(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024069662
(43)【公開日】2024-05-21
(54)【発明の名称】洗車システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240514BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024046740
(22)【出願日】2024-03-22
(62)【分割の表示】P 2020015409の分割
【原出願日】2020-01-31
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】000103138
【氏名又は名称】エムケー精工株式会社
(72)【発明者】
【氏名】酒井 陽三
(72)【発明者】
【氏名】伝田 健
(72)【発明者】
【氏名】青木 徹夫
(72)【発明者】
【氏名】竹内 祐介
(72)【発明者】
【氏名】天野 義樹
(72)【発明者】
【氏名】高橋 梓
(57)【要約】
【課題】円滑に処理が開始されることのできる技術を提供する。
【解決手段】利用者端末からの要求により、管理装置が複数の処理装置を含むリストを利用者端末へ送信する(S20)。次いで、利用者端末からのリストの選択結果を管理装置が受信し記憶する(S30、S31)。次いで、管理装置が選択結果に紐付けた識別データを生成する(S32)。次いで、管理装置が識別データを利用者端末へ送信する(S40)。次いで、利用者端末から識別データを取得した処理装置が、識別データを管理装置へ送信する(S50)。次いで、管理装置が、識別データを送信してきた処理装置と選択結果の処理装置との照合を行う(S52)。次いで、装置照合が一致している場合、識別データを送信してきた処理装置に処理を開始するよう管理装置が指示する(S60)。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理装置と、複数の車両処理装置とを備え、これらが通信可能に構成された車両処理システムであって、
利用者の利用者端末からの要求により、前記複数の車両処理装置および処理項目を含むリストを前記利用者端末へ前記管理装置が送信する手段と、
前記利用者端末からの前記リストの選択結果を前記管理装置が受信し記憶する手段と、
前記管理装置が前記選択結果に紐付けた識別データを生成する手段と、
前記管理装置が前記識別データを前記利用者端末へ送信する手段と、
前記利用者端末から前記識別データを取得した車両処理装置が、前記識別データを前記管理装置へ送信する手段と、
前記識別データを送信してきた車両処理装置に、前記識別データに紐付けて記憶された前記選択結果の処理項目を前記管理装置が送信する手段と、
前記選択結果の処理項目を受信した車両処理装置が、該処理項目を開始する手段と、
を備える車両処理システム。
【請求項2】
前記管理装置が、前記識別データを送信してきた車両処理装置と前記選択結果の車両処理装置との照合を行う手段
を備える請求項1記載の車両処理システム。
【請求項3】
前記識別データには前記選択結果の車両処理装置が含まれており、
前記識別データを取得した車両処理装置が、前記識別データに含まれる車両処理装置であることの照合を行う手段
を備える請求項1または2記載の車両処理システム。
【請求項4】
前記管理装置は、管理者の管理者端末からの要求により、前記管理装置で記憶されている処理項目を変更する手段
を備える請求項1~3のいずれか一項に記載の車両処理システム。
【請求項5】
前記複数の車両処理装置のいずれかが受付装置を備えており、
前記管理装置は、管理者の前記管理者端末からの要求により前記管理装置で記憶されている処理項目を変更すると共に、前記受付装置で記憶されている処理項目も併せて変更する手段
を備える請求項4記載の車両処理システム。
【請求項6】
前記複数の車両処理装置のいずれかが受付装置を備えており、
前記受付装置は、前記受付装置で記憶されている処理項目を変更することで、前記管理装置に記憶されている処理項目も併せて変更する手段
を備える請求項1~5のいずれか一項に記載の車両処理システム。
【請求項7】
前記複数の車両処理装置のいずれかが車番取得装置を備えており、
前記管理装置が前記利用者端末から送信された利用者の車両番号と前記車番取得装置で取得された車両番号との照合を行う手段
を備える請求項1~6のいずれか一項に記載の車両処理システム。
【請求項8】
前記車両処理装置が前記利用者端末から前記識別データを取得する際に、前記管理装置と前記利用者端末との通信接続が遮断されている
請求項1~7のいずれか一項に記載の車両処理システム。
【請求項9】
利用者の利用者端末からの要求により、管理装置が複数の処理装置を含むリストを前記利用者端末へ送信する工程と、
前記利用者端末からの前記リストの選択結果を前記管理装置が受信し記憶する工程と、
前記管理装置が前記選択結果に紐付けた識別データを生成する工程と、
前記管理装置が前記識別データを前記利用者端末へ送信する工程と、
前記利用者端末から前記識別データを取得した処理装置が、前記識別データを前記管理装置へ送信する工程と、
前記管理装置が、前記識別データを送信してきた処理装置と前記選択結果の処理装置との照合を行う工程と、
前記照合が一致している場合、前記識別データを送信してきた処理装置に処理を開始するよう前記管理装置が指示する工程と、
