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特開2024-6955半導体パッケージ基板及び支持体付き基板
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024006955
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】半導体パッケージ基板及び支持体付き基板
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/12 20060101AFI20240110BHJP
   H05K 3/46 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
H01L23/12 Q
H01L23/12 N
H05K3/46 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023062065
(22)【出願日】2023-04-06
(31)【優先権主張番号】P 2022107763
(32)【優先日】2022-07-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】小杉 正博
(72)【発明者】
【氏名】田邉 良馬
【テーマコード(参考)】
5E316
【Fターム(参考)】
5E316AA02
5E316AA32
5E316AA43
5E316CC08
5E316CC32
5E316CC54
5E316DD02
5E316DD24
5E316DD32
5E316DD33
5E316EE33
5E316FF07
5E316FF14
5E316GG15
5E316GG17
5E316GG18
5E316HH40
(57)【要約】
【課題】半導体パッケージ基板の堅牢性を向上させる技術を提供する。
【解決手段】半導体パッケージ基板は、積層方向両側にそれぞれ、外部の部品に接続するための面である第1の主面及び第2の主面を有し、その第1の主面と第2の主面との間に、導体回路層2と絶縁層3が交互に積層したビルドアップ層12が形成され、上記第1の主面に第1の補強層1が設置されると共に、上記第2の主面に第2の補強層4が設置され、上記第1の補強層1及び第2の補強層4は、平面視において、上記外部の部品と接合するための搭載範囲11と、その搭載範囲の外周に配置され、上記外部の部品と接合されない非搭載範囲19との二つの領域を有し、上記第1の補強層1から上記第2の補強層4まで貫く複数組のスタックビアを有し、上記複数組のスタックビアのうち、少なくとも2組以上のスタックビアが、上記非搭載範囲19に配置されている。
【選択図】図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
積層方向両側にそれぞれ、外部の部品に接続するための面である第1の主面及び第2の主面を有し、その第1の主面と第2の主面との間に、導体回路層と絶縁層が交互に積層したビルドアップ層が形成され、
上記第1の主面に第1の補強層が設置されると共に、上記第2の主面に第2の補強層が設置され、
上記第1の補強層及び上記第2の補強層は、平面視において、上記外部の部品と接合するための搭載範囲と、その搭載範囲の外周に配置され、上記外部の部品と接合されない非搭載範囲との二つの領域を有し、
上記第1の補強層から上記第2の補強層まで貫く複数組のスタックビアを有し、
上記複数組のスタックビアのうち、少なくとも2組以上のスタックビアが、上記非搭載範囲に配置されている、
半導体パッケージ基板。
【請求項2】
上記第1の補強層及び上記第2の補強層のうちの少なくとも一方の補強層が構成する主面側にソルダーレジストが設置されている、請求項1に記載の半導体パッケージ基板。
【請求項3】
上記第1の補強層及び上記第2の補強層の少なくとも一方の補強層が、複数の層で構成されている、請求項1又は請求項2に記載の半導体パッケージ基板。
【請求項4】
請求項1に記載の半導体パッケージ基板と、
上記半導体パッケージ基板を支持する支持体と
を具備し、上記支持体上には少なくとも上記第1の補強層または上記第2の補強層が形成されている、支持体付き基板。
【請求項5】
上記第1の補強層及び上記第2の補強層のうちの少なくとも一方の補強層が構成する主面側にソルダーレジストが設置されている、請求項4に記載の支持体付き基板。
【請求項6】
上記第1の補強層及び上記第2の補強層の少なくとも一方の補強層が、複数の層で構成されている、請求項4又は請求項5に記載の支持体付き基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置を実装するためのインターポーザ基板等の半導体パッケージ基板及び支持体付き基板に関する技術である。基板に電気的に接続(接合)する他の部品としては、マザーボード、半導体素子などが例示できる。
【0002】
本発明は、所謂、コアレスFC-BGA(Flip Chip-Ball Grid Array)サブストレートの構造に好適な技術である。
