(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024069121
(43)【公開日】2024-05-21
(54)【発明の名称】プリント回路基板
(51)【国際特許分類】
H05K 3/46 20060101AFI20240514BHJP
H01L 23/12 20060101ALI20240514BHJP
H01L 23/14 20060101ALI20240514BHJP
【FI】
H05K3/46 B
H01L23/12 N
H01L23/14 R
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023019047
(22)【出願日】2023-02-10
(31)【優先権主張番号】10-2022-0148696
(32)【優先日】2022-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】崔 盛 皓
(72)【発明者】
【氏名】全 成 日
【テーマコード(参考)】
5E316
【Fターム(参考)】
5E316AA12
5E316AA35
5E316AA43
5E316CC04
5E316CC09
5E316CC32
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5E316FF17
5E316GG15
5E316GG17
5E316HH24
5E316HH40
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ガラスを含む薄型の資材を用いてもボイド不良を防止する多層プリント回路基板を提供する。
【解決手段】プリント回路基板100は、第1配線層121と、第1配線層121の側面の少なくとも一部を覆う第1絶縁層111と、第1配線層121の上面の少なくとも一部及び第1絶縁層111の上面の少なくとも一部を覆う第2絶縁層112と、第1配線層121の下面の少なくとも一部及び第1絶縁層111の下面の少なくとも一部を覆う第3絶縁層113と、第2絶縁層112の上面に配置される第2配線層122と、第3絶縁層113の下面に配置される第3配線層123と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1配線層と、
前記第1配線層の側面の少なくとも一部を覆う第1絶縁層と、
前記第1配線層の上面の少なくとも一部及び前記第1絶縁層の上面の少なくとも一部を覆う第2絶縁層と、
前記第1配線層の下面の少なくとも一部及び前記第1絶縁層の下面の少なくとも一部を覆う第3絶縁層と、
前記第2絶縁層の上面に配置される第2配線層と、
前記第3絶縁層の下面に配置される第3配線層と、を備えることを特徴とするプリント回路基板。
【請求項2】
前記第1絶縁層は、前記第2絶縁層及び前記第3絶縁層とは異なる絶縁材料を含むことを特徴とする請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項3】
前記第1絶縁層は、補強材を含まず、
前記第2絶縁層及び前記第3絶縁層は、それぞれ補強材を含み、
前記補強材は、ガラス繊維を含むことを特徴とする請求項2に記載のプリント回路基板。
【請求項4】
前記第1絶縁層は、ソルダーレジストを含み、
前記第2絶縁層及び前記第3絶縁層は、それぞれプリプレグを含むことを特徴とする請求項2に記載のプリント回路基板。
【請求項5】
前記第1絶縁層は、前記第2絶縁層及び前記第3絶縁層のそれぞれよりも厚さが薄いことを特徴とする請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項6】
前記第1絶縁層は、前記第1配線層よりも厚さが薄いことを特徴とする請求項5に記載のプリント回路基板。
【請求項7】
前記第1絶縁層は、前記第1配線層の側面の一部を覆い、
前記第2絶縁層は、前記第1配線層の側面の他の一部を覆うことを特徴とする請求項6に記載のプリント回路基板。
【請求項8】
前記第1配線層の下面は、前記第1絶縁層の下面と実質的に共面であることを特徴とする請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項9】
前記第1配線層~前記第3配線層は、それぞれ第1シード層~第3シード層及び前記第1シード層~前記第3シード層上にそれぞれ配置される第1めっき層~第3めっき層を含むことを特徴とする請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項10】
前記第1配線層~前記第3配線層は、それぞれ第1銅箔層~第3銅箔層を更に含み、
前記第1シード層~前記第3シード層は、それぞれ前記第1銅箔層~第3銅箔層と前記第1めっき層~前記第3めっき層との間に配置されることを特徴とする請求項9に記載のプリント回路基板。
【請求項11】
前記第2絶縁層を貫通して前記第1配線層と前記第2配線層とを電気的に連結する第1接続ビアと、
前記第3絶縁層を貫通して前記第1配線層と前記第3配線層とを電気的に連結する第2接続ビアと、を更に含み、
前記第1接続ビアと前記第2接続ビアとは、互いに反対方向にテーパーされることを特徴とする請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項12】
前記第2絶縁層の上面上に配置されて前記第2配線層の少なくとも一部をオープンさせる第1開口部を有する第1レジスト層と、
前記第3絶縁層の下面上に配置されて前記第3配線層の少なくとも一部をオープンさせる第2開口部を有する第2レジスト層と、を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項13】