を含む処理受付方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両処理技術および処理受付技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許4653290号(特許文献1)には、洗車代金の決済を管理装置側で集中して行うことによって、各地の洗車装置をキャッシュレスで使用できる技術が記載されている。ここでは、顧客端末より入力される顧客の車両番号と、顧客が乗り入れている洗車装置の識別コードと、を管理装置が受け付ける。そして、受け付けた顧客の車両番号と、識別コードで指定された洗車装置で読み取った車両番号と、を管理装置が照合して、顧客が洗車を受けようとする洗車装置を特定する(特にその請求項1)。そして、顧客端末から選択された洗車メニューに応じて管理装置で決済処理が行われた後、洗車装置は管理装置から指定されるとおりの洗車メニューで洗車を開始する(特にその明細書段落[0031])。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術によれば、利用者(顧客)は利用希望の洗車装置に乗り入れ、管理装置にてその洗車装置が特定された後、洗車メニューから洗車コース、トッピング、装備品を選択するので、円滑に洗車を開始することができなかった。また、現行で多く採用されている受付装置を備えた洗車装置においても受付装置で洗車コースを選択し、入金等までを行うので、円滑に洗車を開始することができなかった。
【0005】
本発明の一目的は、円滑に処理が開始されることのできる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一解決手段に係る車両処理システムは、管理装置と、複数の車両処理装置とを備え、これらが通信可能に構成されている。前記システムは、利用者の利用者端末からの要求により、前記複数の車両処理装置および処理項目を含むリストを前記利用者端末へ前記管理装置が送信する手段を備えている。また、前記システムは、前記利用者端末からの前記リストの選択結果を前記管理装置が受信し記憶する手段を備えている。また、前記システムは、前記管理装置が前記選択結果に紐付けた識別データを生成する手段を備えている。また、前記システムは、前記管理装置が前記識別データを前記利用者端末へ送信する手段を備えている。また、前記システムは、前記利用者端末から前記識別データを取得した車両処理装置が、前記識別データを前記管理装置へ送信する手段を備えている。また、前記システムは、前記識別データを送信してきた車両処理装置に、前記識別データに紐付けて記憶された前記選択結果の処理項目を前記管理装置が送信する手段を備えている。また、前記システムは、前記選択結果の処理項目を受信した車両処理装置が、該処理項目を開始する手段を備えている。
【発明の効果】
【0007】
一解決手段によれば、円滑に処理が開始される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係る車両処理システムの構成図である。
【
図2】
図1の車両処理システムが備える管理装置の構成図である。
【
図3】
図1の車両処理システムが備える車両処理装置の模式的側面図である。
【
図5】
図3の車両処理装置の制御系の構成図である。
【
図7】
図1の車両処理システムの動作フロー図である。
【
図8】
図2の管理装置に登録されている情報の一例である。
【
図9】
図2の管理装置で管理されている設定の一例である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に、本発明に係る車両処理システムおよび処理受付方法の実施形態について図面を参照して説明する。本発明の実施形態では、車両処理装置を備えた車両処理システムとして車両の外部を洗浄する洗車システムに適用し、また、車両処理装置として洗車装置に適用した場合について説明する。なお、必要な場合に複数のセクションなどに分けて説明するが、原則、それらはお互いに無関係ではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細などの関係にある。このため、全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0010】
(車両処理システム)
図1に洗車システム10(車両処理システム)の構成図を示す。洗車システム10は、管理装置20と、複数の洗車装置30(車両処理装置)とを備えている。管理装置20および各洗車装置30は、通信網11と接続され、通信可能に構成されている。管理装置20は、システム全体を管理するものである。洗車装置30は、利用者の車両に対して処理を行うものである。複数の洗車装置30は、例えば異なる場所(店舗)に設置されている。
【0011】
通信網11としては、有線通信の伝送路、無線通信の伝送路を含んでよい。例えば、インターネット、P2P(Peer to Peer)ネットワーク、専用回線、電力線通信回線、VPN(Virtual Private Network)、無線パケット通信網、携帯電話回線、無線LAN(Local Area Network)、NFC(Near Field Communication)、Bluetooth(登録商標)、WiFiが挙げられる。
【0012】
また、洗車システム10には、利用者端末12と、管理者端末13と、決済装置14とを含めることができる。利用者端末12は、システムを利用するために操作されるものである。また、管理者端末13は、システムを管理するために操作されるものである。また、決済装置14は、利用者がシステムを利用するために代金処理されるものである。これら利用者端末12、管理者端末13および決済装置14は、通信網11と接続することができる。
【0013】
(管理装置)
