(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024068976
(43)【公開日】2024-05-21
(54)【発明の名称】作業機械
(51)【国際特許分類】
B66C 23/74 20060101AFI20240514BHJP
【FI】
B66C23/74 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022179697
(22)【出願日】2022-11-09
(71)【出願人】
【識別番号】000246273
【氏名又は名称】コベルコ建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100178582
【弁理士】
【氏名又は名称】行武 孝
(72)【発明者】
【氏名】有田 隆一
【テーマコード(参考)】
3F205
【Fターム(参考)】
3F205AA07
3F205AC01
3F205GA02
3F205GA03
3F205GA04
3F205GA07
(57)【要約】
【課題】ロープが支持部材の姿勢変更時にカウンタウエイトと干渉することを防止することが可能な作業機械を提供する。
【解決手段】クレーンは、上部旋回体2と、ブーム3と、シーブ41Tを有し起立姿勢と倒伏姿勢との間で姿勢変更可能なように上部旋回体2に支持されブーム3を支持するガントリ4と、ガントリ4の後方において上部旋回体2に装着されるカウンタウエイト5と、ブーム3の後方かつカウンタウエイト4の前方に配置されたブーム起伏ウインチ10と、ブーム起伏ウインチ10から引き出されシーブ41Tに掛けられるブーム起伏ロープ9と、ガントリ4の姿勢変更に伴うブーム起伏ロープ9とカウンタウエイト5との接触を阻止するようにシーブ41Tとブーム起伏ウインチ10との間でブーム起伏ロープ9を支持することが可能な少なくとも一つの支持装置70と、を備える。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体と、
前記機体に起伏可能に支持された起伏部材と、
シーブを有し、前記機体に対して起立した起立姿勢と前記機体上に倒伏した倒伏姿勢との間で姿勢変更可能なように前記起伏部材の後方で前記機体に回動可能に支持され、前記起立姿勢において前記起伏部材を支持する支柱として機能する支持部材と、
前記支持部材の後方において前記機体に支持されるカウンタウエイトと、
前記カウンタウエイトの前方に配置されたウインチと、
前記ウインチから引き出され、前記支持部材の前記シーブに掛けられるロープと、
前記支持部材の前記起立姿勢から前記倒伏姿勢への姿勢変更に伴う前記ロープと前記カウンタウエイトとの接触を阻止するように、前記シーブと前記ウインチとの間で前記ロープを支持することが可能な少なくとも一つの支持装置と、
を備える、作業機械。
【請求項2】
前記少なくとも一つの支持装置は、前記カウンタウエイトに装着される、請求項1に記載の作業機械。
【請求項3】
前記カウンタウエイトは、複数のウエイト本体が積層されることで構成され、更に上面部と前面部とを有し、
前記少なくとも一つの支持装置は、前記カウンタウエイトの前記上面部を開放するように前記前面部に装着される、請求項2に記載の作業機械。
【請求項4】
前記カウンタウエイトは、上面部と前面部とを有し、
前記支持装置は、前記カウンタウエイトの前記前面部の上端部に装着され、
前記ウインチから上方に延びる前記ロープを後方に向かって誘導するように、前記ロープを支持する、請求項2に記載の作業機械。
【請求項5】
前記少なくとも一つの支持装置は、前記ロープを支持する外周面を含み左右方向に延びる回転中心軸回りに回転可能な少なくとも一つのローラを有する、請求項1乃至4の何れか1項に記載の作業機械。
【請求項6】
前記少なくとも一つのローラは、複数のローラを有し、
前記複数のローラは、第1ローラと前記第1ローラよりも後方かつ高い位置に配置される第2ローラとを含む、請求項5に記載の作業機械。
【請求項7】
前記少なくとも一つの支持装置は、前記複数のウエイト本体の各々の前記前面部に装着される複数の支持装置を含む、請求項3に記載の作業機械。
【請求項8】
前記少なくとも一つの支持装置は、前記複数のウエイト本体の各々の前記前面部に着脱可能とされている、請求項3に記載の作業機械。
【請求項9】
前記機体は、前記ウインチから引き出された前記ロープの先端部を保持するロープ保持部を有し、
前記支持装置は、
前記ウインチから引き出された前記ロープを前記ウインチと前記シーブとの間で支持可能な第1支持部と、
前記シーブと前記ロープ保持部との間で前記ロープを支持可能な第2支持部と、
を有する、請求項1に記載の作業機械。
【請求項10】
前記第1支持部は、前記ロープを支持する外周面を有し、左右方向に延びる回転中心軸回りに回転可能な複数のローラを含み、
