(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024069593
(43)【公開日】2024-05-21
(54)【発明の名称】映像符号化方法及びその装置、映像復号方法及びその装置
(51)【国際特許分類】
H04N 19/70 20140101AFI20240514BHJP
H04N 19/119 20140101ALI20240514BHJP
H04N 19/159 20140101ALI20240514BHJP
H04N 19/136 20140101ALI20240514BHJP
【FI】
H04N19/70
H04N19/119
H04N19/159
H04N19/136
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024043492
(22)【出願日】2024-03-19
(62)【分割の表示】P 2021555472の分割
【原出願日】2020-03-13
(31)【優先権主張番号】62/818,859
(32)【優先日】2019-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】パク,ミンス
(72)【発明者】
【氏名】パク,ミンウ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】映像に含まれる多様な形態の符号化単位を利用する映像符号化方法及びその装置、映像復号方法及びその装置を提供する。
【解決手段】映像復号方法は、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを決定するステップと、現在符号化単位を変換単位に分割するか否かということを基に少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックが少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得するステップと、符号化ブロックフラグを基に少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックのレジデュアル信号を獲得し、該レジデュアル信号を基に現在符号化単位を復元し、復元された現在符号化単位を基に現在符号化単位を含む現在映像を復元するステップと、を含む。
【選択図】
図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
最大符号化単位のサイズ情報に基づき、現在映像を分割して複数の最大符号化単位を獲得する段階と、
前記複数の最大符号化単位のうち、1つの最大符号化単位を分割形態モードに基づいて階層的に分割し、現在符号化単位を含む1つ以上の符号化単位を獲得する段階と、
前記現在符号化単位の予測モードがインターモードである場合、前記現在符号化単位に0ではない1つ以上の有効変換係数を含むか否かということを示す第1符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得する段階と、
前記現在符号化単位の予測モードがイントラモードである場合、前記第1符号化ブロックフラグを前記ビットストリームから獲得せず、前記第1符号化ブロックフラグを決定する段階と、
前記第1符号化ブロックフラグが前記現在符号化単位に0ではない1つ以上の有効変換係数を含むことを示す場合、前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち、少なくとも1つが所定サイズより大きいか否かということを確認する段階と、
前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち、少なくとも1つが前記所定サイズより大きい場合、前記現在符号化単位から複数の変換単位を獲得し、前記現在符号化単位の高さ及び幅が前記所定サイズより小さいか、それと同じ場合、前記現在符号化単位から1つの変換単位を獲得する段階と、
前記現在符号化単位の予測モードがイントラモードである場合、前記複数の変換単位のうち、いずれか1つの変換単位または前記1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックが、0ではない1つ以上の有効変換係数を含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグを前記ビットストリームから獲得する段階と、
前記現在符号化単位の予測モードがインターモードであり、前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち、少なくとも1つが前記所定サイズより大きい場合、前記第2符号化ブロックフラグを前記ビットストリームから獲得する段階と、
前記第2符号化ブロックフラグに基づき、前記複数の変換単位のうち、いずれか1つの変換単位または前記1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックのレジデュアル信号を獲得する段階と、
前記レジデュアル信号を基に、前記現在符号化単位を復元する段階と、を含み、
前記分割形態モードは、分割如何、分割方向、及び分割タイプのうち、少なくとも1つを示し、
前記分割タイプは、バイナリ分割、トリ分割、クアッド分割のうち、1つを示し、
前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち、少なくとも1つが前記所定サイズより大きい場合、前記符号化単位から獲得された前記複数の変換単位のうち、互いに隣接した第1変換単位及び第2変換単位の境界に対してデブロッキングフィルタリングが遂行されることを特徴とする映像復号方法。
【請求項2】
最大符号化単位のサイズ情報に基づき、現在映像を分割して複数の最大符号化単位を獲得し、
前記複数の最大符号化単位のうち、1つの最大符号化単位を分割形態モードに基づいて階層的に分割し、現在符号化単位を含む1つ以上の符号化単位を獲得し、
前記現在符号化単位の予測モードがインターモードである場合、前記現在符号化単位に0ではない1つ以上の有効変換係数を含むか否かということを示す第1符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得し、
前記現在符号化単位の予測モードがイントラモードである場合、前記第1符号化ブロックフラグを前記ビットストリームから獲得せず、前記第1符号化ブロックフラグを決定し、
前記第1符号化ブロックフラグが前記現在符号化単位に0ではない1つ以上の有効変換係数を含むことを示す場合、前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち、少なくとも1つが所定サイズより大きいか否かということを確認し、
前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち、少なくとも1つが前記所定サイズより大きい場合、前記現在符号化単位から複数の変換単位を獲得し、前記現在符号化単位の高さ及び幅が前記所定サイズより小さいか、それと同じ場合、前記現在符号化単位から1つの変換単位を獲得し、
前記現在符号化単位の予測モードがイントラモードである場合、前記複数の変換単位のうち、いずれか1つの変換単位または前記1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックが、0ではない1つ以上の有効変換係数を含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグを前記ビットストリームから獲得し、
前記現在符号化単位の予測モードがインターモードであり、前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち、少なくとも1つが前記所定サイズより大きい場合、前記第2符号化ブロックフラグを前記ビットストリームから獲得し、
前記第2符号化ブロックフラグに基づき、前記複数の変換単位のうち、いずれか1つの変換単位または前記1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックのレジデュアル信号を獲得し、
前記レジデュアル信号を基に、前記現在符号化単位を復元し、
前記分割形態モードは、分割如何、分割方向、及び分割タイプのうち、少なくとも1つを示し、
前記分割タイプは、バイナリ分割、トリ分割、クアッド分割のうち、1つを示し、
前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち、少なくとも1つが前記所定サイズより大きい場合、前記符号化単位から獲得された前記複数の変換単位のうち、互いに隣接した第1変換単位及び第2変換単位の境界に対してデブロッキングフィルタリングが遂行されることを特徴とする映像復号装置。
【請求項3】
最大符号化単位のサイズ情報に基づき、現在映像を分割して複数の最大符号化単位を獲得する段階と、
前記複数の最大符号化単位のうち、1つの最大符号化単位を分割形態モードに基づいて階層的に分割し、現在符号化単位を含む1つ以上の符号化単位を獲得する段階と、
前記現在符号化単位の予測モードがインターモードである場合、前記現在符号化単位に0ではない1つ以上の有効変換係数を含むか否かということを示す第1符号化ブロックフラグを生成する段階と、
前記現在符号化単位に0ではない1つ以上の有効変換係数を含むと決定した場合、前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち、少なくとも1つが所定サイズより大きいか否かということを確認する段階と、
前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち、少なくとも1つが前記所定サイズより大きい場合、前記現在符号化単位から複数の変換単位を獲得し、前記現在符号化単位の高さ及び幅が前記所定サイズより小さいか、それと同じ場合、前記現在符号化単位から1つの変換単位を獲得する段階と、
前記複数の変換単位または前記1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックのレジデュアル信号を符号化する段階と、
前記現在符号化単位の予測モードがイントラモードである場合、前記複数の変換単位のうち、いずれか1つの変換単位または前記1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックが、0ではない1つ以上の有効変換係数を含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグを生成し、前記符号化されたレジデュアル信号及び前記第2符号化ブロックフラグを含むビットストリームを生成し、
前記現在符号化単位の予測モードがインターモードであり、前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち、少なくとも1つが前記所定サイズより大きい場合、前記第2符号化ブロックフラグを生成し、前記符号化されたレジデュアル信号、前記第1符号化ブロックフラグ及び前記第2符号化ブロックフラグを含むビットストリームを生成する段階と、を含み、
前記分割形態モードは、分割如何、分割方向、及び分割タイプのうち、少なくとも1つを示し、
前記分割タイプは、バイナリ分割、トリ分割、クアッド分割のうち、1つを示し、
前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち、少なくとも1つが前記所定サイズより大きい場合、前記符号化単位から獲得された前記複数の変換単位のうち、互いに隣接した第1変換単位及び第2変換単位の境界に対してデブロッキングフィルタリングが遂行されることを特徴とする映像符号化方法。
【請求項4】
最大符号化単位のサイズ情報に基づき、現在映像を分割して複数の最大符号化単位を獲得する段階と、
前記複数の最大符号化単位のうち、1つの最大符号化単位を分割形態モードに基づいて階層的に分割し、現在符号化単位を含む1つ以上の符号化単位を獲得する段階と、
前記現在符号化単位の予測モードがインターモードである場合、前記現在符号化単位に0ではない1つ以上の有効変換係数を含むか否かということを示す第1符号化ブロックフラグを生成する段階と、
前記現在符号化単位に0ではない1つ以上の有効変換係数を含むと決定した場合、前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち、少なくとも1つが所定サイズより大きいか否かということを確認する段階と、
前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち、少なくとも1つが前記所定サイズより大きい場合、前記現在符号化単位から複数の変換単位を獲得し、前記現在符号化単位の高さ及び幅が前記所定サイズより小さいか、それと同じ場合、前記現在符号化単位から1つの変換単位を獲得する段階と、
前記複数の変換単位または前記1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックのレジデュアル信号を符号化する段階と、
前記現在符号化単位の予測モードがイントラモードである場合、前記複数の変換単位のうち、いずれか1つの変換単位または前記1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックが、0ではない1つ以上の有効変換係数を含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグを生成し、前記符号化されたレジデュアル信号及び前記第2符号化ブロックフラグを含むビットストリームを生成し、
前記現在符号化単位の予測モードがインターモードであり、前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち、少なくとも1つが前記所定サイズより大きい場合、前記第2符号化ブロックフラグを生成し、前記符号化されたレジデュアル信号、前記第1符号化ブロックフラグ及び前記第2符号化ブロックフラグを含むビットストリームを生成する段階と、を含み、
前記分割形態モードは、分割如何、分割方向、及び分割タイプのうち、少なくとも1つを示し、
前記分割タイプは、バイナリ分割、トリ分割、クアッド分割のうち、1つを示し、
前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち、少なくとも1つが前記所定サイズより大きい場合、前記符号化単位から獲得された前記複数の変換単位のうち、互いに隣接した第1変換単位及び第2変換単位の境界に対してデブロッキングフィルタリングが遂行されることを特徴とする映像符号化方法によって符号化されるビットストリームを保存するコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一実施形態による方法及びその装置が、映像に含まれる多様な形態の符号化単位を利用し、映像を符号化または復号する;一実施形態による方法及びその装置が、符号化単位の大きさにより、サブブロックを基に、符号化ブロックフラグ情報(CBF:coded block flag)を効率的にシグナリングする;一実施形態による方法及びその装置が、符号化単位の大きさにより、サブブロックを基に、効率的にデブロッキングフィルタリングを行う。
【背景技術】
【0002】
高解像度または高画質の映像コンテンツを再生、保存することができるハードウェアの開発及び普及により、高解像度または高画質の映像コンテンツを効果的に符号化または復号するコーデック(codec)の必要性が増大している。符号化された映像コンテンツは、復号されることによっても再生される。最近では、そのような高解像度または高画質の映像コンテンツを効果的に圧縮するための方法が実施されている。例えば、符号化する映像を任意的方法で処理する過程を介する効率的映像圧縮方法が実施されている。
【0003】
映像を圧縮するために、多様なデータ単位が利用され、そのようなデータ単位間に包含関係が存在しうる。そのような映像圧縮に利用されるデータ単位の大きいのを決定するために、多様な方法によってデータ単位が分割され、映像特性によって最適化されたデータ単位が決定されることにより、映像の符号化または復号が行われうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の一実施形態による映像復号方法は、現在映像の分割形態モードに基づき、前記現在映像を階層的に分割し、現在符号化単位を含む複数の符号化単位を決定する段階と、前記現在符号化単位の予測モードがインターモードである場合、前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す第1符号化ブロックフラグ(CBF:coded block flag)をビットストリームから獲得する段階と、前記第1符号化ブロックフラグが前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むことを示す場合、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを決定する段階と、前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを基に、前記現在符号化単位を変換単位に分割するか否かということを決定する段階と、前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということに基づき、前記現在符号化単位に含まれた少なくとも1つの変換単位を決定する段階と、前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということを基に、前記少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックが、少なくとも1つの変換係数を前記ビットストリームに含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグを、前記ビットストリームから獲得する段階と、前記第2符号化ブロックフラグを基に、前記少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックのレジデュアル信号を獲得する段階と、前記レジデュアル信号を基に、前記現在符号化単位を復元する段階と、前記復元された現在符号化単位を基に、前記現在符号化単位を含む前記現在映像を復元する段階と、を含み、前記分割形態モードは、分割いかん、分割方向及び分割タイプのうち少なくとも一つを示し、前記分割タイプは、バイナリ分割、トリ分割、クアッド分割のうち一つを示すことができる。
【0005】
本開示の一実施形態による映像復号装置は、現在映像の分割形態モードに基づき、前記現在映像を階層的に分割し、現在符号化単位を含む複数の符号化単位を決定し、前記現在符号化単位の予測モードがインターモードである場合、前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す第1符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得し、前記第1符号化ブロックフラグが前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むことを示す場合、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを決定し、前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを基に、前記現在符号化単位を変換単位に分割するか否かということを決定し、前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということに基づき、前記現在符号化単位に含まれた少なくとも1つの変換単位を決定し、前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということを基に、前記少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックが、少なくとも1つの変換係数を前記ビットストリームに含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグを、前記ビットストリームから獲得し、前記第2符号化ブロックフラグを基に、前記少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックのレジデュアル信号を獲得し、前記レジデュアル信号を基に、前記現在符号化単位を復元し、前記復元された現在符号化単位を基に、前記現在符号化単位を含む前記現在映像を復元する少なくとも1つのプロセッサを含み、前記分割形態モードは、分割いかん、分割方向及び分割タイプのうち少なくとも一つを示し、前記分割タイプは、バイナリ分割、トリ分割、クアッド分割のうち一つを示すことができる。
【0006】
本開示の一実施形態による映像符号化方法は、現在映像の分割形態モードに基づき、前記現在映像を階層的に分割し、現在符号化単位を含む複数の符号化単位を決定する段階と、前記現在符号化単位の予測モードがインターモードである場合、前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す第1符号化ブロックフラグを生成する段階と、前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数を前記ビットストリームに含むと決定した場合、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを決定する段階と、前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを基に、前記現在符号化単位を変換単位に分割するか否かということを決定する段階と、前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということに基づき、前記現在符号化単位に含まれた少なくとも1つの変換単位を決定する段階と、前記少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックのレジデュアル信号を符号化する段階と、前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということを基に、少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックが、少なくとも1つの変換係数を前記ビットストリームに含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグを生成する段階と、前記符号化されたレジデュアル信号、前記第1符号化ブロックフラグ、及び前記第2符号化ブロックフラグを含むビットストリームを生成する段階と、を含み、前記分割形態モードは、分割いかん、分割方向及び分割タイプのうち少なくとも一つを示し、前記分割タイプは、バイナリ分割、トリ分割、クアッド分割のうち一つを示すことができる。
【0007】
本開示の一実施形態による映像復号方法に係わるコンピュータプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体にも記録される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一実施形態による映像復号方法は、現在映像の分割形態モードに基づき、前記現在映像を階層的に分割し、現在符号化単位を含む複数の符号化単位を決定する段階と、前記現在符号化単位の予測モードがインターモードである場合、前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す第1符号化ブロックフラグ(CBF:coded block flag)をビットストリームから獲得する段階と、前記第1符号化ブロックフラグが前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むことを示す場合、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを決定する段階と、前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを基に、前記現在符号化単位を変換単位に分割するか否かということを決定する段階と、前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということに基づき、前記現在符号化単位に含まれた少なくとも1つの変換単位を決定する段階と、前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということを基に、前記少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックが、少なくとも1つの変換係数を前記ビットストリームに含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグを、前記ビットストリームから獲得する段階と、前記第2符号化ブロックフラグを基に、前記少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックのレジデュアル信号を獲得する段階と、前記レジデュアル信号を基に、前記現在符号化単位を復元する段階と、前記復元された現在符号化単位を基に、前記現在符号化単位を含む前記現在映像を復元する段階と、を含み、前記分割形態モードは、分割いかん、分割方向及び分割タイプのうち少なくとも一つを示し、前記分割タイプは、バイナリ分割、トリ分割、クアッド分割のうち一つを示すことができる。
【0009】
前記第1符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得する段階は、前記現在符号化単位の予測モードがインターモードであり、マージモードまたはスキップモードではない場合、前記現在符号化単位に含まれた前記ルマ成分及び前記クロマ成分に係わるブロックが、前記少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す前記第1符号化ブロックフラグを、前記ビットストリームから獲得する段階を含み、前記現在符号化単位の予測モードがイントラモードである場合、前記現在符号化単位に係わる第1符号化ブロックフラグが、前記ビットストリームから獲得されず、第1符号化ブロックフラグが、前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むことを示すと決定されることを特徴とする。
【0010】
前記第1符号化ブロックフラグが、前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むことを示す場合、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを決定する段階は、前記現在符号化単位の高さが変換単位の最大サイズより大きいか、あるいは前記現在符号化単位の幅が変換単位の最大サイズより大きいか否かということを決定することができる。
【0011】
前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを基に、前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということを決定する段階は、前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいと決定した場合、前記現在符号化単位を前記変換単位に分割すると決定し、前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということに基づき、前記現在符号化単位に含まれた少なくとも1つの変換単位を決定する段階は、前記所定サイズより大きい高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズを有する変換単位を含む複数の変換単位であると決定することができる。
【0012】
前記現在符号化単位から決定された少なくとも1つの変換単位の高さ及び幅は、いずれも所定サイズである64より小さいか、あるいはそれと同じでもある。
【0013】
前記第2符号化ブロックフラグの獲得前、前記少なくとも1つの変換単位に含まれた少なくとも1つのクロマ成分の少なくとも1つの変換ブロックに係わる少なくとも1つの変換係数を、前記ビットストリームに含むか否かということを示す、前記少なくとも1つのクロマ成分に係わる第3符号化ブロックフラグを、前記ビットストリームから獲得する段階をさらに含んでもよい。
【0014】
