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特開2024-69152軌道レールを切削加工する際の粒子のための吸込装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024069152
(43)【公開日】2024-05-21
(54)【発明の名称】軌道レールを切削加工する際の粒子のための吸込装置
(51)【国際特許分類】
   E01H 8/10 20060101AFI20240514BHJP
   F04D 25/16 20060101ALI20240514BHJP
   E01B 31/02 20060101ALI20240514BHJP
   E01B 19/00 20060101ALI20240514BHJP
【FI】
E01H8/10
F04D25/16
E01B31/02
E01B19/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023186789
(22)【出願日】2023-10-31
(31)【優先権主張番号】10 2022 129 601.6
(32)【優先日】2022-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】523212634
【氏名又は名称】シュヴェーアバウ・インテルナツィオナール・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンデイトゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 大成
(74)【代理人】
【識別番号】100191938
【弁理士】
【氏名又は名称】高原 昭典
(72)【発明者】
【氏名】フランク・メーヴェルト
【テーマコード(参考)】
2D026
2D057
3H130
【Fターム(参考)】
2D026AC01
2D026DA01
2D057BA26
3H130AA13
3H130AA27
3H130AB06
3H130AB40
3H130AB44
3H130AB70
3H130AC30
(57)【要約】
【課題】粒子又は異物を後加工するための簡単な可能性を提供する。
【解決手段】複数のラジアルファン2が備え付けられた、粒子又はその他の異物用の特に移動式の吸込装置1において、吸込装置は、少なくとも2つのラジアルファンを有し、ラジアルファンは、各々のファンホイール4を周方向部分で包囲する少なくとも1つの収集チャネル12を有し、吸込装置の隣り合うラジアルファンのファンホイールは、各々の周面11でもって、ローラ間隙Sを画定し、隣り合う異なるファンホイールの各々の収集チャネルが、ローラ間隙に開口する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のラジアルファン(2)が備え付けられた、粒子又はその他の異物のための特に移動式の吸込装置(1)であって、
各々のラジアルファン(2)には、加工時に削剥された粒子を吸い込むための吸込開口(6)と、粒子を収集装置に送出するための出口開口(10)とが備え付けられていて、前記ラジアルファン(2)は、回転軸線(3)を中心に回転運動自在に駆動されるファンホイール(4)を有し、前記ファンホイール(4)は、周面(11)と、衝突面(9)に衝突する粒子又は異物を半径方向に方向転換させるための、前記吸込開口(6)に面する衝突面(9)とを有する、吸込装置(1)において、
前記吸込装置(1)は、少なくとも2つの前記ラジアルファン(2)を有し、前記ラジアルファン(2)は、各々の前記ファンホイール(4)を周方向部分で包囲する少なくとも1つの収集チャネル(12)を有し、前記吸込装置(1)の隣り合う前記ラジアルファン(2)の前記ファンホイール(4)は、各々の周面(11)でもってローラ間隙(S)を画定し、隣り合う異なる前記ファンホイール(4)の各々の前記収集チャネル(12)が、前記ローラ間隙(S)に開口することを特徴とする、吸込装置(1)。
【請求項2】
前記収集チャネル(12)の断面積は、流れ方向に特に連続的に減少することを特徴とする、請求項1に記載の吸込装置(1)。
【請求項3】
各々の前記ファンホイール(4)の前記周面(11)は、回転対称の、特に円筒形の前記ファンホイール(4)の外周面によって形成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の吸込装置(1)。
【請求項4】
