(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024069894
(43)【公開日】2024-05-22
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20240515BHJP
【FI】
A63F7/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022180174
(22)【出願日】2022-11-10
(71)【出願人】
【識別番号】395018239
【氏名又は名称】株式会社高尾
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】海野 達也
(72)【発明者】
【氏名】大野 治隆
(72)【発明者】
【氏名】小澤 祐士
【テーマコード(参考)】
2C333
【Fターム(参考)】
2C333AA11
2C333DA01
(57)【要約】
【課題】遊技が行われていない待機画面演出において、演出内容が同じであり、単調となることを抑制する。
【解決手段】遊技が行われていないときに待機画面演出が表示され、その待機画面演出は複数の待機画面演出の中から表示する待機画面演出を選択する待機画面演出選択手段から選択され、待機画面演出選択手段は複数あり、待機画面演出選択手段毎に選択できる待機画面演出が異なり、待機画面演出が表示される場合に抽選により複数の待機画面演出選択手段から選択し、選択された待機画面演出選択手段から待機画面演出を選択し、待機画面演出を表示する。
【選択図】
図18
【特許請求の範囲】
【請求項1】
演出画像を表示する演出画像表示装置と、遊技の進行に従って該演出画像表示装置で演出画像を表示制御すると共に、前記遊技が行われていない場合に待機画面演出に移行させる演出制御手段とを備えた遊技機において、
表示する前記待機画面演出を複数の前記待機画面演出から選択する待機画面演出選択手段が複数あり、複数の前記待機画面演出選択手段はそれぞれ選択できる前記待機画面演出が異なっており、
前記待機画面が表示される場合に、抽選により複数の前記待機画面演出選択手段から選択し、選択された前記待機画面演出選択手段により前記待機画面演出を選択し表示すること、
を特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弾球遊技機や回胴式遊技機等の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
一定期間にわたって遊技が行われない場合に、待機モードに移行するパチンコ機やスロットマシンが知られている。待機モード中、パチンコ機等のディスプレイでは、例えば、遊技中の演出画像を紹介する画面や、遊技中に登場するキャラクタを表示する画面、パチンコ機等を製造したメーカのロゴマーク等を表示する画面等が表示される。
また、遊技機の機種が同じあってもデモ演出内容やデモ演出内容が選択されるパターンが同じであり、遊技が単調とならないために、デモ演出内容を複数設け、選択される確率を変えるものがある。(特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、デモ演出の選択される確率を変えても、同じものが連続で選ばれる可能性があり、同じものが何回も続くとデモ演出として単調になってしまう。
本願発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、デモ演出内容が選択されるパターンが同じであり、遊技が単調とならないように抑止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題に鑑みてなされた請求項1に係る発明は、演出画像を表示する演出画像表示装置と、遊技の進行に従って該演出画像表示装置で演出画像を表示制御すると共に、前記遊技が行われていない場合に待機画面演出に移行させる演出制御手段とを備えた遊技機において、表示する前記待機画面演出を複数の前記待機画面演出から選択する待機画面演出選択手段が複数あり、複数の前記待機画面演出選択手段はそれぞれ選択できる前記待機画面演出が異なっており、前記待機画面演出が表示される場合に、抽選により複数の前記待機画面演出選択手段から選択し、選択された前記待機画面演出選択手段により前記待機画面演出を選択し表示すること、を特徴とする。
【0006】
上記構成によれば、遊技が行われていない場合に複数ある待機画面演出の中から待機画面演出が選択される。また、待機画面演出を選択する待機画面演出選択手段は複数あり、それぞれの待機画面演出選択手段は異なる待機画面演出を選択し、待機画面演出表示時に抽選で待機画面演出選択手段を選択し、待機画面演出を選択するものであり、同じものが連続で選択される可能性が低く単調とならない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図3】遊技盤に設けられた確変決定装置の正面図である。
【
図5】パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。
【
図7】メインルーチンについてのフローチャートである。
【
図8】始動口入賞確認処理についてのフローチャートである。
【
図9】当否判定処理についてのフローチャートである。
【
図10】当否判定処理についてのフローチャートである。
【
図11】当否判定処理についてのフローチャートである。
【
図12】当否判定処理についてのフローチャートである。
【
図13】大当り遊技処理についてのフローチャートである。
【
図14】大当り遊技処理についてのフローチャートである。
【
図15】大当り遊技処理についてのフローチャートである。
【
図16】大当り遊技処理についてのフローチャートである。
【
図17】待機画面、デモ画面、及び、待機画面とデモ画面との切替タイミングの説明図である。
【
図18】デモ画面のグループごとの演出及びキャラクタ説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
[構成の説明]
(1)全体の構成について
図1に示すように、本実施形態のパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて各構成を保持する構造を有している。外枠51の左側上下にはヒンジ53が設けられており、ヒンジ53により、板ガラス61が嵌め込まれた前枠(ガラス枠)52及び後述の内枠が、外枠51に対し開閉可能に保持される。また、前枠52の板ガラス61の奥には、内枠に保持された遊技盤1(
図2)が設けられている。
【0009】
前枠52の上部の左右両側にはスピーカ66が設置されており、これらにより遊技音が出力され、遊技の趣向性を向上させる。また、前枠52には、遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65のほか、遊技の異常を報知するLEDが設けられている。
前枠52の下部には、上皿55と下皿63とが一体に形成されている。また、下皿63の右側には発射ハンドル64が設けられており、該発射ハンドル64を時計回りに操作することにより発射装置が作動し、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。
【0010】
下皿63は、上皿55から溢れた賞球を受けるよう構成されており、球抜きレバーを操作することで、下皿63に溜まった遊技球を遊技店に備えられたドル箱に移すことができる。また、上皿55の中央には、遊技ボタン67が設けられていると共に、上皿55における遊技ボタン67の左方には、十字キー68が設けられている。
本パチンコ機50は、いわゆるCR機であり、プリペイドカードの読み書きを行うプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属されていると共に、上皿55の右側には球貸ボタン57,精算ボタン58,精算表示装置59が設けられている。
【0011】
なお、
図1の49は、前枠52及び前記内枠を外枠51にロックするシリンダ錠であり、該シリンダ錠49に所定の鍵を挿入して鍵を時計回りに操作すると、内枠が開放され、反時計回りに操作すると、前枠52が開放される。
また、
図2に示すように、遊技盤1には、外レール2aと内レール2bとによって囲まれた略円形の遊技領域3が形成されている。遊技領域3には、その中央部にセンターケース5が装着され、センターケース5に向かって右横には、普通図柄作動ゲート22が設置されている。普通図柄作動ゲート22を遊技球が通過すると、普通図柄の当否抽選用の複数種類の乱数が抽出され、抽出された乱数に基づく当否判定(普通図柄抽選)が行われる。