前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということを基に、前記少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックが、少なくとも1つの変換係数を、前記ビットストリームに含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグを、前記ビットストリームから獲得する段階は、前記現在符号化単位の予測モードがインターモードである場合、クロマ成分に係わる前記第3符号化ブロックフラグが0である場合、前記現在符号化単位を前記変換単位に分割すると決定するか否かということに基づき、前記少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分の少なくとも1つの変換ブロックに係わる少なくとも1つの変換係数を、前記ビットストリームに含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグを獲得することができる。
【0015】
前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということを基に、前記少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックが、少なくとも1つの変換係数を、前記ビットストリームに含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグを、前記ビットストリームから獲得する段階は、前記現在符号化単位の予測モードがインターモードである場合、クロマ成分に係わる前記第3符号化ブロックフラグが0である場合、前記現在符号化単位を前記変換単位に分割すると決定するか否かということに基づき、前記少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分の少なくとも1つの変換ブロックに係わる少なくとも1つの変換係数を、前記ビットストリームに含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグを獲得することができる。
【0016】
前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックに、変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す第1符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得する段階は、前記現在符号化単位の予測モードがインターモードであり、マージモードまたはスキップモードではない場合、前記第1符号化ブロックフラグを、前記ビットストリームから獲得することができる。
【0017】
前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックに、変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す第1符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得する段階は、前記現在符号化単位のツリータイプがシングルツリータイプである場合、前記第1符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得することができる。
【0018】
前記現在符号化単位の大きさが128x128であるならば、前記少なくとも1つの変換単位の個数は、4個であり、前記4個の変換単位の大きさは、64x64であり、前記現在符号化単位の大きさが128xN(Nは、64より小さい2の乗数)であるならば、前記少なくとも1つの変換単位の個数は、2個であり、前記2個の変換単位の大きさは、64xNであり、前記現在符号化単位の大きさがNx128(Nは、64より小さい2の乗数)であるならば、前記少なくとも1つの変換単位の個数は、2個であり、前記2個の変換単位の大きさは、Nx64でもある。
【0019】
前記ビットストリームに含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグを、前記ビットストリームから獲得する段階は、前記現在符号化単位のツリータイプがシングルツリータイプであるか、あるいはデュアルツリールマタイプである場合、前記第2符号化ブロックフラグを、前記ビットストリームから獲得することができる。
【0020】
前記復元された現在符号化単位を基に、前記現在符号化単位を含む前記現在映像を復元する段階は、前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定の第2サイズより大きい場合、前記所定の第2サイズに基づいて決定される前記現在符号化単位内部の所定の境界位置につき、デブロッキングフィルタリングを行う段階をさらに含んでもよい。
【0021】
前記現在符号化単位内部の前記所定の第2サイズに基づいて決定される所定の境界位置につき、デブロッキングフィルタリングを行う段階は、前記所定の第2サイズより大きい高さ及び幅のうち少なくとも一つを半分に分割し、複数のブロックを生成し、前記複数のブロックの境界につき、デブロッキングフィルタリングを行う段階を含んでもよい。
【0022】
前記複数のブロックの境界につき、デブロッキングフィルタリングを行う段階は、前記デブロッキングフィルタリングを行うエッジのタイプが垂直エッジである場合、前記現在符号化単位の幅が所定の第2サイズより大きければ、前記現在符号化単位の幅を分割し、前記複数のブロックを生成し、前記複数のブロックの垂直境界につき、デブロッキングフィルタリングを行う段階と、前記デブロッキングフィルタリングを行うエッジのタイプが水平エッジである場合、前記現在符号化単位の高さが所定の第2サイズより大きければ、前記現在符号化単位の高さを分割し、前記複数のブロックを生成し、前記複数のブロックの水平境界につき、デブロッキングフィルタリングを行う段階と、を含んでもよい。
【0023】
本開示の一実施形態による映像復号装置は、現在映像の分割形態モードに基づき、前記現在映像を階層的に分割し、現在符号化単位を含む複数の符号化単位を決定し、前記現在符号化単位の予測モードがインターモードである場合、前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す第1符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得し、前記第1符号化ブロックフラグが、前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むことを示す場合、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを決定し、前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを基に、前記現在符号化単位を変換単位に分割するか否かということを決定し、前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということに基づき、前記現在符号化単位に含まれた少なくとも1つの変換単位を決定し、前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということを基に、前記少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックが、少なくとも1つの変換係数を、前記ビットストリームに含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグを、前記ビットストリームから獲得し、前記第2符号化ブロックフラグを基に、前記少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックのレジデュアル信号を獲得し、前記レジデュアル信号を基に、前記現在符号化単位を復元し、前記復元された現在符号化単位を基に、前記現在符号化単位を含む前記現在映像を復元する少なくとも1つのプロセッサを含み、前記分割形態モードは、分割いかん、分割方向及び分割タイプのうち少なくとも一つを示し、前記分割タイプは、バイナリ分割、トリ分割、クアッド分割のうち一つを示すことができる。
【0024】
本開示の一実施形態による映像符号化方法は、現在映像の分割形態モードに基づき、前記現在映像を階層的に分割し、現在符号化単位を含む複数の符号化単位を決定する段階と、前記現在符号化単位の予測モードがインターモードである場合、前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す第1符号化ブロックフラグを生成する段階と、前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数を、前記ビットストリームに含むと決定した場合、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを決定する段階と、前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを基に、前記現在符号化単位を変換単位に分割するか否かということを決定する段階と、前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということに基づき、前記現在符号化単位に含まれた少なくとも1つの変換単位を決定する段階と、前記少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックのレジデュアル信号を符号化する段階と、前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということを基に、少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックが、少なくとも1つの変換係数を、前記ビットストリームに含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグを生成する段階と、前記符号化されたレジデュアル信号、前記第1符号化ブロックフラグ、及び前記第2符号化ブロックフラグを含むビットストリームを生成する段階と、を含み、前記分割形態モードは、分割いかん、分割方向及び分割タイプのうち少なくとも一つを示し、前記分割タイプは、バイナリ分割、トリ分割、クアッド分割のうち一つを示すことができる。
【0025】
本開示の一実施形態による映像復号方法に係わるコンピュータプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体にも記録される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1A】多様な実施形態による映像復号装置のブロック図を図示する図面である。
【
図1B】多様な実施形態による映像復号方法のフローチャートである。
【
図1C】多様な実施形態による映像復号部のブロック図である。
【
図2A】多様な実施形態による映像符号化装置のブロック図である。
【
図2B】多様な実施形態による映像符号化方法のフローチャートである。
【
図2C】多様な実施形態による映像符号化部のブロック図である。
【
図3A】一実施形態による、符号化単位、変換ツリー及び変換単位のシンタックス構造(syntax structure)を図示した図面である。
【
図3B】一実施形態による、符号化単位、変換ツリー及び変換単位のシンタックス構造(syntax structure)を図示した図面である。
【
図3C】一実施形態による、符号化単位、変換ツリー及び変換単位のシンタックス構造(syntax structure)を図示した図面である。
【
図4A】一実施形態による、符号化単位及び変換単位のシンタックス構造を図示した図面である。
【
図4B】一実施形態による、符号化単位及び変換単位のシンタックス構造を図示した図面である。
【
図4C】他の実施形態による、符号化単位及び変換単位のシンタックス構造を図示した図面である。
【
図4D】他の実施形態による、符号化単位及び変換単位のシンタックス構造を図示した図面である。
【
図5】一実施形態により、映像復号装置が、現在符号化単位の大きさが所定サイズより大きい場合、複数のブロックに分割し、複数のブロックの境界に対するデブロッキングフィルタリングを行う過程について説明するための図面である。
【
図6】一実施形態により、映像復号装置が現在符号化単位を分割し、少なくとも1つの符号化単位を決定する過程を図示する図面である。
【
図7】一実施形態により、映像復号装置が非正方形の形態である符号化単位を分割し、少なくとも1つの符号化単位を決定する過程を図示する図面である。
【
図8】一実施形態により、映像復号装置がブロック形態情報及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つに基づき、符号化単位を分割する過程を図示する図面である。
【
図9】一実施形態により、映像復号装置が奇数個の符号化単位のうち、所定の符号化単位を決定するための方法を図示する図面である。
【
図10】一実施形態により、映像復号装置が現在符号化単位を分割し、複数個の符号化単位を決定する場合、複数個の符号化単位が処理される順序を図示する図面である。
【
図11】一実施形態により、映像復号装置が所定の順序で符号化単位が処理されえない場合、現在符号化単位が奇数個の符号化単位に分割されることを決定する過程を図示する図面である。
【
図12】一実施形態により、映像復号装置が第1符号化単位を分割し、少なくとも1つの符号化単位を決定する過程を図示する図面である。
【
図13】一実施形態により、映像復号装置が第1符号化単位が分割されて決定された非正方形状の第2符号化単位が所定条件を満足する場合、第2符号化単位が分割されうる形態が制限されることを図示する図面である。
【
図14】一実施形態により、分割形態モードに係わる情報が4個の正方形状の符号化単位に分割することを示すことができない場合、映像復号装置が正方形状の符号化単位を分割する過程を図示する図面である。
【
図15】一実施形態により、複数個の符号化単位間の処理順序が符号化単位の分割過程によって異なりうることを図示した図面である。
【
図16】一実施形態により、符号化単位が再帰的に分割され、複数個の符号化単位が決定される場合、符号化単位の形態及び大きさが変わることにより、符号化単位の深度が決定される過程を図示する図面である。
【
図17】一実施形態による、符号化単位の形態及び大きさによって決定されうる深度、及び符号化単位区分のためのインデックス(PID:part index)を図示する図面である。
【
図18】一実施形態による、ピクチャに含まれる複数個の所定のデータ単位により、複数個の符号化単位が決定されたところを図示する図面である。
【
図19】一実施形態による、ピクチャに含まれる基準符号化単位の決定順序を決定する基準になるプロセッシングブロックを図示する図面である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
開示された実施形態の利点、特徴、及びそれらを達成する方法は、添付図面と共に後述されている実施形態を参照すれば、明確になるであろう。しかし、本開示は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態にも具現され、ただし、本実施形態は、本開示を完全なものにし、本開示が属する技術分野において当業者に、発明の範疇を完全に知らせるために提供されるのみである。
【0028】
本明細書で使用される用語について簡略に説明し、開示された実施形態につき、具体的に説明する。
【0029】
本明細書で使用される用語は、本開示における機能を考慮しながら、可能な限り、現在汎用される一般的な用語を選択したが、それは、関連分野に携わる技術者の意図、判例、または新たな技術の出現などによって異なりうる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分で詳細にその意味を記載する。従って、本開示で使用される用語は、単純な用語の名称ではなく、その用語が有する意味と、本開示の全般にわたる内容とを基に定義されなければならない。
【0030】
本明細書における単数の表現は、文脈上、明白に単数であると特定されない限り、複数の表現を含む。
【0031】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。
【0032】
また、明細書で使用される「部」という用語は、ソフトウェア構成要素またはハードウェア構成要素を意味し、「部」は、ある役割を遂行する。しかしながら、「部」は、ソフトウェアまたはハードウェアに限定される意味ではない。「部」は、アドレッシングすることができる記録媒体にあるようにも構成され、1またはそれ以上のプロセッサを再生させるようにも構成される。よって、一例として、「部」は、ソフトウェア構成要素、客体志向ソフトウェア構成要素、クラス構成要素及びタスク構成要素のような構成要素、並びにプロセス、関数、属性、プロシージャ、サブルーチン、プログラムコードのセグメント、ドライバ、ファームウェア、マイクロコード、回路、データ、データベース、データ構造、テーブル、アレイ、及び変数を含む。構成要素と「部」とのうちで提供される機能は、さらに少数の構成要素及び「部」に結合されるか、あるいはさらなる構成要素と「部」とにさらに分離されもする。
【0033】
本開示の一実施形態によれば、「部」は、プロセッサ及びメモリによっても具現される。用語「プロセッサ」は、汎用プロセッサ、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、制御器、マイクロ制御器、状態マシンなどを含むように広く解釈されなければならない。いくつかの環境においては、「プロセッサ」は、注文型半導体(ASIC)、プログラム可能ロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)などを指すこともできる。用語「プロセッサ」は、例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサの組み合わせ、DSPコアと結合した1以上のマイクロプロセッサの組み合わせ、または任意の他のそのような構成の組み合わせのような処理デバイスの組み合わせを指すこともできる。
【0034】
用語「メモリ」は、電子情報を保存することができる任意の電子コンポーネントを含むように広く解釈されなければならない。用語「メモリ」は、任意アクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、不揮発性任意アクセスメモリ(NVRAM)、プログラム可能読み取り専用メモリ(PROM)、消去・プログラム可能判読専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能PROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、磁気または光学のデータ保存装置、レジスタのようなプロセッサ可読媒体の多様な類型を指すこともできる。プロセッサがメモリから情報を読み取り、かつ/あるいはメモリに情報を記録することができならば、該メモリは、プロセッサと電子通信状態にあるとされる。プロセッサに集積されたメモリは、プロセッサと電子通信状態にある。
【0035】
以下、「映像」は、ビデオの静止映像のような静的イメージでもあり、あるいは動画、すなわち、ビデオそれ自体のような動的イメージを示すことができる。
【0036】
以下、「サンプル」は、映像のサンプリング位置に割り当てられたデータであり、プロセッシング対象になるデータを意味する。例えば、空間領域の映像において、ピクセル値、変換領域上の変換係数がサンプルでもある。そのような少なくとも1つのサンプルを含む単位をブロックと定義することができる。以下においては、添付図面を参照し、実施形態につき、本開示が属する技術分野において当業者が、容易に実施することができるように詳細に説明する。そして、図面において、本開示について明確に説明するために、説明と関係のない部分は、省略する。
【0037】
以下、
図1ないし
図19を参照し、一実施形態による、映像符号化装置及び映像復号装置、映像符号化方法及び映像復号方法が詳述される。
図6ないし
図19を参照し、一実施形態による、映像のデータ単位を決定する方法について説明され、
図1Aないし
図5を参照し、一実施形態による、符号化単位の大きさにより、サブブロックを基に、符号化ブロックフラグ情報を効率的にシグナリングしたり、符号化単位の大きさにより、効率的にデブロッキングフィルタリングを行ったりする符号化または復号方法、及びその装置について説明される。
【0038】
このとき、符号化ブロックフラグ情報(CBF:coded block flag)とは、原本映像の信号と、予測信号との差を示すレジデュアル信号が、変換/量子化されることにより、現在ブロックに0ではない、少なくとも1つの変換係数が存在するか否かということを示すフラグ情報を意味しうる。例えば、該符号化ブロックフラグ情報が、現在ブロックに0ではない、少なくとも1つの変換係数が存在することを示す場合(例えば、該符号化ブロックフラグの値が1である場合でもあるが、それに制限されるものではない)、該符号化ブロックフラグ情報が、現在ブロックに、0ではない少なくとも1つの変換係数が存在することを示すので、該符号化ブロックフラグ情報は、現在ブロックの変換係数に係わるエントロピー符号化が行われることを示す。
【0039】
符号化ブロックフラグ情報が、現在ブロックに全ての変換係数が0であることを示す場合(例えば、符号化ブロックフラグの値が0である場合でもあるが、それに制限されるものではない)、現在ブロックについては、別途にエントロピー符号化が行われていないことを示す。すなわち、映像復号装置は、該符号化ブロックフラグ情報をビットストリームに含めて出力し、該映像復号装置は、ビットストリームから該符号化ブロックフラグ情報を獲得し、該符号化ブロックフラグ情報を基に、現在ブロックにつき、エントロピー復号が必要であるか否かということを決定することができる。
【0040】
このとき、符号化ブロックフラグ情報は、符号化単位別に特定条件を満足するか否かということによっても生成される。ただし、それに制限されるものではなく、符号化単位より小さいサブブロック単位別にも生成される。
【0041】
また、ルマ成分及びクロマ成分のいずれについても、1つの符号化ブロックフラグ情報が生成されうるが、それに制限されるものではなく、各成分別に、符号化ブロックフラグ情報が生成されうる。このとき、ルマ成分及びクロマ成分のいずれにも係わる1つの符号化ブロックフラグ情報が、各成分別符号化ブロックフラグ情報と共に生成されるうこ。すなわち、ルマ成分及びクロマ成分のいずれにも係わる1つの符号化ブロックフラグ情報の値が1である場合、各成分別に、符号化ブロックフラグ情報が生成されうる。一方、ルマ成分及びクロマ成分のいずれにも係わる1つの符号化ブロックフラグ情報の値が0である場合、各成分別に、符号化ブロックフラグ情報が生成されないのである。
【0042】
以下、
図1Aないし
図5を参照し、本開示の一実施形態による、符号化単位の大きさにより、サブブロックを基に、符号化ブロックフラグ情報を効率的にシグナリングするか、あるいは符号化単位の大きさにより、効率的にデブロッキングフィルタリングを行う符号化/復号方法及びその装置について詳述される。
【0043】
図1Aは、多様な実施形態による映像復号装置のブロック図を図示する。
【0044】
多様な実施形態による映像復号装置100は、獲得部105及び映像復号部110を含んでもよい。獲得部105及び映像復号部110は、少なくとも1つのプロセッサを含んでもよい。また、獲得部105及び映像復号部110は、少なくとも1つのプロセッサが遂行する命令語を保存するメモリを含んでもよい。映像復号部110は、獲得部105と別途のハードウェアによって具現されるか、あるいは獲得部105を含んでもよい。
【0045】
映像復号部110は、現在映像の分割形態モードに基づき、現在映像を階層的に分割し、現在符号化単位を含む複数の符号化単位を決定することができる。このとき、該分割形態モードは、分割いかん、分割方向及び分割タイプのうち少なくとも一つを示すことができる。該分割タイプは、バイナリ分割、トリ分割、クアッド分割のうち一つを示すことができる。獲得部105は、現在映像の分割形態モードに係わる情報を獲得することができ、映像復号部110は、獲得した現在映像の分割形態モードに係わる情報を基に、現在映像を階層的に分割し、現在符号化単位を含む複数の符号化単位を決定することができる。
【0046】
獲得部105は、現在符号化単位の予測モードがインターモードである場合、現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す第1符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得することができる。このとき、該第1符号化ブロックフラグは、符号化単位レベルにおいても獲得される。例えば、該第1符号化ブロックフラグは、符号化単位シンタックス構造の一部にも含まれる。一方、獲得部105は、現在符号化単位の予測モードがインターモードであり、マージモードまたはスキップモードではない場合、第1符号化ブロックフラグを獲得することができる。
【0047】
獲得部105は、現在符号化単位のツリータイプがシングルツリータイプである場合、第1符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得することができる。このとき、ツリータイプは、シングルツリータイプ、デュアルツリールマタイプ及びデュアルツリークロマタイプを含んでもよく、シングルツリータイプは、ルマ成分の映像のツリー分割構造が、クロマ成分の映像のツリー分割構造と同一であること(すなわち、ルマ成分及びクロマ成分の映像は、1つのツリー分割構造を有する)を意味し、デュアルツリータイプは、ルマ成分の映像のツリー分割構造が、クロマ成分の映像のツリー分割構造と異なること(すなわち、ルマ成分及びクロマ成分の映像は、別途のツリー分割構造を有する)を意味し、従って、デュアルツリータイプは、ルマ成分に対応するデュアルツリールマタイプと、クロマ成分に対応するデュアルツリークロマタイプとを含んでもよい。ここで、該ツリー分割は、ツリー構造の階層的分割を意味しうる。
【0048】
符号化単位は、それに対応するツリータイプを有することができ、符号化単位のツリータイプがシングルツリータイプである場合、該符号化単位は、ルマ成分及びクロマ成分の符号化ブロック(coding block)を含んでもよい。該符号化単位のツリータイプがデュアルツリールマタイプである場合、該符号化単位は、ルマ成分の符号化ブロックを含んでもよい。該符号化単位のツリータイプがデュアルツリークロマタイプである場合、該符号化単位は、クロマ成分の符号化ブロックを含んでもよい。
【0049】
獲得部105は、第1符号化ブロックフラグが、現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むことを示す場合、該現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが、所定サイズより大きいか否かということを決定することができる。このとき、該所定サイズは、変換単位の最大サイズでもあるが、それに制限されるものではない。ここで、該変換単位は、(逆)変換を行うプロセッシング単位を意味し、その大きさは、制限されうる。符号化単位と該変換単位との大きさは、同一でもあるが、最大符号化単位の大きさは、該変換単位の最大サイズより大きくもなり、従って、該符号化単位が該変換単位の最大サイズより大きい場合が生じうる。このとき、該符号化単位は、複数の変換単位に分割されても処理される。所定サイズは、高さ及び幅について同一でもあるが、それに制限されるものではなく、高さと幅とのついても、それぞれ存在しうる。
【0050】
例えば、獲得部105は、現在符号化単位の高さが64より大きいか、あるいは現在符号化単位の幅が64より大きいか否かということを決定することができる。
【0051】
獲得部105は、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが、所定サイズより大きいか否かということを基に、現在符号化単位を変換単位に分割するか否かということを決定することができる。
【0052】
獲得部105は、現在符号化単位を変換単位に分割するか否かということに基づき、現在符号化単位に含まれた少なくとも1つの変換単位を決定することができる。獲得部105は、該現在符号化単位を該変換単位に分割すると決定した場合、映像復号部110は、該現在符号化単位を該変換単位に分割し、複数の変換単位を決定することができ、獲得部105は、現在符号化単位を変換単位に分割しないと決定した場合、映像復号部110は、該現在符号化単位の大きさと同一である変換単位を決定することができる。このとき、映像復号部110は、所定サイズより大きい高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズを有する変換単位を決定することができる。現在符号化単位から決定された少なくとも1つの変換単位の高さ及び幅は、いずれも所定サイズより小さいか、あるいはそれと同じでもある。
【0053】
例えば、現在符号化単位の大きさが128x128であるならば、少なくとも1つの変換単位の個数は、4個でもあり、4個の変換単位の大きさは、64x64でもある。現在符号化単位の大きさが128xN(Nは、64より小さい2の倍数)であるならば、少なくとも1つの変換単位の個数は、2個であり、2個の変換単位の大きさは、64xNであることがある。
