(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024068641
(43)【公開日】2024-05-20
(54)【発明の名称】歯科用多色ガラスセラミックブランクの製造方法、多色ガラスセラミックブランク、並びにその使用
(51)【国際特許分類】
A61K 6/833 20200101AFI20240513BHJP
A61C 5/77 20170101ALI20240513BHJP
A61C 13/083 20060101ALI20240513BHJP
A61K 6/20 20200101ALI20240513BHJP
A61K 6/802 20200101ALI20240513BHJP
A61K 6/836 20200101ALI20240513BHJP
C03B 19/06 20060101ALI20240513BHJP
【FI】
A61K6/833
A61C5/77
A61C13/083
A61K6/20
A61K6/802
A61K6/836
C03B19/06 D
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023185455
(22)【出願日】2023-10-30
(31)【優先権主張番号】22206185
(32)【優先日】2022-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】501151539
【氏名又は名称】イフォクレール ヴィヴァデント アクチェンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Ivoclar Vivadent AG
【住所又は居所原語表記】Bendererstr.2 FL-9494 Schaan Liechtenstein
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100186716
【弁理士】
【氏名又は名称】真能 清志
(72)【発明者】
【氏名】ラース アーノルド
(72)【発明者】
【氏名】ウォルター エントナー
【テーマコード(参考)】
4C089
4C159
【Fターム(参考)】
4C089AA06
4C089AA09
4C089BA13
4C089CA02
4C089CA04
4C089CA06
4C159GG04
4C159GG08
4C159GG15
4C159RR11
4C159RR15
4C159SS02
4C159TT02
(57)【要約】
【課題】多色ガラスセラミックブランクを製造する方法を改良する。
【解決手段】本発明は、歯科用の多色ガラスセラミックブランク(10)を製造する方法に関する。ガラスセラミックブランク(10)は、第1材料粉末(18)及び第2材料粉末(20)から製造され、第1材料粉末(18)及び第2材料粉末(20)が異なる色を有し、第1材料粉末(18)及び第2材料粉末(20)のうちの少なくとも1つが、ナノ粒子(14)及び/又はガラスセラミック粒子(16)を含む。本方法の過程において、粉末混合凝集体(26)を形成するために、第1材料粉末(18)及び第2材料粉末(20)を型(22)に導入する。ホットプレスによって粉末混合凝集体(26)を圧縮することにより、ガラスセラミックブランクを形成する。更に、本発明は、多色ガラスセラミックブランク(10)に関する。本発明は、歯科材料としての多色ガラスセラミックブランク(10)の使用に関する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも第1材料粉末(18)及び第2材料粉末(20)で構成される歯科用の多色ガラスセラミックブランク(10)の製造方法であって、前記第1材料粉末(18)及び前記第2材料粉末(20)が異なる色を有し、前記第1材料粉末(18)及び前記第2材料粉末(20)のうちの少なくとも1つが、ナノ粒子(14)及び/又はガラスセラミック粒子(16)を含み、前記方法が、
・少なくとも1個の粉末混合凝集体(26)を形成するために、前記第1材料粉末(18)及び前記第2材料粉末(20)を型(22)に導入するステップと、
・ホットプレスによって前記粉末混合凝集体(26)を圧縮することにより、前記ガラスセラミックブランク(10)を形成するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記第1材料粉末(18)及び前記第2材料粉末(20)を、局所的に異なる混合比で前記型(22)に導入し、これにより前記ガラスセラミックブランク(10)に色の進行が生じる、方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の方法であって、前記粉末混合凝集体(26)を熱処理するステップを更に含む、方法。
【請求項4】
請求項1~3の何れか一項に記載の方法であって、前記第1材料粉末(18)及び前記第2材料粉末(20)のうちの少なくとも1つが、丸み付けされたガラス粒子(24)、丸み付けされたナノ粒子(14)、及び/又は、丸み付けされたガラスセラミック粒子(16)を含む、方法。
