(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024068977
(43)【公開日】2024-05-21
(54)【発明の名称】光学フィルムの評価方法
(51)【国際特許分類】
G02B 5/30 20060101AFI20240514BHJP
【FI】
G02B5/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022179699
(22)【出願日】2022-11-09
(71)【出願人】
【識別番号】000003964
【氏名又は名称】日東電工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003845
【氏名又は名称】弁理士法人籾井特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野口 光貴
(72)【発明者】
【氏名】▲徳▼岡 咲美
(72)【発明者】
【氏名】後藤 周作
【テーマコード(参考)】
2H149
【Fターム(参考)】
2H149AA22
2H149DA04
2H149DA27
2H149EA05
2H149FA37Y
2H149FB04
2H149FB08
2H149FC02
2H149FD09
2H149FD12
2H149FD46
(57)【要約】
【課題】光学フィルムの光学軸を正確に評価すること。
【解決手段】本発明の実施形態による評価方法は、光学フィルムの評価方法であって、外周に直線部を有する基板上に、前記光学フィルムを配置することと、前記基板の前記直線部を基準として、前記光学フィルムの光学軸を測定することと、前記基板と前記光学フィルムとの位置関係に基づいて、前記測定結果を補正することと、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学フィルムの評価方法であって、
外周に直線部を有する基板上に、前記光学フィルムを配置することと、
前記基板の前記直線部を基準として、前記光学フィルムの光学軸を測定することと、
前記基板と前記光学フィルムとの位置関係に基づいて、前記測定結果を補正することと、
を含む、評価方法。
【請求項2】
前記基板の外周には、第一方向に延びる第一直線部と第二方向に延びる第二直線部が形成され、前記基板は前記第一直線部と前記第二直線部とが交差する角部を有する、請求項1に記載の評価方法。
【請求項3】
前記基板は光学的に等方性である、請求項1に記載の評価方法。
【請求項4】
前記基板の全光線透過率は85%以上である、請求項1に記載の評価方法。
【請求項5】
前記基板のヘイズは5%以下である、請求項1に記載の評価方法。
【請求項6】
前記光学フィルムは外周に直線部を有しない、請求項1に記載の評価方法。
【請求項7】
前記光学フィルムは、前記基板に対する位置決め部を有する、請求項1に記載の評価方法。
【請求項8】
光学フィルムの光学軸を測定する測定装置であって、
外周に直線部を有し、前記光学フィルムを配置させる基板と、
前記基板を載置する載置面と、前記載置面に対して直立する規制面とを有するサンプル保持部と、
前記光学フィルムの光学軸を測定する測定部と、を備え、
前記規制面に前記基板の前記直線部を突き合わせた状態で前記測定を行う、
測定装置。
【請求項9】
光学フィルムの光学軸の測定に用いられ、前記光学フィルムを配置させる基板であって、
外周に直線部を有する、基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学フィルムの評価方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置およびエレクトロルミネセンス(EL)表示装置(例えば、有機EL表示装置)に代表される画像表示装置が急速に普及している。画像表示装置においては、画像表示を実現し、画像表示の性能を高めるために、一般的に、位相差部材、偏光部材等の光学部材が用いられている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
近年、画像表示装置の新たな用途が開発されている。例えば、Virtual Reality(VR)を実現するためのディスプレイ付きゴーグル(VRゴーグル)が製品化され始めている。画像表示装置の用途の広がりに伴い、上記光学部材を含む光学フィルムに対し、用途に応じた形状を有することが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、形状によっては、光学フィルムの光学軸の正確な把握が困難となる場合がある。
【0006】
上記に鑑み、本発明は光学フィルムの光学軸を正確に評価することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1.本発明の実施形態による評価方法は、光学フィルムの評価方法であって、外周に直線部を有する基板上に、前記光学フィルムを配置することと、前記基板の前記直線部を基準として、前記光学フィルムの光学軸を測定することと、前記基板と前記光学フィルムとの位置関係に基づいて、前記測定結果を補正することと、を含む。