【0054】
現在符号化単位の大きさがNx128(Nは、64より小さい2の倍数)であるならば、少なくとも1つの変換単位の個数は、2個であり、2個の変換単位の大きさは、Nx64でもある。
【0055】
獲得部105は、現在符号化単位を変換単位に分割するか否かということを基に、少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックが、少なくとも1つの該変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得することができる。このとき、該第2符号化ブロックフラグは、変換単位レベルにおいても獲得される。
【0056】
獲得部105は、現在符号化単位のツリータイプがシングルツリータイプであるか、あるいはデュアルツリールマタイプである場合、第2符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得することができる。
【0057】
例えば、獲得部105は、現在符号化単位を変換単位に分割すると決定した場合、該現在符号化単位に含まれた複数の変換単位それぞれにつき、第2符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得することができる。獲得部105は、該現在符号化単位を該変換単位に分割すると決定した場合、他条件の満足いかんにかかわらず、第2符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得することができる。
【0058】
獲得部105は、現在符号化単位を変換単位に分割しないと決定した場合、該現在符号化単位の予測モード、または第3符号化ブロックフラグの値に基づき、第2符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得することができる。該第3符号化ブロックフラグは、少なくとも1つの変換単位に含まれた少なくとも1つのクロマ成分のブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す情報でもある。該第3符号化ブロックフラグは、クロマ成分別にも獲得される。例えば、該クロマ成分はCb、Crでもある。
【0059】
獲得部105は、第2符号化ブロックフラグの獲得前、第3符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得することができる。獲得部105は、現在符号化単位のツリータイプがシングルツリータイプであるか、あるいはデュアルツリークロマタイプである場合、第3符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得することができる。
【0060】
例えば、獲得部105は、現在符号化単位の予測モードがイントラモードではない場合、第2符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得することができる。このとき、第3符号化ブロックフラグの値にかかわらず、該第2符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得することができる。現在符号化単位の予測モードがイントラモードではない場合は、インターモードである場合であり、該インターモードは、一般的な(normal)インターモード、スキップモード(skip mode)及びマージモード(merge mode)を含んでもよい。このとき、該スキップモードは、以前に復号された動き情報を利用し、現在符号化単位に係わるインター予測を行うモードであり、別途の動き情報及びレジデュアル信号が別途に復号されないモードを意味し、該マージモードは、以前に復号された動き情報を利用し、現在符号化単位に係わるインター予測を行うモードであり、別途の動き情報を復号しないが、レジデュアル信号は、復号されうるモードを意味する。
【0061】
一般的なインターモードは、現在符号化単位に係わる別途の動き情報及びレジデュアル信号を復号し、現在符号化単位に係わるインター予測を行うモードを意味しうる。
【0062】
映像復号部110は、第2符号化ブロックフラグを基に、少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックのレジデュアル信号を獲得することができる。例えば、第2符号化ブロックフラグが少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むことを示す場合、映像復号部110は、少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックに係わる変換係数情報をエントロピー復号し、逆量子化/逆変換を行い、レジデュアル信号を獲得することができる。該第2符号化ブロックフラグが少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含まないことを示す場合、映像復号部110は、少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックに係わる変換係数情報をエントロピー復号せず、当該ルマ成分のブロックの変換係数の値は、いずれも0に決定することにより、レジデュアル信号を獲得することができる。
【0063】
映像復号部110は、レジデュアル信号を基に、現在符号化単位を復元することができる。例えば、映像復号部110は、現在符号化単位の予測モードに基づき、予測信号を生成し、現在符号化単位の予測信号及びレジデュアル信号を基に、現在符号化単位を復元することができる。
【0064】
映像復号部110は、復元された現在符号化単位を基に、現在符号化単位を含む現在映像を復元することができる。すなわち、映像復号部110は、該現在符号化単位と類似した方式で、他の符号化単位を復元し、該符号化単位を基に、現在映像の復元映像を生成することができる。このとき、少なくとも1つの符号化単位の境界につき、デブロッキングフィルタリングが行われ、デブロッキングが行われて生成された符号化単位を基に、現在映像を復元することができる。
【0065】
映像復号部110は、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが、所定の第2サイズより大きい場合、所定の第2サイズに基づいて決定される現在符号化単位内部の所定の境界位置につき、デブロッキングフィルタリングを行うことができる。映像復号部110は、所定の第2サイズが変換単位の最大サイズである場合、所定の第2サイズより大きい現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つを、所定の第2サイズごとに分けて決定された現在符号化単位内部の所定の境界位置につき、水平方向または垂直方向にデブロッキングフィルタリングを行うことができる。例えば、映像復号部110は、128x128の現在符号化単位が64x64に分けられる境界につき、デブロッキングフィルタリングを行うことができる。
【0066】
映像復号部110は、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが、所定の第2サイズより大きい場合、所定の第2サイズより大きい高さ及び幅のうち少なくとも一つを分割し、複数のブロックを生成し、複数のブロックの境界につき、デブロッキングフィルタリングを行うことができる。例えば、映像復号部110は、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが、所定の第2サイズより大きい場合、所定の第2サイズより大きい高さ及び幅のうち少なくとも一つを半分に分割し、複数のブロックを生成し、複数のブロックの境界につき、デブロッキングフィルタリングを行うことができる。このとき、所定の第2サイズは、変換単位の最大サイズを意味しうるが、それに制限されるものではない。例えば、所定の第2サイズは、64でもある。このとき、所定の第2サイズより大きい現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つは、128でもあり、従って、その半分は、64でもある。ただし、所定の第2サイズは、64に制限されず、2の倍数のうち一つでもあり、所定の第2サイズより大きい現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つは、所定の第2サイズより大きい多様な2の倍数でもある。
【0067】
映像復号部110は、デブロッキングフィルタリングを行うエッジのタイプが垂直エッジである場合、現在符号化単位の幅が所定の第2サイズより大きければ、現在符号化単位の幅を分割し、複数のブロックを生成することができる。映像復号部110は、複数のブロックの垂直境界につき、デブロッキングフィルタリングを行うことができる。映像復号部110は、デブロッキングフィルタリングを行うエッジのタイプが水平エッジである場合、現在符号化単位の高さが所定の第2サイズより大きければ、現在符号化単位の高さを分割し、複数のブロックを生成することができる。映像復号部110は、複数のブロックの水平境界につき、デブロッキングフィルタリングを行うことができる。
【0068】
図1Bは、多様な実施形態による映像復号方法のフローチャートを図示する。
【0069】
S105段階において、映像復号装置100は、現在映像の分割形態モードに基づき、現在映像を階層的に分割し、現在符号化単位を含む複数の符号化単位を決定することができる。
【0070】
S110段階において、映像復号装置100は、現在符号化単位の予測モードがインターモードである場合、現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す第1符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得することができる。このとき、現在符号化単位のツリータイプは、シングルツリータイプでもある。
【0071】
S115段階において、映像復号装置100は、第1符号化ブロックフラグが現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むことを示す場合、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを決定することができる。このとき、映像復号装置100は、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つにlog2を取った値が、所定サイズにlog2を取った値より大きいか否かということを決定することができる。
【0072】
S120段階において、映像復号装置100は、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを基に、現在符号化単位を変換単位に分割するか否かということを決定することができる。
【0073】
S125段階において、映像復号装置100は、現在符号化単位を変換単位に分割するか否かということに基づき、現在符号化単位に含まれた少なくとも1つの変換単位を決定することができる。
【0074】
S130段階において、映像復号装置100は、現在符号化単位を変換単位に分割するか否かということを基に、少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得することができる。
【0075】
S135段階において、映像復号装置100は、第2符号化ブロックフラグを基に、少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックのレジデュアル信号を獲得することができる。
【0076】
S140段階において、映像復号装置100は、レジデュアル信号を基に、現在符号化単位を復元することができる。
【0077】
S145段階において、映像復号装置100は、復元された現在符号化単位を基に、現在符号化単位を含む現在映像を復元することができる。
【0078】
図1Cは、多様な実施形態による映像復号部6000のブロック図を図示する。
【0079】
多様な実施形態による映像復号部6000は、映像復号装置100の獲得部105及び映像復号部110において、映像データを符号化するのに経る作業を遂行する。
【0080】
図1Cを参照すれば、エントロピー復号部6150は、ビットストリーム6050から、復号対象である符号化された映像データ、及び復号のために必要な符号化情報をパージングする。符号化された映像データは、量子化された変換係数であり、逆量子化部6200及び逆変換部6250は、量子化された変換係数からレジデュデータを復元する。
【0081】
イントラ予測部6400は、ブロック別に、イントラ予測を行う。インター予測部6350は、ブロック別に、復元ピクチャバッファ6300で獲得された参照映像を利用し、インター予測を行う。イントラ予測部6400またはインター予測部6350で生成された各ブロックに係わる予測データと、レジデュデータとが加えられることにより、現在映像のブロックに係わる空間領域のデータが復元され、デブロッキング部6450及びSAO(sample adaptive offset)遂行部6500は、復元された空間領域のデータにつき、ループフィルタリングを行い、フィルタリングされた復元映像6600を出力することができる。また、復元ピクチャバッファ6300に保存された復元映像は、参照映像としても出力される。
【0082】
映像復号装置100の映像復号部110で映像データを復号するために、多様な実施形態による映像復号部6000の段階別作業がブロック別にも遂行される。
【0083】
図2Aは多様な実施形態による映像符号化装置のブロック図を図示する。
【0084】
多様な実施形態による映像符号化装置150は、映像符号化部155及びビットストリーム生成部160を含んでもよい。
【0085】
映像符号化部155及びビットストリーム生成部160は、少なくとも1つのプロセッサを含んでもよい。また映像符号化部155及びビットストリーム生成部160は、少なくとも1つのプロセッサが遂行する命令語を保存するメモリを含んでもよい。映像符号化部155は、ビットストリーム生成部160と別途のハードウェアによって具現されるか、あるいはビットストリーム生成部160を含んでもよい。
【0086】
映像符号化部155は、現在映像の分割形態モードに基づき、現在映像を階層的に分割し、現在符号化単位を含む複数の符号化単位を決定することができる。このとき、該分割形態モードは、分割いかん、分割方向及び分割タイプのうち少なくとも一つを示すことができる。該分割タイプは、バイナリ分割、トリ分割、クアッド分割のうち一つを示すことができる。映像符号化部155は、現在映像の分割形態モードに係わる情報を符号化し、ビットストリーム生成部160は、符号化された現在映像の分割形態モードに係わる情報を含むビットストリームを生成することができる。
【0087】
映像符号化部155は、現在符号化単位の予測モードがインターモードである場合、現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す第1符号化ブロックフラグを生成することができる。このとき、第1符号化ブロックフラグは、符号化単位レベルについても生成される。
【0088】
映像符号化部155は、現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むと決定した場合、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを決定することができる。このとき、該所定サイズは、変換単位の最大サイズでもあるが、それに制限されるものではない。例えば、映像符号化部155は、現在符号化単位の高さが64より大きいか、あるいは現在符号化単位の幅が64より大きいか否かということを決定することができる。
【0089】
映像符号化部155は、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを基に、現在符号化単位を変換単位に分割するか否かということを決定することができる。
【0090】
映像符号化部155は、現在符号化単位を変換単位に分割するか否かということに基づき、現在符号化単位に含まれた少なくとも1つの変換単位を決定することができる。映像符号化部155は、現在符号化単位を変換単位に分割すると決定した場合、現在符号化単位を変換単位に分割し、複数の変換単位を決定することができ、映像符号化部155は、現在符号化単位を変換単位に分割しないと決定した場合、現在符号化単位の大きさと同一である変換単位を決定することができる。このとき、映像符号化部155は、所定サイズより大きい高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズを有する変換単位を決定することができる。現在符号化単位から決定された少なくとも1つの変換単位の高さ及び幅は、いずれも所定サイズより小さいか、あるいはそれと同じでもある。
【0091】
例えば、現在符号化単位の大きさが128x128であるならば、少なくとも1つの変換単位の個数は、4個でもあり、4個の変換単位の大きさは、64x64でもある。現在符号化単位の大きさが128xN(Nは、64より小さい2の倍数)であるならば、少なくとも1つの変換単位の個数は、2個であり、2個の変換単位の大きさは、64xNでもある。
【0092】
現在符号化単位の大きさがNx128(Nは、64より小さい2の倍数)であるならば、少なくとも1つの変換単位の個数は、2個であり、2個の変換単位の大きさは、Nx64でもある。
【0093】
映像符号化部155は、少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックのレジデュアル信号を符号化することができる。映像符号化部155は、現在符号化単位の予測モードを基に、現在符号化単位の予測信号を生成し、原本映像の現在符号化単位の信号と、予測信号とを基に、レジデュアル信号を生成することができる。映像符号化部155は、現在符号化単位のレジデュアル信号を変換/量子化し、変換係数を生成することができる。このとき、現在ブロックの変換係数がいずれも0であるならば、現在ブロックの変換係数に係わる情報をエントロピー符号化せず、0ではないならば、変換係数に係わる情報をエントロピー符号化することができる。
【0094】
映像符号化部155は、現在符号化単位を変換単位に分割するか否かということを基に、少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグを生成することができる。
【0095】
映像符号化部155は、符号化されたレジデュアル信号、第1符号化ブロックフラグ及び第2符号化ブロックフラグを含むビットストリームを生成することができる。ただし、現在ブロックの変換係数がいずれも0であるならば、エントロピー符号化せず、現在ブロックにつき、符号化されたレジデュアル信号は存在せず、その場合、ビットストリームに、現在ブロックに係わるレジデュアル信号は、含まれない。
【0096】
映像符号化部155は、現在符号化単位を変換単位に分割すると決定した場合、現在符号化単位に含まれた複数の変換単位それぞれにつき、第2符号化ブロックフラグを生成することができる。映像符号化部155は、現在符号化単位を変換単位に分割すると決定した場合、他の条件の満足いかんにかかわらず、第2符号化ブロックフラグを生成することができる。
【0097】
映像符号化部155は、現在符号化単位を変換単位に分割しないと決定した場合、現在符号化単位の予測モードまたは所定条件に基づき、第2符号化ブロックフラグを生成することができる。このとき、該所定条件は、少なくとも1つの変換単位に含まれた少なくとも1つのクロマ成分のブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むか否かということに係わる条件でもある。該所定条件は、クロマ成分別にその満足いかんが決定されうる。
【0098】
映像符号化部155は、第2符号化ブロックフラグの生成前、前記所定条件に基づき、第3符号化ブロックフラグを生成することができる。
【0099】
例えば、映像符号化部155は、現在符号化単位の予測モードがイントラモードではない場合(すなわち、インターモードである場合)、第2符号化ブロックフラグを生成することができる。このとき、第3符号化ブロックフラグの値にかかわらず、第2符号化ブロックフラグを生成することができる。
【0100】
一方、映像符号化部155は、現在符号化単位の予測モードがインターモードであり、マージモードまたはスキップモードではない場合、第1符号化ブロックフラグを生成することができる。
【0101】
映像符号化部155は、現在符号化単位のツリータイプがシングルツリータイプである場合、第1符号化ブロックフラグを生成することができる。
【0102】
映像符号化部155は、現在符号化単位のツリータイプがシングルツリータイプであるか、あるいはデュアルツリールマタイブである場合、第2符号化ブロックフラグを生成することができる。
【0103】
映像符号化部155は、現在符号化単位のツリータイプがシングルツリータイプであるか、あるいはデュアルツリークロマタイプである場合、第3符号化ブロックフラグを生成することができる。
【0104】
映像符号化部155は、符号化されたレジデュアル信号を基に、現在符号化単位を復元することができる。例えば、映像符号化部155は、現在符号化単位の予測モードに基づき、生成された予測信号と、符号化されたレジデュアル信号とを基に、現在符号化単位を復元することができる。
【0105】
映像符号化部155は、復元された現在符号化単位を基に、現在符号化単位を含む現在映像を復元することができる。すなわち、映像符号化部155は、現在符号化単位と類似した方式で、他の符号化単位を復元し、符号化単位を基に、現在映像の復元映像を生成することができる。
【0106】
映像符号化部155は、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが、所定の第2サイズより大きい場合、所定の第2サイズに基づいて決定される現在符号化単位内部の所定の境界位置につき、デブロッキングフィルタリングを行うことができる。
【0107】
映像符号化部155は、所定の第2サイズが変換単位の最大サイズである場合、所定の第2サイズより大きい現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つを、所定の第2サイズごとに分けて決定された現在符号化単位内部の所定の境界位置につき、水平方向または垂直方向にデブロッキングフィルタリングを行うことができる。例えば、映像符号化部155は、所定の第2サイズが64であり、現在符号化単位の大きさが128x128である場合、128x128の現在符号化単位が64x64に分けられる境界につき、デブロッキングフィルタリングを行うことができる。
【0108】
映像符号化部155は、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが、所定の第2サイズより大きい場合、所定の第2サイズより大きい高さ及び幅のうち少なくとも一つを分割し、複数のブロックを生成し、複数のブロックの境界につき、デブロッキングフィルタリングを行うことができる。例えば、映像符号化部155は、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが、所定の第2サイズより大きい場合、所定の第2サイズより大きい高さ及び幅のうち少なくとも一つを半分に分割し、複数のブロックを生成し、複数のブロックの境界につき、デブロッキングフィルタリングを行うことができる。このとき、所定の第2サイズは、変換単位の最大サイズを意味しうるが、それに制限されるものではない。例えば、所定の第2サイズは、64でもある。このとき、所定の第2サイズより大きい現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つは、128でもあり、従って、その半分は64でもある。ただし、所定の第2サイズは、64に制限されず、2の倍数のうち一つでもあり、所定の第2サイズより大きい現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つは、所定の第2サイズより大きい多様な2の倍数でもある。
【0109】
映像符号化部155は、デブロッキングフィルタリングを行うエッジのタイプが垂直エッジである場合、現在符号化単位の幅が所定の第2サイズより大きければ、現在符号化単位の幅を分割し、複数のブロックを生成することができる。映像符号化部155は、複数のブロックの垂直境界につき、デブロッキングフィルタリングを行うことができる。映像符号化部155は、デブロッキングフィルタリングを行うエッジのタイプが水平エッジである場合、現在符号化単位の高さが所定の第2サイズより大きければ、現在符号化単位の高さを分割し、複数のブロックを生成することができる。映像符号化部155は、複数のブロックの水平境界につき、デブロッキングフィルタリングを行うことができる。
【0110】
図2Bは、多様な実施形態による映像符号化方法のフローチャートを図示する。
【0111】
S155段階において、映像符号化装置150は、現在映像の分割形態モードに基づき、現在映像を階層的に分割し、現在符号化単位を含む複数の符号化単位を決定することができる。
【0112】
S160段階において、映像符号化装置150は、現在符号化単位の予測モードがインターモードである場合、現在符号化単位に含まれたルマクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す第1符号化ブロックフラグを生成することができる。
【0113】
S165段階において、映像符号化装置150は、現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むと決定した場合、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを決定することができる。
【0114】
S170段階において、映像符号化装置150は、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを基に、現在符号化単位を変換単位に分割するか否かということを決定することができる。
【0115】
S175段階において、映像符号化装置150は、現在符号化単位を変換単位に分割するか否かということに基づき、現在符号化単位に含まれた少なくとも1つの変換単位を決定することができる。
【0116】
S180段階において、映像符号化装置150は、少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックのレジデュアル信号を符号化することができる。
【0117】
S185段階において、映像符号化装置150は、現在符号化単位を変換単位に分割するか否かということを基に、少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックが、少なくとも1つの変換係数を含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグを生成することができる。
【0118】
S190段階において、映像符号化装置150は、符号化されたレジデュアル信号、第1符号化ブロックフラグ及び第2符号化ブロックフラグを含むビットストリームを生成することができる。
【0119】
図2Cは、多様な実施形態による映像符号化部のブロック図を図示する。
【0120】
多様な実施形態による映像符号化部7000は、映像符号化装置150の映像符号化部155及びビットストリーム生成部160において、映像データを符号化するのに経る作業を遂行する。
【0121】
すなわち、イントラ予測部7200は、現在映像7050において、ブロック別に、イントラ予測を行い、インター予測部7150は、ブロック別に、現在映像7050及び復元ピクチャバッファ7100で獲得された参照映像を利用し、インター予測を行う。
【0122】
イントラ予測部7200またはインター予測部7150から出力された各ブロックに係わる予測データを、現在映像7050のエンコーディングされるブロックに係わるデータから差し引くことによってレジデュデータを生成し、変換部7250及び量子化部7300は、レジデュデータにつき、変換及び量子化を行い、ブロック別に量子化された変換係数を出力することができる。逆量子化部7450、逆変換部7500は、量子化された変換係数につき、逆量子化及び逆変換を行い、空間領域のレジデュデータを復元することができる。復元された空間領域のレジデュデータは、イントラ予測部7200またはインター予測部7150から出力された各ブロックに係わる予測データと加えられることにより、現在映像7050のブロックに係わる空間領域のデータに復元される。デブロッキング部7550及びSAO遂行部7600は、復元された空間領域のデータにつき、インループフィルタリングを行い、フィルタリングされた復元映像を生成する。生成された復元映像は、復元ピクチャバッファ7100に保存される。復元ピクチャバッファ7100に保存された復元映像は、他の映像のインター予測のための参照映像にも利用される。エントロピー符号化部7350は、量子化された変換係数についてエントロピー符号化し、エントロピー符号化された係数が、ビットストリーム7400としても出力される。