【請求項5】
請求項1~4の何れか一項に記載の方法であって、ホットプレスによる前記粉末混合凝集体(26)の圧縮時に、前記粉末混合凝集体(26)が前記型(22)内に配置されている、方法。
【請求項6】
請求項1~5の何れか一項に記載の方法であって、ホットプレスによる前記粉末混合凝集体(26)の圧縮時に、前記粉末混合凝集体(26)を、先ず少なくとも700℃の温度まで加熱し、次いで圧縮力(F)を加える、方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法であって、少なくとも700℃の温度の達成を、前記圧縮力(F)を加えるためのトリガー基準として使用する、方法。
【請求項8】
請求項1~7の何れか一項に記載の方法であって、前記粉末混合凝集体(26)を、ホットプレスにより、前記第1材料粉末(18)の基材及び/又は前記第2材料粉末(20)の基材の少なくとも99.9%の密度まで圧縮する、方法。
【請求項9】
請求項1~8の何れか一項に記載の方法であって、少なくとも2個の粉末混合凝集体(26)を形成するために、前記第1材料粉末(18)及び前記第2材料粉末(20)を、前記型(22)内における少なくとも2つの別々の場所に導入する、方法。
【請求項10】
請求項1~9の何れか一項に記載の方法であって、前記粉末混合凝集体(26)を、650℃~780℃、特に700℃~750℃、かつ、特に5 MPa~50 MPa、好適には、10 MPa~30 MPaの圧力で、ホットプレスによって圧縮する、方法。
【請求項11】
請求項1~10の何れか一項に記載の方法であって、前記粉末混合凝集体(26)を、0.1分~10分間、好適には、0.3分~5分間にわたってホットプレスによって圧縮する、方法。
【請求項12】
請求項1~11の何れか一項に記載の方法であって、前記粉末混合凝集体(26)を、0.1 bar未満、好適には、0.01~0.08 barの大気圧でホットプレスによって圧縮する、方法。
【請求項13】
請求項1~12の何れか一項に記載の方法であって、ガラスセラミックブランク(10)が、多重ブランク(28)である、方法。
【請求項14】
請求項1~13の何れか一項に記載の方法であって、前記型(22)を開き、前記ガラスセラミックブランク(10)を取り出すステップを更に含む、方法。
【請求項15】
請求項1~14の何れか一項に記載の方法によって得られる多色ガラスセラミックブランク(10)。
【請求項16】
請求項15に記載の歯科材料としての多色ガラスセラミックブランク(10)の使用であって、特に歯科修復物(R)を製造するための多色ガラスセラミックブランク(10)の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯科用多色ガラスセラミックブランクの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明はまた、そのような方法によって得られる多色ガラスセラミックブランクにも関する。
【0003】
本発明は更に、歯科材料としてのそのような多色ガラスセラミックブランクの使用にも関する。
【0004】
これに関連して、歯科技術におけるガラスセラミックブランクの使用が既知である。多色ガラスセラミックブランクは、特に単色ガラスセラミックブランクと比べて、天然歯材料の光学的特性を極めて良好に再現できるという利点を有する。即ち、多色ガラスセラミックブランクは、極めて優れた光学的特性及び機械的特性を有する審美的に要求の高い歯科修復物を製造するのに特に適している。この場合の光学的特性は、色だけでなく、歯科修復物の半透明性にも関わる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、多色ガラスセラミックブランクを製造する既知の方法を更に改良することである。より具体的には、多色ガラスセラミックブランクを容易に製造可能な方法であって、天然歯材料を極めて良好に再現することができ、最終的に望まれる歯科修復物の形状を機械で簡単に付与することができ、成形後に優れた機械的特性及び光学的特性を有する歯科修復物に変化させることができる、多色ガラスセラミックブランクを容易に製造可能な方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、歯科用多色ガラスセラミックブランクの製造方法によって解決される。ガラスセラミックブランクは、少なくとも第1材料粉末及び第2材料粉末から製造され、第1材料粉末及び第2材料粉末は異なる色を有する。第1材料粉末及び第2材料粉末のうちの少なくとも1つは、ナノ粒子及び/又はガラスセラミック粒子を含む。本方法は、少なくとも1個の粉末混合凝集体を形成するために、第1材料粉末及び第2材料粉末を型に導入するステップと、ホットプレスによって粉末混合凝集体を圧縮することにより、ガラスセラミックブランクを形成するステップとを含む。