前記第2支持部は、左右方向と直交する断面において湾曲形状を有し当該湾曲形状に沿って前記ロープを支持可能な溝部を含む、請求項9に記載の作業機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、起伏可能な支持部材を備えた作業機械に関する。
【背景技術】
【0002】
クレーンなどの作業機械として、機体と、当該機体に起伏可能に支持された起伏部材と、前記起伏部材の後方で前記起伏部材を起伏可能に支持する支持部材とを有するものが知られている。特許文献1には、前記起伏部材としてのブームを、前記支持部材としてのガントリが後方から支持する技術が開示されている。当該技術では、前記クレーンが機体に装着されたブーム起伏ウインチを更に有し、当該ブーム起伏ウインチから引き出されたブーム起伏ロープがガントリの先端部に設けられたシーブおよびブームガイラインを介してブームの先端部に接続されている。ブーム起伏ウインチがブーム起伏ロープの巻き取り、繰り出しを行うと、ブームが機体に対して起伏する。
【0003】
特許文献1に記載された技術では、ガントリが起立姿勢と倒伏姿勢との間で姿勢変更することができる。前記起立姿勢では、ガントリの一部が後方かつ上方に向かって延びることで、ブームを後方から支持することができる。前記倒伏姿勢では、ガントリが前記起立姿勢から後方に倒伏し、機体に沿った姿勢となる。この倒伏姿勢では、ガントリを機体とともに輸送、保管することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された技術では、ガントリの倒伏動作に際して、ブーム起伏ロープが機体の後方に装着されたカウンタウエイトと干渉し当該ロープが損傷するという問題がある。また、このような損傷を回避するために、カウンタウエイトの形状を部分的に欠落させると、クレーンのバランスを維持するためのカウンタウエイトの重量が下がり、クレーンの最大吊り上げ能力が低下するという問題がある。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、ロープが支持部材の姿勢変更時にカウンタウエイトと干渉することを防止することが可能な作業機械を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によって提供されるのは、作業機械である。当該作業機械は、機体と、前記機体に起伏可能に支持された起伏部材と、シーブを有し前記機体に対して起立した起立姿勢と前記機体上に倒伏した倒伏姿勢との間で姿勢変更可能なように前記起伏部材の後方で前記機体に回動可能に支持され前記起立姿勢において前記起伏部材を支持する支柱として機能する支持部材と、前記支持部材の後方において前記機体に支持されるカウンタウエイトと、前記カウンタウエイトの前方に配置されたウインチと、前記ウインチから引き出され前記支持部材の前記シーブに掛けられるロープと、前記支持部材の前記起立姿勢から前記倒伏姿勢への姿勢変更に伴う前記ロープと前記カウンタウエイトとの接触を阻止するように前記シーブと前記ウインチとの間で前記ロープを支持することが可能な少なくとも一つの支持装置と、を備える。
【0008】
本構成によれば、支持部材を起立姿勢から倒伏姿勢に姿勢変更する際に、シーブとウインチとの間で支持装置がロープを支持することができるため、ロープがカウンタウエイトに干渉して損傷することが抑止される。また、このような干渉を回避するために、カウンタウエイトの配置や形状を変更する必要が低減される。
【0009】
上記の構成において、前記少なくとも一つの支持装置は、前記カウンタウエイトに装着されるものでもよい。
【0010】
本構成によれば、支持装置がカウンタウエイトに装着されているため、当該カウンタウエイトにより近い位置で支持装置がロープを支持することによって、カウンタウエイトとロープとの干渉を確実に抑止することができる。
【0011】
上記の構成において、前記カウンタウエイトは、複数のウエイト本体が積層されることで構成され、更に上面部と前面部とを有し、前記少なくとも一つの支持装置は、前記カウンタウエイトの前記上面部を開放するように前記前面部に装着されるものでもよい。
【0012】
本構成によれば、支持装置がカウンタウエイトの前面部に装着されており、カウンタウエイトの上面部が開放されているため、複数のウエイト本体の積み上げ、積み下ろし作業を支持装置が妨げることが抑止される。
【0013】
上記の構成において、前記カウンタウエイトは、上面部と前面部とを有し、前記支持装置は、前記カウンタウエイトの前記前面部の上端部に装着され、前記ウインチから上方に延びる前記ロープを後方に向かって誘導するように、前記ロープを支持するものでもよい。
【0014】
本構成によれば、支持装置がカウンタウエイトの前面部の上端部に配置されているため、ロープをカウンタウエイトの後方に向かって容易に誘導することができる。