前記収集チャネル(12)は、少なくとも前記ローラ間隙(S)に隣り合う領域で、前記周面(11)、前記衝突面(9)及び/又は背面(14)を、僅かな間隙を置いて画定するように包囲することを特徴とする、請求項1から3の少なくともいずれか一項に記載の吸込装置(1)。
【請求項5】
前記収集チャネル(12)は、前記ファンホイール(4)同士の間の前記ローラ間隙(S)に接線方向に開口することを特徴とする、請求項1から4の少なくともいずれか一項に記載の吸込装置(1)。
【請求項6】
前記ローラ間隙(S)の大きさは、調整可能であることを特徴とする、請求項1から5の少なくともいずれか一項に記載の吸込装置(1)。
【請求項7】
前記周面(11)は、特に溝状又は刻み目状の互いに平行な複数の凹部を有する構造化部及び/又は輪郭部を有することを特徴とする、請求項1から6の少なくともいずれか一項に記載の吸込装置(1)。
【請求項8】
前記周面(11)は、周方向に周期的に増減する輪郭を有し、前記輪郭は、隣り合う前記周面(11)の対応する輪郭に係合することを特徴とする、請求項1から7の少なくともいずれか一項に記載の吸込装置(1)。
【請求項9】
請求項1から8の少なくともいずれか一項に記載の吸込装置(1)を備える、特にレール車両用の軌道レールを切削加工する移動式の加工ユニット。
【請求項10】
請求項1から8の少なくともいずれか一項に記載の吸込装置(1)を有する切削加工用の加工ユニットを備える、レール車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レール車両による使用のために特定された互いに平行の複数の軌道レールの研削又はフライス加工による切削式の加工の結果として生じる粒子又はその他の異物、特に切屑のための、複数のラジアルファンが備え付けられた特に移動式の吸込装置に関する。各ラジアルファンには、加工時に削剥された粒子を吸い込むための吸込開口と、粒子を収集装置に送出するための出口開口とが備え付けられていて、ラジアルファンは、回転軸線を中心に回転運動自在に駆動されるファンホイールを有し、ファンホイールは、周面と、衝突面に衝突する粒子又は異物を半径方向に方向転換させるための、吸込開口に面する衝突面とを有する。さらに、本発明は、そのような吸込装置を備える、特にレール車両用の軌道レールを切削加工する移動式の加工ユニットと、切削加工用の、吸込装置を有する加工ユニットを備えるレール車両とに関する。
【背景技術】
【0002】
起伏及び亀裂を除去し、再成形するためのレール頭部表面の加工は、現在では、多くの場合、軌道において、材料削剥式の加工によって行われる。この場合、比較的粗い損傷を排除するために、移動式のレールフライス盤が使用されることが多い。レールフライス盤は、フライスユニットに配置されたモータ駆動式の1つ又は複数のフライスホイールからなり、フライスホイールは、専用のレール車両に配置されていて、レール車両によってレールに沿って移動させられる。送り運動は、少なくとも2方向の直線軸にわたって行われ、この場合、測定器及びスキッド装置によって、レールに対する相対位置が検出され、そうして、電子制御装置を用いて、フライスホイールの送り運動及び駆動ひいては所望されるフライス削剥の正確な制御が達成される。削剥された切屑は、収集装置の容器に供給され、したがって、リサイクル可能である。
【0003】
切削時に生じる摩耗粒子を捕集するシールド要素も既に知られている。シールド要素は、加工が行われる部分でレール延伸部分を取り囲み、そうして所定の空間内に、吸込部を介して吸い込むことができる摩耗粒子及び火花が留め置かれる。
【0004】
欧州特許第0340471号明細書には、走行モータを冷却するための、電気牽引車用の、汚染物分離器が一体的に備え付けられたラジアルファンが記載されている。ラジアルファンの運転時に、吸込空気によって、塵芥及び粒子がラジアルファンに到達する。塵芥及び粒子は、質量が割合大きいので、開口を通って、通風機の回転方向に拡大する断面を有する、環状チャネルとして構成された分離室に半径方向に分離され、管を介して運び出される。
【0005】
欧州特許出願公開第2143958号明細書から、ラジアルファンが公知であり、このラジアルファンは、ファンホイールを取り囲む収集溝を有し、これにより、専らファンホイールの回転運動によって、搬送されるべき流体に含まれる粒子の大部分が、慣性力及び動的な力の作用下で、周回する間隙を介して収集溝に供給される。
【0006】
