(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024000007
(43)【公開日】2024-01-04
(54)【発明の名称】操作デバイス
(51)【国際特許分類】
G06F 3/01 20060101AFI20231222BHJP
G06F 3/0354 20130101ALI20231222BHJP
G06F 3/02 20060101ALI20231222BHJP
A63F 13/213 20140101ALI20231222BHJP
A63F 13/235 20140101ALI20231222BHJP
A63F 13/24 20140101ALI20231222BHJP
【FI】
G06F3/01 510
G06F3/0354 450
G06F3/02
A63F13/213
A63F13/235
A63F13/24
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023171573
(22)【出願日】2023-10-02
(62)【分割の表示】P 2022066990の分割
【原出願日】2013-07-11
(31)【優先権主張番号】P 2012228481
(32)【優先日】2012-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2013029458
(32)【優先日】2013-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】310021766
【氏名又は名称】株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 健
(72)【発明者】
【氏名】森田 正穂
(72)【発明者】
【氏名】榎本 和義
(72)【発明者】
【氏名】青木 俊雅
(57)【要約】
【課題】操作デバイスの位置検出精度に対する室内の照明装置などの光の影響を低減する。操作デバイス301は、操作部材が上面に設けられる、ユーザが保持するための左右の被保持部と、左右の被保持部の間の部分である中央部321と、中央部321の前面に設けられ、情報処理装置がカメラを通して捉えるための光を出す発光面328cとを有する。中央部321は発光面328cの上方に位置し且つ発光面328cよりも前方に位置する部分を含んでいる。
【選択図】
図26
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作デバイスを製造する方法であって、
タッチセンサを有する板状の操作部材と、操作ボタンと、下ハウジング半体と、前記操作デバイスの左右方向における中心を通る前後方向に沿った中心線を挟んで、互いに反対側に位置している第1操作領域と第2操作領域とを含む上ハウジング半体とを準備し、
前記第1操作領域と前記第2操作領域との間に前記板状の操作部材を位置させ、平面視において前記第1操作領域及び前記第2操作領域のうちの一方と、前記板状の操作部材との間に前記操作ボタンを位置させながら、前記上ハウジング半体と前記下ハウジング半体とを組み合わせる
操作デバイスの製造方法。
【請求項2】
前記板状の操作部材の側縁に隣接して前記操作ボタンを配置する
請求項1に記載の操作デバイスの製造方法。
【請求項3】
前記第1操作領域および前記第2操作領域の少なくとも一方に配置される複数の操作部材を有し、
前記操作ボタンは、前記複数の操作部材よりも使用頻度が低いボタンであり、
前記操作ボタンを前記複数の操作部材よりも前方に配置する
請求項1に記載の操作デバイスの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置などの情報処理装置のための入力装置として利用される操作デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲーム装置などの情報処理装置のための入力装置として利用される操作デバイスがある。下記特許文献1の操作デバイスは、その左右に、ユーザによって保持される被保持部を有している。被保持部には、操作ボタンや方向キーなどの操作部材が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
情報処理装置が操作デバイスの位置を検出することができれば、ディスプレイに表示する画像や画像中のオブジェクトの動きを、操作デバイスの位置、すなわちユーザの位置によって変えることができるようになるので、情報処理装置及び操作デバイスを使う楽しみを増すことができる。操作デバイスの位置を検出する方法として、LEDなどの光源の光を受けて発光する発光部を操作デバイスに設け、情報処理装置に接続されるカメラを通して発光部の光を捉える方法が検討されている。
【0005】
ところが、室内の照明装置などの光が、発光部の表面で反射し、発光部から出る光と混ざると、操作デバイスの位置を正確に検出することが難しくなる。
【0006】
また、情報処理装置による操作デバイスの位置検出精度を増すためには発光部の全域が均等に光ることが望ましい。ところが、光源の数が少ない場合には、発光部の表面を均等に光らせることが難しい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る操作デバイスは、操作部材が上面に設けられる、ユーザが保持するための左右の被保持部と、前記左右の被保持部の間の部分である中央部と、前記中央部の前面に設けられ、情報処理装置がカメラを通して捉えるための光を出す発光面とを有する。前記中央部は、前記発光面の上方に位置し且つ前記発光面よりも前方に位置する部分を含んでいる。この操作デバイスによれば、操作デバイスの位置検出精度に対する室内の照明装置などの光の影響を低減できる。
【0008】
本発明に係る別の操作デバイスは、操作部材が上面に設けられる、ユーザが保持するための左右の被保持部と、前記左右の被保持部の間の部分である中央部と、前記中央部の前面に設けられ、情報処理装置がカメラを通して捉えるための光を出す発光面を前面に有する発光パネルと、前記中央部の内部に配置され、前記発光パネルから後方に離れた位置に配置されている光源と、前記光源から前記発光パネルの背面に向かって延びている導光部材と、を備える。前記導光部材は、その左右方向での幅が前方に向かって徐々に大きくなるように傾斜している左右の側面を有している。この操作デバイスによれば、発光パネルの表面における輝度の不均衡を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】操作デバイスの第1の例の上側を臨む斜視図である。
【
図2】
図1に示す操作デバイスの前側を臨む斜視図である。
【
図8】
図1に示す操作デバイスの使用の一形態を示す図である。
【
図9】
図3に示すIX-IX線で得られる表面パネルの断面図である。
【
図10】
図1に示す操作デバイスの内部構造の例を示す分解斜視図である。
【
図11】操作デバイスの第2の例の上側を臨む斜視図である。
【
図12】
図11に示す操作デバイスの前側を臨む斜視図である。
【
図16】
図11に示す操作デバイスの背面を示す拡大図である。
【
図17】
図11に示す操作デバイスの使用の一形態を示す図である。
【
図22】本発明の一実施形態による操作デバイスの斜視図である。この図では操作デバイスの上側が示されている。
【
図23】
図22に示す操作デバイスの斜視図である。この図では操作デバイスの前側が示されている。
【
図26】
図24に示すXXVI-XXVI線での断面図である。
【
図27】本発明の実施形態による操作デバイスの変形例を示す斜視図である。
【
図28】
図27に示す変形例による操作デバイスの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[操作デバイスの第1の例]
以下、操作デバイスの例について図面を参照しながら説明する。
図1及び
図2は第1の例である操作デバイス1の斜視図である。
図1は操作デバイス1の上側を臨む図であり、
図2は操作デバイス1の前側を臨む図である。
図3は操作デバイス1の平面図であり、
図4は
図3の右側の拡大図である。
図5は操作デバイス1の正面図である。
図6は操作デバイス1の側面図である。
図7は操作デバイス1の背面図である。
図8は操作デバイス1の使用の一形態を示す図である。
【0011】
以下の説明において、
図1に示すY1及びY2はそれぞれ前方及び後方である。また、X1及びX2はそれぞれ右方向及び左方向である。また、Z1及びZ2はそれぞれ上方及び下方である。
【0012】
操作デバイス1は、ゲームプログラムの実行機能や動画像再生機能、インターネットを通した通信機能などを有する情報処理装置に対する入力装置として利用される。操作デバイス1は、情報処理装置との間で有線又は無線での通信が可能となっており、ユーザが操作デバイス1に対して行った操作に応じた信号を情報処理装置に送信する。操作デバイス1は、操作デバイス1の姿勢や動きの検出に利用される種々のセンサ(加速度センサ、ジャイロセンサなど)や、バッテリなどを内蔵している。
【0013】
図1に示すように、操作デバイス1は、その左部及び右部に、ユーザーが保持するための左右の被保持部10L,10Rをそれぞれ有している。被保持部10L,10Rは左右方向において離れて位置し、それらの前部は中央部21によって連結されている。被保持部10L,10Rの前部の上面には、ユーザが操作するための操作部材が設けられている。右側の被保持部10Rの前部の上面には、複数の操作ボタン11が設けられている。この例の操作デバイス1は4つの操作ボタン11を有し、それらは十字の端部に位置している。左側の被保持部10Lの前部の上面には十字形状を有する方向キー19が設けられている。被保持部10L,10Rはグリップ12を有している。グリップ12は被保持部10L,10Rの前部から後方に伸びている。
【0014】
図1に示すように、操作デバイス1はハウジング40を有している。ハウジング40は操作デバイス1の外面を構成するとともに、操作デバイス1が備える種々の部品を収容している。この例のハウジング40は上ハウジング半体41と下ハウジング半体49とを有し、これらは上下方向において互いに組み合わされている。上ハウジング半体41は、被保持部10L,10R及び中央部21の上側部分を構成し、下ハウジング半体49はそれらの下側部分を構成している。
【0015】
図3に示すように、操作デバイス1は、中央部21の上面に、板状の操作部材22を有している。操作部材22はタッチセンサ23と表面パネル24とを含んでいる(
