(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024006927
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】ペンケース
(51)【国際特許分類】
A45C 11/34 20060101AFI20240110BHJP
【FI】
A45C11/34 101C
A45C11/34 103
A45C11/34 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023017455
(22)【出願日】2023-02-08
【基礎とした実用新案登録】
【原出願日】2022-07-04
(71)【出願人】
【識別番号】591287864
【氏名又は名称】株式会社レイメイ藤井
(74)【代理人】
【識別番号】100093104
【弁理士】
【氏名又は名称】船津 暢宏
(72)【発明者】
【氏名】鎌田 かなえ
【テーマコード(参考)】
3B045
【Fターム(参考)】
3B045BA18
3B045DA42
3B045JA02
3B045JB01
3B045KA01
3B045KB03
3B045LA10
3B045LB02
(57)【要約】
【課題】 内部に収納した写真等が見やすく、当該写真等が汚れたり、破損したりすることがないペンケースを提供する。
【解決手段】 正面部11と背面部12を備え、正面部11が透明素材で形成され、正面部11と背面部12との間に仕切部20を設け、正面部11と仕切部20との間が写真等を収納可能な第1のスペースであり、仕切部20と背面部12との間が筆記具を収納する第2のスペースであり、第1のスペースより第2のスペースを広くし、背面部12の内側に深さが異なる第1のポケット部12aと第2のポケット部12bを設けたペンケースである。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
正面部と背面部を備えるペンケースであって、
前記正面部が透明素材で形成され、
前記正面部と前記背面部との間に仕切部を設け、
前記正面部と前記仕切部との間が写真を収納可能な第1のスペースであり、
前記仕切部と前記背面部との間が筆記具を収納する第2のスペースであり、
前記第1のスペースより前記第2のスペースを広くしたことを特徴とするペンケース。
【請求項2】
前記正面部と前記背面部とを接続する側面部を備え、
前記側面部が接する辺を除いて前記正面部と前記背面部の端辺には開閉可能なファスナー部を設けたことを特徴とする請求項1記載のペンケース。
【請求項3】
前記背面部を透明素材又はメッシュ入りの透明素材で形成したことを特徴とする請求項1又は2記載のペンケース。
【請求項4】
前記仕切部を矩形の透明素材とし、前記仕切部の一辺を除いて前記正面部に固定したことを特徴とする請求項1又は2記載のペンケース。
【請求項5】
前記背面部の内側にポケット部を備えることを特徴とする請求項1又は2記載のペンケース。
【請求項6】
前記ポケット部は、第1のポケット部と第2のポケット部とを備え、前記第2のポケット部に比べて前記第1のポケット部を深くしたことを特徴とする請求項5記載のペンケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペンケースに係り、特に、内部に入れたお気に入りの写真が汚れたり、破損したりすることがないペンケースに関する。
【背景技術】
【0002】
[先行技術の説明]
従来、ファスナーを用いて開閉を行い、正面部と背面部とを透明素材で形成したペンケースがあった。
【0003】
[関連技術]
尚、関連する先行技術としては、実用新案登録第3101278号公報「ペンケース」(特許文献1)、実開昭58-003819号公報「筆入れ」(特許文献2)、実開昭58-055538号公報「筆入れ」(特許文献3)がある。
【0004】
特許文献1には、ペンケースの一部に透明な部分があり、内部にメッシュ構造の袋部を備えて仕切り部となっている構成が記載されている。
特許文献2には、筆入れの内部の中板の一部又は全部を透明にした構成が記載されている。
特許文献3には、筆入れの内部に中間底を形成し、その中間底の一部又は全部を透明にした構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第3101278号公報
【特許文献2】実開昭58-003819号公報
【特許文献3】実開昭58-055538号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のペンケースでは、内部に写真等を収納すると、内部の筆記具等により写真等が汚れたり、破損したりするという問題点があった。
