(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024006883
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】構造メッシュに基づく合流結合方法、装置、機器及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
E02B 3/00 20060101AFI20240110BHJP
【FI】
E02B3/00
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022182937
(22)【出願日】2022-11-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-06-13
(31)【優先権主張番号】202210754548.X
(32)【優先日】2022-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】520414480
【氏名又は名称】中国長江三峡集団有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(72)【発明者】
【氏名】徐 志
(72)【発明者】
【氏名】劉 志武
(72)【発明者】
【氏名】梁 犂麗
(72)【発明者】
【氏名】▲ザイ▼ 然
(72)【発明者】
【氏名】董 義陽
(72)【発明者】
【氏名】張 博
(72)【発明者】
【氏名】劉 肖廷
(57)【要約】 (修正有)
【課題】地表法面二次元合流と河川網一次元合流の結合計算効率が低く、及び考慮が不完全で結合の正確率に影響を与えるという問題を解決できる構造メッシュに基づく合流結合方法、装置、機器及び記憶媒体を提供する。
【解決手段】目標領域における地表地理データ及び河川網地理データを取得するステップと、地表地理データに対して離散化処理を行い、地表二次元メッシュモデルを得るステップと、河川網地理データに対して離散化処理を行い、河川網一次元線分モデルを得るステップと、地表二次元メッシュモデルと河川網一次元線分モデルの重なり合い関係に基づいて、地表合流と河川網合流に対して結合計算を行うステップと、から構成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造メッシュに基づく合流結合方法であって、
目標領域における地表地理データ及び河川網地理データを取得するステップと、
前記地表地理データに対して離散化処理を行い、地表二次元メッシュモデルを得るステップと、
前記河川網地理データに対して離散化処理を行い、河川網一次元線分モデルを得るステップと、
前記地表二次元メッシュモデルと前記河川網一次元線分モデルとの重なり合い関係に基づいて、地表合流と河川網合流に対して結合計算を行うステップと、を含み、
前記地表地理データに対して離散化処理を行い、地表二次元メッシュモデルを得るステップは、前記地表地理データに対応する地表領域に対してメッシュ離散化を行い、複数の二次元メッシュを得るステップと、第1プリセット符号化方式に従って前記複数の二次元メッシュに対して符号化処理を行い、地表二次元メッシュの第1符号化情報を得るステップと、前記符号化情報に基づいて、各前記二次元メッシュに対応する第1パラメータ行列を構築するステップと、各前記第1パラメータ行列を載せる二次元メッシュを前記地表二次元メッシュモデルとして決定するステップと、を含み、
前記河川網地理データに対して離散化処理を行い、河川網一次元線分モデルを得るステップは、
前記河川網地理データに対応する河道領域に対して線分離散化を行い、複数本の河道一次元線分を得るステップと、前記第1プリセット符号化方式に従って前記河道一次元線分に対して符号化処理を行い、前記河道一次元線分の第2符号化情報を得るステップと、前記第2符号化情報と前記河川網地理データに基づいて、河道に対応する河川セグメント属性情報を決定するステップと、前記河川セグメント属性情報を載せる河道一次元線分を前記河川網一次元線分モデルとして決定するステップと、前記河川網地理データに基づいて河道に対してセグメント化処理を行い、複数の河道サブ線分を得るステップと、第2プリセット符号化方式に従って前記河道サブ線分を符号化し、河道の上下流関係を含む河道セグメント化符号化情報を得るステップと、前記河道セグメント化符号化情報に基づいて、各前記河道サブ線分に対応する第2パラメータ行列を構築するステップと、各前記第2パラメータ行列を載せる河道サブ線分を河川網計算モデルとして決定するステップと、を含むことを特徴とする構造メッシュに基づく合流結合方法。
【請求項2】
前記地表二次元メッシュモデルと前記河川網一次元線分モデルとの重なり合い関係に基づいて、地表合流と河川網合流に対して結合計算を行うステップは、
地表二次元メッシュが位置する第1座標位置及び河川網一次元線分が位置する第2座標位置を取得するステップと、
前記第1座標位置と前記第2座標位置が重なるか否かを判断するステップと、
前記第1座標位置と前記第2座標位置が重なる場合、地表と河川網との間の交換水量を計算するステップと、
前記交換水量と二次元クリスナン方程式に基づいて地表合流を計算し、前記交換水量と一次元クリスナン方程式に基づいて河川網合流を計算するステップと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記地表と河川網との間の交換水量を計算するステップは、
前記河川網一次元線分の河道水位情報及び各前記地表二次元メッシュのメッシュ水位情報を取得するステップと、
前記河道水位情報と前記メッシュ水位情報が交換条件を満たすか否かを判断するステップと、
前記河道水位情報と前記メッシュ水位情報が前記交換条件を満たす場合、堰流公式を用いて前記交換水量を計算するステップと、を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記地表二次元メッシュモデルと前記河川網一次元線分モデルとの重なり合い関係に基づいて、地表合流と河川網合流に対して結合計算を行うステップは、
前記第1座標位置と前記第2座標位置が重ならない場合、二次元クリスナン方程式によって地表合流を計算し、一次元クリスナン方程式によって河川網合流を計算するステップをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
構造メッシュに基づく合流結合装置であって、
目標領域における地表地理データ及び河川網地理データを取得することに用いられる取得モジュールと、
前記地表地理データに対応する地表領域に対してメッシュ離散化を行い、複数の二次元メッシュを得るステップと、第1プリセット符号化方式に従って前記複数の二次元メッシュに対して符号化処理を行い、地表二次元メッシュの第1符号化情報を得るステップと、前記符号化情報に基づいて、各前記二次元メッシュに対応する第1パラメータ行列を構築するステップと、各前記第1パラメータ行列を載せる二次元メッシュを前記地表二次元メッシュモデルとして決定するステップと、を含む前記地表地理データに対して離散化処理を行い、地表二次元メッシュモデルを得ることに用いられる第1処理モジュールと、