【0012】
センターケース5の直下には、遊技球の入球に起因して第1特別図柄(第1特図或いは特
図1とも記載)の変動表示を伴う大当り抽選(当否判定)が行われる第1始動口11が設置されている。また、センターケース5の右横であって、普通図柄作動ゲート22の直下には、遊技球の入球に起因して第2特別図柄(第2特図或いは特
図2とも記載)の変動表示を伴う大当り抽選が行われる第2始動口12が設置されている。
【0013】
第1始動口11は、左打ち(センターケース5の左側を狙い打つこと)により発射された遊技球が主に流下する領域(左打ち領域)に配置されていると共に、第2始動口12は、右打ち(センターケース5の右側を狙い打つこと)により発射された遊技球が主に流下する領域(右打ち領域)に配置されている。
このため、左打ちを行うことで第1始動口11を狙い打つことができると共に、右打ちを行うことで第2始動口12を狙い打つことができる。
【0014】
なお、第1,第2始動口11,12の配置は、これに限定されることはなく、例えば、第1,第2始動口11,12を上下に並べてセンターケース5の下方に配置しても良いし、第1始動口11を右打ち領域に、第2始動口12を左打ち領域に配置しても良い。
第1始動口11は、常時遊技球が入球可能に構成されているが、第2始動口12は、普通図柄抽選での当選により開放される普通電動役物として構成されており、開放時のみ入球可能となっている。なお、閉鎖時であっても、稀に入球可能な構成としても良い。
【0015】
第1始動口11に遊技球が入球すると、第1特図に対応する複数種類の乱数が抽出され、第1保留記憶として記憶されると共に、第2始動口12に遊技球が入球すると、第2特図に対応する複数種類の乱数が抽出され、第2保留記憶として記憶される。
普通電動役物として構成された第2始動口12は、普通図柄抽選での当選時に、所定時間の開放が行われる。
【0016】
また、センターケース5の下方においては、第1始動口11の右側であって、第2始動口12の下方には、特別電動役物からなる大入賞口20が設けられている。大入賞口20は、右打ちされた遊技球が主に入球する位置に配されている。無論、大入賞口20の配置は、これに限定されることはなく、例えば、左打ち領域に大入賞口20を配置しても良い。
【0017】
また、大入賞口20の下側には、大当り遊技(換言すれば、特別遊技)中に大入賞口20に入球した遊技球が誘導され、大当り遊技終了後に確変状態(大当り抽選で当る確率が高確率となる状態)となることを決定するための確変決定装置13が配置されている。なお、確変決定装置13の詳細については、後述する。
遊技盤1における向かって左側の領域には、複数(例えば、7個程度)のLEDを備える第1特図表示装置9及び第2特図表示装置10と、4個のLEDからなる第1特図保留数表示装置23及び第2特図保留数表示装置24が設置されている。また、遊技盤1における向かって右下の領域には、2個のLEDからなる普通図柄表示装置7と、4個のLEDからなる普図保留数表示装置8が設置されている。
【0018】
第1特図表示装置9では特
図1が、第2特図表示装置10では特
図2が表示されるが、第1,第2特図表示装置9,10は、これらの特図を表示する際の各LEDの点灯パターンを変則的なものとすることで、遊技者が特図の判別を不可能或いは困難とする。なお、第1,第2特図表示装置9,10を構成するLEDの並びを変則的なものとすることで、遊技者が表示された特図を判別することを不可能或いは困難としても良い。
【0019】
図2に示す遊技盤1のセンターケース5には、中央に演出図柄表示装置6(全体の図示は省略)のLCDパネル等のディスプレイが配設され、ディスプレイの演出画面上では、演出図柄の変動表示等を行うことで、第1,第2特図に対応する大当り抽選の結果を報知する図柄演出が行われる。
また、センターケース5には、周知のものと同様にワープ入口、ワープ樋、ステージ等が設けられている。
【0020】
また、センターケース5の下方であって、第1始動口11の左方には、一般入賞口25~27が配置されている。
なお、遊技盤1の遊技領域3には多数の遊技釘が植設されており、盤面最下部にはアウト口が設けられている。
次に、確変決定装置13の構成について説明する。
【0021】
図3に記載されているように、確変決定装置13は、大入賞口20に入球した遊技球が排出される排出口13aと、確変状態への移行を決定するための特定領域15と、特定領域15を閉鎖或いは開放するシャッター14を備える。
既に述べたように、大当り遊技中に大入賞口20に入球した遊技球は、排出口13aから排出される。特定領域15が閉鎖されているときに排出口13aから遊技球が排出されると、該遊技球はシャッター14によりはずれ口13bに誘導される(
図3(a)参照)。一方、特定領域15が開放されているときに排出口13aから遊技球が排出されると、該遊技球は特定領域15に入球し、大当り遊技が終了すると共に、大当り遊技後に確変状態となることが決定される(
図3(b)参照)。
【0022】
また、
図4に示すように、パチンコ機50の裏側は、遊技盤1を脱着可能に取付ける内枠70が外枠51に収納された構成となっている。内枠70は、前枠52と同様、一方の側縁(
図4に向かって右側)の上下位置が外枠51に設けられたヒンジ53に結合され、開閉可能に設置されている。内枠70には、遊技球流下通路が形成されており、上方(上流)から球タンク71,タンクレール72,払出ユニット73が設けられ、払出ユニット73の中には払出装置が設けられている。この構成により、遊技盤1の入賞口に遊技球が入賞すると、球タンク71に貯留されている所定個数の遊技球(賞球)が払出装置から払い出され、流下通路を通り上皿55に払い出される。また、本実施形態では、払出装置は、球貸ボタン57の操作に応じて遊技球(貸球)を払い出すよう構成されている。
【0023】
また、パチンコ機50の裏側には、主制御装置80,払出制御装置81,演出図柄制御装置82,サブ統合制御装置83,発射制御装置,電源基板85が設けられている。主制御装置80,演出図柄制御装置82,サブ統合制御装置83は、遊技盤1に設けられ、払出制御装置81,発射制御装置,電源基板85は、内枠70に設けられている。なお、
図4では発射制御装置が記載されていないが、発射制御装置は、払出制御装置81の奥側(遊技枠側)に配されている。
【0024】
また、球タンク71の右側には、外部接続端子板78が設けられており、外部接続端子板78により、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータへ送られる。
(2)電気的構成について
次に、パチンコ機50の電気的構成について説明する。このパチンコ機50は、
図5のブロック図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するいわゆる中継基板や電源基板等は記載されていない。また、詳細な図示は省略するが、主制御装置80,払出制御装置81,演出図柄制御装置82,サブ統合制御装置83のいずれもCPU,ROM,RAM,入力ポート,出力ポート等を備えている。また、発射制御装置84,電源基板にはCPU,ROM,RAMは設けられていないが、これに限るわけではなく、発射制御装置84等にCPU,ROM,RAM等を設けてもよい。
【0025】
主制御装置80には、第1始動口11に入球した遊技球を検出する第1始動口SW11a、第2始動口12に入球した遊技球を検出する第2始動口SW12a、普通図柄作動ゲート22に進入した遊技球を検出する普通図柄作動SW22a、一般入賞口25~27に入球した遊技球を検出する一般入賞口SW25a等からの検出信号が入力される。
また、このほかにも、大入賞口20に入球した遊技球を計数するためのカウントSW20a、確変決定装置13に設けられた特定領域15に入球した遊技球を検出する確変SW15aからの検出信号が入力される。
【0026】
主制御装置80は、搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号等に基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成し、払出制御装置81及びサブ統合制御装置83に出力する。
また、主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板90を介して接続されている第1特図表示装置9,第2特図表示装置10,第1特図保留数表示装置23,第2特図保留数表示装置24,普通図柄表示装置7,普図保留数表示装置8の表示を制御する。
