(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024069166
(43)【公開日】2024-05-21
(54)【発明の名称】手持ち式電気外科用器具、絶縁インサート、及び手持ち式電気外科用器具用の電極支持体
(51)【国際特許分類】
A61B 18/14 20060101AFI20240514BHJP
【FI】
A61B18/14
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023190576
(22)【出願日】2023-11-08
(31)【優先権主張番号】63/423,992
(32)【優先日】2022-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】510320416
【氏名又は名称】オリンパス・ウィンター・アンド・イベ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100169018
【弁理士】
【氏名又は名称】網屋 美湖
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ・クノップ
(72)【発明者】
【氏名】クリスティアン・ブロックマン
(72)【発明者】
【氏名】イジー・ラヴィチュカ
(72)【発明者】
【氏名】ペートル・コミネク
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160KK03
4C160KK04
4C160KK13
4C160KK37
4C160MM54
(57)【要約】 (修正有)
【課題】特に効率的な態様で使用することができ、特に費用効果の高い態様で製造することができる絶縁インサート、電極キャリア、及び手持ち式電気外科用器具を提供する。
【解決手段】本発明は、絶縁インサート(29)が、チューブ状の形態のものであり、近位端領域により手持ち式器具のチューブ状シャフトの遠位端に取り外し可能に結合され得、中央通路(36)が手持ち式器具の内側シャフトを受け入れる役目を果たし、電極キャリアのそれぞれの電極キャリアチューブを受け入れるための2つの孔(37、38)が、中央通路(36)の両側で中央通路(36)と平行に絶縁インサート(29)の壁(35)に配置されるという点において達成される。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手持ち式電気外科用器具、特にレゼクトスコープ(10)用の絶縁インサート(29)であって、チューブ状の前記絶縁インサート(29)が、近位端領域により前記手持ち式器具のチューブ状のシャフト(13)の遠位端に取り外し可能に結合可能であり、シャフトを受け入れるための中央通路(36)を有している、絶縁インサート(29)において、電極支持体(14)のそれぞれの電極支持チューブ(25、26)を受け入れるための2つの孔(37、38)は、前記中央通路(36)の両側で前記中央通路(36)と平行に前記絶縁インサート(29)の壁(35)に配置されていることを特徴とする、絶縁インサート(29)。
【請求項2】
前記2つの孔(25、26)が楕円形の断面を有し、前記楕円形の断面の高さが前記楕円形の断面の幅よりも大きいことを特徴とする、請求項1に記載の手持ち式電気外科用装置用の絶縁インサート(29)。
【請求項3】
前記2つの孔(25、26)は、好ましくは、前記絶縁インサート(29)を通過する中心長手方向軸(18)に対して上方又は下方に変位されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の手持ち式電気外科用装置用の絶縁インサート(29)。
【請求項4】
前記絶縁インサート(29)の前記壁(35)は、前記2つの孔(37、38)の周囲で補強され、それ以外では壁厚が減少されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の手持ち式電気外科用装置用の絶縁インサート(29)。
【請求項5】
少なくとも1つの、好ましくは2つの電極支持チューブ(25、26)を備えた、電気外科用ハンド器具、特にレゼクトスコープ(10)用の電極(16)のための電極支持体(14)であって、前記少なくとも1つの電極支持チューブ(25、26)の遠位端(28)に、前記電極(16)が配置可能であり、前記電極支持体(14)が前記少なくとも1つの電極支持チューブ(25、26)の近位端(27)を介して前記ハンド器具の本体に結合可能である、電極支持体(14)において、前記少なくとも1つの電極支持チューブ(25、26)は、少なくとも部分的に、特に全長にわたって楕円形又は凸状の断面を有することを特徴とする、電極支持体(14)。
【請求項6】
