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  • 特開-植物成長調整剤及びその応用 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024069371
(43)【公開日】2024-05-21
(54)【発明の名称】植物成長調整剤及びその応用
(51)【国際特許分類】
   A01N 63/28 20200101AFI20240514BHJP
   A01P 21/00 20060101ALI20240514BHJP
   A01C 1/06 20060101ALI20240514BHJP
   A01G 7/06 20060101ALI20240514BHJP
【FI】
A01N63/28
A01P21/00
A01C1/06 Z
A01G7/06 A
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024036414
(22)【出願日】2024-03-08
(62)【分割の表示】P 2021552924の分割
【原出願日】2019-07-03
(31)【優先権主張番号】201910189079.X
(32)【優先日】2019-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】522204544
【氏名又は名称】遠大産業控股股▲フン▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100178434
【弁理士】
【氏名又は名称】李 じゅん
(72)【発明者】
【氏名】向 文勝
(72)【発明者】
【氏名】張 継
(72)【発明者】
【氏名】王 相晶
(72)【発明者】
【氏名】曹 鵬
(57)【要約】      (修正有)
【課題】植物成長調整剤及びその応用を提供する。
【解決手段】植物成長調整剤及びその応用であって、農業科学技術の分野に属する。作物のストレス耐性を改善するために、本発明は植物成長調整剤を提供する。前記植物成長調整剤は、五穀豊を含む水溶液であり、有効成分としての五穀豊は、植物成長調整剤における濃度が0.5mg/L~200mg/Lである。植物の異なる成長段階に応じて、異なる施用方法と濃度が使用され、該植物成長調整剤は、農作物の種子、全体、一部、または該農作物の栽培培地に使用して、作物のストレス耐性を大幅に高め、植物の健全な成長を促進することができる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
NEAU6(Streptomyces sp.)を発酵して得られた五穀豊を含み、前記NEAU6の寄託番号はCGMCC 16338であることを特徴とする植物成長調整剤の組成物。
【請求項2】
ストレプトマイセス属NEAU6を発酵培養し、培養液を抽出して得られたことを特徴とする請求項1に記載の植物成長調整剤の組成物。
【請求項3】
五穀豊の溶液又は五穀豊の種子コーティング剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の植物成長調整剤の組成物。
【請求項4】
植物成長調整剤の組成物の使用により植物の抵抗力を高める請求項1に記載の植物成長調整剤の組成物の使用方法。
【請求項5】
五穀豊を含む溶液で種子を浸漬することにより、イネの耐乾性の能力を改善するか、
五穀豊を含む溶液で根浸漬処理を行うことにより、イネの塩ストレスの能力を改善するか、
五穀豊を含む溶液で葉面に噴霧することにより、イネの塩ストレスの能力又はイネの耐アルカリ性を改善するか、
五穀豊を含む種子コーティング剤で種子をコーティングすることにより、トウモロコシの耐寒性を改善することを特徴とする請求項4に記載の植物成長調整剤の組成物の使用方法。
【請求項6】
浸漬時間は12~24時間の範囲内であることを特徴とする請求項5に記載の植物成長調整剤の組成物の使用方法。







