(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024068724
(43)【公開日】2024-05-21
(54)【発明の名称】ツマミ付きネジ
(51)【国際特許分類】
F16B 35/06 20060101AFI20240514BHJP
F16B 35/00 20060101ALI20240514BHJP
【FI】
F16B35/06 A
F16B35/00 X
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022179274
(22)【出願日】2022-11-09
(71)【出願人】
【識別番号】513163579
【氏名又は名称】エントラスト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100163706
【弁理士】
【氏名又は名称】釜谷 直樹
(72)【発明者】
【氏名】中島 武
(72)【発明者】
【氏名】西川 金弥
(72)【発明者】
【氏名】北薗 司朗
(72)【発明者】
【氏名】衛藤 登
(57)【要約】
【課題】 ネジに対してツマミが出没可能に構成され、ネジを回すときにはツマミを把持して回すことができるようにしたツマミ付きネジを提供する。
【解決手段】 ネジ2の頭部21にツマミ3を有するツマミ付きネジ1であって、ツマミ3はネジ2に対して、ネジ2の軸心に平行な方向に移動させて、引き出したり、縮めたりすることが可能に構成され、ツマミ3を引き出した状態および縮めた状態において、ツマミ3がネジ2に係止されるよう構成されているので、ツマミ3を使用しないときには、露出を少なくするために縮ませることができるものであって、ツマミ3を使用するときには、ネジ2の頭部21からツマミ3を引っ張り出して、指先で容易に摘まんで回転させることができるものとなった。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネジの頭部にツマミを有するツマミ付きネジであって、
前記ツマミは前記ネジに対して、前記ネジの軸心に平行な方向に移動させて、引き出したり、縮めたりすることが可能に構成され、
前記ツマミを引き出した状態および縮めた状態において、前記ツマミが前記ネジに係止されるよう構成されている
ことを特徴とするツマミ付きネジ。
【請求項2】
前記ツマミは軸心に平行な方向に延びる2本の平行な平行部と前記平行部の一方の端部を結ぶ連結部からなる略U字形状に形成され、前記ツマミの開口部であって前記平行部の他方の端部には内側方向に向けて爪部を有し、
前記ネジの前記頭部には、前記平行部をガイドするツマミガイドと、前記ツマミの前記爪部をガイドする爪部ガイド部が設けられ、
前記爪部ガイド部には、前記ツマミを引き出した状態および縮めた状態において、前記爪部を係止する係止部を有している
ことを特徴とする請求項1記載のツマミ付きネジ。
【請求項3】
前記ツマミを前記ネジに対して引き出したり縮めたりされる途中において、
前記爪部が前記爪部ガイド部の外面でガイドされることによって、前記ツマミが前記ネジに対しての傾きを制限するように構成されている
ことを特徴とする請求項2記載のツマミ付きネジ。
【請求項4】
前記ツマミ付きネジは、一端部に前記頭部を有し、他端部にネジ部が形成され、前記頭部と前記ネジ部の間は機器に前記ツマミ付きネジが保持されるための機器保持部となっていて、
前記ネジ部と前記機器保持部との間には、前記機器に対して、前記ツマミ付きネジを回転自在に保持するための固定部材を取り付けるための、固定部材取り付け部を有している
ことを特徴とする請求項3記載のツマミ付きネジ。
【請求項5】
前記爪部ガイド部は、樹脂で構成されている
ことを特徴とする請求項2記載のツマミ付きネジ。
【請求項6】
前記爪部ガイド部には、前記爪部を軸心に平行な方向に移動するようガイドする溝部が形成されている
ことを特徴とする請求項3記載のツマミ付きネジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はツマミ付きネジに関する。より詳細には、ネジに対してツマミが出没可能に構成され、ネジを回すときにはツマミを把持して回すことができるようにしたツマミ付きネジに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子機器等に簡単に着脱できるアダプター等を、電子機器等に固定する等のために、ネジに対してツマミが出没可能に構成され、ツマミを把持してネジを回すことができるようにしたツマミ付きネジが求められている。
【0003】
そしてこの場合、アダプター等を電子機器等に固定した状態ではツマミが凹んで出っ張らず、アダプターを外すときはツマミを把持してネジを回せるようにすることが望ましい。また、ツマミが凹んだ状態では、ツマミが係止されて不用意に出っ張ってこず、ツマミを出した状態では、ツマミが係止されて出っ張ったまま保持され、ネジを回転させることができるようにしたものが望ましい。