前記少なくとも1つの電極支持チューブ(25、26)の遠位部(32)が楕円形又は凸状の断面を有することを特徴とする、請求項5に記載の電極支持体(14)。
【請求項7】
前記少なくとも1つの電極支持チューブ(25、26)の前記遠位部(32)の前記楕円形の断面は、幅よりも大きい高さを有し、高さ対幅の比が1.1:1~1.7:1、好ましくは1.4:1であることを特徴とする、請求項5又は6に記載の電極支持体(14)。
【請求項8】
前記少なくとも1つの電極支持チューブ(25、26)の前記遠位部分(32)の前記楕円形の断面は、1.4mmの高さと1mmの幅とを有することを特徴とする、請求項5から7のいずれか1項に記載の電極支持体(14)。
【請求項9】
前記少なくとも1つの電極支持チューブ(25、26)の遠位部分(32)は、20mm~50mm、好ましくは24mm~40mmの長さを有し、特に30mmよりも長いことを特徴とする、請求項5から8のいずれか1項に記載の電極支持体(14)。
【請求項10】
前記少なくとも1つの電極支持チューブ(25、26)の近位部と前記遠位部(32)との間の移行部がエンボス加工部又は圧着部(33)によって形成されることを特徴とする、請求項5から9のいずれか1項に記載の電極支持体(14)。
【請求項11】
前記圧着部(33)が六角形断面を有し、前記六角形断面の2つの対向する側面が水平面に対して垂直に方向付けられることを特徴とする、請求項10に記載の電極支持体(14)。
【請求項12】
前記少なくとも1つの電極支持チューブ(25、26)の遠位端が好ましくは六角形の圧着部(34)を有することを特徴とする、請求項5から11のいずれか1項に記載の電極支持体(14)。
【請求項13】
前記少なくとも1つの電極支持チューブ(25、26)は、少なくとも1つの、好ましくは2つの、すなわち近位S字屈曲部(30)及び遠位S字屈曲部(31)の、S字屈曲部(30、31)を有し、前記少なくとも1つのS字屈曲部(30、31)によって、前記電極支持チューブ(25、26)の部分は、前記電極支持チューブ(25、26)の他の部分に対して平行に変位されることを特徴とする、請求項5から12のいずれか1項に記載の電極支持体(14)。
【請求項14】
2つの平行な電極支持チューブ(25、26)がそれぞれ少なくとも1つのS字屈曲部(30、31)を有し、前記チューブ部分のそれぞれが1つの平面内でのみ変位され、前記遠位S字屈曲部(30)が前記近位S字屈曲部(31)と同じ平面内にあることを特徴とする、請求項13に記載の電極支持体(14)。
【請求項15】
前記少なくとも1つの遠位S字屈曲部(31)は、0.2mm~2.0mm、好ましくは0.7mmの高さを有することを特徴とする、請求項13又は14に記載の電極支持体(14)。
【請求項16】
前記少なくとも1つの遠位S字屈曲部(31)は、2.0mm~20.0mm、好ましくは5.0mm~10.0mmの長さを有することを特徴とする、請求項13から15のいずれか1項に記載の電極支持体(14)。
【請求項17】
前記楕円形又は凸状の断面を有する前記少なくとも1つの電極支持チューブ(25、26)の前記遠位部(32)が少なくとも1つのS字屈曲部(30、31)を有することを特徴とする、請求項13から16のいずれか1項に記載の電極支持体(14)。
【請求項18】
請求項5に記載の少なくとも1つの、好ましくは2つの電極支持チューブ(25、26)を備えた電気外科用手持ち式器具の電極(14)用の電極支持体(14)を製造するための方法であって、前記電極支持チューブ(25、26)の遠位部分(32)の断面が楕円形に形成される(ステップA)、及び/又は円形を有する部分から楕円形の断面を有する部分への移行部が打ち抜き加工される又は圧着される(ステップB)、及び/又は前記楕円形の断面を有する前記遠位領域に少なくとも1つのS字屈曲部(31)が設けられる(ステップC)ことを特徴とする、電極支持体(14)を製造するための方法。
【請求項19】
前記ステップA、B及びCが連続的に又は同時に実行されることを特徴とする、請求項18に記載の電極支持体(14)を製造するための方法。
【請求項20】
本体と、前記本体に接続される少なくとも1つのチューブ状のシャフトとを有し、請求項1から4のいずれか1項に記載の絶縁インサート(29)を前記シャフトの遠位端に結合することができ、請求項5から17のいずれか1項に記載の電極支持体(14)が前記シャフト及び前記絶縁インサート(29)を通じて延在し、電極支持体(14)は、近位端によって前記本体に固定され、その前記遠位端に電極(16)を配置できる、手持ち式電気外科用器具、特にレゼクトスコープ(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に係る電気外科用手持ち式器具のための絶縁インサート、及び請求項5に係る電気外科用手持ち式器具のための電極支持体に関する。更に、本発明は、請求項18に係る電極支持体の製造方法、及び請求項20に係る電気外科用手持ち式器具に関する。