【0015】
上記の構成において、前記少なくとも一つの支持装置は、前記ロープを支持する外周面を含み左右方向に延びる回転中心軸回りに回転可能な少なくとも一つのローラを有するものでもよい。
【0016】
本構成によれば、支持装置がローラの外周面でロープを受けるため、支持装置とロープとの接触によってロープが損傷することを抑止できる。特に、ローラが回転可能であるため、ロープがその長手方向に移動しながらローラに接触しても、ローラとロープとの接触抵抗を低減することができる。
【0017】
上記の構成において、前記少なくとも一つのローラは、複数のローラを有し、前記複数のローラは、第1ローラと前記第1ローラよりも後方かつ高い位置に配置される第2ローラとを含むものでもよい。
【0018】
本構成によれば、複数のローラの外周面によってロープを受けることができるため、1つのローラの外周面によってロープを受ける場合と比較して、ロープの屈曲半径を大きく設定し、ロープに掛かる負荷を低減することができる。
【0019】
上記の構成において、前記少なくとも一つの支持装置は、前記複数のウエイト本体の各々の前記前面部に装着される複数の支持装置を含むものでもよい。
【0020】
本構成によれば、複数のウエイト本体の各々の前面部に支持装置がそれぞれ装着されているため、複数のウエイト本体の積載順序を問わずに、支持装置がロープを支持することができる。
【0021】
上記の構成において、前記少なくとも一つの支持装置は、前記複数のウエイト本体の各々の前記前面部に着脱可能とされているものでもよい。
【0022】
本構成によれば、複数のウエイト本体を積み上げた後に、例えば、最も上方のウエイト本体に支持装置を装着することで、支持部材の姿勢変更時にロープを安定して支持することができる。
【0023】
上記の構成において、前記機体は、前記ウインチから引き出された前記ロープの先端部を保持するロープ保持部を有し、前記支持装置は、前記ウインチから引き出された前記ロープを前記ウインチと前記シーブとの間で支持可能な第1支持部と、前記シーブと前記ロープ保持部との間で前記ロープを支持可能な第2支持部と、を有するものでもよい。
【0024】
本構成によれば、ロープのうちウインチから繰り出される部分を第1支持部で支持し、ロープの先端側部分を第2支持部で支持することによって、ロープをバランスよく支持することができる。
【0025】
上記の構成において、前記第1支持部は、前記ロープを支持する外周面を有し、左右方向に延びる回転中心軸回りに回転可能な複数のローラを含み、前記第2支持部は、左右方向と直交する断面において湾曲形状を有し当該湾曲形状に沿って前記ロープを支持可能な溝部を含むものでもよい。
【0026】
本構成によれば、ロープのうちウインチの回転や支持部材の姿勢変更によって支持装置との接触位置が変化しやすい部分を複数のローラで受けることで、ロープの損傷を確実に抑止することができる。一方、ロープのうちロープ保持部に固定され比較的移動しにくい先端側部分を湾曲形状の溝部によって受けることで、第2支持部に複数のローラを設けずに支持装置のコストを低減することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、ロープが支持部材の姿勢変更時にカウンタウエイトと干渉することを防止することが可能な作業機械が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の一実施形態に係るクレーンの側面図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係るクレーンにおいて、ガントリが機体に対して起立姿勢とされた状態の側面図である。
【
図3】
図2の矢視III-III位置における断面図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係るクレーンにおける支持装置の側面図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係るクレーンにおける支持装置の平面図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係るクレーンにおける支持装置の正面図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係るクレーンにおいて、ガントリが機体に対して倒伏する様子を示す側面図である。
【
図8】本発明の一実施形態に係るクレーンにおいて、ロープが支持装置に支持された様子を示す拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るクレーン100(作業機械)の側面図である。なお、
図1を含む以後の各図には、「上」、「下」、「右」、「左」、「前」および「後」の各方向が示されているが、当該方向は、本実施形態に係るクレーン100の構造を説明するために便宜上示すものであり、本発明に係る作業機械の使用態様などを限定するものではない。