【0123】
多様な実施形態による映像符号化部7000が映像符号化装置150に適用されるために、多様な実施形態による映像符号化部7000の段階別作業がブロック別にも遂行される。
【0124】
図3Aないし
図3Cは、一実施形態による、符号化単位、変換ツリー及び変換単位のシンタックス構造(syntax structure)を図示した図面である。
【0125】
図3Aを参照すれば、符号化単位レベルの符号化単位シンタックス構造200に、シンタックスエレメント(syntax element)cu_cbf 205を含んでもよい。cu_cbfは、符号化単位のCBFであり、その値が0である場合、映像復号装置100は、符号化単位のルマ成分及びクロマ成分のブロックには、符号化された変換係数が存在しないと決定することができる。
【0126】
映像復号装置150は、現在符号化単位(x0,y0)の予測モード(CupredMode[x0][y0])がイントラモード(MODE_INTRA)ではない場合(すなわち、インターモードである場合)(CuPredMode[x0][y0]!=MODE_INTRA)、現在符号化単位(x0,y0)のマージフラグ(merge_flag[x0][y0])の値が0である場合、cu_cbf 205をビットストリームからパージング(ae(v))することができる。ここで、マージフラグは、現在符号化単位の予測モードがマージモードであるか否かということを示すフラグであり、その値が0である場合、現在符号化単位の予測モードがマージモードではなく、一般的なインターモードであるということを示すことができる。
【0127】
映像復号装置100は、現在符号化単位の予測モードがスキップモードである場合、ビットストリームから、cu_cbf 205を含むCBF(各成分別CBFなど)をビットストリームから獲得しないのである。
【0128】
映像復号装置100は、現在符号化単位の予測モードがマージモードである場合、ビットストリームから、cu_cbf 205を獲得せず、その値を1に決定することができる。しかし、映像復号装置100は、現在符号化単位の予測モードがマージモードである場合、cu_cbf 205を除いた各成分別CBFなどをビットストリームから獲得することができる。
【0129】
映像復号装置100は、現在符号化単位の予測モードがイントラモードである場合、ビットストリームから、cu_cbf 205を獲得せず、その値を1に決定することができる。しかし、映像復号装置100は、現在符号化単位の予測モードがイントラモードである場合、cu_cbf 205を除いた各成分別CBFなどをビットストリームから獲得することができる。映像復号装置100は、現在変換単位の予測モードがイントラモードである場合、符号化単位別に、イントラ予測を行うことができる。
【0130】
映像復号装置150は、cu_cbfの値が1である場合(if(cu_cbf))、サブブロック単位で、CBF情報をビットストリームから獲得することができる。
【0131】
映像復号装置150は、サブブロック変換(SBT:sub block transform)技法が活性化されているか否かということ(sps_sbt_enabled_flag)を基に、現在符号化単位の大きさ(cbWidth,cbHeight)、及びサブブロック変換技法で利用される符号化単位の最大サイズ(MaxSbtSize)を基に、現在符号化単位がサブブロック変換(SBT)技法を利用するか否かということ(cu_sbt_flag)を決定し、現在符号化単位がサブブロック変換技法を利用する場合、現在ブロックを1/4,3/4分割または1/2,1/2分割するか否かということ(cu_sbt_quad_flag)を決定し、現在ブロックを水平または垂直に分割するか否かということ(cu_sbt_horizontal_flag)を決定し、実際に変換を行うサブブロックが分割されて生成されたサブブロックのうちいずれであるかということ(cu_sbt_pos_flag)を決定することができる。
【0132】
その後、映像復号装置100は、変換ツリー(transform tree)シンタックス構造を獲得することができる。このとき、変換ツリーの大きさ(tbWidth,tbHeight)を、符号化単位の大きさ(cbWidth,cbHeight)と同一に決定することができる。すなわち、変換ツリーシンタックス構造は、現在符号化単位から少なくとも1つの変換単位を決定するためのシンタックス構造でもある。
【0133】
図3Bを参照すれば、映像復号装置100は、現在符号化単位のイントラサブパーティション分割タイプが、NO_ISP_SPLITである場合(すなわち、現在符号化単位につき、ISP(intra sub partition)技法が利用されない場合)、変換ツリーの大きさ(tbWidth,tbHeight)と、ルマ変換ブロックの最大サイズ(MaxTBSizeY)を比較し、変換ツリーシンタックス構造(transform_tree)を再帰的に獲得するか、あるいはそれを獲得せず、変換単位シンタックス構造を獲得することにより、現在符号化単位から、少なくとも1つの変換単位(transform_unit)を決定することができる。すなわち、映像復号装置100は、少なくとも1つの変換単位シンタックス構造を獲得することができる。
【0134】
例えば、現在符号化単位の大きさが128x128である場合、変換単位は、4個の64x64サイズのサブブロックにも決定される。
【0135】
一方、映像復号装置100は、現在符号化単位に、サブブロック変換技法が利用された場合(else if(cu_sbt_flag))、現在符号化単位を2個のサブブロックに分割し、変換単位は、2個のサブブロックにも決定される。このとき、2個のサブブロックのうち1つのサブブロックについてのみ、符号化された変換係数が存在しうる。
【0136】
映像復号装置100は、現在符号化単位に、サブブロック変換技法が利用された場合、イントラサブパーティション分割タイプ(IntraSubPartitionsSplitType)が水平(ISP_HOR_SPLIT)であるか、あるいは垂直(ISP_VER_SPLIT)であるかということに基づき、現在ブロックを、水平方向または垂直方向に、複数(NumIntraSubPartitions)ほどのサブブロックに分割し、変換単位は、複数のサブブロックにも決定される。例えば、該変換単位は、現在符号化単位が水平方向または垂直方向に分割された4個のサブブロックでもある。
【0137】
図3Cを参照すれば、映像復号装置100は、現在変換単位につき、所定条件により、シンタックスエレメント(tu_cbf_luma)210及びシンタックスエレメント(tu_cbf_cb,tu_cbf_cr)215をビットストリームから獲得することができる。tu_cbf_lumaは、ルマ成分に係わる変換ブロックのCBFを意味し、tu_cbf_cb,tu_cbf_crは、クロマ成分(cb,cr)に係わる変換ブロックのCBFを意味しうる。
【0138】
例えば、映像復号装置100は、現在符号化単位につき、ISP技法が利用された場合(IntraSubPartitionsSplitType!=ISP_NO_SPLIT)、ルマ成分の場合、現在変換ブロックが、最後のサブブロックではないサブブロック(subTuIndex<NumIntraSubPartitions-1)の場合、tu_cbf_luma 210をビットストリームから獲得し、クロマ成分の場合、現在変換ブロックが最後のサブブロックである場合にのみ、tu_cbf_cb,tu_cbf_cr 215をビットストリームから獲得することができる。
【0139】
また、映像復号装置100は、現在符号化単位につき、SBT技法が引用された場合(cu_sbt_flag)、現在符号化単位に含まれたサブブロックのうち1つのサブブロックについて(subTuIndex及びcu_sbt_pos_flagに基礎づく条件)のみ、tu_cbf_luma 210、tu_cbf_cb,tu_cbf_cr 215をビットストリームから獲得することができる。
【0140】
図4A及び
図4Bは、一実施形態による、符号化単位及び変換単位のシンタックス構造を図示した図面である。
【0141】
図4Aを参照すれば、符号化単位レベルの符号化単位シンタックス構造220に、cbf_all 225を含んでもよい。cbf_allは、符号化単位のCBFであり、その値が0である場合、映像復号装置100は、符号化単位のルマ成分及びクロマ成分のブロックには、符号化された変換係数が存在しないと決定することができる。
【0142】
映像復号装置100は、現在符号化単位(x0,y0)の予測モード(CupredMode[x0][y0])がイントラモード(MODE_INTRA)ではない場合(すなわち、インターモードである場合)(CuPredMode[x0][y0]!=MODE_INTRA)、cbf_all 225をビットストリームから獲得することができる。このとき、現在符号化単位の予測モードは、スキップモードではないのである
スキップモードは、ノーマルスキップモード、アファイン(affine)スキップモード及びMMVD(merge with motion vector difference)スキップモードを含んでもよい。該アファインモードは、アファインモデルに基づく動き補償が、インター予測に利用されるモードを意味する。MMVDモードは、周辺ブロックの動きベクター、及び既決定のMVD(motion vector difference)をインデックス化し、新たな動きベクター候補を生成した後、該動きベクター候補を基に、現在符号化単位の動き情報を誘導するモードを意味しうる。
【0143】
映像復号装置100は、現在符号化単位の予測モードがスキップモードである場合、ビットストリームから、cbf_all 225を含むCBF(cbf_luma,cbf_cb,cbf_crなど)をビットストリームから獲得しないのである。
【0144】
また、現在符号化単位の予測モードは、マージモードではないのである。例えば、現在符号化単位の予測モードは、一般的なインターモードでもある。映像復号装置100は、現在符号化単位の予測モードがマージモードである場合、ビットストリームから、cbf_all 225を獲得せず、その値を1に決定することができる。しかし、映像復号装置100は、現在符号化単位の予測モードがマージモードである場合、cbf_allを除いたcbf_luma,cbf_cb、cbf_crなどをビットストリームから獲得することができる。
【0145】
映像復号装置100は、現在符号化単位の予測モードがイントラモードである場合、ビットストリームから、cbf_all 225を獲得せず、その値を1に決定することができる。しかし、映像復号装置100は、現在符号化単位の予測モードがイントラモードである場合、cbf_allを除いたcbf_luma、cbf_cb、cbf_crなどを、ビットストリームから獲得することができる。映像復号装置100は、現在符号化単位の予測モードがイントラモードである場合、符号化単位別に、イントラ予測を行うことができる。
【0146】
映像復号装置100は、cbf_allの値が1である場合、変換単位シンタックス構造をビットストリームから獲得することができる。
【0147】
図4Bを参照すれば、変換単位レベルの符号化単位シンタックス構造230に、cbf_cb,cbf_cr 235、cbf_luma 240を含んでもよい。cbf_luma 240は、ルマ成分に係わる変換ブロックのCBFを意味し、cbf_cb,cbf_cr 235は、クロマ成分(cb,cr)に係わる変換ブロックのCBFを意味しうる。
【0148】
映像復号装置100は、現在変換単位につき、cbf_cb,cbf_cr 235を、まずビットストリームから獲得することができる。このとき、現在符号化単位のツリータイプは、シングルツリータイプまたはデュアルツリークロマタイプでもある。
【0149】
映像復号装置100は、現在符号化単位の予測モードがイントラモードである場合、常時、cbf_luma 240をビットストリームから獲得することができ、イントラモードではない場合(すなわち、インターモードである場合)、cbf_cb,cbf_cr 235の値がいずれも0である場合を除き、cbf_luma 240をビットストリームから獲得することができる。
【0150】
図4C及び
図4Dは、他の実施形態による、符号化単位及び変換単位のシンタックス構造を図示した図面である。
【0151】
図4Cを参照すれば、符号化単位レベルの符号化単位シンタックス構造250に、cbf_all 255を含んでもよい。
【0152】
映像復号装置100は、現在符号化単位(x0,y0)の予測モード(CupredMode[x0][y0])がイントラモード(MODE_IONTRA)ではない場合(すなわち、インターモードである場合)(CuPredMode[x0][y0]!=MODE_INTRA)、cbf_all 255をビットストリームから獲得することができる。
【0153】
映像復号装置100は、現在符号化単位の予測モードがマージモードである場合、ビットストリームから、cbf_all 225を含むCBF(cbf_luma,cbf_cb,cbf_crなど)ビットストリームから獲得しないのである。このとき、現在符号化単位の予測モードは、スキップモードではないのである。映像復号装置100は、現在符号化単位の予測モードがマージモードである場合、ビットストリームから、cbf_all 255を含むCBF(cbf_luma,cbf_cb,cbf_crなど)を獲得しないのである。
【0154】
また、現在符号化単位の予測モードは、マージモードではないのである。例えば、現在符号化単位の予測モードは、一般的なインターモードでもある。映像復号装置100は、現在符号化単位の予測モードがマージモードである場合、ビットストリームから、cbf_all 255を獲得せず、その値を1に決定することができる。しかし、映像復号装置100は、現在符号化単位の予測モードがマージモードである場合、cbf_allを除いたcbf_luma、cbf_cb、cbf_crなどをビットストリームから獲得することができる。
【0155】
映像復号装置100は、現在符号化単位の予測モードがイントラモードである場合、ビットストリームから、cbf_all 255を獲得せず、その値を1に決定することができる。しかし、映像復号装置100は、現在符号化単位の予測モードがイントラモードである場合、cbf_allを除いたcbf_luma、cbf_cb、cbf_crなどを、ビットストリームから獲得することができる。映像復号装置100は、現在符号化単位の予測モードがイントラモードである場合、符号化単位別に、イントラ予測を行うことができる。
【0156】
映像復号装置100は、cbf_allの値が1である場合、現在符号化単位の幅(log2CbWidth)及び高さ(log2CbHeight)、並びに変換単位の最大サイズ6を基に、現在符号化単位を変換単位に分割するか否かということ(isSplit)を決定し、現在符号化単位の大きさ(log2CbWidth,log2CbHeight)を基に、現在符号化単位に含まれる変換単位の大きさ(log2TbWidth,log2TbHeight)を決定した後、少なくとも1つの変換単位(transform_unit)シンタックス構造をビットストリームから獲得することができる。すなわち、映像復号装置100は、現在符号化単位から、少なくとも1つの変換単位を決定することができる。例えば、最大符号化単位の大きさが128であり、変換単位の最大サイズが64である場合を仮定する場合、現在符号化単位の大きさが128xN(Nは、64より小さい2の倍数)であるか、あるいはNx128である場合、Nx64または64xNのサブブロックに分割され、映像復号装置100は、サブブロックを変換単位であると決定することができる。
【0157】
図4Dを参照すれば、変換単位レベルの符号化単位シンタックス構造260に、cbf_cb,cbf_cr 265、cbf_luma 270を含んでもよい。
【0158】
映像復号装置100は、現在変換単位につき、cbf_cb、cbf_cr 265を、まずビットストリームから獲得することができる。このとき、現在符号化単位(または、現在変換単位)のツリータイプは、シングルツリータイプまたはデュアルツリークロマタイプでもある。
【0159】
映像復号装置100は、現在符号化単位が分割されるか否かということ(isSplit)に基づき、cbf_luma 270をビットストリームから獲得することができる。
【0160】
例えば、映像復号装置100は、現在符号化単位が分割されない場合であるならば、現在符号化単位の予測モードがイントラモードである場合、常時、cbf_luma 270をビットストリームから獲得することができ、イントラモードではない場合(すなわち、インターモードである場合)、cbf_cb、cbf_cr 265の値がいずれも0である場合を除き、cbf_luma 270をビットストリームから獲得することができる。
【0161】
映像復号装置100は、現在符号化単位が分割される場合であるならば、常時、現在変換単位に係わるcbf_luma 270を、ビットストリームから獲得することができる。このとき、映像復号装置100は、ISP技法及びSBT技法の利用いかんにかかわらず、cbf_luma 270をビットストリームから獲得することができる。このとき、映像復号装置100は、cbf_luma 270、cbf_cb,cbf_cr 265を獲得し、いずれも0ではない場合、SBT技法関連情報を獲得することができる。
【0162】
一方、現在変換単位が、現在符号化単位に含まれた複数のサブブロックのうち、最後のサブブロックである場合、以前サブブロックのcbf_luma 270の値が、いずれも0である場合、cbf_luma 270を、常時ビットストリームから獲得せず、その値を1に決定することができる。
【0163】
一方、
図4Cを参照し、現在符号化単位が分割されるか否かということを、別途のシグナリングなしに、映像復号装置100が、現在符号化単位の幅(log2CbWidth)及び高さ(log2CbHeight)、並びに変換単位の最大サイズを基に決定することについて説明したが、それに制限されるものではなく、現在符号化単位の幅及び高さ、広さ、深度などを基にも決定される。または、現在符号化単位が分割されるか否かということを明示的にシグナリングすることができる。例えば、該深度は、現在符号化単位の分割された程度を意味しうる。例えば、第1符号化単位から分割され、第2符号化単位が生成される場合、第1符号化単位の面積が半分に縮小されるならば、第2符号化単位の深度は、1が増加され、第1符号化単位の面積が1/4に縮小された場合(例えば、第2符号化単位が、トリ分割(tri split)によって生成された両端ブロックである場合、またはクアッド分割(quad split)によって生成されたブロックである場合)、第2符号化単位の深度は、2が増加されうるが、それに制限されるものではなく、該深度は、符号化単位の幅及び高さのうち少なくとも一つを基にも決定される。
【0164】
図5は、一実施形態による、映像復号装置100が、現在符号化単位の大きさが所定サイズより大きい場合、複数のブロックに分割し、複数のブロックの境界に対するデブロッキングフィルタリングを行う過程について説明するための図面である。
【0165】
映像復号装置100は、符号化単位の最大サイズが、変換単位の最大サイズと異なる場合、逆変換と係わり、最大符号化単位のブロックを、変換単位の最大サイズを有するサブブロックに分けて処理することができる。または、映像復号装置100は、場合により、現在符号化単位を複数の予測ブロックに分割し、複数の予測ブロックにつき、予測を行うことができる。
【0166】
その場合、映像復号装置100が、符号化単位の境界につき、デブロッキングフィルタリングを行えば、復元された映像のクォリティが落ちるか、あるいはBD-bitrate性能において、損害を被るという問題点がある。ここで、BD-bitrate性能は、映像圧縮効率を測定する指標であり、現在映像が圧縮された大きさ(bitrate)と映像の画質(PSNR)とを基準に測定する値でもある。
【0167】
従って、映像復号装置100は、特定サイズの符号化単位については、符号化単位の境界だけではなく、符号化単位内部についても、分割処理されることを予想し、デブロッキングフィルタリングを行うことができる。このとき、分割処理されると予想されるブロックはブロックの幅、高さ、広さ及び深度のうち少なくとも一つに基づいても決定される。該深度は、ブロックの分割程度を示すために、それを利用し、ブロックサイズを誘導することができる。従って、映像復号装置100は、深度を基に分割処理されると予想されるブロックを決定することができる。
【0168】
例えば、
図5を参照すれば、現在符号化単位280の大きさが128x128である場合、映像復号装置100は、現在符号化単位280を、複数の64x64サイズを有するブロック285に分割し、ブロック285の水平方向または垂直方向の境界290につき、デブロッキングフィルタリングを行うことができる。ただし、現在符号化単位280の大きさが128x128である場合に制限されず、現在符号化単位280の大きさが、128x64、64x128である場合にも、複数の64x64サイズを有するブロックに分割し、分割されたブロックの水平方向または垂直方向の境界に、デブロッキングフィルタリングを行うことができる。
【0169】
また、デブロッキングフィルタリングが適用されるエッジタイプが決定される場合、エッジの方向と同一方向に、現在符号化単位280を分割し、分割されたブロックの境界に、デブロッキングフィルタリングを行うことができるということは、当業者であるならば、理解することができるであろう7。例えば、現在符号化単位280の大きさが128x128である場合、映像復号装置100は、デブロッキングフィルタリングが適用されるエッジタイプが水平方向のエッジである場合、現在符号化単位280を水平方向に分割し、128x64サイズのブロックに分割し、当該ブロックの境界に、デブロッキングフィルタリングを行うことができ、デブロッキングフィルタリングが適用されるエッジタイプが、垂直方向のエッジである場合、現在符号化単位280を垂直方向に分割し、64x128サイズのブロックに分割し、当該ブロックの境界に、デブロッキングフィルタリングを行うことができる。
【0170】
多様な実施形態による映像復号装置100及び映像復号装置150は、符号化単位の大きさにより、効率的に符号化ブロックフラグを、ビットストリームを介し、明示的にシグナリングすることができる。また、多様な実施形態による映像復号装置100及び映像復号装置150は、符号化単位の大きさにより、効率的にデブロッキングフィルタリングを行うことができ、それによって復元された映像のクォリティ向上が期待されうる。
【0171】
以下においては、本開示の一実施形態による、符号化単位の分割につき、詳細に説明する。
【0172】
映像は、最大符号化単位に分割されうる。該最大符号化単位の大きさは、ビットストリームから獲得された情報に基づいても決定される。該最大符号化単位の形態は、同一サイズの正方形を有することができる。しかし、それに限定されるものではない。また、該最大符号化単位は、ビットストリームから獲得された分割形態モードに係わる情報に基づき、符号化単位で階層的に分割されうる。該分割形態モードに係わる情報は、分割いかんを示す情報、分割方向情報、及び分割タイプ情報のうち少なくとも一つを含んでもよい。分割いかんを示す情報は、符号化単位を分割するか否かということを示す。該分割方向情報は、水平方向または垂直方向のうち一つに分割することを示す。該分割タイプ情報は、符号化単位をバイナリ分割(binary split)、トリ分割(tri split)またはクアッド分割(quad split)のうち一つで分割することを示す。
【0173】
説明の便宜のために、本開示は、分割形態モードに係わる情報を分割するか否かということを示す情報、分割方向情報、及び分割タイプ情報に区分して説明したが、それらに限定されるものではない。映像復号装置100は、ビットストリームから、分割形態モードに係わる情報を、1つのビンストリングとして獲得することができる。映像復号装置100は、1つのビンストリングに基づき、符号化単位を分割するか否かということ、分割方向、及び分割タイプを決定することができる。
【0174】
符号化単位は、最大符号化単位より小さいか、あるいはそれと同じでもある。例えば、分割形態モードに係わる情報が分割されないことを示す場合、該符号化単位は、該最大符号化単位と同サイズを有する。分割形態モードに係わる情報が分割されることを示す場合、該最大符号化単位は、下位深度の符号化単位にも分割される。また、該下位深度の符号化単位に係わる分割形態モードに係わる情報が分割を示す場合、該下位深度の符号化単位は、さらに小サイズの符号化単位にも分割される。ただし、映像分割は、それらに限定されるものではなく、最大符号化単位及び符号化単位は、区別されないものでもある。符号化単位の分割については、
図6ないし
図19において、さらに詳細に説明する。
【0175】
また、符号化単位は、映像の予測のための予測単位にも分割される。該予測単位は、符号化単位同じであるか、あるいはそれよりも小さい。また、該符号化単位は、映像の変換のための変換単位にも分割される。該変換単位は、符号化単位と同じであるか、あるいはそれよりも小さい。該変換単位と該予測単位の形態及び大きさは、互いに係わりがないものでもある。該符号化単位は、予測単位及び変換単位と区別されうるが、該符号化単位、該予測単位及び該変換単位は、互いに同一でもある。該予測単位及び該変換単位の分割は、符号化単位の分割と同一方式によっても遂行される。該符号化単位の分割については、
図6ないし
図19において、さらに詳細に説明する。本開示の現在ブロック及び周辺ブロックは、最大符号化単位、符号化単位、予測単位及び変換単位のうち一つを示すことができる。また、現在ブロックまたは現在符号化単位は、現在、復号または符号化が進められるブロック、または現在分割が進められているブロックである。該周辺ブロックは、現在ブロック以前に復元されたブロックでもある。該周辺ブロックは、現在ブロックから空間的または時間的に隣接しうる。該周辺ブロックは、現在ブロックの左下側、左側、左上側、上側、右上、右側、右下側のうち一つに位置することができる。
【0176】
図6は、一実施形態による、映像復号装置100が現在符号化単位を分割し、少なくとも1つの符号化単位を決定する過程を図示する。
【0177】
該ブロック形態は、4Nx4N、4Nx2N、2Nx4N、4NxNまたはNx4Nを含んでもよい。ここで、Nは、正の整数でもある。該ブロック形態情報は、符号化単位の形態、方向、幅及び高さの比率、または大きさのうち少なくとも一つを示す情報である。
【0178】
符号化単位の形態は、正方形(square)及び非正方形(non-square)を含んでもよい。符号化単位の幅及び高さの大きさが同じである場合(すなわち、符号化単位のブロック形態が、4Nx4Nである場合)、映像復号装置100は、符号化単位のブロック形態情報を正方形と決定することができる。映像復号装置100は、符号化単位の形態を非正方形で決定することができる。
【0179】
符号化単位の幅及び高さの大きさが異なる場合(すなわち、符号化単位のブロック形態が、4Nx2N、2Nx4N、4NxNまたはNx4Nである場合)、映像復号装置100は、符号化単位のブロック形態情報を非正方形と決定することができる。符号化単位の形態が非正方形である場合、映像復号装置100は、符号化単位のブロック形態情報において、幅及び高さの比率を、1:2、2:1、1:4、4:1、1:8または8:1のうち少なくとも一つに決定することができる。また、符号化単位の幅の大きさ、及び高さの大きさに基づき、映像復号装置100は、符号化単位が水平方向であるか、あるいは垂直方向であるかということを決定することができる。また、符号化単位の幅の大きさ、高さの大きさ、または広さのうち少なくとも一つに基づき、映像復号装置100は、符号化単位の大きさを決定することができる。
【0180】
一実施形態による映像復号装置100は、ブロック形態情報を利用し、符号化単位の形態を決定することができ、分割形態モードに係わる情報を利用し、符号化単位がいかなる形態に分割されるかということを決定することができる。すなわち、映像復号装置100が利用するブロック形態情報が、いかなるブロック形態を示すかということにより、分割形態モードに係わる情報が示す符号化単位の分割方法が決定されうる。
【0181】