【背景技術】
【0002】
前述したタイプの電気外科用手持ち装置、特にレゼクトスコープは、主に泌尿器科で電気外科的作業のために使用される。これに関連して、これらの装置は、通常、組織、例えば下部尿路の組織の切除及び蒸発のために使用される。この目的のため、手持ち式装置、特にレゼクトスコープは、治療対象の身体内に装置を挿入した後に手持ち式装置の器具シャフトの遠位端から先端作業端まで前進させることができる長手方向に変位可能な電極支持体を備えることができる。電気外科用電極は、電極支持体の遠位端に配置される。この電極は、例えば、ループの形態であってもよく、器具の形態に応じて、組織を操作するために組織を通じて引っ張られたり押し込まれたりする。
【0003】
上記の用途の場合、電極に高周波電流が印加される。電極がハンドピースのシャフトチューブと電気的に接触しないようにすることが重要である。そのような電気的接触が発生した場合、短絡により装置の欠陥が生じたり、治療対象の身体に予期せぬ外傷が生じたりする可能性がある。そのような短絡を防ぐために、手持ち式装置は、遠位端領域に、絶縁チップとも呼ばれる、電気絶縁性の絶縁インサートを含む。絶縁インサートは、電極支持体がガイドされる内側シャフト若しくはシャフトチューブ、又は器具の外側シャフトのいずれかに取り付けられ得る。そのような手持ち式器具は複数回使用できるように設計され得、したがって定期的に滅菌又は加圧滅菌する必要があるため、絶縁インサートは洗浄のために取り外しできるように設計される。
【0004】
患者の低侵襲治療のためにここで説明するハンド器具の場合、治療中の患者への外傷を最小限に抑えるべく、器具のサイズ又は断面を可能な限り小さくすることが目的である。同様に、目的は、特に効率的な態様で手技を行なうことである。効率的な手術のためには、電極の選択が非常に重要である。用途固有の適切な電極を使用してのみ、最適な治療目標を達成できる。特に、器具の断面に対する電極又は作業器具の有効断面積が決定的に重要となり得る。しかしながら、電極の有効断面積又はサイズは、電気外科用ハンド器具のシャフトの形状及び直径によって制限される。したがって、電極の有効断面積がシャフトの外周の断面積よりも大きいことは現実的ではない。しかしながら、既知の機器では、電極に利用可能なスペースが最適に利用されない。利用可能なスペースをより有効に活用するための手法では、非常に複雑な電極形状が求められるが、これは、一方では非常に複雑で製造コストが高く、他方では品質管理に多大な労力を必要とする。
【発明の概要】
【0005】
したがって、本発明は、特に効率的に使用でき、特に費用効果の高い態様で製造できる絶縁インサート、電極支持体及び手持ち式電気外科用器具を作成するという課題に基づいている。
【0006】
この課題の解決策は、請求項1に記載される。したがって、本発明に係る絶縁インサートは、チューブ状であり、近位端部分により手持ち式装置のチューブ状のシャフトの遠位端に取り外し可能に結合でき、中央通路が手持ち式装置の内側シャフトを受け入れる役割を果たすことが提供される。この内側シャフトは、ツール又は光学部品を受け入れるためのシャフトであってもよい。本発明によれば、絶縁インサートの壁には、中央通路の両側に中央通路と平行して、いずれの場合にも電極支持体の電極支持チューブを受け入れるための2つの孔が配置されることが提供される。絶縁インサートの2つの孔を通じて電極支持チューブを受け入れることにより、電極支持体の安定性が向上し、ひいては電極の安定性も向上する。電極支持体の遠位端領域を孔内で支持することによって、ハンド器具の長手方向軸を横切る少なくとも1つの電極支持体の安定性が向上する。孔内での電極支持体のこの誘導により、電極を特に正確に、したがって効率的な態様で挿入することができる。
【0007】
特に、2つの孔が楕円形の断面を有し、楕円形の断面の高さが楕円形の断面の幅よりも大きいことが提供される。更に、2つの孔が中心長手方向軸又は中央孔に対して上方に変位されることが好ましい。孔の楕円形の形態、及び孔の中心位置からの上方又は下方への変位により、絶縁インサート及びハンド器具を通過する電極支持チューブの位置も変位する。この移動と孔の楕円形の形態により、同じ幅を維持しながら以前の電極よりも高い高さを有する電極を挿入することができる。この孔の形態により、絶縁インサートの断面に比べてより大きな有効断面の電極を使用できるようになる。
【0008】
本発明の更に有利な実施形態は、絶縁インサートの壁が2つの孔の周囲で補強され、それ以外では壁厚が減少されることを提供することができる。それ以外では薄壁である絶縁インサートは、孔の領域に2つの内向きの膨出部を有し、この膨出部によって絶縁インサートの内側の開放した断面が最小限に縮小される。特にこれらの膨出部を中央エッジ領域から上方に移動させることによって、絶縁インサートの中央内部に空間を作り出すことができる。
