(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024069053
(43)【公開日】2024-05-21
(54)【発明の名称】サーバのためのコンピュータプログラム、サーバ、及び、サーバによって実行される方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0207 20230101AFI20240514BHJP
【FI】
G06Q30/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022179831
(22)【出願日】2022-11-09
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】矢橋 義文
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB07
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】ユーザに特典を付与するための新規な技術を提供する。
【解決手段】サーバは、端末装置からユーザ識別情報と第1種の第1プリンタ識別情報と特定の特典コードとが受信され、かつ、メモリ内において、第1種の第1プリンタ識別情報と特定の特典コードとが関連づけて記憶されている場合に、特定の特典コードに対応する特定の特典をユーザ識別情報によって識別されるユーザに付与する。端末装置からユーザ識別情報と第1種の第1プリンタ識別情報と特定の特典コードとが受信され、かつ、メモリ内において、第1種の第1プリンタ識別情報と特定の特典コードとが関連づけて記憶されていない場合に、特定の特典はユーザに付与されない。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリンタに関するサービスを提供するサーバのためのコンピュータプログラムであって、
前記サーバは、
前記サービスの1個以上の特典に対応する1個以上の特典コードのそれぞれについて、当該特典コードと、プリンタを識別する第1種のプリンタ識別情報と、を記憶可能なメモリを備え、
前記コンピュータプログラムは、前記サーバのコンピュータを、
端末装置から、ユーザ識別情報と第1種の第1プリンタ識別情報と特定の特典コードとを受信する第1の受信部と、
前記端末装置から前記ユーザ識別情報と前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが受信され、かつ、前記メモリ内において、前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが関連づけて記憶されている場合に、前記特定の特典コードに対応する特定の特典を前記ユーザ識別情報によって識別されるユーザに付与する付与部であって、前記端末装置から前記ユーザ識別情報と前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが受信され、かつ、前記メモリ内において、前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが関連づけて記憶されていない場合に、前記特定の特典は前記ユーザに付与されない、前記付与部と、
として機能させる、コンピュータプログラム。
【請求項2】
前記メモリは、前記ユーザ識別情報と、特定のプリンタを識別する第2種のプリンタ識別情報と、を関連付けて記憶しており、
前記第1の受信部は、前記ユーザによって前記第1種の第1プリンタ識別情報が前記端末装置に入力されることに応じて、前記端末装置から、前記第1種の第1プリンタ識別情報を受信し、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記端末装置から前記ユーザ識別情報と前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが受信される場合に、前記メモリ内において、前記ユーザ識別情報に関連付けられている前記第2種のプリンタ識別情報によって識別される前記特定のプリンタに送信要求を送信する送信部であって、前記送信要求は、第1種のプリンタ識別情報の送信を要求するための信号である、前記送信部と、
前記送信要求が前記特定のプリンタに送信される場合に、前記特定のプリンタから、第1種の第2プリンタ識別情報を受信する第2の受信部と、
として機能させ、
前記付与部は、
前記端末装置から受信される前記第1種の第1プリンタ識別情報と、前記特定のプリンタから受信される前記第1種の第2プリンタ識別情報と、が一致し、かつ、前記メモリ内において、前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが関連づけて記憶されている場合に、前記特定の特典を前記ユーザに付与する、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項3】
前記メモリは、前記1個以上の特典コードのそれぞれについて、当該特典コードに関連付けて、地域情報をさらに記憶可能であり、
前記第1の受信部は、さらに、前記端末装置から、特定のプリンタが設置されている地域を示す特定の地域情報を受信し、
前記付与部は、
前記メモリ内において、前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが関連づけて記憶されており、かつ、前記メモリ内において、前記特定の地域情報と前記特定の特典コードが関連づけて記憶されている場合に、前記特定の特典を前記ユーザに付与する、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記メモリは、前記1個以上の特典コードのそれぞれについて、当該特典コードに関連付けて、プリンタが購入された事業者を示す事業者情報をさらに記憶可能であり、
前記第1の受信部は、さらに、前記端末装置から、特定のプリンタが購入された事業者を示す特定の事業者情報を受信し、
前記付与部は、
前記メモリ内において、前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが関連づけて記憶されており、かつ、前記メモリ内において、前記特定の事業者情報と前記特定の特典コードが関連づけて記憶されている場合に、前記特定の特典を前記ユーザに付与する、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