【0007】
本発明の方法は、複数の変形例を含む。
【0008】
本発明の方法の第1変形例において、第1材料粉末及び第2材料粉末は、それぞれ乾燥状態で型に導入される。任意的に、第1材料粉末及び/又は第2材料粉末は、ペレット化された物質を形成する。この場合、第1材料粉末及び第2材料粉末は、光学的特性に関して、規定された連続的な進行、特に連続的な色の進行をもたらすよう型内に計量供給される。この変形例においては更に、第1材料粉末及び第2材料粉末によって形成された粉末混合凝集体をホットプレスによって直接的に加工して、ガラスセラミックブランクを得ることも可能である。任意的に、粉末混合凝集体は、熱処理という中間ステップを経て加工され、ガラスセラミックブランクが得られる。熱処理の中間ステップにおいては、ガラスセラミックブランクにとって不要な粉末混合凝集体における少なくとも1つの成分を熱的に除去することが可能である。例えば、これに関連して、バインダーは熱処理によって焼き取られる。
【0009】
本発明の方法の第2変形例において、第1材料粉末及び/又は第2材料粉末は、懸濁液として型に導入される。懸濁液は、特に、第1材料粉末の水性懸濁液及び/又は第2材料粉末の水性懸濁液である。この変形例において、粉末混合凝集体は、ガラスセラミックブランクを得るために更に加工される前に、常に乾燥されなければならない。即ち、この場合は乾燥ステップが実施される。その後、乾燥された粉末混合凝集体は、ガラスセラミックブランクを得るために直接的に更に加工される。第1変形例に関連して上述したように、第2変形例においても、グリーンボディ(未焼結成形体)を製造するための中間ステップ及び/又はホワイトボディを製造するための中間ステップを設けることが可能である。
【0010】
第3変形例において、第1材料粉末及び第2材料粉末は、第1材料粉末及び第2材料粉末を含むグリーンボディの形態で型に導入される。この場合、グリーンボディは、予備プロセスから得られる。これに関連して、粉末混合凝集体はグリーンボディによって形成される。
【0011】
第4変形例において、第1材料粉末及び第2材料粉末は、第1材料粉末及び第2材料粉末を含むホワイトボディの形態で型に導入される。この場合、ホワイトボディは、予備プロセスから得られる。この変形例において、粉末混合凝集体はホワイトボディによって形成される。
【0012】
全ての変形例において、第1材料粉末及び/又は第2材料粉末は、ナノ粒子及び/又はガラスセラミック粒子を含む。このことは、9つの変形例を包含する。変形例Aにおいて、第1材料粉末はナノ粒子を含む。変形例Bにおいて、第2材料粉末はナノ粒子を含む。変形例Cにおいて、第1材料粉末及び第2材料粉末の両方はナノ粒子を含む。変形例Dにおいて、第1材料粉末はガラスセラミック粒子を含む。変形例Eにおいて、第2材料粉末はガラスセラミック粒子を含む。変形例Fにおいて、第1材料粉末及び第2材料粉末の両方はガラスセラミック粒子を含む。変形例Gにおいて、第1材料粉末はナノ粒子及びガラスセラミック粒子の両方を含む。変形例Hにおいて、第2材料粉末はナノ粒子及びガラスセラミック粒子の両方を含む。変形例Iにおいて、第1材料粉末及び第2材料粉末の両方はナノ粒子及びガラスセラミック粒子を含む。
【0013】
従来技術とは対照的に、上述した変形例A~Iの何れにおいても、第1材料粉末及び第2材料粉末の両方がガラス粉末で構成されることはない。この場合、第1材料粉末及び/又は第2材料粉末がガラス粉末も含むことは、もちろん除外されない。ガラスセラミック粒子及び/又はナノ粒子の使用は、ガラスセラミックブランクの製造が簡略化されるという効果を有する。ガラスセラミック粒子は、既に核生成部位及び/又は結晶化部位を含むので、加圧下においても一定の温度まで安定である。従って、圧縮が予定よりも早期に生じる可能性が排除される。これにより、ガスの不所望な混入が防止される。ナノ粒子に関して述べると、これらは、規定の体積において比較的大きな表面積を提供する。このことは、表面結晶化にとって有利である。従って、結晶構造を比較的短時間で形成することができる。このように、ガラスセラミック粒子及び/又はナノ粒子は、後の段階で他の相の結晶化のための核になるので、製造プロセスを容易にするか又は実際に可能にするよう選択される。代替的に又は付加的に、ガラスセラミック粒子及び/又はナノ粒子は、それらがガラスセラミックブランクの光学的特性及び/又は機械的特性にとって望ましい効果を有するよう選択されてもよい。特に、ガラスセラミック粒子及び/又はナノ粒子を使用し、ガラスセラミックブランクに所望の色の進行及び/又は所望の半透明性の進行をもたらすことができる。更に、ガラスセラミック粒子及び/又はナノ粒子により、所望の乳白色の進行及び/又は所望の蛍光性の進行を作り出すことが可能である。この目的のために、ガラスセラミック粒子及び/又はナノ粒子は、適切な乳白光特性及び/又は適切な蛍光特性を有していなければならない。このようにして、天然歯の光学的特性を特に適切に再現することができる。
