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特開2024-69079充電器利用管理システムおよび管理方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024069079
(43)【公開日】2024-05-21
(54)【発明の名称】充電器利用管理システムおよび管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/06 20240101AFI20240514BHJP
【FI】
G06Q50/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022179871
(22)【出願日】2022-11-09
(71)【出願人】
【識別番号】520264900
【氏名又は名称】株式会社プラゴ
(74)【代理人】
【識別番号】110003476
【氏名又は名称】弁理士法人瑛彩知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡田 侑弥
(72)【発明者】
【氏名】大川 直樹
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC06
5L050CC06
(57)【要約】
【課題】充電駐車場に関する情報をユーザに提供する管理者と、器充電器を管理する管理者と、を繋ぐことができる仕組みを提供する。
【解決手段】充電スペースまたは前記充電スペースに備えられた充電器の利用に関する情報を受け付けるユーザ管理装置と、前記充電スペースまたは前記充電器の利用状態を管理する管理装置と、前記充電スペースまたは前記充電器を利用可能な状態にする充電ポイント管理装置と、を備え、前記管理装置は、前記ユーザ管理装置から、前記充電スペースまたは前記充電器についての利用に関する情報を受信し、前記充電ポイント管理装置に送信する充電器利用管理システム。
【選択図】図35
【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電スペースまたは前記充電スペースに備えられた充電器の利用に関する情報を受け付けるユーザ管理装置と、
前記充電スペースまたは前記充電器の利用状態を管理する管理装置と、
前記充電スペースまたは前記充電器を利用可能な状態にする充電ポイント管理装置と、
を備え、
前記管理装置は、前記ユーザ管理装置から、充電スペースまたは前記充電器についての利用に関する情報を受信し、前記充電ポイント管理装置に送信する充電器利用管理システム。
【請求項2】
前記管理装置は、
前記ユーザ管理装置から接続のための認証リクエストを受信し、
認証が認められた場合に前記ユーザ管理装置に認証鍵を送信し、
前記認証鍵とともに前記充電スペースまたは前記充電器の利用に関する情報を受け付けた後、
前記充電ポイント管理装置に接続のための第2の認証リクエストを送信する、請求項1に記載の充電器利用管理システム。
【請求項3】
前記管理装置は、
前記充電ポイント管理装置との認証を開始して認証鍵を受信した後、
前記充電ポイント管理装置に前記充電スペースまたは前記充電器の利用に関する情報を前記認証鍵と共に送信し、
前記充電ポイント管理装置から前記充電スペースまたは前記充電器の利用に関する情報の送信に対する応答を受信する、請求項1または2に記載の充電器利用管理システム。
【請求項4】
前記充電ポイント管理装置は、
前記管理装置から前記充電スペースまたは前記充電器の利用に関する情報を取得した場合、当該情報を前記充電器に送信し、
前記充電器から前記充電スペースまたは前記充電器の利用に関する情報の送信に対する応答を受信したのちに、前記管理装置との接続を終了する、請求項1に記載の充電器利用管理システム。
【請求項5】
前記ユーザ管理装置は、前記管理装置と前記充電ポイント管理装置との2回の接続が始まる前にセッションを開始し、前記2回の接続が終わった後にセッションを終了する、請求項1または2に記載の充電器利用管理システム。
【請求項6】
前記充電スペースまたは前記充電器の利用に関する情報は、前記管理装置または前記ユーザ管理装置を識別する情報を含まない、請求項1または2に記載の充電器利用管理システム。
【請求項7】
前記充電スペースまたは前記充電器の利用に関する情報は、充電開始情報、充電停止情報、予約情報、および予約キャンセル情報のいずれか1つである、請求項1または2に記載の充電器利用管理システム。
【請求項8】
充電スペースまたは前記充電スペースに備えられた充電器の利用に関する情報をユーザ管理装置から取得し、
取得した前記情報を、前記充電スペースまたは前記充電器を利用可能な状態にする充電ポイント管理装置に送信する、管理装置。
【請求項9】
前記ユーザ管理装置から接続のための認証リクエストを受信し、
認証が認められた場合に前記ユーザ管理装置に認証鍵を送信し、
前記認証鍵とともに前記充電スペースまたは前記充電器の利用に関する情報を受け付けた後、
前記充電ポイント管理装置に認証リクエストを送信する、請求項8に記載の管理装置。
【請求項10】
前記充電ポイント管理装置との認証を開始して認証鍵を受信した後、
前記充電ポイント管理装置に前記充電スペースまたは前記充電器の利用に関する情報を前記認証鍵と共に送信し、前記充電ポイント管理装置から前記充電スペースまたは前記充電器の利用に関する情報の送信に対する応答を受信する、請求項8または9に記載の管理装置。
【請求項11】
充電スペースまたは前記充電スペースに備えられた充電器の利用に関する情報をユーザ管理装置から取得し、
取得した前記情報を、前記充電スペースまたは前記充電器を利用可能な状態にする充電ポイント管理装置に送信する、管理方法。
【請求項12】
管理装置に、請求項11に記載の管理方法における各手順を実行させるためのプログラム。
【請求項13】
充電スペースまたは前記充電スペースに備えられた充電器の利用に関する情報を管理装置に送信し、
前記管理装置が前記充電スペースまたは前記充電器の利用に関する情報を充電ポイント管理装置に送信したことに対する応答を、前記管理装置から受信したのち、
前記管理装置との接続を終了する、ユーザ管理装置。
【請求項14】
前記管理装置に接続のための認証リクエストを送信し、
認証が認められた場合に前記管理装置から認証鍵を受信した後、
前記認証鍵とともに前記充電スペースまたは前記充電器の利用に関する情報を前記管理装置に送信する、請求項13に記載のユーザ管理装置。
【請求項15】
前記ユーザ管理装置は、前記管理装置と前記充電ポイント管理装置との2回の接続が始まる前にセッションを開始し、前記2回の接続が終わった後にセッションを終了する、請求項13または14に記載のユーザ管理装置。
【請求項16】
管理装置から接続のための認証リクエストを受信し、
認証が認められた場合に前記管理装置に認証鍵を送信し、
前記認証鍵とともに、充電スペースまたは前記充電スペースに備えられた充電器の利用に関する情報を受け付けた後、
前記充電器に、前記充電スペースまたは前記充電器の利用に関する情報を送信する、充電ポイント管理装置。
【請求項17】
前記充電器から前記充電スペースまたは前記充電器の利用に関する情報の送信に対する応答を受信し、
前記管理装置に当該応答を送信する、請求項16に記載の充電ポイント管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充電器利用管理システムおよび管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本技術分野の背景技術として、特許第7046407号公報(特許文献1)がある。この公報には、「予約システムは、電気自動車、および電気自動車のバッテリに充電可能な充電器が設置された少なくとも1つの駐車領域を含む共用施設を予約する予約処理部を含み、共用施設の最大予約件数は、少なくとも1つの駐車領域の数に設定される。予約システムは、さらに、電気自動車の予約価格を決定する予約価格決定部を含み、電気自動車は、管理される複数の電気自動車のうちの1台であり、予約価格決定部は、複数の電気自動車の未予約台数に基づき、電気自動車の予約価格を決定してもよい。」(要約参照)と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第7046407号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、充電駐車場に関する情報をユーザに提供する管理者と、器充電器を管理する管理者と、を繋ぐ仕組みについては検討がなされていない。
そこで、本発明は、充電駐車場に関する情報をユーザに提供する管理者と、器充電器を管理する管理者と、を繋ぐことができる仕組みを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、電器および当該充電器が備えられた充電スペースをそれぞれ利用可能な状態にする充電スペース管理装置と、前記充電スペース管理装置が管理する充電器のうちのいずれか1つの利用充電器の利用に関する情報を取得するユーザ管理装置と、前記充電器の利用を管理する管理装置と、を備え、前記管理装置は、前記ユーザ管理装置から前記利用充電器に関する情報と前記利用に関する情報とを取得し、前記利用充電器を管理する前記充電管理装置に対して、前記利用に関する情報を送信する、充電器利用管理システムを提供することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、充電駐車場に関する情報をユーザに提供する管理者と、器充電器を管理する管理者と、を繋ぐことができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、充電器利用管理システム100全体の構成の例である。
図2図2は、充電ポイント管理装置101のハードウェア構成の例である。
図3図3は、管理サーバのハードウェア構成の例である。
図4図4は、ユーザ管理装置のハードウェア構成の例である。
図5図5は、ユーザ端末のハードウェア構成の例である。
図6図6は、充電スペース管理装置のハードウェア構成の例である。
図7図7は、ユーザ情報700の例である。
図8図8は、駐車場管理情報800の例である。
図9図9は、駐車場詳細情報900の例である。
図10図10は、予約情報1000の例である。
図11図11は、新規トークン生成信号に関する情報の例である。
図12図12は、有効充電駐車場リストの作成メソッドに関する情報の例である。
図13図13は、充電駐車場に関する詳細情報の例である。
図14図14は、有効な充電駐車場リストに充電駐車場のロケーションをアップロードするメソッドに関する情報の例である。
図15図15は、ロケーションを挿入するメソッドに関する情報の例である。
図16図16は、ロケーションを更新するメソッドに関する情報の例である。
図17図17は、予約情報の例である。
図18図18は、予約申込メソッドに関する情報の例である。
図19図19は、予約キャンセルメソッドに関する情報の例である。
図20図20は、データオブジェクトに関する情報の例である。
図21図21は、送信コマンドに関する情報の例である。
図22図22は、料金リストメソッドに関する情報の例である。
図23図23は、他の料金メソッドに関する情報の例である。
図24図24は、セッションリストメソッドに関する情報の例である。
図25図25は、新規トークン生成信号に関する情報の例である。
図26図26は、充電駐車場のロケーションリストの作成メソッドに関する情報の例である。
図27図27は、予約情報の例である。
図28図28は、予約申込メソッドに関する情報の例である。
図29図29は、予約キャンセルメソッドに関する情報の例である。
図30図30は、データオブジェクトに関する情報の例である。
図31図31は、送信コマンドに関する情報の例である。
図32図32は、料金リストメソッドに関する情報の例である。
図33図33は、セッションリストメソッドに関する情報の例である。
図34図34は、予約管理フロー3400の例である。
図35図35は、充電開始シーケンス図の例である。
図36図36は、充電停止シーケンス図の例である。
図37図37は、予約シーケンス図の例である。
図38図38は、予約キャンセルシーケンス図の例である。
図39図39は、データ送受信シーケンス図の例である。
図40図40は、充電開始シーケンス図の他の例である。
図41図41は、充電開始シーケンス図の他の例である。
図42図42は、充電停止シーケンス図の他の例である。
図43図43は、充電停止シーケンス図の他の例である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態を図面を用いて説明する。なお各図面において、同一の機能を有する構成については、符号の付与と重ねての説明を省略する場合がある。
【0009】
[充電器利用管理システム]
図1は、一実施形態に係る充電器利用管理システム100の構成図の例である。
本技術に係る充電器利用管理システム100とによって構成されるにおいては、充電駐車場を運営・管理する充電ポイント管理業者の管理装置(充電ポイント管理装置101の一例)と、充電駐車場に関する情報を提供するeモビリティサービス事業者の管理端末(ユーザ管理装置103の一例)と、の間に管理サーバ102が介在し、充電駐車場の予約の受け付け等を行う。
【0010】