前記第1種のプリンタ識別情報は、プリンタのモデル名である、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項6】
前記サービスは、プリンタによって印刷される印刷用紙の枚数に応じて課金する課金サービスであり、
前記特典は、前記ユーザに請求される請求金額の割引に関する特典である、請求項1から5のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項7】
プリンタに関するサービスを提供するサーバであって、
前記サービスの1個以上の特典に対応する1個以上の特典コードのそれぞれについて、当該特典コードと、プリンタを識別する第1種のプリンタ識別情報と、を記憶可能なメモリと、
端末装置から、ユーザ識別情報と第1種の第1プリンタ識別情報と特定の特典コードとを受信する受信部と、
前記端末装置から前記ユーザ識別情報と前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが受信され、かつ、前記メモリ内において、前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが関連づけて記憶されている場合に、前記特定の特典コードに対応する特定の特典を前記ユーザ識別情報によって識別されるユーザに付与する付与部であって、前記端末装置から前記ユーザ識別情報と前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが受信され、かつ、前記メモリ内において、前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが関連づけて記憶されていない場合に、前記特定の特典は前記ユーザに付与されない、前記付与部と、
を備える、サーバ。
【請求項8】
プリンタに関するサービスを提供するサーバによって実行される方法であって、
前記サーバは、
前記サービスの1個以上の特典に対応する1個以上の特典コードのそれぞれについて、当該特典コードと、プリンタを識別する第1種のプリンタ識別情報と、を記憶可能なメモリを備え、
前記方法は、
端末装置から、ユーザ識別情報と第1種の第1プリンタ識別情報と特定の特典コードとを受信する受信ステップと、
前記端末装置から前記ユーザ識別情報と前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが受信され、かつ、前記メモリ内において、前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが関連づけて記憶されている場合に、前記特定の特典コードに対応する特定の特典を前記ユーザ識別情報によって識別されるユーザに付与する付与ステップであって、前記端末装置から前記ユーザ識別情報と前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが受信され、かつ、前記メモリ内において、前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが関連づけて記憶されていない場合に、前記特定の特典は前記ユーザに付与されない、前記付与ステップと、
を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、ユーザに特典を付与するサーバに関する技術を開示する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、プリンタとPCと情報管理サーバとを備える通信システムが開示されている。プリンタは、定額印刷処理が実行される毎に、印刷枚数に関する印刷情報を記憶し、印刷情報を情報管理サーバに送信する。情報管理サーバは、プリンタから印刷情報を受信する場合に、印刷情報を管理する。情報管理サーバは、プリンタから受信される印刷情報を利用して、定額印刷処理のサービスを提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書では、ユーザに特典を付与するための新規な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書は、プリンタに関するサービスを提供するサーバのためのコンピュータプログラムを開示する。前記サーバは、前記サービスの1個以上の特典に対応する1個以上の特典コードのそれぞれについて、当該特典コードと、プリンタを識別する第1種のプリンタ識別情報と、を記憶可能なメモリを備えてもよい。前記コンピュータプログラムは、前記サーバのコンピュータを、端末装置から、ユーザ識別情報と第1種の第1プリンタ識別情報と特定の特典コードとを受信する第1の受信部と、前記端末装置から前記ユーザ識別情報と前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが受信され、かつ、前記メモリ内において、前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが関連づけて記憶されている場合に、前記特定の特典コードに対応する特定の特典を前記ユーザ識別情報によって識別されるユーザに付与する付与部であって、前記端末装置から前記ユーザ識別情報と前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが受信され、かつ、前記メモリ内において、前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが関連づけて記憶されていない場合に、前記特定の特典は前記ユーザに付与されない、前記付与部と、として機能させてもよい。
【0006】
上記の構成によると、サーバは、メモリ内において、第1種の第1プリンタ識別情報と特定の特典コードとが関連づけて記憶されている場合に、特定の特典をユーザに付与する。一方、サーバは、メモリ内において、第1種の第1プリンタ識別情報と特定の特典コードとが関連づけて記憶されていない場合に、特定の特典をユーザに付与しない。従って、サーバは、第1種の第1プリンタ識別情報と特定の特典コードとが関連づけてメモリに記憶されているのか否かに応じて、特定の特典をユーザに付与するのか否かを切替えることができる。
【0007】