【0014】
本明細書におけるナノ粒子とは、1 nm~100 nmの粒径を有する粒子を意味すると理解される。
【0015】
本発明の文脈において、ガラスセラミック粒子とは、核生成ガラスセラミック粒子と、結晶化ガラスセラミック粒子の両方が含まれることを意味すると理解される。
【0016】
ガラスセラミック粒子は、100 nm超~2 mm未満の粒径を有する。
【0017】
一実施形態において、第1材料粉末及び第2材料粉末は、局所的に異なる混合比で型に導入され、これによりガラスセラミックブランクに色の進行が生じる。このようにして、ガラスセラミックブランクに連続的な色の進行を容易かつ確実に生じさせることが可能である。色の進行は、ガラスセラミックブランク内においても局所的に異なっていてもよい。粉末が型内に導入されるので、色の進行を極めて細かく調整することができる。
【0018】
一変形例において、粉末混合凝集体は熱処理される。このことは、特に、ガラスセラミックブランクにとって不所望な粉末混合凝集体おける成分を熱的に除去するのに役立ち得る。これは、ベーキングとも称される。例えば、そのような熱処理により、粉末混合物凝集体からバインダーを除去することが可能である。更に、熱処理は、予備焼結を生じさせることができる。
【0019】
一変形例において、第1材料粉末及び第2材料粉末のうちの少なくとも1つは、丸み付けされたガラス粒子、丸み付けされたナノ粒子、及び/又は、丸み付けされたガラスセラミック粒子を含む。これに関連して、丸み付けは、ガラス粒子、ナノ粒子及び/又はガラスセラミック粒子の自由な流れを向上させる。このことは、丸み付けされていない粒子と比較して特に当てはまる。丸み付けは、第1材料粉末及び第2材料粉末を型に導入することを容易にする。このことは、第1材料粉末及び第2材料粉末を型に直接的に導入する場合に特に役立つ。従って、グリーンボディ及び/又はホワイトボディを製造するための予備プロセスを省略することが可能である。これにより、ガラスセラミックブランクの製造方法が簡略化される。
【0020】
ガラス粒子、ナノ粒子及び/又はガラスセラミック粒子は、例えば機械的に丸み付けることができる。これに関連して、ガラス粒子、ナノ粒子及び/又はガラスセラミック粒子は、粉砕体を使用して粉砕される。代替的又は付加的に、ガラス粒子、ナノ粒子及び/又はガラスセラミック粒子は、熱的に丸め付けることができる。この目的のために、ガラス粒子、ナノ粒子及び/又はガラスセラミック粒子にプラズマ処理を施してもよい。
【0021】
本発明の文脈において、使用されるガラス粒子は、溶融鋳造法によるガラスセラミックを形成するための材料系であってもよく、これは、ニケイ酸リチウム及び/又はメタケイ酸リチウムを形成するのに適している。
【0022】
ガラスセラミック粒子としては、異なる結晶化段階で、上述したガラス粒子の群から、既に結晶化した組成物を使用することができる。これらは任意的に顔料、例えばユウロピウムがドープされたアルミン酸ストロンチウムなどの蛍光顔料を含むことができる。ユウロピウムがドープされたアルミン酸ストロンチウムは特許文献1(欧州特許出願公開第3696150号明細書)に記載されており、これに関連して参照される。
【0023】
また、本発明の文脈において、ナノ粒子は、顔料又は乳白剤であってもよい。
【0024】
更に、ナノ粒子は、微細構造中の欠陥として、加工特性を調整するためのセラミック成分を含むことが可能である。これらの例としては、二酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素の様々な修正を挙げることができる。
【0025】
これに加えて、ナノ粒子は、不均質核生成のための核形成剤(例えば、金属コロイド、他の外部結晶)の形態をとることも可能である。
【0026】
更に、ナノ粒子に関して、ガラス粒子又はガラスセラミック粒子の群から特に小さい粒子を使用することも可能である。このことは、焼結性を高めるのに役立つ。
【0027】
ホットプレスによる粉末混合凝集体の圧縮においては、粉末混合凝集体を型内に配置することができる。即ち、ホットプレスは、粉末混合凝集体を形成するために第1材料粉末及び第2材料粉末が導入された型内で行われる。従って、本発明の方法は、第1材料粉末及び第2材料粉末が導入されると共に、ホットプレスが適用される単一の型のみを使用して行われる。これにより、本方法は、特に効率的に進めることができる。
【0028】
ホットプレスによる粉末混合凝集体の圧縮時において、粉末混合凝集体は、先ず少なくとも700℃の温度まで加熱することができ、次いで圧縮力を加えることができる。粉末混合凝集体が700℃まで加熱されることにより、粉末混合凝集体が確実に脱気されるという効果が得られる。その後に初めて圧縮力が加えられる。このようにして、高品質のガラスセラミックブランクを製造することができる。このことは特に、第1材料粉末及び第2材料粉末が型に直接的に導入され、グリーンボディ及び/又はホワイトボディを形成するための中間ステップが省略される場合に当てはまる。