【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農業科学技術の分野に属し、特に植物成長調整剤及びその応用に関する。
【背景技術】
【0002】
作物や野菜の生産中に、干ばつ、塩分、極端な温度などの非生物的ストレスに遭遇することが多く、これは植物の正常な成長と発育に深刻な影響を及ぼし、最終的には植物の死と収量の低下を引き起こす。植物の品種、技術、植栽パターンの改善に基づいて、有益な外因性植物成長調整剤の使用は、植物のストレス耐性を改善するための重要な経済的意義を持っている。デコイニン(decoyinine)およびアンガストマイシンA(angustmycin A)としても知られる五穀豊(wugufengin)は、水に溶けやすく、熱安定性が高く、細胞毒性がほとんどない。マウスの腹腔内へ2.5g/kgを注射すると、いかなる中毒性副反応がない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、農作物のストレス耐性を改善するために、植物成長調整剤を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記植物成長調整剤は、五穀豊を含む水溶液であり、有効成分としての五穀豊は、植物成長調整剤での濃度が0.5mg/L~200mg/Lである。
【0005】
好ましくは、植物成長調整剤中の前記五穀豊の濃度は30mg/L~100mg/Lである。
【0006】
より好ましくは、植物成長調整剤中の前記五穀豊の濃度は50mg/Lである。
【0007】
本発明はまた、植物のストレス耐性を改善する際の前記植物成長調整剤の応用を提供する。
【0008】
さらに限定的に、植物種子、植物全体、組織部分または該植物の培養培地を、上記の植物成長調整剤で処理する。
【0009】
さらに限定的に、前記処理は、植物または植物種子への散布処理、または植物の周囲の土壌への散布処理または灌漑処理である。
【0010】
さらに限定的に、前記植物の散布処理は、植物の葉面への噴霧を指し、前記植物種子の散布処理は、植物成長調節剤による植物種子の浸漬またはコーティング処理を指す。
【0011】
さらに限定的に、前記噴霧のタイミングは、植物の逆境ストレスの前または逆境ストレス中である。
【0012】
さらに限定的に、前記応用は、小麦、米、トウモロコシまたは大豆のストレス耐性を改善するための植物成長調製剤の応用を指す。
【0013】
さらに限定的に、前記ストレス耐性には、耐寒性、耐塩性、耐アルカリ性、耐乾性が含まれる。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、五穀豊を使用して作物のストレス耐性を向上させる方法を利用して、植物の干ばつ、アルカリ性、および極端な温度による損傷を軽減し、植物の成長および発育を促進し、作物および野菜の収量を増加させることを研究することを目的とする。
【0015】
本発明の前記五穀豊を含む植物成長調整剤の施用濃度は、0.5mg/L~200mg/Lであり、好ましくは30mg/L~100mg/Lである。植物の異なる成長段階に応じて、異なる施用方法および濃度を使用し、植物(または作物)の種子、植物全体、植物の部分、または該植物の培養培地において使用できる。本発明の方法は、実施が容易であり、操作が容易であり、五穀豊は有効成分として、作物の抵抗力を短期間で大幅に高めることができ、効果の持続期間が長く、それにより植物の健康的な成長を促進する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は五穀豊の構造である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下では、実施例を参照しながら本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の内容は限定されない。
【0018】