【0030】
クレーン100は、地面上で走行可能な下部走行体1と、下部走行体1の上方に配置される上部旋回体2(機体)と、起伏部材としてのブーム3と、を備える。なお、上部旋回体2の前端部には、キャブが備えられている。キャブは、クレーンの運転席に相当する。上部旋回体2は、上下方向に延びる旋回中心CL(
図1)回りに旋回可能なように下部走行体1に搭載されている。上部旋回体2は、基台としての旋回フレーム21を備える。
【0031】
ブーム3は、上部旋回体2の旋回フレーム21に起伏可能に支持されている。
【0032】
クレーンは、左右一対のガントリ4(支持部材)と、カウンタウエイト5と、左右一対のブームガイライン6と、下部スプレッダ8Aおよび上部スプレッダ8Bと、ブーム起伏ロープ9(ロープ)と、ブーム起伏ウインチ10(ウインチ)と、ブームポイントシーブ11と、アイドラシーブ12と、フック13と、巻上げロープ14と、巻上げドラム15と、を更に備える。
【0033】
左右一対のガントリ4は、上部旋回体2の旋回フレーム21の後部に装着されている。具体的に、左右一対のガントリ4は、上部旋回体2に対して起立した起立姿勢と上部旋回体2上に倒伏した倒伏姿勢(
図7参照)との間で姿勢変更可能なようにブーム3の後方で上部旋回体2に回動可能に支持されており、前記起立姿勢においてブーム3を支持する支柱として機能する。なお、
図1では、紙面手前側の右側のガントリ4が現れている。
【0034】
カウンタウエイト5は、ガントリ4の後方で旋回フレーム21に装着されており、クレーンが吊り荷を吊りあげる際にクレーンのバランスを保つ機能を備えている。
【0035】
下部スプレッダ8Aおよび上部スプレッダ8Bは、それぞれ複数のシーブを含む。下部スプレッダ8Aは、ガントリ4の先端部に支持されている。また、上部スプレッダ8Bは、ブームガイライン6によってブーム3の先端部に接続されている。
【0036】
ブーム起伏ロープ9は、ブーム起伏ウインチ10から引き出され、ガントリ4の先端部のシーブ41T(
図2)に掛けられた後、下部スプレッダ8Aと上部スプレッダ8Bとの間で複数回掛け回される。ブーム起伏ウインチ10は、旋回フレーム21の後部、より詳しくは、ブーム3の後方かつカウンタウエイト5の前方に配置される。なお、引き出されたブーム起伏ロープ9の先端は、後記で詳述するようにブーム起伏ウインチ10の近傍に固定される。ブーム起伏ウインチ10は、ブーム起伏ロープ9の巻き取りおよび繰り出しを行うことで、下部スプレッダ8Aと上部スプレッダ8Bとの間の距離を変化させ、ブーム3をガントリ4に対して相対的に回動させながらブーム3を起伏させる。
【0037】
巻上げドラム15は、旋回フレーム21の中央部に備え付けられている。また、ブームポイントシーブ11およびアイドラシーブ12は、ブーム3の先端部に回転自在に支持されている。巻上げドラム15から引き出された巻上げロープ14の先端部には、吊荷用のフック13が備え付けられる。巻上げロープ14の一端は、ブーム3の先端部のブームポイントシーブ11と、フック13に設けられた不図示のシーブブロックのシーブとの間に掛け回された後、ブーム3の先端部に固定される。一方、巻上げロープ14の他端は、ブームポイントシーブ11、アイドラシーブ12を経由して巻上げドラム15に巻きつけられている。従って、巻上げドラム15が巻上げロープ14の巻き取りや繰り出しを行うと、ブームポイントシーブ11とフック13のシーブとの間の距離が変わって、ブーム3の先端部から垂下されたフック13の巻上げ及び巻下げが行われる。
【0038】
図2は、本実施形態に係るクレーン100において、ガントリ4が上部旋回体2に対して起立姿勢とされた状態の側面図である。
【0039】
図2に示すように、旋回フレーム21は、左右一対の縦壁21Hを有している。各縦壁21Hは、上下方向に所定の高さを有し、前後方向に長く延びている。なお、
図2では、紙面手前側の右側の縦壁21Hが現れている。また、前述のカウンタウエイト5は、複数のウエイト本体50が積層されることで構成されている。
図2では、カウンタウエイト5が3段のウエイト本体50を有している。
【0040】
左右一対のガントリ4の各々は、コンプレッションメンバ41と、テンションメンバ42とを有する。コンプレッションメンバ41およびテンションメンバ42の各々は上部旋回体2に支持されており、左右方向に沿って見て略三角形をなすように配置されている。
【0041】
具体的に、コンプレッションメンバ41は、縦壁21Hの前後方向の略中央部において基端支点部41Pを支点として回動可能に支持されている。