前記河川網地理データに対応する河道領域に対して線分離散化を行い、複数本の河道一次元線分を得るステップと、前記第1プリセット符号化方式に従って前記河道一次元線分に対して符号化処理を行い、前記河道一次元線分の第2符号化情報を得るステップと、前記第2符号化情報と前記河川網地理データに基づいて、河道に対応する河川セグメント属性情報を決定するステップと、前記河川セグメント属性情報を載せる河道一次元線分を前記河川網一次元線分モデルとして決定するステップと、前記河川網地理データに基づいて河道に対してセグメント化処理を行い、複数の河道サブ線分を得るステップと、第2プリセット符号化方式に従って前記河道サブ線分を符号化し、河道の上下流関係を含む河道セグメント化符号化情報を得るステップと、前記河道セグメント化符号化情報に基づいて、各前記河道サブ線分に対応する第2パラメータ行列を構築するステップと、各前記第2パラメータ行列を載せる河道サブ線分を河川網計算モデルとして決定するステップと、を含む前記河川網地理データに対して離散化処理を行い、河川網一次元線分モデルを得ることに用いられる第2処理モジュールと、
前記地表二次元メッシュモデルと前記河川網一次元線分モデルとの重なり合い関係に基づいて、地表合流と河川網合流に対して結合計算を行うことに用いられる結合モジュールと、を含むことを特徴とする構造メッシュに基づく合流結合装置。
【請求項6】
互いに通信可能に接続されたメモリとプロセッサを含み、前記メモリにコンピュータ命令が記憶されており、前記プロセッサは前記コンピュータ命令を実行することにより、請求項1~4のいずれか1項に記載の構造メッシュに基づく合流結合方法を実行することを特徴とする電子機器。
【請求項7】
請求項1~4のいずれか1項に記載の構造メッシュに基づく合流結合方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ命令が記憶されていることを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、法面河川網合流結合シミュレーションの技術分野に関し、具体的には、構造メッシュに基づく合流結合方法、装置、機器及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
現実工事において一般的に平原地域の河川網領域地表法面二次元合流と河川網一次元合流の結合計算という問題が存在し、従来の結合計算方法において、主に固定ノード結合方法と非構造メッシュ境界対応結合方法がある。非構造メッシュ境界対応方法において、法面と河道の境界に境界が設けられ、境界に法面二次元ユニットと河道一次元ユニットに対して合流結合を行い、分割する必要があるメッシュ数が多く、且つ、河道メッシュノードと地表メッシュノードが1対1で対応することを必要とし、メッシュトポロジー関係が複雑であり、計算効率に影響を与え、固定ノード結合方法のトポロジー構造及び計算方式が簡単であるが、それは一般的に法面二次元合流領域から河川網領域への一方向交換のみを考慮し、河道に存在するダムの決壊という状況を無視する。したがって、どのように地表法面二次元合流と河川網一次元合流の結合を迅速で正確に実現するかは早急に解決すべき技術的問題となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これに鑑みて、本発明の実施例は、地表法面二次元合流と河川網一次元合流の結合計算効率が低く、及び考慮が不完全で結合の正確率に影響を与えるという問題を解決するように、構造メッシュに基づく合流結合方法、装置、機器及び記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1態様によれば、本発明の実施例は、目標領域における地表地理データ及び河川網地理データを取得するステップと、前記地表地理データに対して離散化処理を行い、地表二次元メッシュモデルを得るステップと、前記河川網地理データに対して離散化処理を行い、河川網一次元線分モデルを得るステップと、前記地表二次元メッシュモデルと前記河川網一次元線分モデルとの重なり合い関係に基づいて、地表合流と河川網合流に対して結合計算を行うステップと、を含む構造メッシュに基づく合流結合方法を提供する。
【0005】
本発明の実施例に係る構造メッシュに基づく合流結合方法では、地表地理データと河川網地理データに対して離散化処理を行うことにより、地表二次元メッシュモデルと河川網一次元線分モデルを生成し、その後、二次元メッシュモデルと一次元線分モデルの重なり合い関係に基づいて、地表二次元メッシュモデルと河川網一次元線分モデルの重なり合い位置及び非重なり合い位置を決定し、さらに、重なり合い位置の合流に対して結合計算を行う。該方法は、地表と河川網との間の具体的な境界位置を明確にする必要がなく、また、地表二次元メッシュが河道に1対1で対応することも必要とせず、トポロジー構造を簡略化し、結合計算の効率を向上させ、また、河川網地理データと地表地理データを十分に考慮して離散化処理を行い、河道の関連情報を考慮しないことによる合流結合計算への影響を回避することができ、合流結合計算の正確率を向上させる。
【0006】
第1態様を参照し、第1態様の第1実施形態では、前記地表二次元メッシュモデルと前記河川網一次元線分モデルとの重なり合い関係に基づいて、地表合流と河川網合流に対して結合計算を行う前記ステップは、地表二次元メッシュが位置する第1座標位置及び河川網一次元線分が位置する第2座標位置を取得するステップと、前記第1座標位置と前記第2座標位置が重なるか否かを判断するステップと、前記第1座標位置と前記第2座標位置が重なる場合、地表と河川網との間の交換水量を計算するステップと、前記交換水量と二次元クリスナン方程式に基づいて地表合流を計算し、前記交換水量と一次元クリスナン方程式に基づいて河川網合流を計算するステップと、を含む。
【0007】
本発明の実施例に係る構造メッシュに基づく合流結合方法では、地表二次元メッシュモデルと河川網一次元線分モデルの重なり合い位置の交換水量に対して計算を行う時、地表から河川網への交換水量及び河川網から地表への交換水量の両方を考慮した。地表と河川網との間の双方向の交換水量で重なり合い位置の河川網合流と地表合流を計算し、これにより合流結合計算の正確率を確保する。
【0008】
第1態様の第1実施形態を参照し、第1態様の第2実施形態では、地表と河川網との間の交換水量を計算する前記ステップは、前記河川網一次元線分の河道水位情報及び各前記地表二次元メッシュのメッシュ水位情報を取得するステップと、前記河道水位情報と前記メッシュ水位情報が交換条件を満たすか否かを判断するステップと、前記河道水位情報と前記メッシュ水位情報が前記交換条件を満たす場合、堰流公式を用いて前記交換水量を計算するステップと、を含む。
【0009】
本発明の実施例に係る構造メッシュに基づく合流結合方法では、交換水量を計算する時、各地表二次元メッシュの水位情報に従って、現在、交換水量を計算する必要があるか否かを決定し、計算する必要がないと、地表合流と河川網合流を直接計算すればよく、計算ステップを減らす。交換条件を満たす場合、地表と河川網との間に水量交換が存在することを示し、この場合、水流の流れ方向及び堰流公式に従って両者間の交換水量を計算し、交換水量に従って後の地表合流を決定し、地表合流計算の精度を確保するようにする。
【0010】
第1態様の第1実施形態を参照し、第1態様の第3実施形態では、前記地表二次元メッシュモデルと前記河川網一次元線分モデルとの重なり合い関係に基づいて、地表合流と河川網合流に対して結合計算を行う前記ステップは、前記第1座標位置と前記第2座標位置が重ならない場合、二次元クリスナン方程式によって地表合流を計算し、一次元クリスナン方程式によって河川網合流を計算するステップをさらに含む。
【0011】
本発明の実施例に係る構造メッシュに基づく合流結合方法では、地表と河道との間に重なりが存在しない場合、二次元クリスナン方程式によって地表合流を直接計算し、一次元クリスナン方程式によって河川網合流を計算すればよく、合流結合の計算効率を向上させる。
【0012】
