(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024069874
(43)【公開日】2024-05-22
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240515BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022180139
(22)【出願日】2022-11-10
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-07-11
(71)【出願人】
【識別番号】512313953
【氏名又は名称】株式会社ビズリーチ
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】井上 滉也
(72)【発明者】
【氏名】中江 俊博
(72)【発明者】
【氏名】原 龍昊
(72)【発明者】
【氏名】長尾 朋美
(72)【発明者】
【氏名】田島 拓実
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC12
5L050CC12
(57)【要約】 (修正有)
【課題】人材紹介者の評価の精度を高めることができる情報処理システム、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理システムにおいて、プログラムを実行可能なサーバ装置のプロセッサは、求職者による人材紹介者の第1活動に対する評価を示す第1評価情報を取得する第1取得ステップA13と、求職者による人材紹介者の第2活動に対する評価を示す第2評価情報を取得する第2取得ステップA23と、を含む処理を実行する。第2活動は、第1活動とは異なる活動を含む。プロセッサはさらに、取得した第1評価情報及び取得した第2評価情報に基づいて人材紹介者の総合評価を決定する決定ステップA51を実行する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムであって、
次の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能なプロセッサを備え、
第1取得ステップでは、求職者による人材紹介者の第1活動に対する評価を示す第1評価情報を取得し、
第2取得ステップでは、前記求職者による前記人材紹介者の第2活動に対する評価を示す第2評価情報を取得し、前記第2活動は、前記第1活動とは異なる活動を含み、
決定ステップでは、取得された前記第1評価情報及び取得された前記第2評価情報に基づいて前記人材紹介者の総合評価を決定する、
情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
第3取得ステップでは、前記人材紹介者が担当した前記求職者の就職実績を取得し、
前記決定ステップでは、取得された前記就職実績にも基づいて前記総合評価を決定する、
情報処理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記第2活動は、前記第1活動よりも後に実施される活動を含む、
情報処理システム。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理システムにおいて、
前記第1活動は、前記人材紹介者が求人者に対して前記求職者を紹介する前の活動であり、
前記第2活動は、前記人材紹介者が前記求人者に対して前記求職者を紹介した後の活動である、
情報処理システム。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記第1活動は、前記求職者の自己分析を支援するための活動又は前記求職者の就職に関する意向を確認するための活動を含み、
前記第2活動は、前記求職者と求人者とのコミュニケーションを支援する活動である、
情報処理システム。
【請求項6】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記第1活動又は前記第2活動には、所定のルールが定められており、
前記決定ステップでは、前記人材紹介者が前記ルールを遵守した度合いにも基づいて前記総合評価を決定する、
情報処理システム。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記決定ステップでは、複数の人材紹介者について前記総合評価を決定し、
出力ステップでは、前記総合評価の決定の要因となった事項ごとの順位を示す順位情報を出力し、前記順位は、前記複数の人材紹介者における順位である、
情報処理システム。
【請求項8】
請求項7に記載の情報処理システムにおいて、
前記複数の人材紹介者は、各々の属性を有し、
前記出力ステップでは、前記属性を指定する操作が受け付けられた場合、指定された前記属性の人材紹介者における順位を示す情報を前記順位情報として出力する、
情報処理システム。
【請求項9】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
第1受付ステップでは、前記人材紹介者が前記求職者に前記第1活動を行った活動時期の入力を受け付け、
前記決定ステップでは、前記求職者の前記第1評価情報の取得時期が当該求職者の前記活動時期よりも後であるほど、前記総合評価を決定する際の前記第1評価情報の重みを小さくする、
情報処理システム。
【請求項10】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記第2取得ステップでは、前記求職者が求人者から内定を取得する前に前記第2評価情報を取得する、
情報処理システム。
【請求項11】
情報処理方法であって、
請求項1~請求項10の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを備える、
情報処理方法。
【請求項12】
プログラムであって、
コンピュータに、請求項1~請求項10の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを実行させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、個々の求職者が、自らの求職者情報をデータベースに登録し、採用企業側が求職者を検索することができる情報仲介システムに関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
人材を採用しようとする企業は、自ら求職者を検索するだけでなく、人材紹介者を介して、自身が所望する条件に合致する人材を確保しようとすることがある。その場合、優秀な人材紹介者を把握することが可能な仕組みがあることが望ましい。
【0005】
本発明では上記事情に鑑み、人材紹介者の評価の精度を高めることができる情報処理システム等を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムでは、次の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能なプロセッサを備える。第1取得ステップでは、求職者による人材紹介者の第1活動に対する評価を示す第1評価情報を取得する。第2取得ステップでは、求職者による人材紹介者の第2活動に対する評価を示す第2評価情報を取得し、第2活動は、第1活動とは異なる活動を含む。決定ステップでは、取得された第1評価情報及び取得された第2評価情報に基づいて人材紹介者の総合評価を決定する。
【0007】
このような態様によれば、人材紹介者の評価の精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】評価支援システム1の全体構成を示す図である。
【
図2】サーバ装置10のハードウェア構成を示す図である。
【
図3】求人者端末20のハードウェア構成を示す図である。
【
図5】情報処理の一例を示すアクティビティ図である。
【
図6】表示された第1アンケートの一例を示す図である。
【
図7】表示された第2アンケートの一例を示す図である。
【
図8】第1評価情報のスコアテーブルの一例を示す図である。
【
図9】第2評価情報のスコアテーブルの一例を示す図である。
【
図10】就職実績のスコアテーブルの一例を示す図である。
【
図11】ルール遵守度のスコアテーブルの一例を示す図である。
【
図13】表示された総合評価情報の一例を示す図である。
【
図14】表示された総合評価情報の詳細の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集団体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.ハードウェア構成
