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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024069866
(43)【公開日】2024-05-22
(54)【発明の名称】電子部品及びセンサーモジュール
(51)【国際特許分類】
   G01C 19/5783 20120101AFI20240515BHJP
   H01L 23/04 20060101ALI20240515BHJP
【FI】
G01C19/5783
H01L23/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022180119
(22)【出願日】2022-11-10
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】近藤 学
【テーマコード(参考)】
2F105
【Fターム(参考)】
2F105BB03
2F105BB12
2F105BB15
2F105CD13
(57)【要約】
【課題】耐振動特性に優れた電子部品及びセンサーモジュールを提供する。
【解決手段】電子部品は、フレキシブル配線板及び前記フレキシブル配線板の第1面に接合された支持板を有し、前記第1面が互いに直交する第1方向及び第2方向に沿っている第1領域と、前記第1領域の前記第1方向の一方側に立設した第2領域と、前記第1領域の前記第1方向の他方側に立設した第3領域と、前記第1領域の前記第2方向の一方側に立設した第4領域と、前記第1領域の前記第2方向の他方側に立設した第5領域と、を含む基板を備え、前記基板は、前記第2領域の前記第1面側と前記第3領域の前記第1面側とが対向し、前記第4領域の前記第1面側と前記第5領域の前記第1面側とが対向するように折り曲げられており、前記第2領域、前記第3領域、前記第4領域、及び前記第5領域は、隣り合う端部同士が接合されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレキシブル配線板及び前記フレキシブル配線板の第1面に接合された支持板を有し、
前記第1面が互いに直交する第1方向及び第2方向に沿っている第1領域と、
前記第1領域の前記第1方向の一方側に立設した第2領域と、
前記第1領域の前記第1方向の他方側に立設した第3領域と、
前記第1領域の前記第2方向の一方側に立設した第4領域と、
前記第1領域の前記第2方向の他方側に立設した第5領域と、を含む基板を備え、
前記基板は、前記第2領域の前記第1面側と前記第3領域の前記第1面側とが対向し、前記第4領域の前記第1面側と前記第5領域の前記第1面側とが対向するように折り曲げられており、
前記第2領域、前記第3領域、前記第4領域、及び前記第5領域は、隣り合う端部同士が接合されている、
電子部品。
【請求項2】
前記第1領域、前記第2領域、前記第3領域、前記第4領域、及び前記第5領域の少なくとも1つに、部品が取り付けられる、
請求項1に記載の電子部品。
【請求項3】
前記支持板が開口部を有し、前記部品は、前記開口部を介して前記第1面に取り付けられる、
請求項2に記載の電子部品。
【請求項4】
前記第2領域、前記第3領域、前記第4領域、及び前記第5領域のいずれか1つは、前記第1領域側とは反対側の端部に接続した第6領域を含み、
前記基板は、前記第6領域の前記第1面側が、前記第1領域の前記第1面側と対向するよう折り曲げられており、
前記第6領域の外縁の一部は、前記第2領域から前記第5領域の少なくとも1つと接合されている、
請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の電子部品。
【請求項5】
前記第1領域、前記第2領域、前記第3領域、前記第4領域、前記第5領域、及び前記第6領域の全てに、前記部品又は回路部品が取り付けられる、
請求項4に記載の電子部品。
【請求項6】
フレキシブル配線板及び前記フレキシブル配線板の第1面に接合された支持板を有し、
前記第1面が互いに直交する第1方向及び第2方向に沿っている第1領域、前記第1領域の前記第1方向の一方側に立設した第2領域、前記第1領域の前記第1方向の他方側に立設した第3領域、前記第1領域の前記第2方向の一方側に立設した第4領域、及び前記第1領域の前記第2方向の他方側に立設した第5領域を含む基板と、
前記第1領域に配置された第1センサーデバイスと、
前記第2領域及び前記第3領域の少なくとも一方に配置された第2センサーデバイスと、