第1態様を参照し、第1態様の第4実施形態では、前記地表地理データに対して離散化処理を行い、地表二次元メッシュモデルを得る前記ステップは、前記地表地理データに対応する地表領域に対してメッシュ離散化を行い、複数の二次元メッシュを得るステップと、第1プリセット符号化方式に従って前記複数の二次元メッシュに対して符号化処理を行い、地表二次元メッシュの第1符号化情報を得るステップと、前記符号化情報に基づいて、各前記二次元メッシュに対応する第1パラメータ行列を構築するステップと、各前記第1パラメータ行列を載せる二次元メッシュを前記地表二次元メッシュモデルとして決定するステップと、を含む。
【0013】
本発明の実施例に係る構造メッシュに基づく合流結合方法では、河川網地理データを介してそれが位置する領域に対してメッシュ離散化を行い、それを符号化して各二次元メッシュの水力パラメータを二次元メッシュに対応させ、これにより構築された地表二次元メッシュモデルが最大限に地表データをシミュレートすることを確保し、地表合流の計算を容易にする。
【0014】
第1態様の第4実施形態を参照し、第1態様の第5実施形態では、前記河川網地理データに対して離散化処理を行い、河川網一次元線分モデルを得る前記ステップは、前記河川網地理データに対応する河道領域に対して線分離散化を行い、複数本の河道一次元線分を得るステップと、前記第1プリセット符号化方式に従って前記河道一次元線分に対して符号化処理を行い、前記河道一次元線分の第2符号化情報を得るステップと、前記第2符号化情報と前記河川網地理データに基づいて、河道に対応する河川セグメント属性情報を決定するステップと、前記河川セグメント属性情報を載せる河道一次元線分を前記河川網一次元線分モデルとして決定するステップと、を含む。
【0015】
本発明の実施例に係る構造メッシュに基づく合流結合方法では、河川網地理データを介してそれが位置する河道領域に対して線分離散化を行い、地表二次元メッシュの符号化方式に従ってそれを符号化し、河川網一次元線分モデルと地表二次元メッシュモデルを重畳することを容易にし、これにより河川網と地表との重なり合い位置を決定し、後の水量交換計算を容易にする。
【0016】
第1態様の第5実施形態を参照し、第1態様の第6実施形態では、前記方法は前記河川網地理データに基づいて河道に対してセグメント化処理を行い、複数の河道サブ線分を得るステップと、第2プリセット符号化方式に従って前記河道サブ線分を符号化し、河道の上下流関係を含む河道セグメント化符号化情報を得るステップと、前記河道セグメント化符号化情報に基づいて、各前記河道サブ線分に対応する第2パラメータ行列を構築するステップと、各前記第2パラメータ行列を載せる河道サブ線分を河川網計算モデルとして決定するステップと、をさらに含む。
【0017】
本発明の実施例に係る構造メッシュに基づく合流結合方法では、河川網地理データを介して河道をセグメント化し、河道セグメント化を符号化して河道の上下流関係を決定することができ、その後、水力パラメータを各河道セグメントに対応させ、これにより構築された河川網計算モデルが最大限に河川網データをシミュレートすることを確保し、河川網合流の計算を容易にする。
【0018】
第2態様によれば、本発明の実施例は、目標領域における地表地理データ及び河川網地理データを取得することに用いられる取得モジュールと、前記地表地理データに対して離散化処理を行い、地表二次元メッシュモデルを得ることに用いられる第1処理モジュールと、前記河川網地理データに対して離散化処理を行い、河川網一次元線分モデルを得ることに用いられる第2処理モジュールと、前記地表二次元メッシュモデルと前記河川網一次元線分モデルとの重なり合い関係に基づいて、地表合流と河川網合流に対して結合計算を行うことに用いられる結合モジュールと、を含む構造メッシュに基づく合流結合装置を提供する。
【0019】
第3態様によれば、本発明の実施例は、互いに通信可能に接続されたメモリとプロセッサを含み、前記メモリにコンピュータ命令が記憶されており、前記プロセッサは前記コンピュータ命令を実行することにより、第1態様又は第1態様のいずれかの実施形態に記載の構造メッシュに基づく合流結合方法を実行する電子機器を提供する。
【0020】
第4態様によれば、本発明の実施例は、第1態様又は第1態様のいずれかの実施形態に記載の構造メッシュに基づく合流結合方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ命令が記憶されているコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【発明の効果】
【0021】
なお、本発明の実施例に係る構造メッシュに基づく合流結合装置、電子機器及びコンピュータ可読記憶媒体の対応する有益な効果は、構造メッシュに基づく合流結合方法における対応する内容の説明を参照し、ここでは説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明の具体的な実施形態又は従来技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下で具体的な実施形態又は従来技術の説明に使用する必要がある図面を簡単に紹介し、明らかに、以下の説明における図面は本発明のいくつかの実施形態であり、当業者にとって、創造的な労働をしない前提で、さらにこれらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【
図1】本発明の実施例に係る構造メッシュに基づく合流結合方法のフローチャートである。
【
図2】本発明の実施例に係る構造メッシュに基づく合流結合方法の別のフローチャートである。
【
図3】本発明の実施例に係る構造メッシュに基づく合流結合方法のさらに別のフローチャートである。
【
図4】本発明の実施例に係る地表二次元メッシュと河道線分の概略図である。
【
図5】本発明の実施例に係る構造メッシュに基づく合流結合装置の構造ブロック図である。
【
図6】本発明の実施例に係る電子機器のハードウェア構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下、本発明の実施例における図面を参照し、本発明の実施例における技術的解決手段を明確、完全に説明し、明らかに、説明された実施例は本発明の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。本発明における実施例に基づいて、当業者は創造的な労働をしない前提で得られた全ての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0024】
本発明の実施例によれば、構造メッシュに基づく合流結合方法の実施例を提供し、なお、図面のフローチャートに示されたステップは一組のコンピュータ実行可能な命令のコンピュータシステムにおいて実行することができ、且つ、フローチャートに論理的な順序が示されているが、場合によっては、ここと異なる順序で示された又は説明されたステップを実行することができる。
【0025】
本実施例では、構造メッシュに基づく合流結合方法を提供し、電子機器、例えばコンピュータ、タブレットコンピュータ、サーバなどに用いられてもよく、
図1は本発明の実施例に係る構造メッシュに基づく合流結合方法のフローチャートであり、
図1に示すように、該フローは以下のステップS11~ステップS14を含む。
【0026】
S11では、目標領域における地表地理データ及び河川網地理データを取得する。
【0027】