充電器利用管理システム100は、1又は複数の充電ポイント管理装置101と、1又は複数の管理サーバ102と、1又は複数のユーザ管理装置103と、を備えて構成される。管理サーバ102は、本技術における管理装置の一例である。1又は複数の充電ポイント管理装置101と、1又は複数のユーザ管理装置103とはそれぞれ、ネットワークを介して1又は複数の管理サーバ102に接続可能に構成されている。なお、ネットワークは、有線、無線を問わず、それぞれの端末はネットワークを介して情報を送受信することができる。
【0011】
なお、充電ポイント管理装置101は、1又は複数の充電駐車場の充電スペース管理装置105と接続できるように構成されている。ユーザ管理装置103は、1又は複数のユーザ端末104と接続できるように構成されている。
【0012】
充電ポイント管理装置101、管理サーバ102、ユーザ管理装置103、ユーザ端末104、および充電スペース管理装置105はそれぞれ、例えば、スマートフォン、タブレット、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)などの携帯端末(モバイル端末)でもよいし、メガネ型、ヘッドマウント型、腕時計型、着衣型などのウェアラブル端末でもよい。また、これらは、据置型または携帯型のコンピュータや、クラウドやネットワーク上に配置されるサーバでもよい。また、機能としてはVR(仮想現実:Virtual Reality)端末、AR(拡張現実:Augmented Reality)端末、MR(複合現実:Mixed Reality)端末でもよい。あるいは、これらの複数の端末の組合せであってもよい。例えば、1台のスマートフォンと1台のウェアラブル端末との組合せが論理的に一つの端末として機能し得る。またこれら以外の情報処理端末であってもよい。
【0013】
以上の各端末はそれぞれ、オペレーティングシステムやアプリケーション、プログラムなどを実行するプロセッサと、RAM(Random Access Memory)等の主記憶装置と、ICカードやハードディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等の補助記憶装置と、ネットワークカードや無線通信モジュール、モバイル通信モジュール等の通信制御部と、タッチパネルやキーボード、マウス、音声入力装置、カメラ部の撮像による動き検知による入力装置などの入力装置と、モニタやディスプレイ、プリンタ、音声出力装置、発振器等の出力装置と、を備える。なお、入力装置は、GPSやジャイロセンサ、加速度センサなどのセンサ等を備えていてもよい。また出力装置は、外部のモニタやディスプレイ、プリンタ、機器などに、出力するための情報を送信する装置や端子であってもよい。
【0014】
主記憶装置には、各種プログラムやアプリケーションなど(ソフトウェア・モジュール)が記憶されており、これらのプログラムやアプリケーションをプロセッサが実行することで全体システムの各機能要素が実現される。なお、各モジュールはそれぞれ独立したプログラムやアプリケーションであってもよいが、1つの統合プログラムやアプリケーションの中の一部のサブプログラムや関数などの形で実装されていてもよい。また、これらの各モジュールは、回路を集積化したりマイクロコンピュータを採用することなどにより、ハードウェアとして実装してもよい(ハードウェア・モジュール)。さらに、これらの各モジュールは、単一の端末(管理サーバを含む)に備えられていてもよいし、ネットワークを介して相互に接続された2以上の端末(管理サーバを含む)に分けて備えられていてもよい。
【0015】
本明細書では、各モジュールが、処理を行う主体(主語)として記載されているが、実際には各種プログラムやアプリケーションなどを処理するプロセッサが処理を実行する。
【0016】
補助記憶装置には、各種データベース(DB)が記憶されている。「データベース」とは、プロセッサまたは外部のコンピュータからの任意のデータ操作(例えば、抽出、追加、削除、上書きなど)に対応できるように整理して収集されたデータ集合である。補助記憶装置は、1又は複数のデータ集合を記憶する機能要素(記憶部)である。データベースの実装方法は限定されず、例えばデータベース管理システムでもよいし、表計算ソフトウェアでもよいし、XML、JSONなどのテキストファイルでもよい。
【0017】
[充電ポイント管理装置]
充電ポイント管理装置101は、ユーザ端末104に、充電駐車場に関する情報を提供する。充電ポイント管理装置101は、充電ステーション運営企業(Charging Point Operator:CPO)の管理する端末である。充電ステーション運営企業とは、典型的には、充電器を所有したり管理したりする企業や、充電器を制御するネットワークを有する企業である。
【0018】
図2は、充電ポイント管理装置101のハードウェア構成を例示している。
充電ポイント管理装置101は、例えばデスクトップ型PCや、クラウド上に配置されたサーバによって構成される。充電ポイント管理装置101は、主記憶装置201と、補助記憶装置202と、を備える。充電ポイント管理装置101はまた、上述のとおりのプロセッサ203と、入力装置204と、出力装置205と、カメラ206と、通信制御部207と、を備える。
【0019】
主記憶装置201には、管理モジュール211、および認証モジュール212等のプログラムやアプリケーションが記憶されている。充電ポイント管理装置101の各機能要素は、主記憶装置201に記憶されたこれらのプログラムやアプリケーションをプロセッサ203が実行することによって実現される。
【0020】
補助記憶装置202には、充電器利用管理システム100の動作に必要な情報が記憶される。補助記憶装置202には、例えば、ユーザ情報700、駐車場管理情報800、駐車場詳細情報900、予約情報1000、認証情報1100等が記憶されている。これらの情報の詳細については、後述する。これらの情報は、管理サーバ102に記憶されるユーザ情報700、駐車場詳細情報900、予約情報1000、および認証情報1100等のうち、当該充電ポイント管理装置101に関連する情報の一部または全部であってよい。
【0021】
充電ポイント管理装置101の各機能要素について説明する。
管理モジュール211は、充電ポイント管理装置101の動作を管理する。管理モジュール211は、管理サーバ102の管理モジュール311と連携して、充電器利用管理システム100において実行される、充電スペースの予約および利用などのための基本的な動作を制御する。また、管理モジュール211は、例えば、充電スペース管理装置105に対して、充電駐車場の予約情報や管理情報等を送信する。
【0022】
認証モジュール212は、管理サーバ102との認証を行うための要素である。認証モジュール212は、管理サーバ102の認証モジュール312と連携して、管理サーバ102との間の通信における認証を行う。
[管理サーバ]
管理サーバ102は、本実施形態の充電器利用管理システム100を管理する要素である。管理サーバ102は、充電ポイント管理装置101と、後述するユーザ管理装置103と、を連携する端末である。管理サーバ102は、例えば、充電ポイント管理装置101と、後述するユーザ管理装置103とを連携する企業の管理する端末である。管理サーバ102は、HUBと呼ぶこともある。
【0023】
図3は、管理サーバ102のハードウェア構成を例示している。
管理サーバ102は、例えばクラウド上に配置されたサーバによって構成される。管理サーバ102は、主記憶装置301と、補助記憶装置302と、を備える。管理サーバ102はまた、上述のとおりのプロセッサ303と、入力装置304と、出力装置305と、通信制御部306と、を備える。
【0024】
主記憶装置301には、管理モジュール311、および認証モジュール312等のプログラムやアプリケーションが記憶されている。管理サーバ102の各機能要素は、主記憶装置301に記憶されたこれらのプログラムやアプリケーションをプロセッサ303が実行することによって実現される。
【0025】
補助記憶装置302には、充電器利用管理システム100の動作に必要な情報が記憶される。補助記憶装置302には、例えば、ユーザ情報700、駐車場管理情報800、駐車場詳細情報900、予約情報1000、認証情報1100等が記憶されている。これらの情報の詳細については、後述する。
【0026】
管理サーバ102の各機能要素について説明する。
管理モジュール311は、管理サーバ102の動作を管理する。管理モジュール311は、例えば、充電ポイント管理装置101の管理モジュール211およびユーザ管理装置103の管理モジュール411と連携して、充電器利用管理システム100において実行される、充電スペースの予約および利用などのための基本的な動作を制御する。また、管理モジュール311は、充電ポイント管理装置101とユーザ管理装置103との間の通信を仲介する。
【0027】
認証モジュール312は、充電ポイント管理装置101およびユーザ管理装置103との間の認証を行うための要素である。認証モジュール312は、充電ポイント管理装置101の認証モジュール212や、ユーザ管理装置103の認証モジュール412と連携して、これらの端末との間の通信における認証を行う。
【0028】
[ユーザ管理装置]
ユーザ管理装置103は、eモビリティサービス事業者(e-Mobility Service Provider:EMSP)の管理する端末である。EMSPとは、EV,PHV,PHEVのユーザ等に、充電サービス等の各種サービスを提供する企業である。eモビリティサービスとしては、例えば、充電サービスの他に、電動車のカーシェアリングサービスや、充電ポイントへのアクセス情報の提供サービスなどである。また、EMSPは、典型的には、有料または無料のモバイルアプリケーションを通じて、これらのサービスをユーザに提供する。
【0029】
図4は、ユーザ管理装置103のハードウェア構成を例示している。
ユーザ管理装置103は、例えばデスクトップ型PCや、クラウド上に配置されたサーバによって構成される。ユーザ管理装置103は、主記憶装置401と、補助記憶装置402と、を備える。ユーザ管理装置103はまた、上述のとおりのプロセッサ403と、入力装置404と、出力装置405と、通信制御部406と、を備える。
【0030】
主記憶装置401には、管理モジュール411、および認証モジュール412等のプログラムやアプリケーションが記憶されている。ユーザ管理装置103の各機能要素は、主記憶装置401に記憶されたこれらのプログラムやアプリケーションをプロセッサ403が実行することによって実現される。
【0031】
補助記憶装置402には、動作に必要な情報が記憶される。補助記憶装置402には、例えば、ユーザ情報700、予約情報1000等が記憶されている。これらの情報の詳細については、後述する。これらの情報は、管理サーバ102に記憶されるユーザ情報700、駐車場詳細情報900、予約情報1000、および認証情報1100等のうち、当該ユーザ管理装置103に関連する情報の一部または全部であってよい。
【0032】
ユーザ管理装置103の各機能要素について説明する。
管理モジュール411は、ユーザ管理装置103の動作を管理する。管理モジュール411は、例えば、管理サーバ102の管理モジュール311と連携して、充電器利用管理システム100において実行される、充電スペースの予約および利用などのための基本的な動作を制御する。また、管理モジュール411は、例えば、管理サーバ102に対して、充電駐車場の予約情報や管理情報等を送信する。
【0033】
認証モジュール412は、管理サーバ102との認証を行うための要素である。認証モジュール412は、管理サーバ102の認証モジュール312と連携して、管理サーバ102との間の通信における認証を行う。
【0034】
[ユーザ端末]
図5は、ユーザ端末104のハードウェア構成の例である。ユーザ端末104は、充電器利用管理システム100を利用して充電駐車場の予約をするユーザが操作する端末である。ユーザ端末104は、例えばスマートフォン、タブレット、ノートPC、デスクトップPC等の端末で構成される。ユーザ端末104は、主記憶装置501と、補助記憶装置502と、を備える。ユーザ端末104はまた、上述のとおりのプロセッサ503と、入力装置504と、出力装置505と、カメラ506と、通信制御部507と、を備える。
【0035】
主記憶装置501には、ユーザ実行モジュール511、ユーザ予約管理モジュール512等のプログラムやアプリケーションが記憶されており、これらのプログラムやアプリケーションをプロセッサ503が実行することで、ユーザ端末104の各機能要素が実現される。
【0036】
ユーザ実行モジュール511は、例えば、充電器利用管理システム100を利用して充電駐車場を予約したり、充電駐車場を利用したりする際の、ユーザ端末104の基本的な動作を制御する。ユーザ実行モジュール511は、例えば、ユーザ管理装置103の管理モジュール311と連携して、充電器利用管理システム100を用いた充電スペースの予約および利用のための基本的な動作を制御する。また、管理モジュール411は、例えば、ユーザ管理装置103に対して、充電駐車場の予約情報や管理情報等を送信する。
【0037】
例えば、ユーザ実行モジュール511は、ユーザ管理装置103の管理モジュール411と連携して、ユーザ端末104のディスプレイ等の出力装置505に、充電スペースの予約アプリケーションソフト(以下、単に「アプリ」という場合がある。)のログインページや現在地の周辺マップ等の所定の表示画面を出力(表示)する。