米国特許第805965号明細書は、吸込管と切削工具とを有するショベルユニットに関する。切削工具は、吸込管の入口端部に作用し、かつシャフトに配置されていて、この場合、切削工具の切削エッジは、吸込管の長手方向に延在する。
【0007】
中国特許出願公開第107642490号明細書から、一部で大量の異物を搬送する排水ポンプが公知である。シャフトに配置された2つのシュレッダが、異物の粗い破砕及び細かい破砕に用いられる。
【0008】
独国特許出願公開第2126678号明細書は、高い分散度を有する分散物を連続的に生成する装置に関する。そのために、装置は、回転ホイールと、互いに噛み合う歯環を具備するディスクとを有し、この場合、歯間の環状の断面が流動する物質によって充填される。
【0009】
独国特許出願公開第1653802号明細書から、繊維状の物質が混合された不純な高粘質液体を、一対の搬送スクリュによって圧送するポンプが公知であり、搬送スクリュは、逆向きのピッチ方向を有し、その一部の領域にラジアルベーンが挿入されていて、高粘質液体が接線方向にラジアルベーン領域に移行する。ポンプハウジングは、螺旋面の周に対向する領域に、リブ又は歯列が形成された表面を有し得る。
【0010】
公知の移動式の吸込装置における欠点は、実際上、収集装置の容積が比較的に大きくなることあるが、これは、粒子を捕集し、廃棄部又は再利用部に供給するために必要である。実際に、フライス加工又は切削加工に際して可能な加工持続期間は、多くの場合、収集装置の容積によって制限されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】欧州特許第0340471号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第2143958号明細書
【特許文献3】米国特許第805965号明細書
【特許文献4】中国特許出願公開第107642490号明細書
【特許文献5】独国特許出願公開第2126678号明細書
【特許文献6】独国特許出願公開第1653802号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、本発明の基礎をなす課題は、粒子又は異物を後加工するための簡単な可能性を提供し、これにより、そうして加工持続期間を延長することである。さらに、本発明の基礎をなす課題は、加工持続期間が延長された、移動式の加工ユニット及び加工ユニットが備え付けられたレール車両を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
最初に述べた課題は、本発明によれば、請求項1の特徴による吸込装置によって解決される。本発明の別の形態は、従属請求項から看取される。
【0014】
本発明によれば、吸込装置は、互いに平行に離間され、異なる軌道レールに割り当てられた少なくとも2つのラジアルファンを有し、ラジアルファンは、それぞれ、ファンホイールの周面と、周の一部で200°と300°との間、特に約270°の円周角で環状間隙を画定する収集チャネルを有し、この場合、吸込装置の隣り合うラジアルファンのファンホイールが、そのそれぞれの周面と共に、ゼロより大きな間隙幅を有する又は互いに転動する又は噛み合うように、接線方向のローラ間隙を画定し、隣り合う異なるファンホイールの各々の収集チャネルが、このローラ間隙に開口するので、少なくとも供給される粒子の50%を超える大部分がローラ間隙を通って流れ、流れ方向でローラ間隙の狭窄箇所の後方の領域が、排気流並びにその中で連行される粒子及び異物に対する出口開口を形成する。本発明によれば、粒子又は異物は、単に処理されずに収集装置に供給されるのではなく、事前に隣り合うファンホイール同士の間のローラ間隙を通って案内されることによって、粒子又は異物は、それに応じて適切に、好ましくは調整可能なローラ間隙内で変形又は破砕され、特に平滑化又は破壊され、その結果、体積が減り、したがって、収集装置内の粒子及び異物の密度が大幅に増加させられる。したがって、驚くほど簡単に、吸込装置は、その主な機能、すなわち削剥された粒子及び異物の排出の他に、体積を減らすための後加工の機能をも満たすことができ、その際、そのために付加的なユニット又は付加的なエネルギコストが必要とされない。このようにして、収集装置の提供可能な容器容積が、より多量の粒子質量を収容することにより更に良好に利用されることによって、実際に収集装置の充填度と必要な空化とによって実質的に制限される運転持続期間が大幅に延長される。
【0015】