【0004】
このようなネジとして、特許文献1にて開示されたカメラ係止ネジがある。このカメラ係止ネジは、特許文献1の
図14、
図15や段落0066に示されるように、Dリングを頭部に有するネジである。そして、カメラとベースアタッチメントを固定するために使われており、分離したい場合は、ユーザは、Dリングを把持してカメラ係止ネジを回して外せるようになっているものである。
【0005】
また、このようなネジとして、非特許文献1にて開示されたカメラ固定ネジがある。すなわち、このカメラ固定ネジというのは、一般に、カメラ用品のDリング付き1/4インチネジとして市販されているものであり、特許文献1にて開示されたカメラ係止ネジと同様のものである。カメラ固定ネジは、扁平な略円筒形の頭部を有するネジの頭部の外周部に設けられた2つの穴に、Dリングを折り畳み自在に嵌合させた構成を有している。
【0006】
そして、カメラ底部の三脚用ネジ穴等にDリングを指で把持して締め付けることもできるし、または、頭部上面に設けられた凹部を利用してスクリュードライバーで回すこともできるように構成されている。Dリングを畳めば、頭部は扁平になるので、通常、特許文献1にて開示されているような、薄いものを固定するのに使われている。ここで、Dリングはネジの頭部にすこしきつめに嵌合しており、Dリングを立てた状態や畳んだ状態では、Dリングはその位置で保持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】カメラ固定ネジ[令和4年10月8日検索]、インターネット〈https://www.amazon.co.jp/SMALLRIG-Screws-Camera-Fixing-Knobs/dp/B00W525O84/ref〉〈Amazon.co.jp: SMALLRIG 1/4 “ネジ、カメラコテイネジ、2、1/4 ”ノブノセット、1/4 “- 20スレッド、カメラセットネジ、クイックリリースカメラコテイネジ、カメラドメネジ-838 [パラレルインポート] :エレクトロニクス〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1または非特許文献1に記載の技術では、把持するときにはネジの頭部からDリングを90度回動させて出っ張らすため、指で摘まみやすくするためにはDリングの外形の大きさを大きくする必要性が生じる。
【0010】
ここで、非特許文献1のネジを、例えば、特許文献1で使用されているような、カメラの底部にベースアタッチメントを固定するような用途なら、目立つことはない。しかしながら、アダプター等を電子機器等に固定するような用途であると、ネジの頭部と折り畳んだDリングの部分が目立ってしまうことになる。すなわち、体裁面表面にネジの頭部と折り畳んだDリングが露出してしまうことになり、アダプター等や電子機器等のデザイン性が損なわれてしまう恐れがあるという不都合があった。
【0011】
本発明の目的は、ツマミを使用しないときには、露出を少なくするために縮ませることができるものであって、ツマミを使用するときにはネジの頭部から出っ張って、指先で容易に摘まんで回転させることができる、つまみ付きネジを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。
【0013】
本発明は、ネジの頭部にツマミを有するツマミ付きネジに関する。
そして、ツマミはネジに対して、ネジの軸心に平行な方向に移動させて、引き出したり、縮めたりすることが可能に構成され、ツマミを引き出した状態および縮めた状態において、ツマミがネジに係止されるよう構成されていることを特徴とする。
【0014】
また、ツマミは軸心に平行な方向に延びる2本の平行な平行部と平行部の一方の端部を結ぶ連結部からなる略U字形状に形成され、ツマミの開口部であって平行部の他方の端部には内側方向に向けて爪部を有し、ネジの頭部には、平行部をガイドするツマミガイドと、ツマミの爪部をガイドする爪部ガイド部が設けられ、爪部ガイド部には、ツマミを引き出した状態および縮めた状態において、爪部を係止する係止部を有していることを特徴とする。
【0015】
また、ツマミをネジに対して引き出したり縮めたりされる途中において、爪部が爪部ガイド部の外面でガイドされることによって、ツマミがネジに対しての傾きを制限するように構成されていることを特徴とする。
【0016】
また、ツマミ付きネジは、一端部に頭部を有し、他端部にネジ部が形成され、頭部とネジ部の間は機器にツマミ付きネジが保持されるための機器保持部となっていて、ネジ部と機器保持部との間には、機器に対して、ツマミ付きネジを回転自在に保持するための固定部材を取り付けるための、固定部材取り付け部を有していることを特徴とする。
【0017】
また、爪部ガイド部は、樹脂で構成されていることを特徴とする。