【背景技術】
【0003】
近年では、複数個の異種半導体装置(半導体チップ)をインターポーザ上に搭載し、一つの高機能半導体パッケージとする、SiP(System In Package)が実用化されている。この手法によればプロセスコストを増大させることなく、高機能化された一つの半導体装置である「半導体パッケージ基板」を得ることができる。
【0004】
また、上記のSiPに搭載される半導体装置としては、積層DRAMであるHBM(High Bandwidth Memory)が多く用いられる傾向にある。HBMは、一般的に接続端子のピッチが55マイクロメートル程度の狭ピッチであり、インターポーザにも同程度の接続端子を形成する必要がある。
【0005】
また、上記のようなインターポーザは、FC-BGA基板に接続されることとなる。しかし、FC-BGA基板のCTE(Coefficient of Thermal Expansion)は、18ppm/℃程度であり、半導体チップのCTE:3ppm/℃と比較すると高い。このため、インターポーザには、半導体チップとFC-BGA基板の間のCTEのミスマッチを緩和する機能を有することが求められる。
【0006】
更に、半導体パッケージとしての組立ての利便性のためには、半導体装置をインターポーザに実装した後に、これをFC-BGA基板に実装できることが望ましい。このため、インターポーザはFC-BGA基板と別個に自立する単体として存在できる必要がある。
【0007】
ここで、特許文献1には、インターポーザの反りを抑制する技術が記載されている。特許文献1では、半導体パッケージの製造方法として、板状の第1補強部材と、第1導体パターン配線基板用積層体と、第2導体パターン上に配置された板状の第2補強部材とを有する積層体を用意する工程と、積層体を加熱して上記絶縁層を熱硬化する工程と、第1補強部材の一部を選択的に除去して、第1導体パターンを露出させるための開口部を形成する工程と、第2補強部材の一部を選択的に除去して第2導体パターンを露出させるための開口部を形成する工程と、第2補強部材の開口部から露出する第2導体パターンに、半導体素子を接続する工程と、を含む技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際公開第2013/065287号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、特許文献1のインターポーザは、繊維基材に樹脂組成物を含浸させた構造であるため、形成できるビアの口径は直径50マイクロメートルが限界となる。また、ビアとビアとのピッチについても130マイクロメートルが限界となり、積層DRAMであるHBMを搭載することが難しい。
【0010】
また、インターポーザについて、更なる堅牢性が望まれる。
【0011】
ここで、発明者は、特許文献1に記載の構造よりも堅牢性を有する構造として、一方の第1の主面及び上記一方の第1の主面に対向するもう一方の第2の主面のそれぞれに対し、樹脂材料から成る補強層を持つ構造を考えた。
【0012】
しかし、このような構造でも、コアレスFC-BGAサブストレートでは堅牢性が十分ではないとの知見を得た。
【0013】
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、半導体パッケージ基板の堅牢性を向上させる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の第1の側面によると、積層方向両側にそれぞれ、外部の部品に接続するための面である第1の主面及び第2の主面を有し、その第1の主面と第2の主面との間に、導体回路層と絶縁層が交互に積層したビルドアップ層が形成され、上記第1の主面に第1の補強層が設置されると共に、上記第2の主面に第2の補強層が設置され、上記第1の補強層及び上記第2の補強層は、平面視において、上記外部の部品と接合するための搭載範囲と、その搭載範囲の外周に配置され、上記外部の部品と接合されない非搭載範囲との二つの領域を有し、上記第1の補強層から上記第2の補強層まで貫く複数組のスタックビアを有し、上記複数組のスタックビアのうち、少なくとも2組以上のスタックビアが、上記非搭載範囲に配置されている半導体パッケージ基板が提供される。
【0015】
本発明の第2の側面によると、上記第1の補強層及び上記第2の補強層のうちの少なくとも一方の補強層が構成する主面側にソルダーレジストが設置されている、上記第1の側面に係る半導体パッケージ基板が提供される。
【0016】
本発明の第3の側面によると、上記第1の補強層及び上記第2の補強層の少なくとも一方の補強層が、複数の層で構成されている、上記第1の側面又は上記第2の側面に係る半導体パッケージ基板が提供される。
【0017】
本発明の第4の側面によると、上記第1の側面に係る半導体パッケージ基板と、上記半導体パッケージ基板を支持する支持体とを具備し、上記支持体上には少なくとも上記第1の補強層または上記第2の補強層が形成されている支持体付き基板が提供される。
