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特開2024-6909電子メール処理方法及び電子メール処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024006909
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】電子メール処理方法及び電子メール処理装置
(51)【国際特許分類】
   H04L 51/214 20220101AFI20240110BHJP
   H04L 51/08 20220101ALI20240110BHJP
   H04L 67/53 20220101ALI20240110BHJP
   G06Q 50/18 20120101ALI20240110BHJP
【FI】
H04L51/214
H04L51/08
H04L67/53
G06Q50/18
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023001171
(22)【出願日】2023-01-06
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-06-02
(31)【優先権主張番号】10-2022-0081442
(32)【優先日】2022-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】521384555
【氏名又は名称】アゴデジタル コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヨン ソプ
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC32
(57)【要約】
【課題】電子メール処理装置及び電子メール処理方法を提供すること。
【解決手段】差出人のメールサーバーから、前記差出人の通信端末によって作成されたもので、第1電子ファイルが添付された第1電子メールを受信する段階、前記第1電子メールのすべての宛先の中でサービス対象を識別する段階、タイムスタンプ発給サーバーに前記第1電子ファイルに対するタイムスタンプ発給リクエストを送信し、前記タイムスタンプ発給サーバーから前記第1電子ファイルに対して発給されたタイムスタンプを受信する段階、前記第1電子ファイルに前記タイムスタンプを適用して第2電子ファイルを生成する段階、及び前記サービス対象のメールサーバーに、前記第2電子ファイルと前記第2電子ファイルに対するサービスリンクの少なくとも一つが添付されたもので、前記サービス対象が宛先に指定された第2電子メールを送信する段階、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子メール処理装置により実行される電子メール処理方法であって、
差出人のメールサーバーから、前記差出人の通信端末によって作成されたもので、第1電子ファイルが添付された第1電子メール-前記第1電子メールには、2以上の各宛先が宛先入力欄の宛先フィールド、CCフィールドまたはBCCフィールドに入力されており、前記2以上の宛先の中で一つは前記電子メール処理装置である-を受信する段階;
前記第1電子メールのすべての宛先の中でサービス対象を識別する段階;
タイムスタンプ発給サーバーに前記第1電子ファイルに対するタイムスタンプ発給リクエストを送信し、前記タイムスタンプ発給サーバーから前記第1電子ファイルに対して発給されたタイムスタンプを受信する段階;
前記第1電子ファイルに前記タイムスタンプを適用して第2電子ファイルを生成する段階;及び、
前記サービス対象のメールサーバーに、前記第2電子ファイルと前記第2電子ファイルに対するサービスリンクの少なくとも一つが添付されたもので、前記サービス対象が宛先に指定された第2電子メールを送信する段階;
を含み、
前記サービス対象を識別する段階は、
(i)前記第1電子メールのすべての宛先の中で前記電子メール処理装置を除く残りの各宛先に、(ii)前記残りの宛先の中で前記電子メール処理装置のメールアドレスと同一のフィールド-前記同一のフィールドは、前記宛先フィールド、前記CCフィールドまたは前記BCCフィールドである-に入力された各宛先、または(iii)前記残りの宛先の中で特定のドメインを有する各宛先を、前記サービス対象として識別する
ことを特徴とする電子メール処理方法。
【請求項2】
前記サービス対象の通信端末が前記サービスリンクに接続時前記第2電子ファイルに対するダウンロードサービス、閲覧サービス及び検証サービスの中で少なくとも一つを前記サービス対象の通信端末に提供する段階をさらに含む
請求項1に記載の電子メール処理方法
【請求項3】
前記電子メール処理装置の会員管理情報で前記サービス対象を照会して、前記サービス対象が前記電子メール処理装置から提供される電子メール処理サービスの会員に加入されている否かを判定する段階をさらに含む
請求項1に記載の電子メール処理方法。
【請求項4】
前記サービス対象が前記電子メール処理サービスの会員に加入されていない場合、前記電子メール処理装置から提供する第1クラウド保存先に前記第2電子ファイルをアップロードする段階を
さらに含み、
前記第2電子ファイルに対するサービスリンクは、
前記第1クラウド保存先にアップロードされた前記第2電子ファイルの保存場所に連携されたものである
請求項3に記載の電子メール処理方法。
【請求項5】
前記サービス対象が前記電子メール処理サービスの会員に加入されていない場合、前記第2電子メールに前記電子メール処理サービスに対する会員加入リンクがさらに添付される
請求項3に記載の電子メール処理方法。
【請求項6】
前記サービス対象が、前記電子メール処理サービスの会員に加入されている場合、前記サービス対象の加入情報に指定された第2クラウド保存先に、前記第2電子ファイルをアップロードする段階をさらに含み、
前記サービスリンクは、
前記第2クラウド保存先にアップロードされた前記第2電子ファイルの保存場所に連携されたものである
請求項3に記載の電子メール処理方法。
【請求項7】
前記差出人のメールサーバーに、前記第2電子ファイルと前記第2電子ファイルに対するサービスリンクの少なくとも一つが添付されたものであって、前記差出人が宛先に指定された第3電子メールを送信する段階をさらに含む
請求項1に記載の電子メール処理方法。
【請求項8】
電子メール処理装置であって、
差出人のメールサーバーから、前記差出人の通信端末によって作成されたもので、第1電子ファイルの添付された第1電子メール-前記第1電子メール、前記第1電子メールには、2以上の各宛先が宛先入力欄の宛先フィールド、CCフィールドまたはBCCフィールドに入力されており、前記2以上の宛先の中で一つは、前記電子メール処理装置である-を受信するメール受信部;
前記第1電子メールのすべての宛先の中でサービス対象を識別するメール処理部;