図3では、明確化のために表面パネル24に網掛けを施している)。表面パネル24は中央部21の上面を構成している。すなわち、上ハウジング半体41には表面パネル24の上面(表面)を露出させる開口42が形成されている。表面パネル24はタッチセンサ23の全体を覆っている。タッチセンサ23は表面パネル24の下面(裏面)に取り付けられている。タッチセンサ23は左右の被保持部10L,10Rが有する操作部材(すなわち、操作ボタン11及び方向キー19)の間に位置している。タッチセンサ23は操作部材22に触れたユーザの指の位置を検出するためのセンサである。すなわち、タッチセンサ23はユーザの指の位置に応じた信号を出力する。操作デバイス1は当該信号を情報処理装置に送信する。タッチセンサ23は例えば静電容量式のセンサである。タッチセンサ23は所謂マルチタッチが可能である。すなわち、タッチセンサ23は複数の指の位置を同時に検知できる。例えば、タッチセンサ23は右手の親指の位置と左手の親指の位置を同時に検知できる。操作部材22はユーザの押下操作に応じて上下動できるように支持されている。操作デバイス1は、操作部材22が押されたことを検知するスイッチを有し、操作部材22はオン/オフ操作が可能なボタンとして機能している。
【0016】
操作部材22は板状であるので、操作部材22の右縁24aと操作ボタン11との距離、及び当該操作部材22の左縁24cと方向キー19との距離を小さくできる(この説明において、右縁24aと左縁24cはそれぞれ、上ハウジング半体41の開口42から露出している表面パネル24の表面の右縁及び左縁である)。その結果、ユーザは被保持部10R,10Lを保持しながら、親指で操作部材22を操作できる(
図8参照)。上述したように、操作部材22はタッチセンサ23による位置検出機能と、ユーザの押下操作の検出機能の双方を有している。そのため、例えば、操作部材22のどの位置が押されたかを検知できる。特にタッチセンサ23はマルチタッチ機能を有しているので、複数の位置が同時に押されたことを検知できる。
【0017】
図3に示すように、この例の表面パネル24はタッチセンサ23よりも左右方向において大きなサイズを有している。タッチセンサ23は矩形であり、その横幅は前後方向において一定である。一方、表面パネル24の横幅は前方に向かって徐々に大きくなっている。表面パネル24はタッチセンサ23の右縁を越えて右方向に広がっている右張り出し部24R、及び、タッチセンサ23の左縁を越えて左方向に広がっている左張り出し部24Lを有している。この構造によれば、他の部品とタッチセンサ23との位置関係によってタッチセンサ23のサイズを小さくせざる得ない場合であっても、ユーザは操作部材22を張り出し部24R,24Lを容易に押すことができる。
【0018】
図3に示すように、被保持部10Rは、その前部の上面に、4つの操作ボタン11が配置される領域(以下、操作領域)ARを有している。同様に、被保持部10Lは、その前部の上面に、方向キー19が配置される操作領域ALを有している。この例の操作領域AR,ALは略円形である。タッチセンサ23は、左側の操作領域ALの最右部と、右側の操作領域ARの最左部との距離D1に対応した横幅を有している。一方、表面パネル24の最前部は距離D1よりも大きな横幅W1を有している。
【0019】
図3に示すように、表面パネル24の右縁24aは4つの操作ボタン11の左側部分を囲むように湾曲している。すなわち、右縁24aは、4つの操作ボタン11の左側の位置から、前方且つ右方向に湾曲しながら伸びている。右縁24aの前端(操作部材22の最前部の右端)24bは操作ボタン11(より詳細には、最も左右方向の中心に位置する操作ボタン11)の前方に位置している。右縁24aは操作領域ARの外周縁に沿って湾曲し、円弧状となっている。
【0020】
表面パネル24の左縁24cは方向キー19の右側部分を囲むように湾曲している。すなわち、左縁24cは、方向キー19の右側の位置から、前方且つ左方向に湾曲しながら伸びている。左縁24cの前端(操作部材22の最前部の左端)24dは、方向キー19の最も右側の部分19aに対して前方に位置している。左縁24cは操作領域ALの外周縁に沿って湾曲し、円弧状となっている。
【0021】
ユーザが被保持部10R,10Lを保持しながら親指を前後方向にスライドさせるとき、親指の軌道は概ね円弧となる。表面パネル24の縁24a,24cは、ユーザが被保持部10R,10Lを保持している状態で、親指が届く位置に設けられている。また、縁24a,24bの湾曲は親指の軌道に概ね一致している。これにより、ユーザは、
図8の矢印ER,ELで示されるように、親指を操作領域AR,ALの内側から縁24a,24cに沿って前方に容易にスライドできる。親指がタッチセンサ23の左右の縁を越えてスライドした場合であっても、ユーザは張り出し部24R,24Lを押すことができる。
【0022】
図1に示されるように、操作領域AR,ALの上面はその周りの部分よりもわずかに高い位置に位置している。操作領域AR,ALの外周縁には、操作領域AR,ALを取り囲む段差10bが形成されている。表面パネル24の縁24a,24cは段差10bに沿って形成されている。そのため、ユーザは操作部材22を見ることなく、縁24a,24cに沿って指を動かすことができる。段差10bの表面(上面)は操作領域AR,ALの外方に向かって下がるように傾斜している。そのため、ユーザは操作領域AR,ALから操作部材22に向けて指をスムーズに移動させることができる。ここで説明する例では、段差10bは操作領域AR,ALを囲む略環状に形成されている。段差10bは必ずしも形成されていなくてもよい。
【0023】
図2に示すように、操作部材22の前縁、すなわち表面パネル24の前縁24eは中央部21の上面の前縁を構成している。すなわち、中央部21の外形を構成する操作デバイス1の上ハウジング半体41の上面は、表面パネル24の前縁24eのさらに前側に位置する縁を有していない。表面パネル24の前縁24eは中央部21の前面21aに位置している。この構造によれば、表面パネル24の前縁24eの前側に指が引っかかる部分がないので、ユーザは、前縁24eを前方に越える指のスライドをスムーズに行うことができる。また、ユーザは、表面パネル24の前縁24eを容易に押すことができる。なお、操作部材22の構造はこれに限られず、例えばその前側のみが下がるように、後側は軸で支持されてもよい。
【0024】
操作部材22は、上述したように、中央部21の上面を構成している。また、操作部材22は、その最前部に、中央部21の上面を構成する部分から伸び、中央部21の前面を構成する部分を含んでいる。
図9は
図3に示すIX-IX線で得られる表面パネル24の断面図である。
図9に示すように、この例の表面パネル24の最前部は略L字状の断面を有している。すなわち、表面パネル24は、前縁24eから伸び中央部21の前面を構成する前面部24fを有している。操作デバイス1の上ハウジング半体41には、表面パネル24の表面を露出させる開口42が形成されている。開口42の前縁42bは表面パネル24の下方、より具体的には前面部24fの下縁の下方に位置している。
【0025】
上ハウジング半体41には操作部材22の前方への移動を規制するストッパ部が形成されている。ストッパ部は、例えば操作部材22の左右に形成される。
図10は操作デバイス1の内部構造の一例を示す分解斜視図である。同図では上ハウジング半体41及び操作部材22の裏面(下面)が示されている。上述したように、上ハウジング半体41には開口42が形成されている。上ハウジング半体41の下面には2つのストッパ部43が形成されている。ストッパ部43は操作部材22の左右に形成されている。この例の2つのストッパ部43は、表面パネル24の右側の端面24mと左側の端面24nとにそれぞれ沿った壁状である。表面パネル24は、端面24m,24nから左右方向の外方に突出する被ストッパ部24pを有している。被ストッパ部24pはストッパ部43の後端43aの後側に位置する。操作部材22が前方に移動しようとすると、被ストッパ部24pがストッパ部43の後端43aにあたり、その結果、操作部材22の前方への移動はストッパ部43によって規制される。
【0026】
このように、ストッパ部43は操作デバイス1の外面を構成する上ハウジング半体41に形成されている。これにより、上ハウジング半体41に対する操作部材22の位置の公差が低減され、操作デバイス1の外観を向上できる。また、この例では、被ストッパ部24pは、操作デバイス1の外面を構成する表面パネル24に形成されている。これにより、上ハウジング半体41に対する表面パネル24の位置の公差が低減され、操作デバイス1の外観をさらに向上できる。また、被ストッパ部24pを表面パネル24の左右の縁に形成される構造では、例えば表面パネル24の最前部に設けられる前面部24fの下縁が被ストッパ部として機能する構造に比して、被ストッパ部24pと上ハウジング半体41との接触面積を小さくできる。その結果、ユーザによる操作パネル50の押下操作に対する抵抗を低減できる。なお、ストッパ部43及び被ストッパ部24pの位置はこれに限定されない。例えば、被ストッパ部24pは表面パネル24の右側の端面24m及び左側の端面24nの最前部に設けられてもよい。
【0027】
操作部材22は、当該操作部材22のいずれの位置が押されても上下動できるように支持されている。すなわち、表面パネル24の前縁24e、後縁24g、右縁24a、左縁24c、及びそれらの内側の部分のいずれが押されても、その押された部分が下がる。操作部材22の裏面側には、操作部材22が押されたときに反力を生じる複数の弾性部材(例えば、ばねやゴム)が配置されている。
【0028】
図10の例では、操作部材22の裏面側には操作部材22を上方に付勢する2つの弾性部材61が配置されている。弾性部材61は、例えば、操作部材22の裏面側に配置される後述する回路基板70に取り付けられる。また、回路基板70と操作部材22との間にフレームが配置され、弾性部材61はこのフレームに取り付けられてもよい。
【0029】
この例の弾性部材61はゴムで形成されている。弾性部材61は、操作部材22の下面に接触する上面を有する円柱状の接触部61aを有している。弾性部材61は、接触部61aの下面を取り囲む環状の弾性部61bを有している。操作部材22の前部が押されると接触部61aが前側に傾き、操作部材22の後部が押されると接触部61aが後側に傾く。このように接触部61aが傾くと、その傾きに抗する力を弾性部61bが発揮する。また、2つの弾性部材61は左右方向において離れてい配置されている。そのため、2つの弾性部材61は、操作部材22のいずれの位置が押されても、反力を生じる。
図10に示す例の操作部材22は、タッチセンサ23の裏面(下面)を覆うフレーム25を有している。接触部61aはフレーム25の下面に接触している。なお、表面パネル24の最右部及び最左部は開口42の左右の縁24aの下側に位置している。弾性部材61の弾性力による操作部材22の上方への移動は、左右の縁24aによって規制されている。
【0030】