本発明の前記五穀豊は、微生物合成によって調製することができる。ストレプトマイセス属NEAU6を発酵培養し、培養液を抽出して化合物五穀豊を調製する。前記ストレプトミセス属(Streptomyces sp.)NEAU6は、2018年8月24日に中国微生物菌種保蔵管理委員会普通微生物センターに寄託され、寄託アドレスは北京市朝陽区北辰西路1号院3号、寄託番号はCGMCC 16338である。
【0019】
関係する培地は次のとおりである。
高氏一号寒天培地:可溶性デンプン20g、NaCl 0.5g、KNO 1g、FeSO.7HO 0.01g、KHPO0.5g、MgSO.7HO 0.5g、寒天20g、蒸留水1000ml、pH 7.2~7.4。
種子培地:トリプトン17g、大豆ペプトン3g、NaCl 5g、KHPO 2.5g、グルコース2.5g、蒸留水1000ml、pH 7.2~7.4。
発酵培地:可溶性デンプン10g、グルコース10g、グリセリン10g、トリプトン5g、酵母エキス5g、CaCO3g、水道水1000ml、pH 7.2~7.4。
【0020】
無菌状態で、高氏一号寒天培地で活性化されたNEAU6株の胞子をこすり取り、種子培地に移し、30℃、200rpmで2日間培養し、次に、種子液を6%(v/v)で発酵培地に接種し、30℃、200rpmで5日間培養する。遠心分離して菌体を除去し、上澄み液を等しい体積の酢酸エチルで3~4回抽出し、抽出液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、ゲルクロマトグラフィー、C-18カラムクロマトグラフィーを順番に行い、クロマトグラフィー後に該化合物は得られる。1H-NMR、13C-NMR、およびMSスペクトル分析によって該化合物の構造を決定し、構造式を図1に示す。
【0021】
関連する植物品種、膜形成剤ポリビニルアルコール、分散剤リグノスルホン酸ナトリウム、増粘剤キサンタンガム、湿潤剤脂肪酸、および実験器具等はすべて、商業化アプローチを通じて購入することができる。
【0022】
実施例1.イネの耐乾性の改善における植物成長調整剤の応用。
【0023】
本実施例の前記植物成長調整剤は、五穀豊を含む水溶液であり、前記五穀豊は、植物成長調整剤における濃度が0.5mg/L~200mg/Lであった。
【0024】
イネの耐乾性を改善するための本実施例に記載の植物成長調整剤の応用は、イネの種子を濃度0.5mg/L~200mg/Lの五穀豊水溶液に室温で浸漬することを指し、浸漬時間は12~24時間の範囲内であればよい。
【0025】
具体的なステップは以下のとおりであった。
(1)五穀豊50mgを秤量し、脱イオン水で溶解し、100mLに定容し、500mg/Lの五穀豊母液を調製した。
(2)ステップ(1)の体積が異なる母液を取り、比率に応じて脱イオン水を加え、0.5mg/L~200mg/L間の濃度の異なる五穀豊水溶液に希釈し、各濃度を表1に示した。
(3)実がよく入っている均一なイネ竜粳31種子を選択し、体積パーセント濃度5%の次亜塩素酸ナトリウムで3分間消毒し、蒸留水で3回すすいだ後、濃度勾配が異なる五穀豊水溶液で種子を48時間浸漬した。
(4)干ばつストレス下でのイネ品種竜粳31種子の発芽実験を行った:浸漬した種子を直径9cmのペトリ皿に移し、各ペトリ皿に16個のイネの種子を入れ、3回繰り返した。次に、干ばつストレスをシミュレートするために各ペトリ皿に10%質量百分率のPEG-6000溶液を追加し、12時間ごとにPEG-6000溶液を交換し、4日後のイネ種子の発芽を観察し、イネの根の長さと芽の長さを統計した。結果は表1に示した。
【0026】
【表1】
【0027】
表1から、濃度が異なる五穀豊水溶液がすべてイネ種子の耐乾性を改善できることがわかった。発芽率、根の長さ、芽の長さの比較から、五穀豊を用いて種子を浸漬すると、イネ種子の干ばつストレスが軽減され、イネ種子の発芽と成長が大幅に改善され、50mg/Lの濃度で最適であり、対照と比較して、芽の長さと根の長さはそれぞれ34.9%と65.4%増加したことがわかった。