本節では、本実施形態に係る評価支援システムのハードウェア構成について説明する。
【0014】
図1は、評価支援システム1の全体構成を示す図である。
図1においては、評価支援システム1が備える各装置と、それらの装置を使用するユーザの概要が示されている。各概要については、他の図も参照しながら随時説明する。
【0015】
評価支援システム1は、求人者U1に人材を紹介する人材紹介者U2の評価を支援するための評価支援処理を実行する情報処理システムである。評価支援システム1は、通信回線2と、サーバ装置10と、求人者端末20と、紹介者端末30と、求職者端末40とを備える。
【0016】
通信回線2は、インターネット等を含み、自回線に接続する装置同士のデータのやり取りを仲介する。通信回線2には、サーバ装置10が有線で接続され、求人者端末20、紹介者端末30及び求職者端末40が無線で接続されている。なお、各装置の通信回線2との接続は有線でも無線でもよい。サーバ装置10は、求人者端末20、紹介者端末30及び求職者端末40とデータをやり取りしながら、評価支援処理を実行する情報処理装置である。
【0017】
求人者端末20は、求人を行う求人者U1をユーザとする端末であり、主に、求人に関する情報の入出力を行うために用いられる。求人者U1は、例えば、求人を行う企業等の人事部門の担当者である。紹介者端末30は、求人者U1に対して人材の紹介を行う人材紹介者U2をユーザとする端末であり、主に、人材紹介に関する情報の入出力を行うために用いられる。人材紹介者U2は、例えば、求人及び就職の仲介事業を行う企業に所属し、求人及び就職に関する情報収集及び手続き等を代行する代理人(エージェントやヘッドハンターとも呼ばれる)である。求職者端末40は、就職活動を行う求職者U3をユーザとする端末であり、主に、就職活動に関する情報の入出力を行うために用いられる。求職者U3には、新卒の者も転職を検討する者も含まれる。
【0018】
図2は、サーバ装置10のハードウェア構成を示す図である。サーバ装置10は、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、バス14とを備える。バス14は、サーバ装置10が備える各部を電気的に接続する。
【0019】
(制御部11)
制御部11は、例えば不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部11は、記憶部12に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、評価支援システム1に係る種々の機能を実現するコンピュータである。すなわち、記憶部12に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部11によって具体的に実現されることで、制御部11に含まれる各機能部として実行されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、制御部11は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部11を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0020】
(記憶部12)
記憶部12は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部11によって実行される評価支援システム1に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。記憶部12は、制御部11によって実行される評価支援システム1に係る種々のプログラムや変数等を記憶している。
【0021】
(通信部13)
通信部13は、サーバ装置10から種々の電気信号を外部の構成要素に送信可能に構成される。また、通信部13は、外部の構成要素からサーバ装置10への種々の電気信号を受信可能に構成される。さらに好ましくは、通信部13がネットワーク通信機能を有し、これにより通信回線2を介して、サーバ装置10と外部機器との間で種々の情報を通信可能に実施してもよい。
【0022】
図3は、求人者端末20のハードウェア構成を示す図である。求人者端末20は、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、入力部24と、出力部25と、バス26とを備える。バス26は、求人者端末20が備える各部を電気的に接続する。制御部21、記憶部22及び通信部23は、
図2に示す制御部11、記憶部12及び通信部13と、スペック、モデル等は異なっていてもよいが、同様のハードウェアである。
【0023】
(入力部24)
入力部24は、キー、ボタン、タッチスクリーン及びマウス等を有し、ユーザによる入力を受け付ける。また、入力部24は、マイクロフォンを有し、ユーザによる音声の入力を受け付けてもよい。
【0024】
(出力部25)
出力部25は、ディスプレイ及びスピーカ等を有し、ディスプレイの表示面に画面、画像、アイコン、テキスト等といった、ユーザが視認可能な態様で生成された視覚情報を表示し、音声を含む音を出力する。
【0025】
紹介者端末30は、求人者端末20と同様のハードウェア構成を備える。紹介者端末30については、制御部31のみ、求人者端末20の制御部21と異なる符号を付して説明する。また、求職者端末40も同様に、求人者端末20と同様のハードウェア構成を備える。求職者端末40については、制御部41のみ、求人者端末20の制御部21と異なる符号を付して説明する。
【0026】
2.機能構成
本節では、本実施形態の機能構成について説明する。前述の通り、各装置の記憶部に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部によって具体的に実現されることで、制御部に含まれる各機能部が実行されうる。
【0027】
図4は、各装置の制御部の機能構成を示す図である。サーバ装置10の制御部11は、サーバ表示部111と、記憶制御部112と、入力受付部113と、ユーザ認証部114と、情報取得部115と、情報出力部116と、評価決定部117とを備える。求人者端末20の制御部21は、ユーザ表示部211と、操作受付部212とを備える。紹介者端末30の制御部31は、ユーザ表示部311と、操作受付部312とを備える。求職者端末40の制御部41は、ユーザ表示部411と、操作受付部412とを備える。
【0028】
サーバ表示部111は、評価支援システム1に関するシステム画面を各端末に表示させるための処理を実行する。サーバ表示部111は、例えば、HTML(Hyper Text Markup Language)ファイルの生成及び送信等の処理を行い、システム画面を示すウェブページを求人者端末20、紹介者端末30及び求職者端末40に表示させる。なお、サーバ表示部111は、評価支援システム1を利用するためのアプリケーションの表示用データの生成及び送信等の処理を行ってもよい。
【0029】
記憶制御部112は、自装置の記憶部12を制御し、記憶部12へのデータの書き込み及び読み出しを行う。記憶部12がデータベースを記憶している場合、記憶制御部112は、そのデータベースへのデータの格納及びデータベースからのデータの読み出しを行う。入力受付部113は、求人者端末20等の外部装置を介したデータの入力を受け付ける。データの入力は、求人者U1等のユーザの操作に基づいて行われてもよいし、求人者端末20等が処理したデータを送信してくることで行われてもよい。
【0030】
ユーザ認証部114は、ユーザの認証に関する認証処理を実行する。サーバ装置10には、評価支援システム1の利用者として登録されているユーザの認証情報(ユーザ識別情報及びパスワード等)が記憶されている。ユーザ認証部114は、例えば、
図1に示す求人者U1等のユーザが認証情報を求人者端末20等に入力してログインしてきた場合、入力された認証情報が記憶されていれば、そのユーザを認証する。これにより、求人者端末20等とやり取りされるデータがユーザに対応付けられる。
【0031】
情報取得部115は、所定の情報を取得する。情報取得部115は、例えば、求職者U3による人材紹介者U2の評価を示す評価情報を取得する。情報出力部116は、所定の情報を出力する。情報出力部116は、例えば、複数の人材紹介者U2についての評価における個々の人材紹介者U2の順位を示す順位情報を出力する。評価決定部117は、情報取得部115により取得された情報に基づいて人材紹介者U2の総合評価を決定する。総合評価の詳細は後ほど説明する。
【0032】