操作部材22の裏面側には、弾性部材61に替えて、操作部材22を上方に付勢する複数のばねが配置されてもよい。この場合であっても、これらのばねは、操作部材22のいずれの位置が押されても、反力を生じるように配置される。例えば、ばねは、操作部材22の前後方向及び左右方向に離れた4点を上方に付勢するように配置される。
【0031】
操作部材22の下面と弾性部材61の一方には突起が形成され、他方には当該突起が嵌まる穴が形成されている。
図10に示す例では、フレーム25の下面に突起25bが形成され、弾性部材61の接触部61aにはこの突起25bが嵌まる穴が形成されている。この構造により、ユーザが操作部材22の表面で指をスライドさせた結果、操作部材22の位置が僅かにずれた場合であっても、弾性部材61の弾性力により操作部材22は初期位置に戻る。
【0032】
操作部材22の裏面側には回路基板70が配置されている。回路基板70には操作部材22によって押されるスイッチ71が配置されている。操作部材22はその下面(より具体的にはフレーム25の下面)の中央部に押し部25aを有している。上述した弾性部材61は押し部25aの左右に配置されている。操作部材22の外周部の一部が押されたとき、操作部材22は傾く。例えば、操作部材22の右側部分が押されたとき、その右側部分が下がるため操作部材22は傾く。このように操作部材22が傾くと、押し部25aの位置は下がるため、押し部25aはスイッチ71を押す。つまり、操作部材22は、その表面のいずれの位置が押されても、スイッチ71を押すことができる。すなわち、ユーザによって操作部材22上のどの位置が押されても、操作デバイス1はスイッチの出力信号によりユーザの操作を検知できる。
【0033】
上述したように、表面パネル24は前面部24fを有している。前面部24fにより表面パネル24の最前部の剛性を増すことができ、ユーザが表面パネル24を押したときに表面パネル24が撓むことを、抑えることができる。その結果、ユーザが表面パネル24の外周部の一部を押した場合であっても、その押下操作がクリアにスイッチ71に伝わる。この例の表面パネル24は、その右側及び左側に、下方に伸びる部分を有している。詳細には、表面パネル24は、右側の端面24mの前端と左側の端面24nの前端に、下方に伸びる側面部24rを有している。これにより、表面パネル24の剛性をさらに増すことができている。また、操作部材22はその裏面側にフレーム25を有している。このフレーム25により操作部材22の剛性をさらに向上できている。
【0034】
操作デバイス1は、中央部21の後部に、左右の操作スティック31を有している(
図3参照)。
図1に示すように、操作スティック31は中央部21から上方に伸び、その上端に、ユーザの指が触れるための円形の被操作部31bを有している。被保持部10R,10Lの上面に設けられた操作部材(すなわち、操作ボタン11及び方向キー19)の高さは、操作スティック31の高さ(長さ)よりも低い。操作スティック31は、例えば、その半径方向に傾けたり、傾けた状態で回転させることができる。操作デバイス1は操作スティック31が傾いた方向、傾き量を検知して、それらに応じた信号を情報処理装置に送信する。また、操作スティック31は、その半径方向にスライド可能であってもよい。この場合、操作デバイス1は、予め規定した直交する2方向における操作スティック31の移動量(例えば、前後方向の移動量と左右方向の移動量)とを検知し、それらに応じた信号を情報処理装置に送信する。
【0035】
図3に示すように、操作部材22は中央部21の上面の前部に設けられている。左右の操作スティック31は操作部材22の後方に位置している。表面パネル24の右縁24a及び左縁24cは、操作スティック31の前方に位置している。このレイアウトによれば、縁24a,24cに沿った指のスライドにとって、操作スティック31が邪魔になることが抑えられる(
図8参照)。この例では、右縁24aの前端、すなわち表面パネル24の最前部の右端24bは、右の操作スティック31の中心Cよりも右方向に位置している。左縁24cの前端、すなわち、表面パネル24の最前部の左端24dは、左の操作スティック31の中心Cよりも左方向に位置している。
【0036】
図6に示すように、グリップ12は被保持部10R,10Lの前部から後方かつ下方に斜めに伸びている。被保持部10R,10Lは、それらの前面から前方且つ下方に突出する突出部10cを有している。突出部10cには操作ボタン15,16が設けられている。この形状によれば、グリップ12を握りながら、操作ボタン15,16上に人差し指を置き、親指を操作部材22上に置く保持の仕方が容易となる。
【0037】
なお、操作デバイス1は、当該操作デバイス1を水平面においたときに操作部材22が水平になるように形成されてもよい。具体的には、
図6に示すように、グリップ12の最後部の下端12bと、突出部10cの下端10dとを含む平面が操作部材22と平行となるように、突出部10cの形状(下端10dの高さ)と、グリップ12の形状(下端12bの高さ)とが設定されてもよい。こうすることで、操作デバイス1を水平面においた状態でも、操作部材22上で指を容易にスライドさせることができる。グリップ12の下端12bと突出部10cの下端10dとには、これらを保護する部材(例えばゴム)が設けられてもよい。これにより、下端12b,10dに傷がつくことを防ぐことができる。
【0038】
突出部10cに設けられた操作ボタン15,16は上下方向に並んでいる。操作ボタン15は、例えばオンオフ操作が可能なボタンであり、操作ボタン16は、例えばユーザの押し量を検知できるアナログボタンである。
図3に示すように、操作部材22の前縁24eは、操作ボタン15,16よりも後方に位置している。
【0039】
中央部21はスピーカーを内蔵している。スピーカーは左右の操作スティック31の間に位置している。
図1に示すように、中央部21の上面は、スピーカーに対応する位置に、通音孔21cを有している。スピーカー及び通音孔21cのこのレイアウトによれば、操作デバイス1が出力する音を容易に聞くことができる。なお、通音孔21cの位置にはスピーカーに変えてマイクが配置されてもよい。
【0040】
図1に示すように、左右の操作スティック31の間には、使用頻度が比較的低い操作ボタン21fが配置されている。操作ボタン21fは、例えば、情報処理装置に接続される表示装置をホーム画像(例えば、情報処理装置が実行するソフトウェアを選択するためのメニュー画像)に戻すために使用される。
【0041】
上述したように、被保持部10Rの前部の上面には複数(この例では4つ)の操作ボタン11が配置されている。
図4に示すように、被保持部10Rは複数の操作ボタン11にそれぞれ対応した複数(この例では4つ)の発光体13を内蔵している(
図4では明瞭化のために発光体13を黒丸で示している)。発光体13は例えば発光ダイオードである。一例では、操作デバイス1は、情報処理装置や操作デバイス1の動作状態に応じて、発光体13の点灯状態を変える。例えば、情報処理装置が操作ボタン11の押下操作をユーザに対して要求する場合、操作デバイス1は、押下操作が要求される操作ボタン11に対応する発光体13を点灯又は点滅させる。複数の発光体13は例えば互いに異なる色で光る。発光体13の色は操作デバイス1や情報処理装置の動作状態によって変化してもよい。操作デバイス1は、当該操作デバイス1が動作しているときに(電源がオンされているときに)、発光体13を常時点灯させてもよい。
【0042】
図4に示すように、発光体13は、操作ボタン11自体ではなく、操作ボタン11に隣接して配置されている。具体的には、複数の発光体13は複数の操作ボタン11の全体を取り囲むように、互いに離れて配置されている。発光体13のこのレイアウトによれば、ユーザの指で操作ボタン11が隠れる場合であっても、ユーザは発光体13の光を見ることができる。この例では、4つの発光体13は、4つの操作ボタン11を取り囲む円周上に配置されている。より具体的には、発光体13は操作領域ARの外周縁上に配置されている。各発光体13は、対応する操作ボタン11に対して、操作領域ARの半径方向の外方に位置している。発光体13のこのレイアウトによれば、発光体13と操作ボタン11との対応関係がユーザにとって明確になる。
【0043】
図4に示すように、被保持部10Rは、その上面に、導光部材14を有している(
図4では明瞭化のために導光部材14に網掛けを施している)。発光体13は導光部材14の下側(裏側)に配置され、導光部材14は発光体13の光を被保持部10Rの上面に透過させる。導光部材14は複数の操作ボタン11を取り囲む形状を有する1つの部材である。導光部材14を有する構造によれば、互いに独立した導光部材が発光体13のそれぞれに設けられる構造に比して、部品数を低減できる。この例の導光部材14は略環状であり、操作領域ARの外周縁に配置されている。より具体的には、導光部材14は段差10bの内側に配置されている。
【0044】
発光体13及び導光部材14は、左側の被保持部10Lにも設けられてもよい。この場合、複数の発光体13は方向キー19を取り囲むように配置され、方向キー19の4つの端部にそれぞれ対応する。
【0045】
上述したように、被保持部10R,10Lは、その前面に、突出部10cを有している。
図2に示すように、中央部21の前面21aには発光部28が設けられている。発光部28は左右の突出部10cの間に位置している。発光部28のこのレイアウトによれば、ユーザが被保持部10R,10Lを保持している状態で、発光部28がユーザの手や指で隠れることを防ぐことができる。
【0046】
情報処理装置は、当該情報処理装置に接続されたカメラを通して発光部28の光を取得する。情報処理装置はカメラを通して取得した画像に対して画像処理を行い、取得した画像における発光部28の位置や大きさに基づいて操作デバイス1の位置を検出する。例えば、複数のユーザが複数の操作デバイス1をそれぞれ使用し、表示画面に表示される複数のオブジェクト(キャラクター)をそれぞれ操作する場合、オブジェクトの位置と操作デバイス1の位置とを対応させることができる。例えば、右側の操作デバイス1を操作するユーザのオブジェクトは右側に表示し、左側の操作デバイス1を操作するユーザのオブジェクトは左側に表示することができる。発光部28は任意の色で光ることができる。例えば発光部28は赤、緑及び青の発光体(例えば発光ダイオード)を含み、各発光体の輝度を調節することで、情報処理装置が指定する色や、操作デバイス1の動作状態に応じた色で光る。このため、複数の操作デバイス1が同時に使用される場合であっても、情報処理装置は各操作デバイス1の位置を検出できる。
【0047】
図2及び
図5に示すように、発光部28は左右方向に細長い形状を有している。これにより、カメラを通して取得した画像にある他の光と、発光部28の光とを識別し易くなる。その結果、操作デバイス1の位置検出性能を向上できる。
