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特開2024-69169スプライスケーブル接続用のモジュール
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024069169
(43)【公開日】2024-05-21
(54)【発明の名称】スプライスケーブル接続用のモジュール
(51)【国際特許分類】
   G02B 6/46 20060101AFI20240514BHJP
【FI】
G02B6/46
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023190877
(22)【出願日】2023-11-08
(31)【優先権主張番号】63/423,991
(32)【優先日】2022-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/379,430
(32)【優先日】2023-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】514190165
【氏名又は名称】ゴーフォトン・ホールディングス,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【氏名又は名称】池本 理絵
(72)【発明者】
【氏名】武内 健一郎
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィッド・ヂィー・チェン
【テーマコード(参考)】
2H038
【Fターム(参考)】
2H038CA37
2H038CA38
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ケーブルを乱すことなく、スプライスのうちの1つを検査する、スプライスのうちの1つを取り外す、又はスプライスを追加することが容易にできるスプライスされたケーブルの接続用のモジュールを提供する。
【解決手段】スプライスされたケーブルの接続用のモジュールは、筐体内に位置決めされるように構成されるスプライスプラットフォーム、スプライストレイ、又はスプライス領域を備え、プラットフォーム、トレイ、又は領域は、2つのケーブル間の任意のスプライスが2つのケーブル間の他の任意のスプライスから物理的に分離されているように、ケーブル間のスプライスを提供する。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体内に位置決めされるように構成されるスプライスプラットフォームを備え、該スプライスプラットフォームは、複数の個別のケーブルスプライスセクションを備え、前記個別のケーブルスプライスセクションのそれぞれは、2つのケーブル間のスプライスを収容するスプライス領域を有し、前記スプライス領域は、互いに物理的に分離されているものである、スプライスされたケーブルの接続用のモジュール。
【請求項2】
前記スプライスプラットフォームは、前記個別のケーブルスプライスセクションのそれぞれに対応する複数のアダプタを固定するパッチセクションを更に備え、前記モジュールは、前記スプライス領域のそれぞれ及び前記アダプタのそれぞれに対応する複数の内部ケーブルアセンブリを更に備え、前記内部ケーブルアセンブリのそれぞれは、前記対応するスプライス領域に位置決めされる第1の端部と、前記対応するアダプタに結合するケーブル接続端子を有する第2の端部とを備えるものである、請求項1に記載のモジュール。
【請求項3】
前記スプライスプラットフォームは、前記個別のケーブルスプライスセクションのそれぞれに対応する複数のケーブル固定セクションを更に備え、前記ケーブル固定セクションのそれぞれは、前記対応する個別のケーブルスプライスセクションにルーティングされる外部ケーブルを固定するように構成されている、請求項1に記載のモジュール。
【請求項4】
筐体内に位置決めされるように構成されるスプライスプラットフォームを備え、前記スプライスプラットフォームは、複数のスプライストレイを備え、前記スプライストレイのそれぞれは、2つのケーブル間のスプライスを収容するスプライス領域を有し、前記スプライスプラットフォームに移動可能に固定されている、スプライスケーブル接続用のモジュール。
【請求項5】
前記スプライストレイのそれぞれは、他の前記スプライストレイとは独立して前記スプライスプラットフォームから取外し可能である、請求項4に記載のモジュール。
【請求項6】
前記スプライストレイのそれぞれは、他の前記スプライストレイとは独立して前記スプライスプラットフォーム内で回転可能である、請求項4に記載のモジュール。
【請求項7】
前記スプライスプラットフォームは、前記スプライストレイのそれぞれに対応する複数のポートホルダを固定するパッチセクションを更に備え、前記モジュールは、前記スプライストレイのそれぞれ及び前記ポートホルダのそれぞれに対応する複数の内部ケーブルアセンブリを更に備え、前記内部ケーブルアセンブリのそれぞれは、前記対応するスプライストレイ内に位置決めされる第1の端部と、前記対応するポートホルダにおけるアダプタに結合するケーブル接続端子を有する第2の端部とを備える、請求項4に記載のモジュール。
【請求項8】
筐体内に位置決めされるように構成されているスプライスモジュールを備え、前記スプライスモジュールは、第1のケーブルに固定される第1のケーブル固定部と、第2のケーブルに固定される第2のケーブル固定部と、前記第1のケーブル及び前記第2のケーブルを前記スプライスモジュール内でルーティングするケーブルルーティング部と、前記第1のケーブルと前記第2のケーブルとの間のスプライスを包囲するスプライス保護管を収容するスプライス保護管保持部とを備える、スプライスケーブル接続用のスプライスユニット。
【請求項9】
第1のケーブルグロメットと、前記第1のケーブルと前記筐体との間に第1の水密シールを提供する第1のケーブルグロメットストッパと、第2のケーブルグロメットと、前記第2のケーブルと前記筐体との間に第2の水密シールを提供する第2のケーブルグロメットストッパとを更に備える、請求項8に記載のスプライスユニット。