図2に示すガントリ4の起立姿勢では、コンプレッションメンバ41は基端支点部41Pから後方かつ上方に向かって斜めに傾斜するように延びている。コンプレッションメンバ41の先端部(回動端部)には、シーブ41Tが回転可能に装着されている。シーブ41Tはブーム起伏ロープ9を支持する外周面を有する。シーブ41Tを経由したブーム起伏ロープ9は、前述のように下部スプレッダ8A、上部スプレッダ8Bに順に掛け回される。
【0042】
テンションメンバ42は、コンプレッションメンバ41の後方かつカウンタウエイト5の直ぐ前方において、縦壁21Hに支持されている。テンションメンバ42は、第1部材42Aと第2部材42Bとを含む。第1部材42Aはテンションメンバ42の上側部分を構成し、第2部材42Bはテンションメンバ42の下側部分を構成する。第1部材42Aの先端部は、コンプレッションメンバ41の先端部に設けられた上支点部42Qにおいて回動可能に支持されている。一方、第2部材42Bの基端部は、縦壁21Hの後端部に設けられた下支点部42Pに回動可能に支持されている。更に、第1部材42Aの下端部および第2部材42Bの上端部は中央支点部42Sにおいて相対的に回動可能に接続されている。換言すれば、テンションメンバ42は、中央支点部42Sを支点として屈伸可能な構造を有している。なお、テンションメンバ42の先端部(上支点部42Q)は、コンプレッションメンバ41の先端部において、シーブ41Tの下方かつコンプレッションメンバ41の後側側面に接続されている。また、
図2のガントリ4における各回動動作の中心軸は、いずれも左右方向に延びている。
【0043】
更に、ガントリ4は、シリンダ43を有する。シリンダ43は、油圧式シリンダであり、不図示の油圧ポンプから吐出される作動油の供給を受けて伸縮する。
図2に示すように、シリンダ43のロッド部分の先端部は、コンプレッションメンバ41の後側側面に回動可能に接続されており、シリンダ43のシリンダ本体の基端部は、巻上げドラム15を支持する支持機構に回動可能に支持されている。シリンダ43の伸縮動作に伴って、ガントリ4が起立姿勢と倒伏姿勢との間で姿勢変更することができる。
【0044】
図2に示すように、本実施形態では、旋回フレーム21のうちカウンタウエイト5の前側近傍にブーム起伏ウインチ10が固定されている。ブーム起伏ウインチ10から引き出されたブーム起伏ロープ9は、起立姿勢のガントリ4の先端部に配置されたシーブ41Tを経由して下部スプレッダ8Aに引き回されている。このような姿勢で、ガントリ4が起立姿勢から倒伏姿勢に姿勢変更しようとすると、ブーム起伏ロープ9がカウンタウエイト5と干渉し、ブーム起伏ロープ9が損傷することが懸念される。このような問題を解決するために、本実施形態では、クレーン100が支持装置70を備えている。
図2に示すように、支持装置70は、カウンタウエイト5に装着されている。
【0045】
図3は、
図2の矢視III-III位置における断面図である。
図4、
図5および
図6は、本実施形態に係るクレーン100における支持装置70の側面図、平面図および正面図である。支持装置70は、ガントリ4の起立姿勢から倒伏姿勢への姿勢変更に伴うブーム起伏ロープ9とカウンタウエイト5との接触を阻止するように、シーブ41Tとブーム起伏ウインチ10との間でブーム起伏ロープ9を支持することが可能な装置である。
【0046】
カウンタウエイト5を構成する各ウエイト本体50は、上面部501と、前面部502と、左右一対の側面部503とを有する、略直方体形状からなる。各ウエイト本体50の前面部502の上端部であって左右方向の中央部には、支持装置70を装着可能な装着部50Sが設けられている。当該装着部50Sには、複数のボルト穴が予め形成されている。
図3に示すように、前方から見ると、各装着部50Sは、左右一対のガントリ4の間に位置している。また、左右一対のガントリ4のテンションメンバ42の基端付近(
図2)に位置するブーム起伏ウインチ10のウインチドラムは、旋回フレーム21の一部を構成するウインチ支持部10Hに回転可能に支持されている。
【0047】
図4乃至
図6を参照して、支持装置70は、ベース板71と、第1支持部72と、第2支持部73とを有する。これらの構造を有する支持装置70は、ウエイト本体50の装着部50S(前面部502)に対して複数のボルトVによって着脱可能に装着される。
【0048】
ベース板71は、ウエイト本体50の前面部502に対向するように配置される板状部であり、第1支持部72および第2支持部73を支持する。
図4を参照して、ベース板71は、板本体711と、突出部712とを有する。板本体711は、上下方向に延びており、当該板本体711には、上記のボルトVが挿通される不図示の孔部が形成されている。突出部712は、板本体711の上端部から後方に突出している。ベース板71を装着部50Sに装着する際、突出部712が装着部50Sの上部に当接するように、ベース板71を装着部50Sに引っ掛けることができる。このため、支持装置70の位置決め性を高めることが可能になるとともに、支持装置70が、ブーム起伏ロープ9による上からの反力を確実に受け止めることができる。