図2の例では、発光部28は直線的に伸びる棒状である。この形状によれば、カメラが取得した画像における発光部28の形状が、操作デバイス1の姿勢によって変化することを抑えることができる。すなわち、操作デバイス1をカメラに対して斜めに配置した場合、カメラが取得した画像における発光部28の長さが変化するものの、その形状は変化しない。これにより、カメラを通した操作デバイス1の位置検出性能を向上できる。なお、発光部28の形状はこれに限られず、例えばV字形状でもよいし、弧状に湾曲してもよい。
【0048】
図2に示すように、発光部28は、中央部21の前面に位置する、左右方向に細長い光拡散部材28aを有している。光拡散部材28aの左右方向の長さは上下方向の幅よりも大きい(
図5参照)。上述した発光体は光拡散部材28aの後側に配置される。光拡散部材28aは発光体の光を中央部21の前面に透過させる。これにより、1つの発光体が光拡散部材28aの後側に配置される場合、又は複数の発光体が左右方向に分散して配置される場合であっても、発光部28の全体が概ね均等に光る。
【0049】
図2に示すように、光拡散部材28aは中央部21の前面21aから前方に突出している。そのため、光拡散部材28aは、その発光面に、前方に向いた部分だけでなく、上方に向いた部分と、下方に向いた部分とを含んでいる。これにより、カメラが発光部28の光を取得し易くなる。光拡散部材28aは中央部21の前面21aから突出しているので、
図3に示すように、操作デバイス1を平面視したときにも光拡散部材28aを見ることができる。そのため、ユーザは、操作デバイス1を保持しながら、発光部28の発光状態
(発光しているか否かや、色)を確認できる。上述したように、板状の操作部材22の前縁(より具体的には、表面パネル24の前縁24e)は、操作デバイス1の中央部21の上面の前縁を構成している。
図3に示すように、発光部28は表面パネル24の前縁24eよりも前方に位置している。そのため、ユーザは表面パネル24の前縁24eを押している場合でも、発光部28の光を視認できる。また、カメラは、ユーザの指に遮られることなく、発光部28の光を捉えることが可能となる。なお、光拡散部材28aは、必ずしも前方に突出していなくてもよい。
【0050】
図2に示すように、光拡散部材28aの突出量は操作ボタン15,16が設けられた突出部10cの突出量より小さい。そのため、光拡散部材28aの右側又は左側から当該光拡散部材28aに外力が作用することを防ぐことができる。すなわち、光拡散部材28aを突出部10cによって保護できる。中央部21の前面21aには、光拡散部材28aの左右に位置する凸部21dが形成されている。光拡散部材28aと凸部21dは左右方向に伸びる一連の張り出し部を形成している。この一連の張り出し部は、操作ボタン15,16が設けられた左右の突出部10cの基部に繋がっている。これにより、光拡散部材28aに外力が作用することをより効果的に防ぐことができる。なお、中央部21にはこのような凸部21dが設けられることなく、光拡散部材28aの端部が突出部10cの基部に繋がっていてもよい。
【0051】
図2に示すように、中央部21の前面にはコネクタ33が設けられている。コネクタ33には、例えば、操作デバイス1と情報処理装置とを接続するケーブルが接続される。コネクタ33は光拡散部材28aの下方に位置している。上述したように光拡散部材28aは左右方向に伸びる形状を有し、且つ前方に突出している。そのため、ケーブルがコネクタ33に接続されている状態で、ケーブルの端部は光拡散部材28aによって保護され得る。
【0052】
図1及び
図7に示すように、中央部21の後面には、コネクタ34が設けられている。コネクタ34は、例えば、ヘッドフォンやイヤフォンなどのケーブルが接続される。また、コネクタ34には、操作デバイス1の機能を拡張する他の装置が接続されてもよい。
【0053】
図1に示すように、被保持部10R,10Lは、操作領域AR,ALに設けられた操作部材(操作ボタン11と方向キー19)の後方に、操作ボタン17R,17Lをそれぞれ有している。操作ボタン17R,17Lは、操作スティック31や操作ボタン11、方向キー19などの操作部材に比べると、使用頻度の低いボタンである。例えば、操作ボタン17R,17Lは、メニュー画像に表示される選択肢を選択するためのセレクトボタンや、ゲームのスタートを指示するスタートボタンとして機能する。また、操作ボタン17R,17Lは特定の機能の実行を指示するためのショートカットボタンでもよい。特定の機能は、例えば、ゲームデータやユーザのコメントをネットワーク上の特定のサーバーに送信する機能である。
【0054】
図3に示すように、右側の操作ボタン17Rは、右側の操作スティック31に対して左右方向の外方(すなわち、右方向)に位置している。すなわち、操作ボタン17Rは操作スティック31を通る左右方向の直線L2と交差している。同様に、左側の操作ボタン17Lは、左側の操作スティック31に対して左右方向の外方(すなわち、左方向)に位置している。操作ボタン17R,17Lの高さは、操作スティック31よりも低い。これにより、操作スティック31を操作している指が誤って操作ボタン17R,17Lを押すことを防ぐことができる。
【0055】
操作ボタン17R,17Lは、操作領域AR,ALの外周縁に形成された段差10bのさらに外側に位置している。すなわち、操作ボタン17R,17Lは段差10bの後方に位置している。
図7に示すように、操作ボタン17R,17Lの高さは、段差10bの高さ、すなわちグリップ12の上面に対する、被保持部10R,10Lの前部の上面の高さよりも低い。これにより、操作領域AR,ALに設けられた操作部材を操作している指が、誤って操作ボタン17R,17Lを押すことを防ぐことができる。この例の操作ボタン17R,17Lの上面はグリップ12の上面と面一である。
【0056】
図3に示すように、操作ボタン17R,17Lは、左右方向に細長い形状を有している。これにより、ユーザは操作ボタン17R,17Lを容易に押すことができる。操作ボタン17R,17Lの前縁17aは、操作領域AR,ALの外周に沿って湾曲している(
図4参照)。これにより、操作ボタン17R,17Lと段差10bとの距離を狭めることができる。その結果、ユーザが、操作ボタン17R,17Lの操作が必要なときには、容易にこれらのボタンを押すことができる。
【0057】
図3及び
図4に示すように、操作ボタン17R,17Lは、グリップ12の延伸方向に沿ったグリップ12の中心線L3に対して左右方向の中心に向けて、すなわち操作スティック31に向けて、オフセットしている。換言すると、右側の操作ボタン17Rは中心線L3に対して左方向にオフセットし、左側の操作ボタン17Lは中心線L3に対して右方向にオフセットしている。これにより、グリップ12を握っている手や、操作スティック31を操作している指が、操作ボタン17R,17Lに触れ難くなっている。
図1に示すように、中央部21の後部には操作スティック31の基部を収容する円筒部21eを有している。操作ボタン17R,17Lの内側の縁(右側の操作ボタン17Rの左縁、及び左側の操作ボタン17Lの右縁)17bは円筒部21eに近接し、円筒部21eの外周に沿って湾曲している。
図3に示すように、操作ボタン17R,17Lの外側の縁(右側の操作ボタン17Rの右縁、及び左側の操作ボタン17Lの左縁)17cは、内側の縁17bに比して、中心線L3に対して大きく傾斜している。これにより、グリップ12を握っている手が、操作ボタン17R,17Lにさらに触れ難くなっている。
【0058】
図1及び
図7に示すように、左右のグリップ12には操作ボタン35が設けられている。操作ボタン35は左右のグリップ12の内側の面に設けられている。すなわち、操作ボタン35は、左側のグリップ12の右側面と、右側のグリップ12の左側面とに設けられている。操作ボタン35のこのレイアウトによれば、ユーザは、例えば、グリップ12を握る指(例えば薬指)で操作ボタン35を押すことができる。操作ボタン35は、上下方向に細長い形状を有している。これにより、ユーザはさらに容易に操作ボタン35を押すことができる。
【0059】
[操作デバイスの第2の例]
図11及び
図12は第2の例である操作デバイス101の斜視図である。
図11は操作デバイス101の上側を臨む図であり、
図12は操作デバイス101の前側を臨む図である。
図13は操作デバイス101の平面図であり、
図14は操作デバイス101の正面図である。
図15は操作デバイス101の側面図である。
図16は操作デバイス1の背面図である。
図17は操作デバイス101の使用の一形態を示す図である。これらの図では操作デバイス1と同一箇所には同一符号を付している。以下では、操作デバイス1と異なる点を中心に説明し、説明のない事項は操作デバイス1と同様である。
【0060】
図11に示すように、操作デバイス101は、操作デバイス1と同様に、被保持部110L,110R及び中央部121を有している。被保持部110L,110Rの前部の上面には、操作ボタン11及び方向キー19に変えて、操作スティック31が設けられている。操作ボタン11と方向キー19は、中央部121の上面の後部に設けられ、操作スティック31よりも後方に位置している。
【0061】
図13に示すように、操作デバイス101は、中央部121の上面に、上述の操作部材22に対応する操作部材122を有している。操作部材122はタッチセンサ23と表面パネル124とを含んでいる。この例の表面パネル124はタッチセンサ23と同様に矩形であり、タッチセンサ23と概ね同じ横幅を有している。操作部材122は左右の被保持部110L,110Rが有する操作部材(この例では、操作スティック31)の間に位置している。操作部材122は、ユーザの押下操作を受けて上下動できるように支持され、オン/オフ操作が可能なボタンとしても機能している。操作部材122は、操作部材22と同様に、操作部材122のいずれの位置が押されても上下動できるように支持されている。なお、操作部材122の構造はこれに限られず、例えば、後部のみが下がるように操作部材122の前縁は軸によって支持されてもよい。
【0062】
操作部材122は板状であるので、操作部材122の右縁124aと右側の操作スティック31との距離、及び操作部材122の左縁124dと左側の操作スティック31との距離を小さくできる。また、操作部材122と、その後側に配置されている操作部材(具体的には、操作ボタン11及び方向キー19)との距離も小さくできる。その結果、ユーザは被保持部110R,110Lを保持しながら、操作部材122を容易に操作できる。
【0063】
図13に示すように、中央部121は、その後部の上面に、操作ボタン11と方向キー19とがそれぞれ配置される操作領域BR,BLを有している。操作領域BR,BLは操作部材122の後方に位置している。表面パネル124の後縁124gの最右部124iは操作領域BRの外周縁に沿って形成されている。最左部124hは操作領域BLの外周縁に沿って形成されている。表面パネル124の後縁124g、すなわち操作部材122の後縁は操作領域BR,BLの外周縁に近接している。そのため、