上記のコンピュータプログラムを格納するコンピュータ読取可能記録媒体、上記のコンピュータプログラムによって実現されるサーバ、及び、サーバによって実行される方法も、新規で有用である。また、サーバとプリンタと端末装置とを含む通信システムも、新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】サーバによって実行される割引処理のフローチャートを示す。
【
図4】ユーザに割引が付与されるケースAのシーケンス図を示す。
【
図6】ユーザに割引が付与されないケースBのシーケンス図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施例)
(通信システム2の構成;
図1)
図1に示されるように、通信システム2は、プリンタ10A、10Bと、端末装置100と、サーバ200と、を備える。端末装置100は、携帯電話(例えばスマートフォン)、PDA、タブレットPC等の可搬型の端末装置である。プリンタ10A、10B、及び、端末装置100は、LAN(Local Area Networkの略)4に接続されている。プリンタ10A、10B、及び、端末装置100は、LAN4を介して、通信可能である。LAN4は、インターネット6に接続されている。プリンタ10A、10B、端末装置100、及び、サーバ200は、インターネット6に接続されている。プリンタ10A、10B、端末装置100、及び、サーバ200は、インターネット6を介して、通信可能である。サーバ200は、プリンタに関する定額制の課金サービス(以下では、「定額制サービス」と呼ぶ)を提供する。定額制サービスについては、後で詳しく説明する。
【0010】
(プリンタ10A、10Bの構成)
プリンタ10Aは、印刷機能を実行可能な周辺装置(即ちPC等の周辺装置)である。プリンタ10Aは、印刷機能に加えて、スキャン機能、FAX機能等を実行可能な多機能機であってもよい。プリンタ10Aは、操作部12と、表示部14と、印刷実行部16と、通信インターフェース18と、制御部30と、を備える。プリンタ10Aは、シリアル番号「SN1」と、モデル名「MN1」と、を有する。シリアル番号は、プリンタの製造時に割り当てられる識別番号であり、当該プリンタを識別するための情報である。モデル名は、プリンタのモデルを示す情報である。以下では、インターフェースを「I/F」と記載することがある。
【0011】
操作部12は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部12を操作することによって、様々な指示をプリンタ10Aに入力することができる。表示部14は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。印刷実行部16は、インクジェット方式、レーザ方式等の印刷機構を備える。
【0012】
通信I/F18は、LAN4に接続されている。通信I/F18は、無線I/Fであってもよいし、有線I/Fであってもよい。
【0013】
制御部30は、CPU32とメモリ34とを備える。CPU32は、メモリ34に記憶されているプログラム36に従って、様々な処理を実行する。メモリ34は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。
【0014】
プリンタ10Bは、シリアル番号「SN2」及びモデル名「MN2」を有する点を除いて、プリンタ10Aと同様の構成を有する。以下では、プリンタ10A、10Bを総称して、「プリンタ10」と記載することがある。
【0015】
(サーバ200の構成)
サーバ200は、プリンタ10のベンダによってインターネット6上に設置される。なお、変形例では、サーバ200は、当該ベンダとは異なる事業者によってインターネット6上に設置されてもよい。別の変形例では、プリンタ10のベンダは、サーバ200のハードウェアを自前で準備せず、外部のクラウドコンピューティングサービスが提供する環境を利用してもよい。この場合、プリンタ10のベンダは、サーバ200のプログラム(即ちソフトウェア)を準備し、それを上記の環境に導入することによって、サーバ200を実現してもよい。上述のように、サーバ200は、定額制サービスを提供する。定額制サービスは、所定期間におけるプリンタ10によって印刷される印刷用紙の枚数が契約印刷枚数(例えば1000枚)以下の場合、予め決められた金額(以下では、「定額料金」と記載することがある)を課金し、所定期間におけるプリンタ10によって印刷される印刷用紙の枚数が契約印刷枚数を超える場合に、定額料金と、契約印刷枚数を超えた枚数に応じた金額(以下では、「追加料金」と記載することがある)と、を合算した請求金額を課金する課金サービスである。定額制サービスは、自動発注サービスを含む。自動発注サービスは、プリンタ10の印刷実行部16に装着されている専用カートリッジ内のインクの残量が所定残量以下になる場合に、新たな専用カートリッジを自動的に発注するサービスである。専用カートリッジは、サーバ200から発送されるカートリッジであり、かつ、プリンタが定額制サービスの提供を受けている状態でのみ利用可能なカートリッジである。なお、変形例では、サーバ200は、定額制サービスに代えて、所定期間(例えば、1ヶ月)におけるプリンタ10によって印刷される印刷用紙の枚数に応じた金額を課金する従量制の課金サービスを提供してもよい。
【0016】
サーバ200は、通信I/F218と、制御部230と、を備える。通信I/F218は、インターネット6に接続されている。制御部230は、CPU232と、メモリ234と、を備える。CPU232は、メモリ234に格納されているプログラム236に従って、様々な処理を実行する。メモリ234は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。メモリ234は、さらに、ユーザテーブル238と、割引テーブル240と、履歴テーブル242と、を記憶している。
【0017】
(各テーブルの構成;
図2)
続いて、
図2を参照して、サーバ200内のユーザテーブル238、割引テーブル240、及び、履歴テーブル242の内容を説明する。
【0018】
ユーザテーブル238は、ユーザに関する情報を管理するためのテーブルである。ユーザテーブル238では、ユーザを識別するためのユーザ名(例えば、U1)と、パスワード(例えば、PW1)と、シリアル番号(例えば、SN1)と、トークン(例えば、tk1)と、当該ユーザの住所を示す住所情報(例えば、AD1)と、支払情報(例えば、UPI1)と、ユーザに付与される割引を示す適用割引情報と、が関連付けて記憶されている。トークンは、プリンタ10とサーバ200との間にXMPP接続(eXtensible Messaging and Presence Protocolの略)を確立するための認証情報である。支払情報は、料金の支払い元(例えばクレジットカードの番号)に関する情報である。適用割引情報は、後述する割引テーブル240内の割引情報に対応する情報である。