2.上記1に記載の評価方法において、上記基板の外周には、第一方向に延びる第一直線部と第二方向に延びる第二直線部が形成されてもよく、上記基板は前記第一直線部と前記第二直線部とが交差する角部を有してもよい。
3.上記1または2に記載の評価方法において、上記基板は光学的に等方性であってもよい。
4.上記1から3のいずれかに記載の評価方法において、上記基板の全光線透過率は85%以上であってもよい。
5.上記1から4のいずれかに記載の評価方法において、上記基板のヘイズは5%以下であってもよい。
6.上記1から5のいずれかに記載の評価方法において、上記光学フィルムは外周に直線部を有しなくてもよい。
7.上記1から6のいずれかに記載の評価方法において、上記光学フィルムは、前記基板に対する位置決め部を有してもよい。
【0008】
8.本発明の別の実施形態による測定装置は、光学フィルムの光学軸を測定する測定装置であって、外周に直線部を有し、前記光学フィルムを配置させる基板と、前記基板を載置する載置面と、前記載置面に対して直立する規制面とを有するサンプル保持部と、前記光学フィルムの光学軸を測定する測定部と、を備え、前記規制面に前記基板の前記直線部を突き合わせた状態で前記測定を行う。
9.本発明のさらに別の実施形態による基板は、光学フィルムの光学軸の測定に用いられ、前記光学フィルムを配置させる基板であって、外周に直線部を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施形態による評価方法によれば、光学フィルムの光学軸を正確に評価し得る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の1つの実施形態に係る測定基板を上から見た図である。
【
図2A】測定装置の治具に
図1に示す測定基板を載置した状態の一例を上から見た図である。
【
図2B】測定装置の治具に
図1に示す測定基板を載置した状態の一例を横から見た図である。
【
図3】VRゴーグルの表示システムの一例の概略の構成を示す模式図である。
【
図4】光学フィルムの詳細の一例を示す模式的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。図面は説明をより明確にするため、実施の形態に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、図面については、同一または同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略することがある。
【0012】
(用語および記号の定義)
本明細書における用語および記号の定義は下記の通りである。
(1)屈折率(nx、ny、nz)
「nx」は面内の屈折率が最大になる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率であり、「ny」は面内で遅相軸と直交する方向(すなわち、進相軸方向)の屈折率であり、「nz」は厚み方向の屈折率である。
(2)面内位相差(Re)
「Re(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定した面内位相差である。例えば、「Re(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した面内位相差である。Re(λ)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Re(λ)=(nx-ny)×dによって求められる。
(3)厚み方向の位相差(Rth)
「Rth(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定した厚み方向の位相差である。例えば、「Rth(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した厚み方向の位相差である。Rth(λ)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Rth(λ)=(nx-nz)×dによって求められる。
(4)Nz係数
Nz係数は、Nz=Rth/Reによって求められる。
(5)角度
本明細書において角度に言及するときは、当該角度は基準方向に対して時計回りおよび反時計回りの両方を包含する。したがって、例えば「45°」は±45°を意味する。
【0013】
本発明の実施形態による光学フィルムの光学軸の評価方法は、外周に直線部を有する基板上に光学フィルムを配置させて測定基板を準備することと、基板の直線部を基準として光学フィルムの光学軸を測定することと、基板と光学フィルムとの位置関係に基づいて測定結果を補正することと、を含む。
【0014】
