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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024069880
(43)【公開日】2024-05-22
(54)【発明の名称】ガスメーター固定金具
(51)【国際特許分類】
   G01F 3/22 20060101AFI20240515BHJP
   F16L 3/237 20060101ALI20240515BHJP
【FI】
G01F3/22 C
F16L3/237
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022180153
(22)【出願日】2022-11-10
(71)【出願人】
【識別番号】000151977
【氏名又は名称】株式会社藤井合金製作所
(71)【出願人】
【識別番号】591109061
【氏名又は名称】株式会社野島角清製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100097065
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 雅栄
(72)【発明者】
【氏名】藤木 顕士
(72)【発明者】
【氏名】野島 隆志
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 重紀
【テーマコード(参考)】
2F030
3H023
【Fターム(参考)】
2F030CC13
2F030CF14
2F030CH03
3H023AA03
3H023AB07
3H023AC02
3H023AD22
3H023AD27
3H023AD55
3H023AE13
(57)【要約】
【課題】機種ごとに異なるガスメーターの左右一対の配管の対向間隔に対応して、左右の配管抱持部間の間隔を変更可能なガスメーター固定金具を提供すること。
【解決手段】壁面3に対して固定可能な壁面取付部5を有する基体4の左右部に、ガスメーター1の左右一対の配管2を抱持する抱持部6が設けられているガスメーター固定金具において、前記左右の抱持部6は、少なくとも一方が左右方向にスライド移動自在に設けられていて左右の抱持部6間の間隔を広狭調整可能に構成されているガスメーター固定金具。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁面に対して固定可能な壁面取付部を有する基体の左右部に、ガスメーターの左右一対の配管を抱持する抱持部が設けられているガスメーター固定金具において、
前記左右の抱持部は、少なくとも一方が左右方向にスライド移動自在に設けられていて左右の抱持部間の間隔を広狭調整可能に構成されていることを特徴とするガスメーター固定金具。
【請求項2】
前記抱持部は、前記基体に設けられて前記配管に沿設させる沿設部と、この沿設部に対向配設される挟持体とから構成されていて、この挟持体と前記沿設部とで前記配管を抱持状態に挟持して前記ガスメーターを前記壁面に固定する閉塞状態と、挟持体が沿設部から離間回動移動して沿設部を配管に沿設可能な開放状態とを切替え可能に構成され、
前記基体は、左右方向にスライド移動自在なスライド体を備え、このスライド体に前記挟持体が回動自在に設けられていて、この挟持体を有するスライド体をスライド移動させることにより、前記左右の抱持部間の間隔を広狭調整し得るように構成されていることを特徴とする請求項1記載のガスメーター固定金具。
【請求項3】
前記抱持部の挟持体は、この挟持体若しくは前記スライド体に締付具を挿通若しくは螺着することにより前記閉塞状態を保持可能、且つこの閉塞状態で挟持体若しくはスライド体から締付具を取り外すことにより挟持体を前記開放状態に切替え可能に構成されていることを特徴とする請求項2記載のガスメーター固定金具。
【請求項4】
前記挟持体に、締付具を挿通若しくは螺着可能な第一取付孔が設けられ、この第一取付孔と連通させて前記締付具を螺着若しくは挿通可能な第二取付孔が前記スライド体に設けられていて、この第二取付孔がスライド体と一緒にスライド移動するように構成され、