求人者端末20のユーザ表示部211は、サーバ装置10から送信されてきた画面データが示す評価支援システム1に関するシステム画面を表示する。操作受付部212は、求人者端末20を利用するユーザによる操作を受け付ける。紹介者端末30のユーザ表示部311は、ユーザ表示部211と同様に評価支援システム1に関するシステム画面を表示する。操作受付部312は、紹介者端末30を利用するユーザによる操作を受け付ける。求職者端末40のユーザ表示部411は、ユーザ表示部211と同様に評価支援システム1に関するシステム画面を表示する。操作受付部412は、求職者端末40を利用するユーザによる操作を受け付ける。
【0033】
3.情報処理
本節では、本実施形態において、評価支援システム1を制御するコンピュータにプログラムを実行させる情報処理について説明する。評価支援システム1は、次の
図5等で示す各ステップがなされるようにプログラムを実行可能なプロセッサを備える。
【0034】
図5は、情報処理の一例を示すアクティビティ図である。
図5に示す情報処理は、サーバ装置10が求人者端末20、紹介者端末30及び求職者端末40とデータのやり取りをして行われる。その際、ユーザ認証部114は、各端末のユーザ(求人者U1、人材紹介者U2及び求職者U3)が入力する各々の認証情報に基づいて、各ユーザを認証する。これにより、各端末から送信されてくるデータをその端末を利用するユーザに対応付けることが可能である。
【0035】
図5に示す情報処理は、大きく2つの処理に分けられる。1つ目は、人材紹介者U2の総合評価を決定するために必要な情報を取得する取得処理であり、2つ目は、人材紹介者U2の総合評価を決定する決定処理である。取得処理においては、第1評価情報、第2評価情報、就職実績及び人材紹介者U2の活動履歴という4つの情報が取得される。
【0036】
第1評価情報とは、求職者U3による人材紹介者U2の第1活動に対する評価を示す情報である。第2評価情報とは、求職者U3による人材紹介者U2の第2活動に対する評価を示す。第2活動は、第1活動とは異なる活動を含み、本実施形態では、第1活動よりも後に実施される活動を含む。言い換えると、第1活動及び第2活動は、互いに全く別の活動でもよいし、一部が重複する活動であってもよい。
【0037】
より詳細には、第1活動は、求職者U3の自己分析を支援したり、求職者U3の就職に関する意向を確認したりするための活動である。人材紹介者U2は、例えば、求職者U3との面談(特に初回の面談)及び求職者U3の内省活動の支援等を第1活動として行う。また、人材紹介者U2は、例えば、求職者U3の履歴書や職務経歴書の作成の支援等を第1活動として行ってもよい。求職者U3の内省活動の支援では、電話、面談又はメール等でのコミュニケーションを通じて、求職者U3の就職の目的や理由、希望する就職先や条件等を整理することを支援する。これらの第1活動は、人材紹介者U2が企業(求人者U1)に対して求職者U3の情報を紹介したり求職者U3を推薦したりする前の活動である。
【0038】
第2活動は、求職者U3と企業(求人者U1)とのコミュニケーションを支援する活動を含む。人材紹介者U2は、例えば、求職者U3による求人者U1への応募の仲介、求職者U3の求人者U1との連絡の仲介、求人者U1との面接や面談の設定及び面接や面談の準備の支援等、求職者U3の企業(求人者U1)への就職を支援する活動を第2活動として行う。人材紹介者U2が、求職者U3の履歴書や職務経歴書の作成の支援等を、求人者U1に対して求職者U3を紹介した後に行う場合、その支援等は第2活動に含まれる。また、人材紹介者U2は、例えば、求職者U3が求人者U1から内定を取得した後に、契約期間や賃金等の労働条件の確認や交渉、求職者U3による求人者U1への内定の承諾又は辞退の連絡を仲介・支援する活動を第2活動として行ってもよい。
【0039】
また、人材紹介者U2は、求職者U3が転職する人の場合、現在勤めている企業から退職するための支援活動を第2活動として行ってもよい。退職するための支援活動とは、例えば、退職を申し出る時期の相談や退職届の書き方、上司や人事部門との退職に関する交渉の進め方の支援などである。このように、第2活動は、人材紹介者U2が企業(求人者U1)に対して求職者U3を紹介したり求職者U3を推薦したりした後の活動を含む。また、第2活動は、第1活動とは重複しない別の活動であり、人材紹介者U2が企業(求人者U1)に対して求職者U3を紹介したり求職者U3を推薦したりした後の活動のみを含んでもよい。
【0040】
<第1評価情報の取得>
サーバ装置10には、人材紹介者U2の第1活動を評価するための第1アンケートが記憶されている。この第1アンケートでは、評価対象の人材紹介者U2の氏名と、評価を行う求職者U3の氏名とを入力し、第1活動に対する評価及び満足度を点数及びコメント等で入力するようになっている。サーバ装置10は、まず、A11において、記憶制御部112により、自装置に記憶されている第1アンケートを読み出し、サーバ表示部111により、第1アンケートの入力画面を示す画像データを求職者端末40に送信する。求職者端末40は、送信されてきた画像データが示す第1アンケートの画面を表示する。
【0041】
図6は、表示された第1アンケートの一例を示す図である。
図6の例では、第1活動に対する評価を示す「面談満足度」のアンケート画面C1が表示されている。アンケート画面C1には、求職者U3の氏名の入力欄D11と、人材紹介者U2の氏名の入力欄D12と、「問1」の入力欄D13と、「問2」の入力欄D14と、「問3」の入力欄D15とが含まれている。なお、求職者U3の氏名の入力欄D11を設けずに匿名のアンケートとしてもよい。
【0042】
また、入力欄D11及び入力欄D12は、求職者U3や人材紹介者U2の氏名ではなく、IDなどのユーザ識別情報など、求職者U3や人材紹介者U2を特定できる情報を入力してもよい。また、入力欄D11及び入力欄D12は、ユーザ認証部114に入力された求職者U3や人材紹介者U2の認証情報に基づいて自動で入力されてもよい。求職者端末40は、A12において、操作受付部212により、求職者U3による第1アンケートへの入力操作を受け付ける。
【0043】
操作受付部212は、受け付けた入力操作により入力されたアンケート結果を第1評価情報としてサーバ装置10に送信する。サーバ装置10は、A13において、情報取得部115により、送信された第1評価情報を取得する。取得された第1評価情報は、記憶制御部112により、評価を行った求職者U3及び評価された人材紹介者U2に対応付けて記憶される。このようにして、情報取得部115は、求職者U3による人材紹介者U2の第1活動に対する評価を示す第1評価情報を取得する第1取得ステップを実行する第1取得部の一例として機能する。
【0044】
人材紹介者U2は、求職者U3の就職支援の活動を行うと、活動の内容を紹介者端末30に入力する。紹介者端末30は、入力された活動の内容をサーバ装置10に通知する。情報取得部115は、例えば、紹介者端末30から求職者U3への初回の面談が行われたことが通知された場合、その求職者U3の求職者端末40に第1アンケートの画面データを送信する。これにより、求職者U3が人材紹介者U2による第1活動のことをよく覚えているうちに、第1評価情報を取得することができる。
【0045】
<第2評価情報の取得>
サーバ装置10には、人材紹介者U2の第2活動を評価するための第2アンケートが記憶されている。この第2アンケートでも、第1アンケートと同様に、評価対象の人材紹介者U2の氏名などと、評価を行う求職者U3の氏名などとを入力し、第2活動に対する評価及び満足度を点数及びコメント等で入力するようになっている。サーバ装置10は、まず、A21において、記憶制御部112により、自装置に記憶されている第2アンケートを読み出し、サーバ表示部111により、第2アンケートの入力画面を示す画像データを求職者端末40に送信する。求職者端末40は、送信されてきた画像データが示す第2アンケートの入力画面を表示する。
【0046】
図7は、表示された第2アンケートの一例を示す図である。
図7の例では、人材紹介者U2の第2活動の評価を示す「転職体験満足度」のアンケート画面C2が表示されている。アンケート画面C2には、アンケート画面C1の入力欄D11と入力欄D12と同様に、求職者U3の氏名などの求職者U3を特定する情報を入力する入力欄D21と、人材紹介者U2の氏名などの求職者U3を特定する情報を入力する入力欄D22とが含まれている。また、アンケート画面C2には、「問1」の入力欄D23と、「問2」の入力欄D24と、「問3」の入力欄D25とが含まれている。
【0047】
問1の回答が「NO」の場合に問2を答え、問1の回答が「YES」の場合に問3を答えるようになっている。問3は「サポートについての設問」であり、4つの設問に対する回答を入力欄D251、D252、D253、D254に入力するようになっている。なお、問1~問3は一例であり、図示したものに限られず、求職者U3の転職体験の満足度を評価するための設問が適宜設定されればよい。