【0049】
第1支持部72は、ブーム起伏ロープ9のうち、ブーム起伏ウインチ10から繰り出された部分(
図3の第1ロープ部91)を支持する機能を有している。第1支持部72は、ベース板71の右側部分に固定されている。第1支持部72は、左右一対の側板721と、3つ(複数)の支持ローラ722とを有する。左右一対の側板721は、ベース板71から前方に延びるように配置されている。なお、
図5に示すように、右側の側板721と左側の側板721とでは、平面視で異なる形状を有している。なお、各側板721の形状は
図5などに示されるものに限定されない。3つの支持ローラ722は、左右一対の側板721の間に配置され、各側板721に回転可能に支持されている。各支持ローラ722の回転軸は左右方向に延びている。
図4に示すように、3つの支持ローラ722の回転軸および外周面の位置は、前後方向および上下方向において互いに異なるように配置されている。換言すれば、3つの支持ローラ722の回転軸(外周面も同じ)は、前方にある支持ローラ722(第1ローラ)よりも後方にある支持ローラ722(第2ローラ)の方が上方に配置されている。すなわち、これらの支持ローラ722は、後方に向かって先上がりに配置されている。
【0050】
第2支持部73は、ブーム起伏ロープ9のうち、シーブ41T、下部スプレッダ8Aおよび上部スプレッダ8Bに掛け渡された後の先端側の部分(
図3の第2ロープ部92)を支持する機能を有している。なお、上記のブーム起伏ロープ9の先端部は、
図3のウインチ支持部10Hに固定されている。第2支持部73は、ベース板71の左側部分に固定されている。第2支持部73は、左右一対の側板731と、支持板732と、接続部734とを有している。左右一対の側板731は、ベース板71から前方に延びるように配置されている。支持板732は、左右一対の側板731を左右方向において接続するように配置されており、左右方向に沿って見ると、前方に向かって先下がりの円弧形状(湾曲形状)を有する湾曲面から構成されている。なお、当該円弧形状は上方に向かって凸状とされている。この結果、左右一対の側板731および支持板732は、第2ロープ部92を受け入れ可能な溝部73K(
図6)を形成する。更に、接続部734は、支持板732の下方において、左右一対の側板731同士を接続する接続ピンである。なお、
図5に示すように、第1支持部72の支持板732は、第1支持部72の3つの支持ローラ722よりも前面部502に近い位置に配置されている。
【0051】
図7は、本実施形態に係るクレーン100において、ガントリ4が上部旋回体2に対して倒伏する様子を示す側面図である。
図7の二点鎖線は、ガントリ4の
図2の状態を示しており、同実線は、ガントリ4が上部旋回体2上まで倒伏した状態を示している。本実施形態では、
図7の実線で示す状態が、ガントリ4の倒伏姿勢、換言すれば格納姿勢に相当し、この状態でガントリ4、カウンタウエイト5が上部旋回体2とともに、輸送、保管される。
【0052】
図7に示すように、ガントリ4の倒伏動作では、テンションメンバ42の第2部材42Bが前方に回動し、第1部材42Aが中央支点部42Sを支点として後方に回動する。そして、後方に回動するコンプレッションメンバ41が第1部材42Aの上に重なるように配置される。ブーム起伏ロープ9はブーム起伏ウインチ10とシーブ41Tとの間で直線的に延びている。仮に、本実施形態に係る支持装置70を有さない場合、ブーム起伏ロープ9はガントリ4の倒伏姿勢において
図7の仮想線Lで示すように延びることとなる。この場合、ブーム起伏ロープ9がカウンタウエイト5と干渉することになりブーム起伏ロープ9が損傷する可能性がある。
【0053】
一方、本実施形態では、ガントリ4の倒伏時に、カウンタウエイト5に装着された支持装置70がシーブ41Tとブーム起伏ウインチ10との間でブーム起伏ロープ9を受け止めて支持するため、ブーム起伏ロープ9のうちブーム起伏ウインチ10から支持装置70に向かって延びる領域と、支持装置70からシーブ41Tに向かって延びる領域とで、ブーム起伏ロープ9が屈曲するように配置される(
図7)。すなわち、支持装置70は、ブーム起伏ウインチ10から上方に延びるブーム起伏ロープ9を、カウンタウエイト5を迂回して後方に向かって誘導するように、ブーム起伏ロープ9を支持する。この結果、カウンタウエイト5を囲むように配策されたブーム起伏ロープ9が、鋼材などから構成されるカウンタウエイト5と直接干渉することが抑止され、ブーム起伏ロープ9の損傷が防止される。
【0054】
上記のような支持装置70を備える本実施形態では、ブーム起伏ロープ9とカウンタウエイト5との干渉を回避するためにカウンタウエイト5の配置や形状を変更する必要が低減される。例えば、カウンタウエイト5のうち