【0027】
さらに、主制御装置80は、大入賞口ソレノイド20bを制御することで大入賞口20の開閉を制御すると共に、普電役物ソレノイド12bを制御することで第2始動口12の開閉を制御する。また、シャッターソレノイド14aを制御することで、シャッター14を制御し、確変決定装置13に設けられた特定領域15の開閉状態を切り替える。シャッター14が開放状態である場合には、遊技球の特定領域15への進入が可能となり、シャッター14が閉鎖状態である場合には、遊技球の特定領域15への進入が不可能となる。
【0028】
主制御装置80からの出力信号は試験信号端子にも出力されるほか、図柄変動や大当り等の管理用の信号が外部接続端子板78に出力されてホールコンピュータ87に送られる。
主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が可能である。
払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ30を稼働させて賞球を払い出させる。本実施形態においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出SW31の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出SW31の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
【0029】
なお、払出制御装置81は、ガラス枠閉鎖SW45,内枠閉鎖SW46,球切れSW33,払出SW31,満杯SW32からの信号が入力され、満杯SW32により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合や、球切れSW33により球タンク71に遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力された場合には、払出モータ30を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。また、満杯SW32,球切れSW33も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ30の駆動を再開させる。
【0030】
また、払出制御装置81は、CRユニット端子板34を介してCRユニット56と交信することで払出モータ30を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出SW31に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。また、CRユニット端子板34は、精算表示装置59とも双方向通信可能に接続されており、精算表示装置59には、遊技球の貸出しを要求するための球貸ボタン57、精算を要求するための精算ボタン58が設けられている。
【0031】
また、払出制御装置81は、外部接続端子板78を介して賞球に関する情報、枠(内枠70,前枠52)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータ87に送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。
なお、本実施形態のパチンコ機50は遊技球を払出す構成であるが、入賞等に応じて発生した賞球を払い出さずに記憶する封入式の構成にしても良い。
【0032】
発射制御装置84は、発射モータ40を制御して、遊技領域3に遊技球を発射させる。
なお、発射制御装置84には、払出制御装置81以外に、発射ハンドル64からの回動量信号、タッチSW38からのタッチ信号、発射停止SW39から発射停止信号が入力される。
回動量信号は、遊技者が発射ハンドル64を操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドル64を触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止SW39を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル64を触っていても遊技球は発射出来ないようになっている。
【0033】
サブ統合制御装置83は、主制御装置80から送信されてくるデータ及びコマンドを受信する。なお、サブ統合制御装置83は、主制御装置80に対しデータを送信しない。そして、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置82に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。
【0034】
音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカ66からの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部は、ランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LED、ランプ28を制御する。
また、サブ統合制御装置83には、遊技ボタン67及び十字キー68が接続されており、遊技者が遊技ボタン67及び十字キー68を操作した際には、それらからの信号がサブ統合制御装置83に入力される。
【0035】
サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82とは双方向通信が可能である。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、演出図柄の変動表示(図柄演出)等の演出画面を表示させる。
【0036】
[動作の説明]
(1)概要について
次に、本実施形態におけるパチンコ機50の動作について説明する。パチンコ機50は、所謂ST機として構成されていると共に、確変機能及び開放延長機能が搭載されている。すなわち、パチンコ機50では、大当り抽選にて大当りに当選すると大当り遊技が行われる。大当り遊技では、予め定められた総ラウンド数(一例として、4R又は10R)にわたって大入賞口20が開放される。そして、大当り遊技の終了後には、予め定められた回数(ST回数)の大当り抽選が行われるまでの間、開放延長機能、又は、開放延長機能及び確変機能を作動させることで、遊技者に特典が付与される。以後、該特典が付与される期間を、STとも記載する。
【0037】
なお、確変機能とは、大当り抽選で当選する確率を上昇させる機能である。以後、確変機能が作動した遊技状態を、確変状態又は高確率状態と記載し、確変機能が作動していない遊技状態を、低確率状態とも記載する。一方、開放延長機能とは、普通図柄抽選の当選確率を上昇させる、普通図柄抽選で当選した際の第2始動口12の開放時間を長くする、普通図柄抽選がなされた際の普通図柄表示装置7での変動表示時間を短くする等の方法により、第2始動口12への入球を容易にする機能である。また、開放延長機能と共に作動し、特別図柄表示装置での変動表示時間を短くする時短機能も設けられている。以後、開放延長機能及び時短機能が作動した遊技状態を、電サポとも記載する。また、確変機能及び開放延長機能が作動していない遊技状態を、通常状態とも記載する。
【0038】
ST中は電サポとなるため、第2始動口12への入球が容易となる。このため、ST中は右打ちを行い、第2始動口12への入球を狙う遊技が行われる。一方、電サポでない場合には、第2始動口12への入球は困難となる。このため、ST中でない場合には、左打ちを行い、第1始動口11への入球を狙う遊技が行われる。
また、パチンコ機50では、大当りが発生した際に第1、第2特図表示装置9、10に確定表示される特図(以後、当り図柄とも記載)として、複数の種類が設けられている。そして、
図6(a)、(b)に示すように、当り図柄に応じて、大当り遊技の総ラウンド数と、大当り遊技後に付与される特典の内容が定められる。具体的には、特
図1の各当り図柄は、特1当り図柄1、2に区分されると共に、特
図2の各当り図柄は、特2当り図柄1~3に区分される。なお、これらの区分の各々は、複数の種類の当り図柄を含んでいる。
【0039】
そして、当り図柄が特1当り図柄2、又は、特2当り図柄2,3である大当りは、確変大当りとして構成されている。確変大当りに起因して行われる確変大当り遊技では、後述するV入賞が発生可能であり、V入賞が生じると、確変大当り遊技後のSTでは、確変機能及び開放延長機能が作動する。一方、確変大当り遊技にてV入賞が生じなかった場合には、大当り遊技後のSTでは、確変機能は作動しないが開放延長機能は作動する。