【0048】
求職者端末40は、A22において、操作受付部212により、求職者U3による第2アンケートへの入力操作を受け付ける。操作受付部212は、受け付けた入力操作により入力されたアンケート結果を第2評価情報としてサーバ装置10に送信する。サーバ装置10は、A23において、情報取得部115により、送信されてきた第2評価情報を取得する。取得された第2評価情報は、記憶制御部112により、評価を行った求職者U3及び評価された人材紹介者U2に対応付けて記憶される。
【0049】
この場合、情報取得部115は、求職者U3による人材紹介者U2の第2活動に対する評価を示す第2評価情報を取得する第2取得ステップを実行する第2取得部の一例として機能する。情報取得部115は、例えば、
図6に示す第1アンケートが行われてから所定の期間(例えば1ヶ月)が経過したときに第2アンケートを示す画像データを求職者端末40に送信し、第2評価情報を取得する。
【0050】
なお、情報取得部115は、第2活動の状況に応じたタイミングで第2評価情報を取得してもよい。情報取得部115は、例えば、紹介者端末30に対して定期的に第2活動の状況を問い合わせる。第2活動が進むと、或る時期に内定が行われる場合がある。内定の前には、最終面接等の特定の活動が行われることが多いので、情報取得部115は、そのような内定直前に行われる活動が行われたタイミングで、第2評価情報を取得する。
【0051】
なお、求職者U3が第2アンケートを受け取ってから回答するまでに時間がかかる場合があるので、情報取得部115は、その時間を加味したタイミング(例えば3次面接のタイミングなど)で第2評価情報を取得してもよい。これらの場合、情報取得部115は、求職者U3が企業から内定を取得する前に第2評価情報を取得する。これにより、内定による評価の変化を排除することができる。求職者U3が内定を取得した後は、人材紹介者U2に対する評価が高くなる可能性があるため、その前に第2評価情報を取得することで、内定後に第2評価情報が取得される場合に比べて、より正確で公平な人材紹介者U2に対する評価を得ることができる。
【0052】
<就職実績の取得>
サーバ装置10は、まず、A31において、情報取得部115により、就職実績を要求する要求データを生成して送信する。情報取得部115は、例えば、求職者端末40に対して要求データを送信する。求職者端末40は、要求データを受信すると、A32において、ユーザ表示部411により、応募した企業(求人者U1)への合否情報(内定または不合格)、就職先企業(又は内定先企業)、採用時の年収及び人材紹介者U2等を含む就職情報を入力する画面を表示する。
【0053】
求職者U3が就職情報のうち入力可能なものを入力すると、求職者端末40は、入力された就職情報をサーバ装置10に送信する。サーバ装置10は、A33において、情報取得部115により、送信されてきた就職情報を、就職実績として取得する。取得された就職実績は、記憶制御部112により、就職した求職者U3及びその求職者U3を支援した人材紹介者U2に対応付けて記憶される。
【0054】
就職情報は人材紹介者U2が把握している場合もあるので、情報取得部115は、A31において、紹介者端末30にも要求データを送信する。紹介者端末30は、A34において、ユーザ表示部311により、上記の就職情報を入力する画面を表示して、人材紹介者U2が入力した就職情報をサーバ装置10に送信する。サーバ装置10は、A33において、情報取得部115により、送信されてきた就職情報を、就職実績として取得する。
【0055】
情報取得部115が取得した就職情報は、人材紹介者U2が担当した複数の求職者U3について集まると、その人材紹介者U2についての成約率、成約数及び成約平均年収等の情報となる。情報取得部115は、複数の人材紹介者U2について、それらの就職実績を取得する。このようにして、情報取得部115は、人材紹介者U2が求人者U1に紹介した求職者U3の就職実績を取得する第3取得ステップを実行する第3取得部の一例として機能する。
【0056】
<人材紹介者U2の活動履歴の取得>
サーバ装置10は、まず、A41において、情報取得部115により、活動履歴を要求する要求データを生成して紹介者端末30に送信する。紹介者端末30には、例えば、普段から、人材紹介者U2による第1活動及び第2活動の結果が日報として入力されるようになっているものとする。紹介者端末30は、要求データを受信すると、A42において、第1活動及び第2活動の履歴を読み出してサーバ装置10に送信する。
【0057】
サーバ装置10は、A43において、情報取得部115により、送信されてきた第1活動及び第2活動の履歴を人材紹介者U2の活動履歴として取得する。情報取得部115は、定期的に人材紹介者U2の活動履歴を取得する。活動履歴は、取得されるたびに、記憶制御部112により、その活動を行った人材紹介者U2に対応付けて記憶される。
【0058】
<総合評価の決定>
サーバ装置10は、上記のとおり各情報を取得すると、A51において、評価決定部117により、人材紹介者U2の総合評価を決定する。評価決定部117は、情報取得部115により取得された第1評価情報及び取得された第2評価情報に基づいて人材紹介者U2の総合評価を決定する決定ステップを実行する決定部の一例として機能する。また、評価決定部117は、本実施形態では、情報取得部115により取得された就職実績にも基づいて総合評価を決定する。
【0059】
また、第1活動又は第2活動には、所定のルールが定められている。所定のルールとは、人材紹介者U2の活動を一定の水準で行わせるために定められるルールであり、例えば、求職者U3の内省活動の支援を行う際は必ず対面や電話で面談を行うといったルールである。評価決定部117は、本実施形態では、人材紹介者U2がそのルールを遵守した度合いにも基づいて総合評価を決定する。
【0060】
評価決定部117は、例えば、第1評価情報、第2評価情報、就職実績及びルールの遵守度というパラメータをそれぞれスコアに変換して、変換されたスコアの合計を総合評価として決定する。評価決定部117は、各パラメータとスコアの大きさを示す情報とを対応付けるスコアテーブルを用いて各スコアを算出する。
【0061】
図8は、第1評価情報のスコアテーブルの一例を示す図である。
図8の例では、第1評価情報である設問と回答の組み合わせに対してスコアが対応付けられたスコアテーブルTB1が示されている。スコアテーブルTB1は、
図6に示す第1アンケートの回答に対応している。例えば、「問1」においては、「回答1」にスコア「P11」、「回答2」にスコア「P12」、「回答3」にスコア「P13」が対応付けられている。「問2」においては、「回答1」にスコア「P21」、「回答2」にスコア「P22」、「回答3」にスコア「P23」が対応付けられている。「問3」においては、「回答1」にスコア「P31」、「回答2」にスコア「P32」、「回答3」にスコア「P33」が対応付けられている。
【0062】
スコアテーブルTB1においては、回答を大きく3通りに区分している。例えば、数値(「1」、「2」及び「3」等)や記号(「A」、「B」及び「C」等)を選択して回答する設問である場合、具体例を挙げると、1から3までの数値で満足度を回答する設問の場合、1は「回答1」、2は「回答2」、3は「回答3」というように区分される。また、コメントで回答する設問である場合、例えば、キーワード1が含まれる場合は「回答1」、キーワード2が含まれる場合は「回答2」、キーワード3が含まれる場合は「回答3」というように区分される。
【0063】
また、キーワード1も2も含まれる場合は、より多く含む方又は優先度が高い方に区分してもよい。評価決定部117は、例えば、問1が回答2、問2が回答1、問3が回答2という第1評価情報である場合、スコアテーブルTB1においてそれぞれの回答に対応付けられた「P12」+「P21」+「P32」を第1評価情報のスコアとして算出する。
【0064】
なお、回答の区分の代わりに、例えば、回答で「1」が選択された場合はスコアを1とするなど、回答で選択された数値から直接スコアを算出してもよい。また、回答の区分は2つ又は3つに限らず、4つ以上であってもよい。また、上記例のように設問ごとのスコアの合計に限らず、平均点や中央点等の統計値を第1評価情報のスコアとしてよいし、設問ごとにはスコアを出さず、アンケート全体で1つのスコアを出すようにしてもよい。これらは第2評価情報でも同様である。
【0065】
図9は、第2評価情報のスコアテーブルの一例を示す図である。