前記第2配線層の側面の少なくとも一部を覆う第4絶縁層と、
前記第2配線層の上面の少なくとも一部及び前記第4絶縁層の上面の少なくとも一部を覆う第5絶縁層と、
前記第5絶縁層の上面に配置される第4配線層と、を更に含み、
前記第2絶縁層は、前記第2配線層の下面の少なくとも一部及び前記第4絶縁層の下面の少なくとも一部を覆うことを特徴とする請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項14】
前記第5絶縁層を貫通して前記第2配線層と前記第4配線層とを電気的に連結する第3接続ビアと、を更に含み、
前記第3接続ビアは、断面上で前記第4配線層に連結される上側の幅が前記第2配線層に連結される下側の幅よりも広いテーパー形状を有することを特徴とする請求項13に記載のプリント回路基板。
【請求項15】
第1配線層と、
前記第1配線層の側面の一部を覆い、前記第1配線層の上面及び下面を覆わない第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上面及び前記第1配線層の上面上に配置されて前記第1配線層の上面の少なくとも一部及び側面の他の一部を覆う第2絶縁層と、
前記第1絶縁層の下面及び前記第1配線層の下面上に配置されて前記第1配線層の下面の少なくとも一部を覆う第3絶縁層と、を備え、
前記第1配線層の上面は、前記第1絶縁層の上面上に突出することを特徴とするプリント回路基板。
【請求項16】
前記第1配線層の下面は、前記第1絶縁層の下面と実質的に共面であることを特徴とする請求項15に記載のプリント回路基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント回路基板に関する。
【背景技術】
【0002】
薄い厚さの資材を用いるETS(Embedded Trace Substrate)構造のプリント回路基板は、例えばエポキシ及びガラスを含む資材を用いる場合、埋め込まれた銅配線とガラス組織の物理的な衝突により銅配線の底面付近にエポキシ不足が発生する可能性があるため、積層後にボイド不良を引き起こすおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】韓国公開特許第10-2016-0010960号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、ボイド不良を防止することができる多層プリント回路基板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明を介して提案するいくつかの解決手段の一つは、デタッチコア(回路形成用支持基板)に配線を形成した後に第1絶縁層を塗布し、この後シンニング(thinning)工程によって第1絶縁層の厚さを薄くし、この後に第2及び第3絶縁層を用いて積層工程を行うことである。
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様によるプリント回路基板は、第1配線層と、前記第1配線層の側面の少なくとも一部を覆う第1絶縁層と、前記第1配線層の上面の少なくとも一部及び前記第1絶縁層の上面の少なくとも一部を覆う第2絶縁層と、前記第1配線層の下面の少なくとも一部及び前記第1絶縁層の下面の少なくとも一部を覆う第3絶縁層と、前記第2絶縁層の上面に配置される第2配線層と、前記第3絶縁層の下面に配置される第3配線層と、を備える。
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明の他の態様によるプリント回路基板は、第1配線層と、前記第1配線層の側面の一部を覆い、前記第1配線層の上面及び下面を覆わない第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上面及び前記第1配線層の上面上に配置されて前記第1配線層の上面の少なくとも一部及び側面の他の一部を覆う第2絶縁層と、上記第1絶縁層の下面及び上記第1配線層の下面上に配置されて前記第1配線層の下面の少なくとも一部を覆う第3絶縁層と、を備え、前記第1配線層の上面は、前記第1絶縁層の上面上に突出する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ガラスを含む薄型の資材を用いてもボイド不良を防止することができる多層プリント回路基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】電子機器システムの一例を概略的に示したブロック図である。
【
図2】電子機器の一例を概略的に示した斜視図である。
【
図3】プリント回路基板の一例を概略的に示した断面図である。
【
図4】
図3のA領域の一例による概略的な拡大図である。
【
図5】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程図である。
【
図6】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程図である。
【
図7】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程図である。
【
図8】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程図である。
【
図9】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程図である。
【