【0018】
本発明の第5の側面によると、上記第1の補強層及び上記第2の補強層のうちの少なくとも一方の補強層が構成する主面側にソルダーレジストが設置されている、上記第4の側面に係る支持体付き基板が提供される。
【0019】
本発明の第6の側面によると、上記第1の補強層及び上記第2の補強層の少なくとも一方の補強層が、複数の層で構成されている、上記第4の側面又は上記第5の側面に係る支持体付き基板が提供される。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、半導体パッケージ基板の堅牢性を向上させる技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1A図1Aは、本発明に基づく実施形態に係る半導体パッケージ基板を示す概略上面図である。
図1B図1Bは、本発明に基づく実施形態に係る半導体パッケージ基板を示す概略断面図(A-A’断面図)である。
図1C図1Cは、本発明に基づく実施形態に係る半導体パッケージ基板を示す概略断面図(B-B’断面図)である。
図2A図2Aは、図1A図1B,及び図1Cの半導体パッケージ基板に半田を設置した半導体パッケージ基板の概略上面図である。
図2B図2Bは、図1A図1B,及び図1Cの半導体パッケージ基板に半田を設置した半導体パッケージ基板の概略断面図(C-C’断面図)である。
図2C図2Cは、図1A図1B,及び図1Cの半導体パッケージ基板に半田を設置した半導体パッケージ基板の概略断面図(D-D’断面図)である。
図3A図3Aは、図2A図2B,及び図2Cの半導体パッケージ基板の半導体チップを搭載しない非搭載範囲のビアに半田を設置した半導体パッケージ基板の概略上面図である。
図3B図3Bは、図2A図2B,及び図2Cの半導体パッケージ基板の半導体チップを搭載しない非搭載範囲のビアに半田を設置した半導体パッケージ基板の概略断面図(E-E’断面図)である。
図3C図3Cは、図2A図2B,及び図2Cの半導体パッケージ基板の半導体チップを搭載しない非搭載範囲のビアに半田を設置した半導体パッケージ基板の概略断面図(F-F’断面図)である。
図4A図4Aは、図1A図1B,及び図1Cの半導体パッケージ基板の補強層を複数層の積層構造とした半導体パッケージ基板の概略上面図である。
図4B図4Bは、図1A図1B,及び図1Cの半導体パッケージ基板の補強層を複数層の積層構造とした半導体パッケージ基板の概略断面図(G-G’断面図)である。
図4C図4Cは、図1A図1B,及び図1Cの半導体パッケージ基板の補強層を複数層の積層構造とした半導体パッケージ基板の概略断面図(H-H’断面図)である。
図5A図5Aは、図1A図1B,及び図1Cの半導体パッケージ基板の半導体チップの搭載範囲にカッパーピラーを設置した半導体パッケージ基板の概略上面図である。
図5B図5Bは、図1A図1B,及び図1Cの半導体パッケージ基板の半導体チップの搭載範囲にカッパーピラーを設置した半導体パッケージ基板の概略断面図(I-I’断面図)である。
図5C図5Cは、図1A図1B,及び図1Cの半導体パッケージ基板の半導体チップの搭載範囲にカッパーピラーを設置した半導体パッケージ基板の概略断面図(J-J’断面図)である。
図6A図6Aは、図5A図5B,及び図5Cの半導体パッケージ基板の半導体チップを搭載しない非搭載範囲にカッパーピラーを設置した半導体パッケージ基板の概略上面図である。
図6B図6Bは、図5A図5B,及び図5Cの半導体パッケージ基板の半導体チップを搭載しない非搭載範囲にカッパーピラーを設置した半導体パッケージ基板の概略断面図(K-K’断面図)である。
図6C図6Cは、図5A図5B,及び図5Cの半導体パッケージ基板の半導体チップを搭載しない非搭載範囲にカッパーピラーを設置した半導体パッケージ基板の概略断面図(L-L’断面図)である。
図7A図7Aは、図1A図1B,及び図1Cの半導体パッケージ基板の補強層にソルダーレジストを設置した半導体パッケージ基板の概略上面図である。
図7B図7Bは、図1A図1B,及び図1Cの半導体パッケージ基板の補強層にソルダーレジストを設置した半導体パッケージ基板の概略断面図(M-M’断面図)である。
図7C図7Cは、図1A図1B,及び図1Cの半導体パッケージ基板の補強層にソルダーレジストを設置した半導体パッケージ基板の概略断面図(N-N’断面図)である。
図8A図8Aは、図2A図2B,及び図2Cの半導体パッケージ基板に半導体チップとFC-BGA基板を電気的に接続した半導体デバイスの概略上面図である。
図8B図8Bは、図2A図2B,及び図2Cの半導体パッケージ基板に半導体チップとFC-BGA基板を電気的に接続した半導体デバイスの概略断面図(O-O’断面図)である。
図8C図8Cは、図2A図2B,及び図2Cの半導体パッケージ基板に半導体チップとFC-BGA基板を電気的に接続した半導体デバイスの概略断面図(P-P’断面図)である。
図9A図9Aは、半導体パッケージ基板の作製方法の一部((I)から(V)までの工程)の概略図である。