タイムスタンプ発給サーバーに前記第1電子ファイルに対するタイムスタンプ発給リクエストを送信し、前記タイムスタンプ発給サーバーから前記第1電子ファイルに対して発給されたタイムスタンプを受信し、前記第1電子ファイルに前記タイムスタンプを適用して第2電子ファイルを生成するファイル処理部;及び、
前記サービス対象のメールサーバーに、前記第2電子ファイルと前記第2電子ファイルに対するサービスリンクの少なくとも一つが添付されたものであって、前記サービス対象が宛先に指定された第2電子メールを送信するメール送信部;
を含み、
前記メール処理部は、
(i)前記第1電子メールのすべての宛先の中で、前記電子メール処理装置を除く残りの各宛先、(ii)前記残りの宛先の中で前記電子メール処理装置のメールアドレスと同一のフィールド前記同一のフィールドは、前記宛先フィールド、前記CCまたはBCCフィールドである-に入力された各宛先、または(iii)前記残りの宛先の中で特定のドメインを有する各宛先を、前記サービス対象として識別する
ことを特徴とする電子メール処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子メールを処理する技術に関し、より詳しくは、元のメールに添付された電子ファイルにタイムスタンプを自動適用した後、タイムスタンプが適用された添付ファイルに関する情報を含む新しい電子メールを、元のメールの宛先及び/または差出人に送信(返信)する方法及び装置に関するものである
【背景技術】
【0002】
電子メールは、差出人と受信者との間の個人的または仕事上のコミュニケーションのために用いられる普遍的な手段である。
【0003】
差出人は、メッセージだけではなく、電子ファイルを電子メールに添付して受信者に送信することができる。この時、受信者に送付しようとする電子ファイルが、法律文書などのように重要度が高い場合、タイムスタンプサービスを利用する必要がある。
【0004】
タイムスタンプとは、電子文書の生成時点の確認(存在証明)及び進歩性の確認(内容証明)のための公開キー基盤の国際標準技術を用いて信頼できる第三者機関 (TTP:Trusted Third Party)で発給する一種の電子スタンプである。
【0005】
特定者(差出者)が他者(受信者)に、タイムスタンプの適用された電子ファイルを、電子メールを通じて伝達するためには、まず、タイムスタンプサービスを利用してタイムスタンプの適用された電子ファイルを獲得する過程と、タイムスタンプの適用された電子ファイルが添付された電子メールを作成して受信者に送信する過程を経なければならない。
【0006】
図1は、従来の技術であるタイムスタンプサービスの例示的な流れを説明するための図である。
【0007】
図1を参照すれば、(1)ユーザは、まず、自分の通信端末10に保存された電子ファイルを、発給中継サーバー20にアップロードする。(2)発給中継サーバー20は、通信端末10がアップロードした電子ファイルに対するタイムスタンプの発給を、TTPとしてのタイムスタンプ発給サーバー30にリクエストする。この時、タイムスタンプ発給サーバー30は、(TSA;Time Stamp Authority)と呼ぶこともでき、タイムスタンプ発給リクエストは、通信端末10からアップロードされた電子ファイルのハッシュ値を含むことができる。(3)タイムスタンプ発給サーバー30は、タイムスタンプ発給リクエストに応じて、電子ファイルに対するタイムスタンプ(「タイムスタンプトークン」とも呼ぶ)を発給し、発給されたタイムスタンプを発給中継サーバー20に伝達する。(4)発給中継サーバー20は、タイムスタンプ発給サーバー30から伝達されたタイムスタンプが適用された電子ファイルをユーザの通信端末10に提供する。これにより、ユーザは、通信端末10に保存されたタイムスタンプの適用された電子ファイルを電子メールに添付して特定の受信者に配信することができる。
【0008】
前述したように、差出人が電子メールを利用してタイムスタンプの適用された電子ファイルを受信者に送るためには、一応、元の電子ファイルに対するタイムスタンプサービスを先に経なければならない。よって、差出人の立場からはその過程が非常に煩わしいだけでなく、更なる時間が所要となり、受信者との迅速なコミュニケーションに大きい制約が伴う。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、前記のような問題点を解決するために案出されたもので、差出人が電子ファイルの添付された電子メールを受信者に送信した場合、差出人の代わりに電子ファイルに対するタイムスタンプを獲得し、獲得されたタイムスタンプを元の電子ファイルに適用した後、タイムスタンプの適用された電子ファイル(及び/またはそれにアクセス可能なリンク)が添付された新しい電子メールを、差出人が作成した元のメールの宛先及び/または差出人に自動送信する方法及び装置を提供することを目的とする。
【0010】
本発明の他の目的及び長所は、下記の説明によって理解でき、本発明の実施形態によってより明らかに分かる。また、本発明の目的及び長所は、特許請求の範囲に現われた手段及びその組み合わせによって実現することができることが容易に分かる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様による電子メール処理装置により実行される電子メール処理方法は、差出人のメールサーバーから、前記差出人の通信端末によって作成されたもので、第1電子ファイルが添付された第1電子メール-前記第1電子メールには、2以上の各宛先が宛先入力欄の宛先フィールド、CCフィールドまたはBCCフィールドに入力されており、前記2以上の宛先の中で一つは前記電子メール処理装置である-を受信する段階;前記第1電子メールのすべての宛先の中でサービス対象を識別する段階;タイムスタンプ発給サーバーに前記第1電子ファイルに対するタイムスタンプ発給リクエストを送信し、前記タイムスタンプ発給サーバーから前記第1電子ファイルに対して発給されたタイムスタンプを受信する段階;前記第1電子ファイルに前記タイムスタンプを適用して第2電子ファイルを生成する段階;及び前記サービス対象のメールサーバーに、前記第2電子ファイルと前記第2電子ファイルに対するサービスリンクの少なくとも一つが添付されたもので、前記サービス対象が宛先に指定された第2電子メールを送信する段階;を含む。
【0012】
前記サービス対象を識別する段階は、(i)前記第1電子メールのすべての宛先の中で前記電子メール処理装置を除く残りの各宛先に、(ii)前記残りの宛先の中で前記電子メール処理装置のメールアドレスと同一のフィールド前記同一のフィールドは、前記宛先フィールド、前記CCフィールドまたは前記BCCフィールドである-に入力された各宛先、または(iii)前記残りの宛先の中で特定のドメインを有する各宛先を、前記サービス対象として識別する段階であることができる。