図10】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程図である。
【
図11】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程図である。
【
図12】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程図である。
【
図13】プリント回路基板の他の一例を概略的に示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。図面における要素の形状及び大きさなどは、より明確な説明のために拡大縮小表示(又は強調表示や簡略化表示)されることがある。
【0011】
<電子機器>
図1は、電子機器システムの一例を概略的に示したブロック図である。
【0012】
図を参照すると、電子機器1000はメインボード1010を収容する。メインボード1010には、チップ関連部品1020、ネットワーク関連部品1030、その他の部品1040などが物理的及び/又は電気的に連結されている。これらは、後述する他の電子部品とも結合されて、様々な信号ライン1090を形成する。
【0013】
チップ関連部品1020としては、揮発性メモリ(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM)、フラッシュメモリなどのメモリチップと、セントラルプロセッサ(例えば、CPU)、グラフィックプロセッサ(例えば、GPU)、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラなどのアプリケーションプロセッサチップと、アナログ-デジタルコンバータ、ASIC(application-specific IC)などのロジックチップなどが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これら以外にもその他の形態のチップ関連の電子部品を含むこともできる。更に、これらのチップ関連部品1020を互いに組み合わせることもできる。チップ関連部品1020は、上述したチップや電子部品を含むパッケージ形態であり得る。
【0014】
ネットワーク関連部品1030としては、Wi-Fi(IEEE802.11ファミリなど)、WiMAX(IEEE802.16ファミリなど)、IEEE802.20、LTE(long term evolution)、Ev-DO、HSPA+、HSDPA+、HSUPA+、EDGE、GSM(登録商標)、GPS、GPRS、CDMA(登録商標)、TDMA、DECT、Bluetooth(登録商標)、3G、4G、5G、及びそれ以降のものとして指定された任意の他の無線及び有線プロトコルが含まれるが、これらに限定されず、これら以外にもその他の多数の無線又は有線標準やプロトコルのいずれかが含まれる。また、ネットワーク関連部品1030をチップ関連部品1020と共に互いに組み合わせることもできる。
【0015】
その他の部品1040としては、高周波インダクタ、フェライトインダクタ、パワーインダクタ、フェライトビーズ、LTCC(low Temperature Co-Firing Ceramics)、EMI(Electro Magnetic Interference)filter、MLCC(Multi-Layer Ceramic Condenser)などが含まれる。但し、これらに限定されるものではなく、これら以外にもその他の様々な用途のために用いられるチップ部品の形態の受動素子などが含まれる。また、その他の部品1040をチップ関連部品1020及び/又はネットワーク関連部品1030と互いに組み合わせることもできる。
【0016】
電子機器1000の種類に応じて、電子機器1000は、メインボード1010に物理的及び/又は電気的に連結されるか又は連結されない他の電子部品を含む。他の電子部品の例を挙げると、カメラモジュール1050、アンテナモジュール1060、ディスプレイ1070、バッテリー1080などがある。但し、これらに限定されるものではなく、オーディオコーデック、ビデオコーデック、電力増幅器、羅針盤、加速度計、ジャイロスコープ、スピーカー、大容量記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ)、CD(compact disk)、DVD(digital versatile disk)なども挙げられる。これ以外にも、電子機器1000の種類に応じて様々な用途のために用いられるその他の電子部品などが含まれる。
【0017】
電子機器1000は、スマートフォン(smart phone)、個人用情報端末機(personal digital assistant)、デジタルビデオカメラ(digital video camera)、デジタルスチルカメラ(digital still camera)、ネットワークシステム(network system)、コンピュータ(computer)、モニター(monitor)、タブレット(tablet)、ラップトップ(laptop)、ネットブック(netbook)、テレビジョン(television)、ビデオゲーム(video game)、スマートウォッチ(smart watch)、オートモーティブ(Automotive)などである。但し、これらに限定されず、これ以外にもデータを処理する任意の他の電子機器であり得る。
【0018】
図2は、電子機器の一例を概略的に示した斜視図である。
【0019】