【0038】
ユーザ予約管理モジュール512は、充電スペースの予約および利用に関するユーザからの入力を受け付ける。ユーザ予約管理モジュール512は、例えば、ユーザ管理装置103の管理モジュール411と連携して、例えば、表示画面や入力装置504を介してユーザにより入力された、充電スペースの充電開始情報や充電停止情報、予約申込情報や予約キャンセル情報等を、ユーザ管理装置103に送信する。
【0039】
補助記憶装置402には、ユーザ端末104の動作に必要な情報が記憶される。補助記憶装置402には、例えば、ユーザ情報700、予約情報1000等が記憶されている。これらの情報は、管理サーバ102に記憶されたユーザ情報700、および予約情報1000等のうち、当該ユーザ端末104に関連する情報の一部または全部であってよい。
【0040】
[充電スペース管理装置]
図6は、充電スペース管理装置105のハードウェア構成を例示している。
充電スペース管理装置105は、充電スペースの利用状態を管理する要素である。充電スペース管理装置105は、例えばマイクロコンピュータ等によって構成することができる。充電スペース管理装置105は、主記憶装置601と、補助記憶装置602と、を備える。充電スペース管理装置105はまた、上述のとおりのプロセッサ603と、入力装置604と、出力装置605と、カメラ606と、通信制御部607と、を備える。
【0041】
主記憶装置601には、管理モジュール611、認証モジュール612等のプログラムやアプリケーションが記憶されている。充電スペース管理装置105の各機能要素は、主記憶装置601に記憶されたこれらのプログラムやアプリケーションをプロセッサ603が実行することによって実現される。
【0042】
補助記憶装置602には、充電スペース管理装置105の動作に必要な情報が記憶される。補助記憶装置602には、例えば、ユーザ情報700、駐車場詳細情報900、予約情報1000、認証情報1100等が記憶されている。これらの情報の詳細については、後述する。これらの情報は、管理サーバ102に記憶されるユーザ情報700、駐車場詳細情報900、予約情報1000、および認証情報1100等のうち、当該充電スペース管理装置105に関連する情報の一部または全部であってよい。
【0043】
充電スペース管理装置105の各機能要素について説明する。
充電スペースには、電動車を駐車する駐車領域、充電スペース管理装置105、充電器110、検知装置120、規制装置130、および報知装置140が備えられている。本例の充電器110は、電力計111を内蔵しており、電力計111を介して外部電源112に接続されている。充電スペース管理装置105は、充電器110、検知装置120、規制装置130、および報知装置140のそれぞれと有線または無線で接続されており、これらの各々と情報を送受信できるように構成されている。
【0044】
充電器110としては、電動車(より詳細には、電動車の駆動用電源)に電力を供給することが可能な各種の充電器を特に制限なく用いることができる。例えば、充電器110は、定格出力が凡そ10kW未満(例えば、3~6kW)程度の普通充電器であってもよいし、定格出力が凡そ10kW以上(例えば、50kW)程度の急速充電器であってもよい。本例の充電器110は、主電源が入れられた状態で、充電可能状態と、充電不可能状態と、を切替えることができるようになっている。この充電器110の状態を、充電可能状態と、充電不可能状態と、で切替える構成(例えば、切替スイッチ)は、充電スペースの利用を規制する規制装置の一例であり得る。
【0045】
検知装置120は、駐車領域における車両の有無を検知する。検知装置120としては、例えば、赤外線センサ、超音波センサ、ループコイル式センサ、車両認識撮像システム等の各種の車両検出器のいずれか1つを単独で、または2つ以上を組合せて、用いることができる。図14では、検知装置120として、既存の充電スペースに簡便に後付けできる赤外線センサを用いた例を示している。検知装置120は、例えば、所定の時間ごと(検知機構によるが、典型的には1~60秒ごと、例えば、10秒ごと)に駐車領域の車両の有無を検知する。検知装置120による検知結果は、充電スペース管理装置105によって取得されるか、あるいは、検知装置120が充電スペース管理装置105に送信する。なお、図14では、検知装置120を駐車領域の奥側に設置した例を示しているが、検知装置120の検知特性等に応じて、駐車領域の入口側、側方、上方、下方(スラブ内を含む)等に設置してもよい。
【0046】
規制装置130は、駐車領域への車両の進入を規制する要素である。この規制装置130は、本体と、本体に軸支された板状の規制部材と、を備え、規制部材が板面に沿う軸を中心に回動するように構成されている。この規制装置130は、駐車領域の入口側に配置され、規制解除状態においては規制部材が水平な姿勢となり、駐車領域への車両の進入が可能な状態となる。そして規制状態においては規制部材が立ち上がり、駐車領域への車両の進入を規制することができるようになっている。
【0047】
報知装置140は、充電器利用管理システム100において付加的な構成であって、充電スペースの利用状態を報知する要素である。報知装置140は、利用状態を視覚的に報知することが可能な、ディスプレイ、LEDランプ、反転フラップ式表示機等の表示装置であってもよいし、聴覚的に報知することが可能なスピーカ等の音声報知装置であってもよいし、その両方であってもよい。本例の報知装置140は、LED表示装置であり、例えば、LEDの発光色、発光態様(例えば、点灯、消灯、点滅など)、文字表示等によって、様々な利用状態を表示できるように構成されている。
【0048】
そして充電スペース管理装置105の管理モジュール611は、検知装置120が検知した車両の有無を示す情報を、所定の周期(例えば、100~500ミリ秒ごと等)で取得する。管理モジュール611は、検知装置120から取得した車両の有無を示す情報を、補助記憶装置602に記憶する。
【0049】
管理モジュール611は、充電スペース状況取得部が取得した車両の有無に関する情報を、所定の周期(例えば数10秒ごと)で管理サーバ102に送信する。また、管理モジュール611は、管理サーバ102から当該充電スペースの利用状態について情報を要求されたタイミングで管理サーバ102に情報を送信することができる。さらに管理モジュール611は、管理サーバ102から、報知装置140の報知内容(典型的には、充電スペースの利用状態の報知)についての指示を受け取った場合に、報知装置140に対し、その報知内容を報知に関する情報(指示)を出力する。
【0050】
管理モジュール611は、充電スペースに設けられた規制装置130を、充電スペースの利用を規制する状態にしたり、規制を解除する状態にしたりする。例えば、管理モジュール611は、規制装置130に対し、車両の進入が可能な状態(A)、または、車両の進入を規制する状態(B)、となるように情報(指示)を出力する。また、管理モジュール611は、充電器110に対して、充電可能状態と、充電不可能状態と、を切替える情報(指示)を出力することができる。
【0051】
なお、報知装置140は、例えば、充電スペース管理装置105に一体的に備えられていてもよい。報知装置140は、例えば、充電器110や規制装置130に一体的に備えられていてもよいし、駐車領域の入口側や奥側の上方などのユーザが視認しやすい位置に単独で備えられていてもよい。また、充電スペース管理装置105、充電器110、検知装置120、規制装置130、および報知装置140は、各々が単独で備えられていてもよいし、いずれか2つ以上が一体的に備えられていてもよい。
【0052】
図7図10は、管理サーバ102に記憶されている各種情報である。これに限定されるものではないが、これらの情報の一部又は全部は、JSON形式のファイルに記憶することを想定している。これらの情報の一部又は全部は、リレーショナルデータベースや、非リレーショナルデータベースに記憶される構成であってよい。
【0053】
図7は、ユーザ情報700の例である。
ユーザ情報700は、充電器利用管理システム100を利用するユーザに関する情報である。ユーザ情報700は、例えば、ユーザID、ユーザ表示ID、ユーザ名、住所、支払情報、パスワード情報およびログインID等の認証情報等を含み、それぞれ項目710に対してサンプル値720で例示するような値が入力されている。
【0054】
ユーザIDは、ユーザを識別するために各ユーザに付される記号であり、ハッシュ値等として自動的に生成される。各ユーザに関する情報は、基本的にはこのユーザIDによって紐づけられる。ユーザ表示IDは、管理サーバ102やユーザ端末104等の画面に表示されるユーザの表示用のIDであり、任意に設定することができる。ユーザ名、住所、および支払情報はそれぞれ、ユーザ(自然人および法人を含む。以下同じ。)についての、氏名または名称、住所または所在地、および料金支払に関する情報である。認証情報は、充電スペースの予約および利用のための予約アプリへのログインや、ユーザの本人確認のための認証情報であり、パスワード情報およびログインID等に限定されない。
【0055】
図8は、駐車場管理情報800の例である。
駐車場管理情報800は、この充電器利用管理システム100に登録されている充電スペース(1又は複数の充電スペースを備える充電駐車場であり得る。)の検索用情報である。駐車場管理情報800は、例えば、充電駐車場ID、当該充電駐車場の位置情報としての緯度および経度等の情報を含み、それぞれフィールド名610に対してサンプル値620で例示するような値が入力されている。充電駐車場IDは、充電駐車場を識別するために各充電駐車場に付される記号であり、ハッシュ値等として自動的に生成される。位置情報は、充電駐車場の位置を表す情報であり、典型的には緯度および経度に関する情報を含む。位置情報は、高度等の他の情報を含んでいてもよいし、簡易位置情報、相対位置情報等のその他の表示形式であってもよい。
【0056】
図9は、駐車場詳細情報900の例である。
駐車場詳細情報900は、この充電器利用管理システム100に登録されている充電駐車場の詳細情報を含み、充電駐車場IDによって、駐車場管理情報800と対応づけられる。駐車場詳細情報900は、例えば、充電駐車場ID、充電駐車場名、充電駐車場住所、営業時間、料金、充電スペース数、充電器タイプ、予約可能数、1日予約可否、1日予約料金、ウェブサイトURL、充電スペースID、利用状態等の情報を含み、それぞれフィールド名910に対してサンプル値920で例示するような値が入力されている。
【0057】
充電スペース数は、各充電駐車場に備えられている充電スペースの総数である。充電器タイプ、充電スペース数、および予約可能数は、各充電駐車場の充電スペースに設置されている充電器の種別とその数および予約可能数(例えば、残数)である。充電器の種別としては、典型的には、急速充電器または普通充電器の種別が挙げられ、それぞれの種別ごとに、その総設置数および予約可能数の情報が含まれる。1日予約可否および1日予約料金は、1日単位での予約の可否と、その予約料金とを示す。充電スペースIDは、各充電駐車場の各充電スペースを識別するためのIDであり、充電スペース数情報に応じて自動的に生成される。利用状態は、充電スペースごとの利用状態を表す情報であり、管理サーバ102が取得する充電スペースに関する情報に基づいて、管理モジュール611が逐次判断して記録する。
【0058】
図10は、予約情報1000の例である。
予約情報1000は、管理サーバ102が受け付けた充電スペースの予約に関する情報である。予約情報1000は、例えば、予約ID、駐車場ID、駐車スペースID、予約ユーザID、予約種別、充電要否、充電種別、駐車予約日時、充電予約日時、予約受付日時等の情報を含み、それぞれフィールド名1010に対してサンプル値1020で例示するような値が入力されている。
【0059】
予約IDは、予約内容を識別するために各予約に付される記号であり、ハッシュ値等として自動的に生成され、他の情報から参照される主キーである。駐車場IDは、予約された充電駐車場を示す。駐車スペースIDは、その充電駐車場の予約された充電スペースを示し、予約時に管理サーバによって定められる。予約ユーザIDは、当該予約を行ったユーザのユーザIDである。予約種別は、予約サービスにおける充電スペースの予約形態を表す。本例では、1日単位で予約する「1日予約」と、1時間までの取り置きを予約する「取り置き」と、のいずれかを選択できるようになっている。取り置き時間は、例えば、30分間~3時間等の比較的短時間に設定することができる。充電要否は、充電スペースにおいて充電器を使用するか(使用を許可するか)否かの情報であり、充電種別は、充電器を使用する場合に使用する充電器110の種別である。充電種別は、一の充電駐車場に普通充電器と急速充電器とが設置されている場合に選択することができ、一の充電駐車場に普通充電器と急速充電器のいずれか一方のみが設置されている場合は、その設置された充電器の種別が自動的に記録されるか、記録不要である。駐車予約日時は、充電スペースの予約日時に関する情報であり、充電予約日は、充電器の予約日時に関する情報であり、予約受付日時は、管理サーバ102が予約を受け付けた日時に関する情報である。
【0060】
<充電駐車場の充電スペースの予約フロー>