【0018】
そして、爪部ガイド部には、爪部を軸心に平行な方向に移動するようガイドする溝部が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、上述の特徴を有することから、下記に示すことが可能となる。
【0020】
ネジの頭部にツマミを有するツマミ付きネジであって、ツマミはネジに対して、ネジの軸心に平行な方向に移動させて、引き出したり、縮めたりすることが可能に構成され、ツマミを引き出した状態および縮めた状態において、ツマミがネジに係止されるよう構成されているので、縮めた状態ではツマミやネジは見えにくく、ツマミを引きだせば係止も
され、摘まみやすいものとなる。すなわち、ツマミを使用しないときには、露出を少なくするために縮ませることができるものであって、ツマミを使用するときにはネジの頭部から出っ張って、指先で容易に摘まんで回転させることができるものとなった。
【0021】
また、ツマミは軸心に平行な方向に延びる2本の平行な平行部と平行部の一方の端部を結ぶ連結部からなる略U字形状に形成され、ツマミの開口部であって平行部の他方の端部には内側方向に向けて爪部を有し、ネジの頭部には、平行部をガイドするツマミガイドと、ツマミの爪部をガイドする爪部ガイド部が設けられ、爪部ガイド部には、ツマミを引き出した状態および縮めた状態において、爪部を係止する係止部を有しているので、ツマミガイドと爪部ガイド部によりツマミがガイドされて、確実に軸心に平行な方向への移動が可能となり、また、ツマミの係止を簡単な構造で行うことが可能となった。
【0022】
また、ツマミをネジに対して引き出したり縮めたりされる途中において、爪部が爪部ガイド部の外面でガイドされることによって、ツマミがネジに対しての傾きを制限するように構成されているので、ツマミが傾き「こじり」が発生し動きが悪くなり、引き出したり縮めたりしにくくなるのを減少させることが可能となった。
【0023】
また、ツマミ付きネジは、一端部に頭部を有し、他端部にネジ部が形成され、頭部とネジ部の間は機器にツマミ付きネジが保持されるための機器保持部となっていて、ネジ部と機器保持部との間には、機器に対して、ツマミ付きネジを回転自在に保持するための固定部材を取り付けるための、固定部材取り付け部を有しているので、機器にツマミ付きネジを差し込んだ後で、固定部材取り付け部に固定部材を取り付けることにより、ツマミ付きネジを回転自在に機器に固定するとともに、ツマミ付きネジが機器から抜け落ちることを防止することが可能となった。
【0024】
また、爪部ガイド部は、樹脂で構成されているので、爪部を滑らかにガイドして、よりスムーズにツマミを係止したり、引き出したり縮めたりすることが可能となった。
【0025】
そして、爪部ガイド部には、爪部を軸心に平行な方向に移動するようガイドする溝部が形成されているので、よりスムーズにツマミを往動させることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係るツマミ付きネジの構成を示し、(A)はツマミが縮んだ状態、(B)は引き出す途中の状態、(C)は引き出した状態での斜視図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態に係るツマミ付きネジの構成を示す分解図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態に係るツマミ付きネジの構成を示し、一部の要部を断面で表示した正面図である。
【
図4】本発明の第1の実施形態に係るツマミ付きネジの要部の構成を示し、(A)はツマミが縮んだ状態、(B)は引き出す途中の状態、(C)は引き出した状態での部分正面図である。
【
図5】本発明の第1の実施形態に係るツマミ付きネジのツマミを縮めた状態での構成を示し、(A)乃至(F)は六面図、(G)は参考斜視図である。
【
図6】本発明の第1の実施形態に係るツマミ付きネジのツマミを引き出す途中の状態での構成を示し、(A)乃至(F)は六面図、(G)は参考斜視図である。
【
図7】本発明の第1の実施形態に係るツマミ付きネジのツマミを引き出した状態での構成を示し、(A)乃至(F)は六面図、(G)は参考斜視図である。
【
図8】本発明の第1の実施形態に係るツマミ付きネジの使用例を示し、(A)は機器を本体に取り付ける前の状態、(B)は取り付けた後の状態を示す断面図である。
【
図9】本発明の第2の実施形態に係るツマミ付きネジの構成を示し、(A)はその斜視図、(B)はその分解図である。
【
図10】本発明の第2の実施形態に係るツマミ付きネジの要部の構成を示す斜視図である。
【
図11】本発明の第2の実施形態に係るツマミ付きネジの構成を示し、(A)はその正面図、(B)はその一部の要部を断面で表示した正面図、(C)はその側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について、詳細に説明する。