図を参照すると、電子機器は、例えばスマートフォン1100である。スマートフォン1100の内部には、マザーボード1110が収容されており、このようなマザーボード1110には、様々な部品1120が物理的及び/又は電気的に連結されている。更に、カメラモジュール1130及び/又はスピーカー1140のように、マザーボード1110に物理的及び/又は電気的に連結されるか又は連結されない他の部品が内部に収容されている。部品1120の一部は、上述したチップ関連部品であり、例えば部品パッケージ1121であるが、これに限定されるものではない。部品パッケージ1121は、能動部品及び/又は受動部品を含む電子部品が表面に実装配置されたプリント回路基板の形態である。或いは、部品パッケージ1121は、能動部品及び/又は受動部品が内蔵されたプリント回路基板の形態である。一方、電子機器は、必ずしもスマートフォン1100に限定されるものではなく、上述したように他の電子機器であり得る。
【0020】
<プリント回路基板>
図3は、プリント回路基板の一例を概略的に示した断面図であり、
図4は、
図3のA領域の一例による概略的な拡大図である。
【0021】
図を参照すると、一例によるプリント回路基板100は、第1~第3絶縁層(111、112、113)と、第1~第3配線層(121、122、123)と、第1及び第2接続ビア(131、132)と、第1及び第2レジスト層(141、142)と、を含む。例えば、一例によるプリント回路基板100は多層基板である。
【0022】
一方、第1配線層121は、第1及び第2絶縁層(111、112)に埋め込まれたパターンを含む。例えば、第1絶縁層111は第1配線層121の側面の少なくとも一部を覆い、第2絶縁層112は第1配線層121の上面及び第1絶縁層111の上面のそれぞれの少なくとも一部を覆う。また、第1配線層121の下面は第1絶縁層111の下面から露出し、第3絶縁層113は第1配線層121の下面及び第1絶縁層111の下面のそれぞれの少なくとも一部を覆う。このように、第1配線層121の側面を別途の第1絶縁層111を用いて覆うことで、第1配線層121の底面付近でエポキシなどの樹脂不足によるボイドが発生することを防止することができる。また、第2及び第3絶縁層(112、113)を第1絶縁層111の両側に積層することによって十分な剛性を有する多層基板を提供することができる。
【0023】
一方、第1及び第2絶縁層(111、112)は、互いに異なる絶縁材料を含む。また、第1及び第3絶縁層(111、113)は、互いに異なる絶縁材料を含む。また、第2及び第3絶縁層(112、113)は、互いに同じタイプの絶縁材料を含む。例えば、第1絶縁層111は補強材を含まない絶縁材を含み、第2及び第3絶縁層(112、113)はそれぞれ補強材を含む絶縁材を含む。ここで、補強材は、剛性維持のために含まれるものであり、例えばガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、and/or Glass Fabric)であるが、これに限定されるものではない。より具体的に、第1絶縁層111はソルダーレジストを含み、第2及び第3絶縁層(112、113)はそれぞれプリプレグを含むが、これらに限定されるものではない。このように、第1配線層121の側面を覆う第1絶縁層111の材料として補強材を含まない絶縁材を用いることで、第1配線層121の底面付近でエポキシなどの樹脂不足によるボイドが発生することをより効果的に防止することができる。また、第1絶縁層111の両側に積層される第2及び第3絶縁層(112、113)の材料として補強材を含む絶縁材を用いることで、薄い厚さであっても基板に十分な剛性を提供し、反り制御に更に有利である。
【0024】
一方、第1絶縁層111の厚さt1は、第2絶縁層112の厚さt2よりも薄い。また、第1絶縁層111の厚さt1は、第3絶縁層113の厚さt3よりも薄い。より好ましくは、第1絶縁層111の厚さt1は、第1配線層121の厚さt4よりも薄い。例えば、第1配線層121の上面は第1絶縁層111の上面上に突出する。従って、第1絶縁層111は第1配線層121の側面の一部を覆い、第2絶縁層112は第1配線層121の側面の他の一部を覆う。ここで、厚さは平均厚さを意味する。厚さは、プリント回路基板100の切断断面を、走査顕微鏡を用いて撮影して測定し、平均厚さは任意の5地点で測定した厚さの平均値である。このように、ボイド発生を防止する程度にのみ第1絶縁層111を形成し、第2及び第3絶縁層(112、113)を十分な厚さで形成することで、ボイド発生及び反り制御を同時に達成することに効果的である。また、第1及び第2絶縁層(111、112)が共に第1配線層121の側面に接するため、信頼性により優れる。
【0025】
一方、第1~第3配線層(121、122、123)は、それぞれ無電解めっきで形成される第1~第3シード層(a1、b1、c1)と第1~第3シード層(a1、b1、c1)上に電解めっきで形成される第1~第3めっき層(a2、b2、c2)を含む。必要に応じて、第1~第3配線層(121、122、123)は、それぞれ第1~第3銅箔層(m1、m2、m3)を更に含み、第1~第3シード層(a1、b1、c1)は、第1~第3銅箔層(m1、m2、m3)と第1~第3めっき層a(2、b2、c2)との間に配置される。第2及び第3配線層(122、123)とそれぞれ一緒に形成される第1及び第2接続ビア(131、132)も、それぞれ無電解めっきで形成される第2及び第3シード層(b1、c1)並びに電解めっきで形成される第2及び第3めっき層(b2、c2)を含む。このように、一例によるプリント回路基板100は、第1~第3配線層(121、122、123)を全てSAP(Semi Additive Process)やMSAP(Modified Additive Process)で形成するため、微細パターン化により有利である。