【請求項10】
前記第1の水密シールは、前記第1のケーブルグロメットストッパと前記筐体との間に前記第1のケーブルグロメットを圧縮することによって形成され、前記第2の水密シールは、前記第2のケーブルグロメットストッパと前記筐体との間に前記第2のケーブルグロメットを圧縮することによって形成される、請求項9に記載のスプライスユニット。
【請求項11】
前記筐体を更に備える、請求項8に記載のスプライスユニット。
【請求項12】
前記筐体は、前記第1のケーブルに対する開口を有する第1の本体を有する第1の筐体部分と、前記第2のケーブルに対する開口を有する第2の本体を有する第2の筐体部分とを備える、請求項11に記載のスプライスユニット。
【請求項13】
前記第1の筐体部分は、キャッチを備え、前記第2の筐体部分は、レバー及びラッチを備え、前記レバーは、前記ラッチを前記第2の本体に移動可能に取り付け、前記第1の筐体部分及び前記第2の筐体部分は、前記キャッチ及び前記ラッチを互いに係合するように位置決めし、前記キャッチを前記ラッチに固定するように前記レバーを動かすことによって、互いに嵌合するように構成される、請求項12に記載のスプライスユニット。
【請求項14】
前記第1の筐体部分又は前記第2の筐体部分のうちの少なくとも一方は、Oリングを備える、請求項12に記載のスプライスユニット。
【請求項15】
前記筐体は、
前記第1のケーブルに対する開口を含む第1の複数の開口を有する第1の本体を有する第1の筐体部分と、
前記第2のケーブルに対する開口を含む第2の複数の開口を有する第2の本体を有する第2の筐体部分と
を備える、請求項11に記載のスプライスユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2022年11月9日に出願された米国仮特許出願第63/423,991号の出願日の利益を主張し、その開示内容は引用することにより本明細書の一部をなすものとする。
【背景技術】
【0002】
電子ネットワーク及び光ファイバネットワークがさらに広がるにつれて、そのようなネットワークにおける信号のルーティングを管理する必要性が高まっている。多くの場合、信号のルーティングは、信号に関連付けられたケーブルのルーティングを通して管理され、ネットワーク内の指定された点におけるケーブル間の選択的接続を可能にするマルチポート端末の使用を伴う。例えば、発信元から端末にケーブルを供給するとともに発信先から端末にケーブルを供給し、そして、2つのケーブルを端末におけるポートを通して接続することによって、発信元を発信先に接続することができる。そのような用途の1つは、ファイバトゥザホーム(FTTH:fiber to the home)ネットワークであり、ここでは、サービスプロバイダからのフィーダケーブルが分配ポイント(又は「ドロップボックス」(drop box))に接続され、顧客がサービスケーブルを介してドロップボックスに接続される。
【0003】
しかしながら、発信元又は発信先を端末に接続するのに必要なケーブルの長さは、事前にわからない場合がある。したがって、端末に接続するケーブルは、供給ケーブルの大きなスプールから切断した後、スプライシング(splicing)によって端末に接続されることが多い。例えば、FTTHネットワークでは、新規顧客の家を、最も近い既存のドロップボックスに接続するのに必要なケーブルの長さは、事前にわからない。なので、新規顧客の家をドロップボックスに接続する光ファイバケーブルは、大きな供給源から切断された後、スプライシングによってボックス内のケーブルに接続されることが多い。したがって、多くの用途では、マルチポート端末への接続の数が増加するにつれて、端末内に収容しなければならないスプライスの数も比例して増加する。
【発明の概要】
【0004】
マルチポート端末内に収容されるケーブルスプライスの数が増加するにつれて、スプライスケーブルを意図せず乱すことなく端末を整備することが次第に困難になることが認識されている。例えば、多数のスプライスが端末内に収容される場合、検査、取外し、又は追加が意図されない部分のケーブルを乱すことなく、スプライスのうちの1つを検査する、スプライスのうちの1つを取り外す、又はスプライスを追加することは難しい。
【0005】
マルチポート端末におけるケーブルスプライスの物理的な分離をもたらすことは、スプライスケーブルのうちの1つ以上を意図せず乱すことなく端末の整備を行うことを容易にするため、非常に望ましいことが更に認識されている。
【0006】
マルチポート端末におけるケーブルスプライスの物理的な分離に対する要望に鑑みて、本技術が提供される。
【0007】
本開示において説明される技術の一態様によれば、本技術は、スプライスケーブル接続用のモジュールであって、筐体内に位置決めされるように構成されるスプライスプラットフォームを備え、スプライスプラットフォームは、複数の個別のケーブルスプライスセクションを備え、各個別のケーブルスプライスセクションは、2つのケーブル間のスプライスを収容するスプライス領域を有し、スプライス領域は、互いに物理的に分離されている、スプライスケーブル接続用のモジュールを提供する。
【0008】
本開示において説明される技術の別の態様によれば、本技術は、スプライスケーブル接続用のモジュールであって、筐体内に位置決めされるように構成されるスプライスプラットフォームを備え、スプライスプラットフォームは、複数のスプライストレイを備え、各スプライストレイは、2つのケーブル間のスプライスを収容するスプライス領域を有し、スプライスプラットフォームに移動可能に固定されている、スプライスケーブル接続用のモジュールを提供する。
【0009】
本開示において説明される技術の更に別の態様によれば、本技術は、スプライスケーブル接続用のスプライスユニットであって、筐体内に位置決めされるように構成されるスプライスモジュールを備え、スプライスモジュールは、第1のケーブルに固定される第1のケーブル固定部と、第2のケーブルに固定される第2のケーブル固定部と、第1のケーブル及び第2のケーブルをスプライスモジュール内でルーティングするケーブルルーティング部と、第1のケーブルと第2のケーブルとの間のスプライスを包囲するスプライス保護管を収容するスプライス保護管保持部とを備えるものである、スプライスケーブル接続用のスプライスユニットを提供する。