【0019】
割引テーブル240は、ユーザに付与すべき割引の内容を特定するためのテーブルである。割引テーブル240では、割引コード(例えば、AAA、BBB、CCC)と、割引条件と、割引情報(例えば、DI1~DI3)と、が関連付けて記憶されている。割引コードは、ユーザに配布されるクーポンコードである。割引コードは、サーバ200によってユーザに配布される。割引条件は、当該条件に関連付けられている割引情報を付与する対象を限定するための情報である。割引条件は、モデル名(例えば、MN1、MN2)と、国情報(例えば、JP、US)と、事業者情報(例えば、A社、B社)と、を含む。国情報は、プリンタ10が設置されている国を示す情報である。事業者情報は、ユーザがプリンタ10を購入した事業者の名称を示す情報である。即ち、事業者情報は、プリンタ10を販売する事業者の名称を示す情報である。なお、割引条件は、モデル名を必ず含むが、国情報及び事業者情報のうちの少なくとも一方を含まない場合がある。割引情報DI1~DI3は、ユーザに付与すべき割引を示す情報である。割引情報DI1~DI3は、割引期間情報(例えば、4ヶ月、2ヶ月)と、割引枚数情報(例えば、400枚/月、200枚/月)と、を含む。割引期間情報は、定額料金の無料期間を示す。割引枚数情報は、無料期間において、契約印刷枚数を超える場合に、無料で印刷可能な印刷用紙の枚数を示す。
【0020】
履歴テーブル242は、ユーザに付与された割引の履歴を管理するためのテーブルである。履歴テーブル242では、シリアル番号と、適用割引コードと、が関連付けて記憶されている。
【0021】
(割引処理;
図3)
図3を参照して、サーバ200のCPU232によって実行される割引処理について説明する。CPU232は、端末装置を利用したログインが完了する場合に、
図3の処理を開始する。また、以下の各通信は、通信I/F18、218を介して実行される。従って、以下の説明では、「通信I/F18、218を介して」という記載を省略する。
【0022】
S10において、CPU232は、端末装置100から割引要求を受信することを監視する。割引要求は、端末装置100のユーザに割引を付与することを要求する信号である。割引要求は、割引コードとモデル名とを含む。また、割引要求は、国情報と事業者情報とを含み得る。
【0023】
S12において、CPU232は、ユーザテーブル238において、サーバ200にログインしているユーザのユーザ名に関連付けられているシリアル番号(以下では、「対象シリアル番号」と記載する)を特定する。CPU232は、対象シリアル番号を有するプリンタ(以下では、「対象プリンタ」と記載する)にモデル名要求を送信する。モデル名要求は、プリンタのモデル名の送信を要求する信号である。
【0024】
S14において、CPU232は、対象プリンタから、当該プリンタのモデル名を受信する。
【0025】
S16において、CPU232は、受信済みの割引要求に含まれるモデル名(S10参照)と、対象プリンタから受信したモデル名(S14参照)と、が一致するのかを判断する。CPU232は、受信済みの割引要求に含まれるモデル名と対象プリンタから受信したモデル名とが一致する場合(S16でYES)に、S20に進み、受信済みの割引要求に含まれるモデル名と対象プリンタから受信したモデル名とが一致しない場合(S16でNO)に、S40に進む。
【0026】
S20において、CPU232は、受信済みの割引要求内の割引コードに対応する割引がユーザに付与済みであるのか否かを判断する。CPU232は、対象シリアル番号と割引要求内の割引コードとの組み合わせが履歴テーブル242に記憶されていない場合に、S20でNOと判断し、S22に進む。一方、CPU232は、対象シリアル番号と割引要求内の割引コードとの組み合わせが履歴テーブル242に記憶されている場合に、S20でYESと判断し、S40に進む。
【0027】
S22において、CPU232は、割引テーブル240において、受信済みの割引要求に含まれる割引コードに関連付けられている割引条件を対象割引条件として特定する。
【0028】
S24において、CPU232は、対象割引条件が満たされるのか否かを判断する。CPU232は、対象割引条件に含まれる1以上の情報を特定し、受信済みの割引要求が、特定済みの1以上の情報を含む場合に、対象割引条件が満たされると判断する。一方、CPU232は、受信済みの割引要求が、特定済みの1以上の情報のうちの少なくとも1つの情報を含まない場合に、対象割引条件が満たされないと判断する。例えば、対象割引条件がモデル名と国情報と事業者情報とを含む場合、CPU232は、受信済みの割引要求が、対象割引条件内のモデル名と国情報と事業者情報とを含む場合に、対象割引条件が満たされると判断する。一方、CPU232は、受信済みの割引要求が、対象割引条件内のモデル名と国情報と事業者情報とのうちの少なくとも1つを含まない場合に、対象割引条件が満たされないと判断する。また、例えば、対象割引条件が、モデル名と国情報とを含み、事業者情報を含まない場合、CPU232は、受信済みの割引要求が、対象割引条件内のモデル名と国情報とを含む場合に、対象割引条件が満たされると判断する。一方、CPU232は、受信済みの割引要求が、対象割引条件内のモデル名と国情報とのうちの少なくとも1つを含まない場合に、対象割引条件が満たされないと判断する。CPU232は、対象割引条件が満たされる場合(S24でYES)に、S26に進み、対象割引条件が満たされない場合(S24でNO)に、S40に進む。
【0029】
S26において、CPU232は、割引テーブル240において、対象割引条件に関連付けられている割引情報を対象割引情報として特定する。
【0030】
S28において、CPU232は、対象割引情報を端末装置に送信する。
【0031】
S30において、CPU232は、ユーザテーブル238及び履歴テーブル242を更新する。CPU232は、サーバ200にログインしているユーザのユーザ名に関連付けて対象割引情報をユーザテーブル238に記憶させる。対象割引情報がユーザテーブル238に記憶されることによって、対象割引情報に対応する割引がユーザに付与される。次いで、CPU232は、対象シリアル番号と、受信済みの割引情報内の割引コードと、を関連付けて履歴テーブル242に記憶させる。CPU232は、S30が終了すると、