このスライド体と一緒にスライド移動する第二取付孔と、スライド体と一緒にスライド移動する前記挟持体の第一取付孔とを連通させて、この連通孔部に前記締付具を挿通若しくは螺着することにより挟持体を前記閉塞状態に保持可能に構成されていることを特徴とする請求項2,3のいずれか1項に記載のガスメーター固定金具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスの使用量を計測するためのガスメーターを家屋等の壁部に沿って取り付け固定するためのガスメーター固定金具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ガスの使用量を計測するためのガスメーターに垂設される左右一対の配管を家屋の壁面に対して固定するためのガスメーター固定金具として、基体に壁面取付部がスライド調整機構を介してスライド調整固定自在に設けられ、このスライド調整機構により前記基体の壁面からの突出距離を調整し得るように構成されていると共に、この基体に前記左右一対の配管を抱持する抱持部を有する固定部が螺着されているものが知られている(下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-69565号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ガスメーターは、複数のメーカーが製造を行っているが、機種ごとに左右一対の配管の対向間隔が異なっているため、全機種のガスメーターの固定に対応するためには、抱持部間の間隔が異なる複数種のガスメーター固定金具を用意する必要があった。
【0005】
本発明は、このようなガスメーター固定金具の現状に鑑み、機種ごとに異なる左右一対の配管の対向間隔に対応して配管を確実に抱持固定できる実用性に優れたガスメーター固定金具を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0007】
壁面3に対して固定可能な壁面取付部5を有する基体4の左右部に、ガスメーター1の左右一対の配管2を抱持する抱持部6が設けられているガスメーター固定金具において、
前記左右の抱持部6は、少なくとも一方が左右方向にスライド移動自在に設けられていて左右の抱持部6間の間隔を広狭調整可能に構成されていることを特徴とするガスメーター固定金具に係るものである。
【0008】
また、前記抱持部6は、前記基体4に設けられて前記配管2に沿設させる沿設部7と、この沿設部7に対向配設される挟持体8とから構成されていて、この挟持体8と前記沿設部7とで前記配管2を抱持状態に挟持して前記ガスメーター1を前記壁面3に固定する閉塞状態と、挟持体8が沿設部7から離間回動移動して沿設部7を配管2に沿設可能な開放状態とを切替え可能に構成され、
前記基体4は、左右方向にスライド移動自在なスライド体9を備え、このスライド体9に前記挟持体8が回動自在に設けられていて、この挟持体8を有するスライド体9をスライド移動させることにより、前記左右の抱持部6間の間隔を広狭調整し得るように構成されていることを特徴とする請求項1記載のガスメーター固定金具に係るものである。
【0009】
また、前記抱持部6の挟持体8は、この挟持体8若しくは前記スライド体9に締付具10を挿通若しくは螺着することにより前記閉塞状態を保持可能、且つこの閉塞状態で挟持体8若しくはスライド体9から締付具10を取り外すことにより挟持体8を前記開放状態に切替え可能に構成されていることを特徴とする請求項2記載のガスメーター固定金具に係るものである。
【0010】
また、前記挟持体8に、締付具10を挿通若しくは螺着可能な第一取付孔11が設けられ、この第一取付孔11と連通させて前記締付具10を螺着若しくは挿通可能な第二取付孔12が前記スライド体9に設けられていて、この第二取付孔12がスライド体9と一緒にスライド移動するように構成され、
このスライド体9と一緒にスライド移動する第二取付孔12と、スライド体9と一緒にスライド移動する前記挟持体8の第一取付孔11とを連通させて、この連通孔部に前記締付具10を挿通若しくは螺着することにより挟持体8を前記閉塞状態に保持可能に構成されていることを特徴とする請求項2,3のいずれか1項に記載のガスメーター固定金具に係るものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明は上述のように構成したから、壁面にガスメーターを固定でき、しかも左右の抱持部の少なくとも一方を左右方向にスライド移動させて左右の抱持部の対向間隔を広狭調整できるため、ガスメーターは機種によって左右一対の配管の対向間隔が異なるが、どの機種のガスメーターであっても左右一対の配管を左右の抱持部で確実に抱持できて壁面に確固に固定できる極めて実用性に優れたガスメーター固定金具となる。
【0012】
また、請求項2記載の発明においては、ガスメーターの配管を確実に抱持可能であって、且つ左右方向にスライド移動自在な抱持部を簡易構成にして容易に設計実現可能となる一層実用性に優れた構成のガスメーター固定金具となる。
【0013】