【0028】
実施例2.イネの塩ストレスの改善における植物成長調整剤の応用。
【0029】
本実施例の前記植物成長調整剤は、五穀豊を含む水溶液であり、前記五穀豊は、植物成長調整剤における濃度が0.5mg/L~200mg/Lであった。
【0030】
イネの塩ストレス能力を改善するための本実施例に記載の植物成長調整剤の応用とは、室温で0.5mg/L~200mg/Lの五穀豊水溶液を使用して根浸漬処理を行うことを指した。
【0031】
具体的なステップは以下のとおりであった。
(1)五穀豊50mgを秤量し、脱イオン水で溶解し、100mLに定容し、500mg/Lの五穀豊母液を調製した。
(2)ステップ(1)の体積が異なる母液を取り、比率に応じて脱イオン水を加え、0.5mg/L~200mg/L間の濃度の異なる五穀豊水溶液に希釈し、各濃度を表2に示した。
(3)実がよく入っている均一なイネ品種竜粳31種子を選択し、体積パーセント濃度5%の次亜塩素酸ナトリウムで3分間消毒し、蒸留水で3回すすぎ、種子を蒸留水に浸漬した。
(4)均一な種子をピックアップし、直径9cmのペトリ皿に入れ、蒸留水で培養し、苗が一葉一芯に成長したら、栄養液を使って二葉一芯に培養した。次に、異なる濃度勾配を有する五穀豊水溶液を使用して、根を24時間浸漬し、次に、0.2mol/L塩化ナトリウム溶液を追加してストレス処理を行い、24時間ごとに塩化ナトリウム溶液を交換し、3日後にイネの高さと根の新鮮重量を測定した。結果は表2に示した。
【0032】
【表2】
【0033】
表2から、苗期で濃度が異なる五穀豊にイネの根を浸漬した後、塩ストレスを行うとイネの耐塩性を高めることができる。五穀豊濃度が50mg/Lである場合、効果が最も高く、対照と比較して、高さ、苗木を含む新鮮重量、および根の新鮮重量は、それぞれ42.5%、31.6%、および19.6%増加したことがわかった。
【0034】
実施例3.イネの耐塩性の改善における植物成長調整剤の応用。
【0035】
本実施例の前記植物成長調整剤は、五穀豊を含む水溶液であり、前記五穀豊は、植物成長調整剤における濃度が0.5mg/L~200mg/Lであった。
【0036】
イネの耐塩性を向上させるための本実施例に記載の植物成長調整剤の応用は、具体的には室温で0.5mg/L~200mg/Lの五穀豊水溶液を使用して葉面に噴霧することであり、噴霧量は0.1L/m、2~3回噴霧した。
【0037】
具体的なステップは以下のとおりであった。
【0038】
(1)五穀豊50mgを秤量し、脱イオン水で溶解し、100mLに定容し、500mg/Lの五穀豊母液を調製した。
(2)ステップ(1)の体積が異なる母液を取り、比率に応じて脱イオン水を加え、0.5mg/L~200mg/L間の濃度の異なる五穀豊水溶液に希釈し、各濃度を表3に示した。
(3)実がよく入っている均一なイネ品種竜粳31種子を選択し、体積パーセント濃度5%の次亜塩素酸ナトリウムで3分間消毒し、蒸留水で3回すすぎ、種子を蒸留水に浸漬した。
(4)均一な種子をピックアップし、直径9cmのペトリ皿に入れ、蒸留水で培養し、苗が一葉一芯に成長したら、栄養液を使って二葉一芯に培養した。次に、異なる濃度勾配を有する五穀豊水溶液を使用して、噴霧し、12時間ごとに1回噴霧し、合計3回噴霧し、次に、0.2mol/L塩化ナトリウム溶液を追加してストレス処理を行い、24時間ごとに塩化ナトリウム溶液を交換し、3日後にイネの高さと新鮮重量を測定した。結果は表3に示した。
【0039】
【表3】
【0040】
表3から、苗期でイネに濃度の異なる五穀豊水溶液を噴霧した後、塩ストレスを行うと、イネの耐塩性を高めることができる。五穀豊濃度が50mg/Lである場合、効果が最も高く、対照と比較して、高さ、苗木を含む新鮮重量、および根の新鮮重量は、それぞれ46.1%、27.7%及び19%増加したことがわかった。
【0041】
実施例4.イネの耐アルカリ性の改善における植物成長調整剤の応用。