【0009】
本発明によれば、温度及びプラズマに安定なプラスチックなどの電気絶縁材料で形成される絶縁インサートが、シャフトに取り外し可能に接続される結合手段を有することが提供され得る。手持ち式器具の組み立て中、2つの電極支持チューブを備えた電極支持体が、孔に通過された後にシャフトの遠位端に取り外し可能に取り付けられる。電極支持チューブの近位端は、ハンド器具の本体に接続され得る。ハンド器具を分解する場合は、上記のステップを逆の順序で実行する。
【0010】
上記課題を解決するための電極支持体は、請求項5の特徴を有する。したがって、電気外科用ハンド器具の電極用の電極支持体は、少なくとも1つの、好ましくは2つの電極支持チューブを有し、少なくとも1つの電極支持チューブの遠位端に電極を配置することができる。この電極支持体は、少なくとも1つの電極支持チューブの近位端を介してハンド器具の本体に結合され得る。この本体を介して、電極支持体を軸方向に移動させることができるとともに、高周波電流に晒すことができる。本発明によれば、少なくとも1つの電極支持チューブの断面が、特に全長にわたって楕円形又は凸形であることが提供される。電極支持チューブの少なくとも1つの部分のこの楕円形の形態は、ハンド器具の長手方向軸に対して横方向に電極支持チューブに作用する力に対する安定性の向上をもたらす。更に、楕円形の形状は、器具シャフト内で少なくとも1つの電極支持チューブによって必要とされる空間の減少につながる。更に、少なくとも1つの電極支持チューブの遠位端の位置、ひいては電極の遠位端の位置を最適化することができる。
【0011】
好ましくは、少なくとも1つの電極支持チューブの遠位部は、楕円形又は凸状の断面を有する。電極支持チューブの残りの部分は、更に、円形又は任意の断面を有してもよい。これに関して、楕円形の断面の高さが断面の幅よりも大きくなるように少なくとも1つの電極支持チューブが方向付けられ、高さが水平面に対して垂直な寸法であることが提供される。
【0012】
好ましくは、高さ対幅の比は、全長にわたって又は遠位部分のみにわたって、1.1:1から1.7:1、好ましくは1.4:1である。少なくとも1つの電極支持チューブのこの寸法を、特に省スペースの態様で器具シャフト内に配置できることが分かってきた。この幅対高さの比は、電動トラクターの遠位端での電極の安定性と再配置との間の最適な妥協点を表わす。高さの好ましい寸法としては、1.4mmが挙げられ、幅に関しては1mmが挙げられる。しかしながら、本発明によれば、楕円形の断面の絶対寸法がこれらの値から少なくともわずかに逸脱することも提供される。断面が楕円形であるため、少なくとも1つの電極支持チューブは、電極支持チューブの2つの遠位端間の距離を変えることなく、器具の中心から上方に移動され得る。楕円形の形状により、同じ間隔を維持しながらチューブの遠位端部をハンド器具の中心軸に対して上方に移動させることができ、それにより、ハンド器具の断面を越えて突出することなく、電極のループサイズが増大される。したがって、電極支持チューブのこの再形成により、最適化された作業断面を有する電極と協働できるようになる。
【0013】
本発明の好ましい実施形態は、少なくとも1つの電極支持チューブの遠位部分が20mm~50mm、好ましくは24mm~40mm、特に30mmより長い長さを有することを提供する。これにより、この遠位部分だけが楕円形の断面を有する。この部分の長さは、器具シャフト内の電極支持体のストローク長に少なくとも対応する。
【0014】
好ましくは、本発明は、少なくとも1つの電極支持チューブの近位部と遠位部との間の移行部が圧着部によって形成されることを更に提供することができる。この圧着部は、電極支持チューブの外周を六角形の断面に局所的に再形成することに相当する。したがって、電極支持チューブの直径は特定の領域で減少される。このチューブの形成は、円形の断面を有するチューブ部分から楕円形の断面を有するチューブ部分への所定の移行部として機能する。更に、形成は、導電体又はワイヤをチューブ内に固定するのに役立つ。
【0015】
少なくとも1つの電極支持チューブの六角形の圧着部は、六角形の断面の2つの対向する側面が互いに平行であり、水平面に対して垂直であるように方向付けられる。圧着部のこの方向に起因して、圧着されたチューブ部分の最大直径は遠位部分の楕円形の直径を超えないため、器具の長手方向軸に対して前後に移動する際中に電極支持体の引っかかりが発生することはない。
【0016】
更に、少なくとも1つの電極支持チューブの遠位端も好ましくは六角形の圧着部を有することが好ましい。この圧着部により、チューブの内部を水密態様でシールすることができ、それにより、流入液から内部配線を保護することができる。断面のこの六角形の形成も、円形の断面を有する部分と楕円形の断面を有する部分との間の圧着と同じ方法で位置合わせされることが提供されてもよい。