また、請求項3,4記載の発明においては、挟持体と沿設部とでガスメーターの配管を抱持状態に挟持する閉塞状態と、挟持体が沿設部から離間回動移動する開放状態とを切り替え可能な前記抱持部を簡易構成にして容易に設計実現可能なガスメーター固定金具となり、特に請求項4記載の発明のように構成した場合には、左右方向にスライド移動自在でありながらどのスライド位置でも前記閉塞状態を保持可能な抱持部を簡易構成にして容易に設計実現可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施例を示す締付具を省略した斜視図である。
図2】本実施例の使用状態を示す概略説明正面図並びに概略説明側面図である。
図3】本実施例を壁面に固定し、開放状態の抱持部の沿設部にガスメーターの配管を沿設させた状態を示す説明正面図である。
図4図3に続いて、配管を被覆するように挟持部を回動させて抱持部を閉塞状態とし、この閉塞状態を締付ボルトの締付けにより保持した状態を示す説明正面図である。
図5図4の説明平面図である。
図6】左右の抱持部の対向間隔を狭めた本実施例を壁面に固定し、開放状態の抱持部の沿設部にガスメーターの配管を沿設させた状態を示す説明正面図である。
図7図6に続いて、配管を被覆するように挟持部を回動させて抱持部を閉塞状態とし、この閉塞状態を締付ボルトの締付けにより保持した状態を示す説明正面図である。
図8図7の説明平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の最適な実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示し簡単に説明する。
【0016】
壁面取付部5を介して壁面3に基体4を固定すると共に、左右の抱持部6にガスメーター1の左右一対の配管2を抱持することによりガスメーター1を前記壁面3に固定できる。
【0017】
また、ガスメーター1は、複数のメーカーが製造を行っていて機種ごとに左右一対の配管2の対向間隔が異なるが、本発明のガスメーター固定金具は、左右の抱持部6の少なくとも一方を左右方向にスライド移動させて左右の抱持部6の対向間隔を広狭調整することができる。
【0018】
即ち、本発明のガスメーター固定金具は、どの機種のガスメーター1に対しても対向間隔を広狭調整した左右の抱持部6で左右一対の配管2を確実に抱持できる。
【実施例0019】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0020】
本実施例は、図2に示したような左右一対の配管2を有するガスメーター1を、家屋などの壁面3に対して固定するガスメーター固定金具であって、壁面3に対して固定可能な壁面取付部5を有する基体4の左右部に、前記ガスメーター1の左右一対の配管2を抱持する抱持部6が設けられている。
【0021】
具体的には、本実施例の前記基体4は、図1に示すように、方形金属板が折曲形成されて水平基板部14の前端部に垂下前板部15を有する側面視転L字状のベース板13と、このベース板13の前記水平基板部14に設けられる前記壁面取付部5と、前記ベース板13の前記垂下前板部15に設けられるスライド体9とから構成されている。
【0022】
本実施例の前記壁面取付部5は、金属板が折曲されてスライド板部16の後端部に略垂直方向に立上がる取付板部17を有する側面視略転L字状の板体で構成されており、前記スライド板部16が、前記ベース板13の水平基板部14上にスライド調整機構18を介して前後方向にスライド調整固定自在に設けられ(載置され)ていて、このスライド調整機構18により前記ベース板13と壁面3との距離が調整可能に構成されている。
【0023】
スライド調整機構18について説明すると、図1に示すように、前記壁面取付部5のスライド板部16の左右二箇所に前後方向に長さを有するスライド長孔19が貫通形成され、この左右のスライド長孔19を通して前記ベース板13の水平基板部14に調整ボルト20が二本螺着されていて、この二本の調整ボルト20を緩めた状態では、この調整ボルト20に対し前記スライド長孔19が前後方向にスライド移動できてベース板13に対し壁面取付部5(スライド板部16)が前後スライド調整移動可能となり、二本の調整ボルト20を締付けることでベース板13に対し壁面取付部5を任意のスライド位置で位置決め固定し得るように構成されている。
【0024】
従って、この左右二箇所の前記スライド長孔19と二本の前記調整ボルト20とからなる前記スライド調整機構18により壁面取付部5がベース板13の左右方向へ移動しようとすることが規制され、二本の調整ボルト20に対する二箇所のスライド長孔19(スライド板部16)のスライド移動によって壁面取付部5がベース板13に対し前後方向へのみスライド移動可能となるように構成されている。
【0025】
また、壁面取付部5の前記取付板部17には、この取付板部17を前記壁面3に当接させて壁面3に固定するための固定ボルト22を挿通する挿通孔23が貫通形成されている。