【0040】
一方、当り図柄が特1当り図柄1、又は、特2当り図柄1である大当りは、通常大当りとして構成されている。通常大当りに起因して行われる通常大当り遊技では、実質的にV入賞は生じず、通常大当り遊技後のSTでは、確変機能は作動しないが開放延長機能が作動する。
また、ST回数は、特1当り図柄1,2,及び、特2当り図柄1~3の各区分に属するいずれの図柄が当り図柄であるかに応じて、20回、50回、100回のうちのいずれかに設定される。
【0041】
一方、確変大当り遊技では、一例として、第4Rが特定ラウンドとして構成されており、確変大当り遊技における第4Rは、大入賞口20に入球した遊技球が、確変決定装置13における特定領域15に進入する可能なV入賞が可能となっている。一方、確変大当り遊技における第4R以外のラウンドと、通常大当り遊技における全ラウンドは、V入賞が実質的に不可能な通常ラウンドとして構成されている。
【0042】
具体的には、特定ラウンド及び通常ラウンドでは、ラウンド開始時はシャッター14が閉鎖状態となるが、大入賞口20に1回目の入球が生じた後、短期間にわたりシャッター14が開放状態となる。なお、この1回目の開放状態となった時には、シャッター14の開放期間が短いため、大入賞口20に入球した遊技球は実質的に特定領域15に進入せず、V入賞は発生しない。
【0043】
そして、通常ラウンドでは、1回目の開放状態となった後は、ラウンド終了までシャッター14が閉鎖状態となる。一方、特定ラウンドでは、1回目の開放状態となった後、シャッター14が閉鎖状態となり、その後、大入賞口20に2回目の入球が生じると、ラウンドが終了するまでシャッター14が開放状態となる。この2回目の開放状態となった時には、大入賞口20に入球した遊技球は容易に特定領域15に進入し、特定ラウンドでは、ほぼ確実にV入賞が発生する。そして、特定ラウンドにてV入賞が生じると、大当り遊技後のSTにて確変機能が作動する。
【0044】
なお、本実施形態では、一例として、確変大当り遊技における第4Rが特定ラウンドとして構成されているが、確変大当り遊技における他のラウンドを特定ラウンドとしても良い。また、例えば、当り図柄の種類に応じて、特定ラウンドが決定されるようにしても良い。
(2)メインルーチンについて
まず、パチンコ機50の主制御装置80におけるメインルーチンについて、
図7に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、このメインルーチンは、2ms周期のタイマ割り込み処理として起動される。
【0045】
S10では、主制御装置80は、正常なタイマ割り込みによりメインルーチンが起動されたか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S10:Yes)、S20に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S10:No)、S15に処理を移行する。
S15では、主制御装置80は、CPUやI/O等の初期設定を行い、S70に処理を移行する。
【0046】
一方、S10で肯定判定が得られた場合には、主制御装置80は、初期値乱数の更新(S20),大当り決定用乱数の更新(S25),大当り図柄決定用乱数の更新(S30),当り決定用乱数の更新(S35),リーチ判定用乱数の更新(S40),変動パターン決定用乱数の更新(S45)を行う。
そして、主制御装置80は、始動口等といった入賞口への遊技球の入賞を検出する入賞確認処理と(S50)、始動口への入賞に起因して大当り抽選を行う当否判定処理と(S55)、サブ統合制御装置83等にデータ及びコマンドを送信し、また、ホールコンピュータ87等に各種情報を送信する各出力処理と(S60)、遊技者の不正行為を検出する不正監視処理と(S65)を行う。
【0047】
なお、これ以外にも、遊技球の普通図柄作動ゲート22の通過に起因して普通図柄抽選等を行う普図当否判定処理や、普通電動役物(第2始動口12)を開放することで普図遊技を行う普図遊技処理等が行われる。
また、当否判定処理に続いて、大当り遊技を行うための大当り遊技処理が行われる。
また、S70では、主制御装置80は、次のタイマ割込みが発生してメインルーチンが起動されるまで、初期値乱数の更新を繰り返し行う。
【0048】
(3)始動口入賞確認処理について
次に、第1,第2始動口11,12への入賞を検出し、該入賞に応じて保留記憶等を行う始動口入賞確認処理について、
図8に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、メインルーチンから実行される入賞確認処理からコールされるサブルーチンとして構成されている。
【0049】
S100では、主制御装置80は、第1始動口SW11aの検出信号に基づき、第1始動口11への遊技球の入賞が発生したかを判定する。そして、肯定判定の場合は(S100:Yes)、S105に処理を移行し、否定判定の場合は(S100:No)、S115に処理を移行する。
S105では、主制御装置80は、第1始動口11に対応する特図についての保留記憶の数(第1保留記憶)が、最大値(一例として4)に達しているか否かを判定する。そして、肯定判定の場合は(S105:Yes)、S115に処理を移行し、否定判定の場合は(S105:No)、S110に処理を移行する。
【0050】
S110では、主制御装置80は、大当り抽選に用いられる大当り決定用乱数や、当り図柄を決定する大当り図柄決定用乱数や、図柄演出においてリーチとなるか否かを決定するためのリーチ判定用乱数や、特別図柄の変動時間等を決定するための変動パターン決定用乱数等を抽出する。そして、抽出した乱数を第1保留記憶として記憶すると共に、何個の第1保留記憶が生じているかを示す第1保留数コマンドを生成してサブ統合制御装置83に送信し、S115に処理を移行する。
【0051】
なお、S110では、主制御装置80は、第1保留記憶に係る大当り決定用乱数等(換言すれば、数値データ)が特定値であるか否かを判定することで、高確率状態である場合と低確率状態である場合との各々について、該第1保留記憶に基づく大当り抽選で大当りが生じるか否かや、該大当り抽選の結果を報知する図柄演出にて特定のリーチが生じるか否かを判定する先読みを行う。そして、先読み結果を示す先読みコマンドを、サブ統合制御装置83に送信する。
【0052】
S115では、主制御装置80は、第2始動口SW12aの検出信号に基づき、第2始動口12への遊技球の入賞が発生したかを判定する。そして、肯定判定の場合は(S115:Yes)、S120に処理を移行し、否定判定の場合は(S115:No)、本処理を終了する。
S120では、主制御装置80は、第2始動口12に対応する特図についての保留記憶の数(第2保留記憶)が、最大値(一例として4)に達しているか否かを判定する。そして、肯定判定の場合は(S120:Yes)、本処理を終了し、否定判定の場合は(S120:No)、S125に処理を移行する。
【0053】
S125では、主制御装置80は、大当り決定用乱数や大当り図柄決定用乱数やリーチ判定用乱数や変動パターン決定用乱数等を抽出する。そして、抽出した乱数を第2保留記憶として記憶すると共に、何個の第2保留記憶が生じているかを示す第2保留数コマンドを生成してサブ統合制御装置83に送信し、本処理を終了する。
なお、主制御装置80は、第2保留記憶に係る大当り決定用乱数等に対し上述した先読みを行い、先読みコマンドをサブ統合制御装置83に送信する。
【0054】
(4)当否判定処理について
次に、保留記憶に係る大当り決定用乱数により大当り抽選を行う当否判定処理について、
図9~12のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、メインルーチンから実行される。また、本処理の終了後は、大当り遊技を行うための大当り遊技処理が実行される。
【0055】
まず、
図9に関して、S200では、主制御装置80は、役物連続作動装置の作動中、すなわち、大当り遊技の実行中であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S200:Yes)、本処理を終了し、否定判定の場合には(S200:No)、S205に処理を移行する。
S205では、主制御装置80は、第1特図或いは第2特図の変動表示中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S205:Yes)、