を備え、
前記基板は、前記第2領域の前記第1面側と前記第3領域の前記第1面側とが対向し、前記第4領域の前記第1面側と前記第5領域の前記第1面側とが対向するように折り曲げられ、
前記第2領域、前記第3領域、前記第4領域、及び前記第5領域は、隣り合う端部同士が接合されており、
互いに直交する3つの軸をX軸、Y軸、Z軸としたとき、
前記第1センサーデバイスは、第1センサー素子及び前記第1センサー素子を収容し前記X軸及び前記Y軸に沿った面と前記Z軸に沿った厚さとを有する第1パッケージを含み、前記第1パッケージの前記厚さの方向が、前記基板に取り付けられた前記第1パッケージの実装面に対して交差しており、
前記第2センサーデバイスは、第2センサー素子及び前記第2センサー素子を収容し前記Y軸及び前記Z軸に沿った面と前記X軸に沿った厚さとを有する第2パッケージを含み、前記第2パッケージの前記厚さの方向が、前記基板に取り付けられた前記第2パッケージの実装面に対して交差している、
センサーモジュール。
【請求項7】
前記第4領域及び前記第5領域の少なくとも一方に取り付けられている第3センサーデバイスを有し、
前記第3センサーデバイスは、第3センサー素子及び前記第3センサー素子を収容し前記X軸及び前記Z軸に沿った面と前記Y軸に沿った厚さとを有する第3パッケージを含み、前記第3パッケージの前記厚さの方向が、前記基板に取り付けられた前記第3パッケージの実装面に対して交差している、
請求項6に記載のセンサーモジュール。
【請求項8】
前記第2領域、前記第3領域、前記第4領域、及び前記第5領域の少なくとも1つに、回路部品が取り付けられている、
請求項6又は請求項7に記載のセンサーモジュール。
【請求項9】
前記支持板が開口部を有し、前記第1センサーデバイス、前記第2センサーデバイス、及び前記第3センサーデバイスの少なくとも一つは、前記開口部を介して前記第1面に取り付けられている、
請求項7に記載のセンサーモジュール。
【請求項10】
前記支持板が開口部を有し、前記回路部品は、前記開口部を介して前記第1面に取り付けられている、
請求項8に記載のセンサーモジュール。
【請求項11】
前記第2領域、前記第3領域、前記第4領域、及び前記第5領域のいずれか1つは、前記第1領域側とは反対側の端部に接続した第6領域を含み、
前記基板は、前記第6領域の前記第1面側が、前記第1領域の前記第1面側と対向するよう折り曲げられており、
前記第6領域の外縁の一部は、前記第2領域から前記第5領域の少なくとも1つと接合されている、
請求項6又は請求項7に記載のセンサーモジュール。
【請求項12】
前記第6領域に、回路部品が取り付けられている、
請求項11に記載のセンサーモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品及びセンサーモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、フレキシブル配線板と、フレキシブル配線板の第1の面に沿って位置する第1の基板と、フレキシブル配線板の第1の面と反対の面側に位置する回路チップと、を有する電子部品が記載されている。また、フレキシブル配線板は、回路チップ側を内側にして折り曲げられている。また、第7実施例では、フレキシブル配線板が6つの面を有し、折り曲げることにより6面体状に構成したものが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-105997号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の電子部品は、フレキシブル配線板を折り曲げた状態が完成体であり、底面に対して直角に立てられた領域や、蓋部を構成する上の領域が他の領域と接合されていない。そのため、外部から振動や衝撃が加わった場合に、フレキシブル配線板自体が共振し不要振動を発生する虞があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
電子部品は、フレキシブル配線板及び前記フレキシブル配線板の第1面に接合された支持板を有し、前記第1面が互いに直交する第1方向及び第2方向に沿っている第1領域と、前記第1領域の前記第1方向の一方側に立設した第2領域と、前記第1領域の前記第1方向の他方側に立設した第3領域と、前記第1領域の前記第2方向の一方側に立設した第4領域と、前記第1領域の前記第2方向の他方側に立設した第5領域と、を含む基板を備え、前記基板は、前記第2領域の前記第1面側と前記第3領域の前記第1面側とが対向し、前記第4領域の前記第1面側と前記第5領域の前記第1面側とが対向するように折り曲げられており、前記第2領域、前記第3領域、前記第4領域、及び前記第5領域は、隣り合う端部同士が接合されている。