【0010】
添付図面は、縮尺どおりに描かれることを意図していない。また、明確であるために、全ての図面において全ての構成部材が符号を付けられていない場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1A】スプライスケーブル接続用のモジュールの斜視図であり、このモジュールは、複数の物理的に分離したスプライス領域を有するスプライスプラットフォームを特徴とし、本図は、1つのスプライス領域が埋まっている状態を示している。
図1B】スプライス領域の全てが埋まっている状態の、図1Aのモジュールの斜視図である。
図2A】複数の図1Aのモジュールが筐体とともに使用される構成を示す斜視図である。
図2B】複数の図1Aのモジュールが筐体とともに使用される代替的な構成を示す斜視図である。
図3A】スプライスケーブル接続用のモジュールの斜視図であり、このモジュールは、スプライスプラットフォームに取外し可能に固定される複数のスプライストレイを特徴とする。
図3B】筐体とともに使用される図3Aのモジュールの斜視図であり、スプライストレイのうちの1つがスプライスプラットフォームから取り外されている。
図3C】筐体とともに使用される図3Aのモジュールの斜視図であり、スプライストレイのいずれもスプライスプラットフォームから取り外されていない。
図4A】スプライスケーブル接続用のモジュールの斜視図であり、このモジュールは、スプライスプラットフォームに回転可能に固定される複数のスプライストレイを特徴とする。
図4B】筐体とともに使用される図4Aのモジュールの斜視図である。
図5】スプライスモジュール及び筐体を備え、筐体が開放位置にある、個別のスプライスユニットの斜視図である。
図6】筐体が閉鎖位置にあり、フィーダケーブルを端末のフィーダケーブルリンクにスプライシングするのに使用されている、図5のスプライスユニットの斜視図である。
図7】2つの物理的に分離したスプライスモジュール又は2つの物理的に分離したスプライス領域を有する単一のスプライスモジュールを収容するのに使用することができる筐体を有するデュアルスプライスユニットの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
システム及び方法の例が本明細書において説明される。「例(example)」及び「例示的(exemplary)」という単語は、「例、事例、又は例証としての役割を果たすこと」という意味で本明細書において使用されることを理解されたい。「例」又は「例示的」であるとして本明細書において説明される任意の実施形態又は特徴は、必ずしも、他の実施形態又は特徴よりも好ましい又は有利であると解釈されるべきではない。以下の説明においては、説明の一部を構成する添付の図面を参照する。図面においては、文脈上他の意味に解すべき場合を除き、同様の符号は通常は同様の構成要素を識別する。本明細書において提示される主題の趣旨又は範囲から逸脱することなく、他の実施形態が利用されてもよく、他の変更が行われてもよい。
【0013】
本明細書に記載の実施形態の例には、限定する意図はない。本開示の態様は、本明細書に全般的に記載され、図示されるように、多種多様な構成に配置、置換、併合、分離、及び設計することができ、これら全てが本明細書において明示的に想定されることが容易に理解されるであろう。
【0014】
図1Aは、スプライスケーブル接続用のモジュール100の斜視図である。モジュール100は、複数の物理的に分離したスプライス領域110a、110b、110c、110d、110e、及び110fを有するスプライスプラットフォーム105を備え、スプライス領域110a~110fは、個別のケーブルスプライスセクション115a、115b、115c、115d、115e、及び115fにそれぞれ含まれる。スプライス領域110a~110fは、2つのケーブル間の単一のスプライスを収容するようにそれぞれ構成される。例として、図1Aは、第1のケーブル125a(例えば、「サービスケーブル」)と第2のケーブル130a(例えば、「内部ケーブル」)との間のスプライス120aを収容するスプライス領域110aを示している。さらに、図1Aの構成において、スプライス領域110a~110fは、それぞれのスプライスを固定するそれぞれのスプライス保持部135a、135b、135c、135d、135e、及び135fを備える。例えば、スプライス120aは、スプライス保持部135a内に固定される。なお、第1のケーブル125a及び第2のケーブル130aは、光ファイバケーブルとすることができ、スプライス120aは、スプライス保護管(図示せず)内に収容することができ、スプライス保護管は、スプライス保持部135a内に保持することができる。
【0015】
いずれの場合でも、スプライス領域110a~110fは、互いに物理的に分離される。スプライス領域110a~110fを物理的に分離することで、スプライス領域のうちのいずれか(例えば、スプライス領域110a)及びその対応するスプライス(例えば、スプライス120a)へのアクセスが容易になる。特に、そのような物理的な分離により、スプライスのうちのいずれか(例えば、スプライス120a)又はスプライスケーブルのうちのいずれか(例えば、第1のケーブル125a/第2のケーブル130a)に、他のスプライス又は他のスプライスケーブル(例えば、スプライス領域110b~110fにおけるスプライス又はスプライスケーブル)を乱すことなくアクセスすることが可能になる。それにより、モジュール100内の他のスプライス又はスプライスケーブルに干渉することなく、各スプライスをモジュール100において追加、取外し、又は整備することができる。
【0016】
図1Aの構成において、個別のケーブルスプライスセクション115a~115fは、それぞれのケーブルの余剰分を格納するそれぞれのケーブル格納セクション140a、140b、140c、140d、140e、及び140fを備えることに留意すべきである。例えば、ケーブル格納セクション140aは、第1のケーブル125aの余剰分を格納するのに使用される。とはいえ、ケーブル格納セクション140a~140fは、任意選択であり、モジュール100の個別のケーブルスプライスセクション115a~115fは、ケーブル格納セクション140a~140fを伴わずに設けることができる。