図2に管理装置20の構成図を示す。管理装置20は、例えばサーバで構成されている。この管理装置20は、制御部21と、記憶部22と、通信部23とを備えている。制御部21は、例えばCPU(Central Processing Unit)で構成され、記憶部22などの各構成部と接続されている。制御部21は、記憶部22に記憶されているプログラムの実行により与えられた処理を行い、管理装置20の機能を発揮させることができる。このため、管理装置20は、制御部21にて種々の機能を備えているといえる。記憶部22は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)などで構成され、プログラムや各種データを記憶することができる。通信部23は、例えばNIC(Network Interface Controller)から構成され、通信網11を介して各洗車装置30などとの通信を確立することができる。
【0014】
(決済装置)
決済装置14は、例えばサーバで構成されている。決済装置14は、代金処理として、例えば、オンラインでのクレジット決済を代行サービスする既存のサービスプロバイダのものを利用することができる。サービスプロバイダでは、利用者が使用しようとするクレジットカードの与信限度額の確認や無効カードのチェックをした上で代金処理を行っている。代金処理は、クレジットカードに限らずオンラインで決済できるものであればよく、口座引落契約に基づいて処理することもできる。なお、管理装置20自体に決済装置14の機能を持たせるように構成してもよい。
【0015】
(車両処理装置)
図3および
図4のそれぞれに洗車装置30(車両処理装置)の模式的側面図および模式的正面図を示す。洗車装置30は、本体装置31と、受付装置32と、ゲート装置33とを備えている。本体装置31は、利用者の車両Cに対して洗浄などの処理を行うものである。また、受付装置32は、利用者が洗車装置30による処理を受け付けるためのものである。また、ゲート装置33は、洗車エリアの入場口を例えば遮断桿33Aを用いて開閉して車両Cの進入を禁止/許可するためのものである。利用者が受付装置32で受付を行うとゲート装置33が開くので、洗車エリア内へ車両Cを進入させて所定位置で停車させる。その停車を検出した本体装置31により車両Cに対して洗浄などの処理が行われる。なお、洗車装置30では、車両Cが前進走行して進入し、洗車後は同じく前進走行して退場するもので、利用者が車両Cに乗ったまま洗車を受けて通り抜ける、いわゆるドライブスルーによる洗車を可能としている。
【0016】
本体装置31のフレームは、処理対象の車両Cを跨ぐような門型で構成されている。本体装置31は、地面Gに平行に敷設された2本のレール34上を走行エンコーダ43および走行モータ44を用いて車輪48を回して往復走行することができる。走行エンコーダ43は、走行モータ44の出力軸に取り付けられ、本体装置31が単位距離走行するごとにパルス信号を出力し、このパルス信号をカウントすることにより本体装置31の移動距離を検出することができる。このため、本体装置31は、待機時にレール34で与えられる走行範囲の後端部に停止し、この位置から洗車を開始することができる。
【0017】
また、本体装置31は、ブラシ35、36、36、ノズル37、38、38、スプレー40、41、42などの各装置を備えている。これにより、本体装置31は、走行に伴って、スプレーにより水、シャンプー液、ワックス液などの洗浄液を散布してブラシによりブラッシングする洗浄作業やノズルにより空気を吹き付ける乾燥作業を行うことができる。
【0018】
トップブラシ35は、本体装置31前側に位置しており、本体装置31の移動に伴って車両Cの上面に沿って昇降し同上面をブラッシングすることができる。左右一対のサイドブラシ36は、トップブラシ35の後方に位置しており、本体装置31の移動に伴って車両Cに対して接離(開閉)動作して車両Cの前後面および側面をブラッシングすることができる。
【0019】
トップノズル37は、サイドブラシ36の後方に位置しており、本体装置31の移動に伴って、車両Cの上面に沿って昇降し同上面に空気を吹き付けて乾燥をはかることができる。左右一対のサイドノズル38は、トップノズル37より更に本体装置31後方に位置し車両Cの側面に空気を吹き付けて乾燥をはかることができる。
【0020】
スプレー40、41、42は、複数の噴射ノズル(不図示)が形成されたパイプによって構成されており、本体装置31の移動に伴って、車両Cに向かって水などの洗浄液を噴射することができる。スプレー40は、トップブラシ35の前方に位置しており、例えば水とシャンプー液とを選択的に噴射することができる。また、スプレー41は、サイドブラシ36の前方に位置しており、例えば水とワックス液とコーティング液(撥水液)とを選択的に噴射することができる。また、スプレー42は、例えば水を噴射することができる。
【0021】
車形センサ45は、本体装置31の前方に備えられ、複数の発光素子Eを上下に配列した発光部EUと、複数の受光素子Rを上下に配列した受光部RUとを車両Cを幅方向に挟んで対向させたビームセンサから構成されている。複数の発光素子Eと複数の受光素子Rとの間で光信号(赤外光)の授受を行い、受光素子Rでの受光レベルに応じて車両Cの有無(光軸Bの投光/遮光)を検知することで、車両Cの上面位置を検出することができる。
【0022】
入車センサ46は、本体装置31前側下部(前面手前)に設けられ、車両Cの入車を検出するものである。退車センサ47は、本体装置31後側下部に取り付けられ、車両Cの退車を検出するものである。センサ46、47は、車両Cの端部を検出可能な高さに取り付けられ、いずれも発光部と受光部を車幅方向に対向させて一本の光軸を形成し、その光軸の投光/遮光によって車両Cの有無を出力するビームセンサからなる。例えば車形センサ45が投光し、入車センサ46が遮光する状態を車両Cが洗浄などの処理を受けるための停車位置にあるものとして判断することができる。
【0023】
受付装置32は、車両検出部50と、表示部51と、データ取得部52と、車番取得部53とを備えている。車両検出部50は、車両Cを検出するためのものであり、例えば赤外線センサまたは超音波センサから構成されている。また、表示部51は、例えば液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイから構成され、静電容量方式、抵抗膜方式などのタッチパネル機能を備えている。このため、表示部51は、利用者に向けて洗車装置50に関する情報を表示したり、入力操作したりすることができる。