評価対象である光学フィルムは、光学軸を有し得る。具体的には、光学フィルムは、少なくとも位相差部材を含み、遅相軸および進相軸を有し得る。位相差部材は、任意の適切な面内位相差Re(550)を有し得る。位相差部材の面内位相差Re(550)は、例えば100nm~300nmである。例えば、位相差部材がいわゆるλ/4部材として機能し得る場合、その面内位相差Re(550)は、例えば100nm~190nmであり、110nm~180nmであってもよく、130nm~160nmであってもよく、135nm~155nmであってもよい。
【0015】
上記位相差部材は、代表的には、樹脂フィルムの延伸フィルムまたは液晶化合物の配向固化層であり得る。
【0016】
上記樹脂フィルムに含まれる樹脂としては、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステルカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリアリレート系樹脂、環状オレフィン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、単独で用いてもよく、組み合わせて用いてもよい。組み合わせる方法としては、例えば、ブレンド、共重合が挙げられる。位相差部材が逆分散波長特性を示す場合、ポリカーボネート系樹脂またはポリエステルカーボネート系樹脂(以下、単にポリカーボネート系樹脂と称する場合がある)を含む樹脂フィルムが好適に用いられ得る。
【0017】
上記ポリカーボネート系樹脂としては、任意の適切なポリカーボネート系樹脂を用いることができる。例えば、ポリカーボネート系樹脂は、フルオレン系ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位と、イソソルビド系ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位と、脂環式ジオール、脂環式ジメタノール、ジ、トリまたはポリエチレングリコール、ならびに、アルキレングリコールまたはスピログリコールからなる群から選択される少なくとも1つのジヒドロキシ化合物に由来する構造単位と、を含む。好ましくは、ポリカーボネート系樹脂は、フルオレン系ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位と、イソソルビド系ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位と、脂環式ジメタノールに由来する構造単位ならびに/あるいはジ、トリまたはポリエチレングリコールに由来する構造単位と、を含み;さらに好ましくは、フルオレン系ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位と、イソソルビド系ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位と、ジ、トリまたはポリエチレングリコールに由来する構造単位と、を含む。ポリカーボネート系樹脂は、必要に応じてその他のジヒドロキシ化合物に由来する構造単位を含んでいてもよい。なお、位相差部材に好適に用いられ得るポリカーボネート系樹脂および位相差部材の形成方法の詳細は、例えば、特開2014-10291号公報、特開2014-26266号公報、特開2015-212816号公報、特開2015-212817号公報、特開2015-212818号公報に記載されており、これらの公報の記載は本明細書に参考として援用される。
【0018】
樹脂フィルムの延伸フィルムで構成される位相差部材の厚みは、例えば10μm~100μmであり、好ましくは10μm~70μmであり、より好ましくは20μm~60μmである。
【0019】
上記液晶化合物の配向固化層は、液晶化合物が層内で所定の方向に配向し、その配向状態が固定されている層である。なお、「配向固化層」は、後述のように液晶モノマーを硬化させて得られる配向硬化層を包含する概念である。位相差部材においては、代表的には、棒状の液晶化合物が位相差部材の遅相軸方向に並んだ状態で配向している(ホモジニアス配向)。棒状の液晶化合物として、例えば、液晶ポリマーおよび液晶モノマーが挙げられる。液晶化合物は、好ましくは、重合可能である。液晶化合物が重合可能であると、液晶化合物を配向させた後に重合させることで、液晶化合物の配向状態を固定できる。
【0020】
上記液晶化合物の配向固化層(液晶配向固化層)は、所定の基材の表面に配向処理を施し、当該表面に液晶化合物を含む塗工液を塗工して当該液晶化合物を上記配向処理に対応する方向に配向させ、当該配向状態を固定することにより形成され得る。配向処理としては、任意の適切な配向処理が採用され得る。具体的には、機械的な配向処理、物理的な配向処理、化学的な配向処理が挙げられる。機械的な配向処理の具体例としては、ラビング処理、延伸処理が挙げられる。物理的な配向処理の具体例としては、磁場配向処理、電場配向処理が挙げられる。化学的な配向処理の具体例としては、斜方蒸着法、光配向処理が挙げられる。各種配向処理の処理条件は、目的に応じて任意の適切な条件が採用され得る。
【0021】