【0029】
少なくとも700℃の温度の達成は、圧縮力を加えるためのトリガー基準として使用することができる。従って、粉末混合凝集体は、その温度に関して監視される。このことは、700℃の温度に達すると、粉末混合凝集体が十分に脱気されるという知見に基づいている。このようにして、方法全体と、特にホットプレスによる圧縮は、容易かつ確実に制御することができる。
【0030】
粉末混合凝集体は、好適には、ホットプレスにより、第1材料粉末の基材及び/又は第2材料粉末の基材の少なくとも99.9%の密度まで圧縮される。換言すれば、ホットプレスによる圧縮後のガラスセラミックブランクは、第1材料粉末の基材及び/又は第2材料粉末の基材の密度に本質的に対応する密度を有する。このようにして、機械的品質の高いガラスセラミックブランクを製造することができる。
【0031】
一実施形態において、少なくとも2個の粉末混合凝集体を形成するために、第1材料粉末及び第2材料粉末は、型内における少なくとも2つの別々の場所に導入される。このような型を使用すれば、各粉末混合凝集体から1個ずつ、少なくとも2個のガラスセラミックブランクを製造することが可能である。このような型を使用すれば2個以上のガラスセラミックブランクを同時に製造することが可能であるので、このような型は多重型とも称される。このようにして、比較的短時間内に比較的多数のガラスセラミックブランクを製造することができる。
【0032】
従って、一般的に言えば、本発明の方法は、このように単一の型、即ち単一のガラスセラミックブランクを製造するよう設計された型と組み合わせて、又は複数の型と組み合わせて実施することができる。
【0033】
ホットプレスによる粉末混合凝集体の圧縮は、650℃~980℃、特に700℃~750℃、かつ、特に5 MPa~50 MPa、好適には、10 MPa~30 MPaの圧力で行うことができる。これにより形成されるのは、高い機械的及び光学的な品質のガラスセラミックブランクである。同時に、材料特有の観点から低すぎる温度、従って、圧縮を可能にしないか又はガスの不所望な包含をもたらす温度は回避される。同様に、不所望な結晶の形成をもたらし得る材料特有の過度に高い温度も回避される。
【0034】
ホットプレスによる粉末混合凝集体の圧縮は、0.1分~10分間、好適には0.3分~5分間行うことができる。即ち、ホットプレスによる成形は比較的短時間で済む。従って、ガラスセラミックブランクを比較的短時間で製造することが可能である。この場合、ガラスセラミックブランクに対する機械的及び光学的な要求が同時に満たされることは言うまでもない。
【0035】
ホットプレスによる粉末混合凝集体の圧縮は、0.1 bar未満、好適には、0.01~0.08 barの大気圧で行うことができる。簡単に言えば、ホットプレスによる粉末混合凝集体の圧縮は、減圧下で行われる。これにより、周囲雰囲気との不所望な反応が低減されるか又は排除される。これにより、型も保護される。
【0036】
一変形例において、ガラスセラミックブランクは、多重ブランクである。このことは、ガラスセラミックブランクが2個以上の歯科修復物に使用するために設計されていることを意味する。このことは、歯科修復物の作製前、作製中、又は作製後に、ガラスセラミックブランクを少なくとも2個のピースに分割しなければならないことを意味する。ガラスセラミックブランクは、例えば切断又は割ることができる。これは、好適には、歯科修復物の作製前に行われる。ブランクは、歯科修復物の作製中又は作製後に、フライス盤又は研削盤内で分離してもよい。この場合、分離は、材料の除去を含む。このようにして、複数のブランクを製造することにより、短時間で多くのガラスセラミックブランクを効率的かつ確実に製造することが可能である。
【0037】
また、本方法は、型を開いてガラスセラミックブランクを取り出すことを含む。この場合、特に、型及びガラスセラミックブランクの両方がまだ熱い間に型が開かれる。これに関連して、熱間脱型又は熱間状態における離型とも称される。換言すれば、型及びその中にあるガラスセラミックブランクは、型が開かれてガラスセラミックブランクが取り出される前に、規定のやり方で冷却されることはない。これにより、型の利用効率が高まる。ガラスセラミックブランクは、その後に型の外側で冷却されることは言うまでもない。
【0038】
本発明の課題は、本発明の方法によって得られる多色ガラスセラミックブランクによっても達成される。既に説明したように、このようなガラスセラミックブランクは効率的に製造可能であり、これは特にコスト効率を含む。ガラスセラミックブランクは、機械的及び光学的な側面から高品質である。従って、ガラスセラミックブランクは、歯科修復物を得るために更に加工することができる。特に、このようなブランクは、クラウン、アバットメント、アバットメントクラウン、インレー、オンレー、ベニア、ブリッジ、並びにオーバーデンチャーを作製するために使用することができる。ガラスセラミックブランクの機械的特性及び光学的特性に起因し、歯科修復物も良好な機械的特性及び光学的特性を有する。