図11のS280に処理を移行し、否定判定の場合には(S205:No)、S210に処理を移行する。
【0056】
S210では、主制御装置80は、第1特図或いは第2特図の確定表示中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S210:Yes)、
図12のS290に処理を移行し、否定判定の場合には(S210:No)、
図10のS215に処理を移行する。
続いて
図10に関して、S215では、主制御装置80は、第1保留記憶及び第2保留記憶の有無を判定し、いずれかの保留記憶が存在する場合には(S215:Yes)、S220に処理を移行すると共に、そうでない場合には(S215:No)、本処理を終了する。
【0057】
S220では、主制御装置80は、第2保留記憶が存在する場合には、第2保留記憶のうち最先に生じたものを選択し、第2保留記憶が存在せず、第1保留記憶のみが存在する場合には、第1保留記憶のうち最先に生じたものを選択する。なお、第1及び第2保留記憶のうち、最先に生じたものを選択する構成としても良い。
S225では、主制御装置80は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを判定し、肯定判定の場合には(S225:Yes)、S230に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S225:No)、S235に処理を移行する。
【0058】
S230では、主制御装置80は、選択された保留記憶に係る大当り判定用乱数と、確変状態に対応する当否判定用テーブル(確変テーブル)に基づき、大当り抽選で大当りとなるか否かを判定し、該保留記憶を消化する。そして、S240に処理を移行する。
一方、S235では、主制御装置80は、選択された保留記憶に係る大当り判定用乱数と、確変状態で無い場合に対応する当否判定用テーブル(通常テーブル)に基づき、大当り抽選で大当りとなるか否かを判定し、該保留記憶を消化する。そして、S240に処理を移行する。
【0059】
S240では、主制御装置80は、大当り抽選で大当りが生じたか否かを判定し、肯定判定の場合には(S240:Yes)、S245に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S240:No)、S260に処理を移行する。
S245では、主制御装置80は、消化した保留記憶に係る大当り図柄決定用乱数に基づき当り図柄を決定する。なお、大当り図柄決定用乱数に基づく決定の結果、第1特図,第2特図に対応する各当り図柄は、予め定められた振分率に従いランダムに選択される。そして、S250に処理を移行する。
【0060】
S250,S255では、主制御装置80は、消化した保留記憶に係る変動パターン決定用乱数等に基づき特別図柄の変動時間等を決定すると共に、当り図柄に基づき、大当りの種類や、大当り遊技の総ラウンド数や、特定ラウンドにおけるシャッター14の制御態様や、大当り遊技後の遊技状態や、ST回数等を決定し、S270に処理を移行する。
一方、大当り抽選で外れた際に移行するS260では、主制御装置80は、消化した保留記憶に係るリーチ判定用乱数や変動パターン決定用乱数等に基づき特別図柄の変動時間等を決定し、S265に処理を移行する。
【0061】
S265では、主制御装置80は、ST中に実行可能な大当り抽選の残り回数(ST残り回数)を示すカウンタの更新等を行い、S270に処理を移行する。
S270では、主制御装置80は、サブ統合制御装置83に対し、大当り抽選後の第1保留記憶の数を示す第1保留数コマンドと、大当り抽選後の第2保留記憶の数を示す第2保留数コマンドとを送信する。また、消化した保留記憶に対応する特図の変動表示を開始すると共に、サブ統合制御装置83に対し、特別図柄の変動時間や大当り抽選の結果等を示す変動開始コマンドを送信することで図柄演出を開始させる。さらに、サブ統合制御装置83に対し、停止表示させる演出図柄を指示する図柄指定コマンドを送信し、本処理を終了する。
【0062】
続いて
図11に関して、第1特図或いは第2特図の変動表示中に移行するS280では、主制御装置80は、特図の変動時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S280:Yes)、S285に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S280:No)、本処理を終了する。
S285では、主制御装置80は、特図の変動表示を終了し、特図の確定図柄を表示させると共に、サブ統合制御装置83に対し演出図柄の確定表示を行わせる図柄確定コマンドを送信し、本処理を終了する。
【0063】
続いて
図12に関して、特図の確定表示中に移行するS290では、主制御装置80は、特図の確定表示の継続時間が終了したか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S290:Yes)、S295に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S290:No)、本処理を終了する。
S295では、主制御装置80は、特図の確定表示を終了し、S300に処理を移行する。
【0064】
S300では、主制御装置80は、確定表示されていた特図が大当り時のものであるかを判定し、肯定判定の場合には(S300:Yes)、S305に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S300:No)、S335に処理を移行する。
S305では、主制御装置80は、確変状態であることを示す確変フラグを参照すると共に、確変フラグがセットされている場合には確変フラグをクリアし(S310)、その後、S315に処理を移行する。
【0065】
S315では、主制御装置80は、電サポであることを示す電サポフラグを参照すると共に、電サポフラグがセットされている場合には電サポフラグをクリアし(S320)、その後、S325に処理を移行する。
そして、主制御装置80は、条件装置作動開始処理(S325),役物連続作動装置作動開始処理(S327)を実行すると共に、大当り抽選での当選を通知するコマンドや、大当り遊技の種類や特典内容等を通知するコマンドをサブ統合制御装置83に送信し(S330)、本処理を終了する。
【0066】
一方、S300にて否定判定が得られた場合に移行するS335では、主制御装置80は、確変フラグを参照し、該フラグがセットされている場合には(S335:Yes)、ST残り回数を参照する(S340)。そして、ST残り回数が0である場合には(S340:Yes)、確変フラグをクリアし(S345)、S350に処理を移行する。
S350では、主制御装置80は、電サポフラグを参照し、電サポフラグがセットされている場合には(S350:Yes)、ST残り回数を参照する(S355)。そして、ST残り回数が0である場合には(S355:Yes)、電サポフラグをクリアし(S360)、S365に処理を移行する。
【0067】
S365では、主制御装置80は、サブ統合制御装置83に対し、現在の遊技状態、及び、ST残り回数を通知する状態指定コマンドを送信する状態指定コマンド送信処理を実行し、本処理を終了する。
(5)大当り遊技処理について
次に、大当り遊技を行う大当り遊技処理について、
図13~16のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、当否判定処理に続いて実行される。
【0068】
S500では、主制御装置80は、役物連続作動装置の作動中、すなわち、大当り遊技の実行中であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S500:Yes)、S510に処理を移行し、否定判定の場合には(S500:No)、本処理を終了する。
S510では、主制御装置80は、大入賞口20の開放中であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S510:Yes)、
図14のS540に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S510:No)、S515に処理を移行する。
【0069】
S515では、主制御装置80は、大当り遊技における各ラウンドのインターバル中であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S515:Yes)、