映像復号装置100は、ビットストリームから、分割形態モードに係わる情報を獲得することができる。しかし、それに限定されるものではなく、映像復号装置100及び映像符号化装置150は、ブロック形態情報に基づき、事前に約束された分割形態モードに係わる情報を獲得することができる。映像復号装置100は、最大符号化単位または最小符号化単位につき、事前に約束された分割形態モードに係わる情報を獲得することができる。例えば、映像復号装置100は、最大符号化単位につき、分割形態モードに係わる情報を、クアッド分割(quad split)に決定することができる。また、映像復号装置100は、最小符号化単位につき、分割形態モードに係わる情報を「分割せず」と決定することができる。具体的には、映像復号装置100は、最大符号化単位の大きさを256x256に決定することができる。映像復号装置100は、事前に約束された分割形態モードに係わる情報をクアッド分割を決定することができる。該クアッド分割は、符号化単位の幅及び高さをいずれも二等分する分割形態モードである。映像復号装置100は、分割形態モードに係わる情報に基づき、256x256サイズの最大符号化単位から、128x128サイズの符号化単位を獲得することができる。また、映像復号装置100は、最小符号化単位の大きさを4x4に決定することができる。映像復号装置100は、最小符号化単位につき、「分割せず」を示す分割形態モードに係わる情報を獲得することができる。
【0182】
一実施形態により、映像復号装置100は、現在符号化単位が正方形状であるということを示すブロック形態情報を利用することができる。例えば、映像復号装置100は、分割形態モードに係わる情報により、正方形の符号化単位を分割しないか、垂直に分割するか、水平に分割するか、あるいは4個の符号化単位に分割するかということを決定することができる。
図6を参照すれば、現在符号化単位300のブロック形態情報が、正方形の形態を示す場合、映像復号部110は、分割されないことを示す分割形態モードに係わる情報により、現在符号化単位300と同一サイズを有する符号化単位310aを分割しないか、あるいは所定の分割方法を示す分割形態モードに係わる情報に基づき、分割された符号化単位310b,310c,310dなどを決定することができる。
【0183】
図6を参照すれば、映像復号装置100は、一実施形態により、垂直方向に分割されることを示す分割形態モードに係わる情報に基づき、現在符号化単位300を垂直方向に分割した2つの符号化単位310bを決定することができる。映像復号装置100は、水平方向に分割されることを示す分割形態モードに係わる情報に基づき、現在符号化単位300を水平方向に分割した2つの符号化単位310cを決定することができる。映像復号装置100は、垂直方向及び水平方向に分割されることを示す分割形態モードに係わる情報に基づき、現在符号化単位300を垂直方向及び水平方向に分割した4つの符号化単位310dを決定することができる。ただし、正方形の符号化単位が分割されうる分割形態は、前述の形態に限定して解釈されるものではなく、分割形態モードに係わる情報が示しうる多様な形態が含まれてもよい。正方形の符号化単位が分割される所定の分割形態は、以下において、多様な実施形態を介して具体的に説明する。
【0184】
図7は、一実施形態により、映像復号装置100が非正方形の形態である符号化単位を分割し、少なくとも1つの符号化単位を決定する過程を図示する。
【0185】
一実施形態により、映像復号装置100は、現在符号化単位が非正方形状であるということを示すブロック形態情報を利用することができる。映像復号装置100は、分割形態モードに係わる情報により、非正方形の現在符号化単位を分割しないか、あるいは所定の方法で分割するかということを決定することができる。
図4を参照すれば、現在符号化単位400または450のブロック形態情報が非正方形の形態を示す場合、映像復号装置100は、分割されないことを示す分割形態モードに係わる情報により、現在符号化単位400または450と同一サイズを有する符号化単位410または460を決定するか、あるいは所定の分割方法を示す分割形態モードに係わる情報に基づいて分割された符号化単位420a,420b,430a,430b,430c,470a,470b,480a,480b,480cを決定することができる。非正方形の符号化単位が分割される所定の分割方法は、以下において、多様な実施形態を介して具体的に説明する。
【0186】
一実施形態により、映像復号装置100は、分割形態モードに係わる情報を利用し、符号化単位が分割される形態を決定することができ、その場合、分割形態モードに係わる情報は、符号化単位が分割されて生成される少なくとも1つの符号化単位の個数を示しうる。
図7を参照すれば、分割形態モードに係わる情報が、2つの符号化単位に現在符号化単位400または450が分割されることを示す場合、映像復号装置100は、分割形態モードに係わる情報に基づき、現在符号化単位400または450を分割し、現在符号化単位に含まれる2つの符号化単位420a,420bまたは470a,470bを決定することができる。
【0187】
一実施形態により、映像復号装置100が、分割形態モードに係わる情報に基づき、非正方形の形態の現在符号化単位400または450を分割する場合、映像復号装置100は、非正方形の現在符号化単位400または450の長辺の位置を考慮し、現在符号化単位を分割することができる。例えば、映像復号装置100は、現在符号化単位400または450の形態を考慮し、現在符号化単位400または450の長辺を分割する方向に、現在符号化単位400または450を分割し、複数個の符号化単位を決定することができる。
【0188】
一実施形態により、分割形態モードに係わる情報が、奇数個のブロックに符号化単位を分割(トリ分割(tri split))することを示す場合、映像復号装置100は、現在符号化単位400または450に含まれる奇数個の符号化単位を決定することができる。例えば、分割形態モードに係わる情報が、3個の符号化単位に現在符号化単位400または450を分割することを示す場合、映像復号装置100は、現在符号化単位400または450を、3個の符号化単位430a,430b,430c,480a,480b,480cに分割することができる。
【0189】
一実施形態により、現在符号化単位400または450の幅及び高さの比率が4:1または1:4でもある。幅及び高さの比率が4:1である場合、幅の大きさが高さの大きさより大きいので、ブロック形態情報は、水平方向でもある。幅及び高さの比率が1:4である場合、幅の大きさが高さの大きさより小さいので、ブロック形態情報は、垂直方向でもある。映像復号装置100は、分割形態モードに係わる情報に基づき、現在符号化単位を、奇数個のブロックに分割することを決定することができる。また、映像復号装置100は、現在符号化単位400または450のブロック形態情報に基づき、現在符号化単位400または450の分割方向を決定することができる。例えば、現在符号化単位400が垂直方向である場合、映像復号装置100は、現在符号化単位400を水平方向に分割し、符号化単位430a,430b,430cを決定することができる。また、現在符号化単位450が水平方向である場合、映像復号装置100は、現在符号化単位450を垂直方向に分割し、符号化単位480a,480b,480cを決定することができる。
【0190】
一実施形態により、映像復号装置100は、現在符号化単位400または450に含まれる奇数個の符号化単位を決定することができ、決定された符号化単位の大きさがいずれも同一ではないのである。例えば、決定された奇数個の符号化単位430a,430b,430c,480a,480b,480cのうち、所定の符号化単位430bまたは480bの大きさは、他の符号化単位430a,430c,480a,480cとは異なる大きさを有することもできる。すなわち、現在符号化単位400または450が分割されて決定されうる符号化単位は、複数種類の大きさを有することができ、場合によっては、奇数個の符号化単位430a,430b,430c,480a,480b,480cがそれぞれ互いに異なる大きさを有することもできる。
【0191】
一実施形態により、分割形態モードに係わる情報が、奇数個のブロックに符号化単位が分割されることを示す場合、映像復号装置100は、現在符号化単位400または450に含まれる奇数個の符号化単位を決定することができ、さらには、映像復号装置100は、分割されて生成される奇数個の符号化単位のうち少なくとも1つの符号化単位につき、所定制限を置くことができる。
図4を参照すれば、映像復号装置100は、現在符号化単位400または450が分割されて生成された3個の符号化単位430a,430b,430c,480a,480b,480cのうち、中央に位置する符号化単位430b,480bに対する復号過程を、他の符号化単位430a,430c,480a,480cと異なるようにすることができる。例えば、映像復号装置100は、中央に位置する符号化単位430b,480bについては、他の符号化単位430a,430c,480a,480cと異なり、それ以上分割されないように制限するか、あるいは所定の回数ほどのみ分割されるように制限することができる。
【0192】
図8は、一実施形態により、映像復号装置100が、ブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つに基づき、符号化単位を分割する過程を図示する。
【0193】
一実施形態により、映像復号装置100は、ブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つに基づき、正方形状の第1符号化単位500を符号化単位に分割するか、あるいは分割しないと決定することができる。一実施形態により、分割形態モードに係わる情報が、水平方向に第1符号化単位500を分割することを示す場合、映像復号装置100は、第1符号化単位500を水平方向に分割し、第2符号化単位510を決定することができる。一実施形態により、利用される第1符号化単位、第2符号化単位、第3符号化単位は、符号化単位間の分割前後関係を理解するために利用された用語である。例えば、該第1符号化単位を分割すれば、該第2符号化単位が決定され、該第2符号化単位が分割されれば、該第3符号化単位が決定されうる。以下においては、利用される第1符号化単位、第2符号化単位及び第3符号化単位の関係は、前述の特徴によるものであると理解されるのである。
【0194】
一実施形態により、映像復号装置100は、決定された第2符号化単位510を、ブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つに基づき、符号化単位に分割するか、あるいは分割しないと決定することができる。
図5を参照すれば、映像復号装置100は、ブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つに基づき、第1符号化単位500を分割して決定された非正方形の形態の第2符号化単位510を、少なくとも1つの第3符号化単位520a,520b,520c,520dなどで分割するか、あるいは第2符号化単位510を分割しないのである。映像復号装置100は、ブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つを獲得することができ、映像復号装置100は、獲得したブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つに基づき、第1符号化単位500を分割し、例えば、多様な形態の複数個の第2符号化単位510を分割することができ、第2符号化単位510は、ブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つに基づき、第1符号化単位500が分割された方式によっても分割される。一実施形態により、第1符号化単位500が、第1符号化単位500に係わるブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つに基づき、第2符号化単位510に分割された場合、第2符号化単位510も、第2符号化単位510に係わるブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つに基づき、例えば、第3符号化単位520a,520b,520c,520dなどに分割されうる。すなわち、該符号化単位は、符号化単位それぞれに係わる分割形態モードに係わる情報、及びブロック形態情報のうち少なくとも一つに基づき、再帰的に分割されうる。従って、非正方形状の符号化単位により、正方形の符号化単位が決定され、そのような正方形状の符号化単位が再帰的に分割され、非正方形状の符号化単位が決定されうる。
【0195】
図8を参照すれば、非正方形状の第2符号化単位510が分割されて決定される奇数個の第3符号化単位520b,520c,520dのうち、例えば、所定の符号化単位(真ん中に位置する符号化単位、または正方形状の符号化単位)は、再帰的に分割されうる。一実施形態による、奇数個の第3符号化単位520b,520c,520dのうち一つである正方形状の第3符号化単位520bは、水平方向に分割され、複数個の第4符号化単位にも分割される。複数個の第4符号化単位530a,530b,530c,530dのうち一つである非正方形状の第4符号化単位530bまたは530dは、さらに複数個の符号化単位に分割されうる。例えば、非正方形状の第4符号化単位530bまたは530dは、奇数個の符号化単位にさらに分割されうる。符号化単位の再帰的分割に利用されうる方法については、多様な実施形態を介して後述する。
【0196】
一実施形態により、映像復号装置100は、ブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つに基づき、第3符号化単位520a,520b,520c,520dなどそれぞれを符号化単位に分割することができる。また、映像復号装置100は、ブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つに基づき、第2符号化単位510を分割しないと決定することができる。映像復号装置100は、一実施形態により、非正方形状の第2符号化単位510を、奇数個の第3符号化単位520b,520c,520dに分割することができる。映像復号装置100は、奇数個の第3符号化単位520b,520c,520dのうち、所定の第3符号化単位につき、所定制限を置くことができる。例えば、映像復号装置100は、奇数個の第3符号化単位520b,520c,520dのうち、真ん中に位置する符号化単位520cについては、それ以上分割されないと制限するか、あるいは設定可能な回数に分割されなければならないと制限することができる。
【0197】
図8を参照すれば、映像復号装置100は、非正方形状の第2符号化単位510に含まれる奇数個の第3符号化単位520b,520c,520dのうち、真ん中に位置する符号化単位520cは、それ以上分割されないか、あるいは、例えば、所定の分割形態に分割(4個の符号化単位にのみ分割されるか、あるいは第2符号化単位510が分割された形態に対応する形態に分割される)されると制限するか、あるいは、例えば、所定の回数にだけ分割(n(n>0)回だけ分割される)されると制限することができる。ただし、真ん中に位置した符号化単位520cに係わる前記制限は、単なる実施形態に過ぎないので、前述の実施形態に制限されて解釈されるものではなく、真ん中に位置した符号化単位520cが、他の符号化単位520b,520dと異なるように復号されうる多様な制限を含むと解釈されなければならない。
【0198】
一実施形態により、映像復号装置100は、現在符号化単位を分割するために利用されるブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つを、現在符号化単位内の所定位置から獲得することができる。
【0199】
図9は、一実施形態により、映像復号装置100が奇数個の符号化単位のうち、所定の符号化単位を決定するための方法を図示する。
【0200】
図9を参照すれば、現在符号化単位600,650のブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つは、現在符号化単位600,650に含まれる複数個のサンプルのうち、例えば、所定位置のサンプル(真ん中に位置するサンプル640,690)からも獲得される。ただし、そのようなブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つが獲得されうる現在符号化単位600内の所定位置が、
図6で図示する真ん中位置に限定して解釈されるものではなく、該所定位置には、現在符号化単位600内に含まれる多様な位置(例えば、最上端、最下端、左側、右側、左側上端、左側端、右側上端または右側端など)が含まれてもよいと解釈されなければならない。映像復号装置100は、所定位置から獲得されるブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つを獲得し、現在符号化単位を多様な形態及び大きさの符号化単位に分割するか、あるいは分割しないと決定することができる。
【0201】
一実施形態により、映像復号装置100は、現在符号化単位が、所定の個数の符号化単位に分割された場合、そののうち1つの符号化単位を選択することができる。複数個の符号化単位のうち一つを選択するための方法は、多様でもあり、そのような方法に係わる説明は、以下の多様な実施形態を介して後述する。
【0202】
一実施形態により、映像復号装置100は、現在符号化単位を、複数個の符号化単位に分割し、所定位置の符号化単位を決定することができる。
【0203】
一実施形態により、映像復号装置100は、奇数個の符号化単位のうち真ん中に位置する符号化単位を決定するために、奇数個の符号化単位それぞれの位置を示す情報を利用することができる。
図9を参照すれば、映像復号装置100は、現在符号化単位600または現在符号化単位650を分割し、奇数個の符号化単位620a,620b,620cまたは奇数個の符号化単位660a,660b,660cを決定することができる。映像復号装置100は、奇数個の符号化単位620a,620b,620cまたは奇数個の符号化単位660a,660b,660cの位置に係わる情報を利用し、真ん中符号化単位620bまたは真ん中符号化単位660bを決定することができる。例えば、映像復号装置100は、符号化単位620a,620b,620cに含まれる所定のサンプルの位置を示す情報に基づき、符号化単位620a,620b,620cの位置を決定することにより、真ん中に位置する符号化単位620bを決定することができる。具体的には、映像復号装置100は、符号化単位620a,620b,620cの左側上端のサンプル630a,630b,630cの位置を示す情報に基づき、符号化単位620a,620b,620cの位置を決定することにより、真ん中に位置する符号化単位620bを決定することができる。
【0204】
一実施形態により、符号化単位620a,620b,620cにそれぞれ含まれる左側上端のサンプル630a,630b,630cの位置を示す情報は、符号化単位620a,620b,620cのピクチャ内における位置または座標に係わる情報を含んでもよい。一実施形態により、符号化単位620a,620b,620cにそれぞれ含まれる左側上端のサンプル630a,630b,630cの位置を示す情報は、現在符号化単位600に含まれる符号化単位620a,620b,620cの幅または高さを示す情報を含んでもよく、そのような幅または高さは、符号化単位620a,620b,620cのピクチャ内における座標間の差を示す情報に該当することができる。すなわち、映像復号装置100は、符号化単位620a,620b,620cのピクチャ内における位置または座標に係わる情報を直接利用するか、あるいは座標間の差値に対応する符号化単位の幅または高さに係わる情報を利用することにより、真ん中に位置する符号化単位620bを決定することができる。
【0205】
一実施形態により、上端符号化単位620aの左側上端のサンプル630aの位置を示す情報は、(xa,ya)座標を示すことができ、真ん中符号化単位620bの左側上端のサンプル630bの位置を示す情報は、(xb,yb)座標を示すことができ、下端符号化単位620cの左側上端のサンプル630cの位置を示す情報は、(xc,yc)座標を示しうる。映像復号装置100は、符号化単位620a,620b,620cにそれぞれ含まれる左側上端のサンプル630a,630b,630cの座標を利用し、真ん中符号化単位620bを決定することができる。例えば、左側上端のサンプル630a,630b,630cの座標を昇順または降順に整列したとき、真ん中に位置するサンプル630bの座標である(xb,yb)を含む符号化単位620bを、現在符号化単位600が分割されて決定された符号化単位620a,620b,620cにおける真ん中に位置する符号化単位であると決定することができる。ただし、左側上端のサンプル630a,630b,630cの位置を示す座標は、ピクチャ内における絶対的な位置を示す座標を示すことができ、さらには、上端符号化単位620aの左側上端のサンプル630aの位置を基準に、真ん中符号化単位620bの左側上端のサンプル630bの相対的位置を示す情報である(dxb,dyb)座標、下端符号化単位620cの左側上端のサンプル630cの相対的位置を示す情報である(dxc,dyc)座標を利用することもできる。また、符号化単位に含まれるサンプルの位置を示す情報として、当該サンプルの座標を利用することにより、所定位置の符号化単位を決定する方法は、前述の方法に限定して解釈されるものではなく、サンプルの座標を利用することができる多様な算術的方法によって解釈されなければならない。
【0206】
一実施形態により、映像復号装置100は、現在符号化単位600を、複数個の符号化単位620a,620b,620cに分割することができ、符号化単位620a,620b,620cにおいて、所定基準により、符号化単位を選択することができる。例えば、映像復号装置100は、符号化単位620a,620b,620cにおいて、大きさが異なる符号化単位620bを選択することができる。
【0207】
一実施形態により、映像復号装置100は、上端符号化単位620aの左側上端のサンプル630aの位置を示す情報である(xa,ya)座標、真ん中符号化単位620bの左側上端のサンプル630bの位置を示す情報である(xb,yb)座標、下端符号化単位620cの左側上端のサンプル630cの位置を示す情報である(xc,yc)座標を利用し、符号化単位620a,620b,620cそれぞれの幅または高さを決定することができる。映像復号装置100は、符号化単位620a,620b,620cの位置を示す座標である(xa,ya)、(xb,yb)、(xc,yc)を利用し、符号化単位620a,620b,620cそれぞれの大きさを決定することができる。一実施形態により、映像復号装置100は、上端符号化単位620aの幅を、現在符号化単位600の幅と決定することができる。映像復号装置100は、上端符号化単位620aの高さを、yb-yaと決定することができる。一実施形態により、映像復号装置100は、真ん中符号化単位620bの幅を、現在符号化単位600の幅と決定することができる。映像復号装置100は、真ん中符号化単位620bの高さを、yc-ybと決定することができる。一実施形態により、映像復号装置100は、下端符号化単位の幅または高さは、現在符号化単位の幅または高さと、上端符号化単位620a及び真ん中符号化単位620bの幅及び高さとを利用して決定することができる。映像復号装置100は、決定された符号化単位620a,620b,620cの幅及び高さに基づき、他の符号化単位と異なる大きさを有する符号化単位を決定することができる。
図6を参照すれば、映像復号装置100は、上端符号化単位620a及び下端符号化単位620cの大きさと異なる大きさを有する真ん中符号化単位620bを、所定位置の符号化単位であると決定することができる。ただし、前述の映像復号装置100が、他の符号化単位と異なる大きさを有する符号化単位を決定する過程は、サンプル座標に基づいて決定される符号化単位の大きさを利用し、所定位置の符号化単位を決定する一実施形態に過ぎないので、所定のサンプル座標によって決定される符号化単位の大きさを比較し、所定位置の符号化単位を決定する多様な過程が利用されうる。
【0208】
映像復号装置100は、左側符号化単位660aの左側上端のサンプル670aの位置を示す情報である(xd,yd)座標、真ん中符号化単位660bの左側上端のサンプル670bの位置を示す情報である(xe,ye)座標、右側符号化単位660cの左側上端のサンプル670cの位置を示す情報である(xf,yf)座標を利用し、符号化単位660a,660b,660cそれぞれの幅または高さを決定することができる。映像復号装置100は、符号化単位660a,660b,660cの位置を示す座標である(xd,yd)、(xe,ye)、(xf,yf)を利用し、符号化単位660a,660b,660cそれぞれの大きさを決定することができる。
【0209】
一実施形態により、映像復号装置100は、左側符号化単位660aの幅を、xe-xdに決定することができる。映像復号装置100は、左側符号化単位660aの高さを、現在符号化単位650の高さに決定することができる。一実施形態により、映像復号装置100は、真ん中符号化単位660bの幅を、xf-xeに決定することができる。映像復号装置100は、真ん中符号化単位660bの高さを、現在符号化単位600の高さに決定することができる。一実施形態により、映像復号装置100は、右側符号化単位660cの幅または高さは、現在符号化単位650の幅または高さと、左側符号化単位660a及び真ん中符号化単位660bの幅及び高さとを利用して決定することができる。映像復号装置100は、決定された符号化単位660a,660b,660cの幅及び高さに基づき、他の符号化単位と異なる大きさを有する符号化単位を決定することができる。
図6を参照すれば、映像復号装置100は、左側符号化単位660a及び右側符号化単位660cの大きさと異なる大きさを有する真ん中符号化単位660bを所定位置の符号化単位であると決定することができる。ただし、前述の映像復号装置100が、他の符号化単位と異なる大きさを有する符号化単位を決定する過程は、サンプル座標に基づいて決定される符号化単位の大きさを利用し、所定位置の符号化単位を決定する一実施形態に過ぎないので、所定のサンプル座標によって決定される符号化単位の大きさを比較し、所定位置の符号化単位を決定する多様な過程が利用されうる。
【0210】
ただし、符号化単位の位置を決定するために考慮するサンプルの位置は、前述の左側上端に限定して解釈されるものではなく、符号化単位に含まれる任意のサンプルの位置に係わる情報が利用されうるとも解釈される。
【0211】
一実施形態により、映像復号装置100は、現在符号化単位の形態を考慮し、現在符号化単位が分割されて決定される奇数個の符号化単位のうち、所定位置の符号化単位を選択することができる。例えば、現在符号化単位が、幅が高さより大きい非正方形状であるならば、映像復号装置100は、水平方向に沿って所定位置の符号化単位を決定することができる。すなわち、映像復号装置100は、水平方向に位置を異にする符号化単位のうち一つを決定し、当該符号化単位に係わる制限を置くことができる。現在符号化単位が、高さが幅より大きい非正方形状であるならば、映像復号装置100は、垂直方向に沿って所定位置の符号化単位を決定することができる。すなわち、映像復号装置100は、垂直方向に位置を異にする符号化単位のうち一つを決定し、当該符号化単位に係わる制限を置くことができる。
【0212】
一実施形態により、映像復号装置100は、偶数個の符号化単位のうち、所定位置の符号化単位を決定するために、偶数個の符号化単位それぞれの位置を示す情報を利用することができる。映像復号装置100は、現在符号化単位を分割(バイ分割(binary split))し、偶数個の符号化単位を決定することができ、偶数個の符号化単位の位置に係わる情報を利用し、所定位置の符号化単位を決定することができる。それに係わる具体的な過程は、
図6において、前述の奇数個の符号化単位のうち、例えば、所定位置(真ん中位置)の符号化単位を決定する過程に対応する過程でもあるので、省略する。
【0213】
一実施形態により、非正方形状の現在符号化単位を、複数個の符号化単位に分割した場合、複数個の符号化単位のうち、所定位置の符号化単位を決定するために、分割過程において、所定位置の符号化単位に係わる所定情報を利用することができる。例えば、映像復号装置100は、現在符号化単位が複数個に分割された符号化単位のうち真ん中に位置する符号化単位を決定するために、分割過程において、真ん中符号化単位に含まれたサンプルに保存されたブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つを利用することができる。
【0214】
図8を参照すれば、映像復号装置100は、ブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つに基づき、現在符号化単位600を、複数個の符号化単位620a,620b,620cに分割することができ、複数個の符号化単位620a,620b,620cにおける真ん中に位置する符号化単位620bを決定することができる。さらには、映像復号装置100は、ブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つが獲得される位置を考慮し、真ん中に位置する符号化単位620bを決定することができる。すなわち、現在符号化単位600のブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つは、現在符号化単位600の真ん中に位置するサンプル640からも獲得され、前記ブロック形態情報及び前記分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つに基づき、現在符号化単位600が、複数個の符号化単位620a,620b,620cに分割された場合、前記サンプル640を含む符号化単位620bを、真ん中に位置する符号化単位であると決定することができる。ただし、真ん中に位置する符号化単位であると決定するために利用される情報が、ブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つに限定して解釈されるものではなく、多様な種類の情報が、真ん中に位置する符号化単位を決定する過程で利用されうる。