【0026】
本実施例の前記左右の抱持部6は、少なくとも一方が左右方向にスライド移動自在に設けられていて左右の抱持部6間の間隔を広狭調整可能に構成されている。
【0027】
また、前記抱持部6は、前記基体4に設けられて前記配管2の壁面3側に沿設させる沿設部7と、この沿設部7に対向配設されこの沿設部7とで配管2を挟持する挟持体8とから構成されていて、この挟持体8と前記沿設部7とで前記配管2を抱持状態に挟持して前記ガスメーター1を前記壁面3に固定する閉塞状態と、挟持体8が沿設部7から離間回動移動して沿設部7を配管2に沿設可能な開放状態とを切替え可能に構成されている。
【0028】
具体的には、前記基体4は、左右方向にスライド移動自在な前記スライド体9を備え、このスライド体9に前記挟持体8が回動自在に設けられていて、この挟持体8を有するスライド体9をスライド移動させることにより、前記左右の抱持部6間の間隔を広狭調整し得るように構成されている。
【0029】
また、本実施例の前記スライド体9は、図1に示すように、前記ベース板13の垂下前板部15の左右幅よりやや短い左右幅を有する横長方形金属板で構成されていて、垂下前板部15後面の左右両端部に重合状態に設けられ、この左右のスライド体9夫々に前記挟持体8が設けられている。
【0030】
また、この左右のスライド体9は、夫々の下部にスライドピン24が固定され、このスライドピン24の斜め上方となるスライド体9の内側端部付近には、スライド体9にバーリング加工を施すことにより螺子孔12(雌螺子)が形成されていて、この螺子孔12が第二取付孔12として構成され、この第二取付孔12には、締付具10としての締付ボルト10を着脱自在且つ締緩回動操作可能に螺着し得るように構成されている。
【0031】
一方、垂下前板部15の左右部の下部寄りには、水平左右方向に長さを有するピンガイド孔25が貫通形成されて、このピンガイド孔25に前記スライドピン24が水平左右方向にスライド移動自在にして抜け止め状態に挿通配設されていると共に、垂下前板部15の中ほどにも水平左右方向に長さを有するガイド孔26が貫通形成されて、このガイド孔26に前記第二取付孔12のバーリング加工による立ち上がり孔縁27が水平左右方向にスライド移動自在に嵌合されている。
【0032】
すなわち、左右のスライド体9は、ピンガイド孔25にスライドピン24が許容され、且つガイド孔26に立ち上がり孔縁27が許容される範囲内で水平左右方向にスライド移動自在に構成されており、この際、上下二箇所のガイド孔24・25にスライド移動がガイドされることにより、スライド体9が基体4に対し傾く(回転する)ことなく、このスライド体9に設けられている前記挟持体8が配管2取付姿勢を保ったままスライド移動自在となるように構成されている。
【0033】
また、この左右のスライド体9は、夫々の内側の2/3程度が前記垂下前板部15の後面に重なった状態(図6図8の状態)から、外方へスライド移動して垂下前板部15の左右両端部より外側の半分程度が表出した状態(図1図3の状態)までの間水平左右方向に往復スライド移動可能となるように、前記ピンガイド孔25とガイド孔26の形成範囲(孔長)や、スライドピン24と立ち上がり孔縁27の配置等が設定構成されている。
【0034】
本実施例の前記挟持体8について説明すると、前記ガスメーター1の配管2の所定部位の少なくとも半分程度を被覆可能な略C字状(平面視半円弧状)に折曲形成された金属板で構成され、この挟持体8の一側端部が、前記スライド体9に設けられている枢着軸部28に上下スライド移動自在にして回動自在に設けられていて、この枢着軸部28を支点に挟持体8が沿設部7に接近回動移動してこの挟持体8と沿設部7とで前記配管2を抱持状態に挟持して前記ガスメーター1を前記壁面3に固定する前記閉塞状態と、挟持体8(の他側端部)が沿設部7から離間回動移動して沿設部7を配管2に沿設可能な前記開放状態とを切替え可能に構成されている。
【0035】
また、この左側のスライド体9の左端と、右側のスライド体9の右端に貫通穴29が形成されて、この貫通穴29の外側に隣接する左端縁と右端縁とが前記枢着軸部28として構成されている一方、前記挟持体8の夫々の一側(外側)端部には、外方へ細い帯状に延長突出する延設部が一体的に設けられ、この延設部が前記貫通穴29に挿通された上でカール加工等により前記枢着軸部28に巻付けられる形態の環状帯に形成されていることにより、挟持体8がスライド体9に対し抜け止め状態に設けられていると共に、この挟持体8の延設環状帯が前記枢着軸部28を支点として回動するための回動環30として構成されている(回動環30を介して挟持体8がスライド体9の枢着軸部28に対し回動(水平旋回)自在に設けられている。)。
【0036】