【0024】
また、データ取得部52は、利用者端末12から識別データを取得するためのものであり、例えば識別データがQRコードであれば、QRコードリーダから構成されている。車番取得部53は、車両Cの車両番号を取得するためのものであり、例えばカメラ装置(車番取得装置)から構成され、車両Cのナンバープレートを撮像することができる。なお、車番取得部53は、ゲート装置33に固定して設けられているが、データ取得部52のように受付装置本体に固定して設けてもよい。
【0025】
受付装置32は、車両検出部50で車両Cを検出すると受付可能な状態となる。その際、受付装置32の表示部51には、例えば「アプリで洗車コースの選択が済んでいる方」と「これから洗車コースの選択をする方」とに分けて表示される。
【0026】
「アプリで洗車コース等の選択が済んでいる方」を選択した利用者は、利用者端末12に記憶されている識別データをデータ取得部52で取得させるだけで、ゲート装置33が開くので円滑に洗浄などの処理を受けることができる。また、事前に利用者端末12で車両Cの車両番号を登録しておくことで、受付装置32での受付の際に車番取得部53で取得された車両Cの車両番号が登録したものと相違しているのであれば、その旨を表示し、不正に処理を受けないようにすることもできる。
【0027】
他方、「これから洗車等コースの選択をする方」を選択した利用者は、表示部51の表示に従い、その場で洗車コースの選択や洗車料金の精算等を済ませることで、ゲートが開くので洗浄などの処理を受けることができる。しかし、事前に利用者端末12にて洗車コースの選択や洗車料金の精算を済ませておくことの方が、円滑に洗浄などの処理の開始を受けることができる。
【0028】
図5に洗車装置30の制御系を含む構成図を示す。本体装置31は、本体制御部54と、本体記憶部55とを備えている。本体制御部54は、例えばCPUから構成されている。また、本体記憶部55は、例えばROM、RAM、外部メモリ(USBメモリなど)から構成されている。本体制御部54は、本体記憶部55などの各構成部と接続され、本体記憶部55に記憶されているプログラムの実行が行われる。本体制御部54は、走行エンコーダ43などからの信号に基づき予めプログラムされたシーケンスに従って、本体装置31の機能を発揮させるための種々の手段(機能構成部)を備えている。
【0029】
例えば、本体制御部54は、走行エンコーダ43のパルス信号から本体装置31の走行位置を検出する走行検出手段56を備えている。また、本体制御部54は、走行エンコーダ43のパルス信号をトリガに車形センサ45を駆動して車両Cの高さ位置を検出する車形検出手段57を備えている。また、本体制御部54は、走行検出手段56と車形検出部57の検出結果から車形データを作成する車形データ作成手段58を備えている。この車形データは、本体記憶部55に記憶される。本体制御部54は、本体記憶部55から車形データなどに基づいてブラシなどの各処理装置を制御する。
【0030】
受付装置32は、受付制御部60と、受付記憶部61と、受付通信部62とを備えている。受付制御部60は、例えばCPUから構成されている。また、受付記憶部61は、例えばROM、RAM、外部メモリ(USBメモリなど)から構成されている。また、受付通信部62は、通信網11と接続されるものであり、例えばモバイル通信回路から構成されている。受付制御部60は、受付記憶部61などの各構成部と接続され、受付記憶部61に記憶されているプログラムの実行が行われる。受付制御部60は、車両検出部50などからの信号に基づき予めプログラムされたシーケンスに従って、受付装置32の機能を発揮させるための種々の手段(機能構成部)を備えている。なお、受付制御部60と本体制御部54とは、例えば有線により通信可能に構成されている。
【0031】
(利用者端末、管理者端末)
図6に利用者端末12の構成図を示す。利用者端末12は、例えばスマートフォンで構成されている。利用者端末12は、端末制御部15と、表示部16と、端末記憶部17と、端末通信部18とを備えている。例えば、管理者端末13も利用者端末12と同様の構成である。
【0032】
端末制御部15は、例えばCPUから構成されている。また、表示部16は、例えば液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイから構成されている。この表示部16は、静電容量方式、抵抗膜方式などのタッチパネル機能を備えており、入出力部を構成している。端末記憶部17は、例えば、フラッシュメモリ、RAMなどから構成され、プログラムや各種データを記憶することができる。また、端末通信部18は、例えば、モバイル通信回路、WiFi通信回路、Bluetooth通信回路などから構成されている。
【0033】
(車両処理システムの動作、処理受付方法)
図7に洗車システム10の動作フロー図を示す。また、
図8に管理装置20(記憶部22)に登録されている情報を示す。ここで、利用者端末12には洗車システム10を利用するための利用者用アプリケーション(プログラム)がインストールされているものとする。また、管理者端末13には洗車システム10を管理するための管理者用アプリケーションがインストールされているものとする。また、管理装置20には、利用者端末12から送信された利用者情報(処理を受ける車両Cの車両番号を含む)の登録、管理者端末13から送信された管理者情報の登録、複数の洗車装置30(30A、30B、30C)およびそれぞれで実施可能な処理項目の登録などの設定が済んでいるものとする。すなわち、これら情報がデータとして管理装置20の記憶部22に記憶されている。洗車装置30の処理項目の内容としては、例えば、「水洗い洗車」、「シャンプー洗車」、「ワックス洗車」、「はっ水洗車」、「ポリマーコート洗車」、「ガラスコート洗車」の6つの洗車コースが挙げられる。例えば、洗車装置30A、30Cでは6コースが実施可能であるが、洗車装置30Bでは5コースが実施可能であるとする。
