケーブルCaを案内路Pに向かって第2壁部22に対して垂直な方向に入れることが可能となっている。本実施形態では、隙間Gは、案内路Pの一方側端部P1と他方側端部P2とを結ぶ方向と平行に延びるスリット状の開口である。本実施形態では、隙間Gは、インナーケーブルCaの太さ(外径)よりも大きくされている。この場合、インナーケーブルCaを隙間Gから案内路Pへと、抵抗なく容易に移動させることができる。さらに、インナーケーブルCaや脱落防止部27に無理な力が加わらないので、インナーケーブルCaが傷付くことや、脱落防止部27が破損することが抑制される。なお、脱落防止部27は、
図10Aおよび
図10Bに示されるように、隙間Gを有さずに、第1壁部21と第2壁部22とを繋ぐように設けられていてもよい。
【0049】
次に、本実施形態のケーシングキャップ1へのインナーケーブルCaの組み付け方法について、
図9A~
図9Cを用いて説明する。なお、以下の説明はあくまで一例であり、以下の説明によって本発明は限定されない。
【0050】
図9Aに示されるように、アウターケーシングCbをアウターケーシング接続部3に接続した状態で、ケーブルエンドCa2が未だ設けられていないケーブル本体Ca1を第1挿通路31に挿通する。ケーブル本体Ca1は、案内路Pのうち、脱落防止部27と案内路Pの一方側端部P1との間の開放した部分からケーシングキャップ1の外側へと引き出される。
【0051】
次に、
図9Bに示されるように、ケーブル本体Ca1を、案内路Pのうち、脱落防止部27と案内路Pの他方側端部P2との間の開放した部分から第2挿通路41に挿通する。次に、
図9Cに示されるように、隙間Gの部分からケーブル本体Ca1を案内路Pに向かって移動させる(
図9Cの二点鎖線の状態から実線の状態へと移動させる)。これにより、
図9Cに示されるように、ケーブル本体Ca1は、案内路Pに入るとともに、脱落防止部27によって案内路Pから離れる方向の移動が規制される。案内路Pに入ったケーブル本体Ca1には、案内路Pから隙間Gに向かう方向(第1壁部21に垂直な方向)の力が加わらないので、ケーブル本体Ca1が案内路Pから脱落することが抑制される。また、脱落防止部27が無い場合、ケーブル本体Ca1が案内路Pの底部Paから大きく離れることで、ケーブル本体Ca1の先端が、第2挿通路41から抜けてしまうことがある。しかし、脱落防止部27が設けられていることによって、ケーブル本体Ca1の移動が規制されるので、ケーブル本体Ca1の先端が、第2挿通路41から抜けることが規制される。また、本実施形態では、脱落防止部27と第2壁部22との間に隙間Gが形成されている。この隙間Gによって、上述したように、ケーブル本体Ca1を、第1壁部21に垂直な方向に移動させることで案内路Pに入れることができる。そのため、隙間Gが無い
図10Aおよび
図10Bのように、ケーブル本体Ca1を案内路Pに入れる際に、捩じれが生じることが抑制される。具体的には、
図10Aおよび
図10Bは、脱落防止部27は設けられているものの、脱落防止部27は第1壁部21と第2壁部22とを橋渡しするように繋いでおり、隙間Gは設けられていない。このような場合、ケーブル本体Ca1を脱落防止部27と案内路Pの底部Paとの間に通す必要がある。この際に、一旦、ケーブル本体Ca1を
図10Aに示されるように引き出し、その後、脱落防止部27と案内路Pの底部Paとの間に通すときに、
図10Bに示されるように、ケーブル本体Ca1が捩じれてしまう場合がある。本実施形態では、
図9Cに示されるように、ケーブル本体Ca1を、隙間Gから第1壁部21に垂直な方向に移動させて案内路Pに入れることができる。したがって、ケーブル本体Ca1を脱落防止部27と案内路Pの底部Paとの間に入れる際に、ケーブル本体Ca1が捩じれることが抑制される。なお、
図9A~