図3の処理を終了する。
【0032】
上述のように、CPU232は、受信済みの割引要求に含まれるモデル名と対象プリンタから受信したモデル名とが一致する場合(S16でYES)に、割引をユーザに付与する。対象割引情報をユーザテーブル238に記憶させる。このような構成によると、ユーザによるモデル名の入力が間違っていることが原因で、割引が付与されるべきユーザとは異なるユーザに割引が付与されることを抑制することができる。
【0033】
また、対象割引条件がモデル名と国情報を含む場合、CPU232は、受信済みの割引要求が、対象割引条件内のモデル名と国情報とを含む場合(S24でYES)に、割引をユーザに付与する。このような構成によると、対象割引条件がモデル名のみを含む構成と比較して、割引が付与されるべきユーザを限定することができる。
【0034】
また、対象割引条件がモデル名と事業者情報を含む場合、CPU232は、受信済みの割引要求が、対象割引条件内のモデル名と事業者情報とを含む場合(S24でYES)に、割引をユーザに付与する。このような構成によると、対象割引条件がモデル名のみを含む構成と比較して、割引が付与されるべきユーザを限定することができる。
【0035】
また、S40において、CPU232は、エラー通知を端末装置に送信する。S16でNOと判断される場合、エラー通知は、割引情報に含まれるモデル名が正しくないことを示す情報を含む。S20でNOと判断される場合、エラー通知は、割引が付与済であることを示す情報を含む。S24でNOと判断される場合、エラー通知は、ユーザが、割引が付与されるべき対象でないことを示す情報を含む。
【0036】
(具体的なケース;
図4~
図6)
続いて、
図4~
図6を参照して、本実施例の通信システム2によって実現される具体的なケースA、ケースBについて説明する。
【0037】
(ケースA;
図4、
図5)
図4、
図5を参照して、ユーザに割引が付与されるケースAについて説明する。ケースAの初期状態において、サーバ200のユーザテーブル238には、ユーザ名U1と、パスワードPW1と、が関連付けて記憶されている。サーバ200の割引テーブル240には、割引情報DI1~DI3が記憶されている(
図2参照)。サーバ200の履歴テーブル242は、空の状態である。
【0038】
端末装置100は、T10において、ログイン操作を受付けると、T12において、ログイン画面データ要求をサーバ200に送信し、T14において、サーバ200からログイン画面データを受信し、T16において、ログイン画面を表示する。端末装置100は、T20において、ユーザ名U1及びパスワードPW1の入力を受付けると、T22において、ユーザ名U1及びパスワードPW1を含むログイン要求をサーバ200に送信する。
【0039】
サーバ200は、T22において、端末装置100からログイン要求を受信すると、T24において、ログイン要求内のユーザ名U1及びパスワードPW1の組み合わせがユーザテーブル238内に記憶されているために、認証が成功したと判断し、T26において、トップ画面データを端末装置100に送信する。
【0040】
端末装置100は、T26において、サーバ200からトップ画面データを受信すると、T28において、トップ画面データに対応するトップ画面を表示する。トップ画面は、定額制サービスに加入するための画面であるとともに、割引コードを入力するコード入力画面(
図5参照)を要求するための画面でもある。端末装置100は、T30において、定額制サービスに加入するための加入操作を受付けると、T32において、加入要求をサーバ200に送信する。加入要求は、定額制サービスの契約に加入することを要求する信号である。
【0041】
サーバ200は、T32において、端末装置100から加入要求を受信すると、T34において、PINコードPC1を生成し、ユーザテーブル238において、ユーザ名U1に関連付けて、PINコードPC1を一時的に記憶する。次いで、サーバ200は、T36において、PINコードPC1を端末装置100に送信する。
【0042】
端末装置100は、T36において、サーバ200からPINコードPC1を受信すると、T38において、PINコードPC1を表示する。これにより、端末装置100のユーザは、プリンタ10Aに入力するべきPINコードPC1を知ることができる。
【0043】
プリンタ10Aは、T50において、PINコードPC1の入力を受付けると、T52において、PINコードPC1とプリンタ10Aのシリアル番号「SN1」とを含むトークン要求をサーバ200に送信する。
【0044】
サーバ200は、T52において、プリンタ10Aからトークン要求を受信すると、T54において、T34で記憶されたPINコードPC1とトークン要求内のPINコードPC1とが一致するために、認証が成功したと判断する。次いで、サーバ200は、T56において、トークンtk1を生成し、T58において、受信済みのシリアル番号「SN1」及び生成済みのトークンtk1をユーザ名U1に関連付けてユーザテーブル238に記憶する。また、サーバ200は、ユーザテーブル238内のPINコードPC1を消去する。次いで、サーバ200は、T60において、トークンtk1をプリンタ10Aに送信する。
【0045】
プリンタ10Aは、T60において、サーバ200からトークンtk1を受信すると、T62において、受信済みのトークンtk1をメモリ34に記憶する。次いで、プリンタ10Aは、T64において、トークンtk1を利用して、サーバ200とのXMPP接続を確立する。XMPP接続は、いわゆる常時接続であり、プリンタ10Aの電源が切断されるまで確立され続ける接続である。サーバ200は、XMPP接続を利用すれば、プリンタ10Aから要求を受信しなくても、プリンタ10Aが所属するLAN4のファイヤウォールを越えて、プリンタ10Aに要求を送信することができる。なお、サーバ200からプリンタ10Aに要求を送信する仕組みは、XMPP接続ではなく、他の手法であってもよい。例えば、プリンタ10Aとサーバ200との間にHTTPS(Hypertext Transfer Protocol Secureの略)接続が確立されてもよい。
【0046】