図17に示すように、ユーザは、操作領域BR,BL上に配置した指を、左右方向における操作デバイス101の中心に向けて斜めに伸ばすことで、操作部材122に容易に触れることができる。このように、操作部材22の後方に高さの低い操作部材(操作ボタン11及び方向キー19)が配置されているので、ユーザは特に操作部材122の後部に容易に触れることができる。操作部材122は、上述したように、その後部のみが下がるように、操作部材122の前縁は軸によって支持されてもよい。
【0064】
操作部材22と同様に、操作部材122の前縁、すなわち表面パネル124の前縁124eは中央部121の上面の前縁を構成している。すなわち、
図12に示すように、中央部21を構成する操作デバイス101の上ハウジング半体141の上面は、表面パネル124の前縁124eのさらに前側に位置する縁を有していない。表面パネル124の前縁124eは中央部121の前面121aに位置している。この例の表面パネル124の最前部は、表面パネル24と同様に、略L字状の断面を有している。すなわち、表面パネル124は、その前縁124eから下がる前面部124fを有している。表面パネル124を露出させる上ハウジング半体141に形成された開口の前縁は、
図9で示した例と同様に、前面部124fの下方に位置している。
【0065】
図12に示すように、中央部121の前面121aは、その下部121eに比べて大きく前方に張り出した上部121dを有している。こうすることで、中央部121の上面の前後方向の幅を増すことができる。その結果、操作部材122の前後方向の幅を増すことができる。
【0066】
操作領域BR,BLの外周縁には、操作デバイス1が有する操作領域AR,ALと同様に、段差121jが形成されている(
図11及び
図14参照)。表面パネル124の後縁124gは段差121jの前側に位置している。そのため、ユーザは操作部材122を見ることなく、指が操作部材122に触れる位置にあることを認識できる。すなわち、ユーザは操作部材122の後部に指を配置していることを認識できる。段差121jの表面(上面)は操作領域BR,BLの外方に向かって下がるように傾斜している。なお、操作ボタン11が設けられた操作領域BRの段差121jの内側には、操作デバイス1と同様に、環状の導光部材14及び発光体(不図示)が設けられている。
【0067】
操作デバイス101は、操作デバイス1と同様に、中央部121の前面121aに発光部128を有している。発光部128は、被保持部110R,110Lの前面に形成された左右の突出部10cの間に位置している(
図14参照)。この例の発光部128は、発光部28と同様に、左右方向に直線的に伸びる棒状である。
【0068】
発光部128の光拡散部材128aは、中央部121の前面121aの下部121eに対して前方に突出している。詳細には、中央部121の前面121aの上部121dは、下部121eに比べて前方に大きく張り出している。
図12に示すように、光拡散部材128aは上部121dの最下部を構成している。すなわち、上部121dの最下部に凹部が形成され、この凹部に発光部128は嵌められている。発光部128の光拡散部材128aは、その発光面として、下方に光を放つ下面と、前方に光を放つ前面とを含んでいる。そのため、発光面の面積が大きくなり、カメラによる発光部128の光の取得が容易になる。
【0069】
発光部128の前面は、中央部121の上部121dの前面と面一となっている。そのため、光拡散部材128aに上側から力が加わることを防ぐことができる。また、光拡散部材128aの右側と左側とに上述した突出部10cが位置しているので、光拡散部材128aに左右方向の力が作用することを防ぐことができている。
【0070】
中央部121の前面121aの下部121eには、
図14に示すように、コネクタ33が設けられている。コネクタ33は発光部128の下方に位置している。そのため、コネクタ33に接続されるケーブルの端部の上側を発光部128によって保護できる。
【0071】
図15及び
図16に示すように、操作デバイス101のハウジング140は、下方に開いた形状の上ハウジング半体141と、上方に開いた形状の下ハウジング半体142とを有し、これらは上下方向で組み合わされている。被保持部110R,110L、及び中央部121はハウジング半体141,142によって構成されている。被保持部110R,110Lは帯状の壁部材143を有している(
図15及び
図16では、明瞭化のために壁部材143に網掛けを施している)。壁部材143は上ハウジング半体141の下縁141aと、下ハウジング半体142の上縁142aとの間に配置され、被保持部110R,110Lの側面の一部を構成している。右側の被保持部110Rにおいては、壁部材143は、被保持部110Rの前部の右側面(左右方向の外側の面)から、グリップ112の右側面及びグリップ112の後端を通って、グリップ112の左側面(左右方向の内側の面)に達している。左側の被保持部110Lにおいては、壁部材143は、被保持部110Lの前部の左側面(左右方向の外側の面)から、グリップ112の左側面及びグリップ112の後端を通って、グリップ112の右側面(左右方向の内側の面)に達している。こうすることによって、被保持部110R,110Lを握るユーザの手が触れやすい位置に、ハウジング半体141,142の縁141a,142aが位置することを、避けることができる。その結果、被保持部110R,110Lを保持しているときに得られる感触を向上できる。
【0072】
図11及び
図16に示すように、左右のグリップ112の内側の面には操作ボタン135が設けられている。操作ボタン135は、壁部材143と同様に、上ハウジング半体141の下縁141aと下ハウジング半体142の上縁142aとの間に位置している。また、操作ボタン135は、壁部材143と概ね等しい上下方向の幅を有し、且つ壁部材143に対して当該壁部材143の延伸方向に位置している。これにより、操作ボタン135が目立ちにくくなり、操作デバイス101の外観を向上できる。また、操作ボタン135はハウジング半体141,142と面一となっている。これにより、グリップ112を握っている指が操作ボタン135を誤って押すことを避けることができる。
【0073】
図11に示すように、被保持部110R,110Lには、上述の操作ボタン17R,17Lに対応する操作ボタン117R,117Lが設けられている。操作ボタン117R,117Lは、被保持部110R,110Lの前部に設けられた操作部材(この例では、操作スティック31)の後方に位置している。また、操作ボタン117R,117Lは、中央部121の後部に設けられた操作部材(この例では、操作ボタン11及び方向キー19)に対して、左右方向の外方に位置している。
図13に示すように、操作ボタン117R,117Lは、操作ボタン11及び方向キー19に対して、前方にオフセットしている。すなわち、操作ボタン117R,117Lは、操作ボタン11及び方向キー19の中心Cよりも前方に位置している。
【0074】
図16に示すように、操作ボタン11の上面及び方向キー19の上面の位置は、操作スティック31の上面の位置よりも低い。操作ボタン117R,117Lの上面の位置は、操作ボタン11の上面及び方向キー19の上面の位置よりもさらに低い。そのため、操作ボタン11や方向キー19が操作されているときに、誤って操作ボタン117R,117Lが押されることを防ぐことができる。
【0075】
図11に示すように、この例の被保持部110R,110Lは、それらの前部の上面に、わずかに凹んだ凹部110fを有している。すなわち、操作スティック31の周りには、当該操作スティック31を取り囲む円弧状の枠部110gが形成されている。そして、この枠部110gの内側が凹んでいる。操作ボタン117R,117Lは、この凹部110fに設けられている。そのため、操作ボタン117R,117Lの上面の位置を操作ボタン11の上面及び方向キー19の上面の位置よりも低くしながら、操作ボタン117R,117Lの高さ、すなわち凹部110fからの突出量を確保できる。
【0076】
[操作デバイスの第3の例]
図18から
図21は第3の例である操作デバイス101を示す図である。
図18は平面図である。
図19は斜視図である。
図20は正面図である。
図21は低面図である。これらの図では操作デバイス1と同一箇所には同一符号を付している。以下では、操作デバイス1と異なる点を中心に説明し、説明のない事項は操作デバイス1と同様である。
【0077】
図18に示すように、操作デバイス201は、中央部21の上面に、板状の操作部材222を有している。操作部材222は、操作部材22と同様、タッチセンサ223と表面パネル224とを含んでいる。タッチセンサ223は左右の被保持部10L,10Rが有する操作部材(すなわち、操作ボタン11及び方向キー19)の間に位置している。操作部材222はユーザの押下操作に応じて上下動できるように支持されている。この例の表面パネル224は、矩形であり、タッチセンサ223と概ね同じ横幅を有している。この例では、表面パネル224と、操作ボタン11及び方向キー19がそれぞれ配置された操作領域CR,CLの表面は同一平面に位置している。すなわち、操作デバイス201は、操作デバイス1と異なり、操作領域CR,CLの周りに段差を有していない。
【0078】
図19に示すように、操作部材222は、操作部材22と同様、中央部21の上面を構成する部分と、中央部21の前面21aを構成する部分とを含んでいる。すなわち、操作部材222の前縁(すなわち表面パネル224の前縁)は、中央部21の上面の前縁を構成している。この例の表面パネル224の最前部は略L字状の断面を有し、表面パネル224はその前縁から下方に伸びる前面部224fを有している。
【0079】
図18に示すように、操作デバイス201は、操作部材222の右側及び左側に、上述の操作ボタン17R,17Lと同様の機能を有する操作ボタン217R,217Lを有している。操作ボタン217R,217Lは、4つの操作ボタン11及び方向キー19の間に位置し、且つ4つの操作ボタン11及び方向キー19よりも前方に位置している。そのため、ユーザーは、被保持部10Rを保持しながら、いずれかの操作ボタン11上に配置した指を伸ばすことにより、操作ボタン217Rを操作できる。同様に、ユーザーは、被保持部10Lを保持しながら、方向キー19に配置した指を伸ばすことにより、操作ボタン217Lを操作できる。操作ボタン217R,217Lの上面は、表面パネル224の表面に対して突出していない。この例の操作ボタン217R,217Lの上面は、表面パネル224の表面と同一平面に位置している。そのため、ユーザーが操作部材22を操作する際に、誤って操作ボタン217R,217Lを押すことを防ぐことができる。
