(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024068874
(43)【公開日】2024-05-21
(54)【発明の名称】デジタルギフト管理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240514BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022179507
(22)【出願日】2022-11-09
(71)【出願人】
【識別番号】521209199
【氏名又は名称】レジデンスパートナーズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098729
【弁理士】
【氏名又は名称】重信 和男
(74)【代理人】
【識別番号】100204467
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 好文
(74)【代理人】
【識別番号】100148161
【弁理士】
【氏名又は名称】秋庭 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100195833
【弁理士】
【氏名又は名称】林 道広
(72)【発明者】
【氏名】前嶋 雄介
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】被贈呈者に対して簡便かつ人為的なミスなくデジタルギフトを贈呈することができるデジタルギフト管理システムを提供する。
【解決手段】デジタルギフトの供給元のサーバS及び贈り主の端末4とそれぞれ公衆通信網を通じて通信可能な管理サーバ2を備え、サーバ2は、デジタルギフトをそれぞれ受け取り可能とする固有のアドレス情報を複数記憶し、かつ贈り主の端末4から注文を受け付けたデジタルギフトのアドレス情報に対して、贈り主の端末4に対応する識別情報を紐づけて記憶可能な記憶手段21と、贈り主の端末4に対応するデジタルギフトの一覧を表示可能である表示手段20と、贈呈選択されたデジタルギフトのアドレス情報に接続できるリンク情報を生成する生成手段20と、を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前記課題を解決するために、本発明のデジタルギフト管理システムは、
デジタルギフトの供給元のサーバ及び贈り主の端末とそれぞれ公衆通信網を通じて通信可能な管理サーバを備え、
前記管理サーバは、前記供給元のサーバからデジタルギフトをそれぞれ受け取り可能とする固有のアドレス情報を複数記憶し、かつ前記贈り主の端末から注文を受け付けると該注文に対応する前記デジタルギフトのアドレス情報に対して、該贈り主の端末に対応する識別情報を紐づけて記憶可能な記憶手段と、前記贈り主の端末に対応する識別情報と紐付けられた前記デジタルギフトの一覧を表示可能である表示手段と、前記一覧からデジタルギフトが贈呈選択されると、贈呈選択された当該デジタルギフトのアドレス情報に接続できるリンク情報を生成する生成手段と、を有することを特徴とするデジタルギフト管理システム。
【請求項2】
前記管理サーバは、前記リンク情報へのアクセスがあったことを検知できる検知手段を有することを特徴とする請求項1に記載のデジタルギフト管理システム。
【請求項3】
前記リンク情報には、接続可能な期間が設定されており、前記管理サーバは、前記期間の経過後まで、前記一覧における当該リンク情報に対応する前記デジタルギフトの贈呈選択が不能な状態にするとともに、前記検知手段が前記接続期間内に該リンク情報へのアクセスを検知しなかった場合には、前記一覧における当該リンク情報に対応する前記デジタルギフトの贈呈選択が可能な状態に復帰させることを特徴とする請求項2に記載のデジタルギフト管理システム。
【請求項4】