【0006】
センサーモジュールは、フレキシブル配線板及び前記フレキシブル配線板の第1面に接合された支持板を有し、前記第1面が互いに直交する第1方向及び第2方向に沿っている第1領域、前記第1領域の前記第1方向の一方側に立設した第2領域、前記第1領域の前記第1方向の他方側に立設した第3領域、前記第1領域の前記第2方向の一方側に立設した第4領域、及び前記第1領域の前記第2方向の他方側に立設した第5領域を含む基板と、前記第1領域に配置された第1センサーデバイスと、前記第2領域及び前記第3領域の少なくとも一方に配置された第2センサーデバイスと、を備え、前記基板は、前記第2領域の前記第1面側と前記第3領域の前記第1面側とが対向し、前記第4領域の前記第1面側と前記第5領域の前記第1面側とが対向するように折り曲げられ、前記第2領域、前記第3領域、前記第4領域、及び前記第5領域は、隣り合う端部同士が接合されており、互いに直交する3つの軸をX軸、Y軸、Z軸としたとき、前記第1センサーデバイスは、第1センサー素子及び前記第1センサー素子を収容し前記X軸及び前記Y軸に沿った面と前記Z軸に沿った厚さとを有する第1パッケージを含み、前記第1パッケージの前記厚さの方向が、前記基板に取り付けられた前記第1パッケージの実装面に対して交差しており、前記第2センサーデバイスは、第2センサー素子及び前記第2センサー素子を収容し前記Y軸及び前記Z軸に沿った面と前記X軸に沿った厚さとを有する第2パッケージを含み、前記第2パッケージの前記厚さの方向が、前記基板に取り付けられた前記第2パッケージの実装面に対して交差している。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態に係る電子部品の構成を示す斜視図。
図2】第1実施形態に係る電子部品の構成を示す斜視図。
図3】第1実施形態に係る電子部品が備えるセンサー部の構成を示す斜視図。
図4】第1実施形態に係る電子部品が備えるセンサー部の折り曲げ前の構成を示す平面図。
図5】第2実施形態に係る電子部品が備えるセンサー部の構成を示す斜視図。
図6】第2実施形態に係る電子部品が備えるセンサー部の折り曲げ前の構成を示す平面図。
図7】第3実施形態に係る電子部品が備えるセンサー部の構成を示す斜視図。
図8】第3実施形態に係る電子部品が備えるセンサー部の折り曲げ前の構成を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
1.第1実施形態
先ず、第1実施形態に係る電子部品として3軸ジャイロセンサーを備えたセンサーモジュール1を一例として挙げ、図1図4を参照して説明する。
【0009】
尚、図2において、センサーモジュール1の内部構成を説明する便宜上、ケース12を取り外した状態を図示している。また、図3において、センサー部13の内部構成を説明する便宜上、基板20の第3領域63と第5領域65を取り外した状態を図示している。また、図4において、センサー部13の内部構成を説明する便宜上、基板20を折り曲げる前の状態を図示している。また、説明の便宜上、以降の各図において、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、及びZ軸を図示している。また、X軸に沿った方向を「X方向」、Y軸に沿った方向を「Y方向」、Z軸に沿った方向を「Z方向」と言う。また、各軸の矢印側を「プラス側」、矢印と反対側を「マイナス側」とも言う。また、Z方向プラス側を「上」、Z方向マイナス側を「下」とも言う。
【0010】
本実施形態のセンサーモジュール1は、互いに直交するX軸、Y軸、及びZ軸まわりの角速度を検出する3軸ジャイロセンサーであり、図1及び図2に示すように、ベース基板11と、センサー部13を収容するケース12と、3軸まわりの角速度を検出するセンサー部13と、を有する。
【0011】
ベース基板11は、矩形状の平板で、ケース12側の平面である上面に複数の端子が設けられており、半田等を介して、互いに直交するX軸、Y軸、及びZ軸まわりの角速度を検出するセンサー部13が実装されている。また、下面には、複数の外部端子が設けられている。
【0012】
ケース12は、ベース基板11側に開口する凹部を有し、その凹部内にセンサー部13を収容する。ケース12は、接着剤等を介してベース基板11に接合されている。