目標領域は地表法面合流と河川網合流の結合対象領域であり、地表地理データは地表法面の地理的属性を特徴付けることに用いられ、河川網地理データは河川網の地理的属性を特徴付けることに用いられる。地表地理データ及び河川網地理データは、現在領域に設けられた地理収集機器によってリアルタイムに取得し又はタイミングで取得されることができ、地理収集機器は、収集した地表地理データ及び河川網地理データを電子機器に伝送することができ、電子機器は該地表地理データ及び河川網地理データを記憶、取得することができる。当然のことながら、電子機器は地理情報システム(GIS:Geographic Information System)におけるデータベースを照会することにより、その中から目標領域における地表地理データ及び河川網地理データを取得することもできる。ここで地表地理データ及び河川網地理データの取得方式については具体的に限定せず、当業者は実際のニーズに応じて決定することができる。
【0028】
S12では、地表地理データに対して離散化処理を行い、地表二次元メッシュモデルを得る。
【0029】
電子機器は、取得された地表地理データに対して離散化処理を行い、法面領域を規則的なメッシュユニットに分割し、各メッシュユニットに対応する水分、水力などの属性パラメータに対して値を付与することにより、各メッシュユニットはいずれもその地理的特徴を表すことができる要素値を有し、地理的特徴の要素値を載せる該各メッシュユニットは電子機器によって構築された地表二次元メッシュモデルである。
【0030】
S13では、河川網地理データに対して離散化処理を行い、河川網一次元線分モデルを得る。
【0031】
電子機器は、取得された河川網地理データに対して離散化処理を行い、河川網領域を線分ユニットに抽象化し、各線分ユニットに対応する水分、水力などの属性パラメータに対して値を付与することにより、各線分ユニットがその地理的特徴を表すことができる要素値を有し、該地理的特徴の要素値を載せる各線分ユニットは電子機器によって構築された河川網一次元線分モデルである。
【0032】
S14では、地表二次元メッシュモデルと河川網一次元線分モデルとの重なり合い関係に基づいて、地表合流と河川網合流に対して結合計算を行う。
【0033】
電子機器は同様な座標系又は同様な符号化方式に従って地表二次元メッシュモデルにおけるメッシュユニット及び線分ユニットに対して位置標定を行い、メッシュユニットが位置する位置及び線分ユニットが位置する位置を対比することにより、二次元メッシュと一次元線分との重なり合い位置を決定することができ、これにより地表二次元メッシュモデルと河川網一次元線分モデルとの重なり合い関係を決定することができ、さらに地表二次元メッシュモデルと河川網一次元線分モデルとの重なり合い関係に基づいて法面と河道との境界領域に対して合流結合を行い、非境界領域に対して地表合流と河川網合流を直接計算することができる。
【0034】
本実施例に係る構造メッシュに基づく合流結合方法では、地表地理データと河川網地理データに対して離散化処理を行うことにより、地表二次元メッシュモデルと河川網一次元線分モデルを生成し、その後、二次元メッシュモデルと一次元線分モデルの重なり合い関係に基づいて、地表二次元メッシュモデルと河川網一次元線分モデルの重なり合い位置及び非重なり合い位置を決定し、さらに、重なり合い位置の合流に対して結合計算を行う。該方法は、地表と河川網との間の具体的な境界位置を明確にする必要がなく、また、地表二次元メッシュが河道に1対1で対応することを必要とせず、トポロジー構造を簡略化し、結合計算の効率を向上させ、また、河川網地理データと地表地理データを十分に考慮して離散化処理を行い、河道の関連情報を考慮しないことによる合流結合計算への影響を回避することができ、合流結合計算の正確率を向上させる。
【0035】
本実施例では、構造メッシュに基づく合流結合方法を提供し、電子機器、例えばコンピュータ、タブレットコンピュータ、サーバなどに用いられてもよく、
図2は本発明の実施例に係る構造メッシュに基づく合流結合方法のフローチャートであり、
図2に示すように、該フローは以下のステップS21~ステップS24を含む。
【0036】
S21では、目標領域における地表地理データ及び河川網地理データを取得する。詳細な説明は上記実施例に対応する関連説明を参照し、ここで説明を省略する。
【0037】
S22では、地表地理データに対して離散化処理を行い、地表二次元メッシュモデルを得る。詳細な説明は上記実施例に対応する関連説明を参照し、ここで説明を省略する。
【0038】
S23では、河川網地理データに対して離散化処理を行い、河川網一次元線分モデルを得る。詳細な説明は上記実施例に対応する関連説明を参照し、ここで説明を省略する。
【0039】
S24では、地表二次元メッシュモデルと河川網一次元線分モデルとの重なり合い関係に基づいて、地表合流と河川網合流に対して結合計算を行う。
【0040】
任意選択的に、上記ステップS24は以下のS241~S245を含んでもよい。
【0041】
S241では、地表二次元メッシュが位置する第1座標位置及び河川網一次元線分が位置する第2座標位置を取得する。
【0042】
電子機器は、同一の座標系を介して各二次元メッシュユニットの角点の座標を決定し、例えば、左下隅を原点(0,0)とし、原点の真右を(1,0)とし、原点の真上を(0,1)として、順次類推し、各メッシュユニットの座標位置、すなわち第1座標位置を決定することができる。
【0043】
同様に、電子機器は河川網地理データと地表地理データとの間の地理的位置関係に基づいて、一次元線分と二次元メッシュとの間の相対位置を決定することができ、同一の座標系を介して一次元線分における各点が位置する座標位置、すなわち第2座標位置を決定することができる。
【0044】
S242では、第1座標位置と第2座標位置が重なるか否かを判断する。
【0045】
電子機器は、第1の座標位置と第2の座標位置とを比較し、第1の座標位置と第2の座標位置とが重なるか否かを判定する。第1座標位置と第2座標位置が重なる場合、ステップS243を実行し、第1座標位置と第2座標位置が重ならない場合、ステップS245を実行する。
【0046】
S243では、地表と河川網との間の交換水量を計算する。
【0047】
交換水量は地表と河川網との間の水流の交換量であり、該交換水量は地表法面から河道への水流量及び河道から地表法面への水流量を含む。第1座標位置と第2座標位置が重なる場合、地表法面と河道との間に水流の交換が存在することを示し、すなわち該二次元メッシュは河道と合流する境界メッシュであり、この場合、電子機器は地表法面の水力特性と河道の水力特性に従って両者間の水流の交換、すなわち地表と河川網との間の水流の交換量を計算することができる。
【0048】
具体的には、上記ステップS243は以下のステップを含んでもよい。
【0049】
(1)河川網一次元線分の河道水位情報及び各地表二次元メッシュのメッシュ水位情報を取得する。
【0050】
メッシュ水位情報は二次元メッシュユニットの水位値であり、河道水位情報はメッシュユニットに対応する位置の河道の水位値である。
【0051】
具体的には、電子機器はGISにおけるデータベースを照合することで、河道の水分特性及び地表法面の水分特性を取得し、その後、該水分特性を分析することで河道水位情報及びメッシュ水位情報を決定する。
【0052】
具体的には、水位情報はさらに、水位測定機器によって収集された水位情報を電子機器に送信されてもよく、電子機器は河道水位情報及び各地表二次元メッシュのメッシュ水位情報を取得してもよい。
【0053】
具体的には、水位情報は技術者によってアップロードされてもよく、これに対応して、電子機器は該アップロード操作に応答し、技術者によってアップロードされた河道水位情報及びメッシュ水位情報を取得してもよい。当然のことながら、他の方式により河道水位情報及びメッシュ水位情報を取得してもよく、ここでは特に限定しない。
【0054】
(2)河道水位情報とメッシュ水位情報が交換条件を満たすか否かを判断する。
【0055】