以上の充電駐車場は、例えば、ユーザ管理装置103の管理モジュール411により、予約を受け付けることができる。以下に、充電駐車場の充電スペースの予約方法について概略を説明する。
【0061】
予約する充電駐車場は、例えばショッピングモールやスポーツ施設等の共用施設に併設されている充電駐車場である。充電スペースの利用方法には、充電器利用管理システム100が提供する予約アプリを用いて、予約なしで利用する「その場で利用」と、予約してから利用する「予約利用」とがある。予約形態は、例えば、1日単位で予約する「1日予約」と、1時間までの取り置きを予約する「取り置き」と、を選択できるようになっている。「取り置き」予約をすると、例えば、自宅に居ながら近隣のスポーツ施設の充電スペースを予約することができ、スポーツ施設に行く際の駐車場を確保できるとともに、スポーツ施設の利用中に車両に充電することができる。予約をしない「その場で利用」については、充電駐車場において、予約が入っていない充電スペースに、予約をしていない車両がその場で入庫して、駐車および充電ができるようになっている。また、本実施形態においては、急速充電器による充電を行う場合には、時間課金がなされるものとする。
【0062】
図34は、予約管理フロー3400の例である。
管理モジュール411は、典型的には、予約管理フロー3400の各ステップ(ステップ3410~3460)にしたがって、充電スペースの予約および管理を行うことができる。以下、例えば「ステップ3410」を「S3410」のように示す。
【0063】
[充電スペース状況検知(S3410)]
一実施形態において、各充電スペースに設けられている規制装置130は、予約が入っていない状態において車両の進入を規制する規制状態となり、報知装置140は、例えばこの充電スペースが利用可能であることを示す。また、各充電スペースにおいて、検知装置120は所定の時間ごとに充電スペースにおける車両の有無を検知(監視)する。これにより、管理モジュール411は、逐次的に予約可能な充電スペースを把握することができる。
【0064】
[予約受付(S3420)]
充電スペースを予約したいユーザは、例えば自宅などでユーザ端末104を用いて予約アプリを起動する。すると管理モジュール411は、例えば、ユーザ端末104の現在地情報に基づいて、現在地の周辺の地図情報とともに、その地図内に存在する予約可能な充電駐車場の情報を、ディスプレイ(出力装置505の一例)に表示する。そしてユーザ端末104においてユーザが予約を希望する充電駐車場を選択することで、管理モジュール411は、ユーザ端末104からの充電駐車場の予約申込を受け付ける。
【0065】
ユーザ管理装置103の管理モジュール411は、充電駐車場の予約申込情報を、例えば管理サーバ102を介して、予約申込を受け付けた充電駐車場の充電ポイント管理装置101に送信する。充電ポイント管理装置101は、充電ポイント管理装置101に申込受付の時点で車両の無い充電スペースがあるかどうか(すなわち、予約が可能かどうか)を確認し、予約可能な充電スペースがあれば予約を成立させる。一方、予約可能な充電スペースがなければ、予約は成立しない。管理サーバ102は、予約が成立したか否かの結果を、ユーザ管理装置103に送信する。また、予約が成立すると、管理モジュール411は、例えば、当該充電スペースが予約済であることを報知装置140が示す状態にする。
【0066】
[入庫処理(S3430)]
充電スペースを予約したユーザは、取置き終了時間までに予約した充電駐車場の充電スペースに車両で移動し、入庫処理を行う。具体的には、例えば、ユーザは、アプリを利用して、充電スペースへの進入を規制している規制装置130を、規制解除状態にする。これにより、車両が、予約した充電スペースに入庫することができる。
【0067】
[充電(S3440)]
ユーザは、充電器を利用可能な状態にする。具体的には、例えばユーザは、アプリを利用して充電開始操作を行い、充電器110の充電コネクタのロックを解除する。これにより、充電器を給電可能な状態にする。その結果、車両への充電を行うことができる。
【0068】
充電器110による充電は、例えば、所定の充電時間が経過したときに自動的に停止するようになっていてもよい。また、充電器による充電は、例えば、所定の充電状態(State of Charge:SOC)に到達した場合に自動的に停止するようになっていてもよい。あるいは、ユーザがアプリで充電停止操作をした場合に、停止するようになっていてもよい。
【0069】
[出庫処理(S3450)]
ユーザは、充電終了すると、充電コネクタを充電器本体に装着する。これにより、充電スペース管理装置105は、充電が終了したことを検知することができる。また、ユーザが充電スペースから車両を出庫(退出)させると、検知装置120は充電スペースに車両が無いことを検知する。これにより、管理モジュール411は、充電スペースの利用が完了したことを把握することができる。
【0070】
[予約完了処理(S3460)]
管理モジュール411は、例えば、予め登録されている支払情報に基づいて、充電駐車場の利用料金の精算を行う。また、車両の出庫処理が完了すると、管理モジュール411は、規制装置130を規制状態とし、充電スペースへの進入を規制する。そして、管理モジュール411は、予約が完了したことを記録する。
【0071】
1.シーケンス
以上の充電駐車場の予約と利用に際し、ここに開示される充電器利用管理システム100は、概して、以下の5通りの処理を行う。以下、各処理について、まずはシーケンス図を参照しつつ、プログラムの処理の流れを概略的に説明する。その後、各処理の詳細や送受信するデータ等について説明する。
1-1.充電開始シーケンス
図35は、充電開始シーケンス図の例である。
ユーザによる充電開始操作に基づく充電器110の制御は、例えば図35の充電開始シーケンス図に沿って以下の手順に基づいて行うことができる。
【0072】
なお、これに限定されるものではないが、特にことわりの無い限り、本技術に係る充電ポイント管理装置101と充電スペース管理装置105との間の通信は、OCPP(Open Charge Point Protocol)に基づき、その他の通信は、HTTP(HyperText Transfer Protocol)プロトコルまたはHTTPS(Hytertext Transfer Protocol Secure)プロトコルに基づくことができる。以下、HTTPとHTTPSとを厳密に区別せずに記載する場合は、HTTP(S)と記す場合がある。
【0073】
まずステップ1において、ユーザ管理装置103は、ユーザ端末104から送られるStart EV Chargeと示される充電開始信号を受信する。
【0074】
するとステップ2において、ユーザ管理装置103は、管理サーバ102に、Generate New Tokenと示される新規トークン生成信号を送信する。このときユーザ管理装置103は、新規トークン生成信号に署名を付与する。
【0075】
管理サーバ102は、ユーザ管理装置103から受け取った新規トークン生成信号に付与された署名が有効であるかを検証し、有効である場合に、ステップ3において、access tokenと示されるアクセストークンをユーザ管理装置103に対して発行する。
【0076】
ステップ4において、ユーザ管理装置103は、管理サーバ102に対し、StartSessionと示される充電開始信号を送信する。このときユーザ管理装置103は、充電開始信号のヘッダに、管理サーバ102から取得したアクセストークンを付与する。
【0077】
管理サーバ102は、ユーザ管理装置103から受け取ったアクセストークンが有効であるかを検証し、有効である場合にユーザ管理装置103を認証する。そしてステップ5において、管理サーバ102は、充電ポイント管理装置101に対して、Generate New Tokenと示される新規トークン生成信号を送信する。このとき管理サーバ102は、新規トークン生成信号に署名を付与する。
【0078】
充電ポイント管理装置101は、管理サーバ102から受け取った新規トークン生成信号に付与された署名が有効であるかを検証し、有効である場合に、ステップ6において、access tokenと示されるアクセストークンを管理サーバ102に発行する。
【0079】
ステップ7において、管理サーバ102は、充電ポイント管理装置101に対し、RemoteStartTransactionと示される充電開始信号を送信する。このとき管理サーバ102は、充電開始信号のヘッダに、充電ポイント管理装置101から取得したアクセストークンを付与する。
【0080】
充電ポイント管理装置101は、管理サーバ102から受け取ったアクセストークンが有効であることを検証し、有効である場合に管理サーバ102を認証する。そしてステップ8において、充電ポイント管理装置101は、充電スペース管理装置105に対して、RemoteStartTransaction.reqと示される充電開始許可信号を送信する。OCPPの場合、充電ポイント管理装置101は、例えば、ウェブソケット(Websocket)による通信プロトコルに基づいて、充電開始許可信号を送信することができる。
【0081】
ここで、充電スペース管理装置105は、充電器が充電可能な状態である場合は、充電器を充電可能な状態にする。典型的には、充電器が充電ノズルをロックする構成を備えている場合、充電スペース管理装置105は、充電ノズルのロックを解除して充電可能な状態にする。これにより、ユーザは、Start Chargingと示されるように、充電器を用いて車両に充電することができる。ただし、充電器が充電可能な状態でない場合は、充電器を充電可能な状態にすることができない。
【0082】
そこでステップ9において、充電スペース管理装置105は、RemoteStartTransaction.confと示される、充電開始の可否情報を含むレスポンスを充電ポイント管理装置101に対して送信する。例えば、充電器の充電ノズルのロックを解除できた場合に、充電開始が可能であることを示す応答を返信し、充電器の充電ノズルのロックを解除できなかった場合に、充電開始が可能でないことを示す応答を返信する。
【0083】
また、ステップ10において、充電ポイント管理装置101は、管理サーバ102に対して、受け取った充電開始の可否情報を、CommandResponseと示されるレスポンスとして送信する。
【0084】
さらにステップ11において、管理サーバ102は、ユーザ管理装置103に対して、受け取った充電開始の可否情報を、CommandResponseと示されるレスポンスとして送信する。
【0085】
ユーザが充電器を用いて充電を開始すると、充電器は充電を開始したことを示す信号を出力する。これを受信した充電スペース管理装置105は、ステップ12において、StartTransaction.reqと示される充電開始処理情報を充電ポイント管理装置101に対して送信する。OCPPの場合、充電スペース管理装置105は、例えば、ウェブソケットによる通信プロトコルに基づいて、充電開始処理情報を送信することができる。
【0086】
ステップ13において、充電ポイント管理装置101は、充電スペース管理装置105に対して、StartTransaction.confと示されるレスポンスを送信する。
【0087】
またステップ14において、充電ポイント管理装置101は、管理サーバ102に対して、Generate New Tokenと示される新規トークン生成信号を送信する。このとき充電ポイント管理装置101は、新規トークン生成信号に署名を付与する。
【0088】
管理サーバ102は、充電ポイント管理装置101から受け取った新規トークン生成信号に付与された署名が有効であるかを検証し、有効である場合に、ステップ15において、access tokenと示されるアクセストークンを充電ポイント管理装置101に対して発行する。
【0089】
ステップ16において、充電ポイント管理装置101は、管理サーバ102に対し、StartTransactionと示される充電開始処理コマンドを送信する。このとき充電ポイント管理装置101は、開始処理コマンドのヘッダに、管理サーバ102から取得したアクセストークンを付与する。
【0090】
管理サーバ102は、充電ポイント管理装置101から受け取ったアクセストークンが有効であるかを検証し、有効である場合に充電ポイント管理装置101を認証する。そしてステップ17において、管理サーバ102は、ユーザ管理装置103に対して、Generate New Tokenと示される新規トークン生成信号を送信する。このとき管理サーバ102は、新規トークン生成信号に署名を付与する。
【0091】
ユーザ管理装置103は、管理サーバ102から受け取った新規トークン生成信号に付与された署名が有効であるかを検証し、有効である場合に、ステップ18において、access tokenと示されるアクセストークンを管理サーバ102に発行する。
【0092】
ステップ19において、管理サーバ102は、ユーザ管理装置103に対し、StartTransactionと示される充電開始処理コマンドを送信する。このとき管理サーバ102は、充電開始処理コマンドのヘッダに、充電ポイント管理装置101から取得したアクセストークンを付与する。
【0093】
ユーザ管理装置103は、管理サーバ102から受け取ったアクセストークンが有効であることを検証し、有効である場合に管理サーバ102を認証する。そしてステップ20において、ユーザ管理装置103は、ユーザ端末104に対して、Notify EV Charge Startedと示される充電開始処理情報を送信(通知)する。これにより、ユーザ端末104に充電開始処理情報が表示され、ユーザは、充電が開始されたことを確認することができる。