【0013】
センサー部13は、図3及び図4に示すように、基板20と、基板20に配置された部品としての第1センサーデバイス31、部品としての第2センサーデバイス32、及び部品としての第3センサーデバイス33と、複数の回路部品34と、を備えている。
【0014】
基板20は、表裏関係にある第1面21aと第2面21bとを有するフレキシブル配線板21と、5つの開口部23,24,25,26,27を有しフレキシブル配線板21の第1面21aに接着剤80を介して接合された支持板22と、を備えている。
【0015】
基板20は、第1面21aが互いに直交する第1方向としてのX方向及び第2方向としてのY方向に沿っている第1領域61と、第1領域61のX方向の一方側であるX方向マイナス側に立設した第2領域62と、第1領域61のX方向の他方側であるX方向プラス側に立設した第3領域63と、第1領域61のY方向の一方側であるY方向プラス側に立設した第4領域64と、第1領域61のY方向の他方側であるY方向マイナス側に立設した第5領域65と、を含む。また、基板20は、第1領域61と第2領域62との間に位置し、支持板22側が内側となるように折り曲げられた第1接続領域71と、第1領域61と第3領域63との間に位置し、支持板22側が内側となるように折り曲げられた第2接続領域72と、第1領域61と第4領域64との間に位置し、支持板22側が内側となるように折り曲げられた第3接続領域73と、第1領域61と第5領域65との間に位置し、支持板22側が内側となるように折り曲げられた第4接続領域74と、を含む。
【0016】
基板20は、第2領域62の第1面21a側と第3領域63の第1面21a側とが対向し、第4領域64の第1面21a側と第5領域65の第1面21a側とが対向するように折り曲げられている。そして、第2領域62、第3領域63、第4領域64、及び第5領域65は、隣り合う端部同士が半田や接着剤等の接合材81で接合されている。そのため、外部から振動や衝撃が加わった場合に、第2領域62、第3領域63、第4領域64、及び第5領域65における基板20が共振し難くなり、不要振動の発生を低減させることができる。
【0017】
フレキシブル配線板21の第1面21aには、各センサーデバイス31,32,33と電気的に接続するための配線が設けられており、フレキシブル配線板21の第2面21bには、第1面21aに設けられた配線と、貫通配線等を介して電気的に接続する配線が設けられている。尚、第2面21bに設けられた配線は、ベース基板11の上面に設けられた端子と導電性接合部材を介して電気的に接続される。
【0018】
第1センサーデバイス31は、Z軸まわりの角速度を検出するジャイロセンサーであり、第1センサー素子41と、第1センサー素子41を収容しX軸及びY軸に沿った面とZ軸に沿った厚さとを有する第1パッケージ51と、第1センサー素子41を収容した第1パッケージ51を封止するリッド54と、を有し、第1領域61に取り付けられている。より具体的には、第1センサーデバイス31は、開口部23を介して第1領域61の第1面21aに取り付けられている。尚、第1パッケージ51の厚さの方向が、基板20に取り付けられた第1パッケージ51の実装面に対して交差している。
【0019】
第2センサーデバイス32は、X軸まわりの角速度を検出するジャイロセンサーであり、第2センサー素子42と、第2センサー素子42を収容しY軸及びZ軸に沿った面とX軸に沿った厚さとを有する第2パッケージ52と、第2センサー素子42を収容した第2パッケージ52を封止するリッド55と、を有し、第2領域62に取り付けられている。より具体的には、第2センサーデバイス32は、開口部24を介して第2領域62の第1面21aに取り付けられている。尚、第2パッケージ52の厚さの方向が、基板20に取り付けられた第2パッケージ52の実装面に対して交差している。
【0020】
第3センサーデバイス33は、Y軸まわりの角速度を検出するジャイロセンサーであり、第3センサー素子43と、第3センサー素子43を収容しX軸及びZ軸に沿った面とY軸に沿った厚さとを有する第3パッケージ53と、第3センサー素子43を収容した第3パッケージ53を封止するリッド56と、を有し、第4領域64に取り付けられている。より具体的には、第3センサーデバイス33は、開口部26を介して第4領域64の第1面21aに取り付けられている。尚、第3パッケージ53の厚さの方向が、基板20に取り付けられた第3パッケージ53の実装面に対して交差している。
【0021】