液晶化合物の配向は、液晶化合物の種類に応じて液晶相を示す温度で処理することにより行われる。このような温度処理を行うことにより、液晶化合物が液晶状態をとり、基材表面の配向処理方向に応じて当該液晶化合物が配向する。
【0022】
配向状態の固定は、1つの実施形態においては、上記のように配向した液晶化合物を冷却することにより行われる。液晶化合物が重合性または架橋性である場合には、配向状態の固定は、上記のように配向した液晶化合物に重合処理または架橋処理を施すことにより行われる。
【0023】
上記液晶化合物としては、任意の適切な液晶ポリマーおよび/または液晶モノマーが用いられる。液晶ポリマーおよび液晶モノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、組み合わせてもよい。液晶化合物の具体例および液晶配向固化層の作製方法は、例えば、特開2006-163343号公報、特開2006-178389号公報、国際公開第2018/123551号公報に記載されている。これらの公報の記載は本明細書に参考として援用される。
【0024】
液晶配向固化層で構成される位相差部材の厚みは、例えば1μm~10μmであり、好ましくは1μm~8μmであり、より好ましくは1μm~6μmであり、さらに好ましくは1μm~4μmである。
【0025】
図1は本発明の1つの実施形態に係る測定基板を上から見た図である。測定基板6は、基板4と基板4上に配置された光学フィルム2とを有している。基板4は、所定の厚み(例えば、0.5mm~10mm)を有し、互いに対向する両主面は水平である。基板4は、外周に平面視直線部を有している。基板4は、外周に第一方向に延びる第一直線部4aと第二方向に延びる第二直線部4bとを有している。そして、基板4は、第一直線部4aと第二直線部4bとが交差する角部4cを有している。基板4は、第一方向と第二方向とが略直交し、その平面視形状が略矩形状とされているが、基板の平面視形状は、外周の少なくとも一部に直線部が形成されている限り、特に限定されない。例えば、外周の全長に対する最長の直線部分の長さの比率が0.1を超えることをいう。
【0026】
上記測定基板に用いられる基板は、光学的に等方性であることが好ましい。光学的に等方性である基板を用いることにより、光学フィルムの光学軸の評価に与える影響を抑制することができる。本明細書において、「光学的に等方性である」とは、面内位相差Re(590)が0nm~10nmであることをいう。上記測定基板に用いられる基板の面内位相差Re(590)は、より好ましくは1nm以下であり、さらに好ましくは0.1nm以下であり、特に好ましくは0.05nm以下であり、最も好ましくは0.01nm以下である。上記測定基板に用いられる基板の厚み方向の位相差Rth(590)は、好ましくは-10nm~+10nmである。
【0027】
基板の全光線透過率は、好ましくは85%以上であり、より好ましくは88%以上であり、さらに好ましくは90%以上である。基板のヘイズは、好ましくは5%以下であり、より好ましくは3%以下であり、さらに好ましくは1%以下である。このような基板を用いることにより、光学フィルムの光学軸の評価に与える影響を抑制することができる。基板としては、例えば、ガラス基板が好ましく用いられる。
【0028】
光学フィルム2は、外周に直線部を有していない。本明細書において、「外周に直線部を有しない」とは、外周の全長に対する最長の直線部分の長さの比率が0.1以下であることをいう。図示例では、光学フィルムは、略楕円形とされているが、これに限定されず、例えば略円形であってもよい。
【0029】
図示しないが、光学フィルム2は、基板4上に任意の適切な層を介して配置されてもよい。例えば、光学フィルム2は、接着剤層、粘着剤層等の接着層を介して、基板4に固着されていることが好ましい。
【0030】
光学フィルムの光学軸の測定は、上記測定基板を用いて行う。光学軸の測定装置は、任意の適切な装置が用いられる。光学軸の測定装置としては、例えば、王子計測機器株式会社製のKOBRA-WPRが挙げられる。
【0031】
代表的には、光学軸の測定に際し、測定装置の治具に上記測定基板を載置する。
図2Aは、測定装置の治具に
図1に示す測定基板を載置した状態の一例を上から見た図であり、
図2Bは、測定装置の治具に
図1に示す測定基板を載置した状態の一例を横から見た図である。測定装置のサンプル保持治具8は、水平面で構成される載置面8aと、載置面8aに対して直立する規制面8bを有している。測定基板6(基板4)は、第一直線部4aをサンプル保持治具8の規制面8bに突き合わせた状態で、載置面8aに載置されている。基板4は、第一直線部4aを含む端面41を有し、端面41を規制面8bに突き合わせている。基板4を用いて光学フィルム2の光学軸を評価することにより、基板4を用いない場合に比べて、格段に評価精度が向上し得る。角部4cを形成する第一直線部4aを規制面8bに突き合わせることで、より評価精度が向上し得る。なお、図示しないが、サンプル保持治具8には、規制面8b以外にも測定装置にサンプル保持治具8を装着するための基準部等が設けられていてもよい。