図9Cに示された例では、ケーブル本体Ca1を第2挿通路41に通した後に、脱落防止部27と案内路Pの底部Paとの間に入れている。しかし、ケーブル本体Ca1を、脱落防止部27と案内路Pの底部Paとの間に入れた後に、第2挿通路41に通しても構わない。
【0052】
図9Cの状態において、ケーブル本体Ca1の先端に、ケーブルエンドCa2が鋳込みなど公知の手段によって設けられ、ケーシングキャップ1の組み付けが完了する。なお、アウターケーシングCbのアウターケーシング接続部3へのカシメ固定は、任意のタイミングで行うことができ、
図1に示された被着部材32は、
図1以外の図において図示を省略している。
【0053】
<第2実施形態>
つぎに、第2実施形態のケーシングキャップについて、
図11~
図15を用いて説明する。本実施形態のケーシングキャップ1は、張り出し部を有しておらず、取付対象Mとの固定が、係合部4に加えて、アウターケーシング接続部3に設けられた第2係合部33と、係合爪28とによって行われる点で、第1実施形態と相違している。
【0054】
なお、以下の説明において、上述した第1実施形態と共通する事項についての説明は省略し、相違点を中心に説明する。なお、第1実施形態で説明した事項の全ては、発明の目的を達成できる限りにおいて、第2実施形態のケーシングキャップに適用することができ、本実施形態の構成と、第1実施形態で説明した内容とを組み合わせて用いることができる。また、第1実施形態で説明した構成により得られる効果は、当該構成を有している限り、第2実施形態においても得ることができる。
【0055】
図11および
図12に示されるように、本実施形態では、アウターケーシング接続部3は、第2係合部33を有している。第2係合部33は、係合部4と同様に、フランジ部33aを有している。具体的には、第2係合部33は、筒状部33bと、筒状部33bの軸方向で両側に一対のフランジ部33aを有している。係合部4の筒状部42および第2係合部33の筒状部33bが、略板状の取付対象Mに設けられた被係合部M1(
図14参照)に入り込み、筒状部33b、42の軸方向で両端の、一対のフランジ部33a、43が取付対象Mの両面とそれぞれ係合する。
【0056】
また、本実施形態では、係合部4および第2係合部33の取付対象Mとの係合が解除されないように、取付対象Mに設けられた第2被係合部M4(
図14および
図15参照)と係合する係合爪28を有している。なお、本実施形態では、係合爪28は、面部23の両面それぞれから(面部23に対称に)突出している。この場合、例えば、車両のシートの左側と右側など、設置対象の異なる複数の位置にケーシングキャップ1の向きを変えて設ける必要がある場合に、同一形状のケーシングキャップ1を共用することできる。
【0057】
係合爪28は、
図11に示されるように、面部23に対して垂直な方向に延びるアーム部28aと、アーム部28aの先端に設けられた爪部28bとを有している。アーム部28aは弾性変形可能に構成されている。爪部28bは、取付対象Mの第2被係合部M4に係合するように構成されている(
図15参照)。本実施形態では、第2被係合部M4は、取付対象Mに設けられた貫通孔または凹部を有している。本実施形態では、
図14および
図15に示されるように、ケーシングキャップ1の係合部4および第2係合部33を、一対の被係合部M1の係合溝に係合させる際に、係合爪28の爪部28bが取付対象Mの表面に乗り上げることでアーム部28aが面部23との連結部分を支点として撓むとともに、爪部28bが取付対象Mの表面を摺動する。爪部28bが第2被係合部M4と係合可能な位置まで来ると、アーム部28aが元の位置に戻るように復元し、爪部28bが第2被係合部M4に係合する(