図9B図9Bは、半導体パッケージ基板の作製方法の一部((VI)から(IX)までの工程)の概略図である。
図9C図9Cは、半導体パッケージ基板の作製方法の一部((X)から(XII)までの工程)の概略図である。
図9D図9Dは、半導体パッケージ基板の作製方法の一部((XIII)から(XV)までの工程)の概略図である。
図10A図10Aは、比較例の半導体パッケージ基板の概略上面図である。
図10B図10Bは、比較例の半導体パッケージ基板の概略断面図(Q-Q’断面図)である。
図10C図10Cは、比較例の半導体パッケージ基板の概略断面図(R-R’断面図)である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図を参照しながら本発明の実施形態を説明する。なお、重複する説明を省略するべく、図では同一又は類似の機能を発揮する構成要素には同一の符号を付している。
【0023】
また、説明中に示す各部の寸法は一例であり、使用目的や測定試料の種類等の各種条件によって適宜変更する。
【0024】
(構成)
本発明の実施形態について図1A図1B,及び図1Cを用いて説明する。本実施形態の半導体パッケージ基板13は、樹脂材料からなる第1の補強層1、導体回路層2と絶縁樹脂層(絶縁層)3とが交互に積層されたビルドアップ層12、樹脂材料からなる第2の補強層4から成る層構成を持つ。また、本実施形態の半導体パッケージ基板13は、各導体回路層2を電気的に接続するために、絶縁樹脂層3にはビア7、8が設けられ、ビア7、8内は導体で充填されている。また、半導体パッケージ基板13と外部装置(外部の部品)とを電気的に接続するために、第1の補強層1にはビア5、6が設けられ、第2の補強層4にはビア9、10が設けられ、各ビア5、6、9、10内は導体で充填されている。
【0025】
第1の補強層1は、マザーボード、FC-BGA基板18などに接続する第1の主面側である。第2の補強層4は、半導体チップ15などに接続する第2の主面側である。
【0026】
平面視でみて、基板(第2の補強層4及び第1の補強層1)には、半導体チップ15を搭載するための搭載範囲11と、半導体チップ15を搭載しない非搭載範囲19との二つの領域がある。
【0027】
非搭載範囲19には、外部と電気的に接続していない2以上のビア10がある。そして、そのビア10とスタックするようにビア8が配置され、更に、そのビア8とスタックするように、第1の補強層1に形成されたビア6が配置されている。そして、ビア10、ビア8、ビア6が同軸にスタックすることで、第1の補強層1から第2の補強層4まで貫くスタックビアが形成できる。なお、絶縁樹脂層3の層数とビア8のスタック数は同じになる。
【0028】
このようなスタックビアが、非搭載範囲19に複数組配置されている。同じ構造のスタックビアが、搭載範囲11にも配置されていてもよい。
【0029】
このような、第1の補強層1から第2の補強層4まで貫くスタックビアは、半導体パッケージ基板13を貫く杭の役割を果たす。また、半導体チップ15を搭載しない非搭載範囲19に、半導体チップ15を取り囲んで配置される第1の補強層1から第2の補強層4まで貫くスタックビアは、半導体パッケージ基板13の堅牢性を高める効果がある。
【0030】
非搭載範囲19に配置される複数組のスタックビアは、搭載範囲11を囲むように配置されていることが好ましい。
【0031】
ここで、非搭載範囲19に配置されるビア8に電気的に接続している導体回路層2は、そのビア8と同一平面上の他のビア8やビア7と電気的に接続してもよい。
【0032】
半導体パッケージ基板13と、搭載する半導体チップ15(図8A及び図8B参照)とを電気的に接続する場合、半田16(図2A及び図2B参照)を用いることが一般的である。半導体チップ15の搭載範囲11内のビア9に加えて、半導体チップ15を搭載しない非搭載範囲19内のビア10にも半田16を搭載してもよい(図3A図3B,及び図3C参照)。
【0033】
また、半導体パッケージ基板13と、マザーボード又はFC-BGA基板18(図8A図8B,及び図8C参照)とを電気的に接続する場合、半田17を用いることが一般的である(図2B及び図2C参照)。非搭載範囲19内のビア5及びビア6に半田17を搭載してもよい(図3C参照)。
【0034】
図1A図1B,及び図1Cは、本発明の態様に係る半導体パッケージ基板13である。この半導体パッケージ基板13は、次の構造を有する。すなわち、所謂ビルドアップ層12の半導体チップを搭載する側に第2の補強層4を有し、ビルドアップ層12のFC-BGA基板又はマザーボードを搭載する側に第1の補強層1を有する。第2の補強層4は、ビア9及び10を有し、ビア9及び10は導体で充填されており、第1の補強層1は、ビア5及び6を有し、ビア5及び6は導体で充填されている。ビルドアップ層12の絶縁樹脂層3のビア8は、導体で充填されており、導体回路層2の層間電気接続を果たしている。半導体パッケージ基板13の半導体チップを搭載しない非搭載範囲19のビア10、ビア8、ビア6がスタックビアとなることにより、半導体パッケージ基板13を貫く杭の役割を果たして、半導体パッケージ基板13の堅牢性が向上する。各補強層1,4は、それぞれ樹脂層からなる。