【0039】
これに加えて、本発明の課題は、歯科材料としての本発明の多色ガラスセラミックブランクの使用によっても達成される。特に、本発明の多色ガラスセラミックブランクは、歯科修復物を作製するために使用される。ガラスセラミックブランクの良好な機械的特性及び光学的特性に起因し、良好な機械的特性及び光学的特性を有する歯科修復物を作製することが可能である。
【0040】
以下、本発明を、添付図面に示す様々な実施例に基づいて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図1】本発明の方法によって製造された本発明の多色ガラスセラミックブランクと、歯科修復物を作製するためのその使用を示す説明図である。
【
図2】
図1における多色ガラスセラミックブランクを製造するための本発明の方法のシーケンスを示す説明図である。
【
図3】
図2における方法の変形例を示す説明図である。
【
図4】
図2における方法の更なる変形例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
【0043】
ガラスセラミックブランク10は、ガラスセラミックの主相12を備え、ナノ粒子14及びガラスセラミック粒子16の両方が主相12に埋め込まれている。
【0044】
図1において、ナノ粒子14及びガラスセラミック粒子16は、単に象徴的に、かつ過度な大きさで示されている。
【0045】
ガラスセラミック粒子16は、主相12の製造時に既に存在していたという点で、ガラスセラミックの主相12とは異なる。これについては、以下において詳細に説明する。
【0046】
ガラスセラミックブランク10、即ち特に主相12は、異なる色の材料粉末から製造されているので、ガラスセラミックブランク10の色が連続的に進行(推移)している。このことは、
図1において、幅の異なるハッチングで示されている。
【0047】
ガラスセラミックブランク10は、歯科修復物Rを作製するための歯科材料として使用される。
【0048】
これに関連して、ガラスセラミックブランク10は、ステップ(a)において、作製されるべき歯科修復物Rの形状になるよう、材料を除去しながら加工される。
図1における歯科修復物は、単に概略的に示されていることは言うまでもない。
【0049】
ステップ(a)に続くステップ(b)においては、材料を除去して加工されたガラスセラミックブランク10が熱硬化される。これに関連して、ガラスセラミックブランク10内で結晶化プロセスが生じる。これにより、ガラスセラミックブランク10の機械的特性が確立される。
【0050】
その後、このようにして作製された歯科修復物Rを患者に使用することができる。
【0051】
ガラスセラミックブランク10は、以下において
図2、
図3、並びに
図4に基づいて説明する方法によって製造される。
【0052】
図2に係る例において、第1方法ステップAでは、第1材料粉末18及び第2材料粉末20が型(モールド)22に導入される。
【0053】
第1材料粉末18及び第2材料粉末20は、異なる色を有する。
【0054】
また、第1材料粉末18は、ナノ粒子14及びガラス粒子24を含む。
【0055】
第2材料粉末20は、ガラスセラミック粒子16及びガラス粒子24を含む。
【0056】
この場合、ガラス粒子24、ナノ粒子14、並びにガラスセラミック粒子16は、丸み付けされている。
【0057】
更に、第1材料粉末18及び第2材料粉末20は、局所的に異なる混合比で型22に導入される。
【0058】
図2におけるガラス粒子24、ナノ粒子144、並びにガラスセラミック16は、概略的に、かつ大幅に拡大して示されていることは言うまでもない。異なる着色を表すために、第1材料粉末18のガラス粒子24は正方形として示され、第2材料粉末20のガラス粒子24は円として示されている。明瞭性を高める見地から、一部の粒子にのみ参照符号が付されている。
【0059】
図示の実施例において、型22の下部領域では、第1材料粉末18が第2材料粉末20よりも大きな割合を占めている。型22の上部領域では、その逆が当てはまる。
【0060】
第1材料粉末18及び第2材料粉末20は色が異なるので、このことは、第1材料粉末18及び第2材料粉末20を型22に導入することによって形成される粉末混合凝集体26内における色の進行をもたらす。この色の進行は、完成したガラスセラミックブランク10において維持される。
【0061】
粉末混合凝集体26は、任意的に、型22内で圧縮してグリーンボディにすることができる。
【0062】
更に、任意的に、粉末混合凝集体26は、熱処理することができる。
【0063】
続く方法ステップBにおいて、粉末混合凝集体26は、ホットプレスによって圧縮される。このようにして、粉末混合凝集体26からガラスセラミックブランク10が形成される。
【0064】
この目的のために、粉末混合凝集体26は、型22内に残される。