なお、以下の説明においては、つまみ付きネジの頭部を上に、ネジ部を下にして、ツマミをユーザ側から見て平らになるように配置した状態における、ユーザから見た状態での前後方向、上下方向、左右方向を示し、ユーザから見える手前側の方向を前方向(前面方向)、その反対の方向を後方向(背面方向)と呼ぶこととする。
但し、以下に示す前後、上下、左右等の方向は、説明の便宜上示すものであり、本技術はこれらの方向に限定して適用されることはない。
【0028】
ここで、本発明のつまみ付きネジとは、ねじの頭部にツマミを有するツマミ付きネジであって、ツマミはネジに対して、ネジの軸心に平行な方向に移動させて、引き出したり、縮めたりすることが可能に構成されているものである。以下、その詳細を説明する。
【0029】
(第1の実施形態)
図1乃至
図8を参照して、本発明の第1の実施形態のツマミ付きネジ1(ツマミ付きネジ)について詳細に説明する。
【0030】
図1(A)乃至(C)はツマミ付きネジ1のネジ本体2(ネジ)とツマミ3(ツマミ)との関係を示す斜視図であり、
図1(A)はツマミ3をネジ本体2の頭部21(頭部)に対して縮めたとき、
図1(B)は引き出している途中、
図1(C)は引き出したときの状態を示している。ここで、ツマミ3を縮めたときと引き出したときには、ツマミ3はその位置に係止される構成になっている。
【0031】
図2はツマミ付きネジ1の分解斜視図である。
図2に示すように、ツマミ付きネジ1はネジ本体2とツマミ3を有し、ネジ本体2はネジ本体部4と爪部ガイド5(爪部ガイド部)とツマミガイド6(ツマミガイド)を有している。
ここで、ツマミ3は全体として略U字形をしており、所定厚のステンレス鋼板等の金属から構成される。ツマミ3には、上下に長く互いに平行で略角棒状の平行部31、31(平行部)と、平行部31、31の上端を結ぶ略アーチ型をした連結部32(連結部)と、開口部端部で平行部31、31の下端に内側方向に向けて膨出した爪部33、33(爪部)が形成されている。
【0032】
図2に示すように、ネジ本体部4は略棒状の形状の真鍮等の金属から構成される。ネジ本体部4は、上端から所定位置に所定厚の略扁平な円板状をなす鍔状部41が形成され、鍔状部41の上側には丸棒状の上部棒状部42を有する。そして、上部棒状部42の上端から所定幅には対向する面にDカット状に平面取りされた平面取り部43、43が形成されている。また、ネジ本体部4の鍔状部41の下側は長ネジ状となっていて、丸棒状の下部棒状部44(機器保持部)と、下端から所定長さにネジが切られたネジ部45(ネジ部)を有している。そして、下部棒状部44とネジ部45との間には、固定部材を取り付けるための固定部材取り付け部46(固定部材取り付け部)である溝が形成されている。
【0033】
図2に示すように、爪部ガイド5は略円筒形をなし、ポリアセタール樹脂等の滑りやすく弾性を有する樹脂から構成される。爪部ガイド5には、外周面は爪部33、33の間隔よりわずかに小さい幅に形成された爪部ガイド面51(外面)と、爪部ガイド面51の上下端部にリング状に膨出した係止膨出部52、52(係止部)と、上部棒状部42が回動可能に挿入されるガイド穴53が形成されている。なお、爪部ガイド5は上下対称になる形をしている。
【0034】
図2に示すように、ツマミガイド6は所定厚の円板状をなし、少し厚めの金属板から構成されている。外周面の互いに対向する位置にはガイド凹部61、61と、中央部には上部棒状部42上端の平面取り部43、43のある部分と嵌合する寸法の嵌合穴62が形成されている。ガイド凹部61、61はツマミ3の平行部31、31が移動可能にガイドする幅と深さを有している。なお、ガイド凹部61、61と、嵌合穴62の平面取り部43、43に対応する部分の位置は、ツマミガイド6の中心を通る直線状に並ぶように、配置されている。
【0035】
図3は、爪部ガイド5とツマミガイド6を断面で示した正面図であり、
図3を用いて、ツマミ付きネジ1の組み立て方について説明する。
図3に示すように、まず、爪部ガイド5を上部棒状部42に挿入する。ここで、爪部ガイド5のガイド穴53の上端部と下端部に肉抜き部54、54があることが分かる。この肉抜き部54、54は、爪部33、33が係合等のため係止膨出部52、52を越えるときに、係止膨出部52、52が容易に撓むことができるようにするためのものである。
【0036】
そして、ツマミ3とツマミガイド6を組み立てた後、ツマミガイド6の嵌合穴62を平面取り部43、43の部分に嵌め込み、上部棒状部42の上端部にカシメを行い、ツマミガイド6をネジ本体部4に固定する。これで、ツマミ付きネジ1の組み立てが完了する。
ここで、ネジ本体2の鍔状部41より上の部分、すなわち、鍔状部41と上部棒状部42と平面取り部43、及び、爪部ガイド5とツマミガイド6を合わせて、ネジ本体2の頭部21が構成される。すなわち、ツマミ3は頭部21に対して上下に往動することになる。