【0035】
本実施形態では、図1A図1B,及び図1Cのように、非搭載範囲19のビア10、ビア8、ビア6のスタックビアは、搭載される半導体チップ15を取り囲むように配置されることで、半導体パッケージ基板13の堅牢性が更に向上する。
【0036】
なお、ビア10、ビア8、ビア6のスタックビアは、導体回路層2を介して、そのスタックビア以外のビアに電気的に接続してもよい。例えば、ビア10、ビア8、ビア6からなる2組のスタックビアが、互いに、導体回路層2を介して電気的に接続してもよい。また例えば、上記ビア10、ビア8、ビア6のスタックビアと、搭載範囲11のビア5、ビア7、ビア9とが、導体回路層2を介して電気的に接続してもよい。
【0037】
また、導体で充填されたビア5、6、9、10の各露出面は、金、ニッケル、パラジウム、スズ、鉛、有機物などで被覆されてもよい。
【0038】
図2A図2B,及び図2Cの半導体パッケージ基板20は、図1A図1B,及び図1Cの半導体パッケージ基板13の半導体チップ15接続側の第2の補強層4のビア9に、半田16を配置すると共に、FC-BGA接続側の第1の補強層1のビア5及びビア6に半田17を配置した構成を示す。
【0039】
図3A図3B,及び図3Cの半導体パッケージ基板23は、半導体パッケージ基板20の第2の補強層4の非搭載範囲19に存在するビア10にも半田16を配置した構成を示す。
【0040】
図4A図4B,及び図4Cの半導体パッケージ基板24は、半導体パッケージ基板13の第2の補強層4及び第1の補強層1の各補強層1,4がそれぞれ、複数の層からなっている構成を示す。
【0041】
例えば、第2の補強層4は、第2の補強層4A及び4Bで構成することができる。例えば第1の補強層1は、第1の補強層1A及び1Bで構成することができる。
【0042】
図5A図5B,及び図5Cの半導体パッケージ基板25は、半導体パッケージ基板13における半導体チップ15を搭載する搭載範囲11のビア9に、カッパーピラー21を配置した構成を示す。カッパーピラー21の露出面は、金、ニッケル、パラジウム、スズ、鉛、有機物などで被覆されてもよい。
【0043】
図6A図6B,及び図6Cの半導体パッケージ基板26は、半導体パッケージ基板25の非搭載範囲19に位置するビア10にも、カッパーピラー22を配置した構成を示す。カッパーピラー22の露出面は、金、ニッケル、パラジウム、スズ、鉛、有機物などで被覆されてもよい。
【0044】
図7A図7B,及び図7Cの半導体パッケージ基板33は、半導体パッケージ基板13の第2の補強層4及び第1の補強層1の露出面にソルダーレジスト31,32を配置した構成を示す。例えば、第2の補強層4に配置したソルダーレジスト31は、ビア9が露出するように開口部があり、ビア10が露出するような開口部があってもよい。また例えば、第1の補強層1に配置したソルダーレジスト32は、ビア5及びビア6が露出するように開口部がある。
【0045】
図8A図8B,及び図8Cは、半導体パッケージ基板13の第1の主面及び第2の主面に対し、半導体チップ15及びFC-BGA基板18を電気的に接続した半導体デバイス27を示す図である。半導体チップ15の周囲にアンダーフィル材(補強材:不図示)などを塗布してもよく、半導体デバイス27とFC-BGA基板18との間にアンダーフィル材(補強材:不図示)などを塗布してもよい。また、FC-BGA基板18をマザーボードに電気的に接続してもよい。
【0046】
更には、1つのFC-BGA基板18に対し、複数の半導体デバイス14を電気的に接続してもよい。
【0047】
(製造方法)
次に、本実施形態の半導体パッケージ基板13の製造方法の一例について、図9A図9B図9C,及び図9Dを参照して説明する。
【0048】
ここでは、図1A図1B,及び図1Cの半導体パッケージ基板13を対象にした製造方法の例を示す。図9A図9B図9C,及び図9Dには、(I)から(XV)までの一連の工程が示されている。以降、個々の工程について順次説明する。
【0049】
(I)板状の支持基板30を用意する。この支持基板は、支持体ともいう。
【0050】
以下では、第2の主面側の第2の補強層4を支持基板30上に形成する場合の例を示すが、代わりに、第1の主面側の第1の補強層1を支持基板30上に形成するようにしてもよい。
【0051】
(II)半導体チップ15を搭載する搭載範囲11のビア9を構成するピラーと非搭載範囲19のビア10を構成するピラーとを、フォトリソ技術(レジスト塗布、露光、現像)、電解めっき、及びレジスト剥離で形成する。使用するレジストは、液体でもシート状でもよい。露光は、ステッパーでも直描でもよい。現像は、浸漬でもシャワーでもよい。電解めっきは、銅又は銅合金でもよい。電解めっき装置は、バッチ式でもよく、連続搬送式でもよい。
【0052】