前記デジタルギフトには、それぞれ受け取りが可能な有効期限が設定されており、前記管理サーバは、前記一覧において前記有効期限が前記リンク情報に接続可能な期間の経過後まで有効でない前記デジタルギフトの贈呈選択を不能にすることを特徴とする請求項3に記載のデジタルギフト管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、公衆通信網を使ったデジタルギフト管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、挨拶や謝礼として贈答品が贈られる慣習があり、被贈呈者にとって適当なタイミングで物品を受け取るなどできる金券が物品に代えて贈られる場合もある。このような金券は、貨幣や補助貨幣ではないものの、貨幣に準じる形で流通している有価証券であって、例えば、商品券、図書カード、ギフトカード等のように、用途に応じた各種の金券が紙などの物理媒体の形態で発行されている。
【0003】
近年、従来の現金決済に代わり、いわゆるキャッシュレス決済が日本国内でも普及しており、前述の金券にあっても紙などの物理媒体に代わり、特定の商品やギフトカードの情報をデジタル化し、URLであるアドレス情報や二次元バーコート等のコードの形態としたデジタルギフトも普及し始めている(例えば、特許文献1参照。)。このようなデジタルギフトにおいて、特にコンビニ等の支払いにも利用できるものにあっては、社内の親睦目的の交際費として、社員に贈るといった活用も可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-84867号公報(第25頁、第20図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このようなデジタルギフトは、紙などの物理媒体ではないため、贈り主がこれを被贈呈者に贈る場合には、アドレス情報やコードをメールやチャットアプリ等を用いて送信する必要がある。そのため、複数のデジタルギフトを管理しようとした場合、これらをアドレス情報やコードにもとづきそれぞれを判別する作業は煩雑であるばかりか、人為的なミスにより、デジタルギフトを誤った相手に贈ってしまう虞があった。
【0006】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、被贈呈者に対して簡便かつ人為的なミスなくデジタルギフトを贈呈することができるデジタルギフト管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明のデジタルギフト管理システムは、
デジタルギフトの供給元のサーバ及び贈り主の端末とそれぞれ公衆通信網を通じて通信可能な管理サーバを備え、
前記管理サーバは、前記供給元のサーバからデジタルギフトをそれぞれ受け取り可能とする固有のアドレス情報を複数記憶し、かつ前記贈り主の端末から注文を受け付けると該注文に対応する前記デジタルギフトのアドレス情報に対して、該贈り主の端末に対応する識別情報を紐づけて記憶可能な記憶手段と、前記贈り主の端末に対応する識別情報と紐付けられた前記デジタルギフトの一覧を表示可能である表示手段と、前記一覧からデジタルギフトが贈呈選択されると、贈呈選択された当該デジタルギフトのアドレス情報に接続できるリンク情報を生成する生成手段と、を有することを特徴としている。
この特徴によれば、贈り主にあっては、供給元のサーバからデジタルギフトをそれぞれ受け取り可能とするアドレス情報で判別することなく、一覧表示される複数のデジタルギフトから贈呈選択を行うことができ、複数人の被贈呈者に対して同じデジタルギフトを誤って贈ってしまうといった人為的なミスなくデジタルギフトを贈呈することができる。被贈呈者は生成されたリンク情報を用いてデジタルギフトのアドレス情報に接続し、デジタルギフトの贈呈を供給元のサーバから直接受けることができる。
【0008】
前記管理サーバは、前記リンク情報へのアクセスがあったことを検知できる検知手段を有することを特徴としている。
この特徴によれば、リンク情報へのアクセスがあったことを検知できるため、この検知に基づき、被贈呈者がデジタルギフトを受け取るべく行動したと判断することができる。
【0009】
前記リンク情報には、接続可能な期間が設定されており、前記管理サーバは、前記期間の経過後まで、前記一覧における当該リンク情報に対応する前記デジタルギフトの贈呈選択が不能な状態にするとともに、前記検知手段が前記接続期間内に該リンク情報へのアクセスを検知しなかった場合には、前記一覧における当該リンク情報に対応する前記デジタルギフトの贈呈選択が可能な状態に復帰させることを特徴としている。