交換条件は交換水量計算を行う必要がある河道の水位値とメッシュユニットの水位値を予め設定することである。Zeを堰の標高とし、この値は河川堤防の標高を取り、河道水位情報がZr、メッシュ水位情報がZcである場合、ZrとZcの両方がZeよりも小さいと、交換水量を計算せず、すなわち交換水量Qlが0である。そのため、電子機器は河道水位情報とメッシュ水位情報を取得した後、河道水位情報及びメッシュ水位情報の値と堰の標高を比較し、それが交換条件を満たすか否かを決定する必要がある。水位情報が交換条件を満たす場合、ステップ(3)を実行し、そうでなければ、交換水量の計算を行わない。
【0056】
(3)河道水位情報とメッシュ水位情報が交換条件を満たす場合、堰流公式を用いて交換水量を計算する。
【0057】
Z
eが堰の標高、河道水位情報がZ
r、メッシュ水位情報がZ
cであり、Z
r>Z
c且つ
である場合、水流が二次元メッシュユニットから河道線分ユニットに流れ、すなわち河道と地表法面との間に水流の交換が存在することを示し、Z
r<Z
c且つ
である場合、水流が河道線分ユニットから二次元メッシュユニットに流れ、すなわち河道と地表法面との間に水流の交換が存在することを示し、この場合、2次元メッシュユニットの水流の流速、方向から、水流が2次元メッシュユニットから流出するか、又は水流が2次元メッシュユニットに流入するかを判定し、交換水量の計算を行うことができる。
【0058】
具体的には、交換水量Qlを計算するための堰流公式は、以下の通りである。
【0059】
【0060】
ここで、hmaxとhminはそれぞれ以下のように計算される。
【0061】
【0062】
ここで、ZrとZcは、堰の上下流水位であり、それぞれ河道線分ユニットの水位値と二次元メッシュユニットの水位値を取り、Zcは堰の標高であり、河川堤防の標高を取り、beは堰の幅であり、二次元メッシュユニットと河道線分ユニットがつながる辺の辺長を取る。
【0063】
なお、Zcは河道線分ユニットにつながる二次元メッシュユニットの水位値であり、Zrは二次元メッシュユニットに対応する位置の河道ユニットの水位値であり、該水位値は河道の上下流断面の水位値に対して補間計算を行うことにより得られ、補間でZrを計算する方式については当業者に知られ得るので、ここでは説明を省略する。
【0064】
交換水量を計算する時、各地表二次元メッシュの水位情報に従って、現在、交換水量を計算する必要があるか否かを決定し、計算する必要がないと、地表合流と河川網合流を直接計算すればよく、計算ステップを減らす。交換条件を満たす場合、地表と河川網との間に水量交換が存在することを示し、この場合、水流の流れ方向及び堰流公式に従って両者間の交換水量を計算し、交換水量に従って後の地表合流を決定し、地表合流計算の精度を確保する。
【0065】
S244では、交換水量と二次元クリスナン方程式に基づいて地表合流を計算し、交換水量と一次元クリスナン方程式に基づいて河川網合流を計算する。
【0066】
交換水量を得た後、それを二次元クリスナン方程式と組み合わせて地表合流値を求めることができ、具体的な計算式は、以下のように示される。
【0067】
【0068】
【0069】
ここで、Sはソースアイテムであり、地表合流を特徴付けることに用いられ、Q
lは交換水量であり、gは重力加速度であり、hは水深であり、u
xとu
yはそれぞれx方向とy方向の流速を表し、S
0,xとS
0,yは底法面の変化によって発生させたx方向とy方向のソースアイテムを代表し、S
f,xとS
f,yは摩擦によって発生させたx方向とy方向のソースアイテムを代表し、Rは降雨であり、
であり、Iは浸透率であり、
である。
【0070】
また、交換水量と一次元クリスナン方程式を組み合わせて河川網合流を計算し、具体的な計算式は、以下のように示される。
【0071】
【0072】
【0073】
ここで、Ql交換水量であり、Qは流量であり、Aが透過水断面の面積であり、xは距離であり、tは時間であり、qLは横方向から流入した単位幅流量(二次元メッシュユニット流入及び支流流入を含む)であり、vxは横方向から流入した水流方向に沿う分量であり、通常、vx=0、Hがノードの水頭、gが重力加速度、Sfが摩擦抵抗比降下であると仮定し、河川網合流はマニング公式を用いて算出されてもよい。
【0074】
S245では、二次元クリスナン方程式によって地表合流を計算し、一次元クリスナン方程式によって河川網合流を計算する。
【0075】
第1座標位置と第2座標位置が重なる場合、地表法面と河道との間に水流の交換が存在することを示し、すなわち該二次元メッシュは河道と合流する境界メッシュではなく、この場合、二次元クリスナン方程式を用いて地表合流を直接計算することができ、具体的な計算式は、以下のように示される。
【0076】
【0077】
【0078】
ここで、gは重力加速度であり、hは水深であり、u
xとu
yはそれぞれx方向とy方向の流速を表し、S
0,xとS
0,yは底法面の変化によって発生させたx方向とy方向のソースアイテムを代表し、S
f,xとS
f,yは摩擦によって発生させたx方向とy方向のソースアイテムを代表し、Rは降雨であり、
であり、Iは浸透率であり、
である。
【0079】
また、一次元クリスナン方程式によって河川網合流を計算し、具体的な計算式は、以下のように示される。
【0080】
【0081】
【0082】
ここで、Qは流量であり、Aが透過水断面の面積であり、xは距離であり、tは時間であり、qLは横方向から流入した単位幅流量(二次元メッシュユニット流入及び支流流入を含む)であり、vxは横方向から流入した水流方向に沿う分量であり、通常、vx=0、Hがノードの水頭、gが重力加速度、Sfが摩擦抵抗比降下であると仮定し、河川網合流はマニング公式を用いて算出されてもよい。
【0083】
本実施例に係る構造メッシュに基づく合流結合方法では、地表二次元メッシュモデルと河川網一次元線分モデルの重なり合い位置の交換水量に対して計算を行う時、地表から河川網への交換水量及び河川網から地表への交換水量の両方を考慮した。地表と河川網との間の双方向交換水量で重なり合い位置の河川網合流と地表合流を計算することにより、合流結合計算の正確率を確保する。地表と河道との間に重なり合いが存在しない場合、二次元クリスナン方程式によって地表合流を直接計算し、一次元クリスナン方程式によって河川網合流を計算すればよく、合流結合の計算効率を向上させる。
【0084】
本実施例では、構造メッシュに基づく合流結合方法を提供し、電子機器、例えばコンピュータ、タブレットコンピュータ、サーバなどに用いられてもよく、
図3は本発明の実施例に係る構造メッシュに基づく合流結合方法のフローチャートであり、
図3に示すように、該フローは以下のステップS31~ステップS34を含む。
【0085】
S31では、目標領域における地表地理データ及び河川網地理データを取得する。詳細な説明は上記実施例に対応する関連説明を参照し、ここで説明を省略する。
【0086】
S32では、地表地理データに対して離散化処理を行い、地表二次元メッシュモデルを得る。
【0087】
具体的には、上記ステップS32は以下のステップS321~ステップS324を含んでもよい。
【0088】
S321では、地表地理データに対応する地表領域に対してメッシュ離散化を行い、複数の二次元メッシュを得る。
【0089】
地表地理データはいずれもデジタル標高モデル(DEM:Digital Elevation Model)に対応し、該DEMは電子機器の記憶空間に記憶されてもよく、クラウド又はネットワークを介してダウンロードして得られてもよい。これに対応して、電子機器は地表地理データに対応する地表領域のDEMに基づいて、地表領域を規則的な二次元メッシュユニットに分割し、メッシュユニットの座標を投影座標に変換して穴埋め処理を行い、平坦な複数の二次元メッシュ(