【0032】
測定基板を用いた光学フィルムの光学軸の測定結果を、基板と光学フィルムとの位置関係に基づいて補正する。基板と光学フィルムとの位置関係は、例えば、例えば、画像測定機を用いて座標化(数値化)することができる。画像測定機としては、例えば、ニコン社製のNEXIVシリーズが挙げられる。
【0033】
基板と光学フィルムとの位置関係は、例えば、基板の直線部と、光学フィルムの任意の地点もしくは任意の2点を結ぶ線との距離や角度により決定される。光学フィルム2は、基板4の第一直線部4aに対し光学フィルム2の位置を位置決めする位置決め部2a、2aを有している。図示例では、位置決め部2aは、平面視にて外周が部分的に切り欠かれた切り欠き部とされているが、これに限定されない。位置決め部は、例えば、平面視にて外周が部分的に突出する突出部であってもよいし、光学フィルムの面内に設けられるマークであってもよい。
【0034】
上記光学フィルムは、位相差部材以外にも、他の部材を含み得る。他の部材の具体例としては、偏光部材等の光学部材が挙げられる。上記光学フィルムは、任意の適切な画像表示装置に用いられ得る。上記光学フィルムは、例えば、VRゴーグルに用いられ得る。
【0035】
図3はVRゴーグルの表示システムの一例の概略の構成を示す模式図であり、表示システムの各構成要素の配置および形状等を模式的に図示している。表示システム10は、表示素子12と、反射型偏光部材14と、第一レンズ部16と、ハーフミラー18と、第1のλ/4部材20と、第2のλ/4部材22と、第二レンズ部24とを備えている。反射型偏光部材14は、表示素子12の表示面12a側である前方に配置され、表示素子12から出射された光を反射し得る。第一レンズ部16は表示素子12と反射型偏光部材14との間の光路上に配置され、ハーフミラー18は表示素子12と第一レンズ部16との間に配置されている。第1のλ/4部材20は表示素子12とハーフミラー18との間の光路上に配置され、第2のλ/4部材22はハーフミラー18と反射型偏光部材14との間の光路上に配置されている。
【0036】
表示素子12は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイであり、画像を表示するための表示面12aを有している。表示面12aから出射される光は、例えば、表示素子12に含まれ得る偏光部材を通過して出射され、第1の直線偏光とされている。
【0037】
第1のλ/4部材20は、を第1のλ/4部材20に入射した第1の直線偏光を第1の円偏光に変換し得る。第1のλ/4部材20は、表示素子12に一体に設けられてもよい。
【0038】
ハーフミラー18は、表示素子12から出射された光を透過させ、反射型偏光部材14で反射された光を反射型偏光部材14に向けて反射させる。ハーフミラー18は、第一レンズ部16に一体に設けられている。
【0039】
第2のλ/4部材22は、反射型偏光部材14およびハーフミラー18で反射させた光を、反射型偏光部材14を透過させ得る。第2のλ/4部材22は、第一レンズ部16に一体に設けられてもよい。
【0040】
第1のλ/4部材20から出射された第1の円偏光は、ハーフミラー18および第一レンズ部16を通過し、第2のλ/4部材22により第2の直線偏光に変換される。第2のλ/4部材22から出射された第2の直線偏光は、反射型偏光部材14を透過せずにハーフミラー18に向けて反射される。このとき、反射型偏光部材14に入射した第2の直線偏光の偏光方向は、反射型偏光部材14の反射軸と同方向である。そのため、反射型偏光部材14に入射した第2の直線偏光は、反射型偏光部材14で反射される。
【0041】
反射型偏光部材14で反射された第2の直線偏光は第2のλ/4部材22により第2の円偏光に変換され、第2のλ/4部材22から出射された第2の円偏光は第一レンズ部16を通過してハーフミラー18で反射される。ハーフミラー18で反射された第2の円偏光は、第一レンズ部16を通過し、第2のλ/4部材22により第3の直線偏光に変換される。第3の直線偏光は、反射型偏光部材14を透過する。このとき、反射型偏光部材14に入射した第3の直線偏光の偏光方向は、反射型偏光部材14の透過軸と同方向である。そのため、反射型偏光部材14に入射した第3の直線偏光は、反射型偏光部材14を透過する。
【0042】
反射型偏光部材14を透過した光は、第二レンズ部24を通過して、ユーザの目26に入射する。
【0043】
表示素子12に含まれる偏光部材の吸収軸と反射型偏光部材14の反射軸とは互いに略平行に配置されてもよいし、略直交に配置されてもよい。表示素子12に含まれる偏光部材の吸収軸と第1のλ/4部材20の遅相軸とのなす角度は、例えば40°~50°であり、42°~48°であってもよく、約45°であってもよい。表示素子12に含まれる偏光部材の吸収軸と第2のλ/4部材22の遅相軸とのなす角度は、例えば40°~50°であり、42°~48°であってもよく、約45°であってもよい。
【0044】