この特徴によれば、被贈呈者に受け取られなかったデジタルギフトを再利用することができる。
【0010】
前記デジタルギフトには、それぞれ受け取りが可能な有効期限が設定されており、前記管理サーバは、前記一覧において前記有効期限が前記リンク情報に接続可能な期間の経過後まで有効でない前記デジタルギフトの贈呈選択を不能にすることを特徴としている。
この特徴によれば、被贈呈者が有効期限内に受け取れるデジタルギフトだけを贈呈選択でき、確実に被贈呈者にデジタルギフトを贈ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施例におけるデジタルギフト管理システムを示す模式図である。
【
図2】サーバが提供し利用者の情報端末に表示されるログイン画面を示図である。
【
図3】利用者の情報端末に表示される利用者ページを示す図である。
【
図4】利用者の情報端末に表示される購入画面を示す図である。
【
図5】利用者の情報端末に表示される贈呈画面を示す図である。
【
図6】利用者の情報端末に表示される被贈呈者選択画面を示す図である。
【
図7】被贈呈者の情報端末に送信されるメールの文面を示す図である。
【
図8】被贈呈者の情報端末に表示されるギフト受取案内画面を示す図である。
【
図9】利用者の情報端末に表示されるコード画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に係るデジタルギフト管理システムを実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
【実施例0013】
本実施例のデジタルギフト管理システム1は、贈り主が所有するデジタルギフトを被贈呈者に対して贈呈する際に利用されるインターネット上のサービスを運用するシステムである。
図1に示すように、デジタルギフト管理システム1は、サービス提供者が所有する管理サーバであるサーバ2と、インターネットである公衆通信網を介して、データ通信可能な多数の利用者が個々に所有しているスマートフォン、パーソナルコンピュータ、タブレット端末等である情報端末4,…とにより主に構成されている。サービス提供者が所有する管理サーバであるサーバ2は、デジタルギフトを供給する供給元のサーバSにインターネットで接続し、適宜デジタルギフトを仕入れ、後述するギフトデータDB23にてデジタルギフトの在庫状況を管理している。
【0014】
なお、情報端末4,…は、本実施例では、インターネットに接続可能な一般的なスマートフォン、パーソナルコンピュータ、タブレット等の市販の端末が適用されているが、これに限られず、サーバ2と情報を送受信する用途のみに使用される専用端末であってもよい。
【0015】
サーバ2は、デジタルギフト管理システム1のプログラムに応じて各種制御を行うとともに、公衆通信網を介して情報端末4,…と通信可能な制御部20と、記憶媒体21とを備えている。記憶手段である記憶媒体21は、贈り主、すなわちデジタルギフト管理システム1の利用者のデータが登録される利用者データDB22と、デジタルギフトの情報が登録されるギフトデータDB23(記憶手段)と、デジタルギフトの固有の識別情報と利用者IDとを紐づけて記憶可能なギフト所有者DB24(記憶手段)と、を有している。
【0016】
なお、本実施例においてサーバ2は、各データを登録するためのデータベースとして、利用者データDB22、ギフトデータDB23、ギフト所有者DB24の3種類を備える構成として説明するが、これに限らず各データベースの構成及び種類は適宜変更されてもよい。本実施例においてデジタルギフトは電子マネーであり、それぞれ有効期限が設定され、それぞれに設定された固有の識別情報及び固有のアドレス情報とともにギフトデータDB23で管理されている。
【0017】
以降、デジタルギフト管理システム1の利用手順に基づいて説明する。なお、本説明にあたり、デジタルギフト管理システム1は、一般公開されているウェブサイトの形式で利用者に対してサービスの提供を行うものとして説明するが、これに限られず、情報端末4に登録されているアプリの形式でサービスの提供を行ってもよく、ウェブサイトとアプリとを併用してサービスの提供を行ってもよく、公衆通信網を通じて提供可能であれば形式は適宜変更されてもよい。