【0026】
一方、第1配線層121の下面は、第1絶縁層111の下面と実質的に共面である。ここで、実質的に共面であるとは、工程誤差範囲内で両方の一面が略同じレベルに位置することを意味する。この場合、パターン間の一定の絶縁距離の確保が可能であり、より優れる信頼性を有する。
【0027】
一方、第2配線層122は、第2絶縁層112の上面に配置される。ここで、上面に配置されるとは、上面上に突出パターンで配置されるか又は上面に埋め込みパターンで配置されることを含む。埋め込みパターンで配置される場合、第2配線層122の上面は第2絶縁層112の上面から露出する。
【0028】
一方、第3配線層123は、第3絶縁層113の下面に配置される。ここで、下面に配置されるとは、下面上に突出パターンで配置されるか又は下面に埋め込みパターンで配置されることを含む。埋め込みパターンで配置される場合、第3配線層123の下面は第3絶縁層113の下面から露出する。
【0029】
以下では、図面を参照して一例によるプリント回路基板100の構成要素についてより詳細に説明する。
【0030】
第1~第3絶縁層(111、112、113)はそれぞれ絶縁材料を含む。絶縁材料は、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリイミドなどの熱可塑性樹脂、又はこのような樹脂と共に無機フィラー、有機フィラー、及び/又はガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、and/or Glass Fabric)を含む材料を含む。絶縁材料は、感光性材料及び/又は非感光性材料である。例えば、第1絶縁層111の絶縁材料としては、SR(Solder Resist)などが用いられるが、これに限定されるものではなく、その他にも他のシンニング(thinning)工程の適用が可能なその他の高分子素材が用いられる。また、第2及び第3絶縁層(112、113)の絶縁材料としては、PPG(Prepreg)、RCC(Resin Coated Copper)の絶縁材、CCL(Copper Clad Laminate)の絶縁材などが用いられるが、これらに限定されるものではなく、その他にも他の剛性に優れたその他の高分子素材を用いることができる。
【0031】
第1~第3配線層(121、122、123)はそれぞれ金属物質を含む。金属物質は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含む。第1~第3配線層(121、122、123)は、それぞれ設計デザインに応じて様々な機能を行う。例えば、グランドパターン、パワーパターン、信号パターンなどを含む。ここで、信号パターンは、グランド、パワーなどを除いた各種信号、例えばデータ信号などの電気的経路を提供するパターンを含む。これらのパターンは、それぞれライン(line)パターン、プレーン(Plane)パターン、及び/又はパッド(Pad)パターンを含む。第1~第3配線層(121、122、123)は、それぞれ無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含む。或いは、金属箔(又は銅箔)及び電解めっき層(又は電気銅)を含む。或いは、金属箔(又は銅箔)、無電解めっき層(又は化学銅)、及び電解めっき層(又は電気銅)を含む。無電解めっき層(又は化学銅)の代わりにスパッタ層を含むこともでき、必要に応じて両方を含むこともできる。
【0032】
第1及び第2接続ビア(131、132)はそれぞれ金属物質を含む。金属物質は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含む。第1及び第2接続ビア(131、132)は、それぞれ設計デザインに応じて様々な機能を行う。例えば、グランドビア、パワービア、信号ビアなどを含む。ここで、信号ビアは、グランド、パワーなどを除いた各種信号、例えばデータ信号などの電気的連結のためのビアを含む。第1及び第2接続ビア(131、132)は、互いに反対方向にテーパー形状を有する。例えば、第1接続ビア131は、断面上で第1配線層121に連結される下側の幅が第2配線層122に連結される上側の幅よりも狭いテーパー形状を有する。また、第2接続ビア132は、断面上で第1配線層121に連結される上側の幅が第3配線層123に連結される下側の幅よりも狭いテーパー形状を有する。第1及び第2接続ビア(132、132)は、それぞれ第2及び第3配線層(122、123)と同一のめっき工程で一緒に形成され、これらを一体化することができるが、これに限定されるものではない。第1及び第2接続ビア(131、132)は、それぞれ無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含む。無電解めっき層(又は化学銅)の代わりにスパッタ層を含むこともでき、必要に応じて両方を含むこともできる。
【0033】
第1及び第2レジスト層(141、142)はそれぞれ絶縁材料を含む。絶縁材料は、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、又はこのような樹脂と共に無機フィラー及び/又は有機フィラーを含む材料を含む。絶縁材料は、感光性材料及び/又は非感光性材料である。例えば、第1及び第2レジスト層(141、142)の絶縁材料としては、SR(Solder Resist)などが用いられるが、これに限定されるものではなく、その他にも基板の最外層材料として用いられる様々な高分子物質が用いられる。第1及び第2レジスト層(141、142)は、それぞれ第2及び第3配線層(122、123)の少なくとも一部をそれぞれオープンさせる複数の第1及び第2開口部(141h、142h)を有する。複数の第1及び第2開口部(141h、142h)は、それぞれSMD(solder Mask Defnied)タイプ及び/又はNSMD(Non-Solder Mask Defined)タイプで第2及び第3配線層(122、123)の少なくとも一部をそれぞれ露出させる。