第1のλ/4部材20の面内位相差Re(550)は、例えば100nm~190nmであり、110nm~180nmであってもよく、130nm~160nmであってもよく、135nm~155nmであってもよい。第1のλ/4部材20は、好ましくは、位相差値が測定光の波長に応じて大きくなる逆分散波長特性を示す。第1のλ/4部材20のRe(450)/Re(550)は、例えば0.75以上1未満であり、0.8以上0.95以下であってもよい。
【0045】
第2のλ/4部材22の面内位相差Re(550)は、例えば100nm~190nmであり、110nm~180nmであってもよく、130nm~160nmであってもよく、135nm~155nmであってもよい。第2のλ/4部材22は、好ましくは、位相差値が測定光の波長に応じて大きくなる逆分散波長特性を示す。第2のλ/4部材22のRe(450)/Re(550)は、例えば0.75以上1未満であり、0.8以上0.95以下であってもよい。
【0046】
図示しないが、表示システム10は、反射型偏光部材14の前方に配置される吸収型偏光部材を備えていてもよい。反射型偏光部材の反射軸と吸収型偏光部材の吸収軸とは互いに略平行に配置され得る。
【0047】
上記光学フィルムは、例えば、上記表示システムに備えられる部材を含むことができる。具体的には、光学フィルムは、λ/4部材等の位相差部材を含むことができる。また、光学フィルムは、反射型偏光部材、吸収型偏光部材等の偏光部材を含むことができる。さらに、光学フィルムは、保護部材、隣り合う部材を一体化するための接着層等の他の部材を含むことができる。光学フィルムの厚みは、例えば、含まれる部材の種類、数により異なるが、例えば50μm~400μmである。上記表示システムに適用される光学フィルムは、第一レンズ部または第二レンズ部の形状に対応する形状を有し得る。例えば、略円形、略楕円形等の外周に直線部を有しない形状に設計され得る。この場合、光学フィルムは第一レンズ部または第二レンズ部に一体に設けられ得る。
【0048】
図4は、光学フィルムの詳細の一例を示す模式的な断面図である。光学フィルム2は、上記位相差部材に相当し得る第2のλ/4部材22と、第2のλ/4部材22の片側に配置される別の位相差部材28と、第2のλ/4部材22のもう片側に配置される保護部材30と、を含む。
【0049】
第2のλ/4部材22は、好ましくは、屈折率特性がnx>ny≧nzの関係を示す。ここで「ny=nz」はnyとnzが完全に等しい場合だけではなく、実質的に等しい場合を包含する。したがって、本発明の効果を損なわない範囲で、ny<nzとなる場合があり得る。第2のλ/4部材のNz係数は、好ましくは0.9~3であり、より好ましくは0.9~2.5であり、さらに好ましくは0.9~1.5であり、特に好ましくは0.9~1.3である。
【0050】
別の位相差部材28には、例えば、屈折率特性がnz>nx=nyの関係を示し得る部材(いわゆる、ポジティブCプレート)が用いられ得る。ポジティブCプレートの厚み方向の位相差Rth(550)は、好ましくは-50nm~-300nmであり、より好ましくは-70nm~-250nmであり、さらに好ましくは-90nm~-200nmであり、特に好ましくは-100nm~-180nmである。ここで、「nx=ny」は、nxとnyが厳密に等しい場合のみならず、nxとnyが実質的に等しい場合も包含する。ポジティブCプレートの面内位相差Re(550)は、例えば10nm未満である。
【0051】
ポジティブCプレートは、任意の適切な材料で形成され得るが、ポジティブCプレートは、好ましくは、ホメオトロピック配向に固定された液晶材料を含むフィルムから構成される。ホメオトロピック配向させることができる液晶材料(液晶化合物)は、液晶モノマーであってもよいし、液晶ポリマーであってもよい。このような液晶化合物およびポジティブCプレートの形成方法の具体例としては、特開2002-333642号公報の[0020]~[0028]に記載の液晶化合物および当該位相差層の形成方法が挙げられる。この場合、ポジティブCプレートの厚みは、好ましくは0.5μm~5μmである。
【0052】
保護部材30は、代表的には、基材を含む。基材は、任意の適切なフィルムで構成され得る。基材を構成するフィルムの主成分となる材料としては、例えば、トリアセチルセルロース(TAC)等のセルロース系樹脂、ポリエステル系、ポリビニルアルコール系、ポリカーボネート系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリエーテルスルホン系、ポリスルホン系、ポリスチレン系、ポリノルボルネン等のシクロオレフィン系、ポリオレフィン系、(メタ)アクリル系、アセテート系等の樹脂が挙げられる。基材の厚みは、好ましくは5μm~80μmであり、より好ましくは10μm~40μmであり、さらに好ましくは15μm~35μmである。
【0053】