【0018】
まず、デジタルギフト管理システム1のサービスの利用者である贈り主がデジタルギフトを購入する際の手順について説明する。サービス利用者は、まずアドレス情報であるURL(Uniform Resource Locator)の入力、または各種検索システム等を利用して、デジタルギフト管理システム1のサービスを提供しているウェブサイトのログインページ5(
図2参照)にアクセスする。ウェブサイトはサーバ2によって提供されており、制御部20はアクセスしてきたサービス利用者の情報端末4の表示部41にログインページ5(
図2参照)を表示させる。
【0019】
ログインページ5には、アカウント名を入力するフォーム51とパスワードを入力するフォーム52と「ログイン」アイコン53が表示される。アカウント名とパスワードとが入力された状態で「ログイン」アイコン53が選択されると、サーバ2の制御部20はアカウント名とパスワードとを利用者データDB22にて参照し、正規のサービス利用者であることが確認できた場合、利用者ページ6を表示する(
図3参照)。
【0020】
利用者ページ6には、その時点でサービス利用者が保有するデジタルギフトの一覧である一覧表示61が表示される。また、利用者ページ6には、デジタルギフトを購入する「ギフトを買う」アイコン62、購入履歴を表示する「ギフト購入履歴」アイコン63、デジタルギフトを贈呈する「ギフトをあげる」アイコン64、贈呈履歴を表示する「贈呈履歴」アイコン65が表示される。
【0021】
本実施例のデジタルギフト管理システム1においてサービス提供者が販売し、サービス利用者が保有可能なデジタルギフトは、すべて同じキャッシュレス決済用のポイントであり、デジタルギフトの設定金額は複数種類用意されている。尚、サービス提供者が販売するデジタルギフトは、多種多様であってよい。
【0022】
「ログイン」アイコン53が選択されると、サーバ2の制御部20はギフト所有者DB24を参照し、当該利用者IDに紐づけて記憶されたデジタルギフトの固有の識別情報を全て割り出し、これらデジタルギフトの情報を利用者ページ6の一覧表示61に表示させる。一覧表示61では、設定金額と有効期限のいずれも同一であるものがまとめられ、それぞれ「設定金額」、「枚数」、「有効期限」が並んで表示される。「枚数」は、その時点で贈呈可能な保有するデジタルギフトの枚数である。
【0023】
利用者ページ6の「ギフトを買う」アイコン62が選択されると、
図4に示されるような購入画面7が表示される。購入画面7では購入を希望する設定金額のデジタルギフトを選択でき、かつ購入する数量を選ぶことができる。ここでは、詳述しないが、購入を希望するデジタルギフトの選択及び支払いが完了すると、購入が完了したデジタルギフトが一覧表示61(
図3参照)に反映される。
【0024】
次いで、デジタルギフトの贈呈処理について、
図5から
図9を用いて説明する。サービス利用者は、デジタルギフトを他者に贈呈することを希望する場合、利用者ページ6の「ギフトをあげる」アイコン64を選択する。「ギフトをあげる」アイコン64が選択されると、利用者の情報端末4からサーバ2の制御部20に、当該利用者の利用者IDに紐付けられて所定の信号が送信され、この所定の信号を受信した制御部20は贈呈処理を開始する。
【0025】
サーバ2の制御部20は、贈呈処理を開始すると、まずサービス利用者の情報端末4の表示部41に、
図5に示される贈呈画面8を表示させる。贈呈画面8には、当該利用者が保有するデジタルギフトのリストが一覧表示され、デジタルギフト毎に設定金額、有効期限、保有数、贈呈の通知を行ったデジタルギフトの数を示す「通知済」、保有数から「通知済」の数を差し引きその時点で贈呈可能なデジタルギフトの数を示す「送付可」がそれぞれ表示される。
【0026】
また、贈呈画面8ではデジタルギフト毎に、「メールで送る」アイコン81と、「コードで渡す」アイコン82とが表示される。「メールで送る」アイコン81は、贈呈するデジタルギフトをメールを用いて被贈呈者に通知する際に選択され、「コードで渡す」アイコン82は、贈呈するデジタルギフトを二次元コードを用いて被贈呈者に渡す際に選択される。