【0013】
前記電子メール処理方法は、前記サービス対象の通信端末が前記サービスリンクに接続時、前記第2電子ファイルに対するダウンロードサービス、閲覧サービス、及び検証サービスの中で少なくとも一つを前記サービス対象の通信端末に提供する段階をさらに含むことができる。
【0014】
前記電子メール処理方法は、前記電子メール処理装置の会員管理情報で前記サービス対象を照会して、前記サービス対象が前記電子メール処理装置から提供される電子メール処理サービスの会員に加入されている否かを判定する段階をさらに含むことができる。
【0015】
前記電子メール処理方法は、前記サービス対象が前記電子メール処理サービスの会員に加入されていない場合、前記電子メール処理装置から提供する第1クラウド保存先に前記第2電子ファイルをアップロードする段階をさらに含むことができる。前記第2電子ファイルに対するサービスリンクは、前記第1クラウド保存先にアップロードされた前記第2電子ファイルの保存場所に連携されたものであってもよい。
【0016】
前記サービス対象が前記電子メール処理サービスの会員に加入されていない場合、前記第2電子メールに前記電子メール処理サービスに対する会員加入リンクがさらに添付されることができる。
【0017】
前記電子メール処理方法は、前記サービス対象が、前記電子メール処理サービスの会員に加入されている場合、前記サービス対象の加入情報に指定された第2クラウド保存先に、前記第2電子ファイルをアップロードする段階をさらに含むことができる。前記サービスリンクは、前記第2クラウド保存先にアップロードされた前記第2電子ファイルの保存場所に連携されたものであってもよい。
【0018】
前記電子メール処理方法は、前記差出人のメールサーバーに、前記第2電子ファイルと前記第2電子ファイルに対するサービスリンクの少なくとも一つが添付されたものであって、前記差出人が宛先に指定された第3電子メールを送信する段階をさらに含むことができる。
【0019】
本発明の他の態様による電子メール処理装置は、差出人のメールサーバーから、前記差出人の通信端末によって作成されたもので、第1電子ファイルの添付された第1電子メール-前記第1電子メールには、2以上の各宛先が宛先入力欄の宛先フィールド、CCフィールドまたはBCCフィールドに入力されており、前記2以上の宛先の中で一つは、前記電子メール処理装置である-を受信するメール受信部;前記第1電子メールのすべての宛先の中でサービス対象を識別するメール処理部;タイムスタンプ発給サーバーに前記第1電子ファイルに対するタイムスタンプ発給リクエストを送信し、前記タイムスタンプ発給サーバーから前記第1電子ファイルに対して発給されたタイムスタンプを受信し、前記第1電子ファイルに前記タイムスタンプを適用して第2電子ファイルを生成するファイル処理部;及び前記サービス対象のメールサーバーに、前記第2電子ファイルと前記第2電子ファイルに対するサービスリンクの少なくとも一つが添付されたものであって、前記サービス対象が宛先に指定された第2電子メールを送信するメール送信部;を含む。
【0020】
前記メール処理部は、(i)前記第1電子メールのすべての宛先の中で、前記電子メール処理装置を除く残りの各宛先、(ii)前記残りの宛先の中で前記電子メール処理装置のメールアドレスと同一のフィールド前記同一のフィールドは、前記宛先フィールド、前記CCまたはBCCフィールドである-に入力された各宛先、または(iii)前記残りの宛先の中で特定のドメインを有する各宛先を、前記サービス対象として識別することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の実施形態のうちの少なくとも一つによれば、差出人が電子ファイルの添付された電子メールを受信者に送信した場合、差出人の代わりに電子ファイルに対するタイムスタンプを獲得し、獲得されたタイムスタンプを元の電子ファイルに適用した後、タイムスタンプが適用された電子ファイル(及び/またはそれにアクセス可能なリンク)の添付された新しい電子メールを、差出人が作成した元のメールの宛先及び/または差出人に自動送信することができる。
【0022】
すなわち、元のメールの差出人の代わりに、元のメールに添付された電子ファイルに対するタイムスタンプの発給手続きと、受信者宛てへのタイムスタンプの適用された電子ファイルが添付された新しい電子メールの送信を自動化したサービスを提供することで、差出人の便宜性を向上させることができる。
【0023】
また、本発明の実施形態のうちの少なくとも一つによれば、電子メール処理装置から受信者のメールサーバーに送信される新しい電子メールにタイムスタンプが適用された電子ファイルを直接添付する代わりに、当該電子ファイルをダウンロード/閲覧可能なリンクを添付することで、新しい電子メールの受信者に割り当てられたメール保存空間を節約することができる。
【0024】
また、本発明の実施形態のうちの少なくとも一つによれば、電子メール処理装置が送信送信した新しい電子メールの受信者が当該電子メールに添付されたダウンロード/閲覧可能なリンクに接続すると、電子メール処理装置のビューアーが実行されることにより、タイムスタンプが適用された電子ファイルに対するダウンロード及び閲覧はもちろん、当該電子ファイルの偽造/変造の有無に対する検証結果を新しい電子メールの受信者に提供することができる。
【0025】
本発明の効果は、以上で述べた効果に限定されず、言及されなかったその他の効果は、請求範囲の記載から当業者に明確に理解できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】従来の技術であって、タイムスタンプサービスの例示的な流れを説明するための図である。
図2】本発明の一実施形態による電子メール処理システムを例示的に説明するための図である。
図3図1の電子メール処理システムに含まれる電子メール処理装置の構成を例示的に説明するための模式図である。
図4】差出人の通信端末で作成される第1電子メールを例示的に説明するための図である。
図5】MIMEタイプの電子メールのメッセージフォーマットを例示的に説明するための図である。
図6図2の電子メール処理装置で実行される電子メール処理方法の一例を説明するためのフローチャートである。
図7図6の方法を説明するための図である。
図8図6の方法を説明するための図である。
図9図2の電子メール処理装置で実行される電子メール処理方法の他の例を説明するためのフローチャートである。
図10図9の方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本明細書に添付される次のような図面は、本発明の好ましい実施形態を例示するものであり、後述する発明の詳細な説明とともに本発明の技術思想を一層理解させる役割を果たすものであるから、本発明はこれらの図面に記載された事項にのみ限定されない。
【0028】