【0037】
図4(A)乃至(C)はツマミ3と頭部21の関係を示す部分正面図であり、
図4(A)はツマミ3を縮めたとき、
図4(B)は引き出されている途中、
図4(C)は引き出したときの状況を示している。
図3及び
図4(A)乃至(C)を用いて、ツマミ3が頭部21をどのように往動するかについて、説明する。
【0038】
図3及び
図4(A)に示すように、ツマミ3が縮んだ状態にあるときは、爪部33、33は、爪部ガイド5下端部の係止膨出部52の下側と鍔状部41上面から構成される凹んだ部分に係合して保持される。そのため、ツマミ3は頭部21に対して、不用意に出っ張ることが防止される。
【0039】
そして、
図4(B)に示すように、
図4(A)の状態からツマミ3を引き出して移動させると、爪部33、33は爪部ガイド5下端部の係止膨出部52を撓ませて乗り越え、爪部ガイド面51にガイドされながら、上方に移動する。ここで、ツマミ3の平行部31、31の内面及び前後面がガイド凹部61、61によってスライド可能にガイドされ、また、爪部33、33の先端が爪部ガイド面51に傾きを制限されながら滑っていく。そのため、ツマミ3が頭部21に対して左右に大きく傾くことが防止され、スムーズに引き出していくことが可能となる。
【0040】
最後に、
図4(C)に示すように、
図4(B)の状態からツマミ3を引き上げると、爪部33、33は上部の係止膨出部52を撓ませて乗り越え、係止膨出部52の上側と鍔状部ツマミガイド6下面から構成される凹んだ部分に係合して保持される。そのため、ツマミ3を引きだしてネジを締めたりしているときに、ツマミ3が不用意に引っ込むことが防止される。
なお、ここでは、ツマミ3を引き出す場合のことについて説明したが、ツマミ3を引っ込ませる場合も同様であり、説明を省略する。
【0041】
図5乃至
図7は、ツマミ付きネジ1の外形を動的意匠の意匠図的に表現したものである。
すなわち、
図5はツマミ付きネジ1のツマミ3を縮めた状態、
図6はツマミ3を引き出す途中の状態、
図7はツマミ付きネジのツマミ3を引き出した状態での構成を示すものである。そして、
図5乃至
図7において、(A)は正面図、(B)は背面図、(C)は右側面図、(D)は左側面図、(E)は平面図、(F)は底面図、(G)は参考斜視図をそれぞれ示している。
【0042】
図8(A)(B)は、ツマミ付きネジの使用例を示し、ツマミ付きネジ1が使用される機器の一例として、電子機器本体100にアダプター200(機器)を固定する場合を示している。
図8(A)は電子機器本体100にアダプター200を本体に取り付ける前の状態、
図8(B)は取り付けた後の状態を示す、電子機器本体100の一部とアダプター200の断面図である。
図8(A)(B)を用いて、ツマミ付きネジ1がどのように使用されるかについて、説明する。
【0043】
図8(A)に示すように、電子機器本体100は、樹脂製の機器外筐110と、機器外筐110に固定された雌ネジ付きブッシュ120と、機器外筐110の裏側に取り付けられた機器回路基板130を有している。機器外筐110は、丸穴と丸穴方向に長い長穴からなる嵌合凹部111、112を有している。また、機器回路基板130には雌形コネクタ131が配置され、機器外筐110から外部に露出している。ここで、機器回路基板130は雌ネジ付きブッシュ120の下側の部分と嵌合凹部111の外径部により、位置決めがされる。またここで、雌ネジ付きブッシュ120と嵌合凹部111、112と雌形コネクタ131は、略直線状に並び、互いに所定位置になるように配置されている。
【0044】
図8(A)に示すように、アダプター200は、樹脂製のアダプター外筐210を有し、アダプター外筐210は上下方向の所定の厚さと、表面(おもてめん)220と、裏面230を有している。裏面230には、嵌合凹部111、112に対向する位置に、嵌合凸部231、231が設けられている。アダプター200の内部で、裏面230の裏側にはアダプター回路基板240が設けられ、アダプター回路基板240の裏面側には雄形コネクタ241が雌形コネクタ131に対向する位置に配置され、裏面230から外部に突出している。
【0045】
図8(A)に示すように、嵌合凸部231、231の間で、雌ネジ付きブッシュ120に対向する位置には、裏面230と表面220を貫通する貫通穴250を有し、裏面230の貫通穴250の部分には一段凹んだ所定径の裏面凹部232が設けられている。
一方、表面220の貫通穴250の部分にも、ツマミ3を縮ませた頭部21が回転可能にすっぽり入る深さと径の表面凹部221が設けられている。
【0046】
ここで、貫通穴250は下部棒状部44が回転自在となるような内径を有し、表面凹部221の底部と裏面凹部232の底部との間隔は、下部棒状部44の長さより少しだけ短いものとする。なお、表面凹部221の表面220側は面取りがされており、これはツマミ3を指先で引き出しやすくするためである。
【0047】
