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特開2024-69921管理装置、管理方法及び管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024069921
(43)【公開日】2024-05-22
(54)【発明の名称】管理装置、管理方法及び管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/20 20120101AFI20240515BHJP
   G09B 19/00 20060101ALI20240515BHJP
   G09B 7/02 20060101ALI20240515BHJP
【FI】
G06Q50/20
G09B19/00 H
G09B7/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022180212
(22)【出願日】2022-11-10
(71)【出願人】
【識別番号】518135412
【氏名又は名称】株式会社リクルート
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100139066
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】卯西 寛明
(72)【発明者】
【氏名】椛田 紘一郎
【テーマコード(参考)】
2C028
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
2C028BB01
2C028BC01
5L049CC34
5L050CC34
(57)【要約】
【課題】生徒の学びを支援することができる管理装置を提供する。
【解決手段】管理装置2は、試験の結果に基づいて課題を決定する課題決定部211と、課題決定部211により決定された課題が複数ある場合に、複数ある課題を複数回に分けて送信する送信部212と、送信部212により複数回に分けて送信された課題ごとに、課題に対する生徒の進捗状況を管理する管理部213と、を備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
試験の結果に基づいて課題を決定する課題決定部と、
前記課題決定部により決定された課題が複数ある場合に、複数ある課題を複数回に分けて送信する送信部と、
前記送信部により複数回に分けて送信された課題ごとに、課題に対する生徒の進捗状況を管理する管理部と、
を備える管理装置。
【請求項2】
前記試験は複数の設問を含み、
前記課題決定部は、前記試験に含まれる設問ごとに課題を決定する、
請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記課題決定部は、生徒が誤答した設問に対応付けて管理されている講義を含めて課題を決定する、
請求項2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記送信部は、前記課題決定部により決定された課題を、当該決定された課題に対応する設問に誤答した生徒に対して送信する、
請求項3に記載の管理装置。
【請求項5】
講義には優先度が設けられており、
前記送信部は、複数ある課題のうち、優先度の高い講義を含む課題から順に送信する、
請求項3に記載の管理装置。
【請求項6】
前記試験は、複数の生徒を含むクラス単位に実施され、
前記課題決定部は、前記クラスに含まれる生徒ごとに課題を決定する、
請求項1に記載の管理装置。
【請求項7】
前記送信部により複数回に分けて送信された課題に取り組む生徒が複数いる場合に、課題ごとに複数の生徒の進捗状況を表示する画面を、先生が操作する端末に表示させる表示部をさらに備える、
請求項6に記載の管理装置。
【請求項8】
前記送信部により複数回に分けて送信された課題を選択する画面を、生徒が操作する端末に表示させる表示部をさらに備える、
請求項6に記載の管理装置。
【請求項9】
プロセッサにより実行される方法であって、
試験の結果に基づいて課題を決定するステップと、
決定された課題が複数ある場合に、複数ある課題を複数回に分けて送信するステップと、
複数回に分けて送信された課題ごとに、課題に対する生徒の進捗状況を管理するステップと、
を含む管理方法。
【請求項10】
コンピュータを、
試験の結果に基づいて課題を決定する課題決定部、
前記課題決定部により決定された課題が複数ある場合に、複数ある課題を複数回に分けて送信する送信部、
前記送信部により複数回に分けて送信された課題ごとに、課題に対する生徒の進捗状況を管理する管理部、