本発明の目的及び技術的構成並びにそれによる作用効果に関する詳しい事項は、本発明の明細書に添付された図面に基づく以下の詳細な説明によってより明確に理解できる。以下、添付された図面を参照して本発明による実施形態について詳細に説明する。
【0029】
本明細書で開示される実施形態は、本発明の範囲を限定するものと解釈または利用されてはならない。当該分野における通常の技術者にとって、本明細書の実施形態を含む説明は多様な応用を有するということは当然である。したがって、本発明の詳細な説明に記載された任意の実施形態は、本発明をよりよく説明するための例示的なものであり、本発明の範囲が実施形態に限定されることを意図しない。
【0030】
図面に表示され、下記に説明される機能ブロックは、可能な具現例に過ぎない。他の具現例は、詳細な説明の思想及び範囲を逸脱しない範囲内で、他の機能ブロックが用いられることができる。また、本発明の一つ以上の機能ブロックが個別ブロックで表示されるが、本発明の機能ブロックの中の一つ以上は、同一の機能を遂行する多様なハードウェアとソフトウェア構成との組み合わせであってもよい。
【0031】
第1、第2などのように序数を含む用語は、多様な構成要素のいずれか一つを残りと区別する目的で使われるものであり、これらの用語によって構成要素を限定するために用いられるものではない。
【0032】
また、ある構成要素を含むという表現は、「開放型」の表現であって、当該構成要素が存在することを単純に指称するだけであり、更なる構成要素を排除するものと理解されてはならない。
【0033】
ひいては、ある構成要素が他の構成要素に「連結」されているか、「接続」されていると言及される時には、その他の構成要素に直接に連結または接続されていることもできるが、中間に他の構成要素が介在することもあり得ると理解されなければならない。
【0034】
図2は、本発明の一実施形態による電子メール処理システム100を例示的に説明するための図であり、図3は、図1の電子メール処理システムに含まれる電子メール処理装置の構成を例示的に説明するための模式図であり、図4は、差出人の通信端末で作成される第1電子メールを例示的に説明するための図であり、図5は、MIMEタイプの電子メールのメッセージフォーマットを例示的に説明するための図である。
【0035】
図2を参照すれば、電子メール処理システム100は、第1通信端末110、第1メールサーバー210、第2通信端末120、第2メールサーバー220、電子メール処理装置300、及びタイムスタンプ発給サーバー400を含む。電子メール処理システム100は、第1クラウド保存先510及び第2クラウド保存先520のうちの少なくとも一つをさらに含むことができる。
【0036】
第1通信端末110は、差出人の通信端末であり、メールクライアントが設置されている。メールクライアントは、電子メールの作成、閲覧、検索、送信、受信、削除などの各種機能を行うように提供されるコンピュータープログラム(例えば、Outlook)である。第1通信端末110には、例えば個人用コンピューター、タブレット、スマートフォンなどが挙げられる。
【0037】
第1通信端末110は、差出人の操作によって、それに設置されたメールクライアントを用いて受信者に送ろうとするメッセージ及び電子ファイル(以下、「第1電子ファイル」という)が添付された電子メール(以下、「第1電子メール」という)を作成した上で、第1電子メールを第1メールサーバー210に送信することができる。
【0038】
本発明による電子メール処理サービスを利用するために、電子メール処理装置300が第1電子メールの宛先に指定される必要がある。第1通信端末110は、第1電子メールの宛先入力欄に電子メール処理システム100のメールアドレスを入力することで、電子メール処理システム100を第1電子メールの宛先の中の一つまたは単一の宛先として指定することができる。第1電子メールの宛先として電子メール処理装置300が指定されたということは、差出人が電子メール処理装置300に電子メール処理サービスの提供をリクエストすることを意味する。
【0039】
なお、本明細書において、任意の電子メールの「宛先」とは、同電子メールの宛先入力欄に入力されたそれぞれのメールアドレス(もしくは、そのメールアドレスの使用権限を持っているユーザ)をいう。また、「宛先」は、メインの宛先(To)とCC及びBCCを通称する用語であることができる。
【0040】
第1通信端末110は、電子メール処理装置300のメールアドレスと共に少なくとも一つの他のメールアドレスを、第1電子メールの宛先入力欄に入力することができる。すなわち、第1電子メールの宛先入力欄には複数のメールアドレスが入力されることができる。宛先入力欄は、宛先フィールドF1を含み、CCフィールドF2及びBCCフィールドF3の少なくとも一つをさらに含むことができる。宛先フィールドF1は、メインの宛先が入力されるフィールドである。CCフィールドF2は、CCの宛先が入力されるフィールドである。BCCフィールドF3は、BCCの宛先が入力されるフィールドである。
【0041】
図4は、第1通信端末110で作成された第1電子メールを例示している。図4を参照すると、第1通信端末110は、メインクライアントから提供するメール作成インターフェースを介して件名「契約書共有」、宛先「BBB@BBBB.com」、「CCC@CCCCC.com」、「DDD@CCCC.com」、「EEE@EEEE.com」、本文の内容「こんにちは。BBB様。~」を入力して、追加的に、宛先に送る第1電子ファイル(例えば、電子化された契約書)を添付して第1電子メールを送信することができる。図4において、「BBB@BBBB.com」と「CCC@CCCCC.com」は宛先フィールドF1に、「DDD@CCCC.com」はCCフィールドF2に、「EEE@EEEE.com」はBCCフィールドF3に、それぞれ入力されている。以下では、「CCC@CCCCC.com」が電子メール処理装置300のメールアドレスであると想定する。
【0042】
第1メールサーバー210は、差出人のメールサーバーであって、インターネットなどの通信ネットワークを介して第1通信端末110に接続され、第1通信端末110から第1電子メールを受信する。差出人のメールサーバーとは、差出人「AAA@AAAA.com」のドメイン「AAAA.com」を有する電子メールを受信するようにあらかじめ定められたメールサーバーを意味する。第1メールサーバー210は、第1電子メールのメッセージの内容から第1電子メールのすべての宛先及び差出人を確認することができ、確認された宛先それぞれのメールサーバーである第2メールサーバー220に第1電子メールを伝達する。説明の便宜上、図2にはすべての宛先「BBB@BBBB.com」、「CCC@CCCCC.com」、「DDD@CCCC.com」、「EEE@EEEE.com」の中で、宛先「BBB@BBBB.com」だけの第2メールサーバー220のみを示した。また、第1メールサーバー210は、電子メール処理装置300が第1電子メールの宛先であると確認される場合、電子メール処理装置300にも第1電子メールを伝達する。