【0080】
上述したように、被保持部10R,10Lは、その前面に、突出部10cを有している。
図19及び
図20に示すように、操作デバイス201は、中央部21の前面21aに、発光部228を有している。発光部228は左右の突出部10cの間に位置している。発光部228は、正面視において左右方向に細長い矩形を有している。発光部228の左右の縁は、上述の発光部28に比して、突出部10cとの間に大きな距離を有している。そのため、ユーザが突出部10cに設けられた操作ボタン15,16を操作している際に、発光部228の光がユーザの指で遮られることをより効果的に抑えることができる。
【0081】
この例の発光部228の左右方向の幅は、
図20に示されるように、操作部材22の左右方向の幅よりも小さい。操作部材22の最右部及び最左部は、発光部228よりも右方向及び左方向にそれぞれ位置している。ユーザが操作デバイス201をその前側が下がるように保持しながら、操作部材22の最右部又は最左部を押す際、指の先端が操作部材22の前縁を越えている場合がある。そのような場合であっても、発光部228の左右方向の幅が操作部材22よりも小さいので、ユーザの指が発光部228の光を遮ることを抑えることができる。なお、
図19に示すように、操作デバイス201は、操作デバイス1と同様、中央部21の前面21aに凸部21dを有している。発光部228と凸部21dは左右方向に伸びる一連の張り出し部221eを形成している。この一連の張り出し部221eは左右の突出部10cに繋がっている。
【0082】
張り出し部221eは、操作部材222の前縁(より具体的には、表面パネル224の前面部224f)よりも前方に張り出している。発光部228の後縁228dは、
図18に示すように、操作部材222の前縁よりも前方に位置している。換言すると、操作部材222の前縁は発光部228の後縁228dよりも後方に位置している。そのため、ユーザの指が操作部材222の前縁に置かれている場合であっても、ユーザの指がカメラによる発光部228の光の取得の障害となることを抑えることができる。特にこの例では、操作デバイス201の平面視において、張り出し部221eの基部221fも操作部材222の前縁よりも前方に位置している。そのため、ユーザの指がカメラによる発光部228の光の取得の障害となることを、より効果的に抑えることができる。なお、操作部材222の前縁は、平面視において、張り出し部221eの基部221fと重なるように設けられてもよい。
【0083】
図20に示すように、発光部228は、発光部28に比して、大きな上下方向の幅W2を有している。この例の発光部228の幅W2は中央部21の前面21aの上下方向の幅に対応している。より具体的には、発光部228の幅W2は、中央部21の前面21aの下縁(すなわち、後述する下面221gの前縁221L)と、操作部材22の前縁(この例では表面パネル224の前面部224fの下縁)との間隔に対応している。つまり、発光部28は前面21aの上下方向の幅を最大限に利用している。この例では、張り出し部221eは中央部21の前面21aの上下方向の幅に対応した縦幅、より具体的には前面21aの上下方向の幅と概ね等しい縦幅を有している。発光部228は張り出し部221eの上縁(基部221f)から下縁に亘って設けられている。このように発光部228は比較的大きな縦幅を有するため、情報処理装置に設けられたカメラが発光部228の光を取得しやすくなる。発光部228は、その前面に、発光部28の光拡散部材28aと同様の機能を有する光拡散部材を有している。そのため、発光部228の前面の全体が発光する。
【0084】
発光部228は張り出し部221eに設けられており、中央部21の前面21aから前方に突出している。
図18に示すように、この例の発光部228の突出幅は、被保持部10R,10Lに設けられた突出部10cの突出幅W3と概ね等しい。換言すると、操作デバイス201の平面視した場合、発光部228の前端の前後方向の位置は、突出部10cの前端10eのそれと概ね一致している。そのため、ユーザーが操作デバイス201を右側又は左側に傾けながらこれを保持している場合であっても、発光部228の光が突出部10cで遮られることを抑えることができる。なお、発光部228の前面は円弧状に湾曲している。この例では、発光部228の延伸方向に対して直交する当該発光部228の断面は半円である。そのため、操作デバイス201が斜めに保持されている場合であっても、カメラが認識する発光部228の形状の変化を抑えることができる。
【0085】
図19及び
図21に示すように、操作デバイス201の中央部21は、下面221gを有している。中央部21は、下面221gに、ケーブルのコネクタが操作デバイス201の前側から挿入可能なコネクタ233を有している。すなわち、中央部21は、その下側にコネクタ233を有し、ケーブルが挿入されるコネクタ233の挿入口は前方に向かって開口している。下面221gの前部221jは、コネクタ233の挿入口(コネクタ233の前端)よりも前方に張り出している。これにより、発光部228の光の進行がコネクタ233に接続されたケーブルやその前端のコネクタによって遮られることを、効果的に抑えることができる。なお、コネクタ233の挿入口は、斜め下方に向いていてもよい。こうすることで、コネクタ233に接続されるケーブルと発光部228との間により大きな距離を確保することが可能となる。
【0086】
図19に示すように、中央部21の下面221gは、下方に膨らむ膨らみ部221hを有している。コネクタ233はこの膨らみ部221hに収容され、その挿入口は膨らみ部221hの前面から前方に露出している。
図20に示すように、被保持部10R,10Lの最下部(この例では、最後部の下端)と、突出部10cの下端10dは、膨らみ部221hよりも低い位置に位置している。そのため、例えばユーザが操作デバイス201の保管のために操作デバイス201を平面上に置いた場合であっても、ケーブルの端部に設けられたコネクタが当該平面に接触することが防がれる。その結果、コネクタ233に負荷が掛かることを防ぐことができる。
【0087】
図19に示すように、下面221gの前部221jは斜めに形成され、前方且つ上方に向かって伸びている。そのため、ユーザがケーブルのコネクタをコネクタ233に挿入する際、ケーブルのコネクタは前部221jによってコネクタ233に案内され得る。その結果、ケーブルのコネクタをスムーズに挿入できる。この例の前部221jは緩やかに湾曲している。なお、前部221jは傾斜した平面であってもよい。前部221jには、ケーブルのコネクタの幅に対応した幅を有する溝221kが形成されている。コネクタ233にケーブルのコネクタが挿入された状態では、ケーブルの端部は溝221kに配置される。そのため、操作デバイス201の使用時に操作デバイス201が動いた場合であっても、コネクタ233に作用する左右方向の負荷を軽減できる。
【0088】
図20に示すように、発光部228とコネクタ233は、正面視において、上下方向において離れて位置している。操作デバイス201は、その内部に回路基板を有している。発光部228の光源(例えばLED)とコネクタ233のうち一方の部品は、回路基板に実装され、他方の部品はその回路基板から上下方向において離れている。そして、他方の部品はケーブル等を介してこの回路基板に接続される。
【0089】
図20に示す例では、発光部228の光源は回路基板251に実装されている。この例の操作デバイス201は、回路基板251の下側に配置され、回路基板251と対向する回路基板252をさらに有している。コネクタ233は回路基板252に実装されている。回路基板251と回路基板252は、不図示の電線を通して繋がっている。回路基板251には、操作デバイス201を制御する制御回路が実装されており、コネクタ233を通して送受信されるデータは、回路基板252と電線とを通して回路基板251の制御回路に入力される。
【0090】
コネクタ233は回路基板252の下面に実装される。一方、発光部228の光源は、例えば、回路基板251の上面に実装される。これにより、上下方向におけるコネクタ233と発光部228との間に大きな距離を確保できる。その結果、コネクタ233に接続されるケーブルが発光部228の光の妨げとなることを効果的に抑えることが可能となる。なお、回路基板252は必ずしも設けられていなくてもよい。例えば、コネクタ233は、回路基板を介することなく、電線によって回路基板251に接続されてもよい。
【0091】
以上説明したように、操作デバイス201は、第1の操作部材(以上の説明では操作ボタン11及び方向キー19)が設けられた上面を有し左右方向において互いに離れて位置する、ユーザが保持するための左右の被保持部10R,10Lとを有している。また、操作デバイス201は、左右の被保持部10R,10Lを連結する中央部21と、中央部21の前面21aに設けられた発光部228と、中央部21の下面221gに設けられ、ケーブルが前側から挿入可能なコネクタ233と、中央部21の前部が有し、コネクタ233よりも前方に張り出す中央部21の下面221gとを有している。この操作デバイス201によれば、コネクタ233に接続されたケーブルが発光部228の光の進行の邪魔になることを抑えることができる。
【0092】
なお、操作デバイスには種々の変更が可能である。
【0093】
例えば、グリップ12,112の操作ボタン135は必ずしも操作デバイスに設けられなくてもよい。
【0094】
また、操作ボタン17R,17Lの位置は、被保持部10R,10Lの前部に設けられた操作部材(操作ボタン11及び方向キー19)の後方でなくてもよい。操作ボタン17R,17Lは、例えば、左右の操作スティック31の間に配置されてもよい。
【0095】
また、中央部21の前面に設けられる発光部28は必ずしも前方に突出していなくてもよい。
【0096】
また、操作デバイス101において、中央部121の前面121aの上部121dは下部121eに対して前方に張り出していなくてもよい。
【0097】
また、操作デバイス1,101,201を構成するハウジングの上面は、操作部材22,122,222の前側に位置する縁を有してもよい。
【0098】
また、中央部21の前面21aには、複数の発光部が設けられてもよい。その場合、複数の発光部は左右方向に並ぶように配置されてもよい。
【0099】
[本発明に係る実施形態]
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図22及び
図23は、本発明の実施形態の一例である操作デバイス301の斜視図である。
図22は操作デバイス301の上側を臨む図であり、
図23は操作デバイス301の前側を臨む図である。
図24は操作デバイス301の平面図であり、
図25は操作デバイス301の正面図である。
図26は