として機能させる管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理装置、管理方法及び管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、学習管理システムを利用する受講者の学習スケジュールを管理する方法について開示されている。この方法では、ある問題に対する受講者の回答の正誤と自己評価に基づいて、その問題に対する受講者の学習度を算出し、その学習度と過去の学習度とに基づいて、その問題に対する受講者の理解度を判定し、その理解度に基づいて、受講者が次にその問題を学習する予定日を算出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-29140号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1では、同じ問題を繰り返し学習させることで、その問題に対する理解を深めようとしている。しかしながら、同じ問題を繰り返し学習するだけでは、学びを深めることは難しい。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、生徒の学びを支援することができる管理装置、管理方法及び管理プログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る管理装置は、試験の結果に基づいて課題を決定する課題決定部と、課題決定部により決定された課題が複数ある場合に、複数ある課題を複数回に分けて送信する送信部と、送信部により複数回に分けて送信された課題ごとに、課題に対する生徒の進捗状況を管理する管理部と、を備える。
【0007】
上記態様において、試験は複数の設問を含み、課題決定部は、試験に含まれる設問ごとに課題を決定してもよい。
【0008】
上記態様において、課題決定部は、生徒が誤答した設問に対応付けて管理されている講義を含めて課題を決定してもよい。
【0009】
上記態様において、送信部は、課題決定部により決定された課題を、当該決定された課題に対応する設問に誤答した生徒に対して送信してもよい。
【0010】
上記態様において、講義には優先度が設けられており、送信部は、複数ある課題のうち、優先度の高い講義を含む課題から順に送信してもよい。
【0011】
上記態様において、試験は、複数の生徒を含むクラス単位に実施され、課題決定部は、クラスに含まれる生徒ごとに課題を決定してもよい。
【0012】
上記態様において、送信部により複数回に分けて送信された課題に取り組む生徒が複数いる場合に、課題ごとに複数の生徒の進捗状況を表示する画面を、先生が操作する端末に表示させる表示部をさらに備えてもよい。
【0013】
上記態様において、送信部により複数回に分けて送信された課題を選択する画面を、生徒が操作する端末に表示させる表示部をさらに備えてもよい。
【0014】
本発明の他の態様に係る管理方法は、プロセッサにより実行される方法であって、試験の結果に基づいて課題を決定するステップと、決定された課題が複数ある場合に、複数ある課題を複数回に分けて送信するステップと、複数回に分けて送信された課題ごとに、課題に対する生徒の進捗状況を管理するステップと、を含む。
【0015】
本発明の他の態様に係る管理プログラムは、コンピュータを、試験の結果に基づいて課題を決定する課題決定部、課題決定部により決定された課題が複数ある場合に、複数ある課題を複数回に分けて送信する送信部、送信部により複数回に分けて送信された課題ごとに、課題に対する生徒の進捗状況を管理する管理部、として機能させる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、生徒の学びを支援することができる管理装置、管理方法及び管理プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明に係る管理装置を含む学習システムの構成を例示するブロック図である。
図2】管理装置の物理的な構成を例示するブロック図である。
図3】先生用端末の物理的な構成を例示するブロック図である。
図4】管理装置の機能的な構成を例示するブロック図である。
図5】先生用端末に表示される課題配信用の画面の一例である。
図6】先生用端末に表示される配信受付完了画面の一例である。
図7】先生用端末に表示される配信課題一覧画面の一例である。
図8】先生用端末に表示される課題に関する情報の詳細画面の一例である。
図9】生徒用端末に表示される宿題表示画面の一例である。
図10】生徒用端末に表示される受講用画面の一例である。
図11】学習システムの動作の一例を説明するためのシーケンスチャートである。
図12】学習システムの動作の一例を説明するためのシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0019】
[学習システムの概要]
図1を参照して、実施形態に係る管理装置を含む学習システムの構成について説明する。学習システム1は、例えば、管理装置2と、先生用端末3と、生徒用端末4と、を含む。
【0020】