【0043】
電子メール処理装置300は、メールサーバーの一種であって、通信ネットワークを介して第1メールサーバー210、第2メールサーバー220、及びタイムスタンプ発給サーバー400に接続される。
【0044】
電子メール処理装置300は、第1メールサーバー210から第1電子メールが伝達されるという点で、第2メールサーバー220と共通するが、第1電子メールに関連した電子メール処理サービスを提供するという点で第2メールサーバー220とは異なっている。
【0045】
図3を参照すると、電子メール処理装置300は、メール受信部310、メール処理部320、ファイル処理部330、及びメール送信部340を含む。電子メール処理装置300は、サービス管理部350をさらに含むことができる。メール受信部310は、インターネットなどの通信ネットワークを介して第1メールサーバー210に接続され、第1メールサーバー210から第1電子メールを受信する。メール処理部320は、メール受信部310によって受信された第1電子メールのすべての宛先及び差出人を確認し、確認されたすべての宛先及び差出人の中でサービス対象を識別する。ファイル処理部330は、タイムスタンプ発給サーバー400に第1電子ファイル51に対するタイムスタンプ発給リクエストを送信し、タイムスタンプ発給サーバー400から第1電子ファイル51に対して発給されたタイムスタンプを受信し、第1電子ファイル51にタイムスタンプを適用して第2電子ファイル52を生成する。メール送信部340は、サービス対象のメールサーバーに、サービス対象が宛先に指定された第2電子メールを送信する。サービス管理部350は、電子メール処理サービスに加入された会員の夫々の会員情報を保存する。サービス管理部350は、会員情報でサービス対象を照会して、電子メール処理サービスに対するサービス対象が会員加入をしたか否かを確認する。メール処理部330は、サービス対象が電子メール処理サービスに加入された会員であると確認される場合、サービス管理部350から提供される、サービス対象としてマッピングされた個人設定情報によって、第2電子ファイル及びそのサービスリンクのうち少なくとも一つが添付された第2電子メールを作成することができる。メール処理部330は、サービス対象が電子メール処理サービスに未加入であると確認される場合、第2電子ファイル及びそのサービスリンクのうち少なくとも一つとともに会員加入リンク(図7の62)が添付された第2電子メールを作成することができる。サービス管理部350は、サービス対象が電子メール処理サービスに加入された会員であると確認される場合、サービス対象としてマッピングされた個人設定情報に既に指定済みの第1クラウド保存先510に、第2電子ファイルをアップロードすることができる。サービス管理部350は、サービス対象が電子メール処理サービスに未加入であると確認される場合、第2クラウド保存先520に第2電子ファイルをアップロードすることができる。サービス管理部350は、サービス対象の通信端末がサービス対象に送信された第2電子メールに添付されたリンクに接続すると、当該リンクに連携された各種サービスをサービス対象の通信端末に提供することができる。電子メール処理装置300の各部は、各部の動作(複数可)及び機能(複数可)の実行に求められる少なくとも一つのハードウェア、少なくとも一つのソフトウェア、または少なくとも一つのハードウェアと少なくとも一つのソフトウェアとの組み合わせによって具現され得る。
【0046】
図2には電子メール処理装置300と第1メールサーバー210とが、電子メール処理システム100内で互いに独立に構成されるものと示されているが、電子メール処理装置300は、第1メールサーバー210に含まれるように具現されてもよい。この場合、電子メール処理装置300のメールアドレスは、差出人のドメインと同一のドメインにあらかじめ割り当てられることができる。これによって、第1メールサーバー210は、差出人と同一のドメインを共有する電子メール処理装置300に第1電子メールを送信する方式であり、電子メール処理装置300に第1電子メールに対する電子メール処理サービスを容易にリクエストすることができ、第1電子メールの送受信過程でのセキュリティも向上させることができる。
【0047】
第2メールサーバー220は、第1電子メールの宛先のメールサーバーであって、インターネットなどの通信ネットワークを介して第1メールサーバー210に接続され、第1通信端末110から第1電子メールを受信する。宛先のメールサーバーとは、宛先「BBB@BBBB.com」のドメイン「BBBB.com」を有する電子メールを受信するように、あらかじめ定められたメールサーバーを意味する。第2メールサーバー220は、第1電子メールを受信時、第2メールサーバー220に別途設けられた、第1電子メールの受信者のメールアカウントにマッピングされたメールボックスに第1電子メールを保管することができる。
【0048】
第2通信端末120は、受信者の通信端末であって、第1通信端末110と同様に、メールクライアントが設置されている。第2通信端末120は、インターネットなどの通信ネットワークを介して第2メールサーバー220に接続され、第2メールサーバー220に保管された第1電子メールを受信する。第2通信端末120には、例えば個人用コンピューター、タブレット、スマートフォンなどが挙げられる。
【0049】
電子メール処理装置300は、第1メールサーバー210から第1電子メールを受信する際、第1電子メールのメッセージの内容から第1電子メールのすべての宛先を確認(識別)することができ、第1電子メールの差出人を追加的に確認することができる。
【0050】
第1メールサーバー210、第2メールサーバー220、及び電子メール処理装置300は、インターネット標準フォーマットであるMIME(Multipurpose Internet Mail Extensions)を用いて第1電子メール及び第2電子メールを相互間に送受信することができる。
【0051】
ちなみに、通信端末110、120、メールサーバー210、220、及び電子メール処理装置300のうちのいずれか一つからもう一つに電子メールを送信するとき、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)が用いられることができる。ただし、SMTPは、送信しようとする電子メールの各文字を7ビットで表現するASCIIコードのみを支援するので、8ビット以上のコードを有するファイルや文字はMIMEによってASCIIコードにエンコードされた後に送信される。
【0052】