また、左右の挟持体8の夫々の他側(内側)端部には、前記第二取付孔12と連通させて前記締付ボルト10を挿通するための丸孔形状の第一取付孔11が設けられ(貫通形成され)ている。
【0037】
また、本実施例では、前記挟持体8の凹湾曲内面と対向する前記垂下前板部15の前面左右部が、前記沿設部7として構成されていて、左右のスライド体9を前記基体4(前記垂下前板部15)に対し各々内側へスライド移動させた状態(左右の抱持部6同志を近付けて左右の抱持部6間の対向間隔を狭くした状態)では、この沿設部7に前記配管2を沿わせることができ(図6図8参照)、配管2を沿わせたこの沿設部7に挟持体8を接近回動させることにより、この挟持体8と沿設部7とで前記配管2を抱持状態に挟持して前記ガスメーター1を前記壁面3に固定する前記閉塞状態と、挟持体8を沿設部7から離間回動移動させて沿設部7に配管2を沿設させることが可能な前記開放状態とを切替え可能に構成されている。
【0038】
また、この沿設部7を構成する前記垂下前板部15の左右両端部には、外方へ水平細帯状に延長突出する延長沿設部7Aが一体的に突設(一体成形)されていて、前記スライド体9を前記基体4(前記垂下前板部15)に対し各々外側へスライド移動させてこの延長沿設部7Aと挟持体8とが対向配置した状態(左右の抱持部6同志を遠ざけて左右の抱持部6間の対向間隔を広くした状態)では、この延長沿設部7Aに前記配管2を沿わせることができ(図3図5参照)、配管2を沿わせたこの延長沿設部7Aに挟持体8を接近回動させることにより、この挟持体8と延長沿設部7Aとで前記配管2を抱持状態に挟持して前記ガスメーター1を前記壁面3に固定する閉塞状態と、挟持体8を延長沿設部7Aから離間回動移動させて延長沿設部7Aに配管2を沿設させることが可能な開放状態とを切替え可能に構成されている。図中符号31は、前記延長沿設部7Aがスライド移動自在に挿通される貫通ガイドである。
【0039】
さらに具体的には、例えば左右の挟持体8を前記枢着軸部28を介して前記沿設部7若しくは延長沿設部7Aに接近回動させて前記第一取付孔11と前記第二取付孔12とを連通させ、この連通孔11・12に第一取付孔11側から前記締付ボルト10を挿通し第二取付孔12に螺着して締付けると、沿設部7と挟持体8とで若しくは延長沿設部7Aと挟持体8とで環状体が形成された前記閉塞状態にでき(図8図5参照)、この際、締付ボルト10の締付力によりスライド体9も前記垂下前板部15に対して位置決め固定され、この閉塞状態が締付保持されている挟持体8に対し締付ボルト10を緩めて取り外すと、挟持体8を前記開放状態に回動操作し得るように構成されている。
【0040】
このように本実施例は、前記垂下前板部15に対して左右の前記スライド体9が水平左右方向にスライド移動可能(左右の抱持部6間の対向間隔を広狭スライド調整可能)であるので、使用するガスメーター1の左右一対の配管2の対向(隣接)間隔に応じて左右の抱持部6間の間隔を広狭調整可能に構成されている。即ち、ガスメーター1は、機種によって左右一対の配管2の対向間隔が異なるが、本実施例のガスメーター固定金具は、左右一対の配管2の対向間隔が異なるガスメーター1に対しても左右の抱持部6間の間隔調整により対応使用可能に構成されている。
【0041】
尚、本実施例では、左右の抱持部6がいずれも水平左右方向にスライド移動可能となるように構成されている場合を示しているが、いずれか一方の抱持部6だけが水平左右方向にスライド移動可能となる構成が採用されていても良い。
【0042】
また、本実施例によれば、左右の抱持部6が別々に回動可動する挟持体8を有しているので、左右の配管2に対して夫々個別に調整・施工が可能となる。
【0043】
また、左右のスライド体9を前記基体4(前記垂下前板部15)に対し各々最も内側へスライド移動させた状態(左右の抱持部6同志を近付けて左右の抱持部6間の対向間隔を最も狭くした状態)では、ガスメーター1の左右一対の配管2の対向間隔が狭いものに一致し、左右のスライド体9を前記基体4(前記垂下前板部15)に対し各々最も外側へスライド移動させた状態(左右の抱持部6同志を遠ざけて左右の抱持部6間の対向間隔を最も広くした状態)では、ガスメーター1の左右一対の配管2の対向間隔が広いものに一致するように設定することができる。
【0044】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【符号の説明】
【0045】
1 ガスメーター
2 配管
3 壁面
4 基体
5 壁面取付部
6 抱持部
7 沿設部
8 挟持体
9 スライド体
10 締付具
11 第一取付孔
12 第二取付孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8