【0215】
一実施形態により、所定位置の符号化単位を識別するための所定情報は、決定する符号化単位に含まれる所定のサンプルからも獲得される。
図6を参照すれば、映像復号装置100は、現在符号化単位600が分割されて決定された複数個の符号化単位620a,620b,620cのうち、例えば、所定位置の符号化単位(複数個に分割された符号化単位のうち、真ん中に位置する符号化単位)を決定するために、例えば、現在符号化単位600内の所定位置のサンプル(現在符号化単位600の真ん中に位置するサンプル)から獲得されるブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つを利用することができる。すなわち、映像復号装置100は、現在符号化単位600のブロック形態を考慮し、前記所定位置のサンプルを決定することができ、映像復号装置100は、現在符号化単位600が分割されて決定される複数個の符号化単位620a,620b,620cにおいて、例えば、所定情報(ブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つ)が獲得されうるサンプルが含まれた符号化単位620bを決定し、所定制限を置くことができる。
図6を参照すれば、一実施形態により、映像復号装置100は、所定情報が獲得されうるサンプルとして、現在符号化単位600の真ん中に位置するサンプル640を決定することができ、映像復号装置100は、そのようなサンプル640が含まれる符号化単位620bに対し、復号過程における所定制限を置くことができる。ただし、該所定情報が獲得されうるサンプルの位置は、前述の位置に限定して解釈されるものではなく、制限を置くために決定する符号化単位620bに含まれる任意の位置のサンプルとも解釈される。
【0216】
一実施形態により、所定情報が獲得されうるサンプルの位置は、現在符号化単位600の形態によっても決定される。一実施形態により、ブロック形態情報は、現在符号化単位の形態が正方形であるか、あるいは非正方形であるかということを決定することができ、形態によって所定情報が獲得されうるサンプルの位置を決定することができる。例えば、映像復号装置100は、現在符号化単位の幅に係わる情報、及び高さに係わる情報のうち少なくとも一つを利用し、現在符号化単位の幅及び高さのうち少なくとも一つを半分に分割する境界上に位置するサンプルを、所定情報が獲得されうるサンプルに決定することができる。他の例を挙げれば、映像復号装置100は、現在符号化単位に係わるブロック形態情報が非正方形状であるということを示す場合、現在符号化単位の長辺を半分に分割する境界に隣接するサンプルのうち一つを、所定情報が獲得されうるサンプルに決定することができる。
【0217】
一実施形態により、映像復号装置100は、現在符号化単位を複数個の符号化単位に分割した場合、複数個の符号化単位のうち、所定位置の符号化単位を決定するために、ブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つを利用することができる。一実施形態により、映像復号装置100は、ブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つを、符号化単位に含まれた所定位置のサンプルから獲得することができ、映像復号装置100は、現在符号化単位が分割されて生成された複数個の符号化単位を、複数個の符号化単位それぞれに含まれた所定位置のサンプルから獲得される分割形態モードに係わる情報、及びブロック形態情報のうち少なくとも一つを利用して分割することができる。すなわち、該符号化単位は、符号化単位それぞれに含まれた所定位置のサンプルから獲得されるブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つを利用して再帰的に分割されうる。符号化単位の再帰的分割過程については、
図8を介して説明したので、詳細な説明は、省略する。
【0218】
一実施形態により、映像復号装置100は、現在符号化単位を分割し、少なくとも1つの符号化単位を決定することができ、そのような少なくとも1つの符号化単位が復号される順序を、例えば、所定のブロック(現在符号化単位)によって決定することができる。
【0219】
図10は、一実施形態により、映像復号装置100が現在符号化単位を分割し、複数個の符号化単位を決定する場合、複数個の符号化単位が処理される順序を図示する。
【0220】
一実施形態により、映像復号装置100は、ブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報により、第1符号化単位700を垂直方向に分割し、第2符号化単位710a,710bを決定するか、第1符号化単位700を水平方向に分割し、第2符号化単位730a,730bを決定するか、あるいは第1符号化単位700を垂直方向及び水平方向に分割し、第2符号化単位750a,750b,750c,750dを決定することができる。
【0221】
図10を参照すれば、映像復号装置100は、第1符号化単位700を垂直方向に分割して決定された第2符号化単位710a,710bが、水平方向710cに処理されるように順序を決定することができる。映像復号装置100は、第1符号化単位700を、水平方向に分割して決定された第2符号化単位730a,730bの処理順序を、垂直方向730cに決定することができる。映像復号装置100は、第1符号化単位700を垂直方向及び水平方向に分割して決定された第2符号化単位750a,750b,750c,750dを、例えば、1行に位置する符号化単位が処理された後、次の行に位置する符号化単位が処理される所定の順序(ラスタースキャン順序(raster scan order)またはzスキャン順序(z scan order)750eなど)によって決定することができる。
【0222】
一実施形態により、映像復号装置100は、符号化単位を再帰的に分割することができる。
図10を参照すれば、映像復号装置100は、第1符号化単位700を分割し、複数個の符号化単位710a,710b,730a,730b,750a,750b,750c,750dを決定することができ、決定された複数個の符号化単位710a,710b,730a,730b,750a,750b,750c,750dそれぞれを再帰的に分割することができる。複数個の符号化単位710a,710b,730a,730b,750a,750b,750c,750dを分割する方法は、第1符号化単位700を分割する方法に対応する方法にもなる。それにより、複数個の符号化単位710a,710b,730a,730b,750a,750b,750c,750dは、それぞれ独立して、複数個の符号化単位に分割されうる。
図9を参照すれば、映像復号装置100は、第1符号化単位700を垂直方向に分割し、第2符号化単位710a,710bを決定することができ、さらには、第2符号化単位710a,710bそれぞれを独立して分割するか、あるいは分割しないと決定することができる。
【0223】
一実施形態により、映像復号装置100は、左側の第2符号化単位710aを水平方向に分割し、第3符号化単位720a,720bで分割することができ、右側の第2符号化単位710bは、分割しないのである。
【0224】
一実施形態により、符号化単位の処理順序は、符号化単位の分割過程に基づいても決定される。言い換えれば、分割された符号化単位の処理順序は、分割される直前の符号化単位の処理順序に基づいても決定される。映像復号装置100は、左側の第2符号化単位710aが分割されて決定された第3符号化単位720a,720bが処理される順序を、右側の第2符号化単位710bと独立して決定することができる。左側の第2符号化単位710aが水平方向に分割され、第3符号化単位720a,720bが決定されたので、第3符号化単位720a,720bは、垂直方向720cに処理されうる。また、左側の第2符号化単位710a及び右側の第2符号化単位710bが処理される順序は、水平方向710cに該当するので、左側の第2符号化単位710aに含まれる第3符号化単位720a,720bが、垂直方向720cに処理された後、右側符号化単位710bが処理されうる。前述の内容は、符号化単位がそれぞれ分割前の符号化単位により、処理順序が決定される過程について説明するためのものであるので、前述の実施形態に限定して解釈されるものではなく、多様な形態に分割されて決定される符号化単位が、所定の順序によって独立して処理されうる多様な方法に利用されると解釈されなければならない。
【0225】
図11は、一実施形態により、映像復号装置100が、所定の順序符号化単位が処理されえない場合、現在符号化単位が、奇数個の符号化単位に分割されることを決定する過程を図示する。
【0226】
一実施形態により、映像復号装置100は、獲得されたブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報に基づき、現在符号化単位が、奇数個の符号化単位に分割されることを決定することができる。
図8を参照すれば、正方形状の第1符号化単位800が非正方形状の第2符号化単位810a,810bに分割され、第2符号化単位810a,810bは、それぞれ独立して、第3符号化単位820a,820b,820c,820d,820eにも分割される。一実施形態により、映像復号装置100は、第2符号化単位における左側符号化単位810aは、水平方向に分割し、複数個の第3符号化単位820a,820bを決定することができ、右側符号化単位810bは、奇数個の第3符号化単位820c,820d,820eに分割することができる。
【0227】
一実施形態により、映像復号装置100は、第3符号化単位820a,820b,820c,820d,820eが所定順序によって処理されうるか否かということを判断し、奇数個に分割された符号化単位が存在するか否かということを決定することができる。
図8を参照すれば、映像復号装置100は、第1符号化単位800を再帰的に分割し、第3符号化単位820a,820b,820c,820d,820eを決定することができる。映像復号装置100は、ブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つに基づき、第1符号化単位800、第2符号化単位810a,810bまたは第3符号化単位820a,820b,820c,820d,820eが分割される形態のにおいて、奇数個の符号化単位に分割されるか否かということを決定することができる。例えば、第2符号化単位810a,810bにおいて、右側に位置する符号化単位が奇数個の第3符号化単位820c,820d,820eに分割されうる。第1符号化単位800に含まれる複数個の符号化単位が処理される順序は、例えば、所定の順序(zスキャン順序(z scan order)830)にもなり、映像復号装置100は、右側第2符号化単位810bが奇数個に分割されて決定された第3符号化単位820c,820d,820eが前記所定の順序によって処理されることができる条件を満足するか否かということを判断することができる。
【0228】
一実施形態により、映像復号装置100は、第1符号化単位800に含まれる第3符号化単位820a,820b,820c,820d,820eが、所定順序によって処理されうる条件を満足するか否かということを決定することができ、前記条件は、第3符号化単位820a,820b,820c,820d,820eの境界により、第2符号化単位810a,810bの幅及び高さのうち少なくとも一つが半分に分割されるか否かということと係わる。例えば、非正方形状の左側第2符号化単位810aの高さを半分に分割して決定される第3符号化単位820a,820bは、条件を満足することができる。右側第2符号化単位810bを3個の符号化単位に分割して決定される第3符号化単位820c,820d,820eの境界が、右側第2符号化単位810bの幅または高さを半分で分割することができないので、第3符号化単位820c,820d,820eは、条件を満足することができないと決定されうる。映像復号装置100は、そのような条件不満足の場合、スキャン順序の断絶(disconnection)と判断し、該判断結果に基づき、右側第2符号化単位810bは、奇数個の符号化単位に分割されると決定することができる。一実施形態により、映像復号装置100は、奇数個の符号化単位に分割される場合、分割された符号化単位のうち、所定位置の符号化単位につき、所定制限を置くことができ、そのような制限内容または所定位置などについては、多様な実施形態を介して説明したので、詳細な説明は、省略する。
【0229】
図12は、一実施形態により、映像復号装置100が、第1符号化単位900を分割し、少なくとも1つの符号化単位を決定する過程を図示する。
【0230】
一実施形態により、映像復号装置100は、獲得部105を介して獲得したブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つに基づき、第1符号化単位900を分割することができる。正方形状の第1符号化単位900は、4個の正方形状を有する符号化単位に分割されるか、あるいは非正方形状の複数個の符号化単位に分割することができる。例えば、
図9を参照すれば、ブロック形態情報が、第1符号化単位900は、正方形であるということを示し、分割形態モードに係わる情報が、非正方形の符号化単位に分割されることを示す場合、映像復号装置100は、第1符号化単位900を複数個の非正方形の符号化単位に分割することができる。具体的には、分割形態モードに係わる情報が、第1符号化単位900を水平方向または垂直方向に分割し、奇数個の符号化単位を決定することを示す場合、映像復号装置100は、正方形状の第1符号化単位900を奇数個の符号化単位として、垂直方向に分割されて決定された第2符号化単位910a,910b,910c、または水平方向に分割されて決定された第2符号化単位920a,920b,920cに分割することができる。
【0231】
一実施形態により、映像復号装置100は、第1符号化単位900に含まれる第2符号化単位910a,910b,910c,920a,920b,920cが、所定順序によって処理されうる条件を満足するか否かということを決定することができ、前記条件は、第2符号化単位910a,910b,910c,920a,920b,920cの境界により、第1符号化単位900の幅及び高さのうち少なくとも一つが半分に分割されるか否かということと係わる。
図12を参照すれば、正方形状の第1符号化単位900を垂直方向に分割して決定される第2符号化単位910a,910b,910cの境界が、第1符号化単位900の幅を半分に分割することができないので、第1符号化単位900は、所定順序によって処理されうる条件を満足することができないと決定されうる。また、正方形状の第1符号化単位900を、水平方向に分割して決定される第2符号化単位920a,920b,920cの境界が、第1符号化単位900の幅を半分に分割することができないので、第1符号化単位900は、所定順序によって処理されうる条件を満足することができないと決定されうる。映像復号装置100は、そのような条件不満足の場合、スキャン順序の断絶と判断し、該判断結果に基づき、第1符号化単位900は、奇数個の符号化単位に分割されると決定することができる。一実施形態により、映像復号装置100は、奇数個の符号化単位に分割される場合、分割された符号化単位のうち、所定位置の符号化単位につき、所定制限を置くことができ、そのような制限内容または所定位置などについては、多様な実施形態を介して説明したので、詳細な説明は、省略する。
【0232】
一実施形態により、映像復号装置100は、第1符号化単位を分割し、多様な形態の符号化単位を決定することができる。
【0233】
図12を参照すれば、映像復号装置100は、正方形状の第1符号化単位900、非正方形状の第1符号化単位930または950を、多様な形態の符号化単位に分割することができる。
【0234】
図13は、一実施形態により、映像復号装置100が、第1符号化単位1000が分割されて決定された非正方形状の第2符号化単位が所定条件を満足する場合、第2符号化単位が分割されうる形態が制限されることを図示する。
【0235】
一実施形態により、映像復号装置100は、獲得部105を介して獲得したブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つに基づき、正方形状の第1符号化単位1000を、非正方形状の第2符号化単位1010a,1010b,1020a,1020bに分割すると決定することができる。第2符号化単位1010a,1010b,1020a,1020bは、独立して分割されうる。それにより、映像復号装置100は、第2符号化単位1010a,1010b,1020a,1020bそれぞれに係わるブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つに基づき、複数個の符号化単位に分割するか、あるいは分割しないことを決定することができる。一実施形態により、映像復号装置100は、垂直方向に、第1符号化単位1000が分割されて決定された非正方形状の左側第2符号化単位1010aを水平方向に分割し、第3符号化単位1012a,1012bを決定することができる。ただし、映像復号装置100は、左側第2符号化単位1010aを水平方向に分割した場合、右側第2符号化単位1010bは、左側第2符号化単位1010aが分割された方向と同一に、水平方向に分割されえないように制限することができる。もし右側第2符号化単位1010bが同一方向に分割され、第3符号化単位1014a,1014bが決定された場合、左側第2符号化単位1010a及び右側第2符号化単位1010bが水平方向にそれぞれ独立して分割されることにより、第3符号化単位1012a,1012b,1014a,1014bが決定されうる。しかし、それは、映像復号装置100が、ブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つに基づき、第1符号化単位1000を4個の正方形状の第2符号化単位1030a,1030b,1030c,1030dに分割したところと同一結果であり、それは、映像復号側面において、非効率的でもある。
【0236】
一実施形態により、映像復号装置100は、水平方向に、第1符号化単位1000が分割されて決定された非正方形状の第2符号化単位1020aまたは1020bを垂直方向に分割し、第3符号化単位1022a,1022b,1024a,1024bを決定することができる。ただし、映像復号装置100は、例えば、第2符号化単位のうち一つ(上端第2符号化単位1020a)を垂直方向に分割した場合、前述の理由により、例えば、他の第2符号化単位(下端符号化単位1020b)は、上端第2符号化単位1020aが分割された方向と同一に、垂直方向に分割されえないように制限することができる。
【0237】
図14は、一実施形態により、分割形態モードに係わる情報が、4個の正方形状の符号化単位に分割することを示すことができない場合、映像復号装置100が、正方形状の符号化単位を分割する過程を図示する。
【0238】
一実施形態により、映像復号装置100は、ブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つに基づき、第1符号化単位1100を分割し、第2符号化単位1110a,1110b,1120a,1120bなどを決定することができる。分割形態モードに係わる情報には、符号化単位が分割されうる多様な形態に係わる情報が含まれてもよいが、多様な形態に係わる情報には、正方形状の4個の符号化単位に分割するための情報が含まれえない場合がある。そのような分割形態モードに係わる情報によれば、映像復号装置100は、正方形状の第1符号化単位1100を、4個の正方形状の第2符号化単位1130a,1130b,1130c,1130dに分割することができない。分割形態モードに係わる情報に基づき、映像復号装置100は、非正方形状の第2符号化単位1110a,1110b,1120a,1120bなどを決定することができる。
【0239】
一実施形態により、映像復号装置100は、非正方形状の第2符号化単位1110a,1110b,1120a,1120bなどをそれぞれ独立して分割することができる。再帰的な方法を介し、第2符号化単位1110a,1110b,1120a,1120bなどそれぞれが所定の順に分割され、それは、ブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つに基づき、第1符号化単位1100が分割される方法に対応する分割方法でもある。
【0240】
例えば、映像復号装置100は、左側第2符号化単位1110aが水平方向に分割され、正方形状の第3符号化単位1112a,1112bを決定することができ、右側第2符号化単位1110bが水平方向に分割され、正方形状の第3符号化単位1114a,1114bを決定することができる。さらには、映像復号装置100は、左側第2符号化単位1110a及び右側第2符号化単位1110bのいずれもが水平方向に分割され、正方形状の第3符号化単位1116a,1116b,1116c,1116dを決定することもできる。そのような場合、第1符号化単位1100が、4個の正方形状の第2符号化単位1130a,1130b,1130c,1130dに分割されたところと同一形態に符号化単位が決定されうる。
【0241】
他の例を挙げれば、映像復号装置100は、上端第2符号化単位1120aが垂直方向に分割され、正方形状の第3符号化単位1122a,1122bを決定することができ、下端第2符号化単位1120bが垂直方向に分割され、正方形状の第3符号化単位1124a,1124bを決定することができる。さらには、映像復号装置100は、上端第2符号化単位1120a及び下端第2符号化単位1120bのいずれもが垂直方向に分割され、正方形状の第3符号化単位1126a,1126b,1126a,1126bを決定することもできる。そのような場合、第1符号化単位1100が、4個の正方形状の第2符号化単位1130a,1130b,1130c,1130dに分割されたところと同一形態に符号化単位が決定されうる。
【0242】
図15は、一実施形態により、複数個の符号化単位間の処理順序が、符号化単位の分割過程によって異なりうることを図示したものである。
【0243】
一実施形態により、映像復号装置100は、ブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報に基づき、第1符号化単位1200を分割することができる。ブロック形態情報が正方形状を示し、分割形態モードに係わる情報が、第1符号化単位1200が、水平方向及び垂直方向のうち少なくとも1つの方向に分割されることを示す場合、映像復号装置100は、第1符号化単位1200を分割し、例えば、第2符号化単位1210a,1210b,1220a,1220bなどを決定することができる。
図12を参照すれば、第1符号化単位1200が、水平方向または垂直方向だけに分割されて決定された非正方形状の第2符号化単位1210a,1210b,1220a,1220bは、それぞれに係わるブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報に基づき、独立して分割されうる。例えば、映像復号装置100は、第1符号化単位1200が垂直方向に分割されて生成された第2符号化単位1210a,1210bを、水平方向にそれぞれ分割し、第3符号化単位1216a,1216b,1216c,1216dを決定することができ、第1符号化単位1200が、水平方向に分割されて生成された第2符号化単位1220a,1220bを、水平方向にそれぞれ分割し、第3符号化単位1226a,1226b,1226c,1226dを決定することができる。そのような第2符号化単位1210a,1210b,1220a,1220bの分割過程は、
図13と係わって説明したので、詳細な説明は、省略する。
【0244】
一実施形態により、映像復号装置100は、所定順序によって符号化単位を処理することができる。該所定順序による符号化単位の処理に係わる特徴は、
図7と係わって説明したので、詳細な説明は、省略する。
図14を参照すれば、映像復号装置100は、正方形状の第1符号化単位1200を分割し、4個の正方形状の第3符号化単位1216a,1216b,1216c,1216d,1226a,1226b,1226c,1226dを決定することができる。一実施形態により、映像復号装置100は、第1符号化単位1200が分割される形態により、第3符号化単位1216a,1216b,1216c,1216d,1226a,1226b,1226c,1226dの処理順序を決定することができる。
【0245】
一実施形態により、映像復号装置100は、垂直方向に分割されて生成された第2符号化単位1210a,1210bを、水平方向にそれぞれ分割し、第3符号化単位1216a,1216b,1216c,1216dを決定することができ、映像復号装置100は、左側第2符号化単位1210aに含まれる第3符号化単位1216a,1216cを垂直方向にまず処理した後、右側第2符号化単位1210bに含まれる第3符号化単位1216b,1216dを垂直方向に処理する順序(1217)により、第3符号化単位1216a,1216b,1216c,1216dを処理することができる。
【0246】
一実施形態により、映像復号装置100は、水平方向に分割されて生成された第2符号化単位1220a,1220bを、垂直方向にそれぞれ分割し、第3符号化単位1226a,1226b,1226c,1226dを決定することができ、映像復号装置100は、上端第2符号化単位1220aに含まれる第3符号化単位1226a,1226bを水平方向にまず処理した後、下端第2符号化単位1220bに含まれる第3符号化単位1226c,1226dを水平方向に処理する順序(1227)により、第3符号化単位1226a,1226b,1226c,1226dを処理することができる。
【0247】
図15を参照すれば、第2符号化単位1210a,1210b,1220a,1220bがそれぞれ分割され、正方形状の第3符号化単位1216a,1216b,1216c,1216d,1226a,1226b,1226c,1226dが決定されうる。垂直方向に分割されて決定された第2符号化単位1210a,1210b、及び水平方向に分割されて決定された第2符号化単位1220a,1220bは、互いに異なる形態に分割されたものであるが、後に決定される第3符号化単位1216a,1216b,1216c,1216d,1226a,1226b,1226c,1226dによれば、結局、同一形態の符号化単位に第1符号化単位1200が分割された結果になる。それにより、映像復号装置100は、ブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つに基づき、異なる過程を介し、再帰的に符号化単位を分割するところと、結果として同一形態の符号化単位を決定するとしても、同一形態に決定された複数個の符号化単位を互いに異なる順序処理することができる。
【0248】
図16は、一実施形態により、符号化単位が再帰的に分割され、複数個の符号化単位が決定される場合、符号化単位の形態及び大きさが変わることにより、符号化単位の深度が決定される過程を図示する。
【0249】
一実施形態により、映像復号装置100は、符号化単位の深度を、所定基準によって決定することができる。例えば、該所定基準は、符号化単位の長辺の長さにもなる。映像復号装置100は、現在符号化単位の長辺の長さが分割される前の符号化単位の長辺の長さに対し、2n(n>0)倍に分割された場合、現在符号化単位の深度は、分割される前の符号化単位の深度に対し、nほど深度が増大されたと決定することができる。以下においては、深度が増大された符号化単位を、下位深度の符号化単位と表現することにする。
【0250】
図16を参照すれば、一実施形態により、例えば、正方形状であるということを示すブロック形態情報(ブロック形態情報は、「0:SQUARE」を示しうる)に基づき、映像復号装置100は、正方形状である第1符号化単位1300を分割し、下位深度の第2符号化単位1302、第3符号化単位1304などを決定することができる。正方形状の第1符号化単位1300の大きさを2Nx2Nとするならば、第1符号化単位1300の幅及び高さを1/2倍に分割して決定された第2符号化単位1302は、NxNの大きさを有することができる。さらには、第2符号化単位1302の幅及び高さを1/2サイズに分割して決定された第3符号化単位1304は、N/2xN/2の大きさを有することができる。その場合、第3符号化単位1304の幅及び高さは、第1符号化単位1300の1/4倍に該当する。第1符号化単位1300の深度がDである場合、第1符号化単位1300の幅及び高さの1/2倍である第2符号化単位1302の深度は、D+1でもあり、第1符号化単位1300の幅及び高さの1/4倍である第3符号化単位1304の深度はD+2でもある。