ファンホイールは、互いに対して可動であり、所定のプリロードで互いに対してプリロードが掛けられるように構成されてもよいので、通過する切屑にプリロードが加えられ、これにより、切屑が変形させられる。
【0016】
本発明の特に有利な形態では、収集チャネルの断面は、流れ方向又は回転方向に減少する。これにより、収集チャネル内で、ノズル効果が生じる。ノズル効果は、空気流の加速をもたらすので、連行される粒子が、速度が増加されてローラ間隙に進入し、これにより、より効果的に破砕される。補足的に、付加的な衝突面が、ロール間隙の出口開口の領域に、特にロール間隙に対向するように設けられてもよく、これにより、粒子のさらなる圧縮のために粒子の運動エネルギが利用される。
【0017】
隣り合うファンホイールの周面は、相補的な輪郭を有し、好ましくは一定の幅のローラ間隙を形成し得、ローラ間隙は、例えば、一方の周面が凸状に、他方の周面が凹状に構成されていることによって、カーブした経過に従う。これに対して、各々のファンホイールの周面が、回転対称の、特に円筒形のファンホイールの外周面によって形成されていて、その結果、ローラ間隙の全長が、ファンホイールの回転軸線に対して平行に均一に、供給される粒子又は異物によって負荷されることは、特に実用的である。
【0018】
本発明の、同様に格別な成果が見込まれるさらなる発展形は、収集チャネルが、少なくともローラ間隙に隣り合う領域で、0.5mmから10mmの間の僅かな間隙を置いて周面並びに衝突面及び/又は背面を画定するように包囲することによっても達成される。これにより、空気流内で連行される固体の成分が、ローラ間隙を迂回すること、すなわち特に衝突面又は背面に沿って流れ、そのため処理されずに収集装置に到達することが阻止される。起こり得る閉塞を回避するために、収集チャネルの適切な許容寸法によって、連行される粒子の最大25%がバイパスされるように設定してよい。
【0019】
本発明によれば、各々の収集チャネルが、回転軸線に対して例えば鋭角にローラ間隙に通じることは排除されていない。これに対して、収集チャネルが、ファンホイール同士の間のローラ間隙に接線方向に開口し、その際、特にファンホイールの主延伸平面に対して平行に延在する、本発明の一形態は、特に実用的である。この場合、収集チャネルは、好ましくは回転軸線に対して平行に、ファンホイールの衝突面と背面との間の周面の幅よりも大きな幅を有しない又はわずかにより大きな幅を有する。
【0020】
ローラ間隙を画定するファンホイールの周面は、円筒形に構成されてよく、この場合、直径は、それぞれ異なってよい。これに対して、特に合目的には、共通のローラ間隙を画定するファンホイール、特に少なくとも各々の周面は、同じ寸法を有する。
【0021】
さらに、ローラ間隙の大きさが、例えば2つのファンの平行の回転軸線の距離の変更によって調整可能であると、特に合目的であると判明している。これにより、ローラ間隙を、粒子又は異物の大きさ及びその他の状態に適合させることができ、ローラ間隙における所望されない閉塞を回避できる。吸込装置の運転時には、周期的に又は検出された測定値に基づいて、ローラ間隙の大きさの変化が設定されてもよく、これにより、例えばローラ間隙が短時間拡大することによって、入口領域に付着する粒子は、流れ速度の増加によって引き剥がされる。
【0022】
特に円筒形の周面は、平滑な又は粗い表面特性を有してよい。さらに、周面は、螺旋状に起伏のある状態又は回転軸線に対して勾配を有する弦巻状の凹部又は凸部を有してよい。同様に格別な成果が見込まれる本発明の別の形態によれば、周面は、特に溝状又は刻み目状の平行の複数の凹部を有する構造化部及び/又は輪郭部を具備し、凹部は、互いに係合できるので、第1の周面に設けられた隆起部又は凸部は、第2の周面の対応する凹部に係合する。これにより、連行される粒子に対してより大きな接触面が形成され、これにより、より高い変形度が達成され、ローラ間隙に進入する切屑が効果的に破壊されるようになる。
【0023】
例えば、周面は、回転対称の放射状の複数の凸部を有し、これら凸部は、軸方向に平行の溝状又は刻み目状の複数の凹部を画定し、隣り合う凹部又は凸部に係合する。
【0024】
同様に格別な成果が見込まれる本発明の別の変化形は、周面が、周方向に周期的に増減する輪郭を有し、この輪郭が、隣り合う周面の対応する輪郭に噛み合うように係合することによっても達成される。これにより、異なる周面の間に、歯車のように互いに噛み合う接触面が形成され、接触面によって、付加的なせん断力が取り囲まれた粒子に加えられ、これにより、効果的な破砕が達成される。