【0017】
モジュール100は、パッチセクションを備えることもできる。パッチセクションの一例は、パッチセクション145として図1Aに示されている。図1Aから見ることができるように、パッチセクション145は、複数のアダプタ150a、150b、150c、150d、150e、及び150fを固定するように構成することができる。アダプタ150a~150fのそれぞれは、アダプタに結合されたケーブル接続端子を介して、スプライスケーブルを別のケーブルに通信可能に結合するように機能することができる。例えば、アダプタ150aは、発信元ケーブル接続端子160a及び第2のケーブル接続端子165a(例えば、「内部ケーブル接続端子」)を介して発信元ケーブル155aを第2のケーブル130aに通信可能に結合するように示されている。すなわち、発信元ケーブル155aの端部は、発信元ケーブル接続端子160a内に固定され、第2のケーブル130aの端部は、第2のケーブル接続端子165a内に固定され、発信元ケーブル155aの端部は、通信端子160a及び165aがアダプタ150aに挿入されると、第2のケーブル130aの端部に通信可能に結合される。
【0018】
ちなみに、図1Aのスプライス120aを形成する前に、第2のケーブル接続端子165aが第2のケーブル130aの一端部に取り付けられた状態で、第2のケーブル130aを設けることができ、第2のケーブル130a及び取り付けられた第2のケーブル接続端子165aの組合せは、内部ケーブルアセンブリと称されることに留意する。一選択肢として、モジュール100には、そのような内部ケーブルアセンブリのうちの1つ以上を設けることができる。
【0019】
別の選択肢として、モジュール100は、1つ以上のケーブル固定セクションを備えることができる。例示のために、図1Aの構成は、個別のケーブルスプライスセクション115a~115fのそれぞれに対応する複数のケーブル固定セクション170a、170b、170c、170d、170e、及び170fを備えるモジュール100を示している。ケーブル固定セクション170a~170fのそれぞれは、サービスケーブル等の外部ケーブルを固定するとともに、外部ケーブル又は外部ケーブルから延びるケーブルを対応する個別のケーブルスプライスセクションにルーティングするように構成される。例えば、図1Aの例において、ケーブル固定セクション170aは、外部ケーブル175aから延びる第1のケーブル125aが、個別のケーブルスプライスセクション115aのケーブル格納セクション140aに容易にルーティングされるように、圧縮嵌め(compression fit)により外部ケーブル175aを固定するように構成される。
【0020】
ここで図1Bを参照すると、本図は、スプライス領域110a~110fの全てが埋まっている状態の、図1Aのモジュール100の斜視図である。図1Bにおいて、発信元ケーブル155a、155b、155c、155d、155e、及び155fは、単一のフィーダケーブル(図示せず)から分離し、それぞれの内部ケーブルアセンブリ180a、180b、180c、180d、180e、及び180fに通信可能に結合することができる。内部ケーブルアセンブリ180a、180b、180c、180d、180e、及び180fは、さらに、サービスケーブル125a、125b、125c、125d、125e、及び125fにスプライシングされる。サービスケーブル125a~125fは、外部ケーブル175a、175b、175c、175d、175e、及び175fからそれぞれ延び、サービスケーブル125a~125fと内部ケーブルアセンブリ180a~180fとの間のスプライスは、スプライス保持部135a~135f内にそれぞれ固定される。さらに、外部ケーブルアセンブリ175a~175fは、ケーブル固定セクション170a~170fのそれぞれによってモジュール100に固定される。
【0021】
図1A及び図1Bは、6つのスプライス領域(スプライス領域110a~110f)と、6つの各付随要素とを備えるモジュール100を示しているが、実施形態は、6つのスプライス領域を有するモジュールに限定されず、図1A及び図1Bの6つのスプライス領域は、例示のために与えられているにすぎないことに留意すべきである。
【0022】
図2Aは、複数のモジュール200A、200B、及び200Cが筐体205とともに使用される構成を示す斜視図である。モジュール200A~200Cのそれぞれは、例えば、図1Aのモジュール100の形態をとることができる。筐体205に関しては、底部のみが示されている。実際には、筐体205は、底部と対になる頂部を備え、外部ケーブル210が筐体205に入ることを可能にするが、外部ケーブル210と筐体205との間に水密のシール(water-tight seal)を提供するように、モジュール200A~200Cを封入することができる。図2Aから見ることができるように、モジュール200A~200Cは、筐体205内に固定され、モジュール200A~200Cのそれぞれは、他のモジュールへのアクセスを容易にするために、モジュールの長さ方向縁部に沿って個別に回転することができるようになっている。本図において、モジュール200Aがモジュール200Aの長さ方向縁部に沿って回転し、モジュール200Bへのアクセスを提供している。
【0023】
図2Bは、複数のモジュール220A、220B、220Cが筐体225とともに使用される代替的な構成を示す斜視図である。モジュール220A~220Cのそれぞれは、例えば、図1Aのモジュール100の形態をとることができる。筐体225に関しては、底部のみが示されている。実際には、筐体225は、底部と対になる頂部を備え、外部ケーブル230が筐体225に入ることを可能にするが、外部ケーブル230と筐体225との間に水密シールを提供するように、モジュール220A~220Cを封入することができる。図2Bから見ることができるように、モジュール220A~220Cは、筐体225内に固定され、モジュール220A~220Cのそれぞれは、他のモジュールへのアクセスを容易にするために、幅方向縁部に沿って個別に回転することができるようになっている。本図において、モジュール220Aがモジュール220Aの幅方向縁部に沿って回転し、モジュール220Bへのアクセスを提供している。