実施形態に係る学習システム1は、例えば、先生が指定した講義やテストなどに生徒が取り組むことで、ネットワーク上で学習を進めることができるオンライン学習サービスを提供するシステムである。
【0021】
管理装置2は、例えば、先生が指定した講義やテストなどを生徒に配信し、生徒の進捗状況などを管理するための各種の処理を実行するサーバ装置である。先生用端末3は、先生が使用する端末装置であり、生徒用端末4は、生徒が使用する端末装置である。
【0022】
先生用端末3及び生徒用端末4は、例えば、スマートフォン、PC(Personal Computer)端末、タブレット端末、ノートPC、その他の端末装置であってよい。
【0023】
管理装置2、先生用端末3及び生徒用端末4は、それぞれネットワークNを介して相互に通信できるように構成される。
【0024】
ネットワークNは、例えば、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせなどのいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0025】
[管理装置の物理的な構成]
図2に示すように、管理装置2は、物理的な構成として、例えば、プロセッサ21と、通信インタフェース22と、記憶装置23とを備える。
【0026】
プロセッサ21は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などのプロセッサである。プロセッサ21は、記憶装置23に記憶されているプログラム231を実行することで、後述する管理装置2の各種機能を実現する。
【0027】
通信インタフェース22は、ネットワークNに接続し、ネットワークN上の他の装置や端末と通信する通信部として機能する。
【0028】
記憶装置23は、例えば、ディスクドライブ又は半導体メモリなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。記憶装置23は、管理装置2の各種機能を実現するためのプログラム231及びそのプログラム231で使用される各種のデータ232などを記憶する記憶部として機能する。
【0029】
各種のデータ232には、例えば、先生に関する情報、生徒に関する情報、クラスに関する情報、教科に関する情報、試験に関する情報、設問に関する情報、回答に関する情報、回答結果に関する情報、課題に関する情報、講義に関する情報、優先度に関する情報、進捗状況に関する情報などを構成するデータが含まれる。
【0030】
[先生用端末及び生徒用端末の物理的な構成]
図3に示すように、先生用端末3は、物理的な構成として、例えば、プロセッサ31と、通信インタフェース32と、記憶装置33と、入力装置34と、表示装置35とを備える。
【0031】
プロセッサ31は、例えば、CPUやMPUなどのプロセッサである。プロセッサ31は、記憶装置33に記憶されているプログラム331を実行することで、先生用端末3の各種の機能を実現する制御部として機能する。
【0032】
通信インタフェース32は、ネットワークNに接続し、ネットワークN上の他の端末や装置と通信する通信部として機能する。
【0033】
記憶装置33は、例えば、ディスクドライブ又は半導体メモリなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。記憶装置33は、先生用端末3の各種の機能を実現するためのプログラム331及びそのプログラム331で使用される各種のデータなどを記憶する記憶部として機能する。
【0034】
入力装置34は、ユーザからの入力を受け付ける入力部として機能する。入力装置34として、例えば、タッチパネル、ペンタブレット、キーボード、マウス、マイクなどを用いることができる。
【0035】
表示装置35は、画像や画面などを表示する表示部として機能する。表示装置35として、例えば、有機ELディスプレイ、液晶ディスプレイなどを用いることができる。
【0036】
ここで、生徒用端末4は、先生用端末3と同様の構成要素を備える。つまり、生徒用端末4は、物理的な構成として、例えば、プロセッサと、通信インタフェースと、記憶装置と、入力装置と、表示装置とを備える。生徒用端末4の各構成要素は、上述した先生用端末3の各構成要素と同様であるため、それらの説明を省略する。
【0037】
[管理装置の機能的な構成]
本実施形態では、学習システム1が、例示的に、先生が一つ以上のクラスを担当し、それぞれのクラスに一名以上の生徒を割り当てることができる学習システムを前提にして説明する。
【0038】
図4を参照して、プロセッサ21により実現される管理装置2の各種機能について説明する。管理装置2の各種機能には、例えば、課題決定部211と、送信部212と、管理部213と、表示部214とが含まれる。それぞれの機能について、以下に説明する。
【0039】