保護部材30は、好ましくは、基材に加え、基材上に形成される表面処理層を有していてもよい。表面処理層を有する保護部材は、その基材が第2のλ/4部材22側に位置するように配置され得る。表面処理層は、任意の適切な機能を有し得る。表面処理層は、例えば、反射防止機能を有することが好ましい。表面処理層の厚みは、好ましくは1μm~20μmであり、より好ましくは2μm~15μmであり、さらに好ましくは3μm~10μmである。
【0054】
図示しないが、光学フィルム2に含まれる各部材は、接着層を介して一体化されていることが好ましい。また、光学フィルム2は、図示しない接着層(例えば、粘着剤層)により、上記表示システムの第一レンズ部に一体に設けられてもよい。具体的には、光学フィルム2は、別の位相差部材28表面に接着層が設けられ、この接着層により第一レンズ部に貼り合わせられてもよい。接着層は、接着剤で形成されてもよいし、粘着剤で形成されてもよい。接着層の厚みは、例えば0.05μm~30μmであり、好ましくは3μm~20μmであり、さらに好ましくは5μm~15μmである。
【実施例0055】
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。なお、厚み、位相差値、透過率およびヘイズは下記の測定方法により測定した値である。
<厚み>
1μm以下の厚みは、走査型電子顕微鏡(日本電子社製、製品名「JSM-7100F」)を用いて測定した。1μmを超える厚みは、デジタルマイクロメーター(アンリツ社製、製品名「KC-351C」)を用いて測定した。
<位相差値>
王子計測機器株式会社製のKOBRA-WPRを用いて測定した。測定波長は450nm、550nmおよび590nm、測定温度は23℃とした。
<全光線透過率>
日本電色社製のMDH-4000を用い、JIS K 7361に基づいて測定した。
<ヘイズ>
JIS 7136に準じて、ヘイズメーター(村上色彩科学研究所社製、製品名「HN-150」)を用いて測定した。
【0056】
[実施例1]
厚み1.3mmで65mm×165mmサイズのガラス基板を準備した。このガラス基板の面内位相差Re(590)は0nmであり、全光線透過率は92.26%であり、ヘイズは0.16%であった。
【0057】
(λ/4部材の作製)
撹拌翼および100℃に制御された還流冷却器を具備した縦型反応器2器からなるバッチ重合装置を用いて重合を行った。ビス[9-(2-フェノキシカルボニルエチル)フルオレン-9-イル]メタン29.60質量部(0.046mol)、イソソルビド(ISB)29.21質量部(0.200mol)、スピログリコール(SPG)42.28質量部(0.139mol)、ジフェニルカーボネート(DPC)63.77質量部(0.298mol)及び触媒として酢酸カルシウム1水和物1.19×10-2質量部(6.78×10-5mol)を仕込んだ。反応器内を減圧窒素置換した後、熱媒で加温を行い、内温が100℃になった時点で撹拌を開始した。昇温開始40分後に内温を220℃に到達させ、この温度を保持するように制御すると同時に減圧を開始し、220℃に到達してから90分で13.3kPaにした。重合反応とともに副生するフェノール蒸気を100℃の還流冷却器に導き、フェノール蒸気中に若干量含まれるモノマー成分を反応器に戻し、凝縮しないフェノール蒸気は45℃の凝縮器に導いて回収した。第1反応器に窒素を導入して一旦大気圧まで復圧させた後、第1反応器内のオリゴマー化された反応液を第2反応器に移した。次いで、第2反応器内の昇温および減圧を開始して、50分で内温240℃、圧力0.2kPaにした。その後、所定の攪拌動力となるまで重合を進行させた。所定動力に到達した時点で反応器に窒素を導入して復圧し、生成したポリエステルカーボネート系樹脂を水中に押し出し、ストランドをカッティングしてペレットを得た。
【0058】
得られたポリエステルカーボネート系樹脂(ペレット)を80℃で5時間真空乾燥をした後、単軸押出機(東芝機械社製、シリンダー設定温度:250℃)、Tダイ(幅200mm、設定温度:250℃)、チルロール(設定温度:120~130℃)および巻取機を備えたフィルム製膜装置を用いて、厚み135μmの長尺状の樹脂フィルムを作製した。得られた長尺状の樹脂フィルムを、幅方向に、延伸温度143℃、延伸倍率2.8倍で延伸し、厚み47μmの延伸フィルムを得た。得られた延伸フィルムのRe(590)は145nmであり、Re(450)/Re(550)は0.86であり、Nz係数は1.12であった。また、延伸フィルムの全光線透過率は96.81%であり、ヘイズは0.48%であった。
【0059】
(ポジティブCプレートの形成)
下記化学式(1)(式中の数字65および35はモノマーユニットのモル%を示し、便宜的にブロックポリマー体で表している:重量平均分子量5000)で示される側鎖型液晶ポリマー20重量部、ネマチック液晶相を示す重合性液晶(BASF社製:商品名PaliocolorLC242)80重量部および光重合開始剤(チバスペシャリティーケミカルズ社製:商品名イルガキュア907)5重量部をシクロペンタノン200重量部に溶解して液晶塗工液を調製した。そして、垂直配向処理を施したPET基材に当該塗工液をバーコーターにより塗工した後、80℃で4分間加熱乾燥することによって液晶を配向させた。この液晶層に紫外線を照射し、液晶層を硬化させることにより、厚みが4μm、Rth(550)が-100nmのポジティブCプレートを基材上に形成した。