ビア9を構成するピラー、及びビア10を構成するピラーの直径は、例えば10マイクロメートルから50マイクロメートルである。その各ピラーの高さは、例えば20マイクロメートルから100マイクロメートルである。
【0053】
例えば下記の実施例では、各ピラーを、直径が30マイクロメートル、高さが30マイクロメートルのピラーとする。ビア9及びビア10を構成する各ピラーの直径を30マイクロメートルとすることで、ピッチが55マイクロメートルのHBM接続端子に適応できる。
【0054】
(III)ビア9及びビア10を構成するピラーを覆うように、支持基板30に、第2の補強層4を構成する補強材を貼り付ける。支持基板30の表面(少なくとも補強層側の表面)はフラットである。
【0055】
補強材(補強層4)の厚みは、例えば30マイクロメートルから110マイクロメートルが望ましい。厚みが30マイクロメートルよりも薄くなると、十分な補強の効果が得られない。一方、厚みが110マイクロメートルより大きくなると、基板全体が厚くなりすぎ、小型化の要求に応えられなくなる。下記の実施例において、第2の補強層4の厚さは40マイクロメートルと設定した。
【0056】
第2の補強層4を形成する補強材の貼り付け方法は、適宜設定してよいが、本実施形態においては、熱圧着とした。補強材を複数貼り付けて、第2の補強層4を複数層で構成してもよい。
【0057】
(IV)第2の補強層4を、その厚さが各部で略同一であることを保つように、研削して、ビア9及びビア10を構成する各ピラーを露出させる。
【0058】
研磨方法は、CMP(Chemical Mechanical Polisher)、グラインダー研削バフ研磨などの方法から、適宜選択してよい。
【0059】
(V)ビア9及びビア10を構成するピラーの露出面に電気的に接続するようにして、導体回路層2を、フォトリソ技術(レジスト塗布、露光、現像)、電解めっき、及びレジスト剥離で形成する。
【0060】
レジストは、液体でもシート状でもよい。露光は、ステッパーでも直描でもよい。現像は、浸漬でもシャワーでもよい。電解めっきは、銅又は銅合金でもよい。電解めっき装置はバッチ式でもよく、連続搬送式でもよい。
【0061】
導体回路層2の厚みは、例えば1マイクロメートルから10マイクロメートルであることが望ましい。厚みが1マイクロメーターより薄いと、導電性の確保が難しくなる、一方、厚みが、10マイクロメートルよる厚くすると、基板全体が厚くなりすぎ、小型化の要求に応えられない。下記の実施例では、導体回路層2の厚みを3マイクロメートルとした。
【0062】
(VI)第2の補強層4及び導体回路層2の露出面に対し感光性絶縁樹脂を設置して、露光、現像することで、絶縁樹脂層3、ビア7及びビア8となるビア29が形成される。
【0063】
絶縁樹脂層3の厚みは、例えば、2マイクロメートルから10マイクロメートルであることが望ましい。厚みが2マイクロメートルより薄くなると、絶縁信頼性が著しく低下する。一方、厚みが10マイクロメートルより厚くなると、基板全体が厚くなりすぎ、小型化の要求に応えられない。下記の実施例においては、絶縁樹脂層3の厚みを3マイクロメートルとした。
【0064】
また、ビア7及びビア8の直径は、例えば3マイクロメートルから20マイクロメートルとすることが望ましい。直径が3マイクロメートルよりも小さくなると、ビア内部を導電物質で充填することが難しくなる、一方、直径が20マイクロメートルよりも大きくなると、ビアが基板内で占めるスペースが大きくなりすぎ、小型化の要求に応えられない。下記の実施例においては、15マイクロメートルとした。
【0065】
(VII)ビア7及びビア8への導体の充填、及び2層目の導体回路層2の形成を、フォトリソ技術(レジスト塗布、露光、現像)、電解めっき、及びレジスト剥離で行う。
【0066】
レジストは液体でもシート状でもよい。露光は、ステッパーでも直描でもよい。現像は、浸漬でもシャワーでもよい。電解めっきは、銅又は銅合金でもよい。電解めっき装置は、バッチ式でもよく、連続搬送式でもよい。
【0067】
導体回路層2の厚みは、例えば1マイクロメートルから10マイクロメートルである。下記の実施例では、導体回路層2の厚みを、例えば3マイクロメートルとする。(VIII)~(XI)(VI)と同様の方法で、絶縁樹脂層3、ビア7及びビア8を形成することを、目的の層数だけ繰り返す。各絶縁樹脂層3の厚み、及びビア7及びビア8の直径は、例えば、上記のVIと同様の大きさとする。
【0068】
そして、上記の(V)から(XI)の工程によって、ビルドアップ層12が形成される。
【0069】
ここで、ビルドアップ層の層数は、例えば、1層から10層である。本実施形態では、4層とした。
【0070】
(XII)3層目の絶縁樹脂層3、及び4層目の導体回路層2を覆うように、第1の補強層1となる補強材を貼り付ける。
【0071】
補強材(第1の補強層1)の厚みは、例えば30マイクロメートルから400マイクロメートルである。下記の実施例では厚みを例えば100マイクロメートルとする。
【0072】
補強材の貼付け方法は、例えば熱圧着とすることができる。