【0034】
このような前提において、管理装置20(
図2)では、通信部23を介して利用者端末12からの要求(工程S10)を受け、制御部21により記憶部22に記憶されているリストを構成するための情報を読み出すよう制御部21が処理する(工程S11)。次いで、管理装置20では、制御部21によりリストLが作成され、通信部23を介してリストLが利用者端末12へ送信されるよう制御部21が処理する(工程S20)。このように、洗車システム10は、利用者の利用者端末12からの要求により、複数の洗車装置30および処理項目を含むリストLを利用者端末12へ管理装置20が送信する手段(リスト送信手段70)を備えている。
【0035】
続いて、利用者端末12(
図6)では、端末通信部18を介して管理装置20から受信したリストLが表示部16に表示され、利用者により利用する洗車装置30と、そこで実施可能な処理項目が選択されるよう端末制御部15が処理する(工程S21)。例えば、「洗車装置30C」および処理項目として「ガラスコート洗車」を選択する(以下では、選択された洗車装置のことをLa、選択された処理項目のことをLbとし、選択結果をLabと示す場合がある)。他にトッピングや装備品の選択を行うこともできる。なお、ここまでの利用者による利用者端末12の操作は、洗車装置30Cが設置された場所から離れた自宅など、場所に限定されず行うことができる。
【0036】
次いで、利用者端末12では、端末通信部18を介してリストの選択結果Labが管理装置12へ送信されるので、管理装置20では、通信部23を介してリストの選択結果Labを受信するよう制御部21が処理する(工程S30)。次いで、管理装置20では、記憶部22にリストの選択結果Labを記憶するよう制御部21が処理する(工程S31)。選択結果を記憶する際、利用者の登録情報(車両番号を含む)を紐付けることができる。このように、洗車システム10は、利用者端末12からのリストの選択結果Labを管理装置20が受信し記憶する手段(選択結果記憶手段71)を備えている。
【0037】
続いて、管理装置20では、記憶部22で記憶されている選択結果Labに紐付けた識別データDa(例えば、QRコード)を生成するよう制御部21が処理する(工程S32)。ここで、識別データDaには選択結果の処理項目「ガラスコート洗車」は含まれず、管理装置20において識別データDaと選択結果Labが紐付けられていればよい。他方、識別データDaには選択結果Labの洗車装置30C(La)が含まれている。制御部21により生成された識別データDaは記憶部22に記憶されるよう制御部21が処理する(工程S33)。このように、洗車システム10は、管理装置20がリストの選択結果Labに紐付けた識別データDaを生成する手段(識別データ生成手段72)を備えている。
【0038】
続いて、管理装置20では、通信部23を介して利用者端末12へ識別データDaを送信するよう制御部21が処理する(工程S40)。このように、洗車システム10は、管理装置20が識別データDaを利用者端末12へ送信する手段(識別データ送信手段73)を備えている。
【0039】
続いて、利用者端末12では、端末通信部18を介して識別データDaを受信し、端末記憶部17に記憶するよう端末制御部15が処理する(工程S41)。次いで、例えば、利用者は自宅から利用者端末12を携帯し、利用希望の洗車装置30Cが設置されている場所(例えば店舗)まで車両Cで乗り付け、その洗車装置30Cの受付装置32で受付を行う。例えば、識別データDaがQRコードであれば、利用者端末12の表示部16にQRコードを表示させ、洗車装置30Cでは、データ取得部52としてQRリーダを介してQRコードを読み取らせるよう受付制御部60が処理する(工程S42)。
【0040】
なお、洗車装置30Cが利用者端末12から識別データDaを取得する際に、管理装置20と利用者端末12との通信接続が遮断されていてもよい。すでに利用者端末12には識別データDaが記憶されているため、通信接続が遮断されていることで、管理装置20に対して識別データDaの独立性を担保することができる。このため、仮に利用者端末12の通信機能が使用できないような場合であっても、円滑に処理が開始されることとなる。
【0041】
ここで、識別データDaに選択結果としての洗車装置30の情報を含めるように構成されている場合には、識別データDaを取得した洗車装置30Cが識別データDaに含まれている洗車装置30C(La)であることの照合を行うよう受付制御部60が処理する(工程S43)。具体的には、複数の洗車装置30には、それぞれ識別番号が振られているため、データ取得部52を介して取得した識別データDaを受付制御部60で解析し、洗車装置30Cの識別番号が識別データDaに含まれているか照合を行う(工程S43)。よって、洗車装置30Cにおいて取得した識別データDaが洗車装置30Cのためのものであることを確認することができる。このように、洗車システム10は、識別データDaを取得した洗車装置30Cが識別データDaに含まれている洗車装置30Cであることの照合を行う手段(識別データ照合手段80)を備えている。
【0042】
また、利用希望の洗車装置30Cが車番取得部53としてカメラを備えている場合には、洗車装置30C(受付装置32)では、車番取得部53により車両Cのナンバープレートを撮像し、これから車両番号を抽出するよう受付制御部60が処理する(工程S44)。洗車装置30Cでは、受付通信部62を介して管理装置20へ車両番号を送信するよう受付制御部60が処理する(工程S50)。このように、洗車システム10は、洗車装置30(受付装置32)が車両Cから車両番号を抽出する手段(車番抽出手段81)を備えている。
