特開 2024-69158 ２．４Ｇ信号エンコードにより作動を喚起するタイヤ空気圧検出器

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2024069158

(43)【公開日】2024-05-21

(54)【発明の名称】２．４Ｇ信号エンコードにより作動を喚起するタイヤ空気圧検出器

(51)【国際特許分類】

   G01L 17/00 20060101AFI20240514BHJP

   H01Q 1/32 20060101ALI20240514BHJP

   B60C 23/04 20060101ALI20240514BHJP

【ＦＩ】

G01L17/00 301P

H01Q1/32 Z

B60C23/04 150K

【審査請求】有

【請求項の数】3

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2023188961

(22)【出願日】2023-11-03

(31)【優先権主張番号】111142773

(32)【優先日】2022-11-09

(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW

【公序良俗違反の表示】

（特許庁注：以下のものは登録商標）

１．ＺＩＧＢＥＥ

２．ブルートゥース

３．ＢＬＵＥＴＯＯＴＨ

(71)【出願人】

【識別番号】507059369

【氏名又は名称】系統電子工業股▲ふん▼有限公司

【氏名又は名称原語表記】ＳＹＳＧＲＡＴＩＯＮ ＬＴＤ．

【住所又は居所原語表記】５Ｆ．－１，Ｎｏ．１，Ｓｅｃ．１，Ｔｉｄｉｎｇ Ｂｌｖｄ．，Ｎｅｉｈｕ Ｄｉｓｔ．，Ｔａｉｐｅｉ Ｃｉｔｙ，Ｔａｉｗａｎ

(74)【代理人】

【識別番号】110001139

【氏名又は名称】ＳＫ弁理士法人

(74)【代理人】

【識別番号】100130328

【弁理士】

【氏名又は名称】奥野 彰彦

(74)【代理人】

【識別番号】100130672

【弁理士】

【氏名又は名称】伊藤 寛之

(72)【発明者】

【氏名】呉泰郎

【テーマコード（参考）】

2F055

5J046

【Ｆターム（参考）】

2F055AA12

2F055BB20

2F055CC60

2F055DD20

2F055EE40

2F055FF34

2F055FF43

5J046MA00

(57)【要約】      （修正有）

【課題】２．４Ｇ信号エンコードにより作動を喚起するタイヤ空気圧検出器を提供する。
【解決手段】第１ＴＰＭＳメモリユニット、第１ＴＰＭＳ通信インターフェース、第１ＴＰＭＳマスターコントローラー、及びＴＰＭＳ高周波トランシーバーモジュールに電気的に接続され、前記ＴＰＭＳ高周波トランシーバーモジュールは、共有回路のＴＰＭＳ－ＢＬＥ無線周波数ユニットと、ＴＰＭＳ－ＯＯＫ無線周波数ユニットと、ＴＰＭＳ高周波アンテナと、を含む第１ＴＰＭＳ－ＭＣＵと、第２ＴＰＭＳメモリユニット、第２ＴＰＭＳ通信インターフェース、第２ＴＰＭＳマスターコントローラー、及び前記第１ＴＰＭＳ－ＭＣＵに電気的に接続されている第２ＴＰＭＳ－ＭＣＵと、を備えている。
【選択図】図１

【特許請求の範囲】

【請求項1】

第１ＴＰＭＳメモリユニット、第１ＴＰＭＳ通信インターフェース、第１ＴＰＭＳマスターコントローラー、及びＴＰＭＳ高周波トランシーバーモジュールに電気的に接続されている第１ＴＰＭＳ－ＭＣＵと、
第２ＴＰＭＳメモリユニット、第２ＴＰＭＳ通信インターフェース、第２ＴＰＭＳマスターコントローラー、及び前記第１ＴＰＭＳ－ＭＣＵに電気的に接続されている第２ＴＰＭＳ－ＭＣＵと、を備え、
前記第１ＴＰＭＳ－ＭＣＵ及び前記第２ＴＰＭＳ－ＭＣＵは共にＴＰＭＳ低周波回路及びＴＰＭＳ低周波アンテナを含まず、前記低周波は１５０ＫＨｚ以下であることを特徴とする２．４Ｇ信号エンコードにより作動を喚起するタイヤ空気圧検出器。