【0024】
図2A及び図2Bは、3つのモジュールを示す構成を示しているが、実施形態は、3つのモジュールを有する構成に限定されず、図2A及び図2Bのそれぞれにおける3つのモジュールは、例示のために与えられているにすぎないことに留意すべきである。
【0025】
図3Aは、スプライスされたケーブルの接続用のモジュール300の斜視図である。モジュール300は、スプライスプラットフォーム307に取外し可能に固定される複数のスプライストレイ305a、305b...305k...305pを特徴とする。スプライストレイ305a~305kのそれぞれは、スプライス領域(例えば、スプライス領域310p)を有する。スプライス領域は、2つのケーブル間のスプライスを収容するように構成される。例えば、スプライス領域310pは、第1のケーブル315p(例えば、「内部ケーブル」)と第2のケーブル(図示せず)との間のスプライスを収容するように構成される。第1のケーブル315pは、内部ケーブルアセンブリ320pの一部とすることができ、内部ケーブルアセンブリ320pは、第1のケーブル315pと、第1のケーブル315pの端部に結合された第1のケーブル接続端子325pとを備える。いずれの場合でも、スプライス領域は、スプライストレイの構造と、スプライスプラットフォーム307内に位置決めされたときのスプライストレイの配置とに起因して、互いに物理的に分離される。
【0026】
スプライストレイをスプライスプラットフォーム307内に固定するために、複数のスプライストレイ固定セクション330a、330b...330k...330pを設けることができる。図3Aの実施形態において、スプライストレイ固定セクション330a~330pは、スプライストレイ305a~305kがスプライストレイ固定セクション330a~330pから取外し可能であるように、スプライストレイ305a~305kに圧縮嵌め又はスナップ嵌めをもたらすように形成される。
【0027】
加えて、モジュール300は、複数のポートホルダ340a、340b...340k...340pを備えることができる。ポートホルダ340a~340pは、スプライスプラットフォーム307に取外し可能又は移動可能に固定することができ、それぞれのアダプタ345a、345b...345k...345pを保持することができる。アダプタ345a~345pは、さらに、ケーブル接続端子によって終端するケーブルを通信可能に結合するように、ケーブル接続端子のそれぞれの対に接続することができる。例えば、アダプタ345pは、発信元ケーブル接続端子355p及び第1のケーブル接続端子325p(例えば、「内部ケーブル接続端子」)を介して発信元ケーブル350pを第1のケーブル315pに通信可能に結合するように示されている。すなわち、発信元ケーブル350pの端部は、発信元ケーブル接続端子355p内に固定され、第1のケーブル315pの端部は、第1のケーブル接続端子325p内に固定され、発信元ケーブル350pの端部は、発信元ケーブル接続端子355p及び第1のケーブル接続端子325pがアダプタ345pに挿入されると、第1のケーブル315pの端部に通信可能に結合される。
【0028】
ここで図3Bを参照すると、本図は、筐体365とともに使用される図3Aのモジュール300の斜視図であり、スプライストレイ305kがスプライスプラットフォーム307から取り外されている。筐体365に関しては、底部のみが示されている。実際には、筐体365は、底部と対になる頂部を備え、外部ケーブル370a、370b...370k...370pが筐体365に入ることを可能にするが、外部ケーブル370a~370pと筐体365との間に水密のシールを提供するように、モジュール300を封入することができる。
【0029】
図3Bから見ることができるように、スプライス領域310kは、内部ケーブル315kと外部ケーブル370kから延びるサービスケーブル375kとの間のスプライス380kを収容する。このようにして、モジュール300は、発信元ケーブル350kとサービスケーブル375kとの間の通信可能な結合をもたらすことができる。図示のように、モジュール300によって、複数の同様のタイプの通信可能な結合をもたらすことができる。また、いくつかの実施形態において、モジュール300は、光ファイバ発信元ケーブルと光ファイバサービスケーブルとの間の通信可能な結合をもたらすのに使用されることに留意すべきである。したがって、例として、発信元ケーブル350k、内部ケーブル315k、及びサービスケーブル375kは、光ファイバケーブルとすることができる。
【0030】
図3Cは、筐体365とともに使用される図3Aのモジュール300の斜視図であり、スプライストレイ305a~305pのいずれもスプライスプラットフォーム307から取り外されていない。図3Cにおいて、モジュール300は、筐体365の収納領域385内に据え付けられている。
【0031】
図3A図3Cは、16個のスプライストレイ(スプライストレイ305a~305p)と、16個の各付随要素とを含むモジュール300を示しているが、実施形態は、16個のスプライストレイを有するモジュールに限定されず、図3A図3Cの16個のスプライストレイは、例示のために与えられているにすぎないことに留意すべきである。
【0032】
図4Aは、スプライスケーブル接続用のモジュール400の斜視図である。モジュール400は、スプライスプラットフォーム410に回転可能に固定される複数のスプライストレイ405a、405b...405m...405pを特徴とする。モジュール400は、多くの点でモジュール300と同様であるが、スプライストレイ405a~405pがスプライスプラットフォーム410に固定される方法に関して、モジュール300とは異なることに留意されたい。より詳細には、モジュール400は、スプライストレイ405a~405pをスプライスプラットフォーム410に回転可能に固定する固定セクション415を備える。さらに、スプライストレイ405a~405pは、スプライストレイ405a~405pが長さ方向辺の周りにそれぞれ独立して回転することができるように、固定セクション415と嵌合するように構成される。スプライストレイ405a~405pが独立して回転することを可能にすることにより、スプライストレイ405a~405pへのアクセスが容易になる。