課題決定部211は、試験を受けた生徒の回答結果に基づいて課題を決定する。試験の問題は、例えば、教科ごと、科目ごと、テーマごと、難易度ごとに作成することができる。試験は、先生が担当するクラス単位に実施することができる。試験には、例えば、年に数回などの定期的に実施される到達度テストや、到達度テストの結果により配信される課題に対する理解度を確認するための確認テストなどを含むことができる。それぞれの試験には、複数の設問を含むことができる。設問は、例えば、大問、中問、小問などのように階層化して管理することができる。
【0040】
具体的に、課題決定部211は、試験に含まれる設問ごとに課題を決定することができる。例えば、生徒が誤答した設問に対し、その設問に対応付けて管理されている講義及び確認テストを、課題として生徒に配信することができる。一つの課題に、複数の講義を含めてもよい。これにより、同一の試験を受けた同じクラスの生徒に対し、各生徒の回答状況に合わせ、生徒ごとに異なる数や異なる内容の課題を配信することが可能となる。なお、同一の試験に対して設定される各講義に優先度を設け、優先度が高い講義から順に配信することが好ましい。
【0041】
送信部212は、課題決定部211により決定された課題を送信する。例示的に、送信部212は、課題決定部211により決定された課題に含まれる講義や確認テストを受講できるように、その課題に取り組む生徒の生徒用端末4に配信させる。送信部212は、同一クラスの同一試験において、複数の課題が決定された場合に、決定された複数の課題を複数回に分けて送信する機能を有する。図5を参照して、具体的に説明する。
【0042】
図5は、先生用端末3に表示される画面であり、生徒に配信する課題を先生が指定する際に用いる課題配信用の画面である。図5には、例えば、配信先指定欄5a、対象テスト選択欄5b、配信講義数選択欄5c、配信期間設定欄5d、課題名設定欄5e、コメント入力欄5f、配信依頼ボタン5gが設けられている。
【0043】
配信先指定欄5aは、先生が担当するクラスの中から、課題の配信先となるクラスを指定する欄である。この配信先指定欄5aでクラスを指定すると、指定したクラスに配信可能な課題が選択できるようになる。
【0044】
対象テスト選択欄5bは、配信先指定欄5aで指定されたクラスに配信する課題を特定するための対象テストを選択する欄である。対象テストとして、例えば、年に数回実施される到達度テストを用いることができる。対象テスト選択欄5bで選択された対象テストで誤答した設問に対応する講義などを含む課題が、その設問を誤答した生徒に対して配信されることになる。
【0045】
配信講義数選択欄5cは、一つの課題に含める講義の数を選択する欄である。配信講義数選択欄5cで選択できる上限数として、例えば、配信先指定欄5aで指定されたクラスの各生徒それぞれの未配信講義件数の中で最大となる件数を設定することが好ましい。具体的に、生徒Aに対して未配信の講義が3件あり、生徒Bに対して未配信の講義が1件ある場合には、配信講義数選択欄5cで選択できる上限数を、3件に設定する。
【0046】
ここで、例えば、生徒Aに対して未配信の講義が3件あり、生徒Bに対して未配信の講義が1件ある場合に、配信講義数選択欄5cで“3”を選択すると、生徒Aに未配信の3件の講義を含む課題が、生徒Aに配信される。同様に、配信講義数選択欄5cで“2”を選択すると、生徒Aに対して未配信の3件の講義のうち、優先度が高いものから順に上位2件の講義を含む課題が、生徒Aに配信される。同様に、配信講義数選択欄5cで“1”を選択すると、生徒Aに対して未配信の3件の講義及び生徒Bに対して未配信の1件の講義を合わせた4件の講義のうち、優先度が最も高い1件の講義を含む課題が、その1件の講義に対応する生徒に配信される。この場合、配信される講義が生徒Aと生徒Bの共通の講義である場合には、生徒Aと生徒Bの両方に、その講義を含む課題が配信される。
【0047】
配信期間設定欄5dは、生徒に課題を配信する開始日及び終了日を設定する欄である。課題名設定欄5eは、配信する課題の名称を設定する欄である。コメント入力欄5fは、課題を配信する生徒に対して先生からのコメントなどを入力する欄である。
【0048】
配信依頼ボタン5gは、生徒に課題を配信するように先生が依頼するためのボタンである。配信依頼ボタン5gを押下すると、例えば、図6に示す配信を受け付けたことを表す受付完了画面が先生用端末3に表示される。
【0049】
図4の説明に戻る。管理部213は、学習システム1で用いる各種のデータ232を管理する。例えば、管理部213は、送信部212により複数回に分けて送信された課題ごとに、課題に対する生徒の進捗状況を管理する機能を有する。
【0050】
表示部214は、管理部213により管理される各種のデータ232に基づいて、先生用端末3や生徒用端末4に各種の画面を表示させる。以下において、(1)先生用端末3に表示させる画面及び(2)生徒用端末4に表示させる画面について一例を挙げて説明する。
【0051】