【0094】
以上のシーケンスにおいて、新規トークン生成信号は、認証リクエストの一例である。また、アクセストークンは、認証鍵の一例である。認証リクエストに対し、許可された者からのリクエストであることが認められた(認証が認められた)場合に、認証鍵が送信される。認証リクエストについて認証が認められない場合は、認証リクエストの送信側は接続することができないようになっている。
【0095】
なお、認証リクエストにおいて署名が有効でない場合、受信側は送信側(リクエスト側)に対し、HTTPステータスコード 401 Unauthorizedを送信して処理を中断または終了する。HTTPステータスコード、401 Unauthorizedは、有効な認証資格が不足していることによりリクエストが適用されないことを示す。これは、以下の他の認証リクエストにおいても同様である。
【0096】
ただし、認証リクエストに対してHTTPステータスコード401 Unauthorizedが返された場合にリトライ処理等をするように実装されていてもよい。例えば、充電ポイント管理装置101が管理サーバ102に対して認証リクエストを送信して401 Unauthorizedが返された場合(ステップ14~15参照)、充電ポイント管理装置101は、1回または複数回(例えば3回)までのリトライ処理を実行するように構成されていてもよい。
【0097】
また、例えば、ステップ16およびステップ19は、図中に「Webhook」と示しているように、充電開始処理コマンド(StartTransaction)の送信は、アクセストークンの受信をイベントトリガーとしたウェブフックの形で送信するようにしてもよい。
【0098】
なお、本出願におけるシーケンス図は、統一モデリング言語(Unified Modeling Language:UML)図にしたがったUMLシーケンス図である。図中の、実線で黒塗りの矢印は、送り先のライフラインの実行に同期される同期メッセージの送信を示す。点線で黒塗りの矢印は、送り先から送り手への呼び出しに対する戻り値である応答メッセージの送信を示す。各要素101~105から縦に延びるライフラインに沿って設けられたボックス(アクティベーションボックス)は、当該要素が実行状態であることを示す実行仕様である。
【0099】
<変形例1>
図40は、充電開始シーケンス図の他の例である。図35と同じステップについては、重ねての説明を省略する。
図40に示す充電開始シーケンスのステップ10において、例えば充電ポイント管理装置101が管理サーバ102に対し、充電開始ができないことを示すレスポンス(CommandResponse)を送信した場合(換言すれば、ステップ8において充電器に送信した充電開始処理コマンド(StartTransaction)がリジェクトされ、ステップ9において充電スペース管理装置105が充電ポイント管理装置101に対し、充電開始ができないことを示すレスポンス(RemoteStartTransaction.conf)を送信した場合でもある。)、図中にオプションとして示す、ステップ11~14の処理を行ってもよい。すなわち、ステップ11~14として、ステップ7~10と同じ処理をリトライしてもよい。
【0100】
繰り返し回数は、これに限定されるものではないが、所定の回数(例えば、1回)とすることができる。リトライの後、ステップ10において管理サーバ102が充電開始ができないことを示すレスポンス(CommandResponse)を受信した場合、管理サーバ102は、例えば、充電開始ができないことを示すレスポンス(CommandResponse)をユーザ管理装置103に送信し、処理を終了することができる。
【0101】
このような構成によると、充電開始の操作が成功しなかった場合のリトライが可能となる。
なお、図40におけるステップ15~24は、図35におけるステップ11~20に対応する。
【0102】
<変形例2>
図41は、充電開始シーケンス図のさらに他の例である。図35と同じステップについては、重ねての説明を省略する。
例えば管理サーバ102が、充電開始シーケンスのステップ10おいて、充電開始ができることを示すレスポンス(CommandResponse)を受信したが、所定の時間(例えば5分間)が経過してもステップ22の充電開始信号(StartTransaction)を受信しない場合は、充電器による充電が実際に開始されていないことを意味し得る。そこで、管理サーバ102は、図中にオプションとして示す、ステップ12~17の処理を行ってもよい。すなわち、ステップ12~17として、ステップ5~10と同じ処理をリトライしてもよい。
【0103】
繰り返し回数は、これに限定されるものではないが、所定の回数(例えば、1回)としてもよいし、管理サーバ102が所定の時間(例えば5分間)内にステップ22の充電開始信号(StartTransaction)を受信するか、もしくはステップ17において充電開始ができないことを示すレスポンス(CommandResponse)を受信する(換言すれば、RemoteStartTransactionが失敗する)まで上記所定の時間ごとにリトライを繰り返すようにしてもよい。
【0104】
このような構成によると、ユーザ管理装置103と管理サーバ102(延いては充電ポイント管理装置101)との間の接続を終了した状態で、充電開始の操作をリトライすることができる。
なお、図41におけるステップ18~26は、図35におけるステップ11~20に対応する。
【0105】
1-2.充電停止シーケンス
図36は、充電停止シーケンス図の例である。
ユーザによる充電停止操作に基づく充電器110の制御は、例えば図36の充電停止シーケンス図に沿って以下の手順に基づいて行うことができる。
【0106】
まずステップ1において、ユーザ管理装置103は、ユーザ端末104から送られるStop EV Chargeと示される充電停止信号を受信する。
【0107】
するとステップ2において、ユーザ管理装置103は、管理サーバ102に、Generate New Tokenと示される新規トークン生成信号を送信する。このときユーザ管理装置103は、新規トークン生成信号に署名を付与する。
【0108】
管理サーバ102は、ユーザ管理装置103から受け取った新規トークン生成信号に付与された署名が有効であるかを検証し、有効である場合に、ステップ3において、access tokenと示されるアクセストークンをユーザ管理装置103に対して発行する。
【0109】
ステップ4において、ユーザ管理装置103は、管理サーバ102に対し、StopSessionと示される充電停止信号を送信する。このときユーザ管理装置103は、充電停止信号のヘッダに、管理サーバ102から取得したアクセストークンを付与する。
【0110】
管理サーバ102は、ユーザ管理装置103から受け取ったアクセストークンが有効であるかを検証し、有効である場合にユーザ管理装置103を認証する。そしてステップ5において、管理サーバ102は、充電ポイント管理装置101に対して、Generate New Tokenと示される新規トークン生成信号を送信する。このとき管理サーバ102は、新規トークン生成信号に署名を付与する。
【0111】
充電ポイント管理装置101は、管理サーバ102から受け取った新規トークン生成信号に付与された署名が有効であるかを検証し、有効である場合に、ステップ6において、access tokenと示されるアクセストークンを管理サーバ102に発行する。
【0112】
ステップ7において、管理サーバ102は、充電ポイント管理装置101に対し、RemoteStopTransactionと示される充電停止信号を送信する。このとき管理サーバ102は、充電停止信号のヘッダに、充電ポイント管理装置101から取得したアクセストークンを付与する。
【0113】
充電ポイント管理装置101は、管理サーバ102から受け取ったアクセストークンが有効であることを検証し、有効である場合に管理サーバ102を認証する。そしてステップ8において、充電ポイント管理装置101は、充電スペース管理装置105に対して、RemoteStopTransaction.reqと示される充電停止許可信号を送信する。OCPPの場合、充電ポイント管理装置101は、例えば、ウェブソケット(Websocket)による通信プロトコルに基づいて、充電停止許可信号を送信することができる。
【0114】
ここで、充電スペース管理装置105は、充電器による電力供給を停止できる状態であれば、充電器を停止可能な状態にする。これにより、ユーザは、Stop Chargingと示されるように、充電器による車両の充電を停止することができる。ただし、充電器による電力供給を停止できる状態であれば、充電器を停止可能な状態にすることができない。
【0115】
そこでステップ9において、充電スペース管理装置105は、RemoteStopTransaction.confと示される、充電停止の可否情報を含むレスポンスを充電ポイント管理装置101に対して送信する。
【0116】
また、ステップ10において、充電ポイント管理装置101は、管理サーバ102に対して、CommandResponseと示される、充電停止の可否情報を含むレスポンスを送信する。
【0117】
さらにステップ11において、管理サーバ102は、ユーザ管理装置103に対して、CommandResponseと示される、充電停止の可否情報を含むレスポンスを送信する。
【0118】
ユーザが充電器を用いた充電を停止すると、充電器は充電を停止したことを示す信号を出力する。これを受信した充電スペース管理装置105は、ステップ12において、StopTransaction.reqと示される充電停止処理情報を充電ポイント管理装置101に対して送信する。OCPPの場合、充電スペース管理装置105は、例えば、ウェブソケットによる通信プロトコルに基づいて、充電停止処理情報を送信することができる。
【0119】
ステップ13において、充電ポイント管理装置101は、充電スペース管理装置105に対して、StopTransaction.confと示されるレスポンスを送信する。
【0120】
またステップ14において、充電ポイント管理装置101は、管理サーバ102に対して、Generate New Tokenと示される新規トークン生成信号を送信する。このとき充電ポイント管理装置101は、新規トークン生成信号に署名を付与する。
【0121】
管理サーバ102は、充電ポイント管理装置101から受け取った新規トークン生成信号に付与された署名が有効であるかを検証し、有効である場合に、ステップ15において、access tokenと示されるアクセストークンを充電ポイント管理装置101に対して発行する。
【0122】
ステップ16において、充電ポイント管理装置101は、管理サーバ102に対し、StopTransactionと示される充電停止処理コマンドを送信する。このとき充電ポイント管理装置101は、停止処理コマンドのヘッダに、管理サーバ102から取得したアクセストークンを付与する。
【0123】
管理サーバ102は、充電ポイント管理装置101から受け取ったアクセストークンが有効であるかを検証し、有効である場合に充電ポイント管理装置101を認証する。そしてステップ17において、管理サーバ102は、ユーザ管理装置103に対して、Generate New Tokenと示される新規トークン生成信号を送信する。このとき管理サーバ102は、新規トークン生成信号に署名を付与する。
【0124】
ユーザ管理装置103は、管理サーバ102から受け取った新規トークン生成信号に付与された署名が有効であるかを検証し、有効である場合に、ステップ18において、access tokenと示されるアクセストークンを管理サーバ102に発行する。
【0125】
ステップ19において、管理サーバ102は、ユーザ管理装置103に対し、StopTransactionと示される充電停止処理コマンドを送信する。このとき管理サーバ102は、充電停止信号のヘッダに、充電ポイント管理装置101から取得したアクセストークンを付与する。
【0126】
ユーザ管理装置103は、管理サーバ102から受け取ったアクセストークンが有効であることを検証し、有効である場合に管理サーバ102を認証する。そしてステップ20において、ユーザ管理装置103は、ユーザ端末104に対して、Notify EV Charge Stoppedと示される充電の停止処理情報を送信(通知)する。これにより、ユーザ端末104に充電停止処理情報が表示されるなどして、ユーザは、充電が停止されていることを確認することができる。
【0127】
<変形例1>
図42は、充電停止シーケンス図の他の例である。図36と同じステップについては、重ねての説明を省略する。
図42の充電停止シーケンスのステップ10において、例えば、充電ポイント管理装置101が管理サーバ102に対し、充電を停止できないことを示すレスポンス(CommandResponse)を送信した場合(換言すれば、ステップ8において充電器に送信した充電停止処理コマンド(StopTransaction)がリジェクトされ、ステップ9において充電スペース管理装置105が充電ポイント管理装置101に対し、充電が停止できないことを示すレスポンス(RemoteStopTransaction.conf)を送信した場合でもある。)、図中にオプションとして示す、ステップ11~14の処理を行ってもよい。すなわち、ステップ11~14として、ステップ7~10と同じ処理をリトライしてもよい。