図9の例では、第2評価情報である設問と回答の組み合わせに対してスコアが対応付けられたスコアテーブルTB2が示されている。スコアテーブルTB2は、
図7に示す第2アンケートの回答に対応している。スコアテーブルTB2においては、「問1」の「回答1」、「回答2」(2択の問題であるため)にスコア「P41」、「P42」が対応付けられている。
【0066】
また、「問2」の「回答1」、「回答2」、「回答3」にスコア「P51」、「P52」、「P53」が対応付けられ、「問3-1」の「回答1」、「回答2」、「回答3」にスコア「P61」、「P62」、「P63」が対応付けられている。なお、「問3-2」以降は省略されている。評価決定部117は、スコアテーブルTB1の場合と同様に、求職者U3のそれぞれの回答に対応付けられたスコアの合計を第2評価情報のスコアとして算出する。
【0067】
図10は、就職実績のスコアテーブルの一例を示す図である。
図10の例では、就職実績と係数とが対応付けられたスコアテーブルTB3が示されている。係数とは、就職実績を示す値に乗じてスコアを算出するための値である。スコアテーブルTB3においては、「成約率Q1」、「成約数Q2」及び「成約年収Q3」に、「α1」、「α2」及び「α3」という係数がそれぞれ対応付けられている。評価決定部117は、まず、取得された就職実績から、評価対象の人材紹介者U2の成約率Q1、成約数Q2及び成約年収Q3を算出する。
【0068】
成約率Q1は、人材紹介者U2が担当した求職者U3の人数のうち、就職した求職者U3の人数の割合である。成約数Q2は、人材紹介者U2が担当して就職した求職者U3の人数である。成約年収Q3は、例えば、人材紹介者U2が担当して就職した求職者U3の就職した企業における初年度の平均年収である。
【0069】
なお、人材紹介者U2が担当した求職者U3とは、人材紹介者U2が面談をした求職者U3、人材紹介者U2が求人を紹介した求職者U3又は人材紹介者U2が紹介した求人に対して実際に応募した求職者U3等である。
【0070】
評価決定部117は、算出した成約率Q1、成約数Q2及び成約年収Q3にα1、α2及びα3をそれぞれ乗じた値の合計(Q1×α1+Q2×α2+Q3×α3)を就職実績のスコアとして算出する。
【0071】
図11は、ルール遵守度のスコアテーブルの一例を示す図である。
図11の例では、ルール遵守度と係数とが対応付けられたスコアテーブルTB4が示されている。係数とは、ルール遵守度を示す値に乗じてスコアを算出するための値である。スコアテーブルTB4においては、ルール遵守度に、「β1」という係数が対応付けられている。評価決定部117は、まず、取得された人材紹介者U2の活動履歴から、ルールを遵守している事項の数をルールが設定されている事項の数で除した値をルール遵守度R1として算出する。そして、評価決定部117は、算出したルール遵守度R1にβ1を乗じた値(R1×β1)をルール遵守度のスコアとして算出する。
【0072】
評価決定部117は、以上のとおり算出した第1評価情報のスコア、第2評価情報のスコア、就職実績のスコア及びルール遵守度のスコアの合計を、人材紹介者U2の総合評価を示すスコアとして決定する。なお、ルール遵守度については、加点方式ではなく減点方式としてもよく、ルールを遵守しなかった(違反した)内容に応じて定められた点数を、第1評価情報のスコア、第2評価情報のスコア及び就職実績のスコアの合計から減じてもよい。また、評価決定部117は、決定したスコアに基づいて、「B」、「A」、「S」といったランクも総合評価として決定する。評価決定部117は、スコアとランクを対応付けたランクテーブルを用いてランクを決定する。
【0073】
図12は、ランクテーブルの一例を示す図である。
図12の例では、「Th1未満」、「Th1以上Th2未満」及び「Th2以上」というスコアに、「B」、「A」及び「S」というランクが対応付けられたランクテーブルTB5が示されている。評価決定部117は、或る人材紹介者U2についてスコアを決定すると、そのスコアにランクテーブルTB5で対応付けられているランクをその人材紹介者U2のランクとして決定する。なお、ランクには、B以下(C、D、Eなど)があってもよい。
【0074】
続いて、サーバ装置10は、A52において、情報出力部116により、決定された総合評価のスコア及びランクを示す総合評価情報を、例えば、紹介者端末30に出力する。紹介者端末30は、A53において、ユーザ表示部311により、出力されてきた総合評価情報を表示する。
【0075】
図13は、表示された総合評価情報の一例を示す図である。
図13の例では、人材紹介者U2に対して求職者U3や求人者U1などから届いたメッセージを表示するメッセージ一覧D31と、総合評価情報を表示する総合評価表示欄D32とを含むメッセージ一覧ページC3が表示されている。総合評価表示欄D32には、現在のスコアによるランクD33(「B」、「A」、「S」のうちの「A」)と、現在のスコアD34(
図13の例では「SC1」)と、そのスコアの昨日比D35(
図13の例では「+0.01」)とが示されている。総合評価表示欄D32は、他のページを表示する場合でも常に同じ位置に表示される。ユーザにより総合評価表示欄D32を選択する操作が行われると、
図14に示す総合評価情報の詳細が表示される。
【0076】
図14は、表示された総合評価情報の詳細の一例を示す図である。
図14の例では、スコア欄D41と、アドバイス欄D42と、推移欄D43とを含む総合評価情報C4が表示されている。スコア欄D41には、現在のスコアによるランクD411(A)と、現在のスコアD412(スコアSC1を示す)と、そのスコアの昨日比D413(+0.01)と、スコアの昨日比の解説D414と、「成約実績」、「面談満足度」及び「転職体験満足度」の順位バーD415、D416、D417(
図14の例ではそれぞれ「J1位」、「J2位」及び「J3位」をバーの長さで示す)と、現在のスコアを示すスコアバーD419(スコアSC1をバーの長さで示す)とが示されている。
【0077】
ランクD411は、例えば、総合評価のスコアが閾値Th1未満だと「B」、閾値Th1以上Th2未満だと「A」、閾値Th2以上だと「S」と表示される。現在のスコアD412は、評価決定部117が決定した総合評価のスコアである。スコアの昨日比の解説D414は、昨日比がどのような要因によるものかを解説する文章である。順位バーD415、D416、D417がそれぞれ示す順位は、成約実績は就職実績のスコアの順位、面談満足度は第1評価情報のスコアの順位、転職体験満足度は第2評価情報のスコアの順位である。なお、前述したようにランクC、D、E等がある場合、自分のランクの前後のランクだけをグラフに図示してもよいし、全てのランクを図示してもよい。
【0078】
アドバイス欄D42には、スコアを向上させるためのアドバイスが示されている。このアドバイスは、例えば、テンプレートが決まっていて、現在のスコア及び順位に応じて選ばれたテンプレートを並べた文章となっている。
【0079】
推移欄D43には、スコアの遷移D44と、スコアの前日比441と(+0.01)、スコア要因の順位の遷移D45とが示されている。各遷移は、タブによって日ごと又は月ごとに表示可能となっており、
図14の例では日ごとの遷移を示すタブが表示されている。スコア要因とは、スコア欄D41にも示されていた「成約実績」、「面談満足度」及び「転職体験満足度」であり、
図14の例では、それぞれ点線、破線、二点鎖線の折れ線で日ごとの遷移が示されている。各スコア要因には、スコア要因ごとの順位の昨日比が示されている。
図14の例では、成約実績の順位の昨日比D451が「-50」、面談満足度の順位の昨日比D452が「+5」、転職体験満足度の順位の昨日比D453が「+50」である。
【0080】
なお、スコア欄D41、アドバイス欄D42及び推移欄D43をそれぞれ別のタブで分けて表示させてもよい。例えば、スコア欄D41及びアドバイス欄D42を同じタブで表示させ、推移欄D43を別のタブで表示させてもよい。また、ランクD411、スコアバーD419と、スコアの昨日比D413及び昨日比の解説D414を同じタブで表示させ、順位バーD415、D416、D417を別のタブで表示させてもよい。同じタブに表示させる対象は、上記の組み合わせに限られず、任意の組み合わせで表示させることができる。
【0081】
なお、
図14の例では、ルール遵守度のスコアについては示されていないが、ルール遵守度のスコアが示されてもよい。また、スコア要因である成約実績として就職実績のスコアが用いられたが、さらに細分化して、
図10の例において就職実績のスコアを算出する際に求めた成約率の値(Q1×α1)、成約数(Q2×α2)、成約年収(Q3×α3)を用いてそれぞれの順位の遷移が表されてもよい。
【0082】