【0043】
次いで、洗車装置30Cでは、受付通信部62を介して管理装置20へ識別データDaを送信するよう受付制御部60が処理する(工程S50)。その際、車両番号も送信することができる。このように、洗車システム10は、利用者端末12から識別データDaを取得した洗車装置30Cが、識別データDaを含むデータを管理装置20へ送信する手段(データ送信手段82)を備えている。
【0044】
続いて、管理装置20では、通信部23を介して洗車装置30Cから識別データDa、車両番号を含むデータを受信し、この識別データDaに紐付けされたデータ(選択結果、車両番号を含む)を記憶部22から読み出すよう制御部21が処理する(工程S51)。次いで、識別データDaを送信してきた洗車装置30Cがその識別データDaに紐付けされた選択結果Labの洗車装置30Cであることの装置照合を行うよう制御部21が処理する(工程S52)。また、洗車装置30Cにより識別データDaと共に送信されてきた車両番号が、識別データDaに紐付けられた車両番号であることの照合を行うよう制御部21が処理する(工程S53)。次いで、これらの照合結果が一致していれば、管理装置20では、決済装置14に対して処理項目Lbの内容の実施に係る代金処理を行うよう制御部21が処理する(工程S54)。
【0045】
このように、洗車システム10は、識別データDaを送信してきた洗車装置30Cと、選択結果の洗車装置30Cとの装置照合を管理装置20が行う手段(装置照合手段74)を備えている。これによれば、例えば自宅などで事前に洗車装置30Cを利用することを選択していた利用者が、洗車装置30Cのところに車両Cを乗り付けることができているか、すなわち、利用希望の洗車装置30Cに乗り付けているか判定することができる。また、洗車システム10は、事前に利用者端末12から送信された利用者の車両番号と、車番取得部53で取得された車両番号との照合を管理装置20が行う手段(車番照合手段75)を備えている。これによれば、利用希望の洗車装置30Cに乗り付けているか判定することができ、装置照合の信頼性を向上させることができる。
【0046】
続いて、管理装置20では、装置照合が一致している場合、送信されてきた識別データDaが正規のものであるとして、識別データDaを送信してきた洗車装置30Cに、識別データDaに紐付けられた選択結果の処理項目Lb(「ガラスコート洗車」であること)を、送信部23を介して送信するよう制御部21が処理する(工程S60)。すなわち、管理装置20が洗車装置30Cに洗車を開始する(処理を進める)よう指示する。他方、装置照合が一致していない場合、管理装置20では、識別データを送信してきた洗車装置30Cに、処理を受け入れることができない車両Cであることを、送信部23を介して送信するよう制御部21が処理する。
【0047】
このように、洗車システム10は、識別データDaを送信してきた洗車装置30Cに、識別データDaに紐付けて記憶された選択結果の処理項目Lb「ガラスコート洗車」を管理装置20が送信する手段(処理項目送信手段76)を備えている。洗車システム10では、識別データDa自身には処理項目Lbを含めずに、管理装置20から識別データDaに紐付けられた処理項目Lbを送信するよう構成されている。これによれば、識別データDaを改竄して洗車を受けようとしても、管理装置20から処理開始の指示(処理項目Lbの送信)がないため、洗車装置30Cでは洗車を開始することはない。したがって、改竄された識別コードDaにより洗車装置30Cで処理を受け付けることを防止することができ、洗車システム10の信頼性を向上することができる。
【0048】
続いて、洗車装置30Cでは、受付通信部62を介して管理装置20から処理項目Lb(「ガラスコート洗車」であること)を受信し、「ガラスコート洗車」の開始を本体制御部54へ指示すると共に、ゲート装置33を開くよう受付制御部60が処理する(工程S61)。次いで、車両Cに対して「ガラスコート洗車」を行うよう本体制御部54が処理する(工程S62)。このように、洗車システム10は、選択結果の処理項目Lb(「ガラスコート洗車」であること)を受信した洗車装置30が該処理項目Lb「ガラスコート洗車」を開始する手段(処理開始手段83)を備えている。利用希望の洗車装置30Cに乗り付ける前に、希望の処理項目Lbの内容を確認し、例えば「ガラスコート洗車」を選択しておくことができるので、利用者端末12から識別データを洗車装置30Cに取得させるだけで、ゲート装置33が開き、円滑に洗車処理が開始される。また、決済装置14を用いて事前に代金処理も済ませておくこともできるので、乗り付けた際には円滑に洗車処理が開始される。
【0049】
ここで、処理項目の「ガラスコート洗車」が本体装置31(
図3、
図4)を2.5往復させて洗車する場合について説明する。まず、ゲート装置33が開くことにより洗車エリアに進入するよう案内され車両Cが入車センサ46を遮光する所定の停車位置に停車する。
【0050】
第1往工程では、本体装置31の往行(前進)に伴い、スプレー40からシャンプー液、スプレー41、42から水をそれぞれ散布し、トップブラシ35とサイドブラシ36を回転させて車体面のシャンプー洗浄を行う。次いで、第1復工程では、本体装置31の復行(後進)に伴い、スプレー41からワックス液、スプレー40、42からそれぞれ水を散布し、トップブラシ35とサイドブラシ36を回転させて車体面のワックス掛けを行う。
【0051】
続いて、第2往工程では、本体装置31の往行に伴い、スプレー41からコーティング液を散布し、トップブラシ35とサイドブラシ36を回転して車体面の第1コーティングを行う。次いで、第2復工程では、本体装置31の復行に伴い、スプレー41からコーティング液を散布し、車体面の第2コーティングを行うと共に、スプレー40から水を散布して車体面のすすぎを行う。