【0128】
繰り返し回数は、これに限定されるものではないが、所定の回数(例えば、1回)とすることができる。リトライの後、ステップ10において管理サーバ102が充電停止ができないことを示すレスポンス(CommandResponse)を受信した場合、管理サーバ102は、例えば、充電を停止できないことを示すレスポンス(CommandResponse)をユーザ管理装置103に送信し、処理を終了することができる。
【0129】
このような構成によると、充電停止の操作が成功しなかった場合のリトライが可能となる。
なお、図42におけるステップ15~24は、図36におけるステップ11~20に対応する。
【0130】
<変形例2>
図43は、充電停止シーケンス図のさらに他の例である。図36と同じステップについては、重ねての説明を省略する。
例えば管理サーバ102が、充電停止シーケンスのステップ10おいて、充電を停止できることを示すレスポンス(CommandResponse)を受信したが、所定の時間(例えば1分間)が経過してもステップ22の充電停止信号(StopTransaction)を受信しない場合は、充電器による充電が実際に停止されていないことを意味し得る。そこで、管理サーバ102は、図中にオプションとして示す、ステップ12~17の処理を行ってもよい。すなわち、ステップ12~17として、ステップ5~10と同じ処理をリトライしてもよい。
【0131】
繰り返し回数は、これに限定されるものではないが、所定の回数(例えば、1回)としてもよいし、管理サーバ102が所定の時間(例えば5分間)内にステップ22の充電停止信号(StopTransaction)を受信するか、もしくはステップ17において充電を停止できないことを示すレスポンス(CommandResponse)を受信する(換言すれば、RemoteStopTransactionが失敗する)まで上記所定時間ごとにリトライを繰り返すようにしてもよい。
【0132】
このような構成によると、ユーザ管理装置103と管理サーバ102(延いては充電ポイント管理装置101)との間の接続を終了した状態で、充電停止の操作をリトライすることができる。
なお、図43におけるステップ18~26は、図36におけるステップ11~20に対応する。
【0133】
1-3.予約シーケンス
図37は、予約シーケンス図の例である。
ユーザによる予約申込操作に基づく充電スペース管理装置105の制御は、例えば図37の予約シーケンス図に沿って以下の手順に基づいて行うことができる。
【0134】
まずステップ1において、ユーザ管理装置103は、ユーザ端末104から送られるReserveと示される予約申込信号を受信する。
【0135】
するとステップ2において、ユーザ管理装置103は、管理サーバ102に、Generate New Tokenと示される新規トークン生成信号を送信する。このときユーザ管理装置103は、新規トークン生成信号に署名を付与する。
【0136】
管理サーバ102は、ユーザ管理装置103から受け取った新規トークン生成信号に付与された署名が有効であるかを検証し、有効である場合に、ステップ3において、access tokenと示されるアクセストークンをユーザ管理装置103に対して発行する。
【0137】
ステップ4において、ユーザ管理装置103は、管理サーバ102に対し、ReserveNowと示される予約申込信号を送信する。このときユーザ管理装置103は、予約申込信号のヘッダに、管理サーバ102から取得したアクセストークンを付与する。
【0138】
管理サーバ102は、ユーザ管理装置103から受け取ったアクセストークンが有効であるかを検証し、有効である場合にユーザ管理装置103を認証する。そしてステップ5において、管理サーバ102は、充電ポイント管理装置101に対して、Generate New Tokenと示される新規トークン生成信号を送信する。このとき管理サーバ102は、新規トークン生成信号に署名を付与する。
【0139】
充電ポイント管理装置101は、管理サーバ102から受け取った新規トークン生成信号に付与された署名が有効であるかを検証し、有効である場合に、ステップ6において、access tokenと示されるアクセストークンを管理サーバ102に発行する。
【0140】
ステップ7において、管理サーバ102は、充電ポイント管理装置101に対し、ReserveNowと示される予約申込信号を送信する。このとき管理サーバ102は、予約申込信号のヘッダに、充電ポイント管理装置101から取得したアクセストークンを付与する。
【0141】
充電ポイント管理装置101は、管理サーバ102から受け取ったアクセストークンが有効であることを検証し、有効である場合に管理サーバ102を認証する。そしてステップ8において、充電ポイント管理装置101は、充電スペース管理装置105に対して、ReserveNow.reqと示される予約申込信号を送信する。OCPPの場合、充電ポイント管理装置101は、例えば、ウェブソケット(Websocket)による通信プロトコルに基づいて、予約申込信号を送信することができる。
【0142】
充電スペース管理装置105は、充電スペースの予約を受け付けることができる予約可能状態であれば、予約を受け付ける。ただし、充電スペースが予約可能状態でない場合は、充電スペースの予約を受け付けることができない。
【0143】
そこでステップ9において、充電スペース管理装置105は、ReserveNow.confと示される、予約受付の可否情報を含むレスポンスを充電ポイント管理装置101に対して送信する。
【0144】
また、ステップ10において、充電ポイント管理装置101は、管理サーバ102に対して、CommandResponseと示される、予約受付の可否情報を含む予約オブジェクトを送信する。
【0145】
さらにステップ11において、管理サーバ102は、ユーザ管理装置103に対して、CommandResponseと示される、予約受付の可否情報を含む予約オブジェクトを送信する。
【0146】
1-4.予約キャンセルシーケンス
図38は、予約キャンセルシーケンス図の例である。
ユーザによる予約キャンセル操作に基づく充電スペース管理装置105の制御は、例えば図38の予約キャンセルシーケンス図に沿って以下の手順に基づいて行うことができる。
【0147】
まずステップ1において、ユーザ管理装置103は、ユーザ端末104から送られる、CancelReservationと示される予約キャンセル信号を受信する。
【0148】
するとステップ2において、ユーザ管理装置103は、管理サーバ102に、Generate New Tokenと示される新規トークン生成信号を送信する。このときユーザ管理装置103は、新規トークン生成信号に署名を付与する。
【0149】
管理サーバ102は、ユーザ管理装置103から受け取った新規トークン生成信号に付与された署名が有効であるかを検証し、有効である場合に、ステップ3において、access tokenと示されるアクセストークンをユーザ管理装置103に対して発行する。
【0150】
ステップ4において、ユーザ管理装置103は、管理サーバ102に対し、CancelReservationと示される予約キャンセル信号を送信する。このときユーザ管理装置103は、予約キャンセル信号のヘッダに、管理サーバ102から取得したアクセストークンを付与する。
【0151】
管理サーバ102は、ユーザ管理装置103から受け取ったアクセストークンが有効であるかを検証し、有効である場合にユーザ管理装置103を認証する。そしてステップ5において、管理サーバ102は、充電ポイント管理装置101に対して、Generate New Tokenと示される新規トークン生成信号を送信する。このとき管理サーバ102は、新規トークン生成信号に署名を付与する。
【0152】
充電ポイント管理装置101は、管理サーバ102から受け取った新規トークン生成信号に付与された署名が有効であるかを検証し、有効である場合に、ステップ6において、access tokenと示されるアクセストークンを管理サーバ102に発行する。
【0153】
ステップ7において、管理サーバ102は、充電ポイント管理装置101に対し、CancelReservationと示される予約キャンセル信号を送信する。このとき管理サーバ102は、予約キャンセル信号のヘッダに、充電ポイント管理装置101から取得したアクセストークンを付与する。
【0154】
充電ポイント管理装置101は、管理サーバ102から受け取ったアクセストークンが有効であることを検証し、有効である場合に管理サーバ102を認証する。そしてステップ8において、充電ポイント管理装置101は、充電スペース管理装置105に対して、CancelReservation.reqと示される予約キャンセル信号を送信する。OCPPの場合、充電ポイント管理装置101は、例えば、ウェブソケット(Websocket)による通信プロトコルに基づいて、予約キャンセル信号を送信することができる。
【0155】
充電スペース管理装置105は、充電スペースの予約のキャンセルを受け付けることができるキャンセル可能状態であれば、予約のキャンセルを受け付ける。ただし、キャンセル可能状態でない場合は、充電スペースの予約キャンセルを受け付けることができない。
【0156】
そこでステップ9において、充電スペース管理装置105は、CancelReservation.confと示される、予約キャンセルの可否情報を含むレスポンスを充電ポイント管理装置101に対して送信する。
【0157】
また、ステップ10において、充電ポイント管理装置101は、管理サーバ102に対して、ReservationObjectと示される、予約キャンセルの可否情報を含む予約オブジェクトを送信する。
【0158】
さらにステップ11において、管理サーバ102は、ユーザ管理装置103に対して、ReservationObjectと示される、予約キャンセルの可否情報を含む予約オブジェクトを送信する。
【0159】
1-5.データ送受信シーケンス
図39は、データ送受信シーケンス図の例である。
管理サーバ102を介した充電ポイント管理装置101とユーザ管理装置103との間の各種のデータの送受信は、例えば図39のデータ送受信シーケンス図に沿って以下の手順に基づいて行うことができる。図39において、送信側(Sender)が充電ポイント管理装置101またはユーザ管理装置103である場合、受信側(Receiver)はユーザ管理装置103または充電ポイント管理装置101である。
【0160】
まずステップ1において、Senderで示される送信側は、管理サーバ102に、Generate New Tokenと示される新規トークン生成信号を送信する。このとき送信側は、新規トークン生成信号に署名を付与する。
【0161】
管理サーバ102は、送信側から受け取った新規トークン生成信号に付与された署名が有効であるかを検証し、有効である場合に、ステップ2において、access tokenと示されるアクセストークンを送信側に対して発行する。
【0162】
ステップ3において、送信側は、管理サーバ102に対し、DataTransferと示されるデータ通信コマンドを送信する。このとき送信側は、データ通信コマンドのヘッダに、管理サーバ102から取得したアクセストークンを付与する。
【0163】
管理サーバ102は、送信側から受け取ったアクセストークンが有効であるかを検証し、有効である場合に送信側を認証する。そしてステップ4において、管理サーバ102は、受信側に対して、Generate New Tokenと示される新規トークン生成信号を送信する。このとき管理サーバ102は、新規トークン生成信号に署名を付与する。
【0164】
受信側は、管理サーバ102から受け取った新規トークン生成信号に付与された署名が有効であるかを検証し、有効である場合に、ステップ5において、access tokenと示されるアクセストークンを管理サーバ102に発行する。
【0165】
ステップ6において、管理サーバ102は、受信側に対し、DataTransferと示されるデータ通信コマンドを送信する。このとき管理サーバ102は、データ通信コマンドのヘッダに、受信側から取得したアクセストークンを付与する。
【0166】
受信側は、管理サーバ102から受け取ったアクセストークンが有効であることを検証し、有効である場合に管理サーバ102を認証する。ここで受信側は、データ通信コマンドを受信できる状態であれば、データ通信コマンドを受信する。ただし、受信可能な状態でない場合は、データ通信コマンドを受信することができない。
【0167】
そこでステップ7において、受信側は、statusと示される、データ通信コマンドの受信の可否情報を含むレスポンスを管理サーバ102に対して送信する。
【0168】
また、ステップ8において、管理サーバ102は、受信側に対して、statusと示される、データ通信コマンドの受信の可否情報を含むレスポンスを送信する。これにより、管理サーバ102を介して送信側から受信側への各種のデータの送心が可能となる。
【0169】
2.アクセストークンの取得
2-1.管理サーバ102に対するアクセス
以上の各シーケンスにおいて、充電ポイント管理装置101またはユーザ管理装置103から、管理サーバ102に接続(HTTP(S)リクエストを含む)する際のアクセス認証について説明する。以下では、適宜、充電ポイント管理装置101またはユーザ管理装置103を「送信側」という場合がある。