図15参照)。本実施形態では、ケーシングキャップ1を取付対象Mに対して相対移動させて、係合部4および第2係合部33が一対の被係合部M1に係合する所定の位置に到達したときに、係合爪28が第2被係合部M4に係合する。したがって、ケーシングキャップ1を取付対象Mの所定の位置まで移動させるだけで、ケーシングキャップ1の固定が可能となる。そのため、ケーシングキャップ1と取付対象Mとの間の取り付け作業が容易になる。
【0058】
本実施形態では、本体部2は、
図11および
図12に示されるように、係合爪28を保護する保護壁29を有している。保護壁29が設けられている場合、例えば、ケーシングキャップ1の搬送中などに、係合爪28に外力が加わって、係合爪28が破損することが抑制される。保護壁29は、本実施形態では、
図11および
図12に示されるように、係合爪28に対して爪部28bの突出方向を除く三方を取り囲んでいる。保護壁29は、面部23からの係合爪28の突出量以上の突出量で設けられている。また、保護壁29は、アーム部28aの弾性変形を許容できるようにアーム部28aとの間に所定の隙間が設けられている。なお、保護壁29の形状および構造は、係合爪28に外力が加わりにくくなる障壁として機能するように設けられていれば、特に限定されない。
【0059】
本実施形態では、脱落防止部27は、第1壁部21から突出している。脱落防止部27は、
図11および
図13に示されるように、本実施形態では、先端に近付くにつれて先細となっている。本実施形態では、脱落防止部27は、第2壁部22の内面Pcの位置まで突出している。第2壁部22の上端は、脱落防止部27が設けられた部位において、脱落防止部27から離れる方向にわずかに切り欠かれることで、脱落防止部27と第2壁部22との間には隙間Gが形成されている(
図11および
図13参照)。隙間Gは、本実施形態では、ケーブル本体Ca1の太さ(外径)よりも小さくなるように形成されている。ケーブル本体Ca1を組み付ける際は、脱落防止部27と第2壁部22との間の隙間Gにケーブル本体Ca1を押し付けることで、脱落防止部27がわずかに変形して隙間Gが広がることで、ケーブル本体Ca1を案内路Pに移動させることができる。本実施形態では、脱落防止部27と第2壁部22との間の隙間Gが、ケーブル本体Ca1の太さよりも小さくなるように形成されているので、ケーブル本体Ca1の案内路Pからの脱落がより確実に防止される。
【0060】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されない。なお、上記した実施形態は、以下の構成を有する発明を主に説明するものである。
【0061】
(1)インナーケーブルが挿通されるアウターケーシングの端部に接続されるケーシングキャップであって、前記ケーシングキャップは、
前記インナーケーブルを湾曲した状態で案内する、湾曲した案内路を有する本体部と、
前記案内路の延在方向の一方側端部において、前記本体部から突出するアウターケーシング接続部と、
前記案内路の延在方向の他方側端部において、前記本体部から突出し、前記ケーシングキャップを取付対象に係合させる係合部と
を備えている、
ケーシングキャップ。
【0062】
(2)前記アウターケーシング接続部は、前記インナーケーブルが挿通される第1挿通路を有し、
前記係合部は、前記インナーケーブルが挿通される第2挿通路を有し、
前記第2挿通路の延在方向で、前記係合部の前記本体部からの突出量は、前記第1挿通路の延在方向で、前記アウターケーシング接続部の前記本体部からの突出量よりも小さい、(1)に記載のケーシングキャップ。
【0063】
(3)前記係合部は、略板状の前記取付対象に取り付け可能に構成され、
前記係合部は、前記取付対象の厚さに対応した長さで延び、内部に前記第2挿通路が設けられた筒状部と、前記筒状部に対して前記第2挿通路の径方向外側に突出したフランジ部とを有し、