【0073】
(XIII)第1の補強層1に対し、半導体チップ15を搭載する搭載範囲11のビア5と非搭載範囲19のビア6となるビア28を、レーザー照射で形成する。
【0074】
形成するビア28の直径は、例えば30マイクロメートルから400マイクロメートルとする。下記の実施例では直径を、例えば100マイクロメートルとする。
【0075】
レーザー加工は、UVレーザーを用いてもよく、炭酸ガスレーザーを用いてもよい。
【0076】
(XIV)ビア5及びビア6への導体の充填、及び導体回路層34を、フォトリソ技術(レジスト塗布、露光、現像)、電解めっき、及びレジスト剥離で形成する。
【0077】
レジストは液体でもシート状でもよい。露光は、ステッパーでも直描でもよい。現像は、浸漬でもシャワーでもよい。電解めっきは、銅又は銅合金でもよい。電解めっき装置は、バッチ式でもよく、連続搬送式でもよい。
【0078】
導体回路層2の厚みは、例えば1マイクロメートルから10マイクロメートルとする。
下記の実施例では、厚みを、例えば3マイクロメートルとする。
【0079】
(XV)支持基板(支持体)30を剥離する。これによって、半導体パッケージ基板13が形成される。
【0080】
ここで、第1の補強層1、第2の補強層4は、プリプレグ、エポキシモールド樹脂などから形成することができる。また、支持基板30としては、ガラス、銅などの金属板、銅張積層板などを用いることができる。
【0081】
前述したように支持基板30の表面(少なくとも補強層側の表面)はフラットである。支持基板30の表面は反りが無く、平坦性が保たれていることから、(I)から(XIV)の工程では、半導体チップ15を搭載する搭載範囲11のビア9を構成するピラー、非搭載範囲19のビア10を構成するピラー、および導体回路層2の形成が容易となる。(XV)の工程で支持基板30を剥離した後は、その後の工程において、半導体パッケージ基板13をマザーボード上に実装したり、当該半導体パッケージ基板13上に半導体素子等を実装したりすることができる。
【0082】
また、(XIV)の工程で出来上がった支持体付き基板(支持基板30付きの半導体パッケージ基板13)は、中間製品として他の者に譲渡することが可能である。その場合、支持基板30は、半導体パッケージ基板13全体を支持・固定する支持体として機能する。半導体パッケージ基板13は支持基板30によって支持・固定されているため、支持体付き基板を安定して運搬・輸送することができる。また、中間製品としての支持体付き基板は、任意の場所で、支持基板30の剥離を行ったり、支持基板30を剥離した後の半導体パッケージ基板13をマザーボード上に実装したり、当該半導体パッケージ基板13上に半導体素子等を実装したりすることができる。
【0083】
(その他)
本開示は、次の構成を取り得る。
【0084】
(1)積層方向両側にそれぞれ、外部の部品に電気的に接続するための面である第1の主面及び第2の主面を有し、その第1の主面と第2の主面との間に、導体回路層と絶縁層が交互に積層したビルドアップ層が形成され、
上記第1の主面に第1の補強層が設置されると共に、上記第2の主面に第2の補強層が設置され、
上記第1の補強層及び上記第2の補強層は、平面視において、上記外部の部品と接合するための搭載範囲と、その搭載範囲の外周に配置され、上記外部の部品と接合されない非搭載範囲との二つの領域を有し、
上記第1の補強層から上記第2の補強層まで貫く複数組のスタックビアを有し、
上記複数組のスタックビアのうち、少なくとも2組以上のスタックビアが、上記非搭載範囲に配置されている、
半導体パッケージ基板。
【0085】
(2)上記半導体パッケージ基板と、上記半導体パッケージ基板を支持する支持体と
を具備し、上記支持体上には少なくとも上記第1の補強層または上記第2の補強層が形成されている、支持体付き基板。
【0086】
(3)上記第1の補強層及び上記第2の補強層のうちの少なくとも一方の補強層が構成する主面側にソルダーレジストが設置されている。
【0087】
(4)上記第1の補強層及び上記第2の補強層の少なくとも一方の補強層が、複数の層で構成されている。
【実施例0088】
次に、本実施形態に基づく実施例について説明する。
【0089】
(実施例1)
支持基板(支持体)としての銅張積層板に、レジストを塗布した。そのレジストの厚さは、40マイクロメートルとした。
【0090】
次に、レジストを露光・現像により、直径30マイクロメートルのビアを形成した。そのビアに対し、電解めっき・レジスト剥離により、銅張積層板に高さ30マイクロメートルのビア9,10用のカッパーピラーを形成した。
【0091】
次に、カッパーピラーを覆うように、40マイクロメートル厚のエポキシモールド樹脂を熱圧着して第2の補強層を形成した。
【0092】
そして、CMPでエポキシモールド樹脂を研磨して、カッパーピラーを頭出しした。
【0093】
CMPで研磨されたカッパーピラーの面にスパッタでシード層を形成した。シード層はチタンと銅の2層構造とした。
【0094】