図7の仮想線Lよりも上方の領域を欠落させることで、両者の干渉を回避することができるが、この場合、カウンタウエイト5の総重量が低減するため、カウンタウエイト5との間でバランスを取ることができる最大吊り荷重量が小さくなってしまう。すなわち、クレーン100の吊荷能力が低下することになる。また、上記のような吊り能力を維持する方法として、カウンタウエイト5の欠落した部分の重量を補うために、カウンタウエイト5の左右端部の高さを高くする、あるいは横幅を拡げることが考えられるが、この場合、クレーン100のキャブから見た後方の視認性が悪化してしまう。あるいは、カウンタウエイト5の後端部を拡げることで上記の重量を確保することが考えられるが、この場合、上部旋回体2の後端側の旋回作業半径が大きくなってしまう。
【0055】
このように、本実施形態では、カウンタウエイト5の形状、配置を変更することによる不具合を回避しつつ、ブーム起伏ロープ9を装着したまま、ガントリ4を倒伏姿勢にして、上部旋回体2、ガントリ4およびカウンタウエイト5を一体で輸送、保管することが可能になる。また、
図2に示すように、起立姿勢におけるガントリ4のテンションメンバ42の直ぐ後ろの空間をカウンタウエイト5のために最大限利用しながら、倒伏時の干渉を防止することが可能になる。したがって、カウンタウエイト5の重量を確保することが可能になり、クレーン100の吊り能力を高く維持することができる。
【0056】
更に、本実施形態では、支持装置70がカウンタウエイト5に装着されているため、当該カウンタウエイト5により近い位置で支持装置70がブーム起伏ロープ9を支持することで、カウンタウエイト5とブーム起伏ロープ9との干渉を確実に抑止することができる。
【0057】
また、本実施形態では、支持装置70がカウンタウエイト5の前面部502に前方に突出するように装着されており、カウンタウエイト5の上面部501が開放されている。このため、支持装置70が上面部501上に装着される場合と比較して、複数のウエイト本体50の積み上げ、積み下ろし作業を支持装置70が妨げることが抑止される。また、複数のウエイト本体50の構造を共通化することができるため、カウンタウエイト5のコストを低減することも可能になる。
【0058】
また、支持装置70がカウンタウエイト5の前面部502のうちの上端部に配置されているため、ブーム起伏ロープ9をカウンタウエイト5の後方に向かって容易に誘導することができる。
【0059】
更に、本実施形態では、支持装置70が支持ローラ722の外周面でブーム起伏ロープ9を受けとめるため、支持装置70とブーム起伏ロープ9との接触によってブーム起伏ロープ9が損傷することを安定して抑止できる。特に、支持ローラ722が回転可能であるため、ブーム起伏ロープ9がその長手方向に移動しながら支持ローラ722に接触しても、支持ローラ722とブーム起伏ロープ9との接触抵抗を低減することができる。
【0060】
図8は、クレーン100において、ブーム起伏ロープ9が支持装置7に支持された様子を示す拡大図である。本実施形態では、
図8に示すように、複数の支持ローラ722の外周面によってブーム起伏ロープ9を受けることができるため、1つの支持ローラ722の外周面によってブーム起伏ロープ9を受ける場合と比較して、大きな仮想円弧形状をもってブーム起伏ロープ9を支持することができる。この結果、ブーム起伏ロープ9の屈曲半径Rを大きく設定することが可能になり、ブーム起伏ロープ9に掛かる負荷を低減することができる。
【0061】
なお、支持装置70は、複数のウエイト本体50の各々の前面部502に着脱可能とされている。このため、複数のウエイト本体50を積み上げた後に、例えば、最も上方のウエイト本体50に作業者が支持装置70を装着することで、ガントリ4の姿勢変更時にブーム起伏ロープ9を安定して支持することができる。
【0062】
更に、本実施形態では、上部旋回体2が、ブーム起伏ウインチ10から引き出されたブーム起伏ロープ9の先端部(第2ロープ部92)を保持するウインチ支持部10H(ロープ保持部)を有している。そして、支持装置70は、ブーム起伏ウインチ10から引き出されたブーム起伏ロープ9の第1ロープ部91をブーム起伏ウインチ10とシーブ41Tとの間で支持可能な第1支持部72と、シーブ41Tとウインチ支持部10Hとの間でブーム起伏ロープ9の第2ロープ部92を支持可能な第2支持部73とを有している。このような構成によれば、ブーム起伏ロープ9のうちブーム起伏ウインチ10から繰り出される部分を第1支持部72で支持し、ブーム起伏ロープ9の先端側部分を第2支持部73で支持することによって、ブーム起伏ロープ9をバランスよく支持することができる。
【0063】