【0027】
まず、「メールで送る」アイコン81が選択された場合について説明する。「メールで送る」アイコン81が選択されると、サーバ2の制御部20は、当該アイコンに対応するデジタルギフトの識別情報をギフト所有者DB24で参照し、贈呈可能なものを一時的に記憶する。このとき、選択された「メールで送る」アイコン81に対応し、その時点で贈呈可能なデジタルギフトが複数ある場合には、それらの全てを贈呈されるものとして一時的に記憶する。
【0028】
また、「メールで送る」アイコン81が選択されると、サーバ2の制御部20は、贈呈画面8の代わりに、
図6に示されるギフト送付画面を構成する被贈呈者選択画面9を表示させる。被贈呈者選択画面9には、被贈呈者のメールアドレスを入力するメールアドレス入力欄91と、被贈呈者の名前を入力する名入力欄92とゲストデータを追加・登録するための「追加」アイコン93と、「決定」アイコン94及び「戻る」アイコン95が表示される。
【0029】
制御部20は、メールアドレス入力欄91、名入力欄92に入力がなされた状態で、「追加」アイコン93がタップされると、被贈呈者の名前とメールアドレスとを贈呈されるものとして一時的に記憶されたデジタルギフトの識別情報のいずれか一つに紐づけ、これを贈呈予定ギフトとして受付け、一時的に記憶する。
【0030】
加えて被贈呈者選択画面9には、贈呈予定の一覧96が表示される。一覧96には、一つ前の贈呈画面8にて「メールで送る」アイコン81を選択されて贈呈することが選ばれたデジタルギフトの識別情報、有効期限、デジタルギフトの識別情報に紐づけられた被贈呈者の名前とメールアドレスが表示される。
【0031】
「追加」アイコン93が選択されると、メールアドレス入力欄91、名入力欄92のフォームは初期化され、新たに別のメールアドレスと名前とを入力できるようになっており、贈呈可能なデジタルギフトの識別情報の数の分だけ、メールアドレスと名前とを追加することができる。
【0032】
また、「戻る」アイコン95が選択されると、贈呈画面8に戻り、それまでに贈呈予定ギフトとして受付けられたデジタルギフトに加えて、別のデジタルギフトを贈呈予定ギフトとして選択することができる。
【0033】
また、「決定」アイコン94が選択されると、制御部20は、メールアドレスと名前の入力の受付を終了し、被贈呈者選択画面9の代わりにギフト送付画面を構成する送信確認画面(図示略)を表示させる。
【0034】
送信確認画面には、メールアドレスと名前が対応付けられた全てのデジタルギフトの識別情報が有効期限とともにリスト表示される。確認したことが「送信」アイコン等の選択でサーバ2に通知されると、制御部20は、これらメールアドレス及び名前とデジタルギフトの識別情報とを紐づけ、被贈呈者へ贈られるデジタルギフトの組み合わせの確定版として一時記憶する。
【0035】
次いで制御部20は、
図7に示されるように、デジタルギフトの識別情報に対応する受け取り用のリンク情報11を生成し(生成手段)、被贈呈者の名前を含むデジタルギフトが贈り主から贈られたことを示す文章とともにメール本文中に記載し、被贈呈者のメールアドレスに対してメールの送信を自動的に行う。
【0036】
また、制御部20は、上記したメールの送信が完了したことに基づき、
図3に示される利用者ページ6の一覧表示61における、当該デジタルギフトの贈呈可能な「枚数」を減少させるよう、表示を更新する。加えて、制御部20は、
図5に示される贈呈画面8における保有するデジタルギフトのリストの一覧においても、デジタルギフトの「通知済」の数量を増加させ、「送付可」の数量を減少させるよう、表示を更新する。つまり、被贈呈者に贈られたデジタルギフトについては、メールの送信が完了したことに基づき、贈呈するものとして選択不能になる。
【0037】
サーバ2からのメールを受信した被贈呈者がメール本文中の受け取り用のリンク情報11にアクセスすると、