【0052】
続いて、第3往工程では、本体装置31の往行に伴い、トップノズル37とサイドノズル38ら高圧エアを吹き付けて車体面の乾燥を行う。ノズル37、38から高圧エアを車体面に吹き付けて水滴を飛散除去することでコーティング処理が完了となり、車体面に高度な滑水性・撥水性・光沢・滑り性が付与される。
【0053】
ところで、管理者の管理者端末13からの要求により、管理装置20で記憶されている処理項目を変更することもできる。具体的には、管理装置20では、通信部23を介して管理者端末13からの要求(工程S70)を受け、記憶部22に記憶されている洗車装置30の処理項目を変更(書き換える)よう制御部21が処理する(工程S71)。例えば、
図8に示すように、洗車装置30Bでは選択できない処理項目「ガラスコート洗車」を選択可能とするよう変更することができる。このように、洗車システム10は、管理者の管理者端末13からの要求により、管理装置12で記憶されている処理項目を変更する手段(直接変更手段77)を備えている。これによれば、管理者からの要求に応じて、管理装置20で記憶されている処理項目の変更を円滑に行うことができる。
【0054】
また、管理者の管理者端末13からの要求により管理装置20で記憶されている処理項目を変更すると共に、受付装置32で記憶されている処理項目も併せて(同期させて)変更することもできる。具体的には、管理装置20では、通信部23を介して、変更された処理項目(変更データ)を洗車装置30の受付装置32へ送信するよう制御部21が処理する(工程S80)。次いで、洗車装置30Cの受付装置32では、受付通信部62を介して変更された処理項目を受信し、受付記憶部61に記憶されている処理項目のものと変更する(工程S81)。このように、洗車システム10は、管理者の管理者端末13からの要求により管理装置20で記憶されている処理項目を変更すると共に、受付装置32で記憶されている処理項目も併せて変更する手段(同期変更手段84)を備えている。これによれば、管理者は、受付装置32を備える洗車装置30が設置されている場所でなくとも、受付装置32の処理項目の変更を円滑に行うことができる。
【0055】
また、管理者が直接洗車装置30の受付装置32で記憶されている処理項目を変更することで、管理装置20に記憶されている処理項目も同期させて変更することもできる。具体的には、受付装置32では、管理者が表示部51から入力操作を行うことで、受付記憶部61に記憶されている処理項目を変更するよう受付制御部60が処理する(工程S90)。次いで、受付装置32では、受付通信部62を介して変更された処理項目(変更データ)を管理装置20へ送信するよう受付制御部60が処理する(工程S91)。次いで、管理装置20では、通信部23を介して変更された処理項目を受信し、記憶部22に記憶されている処理項目のものと変更する(工程S92)。このように、洗車システム10は、受付装置32で記憶されている処理項目が変更されることで、管理装置20に記憶されている処理項目も併せて変更する手段(同期変更手段78)を備えている。これによれば、受付装置32の処理項目を変更するだけで、管理装置20の処理項目も変更されるので、管理者の手間を省くことができる。
【0056】
(管理装置設定)
図9に管理装置20で管理されている設定の一例を示す。D事業者が洗車装置30Aを備えるA店、洗車装置30Cを備えるC店を管理しているものとする。各店で実施可能な洗車コース1~6(複数の処理項目)が設定されるものとすると、A店ではコース6に「ガラスコート洗車」、C店ではコース1に「ガラスコート洗車」が設定される場合もありうる。D事業者が月極会員向けに洗車サービスを提供する場合、従来の磁気カードでは利用可能コースが記録されるため、利用者がC店で「ガラスコート洗車」を申込み(カードにはコース1が記録)をし、A店で利用するとコース1の「水洗い洗車」の提供を受けることとなってしまう。
【0057】
そこで、洗車システム10では、例えば、プランとして「ガラスコート洗車」が利用可能な定額チケットを構築し、利用者端末12へ各店舗に対応したアプリケーション(スマホアプリ)のコンテンツを提供する。このため、コンテンツの洗車コースが各店舗で設定されたとしても、コース番号で管理するのではなく、洗車コース自体(例えば「ガラスコート洗車」で管理するので、利用者に間違って提供されることなく、円滑に洗車処理が開始される。
【0058】
以上、本発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0059】
前記実施形態では、車両処理装置として地面に停車した車両に対して門型の本体装置が移動する洗車装置を適用した場合について説明した。これに限らず、例えば、コンベアで車両を搬送しながら洗浄する連続式洗車装置や、スプレー銃を操作して車両にスプレーするスプレー装置にも適用することができる。これらの車両処理装置に対しても事前に利用者端末で受付することで円滑に処理を開始することができる。
【0060】
また、前記実施形態では、識別データの取得技術としてコード化されたQRコード(一次元コード)を適用した場合について説明した。これに限らず、例えば、バーコード(一次元コード)や、無線通信技術(NFC、Bluetooth、Wi-Fi、超音波など)も適用することができる。無線通信技術によれば、車両処理装置への乗り入れと同時に処理を開始することができる。
【0061】
また、前記実施形態では、受付装置として本体装置とは別に地面に固定されたものを適用した場合について説明した。これに限らず、受付装置の機能、例えば、識別データを取得可能な取得部や通信部などを本体装置自身が備える(内蔵する)ように構成してもよい。その際、取得部や通信部の制御を本体装置の制御部で行うよう構成してもよい。また、受付装置は、例えば、本体装置と無線通信可能で取り外し可能な装置(例えば、タブレット装置)で構成してもよい。通信端末を持たない利用者であっても、例えば店内などにタブレット装置を持ち込み、タブレット装置からの案内を受けながら受け付けできるので、円滑に処理を開始することができる。