図15のS600に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S515:No)、S520に処理を移行する。
S520では、主制御装置80は、大当り遊技の終了演出中であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S520:Yes)、
図16のS645に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S520:No)、S525に処理を移行する。
【0070】
S525では、主制御装置80は、大当り抽選で大当りとなった後、大当り遊技が開始されるまでに行われる大当り開始演出の演出時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S525:Yes)、S530に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S525:No)、本処理を終了する。
S530では、主制御装置80は、当り図柄に対応する開放パターンに従い大入賞口20を開放させる大入賞口開放処理を実行する(第1Rの大当り遊技を実行する)と共に、ラウンド数を示す開放カウンタに1を設定し(S535)、本処理を終了する。なお、この時、主制御装置80は、第1Rが開始されることを示すコマンドを、サブ統合制御装置83に送信しても良い。
【0071】
続いて
図14に関して、大入賞口20の開放中に移行するS540では、主制御装置80は、確変SW15aからの信号により、特定領域15への入球(換言すれば、V入賞)が生じたか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S540:Yes)、S545に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S540:No)、S550に処理を移行する。
【0072】
S545では、主制御装置80は、V入賞フラグをセットし、S550に処理を移行する。なお、この時、主制御装置80は、V入賞が生じたことを示すV入賞コマンドをサブ統合制御装置83に送信しても良い。
また、大入賞口20の開放中、主制御装置80は、大入賞口20への入球を検出する度に、サブ統合制御装置83に対し、大入賞口20への入球を報知するコマンドを送信する。また、S550では、主制御装置80は、大入賞口20に入賞した遊技球の数が10個となったか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S550:Yes)、S560に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S550:No)、S555に処理を移行する。
【0073】
S555では、主制御装置80は、開放パターンに応じて定められる大入賞口20の開放時間が終了したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S555:Yes)、S560に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S555:No)、本処理を終了する。
S560では、主制御装置80は、大入賞口20を閉鎖させる大入賞口閉鎖処理を実行し、S565に処理を移行する。
【0074】
S565では、主制御装置80は、大当り遊技の各ラウンドのインターバルを設定する大当りインターバル処理を実行し、本処理を終了する。
続いて
図15に関して、各ラウンドのインターバル中に移行するS600では、主制御装置80は、開放カウンタと大当り遊技の開放パターンとに基づき、最終ラウンドに到達しているか否かを判定し、肯定判定の場合には(S600:Yes)、S605に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S600:No)、S615に処理を移行する。
【0075】
S605では、主制御装置80は、大当り遊技を終了させる際の演出を行う大当り終了演出処理を実行すると共に、開放カウンタをクリアし(S610)、本処理を終了する。
一方、S615では、主制御装置80は、大当り遊技のインターバル時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S615:Yes)、S620に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S615:No)、本処理を終了する。
【0076】
S620では、主制御装置80は、大入賞口20を開放させる大入賞口開放処理を実行すると共に、ラウンド数を示す開放カウンタをインクリメントし(S625)、本処理を終了する。なお、この時、主制御装置80は、新たに開始されるラウンドを示すコマンドを、サブ統合制御装置83に送信しても良い。また、主制御装置80は、大入賞口20の開放開始と同時にシャッター14の制御を開始する。
【0077】
続いて
図16に関して、大当り遊技の終了演出中に移行するS645では、主制御装置80は、該終了演出の時間が終了したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S645:Yes)、S650に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S645:No)、本処理を終了する。
続くS650,S655では、主制御装置80は、役物連続作動装置と条件装置とを停止させ、S660に処理を移行する。
【0078】
S660では、主制御装置80は、大当り遊技中に、確変決定装置13に設けられた特定領域15への入球が生じたことを示すV入賞フラグがセットされているか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S660:Yes)、S665に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S660:No)、S680に処理を移行する。
S665では、主制御装置80は、当り図柄に応じて先に決定されたST回数等を設定する。また、確変フラグと電サポフラグをセットすると共に(S670)、V入賞フラグをクリアし(S675)、S695に処理を移行する。
【0079】
一方、S680では、主制御装置80は、大当り遊技の終了後に電サポとなるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S680:Yes)、S685に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S680:No)、S695に処理を移行する。
S685では、主制御装置80は、当り図柄に応じて先に決定されたST回数等を設定する。また、電サポフラグをセットし(S690)、S695に処理を移行する。
【0080】
S695,S700では、主制御装置80は、サブ統合制御装置83に対し、大当り遊技に関する演出を終了させる大当り終了コマンドと、大当り遊技終了後の遊技状態、及び、ST回数を通知する状態指定コマンドを送信し、本処理を終了する。
(6)演出について
パチンコ機50では、サブ統合制御装置83は、主制御装置80からのコマンドに基づき演出図柄制御装置82等を制御し、演出図柄表示装置6のディスプレイに表示された演出画面やスピーカ66等を介して各種演出を行う。具体的には、サブ統合制御装置83は、主制御装置80からの変動開始コマンド等に基づき、演出画面にて、演出図柄の変動表示を行った後、演出図柄の確定表示を行い、確定表示された演出図柄の組合せにより大当り抽選の結果を報知する図柄演出を行う。また、サブ統合制御装置83は、保留数コマンド等に基づき、演出画面に保留図柄を表示する保留演出を行う。また、保留記憶が消化された場合には、該保留記憶に対応する保留図柄に替えて変動中図柄を表示する変動中演出が行われる。
【0081】
この他にも、サブ統合制御装置83は、例えば、演出画面にて、図柄演出と共に、該図柄演出にて結果が報知される大当り抽選で大当りが発生することを示唆する予告演出を行っても良い。また、サブ統合制御装置83は、例えば、主制御装置80から受信した先読み結果を示すコマンド基づき、保留記憶が消化された際に大当りが発生することを示唆する先読み演出を行っても良い。また、サブ統合制御装置83は、大当り遊技中には、大当り遊技の現在のラウンドや、総ラウンド数や、大当り遊技中に遊技者に付与された賞球数等を表示する大当り演出を行っても良い。
【0082】