サーバ200は、T64において、プリンタ10AとのXMPP接続が確立されると、T70において、加入画面データを端末装置100に送信する。
【0047】
端末装置100は、T70において、サーバ200から加入画面データを受信すると、T72において、加入画面データに対応する加入画面を表示する。加入画面は、住所情報、及び、支払情報を入力するための画面である。端末装置100は、T74において、住所情報AD1、及び、支払情報PI1の入力を受付けると、T76において、住所情報AD1と支払情報PI1とをサーバ200に送信する。
【0048】
サーバ200は、T76において、端末装置100から住所情報AD1と支払情報PI1とを受信すると、T78において、住所情報AD1と支払情報PI1とをユーザ名U1に関連付けてユーザテーブル238に記憶する。次いで、サーバ200は、
図5のT80において、コード入力画面データを端末装置100に送信する。
【0049】
端末装置100は、T80において、サーバ200からコード入力画面データを受信すると、T82において、コード入力画面データに対応するコード入力画面を表示する。コード入力画面は、割引コード等の入力を促すメッセージと、割引コード入力欄と、モデル名選択欄と、国情報選択欄と、事業者情報選択欄と、OKボタンと、キャンセルボタンと、を含む。端末装置100は、T90において、割引コード「AAA」の入力、モデル名「MN1」の選択、国情報「JP」の選択、事業者情報「A社」の選択、及び、OKボタンの選択を受付けると、T92において、割引コード「AAA」とモデル名「MN1」と国情報「JP」と事業者情報「A社」とを含む割引要求をサーバ200に送信する。
【0050】
サーバ200は、T92において、端末装置100から割引要求を受信すると(
図3のS10でYES)、ユーザテーブル238において、ユーザ名U1に関連付けられているシリアル番号「SN1」を特定する。サーバ200は、T100において、シリアル番号「SN1」を有するプリンタ10Aにモデル名要求を送信し(S12)、T102において、プリンタ10Aからモデル名「MN1」を受信する(S14)。サーバ200は、受信済みの割引要求に含まれるモデル名「MN1」とプリンタ10Aから受信したモデル名「MN1」とが一致すると判断し(S16でYES)、シリアル番号「SN1」と割引要求内の割引コード「AAA」との組み合わせが履歴テーブル242に記憶されていないと判断する(S20でNO)。サーバ200は、割引テーブル240において、割引要求内の割引コード「AAA」に関連付けられている割引条件(モデル名「MN1」、国情報「JP」、事業者情報「A社」)を対象割引条件として特定する(S22)。サーバ200は、受信済みの割引要求が、モデル名「MN1」と国情報「JP」と事業者情報「A社」とを含むために、対象割引条件が満たされると判断する(S24でYES)。この場合、サーバ200は、T110において、割引テーブル240において、割引コード「AAA」に関連付けられている割引情報DI1を対象割引情報として特定し(S26)、T112において、割引情報DI1を含む完了画面データを端末装置100に送信する(S28)。また、サーバ200は、T114において、割引情報DI1をユーザ名U1に関連付けてユーザテーブル238に記憶するとともに、シリアル番号「SN1」と割引コード「AAA」とを関連付けて履歴テーブル242に記憶する(S30)。
【0051】
端末装置100は、T112において、サーバ200から完了画面データを受信すると、T116において、完了画面データに対応する完了画面を表示する。完了画面は、定額制サービスへの加入が完了したことを示すメッセージと、ユーザに付与される割引の内容と、を含む。これにより、ユーザは、当該ユーザに付与される割引の内容を知ることができる。
【0052】
(ケースB;
図6)
図6を参照して、ユーザに割引が付与されないケースBについて説明する。ケースBの初期状態は、ケースAの後の状態である。
【0053】
T210~T228は、
図4のT10~T28と同様である。端末装置100は、T230において、割引コードを入力するコード入力画面を要求する操作を受付けると、T232において、コード入力画面要求をサーバ200に送信する。端末装置100は、T240において、サーバ200からコード入力画面データを受信し、T242において、コード入力画面データに対応するコード入力画面(
図5参照)を表示する。本ケースでは、端末装置100は、T250において、割引コード「CCC」の入力、モデル名「MN1」の選択、国情報「JP」の選択、事業者情報「A社」の選択、及び、OKボタンの選択を受付ける。この場合、端末装置100は、T252において、割引コード「CCC」とモデル名「MN1」と国情報「JP」と事業者情報「A社」とを含む割引要求をサーバ200に送信する。
【0054】
T260、T262は、それぞれ、
図5のT100、T102と同様である。サーバ200は、受信済みの割引要求に含まれるモデル名「MN1」とプリンタ10Aから受信したモデル名「MN1」とが一致すると判断し(S16でYES)、シリアル番号「SN1」と割引要求内の割引コード「CCC」との組み合わせが履歴テーブル242に記憶されていないと判断する(S20でNO)。次いで、サーバ200は、割引テーブル240において、割引コード「CCC」に関連付けられている割引条件(モデル名「MN2」、国情報「US」、事業者情報「B社」)を対象割引条件として特定する(S22)。次いで、サーバ200は、T270において、受信済みの割引要求が、モデル名「MN2」、国情報「US」、及び、事業者情報「B社」のいずれをも含まないために、対象割引条件が満たされないと判断する(S24でNO)。この場合、サーバ200は、割引情報をユーザテーブル238に記憶することなく、T272において、割引が付与される対象でないことを示す情報を含むエラー通知を端末装置100に送信する。
【0055】
(本実施例の効果)
図4、
図5のケースAに示されるように、サーバ200は、端末装置100からユーザ名U1とモデル名「MN1」と割引コード「AAA」とが受信され(
図4のT22、
図5のT92)、かつ、メモリ234内において、モデル名「MN1」と割引コード「AAA」とが関連づけて記憶されている場合に、割引情報DI1によって示される割引をユーザに付与する(
図5のT114)。一方、
図6のケースBに示されるように、サーバ200は、端末装置100からユーザ名U1とモデル名「MN1」と割引コード「CCC」とが受信され(