【請求項2】

前記ＴＰＭＳ高周波トランシーバーモジュールは共有回路のＴＰＭＳ－ＢＬＥ無線周波数ユニットと、ＴＰＭＳ－ＯＯＫ無線周波数ユニットと、ＴＰＭＳ高周波アンテナと、を備えていることを特徴とする請求項１に記載の２．４Ｇ信号エンコードにより作動を喚起するタイヤ空気圧検出器。

【請求項3】

前記ＴＰＭＳ高周波トランシーバーモジュールの信号伝送方式は、ＢＬＥ、ＯＯＫ、ＲＦＩＤ、ＷＩ－ＦＩ、ＵＷＢ、Ｚｉｇｂｅｅ、ＬＰＷＡＮのいずれかの一つであることを特徴とする請求項１に記載の２．４Ｇ信号エンコードにより作動を喚起するタイヤ空気圧検出器。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、高周波信号でトリガーするＴＰＭＳ（Ｔｉｒｅ Ｐｒｅｓｓｕｒｅ Ｍｏｎｉｔｏｒｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ、タイヤ空気圧検出器）により、２．４Ｇ信号エンコードによりタイヤ空気圧検出器を喚起するモバイルリーダーとペアリングし、アンテナの種類を減らして配置される２．４Ｇ信号エンコードにより作動を喚起するタイヤ空気圧検出器に関するものである。

【背景技術】

【0002】

タイヤ空気圧値は車両が安全に走行できるかどうかを決める重要な数値であり、科学技術の進歩に伴って、タイヤ空気圧値の検出方式も大きく進歩している。路上に出る前に手動でメインホイールを測定する方式から、現在では各種電子設備により自動的に測定すると共に監視スクリーンに伝送して表示するように進化し、利便性が大きく向上している。

【0003】

一般的には完全なタイヤ空気圧検出システムは、少なくとも各タイヤにタイヤ空気圧検出器をそれぞれ設置する必要があり、車両のメインシステムにはデータ監視装置を配置する。車両の走行過程ではタイヤが高速回転する状態になるため、タイヤ空気圧検出器とデータ監視装置との間で有線伝送方式を使用するのは適切ではなく、無線方式で信号を伝送するのが一般的であった（図３参照）。監視データのリーダー及びＴＰＭＳには、高周波アンテナ、低周波アンテナ、ＢＬＥ制御回路、及び低周波制御回路をそれぞれ配置し、運用フローチャートでは低周波アンテナにより低周波信号を発射してＴＰＭＳをトリガーし、ＴＰＭＳがトリガーされて覚醒した後、ＴＰＭＳが電圧、温度、圧力等のデータをすぐに読み取ると共に、ＢＬＥ無線周波数制御回路によりこれらのデータに応答し、受信すると共に表示するように低周波によりリーダーをトリガーする。

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

しかしながら、従来のタイヤ空気圧検出システムは、アンテナの種類が多過ぎて複雑であり、例えば、１つのＴＰＭＳが１つの高周波アンテナと１つの低周波アンテナとを備えている場合、４つのタイヤでは４つの高周波アンテナと４つの低周波アンテナの計８個のアンテナを備えることになり、信号の伝送に大きな負担がかかった。

【0005】

そこで、本発明者は上記の、すなわち、従来のタイヤ空気圧検出システムで使用するアンテナの種類が多すぎるという欠点が改善可能と考え、鋭意検討を重ねた結果、合理的設計で上記の課題を効果的に改善する本発明の提案に至った。

【0006】

本発明は、上記問題点に鑑みて本発明者の鋭意研究により成されたものであり、その目的は、２．４Ｇ信号エンコードにより作動を喚起するタイヤ空気圧検出器を提供することにある。すなわち、ＴＰＭＳ高周波トランシーバーモジュールを使用することで、本発明は高周波信号によりタイヤ空気圧検出器を喚起するモバイルリーダーと対応するようにペアリングした後、高周波信号により本発明を喚起して高周波信号の伝送を行うため、２．４Ｇ信号エンコードによりタイヤ空気圧検出器を喚起するモバイルリーダーにはリーダー高周波アンテナのみを配置すればよく、ペアリングした本発明にもＴＰＭＳ高周波アンテナのみを配置するだけであり、従来のタイヤ空気圧検出システムのように高周波アンテナ及び低周波アンテナを同時に使用しない。比較すると、本発明は、従来のタイヤ空気圧検出システムではアンテナの種類が多すぎて複雑であるという問題を確実に改善している。