【0251】
一実施形態により、例えば、非正方形状を示すブロック形態情報(ブロック形態情報は、高さが幅より大きい非正方形であるということを示す「1:NS_VER」、または幅が高さより大きい非正方形であるということを示す「2:NS_HOR」を示しうる)に基づき、映像復号装置100は、非正方形状である第1符号化単位1310または1320を分割し、下位深度の第2符号化単位1312または1322、第3符号化単位1314または1324などを決定することができる。
【0252】
映像復号装置100は、Nx2Nサイズの第1符号化単位1310の幅及び高さのうち少なくとも一つを分割し、例えば、第2符号化単位1302,1312,1322などを決定することができる。すなわち、映像復号装置100は、第1符号化単位1310を水平方向に分割し、NxNサイズの第2符号化単位1302、またはNxN/2サイズの第2符号化単位1322を決定することができ、水平方向及び垂直方向に分割し、N/2xNサイズの第2符号化単位1312を決定することもできる。
【0253】
一実施形態により、映像復号装置100は、2NxNサイズの第1符号化単位1320の幅及び高さのうち少なくとも一つを分割し、例えば、第2符号化単位1302,1312,1322などを決定することもできる。すなわち、映像復号装置100は、第1符号化単位1320を垂直方向に分割し、NxNサイズの第2符号化単位1302、またはN/2xNサイズの第2符号化単位1312を決定することができ、水平方向及び垂直方向に分割し、NxN/2サイズの第2符号化単位1322を決定することもできる。
【0254】
一実施形態により、映像復号装置100は、NxNサイズの第2符号化単位1302の幅及び高さのうち少なくとも一つを分割し、例えば、第3符号化単位1304,1314,1324などを決定することもできる。すなわち、映像復号装置100は、第2符号化単位1302を垂直方向及び水平方向に分割し、N/2xN/2サイズの第3符号化単位1304を決定するか、N/4xN/2サイズの第3符号化単位1314を決定するか、あるいはN/2xN/4サイズの第3符号化単位1324を決定することができる。
【0255】
一実施形態により、映像復号装置100は、N/2xNサイズの第2符号化単位1312の幅及び高さのうち少なくとも一つを分割し、例えば、第3符号化単位1304,1314,1324などを決定することもできる。すなわち、映像復号装置100は、第2符号化単位1312を水平方向に分割し、N/2xN/2サイズの第3符号化単位1304、またはN/2xN/4サイズの第3符号化単位1324を決定するか、あるいは垂直方向及び水平方向に分割し、N/4xN/2サイズの第3符号化単位1314を決定することができる。
【0256】
一実施形態により、映像復号装置100は、NxN/2サイズの第2符号化単位1322の幅及び高さのうち少なくとも一つを分割し、例えば、第3符号化単位1304,1314,1324などを決定することもできる。すなわち、映像復号装置100は、第2符号化単位1322を垂直方向に分割し、N/2xN/2サイズの第3符号化単位1304、またはN/4xN/2サイズの第3符号化単位1314を決定するか、あるいは垂直方向及び水平方向に分割し、N/2xN/4サイズの第3符号化単位1324を決定することができる。
【0257】
一実施形態により、映像復号装置100は、例えば、正方形状の符号化単位1300,1302,1304を、水平方向または垂直方向に分割することができる。例えば、2Nx2Nサイズの第1符号化単位1300を垂直方向に分割し、Nx2Nサイズの第1符号化単位1310を決定するか、あるいは水平方向に分割し、2NxNサイズの第1符号化単位1320を決定することができる。一実施形態により、深度が、符号化単位の最長辺の長さに基づいて決定される場合、2Nx2Nサイズの第1符号化単位1300が、水平方向または垂直方向に分割されて決定される符号化単位の深度は、第1符号化単位1300の深度と同一でもある。
【0258】
一実施形態により、第3符号化単位1314または1324の幅及び高さは、第1符号化単位1310または1320の1/4倍に該当しうる。第1符号化単位1310または1320の深度がDである場合、第1符号化単位1310または1320の幅及び高さの1/2倍である第2符号化単位1312または1322の深度はD+1でもあり、第1符号化単位1310または1320の幅及び高さの1/4倍である第3符号化単位1314または1324の深度は、D+2でもある。
【0259】
図17は、一実施形態により、符号化単位の形態及び大きさによって決定されうる深度、及び符号化単位区分のためのインデックス(PID:part index)を図示する。
【0260】
一実施形態により、映像復号装置100は、正方形状の第1符号化単位1400を分割し、多様な形態の第2符号化単位を決定することができる。
図14を参照すれば、映像復号装置100は、分割形態モードに係わる情報により、第1符号化単位1400を垂直方向及び水平方向のうち少なくとも1つの方向に分割し、第2符号化単位1402a,1402b,1404a,1404b,1406a,1406b,1406c,1406dを決定することができる。すなわち、映像復号装置100は、第1符号化単位1400に係わる分割形態モードに係わる情報に基づき、第2符号化単位1402a,1402b,1404a,1404b,1406a,1406b,1406c,1406dを決定することができる。
【0261】
一実施形態により、正方形状の第1符号化単位1400に係わる分割形態モードに係わる情報によって決定される第2符号化単位1402a,1402b,1404a,1404b,1406a,1406b,1406c,1406dは、長辺の長さに基づき、深度が決定されうる。例えば、正方形状の第1符号化単位1400の一辺の長さと、非正方形状の第2符号化単位1402a,1402b,1404a,1404bの長辺の長さとが同一であるので、第1符号化単位1400と、非正方形状の第2符号化単位1402a,1402b,1404a,1404bとの深度は、Dとして、同一であると見ることができる。それに対し、映像復号装置100が、分割形態モードに係わる情報に基づき、第1符号化単位1400を4個の正方形状の第2符号化単位1406a,1406b,1406c,1406dに分割した場合、正方形状の第2符号化単位1406a,1406b,1406c,1406dの一辺の長さは、第1符号化単位1400の一辺の長さの1/2倍であるので、第2符号化単位1406a,1406b,1406c,1406dの深度は、第1符号化単位1400の深度であるDより1深度下位であるD+1の深度でもある。
【0262】
一実施形態により、映像復号装置100は、高さが幅より大きい形態の第1符号化単位1410を、分割形態モードに係わる情報によって水平方向に分割し、複数個の第2符号化単位1412a,1412b,1414a,1414b,1414cに分割することができる。一実施形態により、映像復号装置100は、幅が高さより大きい形態の第1符号化単位1420を、分割形態モードに係わる情報によって垂直方向に分割し、複数個の第2符号化単位1422a,1422b,1424a,1424b,1424cに分割することができる。
【0263】
一実施形態により、非正方形状の第1符号化単位1410または1420に係わる分割形態モードに係わる情報によって決定される第2符号化単位1412a,1412b,1414a,1414b,1414c,1422a,1422b,1424a,1424b,1424cは、長辺の長さに基づき、深度が決定されうる。例えば、正方形状の第2符号化単位1412a,1412bの一辺の長さは、高さが幅より大きい非正方形状の第1符号化単位1410の一辺の長さの1/2倍であるので、正方形状の第2符号化単位1412a,1412bの深度は、非正方形状の第1符号化単位1410の深度Dより1深度下位の深度であるD+1である。
【0264】
さらには、映像復号装置100が、分割形態モードに係わる情報に基づき、非正方形状の第1符号化単位1410を、奇数個の第2符号化単位1414a,1414b,1414cに分割することができる。奇数個の第2符号化単位1414a,1414b,1414cは、非正方形状の第2符号化単位1414a,1414c、及び正方形状の第2符号化単位1414bを含んでもよい。その場合、非正方形状の第2符号化単位1414a,1414cの長辺の長さ、及び正方形状の第2符号化単位1414bの一辺の長さは、第1符号化単位1410の一辺の長さの1/2倍であるので、第2符号化単位1414a,1414b,1414cの深度は、第1符号化単位1410の深度であるDより1深度下位であるD+1の深度でもある。映像復号装置100は、第1符号化単位1410に係わる符号化単位の深度を決定する前記方式に対応する方式で、幅が高さより大きい非正方形状の第1符号化単位1420に係わる符号化単位の深度を決定することができる。
【0265】
一実施形態により、映像復号装置100は、分割された符号化単位の区分のためのインデックス(PID)決定において、奇数個に分割された符号化単位が、互いに同一サイズではない場合、符号化単位間の大きさの比率に基づき、インデックスを決定することができる。
図17を参照すれば、奇数個に分割された符号化単位1414a,1414b,1414cにおいて、真ん中に位置する符号化単位1414bは、他の符号化単位1414a,1414cと、幅は、同一であるが、高さが異なる符号化単位1414a,1414cの高さの2倍でもある。すなわち、その場合、真ん中に位置する符号化単位1414bは、他の符号化単位1414a,1414cの二つをも含む。従って、スキャン順序により、真ん中に位置する符号化単位1414bのインデックス(PID)が1であるならば、その次の順序に位置する符号化単位1414cは、インデックスが2が増大した3でもある。すなわち、インデックス値の不連続性が存在しうる。一実施形態により、映像復号装置100は、そのように分割された符号化単位間区分のためのインデックス不連続性の存在いかんに基づき、奇数個に分割された符号化単位が、互いに同一サイズではないか否かということを決定することができる。
【0266】
一実施形態により、映像復号装置100は、現在符号化単位から分割されて決定された複数個の符号化単位を区分するためのインデックスの値に基づき、特定分割形態に分割されたものであるか否かということことを決定することができる。
図14を参照すれば、映像復号装置100は、高さが幅より大きい長方形状の第1符号化単位1410を分割し、偶数個の符号化単位1412a,1412bを決定するか、あるいは奇数個の符号化単位1414a,1414b,1414cを決定することができる。映像復号装置100は、複数個の符号化単位それぞれを区分するために、各符号化単位を示すインデックス(PID)を利用することができる。一実施形態により、インデックス(PID)は、例えば、それぞれの符号化単位の所定位置のサンプル(左側上端サンプル)からも獲得される。
【0267】
一実施形態により、映像復号装置100は、符号化単位区分のためのインデックスを利用して分割されて決定された符号化単位のうち、所定位置の符号化単位を決定することができる。一実施形態により、高さが幅より大きい長方形状の第1符号化単位1410に係わる分割形態モードに係わる情報が、3個の符号化単位に分割されることを示す場合、映像復号装置100は、第1符号化単位1410を、3個の符号化単位1414a,1414b,1414cに分割することができる。映像復号装置100は、3個の符号化単位1414a,1414b,1414cそれぞれに係わるインデックスを割り当てることができる。映像復号装置100は、奇数個に分割された符号化単位のうち、真ん中符号化単位を決定するために、各符号化単位に係わるインデックスを比較することができる。映像復号装置100は、符号化単位のインデックスに基づき、インデックスのうち、真ん中値に該当するインデックスを有する符号化単位1414bを、第1符号化単位1410が分割されて決定された符号化単位のうち、真ん中位置の符号化単位として決定することができる。一実施形態により、映像復号装置100は、分割された符号化単位区分のためのインデックス決定において、符号化単位が互いに同一サイズではない場合、符号化単位間のサイズ比率に基づき、インデックスを決定することができる。
図14を参照すれば、第1符号化単位1410が分割されて生成された符号化単位1414bは、他の符号化単位1414a,1414cと、幅は、同一であるが、高さが異なる符号化単位1414a,1414cの高さの2倍でもある。その場合、真ん中に位置する符号化単位1414bのインデックス(PID)が1であるならば、その次の順序に位置する符号化単位1414cは、インデックスが2が増大した3でもある。そのような場合のように、均一にインデックスが増加していて、増加幅が異なる場合、映像復号装置100は、他の符号化単位と異なる大きさを有する符号化単位を含む複数個の符号化単位に分割されたと決定することができる、一実施形態により、分割形態モードに係わる情報が、奇数個の符号化単位に分割されることを示す場合、映像復号装置100は、奇数個の符号化単位のうち、例えば、所定位置の符号化単位(真ん中符号化単位)が、他の符号化単位と大きさが異なる形態に現在符号化単位を分割することができる。その場合、映像復号装置100は、符号化単位に係わるインデックス(PID)を利用し、異なる大きさを有する真ん中符号化単位を決定することができる。ただし、前述のインデックス、決定する所定位置の符号化単位の大きさまたは位置は、一実施形態について説明するために特定したものであるので、それに限定して解釈されるものではなく、多様なインデックス、符号化単位の位置及び大きさが利用されうると解釈されなければならない。
【0268】
一実施形態により、映像復号装置100は、符号化単位の再帰的な分割が始まる所定のデータ単位を利用することができる。
【0269】
図18は、一実施形態により、ピクチャに含まれる複数個の所定のデータ単位により、複数個の符号化単位が決定されたところを図示する。
【0270】
一実施形態により、所定のデータ単位は、符号化単位が、ブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つを利用して再帰的に分割され始めるデータ単位とも定義される。すなわち、現在ピクチャを分割する複数個の符号化単位が決定される過程において利用される最上位深度の符号化単位に該当しうる。以下においては、説明上、便宜のために、そのような所定のデータ単位を基準データ単位と称する。
【0271】
一実施形態により、基準データ単位は、所定サイズ及び形態を示しうる。一実施形態により、基準符号化単位は、MxNのサンプルを含んでもよい。ここで、M及びNは、互いに同一であってもよいが、2の乗数によって表現される整数でもある。すなわち、該基準データ単位は、正方形または非正方形の形態を示すことができ、今後、整数個の符号化単位にも分割される。
【0272】
一実施形態により、映像復号装置100は、現在ピクチャを、複数個の基準データ単位に分割することができる。一実施形態により、映像復号装置100は、現在ピクチャを分割する複数個の基準データ単位を、それぞれの基準データ単位に係わる分割形態モードに係わる情報を利用して分割することができる。そのような基準データ単位の分割過程は、クアッドツリー(quad tree)構造を利用した分割過程にも対応する。
【0273】
一実施形態により、映像復号装置100は、現在ピクチャに含まれる基準データ単位が有することができる最小サイズを事前に決定することができる。それにより、映像復号装置100は、最小サイズ以上の大きさを有する多様な大きさの基準データ単位を決定することができ、決定された基準データ単位を基準に、ブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報を利用し、少なくとも1つの符号化単位を決定することができる。
【0274】
図18を参照すれば、映像復号装置100は、正方形状の基準符号化単位1500を利用することができ、または、非正方形状の基準符号化単位1502を利用することもできる。一実施形態により、基準符号化単位の形態及び大きさは、例えば、少なくとも1つの基準符号化単位を含む多様なデータ単位(シーケンス(sequence)、ピクチャ(picture)、スライス(slice)、スライスセグメント(slice segment)、最大符号化単位など)によっても決定される。
【0275】
一実施形態により、映像復号装置100の獲得部105は、基準符号化単位の形態に係わる情報、及び基準符号化単位の大きさに係わる情報のうち少なくとも一つを、前記多様なデータ単位ごとに、ビットストリームから獲得することができる。正方形状の基準符号化単位1500に含まれる少なくとも1つの符号化単位が決定される過程は、
図3の現在符号化単位300が分割される過程を介して説明し、非正方形状の基準符号化単位1502に含まれる少なくとも1つの符号化単位の決定される過程は、
図7の現在符号化単位400または450が分割される過程を介して説明したので、詳細な説明は、省略する。
【0276】
一実施形態により、映像復号装置100は、所定条件に基づき、事前に決定される一部データ単位により、基準符号化単位の大きさ及び形態を決定するために、基準符号化単位の大きさ及び形態を識別するためのインデックスを利用することができる。すなわち、獲得部105は、ビットストリームから、前記多様なデータ単位(例えば、シーケンス、ピクチャ、スライス、スライスセグメント、最大符号化単位など)のうち、所定条件(例えば、スライス以下の大きさを有するデータ単位)を満足するデータ単位として、スライス、スライスセグメント、最大符号化単位ごとに、基準符号化単位の大きさ及び形態の識別のためのインデックスのみを獲得することができる。映像復号装置100は、インデックスを利用することにより、前記所定条件を満足するデータ単位ごとに、基準データ単位の大きさ及び形態を決定することができる。該基準符号化単位の形態に係わる情報、及び該基準符号化単位の大きさに係わる情報を、相対的に小サイズのデータ単位ごとにビットストリームから獲得して利用する場合、ビットストリームの利用効率が良好ではなくなるので、該基準符号化単位の形態に係わる情報、及び基準符号化単位の大きさに係わる情報を直接獲得する代わりに、前記インデックスのみを獲得して利用することができる。その場合、該基準符号化単位の大きさ及び形態を示すインデックスに対応する該基準符号化単位の大きさ及び形態のうち少なくとも一つは、既定でもある。すなわち、映像復号装置100は、既定の基準符号化単位の大きさ及び形態のうち少なくとも一つを、インデックスによって選択することにより、インデックス獲得の基準になるデータ単位に含まれる基準符号化単位の大きさ及び形態のうち少なくとも一つを決定することができる。
【0277】
一実施形態により、映像復号装置100は、1つの最大符号化単位に含む少なくとも1つの基準符号化単位を利用することができる。すなわち、映像を分割する最大符号化単位には、少なくとも1つの基準符号化単位が含まれ、それぞれの基準符号化単位の再帰的な分割過程を介して符号化単位が決定されうる。一実施形態により、最大符号化単位の幅及び高さのうち少なくとも一つは、基準符号化単位の幅及び高さのうち少なくとも1つの整数倍にも該当する。一実施形態により、基準符号化単位の大きさは、最大符号化単位をクアッドツリー構造により、n回分割した大きさでもある。すなわち、映像復号装置100は、最大符号化単位をクアッドツリー構造によってn回分割し、基準符号化単位を決定することができ、多様な実施形態により、基準符号化単位を、ブロック形態情報、及び分割形態モードに係わる情報のうち少なくとも一つに基づき、分割することができる。
【0278】
図19は、一実施形態により、ピクチャ1600に含まれる基準符号化単位の決定順序を決定する基準になるプロセッシングブロックを図示する。
【0279】
一実施形態により、映像復号装置100は、ピクチャを分割する少なくとも1つのプロセッシングブロックを決定することができる。プロセッシングブロックとは、映像を分割する少なくとも1つの基準符号化単位を含むデータ単位であり、該プロセッシングブロックに含まれる少なくとも1つの基準符号化単位は、特定順にも決定される。すなわち、それぞれのプロセッシングブロックで決定される少なくとも1つの基準符号化単位の決定順序は、基準符号化単位が決定されうる多様な順序の種類のうち一つにも該当し、それぞれのプロセッシングブロックで決定される基準符号化単位決定順序は、プロセッシングブロックごとに異なりうる。該プロセッシングブロックごとに決定される基準符号化単位の決定順序は、ラスタースキャン(raster scan)、zスキャン(z scan)、Nスキャン(N scan)、右上向き対角スキャン(up-right diagonal scan)、水平的スキャン(horizontal scan)、垂直的スキャン(vertical scan)のような多様な順序のうち一つでもあるが、決定されうる順序は、前記スキャン順序に限定して解釈されるものではない。
【0280】
一実施形態により、映像復号装置100は、プロセッシングブロックの大きさに係わる情報を獲得し、映像に含まれる少なくとも1つのプロセッシングブロックの大きさを決定することができる。映像復号装置100は、プロセッシングブロックの大きさに係わる情報をビットストリームから獲得し、映像に含まれる少なくとも1つのプロセッシングブロックの大きさを決定することができる。そのようなプロセッシングブロックの大きさは、プロセッシングブロックの大きさに係わる情報が示すデータ単位の所定サイズでもある。
【0281】
一実施形態により、映像復号装置100の獲得部105は、ビットストリームから、プロセッシングブロックの大きさに係わる情報を、特定のデータ単位ごとに獲得することができる。例えば、該プロセッシングブロックの大きさに係わる情報は、映像、シーケンス、ピクチャ、スライス、スライスセグメントなどのデータ単位で、ビットストリームから獲得されうる。すなわち、獲得部105は、前述のさまざまなデータ単位ごとに、ビットストリームから、プロセッシングブロックの大きさに係わる情報を獲得することができ、映像復号装置100は、獲得されたプロセッシングブロックの大きさに係わる情報を利用し、ピクチャを分割する少なくとも1つのプロセッシングブロックの大きさを決定することができ、そのようなプロセッシングブロックの大きさは、基準符号化単位の整数倍の大きさでもある。
【0282】
一実施形態により、映像復号装置100は、ピクチャ1600に含まれるプロセッシングブロック1602,1612の大きさを決定することができる。例えば、映像復号装置100は、ビットストリームから獲得された該プロセッシングブロックの大きさに係わる情報に基づき、該プロセッシングブロックの大きさを決定することができる。
図16を参照すれば、映像復号装置100は、一実施形態により、プロセッシングブロック1602,1612の横サイズを、基準符号化単位横サイズの4倍、縦サイズを、基準符号化単位の縦サイズの4倍に決定することができる。映像復号装置100は、少なくとも1つのプロセッシングブロック内において、少なくとも1つの基準符号化単位が決定される順序を決定することができる。
【0283】
一実施形態により、映像復号装置100は、プロセッシングブロックの大きさに基づき、ピクチャ1600に含まれるそれぞれのプロセッシングブロック1602,1612を決定することができ、プロセッシングブロック1602,1612に含まれる少なくとも1つの基準符号化単位の決定順序を決定することができる。一実施形態により、基準符号化単位の決定は、基準符号化単位の大きさ決定を含んでもよい。
【0284】
一実施形態により、映像復号装置100は、ビットストリームから、少なくとも1つのプロセッシングブロックに含まれる少なくとも1つの基準符号化単位の決定順序に係わる情報を獲得することができ、獲得した決定順序に係わる情報に基づき、少なくとも1つの基準符号化単位が決定される順序を決定することができる。該決定順序に係わる情報は、プロセッシングブロック内において、基準符号化単位が決定される順序または方向とも定義される。すなわち、該基準符号化単位が決定される順序は、それぞれのプロセッシングブロックごとに独立して決定されうる。
【0285】
一実施形態により、映像復号装置100は、特定データ単位ごとに、基準符号化単位の決定順序に係わる情報を、ビットストリームから獲得することができる。例えば、獲得部105は、該基準符号化単位の決定順序に係わる情報を、映像、シーケンス、ピクチャ、スライス、スライスセグメント、プロセッシングブロックなどのデータ単位ごとに、ビットストリームから獲得することができる。該基準符号化単位の決定順序に係わる情報は、プロセッシングブロック内における基準符号化単位決定順序を示すので、決定順序に係わる情報は、整数個のプロセッシングブロックを含む特定データ単位ごとにも獲得される。
【0286】
映像復号装置100は、一実施形態によって決定された順序に基づき、少なくとも1つの基準符号化単位を決定することができる。
【0287】
一実施形態により、獲得部105は、ビットストリームから、プロセッシングブロック1602,1612に係わる情報として、基準符号化単位決定順序に係わる情報を獲得することができ、映像復号装置100は、前記プロセッシングブロック1602,1612に含まれた少なくとも1つの基準符号化単位を決定する順序を決定し、符号化単位の決定順序により、ピクチャ1600に含まれる少なくとも1つの基準符号化単位を決定することができる。
図16を参照すれば、映像復号装置100は、それぞれのプロセッシングブロック1602,1612に係わる少なくとも1つの基準符号化単位の決定順序(1604,1614)を決定することができる。例えば、該基準符号化単位の決定順序に係わる情報が、プロセッシングブロックごとに獲得される場合、それぞれのプロセッシングブロック1602,1612に係わる基準符号化単位決定順序は、プロセッシングブロックごとにも異なる。プロセッシングブロック1602に係わる基準符号化単位決定順序(1604)がラスタースキャン(raster scan)順序である場合、プロセッシングブロック1602に含まれる基準符号化単位は、ラスタースキャン順序によっても決定される。それに対し、他のプロセッシングブロック1612に係わる基準符号化単位決定順序(1614)がラスタースキャン順序の逆順である場合、プロセッシングブロック1612に含まれる基準符号化単位は、ラスタースキャン順序の逆順によって決定されうる。
【0288】
映像復号装置100は、一実施形態によって決定された少なくとも1つの基準符号化単位を復号することができる。映像復号装置100は、前述の実施形態を介して決定された基準符号化単位に基づき、映像を復号することができる。該基準符号化単位を復号する方法は、映像を復号する多様な方法を含んでもよい。
【0289】
一実施形態により、映像復号装置100は、現在符号化単位の形態を示すブロック形態情報、または現在符号化単位を分割する方法を示す分割形態モードに係わる情報を、ビットストリームから獲得して利用することができる。ブロック形態情報、または分割形態モードに係わる情報は、多様なデータ単位に係わるビットストリームにも含まれる。例えば、映像復号装置100は、シーケンスパラメータセット(sequence parameter set)、ピクチャパラメータセット(picture parameter set)、ビデオパラメータセット(video parameter set)、スライスヘッダ(slice header)、スライスセグメントヘッダ(slice segment header)に含まれたブロック形態情報、または分割形態モードに係わる情報を利用することができる。さらには、映像復号装置100は、最大符号化単位、基準符号化単位、プロセッシングブロックごとに、ビットストリームから、ブロック形態情報、または分割形態モードに係わる情報に対応するシンタックスエレメントを獲得して利用することができる。
【0290】
以上、多様な実施形態を中心に説明した。本開示が属する技術分野において当業者であるならば、本開示が、本開示の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態にも具現されるということを理解することができるであろう。従って、 開示された実施形態は、限定的な観点ではなく、説明的な観点から考慮されなければならない。本開示の範囲は、前述の説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての差異は、本開示に含まれたものであると解釈されなければならないのである。
【0291】
一方、前述の本開示の実施形態は、コンピュータで実行されうるプログラムに作成可能であり、コンピュータで読み取り可能な記録媒体を利用し、プログラムを動作させる汎用デジタルコンピュータにおいても具現される。コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、例えば、マグネチック記録媒体(ROM(read only memory)、フロッピーディスク、ハードディスクなど)、例えば、光学的判読媒体(CD-ROM(compact disc read only memory)、DVD(digital versatile disc)など)のような記録媒体を含む。