サブ統合制御装置83は、演出モードに応じた態様で、上述した図柄演出等の演出を行う。また、演出モードは、現在の遊技状態に応じて定められても良い。つまり、サブ統合制御装置83は、主制御装置80からのコマンドに基づき現在の遊技状態を判定し、遊技状態の変化に応じて演出モードを切り替えても良い。この他にも、サブ統合制御装置83は、遊技状態が変化していない場合においても、所定の契機に演出モードを切り替えても良い。
【0083】
(7)待機モードについて
サブ統合制御装置83は、遊技が行われていない状態が所定時間以上継続すると、待機モードに移行する。待機モード中、サブ統合制御装置83は、演出図柄表示装置6のディスプレイに、待機画面800とデモ画面810(
図17(a),(b)参照)とを交互に繰り返し表示する。具体的には、
図17(c)に示すように、待機画面800の表示開始後、予め定められた待機時間が経過すると、待機画面800に替えてデモ画面810が表示される。また、デモ画面810の表示開始後、予め定められたデモ時間が経過すると、デモ画面810に替えて待機画面800が表示される。なお、待機画面800の表示開始後の待機時間が経過した時点、デモ画面810の表示開始後の予め定められたデモ時間が経過した時点を切替タイミングと記載する。
デモ画面810の表示開始後、予め定められたデモ時間が経過すると、デモ画面810に替えて待機画面800が表示されるようになっていたが、待機画面800とならずに別のデモ画面が表示されるようにしてもよく、遊技が行われていない状態が所定時間以上継続すると、待機画面に移行せずにデモ画面810に移行するようにしてもよい。
【0084】
ここで、待機画面800とは、演出中に演出図柄表示装置6のディスプレイに表示される遊技中の演出画面と同一又は略同一の画面であっても良い。具体的には、待機画面800とは、例えば、図柄演出により演出図柄が確定表示された際の画面であっても良い。より詳しくは、該画面とは、最後に行われた図柄演出により演出図柄が確定表示された際の画面であっても良い。また、例えば、図柄演出における演出図柄の変動表示中の画面が、待機画面800として表示されても良い。また、待機画面800に表示される演出の態様は、現時点での演出モードに応じたものであっても良い。なお、現時点での演出モードとは、その時点に遊技が開始された場合に行われる演出の演出モード(換言すれば、待機モードに移行する直前の演出モード)を意味する。
【0085】
一方、デモ画面810とは、キャラクタ811とデモ演出812が表示されており、デモ演出812は初めに(遊技機の遊技が可能となったときの1回目や電源立上げ時から1回目)デモ画面810が表示されるときに
図18(a)に記載の第1デモ演出グループのストーリー紹介、味方キャラクタ紹介、敵キャラクタ紹介の中から1つがランダムで選択され表示され、次にデモ画面810が表示されるときには第2デモ演出グループのリーチ前予告紹介、リーチ後予告紹介、大当り中予告紹介の中から1つがランダムで表示され、次にデモ画面810が表示されるときには第3デモ演出グループの大当り履歴表示、激熱演出紹介、遊技の流れ説明の中から1つがランダムで表示され、次にデモ画面810が表示されるときに第1デモ演出グループから1つランダムで表示され、デモ画面が表示される毎に選択されるデモ演出グループが切り替わる。
図17(b)のデモ演出812は第1デモ演出グループの味方キャラクタ紹介が選ばれたことを表している。また、デモ演出グループからランダムに表示されるようにしたが、前回選択したもの以外でランダムとしてもよく、例えば第1デモ演出グループのストーリー紹介が選ばれ、デモ画面が3回表示されると再度第1デモ演出グループからデモ演出を選択する際にストーリー紹介以外から選択される。このようにすることで同じデモ演出グループから連続で同じものが選ばれることを無くすことができる。
【0086】
本実施形態では例えば、遊技が行われていない状態が所定時間以上継続すると、待機モードに移行し、待機画面800の表示開始後、予め定められた待機時間が経過すると、待機画面800に替えて第1デモ演出グループから選択されたデモ画面810が表示され、予め定められたデモ時間が経過すると、デモ画面810に替えて待機画面800が表示され、待機画面800の表示開始後、予め定められた待機時間が経過すると、待機画面800に替えて第2デモ演出グループから選択されたデモ画面810が表示され、予め定められたデモ時間が経過すると、デモ画面810に替えて待機画面800が表示され、待機画面800の表示開始後、予め定められた待機時間が経過すると、待機画面800に替えて第3デモ演出グループから選択されたデモ画面810が表示され、予め定められたデモ時間が経過すると、デモ画面810に替えて待機画面800が表示され、デモ画面810が表示される毎にこれが繰り返される。
このようにデモ画面810が表示される毎にデモ演出を選択するデモ演出グループが変わるため、毎回同じデモ画面810の表示がされることが無く、デモ演出グループの中からランダムで選択されるため、同じ順序で表示される可能性も低く単調となることは無い。本実施形態では、1回の待機モード中に待機画面からデモ画面になり、デモ画面から待機画面となり再度デモ画面になるとデモ演出グループを切替えデモ演出表示が変化しているが、1回の待機モード中に表示されるデモ演出は1種類のみでもよく待機モード中に遊技状態となり、その後遊技が行われていない状態となり、待機モードになった時にデモ演出グループからデモ演出が選択されてもよい。この場合に待機モードになる毎にデモ演出グループが切り替わり、その時の待機モード中のデモ画面が選択されるようになる。
また、本実施形態ではキャラクタ811が変化していかったが、デモ画面が表示される毎に複数の中から順番やランダムで異なるキャラクタとしてもよい。このようにすることでよりバリエーションが増やすことができる。
【0087】
(8)変形例について
本実施形態では、デモ画面810として、
図18(a)のようにストーリー紹介や激熱演出紹介等がデモ画面を表示する毎に変わるようになっていたが、
図17(b)のように表示されるキャラクタ811が
図18(b)に示すようにデモキャラグループごとに分かられており、デモ画面810が表示される毎にデモキャラグループが順番に変わり、デモキャラグループの中からランダムで
図17(b)で表示される811のキャラクタが選択されるようにしてもよい。例えば、初めにデモ画面810が表示されるときに
図18(b)に記載の第1デモキャラグループの中から1つがランダムで選択され表示され、次にデモ画面810が表示されるときには第2デモ演出グループの中から1つがランダムで
図17(b)の811に表示するキャラクタが表示され、次にデモ画面810が表示されるときには第3デモ演出グループの中から1つがランダムで表示され、次にデモ画面810が表示されるときに第1デモ演出グループから1つランダムで表示され、デモ画面が表示される毎にこれらが順番に繰り返される。本変形例の実施形態ではキャラクタ以外のデモ画面のデモ演出812は固定でもよいし、デモ画面が表示される毎に複数あるデモ演出が順番に表示されるようにしてもよいし、ランダムで表示するようにしてもよい。このようにすることでデモ画面の演出内容は同じようなものであっても表示されるキャラクタが異なるので別の表示の様に見せることができ単調となることが無い。
また、デモ画面の演出内容も
図18(a)のように第1~3デモ演出グループがあり、デモ画面を表示する毎にデモ演出グループが順番に変わるようにし、デモ演出グループの中からランダムでデモ演出が選択され表示してもよい。このようにすることでキャラクタもデモ画面演出内容も様々な種類となるため単調となることが無くなる。但し、デモ演出グループもデモキャラグル―プもデモ画面が表示される毎に順番にデモ演出グループを変えてしまうと、第1デモ演出グループと第1デモキャラグループ、第2デモ演出グループと第2デモキャラグループ、第3デモ演出グループと第3デモキャラグループという組合せとしかならないため、組合せが限られてしまう。そのため、デモ演出グループとデモキャラグループの一方を順番、他方をランダムにしてもよく、両方ランダムにしてもよい。または、デモ演出グループとデモキャラグループのグループ数を異ならせてもよく、例えばデモ演出グループが2グループ、デモキャラグループが3グループとした場合に、デモ画面を表示する毎に第1デモ演出グループと第1デモキャラグループ、第2デモ演出グループと第2デモキャラグループとなるがその後に第1デモ演出グループと第3デモキャラグループとなり、同じ組み合わせになる可能性が低くなる。これらのようにすることで多くの組合せの表示が異なるデモ画面810となり、パターンが多くなるため単調となることが無い。