【0017】
本発明の他の特に好ましい実施形態は、少なくとも1つの電極支持チューブが少なくとも1つの、好ましくは2つの、すなわち近位S字屈曲部と遠位S字屈曲部の、S字屈曲部を有することを提供してもよく、この場合、前記少なくとも1つのS字屈曲部により、電極支持チューブの一部が電極支持チューブの他の部分に対して平行に変位される。このS字屈曲部により、電極が取り付けられる少なくとも1つの電極支持チューブの遠位端を、器具を通る中心軸に対して変位させることができる。この遠位端部の変位は、遠位端部が前述した楕円形の断面を有するために特に可能である。したがって、S字屈曲部は2次元ではなく1次元でのみ実行される必要があることが想定し得る。したがって、平行な誘導電極支持チューブの2つの遠位端間の相対距離は、S字屈曲部の結果として変化しない。2つの遠位端のみが中心軸に対して上方に移動される。遠位端領域の断面が変化しているため、電極支持チューブと器具のシャフトとの衝突には至らない。この遠位端の変位により、器具のシャフトの断面を越えて突出することなくより大きな有効断面を有する電極を使用することができる。
【0018】
好ましくは、少なくとも1つのS字屈曲部、特に遠位S字屈曲部は、0.2mm~2mm、好ましくは0.7mmの高さを有することが提供される。少なくとも1つのS字屈曲部の長さは、2mm~20mm、好ましくは5mm~10mmであってよい。
【0019】
更に、本発明によれば、楕円形又は凸形の断面を有する少なくとも1つの電極支持チューブの遠位部分が少なくとも1つの遠位S字屈曲部を有することが提供され得る。少なくとも1つの電極支持チューブが2つのS字屈曲部、すなわち遠位S字屈曲部及び近位S字屈曲部を有する場合、これらの2つのS字屈曲部が共通の平面内に位置することが提供され得る。同様に、S字屈曲部の2つの平面が互いに対してねじれていることも考えられる。
【0020】
前記課題を解決する方法は、請求項18の手段を有する。したがって、請求項5に記載の少なくとも1つの、好ましくは2つの電極支持チューブを有する電気外科用ハンド器具の電極用の電極支持体を製造する方法は、電極支持チューブの遠位部の断面を楕円形に形成すること(ステップA)、及び/又は円形の断面を有する部分から楕円形の断面を有する部分への移行部を圧着すること(ステップB)、及び/又は少なくとも1つのS字屈曲部を有する楕円形の断面を有する遠位領域を設けること(ステップC)を含む。本発明によれば、ステップA、B及びCは連続的に又は同時に実行されることが提供される。
【0021】
前述の課題を解決するための手持ち式電気外科用装置は、請求項20の特徴を有する。特に、手持ち式電気外科用装置は、レゼクトスコープなどであってもよい。手持ち式装置は、チューブ状のシャフトが接続される本体を有する。請求項1から4に記載の絶縁インサートが、このシャフトの遠位端に配置可能であり、請求項5から17に記載の電極支持体が、シャフト及び絶縁インサートを通じて延在し、近位端で本体に取り付けられる。電極は、電極支持体又は電極支持チューブの遠位端に配置可能である。
【0022】
以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施形態について更に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】手持ち式外科装置、特にレゼクトスコープの概略図である。
【
図3】
図2に係る電極支持体の遠位部分の側面図である。
【
図5】電極支持体を備えた
図4に係る絶縁インサートの図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、10として知られるレゼクトスコープの概略側断面図を示す。レゼクトスコープ10は、図示の外側シャフト12又はシースチューブを含むレゼクトスコープシャフト11を有する。チューブ状の内側シャフト13が外側シャフト12内で延在する。電極アレイ14及び示された光学系15が内側シャフト13内に示される。更に、ここに示されていない他の要素、例えば別個の灌流チューブ等がレゼクトスコープ10内に配置されてもよい。
【0025】
電極アレイ14は、遠位端に電気外科用ツール又は電極16を有する。ここに示される電極16は、ループとして示されるが、ボタンなどとして形成されてもよい。
【0026】
電極ホルダ14は、ハンドル19を作動させることによって遠位方向及び近位方向に軸方向で強制的に移動され得る。そうすることで、電極ホルダ14を内側シャフト13及び外側シャフト12の遠位端を越えて押すことができる。これにより、外科医は、レゼクトスコープの先端から更に離れるように組織を操作することができる。更に、この目的のために、内側シャフト13及び/又は電極支持体14を、それらの長手方向軸の周りに回転可能に取り付けることができる。組織を操作するために、高周波電流が電極16に印加される。