【0034】
図5~
図12は、
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示した工程図である。
【0035】
図5を参照すると、絶縁材210の上面及び/又は下面に金属箔、例えば第3銅箔M3が積層されたデタッチコアを用意する。例えば、CCL(Copper Clad Laminate)が用いられるが、これに限定されるものではなく、その他にもコアレス工程に用いられる様々なデタッチコアを用いることができる。
【0036】
図6を参照すると、第3銅箔M3上に第3絶縁層113を積層する。第3絶縁層113は、PPG(Prepreg)、RCC(Resin Coated Copper)などを積層して形成され、上面又は下面に金属箔、例えば第1銅箔M1が積層される。
【0037】
図7を参照すると、第1配線層121を形成する。第1配線層121は、めっき工程を利用するSAP(Semi Additive Process)やMSAP(Modified Additive Process)で形成される。例えば、第1銅箔M1上に無電解めっきでシード層を形成し、シード層上にフォトレジストを形成し、露光及び現像工程でフォトレジストをパターニングした後、パターニングされた領域を電解めっきで充填し、フォトレジストを剥離して形成する。必要に応じて、シード層又は第1銅箔M1は省略される。第1銅箔M1は、エッチング後に第1銅箔層m1として第1配線層121に残ることもできる。
【0038】
図8を参照すると、第3絶縁層113上に第1配線層121を埋め込む第1絶縁層111を形成する。第1絶縁層111は、例えばソルダーレジストを塗布して形成される。その後、第1絶縁層111の厚さを第1配線層121の厚さよりも薄く薄型化する。例えば、シンニング(thinning)工程を用いる。これにより、第1絶縁層111が第1配線層121の側面の一部を覆い、第1配線層121の上面が第1絶縁層111の上面上に突出する。
【0039】
図9を参照すると、第1絶縁層111及び第1配線層121上に第2絶縁層112を形成する。第2絶縁層112は、PPG(Prepreg)、RCC(Resin Coated Copper)などを積層して形成され、上面又は下面に金属箔、例えば第2銅箔M2が積層される。第2絶縁層112は、第1絶縁層111及び第1配線層121のそれぞれの上面を覆い、第1配線層121の側面の他の一部を覆う。
【0040】
図10を参照すると、上述した工程を介して製造された構造体をデタッチコアから分離する。例えば、絶縁材210から第3銅箔M3を剥離する。
【0041】
図11を参照すると、第2及び第3配線層(122、123)を形成する。また、第1及び第2接続ビア(131、132)を形成する。第2及び第3配線層(122、123)並びに第1及び第2接続ビア(131、132)は、めっき工程を利用するSAP(Semi Additive Process)やMSAP(Modified Additive Process)で形成される。例えば、第2及び第3絶縁層(112、113)にレーザ加工などによってビアホールを形成し、第2及び第3銅箔(M2、M3)並びにビアホール上に無電解めっきでシード層を形成し、シード層上にフォトレジストを形成し、露光及び現像工程でフォトレジストをパターニングした後、パターニングされた領域及びビアホールを電解めっきで充填し、フォトレジストを剥離して形成される。必要に応じて、シード層又は第2及び第3銅箔(M2、M3)は省略される。第2及び第3銅箔(M2、M3)は、エッチング後に第2及び第3銅箔層(m2、m3)として第2及び第3配線層(122、123)に残ることもできる。
【0042】
図12を参照すると、第2及び第3絶縁層(112、113)上に第1及び第2レジスト層(141、142)を形成する。第1及び第2レジスト層(141、142)は、それぞれソルダーレジストを塗布して形成されるが、これに限定されるものではない。その後、フォトリソグラフィ工程などにより、第1及び第2レジスト層(141、142)にそれぞれ第1及び第2開口部(141h、142h)を形成する。一連の工程を介して上述した一例によるプリント回路基板100が形成される。その他に重複する内容は省略する。
【0043】
図13は、プリント回路基板の他の一例を概略的に示した断面図である。
【0044】
図を参照すると、他の一例によるプリント回路基板105は、第1~第5絶縁層(111、112、113、114、115)と、第1~第4配線層(121、122、123、124)と、第1~第3接続ビア(131、132、133)と、第1及び第2レジスト層(141、142)とを含む。例えば、他の一例によるプリント回路基板105は、上述した一例によるプリント回路基板100において、より多層構造を有する。
【0045】