【化1】
【0060】
(保護部材の作製)
ラクトン環構造を有するアクリルフィルムに、下記に示す反射防止層形成材料を塗布して80℃で1分間加熱し、加熱後の塗布層に高圧水銀ランプにて積算光量300mJ/cm2の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、厚み0.1μmの反射防止層が形成されたアクリルフィルム(厚み44μm)を得た。
【0061】
(反射防止層形成材料)
ペンタエリスリトールトリアクリレートを主成分とする多官能アクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、商品名「ビスコート#300」、固形分100重量%)100重量部、中空ナノシリカ粒子(日揮触媒化成工業株式会社製、商品名「スルーリア5320」、固形分20重量%、重量平均粒子径75nm)150重量部、中実ナノシリカ粒子(日産化学工業株式会社製、商品名「MEK-2140Z-AC」、固形分30重量%、重量平均粒子径10nm)50重量部、フッ素元素含有添加剤(信越化学工業株式会社製、商品名「KY-1203」、固形分20重量%)12重量部、および光重合開始剤(BASF社製、商品名「OMNIRAD907」、固形分100重量%)3重量部を混合した。その混合物に、希釈溶媒としてTBA(ターシャリーブチルアルコール)、MIBK(メチルイソブチルケトン)およびPMA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)を60:25:15重量比で混合した混合溶媒を添加して全体の固形分が4重量%となるようにし、攪拌して反射防止層形成用塗工液を調製した。
【0062】
(光学フィルム)
上記λ/4部材(延伸フィルム)に紫外線硬化型接着剤(硬化後の厚み1μm)を介して下記の上記ポジティブCプレートを貼り合わせた。次いで、λ/4部材に上記厚み5μmの粘着剤層を介して上記保護部材を貼り合わせ、積層体を得た。
得られた積層体から、
図1に示すような、楕円形状の光学フィルムを32枚打ち抜いた。なお、予め把握しているλ/4部材の遅相軸方向が、得られる光学フィルムの短辺方向に対し45°の方向となるように打ち抜いた。
【0063】
(軸角度の測定)
上記ガラス基板上に得られた光学フィルムを配置し、測定基板を得た。具体的には、厚み12μmの粘着剤層を介してガラス基板に光学フィルムを貼り合わせて測定基板を得た。
位相差測定装置(王子計測機器株式会社製、製品名「KOBRA-WPR」)のサンプル保持治具に得られた測定基板を載置した。具体的には、
図2に示すように、サンプル保持治具の規制面に測定基板の直線部を突き合わせた。そして、測定波長590nm、測定温度は23℃±2℃および測定湿度60%±2%の条件で、光学フィルムの遅相軸方向を測定した。具体的には、サンプル保持治具の規制面に対し光学フィルムの遅相軸方向がなす軸角度を測定した。
【0064】
(補正)
上記測定により得られた軸角度を補正し、光学フィルムの遅相軸を評価した。具体的には、測定基板における、ガラス基板の上辺に対する光学フィルムの位置を座標化して貼り合わせのズレを算出し、算出されたズレで上記測定により得られた軸角度を補正した。ガラス基板と光学フィルム位置の座標化は、画像測定機(ニコン社製、「NEXIV VMZ-R6555」)を用いて行った。
【0065】
[比較例1]
以下の点以外は、実施例1と同様にして、光学フィルムの遅相軸を評価した。
・軸角度の測定において、ガラス基板を用いずに、直接、サンプル保持治具に光学フィルムを載置した。具体的には、サンプル保持治具の規制面に対し楕円形の光学フィルムの短辺方向が直交するように突き合わせた。
・軸角度の補正を行わなかった。
【0066】
実施例1の評価結果および比較例1の測定結果の標準偏差(バラツキの度合い)を以下に示す。比較例1では、治具に光学フィルムを載置する際にズレが生じやすく、測定値はばらつくといえる。一方、実施例1では、ガラス基板を用いることにより上記ズレは生じにくく、かつ、補正を行っていることから、評価値のバラツキは極めて低い。
【0067】
【0068】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態で示した構成と実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成で置き換えることができる。
2 光学フィルム、2a 位置決め部、4 基板、4a 第一直線部、4b 第二直線部、4c 角部、6 測定基板、8 サンプル保持治具、8a 載置面、8b 規制面、10 表示システム、12 表示素子、14 反射型偏光部材、16 第一レンズ部、18 ハーフミラー、20 第1のλ/4部材、22 第2のλ/4部材、24 第二レンズ部。