【0065】
詳細について述べると、ホットプレスの過程において、粉末混合凝集体26は、先ず700℃の温度まで加熱される。粉末混合凝集体26が700℃の温度に達したときにのみ、圧縮力Fが粉末混合凝集体26に加えられる。換言すれば、700℃の温度に達することは圧縮力Fが加えられるためのトリガー基準である。
【0066】
圧縮力Fは、粉末混合凝集体26が10 MPa~30 MPaの圧力を受けるよう選択される。図示の実施例において、圧力は20 MPaである。
【0067】
更に、圧縮力Fが加えられている間、粉末混合凝集体26の温度はより増加される。図示の実施例において、温度は730℃まで増加されている。
【0068】
これに加えて、圧縮は真空チャンバV内で行われる。真空チャンバV内の圧力は、0.01 bar~0.08 barである。
【0069】
図示の実施例において、上述した圧力及び温度は、4分間維持される。
【0070】
その後、方法ステップCにおいて、型22が開かれてガラスセラミックブランク10が型22から取り出される。これは、基本的に方法ステップBの直後に行われる。従って、規定の冷却操作はない。
【0071】
方法ステップCにおける型22の開放は、単に概略的なものであり、型22が他の任意の適切なやり方で開放可能であることは言うまでもない。
【0072】
このようにして製造されたガラスセラミックブランク10は、第1材料粉末18における基材の99.9%の密度を達成する。
【0073】
ガラスセラミックブランク10の幾何学的寸法に関して述べると、ブランクの寸法は、
図1に基づいて上述した方法により、ガラスセラミックブランク10から単一の歯科修復物Rを作製可能な寸法である。
【0074】
ガラスセラミックブランク10は、クラウンブランク、インレーブランク、又はブリッジブランクとして構成することができる。このようなブランク及び対応の寸法は、既知である。
【0075】
例えば、クラウンブランクは、18.4 mm×14.7 mm×12.5 mmの寸法を有する。ブリッジブランクは、15 mm×32 mm×15 mmの寸法を有することができる。
【0076】
【0077】
この場合、
図2の方法との違いについてのみ説明する。同じ又は互いに対応する要素には、同じ参照符号が付されている。
【0078】
図3に係る変形例において使用される型22の内部は、
図2に係る方法で使用される型22に比べて本質的に2倍の大きさである。
【0079】
従って、
図3に係る変形例においては、
図2の方法によって製造することができるガラスセラミックブランク10の少なくとも2倍の大きさのガラスセラミックブランク10を製造することができる。
【0080】
従って、
図3に係る方法によって製造されるガラスセラミックブランク10の寸法は、
図1に基づいて説明する方法により、ガラスセラミックブランク10から2個の歯科修復物Rを作製可能な寸法である。
【0081】
2個を超える歯科修復物Rを製造するためのガラスセラミックブランク10も想定可能であることは言うまでもない。
【0082】
従って、
図3に示す変形例によって製造可能なガラスセラミックブランク10は、多重ブランク28と称することもできる。
【0083】
多重ブランク28内には、分離面30を設けることができる。多重ブランク28がこの分離面30に沿って分割されると、2個のガラスセラミックブランク10が得られ、その寸法は、
図2に係る方法によって得られるガラスセラミックブランク10に対応している。
【0084】
図4は、ガラスセラミックブランク10を製造するための方法の更なる変形例を示す。
【0085】
この場合も、
図2に係る方法との違いについてのみ説明する。同じ又は互いに対応する要素には、同じ参照符号が付されている。
【0086】
この場合も、違いは、使用される型22に関わる。
【0087】
図4に係る方法において、型22は、2つのキャビティ32,34を有し、ガラスセラミックブランク10を製造するための粉末混合凝集体26をキャビティ32,34のそれぞれに収容することが可能である。換言すれば、このような型22により、2個のガラスセラミックブランク10を同時に製造することが可能であり、その寸法は、
図2に係る方法によって得ることができるガラスセラミックブランク10に対応している。
【0088】
従って、
図4に係る変形例では、方法ステップAにおいて、第1材料粉末18及び第2材料粉末20は、型22内における少なくとも2つの別々の場所(キャビティ32,34に対応)に導入される。このようにして、2個の別個の粉末混合凝集体26が形成される。
【0089】
このような型22は、多重型36と称することもできる。
【0090】
上述した例は、組み合わせてもよい。これに関連して、想定可能な1つの変形例としては、例えば、2個以上の多重ブランクを製造するよう設計された多重型を使用して本方法を実施することができる。これにより、特に多数のガラスセラミックブランクを同時に製造することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0091】