一方、第2配線層122は、第4及び第5絶縁層(114、115)に埋め込まれたパターンを含む。例えば、第4絶縁層114は第2配線層122の側面の少なくとも一部を覆い、第5絶縁層115は第2配線層122の上面及び第4絶縁層114の上面のそれぞれの少なくとも一部を覆う。また、第2配線層122の下面は第4絶縁層114の下面から露出し、第2絶縁層112は第2配線層122の下面及び第4絶縁層114の下面のそれぞれの少なくとも一部を覆う。このように、第2配線層122の側面を別途の第4絶縁層114を用いて覆うことで、第2配線層122の底面付近でエポキシなどの樹脂不足によるボイドが発生することを防止することができる。また、第5絶縁層115を第4絶縁層114上に積層することで、十分な剛性を有する多層基板を提供することができる。
【0046】
一方、第4及び第5絶縁層(114、115)は、互いに異なる絶縁材料を含む。また、第2及び第4絶縁層(112、114)は、互いに異なる絶縁材料を含む。また、第2及び第5絶縁層(112、115)は、互いに同じタイプの絶縁材料を含む。例えば、第4絶縁層114は補強材を含まない絶縁材を含み、第5絶縁層115は補強材を含む絶縁材を含む。ここで、補強材は、剛性維持のために含まれるものであり、例えばガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、and/or Glass Fabric)であるが、これに限定されるものではない。より具体的に、第4絶縁層114はソルダーレジストを含み、第5絶縁層115はプリプレグを含むが、これらに限定されるものではない。このように、第2配線層122の側面を覆う第4絶縁層114の材料として補強材を含まない絶縁材を用いることで、第2配線層122の底面付近でエポキシなどの樹脂不足によるボイドが発生することをより効果的に防止することができる。また、第4絶縁層114上に積層される第5絶縁層115の材料として補強材を含む絶縁材を用いることで、薄い厚さであっても基板に十分な剛性を提供し、反り制御により有利である。
【0047】
一方、第4絶縁層114の厚さは、第5絶縁層115の厚さよりも薄い。また、第4絶縁層114の厚さは、第2絶縁層112の厚さよりも薄い。より好ましくは、第4絶縁層114の厚さは、第2配線層122の厚さよりも薄い。例えば、第2配線層122の上面は第4絶縁層114の上面上に突出する。従って、第4絶縁層114は第2配線層122の側面の一部を覆い、第5絶縁層115は第2配線層122の側面の他の一部を覆う。ここで、厚さは平均厚さを意味する。厚さは、プリント回路基板105の切断断面を、走査顕微鏡を用いて撮影して測定し、平均厚さは任意の5地点で測定した厚さの平均値である。このように、ボイド発生を防止する程度にのみ第4絶縁層114を形成し、第5絶縁層115を十分な厚さで形成することで、ボイド発生及び反り制御を同時に達成することに効果的である。また、第4及び第5絶縁層(114、115)が共に第2配線層122の側面に接するため、信頼性により優れる。
【0048】
一方、第4配線層124は、無電解めっきで形成される第4シード層と、第4シード層上に電解めっきで形成される第4めっき層とを含む。必要に応じて、第4配線層は第4銅箔層を更に含み、第4シード層は第4銅箔層と第4めっき層との間に配置される。第4配線層124と共に形成される第3接続ビア133も、無電解めっきで形成される第4シード層と電解めっきで形成される第4めっき層とを含む。このように、他の一例によるプリント回路基板105は、第1~第4配線層(121、122、123、124)を全てSAP(Semi Additive Process)やMSAP(Modified Additive Process)で形成するため、微細パターン化により有利である。
【0049】
一方、第2配線層122の下面は、第4絶縁層114の下面と実質的に共面である。ここで、実質的に共面であるとは、工程誤差範囲内で両方の一面が略同じレベルに位置することを意味する。この場合、パターン間の一定の絶縁距離の確保が可能であり、より優れる信頼性を有する。
【0050】
一方、第4配線層124は、第5絶縁層115の上面に配置される。ここで、上面に配置されるとは、上面上に突出パターンで配置されるか又は上面に埋め込みパターンで配置されることを含む。埋め込みパターンで配置される場合、第4配線層124の上面は第5絶縁層125の上面から露出する。
【0051】
以下では、図面を参照して他の一例によるプリント回路基板105の構成要素についてより詳細に説明する。
【0052】
第4及び第5絶縁層(114、115)はそれぞれ絶縁材料を含む。絶縁材料は、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリイミドなどの熱可塑性樹脂、又はこのような樹脂と共に無機フィラー、有機フィラー、及び/又はガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、and/or Glass Fabric)を含む材料を含む。絶縁材料は、感光性材料及び/又は非感光性材料である。例えば、第4絶縁層114の絶縁材料としては、SR(Solder Resist)などが用いられるが、これに限定されるものではなく、他のシンニング(thinning)工程の適用が可能なその他の高分子素材が用いられる。また、第5絶縁層115の絶縁材料としては、PPG(Prepreg)、RCC(Resin Coated Copper)の絶縁材、CCL(Copper Clad Laminate)の絶縁材などが用いられるが、これらに限定されるものではなく、他の剛性に優れたその他の高分子素材を用いることもできる。
【0053】