図6のT222、T252)、かつ、メモリ234内において、モデル名「MN1」と割引コード「CCC」とが関連づけて記憶されていない場合に、割引をユーザに付与しない。従って、サーバ200は、特定のモデル名と特定の割引コードとが関連づけてメモリ234に記憶されているのか否かに応じて、割引をユーザに付与するのか否かを切替えることができる。
【0056】
(対応関係)
定額制サービスが、「プリンタに関するサービス」の一例である。割引コードが、「特典コード」の一例である。モデル名が、「第1種のプリンタ識別情報」の一例である。ユーザ名U1が、「ユーザ識別情報」の一例である。
図5のT92の割引要求内のモデル名「MN1」、及び、
図6のT252の割引要求内のモデル名「MN1」が、「第1種の第1プリンタ識別情報」の一例である。
図5のT92の割引情報内の割引コード「AAA」、及び、
図6のT252の割引要求内の割引コード「CCC」が、「特定の特典コード」の一例である。シリアル番号「SN1」が、「第2種のプリンタ識別情報」の一例である。プリンタ10Aが、「特定のプリンタ」の一例である。モデル名要求が、「送信要求」の一例である。
図5のT102のモデル名「MN1」が、「第1種の第2プリンタ識別情報」の一例である。国情報が、「地域情報」の一例である。
図5のT92の割引情報内の地域情報「JP」、及び、
図6のT252の割引要求内の地域情報「JP」が、「特定の地域情報」の一例である。
図5のT92の割引情報内の事業者情報「A社」、及び、
図6のT252の割引要求内の事業者情報「A社」が、「特定の事業者情報」の一例である
【0057】
図3のS10が、「第1の受信部」によって実行される処理の一例である。
図3のS30が、「付与部」によって実行される処理の一例である。
図3のS30が、「付与部」によって実行される処理の一例である。
【0058】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0059】
(第1変形例)サーバ200は、単一のサーバによって構成されていてもよいし、複数個のサーバを有していてもよい。例えば、サーバ200は、第1のサーバと、第2のサーバと、を有していてもよい。本変形例では、第1のサーバは、割引をユーザに付与するサーバであり、ユーザテーブル238、及び、履歴テーブル242を記憶する。第2のサーバは、割引コードをユーザに配布するサーバであり、割引テーブル240を記憶する。そして、第1のサーバは、
図3のS10~S16、S20の処理を実行し、端末装置から受信される割引コードを第2のサーバに送信する。第2のサーバは、第1のサーバから割引コードを受信すると、割引テーブル240において、受信済みの割引要求に含まれる割引コードに関連付けられている割引条件を対象割引条件として特定するとともに(
図3のS22)、当該割引コードに関連付けられている割引情報を特定し、対象割引条件と割引情報とを第1のサーバに送信する。第1のサーバは、第2のサーバから受信される対象割引条件と割引情報とを利用して、
図3のS24~S30の処理を実行する。
【0060】
(第2変形例)
図3のS12~S16を省略可能である。本変形例では、「送信部」及び「第2の受信部」を省略可能である。
【0061】
(第3変形例)割引条件が、国情報及び事業者情報のうちの一方を含んでいなくてもよいし、国情報及び事業者情報の両方を含んでいなくてもよい。
【0062】
(第4変形例)「地域情報」は、国情報に限定されず、国情報よりも広い範囲を示す情報であってもよいし、国情報よりも狭い範囲(市等)を示す情報であってもよい。
【0063】
(第5変形例)「第1種のプリンタ識別情報」は、モデル名に限定されず、シリアル番号等であってもよい。
【0064】
(第6変形例)「特定の特典」は、割引に限定されず、ユーザへのポイント付与等であってもよい。
【0065】
(第7変形例)上記の各実施例では、
図3~
図6の各処理がソフトウェア(例えばプログラム36、236)によって実現されるが、これらの各処理のうちの少なくとも1つが論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
【0066】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【0067】
本特許出願時の特許請求の範囲において、各請求項が一部の請求項のみに従属している場合であっても、各請求項が当該一部の請求項のみに従属可能であることに限定されない。技術的に矛盾しない範囲において、各請求項は、出願時に従属していない他の請求項にも従属可能である。即ち、各請求項の技術は以下のように様々に組み合わせることができる。
(項目1)
プリンタに関するサービスを提供するサーバのためのコンピュータプログラムであって、
前記サーバは、
前記サービスの1個以上の特典に対応する1個以上の特典コードのそれぞれについて、当該特典コードと、プリンタを識別する第1種のプリンタ識別情報と、を記憶可能なメモリを備え、
前記コンピュータプログラムは、前記サーバのコンピュータを、
端末装置から、ユーザ識別情報と第1種の第1プリンタ識別情報と特定の特典コードとを受信する第1の受信部と、
前記端末装置から前記ユーザ識別情報と前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが受信され、かつ、前記メモリ内において、前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが関連づけて記憶されている場合に、前記特定の特典コードに対応する特定の特典を前記ユーザ識別情報によって識別されるユーザに付与する付与部であって、前記端末装置から前記ユーザ識別情報と前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが受信され、かつ、前記メモリ内において、前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが関連づけて記憶されていない場合に、前記特定の特典は前記ユーザに付与されない、前記付与部と、
として機能させる、コンピュータプログラム。
(項目2)
前記メモリは、前記ユーザ識別情報と、特定のプリンタを識別する第2種のプリンタ識別情報と、を関連付けて記憶しており、