図4に示すようなメッシュ)を得ることができるようにする。
【0090】
S322では、第1プリセット符号化方式に従って複数の二次元メッシュに対して符号化処理を行い、地表二次元メッシュの第1符号化情報を得る。
【0091】
第1プリセット符号化方式は予め設定されたメッシュ符号化方式であり、第1符号化情報はメッシュが位置する位置を特徴付けることに用いられる。具体的には、電子機器は該第1プリセット符号化方式に従って分割されることによって得られた複数の二次元メッシュを符号化し、メッシュの第1符号化情報に基づいてメッシュが位置する位置を決定する。地表領域の左下隅を原点とし、整数を用いて複数の二次元メッシュを符号化し、すなわち原点は(0,0)番目のメッシュであり、原点の真右は(1,0)番目であり、原点の真上は(0,1)番目であり、順次類推し、各二次元メッシュに対応する第1符号化情報を得ることができる。
【0092】
S323では、符号化情報に基づいて、各二次元メッシュに対応する第1パラメータ行列を構築する。
【0093】
第1パラメータ行列は現在の地表領域に対応する水分特性及び水力特性などのパラメータ行列を特徴付けることに用いられ、それは地表地理データを分析することで現在の地表領域に対応する降雨、粗度係数及び浸透係数などのパラメータを得ることができ、それを各二次元メッシュユニットに対応させ、降雨行列、粗度係数行列及び飽和浸透係数行列などのパラメータ行列を得る。
【0094】
S324では、第1パラメータ行列を載せる二次元メッシュを地表二次元メッシュモデルとして決定する。
【0095】
第1パラメータ行列及び地表二次元メッシュを得た後、電子機器は第1パラメータ行列を地表二次元メッシュに載せ、地表二次元メッシュモデルの構築を完了する。
【0096】
S33では、河川網地理データに対して離散化処理を行い、河川網一次元線分モデルを得る。
【0097】
具体的には、上記ステップS33は以下のステップS331~ステップS338を含んでもよい。
【0098】
S331では、河川網地理データに対応する河道領域に対して線分離散化を行い、複数本の河道一次元線分を得る。
【0099】
電子機器は河川網地理データを分析することで河道の地理的位置点を決定し、各河道が位置する位置点に従って複数本の河道一次元線分を生成する。
【0100】
S332では、第1プリセット符号化方式に従って河道一次元線分に対して符号化処理を行い、河道一次元線分の第2符号化情報を得る。
【0101】
第2符号化情報は線分が通過した位置を特徴付けることに用いられる。具体的には、電子機器は地表地理データ及び河川網地理データにより、地表二次元メッシュと河道一次元線分を重畳し、二次元メッシュユニットの符号化方式を用いて各河道一次元線分に対して符号化処理を行い、第2符号化情報を通じて河道が通過する位置を決定し、
図4に示すような線分は河道線分である。
【0102】
例えば、電子機器はarcgisなどの地理情報ツールを使用して河道一次元線分と地表二次元メッシュを重畳し、第1プリセット符号化方式を用いて一次元線分が通過した位置を符号化し、河道一次元線分の第2符号化情報を得る。
【0103】
S333では、第2符号化情報と河川網地理データに基づいて、河道に対応する河川セグメント属性情報を決定する。
【0104】
河川セグメント属性情報は河川セグメントの方位角、勾配、川の長さなどの属性情報を特徴付けることに用いられ、具体的には、電子機器は河川網地理データを分析することで現在河道線分に対応する方位角、勾配、川の長さなどの属性情報を決定してもよい。
【0105】
S334では、河川セグメント属性情報を載せる河道一次元線分を河川網一次元線分モデルとして決定する。
【0106】
河川セグメント属性情報及び河道一次元線分を得た後、電子機器は河川セグメント属性情報を河道一次元線分に載せ、河川網一次元線分モデルの構築を完了する。
【0107】
河川網一次元線分モデルにおける一次元線分は各河道が位置する位置点に従って生成されるため、そのセグメント化される長さは不規則的であり、該河川網一次元線分モデルは河道と地表法面との間の水量交換のみを計算することに用いられ得る。しかしながら、河道と地表法面との間に水量交換が存在しない場合、さらに河川網計算モデルによって河川網合流の計算を行う必要がある。これに対応して、上記ステップS33はさらに以下のステップS335~ステップS338を含んでもよい。
【0108】
S335では、河川網地理データに基づいて河道に対してセグメント化処理を行い、複数本の河道サブ線分を得る。
【0109】
電子機器は河川網地理データを分析し、その中から河道の分岐点、形態、境界などの特徴属性を得て、その後、河道の分岐点、形態、境界などの特徴属性に基づいて河道に対して均一なセグメント化処理を行い、複数本の河道サブ線分を得る。
【0110】
S336では、第2プリセット符号化方式に従って河道サブ線分を符号化し、河道セグメント化符号化情報を得て、該河道セグメント化符号化情報は河道の上下流関係を含む。
【0111】
第2プリセット符号化方式は予め設定された河道セグメントの符号化方式であり、河道セグメント化符号化情報を通じてある河道サブ線分に位置決めするためのものである。具体的には、電子機器は、該第2プリセット符号化方式に従って分割されることによって得られた複数本の河道サブ線分に対して符号化処理を行い、河道セグメント化符号化を行う時に河道の上下流関係を特徴付けるためのフィールドを含む必要がある。例えば、三次元配列(X、Y、Z)を通じて河道セグメント化位置及び上下流関係を表し、ここで、XとYで河道の座標位置を表し、Zで上下流関係を表す。ここでは、河道セグメント化の符号化方式は特に限定されず、河道位置及び上下流関係を特徴付けることができる符号化方式であればよい。
【0112】
S337では、河道セグメント化符号化情報に基づいて、各河道サブ線分に対応する第2パラメータ行列を構築する。
【0113】
第2パラメータ行列は現在の河川網領域に対応する水分特性及び水力特性などのパラメータ行列を特徴付けることに用いられ、それは河川網地理データを分析することで現在の河川網領域に対応する降雨、粗度係数及び浸透係数などのパラメータを得ることができ、それを各河道サブ線分に対応させ、降雨行列、粗度係数行列及び飽和浸透係数行列などのパラメータ行列を得る。
【0114】
S338では、各第2パラメータ行列を載せる河道サブ線分を河川網計算モデルとして決定する。
【0115】
第2パラメータ行列及び河道サブ線分を得た後、電子機器は第2パラメータ行列を各河道サブ線分に載せ、河川網計算モデルの構築を完了し、河川網一次元線分モデル及び河川網計算モデルを河川網一次元線分モデルとして決定する。
【0116】
S34では、地表二次元メッシュモデルと河川網一次元線分モデルとの重なり合い関係に基づいて、地表合流と河川網合流に対して結合計算を行う。詳細な説明は上記実施例に対応する関連説明を参照し、ここで説明を省略する。
【0117】
本発明の実施例に係る構造メッシュに基づく合流結合方法では、河川網地理データを介してそれが位置する領域に対してメッシュ離散化を行い、それを符号化して各二次元メッシュの水力パラメータを二次元メッシュに対応させ、これにより構築された地表二次元メッシュモデルが最大限に地表データをシミュレートすることを確保し、地表合流の計算を容易にする。河川網地理データを介してそれが位置する河道領域に対して線分離散化を行い、地表二次元メッシュの符号化方式に従ってそれを符号化し、河川網一次元線分モデルと地表二次元メッシュモデルを重畳することを容易にし、これにより河川網と地表との重なり合い位置を決定し、後の水量交換計算を容易にする。河川網地理データを介して河道をセグメント化し、河道セグメント化を符号化して河道の上下流関係を決定することができ、その後、水力パラメータを各河道セグメントに対応させ、これにより構築された河川網計算モデルが最大限に河川網データをシミュレートすることを確保し、河川網合流の計算を容易にする。