【0033】
モジュール300のスプライストレイ305a~305pと同様に、モジュール400のスプライストレイ405a~405pのそれぞれは、スプライス領域(例えば、スプライス領域420p)を有する。スプライス領域は、2つのケーブル間のスプライスを収容するように構成される。例えば、スプライス領域420pは、第1のケーブル315p(例えば、「内部ケーブル」)と第2のケーブル(図示せず)との間のスプライスを収容するように構成される。第1のケーブル315pは、内部ケーブルアセンブリ320pの一部とすることができ、内部ケーブルアセンブリ320pは、第1のケーブル315pと、第1のケーブル315pの端部に結合される第1のケーブル接続端子325pとを備える。いずれの場合でも、スプライス領域は、スプライストレイの構造と、スプライスプラットフォーム410内に位置決めされたときのスプライストレイの配置とによって、互いに物理的に分離される。
【0034】
加えて、モジュール400は、複数のポートホルダ425a、425b...425m...425pを備えることができる。ポートホルダ425a~425pは、スプライスプラットフォーム410から取外し可能、又はスプライスプラットフォーム410内で移動可能(まとめて、スプライスプラットフォーム410に「移動可能に固定される」(movably secured)と称する)とすることができ、それぞれのアダプタ345a~345pを保持することができる。アダプタ345a~345pは、さらに、ケーブル接続端子のそれぞれの対に接続することができる。例えば、アダプタ345pは、発信元ケーブル接続端子355p及び第1のケーブル接続端子325p(例えば、「内部ケーブル接続端子」)を介して発信元ケーブル350pを第1のケーブル315pに通信可能に結合するように示されている。すなわち、発信元ケーブル350pの端部は、発信元ケーブル接続端子355p内に固定され、第1のケーブル315pの端部は、第1のケーブル接続端子325p内に固定され、発信元ケーブル350pの端部は、通信端子355p及び325pがアダプタ345pに挿入されると、第1のケーブル315pの端部に通信可能に結合される。
【0035】
図4Bは、筐体450とともに使用される図4Aのモジュール400の斜視図であり、スプライストレイ405a~405pが、スプライストレイ405mのスプライス領域420mを露出するように回転されている。筐体450に関しては、底部のみが示されている。実際には、筐体450は、底部と対になる頂部を備え、外部ケーブル370a、370b...370k...370pが筐体450に入ることを可能にするが、外部ケーブル370a~370pと筐体450との間に水密シールを提供するように、モジュール400を封入することができる。
【0036】
図4Bから見ることができるように、スプライス領域420mは、内部ケーブル315mと外部ケーブル370mから延びるサービスケーブル375mとの間のスプライス380mを収容する。このようにして、モジュール400は、発信元ケーブル350mとサービスケーブル375mとの間の通信可能な結合をもたらすことができる。図示のように、モジュール400によって、複数の同様のタイプの通信可能な結合をもたらすことができる。また、いくつかの実施形態において、モジュール400は、光ファイバ発信元ケーブルと光ファイバサービスケーブルとの間の通信可能な結合をもたらすのに使用されることに留意すべきである。したがって、例として、発信元ケーブル350m、内部ケーブル315m、及びサービスケーブル375mは、光ファイバケーブルとすることができる。
【0037】
図4A及び図4Bは、16個のスプライストレイ(スプライストレイ405a~405p)と、16個の各付随要素とを備えるモジュール400を示しているが、実施形態は、16個のスプライストレイを有するモジュールに限定されず、図4A及び図4Bの16個のスプライストレイは、例示のために与えられているにすぎないことに留意すべきである。
【0038】
ここで図5を参照すると、本図は、スプライスモジュール505及び筐体510を備えるスプライスユニット500の斜視図である。スプライスモジュール505は、筐体510内に位置決めされるように構成されるが、スプライスモジュール505は、筐体510なしで使用してもよい。スプライスモジュール505は、第1のケーブルアンカ517aを使用して第1のケーブル520aに固定される第1のケーブル固定部515aと、第2のケーブルアンカ517bを使用して第2のケーブル520bに固定される第2のケーブル固定部515bとを備える。さらに、スプライスモジュール505は、ケーブルルーティング部525を備える。ケーブルルーティング部525は、スプライスモジュール505内で第1のステムケーブル530a及び第2のステムケーブル530bをルーティングするのに使用することができ、第1のステムケーブル530aは、第1のケーブル520aから延び、第2のステムケーブル530bは、第2のケーブル520bから延びている。代替として、ケーブルルーティング部525は、ステムケーブルをルーティングすることなく、スプライスモジュール505内で第1のケーブル520a及び第2のケーブル520bをルーティングするのに使用することができる。
【0039】
いずれの場合でも、ケーブルルーティング部525においてルーティングされるケーブルは、ともにスプライシングすることができる。結果として得られるスプライスは、スプライス保護管内に収容することができる。スプライス保護管を保持するために、スプライスモジュール505は、例えば、ケーブルルーティング部525と一体であるか又はケーブルルーティング部525に取り付けることができるスプライス保護管ホルダ535を備えることができる。図5の例示において、スプライス保護管ホルダ535は、第1のステムケーブル530aと第2のステムケーブル530bとの間のスプライスを保護するスプライス保護管(図示せず)を保持する。