図24に示すXXVI-XXVI線での断面図である。これらの図では、これまで説明した操作デバイスと同一箇所には同一符号を付している。以下では、これまで説明した操作デバイスと異なる点を中心に説明し、説明のない事項は、これまで説明した操作デバイスと同様である。
【0100】
図22に示すように、操作デバイス301は、その左部及び右部に、ユーザーが保持するための被保持部310L,310Rをそれぞれ有している。また、操作デバイス301は、被保持部310L,310Rの間に中央部321を有している。被保持部310L,310Rの前部の上面には、ユーザが操作するための操作部材(具体的には操作ボタン11及び方向キー19)が設けられている。操作デバイス301はハウジング340を有している。ハウジング340は操作デバイス301の外面を構成するとともに、操作デバイス301が備える種々の部品を収容している。この例のハウジング340は上ハウジング半体341と下ハウジング半体349とを有し、これらは上下方向において互いに組み合わされている。
【0101】
図23に示すように、操作デバイス301は、中央部321の前面に発光面328cを有している。発光面328cの光は情報処理装置に接続されたカメラを通して捉えられる。
図26に示すように、操作デバイス301は、可視光を出す光源G(この例では発光ダイオード)と、発光面328cとして機能する前面を有する板状の光拡散部材328とを有している。光源Gの光は光拡散部材328を通り、発光面328cの全体から出る。すなわち、発光面328cは面発光する。
【0102】
操作デバイス301は、互いに色の異なる複数の光源(例えば、赤、緑及び青の光源)Gを含んでいる。操作デバイス301が各光源Gの輝度を調節することで、発光面328cは情報処理装置が指定する色や、操作デバイス301の動作状態に応じた色で光る。こうすることで、複数の操作デバイス301が同時に使用される場合であっても、情報処理装置は操作デバイス301のそれぞれの位置を検出できる。
【0103】
図26に示す例では、光拡散部材328の内側には導光部材329が配置されている。光源Gは回路基板70の下面に実装され、導光部材329の上側に位置している。光源Gの光は導光部材329及び光拡散部材328内で拡散し、発光面328cから出る。光源Gの位置はこれに限られない。例えば、部材328,329の左右に配置されてもよい。
【0104】
中央部321は発光面328cの上方に位置する部分を含んでいる。発光面328cは、中央部321のこの部分によって隠れるように配置されている。
図26に示すように、操作デバイス301も、これまで説明した操作デバイス1等と同様に、中央部321の上面を構成する表面パネル324を有している。発光面328cは表面パネル324の下方に位置し、斜め前方且つ下方に向くように配置されている。発光面328cのこのレイアウトにより、中央部321を上側から見たときに、発光面328cは表面パネル324によって隠れる。より具体的には、中央部321を斜め上方且つ前方から見たときに、発光面328cは表面パネル324によって隠れる。そのため、操作デバイス301が使用される室内の照明装置などの光が発光面328cに当たり反射することを抑えることができる。なお、発光面328cの上方に位置する部材は必ずしも表面パネル324ではなくてもよい。例えば、上ハウジング半体341に発光面328cの上方に位置する部分が形成されてもよい。
【0105】
中央部321は、発光面328cの上方に位置し且つ発光面328cよりも前方に位置する部分を有している。この部分は、
図26に示すように、表面パネル324の前部(以下において前面部324c)を含んでいる。前部324cは発光面328cの上縁328dよりも前方に張り出している。これにより、発光面328cに室内の照明装置の光が当たることをより効果的に抑えることができる。なお、表面パネル324の前面部324cは、必ずしも発光面328cの上縁328dよりも前方に張り出していなくてもよい。例えば前面部324cは発光面328cの上縁328dの位置から上方に伸びる平らな板状でもよい。
【0106】
図26に示すように、この例の発光面328cは斜め下方に向いた平らな面である。すなわち、発光面328cは、その上縁328dが下縁328eよりも前方に位置するように傾斜している。発光面328cのこの形状によれば、発光面が前方に膨らむように湾曲している構造に比して、発光面328cが表面パネル324によって隠れやすくなる。また、ユーザが操作デバイス301を上側に僅かに傾斜させた状態で保持する場合、発光面328cはカメラに向くことができる。
【0107】
中央部321の前面の下側部分は斜め下方に向いている。
図23に示すように、発光面328cは中央部321の前面と共通の平面に設けられている。換言すると、発光面328cと、発光面328cの外周を取り囲む部分は、略同一平面に位置している。この例では、ハウジング340(より具体的には下ハウジング半体349)の前面349bが斜め下方に向いた斜面である。前面349bは、発光面328cの上縁から斜め上方且つ前方に伸びる面349cを含んでいる。この面349cは、表面パネル324の前部324cとともに、発光面328cよりも前方に位置している。ハウジング340の前面には発光面328cを露出させるための開口が形成され、発光面328cはハウジング340の開口の縁と面一となっている。なお、発光面328cは、その周りの部分に対して凹んでいてもよい。
【0108】
図26に示すように、中央部321の前面には、発光面328cの下方に位置するコネクタ333が設けられている。コネクタ333にケーブルの端子を差し込む過程においてケーブルの端子が誤って発光面328cに当たった場合であっても、ケーブルの端子は、周りの部分と面一に形成されている発光面328cによって、コネクタ333に案内され得る。また、コネクタ333に差し込まれるケーブルの端子にその上側から外力が作用することを抑えることができる。
【0109】
図23に示すように、左右の被保持部310L,310Rのそれぞれは、その前面に、操作ボタン15,16を有している。操作ボタン15,16は中央部321の前面よりも前方に張り出している。上述したように、発光面328cは斜め下方に向くように形成されており、その下縁328eは上縁328dよりも後方に位置している。コネクタ333は発光面328cの下縁328eの下方に設けられている。特にこの例では、コネクタ333は発光面328cの下縁328eよりも後方に位置している(
図26参照)。このような構造によれば、発光面328cがまっすぐ前方に向くように配置される構造に比して、操作ボタン15,16とコネクタ33との間に大きな距離が確保される。その結果、ユーザが操作ボタン15,16に指を置いている場合に、その指がケーブルの端子に近い部分に触れることを抑えることができ、コネクタ333に負荷が掛かることを防ぐことができる。
【0110】
図25に示すように、発光面328cは左右方向に細長い形状を有している。この例の発光面328cは略三角形である。このような形状によれば、情報処理装置は、発光面328cの光を、それ以外の光から識別し易くなる。その結果、操作デバイス301の位置検出精度を向上できる。なお、発光面328cは多角形でもよい。
【0111】
図25に示すように、発光面328cは中央部321の前面に対応した形状を有している。この例の中央部321の前面は、中心で屈曲した下縁を有している。すなわち、前面の下縁は中心から右方向且つ上方に斜めに伸びる部分321aと、中心から左方向且つ上方に伸びる部分321bとを有している。発光面328cの下縁328eも、中央部321の前面の下縁と同様に、その中心から右方向且つ上方に斜めに伸びる部分と、中心から左方向且つ上方に伸びる部分とを有している。こうすることで、発光面328cのサイズが確保し易くなっている。
【0112】
図24に示すように、操作デバイス301は、これまで説明した第1乃至第3の例の操作デバイスと同様に、中央部321の上面に、板状の操作部材322を有している。操作部材322はタッチセンサ23(
図26参照)と表面パネル324とを含んでいる。タッチセンサ23は左右の被保持部310L,310Rが有する操作部材(すなわち、操作ボタン11及び方向キー19)の間に位置している。操作部材322の下方には、操作部材322が押されたことを検知するためのスイッチ71(
図26参照)が配置されている。そのため、操作部材322はオン/オフ操作が可能なボタンとして機能している。
図22に示すように、操作デバイス301は、操作部材322の右側及び左側に、上述の操作ボタン217R,217Lに対応する操作ボタン317R,317Lを有している。
【0113】
この例の表面パネル324は、表面パネル324の後縁、左縁及び右縁を囲む部分(ハウジング340に形成された開口の縁)から僅かに上方に突出している。そのため、表面パネル324の周りには段差が形成されている。これにより、ユーザは操作デバイス301を見ること無く、中央部321に配置した指で操作部材322の位置を認識できる。
【0114】
操作部材322の下側には、
図10の例と同様に、複数の弾性部材(例えば、ばねやゴム)が配置されている。操作部材322は、これら複数の弾性部材によって、操作部材322のいずれの位置が押されても上下動できるように支持されている。
図26に示すように、操作部材322の下方には、スイッチ71が実装された回路基板70が配置されている。操作部材322はその下面の中央部にスイッチ71を押すための押し部25aを有している。この例の操作部材322は、その下面にフレーム25を有し、押し部25aはフレーム25に形成されている。なお、フレーム25は略箱形であり、その内側にはタッチセンサ23の駆動回路26が配置されている。
【0115】
図26に示すように、操作部材322(具体的には表面パネル324)は、これまで説明した操作部材22等と同様に、中央部321の上面を構成する部分(以下において上面部324a)と、中央部321の前面を構成する部分(前面部324c)とを含んでいる。この構造によれば、ユーザが表面パネル324上の指をスムーズに前方にスライドさせることができる。また、ユーザは、表面パネル324の上面部324aの最前部を容易に押すことができる。さらに、前面部324cにより表面パネル324の前部の剛性を増すことができる。
【0116】
図26に示すように、タッチセンサ23は、表面パネル324の上面部324aに取り付けられている。前面部324cはタッチセンサ23の前縁を超えて、下方に湾曲しながら伸びている。この例の前面部324cは円弧状の断面を有している。ハウジング340には、表面パネル324を露出させる開口が形成されている。ハウジング340の開口の前縁349aは前面部324cの下縁の下方に位置している。
【0117】
この例では、