図8(A)に示すように、アダプター200の表面220側から、ツマミ付きネジ1を挿入すると、ネジ部45が裏面220より突出し、固定部材取り付け部46の溝が裏面凹部232の底部より少しだけ出っ張る状態となる。ここで、固定部材取り付け部46の溝にE形止め輪等の固定部材10を固定すれば、ツマミ付きネジ1はアダプター200から抜け落ちることなく、回転自在に保持される。
【0048】
図8(A)において、アダプター200の嵌合凸部231、231を丸穴と長穴からなる嵌合凹部111、112に挿入していくと、互いに嵌合してアダプター200は電子機器本体100に対し位置決めがされていく。そして、ネジ部45が雌ネジ付きブッシュ120の雌ネジに当接するので、ツマミ3を指先で回転させて螺合していくと
図8(B)でツマミ3が引き出された形に示すようになる。
【0049】
図8(B)に示すように、アダプター200は電子機器本体100の所定位置に、ツマミ付きネジ1により固定され、雄形コネクタ241と雌形コネクタ131が結合し、電子機器本体100とアダプター200は電気的に接続される。
そして、ツマミ3を縮めていけば、表面凹部221に収納され、表面220に出っ張ることなく係止される。
【0050】
図8(B)に示すように、ツマミ3が表面凹部221に収納されると、ツマミ付きネジ1の軸心方向から見たとき、ツマミ3は板厚部分だけが見える。すなわち、表面220から見えにくくなり、ツマミ付きネジ1がアダプター200や電子機器本体100のデザイン性を損なうのを減らすことができる。
このように、ツマミ3を軸心に平行な方向に引き出したり、縮めたりするようにして、アダプター200内に収納するように構成できたのは、アダプター200が所定の厚さを有していることを活用したものである。
【0051】
なお、以上の使用例の説明では、アダプター200を電子機器本体100に取り付ける場合について述べたが、アダプター200を電子機器本体100から外す場合には、逆のことを同様に行えばよいので、その説明を省略する。
【0052】
またなお、
図8では電子機器本体100の上面にアダプター200を取り付けるように記載しているが、これに限定されない。電子機器本体100の側面や背面等に取り付けるようにしてもよいのは、勿論である。
また、アダプター200を1本のツマミ付きネジ1で取り付けるようにしているが、必要に応じ、複数本用いて取り付けるようにしてもよいことは勿論である。
【0053】
以上のようにして、アダプター200と電子機器本体100を、工具を用いずに固定したり取り外したりすることが可能となった。また、ツマミ3を回動させるのではなく、軸心に平行な方向に引き出したり、縮めたりするので、特許文献1等のDリングを有するネジと比べて、軸心方向から見える部分を小さくすることができた。そのため、ツマミ3を縮ませたときの体裁面に露出する部分は小さくなり、アダプター200や電子機器本体100のデザイン性を損なうような恐れを少なくすることが可能となった。
【0054】
すなわち、ツマミ3を使用しないときには、露出を少なくするために縮ませることができるものであって、ツマミ3を使用するときにはネジ本体2の頭部21から出っ張って、指先で容易に摘まんで回転させることができるつまみ付きネジ1が得られた。
【0055】
ここで、ツマミ付きネジ1は、一端部に頭部21を有し、他端部にネジ部45が形成され、頭部21とネジ部45の間の下部棒状部44は、アダプター200のような機器にツマミ付きネジ1が保持されるための機器保持部となっている。そして、ネジ部45と機器保持部である下部棒状部44との間には、アダプター200に対して、ツマミ付きネジ1を回転自在に保持するための固定部材10を取り付けるための、固定部材取り付け部46を有している。
【0056】
そのため、アダプター200にツマミ付きネジ1を差し込んだ後で、固定部材取り付け部46が溝の場合には、例えばE形止め輪等の固定部材10を、ツマミ付きネジが回動自在に固定することができる。このようにして、ツマミ付きネジ1がアダプター200から抜け落ちることを防止することが可能となった。
【0057】
また、ツマミ3は縮めた状態、引っ張り出した状態で係止されるよう構成されているので、アダプター200を電子機器本体100に取り付けた状態では不用意に出っ張ってこず、また、ツマミ3を引っ張り出して回すときには、出っ張ったまま保持されるので、容易にツマミ付きネジ1を回転させることが可能となった。
【0058】
また、爪部ガイド5とツマミガイド6は、ツマミ3の左右の幅内に構成されているので、ツマミ付きネジ1を回転させたときの最大外径が大きくならず、表面凹部221の内径を小さなものとすることが可能となった。
【0059】
また、ツマミ3を引き出したり縮めたりされる途中において、左右の爪部33が爪部ガイド面51にガイドされながら移動するので、ツマミ3が大きく傾かないように構成されている。そのため、ツマミ3が傾いて「こじり」が発生し動きが悪くなり、引き出したり縮めたりしにくくなるのを防止することが可能となった。