【0027】
図1に示されるレゼクトスコープ10は、スプリングブリッジ23によって印加されるばね力に抗してレゼクトスコープシャフト11上に近位側に配置されたハンドル部21及び22を相対移動させることによってキャリッジ20が遠位の第1のハンドル部21に対して遠位方向に移動される受動トランスポータを有する。キャリッジ20がハンドル部21に対して遠位方向に変位されると、電極支持体14は、図示されない態様で遠位方向に変位される。ハンドル部21、22にかかる負荷が軽減されると、スプリングブリッジ23によって生成されるばね力が、スライド20をその初期位置に押し戻し、電極支持体14を近位方向に引っ張る。スライド20が後方に移動されると、電気外科的処置は、術者によるいかなる手動力もなしに、すなわち受動的にではなく、電極16を用いて実行され得る。
【0028】
電極16による標的治療の場合、光学系15は、外科医が手術領域を最適に見ることができるように配置される。この目的のために、レゼクトスコープ10は、光学系15に接続される接眼レンズ24を近位端に有する。或いは、接眼レンズ24の代わりにカメラがレゼクトスコープ10上に配置されることも考えられる。
【0029】
電極支持体14は、本質的に2つの平行な電極支持チューブ25、26から成る(
図2)。これらの電極支持チューブ25、26は、電極16を保持し、電極16に電気エネルギーを供給する役割を果たす。この目的のために、導電体が電極支持チューブ25、26の少なくとも1つ内で、近位端27から遠位端28まで延びる。2つの電極支持チューブ25、26のうちの一方は、キャリッジ20内で近位端27と係止され、RF発生器と接触するケーブルに接続される。他方の電極支持チューブ25、26もキャリッジ20内へとロックされ、中性電極を形成する。長尺な電極支持チューブ25、26を更に安定させるために、これらをガイド要素17を介して互いに接続することができる。これらのガイド要素17は、電極支持体14を内側シャフト13上で又は内側シャフト13若しくは光学系15の下方でクランプするのにも役立つ。更に、電極支持チューブ25、26は、絶縁インサート29によってガイドされ、それによって横方向の力に対しても安定する。
【0030】
レゼクトスコープが適切に機能するためには、電極支持体14を電極16と共に外側シャフト12内に完全に引き込むことができることが重要である。この目的のために、電極16の有効断面又は外側断面は、外側シャフト12の遠位領域の内径より大きくないことを要する。したがって、電極支持チューブ25、26がS字屈曲部30を有することが知られている。このS字屈曲部30により、電極支持チューブ25、26に沿って2つの平行な連続する部分は、電極支持チューブ25、26の遠位端28が長手方向軸18からオフセットされるように長手方向軸18に対して平行に変位させられる。電極16の形状を最適化するために、及びシャフト13内の空間を増大させるために、本発明は、電極支持チューブ25、26が第2のS字屈曲部31を備えることを提供する。この第2のS字屈曲部31の結果として、電極支持チューブ25、26の2つの遠位部32は、S字屈曲部30によって既になされているものよりも更に長手方向軸18から離間している。更に、本発明は、電極支持チューブ25、26の遠位部分32が、電極支持チューブ25、26の他の部分とは対照的に楕円形の断面を有することを提供する。この楕円形の断面は、水平面に垂直な断面の高さが断面の幅よりも大きくなるように形成される。楕円形の断面を有するこの部分は、遠位部分32とS字屈曲部31の両方を含む。電極支持チューブ25、26の残りの部分は更に円形の断面を有する。円形の断面を有する部分の楕円形の断面を有する部分への明確な移行のために、電極支持チューブ25、26はそれぞれ、圧着部33又はエンボス加工部若しくは変形部を有する。この圧着部33は、電極支持チューブ25、26内の導電体も固定する(
図3)。
【0031】
更に、本発明は、電極支持チューブ25、26の遠位端が圧着部34又はエンボス加工部若しくは変形部を有することも企図している。この六角形に形成された圧着部34は、圧着部34の2つの平行な側面が電極支持チューブ14を通って水平面に対して横方向に延びるように方向付けられる。その結果、圧着部34の断面は、電極支持チューブ25、26の楕円形の断面と同様に挙動する。したがって、電極支持チューブ25、26は、圧着部34が絶縁インサート29内に詰まることなく完全に後退することができる。この点で、
図2及び
図3の絶縁インサート29が、非常に概略的に示されており、単に例示目的であることが明確に指摘されるべきである。
【0032】
図4及び