【0118】
本実施例では、構造メッシュに基づく合流結合装置をさらに提供し、該装置は上記実施例と好ましい実施形態を実現することに用いられ、既に説明したことを省略する。以下で使用されるように、用語「モジュール」は所定機能を実現できるソフトウェア及び/又はハードウェアの組み合わせを実現することができる。以下の実施例に記載の装置はソフトウェアで実現することが好ましいが、ハードウェア、又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせの実現も可能で且つ構想され得る。
【0119】
本実施例は、構造メッシュに基づく合流結合装置を提供し、
図5に示すように、取得モジュール41と、第1処理モジュール42と、第2処理モジュール43と、結合モジュール44とを含む。
【0120】
取得モジュール41は、目標領域における地表地理データ及び河川網地理データを取得することに用いられる。詳細な説明は上記実施例に対応する関連説明を参照し、ここで説明を省略する。
【0121】
第1処理モジュール42は、地表地理データに対して離散化処理を行い、地表二次元メッシュモデルを得ることに用いられる。詳細な説明は上記実施例に対応する関連説明を参照し、ここで説明を省略する。
【0122】
第2処理モジュール43は、河川網地理データに対して離散化処理を行い、河川網一次元線分モデルを得ることに用いられる。詳細な説明は上記実施例に対応する関連説明を参照し、ここで説明を省略する。
【0123】
結合モジュール44は、地表二次元メッシュモデルと河川網一次元線分モデルとの重なり合い関係に基づいて、地表合流と河川網合流に対して結合計算を行うことに用いられる。詳細な説明は上記実施例に対応する関連説明を参照し、ここで説明を省略する。
【0124】
本実施例に係る構造メッシュに基づく合流結合装置は、地表地理データと河川網地理データに対して離散化処理を行うことにより、地表二次元メッシュモデルと河川網一次元線分モデルを生成し、その後、二次元メッシュモデルと一次元線分モデルの重なり合い関係に基づいて、地表二次元メッシュモデルと河川網一次元線分モデルの重なり合い位置及び非重なり合い位置を決定し、さらに、重なり合い位置の合流に対して結合計算を行う。該装置は、地表と河川網との間の具体的な境界位置を明確にする必要がなく、また、地表二次元メッシュが河道に1対1で対応することも必要とせず、トポロジー構造を簡略化し、結合計算の効率を向上させ、また、河川網地理データと地表地理データを十分に考慮して離散化処理を行い、河道の関連情報を考慮しないことによる合流結合計算への影響を回避することができ、合流結合計算の正確率を向上させる。
【0125】
本実施例における構造メッシュに基づく合流結合装置は機能ユニットの形式で表現され、ここでのユニットはASIC回路、1つ又は複数のソフトウェア又は固定プログラムを実行するプロセッサ及びメモリ、及び/又は他の上記機能を提供できる機器を指す。
【0126】
上記各モジュールのさらなる機能説明は上記対応する実施例と同様であり、ここで説明を省略する。
【0127】
本発明の実施例はさらに電子機器を提供し、上記
図5に示す構造メッシュに基づく合流結合装置を有する。
【0128】
図6を参照しながら、
図6は本発明の選択可能な実施例に係る端末の構造概略図であり、
図6に示すように、該端末は、中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)などの少なくとも1つのプロセッサ501、少なくとも1つの通信インタフェース503、メモリ504、少なくとも1つの通信バス502を含んでもよい。これらのうち、通信バス502は、これらの構成要素間の接続通信を実現するためのものである。これらのうち、通信インターフェース503はディスプレイ(Display)、キーボード(Keyboard)を含んでもよく、通信インターフェース503は任意により標準有線インターフェース、無線インターフェースを含んでもよい。メモリ504は高速揮発性ランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)であってもよいし、不揮発性メモリ(non-volatile memory)、例えば少なくとも1つの磁気ディスクメモリであってもよい。メモリリ504は任意により前述プロセッサ501から遠い少なくとも1つの記憶装置であってもよい。プロセッサ501は
図5に記載のシステムと組み合わせてもよく、メモリ504にアプリケーションプログラムが記憶され、プロセッサ501はメモリ504に記憶されたプログラムコードを呼び出して、上記いずれかの方法のステップを実行することに用いられる。
【0129】
ここで、通信バス502は周辺コンポーネント相互接続(PCI:peripheral component interconnect)バス又は拡張業界標準アーキテクチャ(EISA:extended industry Standard architecture)バスなどであってもよい。通信バス502は、アドレスバス、データバス、コントロールバスなどに分けられてもよい。なお、
図6では、説明の便宜上、1本の太線だけで表すが、1本のバス又は1つのタイプのバスしかないわけではない。
【0130】
ここで、メモリ604は揮発性メモリ(volatile memory)、例えばランダムアクセスメモリ(RAM:random-access memory)を含んでもよく、不揮発性メモリ(non-volatile memory)、例えばフラッシュメモリ(flash memory)、ハードディスク(HDD:hard diskdrive)又はソリッドステートハードディスク(SSD:Solid-State drive)を含んでもよく、上記の種類のメモリの組み合わせを含んでもよい。
【0131】
ここで、プロセッサ501は中央処理装置(CPU:central processing unit)、ネットワークプロセッサ(NP:network processor)又はCPUとNPの組み合わせであってもよい。
【0132】
ここで、プロセッサ501はハードウェアチップをさらに含んでもよい。上記ハードウェアチップは特定用途向け集積回路(ASIC:application-Specific integrated circuit)、プログラマブルロジックデバイス(PLD:programmable logic device)又はそれらの組み合わせであってもよい。上記PLDは複雑なプログラマブルロジックデバイス(CPLD:complex programmable logic device)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:field-programmable gate array)、ジェネリック配列ロジック(GAL:generic arraylogic)又はそれらの任意の組み合わせであってもよい。
【0133】
また、メモリ6504は、プログラム命令を記憶することにも用いられる。プロセッサ601はプログラム命令を呼び出して、本願の
図1から
図3の実施例に示すような構造メッシュに基づく合流結合方法を実現してもよい。
【0134】