(付記1)
現在映像の分割形態モードに基づき、前記現在映像を階層的に分割し、現在符号化単位を含む複数の符号化単位を決定する段階と、
前記現在符号化単位の予測モードがインターモードである場合、前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す第1符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得する段階と、
前記第1符号化ブロックフラグが、前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むことを示す場合、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを決定する段階と、
前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを基に、前記現在符号化単位を変換単位に分割するか否かということを決定する段階と、
前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということに基づき、前記現在符号化単位に含まれた少なくとも1つの変換単位を決定する段階と、
前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということを基に、前記少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックが、少なくとも1つの変換係数を、前記ビットストリームに含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグを、前記ビットストリームから獲得する段階と、
前記第2符号化ブロックフラグを基に、前記少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックのレジデュアル信号を獲得する段階と、
前記レジデュアル信号を基に、前記現在符号化単位を復元する段階と、
前記復元された現在符号化単位を基に、前記現在符号化単位を含む前記現在映像を復元する段階と、を含み、
前記分割形態モードは、分割いかん、分割方向及び分割タイプのうち少なくとも一つを示し、
前記分割タイプは、バイナリ分割、トリ分割、クアッド分割のうち一つを示すことを特徴とする映像復号方法。
(付記2)
前記第1符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得する段階は、
前記現在符号化単位の予測モードがインターモードであり、マージモードまたはスキップモードではない場合、前記現在符号化単位に含まれた前記ルマ成分及び前記クロマ成分に係わるブロックが、前記少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す前記第1符号化ブロックフラグを、前記ビットストリームから獲得する段階を含み、
前記現在符号化単位の予測モードがイントラモードである場合、
前記現在符号化単位に係わる第1符号化ブロックフラグが、前記ビットストリームから獲得されず、第1符号化ブロックフラグが、前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むことを示すと決定されることを特徴とする付記1に記載の映像復号方法。
(付記3)
前記第1符号化ブロックフラグが、前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むことを示す場合、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを決定する段階は、
前記現在符号化単位の高さが変換単位の最大サイズより大きいか、あるいは前記現在符号化単位の幅が変換単位の最大サイズより大きいか否かということを決定することを特徴とする付記1に記載の映像復号方法。
(付記4)
前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを基に、前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということを決定する段階は、
前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいと決定した場合、前記現在符号化単位を前記変換単位に分割すると決定し、
前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということに基づき、前記現在符号化単位に含まれた少なくとも1つの変換単位を決定する段階は、
前記所定サイズより大きい高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズを有する変換単位を含む複数の変換単位であると決定することを特徴とする付記1に記載の映像復号方法。
(付記5)
前記現在符号化単位から決定された少なくとも1つの変換単位の高さ及び幅は、いずれも所定サイズである64より小さいか、あるいはそれと同じであることを特徴とする付記1に記載の映像復号方法。
(付記6)
前記第2符号化ブロックフラグの獲得前、前記少なくとも1つの変換単位に含まれた少なくとも1つのクロマ成分の少なくとも1つの変換ブロックに係わる少なくとも1つの変換係数を、前記ビットストリームに含むか否かということを示す、前記少なくとも1つのクロマ成分に係わる第3符号化ブロックフラグを、前記ビットストリームから獲得する段階をさらに含むことを特徴とする付記1に記載の映像復号方法。
(付記7)
前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということを基に、前記少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックが、少なくとも1つの変換係数を、前記ビットストリームに含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグを、前記ビットストリームから獲得する段階は、
前記現在符号化単位の予測モードがインターモードである場合、クロマ成分に係わる前記第3符号化ブロックフラグが0である場合、前記現在符号化単位を前記変換単位に分割すると決定するか否かということに基づき、前記少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分の少なくとも1つの変換ブロックに係わる少なくとも1つの変換係数を、前記ビットストリームに含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグを獲得することを特徴とする付記6に記載の映像復号方法。
(付記8)
前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックに、変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す第1符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得する段階は、
前記現在符号化単位の予測モードがインターモードであり、マージモードまたはスキップモードではない場合、前記第1符号化ブロックフラグを、前記ビットストリームから獲得することを特徴とする付記1に記載の映像復号方法。
(付記9)
前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックに、変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す第1符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得する段階は、
前記現在符号化単位のツリータイプがシングルツリータイプである場合、前記第1符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得することを特徴とする付記8に記載の映像復号方法。
(付記10)
前記ビットストリームに含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグを、前記ビットストリームから獲得する段階は、
前記現在符号化単位のツリータイプがシングルツリータイプであるか、あるいはデュアルツリールマタイプである場合、前記第2符号化ブロックフラグを、前記ビットストリームから獲得することを特徴とする付記1に記載の映像復号方法。
(付記11)
前記復元された現在符号化単位を基に、前記現在符号化単位を含む前記現在映像を復元する段階は、
前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが、所定の第2サイズより大きい場合、前記所定の第2サイズに基づいて決定される前記現在符号化単位内部の所定の境界位置につき、デブロッキングフィルタリングを行う段階をさらに含むことを特徴とする付記1に記載の映像復号方法。
(付記12)
前記現在符号化単位内部の前記所定の第2サイズに基づいて決定される所定の境界位置につき、デブロッキングフィルタリングを行う段階は、
前記所定の第2サイズより大きい高さ及び幅のうち少なくとも一つを半分に分割し、複数のブロックを生成し、前記複数のブロックの境界につき、デブロッキングフィルタリングを行う段階を含むことを特徴とする付記11に記載の映像復号方法。
(付記13)
前記複数のブロックの境界につき、デブロッキングフィルタリングを行う段階は、
前記デブロッキングフィルタリングを行うエッジのタイプが垂直エッジである場合、前記現在符号化単位の幅が所定の第2サイズより大きければ、前記現在符号化単位の幅を分割し、前記複数のブロックを生成し、前記複数のブロックの垂直境界につき、デブロッキングフィルタリングを行う段階と、
前記デブロッキングフィルタリングを行うエッジのタイプが水平エッジである場合、前記現在符号化単位の高さが所定の第2サイズより大きければ、前記現在符号化単位の高さを分割し、前記複数のブロックを生成し、前記複数のブロックの水平境界につき、デブロッキングフィルタリングを行う段階と、を含むことを特徴とする付記12に記載の映像復号方法。
(付記14)
現在映像の分割形態モードに基づき、前記現在映像を階層的に分割し、現在符号化単位を含む複数の符号化単位を決定し、
前記現在符号化単位の予測モードがインターモードである場合、前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す第1符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得し、前記第1符号化ブロックフラグが、前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むことを示す場合、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを決定し、前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを基に、前記現在符号化単位を変換単位に分割するか否かということを決定し、前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということに基づき、前記現在符号化単位に含まれた少なくとも1つの変換単位を決定し、前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということを基に、前記少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックが、少なくとも1つの変換係数を、前記ビットストリームに含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグを、前記ビットストリームから獲得し、
前記第2符号化ブロックフラグを基に、前記少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックのレジデュアル信号を獲得し、
前記レジデュアル信号を基に、前記現在符号化単位を復元し、
前記復元された現在符号化単位を基に、前記現在符号化単位を含む前記現在映像を復元する少なくとも1つのプロセッサを含み、
前記分割形態モードは、分割いかん、分割方向及び分割タイプのうち少なくとも一つを示し、
前記分割タイプは、バイナリ分割、トリ分割、クアッド分割のうち一つを示すことを特徴とする映像復号装置。
(付記15)
現在映像の分割形態モードに基づき、前記現在映像を階層的に分割し、現在符号化単位を含む複数の符号化単位を決定する段階と、
前記現在符号化単位の予測モードがインターモードである場合、前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す第1符号化ブロックフラグを生成する段階と、
前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数を、前記ビットストリームに含むと決定した場合、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを決定する段階と、
前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを基に、前記現在符号化単位を変換単位に分割するか否かということを決定する段階と、
前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということに基づき、前記現在符号化単位に含まれた少なくとも1つの変換単位を決定する段階と、
前記少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックのレジデュアル信号を符号化する段階と、
前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということを基に、少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックが、少なくとも1つの変換係数を、前記ビットストリームに含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグを生成する段階と、
前記符号化されたレジデュアル信号、前記第1符号化ブロックフラグ、及び前記第2符号化ブロックフラグを含むビットストリームを生成する段階と、を含み、
前記分割形態モードは、分割いかん、分割方向及び分割タイプのうち少なくとも一つを示し、
前記分割タイプは、バイナリ分割、トリ分割、クアッド分割のうち一つを示すことを特徴とする映像符号化方法。
(付記1)
現在映像の分割形態モードに基づき、前記現在映像を階層的に分割し、現在符号化単位を含む複数の符号化単位を決定する段階と、
前記現在符号化単位の予測モードがインターモードである場合、前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す第1符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得する段階と、
前記第1符号化ブロックフラグが、前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むことを示す場合、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを決定する段階と、
前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを基に、前記現在符号化単位を変換単位に分割するか否かということを決定する段階と、
前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということに基づき、前記現在符号化単位に含まれた少なくとも1つの変換単位を決定する段階と、
前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということを基に、前記少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックが、少なくとも1つの変換係数を、前記ビットストリームに含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグを、前記ビットストリームから獲得する段階と、
前記第2符号化ブロックフラグを基に、前記少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックのレジデュアル信号を獲得する段階と、
前記レジデュアル信号を基に、前記現在符号化単位を復元する段階と、
前記復元された現在符号化単位を基に、前記現在符号化単位を含む前記現在映像を復元する段階と、を含み、
前記分割形態モードは、分割いかん、分割方向及び分割タイプのうち少なくとも一つを示し、
前記分割タイプは、バイナリ分割、トリ分割、クアッド分割のうち一つを示すことを特徴とする映像復号方法。
(付記2)
前記第1符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得する段階は、
前記現在符号化単位の予測モードがインターモードであり、マージモードまたはスキップモードではない場合、前記現在符号化単位に含まれた前記ルマ成分及び前記クロマ成分に係わるブロックが、前記少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す前記第1符号化ブロックフラグを、前記ビットストリームから獲得する段階を含み、
前記現在符号化単位の予測モードがイントラモードである場合、
前記現在符号化単位に係わる第1符号化ブロックフラグが、前記ビットストリームから獲得されず、第1符号化ブロックフラグが、前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むことを示すと決定されることを特徴とする付記1に記載の映像復号方法。
(付記3)
前記第1符号化ブロックフラグが、前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むことを示す場合、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを決定する段階は、
前記現在符号化単位の高さが変換単位の最大サイズより大きいか、あるいは前記現在符号化単位の幅が変換単位の最大サイズより大きいか否かということを決定することを特徴とする付記1に記載の映像復号方法。
(付記4)
前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを基に、前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということを決定する段階は、
前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいと決定した場合、前記現在符号化単位を前記変換単位に分割すると決定し、
前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということに基づき、前記現在符号化単位に含まれた少なくとも1つの変換単位を決定する段階は、
前記所定サイズより大きい高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズを有する変換単位を含む複数の変換単位であると決定することを特徴とする付記1に記載の映像復号方法。
(付記5)
前記現在符号化単位から決定された少なくとも1つの変換単位の高さ及び幅は、いずれも所定サイズである64より小さいか、あるいはそれと同じであることを特徴とする付記1に記載の映像復号方法。
(付記6)
前記第2符号化ブロックフラグの獲得前、前記少なくとも1つの変換単位に含まれた少なくとも1つのクロマ成分の少なくとも1つの変換ブロックに係わる少なくとも1つの変換係数を、前記ビットストリームに含むか否かということを示す、前記少なくとも1つのクロマ成分に係わる第3符号化ブロックフラグを、前記ビットストリームから獲得する段階をさらに含むことを特徴とする付記1に記載の映像復号方法。
(付記7)
前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということを基に、前記少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックが、少なくとも1つの変換係数を、前記ビットストリームに含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグを、前記ビットストリームから獲得する段階は、
前記現在符号化単位の予測モードがインターモードである場合、クロマ成分に係わる前記第3符号化ブロックフラグが0である場合、前記現在符号化単位を前記変換単位に分割すると決定するか否かということに基づき、前記少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分の少なくとも1つの変換ブロックに係わる少なくとも1つの変換係数を、前記ビットストリームに含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグを獲得することを特徴とする付記6に記載の映像復号方法。
(付記8)
前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックに、変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す第1符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得する段階は、
前記現在符号化単位の予測モードがインターモードであり、マージモードまたはスキップモードではない場合、前記第1符号化ブロックフラグを、前記ビットストリームから獲得することを特徴とする付記1に記載の映像復号方法。
(付記9)
前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックに、変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す第1符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得する段階は、
前記現在符号化単位のツリータイプがシングルツリータイプである場合、前記第1符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得することを特徴とする付記8に記載の映像復号方法。
(付記10)
前記ビットストリームに含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグを、前記ビットストリームから獲得する段階は、
前記現在符号化単位のツリータイプがシングルツリータイプであるか、あるいはデュアルツリールマタイプである場合、前記第2符号化ブロックフラグを、前記ビットストリームから獲得することを特徴とする付記1に記載の映像復号方法。
(付記11)
前記復元された現在符号化単位を基に、前記現在符号化単位を含む前記現在映像を復元する段階は、
前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが、所定の第2サイズより大きい場合、前記所定の第2サイズに基づいて決定される前記現在符号化単位内部の所定の境界位置につき、デブロッキングフィルタリングを行う段階をさらに含むことを特徴とする付記1に記載の映像復号方法。
(付記12)
前記現在符号化単位内部の前記所定の第2サイズに基づいて決定される所定の境界位置につき、デブロッキングフィルタリングを行う段階は、
前記所定の第2サイズより大きい高さ及び幅のうち少なくとも一つを半分に分割し、複数のブロックを生成し、前記複数のブロックの境界につき、デブロッキングフィルタリングを行う段階を含むことを特徴とする付記11に記載の映像復号方法。
(付記13)
前記複数のブロックの境界につき、デブロッキングフィルタリングを行う段階は、
前記デブロッキングフィルタリングを行うエッジのタイプが垂直エッジである場合、前記現在符号化単位の幅が所定の第2サイズより大きければ、前記現在符号化単位の幅を分割し、前記複数のブロックを生成し、前記複数のブロックの垂直境界につき、デブロッキングフィルタリングを行う段階と、
前記デブロッキングフィルタリングを行うエッジのタイプが水平エッジである場合、前記現在符号化単位の高さが所定の第2サイズより大きければ、前記現在符号化単位の高さを分割し、前記複数のブロックを生成し、前記複数のブロックの水平境界につき、デブロッキングフィルタリングを行う段階と、を含むことを特徴とする付記12に記載の映像復号方法。
(付記14)
現在映像の分割形態モードに基づき、前記現在映像を階層的に分割し、現在符号化単位を含む複数の符号化単位を決定し、
前記現在符号化単位の予測モードがインターモードである場合、前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す第1符号化ブロックフラグをビットストリームから獲得し、前記第1符号化ブロックフラグが、前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むことを示す場合、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを決定し、前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを基に、前記現在符号化単位を変換単位に分割するか否かということを決定し、前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということに基づき、前記現在符号化単位に含まれた少なくとも1つの変換単位を決定し、前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということを基に、前記少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックが、少なくとも1つの変換係数を、前記ビットストリームに含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグを、前記ビットストリームから獲得し、
前記第2符号化ブロックフラグを基に、前記少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックのレジデュアル信号を獲得し、
前記レジデュアル信号を基に、前記現在符号化単位を復元し、
前記復元された現在符号化単位を基に、前記現在符号化単位を含む前記現在映像を復元する少なくとも1つのプロセッサを含み、
前記分割形態モードは、分割いかん、分割方向及び分割タイプのうち少なくとも一つを示し、
前記分割タイプは、バイナリ分割、トリ分割、クアッド分割のうち一つを示すことを特徴とする映像復号装置。
(付記15)
現在映像の分割形態モードに基づき、前記現在映像を階層的に分割し、現在符号化単位を含む複数の符号化単位を決定する段階と、
前記現在符号化単位の予測モードがインターモードである場合、前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数をビットストリームに含むか否かということを示す第1符号化ブロックフラグを生成する段階と、
前記現在符号化単位に含まれたルマ成分及びクロマ成分に係わるブロックが、少なくとも1つの変換係数を、前記ビットストリームに含むと決定した場合、現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを決定する段階と、
前記現在符号化単位の高さ及び幅のうち少なくとも一つが所定サイズより大きいか否かということを基に、前記現在符号化単位を変換単位に分割するか否かということを決定する段階と、
前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということに基づき、前記現在符号化単位に含まれた少なくとも1つの変換単位を決定する段階と、
前記少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックのレジデュアル信号を符号化する段階と、
前記現在符号化単位を前記変換単位に分割するか否かということを基に、少なくとも1つの変換単位に含まれたルマ成分のブロックが、少なくとも1つの変換係数を、前記ビットストリームに含むか否かということを示す第2符号化ブロックフラグを生成する段階と、
前記符号化されたレジデュアル信号、前記第1符号化ブロックフラグ、及び前記第2符号化ブロックフラグを含むビットストリームを生成する段階と、を含み、
前記分割形態モードは、分割いかん、分割方向及び分割タイプのうち少なくとも一つを示し、
前記分割タイプは、バイナリ分割、トリ分割、クアッド分割のうち一つを示すことを特徴とする映像符号化方法。