前記第1の受信部は、前記ユーザによって前記第1種の第1プリンタ識別情報が前記端末装置に入力されることに応じて、前記端末装置から、前記第1種の第1プリンタ識別情報を受信し、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記端末装置から前記ユーザ識別情報と前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが受信される場合に、前記メモリ内において、前記ユーザ識別情報に関連付けられている前記第2種のプリンタ識別情報によって識別される前記特定のプリンタに送信要求を送信する送信部であって、前記送信要求は、第1種のプリンタ識別情報の送信を要求するための信号である、前記送信部と、
前記送信要求が前記特定のプリンタに送信される場合に、前記特定のプリンタから、第1種の第2プリンタ識別情報を受信する第2の受信部と、
として機能させ、
前記付与部は、
前記端末装置から受信される前記第1種の第1プリンタ識別情報と、前記特定のプリンタから受信される前記第1種の第2プリンタ識別情報と、が一致し、かつ、前記メモリ内において、前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが関連づけて記憶されている場合に、前記特定の特典を前記ユーザに付与する、項目1に記載のコンピュータプログラム。
(項目3)
前記メモリは、前記1個以上の特典コードのそれぞれについて、当該特典コードに関連付けて、地域情報をさらに記憶可能であり、
前記第1の受信部は、さらに、前記端末装置から、特定のプリンタが設置されている地域を示す特定の地域情報を受信し、
前記付与部は、
前記メモリ内において、前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが関連づけて記憶されており、かつ、前記メモリ内において、前記特定の地域情報と前記特定の特典コードが関連づけて記憶されている場合に、前記特定の特典を前記ユーザに付与する、項目1又は2に記載のコンピュータプログラム。
(項目4)
前記メモリは、前記1個以上の特典コードのそれぞれについて、当該特典コードに関連付けて、プリンタが購入された事業者を示す事業者情報をさらに記憶可能であり、
前記第1の受信部は、さらに、前記端末装置から、特定のプリンタが購入された事業者を示す特定の事業者情報を受信し、
前記付与部は、
前記メモリ内において、前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが関連づけて記憶されており、かつ、前記メモリ内において、前記特定の事業者情報と前記特定の特典コードが関連づけて記憶されている場合に、前記特定の特典を前記ユーザに付与する、項目1から3のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目5)
前記第1種のプリンタ識別情報は、プリンタのモデル名である、項目1から4のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目6)
前記サービスは、プリンタによって印刷される印刷用紙の枚数に応じて課金する課金サービスであり、
前記特典は、前記ユーザに請求される請求金額の割引に関する特典である、項目1から5のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目7)
プリンタに関するサービスを提供するサーバであって、
前記サービスの1個以上の特典に対応する1個以上の特典コードのそれぞれについて、当該特典コードと、プリンタを識別する第1種のプリンタ識別情報と、を記憶可能なメモリと、
端末装置から、ユーザ識別情報と第1種の第1プリンタ識別情報と特定の特典コードとを受信する受信部と、
前記端末装置から前記ユーザ識別情報と前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが受信され、かつ、前記メモリ内において、前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが関連づけて記憶されている場合に、前記特定の特典コードに対応する特定の特典を前記ユーザ識別情報によって識別されるユーザに付与する付与部であって、前記端末装置から前記ユーザ識別情報と前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが受信され、かつ、前記メモリ内において、前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが関連づけて記憶されていない場合に、前記特定の特典は前記ユーザに付与されない、前記付与部と、
を備える、サーバ。
(項目8)
プリンタに関するサービスを提供するサーバによって実行される方法であって、
前記サーバは、
前記サービスの1個以上の特典に対応する1個以上の特典コードのそれぞれについて、当該特典コードと、プリンタを識別する第1種のプリンタ識別情報と、を記憶可能なメモリを備え、
前記方法は、
端末装置から、ユーザ識別情報と第1種の第1プリンタ識別情報と特定の特典コードとを受信する受信ステップと、
前記端末装置から前記ユーザ識別情報と前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが受信され、かつ、前記メモリ内において、前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが関連づけて記憶されている場合に、前記特定の特典コードに対応する特定の特典を前記ユーザ識別情報によって識別されるユーザに付与する付与ステップであって、前記端末装置から前記ユーザ識別情報と前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが受信され、かつ、前記メモリ内において、前記第1種の第1プリンタ識別情報と前記特定の特典コードとが関連づけて記憶されていない場合に、前記特定の特典は前記ユーザに付与されない、前記付与ステップと、
を備える、方法。
【符号の説明】
【0068】
2:通信システム、4:LAN、6:インターネット、10A:プリンタ、10B:プリンタ、12:操作部、14:表示部、16:印刷実行部、18:通信I/F、30:制御部、32:CPU、34:メモリ、36:プログラム、100:端末装置、200:サーバ、218:通信I/F、230:制御部、232:CPU、234:メモリ、236:プログラム、238:ユーザテーブル、240:割引テーブル、242:履歴テーブル