前記フランジ部の端面のうち、前記本体部とは反対側の端面に、前記インナーケーブルが前記ケーシングキャップの外部に導出される導出口が設けられている、
(1)または(2)に記載のケーシングキャップ。
【0064】
(4)前記本体部は、第1壁部と、前記第1壁部に対向して設けられた第2壁部とを備え、
前記案内路は、前記第1壁部と前記第2壁部との間に延びており、
前記本体部は、前記係合部が略板状の前記取付対象に取り付けられたときに、略板状の前記取付対象に面接触するように、前記第1壁部および/または前記第2壁部に交差する方向に延びる張り出し部を備え、
前記張り出し部は、固定部材を介して前記取付対象に固定可能な固定部を有する、
(1)~(3)のいずれか1つに記載のケーシングキャップ。
【0065】
(5)前記案内路は、前記案内路の延在方向に沿って延びる溝状に形成され、
前記本体部は、前記案内路から前記インナーケーブルが脱落することを防止するように、溝状の前記案内路の少なくとも一部を覆う脱落防止部を備えている、
(1)~(4)のいずれか1つに記載のケーシングキャップ。
【0066】
(6)前記本体部は、湾曲した前記案内路の湾曲の内側に面部を有する、
(1)~(5)のいずれか1つに記載のケーシングキャップ。
【0067】
(7)コントロールケーブル接続構造であって、前記コントロールケーブル接続構造は、
インナーケーブルと、
前記インナーケーブルが挿通されるアウターケーシングと、
前記インナーケーブルの一端が接続される操作対象と、
(1)~(6)のいずれか1つに記載のケーシングキャップと、
前記ケーシングキャップの前記係合部と係合し、前記係合部から導出される前記インナーケーブルに対して略垂直に延びる略板状の取付対象と
を備え、
前記操作対象は、
前記インナーケーブルによって操作されることで、第1の位置と第2の位置との間を移動するか、または、
第1の位置と第2の位置との間で移動することで、前記インナーケーブルを操作するように構成され、
前記第1の位置は、前記第2の位置に対して、前記係合部に近い位置であり、
前記第1の位置における前記操作対象から前記係合部までの長さは、前記湾曲した案内路の曲率半径よりも短い、
コントロールケーブル接続構造。
【符号の説明】
【0068】
1 ケーシングキャップ
2 本体部
21 第1壁部
22 第2壁部
23 面部
24 張り出し部
24a 固定部
25 補強リブ
26 補助リブ
27 脱落防止部
28 係合爪
28a アーム部
28b 爪部
29 保護壁
3 アウターケーシング接続部
3a 第1部分
3b 第2部分
31 第1挿通路
31a 小径路
31b 大経路
32 被着部材
33 第2係合部
33a フランジ部
33b 筒状部
4 係合部
41 第2挿通路
41a 導出口
42 筒状部
43 フランジ部
C コントロールケーブル
Ca インナーケーブル
Ca1 ケーブル本体
Ca2 ケーブルエンド
Cb アウターケーシング
CT 線LNの中央部
CT2 第1挿通路と中央部との間の中間
D コントロールケーブル操作装置
DR 駆動部
F 固定部材
G 隙間
H1 被固定部の貫通孔
H2 固定部の貫通孔
L 操作対象とケーブルエンドとの接続部位から導出口までの距離
L2 係合部の本体部からの突出量
L3 アウターケーシング接続部の本体部からの突出量
L4 操作対象と、操作対象から最も離れた部位との間に必要な距離
L5 固定部からアウターケーシング接続部までの距離
L6 固定部から係合部までの距離
LN 第1挿通路の中心と第2挿通路の中心とを結んだ線
M 取付対象
M1 被係合部
M2 保持部
M3 被固定部
M4 第2被係合部
OP 操作対象
P 案内路
Pa 底部
Pb 第1壁部の内面
Pc 第2壁部の内面
P1 案内路の一方側端部
P2 案内路の他方側端部
P3 操作対象から最も離れた部位
R 中継部
ST コントロールケーブル接続構造