【課題を解決するための手段】

【0007】

上記目的と効果を達成するために、２．４Ｇ信号エンコードにより作動を喚起するタイヤ空気圧検出器が提供される。本発明に係る２．４Ｇ信号エンコードにより作動を喚起するタイヤ空気圧検出器は、第１ＴＰＭＳメモリユニット、第１ＴＰＭＳ通信インターフェース、第１ＴＰＭＳマスターコントローラー、及びＴＰＭＳ高周波トランシーバーモジュールに電気的に接続され、前記ＴＰＭＳ高周波トランシーバーモジュールは、共有回路のＴＰＭＳ－ＢＬＥ無線周波数ユニットと、ＴＰＭＳ－ＯＯＫ無線周波数ユニットと、ＴＰＭＳ高周波アンテナと、を含む第１ＴＰＭＳ－ＭＣＵと、第２ＴＰＭＳメモリユニット、第２ＴＰＭＳ通信インターフェース、第２ＴＰＭＳマスターコントローラー、及び前記第１ＴＰＭＳ－ＭＣＵに電気的に接続されている第２ＴＰＭＳ－ＭＣＵと、を備えている。前記第１ＴＰＭＳ－ＭＣＵ及び前記第２ＴＰＭＳ－ＭＣＵは共にＴＰＭＳ低周波回路及びＴＰＭＳ低周波アンテナを含まず、前記低周波は１５０ＫＨｚ以下である。

【0008】

後述する明細書及び図面の記載から、少なくとも以下の事項が明らかとなる。

【図面の簡単な説明】

【0009】

【図1】本発明の一実施例に係る２．４Ｇ信号エンコードにより作動を喚起するタイヤ空気圧検出器の実用化システムのブロックを概略的に示す。

【図2】本発明の一実施例に係る２．４Ｇ信号エンコードにより作動を喚起するタイヤ空気圧検出器の実用化システムの一例を概略的に示す。

【図3】従来のタイヤ空気圧検出システムを示す概略図である。

【発明を実施するための形態】

【0010】

以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、記述した範囲内で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。

【0011】

まず、図１～図３を参照しながら、本発明に係る２．４Ｇ信号エンコードにより作動を喚起するタイヤ空気圧検出器の実施形態について説明する。

【0012】

本発明の２．４Ｇ信号エンコードによりタイヤ空気圧検出器を喚起するモバイルリーダーＡ（図１、図２参照）は、リーダーメモリユニット１１、リーダー高周波トランシーバーモジュール１２、リーダーマスターコントローラー１２４、及びリーダー入出力モジュール１２５に電気的に接続され、前記リーダー高周波トランシーバーモジュール１２は、共有回路のリーダーＢＬＥ無線周波数ユニット１２１と、リーダー ＯＯＫ無線周波数ユニット１２２と、リーダー高周波アンテナ１２３と、を含むリーダーＭＣＵ １（ｍｉｃｒｏｃｏｎｔｒｏｌｌｅｒ）であって、前記リーダーＭＣＵ１はリーダー低周波回路及びリーダー低周波アンテナを含まず、前記低周波は１５０ＫＨｚ以下であるリーダーＭＣＵ １（ｍｉｃｒｏｃｏｎｔｒｏｌｌｅｒ）と、前記リーダー入出力モジュール１２５に電気的に接続されている表示装置１３と、前記リーダー入出力モジュール１２５に電気的に接続されているキーボード１４と、を備えている。