(1)先生用端末3に表示させる画面の一例
表示部214は、送信部212により複数回に分けて送信された課題に取り組む生徒が複数いる場合に、課題ごとに複数の生徒の進捗状況を表示する画面を先生用端末3に表示させる。図7及び図8を参照して具体的に説明する。
【0052】
図7は、先生が配信した課題を一覧表示する画面の一例である。図7の画面には、ある先生が配信した課題に関する情報として、二件の課題に関する情報7a、7bが表示されている。同図には、各情報7a、7bの表示項目として、例示的に、課題を配信したクラス7cと、配信した課題名(図では宿題名)7dと、配信した課題に対する生徒の提出状況7eと、課題提出の締切日7fとが設けられている。
【0053】
一件目の課題に関する情報7aでは、その課題に取り組む生徒が一人であるため、対象となる生徒の総数を表す提出状況7eの分母に、“1”が表示されている。提出状況7eの分子には、生徒が課題を提出するまでは、“0”が表示され、生徒が課題を提出すると、“1”が表示されることになる。
【0054】
二件目の課題に関する情報7bでは、その課題に取り組む生徒が二人であるため、対象となる生徒の総数を表す提出状況7eの分母に、“2”が表示されている。提出状況7eの分子には、どちらか一人の生徒が課題を提出するまでは、“0”が表示され、どちらか一人の生徒が課題を提出すると、“1”が表示され、二人とも課題を提出すると、“2”が表示されることになる。
【0055】
図7の画面で、一覧表示されている課題に関する情報7a、7bのいずれかを選択すると、図8に示す詳細画面に遷移する。図8は、課題に関する情報7bを選択した場合に表示される詳細画面の一例である。
【0056】
図8の画面には、課題に関する情報7bの詳細として、その課題に取り組む生徒二人の進捗状況を含む詳細情報8a、8bが表示されている。同図には、各詳細情報8a、8bの表示項目として、例示的に、課題に取り組む生徒の学年、組及び学籍番号8cと、その生徒の氏名8dと、課題の提出状況8eと、課題に含まれる講義の視聴状況8fと、課題に含まれる確認テストの進捗状況8gと、確認テストのマスター状況8hと、確認テストの正答率の初回平均8iと、最終解答日時8jとが設けられている。
【0057】
課題の提出状況8eには、例えば、未提出や提出済みなどのステータスが表示される。講義の視聴状況8fには、課題に含まれる講義のうち講義動画の視聴が完了した講義の数が表示される。確認テストの進捗状況8gは、課題に含まれる確認テストのうちテストが完了した確認テストの数が表示される。確認テストのマスター状況8hは、課題に含まれる確認テストのうち合格基準に到達した確認テストの数が表示される。
【0058】
(2)生徒用端末4に表示させる画面の一例
表示部214は、送信部212により複数回に分けて送信された課題を選択するための画面を生徒用端末4に表示させる。
【0059】
図9は、生徒に配信された課題を並べて表示する画面の一例である。図9の画面には、ある生徒に配信された全三件の課題をそれぞれ選択するためのボタン9a、9b、9cが表示されている。各ボタン9a、9b、9cには、例示的に、課題を配信した月日、課題名、課題に含まれる講義数、配信終了までの残り日数が表示されている。
【0060】
図9の画面で、いずれかのボタン9a、9b、9cを押下すると、ボタンに対応する課題に含まれる講義を選択するための画面に遷移する。遷移した画面に表示される講義の中から所望の講義を選択すると、図10に示す受講用画面に遷移する。
【0061】
図10は、課題に含まれる講義を受講する際に用いる受講用の画面である。図10の画面左側にあるチャプター一覧10aの中から所望のチャプターを選択すると、選択したチャプターに対応する講義動画が動画表示部10cに表示され、講義で使用するテキストがテキスト表示部10dに表示される。
【0062】
講義動画を視聴した後に確認テスト10bを選択すると、確認用の問題が動画表示部10cに表示される。各生徒は、自分に配信された課題に含まれる講義を受講して確認テストを行うことで、到達度テストで誤答した問題に対する課題に取り組むことができる。
【0063】
[学習システムの動作]
学習システムの動作の一例として、生徒に配信可能な講義を紐づける際の動作と生徒に課題を配信する際の動作について順に説明する。
【0064】
図11を参照して、生徒に配信可能な講義を紐づける際の動作の一例について説明する。
【0065】
最初に、生徒が生徒用端末4を操作して到達度テストを受検する(ステップS101)。
【0066】
続いて、管理装置2は、上記ステップS101の到達度テストの回答結果に基づいて、その到達度テストに対する課題として配信可能な講義を、生徒ごとに紐づける(ステップS102)。
【0067】