【0042】
本実施例の前記植物成長調整剤は、五穀豊を含む水溶液であり、前記五穀豊は、植物成長調整剤における濃度が0.5mg/L~200mg/Lであった。
【0043】
イネの耐アルカリ性を改善するための本実施例に記載の植物成長調整剤の応用は、具体的には室温で0.5mg/L~200mg/Lの五穀豊水溶液を使用して葉面に噴霧することを指し、噴霧量は0.1L/mであり、2~3回噴霧した。
【0044】
具体的なステップは以下のとおりであった。
(1)五穀豊50mgを秤量し、脱イオン水で溶解し、100mLに定容し、500mg/Lの五穀豊母液を調製した。
(2)ステップ(1)の体積が異なる母液を取り、比率に応じて脱イオン水を加え、0.5mg/L~200mg/L間の濃度の異なる五穀豊水溶液に希釈し、各濃度を表4に示した。
(3)実がよく入っている均一なイネ品種竜粳31種子を選択し、体積パーセント濃度5%の次亜塩素酸ナトリウムで3分間消毒し、蒸留水で3回すすぎ、種子を蒸留水に浸漬した。
(4)均一な種子をピックアップし、直径9cmのペトリ皿に入れ、蒸留水で培養し、苗が一葉一芯に成長したら、栄養液を使って二葉一芯に培養した。次に、異なる濃度勾配を有する五穀豊水溶液を使用して、噴霧し、12時間ごとに1回噴霧し、合計3回噴霧し、次に、0.2mol/L炭酸ナトリウム溶液を追加してストレス処理を行い、24時間ごとに炭酸ナトリウム溶液を交換し、3日後にイネの高さと新鮮重量を測定した。結果は表4に示した。
【0045】
【表4】
【0046】
表4から、苗期で濃度が異なる五穀豊水溶液をイネに噴霧した後、アルカリストレスを行うとイネの耐アルカリ性を高めることができる。五穀豊の濃度が50mg/Lである場合、効果が最も高く、対照と比較して、高さ、苗木を含む新鮮重量、および根の新鮮重量は、それぞれ13.1%、33%及び30.1%増加したことがわかった。
【0047】
実施例5.トウモロコシの耐寒性の改善における植物成長調整剤の応用。
【0048】
本実施例の前記植物成長調整剤は、五穀豊を含む水溶液であり、前記五穀豊は、植物成長調整剤における濃度が0.5mg/L~200mg/Lであった。
【0049】
トウモロコシの耐寒性を改善するための、本実施例に記載の植物成長調整剤の応用は、具体的には、室温で0.5mg/L~200mg/Lの五穀豊水溶液を使用して種子をコーティングすることであった。
【0050】
具体的なステップは以下のとおりであった。
(1)五穀豊50mgを秤量し、脱イオン水で溶解し、100mLに定容し、500mg/Lの五穀豊母液を調製した。
(2)ステップ(1)の体積が異なる母液、膜形成剤ポリビニルアルコール5%、分散剤リグニンスルホン酸ナトリウム2%、増粘剤キサンタンガム1%、湿潤剤脂肪酸1%を取り、残りは水で、0.5mg/L~200mg/L間の濃度が異なる五穀豊種子コーティング剤を調製し、各濃度を表5に示した。
(3)実がよく入っている均一なトウモロコシ品種徳美亜1号の種子を選択し、体積パーセント濃度5%の次亜塩素酸ナトリウムで3分間消毒し、蒸留水で3回すすぎ、五穀豊種子コーティング剤で種子と混ぜ、薬剤を均一に混合した後に使用に備えるために乾燥させた。
(4)播種する前に、完全な種皮、均一なサイズ、および実がよく入っているトウモロコシの種子を選択し、底部に湿った砂の層で覆われているプラスチックの箱に播種し、約1cmの湿った砂で覆われた各ポットにそれぞれ10個の種を播き、ライトインキュベーターで培養し、温度を15℃に設定し、7日後に発芽率を測定した。
【0051】
【表5】
【0052】
結果は、濃度が異なる五穀豊はすべてトウモロコシ種子の低温耐性を改善できる。五穀豊濃度がそれぞれ0.5mg/L、10mg/L、30mg/L、50mg/L、100mg/L、200mg/Lである場合、発芽率はそれぞれ23%、43%、61%、72%、70%、37で、対照群の20%の発芽率よりも顕著に高いことがわかった。

















図1