本発明の実施例はさらに非一時的なコンピュータ記憶媒体を提供し、前記コンピュータ記憶媒体にコンピュータ実行可能な命令が記憶され、該コンピュータ実行可能な命令は上記いずれかの方法の実施例における構造メッシュに基づく合流結合方法の処理方法を実行することができる。前記記憶媒体は磁気ディスク、光ディスク、読み取り専用メモリ(ROM:Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)、ハードディスク(HDD;Hard Disk Drive)又はソリッドステートハードディスク(SSD:Solid-State Drive)などであってもよく、前記記憶媒体は上記の種類のメモリの組み合わせをさらに含んでもよい。
【0135】
図面を参照しながら本発明の実施例を説明したが、当業者は本発明の趣旨及び範囲を逸脱せずに様々な変更や変形を行うことができ、このような変更や変形はいずれも添付の特許請求の範囲に定められる範囲内である。
【手続補正書】
【提出日】2023-05-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造メッシュに基づく合流結合方法であって、
目標領域における地表地理データ及び河川網地理データを取得するステップと、
前記地表地理データに対して離散化処理を行い、地表二次元メッシュモデルを得るステップと、
前記河川網地理データに対して離散化処理を行い、河川網一次元線分モデルを得るステップと、
前記地表二次元メッシュモデルと前記河川網一次元線分モデルとの重なり合い関係に基づいて、地表合流と河川網合流に対して結合計算を行うステップと、を含み、
前記地表地理データに対して離散化処理を行い、地表二次元メッシュモデルを得るステップは、前記地表地理データに対応する地表領域に対してメッシュ離散化を行い、複数の二次元メッシュを得るステップと、第1プリセット符号化方式に従って前記複数の二次元メッシュに対して符号化処理を行い、地表二次元メッシュの第1符号化情報を得るステップと、前記第1符号化情報に基づいて、各前記二次元メッシュに対応する第1パラメータ行列を構築するステップと、各前記第1パラメータ行列を載せる二次元メッシュを前記地表二次元メッシュモデルとして決定するステップと、を含み、
前記河川網地理データに対して離散化処理を行い、河川網一次元線分モデルを得るステップは、
前記河川網地理データに対応する河道領域に対して線分離散化を行い、複数本の河道一次元線分を得るステップと、前記第1プリセット符号化方式に従って前記河道一次元線分に対して符号化処理を行い、前記河道一次元線分の第2符号化情報を得るステップと、前記第2符号化情報と前記河川網地理データに基づいて、河道に対応する河川セグメント属性情報を決定するステップと、前記河川セグメント属性情報を載せる河道一次元線分を前記河川網一次元線分モデルとして決定するステップと、前記河川網地理データに基づいて河道に対してセグメント化処理を行い、複数の河道サブ線分を得るステップと、第2プリセット符号化方式に従って前記河道サブ線分を符号化し、河道の上下流関係を含む河道セグメント化符号化情報を得るステップと、前記河道セグメント化符号化情報に基づいて、各前記河道サブ線分に対応する第2パラメータ行列を構築するステップと、各前記第2パラメータ行列を載せる河道サブ線分を河川網計算モデルとして決定するステップと、を含むことを特徴とする構造メッシュに基づく合流結合方法。
【請求項2】
前記地表二次元メッシュモデルと前記河川網一次元線分モデルとの重なり合い関係に基づいて、地表合流と河川網合流に対して結合計算を行うステップは、
地表二次元メッシュが位置する第1座標位置及び河川網一次元線分が位置する第2座標位置を取得するステップと、
前記第1座標位置と前記第2座標位置が重なるか否かを判断するステップと、
前記第1座標位置と前記第2座標位置が重なる場合、地表と河川網との間の交換水量を計算するステップと、
前記交換水量と二次元クリスナン方程式に基づいて地表合流を計算し、前記交換水量と一次元クリスナン方程式に基づいて河川網合流を計算するステップと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記地表と河川網との間の交換水量を計算するステップは、
前記河川網一次元線分の河道水位情報及び各前記地表二次元メッシュのメッシュ水位情報を取得するステップと、
前記河道水位情報と前記メッシュ水位情報が交換条件を満たすか否かを判断するステップと、
前記河道水位情報と前記メッシュ水位情報が前記交換条件を満たす場合、堰流公式を用いて前記交換水量を計算するステップと、を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記地表二次元メッシュモデルと前記河川網一次元線分モデルとの重なり合い関係に基づいて、地表合流と河川網合流に対して結合計算を行うステップは、
前記第1座標位置と前記第2座標位置が重ならない場合、二次元クリスナン方程式によって地表合流を計算し、一次元クリスナン方程式によって河川網合流を計算するステップをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
構造メッシュに基づく合流結合装置であって、
目標領域における地表地理データ及び河川網地理データを取得することに用いられる取得モジュールと、
前記地表地理データに対応する地表領域に対してメッシュ離散化を行い、複数の二次元メッシュを得るステップと、第1プリセット符号化方式に従って前記複数の二次元メッシュに対して符号化処理を行い、地表二次元メッシュの第1符号化情報を得るステップと、前記第1符号化情報に基づいて、各前記二次元メッシュに対応する第1パラメータ行列を構築するステップと、各前記第1パラメータ行列を載せる二次元メッシュを地表二次元メッシュモデルとして決定するステップと、を含む前記地表地理データに対して離散化処理を行い、地表二次元メッシュモデルを得ることに用いられる第1処理モジュールと、
前記河川網地理データに対応する河道領域に対して線分離散化を行い、複数本の河道一次元線分を得るステップと、前記第1プリセット符号化方式に従って前記河道一次元線分に対して符号化処理を行い、前記河道一次元線分の第2符号化情報を得るステップと、前記第2符号化情報と前記河川網地理データに基づいて、河道に対応する河川セグメント属性情報を決定するステップと、前記河川セグメント属性情報を載せる河道一次元線分を河川網一次元線分モデルとして決定するステップと、前記河川網地理データに基づいて河道に対してセグメント化処理を行い、複数の河道サブ線分を得るステップと、第2プリセット符号化方式に従って前記河道サブ線分を符号化し、河道の上下流関係を含む河道セグメント化符号化情報を得るステップと、前記河道セグメント化符号化情報に基づいて、各前記河道サブ線分に対応する第2パラメータ行列を構築するステップと、各前記第2パラメータ行列を載せる河道サブ線分を河川網計算モデルとして決定するステップと、を含む前記河川網地理データに対して離散化処理を行い、河川網一次元線分モデルを得ることに用いられる第2処理モジュールと、
前記地表二次元メッシュモデルと前記河川網一次元線分モデルとの重なり合い関係に基づいて、地表合流と河川網合流に対して結合計算を行うことに用いられる結合モジュールと、を含むことを特徴とする構造メッシュに基づく合流結合装置。
【請求項6】
互いに通信可能に接続されたメモリとプロセッサを含み、前記メモリにコンピュータ命令が記憶されており、前記プロセッサは前記コンピュータ命令を実行することにより、請求項1~4のいずれか1項に記載の構造メッシュに基づく合流結合方法を実行することを特徴とする電子機器。
【請求項7】
請求項1~4のいずれか1項に記載の構造メッシュに基づく合流結合方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ命令が記憶されていることを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。