図5は、本発明に係る絶縁インサート29の正面図を示す。電圧が印加される電極16が金属導電性の外側シャフト12と接触するのを防ぐために、内側シャフト13の遠位チップに電気絶縁性のチップを配置することが知られている。通常はチューブ状であるこのチップは、プラズマ及び温度に安定したプラスチックなどの非導電性材料から形成される。絶縁インサート29は、結合要素によってシャフト13に解放可能に結合され得る。
【0033】
ここで、概略的に示される本発明に係る絶縁インサート29はまた、チューブ状であり、薄い壁35を有する。この壁35は、例えば光学系15及び他のツールがガイドされ得る中央通路36を備える。更に、絶縁インサート29は2つの孔37、38を有する。これらの孔37、38は、互いに平行に位置合わせされて長手方向軸18に対して平行に位置合わせされるが、長手方向軸18に対して上方に変位され、それにより、孔37、38は、中心になく、又は長手方向軸18と同じ水平面内にない。孔37、38は、2つの電極支持チューブ25、26を受け入れる役目を果たす。電極支持チューブ25、26を受け入れるために、孔37、38も楕円形の形態のものであり、孔37、38の高さはその幅よりも大きい。孔37、38の楕円形の形態、電極支持チューブ25、26の楕円形の断面、及び第2のS字屈曲部31に起因してのみ、実際に2つの孔37、38間の距離を変える必要なく、2つの孔37、38を長手方向軸18に対して変位させることが可能である。その結果、電極16もその既知の幅を維持することができ変更される必要がない。むしろ、この再形成又は変位は、電極16の幅を維持し、電極16の長さ又は高さをレゼクトスコープ10の寸法に適合させることによって、電極16の有効断面を増大させることを可能にする。2つの孔37、38間の距離が変更されていないという事実に起因して、以前の電極16も電極支持体14と共に使用することができる。
【0034】
図5では、2つの孔37及び38を通過する2つの電極支持チューブ25、26を備えた絶縁インサート29が示される。特に、電極支持チューブ25、26の遠位端の圧着部34が遠位部分32の楕円形の断面の直径を越えて突出しておらず、したがって電極支持チューブ25、26が絶縁インサート29の孔37、38を通じて自由に変位可能であることは明らかである。
【符号の説明】
【0035】
10 レゼクトスコープ
11 レゼクトスコープシャフト
12 外側シャフト
13 内側シャフト
14 電極支持体
15 光学系
16 電極
17 ガイド要素
18 長手方向軸
19 ハンドル
20 スライド
21 ハンドル部
22 ハンドル部
23 スプリングブリッジ
24 接眼レンズ
25 電極支持チューブ
26 電極支持チューブ
27 近位端
28 遠位端
29 絶縁インサート
30 S字屈曲部
31 S字屈曲部
32 遠位部分
33 圧着部
34 圧着部
35 壁
36 通路
37 孔
38 孔
【手続補正書】
【提出日】2023-11-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手持ち式電気外科用器具、特にレゼクトスコープ(10)用の絶縁インサート(29)であって、チューブ状の前記絶縁インサート(29)が、近位端領域により前記手持ち式器具のチューブ状のシャフト(13)の遠位端に取り外し可能に結合可能であり、シャフトを受け入れるための中央通路(36)を有している、絶縁インサート(29)において、
電極支持体(14)のそれぞれの電極支持チューブ(25、26)を受け入れるための2つの孔(37、38)は、前記中央通路(36)の両側で前記中央通路(36)と平行に前記絶縁インサート(29)の壁(35)に配置されていることを特徴とする、絶縁インサート(29)。
【請求項2】
前記2つの孔(25、26)が楕円形の断面を有し、前記楕円形の断面の高さが前記楕円形の断面の幅よりも大きいことを特徴とする、請求項1に記載の手持ち式電気外科用器具用の絶縁インサート(29)。
【請求項3】
前記2つの孔(25、26)は、好ましくは、前記絶縁インサート(29)を通過する中心長手方向軸(18)に対して上方又は下方に変位されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の手持ち式電気外科用器具用の絶縁インサート(29)。
【請求項4】
前記絶縁インサート(29)の前記壁(35)は、前記2つの孔(37、38)の周囲で補強され、それ以外では壁厚が減少されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の手持ち式電気外科用器具用の絶縁インサート(29)。
【請求項5】
少なくとも1つの、好ましくは2つの電極支持チューブ(25、26)を備えた、電気外科用ハンド器具、特にレゼクトスコープ(10)用の電極(16)のための電極支持体(14)であって、前記少なくとも1つの電極支持チューブ(25、26)の遠位端(28)に、前記電極(16)が配置可能であり、前記電極支持体(14)が前記少なくとも1つの電極支持チューブ(25、26)の近位端(27)を介して前記ハンド器具の本体に結合可能である、電極支持体(14)において、