【0060】
また、爪部ガイド5を別体で構成し、ポリアセタール樹脂等の滑りやすく弾性のある樹脂等で作成したため、爪部33が爪部ガイド面51移動されやすく、係止膨出部52を乗り越えて係止させるのも容易になった。そのため、ツマミ3を、よりスムーズに引き出したり縮めたりすることが可能となった。
【0061】
なお、本実施形態では、溝状の固定部材取り付け部46に固定部材10にE形止め輪を用いて止めているが、これに限定されない。例えば、E形止め輪ではなく、C形止め輪等を用いてもよいことは勿論である。また、溝を形成せず、ネジ部45の最上部を固定部材取り付け部46として、内歯を有する抜け止めワッシャ等を固定部材10として用いてもよいし、軸に穴を開け、抜け止めピン等を用いてもよいことは、勿論である。そして、この抜け止めワッシャ等を用いて、溝状の固定部材取り付け部46を止めてもよいことは、勿論である。
【0062】
またなお、上部棒状部42の上端部のカシメは、
図1(C)等の上部に示すように、上端の前後の一部の2か所を潰すカシメを行っているが、治具等を用いたりして、上端部にスピンカシメ等を行うようにしてもよいことは、勿論である。
【0063】
またなお、
図2等に示すように、上部棒状部42の上端部の左右には平面取り部43、43を形成したが、この上端部の前後にも、対抗する面に所定長さの平面取り部を設けて、工具等で容易に把持してツマミ付きネジ1を回転させられるようにしてもよいことは、勿論である。
【0064】
またなお、爪部ガイド5には肉抜き部54、54を設け、爪部33、33が係合等のため係止膨出部52、52を越えるときに、52、52が撓むことができるようにしたが、これに限定されない。例えば、肉抜き部54を設けず、略U字形のツマミ3の平行部31、31等を撓ませるにして、係止膨出部52、52を越えるようにしてもよい。またこの場合、爪部ガイド5をネジ本体部4と一体に形成してもよい。一体に形成すれば、部品点数を減少することができる。
【0065】
またなお、下部棒状部44の長さは、保持される機器等に応じて、長くしても短くしてもよいことは、勿論である。また、下部棒状部44を省略し、頭部21に直接、ネジ部45を取り付けるような構成にしてもよいことは、勿論である。すなわち、下部棒状部44やネジ部45を、いろいろな形状や構成にしてもよいことは、勿論である。
【0066】
(第2の実施形態)
図9(A)(B)乃至
図11(A)(B)(C)を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。
この第2の実施形態では、ツマミ付きネジ1は第1の実施形態と同様な構成を有しているが、第1の実施形態とは、爪部ガイド5の形状が異なっていて、溝状の部分が爪部33、33をガイドするよう構成されている。
以下、第1の実施形態と同じ部分は同一符号を付し、説明を省略し、異なっている部分のみを説明する
【0067】
図9(A)は第2の実施形態におけるツマミ付きネジ1を示す斜視図であり、
図9(B)はその分解斜視図である。
図9(A)に示すように、本実施形態のツマミ付きネジ1は第1の実施形態と同様、ツマミ3を頭部21から引き出したり縮めたりできるものであり、ツマミ3を縮めたときと引き出したときには、ツマミ3はその位置に係止される構成になっている。
【0068】
図9(B)に示すように、第1の実施形態と同様に、ツマミ付きネジ1はネジ本体2とツマミ3を有し、ネジ本体2はネジ本体部4と爪部ガイド5とツマミガイド6を有しており、同様の機能を有する。そして、ツマミ3とネジ本体部4とツマミガイド6は第1の実施形態のものと同一のものであるが、爪部ガイド5はその形状が大きく異なる。
それでは、
図10および
図11(A)(B)(C)を参照して、爪部ガイド5について説明する。
【0069】
図10は爪部ガイド5の斜視図であり、
図11(A)はツマミ付きネジ1の正面図、
図11(B)は爪部ガイド5とツマミガイド6を断面で表示した正面図、
図11(C)は側面図である。
図10に示すように、爪部ガイド5は、前後に保持部55、55、左右に溝状部56、56(溝部)を有し、内面にはガイド穴53が形成されている。
図11(A)に示すように、ガイド穴53が上部棒状部42に挿入され、保持部55、55はツマミガイド6と鍔状部41に挟持されて、爪部ガイド5は回動可能に保持される。
【0070】
図11(B)に示すように、溝状部56は、第1の実施形態と同様に、爪部ガイド面51と、係止膨出部52、52と、肉抜き部54、54が形成されている。そして、
図10及び
図11(A)、
図11(C)に示すように、溝状部56には、爪部ガイド面51が所定の厚さを有するツマミ3が往動できる幅であって、爪部ガイド面51と溝部側板57、57の内面により構成された溝状の部分が形成されている。
【0071】
図11(A)及び