【0040】
スプライスユニット500の更なる要素として、第1のケーブルグロメット540aと、第2のケーブルグロメット540bと、第1のケーブルグロメットストッパ545aと、第2のケーブルグロメットストッパ545bとが挙げられる。これらの要素は、スプライスモジュール505及び筐体510とともに、筐体510が閉鎖位置にあるときに、スプライスモジュール505の周りに水密シールを提供するように機能する。
【0041】
図5において、筐体510は開放位置にある。本図から見ることができるように、筐体510は、第1の筐体部分510aと第2の筐体部分510bとを備える。第1の筐体部分510aは、第1のケーブル520aに対する開口547aを備える第1の本体512aを有する。第1の筐体部分510aはまた、第1のキャッチ550-1と、第2のキャッチ550-2と、Oリング555と、シール560とを備える。第2の筐体部分510bは、第2のケーブル520bに対する開口547bを備える第2の本体512bを有する。第2の筐体部分510bはまた、第1のレバー565-1と、第2のレバー565-2と、第1のラッチ570-1と、第2のラッチ570-2とを備える。第1のレバー565-1は、第1のラッチ570-1を第2の本体512bに移動可能に取り付け、第2のレバー565-2は、第2のラッチ570-2を第2の本体512bに移動可能に取り付ける。筐体510を閉鎖位置に移動させるために、矢印Aによって示されているように、第1の筐体部分510a及び第2の筐体部分510bを互いに向かって移動させる。その際、第1のラッチ570-1を第1のキャッチ550-1に係合するように位置決めし、第2のラッチ570-2を第2のキャッチ550-2に係合するように位置決めし、第2の本体512bをOリング555及びシール560に係合するように位置決めする。そして、矢印Bによって示されている方向にレバー565-1及び565-2を動かすと、筐体510が閉鎖位置(例えば、図6を参照)に固定される。さらに、筐体510を閉鎖位置に固定する際、第1のケーブル固定部515aを第1のケーブルグロメットストッパ545aに対して付勢し、さらに、第1のケーブルグロメットストッパ545aを第1のケーブルグロメット540aに対して付勢することにより、第1のケーブルグロメットストッパ545aと第1の本体部分512aとの間に第1のケーブルグロメット540aが圧縮される。このようにして、圧縮された第1のケーブルグロメット540aが、第1の本体部分512aと第1のケーブル520aとの間に水密シールを提供する。同様に、第2のケーブルグロメットストッパ545b及び第2のケーブルグロメット540bに対する第2のケーブル固定部515b及び第2の本体部分512bの作用によって、第2の本体部分512bと第2のケーブル520bとの間に水密シールが提供される。
【0042】
図6は、使用時における図5のスプライスユニット500を示している。図6は、筐体510が閉鎖位置にあり、フィーダケーブル605を端末615のフィーダケーブルリンク610にスプライシングするのに使用されている、スプライスユニット500の斜視図である。端末615において、フィーダケーブルリンク610から延びる複数のケーブルは、それぞれのサービスケーブル(図示せず)に通信可能に結合することができるように、サブ構造体620a、620b、620c、620d、620e、620f、620g、及び620hにそれぞれ連結することができ、各サービスケーブルは、サブ構造体620a~620hのそれぞれに収容されている。サブ構造体620aは、サブ構造体の1つの可能な構成を示すように、開放位置で示されている。フィーダケーブルリンク610をフィーダケーブル605にスプライシングするためにスプライスユニット500を設けることは、端末の出荷を容易にするために端末615が短いフィーダケーブルリンク610を備え、フィーダケーブルリンク610がフィーダケーブル(例えば、フィーダケーブル605)に現場でスプライシングされることが予想される場合に有用である。
【0043】
図7は、筐体705を有するデュアルスプライスユニット700の斜視図である。デュアルスプライスユニット700は、筐体705内に収容される1つ以上のスプライスモジュールを備えるが、デュアルスプライスユニット700は、図7において閉鎖位置で示されており、したがって、スプライスモジュールは本図では見えない。例として、1つ以上のスプライスモジュールは、2つのスプライスを収容する単一のスプライス領域を有する単一のスプライスモジュール、2つの物理的に分離したスプライス領域を有する単一のスプライスモジュール、又は2つの物理的に分離したスプライスモジュールとすることができる。本図から見ることができるように、筐体705は、第1の筐体部分705a及び第2の筐体部分705bを備える。第1の筐体部分705aは、第1の本体710aと、第1のキャッチ715-1と、第2のキャッチ715-2とを有する。第2の筐体部分705bは、第2の本体710bと、第1のレバー720-1と、第2のレバー720-2と、第1のラッチ725-1と、第2のラッチ725-2とを有する。第1のレバー720-1は、第1のラッチ725-1を第2の本体710bに移動可能に取り付け、第2のレバー720-2は、第2のラッチ725-2を第2の本体710bに移動可能に取り付ける。筐体705を閉鎖位置に固定するために、第1のラッチ725-1は、第1のレバー720-1によって第1のキャッチ715-1に対して固定され、第2のラッチ725-2は、第2のレバー720-1によって第2のキャッチ715-2に対して固定される。
【0044】