【0013】

リーダーメモリユニット１１はユーザーの設定を保存するために用いられている。

【0014】

リーダーマスターコントローラー１２４はリーダーＭＣＵ１内部の全ての部材間の信号の伝送及び動作を協調させるために用いられている。

【0015】

本発明に係る２．４Ｇ信号エンコードにより作動を喚起するタイヤ空気圧検出器２は、第１ＴＰＭＳメモリユニット２１１、第１ＴＰＭＳ通信インターフェース２１２、第１ＴＰＭＳマスターコントローラー２１３、及びＴＰＭＳ高周波トランシーバーモジュール２１４に電気的に接続され、前記ＴＰＭＳ高周波トランシーバーモジュール２１４は、共有回路のＴＰＭＳ－ＢＬＥ無線周波数ユニット２１４１と、ＴＰＭＳ－ＯＯＫ無線周波数ユニット２１４２と、ＴＰＭＳ高周波アンテナ２１４３と、を含む第１ＴＰＭＳ－ＭＣＵ ２１と、第２ＴＰＭＳメモリユニット２２１、第２ＴＰＭＳ通信インターフェース２２２、第２ＴＰＭＳマスターコントローラー２２３、及び前記第１ＴＰＭＳ－ＭＣＵ ２１に電気的に接続されている第２ＴＰＭＳ－ＭＣＵ ２２と、を備えている。前記第１ＴＰＭＳ－ＭＣＵ ２１及び前記第２ＴＰＭＳ－ＭＣＵ ２２は共にＴＰＭＳ低周波回路及びＴＰＭＳ低周波アンテナを含まず、前記低周波は１５０ＫＨｚ以下である。

【0016】

前記ＴＰＭＳ高周波トランシーバーモジュール２１４の信号伝送方式は、ＢＬＥ、ＯＯＫ、ＲＦＩＤ、ＷＩ－ＦＩ、ＵＷＢ、Ｚｉｇｂｅｅ、ＬＰＷＡＮである。本実施例ではＯＯＫとブルートゥース伝送とを組み合わせたものを例とする。

【0017】

名詞の略称は、ＯＯＫ（Ｏｎ－Ｏｆｆ Ｋｅｙｉｎｇ）、ＴＰＭＳ（Ｔｉｒｅ Ｐｒｅｓｓｕｒｅ Ｍｏｎｉｔｏｒｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ）、ＢＬＥ（Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ Ｌｏｗ Ｅｎｅｒｇｙ）、ＲＦＩＤ （Ｒａｄｉｏ Ｆｒｅｑｕｅｎｃｙ ＩＤｅｎｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ）、ＵＷＢ（Ｕｌｔｒａ－ｗｉｄｅｂａｎｄ）、ＬＰＷＡＮ（Ｌｏｗ－Ｐｏｗｅｒ Ｗｉｄｅ－Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）である。

【0018】

第１ＴＰＭＳメモリユニット２１１及び第２ＴＰＭＳメモリユニット２２１は本発明のペアリングに関する情報を保存するために用いられている。

【0019】

第１ＴＰＭＳ通信インターフェース２１２及び第２ＴＰＭＳ通信インターフェース２２２は第１ＴＰＭＳ－ＭＣＵ２１及び第２ＴＰＭＳ－ＭＣＵ２２の各ユニット間のデータ伝送を実現するために用いられている。

【0020】

第１ＴＰＭＳマスターコントローラー２１３は第１ＴＰＭＳ－ＭＣＵ２１内部の全ての部材間の信号の伝送及び動作を協調させるために用いられている。

【0021】

第２ＴＰＭＳマスターコントローラー２２３は第２ＴＰＭＳ－ＭＣＵ２２内部の全ての部材間の信号の伝送及び動作を協調させるために用いられている。

【0022】

本発明はＴＰＭＳ－ＯＯＫ無線周波数ユニット２１４２が配置されているＴＰＭＳ高周波トランシーバーモジュール２１４を使用している。このようにすることで、本発明は２．４Ｇ信号エンコードによりタイヤ空気圧検出器を喚起するモバイルリーダーＡと対応するようにペアリングした後、２．４Ｇ信号エンコードによりタイヤ空気圧検出器を喚起するモバイルリーダーＡのリーダー ＯＯＫ無線周波数ユニット１２２を利用してＯＯＫ信号によりペアリングした本発明との信号の伝送を行う。２．４Ｇ信号エンコードによりタイヤ空気圧検出器を喚起するモバイルリーダーＡにはリーダー高周波アンテナ１２３のみを配置し、ペアリングした本発明にもＴＰＭＳ高周波アンテナ２１４３のみを配置し、従来のタイヤ空気圧検出システムのように高周波アンテナ及び低周波アンテナを同時に使用する必要がない。比較すると、本発明は従来のタイヤ空気圧検出システムではアンテナの種類が多すぎて複雑であるという問題を確実に改善している。