図11(C)に示すように、ツマミ3の平行部31と爪部33は、溝部側板57、57の内面に挟まれて、ガイドされる構成となっている。例えば
図4(B)において、ツマミ3を往動させるため途中まで引きだした状態で、ツマミ3上部を紙面に対して前後させるようにしたとき、ツマミが前後に傾き、「こじり」を発生させる可能性が生ずる。しかし、本実施形態では、溝状部56にツマミ3の前後がガイドされるため、左右の傾きだけでなく前後にも傾きにくくなり、このような可能性を減ずることができる。そのため、よりスムーズに、ツマミ3を往動させることができる。
【0072】
図10及び
図11(A)に示すように、保持部55と溝状部56の間には、端部から上下方向に大きな凹部が設けられ、また、溝部側板57、57にも、端部から所定位置に凹部が設けられている。これらの凹部は、爪部33、33が係合等のため係止膨出部52、52を越えるときに、52、52が容易に撓むことができるようにするためのものである。
【0073】
次に、
図9(B)を用いて、ツマミ付きネジ1の組み立て方について説明する。
図9(B)に示すように、爪部ガイド5を上部棒状部42に挿入する。そして、ツマミ3とツマミガイド6を組み立てた後、ツマミガイド6の嵌合穴62を平面取り部43、43の部分に嵌め込む。このとき、爪部ガイド5が上部棒状部42に回動可能に構成されているので、爪部ガイド5を回動して位置合わせして、爪部33、33を溝状部56に嵌め込むことが必要である。その後、上部棒状部42の上端部にカシメを行い、ツマミガイド6をネジ本体部4に固定する。これで、ツマミ付きネジ1の組み立てが完了する。
【0074】
なお、例えば、平面取り部43、43を、上部棒状部42の上端部から所定幅だけでなく、鍔状部41の上面部まで引き延ばして形成し、爪部ガイド5のガイド穴53をこれに合った形状にするように構成してもよい。このように構成すれば、爪部ガイド5は所定角度で止まり回動はしなくなるので、ツマミガイド6の組立するときの位置合わせは不要となる。
【0075】
以上のようにしたので、本実施形態のつまみ付きネジ1においても、ツマミ3を使用しないときには、露出を少なくするために縮ませることができるものであって、ツマミ3を使用するときにはネジ本体2の頭部21から出っ張って、指先で容易に摘まんで回転させることができるものとなった。
【0076】
ここで、ツマミ3を使用しないときに露出を少なくするために縮ませることの効果は、アダプター200等や電子機器本体100等の体裁面におけるデザイン性を損なうような恐れを少なくすることばかりではない。ツマミ3がアダプター200等の表面から出っ張ったままで露出していると、不用意にものが当たったりするとツマミ3が曲がったりして、動かなくなる可能性が生じる。このような、ツマミ付きネジ1が壊れてしまうようなことを防止するという効果もある。
【0077】
またここで、ツマミ3を使用しないときに露出を少なくするために縮ませて、ツマミ付きネジ1が壊れてしまうようなことを防止するという効果は、アダプター200等に使用する場合等に限定されるものではない。例えば、ツマミ付きネジ1を、頭部21に直接、ネジ部45を取り付けるような構成として、ツマミ付きの止めネジとして用いる場合、このツマミ付きネジ1を用いて平らなものを固定すれば、頭部21がすべて露出する。このような場合も、ツマミ3が出っ張ったままで露出していると、ものが当たってツマミ3が曲がったりして、ツマミ付きネジ1が壊れてしまうのを防止するという効果がある。
【0078】
本発明のツマミ付きネジは、前述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、上述した実施の形態においては、ツマミ付きネジを、電子機器本体にアダプターを取り付ける場合に用いたが、これに限定されず、所定の厚さを有する任意の物品を取り付けるときに用いてもよいことは、勿論である。例えば、家具に所定の厚さを有する手すりを取り付けるとき等に、ツマミ付きネジは、便利に活用することができるものである。
【符号の説明】
【0079】
1 ツマミ付きネジ
2 ネジ本体
21 頭部
3 ツマミ
31 平行部
32 連結部
33 爪部
4 ネジ本体部
41 鍔状部
42 上部棒状部
43 平面取り部
44 下部棒状部
45 ネジ部
46 固定部材取り付け部
5 爪部ガイド
51 爪部ガイド面
52 係止膨出部
53 ガイド穴
54 肉抜き部
55 保持部
56 溝状部
57 溝部側板
6 ツマミガイド
61 ガイド凹部
62 嵌合穴
10 固定部材
100 電子機器本体
110 機器外筐
111 嵌合凹部
112 嵌合凹部
120 雌ネジ付きブッシュ
130 機器回路基板
131 雌形コネクタ
200 アダプター
210 アダプター外筐
220 表面
221 表面凹部
230 裏面
231 嵌合凸部
232 裏面凹部
240 アダプター回路基板
241 雄形コネクタ
250 貫通穴