図25に示すように、表面パネル324の前面部324cは上ハウジング半体341の前面の下縁341aを超えて下方に伸びており、開口の前縁349aは下ハウジング半体349の上縁に設けられている。このようなハウジング半体341,349の構造により、前面部324cの上下方向の幅を大きくできている。
【0118】
図26に示すように、上ハウジング半体341は、その前部に、表面パネル324の前面部324cの内側に位置し、左右方向に伸びている梁部341bを有している。この梁部341bによって、上ハウジング半体341が前面部324cの下方に位置する部分を有していないことに起因する上ハウジング半体341の剛性の低下を補うことができる。
【0119】
中央部321は、その上面から光源Gの光が漏れるように構成されている。具体的には、表面パネル324は光を通す材料によって形成されている。表面パネル324はタッチセンサ23の前縁を超えた部分を有している。タッチセンサ23の前縁を超えた部分の下方に、光源Gや、光源Gの光を反射する部材、光源Gの光を受けて発光する部材が配置されている。これにより、タッチセンサ23の前縁を超えた部分から光が漏れる。
図24及び
図26に示す例では、表面パネル324の上面部324aはタッチセンサ23の前縁を僅かに前方に超えた部分324dを有している。前面部324cは部分324dから、湾曲しながら下方に伸びている。光拡散部材328及び導光部材329は部分324d及び前面部324cの下方に位置している。そのため、光拡散部材328から上方に出た光は、部分324dを通って上方に漏れる。なお、表面パネル324の部分324dの下方に光源Gが配置されてもよい。表面パネル324の上面又は下面には、光が漏れる位置を規定するための着色が施されてもよい。
【0120】
ユーザは部分324dから出る光を見ることで、光源Gの光の色を認識できる。このことは、複数の操作デバイス301が同時に使用される場合に特に有効である。つまり、情報処理装置の処理の一例では、発光面328cの色によって操作デバイス301が識別され、各操作デバイス301に対応したオブジェクトが表示される。ユーザは、操作デバイス301を通して動かしているオブジェクトを、中央部321の上面から漏れる光によって認識できる。
【0121】
図23に示すように、ハウジング340(より具体的には、下ハウジング半体349)の底部349eは、その左右方向の中心が下方に膨らんでいる。すなわち、底部349eは、その右側に斜め右方向且つ下方に向いた斜面を有し、その左側に斜め左方向且つ下方に向いた斜面を有している。底部349eのこの形状により、底部349eの剛性を増すことができている。
【0122】
図25に示すように、下ハウジング半体349の内側には、コネクタ333、コネクタ333が下面に取り付けられた回路基板336、バッテリ337が配置されている。コネクタ333は下ハウジング半体349の最下部に配置され、コネクタ333、回路基板336、バッテリ337は下側からこの順序で並んでいる。また、これら3つの部品の左右方向の幅は、上側に配置される部品ほど大きくなっている。そのため、底部349eの内側に無駄なスペースが生じることを抑えることができている。
【0123】
図22に示すように、中央部321の後面には、コネクタ334が設けられている。コネクタ34は、例えば、ヘッドフォンやイヤフォンなどのケーブルが接続される。また、コネクタ34には、操作デバイス1の機能を拡張する他の装置が接続されてもよい。
【0124】
本発明は以上説明した実施形態に限られず、種々の変更が可能である。
【0125】
例えば、発光面328cはまっすぐ前方に向いてもよい。この場合、表面パネル324の最前部は発光面328cから前方に張り出す庇形状を有してもよい。
【0126】
また、表面パネル324の下方に位置するハウジング340の縁349aは、上ハウジング半体341に形成されてもよい。
【0127】
図27及び
図28は、
図22から
図26に示した操作デバイス301の変形例を示す図である。これらの図に示す例では、主に光源Gのレイアウトが
図22から
図26で示した例とは異なっている。
図27は光源G及び導光部材327を示す斜視図である。
図28は断面図であり、その切断面は
図26と同様である。
【0128】
これらに示す例でも、中央部321は発光パネル328を有している。発光パネル328は、光をその内部で拡散させる光拡散部材である。光源Gは発光パネル328から後方に離れた位置に配置されている。より具体的には、光源Gは、発光パネル328の左右方向の中心から後方に離れた位置に配置されている。上述したように、中央部321は、スイッチ71が実装された回路基板70から下方に離れて配置されている回路基板336を有している。ここで説明する例の光源Gは回路基板336の上面に実装されている。光源Gはその光が前方に出るように回路基板336に実装されている。
【0129】
ここで示す例の中央部321は導光プレート327を有している。導光プレート327は光源Gから発光パネル328の背面に向かって前方に延びるように配置されている(
図28参照)。
図27に示すように、導光プレート327は、導光プレート327の左右方向の幅が前方に向かって徐々に大きくなるように傾斜している左右の側面327aを有している。導光プレート327のこのような形状によれば、光源Gから出た光は導光プレート327の左右の側面327a、上面327b、下面327cで反射しながら前方に進み、その過程で左右方向に広がる。その結果、左右方向に細長い発光パネル328の全域を発光させることができる。光源Gは発光パネル328の左右の端部の間の部分から後方に離れた位置に配置されている。ここで説明する例では、光源Gは発光パネル328の左右方向の中心から後方に離れた位置に配置されている。そのため、導光プレート327は左右対称の形状を有している。光源Gは導光プレート327の後端の後側に位置している。
【0130】
発光パネル328から光源Gまでの距離、すなわち、発光パネル328から導光プレート327の後端までの距離を大きくすることにより、導光プレート327内を進む光が側面327aで反射し易くなる。そのため、発光パネル328から光源Gまでの距離は大きい方が望ましい。
図28に示す例では、光源Gは回路基板336の後端に配置されている。
【0131】
図28に示すように、回路基板336は発光パネル328よりも低い位置に配置されている。より具体的には、回路基板336は発光パネル328の下縁328eよりも低い位置に配置されている。そして、ここで説明する例では、光源Gも発光パネル328の下縁328eよりも低い位置に配置されている。導光プレート327は、光源Gから前方に延びる第1プレート部327Aを有している。第1プレート部327Aは、回路基板336に沿って配置されている。すなわち、第1プレート部327Aは水平に配置されている。また、導光プレート327は発行パネル328の背面に沿って配置される第2プレート部327Bを有している。導光プレート327は、第1プレート部327Aと第2プレート部327Bとの間に形成されている湾曲部327dを有している。第1プレート部327Aから第2プレート部327Bに入る光は必ず湾曲部327dの表面で反射する。そのため、湾曲部327dを導光プレート327に設けることにより、光の反射回数が増える。その結果、導光プレート327内を進む光がさらに左右方向に広がりやすくなる。上述したように、回路基板336と回路基板70との間にはバッテリ337が配置されている。ここで説明する例では、導光プレート327の湾曲により、導光プレート327とバッテリ337との干渉を避けることもできている。湾曲部327dの表面(例えば、斜め下方に向いた面)に光を反射させる部材が取り付けられてもよい。また、湾曲部327dの表面に光を反射させるための加工が施されてもよい。つまり、湾曲部327dの表面にはミラー面など光を全反射する部材が取り付けられたり、表面加工が施されてもよい。
【0132】
発光パネル328は上述したように斜め下方に向くように配置されている。
図28に示すように、第2プレート部327Bは発光パネル328の背面に沿って配置され、発光パネル328と同様に傾斜している。一方、第1プレート部327Aは回路基板336に沿って配置され、水平となっている。すなわち、第1プレート部327Aは上下方向に対して垂直に配置されている。そのため、第1プレート部327Aと第2プレート部327Bとの間には鈍角θが形成されている。これにより、湾曲部327dを緩やかに湾曲させることができる。その結果、導光プレート327内を進む光が第2プレート部327Bに進むことなく湾曲部327dの表面を透過することを、抑えることができる。
【0133】
図27に示すように、第2プレート部327Bの背面(発光パネル328とは反対側の面)にはシボ加工が施されている(
図27ではシボ加工の明瞭化のために複数の凹部327eが描かれている)。このシボ加工により、第2プレート部327Bの背面に当たった光が前方に反射され易くなる。その結果、発光パネル328の輝度を増すことができる。シボ加工は、第2プレート部327Bの背面における発光パネル328に対応する領域に施されている。また、ここで説明する例では、
図28に示すように、第2プレート部327Bの背面には反射プレート326が取り付けられている。これにより、第2プレート部327B内を進む光がさらに前方に反射され易くなる。
【0134】
回路基板336の上面には電子部品が配置されている。第1プレート部327Aはこの電子部品の上側に配置されている。ここで説明する例では、
図28に示すように、回路基板336の上面には、回路基板336と回路基板70とを電気的に接続するケーブルが接続されるコネクタ336aが実装され、第1プレート部327Aはコネクタ336aの上側に配置されている。第1プレート部327の下面は、第1プレート部327Aとコネクタ336aとの干渉を避けるために、傾斜面327fを有している。光源Gはコネクタ336aから後方に離れて配置されている。そのため、第1プレート部327Aの傾斜面327fの傾斜を緩やかにできている。その結果、光が傾斜面327fを透過することを抑えることができている。すなわち、傾斜面327fで光が全反射し易くなっている。
【0135】
図27に示すように、第1プレート部327Aの後部には左右方向に突出する取付部327gが形成されている。この取付部327gに形成された穴に、中央部321の底部349eから突出する突起349fが嵌まっている。これにより、導光プレート327は底部349eに取り付けられている。
【0136】
図27及び
図28で示した例では、光源Gは回路基板336に取り付けられている。しかしながら、光源Gは回路基板70に取り付けられてもよい。この場合、光源Gは発光パネル328から後方に離れて配置され、それらの間に上述の導光プレート327が配置されてもよい。
【0137】
また、回路基板336と回路基板70との間にバッテリ337などの部品が配置されていない場合には、導光プレート327は必ずしも湾曲部327dを有していなくてもよい。