【0023】

詳しくは、本発明は２．４Ｇ信号エンコードによりタイヤ空気圧検出器を喚起するモバイルリーダーＡとの間でペアリングすることで、２．４Ｇ信号エンコードによりタイヤ空気圧検出器を喚起するモバイルリーダーＡがリーダー ＯＯＫ無線周波数ユニット１２２を利用してＯＯＫ信号によりペアリングした２．４Ｇ信号エンコードにより作動を喚起するタイヤ空気圧検出器を喚起し、２．４Ｇ信号エンコードにより作動を喚起するタイヤ空気圧検出器は無線周波数信号を利用してそのデータに応答する。２．４Ｇ信号エンコードによりタイヤ空気圧検出器を喚起するモバイルリーダーＡがリーダー ＯＯＫ無線周波数ユニット１２２によりＴＰＭＳ応答信号を受信すると共に表示装置１３により表示する。キーボード１４は２．４Ｇ信号エンコードによりタイヤ空気圧検出器を喚起するモバイルリーダーＡの操作及びトリガー動作の制御に用いられている。リーダー ＯＯＫ無線周波数ユニット１２２の信号は特定のエンコードされたＯＯＫ信号でもよく、且つ信号は無線周波数であり、リーダーＢＬＥ無線周波数ユニット１２１とリーダー高周波アンテナ１２３を共有し、リーダー低周波回路及びリーダー低周波アンテナを省略可能である。リーダー ＯＯＫ無線周波数ユニット１２２は特定のエンコードされたＯＯＫ信号を発射し、第１ＴＰＭＳ－ＭＣＵ２１が無線周波数ＯＯＫトリガー信号を受信した後、第２ＴＰＭＳ－ＭＣＵ２２が読み取った電圧、温度、圧力等のデータを即時通知すると共に、これらデータを第１ＴＰＭＳ－ＭＣＵ２１に返送し、且つＴＰＭＳ高周波トランシーバーモジュール２１４により本発明に送信すると共に本発明はこれを受信して表示する。この方法はＴＰＭＳ低周波回路及びＴＰＭＳ低周波アンテナを省略できるため、１台の車両に４つの２．４Ｇ信号エンコードにより作動を喚起するタイヤ空気圧検出器を配置する場合、４つのＴＰＭＳ高周波アンテナ２１４３のみが必要である。従来の設計では８つのアンテナが必要であったのに比べ、より少ない種類のアンテナ及び周辺回路を使用するため、信号伝送の負担がより小さくなり、且つコストもより低くなり、製品の販売において競争力が更に高まる。

【0024】

本明細書に記載される２．４Ｇ信号エンコードは、リーダー ＯＯＫ無線周波数ユニット１２２及びＴＰＭＳ－ＯＯＫ無線周波数ユニット２１４２の伝送周波数である。

【0025】

以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施例に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、その様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。

【符号の説明】

【0026】

Ａ ２．４Ｇ信号エンコードによりタイヤ空気圧検出器を喚起するモバイルリーダー
１ リーダーＭＣＵ
１１ リーダーメモリユニット
１２ リーダー高周波トランシーバーモジュール
１２１ リーダーＢＬＥ無線周波数ユニット
１２２ リーダー ＯＯＫ無線周波数ユニット
１２３ リーダー高周波アンテナ
１２４ リーダーマスターコントローラー
１２５ リーダー入出力モジュール
１３ 表示装置
１４ キーボード
２ ２．４Ｇ信号エンコードにより作動を喚起するタイヤ空気圧検出器
２１ 第１ＴＰＭＳ－ＭＣＵ
２１１ 第１ＴＰＭＳメモリユニット
２１２ 第１ＴＰＭＳ通信インターフェース
２１３ 第１ＴＰＭＳマスターコントローラー
２１４ ＴＰＭＳ高周波トランシーバーモジュール
２１４１ ＴＰＭＳ－ＢＬＥ無線周波数ユニット
２１４２ ＴＰＭＳ－ＯＯＫ無線周波数ユニット
２１４３ ＴＰＭＳ高周波アンテナ
２２ 第２ＴＰＭＳ－ＭＣＵ
２２１ 第２ＴＰＭＳメモリユニット
２２２ 第２ＴＰＭＳ通信インターフェース
２２３ 第２ＴＰＭＳマスターコントローラー

【図1】

【図2】

【図3】