【0025】
軸方向に進入する流れ及び連行される粒子及び異物の最適な半径方向の方向転換を達成するために、半径方向の流れを方向転換するための衝突面に、特に衝突面の表面に対して直交方向に延在する特に溶接されたウェブが備え付けられている。
【0026】
本発明の課題は、他方、吸込装置を備える、レール車両用の軌道レールを切削加工する移動式の加工ユニットによってもさらに解決される。この場合、移動式の加工ユニットは、持続的又は一時的に支持体としての車両に接続されてよい。
【0027】
さらに、レール車両に、吸込装置を有する、切削加工用の加工ユニットが備え付けられていることによって、収集装置を備えた自律式の加工ユニットを実現できる。
【0028】
本発明は様々な形態を許容する。基本原理をさらに分かりやすくするために、様々な形態のうちの1つを図示し、以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】2つのラジアルファンが備え付けられた、本発明に係る吸込装置の側面断面図を示す。
図2図1に示された吸込装置の平面図を示す。
図3図1の部分IIIの拡大された詳細図を示す。
図4図2の部分IVの拡大された詳細図を示す。
図5図2に示されたラジアルファンの、V-V線に沿った断面図を示す。
図6】吸込装置の斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明に係る吸込装置1を、図1から図6に基づいて詳説する。吸込装置1は、切削加工に基づいて典型的に生じるような粒子、特に切屑を吸込む2つのラジアルファン2を有する。図示された構造方式の各ラジアルファン2は、レール交通の2本の平行の軌道レールのうちの1本にそれぞれ割り当てられていて、これにより、レール加工中に異物が軌道道床に不所望に進入することが回避される。この場合、本発明は、原則としてレール加工に限定されていない。
【0031】
レールから削剥された粒子及びその他の軌道道床から到来する異物は、各々のファンホイール4のそれぞれの回転軸線3に対して軸方向に吸込まれる空気流5と一緒に、吸込開口部6に供給される。ファンホイール4が各々の駆動装置7によって矢印方向Rに回転させられることに基づいて、空気流5と、空気流5の中で連行される固体とは、溶接された条片8が装着された衝突面9で半径方向に方向転換させられ、図示されていない収集装置内に粒子を送出するために出口開口10に供給される。各ファンホイール4の基本形状は円筒形であり、図示の例では、回転軸線3に対して同心の周面11を有し、周面11は、周方向で部分的に収集チャネル12によって包囲されている。粒子は、それ自体の自重に基づいて、収集チャネル12とファンホイール4の周面11との間に画定された環状間隙に集まり、周方向に空気流5によって連行される。その際、流れ方向での収集チャネル12の断面形状及び断面積は、以下のように変化する。すなわち一方では流れの加速が生じるように、他方では収集チャネル12が、衝突面9と衝突面9に対して平行の背面14とを、軸方向の間隔を減らしつつ側方で包囲するように成形されているように、変化する。したがって、空気流は、衝突面9の平面によって画定された領域と背面14の平面によって画定された領域との間に集中する。後続の流れ経路で、空気流は、両方の周面11によって画定されたローラ間隙Sに接線方向に進入する。ローラ間隙Sは、粒子に機械的な力が作用するように寸法付けられている。長い切屑は平滑化及び破壊されるので、結果として収集装置のかさ容積が大幅に低減される。ローラ間隙Sは、このために両矢13の方向にファンホイール4を平行移動させることによって調整可能であり、そうしてその都度の使用条件に最適に適合できる。
【0032】
特に図3及び図4において看取されるように、周面11に規則的な構造化部15が設けられている。構造化部15は、周方向にも回転軸線3に対して平行の横方向にも延在する。これにより、周面11と粒子との間の接触面積が増大し、この場合、せん断力の増加によって変形が改善されると同時に粒子が付着するおそれが低減される。
【符号の説明】
【0033】
1 吸込装置
2 ラジアルファン
3 回転軸線
4 ファンホイール
5 空気流
6 吸込開口
7 駆動装置
8 条片
9 衝突面
10 出口開口
11 周面
12 収集チャネル
13 両矢
14 背面
15 構造化部
R 矢印方向
S ローラ間隙
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【外国語明細書】