【特許文献1】欧州特許出願公開第3696150号明細書
【符号の説明】
【0092】
10 ガラスセラミックブランク
12 主相
14 ナノ粒子
16 ガラスセラミック粒子
18 第1材料粉末
20 第2材料粉末
22 型
24 ガラス粒子
26 粉末混合凝集体
28 多重ブランク
30 分離面
32 キャビティ
34 キャビティ
36 多重型
F 圧縮力
R 歯科修復物
V 真空チャンバ
【手続補正書】
【提出日】2024-01-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも第1材料粉末(18)及び第2材料粉末(20)で構成される歯科用の多色ガラスセラミックブランク(10)の製造方法であって、前記第1材料粉末(18)及び前記第2材料粉末(20)が異なる色を有し、前記第1材料粉末(18)及び前記第2材料粉末(20)のうちの少なくとも1つが、ナノ粒子(14)及び/又はガラスセラミック粒子(16)を含み、前記方法が、
・少なくとも1個の粉末混合凝集体(26)を形成するために、前記第1材料粉末(18)及び前記第2材料粉末(20)を型(22)に導入するステップと、
・ホットプレスによって前記粉末混合凝集体(26)を圧縮することにより、前記ガラスセラミックブランク(10)を形成するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記第1材料粉末(18)及び前記第2材料粉末(20)を、局所的に異なる混合比で前記型(22)に導入し、これにより前記ガラスセラミックブランク(10)に色の進行が生じる、方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の方法であって、前記粉末混合凝集体(26)を熱処理するステップを更に含む、方法。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の方法であって、前記第1材料粉末(18)及び前記第2材料粉末(20)のうちの少なくとも1つが、丸み付けされたガラス粒子(24)、丸み付けされたナノ粒子(14)、及び/又は、丸み付けされたガラスセラミック粒子(16)を含む、方法。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の方法であって、ホットプレスによる前記粉末混合凝集体(26)の圧縮時に、前記粉末混合凝集体(26)が前記型(22)内に配置されている、方法。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の方法であって、ホットプレスによる前記粉末混合凝集体(26)の圧縮時に、前記粉末混合凝集体(26)を、先ず少なくとも700℃の温度まで加熱し、次いで圧縮力(F)を加える、方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法であって、少なくとも700℃の温度の達成を、前記圧縮力(F)を加えるためのトリガー基準として使用する、方法。
【請求項8】
請求項1又は2に記載の方法であって、前記粉末混合凝集体(26)を、ホットプレスにより、前記第1材料粉末(18)の基材及び/又は前記第2材料粉末(20)の基材の少なくとも99.9%の密度まで圧縮する、方法。
【請求項9】
請求項1又は2に記載の方法であって、少なくとも2個の粉末混合凝集体(26)を形成するために、前記第1材料粉末(18)及び前記第2材料粉末(20)を、前記型(22)内における少なくとも2つの別々の場所に導入する、方法。
【請求項10】
請求項1又は2に記載の方法であって、前記粉末混合凝集体(26)を、650℃~780℃、特に700℃~750℃、かつ、特に5 MPa~50 MPa、好適には、10 MPa~30 MPaの圧力で、ホットプレスによって圧縮する、方法。
【請求項11】
請求項1又は2に記載の方法であって、前記粉末混合凝集体(26)を、0.1分~10分間、好適には、0.3分~5分間にわたってホットプレスによって圧縮する、方法。
【請求項12】
請求項1又は2に記載の方法であって、前記粉末混合凝集体(26)を、0.1 bar未満、好適には、0.01~0.08 barの大気圧でホットプレスによって圧縮する、方法。
【請求項13】
請求項1又は2に記載の方法であって、ガラスセラミックブランク(10)が、多重ブランク(28)である、方法。
【請求項14】
請求項1又は2に記載の方法であって、前記型(22)を開き、前記ガラスセラミックブランク(10)を取り出すステップを更に含む、方法。
【請求項15】
請求項1又は2に記載の方法によって得られる多色ガラスセラミックブランク(10)。
【請求項16】
請求項15に記載の歯科材料としての多色ガラスセラミックブランク(10)の使用であって、特に歯科修復物(R)を製造するための多色ガラスセラミックブランク(10)の使用。
【外国語明細書】