図8に示されるようなギフト受取案内画面14が表示される。ギフト受取案内画面14には、受け取ることができるデジタルギフトの種類、設定金額を示す表示と、デジタルギフトを受け取るためのアイコン15が表示されている。アイコン15は、リンクボタンであり、リンク先はギフト所有者DB24にて被贈呈者に紐付けられ、ギフトデータDB23にて記憶されたデジタルギフトの固有のアドレス情報となっている。つまり、デジタルギフトの供給元のサーバSが用意する、サーバ2からすると外部ページとなっている。被贈呈者は、デジタルギフトの固有のアドレス情報にアクセスし、デジタルギフトの供給元からデジタルギフトを受け取る。
【0038】
このように、メール本文中に記載された固有のリンク情報11は、供給元における固有のアドレス情報に接続可能なリンク情報であり、そのURLはサーバ2が提供するギフト受取案内画面14を表示するためのものである。そのため、リンク情報のURLにアクセスがあったことはサーバ2の制御部20によって検知することができる。つまり、サーバ2を所有するサービス提供者は、メールを受信した被贈呈者が情報端末4よりメールに記載のリンク情報にアクセスの有無に基づき、この被贈呈者がデジタルギフトを受け取るべく行動したか否かを判断することができる。
【0039】
尚、サーバ2は受け取りを行わない場合のアクセス先のページ(図示略)を用意しており、メール本文中には、そのリンク情報13も表示されている。サーバ2はリンク情報13にアクセスがあったことはサーバ2の制御部20によって検知することができ、これにより当該デジタルギフトが受け取られなかったことを判断することもできる。
【0040】
次いで、
図5に示される贈呈画面8で「コードで送る」アイコン82が選択された場合について説明する。「コードで送る」アイコン82が選択されると、サーバ2の制御部20は、当該アイコン82が対応するデジタルギフトの固有のアドレス情報をギフトデータDB23で参照し、この固有のアドレス情報へ接続できるリンク情報を生成する(生成手段)。
【0041】
そして、贈り主である利用者の情報端末の表示部41に、
図9に示されるようなコード画面16を表示させる。コード画面16には、二次元コード17と、二次元コードの読み込みが完了したことを通知する際に選択する「読み込み完了」アイコン18が表示される。二次元コード17は、デジタルギフトの供給元が用意したデジタルギフトの固有のアドレス情報を変換したリンク情報である。
【0042】
制御部20は、固有のURLの二次元コード17への変換が完了したことに基づき、
図3に示される利用者ページ6の一覧表示61における、当該デジタルギフトの贈呈可能な「枚数」を減少させるよう、表示を更新する。加えて、制御部20は、
図5に示される贈呈画面8における保有するデジタルギフトのリストの一覧においても、デジタルギフトの「通知済」の数量を増加させ、「送付可」の数量を減少させるよう、表示を更新する。つまり、被贈呈者に贈られたデジタルギフトについては、前述したメールの送信の完了または固有のURLの二次元コードへの変換の完了に基づき、贈呈するものとして選択不能になる。
【0043】
贈り主である利用者は、コード画面16に表示された二次元コード17をメールやSNSなどを用いて被贈呈者に送信するか、またはコード画面16を被贈呈者に直接提示する等して、被贈呈者の情報端末4に二次元コード17を読み込ませる。被贈呈者は、二次元コード17を読み込むことでデジタルギフトの固有のアドレス情報にアクセスし、デジタルギフトの供給元からデジタルギフトを受け取る。
【0044】
尚、利用者は適宜「読み込み完了」アイコン18の選択をすることができ、サーバ2の制御部20は「読み込み完了」アイコン18の選択がなされた場合、
図5に示される贈呈画面8における保有するデジタルギフトのリストの一覧において「保有」の枚数を減少させるよう、表示を更新する。
【0045】
上記したように、サーバ2は、供給元のサーバからデジタルギフトをそれぞれ受け取り可能とする固有のアドレス情報を複数記憶し、かつ贈り主の端末から注文を受け付けるとこの注文に対応するデジタルギフトのアドレス情報に対して、贈り主の情報端末4に対応する識別情報とを紐づけて記憶可能な記憶手段であるギフト所有者DB24と、贈り主の情報端末4に対応する識別情報と紐付けられたデジタルギフトの一覧表示61(
図3参照)を表示させる表示手段(制御部20)と、贈り主の情報端末4から一覧表示61から贈呈選択されたデジタルギフトの情報である固有の識別情報を受け付ける受付手段(制御部20)と、を有している。そして、サーバ2の制御部20は受付手段で贈り主の情報端末4からデジタルギフトの情報を受け付けると、一当該デジタルギフトのアドレス情報に接続できるリンク情報であるリンク情報13(