図5は、MIMEタイプの電子メールのメッセージフォーマットを例示する。図5を参照すれば、MIMEフォーマットは、多数の項目を含んでおり、「Date」は、電子メールの発信時刻、「From」は、電子メールの差出人、「To」は、電子メールの宛先フィールドに入力されたメールアドレス、「cc」は電子メールのCCフィールドに入力されたメールアドレス、「Subject」は、電子メールの件名、「MIME-Version」は、電子メールの変換に使われたMIMEのバージョン、「Content-type」は、電子メールに添付された電子ファイルのタイプ、「Content-Transfer-Encoding」は、電子メールに添付された電子ファイルの変換に使われたエンコード方式を、それぞれ示している。
【0053】
電子メール処理装置300は、第1メールサーバー210から第1電子メールを受信時、MIMEフォーマットの「From」から第1電子メールの差出人を確認し、「To」から第1電子メールのメインの宛先を確認し、「cc」から第1電子メールのCCを確認することができる。また、電子メール処理装置300は、MIMEフォーマットの「Content-type」及び「Content-Transfer-Encoding」から、第1電子メールへの第1電子ファイルの添付有無及び第1電子ファイルのファイルタイプを確認することができる。一例として、「Content-type」が「application/pdf」であるものは、PDF文書が第1電子メールに添付されていることを示す。
【0054】
電子メール処理装置300は、第1電子メールから確認されたすべての宛先(電子メール処理装置300は除く)及び差出人の中で少なくとも一つを、電子メール処理サービスによって送信すべき第2電子メールのサービス対象に設定することができる。
【0055】
電子メール処理装置300は、第1電子メールから確認されたすべての宛先及び差出人の中で、第1電子メールの宛先の入力欄F1~F3において、電子メール処理装置300のメールアドレスと同一のフィールドに入力されたメールアドレスを第2電子メールのサービスの対象に設定することができる。
【0056】
図4を再び参照すれば、第1電子メールの宛先フィールドF1には、電子メール処理装置300のメールアドレス「BBB@BBBB.com」及び他のメールアドレス「CCC@CCCCC.com」が一緒にメインの宛先として入力されており、第1電子メールのCCフィールドF2に、他のメールアドレス「DDD@CCCC.com」がCCとして入力されており、第1電子メールのBCCフィールドF3には、また他のメールアドレス「EEE@EEEE.com」がBCCに入力されている。この場合、電子メール処理装置300のメールアドレス「CCC@CCCCC.com」と同一のフィールドF1に入力された他のメールアドレス「BBB@BBBB.com」がサービス対象、すなわち、第2電子メールの宛先に設定されることができる。以下では、第1電子メールの宛先中の一つである「BBB@BBBB.com」が第2電子メールのサービス対象に設定されることと仮定する。
【0057】
電子メール処理装置300は、第1電子メール内に別途のリクエストが存在しない場合には、第1電子メールの差出人を常に第2電子メールのサービス対象に設定することができる。すなわち、「BBB@BBBB.com」の他に、第1電子メールの差出人「AAA@AAAA.com」も第2電子メールのサービス対象に設定可能である。
【0058】
第1電子メールの作成画面において、第1電子メールに添付された第1電子ファイル51は、図4に示すように、アイコンの形態で表示されることができる。第1電子ファイル51を示すアイコンには、第1電子ファイルのファイル名(例えば、契約書)と拡張子(例えば、PDF)が表示されることができる。
【0059】
電子メール処理サービスは、第1電子メールに添付された第1電子ファイル51に対するタイムスタンプを発給してもらい、第1電子ファイル51にタイムスタンプを適用して第2電子ファイルを生成した後、サービス対象に第2電子ファイルに関連した情報を含む第2電子メールを発信するサービスである。サービス対象は、前述のように、第2電子ファイルの宛先として、第1電子メールから確認されたすべての宛先及び差出人の中で少なくとも一つを含む。
【0060】
図6は、図2の電子メール処理装置300で実行される電子メール処理方法の一例を説明するためのフローチャートであり、図7及び図8は、図6の方法を説明するための図である。
【0061】
図1図8を参照すれば、段階S610で、電子メール処理装置300は、差出人の第1メールサーバー210から、第1電子ファイル51が添付された第1電子メールを受信する。第1電子メールは、差出人の第1通信端末110によって作成されたもので、電子メール処理装置300のメールアドレス「CCC@CCCC.com」が複数の宛先中の一つに入力された電子メールである。電子メール処理装置300のメールアドレスは、第1電子メールの宛先フィールドF1、CCフィールドF2及びBCCフィールドF3のいずれか一つに入力されている。
【0062】
第1電子メールは、第1通信端末110から第1メールサーバー210に送信された後、第1メールサーバー210から電子メール処理装置300に送信される。電子メール処理装置300が第1電子メールを受信したことは、第1電子メールの差出人が電子メール処理装置300に電子メール処理サービスを提供することをリクエストすることを意味する。
【0063】
段階S620において、電子メール処理装置300は、第1電子メールのすべての宛先の中でサービス対象を識別する。サービス対象とは、第2電子メールの宛先に入力(指定)されるメールアドレス(またはその持ち主)を意味することができる。電子メール処理装置300は、第1電子メールのすべての宛先の全部または一部を識別(確認)した後、識別された宛先の全部または一部をサービス対象に設定することができる。
【0064】
一例として、電子メール処理装置300は、第1電子メールのすべての宛先の中で、宛先フィールドF1、CCフィールドF2及びBCCフィールドF3のうちメール処理装置300と同一のフィールドに入力された宛先をサービス対象に設定することができる。図4において、宛先フィールドF1には「BBB@BBBB.com」と「CCC@CCCC.com」が一緒に入力されているので、「BBB@BBBB.com」は、サービス対象に設定されることができる。
【0065】
他の例として、電子メール処理装置300は、第1電子メールのすべての宛先の中で、特定のドメイン(例えば、電子メール処理装置300のドメイン)を有する宛先をサービス対象に設定することができる。図4において、CCフィールドF2に入力された「DDD@CCCC.com」は、「CCC@CCCC.com」と同一のドメインを有するので、「DDD@CCCC.com」はサービス対象に設定されることができる。
【0066】
段階S630において、電子メール処理装置300は、タイムスタンプ発給サーバー400に第1電子ファイル51に対するタイムスタンプ発給リクエストを送信し、タイムスタンプ発給サーバー400から第1電子ファイル51に対して発給されたタイムスタンプを受信する。