第4配線層124は金属物質を含む。金属物質は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含む。第4配線層124は、設計デザインに応じて様々な機能を行う。例えば、グランドパターン、パワーパターン、信号パターンなどを含む。ここで、信号パターンは、グランド、パワーなどを除いた各種信号、例えばデータ信号などの電気的経路を提供するパターンを含む。これらのパターンは、それぞれライン(line)パターン、プレーン(Plane)パターン、及び/又はパッド(Pad)パターンを含む。第4配線層124は、無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含む。或いは、金属箔(又は銅箔)及び電解めっき層(又は電気銅)を含む。或いは、金属箔(又は銅箔)、無電解めっき層(又は化学銅)、及び電解めっき層(又は電気銅)を含む。無電解めっき層(又は化学銅)の代わりにスパッタ層を含むこともでき、必要に応じて両方を含むこともできる。
【0054】
第3接続ビア133は金属物質を含む。金属物質は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含む。第3接続ビア133は、設計デザインに応じて様々な機能を行う。例えば、グランドビア、パワービア、信号ビアなどを含む。ここで、信号ビアは、グランド、パワーなどを除いた各種信号、例えばデータ信号などの電気的連結のためのビアを含む。第3接続ビア133は、断面上で第2配線層122に連結される下側の幅が第4配線層124に連結される上側の幅よりも狭いテーパー形状を有する。第3接続ビア133は、第4配線層124と同じめっき工程で共に形成され、これらを一体化することができるが、これに限定されるものではない。第3接続ビア133は、無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含む。無電解めっき層(又は化学銅)の代わりにスパッタ層を含むこともでき、必要に応じて両方を含むこともできる。
【0055】
その他の内容は、上述した一例によるプリント回路基板100で説明したものと実質的に同一であり、矛盾しない限り、上述した一例によるプリント回路基板100で説明した内容は、他の一例によるプリント回路基板105にも適用される。また、製造の一例も上述した製造の一例と実質的に同じであり、ビルドアップ工程のみが追加される。従って、重複する内容に対する詳細な説明を省略する。
【0056】
必要に応じて、第5絶縁層115上に追加的にビルドアップ工程が更に行われ、この場合、上述した他の一例によるプリント回路基板105で更に説明した内容がビルドアップ工程で形成された絶縁層、配線層、及び接続ビアに実質的に同一に適用される。例えば、実質的に同一の構造が繰り返されてビルドアップされ、具体的な層数は設計に応じて変わる。
【0057】
本発明における断面上という意味は、対象物を垂直に切断した場合の断面形状、又は対象物をサイドビューから見た場合の断面形状を意味する。また、平面上という意味は、対象物を水平に切断した場合の形状、又は対象物をトップビュー又はボトムビューから見た場合の平面形状である。
【0058】
本発明において、下側、下部、下面などは、便宜上図面の断面を基準として有機インターポーザを含む半導体パッケージの実装面に向かう方向を意味するものとして用い、上側、上部、上面などはその反対方向に用いている。但し、これは説明の便宜上の方向を定義するものであって、特許請求の範囲の権利範囲がこのような方向に対する記載によって特に限定されない。
【0059】
本発明において、連結されるという意味は、直接連結される場合だけでなく、接着剤層などを介して間接的に連結される場合を含む概念である。また、電気的に連結されるという意味は、物理的に連結される場合と、連結されない場合を共に含む概念である。更に、第1、第2などの表現は、ある構成要素と他の構成要素とを区分するために用いられるものであって、該当構成要素の順序及び/又は重要度などを限定しない。場合によって、権利範囲から逸脱することなく、第1構成要素は第2構成要素と命名され、同様に第2構成要素は第1構成要素と命名される。
【0060】
本発明で用いた一例という表現は、互いに同一の実施例を意味するものではなく、それぞれ互いに異なる固有の特徴を強調して説明するために提供したものである。しかし、上記で提示した一例は、他の一例の特徴及びその組み合わせて実現されることを排除しない。例えば、特定の一例で説明した事項が他の一例で説明していなくても、他の一例でその事項に反対又は矛盾する説明がない限り、他の一例に関連する説明であると理解することができる。
【0061】
本発明で用いた用語は、単に一例を説明するために用いたものであり、本発明を限定する意図ではない。この場合、単数の表現は、文脈上明らかに異なるものを意味しない限り、複数の表現を含む。
【0062】
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0063】
100、105 プリント回路基板
111、112、113、114、115 第1~第5絶縁層
121、122、123、124 第1~第4配線層
131、132、133 第1~第3接続ビア
141、142 第1、第2レジスト層
141h、142h 第1、第2開口部
210 絶縁材
1000 電子機器
1010 マザーボード
1020 チップ関連部品
1030 ネットワーク関連部品
1040 その他の部品
1050 カメラ
1060 アンテナ
1070 ディスプレイ
1080 バッテリー
1090 信号ライン
1100 スマートフォン
1110 メインボード
1120 部品
1121 部品パッケージ
1130 カメラモジュール
1140 スピーカー
a1、b1、c1 第1~第3シード層
a2、b2、c2 第1~第3めっき層
m1、m2、m3 第1~第3銅箔層
M1、M2、M3 銅箔