図8参照)または二次元コード17(
図9参照)を生成する。これによれば、贈り主にあっては、供給元のサーバからデジタルギフトをそれぞれ受け取り可能とするアドレス情報で判別することなく、一覧表示61を用いて贈呈の指示を行うことができ、複数人の被贈呈者に対して同じデジタルギフトを誤って贈ってしまうといった人為的なミスなくデジタルギフトを贈呈することができる。また、被贈呈者は生成されたリンク情報を用いてデジタルギフトのアドレス情報に接続し、デジタルギフトの贈呈を供給元のサーバから直接受けることができるため、ここでも、贈り主側の人為的なミスを防止することができる。
【0046】
また、サーバ2の制御部20は、贈り主の情報端末4からリストを用いてデジタルギフトの贈呈の指示を受け付けると、このデジタルギフトの固有のアドレス情報に接続できるリンクページのリンクアドレス情報を生成し、このリンクアドレス情報を贈り主の情報端末4に対して提供するようになっている。これによれば、贈り主に対してデジタルギフトの固有のアドレス情報が直接提供されず、リンクアドレス情報にアクセスした際にはリンクページに接続されるため、デジタルギフトを送り主自身が誤って受け取ってしまう誤操作を防止することができる。
【0047】
また、サーバ2の制御部20は、贈り主に提供するリンクアドレス情報は、二次元コード17に変換して提供するようになっていることから、例えばメールアドレスを知らない相手にはSNS(Social networking service)などを用いて二次元コードの画像を送ることができ、汎用性が高い。
【0048】
サーバ2の制御部20は、固有のリンク情報を生成する際に、この固有のリンク情報への接続可能な期間を設定するようになっている。例えば、この期間を3日(72時間)に設定した場合には、このリンク情報にアクセスがあったことが検知されないまま、72時間が経過すると、サーバ2の制御部20は、贈呈画面8における保有するデジタルギフトのリストの一覧において、デジタルギフトの「通知済」の数量を減少させ、「送付可」の数量を増加させるよう、表示を更新する。同様に利用者ページ6の一覧表示61における、当該デジタルギフトの贈呈可能な「枚数」を増加させるよう、表示を更新する。つまり、一覧におけるこのリンクアドレス情報に対応するデジタルギフトを贈呈選択が可能な状態に復帰させる。このように、被贈呈者に受け取られなかったデジタルギフトを再利用することができる。
【0049】
また、サーバ2の制御部20は、贈呈画面8の一覧において有効期限がリンクアドレスの接続可能な期間の経過後まで有効でないデジタルギフトの贈呈選択を不能にするようになっている。これによれば、被贈呈者が有効期限内に受け取れるデジタルギフトだけを贈呈選択でき、確実に被贈呈者にデジタルギフトを贈ることができる。
【0050】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0051】
例えば、前記実施例では、デジタルギフトデータを電子マネーとして説明したが、これに限られず、例えば店舗に提示することで商品と引き換え可能な引き換え券のデータであってもよく、割引などの種々のサービスを受けることのできるクーポン券であってもよく、金銭的価値を有するものであれば適宜変更されてもよい。
【0052】
また、サーバについては、物理的に離間したコンピュータを複数用いて構成されていてもよい。特に接続先であるウェブサイトを提供するサーバは、制御部を含むサーバと通信可能であれば別のコンピュータで運用されてもよい。
【0053】
また、前記実施例において、コード画面16に表示される二次元コード17は、デジタルギフトの供給元が用意したデジタルギフトの固有のアドレス情報を変換したリンク情報であるが、これに限らず、二次元コードは
図8に示すギフト受取案内画面14に接続するためのリンク情報であってもよい。これによれば、二次元コードが被贈呈者により読み取られ、リンク情報のURLにアクセスがあったことをサーバ2の制御部20によって検知することができる。