【0067】
段階S640において、電子メール処理装置300は、段階S640で受信されたタイムスタンプを第1電子ファイル51に適用し、第2電子ファイル52を生成する。すなわち、第2電子ファイル52は、第1電子ファイル51とタイムスタンプとが結合された電子ファイルを意味する。第2電子ファイル52は、電子メール処理装置300内に設けられた保存空間及び/または第1クラウド保存先510に保存されることができる。
【0068】
段階S650で、電子メール処理装置300は、サービス対象のメールサーバー220に、第2電子ファイル52及び第2電子ファイル52に対するサービスリンク61のうち少なくとも一つが添付されたものであって、サービス対象が宛先に指定された第2電子メールを送信する。
【0069】
段階S650と並行して、電子メール処理装置300は、第1電子メールの差出人を更なるサービス対象として識別し、差出人のメールサーバー210に、第2電子ファイル52及び第2電子ファイル52に対するサービスリンク61のうち少なくとも一つが添付されたものであって、第1電子メールの差出人が宛先に指定された第3電子メールを送信することができる。
【0070】
図7は、第2電子メールを例示する。第2電子メールの差出人「CCC@CCCC.com」は、電子メール処理装置300であり、説明の便宜上、第2電子メールの宛先(すなわち、サービス対象)は、図2に示したように、第1電子メールのすべての宛先)のうち一つ「BBB@BBBB.com」と第1電子メールの差出人「AAA@AAAA.com」であるとことと仮定した。
【0071】
図7を参照すれば、第2電子メールにおいて、電子メール処理装置300のメールアドレス「CCC@CCCC.com」が差出人として入力されており、「BBB@BBBB.com」と「AAA@AAAA.com」が宛先フィールドF11にメインの宛先として一緒に入力されており、件名と本文は、第1電子メールと同一である。第2電子メールには、第2電子ファイル52及びそのサービスリンク61が一緒に添付されることができる。説明の便宜上、第2電子メールのCCフィールドとBCCフィールドに入力された宛先はないことと仮定した。
【0072】
第2電子メールを受信したサービス対象の通信端末110、120の画面には、第2電子ファイル52の添付を通知するアイコンの形態で表示されることができる。第2電子ファイル52の添付を通知するアイコンには、タイムスタンプが適用されたものであることを示すマーク53が表示されることができる。第2電子メールに添付されたサービスリンク61及び会員加入リンクもサービス対象の通信端末110、120の画面に表示されることができる。
【0073】
段階S660で、電子メール処理装置300は、サービス対象の通信端末110、120が第2電子メールに添付されたサービスリンク61に接続すると、第2電子ファイル52に対するダウンロードサービス、閲覧サービス、及び検証サービスの中で少なくとも一つをサービス対象の通信端末110、120に提供する。
【0074】
図8は、サービス対象の通信端末110、120がサービスリンク61に接続したとき、電子メール処理装置300がサービス対象の通信端末に提供するサービス画面を例示する。電子メール処理装置300は、ビューアー(viewer)を用いて、サービス対象の通信端末110、120に、第2電子ファイル52の閲覧イメージ70を提供することができる。閲覧イメージ70には、第2電子ファイル52に対するタイムスタンプマーク71が表示されることができる。タイムスタンプマーク71は、タイムスタンプの発給時刻、発給機関名などを示すグラフィック情報であることができる。また、電子メール処理装置300は、サービス対象の通信端末110、120からの検証リクエストにレスポンスして、第2電子ファイル52の偽造/変造の有無に対する検証の結果を、第2電子ファイル52の閲覧イメージ70とともに表示することができる。検証の結果、第2電子ファイル52が原本と確認される場合、ファイルダウンロードボタン72が活性化され得る。サービス対象の通信端末110、120は、ファイルダウンロードボタン72に対する選択イベント(例えば、クリック、タッチ)を発生させて、電子メール処理装置300、第1クラウド保存先510または第2クラウド保存先520から、第2電子ファイル52をダウンロードすることができる。
【0075】
図9は、図2の電子メール処理装置300で実行される電子メール処理方法の他の例を説明するためのフローチャートであり、図10は、図9の方法を説明するための図である。図5の方法と比べる時、図9の方法は、電子メール処理サービスの会員に加入した否かによる段階S942、S944、S946が追加されたという点で相異なっている。よって、図9の方法を説明するにおいて、図5の方法と共通した内容に対する繰り返し説明は省くことができることをあらかじめ明らかにしておく。
【0076】
図9を参照すれば、段階S910において、電子メール処理装置300は、差出人の第1メールサーバー210から、第1電子ファイル51が添付された第1電子メールを受信する。
【0077】
段階S920で、電子メール処理装置300は、第1電子メールのすべての宛先の中でサービス対象を識別する。
【0078】
段階S930において、電子メール処理装置300は、タイムスタンプ発給サーバー400に第1電子ファイルに対するタイムスタンプ発給リクエストを送信して、タイムスタンプ発給サーバー400から第1電子ファイル51に対して発給されたタイムスタンプを受信する。
【0079】
段階S940で、電子メール処理装置300は、段階S940で受信されたタイムスタンプを第1電子ファイル51に適用し、第2電子ファイル52を生成する。すなわち、第2電子ファイルは、タイムスタンプが適用された第1電子ファイルを意味する。
【0080】
段階S942において、電子メール処理装置300は、電子メール処理装置300の会員情報でサービスの対象を照会して、サービスの対象が電子メール処理装置300から提供される電子メール処理サービスの会員に加入されているか否かを判定する。会員情報は、電子メール処理サービスに加入された会員のそれぞれの加入情報(例えば、ID(メールアカウント)、電話番号、パスワード、個人設定情報)を含む。
【0081】
会員別の個人設定情報は、当該会員にマッピングされた自動返信メッセージ、当該会員に連携されたクラウド保存先(例えば、520)、当該会員の利用権(会員等級)などを定義する情報である。電子メール処理装置300は、加入された会員に電子メール処理サービスを提供するとき、個人設定情報を参照することができる。段階S942の値が「いいえ」の場合、段階S944に進められる。段階S942の値が「はい」の場合、段階S946に進む。
【0082】
段階S944で、電子メール処理装置300は、電子メール処理装置300から提供する第1クラウド保存先510に第2電子ファイル52をアップロードする。