【0088】
(9)待機モード処理について
次に、待機モードへの移行や、待機モード中における待機画面とデモ画面との切替を行う待機モード処理について、
図19のフローチャートを用いて説明する。本処理は、サブ統合制御装置83により定期的に実行される。
S900では、サブ統合制御装置83は、待機モード中であるか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S900:Yes)、S915に移行し、否定判定が得られた場合には(S900:No)、S905に移行する。
【0089】
S905では、サブ統合制御装置83は、待機モードに移行する移行条件が充足されたか否かを判定する。具体的には、例えば、移行条件とは非遊技中状態と判断したこととしてもよく、非遊技中状態は、所定の判定条件に基づいて遊技者により遊技が行なわれていないとみなすことのできる状態であればよい。所定の判定条件は、例えば人感センサなどの検知手段により遊技者を検知する条件とし、その条件が成立しないと非遊技中状態と判定してもよい。また、所定の判定条件は、例えば遊技球の発射ハンドルなどの操作装置が遊技者に操作されている条件や、操作装置に遊技者の手が触れていることをタッチセンサなどの検知手段により検知している条件とし、それらの条件が成立しない、または所定時間成立しないと非遊技中状態と判定してもよい。あるいは、所定の判定条件は、所定の始動条件が所定時間にわたり成立しない条件や、所定の始動条件に基づいて保留として記憶される判定用情報が1つも記憶されていない条件、当否判定の結果を示す図柄の変動表示が行なわれていない条件、当り遊技が実行されていない条件などとし、それらの条件が1つまたは複数成立すると非遊技中状態と判定してもよい。即ち、遊技中状態は、所定の始動条件が成立して遊技が進行している状態であり、非遊技中状態は、遊技が進行していない状態であるものとしてもよい。そして、移行条件が充足された場合には(S905:Yes)、S910に移行し、移行条件が充足されていない場合には(S905:No)、本処理を終了する。
【0090】
S910では、サブ統合制御装置83は、待機モードに移行して待機画面の表示を開始し、本処理を終了する。なお、待機画面に替えて、デモ画面が表示されても良い。この場合は待機画面を表示することなく待機モード中はデモ画面のみ表示されるものであってもよい。
一方、待機モード中に移行するS915では、待機画面の表示中か否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S915:Yes)、S920に移行し、デモ画面への切替タイミングであるか否か判定する。切替タイミングであるの場合は(S920:Yes)S925に移行し、デモ画面の移行処理を行いデモ画面に移行し、本処理を終了する。S920否定判定が得られた場合には(S920:No)、本処理を終了する。
デモ画面の移行処理では前回のデモ画面の表示を行ったデモ演出グループを参照し、前回のデモ演出グループの次の演出グループを選択し、選択したデモ演出グループの中からデモ演出をランダムで選択する。前回のデモ演出グループとは、前回の待機モード時の最後に選択したデモ演出グループでもよいし、待機モードに移行時の初めは必ず第1デモ演出グループでもよい。前回の待機モード時の最後に選択したデモ演出グループの場合は待機モードとなりその時に選択されたデモ演出グループは、待機モードから遊技状態となり再度待機モードに移行し、デモ画面表示時まで記憶してそれを参照し次のデモ演出グループを選択するようにしてもよい。つまり、待機モード遊技状態になり再度待機モードとなった時に前回のデモ演出グループを記憶していてもよい。
【0091】
例えば、デモ画面表示が電源を立ち上げてから初めてであれば、
図18(a)の第1デモ演出グループの中から選択され、前回のデモ画面の表示が第1デモ演出グループの中から選択されていた場合は、第2デモ演出グループの中から選択され、前回のデモ画面の表示が第2デモ演出グループの中から選択されていた場合は、第3デモ演出グループの中から選択され、前回のデモ画面の表示が第3デモ演出グループの中から選択されていた場合は、第1デモ演出グループの中から選択されるようになっている。
本実施形態では第1~第3デモ演出グループの3つのデモ演出グループがあり、1グループに3つのデモ演出としたが、この演出グループの数は5つや6つ等複数であればよく、1グループにデモ演出が4つ以上あってもよく、グループごとにデモ演出の数が異なっていてもよい。また、本実施例では、第1~第3デモ演出グループがデモ画面が表示される度に順番に選択されたが、毎回演出グループをランダムで選択してもよく、前回選択したものを除きランダムで選択されるようにしてもよい。上記ではデモ演出グループを例示したが、デモキャラグループであってもよい。
【0092】
S915で否定判定であった場合には、デモ画面表示中であるか判断(S930)する。デモ画面表示中でない場合(S930:No)には本処理を終了する。S930で肯定判定(S930:Yes)であった場合にはデモ画面中であると判断しS935に移行し、切替タイミングが到来したか判断(S935)する。S935で否定判定であった場合(S935:No)には本処理を終了し、S935で肯定判定であった場合(S935:Yes)にはS940に移行しデモ画面を待機画面に切り替え、本処理を終了する。
【0093】
本実施形態では、待機モードのデモ画面で
図18のデモ演出やデモキャラクタが表示されていたが、待機モードとなったときの遊技状態によりデモ演出グループやデモキャラクタグループを異なるものにしてもよい。例えば通常状態中では第1~第3デモ演出グループからデモ演出を表示し、電サポの状態では第1~第3デモ演出グループとは異なる複数のデモ演出グループから表示されるようにしてもよいし、選ばれるデモ演出の一部のみを変更してもよい。遊技状態毎に表示が異なるのでデモ画面の内容が多彩になる。また、遊技状態毎にデモ演出を異なるものにする場合には遊技状態に合わせたデモ画面の表示とすることが望ましく、例えば、リーチ前予告紹介は通常状態時は通常状態時のリーチ前予告の紹介で電サポ時は電サポ時のリーチ前予告を表示し、遊技状態に適したデモ画面を表示することができる。このように全て遊技状態毎に異なるデモ画面となるようにデモ演出グループやデモキャラグループをすべて異なるものにしてもよいし、一部のみ遊技状態毎に遊技状態に適した内容のデモの内容とし、その他は共通の内容としてもよい。
【0094】
[他の実施形態]
(1)上記実施形態では、遊技機の1つであるパチンコ機50における待機モードの構成について説明したが、回胴式遊技機(スロットマシン)等の遊技機においても、上記実施形態と同様にして待機モードを構成しても良い。すなわち、回胴式遊技機においては、例えば、クレジットが存在しない状態や、クレジットは存在するがメダルがベットされていない状態を、遊技が行われていない状態とみなし、該状態が一定時間以上継続した場合には、待機モードに移行しても良い。一方、例えば、クレジットが新たに生じた場合や、メダルが新たにベットされた場合には、遊技が開始されるとみなし、待機モードを終了させても良い。
【0095】
(2)上記実施形態のパチンコ機50は、所謂ST機として構成されているが、これに限らず、本発明は、様々な種類のパチンコ機に適用できる。具体的には、例えば、上記実施形態のパチンコ機50は、例えば、所謂リミッタ機能付のパチンコ機として構成されていても良いし、所謂1種2種混合機として構成されていても良いし、所謂2種のパチンコ機(換言すれば、平台と呼ばれるパチンコ機)として構成されていても良い。このような場合であっても、同様の効果が得られる。
【0096】
[特許請求の範囲との対応]
上記実施形態の説明で用いた用語と、特許請求の範囲の記載に用いた用語との対応を示す。
パチンコ機50が遊技機の一例に相当し、サブ統合制御装置83、演出図柄制御装置82、及び演出図柄表示装置6が、演出制御手段及び、演出画像表示装置に相当し、デモ画像810及びキャラクタ811、デモ演出812,待機モード処理のS910,S925,S940が待機画面演出の一例に相当する。
【符号の説明】
【0097】
1…遊技盤、3…遊技領域、5…センターケース、6…演出図柄表示装置、7…普通図柄表示装置、8…普図保留数表示装置、9…第1特図表示装置、10…第2特図表示装置、11…第1始動口、12…第2始動口、13…確変決定装置、14…シャッター、15…特定領域、20…大入賞口、22…普通図柄作動ゲート、50…パチンコ機、80…主制御装置、81…払出制御装置、82…演出図柄制御装置、83…サブ統合制御装置。