【0062】
また、前記実施形態では、処理装置として車両処理装置である洗車装置を適用した場合について説明した。これに限らず、例えば、識別データを取得可能な取得部を備えた装置にも適用することができる。これによれば、洗車処理に限らず、入場許可など種々の処理において円滑に行われる。
【符号の説明】
【0063】
10 洗車システム(処理システム)、 12 利用者端末、 20 管理装置、 30 洗車装置(処理装置)
【手続補正書】
【提出日】2024-04-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信接続されて、複数の組合せ可能な処理項目から選択された処理項目に紐付けられた識別データを生成し、前記識別データに紐付けられる前記選択された処理項目に応じて決済処理を実行する手段を含む洗車システムであって、
車両に対して洗車装置が前記識別データに紐付けられた処理項目の処理を開始する前に、前記洗車装置の車両に対する処理とは別に前記決済処理を実行する、
ことを特徴とする洗車システム。
【請求項2】
前記識別データには、前記洗車装置の識別番号が含まれ、
前記識別データを取得した洗車装置において、該洗車装置の識別番号と前記識別データに含まれる識別番号とを照合する、
請求項1記載の洗車システム。
【請求項3】
前記識別データには、前記洗車装置の識別番号が含まれ、前記選択された処理項目が含まれていない、
請求項1または2記載の洗車システム。
【請求項4】
前記洗車装置が取得した前記識別データを該洗車装置から受信し、受信した前記識別データが前記識別データの生成時のものであることの照合を管理装置にて行う、
請求項1~3のいずれか一項に記載の洗車システム。
【請求項5】
前記識別データには、前記選択された処理項目が含まれておらず、
前記識別データを取得した洗車装置に、管理装置が前記識別データに紐付けられた前記選択された処理項目を送信し、該処理項目を受信した前記洗車装置が車両に対して処理を実行する、
請求項1~4のいずれか一項に記載の洗車システム。
【請求項6】
洗車装置の識別番号を含む識別データを生成する手段と、
前記洗車装置が車両に対して処理を実行する前に、前記識別データの生成に応じて決済処理を実行する手段と、
前記識別データを取得した前記洗車装置において、該洗車装置の識別番号と前記識別データに含まれる前記識別番号との照合が一致したとき、複数の組合せ可能な処理項目から選択された処理を実行する手段と、
を含むことを特徴とする洗車システム。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
一解決手段に係る洗車システムは、通信接続されて、複数の組合せ可能な処理項目から選択された処理項目に紐付けられた識別データを生成し、前記識別データに紐付けられる前記選択された処理項目に応じて決済処理を実行する手段を含む。ここで、車両に対して洗車装置が前記識別データに紐付けられた処理項目の処理を開始する前に、前記洗車装置の車両に対する処理とは別に前記決済処理を実行してもよい。また、前記識別データには、前記洗車装置の識別番号が含まれ、前記選択された処理項目が含まれていなくともよい。また、前記識別データには、前記洗車装置の識別番号が含まれ、前記識別データを取得した洗車装置において、該洗車装置の識別番号と前記識別データに含まれる識別番号とを照合してもよい。また、前記洗車装置が取得した前記識別データを該洗車装置から受信し、受信した前記識別データが前記識別データの生成時のものであることの照合を管理装置にて行ってもよい。また、前記識別データには、前記選択された処理項目が含まれておらず、前記識別データを取得した洗車装置に、管理装置が前記識別データに紐付けられた前記選択された処理項目を送信し、該処理項目を受信した前記洗車装置が車両に対して処理を実行してもよい。
他の解決手段に係る洗車システムは、洗車装置の識別番号を含む識別データを生成する手段と、前記洗車装置が車両に対して処理を実行する前に、前記識別データの生成に応じて決済処理を実行する手段と、前記識別データを前記洗車装置で取得する手段と、前記識別データを取得した前記洗車装置において、該洗車装置の識別番号と前記識別データに含まれる前記識別番号とを照合する手段と、前記識別データを取得し、照合が一致した洗車装置において、複数の組合せ可能な処理項目から選択された処理を実行する手段と、を含む。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0024】
また、データ取得部52は、利用者端末12から識別データを取得するためのものであり、例えば識別データがQRコード(登録商標である。以下同じ。)であれば、QRコードリーダから構成されている。車番取得部53は、車両Cの車両番号を取得するためのものであり、例えばカメラ装置(車番取得装置)から構成され、車両Cのナンバープレートを撮像することができる。なお、車番取得部53は、ゲート装置33に固定して設けられているが、データ取得部52のように受付装置本体に固定して設けてもよい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0060】
また、前記実施形態では、識別データの取得技術としてコード化されたQRコード(二次元コード)を適用した場合について説明した。これに限らず、例えば、バーコード(一次元コード)や、無線通信技術(NFC、Bluetooth、Wi-Fi、超音波など)も適用することができる。無線通信技術によれば、車両処理装置への乗り入れと同時に処理を開始することができる。