前記少なくとも1つの電極支持チューブ(25、26)は、少なくとも部分的に、特に全長にわたって楕円形又は凸状の断面を有することを特徴とする、電極支持体(14)。
【請求項6】
前記少なくとも1つの電極支持チューブ(25、26)の遠位部(32)が楕円形又は凸状の断面を有することを特徴とする、請求項5に記載の電極支持体(14)。
【請求項7】
前記少なくとも1つの電極支持チューブ(25、26)の遠位部(32)の前記楕円形の断面は、幅よりも大きい高さを有し、高さ対幅の比が1.1:1~1.7:1、好ましくは1.4:1であることを特徴とする、請求項5又は6に記載の電極支持体(14)。
【請求項8】
前記少なくとも1つの電極支持チューブ(25、26)の遠位部(32)の前記楕円形の断面は、1.4mmの高さと1mmの幅とを有することを特徴とする、請求項5又は6に記載の電極支持体(14)。
【請求項9】
前記少なくとも1つの電極支持チューブ(25、26)の遠位部(32)は、20mm~50mm、好ましくは24mm~40mmの長さを有し、特に30mmよりも長いことを特徴とする、請求項5又は6に記載の電極支持体(14)。
【請求項10】
前記少なくとも1つの電極支持チューブ(25、26)の近位部と遠位部(32)との間の移行部がエンボス加工部又は圧着部(33)によって形成されることを特徴とする、請求項5又は6に記載の電極支持体(14)。
【請求項11】
前記圧着部(33)が六角形断面を有し、前記六角形断面の2つの対向する側面が水平面に対して垂直に方向付けられることを特徴とする、請求項10に記載の電極支持体(14)。
【請求項12】
前記少なくとも1つの電極支持チューブ(25、26)の遠位端が好ましくは六角形の圧着部(34)を有することを特徴とする、請求項5又は6に記載の電極支持体(14)。
【請求項13】
前記少なくとも1つの電極支持チューブ(25、26)は、少なくとも1つの、好ましくは2つの、すなわち近位S字屈曲部(30)及び遠位S字屈曲部(31)の、S字屈曲部(30、31)を有し、前記少なくとも1つのS字屈曲部(30、31)によって、前記電極支持チューブ(25、26)の部分は、前記電極支持チューブ(25、26)の他の部分に対して平行に変位されることを特徴とする、請求項5又は6に記載の電極支持体(14)。
【請求項14】
2つの平行な電極支持チューブ(25、26)がそれぞれ少なくとも1つのS字屈曲部(30、31)を有し、前記チューブ部分のそれぞれが1つの平面内でのみ変位され、前記遠位S字屈曲部(30)が前記近位S字屈曲部(31)と同じ平面内にあることを特徴とする、請求項13に記載の電極支持体(14)。
【請求項15】
前記少なくとも1つの遠位S字屈曲部(31)は、0.2mm~2.0mm、好ましくは0.7mmの高さを有することを特徴とする、請求項13に記載の電極支持体(14)。
【請求項16】
前記少なくとも1つの遠位S字屈曲部(31)は、2.0mm~20.0mm、好ましくは5.0mm~10.0mmの長さを有することを特徴とする、請求項13に記載の電極支持体(14)。
【請求項17】
前記楕円形又は凸状の断面を有する前記少なくとも1つの電極支持チューブ(25、26)の遠位部(32)が少なくとも1つのS字屈曲部(30、31)を有することを特徴とする、請求項13に記載の電極支持体(14)。
【請求項18】
請求項5に記載の少なくとも1つの、好ましくは2つの電極支持チューブ(25、26)を備えた電気外科用手持ち式器具の電極(14)用の電極支持体(14)を製造するための方法であって、前記電極支持チューブ(25、26)の遠位部(32)の断面が楕円形に形成される(ステップA)、及び/又は円形を有する部分から楕円形の断面を有する部分への移行部が打ち抜き加工される又は圧着される(ステップB)、及び/又は前記楕円形の断面を有する前記遠位領域に少なくとも1つのS字屈曲部(31)が設けられる(ステップC)ことを特徴とする、電極支持体(14)を製造するための方法。
【請求項19】
前記ステップA、B及びCが連続的に又は同時に実行されることを特徴とする、請求項18に記載の電極支持体(14)を製造するための方法。
【請求項20】
本体と、前記本体に接続される少なくとも1つのチューブ状のシャフトとを有し、請求項1に記載の絶縁インサート(29)を前記シャフトの遠位端に結合することができ、請求項5に記載の電極支持体(14)が前記シャフト及び前記絶縁インサート(29)を通じて延在し、電極支持体(14)は、近位端によって前記本体に固定され、その前記遠位端に電極(16)を配置できる、手持ち式電気外科用器具、特にレゼクトスコープ(10)。
【外国語明細書】