以上のとおり、評価決定部117は、複数の人材紹介者U2について総合評価を決定している。そして、情報出力部116は、総合評価の決定の要因となった事項(第1評価情報/第2評価情報/就職実績)ごとの順位を示す順位情報を出力する出力部の一例として機能している。この順位は、複数の人材紹介者U2における順位である。
図14の例では、順位情報は、現在の順位及び順位の遷移の両方を示す。
【0083】
なお、順位情報は、これに限らず、例えば、複数の人材紹介者U2において上位何パーセントに位置する順位なのかだけを示したり(「上位10%」など)、自分の順位と全体の人数の両方を示したり(「10位/10000人」など)、全体の人数は示さず、自分の順位だけを示したりしてもよい。順位の全体数は、例えば、システム登録から一定期間が経過した人材紹介者U2又は評価件数が一定以上の人材紹介者U2のみを対象として算出されてもよい。これにより、評価件数が少ない人材紹介者U2のスコアが高めに算出されてしまうことを避けることができる。
【0084】
順位情報が紹介者端末30に出力されることで、人材紹介者U2は、他の人材紹介者U2の評価と自分の評価とを比較して把握することができるとともに、自分の得意不得意を把握することができる。また、情報出力部116は、A52において、総合評価情報を求人者端末20に出力する。求人者端末20は、A54において、ユーザ表示部211により、出力されてきた総合評価情報を表示する。これにより、求人者U1は、優秀な人材紹介者U2を把握することができる。なお、情報出力部116は、総合評価情報を求職者端末40に出力して表示させてもよい。その場合、求職者U3も、優秀な人材紹介者U2を把握することができる。
【0085】
本実施形態では、第1活動及び第2活動という2種類の活動に対する評価に基づいて総合評価が決定される。これにより、1種類の活動だけが評価される場合に比べて、人材紹介者U2の評価の精度を高めることができる。また、第2活動は、上述したように、第1活動よりも後に実施される活動としている。これにより、人材紹介者U2が継続的に良い活動をできているか否かを評価することができる。
【0086】
また、第1活動は、人材紹介者U2が企業に対して求職者U3を紹介する前の活動であり、第2活動は、人材紹介者U2が企業に対して求職者U3を紹介した後の活動であるものとしている。これにより、人材紹介者U2が企業への求職者U3の紹介の前後で継続的に良い活動をできているか否かを評価することができる。また、第1活動は、求職者U3の意向を確認するための活動であり、第2活動は、求職者U3と企業とのコミュニケーションを支援する活動であるものとしている。第1活動と第2活動は、いずれも、人材紹介者U2が求職者U3を支援する活動ではあるが、求められる対応や必要とされるスキル・能力が異なる。そのため、それぞれの活動を分けて評価することで、人材紹介者U2の活動を正確に評価することができる。また、人材紹介者U2が異なるフェーズでそれぞれ良い活動をできているか否かを評価することができる。
【0087】
また、本実施形態では、就職実績にも基づいて総合評価が決定される。これにより、就職実績に関係なく総合評価が決定される場合に比べて、就職という結果を出せる人材紹介者U2を探しやすくすることができる。成約率、成約数及び成約年収からなる客観的評価である成約実績のスコアや順位と、求職者U3の主観的評価である面談満足度及び転職体験満足度のスコアや順位とを分けて表示することで、人材紹介者U2は、より正確に、他の人材紹介者U2と比較した自分の得意不得意を把握することができる。
【0088】
また、スコアの昨日比の解説を表示することで、スコア要因ごとの順位の変動だけでは把握できないスコアの変化を把握することができる。また、自分の前後のランクをバーやグラフで表示することで、どのくらい次のランクに近づいているかということや、どのくらい下のランクに近づいているかといったことを視覚的に把握することができる。
【0089】
また、本実施形態では、ルールの遵守度にも基づいて総合評価が決定される。これにより、例えば、所定ルールを違反した人材紹介者U2ついて、スコアを減点し、総合評価を下げることができる。また、就職という結果が出せる人材紹介者U2が行っている活動をルール化して他の人材紹介者U2にも遵守させることで、人材紹介者U2の活動を一定の水準に引き上げることができる。
【0090】
<その他の実施形態>
【0091】
<人材紹介者の属性>
複数の人材紹介者U2は、各々の属性を有する。人材紹介者U2の属性とは、例えば、年代、性別、実務経験年数、居住地域、所属する人材紹介会社及び担当する業種等である。情報出力部116は、属性を指定する操作が受け付けられた場合、指定された属性の人材紹介者U2における順位を示す情報を順位情報として出力してもよい。この場合、サーバ装置10は、人材紹介者U2の属性を記憶しておき、求人者端末20又は紹介者端末30を介して属性を指定する操作を受け付け、指定された属性を有する人材紹介者U2のスコアを決定する。情報出力部116は、そうして決定されたスコアによる順位を示す順位情報を出力する。
【0092】
図15は、順位情報の一例を示す図である。
図15の例では、属性の入力欄D418を含むスコア欄D41が示されている。
図15(a)、(b)ではいずれも人材紹介者U2の順位情報が示されている。
図15(a)では、属性の入力欄D418に「30代」という年代が入力されており、「成約実績」、「面談満足度」及び「転職体験満足度」の順位がそれぞれ「J11位」、「J12位」、「J13位」となっている。
【0093】
一方、
図15(b)では、属性の入力欄D418に「5年以上10年未満」という実務経験年数が入力されており、「成約実績」、「面談満足度」及び「転職体験満足度」の順位がそれぞれ「J21位」、「J22位」、「J23位」となっている。このような態様によれば、人材紹介者U2は、属性が自分と共通する人材紹介者U2(
図15の例では年代が「30代」で実務経験年数が「5年以上10年未満」の人材紹介者U2)と自分を比較することができる。
【0094】
<別順位の人材紹介者>
図14に示す総合評価情報C4では、人材紹介者U2自身の順位が示されているが、他の順位の人材紹介者U2の情報が表示されてもよい。例えば、情報出力部116は、順位を変動させる操作が受け付けられた場合、変動後の順位の人材紹介者U2に関する紹介者情報を出力する。
【0095】
図16は、順位変動の一例を示す図である。
図16(a)では、
図14に示す人材紹介者U2のスコア欄D41が示されている。スコア欄D41には、人材紹介者U2のスコアを示すスコアバーD419と、人材紹介者U2の成約実績、面談満足度及び転職体験満足度の順位を示す順位バーD415、D416及びD417とが示されている(各バー(白い部分)が長いほどスコアが高く、順位が上位であることを示す)。
【0096】
図16の例では、入力受付部113が、スコアバーD419の長さを変える操作を、順位を変動させる操作として、紹介者端末30を介して受け付ける。
図16(b)では、スコアが「SC2」まで変動された場合のスコア欄D41が示されている。情報出力部116は、スコアがSC2である人材紹介者U2の成約実績、面談満足度及び転職体験満足度の順位が「J41位」、「J42位」、「J43位」であることを示す順位バーを、紹介者情報として出力している。
【0097】
また、入力受付部113は、順位バーD415、D416及びD417のいずれかの長さを変える操作を、順位を変動させる操作として受け付けてもよい。その場合、情報出力部116は、変化した長さが示す順位の人材紹介者U2についての他の順位を示す順位バー及びスコアを示すスコアバーを紹介者情報として出力する。また、入力受付部113は、スコア欄D41とは別の表示欄に、変動した順位の人材紹介者U2の第1活動、第2活動についての詳細情報や第1評価情報、第2評価情報などを紹介者情報として出力してもよい。このような態様によれば、人材紹介者U2は、自分とは異なる順位の人材紹介者U2を参考にすることができる。
【0098】
<評価情報の重み付け>
第1評価情報は、第1活動に対する評価であるが、第1活動は、第2活動よりも前に実施される活動であるため、第2活動が進んでから求職者U3が第1活動を評価しようとすると、記憶が曖昧になっており、第1評価情報の信頼度が低下する。そこで、まず、入力受付部113が、人材紹介者U2が求職者U3に第1活動を行った活動時期の入力を受け付ける第1受付ステップを実行する第1受付部の一例として機能する。この活動時期は、例えば、人材紹介者U2によって入力される。
【0099】