第1センサーデバイス31、第2センサーデバイス32、及び第3センサーデバイス33は、それぞれ、第1面21aに取り付けられた実装面、実装面とは反対側のリッド面、実装面とリッド面とを繋いでいる側面、及び実装面から側面に亘って配置された端子、を備え、端子とフレキシブル配線板21の第1面21aに設けられた配線とは、導電性接合部材を介して電気的に接続されている。そのため、ボンディングワイヤーによる電気的な接続をする必要がなくなり、振動や衝撃が加わった場合でも電気的な接続の信頼性を高めることができる。
【0022】
回路部品34は、第3領域63及び第5領域65に取り付けられている。より具体的には、回路部品34は、開口部25を介して第3領域63の第1面21aに、開口部27を介して第5領域65の第1面21aに、取り付けられている。
【0023】
尚、本実施形態では、第2センサーデバイス32が第2領域62の第1面21aに取り付けられているが、第3領域63の第1面21aでも構わない。また、第3センサーデバイス33が第4領域64の第1面21aに取り付けられているが、第5領域65の第1面21aでも構わない。また、回路部品34が第3領域63の第1面21a及び第5領域65の第1面21aに取り付けられているが、第2領域62の第1面21a及び第4領域64の第1面21aでも構わない。
【0024】
以上で述べたように本実施形態の電子部品としてのセンサーモジュール1は、第2領域62、第3領域63、第4領域64、及び第5領域65の隣り合う端部同士が半田や接着剤等の接合材81で接合されている。そのため、外部から振動や衝撃が加わった場合に、第2領域62、第3領域63、第4領域64、及び第5領域65における基板20が共振し難くなり、不要振動の発生を低減させることができる。従って、耐振動特性に優れたセンサーモジュール1を得ることができる。
【0025】
2.第2実施形態
次に、第2実施形態に係る電子部品としてのセンサーモジュール1aについて、図5及び図6を参照して説明する。
尚、図5では、センサーモジュール1aの内部構成を説明する便宜上、センサー部13aのみを図示している。また、図6では、センサー部13aの内部構成を説明する便宜上、基板20aを折り曲げる前の状態を図示している。
【0026】
本実施形態のセンサーモジュール1aは、第1実施形態のセンサーモジュール1に比べ、センサー部13aの構造が異なること以外は、第1実施形態のセンサーモジュール1と同様である。尚、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項は同じ符号を付してその説明を省略する。
【0027】
本実施形態のセンサーモジュール1aは、図示しないベース基板11と、センサー部13aを収容する図示しないケース12と、3軸まわりの角速度を検出するセンサー部13aと、を有する。
【0028】
センサー部13aは、図5及び図6に示すように、基板20aと、基板20aに配置された部品としての第1センサーデバイス31、部品としての第2センサーデバイス32、及び部品としての第3センサーデバイス33と、複数の回路部品34と、を備えている。
【0029】
基板20aは、表裏関係にある第1面21aと第2面21bとを有するフレキシブル配線板21cと、開口部23を有しフレキシブル配線板21cの第1面21aに接合された支持板22aと、を備えている。
【0030】
第1センサーデバイス31は、Z軸まわりの角速度を検出するジャイロセンサーであり、第1領域61に取り付けられている。より具体的には、第1センサーデバイス31は、開口部23を介して第1領域61の第1面21aに取り付けられている。
【0031】
第2センサーデバイス32は、X軸まわりの角速度を検出するジャイロセンサーであり、第2領域62の第2面21bに取り付けられている。
【0032】
第3センサーデバイス33は、Y軸まわりの角速度を検出するジャイロセンサーであり、第4領域64の第2面21bに取り付けられている。
【0033】
回路部品34は、第3領域63及び第5領域65に取り付けられている。より具体的には、回路部品34は、第3領域63の第2面21b及び第5領域65の第2面21bに取り付けられている。
【0034】
尚、本実施形態では、第2センサーデバイス32が第2領域62の第2面21bに取り付けられているが、第3領域63の第2面21bでも構わない。また、第3センサーデバイス33が第4領域64の第2面21bに取り付けられているが、第5領域65の第2面21bでも構わない。また、回路部品34が第3領域63の第2面21b及び第5領域65の第2面21bに取り付けられているが、第2領域62の第2面21b及び第4領域64の第2面21bでも構わない。