【0083】
段階S946において、電子メール処理装置300は、サービス対象にマッピングされた加入情報に指定された第2クラウド保存先520に第2電子ファイル52をアップロードする。
【0084】
段階S950で、電子メール処理装置300は、サービス対象のメールサーバー220に、第2電子ファイル52及び第2電子ファイル52に対するサービスリンク61のうち少なくとも一つが添付されたものであって、サービス対象が宛先に指定された第2電子メールを送信する。
【0085】
段階S922の値が「いいえ」の場合、第2電子ファイル52に対するサービスリンク61は、第1クラウド保存先510にアップロードされた第2電子ファイル52の保存場所に連携される。段階S922の値が「はい」の場合、第2電子ファイル52に対するサービスリンク61は、第2クラウド保存先520にアップロードされた第2電子ファイル52の保存場所に連携される。段階S922の値が「いいえ」の場合、電子メール処理装置300は、電子メール処理サービスに対する会員加入リンク(図6の62)を第2電子メールにさらに添付した上で、サービス対象のメールサーバー210、220に第2電子メールを送信することができる。
【0086】
段階S950と並行して、電子メール処理装置300は、第1電子メールの差出人を更なるサービス対象として識別し、差出人のメールサーバーに、第2電子ファイル52及び第2電子ファイル52に対するサービスリンク61のうち少なくとも一つが添付されたものであって、第1電子メールの差出人が宛先に指定された第3電子メールを送信することができる。
【0087】
段階S960で、電子メール処理装置300は、サービス対象の通信端末110、120が第2電子メールに添付されたサービスリンク61に接続すると、第2電子ファイル52に対するダウンロードサービス、閲覧サービス、及び検証サービスの中で少なくとも一つをサービス対象の通信端末110、120に提供する(図8参照)。
【0088】
図10は、サービス対象の通信端末110、120が会員加入リンク62に接続すると、電子メール処理装置300がサービス対象の通信端末110、120に提供する会員加入画面(サービス利用申し込み画面)を例示する。サービス対象の通信端末110、120は、それに設置されたウェッブブラウザーなどを実行して、会員加入画面を表示することができる。
【0089】
図10を参照すれば、会員加入画面は、サービス対象から個人情報(会員加入情報)及び個人設定情報を収集するためのものであって、加入情報入力欄1010、添付対象設定欄1020、自動返信メッセージ設定欄1030、クラウド保存先選択欄1040、利用権選択欄1040などを含むことができる。サービス対象は、通信端末110、120を利用して、会員加入画面に関連情報を入力することで、電子メール処理サービスに対する個人設定を進行することができる。サービス対象は、加入情報入力欄1010を通じて、電子メール処理サービスの会員に加入するのに要求される個人情報を入力することができる。サービス対象は、添付対象設定欄1020を通じて、電子ファイル、サービスリンク、または両方ともを、今後受信される第2電子メールの添付対象として選択し得る。電子メール処理装置300は、添付対象設定欄1020を通じて選択された添付対象のみを第2電子メールに添付することができる。サービス対象は、自動返信メッセージ設定欄1030を通じて、第1電子メールの差出人などに送るメッセージを設定することができる。電子メール処理装置300は、サービス対象が宛先に入力された第2電子メールを送信した後、自動返信メッセージ設定欄1030に入力されたメッセージを含む返信電子メールを第1電子メールの差出人に送信することができる。サービス対象は、クラウド保存先選択欄1040を通じて、いろんな私設会社から提供されるクラウド保存先のリストを確認して、これらのうち一つまたは二以上を選択することができる。電子メール処理装置300は、サービス対象が選択したクラウド保存先(すなわち、第2クラウド保存先520)に第2電子ファイルまたは第2電子メールを自動アップロードして、それに対するリンク情報をサービス対象に伝達することができる。サービス対象は、利用権選択欄1050を通じて、電子メール処理サービスの差等化されたデータ利用容量を提供する利用権を選択し、選択された利用権に対する金額を決済することができる。
【0090】
本発明は、上述した特定の実施形態及び応用例に限定されなく、請求範囲で請求する本発明の要旨を離脱することなく当該発明の属する技術分野における通常の知識を持つ者によって多様な変形実施が可能であることは勿論のことであり、これらの変形実施は、本発明の技術的思想や展望から区別されて理解されない。
【0091】
特に、本明細書に添付された図面に示されたブロック図及びフローチャートに含まれた本発明の技術的特徴を実行する構成は、前記構成間の論理的な境界を意味する。しかし、ソフトウェアやハードウェアの実施形態によれば、図示された構成とその機能は独立型のソフトウェアモジュール、モノリシックソフトウェア構造、コード、サービス及びこれらを組み合わせた形態で実行され、保存されたプログラムコード、命令語などを実行し得るプロセッサを具備したコンピューターで実行可能な媒体に格納されてその機能が具現されることができるので、これらのすべての実施形態も、本発明の権利範囲内に属する。
【0092】
したがって、添付の図面とそれに対する記述は、本発明の技術的特徴を説明しているものの、このような技術的特徴を具現するためのソフトウェアの特定の配列が明らかに言及されない限り、単純に推論されない。すなわち、以上で述べた多様な実施形態が存在することができ、これらの実施形態が、本発明と同一の技術的特徴を持ちながら一部変形され得るので、これらも本発明の権利範囲内に属する。
【0093】
また、フローチャートの場合、特定の順序で図面上において動作を描写しているが、これは最も好ましい結果を得るために図示されたもので、図示されている特定の順序や順次に、かかる動作を必ず実行されなければならないか、すべての図示された動作が必ず実行されなければならないものと理解されない。特定の場合、マルチタスキングと並列プロセッシングが有利であることができる。なお、前述した実施形態における多様なシステムコンポーネントの分離は、かかる分離をすべての実施形態で求めるものでなく、説明したプログラムコンポーネントとシステムは、一般に単一のソフトウェア製品であって、一緒に統合されるか、多重ソフトウェア製品にパッケージングされ得る。
【符号の説明】
【0094】
10 電子メール処理システム
110 第1通信端末
120 第2通信端末
210 第1メールサーバー
220 第2メールサーバー
300 電子メール処理装置
400 タイムスタンプ発給サーバー
510 第1クラウド保存先
520 第2クラウド保存先
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10