特に、ブーム起伏ロープ9のうちブーム起伏ウインチ10の回転やガントリ4の姿勢変更によって支持装置70との接触位置が変化しやすい第1ロープ部91を複数の支持ローラ722で受けることで、ブーム起伏ロープ9の損傷を確実に抑止することができる。一方、ブーム起伏ロープ9のうちウインチ支持部10Hに固定され比較的移動しにくい先端側部分を円弧形状の溝部73K(側板731、支持板732)によって受けることで、第1支持部72および第2支持部73の全体を複数のローラで構成する場合と比較して、支持装置70のコストを低減することができる。また、各支持ローラ722を第1ロープ部91に限って用いることで、支持ローラ722の長さを短くすることができるため、支持ローラ722の剛性、強度を高めることができる。したがって、各支持ローラ722がブーム起伏ロープ9を安定して受け止めることができる。
【0064】
以上、本発明の一実施形態に係る支持装置70を備えたクレーンについて説明した。なお、本発明はこれらの形態に限定されるものではない。本発明では、以下のような変形実施形態が可能である。
【0065】
(1)上記の実施形態では、本発明に係る支持部材としてガントリ4を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。支持部材はマストなどの他の部材でもよい。また、ガントリ4は、コンプレッションメンバ41およびテンションメンバ42を有する構造に限定されるものではなく、単一の部材から構成されるものでも良い。また、本発明に係るロープおよびウインチは、ブーム起伏ロープ9およびブーム起伏ウインチ10に限定されるものではなく、その他のロープおよびウインチでもよい。更に、ブーム起伏ウインチ10に代表されるウインチは、上部旋回体2上に搭載されるものだけではなく、ガントリ4などの支持部材の基端部などに配置されるものでもよい。この場合、ウインチは支持部材とともに移動するが、ロープとカウンタウエイト5との干渉を防止するために、支持装置70が配置されることで、同様にロープの損傷が防止される。
【0066】
(2)また、上記の実施形態では、支持装置70がカウンタウエイト5に装着される態様にて説明したが、上部旋回体2の旋回フレーム21上に不図示の柱部材が装着され、その上端部などに支持装置70が固定されるものでもよい。また、本発明に係る起伏部材はブーム3に限定されるものではなく、起伏可能なその他の部材でもよい。
【0067】
(3)また、カウンタウエイト5は、複数のウエイト本体50から構成されるものに限定されるものではなく、単一の部材でもよい。更に、支持装置70はカウンタウエイト5(ウエイト本体50)の前面部502に配置されるものに限定されず、上面部501に装着されてもよい。
【0068】
(4)また、支持装置70のうちブーム起伏ロープ9を受け止める部分の構造は、支持ローラ722、支持板732に限定されるものではなく、その他の形状、構造を有するものでもよい。複数の支持ローラ722の代わりに、比較的大径の単一の支持ローラ722が用いられても良い。また、第1支持部72および第2支持部73の構造は同一でもよいし、これらの支持部の機能を兼ね備えた単一の支持部が設けられても良い。
【0069】
(5)上記の実施形態では、ウエイト本体50の数よりも少ない数の支持装置70が準備され、当該支持装置70が各ウエイト本体50の装着部50Sに着脱可能に装着される態様にて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。予め複数の支持装置70が準備され、複数のウエイト本体50の各々の前面部502に支持装置70がそれぞれ装着されるものでもよい。この場合、複数のウエイト本体50について任意の順序、組み合わせでカウンタウエイト5を上部旋回体2に搭載することができるとともに、いずれのウエイト本体50がカウンタウエイト5の上端部に配置されても、支持装置70がブーム起伏ロープ9を支持することができる。また、各ウエイト本体50に支持装置70を装着したまま、ウエイト本体50の積み上げ、積み下ろし作業を行うことも可能になる。
【符号の説明】
【0070】
1 下部走行体
10 ブーム起伏ウインチ(ウインチ)
100 クレーン
10H ウインチ支持部(ロープ保持部)
2 上部旋回体(機体)
21 旋回フレーム
21H 縦壁
3 ブーム(起伏部材)
4 ガントリ(支持部材)
41 コンプレッションメンバ
41P 基端支点部
41T シーブ
42 テンションメンバ
42A 第1部材
42B 第2部材
42P 下支点部
42Q 上支点部
42S 中央支点部
43 シリンダ
5 カウンタウエイト
50 ウエイト本体
501 上面部
502 前面部
503 側面部
50S 装着部
6 ブームガイライン
70 支持装置
71 ベース板
72 第1支持部
721 側板
722 支持ローラ(ローラ)
73 第2支持部
731 側板
732 支持板
734 接続部
73K 溝部
8A 下部スプレッダ
8B 上部スプレッダ
9 ブーム起伏ロープ(ロープ)
91 第1ロープ部
92 第2ロープ部
CL 旋回中心
L 仮想線
V ボルト