【0035】
このような構成とすることで、第1実施形態で得られる効果と同等の効果を得ることができる。
【0036】
3.第3実施形態
次に、第3実施形態に係る電子部品としてのセンサーモジュール1bについて、図7及び図8を参照して説明する。
尚、図7では、センサーモジュール1bの内部構成を説明する便宜上、センサー部13bのみを図示している。また、図8では、センサー部13bの内部構成を説明する便宜上、基板20bを折り曲げる前の状態を図示している。
【0037】
本実施形態のセンサーモジュール1bは、第1実施形態のセンサーモジュール1に比べ、センサー部13bの構造が異なること以外は、第1実施形態のセンサーモジュール1と同様である。尚、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項は同じ符号を付してその説明を省略する。
【0038】
本実施形態のセンサーモジュール1bは、図示しないベース基板11と、センサー部13bを収容する図示しないケース12と、3軸まわりの角速度を検出するセンサー部13bと、を有する。
【0039】
センサー部13bは、図7及び図8に示すように、基板20bと、基板20bに配置された部品としての第1センサーデバイス31、部品としての第2センサーデバイス32、及び部品としての第3センサーデバイス33と、複数の回路部品34と、を備えている。
【0040】
基板20bは、表裏関係にある第1面21aと第2面21bとを有するフレキシブル配線板21dと、5つの開口部23,24,25,26,27を有しフレキシブル配線板21dの第1面21aに接合された支持板22dと、を備えている。
【0041】
基板20bは、第1領域61、第2領域62、第3領域63、第4領域64、第5領域65、及び第4領域64の第1領域61側とは反対側の端部に接続した第6領域66と、第1接続領域71、第2接続領域72、第3接続領域73、第4接続領域74、及び第4領域64と第6領域66との間に位置し、支持板22d側が内側となるように折り曲げられた第5接続領域75と、を備えている。基板20bは、第6領域66の第1面21a側が、第1領域61の第1面21a側と対向するよう折り曲げられている。第6領域66の外縁の一部は、第2領域62、第3領域63、及び第5領域65の端部と半田又は接着剤等の接合材81によって接合されている。尚、第6領域66の外縁の一部は、第2領域62、第3領域63、及び第5領域65の端部の少なくとも1つと接合されていればよい。
【0042】
回路部品34は、第6領域66の第2面21bに取り付けられている。従って、基板20bは、第1領域61、第2領域62、第3領域63、第4領域64、第5領域65、及び第6領域66の全てに、部品としてのセンサーデバイス31,32,33又は回路部品34が取り付けられている。
【0043】
尚、本実施形態では、第6領域66が第4領域64に接続しているが、これに限定されることはなく、第2領域62、第3領域63、及び第5領域65のいずれか1つと接続していても構わない。また、回路部品34が第6領域66の第2面21bに取り付けられているが、これに限定されることはなく、第6領域66の第1面21aに取り付けられていても構わない。
【0044】
このような構成とすることで、第1実施形態で得られる効果と同等の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0045】
1,1a,1b…電子部品としてのセンサーモジュール、11…ベース基板、12…ケース、13…センサー部、20…基板、21…フレキシブル配線板、21a…第1面、21b…第2面、22…支持板、23,24,25,26,27…開口部、31…部品としての第1センサーデバイス、32…部品としての第2センサーデバイス、33…部品としての第3センサーデバイス、34…回路部品、41…第1センサー素子、42…第2センサー素子、43…第3センサー素子、51…第1パッケージ、52…第2パッケージ、53…第3パッケージ、54,55,56…リッド、61…第1領域、62…第2領域、63…第3領域、64…第4領域、65…第5領域、71…第1接続領域、72…第2接続領域、73…第3接続領域、74…第4接続領域、75…第5接続領域、80…接着剤、81…接合材。
図1
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図8