【0170】
なお、充電ポイント管理装置101、ユーザ管理装置103、および管理サーバ102はそれぞれ、共通の機能を有する認証モジュールを実装する。認証モジュールは、1又は複数の操作を実行することができるように構成されている。
【0171】
また、送信側から管理サーバ102へ接続する際には、送信側の認証モジュールは、管理サーバ102に対して、API(Application Programming Interface)リクエストを送信する。これに限定されるものではないが、すべてのAPIリクエストは、HTTP(S)リクエストとして実行することができる。APIリクエストは、新規トークン生成信号(Generate New Token)の送信によって実現される。この場合、プレーンなHTTPで行われたリクエストや、署名なしのリクエストはエラー(fail)となる。APIリクエストの認証には、例えばアクセストークンを利用する。管理サーバ102の認証モジュールは、このアクセストークンの要求、発行、管理等をすることができる。
【0172】
APIリクエストにおける認証には、例えば、共通鍵暗号方式、秘密鍵暗号方式、公開鍵暗号方式のいずれか1つ、または2つ以上の組合せを利用することができる。以下は、例えば、共通鍵暗号(Advanced Encryption Standard:AES)方式を利用した場合を例に、認証方法について説明する。
【0173】
図11は、新規トークン生成信号に関する情報の例である。
送信側の認証モジュールは、管理サーバ102に対して、新規トークン生成信号を送信し、新規トークンの生成を要求する。送信側の認証モジュールは、例えば、図11に示すように、POSTリクエスト先を管理サーバ102の「/authorization」として、POSTメソッドを呼び出す。新規トークン生成信号のヘッダには、図11に示すように、自身のオペレータID(operator_id)と、ISO8601形式の現在時刻情報(timestamp)と、署名(signature)と、を付与することができる。送信側の認証モジュールは、例えば、現在時刻情報とオペレータIDとを結合した文字列を、HMACSHA256アルゴリズム等を用いて事前共有したAESキー等でハッシュ化し、さらに、例えばBase64方式で符号化することで署名を作成することができる。
【0174】
管理サーバ102の認証モジュールは、受信した署名を検証し、問題がなければアクセストークン(acccessToken)を発行し、レスポンスとして送信側に返信する。管理サーバ102の認証モジュールは、任意の文字列によってアクセストークンを規定することができる。このとき、管理サーバ102の認証モジュールは、送信側と同様に、現在時刻情報とオペレータIDを結合した文字列をハッシュ化し、例えばBase64方式でさらに符号化することで署名を作成して、アクセストークンに付与する。
【0175】
送信側の認証モジュールは、各種のHTTP(S)リクエストを管理サーバ102に送信するにあたり、管理サーバ102から受信したアクセストークンをヘッダに付与する。送信側の認証モジュールは、例えば、"XXXXXXXXXX"で示されるアクセストークンを以下の形式でヘッダに付与する。これにより、管理サーバ102は、送信側の認証を行うことができる。
Authorization: Token XXXXXXXXXX
【0176】
2-2.管理サーバ102からのアクセス
次に、各シーケンスにおいて、管理サーバ102から、充電ポイント管理装置101またはユーザ管理装置103に接続(HTTP(S)リクエストを含む)する際のアクセス認証について説明する。以下では、適宜、充電ポイント管理装置101またはユーザ管理装置103を「受信側」という場合がある。
【0177】
図25は、新規トークン生成信号に関する情報の例である。
管理サーバ102の認証モジュールは、受信側に対して、新規トークン生成信号(Generate New Token)を送信し、新規トークンの生成を要求する。管理サーバ102の認証モジュールは、例えば、図25に示すように、POSTリクエスト先を受信側の「/authorization」として、POSTメソッドを呼び出す。新規トークン生成信号のヘッダには、図25に示すように、ISO8601形式の現在時刻情報(timestamp)と、署名(signature)と、を付与することができる。管理サーバ102の認証モジュールは、新規トークン生成信号に、自身のIDおよびユーザ管理装置103のオペレータID(operator_id)を付与しなくてもよい。管理サーバ102の認証モジュールは、例えば、現在時刻情報をHMACSHA256アルゴリズム等を用いて事前共有したAESキー等でハッシュ化し、さらに、例えばBase64方式で符号化することで署名を作成することができる。
【0178】
受信側の認証モジュールは、受信した署名を検証し、問題がなければアクセストークン(acccessToken)を発行し、レスポンスとして管理サーバ102に返信する。受信側の認証モジュールは、任意の文字列によってアクセストークンを規定することができる。このとき、受信側の認証モジュールは、管理サーバ102と同様に、現在時刻情報をハッシュ化し、例えばBase64方式でさらに符号化することで署名を作成して、アクセストークンに付与することができる。
【0179】
管理サーバ102の認証モジュールは、例えば各種のHTTP(S)リクエスト等を管理サーバ102に送信するにあたり、受信側から発行されたアクセストークンをヘッダに付与する。管理サーバ102の認証モジュールは、例えば、"YYYYYYYYYY"で示されるアクセストークンを以下の形式でヘッダに付与する。これにより、受信側は、管理サーバ102の認証を行うことができる。
Authorization: Token YYYYYYYYYY
【0180】
3.ロケーション管理機能
3-1.ユーザ管理装置
ユーザ管理装置103の管理モジュールは、ロケーション管理機能を有している。
図12は、ListLocationと示される、有効な充電駐車場のロケーションリストの作成メソッドに関する情報の例である。
図13は、充電駐車場の位置(Location)情報、充電器(EVSE)情報、およびコネクタ(connector)情報のいずれかを要求するメソッドに関する情報の例である。
図14は、有効な充電駐車場リストに充電駐車場のロケーションをアップロードするメソッドに関する情報の例である。
図15および図16はそれぞれ、駐車場管理情報800および駐車場詳細情報900に記憶された情報について、ロケーションを挿入するメソッドに関する情報およびロケーションを更新するメソッドに関する情報である。
【0181】
ユーザ管理装置103の管理モジュールは、例えば、図15および図16に示すメソッドを実行することにより、補助記憶装置402の駐車場管理情報800および駐車場詳細情報900に記憶されている充電駐車場の情報を追加したり更新したりする。ユーザ管理装置103の管理モジュールは、例えば、図12~14のメソッドを実行することにより、最新の充電駐車場の情報に基づいて、所定の条件を満たす充電駐車場のロケーションリストを作成する(レスポンスとして受け取る)ことができるようになっている。
【0182】
3-2.管理サーバ
ユーザ管理装置103の管理モジュールは、ロケーション管理機能を有している。
図26は、(A)ListLocationおよび(B)GetLocationと示される、有効な充電駐車場のロケーションリストの作成メソッドに関する情報の例である。ユーザ管理装置103の管理モジュールは、例えば、図26に示すメソッドを実行することにより、補助記憶装置302の駐車場管理情報800および駐車場詳細情報900に記憶されている充電駐車場の情報に基づいて、所定の条件を満たす充電駐車場のロケーションリストを作成する(レスポンスとして受け取る)ことができるようになっている。
【0183】
4.予約リクエスト
4-1.ユーザ管理装置
図17は、予約情報の例である。
図18は、予約申込メソッドに関する情報の例である。
ユーザ管理装置103は、上記予約申込シーケンスにおいて、ユーザ端末104から予約申込信号を受信すると、管理サーバ102に対して、予約申込信号(ReserveNow)を送信し、充電スペースの予約を要求する(図37のステップ4参照)。ユーザ管理装置103がユーザ端末104から受け取る予約申込信号には、例えば、ユーザID、予約申込対象である充電駐車場、充電器の種別、予約形態などを特定する情報が含まれている。
【0184】
ユーザ管理装置103の管理モジュールは、例えば図18に示すように、POSTリクエスト先を管理サーバ102の「/reservation」として、POSTメソッドを呼び出す。ユーザ管理装置103の管理モジュールは、この予約申込メソッドのパラメータとして、予約したユーザのユーザID(user_id)、オペレータID(operator_id)、充電器ID(evse_id)、コネクタID(connector_id)、および取り置き時間(duration)等を定義することができる。オペレータIDは、充電ポイント管理装置101の識別IDである。取り置き時間(duration)は、例えば取り置き予約における、充電器の取り置き時間を示す。例えば、取り置き時間が1時間に設定されている場合、充電器を予約した予約時刻から1時間のあいだ充電器が取り置かれ、予約時刻から1時間を経過するまでに所定のチェックイン操作をしない場合は予約がキャンセルされる。
【0185】
ユーザ管理装置103の管理モジュールが、例えば、図18に示すメソッドを実行することにより、管理サーバ102から、図17に示すような予約情報をレスポンスとして受け取ることができるようになっている(図37のステップ11参照)。
【0186】
4-2.管理サーバ
図27は、予約情報の例である。
図28は、予約申込メソッドに関する情報の例である。
管理サーバ102は、ユーザ管理装置103から予約申込信号を受信すると、充電ポイント管理装置101に対して、予約申込信号(ReserveNow)を送信し、充電スペースの予約を要求する(図37のステップ7参照)。
【0187】
管理サーバ102の管理モジュールは、例えば図28に示すように、POSTリクエスト先を充電ポイント管理装置101の「/reservation」として、POSTメソッドを呼び出す。管理サーバ102の管理モジュールは、この予約申込にパラメータとして、予約したユーザのユーザID(user_id)、充電器ID(evse_id)、コネクタID(connector_id)、および取り置き時間(duration)等を定義することができる。管理サーバ102から呼び出すメソッドにおいては、オペレータIDを省略することができる。
【0188】
管理サーバ102の管理モジュールが、例えば、図28に示すメソッドを実行することにより、充電ポイント管理装置101から、図17に示すような予約情報をレスポンスとして受け取ることができるようになっている(図37のステップ10参照)。
【0189】
5.予約キャンセルリクエスト
5-1.ユーザ管理装置
ユーザ管理装置103は、上記予約キャンセルシーケンスにおいて、ユーザ端末104から予約キャンセル信号を受信すると、管理サーバ102に対して、予約キャンセル信号(CancelReservation)を送信し、充電スペースの予約のキャンセルを要求する(図38のステップ4参照)。ユーザ管理装置103がユーザ端末104から受け取る予約キャンセル信号には、例えば、ユーザIDおよび予約IDの少なくとも一方に関する情報が含まれている。
【0190】
図19は、予約キャンセルメソッドに関する情報の例である。
ユーザ管理装置103の管理モジュールは、例えば図19に示すように、Deleteリクエスト先を管理サーバ102の「/reservation」として、Deleteメソッドを呼び出す。ユーザ管理装置103の管理モジュールは、このDeleteメソッドのパラメータとして、例えば、ユーザIDおよび予約IDの少なくとも一方(図19では予約ID)等を定義することができる。
【0191】
ユーザ管理装置103の管理モジュールが、例えば、図19に示すメソッドを実行することにより、管理サーバ102から、キャンセルした予約情報をレスポンスとして受け取ることができるようになっている(図38のステップ11参照)。
【0192】
5-2.管理サーバ
管理サーバ102は、ユーザ管理装置103から予約キャンセル信号を受信すると、充電ポイント管理装置101に対して、予約キャンセル信号(CancelReservation)を送信し、充電スペースの予約のキャンセルを要求する(図38のステップ7参照)。
【0193】
図29は、予約キャンセルメソッドに関する情報の例である。
管理サーバ102の管理モジュールは、例えば図29に示すように、Deleteリクエスト先を充電ポイント管理装置101の「/reservation」として、Deleteメソッドを呼び出す。管理サーバ102の管理モジュールは、この予約キャンセルメソッドのパラメータとして、例えば、ユーザIDおよび予約IDの少なくとも一方(図29では予約ID)等を定義することができる。管理サーバ102から呼び出すメソッドにおいては、オペレータIDを省略することができる。
【0194】
管理サーバ102の管理モジュールが、例えば、図29に示すメソッドを実行することにより、充電ポイント管理装置101から、キャンセルした予約情報をレスポンスとして受け取ることができるようになっている(図38のステップ10参照)。