具体的に、管理装置2は、到達度テストで生徒が誤答した設問に対応付けて管理されている講義に関する情報を、その生徒及び到達度テストに関する情報に紐づけて管理する。そして本動作を終了する。なお、到達度テストは、生徒用端末4を操作して受験してもよいし、紙のマークシートなどに回答してもよい。紙のマークシートなどに回答する場合には、回答結果や採点結果を取得すればよい。
【0068】
図12を参照して、生徒に課題を配信する際の動作の一例について説明する。
【0069】
最初に、管理装置2は、先生用端末3からの指示に従って、例えば、図5に示す課題配信用の画面を先生用端末3に表示させ、その画面にある配信先指定欄5aを用いて、課題の配信先クラスを先生に指定させる(ステップS201)。
【0070】
続いて、管理装置2は、上記ステップS201で指定されたクラスに、未配信の講義が有るかどうかを判定する(ステップS202)。この判定がNOである場合(ステップS202;NO)には、後述するステップS211に処理を移行する。
【0071】
上記ステップS202の判定において、指定したクラスに未配信の講義が有ると判定された場合(ステップS202;YES)に、管理装置2は、先生用端末3に表示させた課題配信用の画面にある対象テスト選択欄5bを用いて、課題を特定するための対象テストを先生に選択させる(ステップS203)。
【0072】
続いて、管理装置2は、上記ステップS201で指定されたクラスの各生徒それぞれの未配信講義件数の中で最大となる件数を、配信講義数選択欄5cで選択できる配信講義数の上限として設定する(ステップS204)。
【0073】
続いて、管理装置2は、先生用端末3に表示させた課題配信用の画面にある配信講義数選択欄5cを用いて、配信する課題に含める講義数を先生に選択させる(ステップS205)。
【0074】
続いて、管理装置2は、先生用端末3に表示させた課題配信用の画面にある配信依頼ボタン5gを用いて、課題の配信を先生に依頼させる(ステップS206)。
【0075】
続いて、管理装置2は、上記ステップS206で配信するように依頼された課題に関する情報を新規に作成する(ステップS207)。
【0076】
続いて、管理装置2は、上記ステップS207で新規に作成された課題を生徒用端末4で参照できるように配信する(ステップS208)。
【0077】
続いて、管理装置2は、生徒用端末4からの指示に従って、例えば、図10に示す受講用の画面を生徒用端末4に表示させ、配信された課題に取り組めるように生徒を支援する(ステップS209)。
【0078】
続いて、管理装置2は、先生用端末3からの指示に従って、例えば、図8に示す進捗状況を含む詳細情報画面を先生用端末3に表示させ、課題に取り組む各生徒の進捗状況などを確認できるように先生を支援する(ステップS210)。
【0079】
続いて、管理装置2は、先生用端末3を操作する先生が担当するクラスに、未配信の講義が有るかどうかを判定する(ステップS211)。この判定がYESである場合(ステップS211;YES)には、上述したステップS201に処理を戻す。他方、この判定がNOである場合(ステップS211;NO)には、本動作を終了する。
【0080】
上述したように、実施形態に係る管理装置2によれば、到達度テストの結果に基づいて課題を決定し、決定した課題が複数ある場合に、複数ある課題を複数回に分けて送信し、複数回に分けて送信した課題ごとに、課題に対する生徒の進捗状況を管理することができる。
【0081】
これにより、到達度テストにより判明する弱点を克服するための課題を決定し、課題が複数ある場合には、課題を一つずつに分けて生徒に提供することができるため、生徒は一つの課題に集中して取り組むことが可能となる。他方、先生は課題ごとに生徒の進捗状況を確認することができるため、進捗状況に合わせて課題に適したアドバイスを生徒に付与することが可能となる。
【0082】
それゆえ、実施形態に係る管理装置2によれば、生徒の学びを支援することが可能となる。
【0083】
[変形例]
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、又は並列に実行することができる。
【0084】
また、上述した実施形態におけるプログラムは、CD、DVDなどの光学ディスク、磁気ディスク、半導体メモリなどの各種の記録媒体(コンピュータ読み取り可能な記録媒体)を通じて、又は通信ネットワークなどを介してサーバ装置(媒体)からダウンロードすることにより、コンピュータにインストール又はロードすることができる。
【符号の説明】
【0085】
1…学習システム、2…管理装置、3…先生用端末、4…生徒用端末、21…プロセッサ、22…通信インタフェース、23…記憶装置、31…プロセッサ、32…通信インタフェース、33…記憶装置、34…入力装置、35…表示装置、211…課題決定部、212…送信部、213…管理部、214…表示部、231…プログラム、232…データ、331…プログラム、N…ネットワーク
図1
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