次に、スパッタ面に厚さ5マイクロメートルのレジストを塗布した。そのレジストの露光・現像により、第1層目の導体回路層をパターニングした。
【0095】
次に、電解銅めっき・レジスト剥離・シードエッチングにより、厚さ3マイクロメートルの第1層目の導体回路層を形成した。
【0096】
第1層目の導体回路層の上に、厚さ5マイクロメートルの第1の感光性絶縁樹脂層を塗布した。その第1の感光性絶縁樹脂層を露光・現像して、直径15マイクロメートルのビアを形成した。
【0097】
次に、第1の感光性絶縁樹脂層の上に、スパッタでシード層を形成し、厚さ5マイクロ
メートルのレジストを塗布した。シード層はチタンと銅の2層構造とした。
【0098】
そして、レジストの露光・現像により、第2層目の導体回路層をパターニングした。
【0099】
次に、電解銅めっき・レジスト剥離・シードエッチングにより、ビアの充填及び厚さ3マイクロメートルの第2層目の導体回路層の形成を行った。ビアにより、第1層目の導体回路層と第2層目の導体回路層は電気的に接続した。
【0100】
次に、第2層目の導体回路層の上に、厚さ5マイクロメートルの第2の感光性絶縁樹脂層を塗布・露光・現像して直径15マイクロメートルのビアを形成した。
【0101】
次に、第2の感光性絶縁樹脂層の上にスパッタでシード層を形成し、厚さ5マイクロメートルのレジストを塗布・露光・現像により、第3層目の導体回路層をパターニングした。シード層はチタンと銅の2層構造とした。
【0102】
次に、電解銅めっき・レジスト剥離・シードエッチングにより、ビアの充填及び厚さ3マイクロメートルの第3層目の導体回路層の形成を行った。ビアにより、第2層目の導体回路層と第3層目の導体回路層は電気的に接続した。
第3層目の導体回路層の上に、厚さ5マイクロメートルの第3の感光性絶縁樹脂層を塗布・露光・現像して、直径15マイクロメートルのビアを形成した。
【0103】
次に、第3の感光性絶縁樹脂層の上にスパッタでシード層を形成し、厚さ20マイクロメートルのレジストを塗布・露光・現像により、第4層目の導体回路層をパターニングした。シード層はチタンと銅の2層構造とした。
【0104】
次に、電解銅めっき・レジスト剥離・シードエッチングにより、ビアの充填及び厚さ10マイクロメートルの第4の導体回路層の形成を行った。ビアにより第3層目の導体回路層と第4層目の導体回路層は電気的に接続した。
【0105】
次に、第4層目の導体回路層に厚さ100マイクロメートルのプリプレグを熱圧着し、プリプレグの銅箔を溶解除去した。
【0106】
次に、炭酸ガスレーザーでプリプレグに直径30マイクロメートルのビアを形成した。そして、プリプレグの上にスパッタでシード層を形成した。シード層はチタンと銅の2層構造とした。
【0107】
次に、シード層の上に厚さ30マイクロメートルのドライフィルムレジストを貼り付け、露光・現像・電解めっき・ドライレジストフィルム剥離・シードエッチングにより、ビアの充填及び厚さ15マイクロメートルのパッドを形成した。
【0108】
そして、キャリアをデポンドして、露出した銅箔を溶解除去することにより、図1A図1B,及び図1Cに示すような半導体パッケージ基板13を得た。
【0109】
実施例1では、半導体パッケージ基板13の外周部に、エポキシモールド樹脂中のカッパーピラー、第1層目の導体回路層、第1の感光性絶縁樹脂層のビア、第2層目の導体回路層、第2の感光性絶縁樹脂層のビア、第3層目の導体回路層、第3の感光性絶縁樹脂層のビア、第4層目の導体回路層、プリプレグ層中のビア、及び厚さ15マイクロメートルのパッドのスタック構造を配置することにより、半導体パッケージの堅牢性が向上した。
【0110】
(比較例)
比較例は、図10A図10B,及び図10Cに示す半導体パッケージ基板35とした。比較例の半導体パッケージ基板35は、基板外周部に、本発明のようなスタック構造を有しない半導体パッケージ基板である。その他は、実施例1と同様の条件にて比較例の半導体パッケージ基板35を作製した。
【0111】
(評価)
比較例の半導体パッケージ基板35と、実施例1の半導体パッケージ基板13の熱膨張
係数(CTE)を測定したところ、比較例の半導体パッケージ基板35は15ppm/℃であった。一方、実施例1の半導体パッケージ基板13は10ppm/℃であった。このように、本発明に基づく半導体パッケージ基板13の構造の堅牢性の優位性が認められた。
【符号の説明】
【0112】
1,1A,1B…第1の補強層、4,4A,4B…第2の補強層、2…導体回路層、3…絶縁樹脂層(絶縁層)、5,6,7,8,9,10,28,29…ビア、11…搭載範囲、12…ビルドアップ層、13…半導体パッケージ基板、14…半導体デバイス、15…半導体チップ、16,17…半田、18…FC-BGA基板、19…非搭載範囲、21,22…カッパーピラー、30…支持基板(支持体)、31,32…ソルダーレジスト。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図9C
図9D
図10A
図10B
図10C