【0007】
尚、特許文献1~3には、内部に収納した写真等を見やすくし、その写真等が汚れたり、破損したりしないための構成は記載されていない。
【0008】
本発明は上記実状に鑑みて為されたもので、内部に収納した写真等が見やすく、当該写真等が汚れたり、破損したりすることがないペンケースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、正面部と背面部を備えるペンケースであって、正面部が透明素材で形成され、正面部と背面部との間に仕切部を設け、正面部と仕切部との間が写真を収納可能な第1のスペースであり、仕切部と背面部との間が筆記具を収納する第2のスペースであり、第1のスペースより第2のスペースを広くしたことを特徴とする。
【0010】
本発明は、上記ペンケースにおいて、正面部と背面部とを接続する側面部を備え、側面部が接する辺を除いて正面部と背面部の端辺には開閉可能なファスナー部を設けたことを特徴とする。
【0011】
本発明は、上記ペンケースにおいて、背面部を透明素材又はメッシュ入りの透明素材で形成したことを特徴とする。
【0012】
本発明は、上記ペンケースにおいて、仕切部を矩形の透明素材とし、仕切部の一辺を除いて正面部に固定したことを特徴とする。
【0013】
本発明は、上記ペンケースにおいて、背面部の内側にポケット部を備えることを特徴とする。
【0014】
本発明は、上記ペンケースにおいて、ポケット部が、第1のポケット部と第2のポケット部とを備え、第2のポケット部に比べて第1のポケット部を深くしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、正面部と背面部を備え、正面部が透明素材で形成され、正面部と背面部との間に仕切部を設け、正面部と仕切部との間が写真を収納可能な第1のスペースであり、仕切部と背面部との間が筆記具を収納する第2のスペースであり、第1のスペースより第2のスペースを広くしたペンケースとしているので、正面部と仕切部との間に入れた写真は見やすく、第2のスペースに収納された筆記具が仕切部によって写真を汚したり破損したりすることを防止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係るペンケース(本ペンケース)は、正面部と背面部を備え、正面部が透明素材で形成され、正面部と背面部との間に仕切部を設け、正面部と仕切部との間に写真等を収納可能な第1のスペースであり、仕切部と背面部との間が筆記具を収納する第2のスペースであり、第1のスペースより第2のスペースを広くしたものとしているので、正面部と仕切部との間に挿入した写真等は見やすく、第2のスペースに収納された筆記具が仕切部によって写真等を汚したり破損したりすることがないものである。
【0018】
[本ペンケース:
図1~3]
本ペンケースについて
図1~3を参照しながら説明する。
図1は、本ペンケースの正面説明図であり、
図2は、本ペンケースの側面説明図であり、
図3は、本ペンケースが開いた状態の説明図である。
本ペンケースは、
図1,2に示すように、正面部11と、背面部12と、側面部13と、ファスナー部14とを基本的に備えている。
【0019】
そして、側面部13は、正面部11と背面部12とを接続し、側面部13と正面部11との接続部及び側面部13と背面部12との接続部は、本ペンケースの開閉に伴って折り曲げ可能となっている。
正面部11は、透明素材のポリ塩化ビニル(PVC:Polyvinyl Chloride)等で形成され、背面部12は、メッシュ繊維入りのPVC等で形成されている。
【0020】
また、
図3に示すように、側面部13が接続していない正面部11の上側短辺、側面部13とは反対側の長辺、下側短辺に、ファスナー部14の一方のエレメント14aがテープを介して取り付けられ、同様に、側面部13が接続していない背面部12の上側短辺、側面部13とは反対側の長辺、下側短辺に、ファスナー部14の他方のエレメント14bがテープを介して取り付けられている。
【0021】
つまり、側面部13を介して正面部11と背面部12とを内側面が対向するよう配置した場合に、ファスナー部14のエレメント14aとエレメント14bが後述するスライダー15により開閉可能となっている。
【0022】
ファスナー部14は、エレメント14a,14bにスライダー15が取り付けられ、そのスライダー15を操作して本ペンケースの開閉を行う。また、スライダー15にはループ状の紐15aが取り付けられている。
本ペンケースでは、スライダー15は、シングルであるが、両開きのダブルであってもよい。
【0023】
[本ペンケースが開いた状態:
図3]
本ペンケースの開いた状態は、