そして、評価決定部117が、求職者U3の第1評価情報の取得時期が入力された活動時期、すなわち、その求職者U3の第1活動を行った活動時期よりも後であるほど、総合評価を決定する際の第1評価情報の重みを小さくしてもよい。なお、通常、求職者U3が第1活動を評価するためのアンケートを行うとその結果がすぐに第1評価情報として取得されるので、求職者U3による第1の活動の評価時期と第1評価情報の取得時期は同時期と考えてよい。
【0100】
評価決定部117は、具体的には、第1評価情報のスコアに対して1よりも小さい係数を乗じることで、総合評価を決定する際の第1評価情報の重みを小さくする。評価決定部117は、経過期間と係数とを対応付けた重み付けテーブルを用いて重み付けをする。
【0101】
図17は、重み付けテーブルの一例を示す図である。
図17の例では、「T1未満」、「T1以上T2未満」及び「T2以上」という経過期間に、「10」、「0.8」及び「0.6」という係数が対応付けられた重み付けテーブルTB6が示されている。評価決定部117は、入力された活動時期(人材紹介者U2が求職者U3に第1活動を行った活動時期)から第1評価情報の取得時期までの経過期間に重み付けテーブルTB6で対応付けられている係数をその第1評価情報のスコアに乗じてから加算することで、総合評価のスコアを決定する。このような態様によれば、第1評価情報のスコアを常にそのまま加算する場合に比べて、総合評価の精度を高めることができる。
【0102】
<評価情報の補正>
第2評価情報は、第2活動に対する評価であるが、人材紹介者U2が企業に対して求職者U3を紹介した後の活動であるため、途中で内定が出る場合がある。内定が出ると、求職者U3による人材紹介者U2の評価は高くなる傾向にあるため、第2評価情報の信頼度が低下する。そこで、まず、入力受付部113が、求職者U3の内定時期の入力を受け付ける第2受付ステップを実行する第2受付部の一例として機能する。この内定時期は、例えば、人材紹介者U2又は求職者U3によって入力される。
【0103】
そして、評価決定部117が、求職者U3の第2評価情報の取得時期がその求職者U3の内定時期よりも後である場合、その取得時期が内定時期よりも前である場合に比べて、低い評価を総合評価として決定してもよい。なお、通常、求職者U3が第2活動を評価するためのアンケートを行うとその結果がすぐに第2評価情報として取得されるので、求職者U3による第2の活動の評価時期と第2評価情報の取得時期は同時期と考えてよい。
【0104】
評価決定部117は、具体的には、第2評価情報のスコアに対して1よりも小さい係数を乗じることで、第2評価情報のスコアを小さくし、結果的に総合評価を低くする。このような態様によれば、内定時期に関係なく総合評価を決定する場合に比べて、内定による評価の変化による影響を抑制することができる。
【0105】
<構成のバリエーション>
図1等に示す構成は一例であり、実施に不都合が無い限り、他の態様を取り得る。例えば、1台の装置は、2台以上の装置に分散されてもよいし、クラウドコンピューティングシステムに代替されてもよい。また、1台の装置の機能が2台以上の装置に分散して実現されてもよいし、2台以上の装置の機能が1台の装置により集中して実現されてもよい。また、1つの機能が行う動作を2以上の機能が分散して行ってもよいし、2以上の機能が1つの機能に統合されてもよい。要するに、評価支援システム1の全体で必要な各機能が実現されていれば、それらの機能を実現する装置はどのような構成であってもよい。
【0106】
上述した実施形態の態様は、サーバ装置10のような情報処理装置や、サーバ装置10を備える評価支援システム1のような情報処理システムであったが、情報処理方法であってもよい。その情報処理方法は、その情報処理システムが実行する各処理のステップを備える。また、上述した実施形態の態様は、プログラムであってもよい。そのプログラムは、コンピュータに、同様の情報処理システムが実行する各処理を実行させる。
【0107】
<その他のバリエーション>
情報又はデータ(以下「情報等」と言う)の出力先は、他の装置、ディスプレイ、記憶部(内蔵の記憶部及び外部の記憶部を含む)等であってもよい。情報等の取得には、他の装置から送信されてきた情報等を取得する態様に加え、自装置で生成された情報等を取得する態様を含む。パラメータを対応付けたテーブルは、図示したテーブルに限らず、パラメータの数を少なくしたり多くしたりしてもよい。また、テーブルを用いずに、数式又は条件式等によりパラメータに応じた情報等を求めてもよい。
【0108】
<付記>
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0109】
(1)情報処理システムであって、次の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能なプロセッサを備え、第1取得ステップでは、求職者による人材紹介者の第1活動に対する評価を示す第1評価情報を取得し、第2取得ステップでは、前記求職者による前記人材紹介者の第2活動に対する評価を示す第2評価情報を取得し、前記第2活動は、前記第1活動とは異なる活動を含み、決定ステップでは、取得された前記第1評価情報及び取得された前記第2評価情報に基づいて前記人材紹介者の総合評価を決定する、情報処理システム。
【0110】
このような態様によれば、人材紹介者の評価の精度を高めることができる。
【0111】
(2)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、第3取得ステップでは、前記人材紹介者が担当した前記求職者の就職実績を取得し、前記決定ステップでは、取得された前記就職実績にも基づいて前記総合評価を決定する、情報処理システム。
【0112】
このような態様によれば、就職という結果を出せる人材紹介者を探しやすくすることができる。
【0113】
(3)上記(1)又は(2)に記載の情報処理システムにおいて、前記第2活動は、前記第1活動よりも後に実施される活動を含む、情報処理システム。
【0114】
このような態様によれば、人材紹介者が継続的に良い活動をできているか否かを評価することができる。
【0115】
(4)上記(3)に記載の情報処理システムにおいて、前記第1活動は、前記人材紹介者が求人者に対して前記求職者を紹介する前の活動であり、前記第2活動は、前記人材紹介者が前記求人者に対して前記求職者を紹介した後の活動である、情報処理システム。
【0116】
このような態様によれば、人材紹介者が紹介の前後で継続的に良い活動をできているか否かを評価することができる。
【0117】
(5)上記(1)~(4)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記第1活動は、前記求職者の自己分析を支援するための活動又は前記求職者の就職に関する意向を確認するための活動を含み、前記第2活動は、前記求職者と求人者とのコミュニケーションを支援する活動である、情報処理システム。
【0118】
このような態様によれば、人材紹介者が異なるフェーズでそれぞれ良い活動をできているか否かを評価することができる。
【0119】
(6)上記(1)~(5)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記第1活動又は前記第2活動には、所定のルールが定められており、前記決定ステップでは、前記人材紹介者が前記ルールを遵守した度合いにも基づいて前記総合評価を決定する、情報処理システム。
【0120】
このような態様によれば、人材紹介者の活動を一定の水準に引き上げることができる。
【0121】
(7)上記(1)~(6)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記決定ステップでは、複数の人材紹介者について前記総合評価を決定し、出力ステップでは、前記総合評価の決定の要因となった事項ごとの順位を示す順位情報を出力し、前記順位は、前記複数の人材紹介者における順位である、情報処理システム。
【0122】
このような態様によれば、自分の得意不得意を把握することができる。
【0123】
(8)上記(7)に記載の情報処理システムにおいて、前記複数の人材紹介者は、各々の属性を有し、前記出力ステップでは、前記属性を指定する操作が受け付けられた場合、指定された前記属性の人材紹介者における順位を示す情報を前記順位情報として出力する、情報処理システム。
【0124】
このような態様によれば、属性が共通する人材紹介者と自分を比較することができる。
【0125】
(9)上記(1)~(8)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、第1受付ステップでは、前記人材紹介者が前記求職者に前記第1活動を行った活動時期の入力を受け付け、前記決定ステップでは、前記求職者の前記第1評価情報の取得時期が当該求職者の前記活動時期よりも後であるほど、前記総合評価を決定する際の前記第1評価情報の重みを小さくする、情報処理システム。