筐体705は、図5及び図6の筐体510と同様とすることができるが、図5及び図6の2つの開口547a及び547bの代わりに、4つの開口730a、730b、730c、及び730dを備える。開口730a及び730bは、ケーブル735a及び735bを収容するように示され、開口730c及び730dは、ケーブル735c及び735dを収容するように示されている。例示として、スプライスユニット700は、筐体705内に、スプライスモジュール505と同様の2つのスプライスモジュールと、スプライス保護管ホルダ535と同様の2つのスプライス保護管ホルダと、ケーブルアンカ517a及び517bと同様の2対のケーブルアンカと、ケーブルグロメット540a及び540bと同様の2対のケーブルグロメットと、ケーブルグロメットストッパ545a及び545bと同様の2対のケーブルグロメットストッパとを備えることができる。このようにして、デュアルスプライスユニット700は、2つの分離したケーブルスプライスを提供することができ、1つは、ケーブル735aから延びるステムケーブルと、ケーブル735bから延びるステムケーブルとの間にあり、もう1つは、ケーブル735cから延びるステムケーブルと、ケーブル735dから延びるステムケーブルとの間にある。代替として、デュアルスプライスユニット700は、筐体705内に、2つの物理的に分離したスプライス領域を有する単一のスプライスモジュールを備えることによって、2つの分離したケーブルスプライスを提供することができる。とはいえ、デュアルスプライスユニット700は、2つの分離したケーブルスプライスを提供しなくてもよく、筐体705内に、2つのケーブルスプライスを収容する単一のスプライス領域を有する単一のスプライスモジュールを備えてもよい。
【0045】
本技術の実施形態は、以下のものを含むが、これらに限定されない。
(1)筐体内に位置決めされるように構成されるスプライスプラットフォームを備え、スプライスプラットフォームは、複数の個別のケーブルスプライスセクションを備え、個別のケーブルスプライスセクションのそれぞれは、2つのケーブル間のスプライスを収容するスプライス領域を有し、スプライス領域は、互いに物理的に分離されている、スプライスされたケーブルの接続用のモジュール。
(2)2つのケーブルは、光ファイバケーブルである、(1)に記載のモジュール。
(3)スプライスプラットフォームは、個別のケーブルスプライスセクションのそれぞれに対応する複数のアダプタを固定するパッチセクションを更に備える、(1)に記載のモジュール。
(4)モジュールは、スプライス領域のそれぞれ及びアダプタのそれぞれに対応する複数の内部ケーブルアセンブリを更に備え、内部ケーブルアセンブリのそれぞれは、対応するスプライス領域に位置決めされる第1の端部と、対応するアダプタに結合するケーブル接続端子を有する第2の端部とを備える、(3)に記載のモジュール。
(5)スプライスプラットフォームは、個別のケーブルスプライスセクションのそれぞれに対応する複数のケーブル固定セクションを更に備え、ケーブル固定セクションのそれぞれは、対応する個別のケーブルスプライスセクションにルーティングされる外部ケーブルを固定するように構成される、(1)に記載のモジュール。
(6)筐体内に位置決めされるように構成されるスプライスプラットフォームを備え、スプライスプラットフォームは、複数のスプライストレイを備え、スプライストレイのそれぞれは、2つのケーブル間のスプライスを収容するスプライス領域を有し、スプライスプラットフォームに移動可能に固定される、スプライスケーブル接続用のモジュール。
(7)スプライストレイのそれぞれは、他のスプライストレイとは独立してスプライスプラットフォームから取外し可能である、(6)に記載のモジュール。
(8)スプライストレイのそれぞれは、他のスプライストレイとは独立してスプライスプラットフォーム内で回転可能である、(6)に記載のモジュール。
(9)2つのケーブルは、光ファイバケーブルである、(6)に記載のモジュール。
(10)スプライスプラットフォームは、スプライストレイのそれぞれに対応する複数のポートホルダを固定するパッチセクションを更に備える、(6)に記載のモジュール。
(11)ポートホルダのそれぞれは、スプライスプラットフォームに移動可能に固定される、(10)に記載のモジュール。
(12)スプライストレイのそれぞれ及びポートホルダのそれぞれに対応する複数の内部ケーブルアセンブリを更に備え、内部ケーブルアセンブリのそれぞれは、対応するスプライストレイ内に位置決めされる第1の端部と、対応するポートホルダにおけるアダプタに結合するケーブル接続端子を有する第2の端部とを備える、(10)に記載のモジュール。
(13)筐体内に位置決めされるように構成されるスプライスモジュールを備え、スプライスモジュールは、第1のケーブルに固定される第1のケーブル固定部と、第2のケーブルに固定される第2のケーブル固定部と、第1のケーブル及び第2のケーブルをスプライスモジュール内でルーティングするケーブルルーティング部と、第1のケーブルと第2のケーブルとの間のスプライスを包囲するスプライス保護管を収容するスプライス保護管保持部とを備える、スプライスケーブル接続用のスプライスユニット。
(14)第1のケーブルグロメットと、第1のケーブルと筐体との間に第1の水密シールを提供する第1のケーブルグロメットストッパと、第2のケーブルグロメットと、第2のケーブルと筐体との間に第2の水密シールを提供する第2のケーブルグロメットストッパとを更に備える、(13)に記載のスプライスユニット。
(15)第1の水密シールは、第1のケーブルグロメットストッパと筐体との間に第1のケーブルグロメットを圧縮することによって形成され、第2の水密シールは、第2のケーブルグロメットストッパと筐体との間に第2のケーブルグロメットを圧縮することによって形成される、(14)に記載のスプライスユニット。
【0046】
本明細書において特定の実施形態を参照して本発明を記載してきたが、これらの実施形態は単に本発明の原理及び応用を例示するものであることを理解されたい。したがって、例示の実施形態に対して数多くの変更を行うことができることと、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の構成を案出することができることとを理解されたい。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5
図6
図7
【外国語明細書】