【0195】
6.HTTP(S)リクエスト
6-1.管理サーバへのコマンド送信
図20は、データオブジェクトに関する情報の例である。
図21は、送信コマンドに関する情報の例である。
各シーケンスにおいては、送信側の管理モジュールから管理サーバ102に、充電開始信号(図35のステップ4)、充電停止信号(図36のステップ4)、充電開始処理情報(図35のステップ16)、充電停止処理情報(図36のステップ16)、データ通信(図39のステップ3、DataTransfer)、コマンドレスポンス(図35および図36のステップ10)、およびステータス(Status)(図39のステップ7)、の7通りのデータが送信されている。そしてこれらのデータを送信するために、例えば図21に示すHTTP(S)リクエストを定義することができる。
【0196】
ユーザ管理装置103の管理モジュールは、図21に示すように、POSTリクエスト先を管理サーバ102の「/command/:command」として、POSTメソッドを呼び出す。このHTTP(S)リクエストのボディ部には、項目欄に示される5通りのデータオブジェクトのうちのいずれか1つを格納することができる。これら5通りのデータオブジェクトは、ユーザ管理装置103から管理サーバ102に送られるデータオブジェクトであり、それぞれ、図20に示すデータを含むことができるようになっている。ユーザ管理装置103の管理モジュールが、このHTTP(S)リクエストを実行することで、5通りのデータオブジェクトを管理サーバ102に送ることができる。
【0197】
また、充電ポイント管理装置101の管理モジュールは、後述する管理サーバ102から充電ポイント管理装置101へ送信される充電開始信号(RemoteStartTransaction)および充電停止信号(RemoteStopTransaction)ならびにデータ通信(Data Transfer)の送信のレスポンスとして、充電ポイント管理装置101から図20のコマンドレスポンス(CommandResponse)およびステータス(StatusCodeType)を受信するようになっている。
【0198】
6-2.管理サーバからのコマンド送信
図30は、データオブジェクトに関する情報の例である。
図31は、送信コマンドに関する情報の例である。
各シーケンスにおいては、管理サーバ102の管理モジュールから送信側に、充電開始信号(図35のステップ7)、充電停止信号(図36のステップ7)、充電開始処理コマンド(図35のステップ19)、充電停止処理コマンド(図36のステップ19)、データ通信コマンド(図39のステップ6)、コマンドレスポンス(図35および図36のステップ11)、およびステータス(Status)(図39のステップ8)、の7通りのデータが送信されている。そしてこれらのデータを送信するために、例えば図31に示すHTTP(S)リクエストを定義することができる。
【0199】
管理サーバ102の管理モジュールは、図31に示すように、POSTリクエスト先を受信側の「/command/:command」として、POSTメソッドを呼び出す。このHTTP(S)リクエストのボディ部には、項目欄に示される5通りのデータオブジェクトのうちのいずれか1つを格納することができる。これら5通りのデータオブジェクトは、管理サーバ102から受信側に送られるデータオブジェクトであり、それぞれ、図30に示すデータを含むことができるようになっている。管理サーバ102の管理モジュールが、このHTTP(S)リクエストを実行することで、前から5通りのデータオブジェクトを管理サーバ102に送ることができる。
【0200】
また、送信側または受信側の管理モジュールは、管理サーバ102へ送信される充電開始信号(StartSession)および充電停止信号(StopSession)ならびにデータ通信(Data Transfer)の送信のレスポンスとして、充電ポイント管理装置101から図20のコマンドレスポンス(CommandResponse)およびステータス(StatusCodeType)を受信するようになっている。
【0201】
7.料金管理機能
7-1.充電ポイント管理装置・ユーザ管理装置
充電ポイント管理装置101およびユーザ管理装置103の少なくとも一方は、料金管理機能を有している。以下、例えば、ユーザ管理装置103が料金管理機能を有する場合について説明する。
【0202】
図22および図23は、料金リストの作成メソッドに関する情報の例である。料金リストの作成メソッドは、(A)ListTariffsと示される料金表一覧メソッドと、(B)Get Tariffと示される料金表取得メソッドと、(C)Upload Tariffsと示される料金表更新メソッドと、(D)Insert Tariffと示される料金表挿入メソッドと、(E)Update Tariffと示される料金表更新メソッドと、から構成されている。
【0203】
ユーザ管理装置103の管理モジュールは、例えば、(A)~(E)の各メソッドを実行することにより、最新の充電駐車場の料金表リストを作成する(レスポンスとして受け取る)ことができるようになっている。
【0204】
7-2.管理サーバ
ユーザ管理装置103の管理モジュールは、料金管理機能を有している。
図32は、料金リストの作成メソッドに関する情報の例である。料金リストの作成メソッドは、(A)ListTariffsと示される料金表一覧メソッドと、(B)GetTariffと示される料金表取得メソッドと、から構成されている。
【0205】
管理サーバ102の管理モジュールは、例えば、(A),(B)の各メソッドを実行することにより、最新の充電駐車場の料金表リストを作成する(レスポンスとして受け取る)ことができるようになっている。
【0206】
8.セッション管理機能
8-1.充電ポイント管理装置・ユーザ管理装置
充電ポイント管理装置101およびユーザ管理装置103の少なくとも一方は、セッション管理機能を有している。以下、例えば、ユーザ管理装置103がセッション管理機能を有する場合について説明する。
【0207】
図24は、セッションリストの作成メソッドに関する情報の例である。セッションリストの作成メソッドは、(A)ListSessionsと示されるセッション一覧メソッドと、(B)Get Sessionと示されるセッション取得メソッドと、から構成されている。
【0208】
ユーザ管理装置103の管理モジュールは、例えば、(A),(B)の各メソッドを実行することにより、充電駐車場のセッションリストを作成する(レスポンスとして受け取る)ことができるようになっている。
【0209】
8-2.管理サーバ
ユーザ管理装置103の管理モジュールは、セッション管理機能を有している。
図33は、セッションリストの作成メソッドに関する情報の例である。セッションリストの作成メソッドは、(A)ListSessionsと示されるセッション一覧メソッドと、(B)GetSessionと示されるセッション取得メソッドと、から構成されている。
【0210】
管理サーバ102の管理モジュールは、例えば、(A),(B)の各メソッドを実行することにより、セッションリストを作成する(レスポンスとして受け取る)ことができるようになっている。
【0211】
[作用効果]
上記実施形態において、充電ポイント管理装置101(例えば、CPO)とユーザ管理装置103(例えば、EMSP)との間には、管理サーバ102が介在している。そして管理サーバ102は、ユーザ管理装置103から、充電器についての利用に関する情報を受信し、充電ポイント管理装置101に送信している。このような構成によると、充電ポイント管理装置101およびユーザ管理装置103は、管理サーバ102よりも先の異なるエンドポイントに情報を送信する場合であっても、常に同一の接続先(管理サーバ102)と情報を送受信することができる。これにより、接続先ごとに接続のための設定を変更する等の手間が省け、煩雑さを低減することができる。
【0212】
また、充電ポイント管理装置101およびユーザ管理装置103は、管理サーバ102よりも先において、従来よりも広いネットワークに接続している可能性を有する。そのような場合であっても、現実の接続先を管理サーバ102に定めることができ、安全士が高く安定した接続を実現することができる。
【0213】
上記構成によると、管理サーバ102は、充電ポイント管理装置101との認証を開始してアクセストークン(認証鍵の一例)を受信した後、充電ポイント管理装置101に対し、充電器または充電スペースの利用を制御する情報をアクセストークンと共に送信し、充電ポイント管理装置101から制御の結果に関する情報を受信する。これにより、より安全な接続が実現される。
【0214】
上記構成によると、管理装置は、ユーザ管理装置から接続のための認証リクエストを受信し、認証が認められた場合にユーザ管理装置に認証鍵を送信し、認証鍵とともに充電スペースまたは充電器の利用に関する情報を受け付けた後、充電ポイント管理装置に接続のための第2の認証リクエストを送信することができる。
【0215】
上記構成によると、管理装置は、充電ポイント管理装置との認証を開始して認証鍵を受信した後、充電ポイント管理装置に充電スペースまたは充電器の利用に関する情報を認証鍵と共に送信し、充電ポイント管理装置から充電スペースまたは充電器の利用に関する情報の送信に対する応答を受信することができる。
【0216】
上記構成によると、充電ポイント管理装置は、管理装置から充電スペースまたは充電器の利用に関する情報を取得した場合、当該情報を充電器に送信し、充電器から充電スペースまたは充電器の利用に関する情報の送信に対する応答を受信したのちに、管理装置との接続を終了することができる。
【0217】
上記構成によると、ユーザ管理装置は、管理装置と充電ポイント管理装置との2回の接続が始まる前にセッションを開始し、2回の接続が終わった後にセッションを終了することができる。
【0218】
充電スペースまたは充電器の利用に関する情報は、管理装置またはユーザ管理装置を識別する情報を含まないことができる。
【0219】
充電スペースまたは充電器の利用に関する情報は、これに限定されるものではないが、例えば、充電開始情報、充電停止情報、予約情報、および予約キャンセル情報のいずれかであってよい。
【0220】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0221】
(1)上記実施形態では、規制装置として、充電スペースへの車両の進入を規制する規制部材が回動する構成のものが例示されていた。しかしながら、規制部材はこの例に限定されない。例えば、規制部材の形状は、板状の部材に限定されず、棒状、網状、柵状、シート状等の様々な形態であってよい。また、規制状態と規制解除状態とを切り替える動作についても特に制限されない。例えば、規制部材は、軸を水平方向とする回動の他に、軸を垂直方向とする回動、回転、上昇、下降、水平方向での移動等によって変位することで、規制状態と規制解除状態とを切り替えるものであってよい。
【0222】
(2)上記実施形態において、ユーザはユーザ端末104を通じて充電器を操作していた。しかしながら、充電器の操作の一部または全部は、充電器を直接操作することや、車両の充電操作機能を利用することによって実行可能に構成されていてもよい。
【0223】
(3)いくつかの図に示される項目欄、データ型欄、説明欄にはそれぞれ、項目と、その項目のデータ型と、その項目の説明とが列方向において対応するように示されている
【0224】
(4)また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
【0225】
(5)また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【0226】
(6)図1において充電器利用管理システム100を構成する各要素は、いずれも同一の通信ネットワークを介して接続されている。しかしながら、充電器利用管理システム100を構成する各要素は、2以上の異なるネットワークを介して接続可能とされていてもよい。例えば、
【0227】
(7)また、本充電器利用管理システム100を構成する1又は複数の充電ポイント管理装置101、1又は複数の管理サーバ102、ユーザ管理装置103、1又は複数のユーザ端末104、および充電スペース管理装置105のうち、いずれか1つまたは2つ以上の要素が、互いに異なる国に設置されていてもよい。また、管理サーバ102は1又は複数のコンピュータによって構成されていてもよく、そのうちのいずれかが互いに異なる国に設置されていてもよい。
なお、上記の実施形態は少なくとも特許請求の範囲に記載の構成を開示している。
【符号の説明】
【0228】
100…充電器利用管理システム、101…充電ポイント管理装置、102…管理サーバ、103…ユーザ管理装置、104…ユーザ端末、105…充電スペース管理装置、110…充電器、211…管理モジュール、212…認証モジュール、311…管理モジュール、312…認証モジュール、411…管理モジュール、412…認証モジュール、511…ユーザ実行モジュール、512…ユーザ予約管理モジュール、611…管理モジュール、612…認証モジュール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
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