【0126】
このような態様によれば、総合評価の精度を高めることができる。
【0127】
(10)上記(1)~(9)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記第2取得ステップでは、前記求職者が求人者から内定を取得する前に前記第2評価情報を取得する、情報処理システム。
【0128】
このような態様によれば、内定による評価の変化を排除することができる。
【0129】
(11)情報処理方法であって、上記(1)~(10)の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを備える、情報処理方法。
【0130】
(12)プログラムであって、コンピュータに、上記(1)~(10)の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを実行させる、プログラム。
もちろん、この限りではない。
また、上述した実施形態及び変形例を任意に組み合わせて実施するようにしてもよい。
【0131】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0132】
1 :評価支援システム
10 :サーバ装置
11 :制御部
20 :求人者端末
21 :制御部
30 :紹介者端末
31 :制御部
40 :求職者端末
41 :制御部
111 :サーバ表示部
112 :記憶制御部
113 :入力受付部
114 :ユーザ認証部
115 :情報取得部
116 :情報出力部
117 :評価決定部
211 :ユーザ表示部
212 :操作受付部
311 :ユーザ表示部
312 :操作受付部
411 :ユーザ表示部
412 :操作受付部
【手続補正書】
【提出日】2023-04-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムであって、
次の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能なプロセッサを備え、
第1取得ステップでは、人材紹介者による求職者への初回の面談が行われたことの通知を前記人材紹介者が使用する紹介者端末から取得し、前記通知を取得した場合に、前記求職者が使用する求職者端末に対して第1アンケートの入力画面を送信し、前記第1アンケートへの入力を、前記人材紹介者による求人者への前記求職者の紹介の前に行われる、前記求職者の内省活動を支援する前記人材紹介者の活動に対する評価を示す第1評価情報として前記求職者端末から取得し、
第2取得ステップでは、前記第1アンケートの後に、前記求職者端末に対して第2アンケートの入力画面を送信し、前記第2アンケートへの入力を、前記紹介の後に行われる、前記求職者と前記求人者とのコミュニケーションを支援する前記人材紹介者の活動に対する評価を示す第2評価情報として前記求職者端末から取得し、
算出ステップでは、取得された前記第1評価情報に基づく第1スコア及び取得された前記第2評価情報に基づく第2スコアを算出し、前記第1スコア及び前記第2スコアを含む前記人材紹介者の総合評価を示すスコアを算出し、
表示ステップでは、算出された前記総合評価を示すスコア、前記第1スコア及び前記第2スコアと、各スコアの推移を示すグラフとを前記人材紹介者の使用端末に表示させる、
情報処理システム。
【請求項2】
情報処理システムであって、
次の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能なプロセッサを備え、
第1取得ステップでは、求職者による人材紹介者の第1活動に対する評価を示す第1評価情報を取得し、
第2取得ステップでは、前記求職者による前記人材紹介者の第2活動に対する評価を示す第2評価情報を取得し、前記第2活動は、前記第1活動とは異なる活動を含み、
受付ステップでは、前記人材紹介者の活動に関連する時期の入力を受け付け、
決定ステップでは、取得された前記第1評価情報及び取得された前記第2評価情報に基づいて前記人材紹介者の総合評価を決定し、入力された前記時期と評価情報の取得時期との関係に応じて当該評価情報に重み付けを行い、前記評価情報は、前記第1評価情報又は前記第2評価情報である、
情報処理システム。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理システムにおいて、
前記受付ステップでは、前記人材紹介者が前記求職者に前記第1活動を行った活動時期の入力を前記時期の入力として受け付け、
前記決定ステップでは、前記求職者の前記第1評価情報の取得時期が当該求職者の前記活動時期よりも後であるほど、前記総合評価を決定する際の前記第1評価情報の重みを小さくする、
情報処理システム。
【請求項4】
請求項2に記載の情報処理システムにおいて、
前記受付ステップでは、前記求職者の内定時期の入力を前記時期の入力として受け付け、
前記決定ステップでは、前記求職者の前記第2評価情報の取得時期が当該求職者の内定時期よりも後である場合、当該取得時期が当該内定時期よりも前の場合に比べて、当該第2評価情報の重みを小さくする、
情報処理システム。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
遵守度取得ステップでは、前記内省活動を支援する人材紹介者の活動又は前記コミュニケーションを支援する人材紹介者の活動について定められたルールを前記人材紹介者が遵守した度合いを示すルール遵守度を取得し、
前記算出ステップでは、取得された前記ルール遵守度に基づくスコアを算出し、前記第1スコア及び前記第2スコアを含み、かつ、前記ルール遵守度に基づくスコアを減算することで前記人材紹介者の総合評価を示すスコアを算出する、
情報処理システム。
【請求項6】
請求項2~請求項4の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、
前記第1活動又は前記第2活動には、所定のルールが定められており、
前記決定ステップでは、前記人材紹介者が前記ルールを遵守した度合いにも基づいて前記総合評価を決定する、
情報処理システム。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
第3取得ステップでは、前記人材紹介者が担当した前記求職者の就職実績を取得し、
前記算出ステップでは、取得された前記就職実績にも基づいて前記人材紹介者の総合評価を示すスコアを算出する、
情報処理システム。
【請求項8】
請求項2~請求項4の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、
第3取得ステップでは、前記人材紹介者が担当した前記求職者の就職実績を取得し、
前記決定ステップでは、取得された前記就職実績にも基づいて前記総合評価を決定する、
情報処理システム。
【請求項9】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記算出ステップでは、複数の人材紹介者について前記総合評価を示すスコアを算出し、
出力ステップでは、前記総合評価を示すスコアの算出の要因となった事項ごとの順位を示す順位情報を出力し、前記順位は、前記複数の人材紹介者における順位であり、
前記複数の人材紹介者は、各々の属性を有し、
前記出力ステップでは、前記属性を指定する操作が受け付けられた場合、指定された前記属性の人材紹介者における順位を示す情報を前記順位情報として出力する、
情報処理システム。
【請求項10】
請求項2~請求項4の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、
前記決定ステップでは、複数の人材紹介者について前記総合評価を決定し、
出力ステップでは、前記総合評価の決定の要因となった事項ごとの順位を示す順位情報を出力し、前記順位は、前記複数の人材紹介者における順位であり、
前記複数の人材紹介者は、各々の属性を有し、
前記出力ステップでは、前記属性を指定する操作が受け付けられた場合、指定された前記属性の人材紹介者における順位を示す情報を前記順位情報として出力する、
情報処理システム。
【請求項11】
情報処理方法であって、
請求項1~請求項4の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを備える、
情報処理方法。
【請求項12】
プログラムであって、
コンピュータに、請求項1~請求項4の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを実行させる、
プログラム。