図3に示すように、正面部11側に仕切部20が取り付けられ、側面部13側の長辺とは反対側の長辺が開放されてポケットとなっており、その正面部11と仕切部20との開放された隙間から写真等を差し込んで、その隙間に収納できるようになっている。
仕切部20は、矩形であって、オレフィン系素材、PVC又はポリプロピレン(PP:polypropylene)等で形成されている。
【0024】
正面部11と仕切部20との開放された隙間が、請求項の「第1のスペース」である。
また、ファスナー部14で本ペンケースを閉じた状態で、仕切部20と背面部12との間に形成空間が、請求項の「第2のスペース」である。
そして、第2のスペースの方が、筆記具を収納するために、第1のスペースより広くなっている。
【0025】
[仕切部20]
本ペンケースでは、
図3において、仕切部20の上側の短辺と下側の短辺、更に側面部13側の長辺は、正面部11に固定されている。
尚、仕切部20の上側及び下側の短辺の一方又は双方を固定せずに開放するようにしてもよい。また、開放する辺は、上側の短辺、側面部13側の長辺としてもよい。
また、別のシートにシール等を貼り、そのシートを正面部11と仕切部20との間のポケットに差し込むようにして使用してもよい。
【0026】
[第1のポケット部12a,第2のポケット12b]
また、本ペンケースの背面部12の内側には第1のポケット部12aと第2のポケット部12bが形成されている。第1のポケット部12a及び第2のポケット部12bは、オレフィン系素材等で形成されている。
第1のポケット部12aは、背面部12の内側面に形成され、第2のポケット部12bは、第1のポケット部12aの下側に重ねて形成されている。
【0027】
但し、第2のポケット部12bに比べて第1のポケット部12aの方が、深さがある。
つまり、第2のポケット部12bの縦方向の長さより第1のポケット部12aの縦方向の長さが長くなるよう構成されている。
これにより、第1のポケット部12aに、アクリルスタンドのキャラクターのアクリル板部分又は筆記具等を収納し、第2のポケット部12bにスタンド部分又は付箋等を収納できるようになっている。
【0028】
[使用方法]
本ペンケースのファスナー部14をスライダー15により開く。
正面部11と仕切部20との隙間(第1のスペース)のポケットから写真等を差し込む。
背面部12の内側の第1のポケット部12aにアクリルスタンドのキャラクターのアクリル板部分又は筆記具等を収納し、第2のポケット部12bにアクリルスタンドのスタンド部分又は付箋等を収納する。
【0029】
そして、仕切部20と背面部12との間のスペース(第2のスペース)にも必要であれば筆記具等を収納してファスナー部14をスライダー15の操作によりで閉じる。
本ペンケースが閉じた状態では、第1のスペースに挿入された写真等は、正面部11の表面からよく見え、仕切部20があるため筆記具によって汚れたり、破損したりすることを防止できる。
【0030】
背面部12の第1のポケット部12aにアクリルスタンドのアクリル板部分を収納すれば、背面部12の表面からアクリル板部分を見ることができる。
また、正面部11と仕切部20との間に、写真等に代えてアクリル板部分を挿入するようにしてもよい。
【0031】
[実施の形態の効果]
本ペンケースによれば、正面部11と背面部12を備え、正面部11が透明素材で形成され、正面部11と背面部12との間に仕切部20を設け、正面部11と仕切部20との間が写真等を収納可能な第1のスペースであり、仕切部20と背面部12との間が筆記具を収納する第2のスペースであり、第1のスペースより第2のスペースを広くしたものとしているので、正面部11と仕切部20との間に挿入した写真等は見やすく、第2のスペースに収納された筆記具が仕切部20によって写真等を汚したり、破損したりすること防止できる効果がある。
【0032】
また、本ペンケースによれば、背面部12の内側面に設けた深さが異なる第1のポケット部12aと第2のポケット部12bにより、第1のポケット部12aにアクリルスタンドのキャラクターのアクリル板部分又は筆記具等を収納し、第2のポケット部12bにアクリルスタンドのスタンド部分又は付箋等を収納できる効果がある。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明は、内部に収納した写真等が見やすく、当該写真等が汚れたり、破損したりすることがないペンケースに適している。
【符号の説明】
【0034】
11…正面部、 12…背面部、 12a…第1のポケット部、 12b…第2のポケット部、 13…側面部、 14…ファスナー部、 14a,14b…エレメント、 15…スライダー、 15a…紐、 20…仕切部